JP2010202544A - サリドマイド誘導体の製造方法 - Google Patents

サリドマイド誘導体の製造方法 Download PDF

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紳治 谷森
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Abstract

【課題】サリドマイドの新規な製造方法を提供する。
【解決手段】化学式(1)で表されるサリドマイドの製造方法であって、2−(1,3−ジオキソインドリン−2−イル)ペンタン二酸(2)を、縮合剤を用いて環化することを含む、サリドマイドの製造方法。
Figure 2010202544

縮合剤としては、例えば、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDCCl)などを使用することができる。また、アミン源として、例えば、トリフルオロアセトアミドを用いる。環化反応は、室温で行うことができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、新規なサリドマイド誘導体の製造方法に関する。
サリドマイドは、1957年に最初に特許文献1で記載された。サリドマイドは、従来睡眠薬、制吐薬として使用された。しかし、強い催奇性を有するため、市場から撤収された。サリドマイドは、試験管中および生体中のいずれでもラセミ化するので、ラセミ混合物として使用される。
近年、サリドマイドが、ハンセン病、リューマチ様関節炎、後天性免疫不全症候群(AIDS)の治療に、あるいは血管新生阻害薬として使用されるようになっている。特に、サリドマイドの血管新生阻害作用を用いて、抗癌剤としての用途も期待されている。
特許文献1に記載の発明では、サリドマイドは、N−フタロイルグルタミン酸無水物とアンモニアまたは尿素との高温での反応により合成する。したがって、低温でサリドマイドを合成することができれば、より好ましい。
英国特許第768821号公報
すなわち、本発明は、上記問題に鑑みなされたものであり、その目的は、低温でサリドマイドを製造する方法を提供することにある。
すなわち、本発明は、以下のとおりである。
本発明のサリドマイド誘導体の製造方法は、下記化学式(I)で表されるサリドマイド誘導体の製造方法であって、
Figure 2010202544

下記化学式(2)で表されるジカルボン酸を、縮合剤を用いて環化する、
Figure 2010202544

ことを含む。
また、本発明の、サリドマイド誘導体の製造方法は、下記化学式(I)で表されるサリドマイド誘導体の製造方法であって、
Figure 2010202544

a)下記化学式(4)で表されるアリルエステルと、フタルイミドカリウムとを、触媒の存在下で反応させ、下記化学式(3)で表される3−フタルイミジル−1−シクロペンテンを得て、
Figure 2010202544

Figure 2010202544

b)得られた3−フタルイミジル−1−シクロペンテン(3)を酸化開裂させ、下記化学式(2)で表されるジカルボン酸を得て、
Figure 2010202544

c)得られた化学式(2)で表されるジカルボン酸を、縮合剤を用いて環化する、
ことを含む。
本発明の方法を用いれば、低温で、サリドマイド誘導体を合成することができる新規な製造方法である。
以下に、本発明を詳細に説明する。本発明のサリドマイド誘導体の製造方法によれば、サリドマイド誘導体は、以下の工程により製造することができる。
[工程1]
アリルエステル体の合成
まず、アリルエステル体を合成する。アリルエステル体は、下記のスキーム1に示すように、2−シクロペンテン−1−オン(5)から2段階で合成する。2−シクロペンテン−1−オン(5)を水素化アルミニウムリチウムで還元して、アリルアルコールを得る。このアリルアルコールを、無水酢酸、ピリジンを用いてアセチル化を行い、アリルエステル(酢酸2−シクロペンチル)(4)を得る。反応は、室温で行うことができる。
Figure 2010202544
[工程2]
3−フタルイミジル−1−シクロペンテン(3)の合成
次に、得られたアリルエステル(4)から、3−フタルイミジル−1−シクロペンテン(3)を合成する。アリルエステル(4)とフタルイミドとを、パラジウム触媒の存在下でアリル位アミノ化反応により合成する。
Figure 2010202544
使用する溶媒は、公知の有機溶媒が使用できる。例えば、ジメチルスルホキシド(DMSO)、アセトニトリル、ジメチルホル厶アミド、テトラヒドロフラン(THF)、塩化メチレン、ジオキサン、トルエン、ジクロロエタンなどが挙げられる。
(触媒)
本工程では触媒として、パラジウム触媒を用いる。パラジウム触媒は、公知のパラジウム触媒を用いることができる。例えば、パラジウム金属、例えば二酸化パラジウム(PdO)等の酸化パラジウム、例えば塩化パラジウム、臭化パラジウム、ヨウ化パラジウム等のハロゲン化パラジウム、例えばヘキサクロロパラジウム酸アンモニウム、テトラクロロパラジウム酸アンモニウム等のパラジウム酸アンモニウム塩、例えばヘキサクロロパラジウム酸カリウム、テトラクロロパラジウム酸カリウム、テトラブロモパラジウム酸カリウム等のハロゲン化パラジウム酸カリウム塩、例えばヘキサクロロパラジウム酸ナトリウム、テトラクロロパラジウム酸ナトリウム等のハロゲン化パラジウム酸ナトリウム塩、ビス(アセチルアセトレート)パラジウム、プロピルパラジウムクロライドダイマー等のアリルパラジウムハライドダイマー、1,1−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセネジクロロパラジウム、ビス(トリフェニルホスフィン)酢酸パラジウム、ジアミンジクロロパラジウム、トランス-ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、硝酸パラジウム、硫酸パラジウム、酢酸パラジウム、配位子に配位されたパラジウム錯体等が挙げらる。好ましくは、π−アリルパラジウムクロリドダイマー(Pd(η−C)Cl)
である。
尚、上記配位子に配位されたパラジウム錯体の配位子としては、例えば1,5−シクロオクタジエン(COD)、ジベンジリデンアセトン(DBA)、ノルボルナジエン(NBD)、トリシクロヘキシルホスフィン(PCy)、トリエトキシホスフィン(P(OEt))、トリtert−ブチルホスフィン(P(OtertBu))、トリス(o−トリル)ホスフィン、ビピリジン(BPY)、フェナントロリン(PHE)、トリフェニルホスフィン(PPh)、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン(DPPE)、ジフェニルホスフィノフェロセン(DPPF)、トリフェノキシホスフィン(P(OPh))、トリメトキシホスフィン(P(OCH)、ビス(アセトニトリル)、ビス(アセチルアセトネート)、ビス(ベンゾニトリル)、(シクロオクタ−1,5−ジエン)、エチレン(CH=CH)、アミン(NH)、エチレンジアミン(en)、N、NO、PO等が挙げられ、中でも、ジフェニルホスフィノエタン、ジフェニルホスフィノフェロセンが好ましい。
使用する触媒量は、基質に対し、パラジウム触媒は1〜10モル%、好ましくは2〜5モル%である。
(反応温度)
反応は、室温〜70℃程度、好ましくは室温〜50℃程度まで加温して行うことが好ましい。
なお、溶媒としてジクロロエタンを用い、配位子に、(R,R)−または(S,S)−のトロスト配位子(ホスフィン配位子として不斉配位子を用いたもの)を用いると、S体またはR体の3−フタルイミジル−1−シクロペンテン(3)を合成することができる。(R,R)−トロスト配位子の具体例を下記に示す。
Figure 2010202544
(工程3)
ジカルボン酸(2)の合成
次に得られた3−フタルイミジル−1−シクロペンテン(3)を部分酸化して、ジカルボン酸である、2−(1,3−ジオキソインドリン−2−イル)ペンタン二酸(2)を得る。
Figure 2010202544
酸化剤としては、過ヨウ素酸ナトリウム、塩化ルテニウムを用いる。溶媒としては、四塩化炭素、アセトニトリルなどの有機溶媒を水の存在下で用いる。反応温度は、室温でよい。
なお、上記した光学活性を有する3−フタルイミジル−1−シクロペンテン(3)を部分酸化すると、光学活性を維持したジカルボン酸(2)が得られる。
(工程4)
得られた2−(1,3−ジオキソインドリン−2−イル)ペンタン二酸(2)を縮合剤を用いて環化して、サリドマイド(1)を得る。
Figure 2010202544
使用する縮合剤としては、公知の縮合剤を使用することができる。例えば、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDCCl)などを用いる。また、アンモニアの等価体(アミン源)を用いる。例えば、トリフルオロアセトアミドである。用いる溶媒として、トリエチルアミン、ジクロロメタンなどの公知の有機溶媒を用いればよい。環化反応は、室温で行うことができる。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はかかる実施例に限定されるものではない。
本発明の実施例において、化合物の分析及び分離精製には以下の機種や試薬を用いて行った。
IRスペクトル:JASCO FT/IR−460 plus(日本分光株式会社製)
測定は、特に明記しない限り、液体試料にはNaClフィルム、固体試料にはKBrペレットとして測定し、文中には吸収波長をcm−1で示した。
NMRスペクトル:JMTC−400/54/SS 400MHz(日本電子株式会社製)
特に明記しない限り、内部標準としてTMSを用いた。また、文中のケミカルシフトはδ値で示した。
融点測定装置:BUCHI Melting point B−545
カラムクロマトグラフィー用シリカゲル:BW−200(富士シリシア製)
試薬:使用した試薬は、市販品を必要に応じて蒸留などにより精製して用いた。
TLC:MACHEREY−NAGEL DC−Fertigplatten SIL G−25 UV254プレート
(アリルエステル体(酢酸2−シクロペンチル)4の合成)
50ml容ナスフラスコにエーテル(5ml)、水素化アルミニウムリチウム(0.038g,1mmol,0.5eq)をゆっくりといれ、懸濁させた。その後、少量のエーテルに溶かした2−シクロペンテン−1−オン(0.164g,2mmol,1eq)をゆっくりと加えた。10分間反応させた後、蒸留水、1N HClを加えてエーテルで3回有機層を抽出する。さらにエーテル層に飽和食塩水で洗浄し、エーテル層を芒硝を用いて乾燥、ろ過、濃縮して得られた粗生成物に無水酢酸(5ml)、ピリジン(0.474g,6mmol,3eq)を加えて室温で一晩撹拌した。その後、エーテルを加え、エーテル層を蒸留水、1N HCl,飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し芒硝で乾燥、ろ過、濃縮をした。得られた粗生成物をシリカゲルカラムに吸着させ、へキサン−酢酸エチル(9:1)で溶出し、無色の油状物4(0.164g,65%)を得た。
TLC(薄層クロマトグラフィ):Rf=0.63(展開層:ヘキサン:酢酸エチル=3:1)
H−NMR:1.76〜1.89(1H,m,CH−CH),2.03(3H,s,CH),2.20〜2.37(2H,m,CH−CH),2.35〜2.58(1H,m,CH−CH),5.65〜5.75(1H,m,CH),5.78〜5.84(1H,dt,J=2.2,3.4,C=CH),6.07〜6.13(1H,m,CH=C
13C−NMR:21.31,29.74,31.05,80.46,129.24,137.56,171.05
(3−フタルイミジル−1−シクロペンテン(3)の合成)
30ml容ナスフラスコにDMSO(5ml)、上記アリルエステル体(4)(0.063g,0.5mmol,1eq)、フタルイミドカリウム塩(0.277g,1.5mmol,1.5eq)、π−アリルパラジウムクロリドダイマー(7.3mg,0.02mmol,0.04eq)、DPPF(22.1mg,0.04mmol,0.08eq)を入れて1時間窒素で脱気し、50℃で36時間撹拌させた。その後、エーテルを加え、蒸留水、飽和食塩水で洗浄し、芒硝を用いて乾燥、ろ過、濃縮して、粗生成物を得た。これを分取TLCにより生成し、白色の固形物(3)(0.081g,76%)を得た。
TLC:Rf=0.53(展開相:ヘキサン:酢酸エチル=3:1)
Mp=79.9℃
H−NMR:2.08〜2.15(1H,m,CH−CH),2.22〜252(2H,m,CH−CH),2.73〜2.83(1H,m,CH−CH),5.37〜5.41(1H,m,NCH),5.58〜5.68(1H,dd,J=2.2Hz,5.4Hz,C=CH),6.04〜6.12(1H,dd,J=2.4Hz,5.6Hz,CH=C),7.48〜7.86(4H,m,Ph)
13C−NMR:28.13,32.23,56.04,123.05,127.93,132.15,133.82,135.57,168.20
(ジカルボン酸(2−(1,3−ジオキソインドリン−2−イル)ペンタン二酸)(2)の合成)
30ml容ナスフラスコに3−フタルイミジル−1−シクロペンテン(3)(0.042mg,0.2mmol,1eq)、NaIO(0.224g,1.0mmol,5eq)、RuCl・HO(4mg,0.004mmol,0.02eq)、CCl(2ml)、CHCN(2ml)、蒸留水(2ml)を入れて室温で2時間撹拌する。その後、酢酸エチル、蒸留水、飽和食塩水で洗浄し、芒硝を用いて乾燥、ろ過、濃縮、再結晶をして白色の固形物(2)(0.040g,73%)を得た。
TLC:Rf=0.32(展開相:メタノール:クロロホルム=1:1)
H−NMR:2.16〜2.49(4H,m,CH−CH),4.70〜4.82(1H,m,CH),7.72〜7.94(4H,m,Ph)
13C−NMR:23.65,30.32,51.03,123.37,131.27,134.78,167.44,170.31,173.71
(サリドマイド(1)の合成)
30ml容ナスフラスコにジクロロエタン(5ml)、ジカルボン酸(2)(0.050g,0.18mmol,1eq)、トリフルオロアセトアミド(40.6mg,0.36mmol,2eq)、HOBt(0.216g,0.72mmol,4eq)、EDCCl(1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩)(0.290g,0.72mmol,4eq)、トリエチルアミン(0.300g,0.99mmol,5.5eq)を入れて室温で3日間撹拌させた。その後、クロロホルムを加え、蒸留水、飽和食塩水で洗浄し、芒硝を用いて乾燥、ろ過、濃縮して、粗生成物を得た。これをシリカゲルカラムに吸着させ、へキサン-酢酸エチル(2:1)で溶出させ、白色の固形物(1)(20mg,43%)を得た。
TLC:Rf=0.20(展開相:ヘキサン:酢酸エチル=1:1)
H−NMR:2.02〜2.20(m,1H),2.38〜2.69(m,2H),2.75〜2.96(m,1H),5.14(dd,J=12.7,5.4HZ,1H),7.84〜8.05(m,4H),11.10(s,1H)
13C−NMR:22.04,30.98,49.03,123.50,131.28,134.97,167.24,169.94,172.86
(3−フタルイミジル−1−シクロペンテン(3)の合成における溶媒、触媒配位子の検討)
3−フタルイミジル−1−シクロペンテン(3)の合成において、溶媒(表中「solvent」)をTHF(テトラヒドロフラン)、1,2−ジクロロエタン、DMSO、及びTHF・DMSO混液を変えて反応を行った。また、配位子(表中「ligand」)として、トリフェニルホスフィン(P(Ph))、トリ−tert−ブチルホスフィン−4−フッ化ホウ素([P(OtertBu)Ph]BF)、DPPE、DPPFを用いて反応を行った。結果を表に示す。
Figure 2010202544
表から、溶媒としてTHFやジクロロエタンを用いた場合、反応が進行しなかった。DMSOを添加したところ低収率ながら生成物が得られることがわかった。さらに、DMSOのみ用いる、あるいは配位子にジフェニルホスフィノエタンを用いたところ反応性は向上し中程度な収率となることがわかった。配位子にジフェニルホスフィノフェロセンを用いると、76%と良好な収率で目的物を得ることができた。
((S)−3−フタルイミジル−1−シクロペンテン(12)の合成)
30ml容ナスフラスコにジクロロエタン(5ml)、アリルエステル(4)(0.032g,0.25mmol,1eq),フタルイミドカリウム塩(0.093g,0.5mmol,2.0eq)、π−アリルパラジウムクロリドダイマー(2.4mg,0.007mmol,0.028eq)、(R,R)−Trost Ligand(12.9mg,0.019mmol,0.076eq)を入れて1時間窒素で脱気し、室温で48時間撹拌させた。その後、クロロホルムを加え、蒸留水、飽和食塩水で洗浄し、芒硝を用いて乾燥、ろ過、濃縮して、粗生成物を得た。これを分取TLCにより生成し、下記化学式で表される白色の固形物(12)(0.017g,33%,87%ee)を得た。
[α] 20=−254.4(c 0.50,CHCl)(lit.−298.2)
Figure 2010202544
((R)−3−フタルイミジル−1−シクロペンテン(12)の合成)
30ml容ナスフラスコにジクロロエタン(10ml)、アリルエステル(4)(0.126g,1.0mmol,1eq),フタルイミドカリウム塩(0.554g,3.0mmol,3.0eq)、π−アリルパラジウムクロリドダイマー(14.6mg,0.040mmol,0.040eq)、(S,S)−Trost Ligand(35.3mg,0.080mmol,0.080eq)を入れて1時間窒素で脱気し、室温で48時間撹拌させた。その後、クロロホルムを加え、蒸留水、飽和食塩水で洗浄し、芒硝を用いて乾燥、ろ過、濃縮して、粗生成物を得た。これを分取TLCにより生成し、下記化学式で示す白色の固形物(13)(0.037g,17%,87%ee)を得た。
[α] 20=+254.8(c 0.50,CHCl)(lit. +298.2)
Figure 2010202544
((ジカルボン酸(R)−(2−(1,3−ジオキソインドリン−2−イル)ペンタン二酸)(14)の合成))
30ml容ナスフラスコに上記化合物(13)(0.039mg,0.142mmol,1eq)、NaIO(0.130g,0.582mmol,4.1eq)、RuCl・HO(3mg,0.003mmol,0.02eq)、AcOEt(2ml)、CHCN(2ml)、蒸留水(2ml)を入れて室温で2時間撹拌した。その後、酢酸エチル、蒸留水、飽和食塩水で洗浄し、芒硝を用いて乾燥、ろ過、濃縮、再結晶をして、下記化学式で示す白色の固形物(14)(0.025g,68%,64%ee)を得た。
Figure 2010202544

Claims (2)

  1. 下記化学式(I)で表されるサリドマイド誘導体の製造方法であって、
    Figure 2010202544
    下記化学式(2)で表されるジカルボン酸を、縮合剤を用いて環化する、
    Figure 2010202544

    ことを含む、サリドマイド誘導体の製造方法。
  2. 下記化学式(I)で表されるサリドマイド誘導体の製造方法であって、
    Figure 2010202544

    a)下記化学式(4)で表されるアリルエステルと、フタルイミドカリウムとを、触媒の存在下で反応させ、下記化学式(3)で表される3−フタルイミジル−1−シクロペンテンを得て、
    Figure 2010202544

    Figure 2010202544

    b)得られた3−フタルイミジル−1−シクロペンテン(3)を酸化開裂させ、下記化学式(2)で表されるジカルボン酸を得て、
    Figure 2010202544

    c)得られた化学式(2)で表されるジカルボン酸を、縮合剤を用いて環化する、
    ことを含む、サリドマイド誘導体の製造方法。
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CN114907314A (zh) * 2022-04-28 2022-08-16 浙江工业大学 一种泊马度胺的化学合成方法

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