JP2002030069A - 縮合ピロール類の製造法 - Google Patents
縮合ピロール類の製造法Info
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Abstract
として利用でき、原子効率が高く、且つ、位置選択性の
高い縮合ピロール類、好ましくはインドール類の製造法
を提供することを目的とする。 【解決手段】本発明は、一般式(4) 【化1】 (式中、R1及びR2はそれぞれ独立して水素原子、置
換基を有していても良いアルキル基又は置換基を有して
いても良いアリール基を表し、また、R1とR2とが一
緒になってアルキレン鎖を形成していても良い。)で示
されるアルキンアルコール類と芳香族1級アミン類とを
ルテニウム錯体の存在下、より好ましくは酸又はそのア
ンモニウム塩の共存下に反応させることを特徴とする、
縮合ピロール類、例えばピロール環の3位にメチル基、
2位に一般式(4)におけるR1(又はR2)を置換基
として有するインドール類や、ピロール環の3位に置換
基としてR1とR2を有し、2位にメチル基を有する
3,3−二置換体のインドール類等の製造方法に関す
る。
Description
料、中間体等として、また生理活性物質の合成原料等と
して有用な縮合ピロール類の新規な製造方法に関する。
く、特にインドール環を含む物質については19世紀か
ら現在に至るまで活発に新合成法の研究が行われてい
る。100年以上前から知られているFischer法の他
に、Bischler法、Madelung法、Reissert法、パラジウム
触媒を用いる方法などが開発されてきたが、一般性や経
済性の点でFischer法を越えるには至っていない。Fisch
er法はアリールヒドラジンとケトンからヒドラゾンを合
成し、酸で処理してインドールに変換する方法である。
各種のケトンが入手容易であり、汎用性が高いが、まず
アニリン誘導体からヒドラジンを合成しなければならな
い点、インドール環形成のときに、位置異性体が混ざる
点などの問題がある。位置の制御については長年に渡っ
て様々な試みがなされているが完全解決には至っていな
い(J. Org. Chem., 1991, 56, 3001; J. Org. Chem.,
1993, 58, 7638等)。以下にFischer法インドール合成
法の反応スキームを示す。
に伴い、パラジウム触媒を用いる方法が精力的に開発さ
れている。パラジウム触媒に特有なクロスカップリング
反応を利用したものである。o−ヨードアニリンとアル
キンなどを反応させo−アルキニルアニリンを合成し、
分子内でアルキンにアミンを付加させインドール環を形
成するものであり、非常に多くの報告例がある。欠点と
してはアニリンに比べo−ヨードアニリンがかなり高価
である点、また、ヨウ素の原子量は127とアニリン母
核(92)より重いにもかかわらず、生成物のインドー
ル骨核に残らず副生成物として捨ててしまう点、すなわ
ち原子効率が低い点、アニリンの窒素をアミドなどにあ
らかじめ変換しておく必要がある点、などがある(Che
m. Pharm.Bull., 1988, 1305;Tetrahedron Lett., 199
2, 3915等)。
成法の反応スキームを示す。
ニリンと1,2−ジオールから合成する方法が知られて
いる。この方法は、原子効率やアニリンそのものを原料
として利用できる点などで優れた方法であるが、一般的
に位置選択性が低く、非対称ジオールでは異性体の混合
物が生成する点、比較的高温(180℃)を必要とする
点、アルゴン雰囲気を必要とする点、溶媒が必要な点、
などの問題がある(J.Org. Chem., 1987, 52, 1673等) 以下にルテニウム触媒によるインドール合成法の反応ス
キームを示す。
き現状に鑑みなされたもので、原子効率が高く、安価な
芳香族アミンそのものを原料として利用でき、且つ、位
置選択性の高い縮合ピロール類、好ましくはインドール
類の製造法を提供することを目的とする。
換基を有していても良いアルキル基又は置換基を有して
いても良いアリール基を表し、また、R1とR2とが一
緒になってアルキレン鎖を形成していても良い。)で示
されるアルキンアルコール類と芳香族1級アミン類とを
ルテニウム錯体の存在下で反応させることを特徴とす
る、縮合ピロール類の製造方法の発明である。
しては、例えば、下記一般式(1)、一般式(2)又は
一般式(3)で示される化合物が挙げられる。
1(又はR2)は、水素原子、置換基を有していても良
いアルキル基又は置換基を有していても良いアリール基
を表し、R3は、置換基を有していても良いアルキル
基、アリール基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アミド
基、ケトン基、エステル基又はハロゲノ基を表す。)
[以下、化合物(1)と略す。]
1(又はR2)は、水素原子、置換基を有していても良
いアルキル基又は置換基を有していても良いアリール基
を表し、R3は、置換基を有していても良いアルキル
基、アリール基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アミド
基、ケトン基、エステル基又はハロゲノ基を表す。)
[以下、化合物(2)と略す。]
3は、置換基を有していても良いアルキル基、アリール
基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アミド基、ケトン
基、エステル基又はハロゲノ基を表し、R1,R2は前
記と同じ。)[以下、化合物(3)と略す。] 但し、一般式(4)において、R1,R2の少なくとも
一方が水素原子の場合は、生成物は化合物(1)又は/
及び(2)であり、R1,R2の何れもが水素原子以外
である場合は、生成物は化合物(3)である。
るアルキンアルコール類において、R1、R2で示され
る置換基を有していても良いアルキル基のアルキル基と
しては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブ
チル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチ
ル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、ペンタデシル
基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、
エイコシル基等炭素数1〜20のアルキル基が挙げられ
直鎖状、分枝状何れにてもよい。また、置換基を有して
いても良いアリール基のアリール基としては、例えば、
フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、メチ
ルナフチル基、ビフェニル基等が挙げられる。 これら
アルキル基、アリール基の置換基としては、例えば、メ
トキシ基,エトキシ基等のアルコキシ基、ビニル基,ア
リル基等のアルケニル基、クロロ基,ブロモ基,フルオ
ロ基等のハロゲノ基、アミド基、エステル基等が挙げら
れる。また、R1とR2とが一緒になってアルキレン鎖
を形成している場合としては、それぞれが隣接するC原
子と共にシクロプロパン環、シクロペンタン環、シクロ
ヘキサン環等を形成している場合が挙げられる。本発明
で用いられる芳香族1級アミン類としては、例えば、ア
ニリン及びその核置換誘導体、1又は2−ナフチルアミ
ン及びその核置換誘導体、1又は2−アミノアントラセ
ン及びその核置換誘導体、2−アミノビフェニル及びそ
の核置換誘導体等が挙げられる。
て、二重の円で囲んだArは芳香環を表すが、ここで云
う芳香環は、単環、縮合多環、非縮合多環の炭素環式又
は複素環式の何れにてもよく、例えば、ベンゼン環、ナ
フタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、ビフ
ェニル、ターフェニル、ピリジン環、ピリミジン環等が
挙げられる。複素環としては、環中に異種原子として
O、S、Nを1〜3個有するものが好ましい。また、R
3で表される上記芳香環の環上の置換基である、置換基
を有していても良いアルキル基のアルキル基としては、
例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、
ペンチル基、ヘキシル基等の炭素数1〜6の低級アルキ
ル基が挙げられ、直鎖状、分枝状何れにてもよく、置換
基としては、ヒドロキシ基、例えばメトキシ基、エトキ
シ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基等のアルコ
キシ基、例えば塩素、臭素、フッ素等のハロゲン原子等
が挙げられる。また、R3で示されるアリール基として
は、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフ
チル基、メチルナフチル基、ビフェニル基等が挙げら
れ、アルコキシ基としては、例えばメトキシ基、エトキ
シ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブト
キシ基、t−ブトキシ基等が挙げられ、ハロゲノ基とし
ては、例えば、クロロ基、ブロモ基、フルオロ基等が挙
げられる。R3で表される芳香環上の置換基としては、
これらの他にヒドロキシ基、アミド基、ケトン基、エス
テル基等も挙げられる。これらの置換基を有する芳香族
1級アミンの中で、ヒドロキシ基、アルコキシ基等の電
子供与性の置換基を有する芳香族1級アミン類は特に反
応の活性が高く、高収率を与える
ニウム錯体としては、アルキンアルコール類と芳香族1
級アミン類との反応に於いて触媒作用を奏し得るもので
あればどのような錯体でも良いが、例えば末端アルキン
にアミンを付加させてイミン及びエナミンを製造する方
法において従来から用いられているルテニウム錯体など
は何れも使用可能である。本発明において使用可能なル
テニウム錯体の具体例としては、例えばRu3(CO)
12、Ru(CO)3(C8H12)、Ru(CO)3
(C8H8)、[RuCl2(CO3)]2、[Ru
(C5H5)(CO)2]2、(C2H5) 4N・[H
Ru3(CO)12]、HRu4(CO)12、[(C
2H5)4N]2・[Ru6C(CO)16]、[(P
h3P)2N]2・[Ru6(CO) 18]、[(Ph
3P)2N]2・[Ru10C(CO)24]、[Ru
Cl2(C6H6)]2、RuCl3・3H2O、[R
uCl2(PPh3)3]、[RuCl2(C6H6)
(PPh3)]、[RuCl2(C6H6)(PB
u3)]、RuCl2(C6H6)(P(C
6F5)3)等を挙げることができる。なお、Phはフ
ェニル基、Buはブチル基を表す。特に好ましいルテニ
ウム錯体は、Ru3(CO)12である。ルテニウム錯
体の反応系への添加量は、通常0.1〜10モル%であ
る。
酸又はそのアンモニウム塩(以下、これらを単に「添加
剤」と略す。)の共存下に反応を行う。これら添加剤の
使用量は、原料として用いる芳香族1級アミンの種類に
より異なり必ずしも一様ではないが、一般的には、例え
ばルテニウム錯体としてRu3(CO)12を用いた場
合には、Ru3(CO)12に対して3当量(ルテニウ
ム原子に対して1当量)程度用いれば中間体の下記一般
式(5)
2及びR3は前記と同じ。)で示される化合物が得ら
れ、過剰に、例えば、Ru3(CO)12に対して 当
量以上(ルテニウム原子に対して 当量以上)用いれ
ば、目的とする縮合ピロール類を得ることができる。即
ち、添加剤は一段階目の反応も、二段階目の反応も両方
加速させる。一段階目の反応のためには少量あればよい
が、二段階目の反応には比較的多量必要である。なお、
Ru3(CO)12に対して3当量以上30当量未満
(ルテニウム原子に対して1当量以上10当量未満)用
いた場合には、通常、縮合ピロール類と中間体とが混在
している状態になっていると考えられるが、その辺りの
ところは用いる芳香族1級アミンの種類にもよるので一
概には言えない。用いる芳香族1級アミンの種類によっ
ては添加剤の量が少なくてもピロール環が生成する場合
もあるからである(例えばm−ヒドロキシアニリンの場
合には、添加剤の量がRu3(CO)12に対して3当
量(ルテニウム原子に対して1当量)でも容易に環化し
てインドール類を高収率で生成する。)。本発明の製造
方法は、反応条件により、アルキンアルコール類と芳香
族1級アミン類から上記一般式(5)で示される化合物
を経たのち目的とする縮合ピロール類に変換する二段階
の方法をとることもできるし、アルキンアルコール類と
芳香族1級アミン類から直接縮合ピロール類に変換する
方法をとることもできる。二段階で合成する場合は、一
度中間体の一般式(5)で示される化合物を単離しても
よいし、単離せずに反応混合物をそのまま利用して二段
階目の反応を行ってもよい。中間体を単離した場合に
は、当然のことながら次の反応を行う際には改めてルテ
ニウム錯体と添加剤を加える必要があるが、単離せずに
反応混合物をそのまま利用して二段階目の反応を行う場
合には、添加剤の不足分を追加すればよい。
モニウム塩が有効である。一般的に酸性度が高いものの
方が効果が大きい傾向にあるが、ハロゲン化水素酸で
は、HF及びそのアンモニウム塩が最も効果的である。
具体的には、酸としては、例えば、HPF6、HB
F4、BF3、CF3SO3H、CH3SO3H、C6
H6SO3H、CH3C6H6SO3H、H2SO4、
HI、HBr、HCl、HF、CF3COOH、ClC
H2COOH、CH3COOH、C6H5COOH等が
挙げられ、アンモニウム塩としては4級のもの(N(C
H3)4 +など)以外は全て有効である。即ち、無置換
のアンモニウム塩(NH4 +塩)、第一級アンモニウム
塩(例えばC6H5NH3 +塩等)、第二級アンモニウ
ム塩(例えばNH2(C2H5)2 +塩等)、第三級ア
ンモニウム塩(例えばNH(C2H5) 3 +塩等)は同
等の効果がある。通常、添加剤としては反応に使用する
芳香族1級アミンと上記した酸の何れかからなる塩が好
ましく用いられる。
れる。反応系内は特に窒素やアルゴン等で置換する必要
はない。本反応は特に溶媒は必要としないが、一般の有
機溶媒を用いても行うことができる。例えばエチレング
リコール、グライム類、ジグライム類、トルエン、ベン
ゼン、キシレン、2−プロパノール、1,4−ジオキサ
ン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなど
沸点が80℃以上の溶媒が好ましい溶媒として挙げるこ
とが出来る。最終生成物である縮合ピロール類の単離法
は抽出操作で行うことができる。即ち、反応溶液にジエ
チルエーテル、ジクロロメタン、トルエン等の抽出溶媒
を加え、1M塩酸等で数回洗浄すると、過剰の芳香族1
級アミン等を除くことができる。この操作で通常90−
99%の純度にすることができる。再結晶や蒸留等を行
えば、更に精製することが出来る。
ンアルコール類として一級若しくは二級アルコールを用
いた場合、即ち一般式(4)に於いてR1,R2が共に
水素原子であるか或いはどちらか一方が水素原子である
アルキンアルコール類を用いた場合には、最終生成物と
して化合物(1)が主として得られる。化合物(1)は
ピロール環の3位に置換基としてメチル基を有し、2位
には置換基としてR1(又はR2)を有する。このとき
2位と3位の置換基が入れ替わった化合物(2)も同時
に少量生成するが、化合物(1)の方を主生成物として
得ることができる。化合物(1):化合物(2)は通常
9:1以上である。また、本発明の製造方法に於いて、
原料のアルキンアルコール類として三級アルコールを用
いた場合、即ち一般式(4)に於いてR1,R2の何れ
もが水素原子以外であるアルキンアルコール類を用いた
場合には、最終生成物としてピロール環の3位に置換基
としてR1とR2を有し、2位にメチル基を有する3,
3−二置換体の化合物(3)が得られる。
ミン類としてアニリン誘導体を用いた場合を例にして以
下に示す。 (A)アルキンアルコール類として一般式(4)におい
てR2が水素原子であるアルキンアルコール類を用いた
場合
式(4)においてR1、R2の何れもが水素原子以外で
あるアルキンアルコール類を用いた場合
るが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるも
のではない。なお、以下の実施例において、生成物の確
認は、1H NMR及びGC−MSにより行った。
いる2,3−ジメチルインドールの合成 10mLナスフラスコに、3−ブチン−2−オール
(0.701g、10mmol)、アニリン(0.93
1g、10mmol)、Ru3(CO)12(32.0
mg、0.05mmol)及びアニリン塩酸塩(0.2
59g、2.0mmol)を入れ、120℃で12時間
攪拌した。冷却後、ジクロロメタン(3mL)を加え、
1M塩酸(2mL)で2回、水(2mL)で1回有機層
を洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥したのち溶
媒を留去し、2,3−ジメチルインドール(1.31
g、9.0mmol、収率90%、純度約99%)を得
た。
いる3−メチル−2−ペンチルインドールの合成 10mLナスフラスコに、1−オクチン−3−オール
(1.136g、9mmol)、アニリン(0.559
g、6mmol)、Ru3(CO)12(16.0m
g、0.025mmol)及びアニリン塩酸塩(0.1
30g、1.0mmol)を入れ140℃で9時間攪拌
した。冷却後、ジエチルエーテル(3mL)を加え、1
M塩酸(2mL)で2回、水(2mL)で1回有機層を
洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥したのち溶媒
を留去し、3−メチル−2−ペンチルインドールと2−
メチル−3−ペンチルインドールの11:1の混合物
(1.262g、6.3mmol、収率95%、純度9
5%以上)を得た。
いる2−エチル−3−メチルインドールの合成 10mLナスフラスコに、1−ペンチン−3−オール
(0.757g、9mmol)、アニリン(0.559
g、6mmol)、Ru3(CO)12(16.0m
g、0.025mmol)及びアニリン塩酸塩(0.1
30g、1.0mmol)を入れ140℃で7.5時間
攪拌した。冷却後、ジクロロメタン(3mL)を加え、
1M塩酸(2mL)で2回、水(2mL)で1回有機層
を洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥したのち溶
媒を留去し2−エチル−3−メチルインドールと3−エ
チル−2−メチルインドールの9.3:1の混合物
(1.06g、6.67mmol、収率95%)を得
た。
いる2−メチル−3H−インドール−3−スピロ−1'
−シクロヘキサンの合成 10mLナスフラスコに、1−エチニル−1−シクロヘ
キサノール(1.242g、10mmol)、アニリン
(0.931g、10mmol)、Ru3(CO)12
(32.0mg、0.05mmol)及びアニリン塩酸
塩(0.259g、2.0mmol)を入れ、120℃
で12時間攪拌した。冷却後、ジクロロメタン(3m
L)を加え、1M塩酸(2mL)で2回、水(2mL)
で1回有機層を洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾
燥したのち溶媒を留去し、2−メチル−3H−インドー
ル−3−スピロ−1'−シクロヘキサン(24mg、
0.12mmol、収率1.2%、純度95%以上)を
得た。
媒に用いる各種インドール類の合成 下記反応式
1に記載の種々の基に置き換えて、それぞれ表1に記載
の反応条件により反応を行い、実施例1〜3に記載の方
法に準じて後処理を行って表1に示す如き結果を得た。
用いる2,3−ジメチルベンゾ[g]インドールの合成 10mLナスフラスコに、3−ブチン−2−オール
(0.631g、9mmol)、1−ナフチルアミン
(0.859g、6mmol)、Ru3(CO)
12(16.0mg、0.025mmol)、ヘキサフ
ルオロリン酸アンモニウム(0.041g、0.25m
mol)及びエチレングリコール1mlを入れ140℃
で20時間攪拌した。冷却後、ジエチルエーテル(3m
L)を加え、1M塩酸(2mL)で2回、水(2mL)
で1回有機層を洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾
燥したのち溶媒を留去し、2,3−ジメチルベンゾ
[g]インドール(1.113g、5.7mmol、収
率95%、純度95%以上)を得た。
のものを原料として利用できる点 (ii)反応における位置選択性が高く、ピロール環の3
位にメチル基、2位に一般式(4)におけるR1(又は
R2)を置換基として有する生成物が選択的に得られる
点 [Fischer法では一般的に位置の制御が困難である
が、2−アルカノン(メチルアルキルケトン)を用いた
場合には2−メチル−3−アルキルインドールが優先的
に得られ、3−メチル−2−アルキルインドールは得ら
れないことが知られている。本反応ではFischer法では
得られない3−メチル−2−アルキルインドールを選択
的に得ることができる点が大きな利点となる。] (iii)反応の原子効率が非常に高く、反応に伴い水1
分子が生成するだけであり、環境への影響も小さい点等
が挙げられる。
Claims (11)
- 【請求項1】 一般式(4) 【化1】 (式中、R1及びR2はそれぞれ独立して水素原子、置
換基を有していても良いアルキル基又は置換基を有して
いても良いアリール基を表し、また、R1とR2とが一
緒になってアルキレン鎖を形成していても良い。)で示
されるアルキンアルコール類と芳香族1級アミン類とを
ルテニウム錯体の存在下で反応させることを特徴とす
る、縮合ピロール類の製造方法。 - 【請求項2】 縮合ピロール類が下記一般式(1) 【化2】 (式中、二重の円で囲んだArは芳香環を表し、R
1(又はR2)は、水素原子、置換基を有していても良
いアルキル基又は置換基を有していても良いアリール基
を表し、R3は、置換基を有していても良いアルキル
基、アリール基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アミド
基、ケトン基、エステル基又はハロゲノ基を表す。)で
示される化合物である請求項1に記載の製造方法。 - 【請求項3】 縮合ピロール類が下記一般式(2) 【化3】 (式中、二重の円で囲んだArは芳香環を表し、R
1(又はR2)は、水素原子、置換基を有していても良
いアルキル基又は置換基を有していても良いアリール基
を表し、R3は、置換基を有していても良いアルキル
基、アリール基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アミド
基、ケトン基、エステル基又はハロゲノ基を表す。)で
示される化合物である請求項1に記載の製造方法。 - 【請求項4】 縮合ピロール類が下記一般式(3) 【化4】 (式中、二重の円で囲んだArは芳香環を表し、R
3は、置換基を有していても良いアルキル基、アリール
基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アミド基、ケトン
基、エステル基又はハロゲノ基を表し、R1、R2は前
記と同じ。)で示される化合物である請求項1に記載の
製造方法。 - 【請求項5】 ルテニウム錯体がRu3(CO)12で
ある請求項1〜4の何れかに記載の製造方法。 - 【請求項6】 Ru3(CO)12を0.1〜10mo
l%用いる請求項5に記載の製造方法。 - 【請求項7】 酸又はそのアンモニウム塩の共存下に反
応を行う請求項1〜6の何れかに記載の製造方法。 - 【請求項8】 酸又はそのアンモニウム塩をRu3(C
O)12に対して3当量以上(ルテニウム原子に対して
1当量以上)使用する請求項7に記載の製造方法。 - 【請求項9】 酸又はそのアンモニウム塩として、反応
に使用する芳香族1級アミンと酸からなる塩を用いる請
求項7又は8に記載の製造方法。 - 【請求項10】 80〜200℃で加熱反応させる請求
項1〜9の何れかに記載の製造方法。 - 【請求項11】 一般式(4) 【化5】 (式中、R1、R2は前記と同じ。)で示されるアルキ
ンアルコール類と芳香族1級アミン類とをルテニウム錯
体及び、ルテニウム原子に対して1〜10当量の酸又は
そのアンモニウム塩の存在下で反応させて、下記一般式
(5) 【化6】 (式中、二重の円で囲んだAr、R1、R2及びR3は
前記と同じ。)で示される化合物とした後、これを単離
し、新たにルテニウム錯体及び酸又はそのアンモニウム
塩を加えて反応させるか、又は単離せずにそのままの系
で酸又はそのアンモニウム塩を加えて反応させる請求項
1に記載の製造方法。
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