JPH0696701B2 - 熱応答材料 - Google Patents

熱応答材料

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JPH0696701B2
JPH0696701B2 JP63087785A JP8778588A JPH0696701B2 JP H0696701 B2 JPH0696701 B2 JP H0696701B2 JP 63087785 A JP63087785 A JP 63087785A JP 8778588 A JP8778588 A JP 8778588A JP H0696701 B2 JPH0696701 B2 JP H0696701B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、熱応答材料に関する。さらに詳しくは、温度
により可逆的に変化する吸水能を有し、大過剰の水の存
在下でも加温により収縮して吸収した水を放出する熱応
答材料に関するものである。
[従来の技術] 温度により可逆的に膨潤・収縮する熱応答性含水ゲル
は、温度センサー・吸着材・分離材あるいは玩具などへ
の応用が期待されてるが、従来、ポリビニルメチルエー
テル放射線架橋体や特定のポリN−アルキルアクリルア
ミド架橋体等ごく僅かな化合物が知られているに過ぎな
い。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、従来の化合物は、架橋が困難であった
り、あるいはまた、高価である、などの問題点があり、
その利用範囲が制限されることを免れなかった。
[問題点を解決するための手段] 本発明者らは、上記問題点に鑑みて、安価でかつ簡便な
る製造方法を有する熱応答材料を見い出すべく鋭意検討
した結果、本発明に至った。
すなわち、本発明は、多糖類のオキシアルキレンエーテ
ルを構成成分とした、水不溶性であり水膨潤性の熱応答
材料である。
本発明に用いる多糖類としては、キトサン、デンプン、
セルロースなどがあげられる。
キトサンとしては、例えばカニ、エビ、オキアミ、昆虫
などの甲皮を原料としたキトサン、N−アシルキトサ
ン、N−アリリデンキトサン、N−アルキリデンキトサ
ンなどの加工キトサンなどが挙げられる。
デンプンとしては、例えばサツマイモデンプン、ジャガ
イモデンプン、小麦デンプン、トウモロコシデンプン、
米デンプン、などの生デンプン;酸化デンプン、ジアル
デヒドデンプン、アルキルエーテル化デンプン、アリー
ルエーテル化デンプン、オキシアルキル化デンプン、ア
ミノエチルエーテル化デンプンなどの加工デンプンが挙
げられる。
セルロースとしては、例えば木材、葉、茎、ジン皮、種
子毛などから得られるセルロース;アルキルエーテル化
セルロース、有機酸エステル化セルロース、酸化セルロ
ースなどの加工セルロースが挙げられる。
これらの多糖類うち、好ましいのはキトサンである。
本発明に用いるオキシアルキレンとしては、オキシプロ
ピレン、オキシエチレン、及びこれらの混合系があげら
れる。
多糖類へのオキシアルキレンのモル数は、構成単糖類あ
たり通常1〜30モル、好ましくは1〜15モルである。ま
た、オキシプロピレンとオキシエチレンとの結合の順序
は問わない。また結合形式はランダムでもブロックいず
れでもよい。
多糖類へのオキシアルキレンエーテルは、例えば多糖類
にアルキレンオキサイド(プロピレンオキサイド、エチ
レンオキサイド)を付加させることによって得ることが
できる。多糖類を有機溶剤、水、およびアルカリ金属触
媒の存在下、アルキレンオキサイドと反応させる。ここ
で用いられるアルカリ金属触媒としては、ナトリウム、
カリウム、リチウム金属又はその水酸化物又は、メタノ
ール、エタノール等のアルコラートであり、好ましく
は、ナトリウムメチラートである。反応温度は通常20〜
120℃、好ましくは40〜80℃である。反応時間は通常2
〜20時間である。反応混合物は、濾過または遠心分離な
どの固液分離手段により固形物と溶液とに分離され、固
形物としての多糖類へのオキシアルキレンエーテルが得
られる。
多糖類のオキシアルキレンエーテルを構成成分とした水
不溶性であり、水膨潤性の熱応答材料としては、例え
ば、多糖類のオキシアルキレンエーテルの架橋体
(A)、多糖類のオキシアルキレンエーテルと水溶性重
合体との架橋生成物(B)、多糖類のオキシアルキレン
エーテルとビニル単量体の架橋重合体あるいはグラフト
架橋重合体(C)等があげられる。
架橋体(A)は、例えば、多糖類のオキシアルキレンエ
ーテルと架橋剤とを溶剤(例えば、水など)に溶解混合
し、必要により加熱して反応させ架橋する方法、あるい
は、工業上困難ではあるが、多糖類のオキシアルキレン
エーテルを、必要により溶剤(例えば、水など)に溶解
して、放射線照射により架橋する方法などにより得るこ
とができる。
ここで用いる架橋剤としては、ジエチレングリコールエ
ポキシサイド、エピクロロヒドリンなどのエポキシ化合
物、ホルマリンなどのアルデヒド化合物、尿素などがあ
げられる。
架橋剤の量は、多糖類のオキシアルキレンエーテルに対
し通常0.001〜20重量%、好ましくは0.01〜10重量%で
ある。
架橋体(A)の具体例としては、例えば、キトサンのプ
ロピレンオキサイド4モル付加物とエピクロロヒドリン
の反応からなる架橋体などが挙げられる。
架橋生成物(B)に用いられる水溶性重合体としては、
水溶性重合性単量体(例えばイオン性重合性単量体、非
イオン性重合性単量体及びこれらの混合物)、あるいは
これらと親油性重合性単量体との混合物の重合体及び共
重合体等があげられる。
イオン性重合性単量体としては、たとえばカルボン酸基
を含有する重合性単量体、スルホン酸基を含有する重合
性単量体およびリン酸基を含有する重合性単量体および
それらの塩などのアニオン性基含有単量体、あるいは第
四級アンモニウム塩基を含有する重合性単量体などのカ
チオン性基含有単量体が挙げられる。
カルボン酸基を含有する重合性単量体としては、不飽和
モノまたはポリカルボン酸[(メタ)アクリル酸(アク
リル酸および/またはメタクリル酸をいう。以下同様の
記載を用いる。)、(エタ)アクリル酸、クロトン酸、
ソルビン酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸な
ど]、それらの無水物[無水マレイン酸など]などがあ
げられる。
スルホン酸基を含有する重合性単量体としては、脂肪族
または芳香族ビニルスルホン酸(ビニルスルホン酸、ア
リルスルホン酸、ビニルトルエンスルホン酸、スチレン
スルホン酸など)、(メタ)アクリルスルホン酸[(メ
タ)アクリル酸スルホエチル、(メタ)アクリル酸スル
ホプロピルなど]、(メタ)アクリルアミドスルホン酸
[2-アクリルアミド‐2-メチルプロパンスルホン酸な
ど]などがあげられる。
リン酸基を含有する重合性単量体としては、(メタ)ア
クリル酸ヒドロキシアルキルリン酸モノエステル[2-ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリロイルホスフェート、フ
ェニル‐2-アクリロイロキシエチルホスフェートなど]
があげられる。これらの酸基を含有する単量体は単独で
使用してもよく、また2種以上併用してもよい。
それらの塩としては、アルカリ金属塩(ナトリウム、カ
リウム、リチウムなどの塩)、アルカリ土類金属塩(カ
ルシウム、マグネシウムなどの塩)、アンモニウム塩お
よびアミン塩(メチルアミン、トリメチルアミンなどの
アルキルアミンの塩;トリエタノールアミン、ジエタノ
ールアミンなどのアルカノールアミンの塩など)および
これらの二種以上が挙げられる。これらのうちで好まし
いもは、アクリル酸、メタクリル酸、ビニルスルホン
酸、アリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2-アクリ
ルアミド‐2-メチルプロパンスルホン酸およびそれらの
塩、N,N-ジエチルアミノエチルアクリレート、N,N-ジエ
チルアミノエチルメタクリレートおよびそれらの塩であ
る。
第四級アンモニウム塩基を有する重合性単量体として
は、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートと
アルキルハライドまたはジアルキル硫酸との反応物[た
とえば(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルア
ンモニウムクロライドまたはブロマイド、(メタ)アク
リロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムメトサル
フェート、(メタ)アクリロイルオキシエチルジメチル
エチルアンモニウムクロライド、(メタ)アクリロイル
オキシエチルジエチルメチルアンモニウムクロライド、
(メタ)アクリロイルオキシエチルジメチルベンジルア
ンモニウムクロライド、(メタ)アクリロイルオキシプ
ロピルトリメチルアンモニウムクロライド、(メタ)ア
クリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムメト
サルフェートなど];ジアルキルアミノヒドロキシアル
キル(メタ)アクリレートとアルキルハライドまたはジ
アルキル硫酸との反応物[たとえば(メタ)アクリロイ
ルオキシヒドロキシエチルトリメチルアンモニウムクロ
ライドまたはブロマイド、(メタ)アクリロイルオキシ
ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウムメトサルフェ
ート、(メタ)アクリロイルオキシヒドロキシプロピル
トリメチルアンモニウムクロライドなど];ジアルキル
アミノアルキル(メタ)アクリルアミドとアルキルハラ
イドまたはジアルキル硫酸との反応物[たとえばトリメ
チルアミノエチル(メタ)アクリルアミドの塩化物また
は臭化物、トリメチルアミノプロピル(メタ)アクリル
アミドの塩化物、ジエチルメチルアミノプロピル(メ
タ)アクリルアミドの塩化物など];ジアルキルアミノ
ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミドとアルキル
ハライドまたはジアルキル硫酸との反応物[たとえばト
リメチルアミノヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミ
ドの塩化物、トリメチルアミノヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリルアミドの塩化物、ジエチルメチルアミノヒ
ドロキシプロピル(メタ)アクリルアミドの塩化物な
ど];N-アルキルビニルピリジニウムハライド[たとえ
ばN-メチル‐2-ビニルピリジニウムクロライドまたはブ
ロマイド、N-メチル‐4-ビニルピリジニウムクロライド
など]、トリアルキルアリルアンモニウムハライド[た
とえばトリメチルアリルアンモニウムクロライドまたは
ブロマイド、トリエチルアリルアンモニウムクロライド
など]およびこれらの2種以上の混合物があげられる。
これらのうち好ましものは、ジアルキルアミノ(メタ)
アクリレートとアルキルハライドとの反応物である。
非イオン性単量体としては、例えば、ヒドロキエチル
(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、ビニ
ルピロリドン、ビニルアルコール等があげられる。
親油性重合性単量体としては、たとえばN-n-ブチルアク
リルアミド、N-n-ヘキシルアクリルアミド等のN-アルキ
ル(メタ)アクリルアミド誘導体、エチルアクリレー
ト、メチルメタクリレート等の(メタ)アクリレート誘
導体、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、酢酸ビ
ニル、スチレン、ブタジエン、イソプレン等をあげるこ
とができる。
重合性単量体の重合方法としては、たとえば単量体水溶
液を重合する水溶液重合法、単量体を水性溶媒に溶解し
て水性溶液とした後、必要により分散剤の存在下、疎水
性溶媒(ヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、クロル
ベンゼンなど)中に分散・懸濁させて重合するいわゆる
逆層懸濁重合法などがあげられる。また、放射線、電子
線、紫外線などにより重合を開始させる公知の方法も可
能である。
多糖類のオキシアルキレンエーテルと水溶性重合体との
重量比は特に限定されないが、水溶性重合体は多糖類の
オキシアルキレンエーテルの割合を越えないことが望ま
しい。
架橋生成物(B)は、例えば、多糖類のオキシアルキレ
ンエーテルと水溶性重合体を、必要により架橋剤と共に
溶剤(例えば、水)に溶解混合し、必要により加熱して
反応させ架橋することによって得られる。
ここで必要により用いる架橋剤としては架橋体(A)の
説明で用いたものの他、グリセリンなどのポリオール、
アスパラギンなどのアミノ酸なども挙げることができ
る。
架橋剤の量は、多糖類のオキシアルキレンエーテルと水
溶性重合体の合計重量に対して、通常0.001〜20%、好
ましくは0.01〜10%である。
架橋生成物(B)の具体例としては、キトサンのプロピ
レンオキサイド3モル付加物とポリアクリル酸ソーダ及
びジエチレングリコールエポキシサイドからなる架橋生
成物、キトサンのプロピレンオキサイド4モル付加物と
ポリビニールアルコール及びエピクロロヒドリンからな
る架橋生成物などが挙げられる。
架橋生成物(B)において、膨潤度を大きくするために
は、水溶性重合体として、例えば、イオン性単量体の重
合体を用いれば効果的である。また、架橋生成物(B)
を膜として用いる場合、その膜強度を大きくするために
は、水溶性重合体として例えば、ポリビニルアルコール
を用いれば効果的である。
架橋重合体あるいはグラフト架橋重合体(C)で用いる
ビニル単量体として、水溶性重合性単量体(例えばイオ
ン性ビニル単量体、非イオン性ビニル単量体)、親油性
重合性単量体及びこれらの混合物があげられ、これらは
架橋体(B)で説明したものと同じでよい。
多糖類のオキシアルキレンエーテルとビニル単量体との
重量比は特に限定されないが、ビニル単量体は多糖類の
オキシアルキレンエーテルの割合を越えないことが望ま
しい。
架橋重合体を得るには必要により架橋剤を用いることが
でき、架橋剤としては2個の重合性二重結合を有する化
合物(1)および少なくとも1個の重合性二重結合を有
しかつ単量体と反応性の官能基を少なくとも1個有する
化合物(2)が挙げられる。
(1)の化合物としては下記のものがあげられる。
ビス(メタ)アクリルアミド: N,N′‐アルキレン(C1〜C6)ビス(メタ)アクリルア
ミドたとえばN,N′‐メチレンビスアクリルアミド。
ポリオール類と不飽和モノまたはポリカルボン酸との
ジまたはポリエステル: ポリオール類[エチレングリコール、トリメチロールプ
ロパン、グリセリン、ポリオキシエチレングリコール、
ポリオキシプロピレングリコールなど]のジ‐またはト
リ‐(メタ)アクリル酸エステル:不飽和ポリエステル
[上記ポリオール類とマレイン酸などの不飽和酸との反
応によって得られる]およびジ‐またはトリ‐(メタ)
アクリル酸エステル[ポリエポキシドと(メタ)アクリ
ル酸との反応によって得られる]など。
カルバミルエステル: ポリイソシアネート[トリレンジイソシアネート、ヘキ
サメチレンジイソシアネート、4,4′‐ジフエニルメタ
ンジイソシアネートおよびNCO基含有プレポリマー(上
記ポリイソシアネートと活性水素原子含有化合物との反
応によって得られる)など]とヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレートとの反応によって得られるカルバミル
エステル。など ジまたはポリビニル化合物: ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジビニルキシレ
ン、ジビニルエーテル、ジビニルケトン、トリビニルベ
ンゼンなど。
ポリオール類のジ‐またはポリ‐(メタ)アリルエー
テル: ポリオール類[アルキレングリコール、グリセリン、ポ
リアルキレングリコール、ポリアルキレンポリオール、
炭水化物など]のジ‐またはポリ‐(メタ)アリルエー
テルたとえばポリエチレングリコールジアリルエーテル
およびアリル化デンプン、アリル化セルロース。など ポリカルボン酸のジ‐またはポリ‐アリルエステル: ジアリルフタレート、ジアリルアジペートなど。
不飽和モノ‐またはポリ‐カルボン酸とポリオールの
モノ(メタ)アリルエーテルとのエステル: ポリエチレングリコールモノアリルエーテルの(メタ)
アクリル酸エステルなど。
アリロキシアルカン類: テトラアリロキシエタンなど。
化合物(2)の例としては(メタ)アクリル酸および/
またはその他の共重合性単量体と反応性の基たとえばカ
ルボキシル基、カルボン酸無水物基と反応性の基(ヒド
ロキシル基、エポキシ基、カチオン性基など)を含むエ
チレン性不飽和化合物があげられる。具体的には非イオ
ン性基含有不飽和化合物たとえばヒドロキシル基含有不
飽和化合物[N-メチロール(メタ)アクリルアミドな
ど]およびエポキシ基含有不飽和化合物[グリシジル
(メタ)アクリレートなど]ならびにカチオン性基含有
不飽和化合物、たとえば4級アンモニウム塩基含有不飽
和化合物[N,N,N-トリメチル‐N-(メタ)アクリロイロ
キシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、N,N,N-
トリエチル‐N-(メタ)アクリロイロキシエチルアンモ
ニウムクロライドなど]、および3級アミノ基含有不飽
和化合物[(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、
(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチルなど]などが
あげられる。
架橋性単量体のうちで好ましいものは、ビス(メタ)ア
クリルアミド、ポリオール類と不飽和モノカルボン酸と
のジ‐またはポリ‐エステルおよびアリロキシアルカン
であり、とくに好ましいものはN,N′‐メチレンビスア
クリルアミド、エチレングリコールジアクリレート、ト
リメチロールプロパントリアクリレートおよびテトラア
リロキシエタンである。
架橋剤の量は、ビニル単量体の重量に対して、通常0.00
1〜20%、好ましくは0.01〜10%である。
架橋重合体(C)の具体例としては、キトサンのプロピ
レンオキサイド5モル付加物へのアクリル酸のグラフト
重合体などが挙げられる。
架橋重合体(C)の製造方法としては、たとえば単量体
水溶液および架橋剤を多糖類のオキシアルエーテルの存
在下重合する水溶液重合法あるいはグラフト重合法、単
量体および多糖類のオキシアルキレンエーテル及び架橋
剤を水性溶媒に溶解して水性溶液とした後、必要により
分散剤の存在下、疎水性溶媒(ヘキサン、シクロヘキサ
ン、トルエン、クロルベンゼンなど)中に分散・懸濁さ
せて重合するいわゆる逆層懸濁重合法などがあげられ
る。また、放射線、電子線、紫外線などにより重合を開
始させる公知の方法も可能である。
このようにして得られる熱応答材料は、温度により可逆
的に変化する吸水能を有し、大過剰の水の存在下でも加
温により収縮して吸収した水を放出する機能を持ってい
る。
具体的な応用としては、例えば水溶性物質の濃縮分離剤
が挙げられる。その使用方法としては、室温の水溶性物
質が溶解した水溶液に熱応答材料を加えると、水ととも
に物質が吸収された膨潤ゲルが得られる。このゲルを加
温すると水が放出され、物質は熱応答材料に固定化され
る。水溶性の物質としては、例えば酵素、色素などが挙
げられる。
[実施例] 以下、実施例により本発明を更に説明するが、本発明は
これに限定されるものではない。以下において、部およ
び%はそれぞれ重量部および重量%を示す。評価方法は
次のようにして行った。即ち、サンプル1gを50mlメスシ
リンダーにとり、イオン交換水50mlを加え、室温(20
℃)で1時間膨潤させた。次いでメスシリンダーを70℃
の湯浴に漬け、30分置いた。20℃と70℃におけるメスシ
リンダー中のサンプルが占める容積をメスシリンダーの
目盛りからそれぞれ読み取った。
実施例1 キトサン10部、ナトリウムメチラート2部、イソプロピ
ルアルコール60部、水10部を仕込み、窒素ガスで置換し
た後、プロピレンオキサイド30部を60〜80℃で徐々に加
え、同温で圧力の低下が認められなくまで熟成した。反
応混合物を濾過し、固形分を乾燥し、これをキトサンの
オキシプロピレンエーテル(A)とした。
キトサンのオキシプロピレンエーテル(A)10部、エチ
レングリコールエポキシサイド0.1部、水90部を混合溶
解し、70℃で乾燥しながら3時間反応させた。乾燥され
た反応生成物を32〜100meshに粉砕して、熱応答材料を
得た。評価結果を表−1に示す。尚、熱応答性は可逆的
であった。
実施例2 プロピレンオキサイド30部のかわりにプロピレンオキサ
イド25部、エチレンオキサイド5部の混合物を用いた他
は実施例1と同様にして、熱応答材料を得た。評価結果
を表−1に示す。尚、熱応答性は可逆的であった。
実施例3 キトサンのオキシプロピレンエーテル(A)10部、アロ
ンビスS(ポリアクリル酸ナトリウム、日本純薬製)1
部、エチレングリコールエポキシサイド0.11部、水90部
を用いた他は、実施例1と同様にして、熱応答材料を得
た。評価結果を表−1に示す。尚、熱応答性は可逆的で
あった。
実施例4 キトサンのオキシプロピレンエーテル(A)10部、ビー
セノールN-11(ポリビニルアルコール、日本合成化学
製)3部、水90部を用いた他は、実施例1と同様にし
て、熱応答材料を得た。評価結果を表−1に示す。尚、
熱応答性は可逆的であった。
実施例5 キトサンのオキシプロピレンエーテル(A)10部、アク
リル酸3部、N,N′‐メチレンビスアクリルアミド0.03
部、水40部をステンレス製ジュワービンに入れ、窒素ガ
スで置換した後、過硫酸アンモニウム0.015部をと亜硫
酸水素ナトリウム0.07部を同時に添加し、該水溶液を断
熱的に重合した。得られたゲルを細断し、乾燥した後さ
らに32〜100meshに粉砕して熱応答材料を得た。評価結
果を表−1に示す。尚、熱応答性は可逆的であった。
[発明の効果] 本発明の熱応答材料は、低温域で吸水膨潤して自重の10
倍以上の水を保持し、高温域では放水して体積が収縮
し、これが繰り返しの可能な可逆的熱応答性を有するも
のである。また安価でかつ簡便なる製造方法を有してい
る。さらに、主成分として天然高分子の多糖類を用いて
いるため、人体への安全性も高いものである。
従って、本発明の熱応答材料は、温度センサー、水溶性
有機物質の濃縮分離剤、メカノケミカル素子材料、玩具
調湿剤、結露防止剤などへの応用、利用に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭51−11081(JP,A)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多糖類のオキシアルキレンエーテルを構成
    成分とした水不溶性であり、水膨潤性の熱応答材料。
  2. 【請求項2】多糖類のオキシアルキレンエーテルの架橋
    体からなる水不溶性であり、水膨潤性の熱応答材料。
  3. 【請求項3】多糖類のオキシアルキレンエーテルと水溶
    性重合体との架橋生成物からなる水不溶性であり、水膨
    潤性の熱応答材料。
  4. 【請求項4】多糖類のオキシアルキレンエーテルとビニ
    ル単量体との架橋重合体あるいはグラフト架橋重合体か
    らなる水不溶性であり、水膨潤性の熱応答材料。
  5. 【請求項5】多糖類がキトサンである請求項1〜4のい
    ずれか記載の熱応答材料。
JP63087785A 1988-04-08 1988-04-08 熱応答材料 Expired - Lifetime JPH0696701B2 (ja)

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