JP2002029741A - 希土類元素酸化物及び塩基性炭酸塩、それらの製造方法並びに蛍光体及びセラミックス - Google Patents

希土類元素酸化物及び塩基性炭酸塩、それらの製造方法並びに蛍光体及びセラミックス

Info

Publication number
JP2002029741A
JP2002029741A JP2000203549A JP2000203549A JP2002029741A JP 2002029741 A JP2002029741 A JP 2002029741A JP 2000203549 A JP2000203549 A JP 2000203549A JP 2000203549 A JP2000203549 A JP 2000203549A JP 2002029741 A JP2002029741 A JP 2002029741A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rare earth
earth element
basic carbonate
oxide
urea
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000203549A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3891252B2 (ja
Inventor
Kazuhiro Wataya
和浩 綿谷
Yoshiyuki Oyama
美幸 大山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP2000203549A priority Critical patent/JP3891252B2/ja
Priority to US09/897,463 priority patent/US6677262B2/en
Publication of JP2002029741A publication Critical patent/JP2002029741A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3891252B2 publication Critical patent/JP3891252B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Luminescent Compositions (AREA)
  • Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 フィッシャー・サブ−シーブ・サイザー
で測定した平均粒子径(フィッシャー径)Dfが0.7
μm<Df<2.0μmであると共に、電子顕微鏡で観
察したときの粒子径Deが0.7μm<De<2.0μ
mである実質的に球状の粒子からなる希土類元素酸化
物。 【効果】 本発明によれば、従来製造が困難であった
1.0〜3.0μmの均一粒径でしかも単分散の球状希
土類元素塩基性炭酸塩、及び0.7〜2.0μmの均一
粒径でしかも単分散の球状希土類元素酸化物、並びにこ
れを原料の一部もしくは全部として用いた蛍光体、セラ
ミックスを比較的容易なプロセスで得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、希土類元素酸化物
及び塩基性炭酸塩、それらの製造方法、並びに希土類元
素酸化物を含む蛍光体及びセラミックスに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】希土類
元素酸化物の内で、フィッシャー・サブ−シーブ・サイ
ザー(Fisher Sub−Sieve Size
r)で測定した平均粒子径(以下、フィッシャー径とい
う)が0.2〜1μmの球状の希土類元素酸化物を得る
方法は公知である(特開平10−139426号公報な
ど)。また、平均粒子径が0.1〜0.3μmの更に小
さな球状粒子の製造方法についても公知である(特開平
10−139427号公報)。更に、平均粒子径が2〜
6μmの球状粒子の製造方法についても、特開平8−5
9233号公報などに開示されている。
【0003】しかし、上記の提案などに開示されている
方法では、Fisher Sub−Sieve Siz
erで測定した平均粒子径が0.7μmを超え2μm未
満で、かつ球状である希土類元素酸化物を得ることは困
難である。
【0004】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
従来得るのが困難であった平均粒子径が0.7μmを超
え2μm未満の球状希土類元素酸化物、球状希土類元素
塩基性炭酸塩、それらの製造方法、並びに蛍光体及びセ
ラミックスを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は、上記の課題を解決するため鋭意検討を行った
結果、水溶液中での希土類イオン、炭酸もしくは炭酸イ
オン、アンモニアもしくはアンモニウムイオンの濃度を
制御した析出条件を検討することで本発明を完成したも
のである。
【0006】即ち、セラミックスや蛍光体の原料として
使用される希土類元素酸化物は、その粒子形状や粒子サ
イズ、粒度分布などが製品の特性に大きく影響する。希
土類元素酸化物の粒子形状には、不定形、板状、角状
型、球状など様々な形状があるが、その中で球状粒子は
原料としての粒子形状としては最も好ましい形状の一つ
と言える。本発明者は、希土類元素酸化物の球状粒子の
内で、過去に得られていない0.7μmを超え2μm未
満の大きさのものを得ることを目的として検討を行っ
た。合成の基本的な考え方として、粒子の種となる粒子
核を液相中に適当な量発生させ、その後液相中の沈殿剤
濃度を制御することで、新たな粒子核を発生させず、初
期に生成させた粒子核を成長させるとよいと考え、検討
を行った。また、球状粒子を得るためには非晶質が好ま
しいと考え、非晶質の希土類塩が容易に得られるものと
して希土類元素塩基性炭酸塩を選択した。塩基性炭酸塩
を得る手段として、希土類イオン液相中にアンモニアも
しくはアンモニウムイオン及び炭酸もしくは炭酸イオン
を均質に添加することで得られることがわかった。
【0007】これらの沈殿剤の添加は、尿素を溶液中に
添加し、これを80℃以上の温度で加熱することで容易
に達成される。
【0008】しかし、希土類塩の溶液に尿素を添加し加
熱することで希土類元素塩基性炭酸塩の沈殿を得る方法
では、溶液中の尿素の濃度を高くしすぎると溶液中での
沈殿の生成量が多くなりすぎてしまい、フィッシャー径
で1μmを超えるものを製造することは困難である。
【0009】本発明者は、溶液中の尿素濃度の変化に注
目し、その濃度があまり高くならないように調節するこ
とで、反応初期での溶液中の発生粒子数を減らし、ま
た、反応初期以後の粒子発生を抑えることで初期に発生
した粒子を大きくできることを見出し、本発明をなすに
至った。
【0010】従って、本発明は、(1)フィッシャー・
サブ−シーブ・サイザー(Fisher Sub−Si
eve Sizer)で測定した平均粒子径(フィッシ
ャー径)Dfが0.7μm<Df<2.0μmであると
共に、電子顕微鏡で観察したときの粒子径Deが0.7
μm<De<2.0μmである実質的に球状の粒子から
なる希土類元素酸化物、(2)フィッシャー・サブ−シ
ーブ・サイザー(Fisher Sub−Sieve
Sizer)で測定した平均粒子径(フィッシャー径)
Dfが1.0μm<Df<3.0μmであると共に、電
子顕微鏡で観察したときの粒子径Deが1.0μm<D
e<3.0μmである実質的に球状の非晶質粒子からな
る希土類元素塩基性炭酸塩、(3)上記希土類元素塩基
性炭酸塩を焼成することを特徴とする上記希土類元素酸
化物の製造方法、(4)希土類元素の水溶性塩の水溶液
に尿素を尿素濃度が50g/リットル以下の実質的に一
定濃度を保つように添加しながら80℃以上の温度で加
熱熟成して、希土類元素塩基性炭酸塩を製造し、次いで
この希土類元素塩基性炭酸塩を焼成することを特徴とす
る上記希土類元素酸化物の製造方法、(5)希土類元素
の水溶性塩の水溶液に尿素を尿素濃度が50g/リット
ル以下の実質的に一定濃度を保つように添加しながら8
0℃以上の温度で加熱熟成することを特徴とする上記希
土類元素塩基性炭酸塩の製造方法、(6)上記希土類元
素酸化物を含有する蛍光体、(7)上記希土類元素酸化
物を含有するセラミックスを提供する。
【0011】以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の希土類元素酸化物は、(1)Fisher S
ub−Sieve Sizerで測定した平均粒子径
(フィッシャー径)Dfが0.7μm<Df<2.0μ
m、特に1.0μm<Df<2.0μmである、(2)
球状粒子である、(3)電子顕微鏡で観察したときの粒
子径Deが0.7μm<De<2.0μm、特に1.0
μm<De<2.0μmであるという条件を満たすもの
である。
【0012】また、本発明の希土類元素塩基性炭酸塩
は、(1)1.0μm<Df<3.0μmである、
(2)球状粒子である、(3)非晶質である、(4)電
子顕微鏡で観察したときの粒子径Deが1.0μm<D
e<3.0μmであるという条件を満たすものである。
【0013】なお、実質的に球状の粒子とは、真球のほ
か、これに近い楕円球をも含むもので、最大直径/最小
直径が1.0〜1.3のものを包含する。
【0014】ここで、希土類元素としては、Y,Gd,
Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu,La,C
e,Pr,Nd,Sm,Eu等が挙げられ、これらの1
種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することが
できる。この場合、希土類元素酸化物においては、Y,
Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Luから
選ばれた1種類以上の元素の酸化物の含有量が60モル
%以上であり、La,Ce,Pr,Nd,Sm,Euか
ら選ばれた1種類以上の元素の酸化物の含有量が40モ
ル%未満であるものが好ましい。また、希土類元素塩基
性炭酸塩の場合には、Y,Gd,Tb,Dy,Ho,E
r,Tm,Yb,Luから選ばれた1種類以上の元素の
塩基性炭酸塩の含有量が60モル%以上であり、La,
Ce,Pr,Nd,Sm,Euから選ばれた1種類以上
の元素の塩基性炭酸塩の含有量が40モル%未満である
ものが好ましい。
【0015】本発明の希土類元素酸化物及び塩基性炭酸
塩は、電子顕微鏡観察で粒子径のばらつきの少ないもの
である。
【0016】上記希土類元素酸化物は、上記希土類元素
塩基性炭酸塩を焼成することにより得ることができる
が、この希土類元素塩基性炭酸塩は、希土類元素の水溶
性塩、好ましくは希土類元素の塩化物、硝酸塩を使用
し、この水溶液に尿素を添加、反応させることにより製
造することができる。
【0017】この場合、上記希土類元素の水溶性塩の濃
度は、2〜20g/リットル、特に3〜15g/リット
ルとすることが好ましく、濃度が低すぎると、生産性が
劣り、濃度が高すぎると、小粒子発生の原因となる。
【0018】一方、尿素濃度は溶液中で50g/リット
ル以下、好ましくは10〜50g/リットル、更に好ま
しくは25〜50g/リットルでなくてはならず、ま
た、加熱による加水分解によって減少する尿素は反応溶
液中になんらかの手段で補充することが望ましい。溶液
中の尿素が50g/リットルを超えると、溶液中に新た
な粒子が発生し易くなり、これによって得られる粒子の
大きさは著しく均一性を欠く結果になってしまう。もち
ろん尿素濃度を50g/リットル以下に保っている場合
でも、全く粒子の発生を抑えられるわけではないが、得
られた粒子の大きさの均一性は著しく改善されている。
また、尿素濃度は、50g/リットル以下で、かつ反応
中乃至尿素の補充添加中、実質上一定濃度に維持するも
ので、この場合、50g/リットル以下の初期濃度(設
定濃度)の±20g/リットル、特に±10g/リット
ルの範囲に維持することが好ましい。
【0019】上記反応の温度は80℃〜溶液の沸点、特
に90〜100℃であることが好ましい。反応時間は特
に制限されない。
【0020】なお、この際に使用する水溶液中の硅素は
粒子中に取り込まれてしまうのが普通であり、得られる
粒子中の硅素含有量を減らす目的のためには、使用する
純水中の硅素含有量は0.5ppm以下であることが望
ましい。
【0021】このような方法で得られた球状粒子を含む
スラリーを固液分離することで、フィッシャー径が1μ
mを超え3μm未満、電子顕微鏡写真での大きさが1μ
mを超え3μm未満の非晶質の希土類元素塩基性炭酸塩
を得ることができる。
【0022】この球状、非晶質の希土類元素塩基性炭酸
塩を好ましくは600℃以上、より好ましくは600〜
1,200℃、更に好ましくは700〜1,000℃の
温度で焼成することでフィッシャー径が0.7μmを超
え2μm未満、電子顕微鏡写真での大きさが0.7μm
を超え2μm未満の希土類元素酸化物を得ることができ
る。また、この塩基性炭酸塩もしくは酸化物を高温、例
えば1,500℃で焼成することで、非常に結晶性のよ
い希土類酸化物粉末を得ることができる。
【0023】このような酸化物は蛍光体としても有用
で、例えば希土類元素の組成をイットリウムとユーロピ
ウムの混合物とすることで、容易に赤色蛍光体として用
いられている蛍光体を製造することができる。
【0024】更に、上記塩基性炭酸塩もしくは酸化物を
ホウ酸、塩化バリウム、塩化アンモニウムなどのフラッ
クスと混合し、1,200℃以上の温度で焼成すること
でも、容易に赤色蛍光体を得ることができる。
【0025】こうして得られた希土類酸化物粉末は平均
粒子径が0.7μmを超え2μm未満、好ましくは約1
〜2μmであり、ランプ、ブラウン管、PDPなどのデ
ィスプレイの蛍光体として有用であると言える。
【0026】また、本発明のような略均一粒径の球状で
バラツキのない希土類化合物は、セラミックスの材料と
しても有用であり、これを用いることで、焼結密度の高
いセラミックスを得ることができる。
【0027】
【実施例】以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体
的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるも
のではない。
【0028】[実施例1]10リットルガラスビーカー
にイットリウムとユーロピウムの硝酸塩溶液(Y/Eu
=10/1重量)を10g/リットルの濃度に調製し
た。なお、使用した水は硅素が5ppm以下の純水であ
った(以下、同様)。この溶液を95℃に加熱後、尿素
を初期濃度が30g/リットルになるように添加した。
更に30分ごとに尿素濃度をチェックしながら、尿素の
濃度がほぼ30g/リットルを保つように尿素を補充し
た。5時間後に尿素の補充をやめ、更に95℃で2時間
加熱したのち、ビフネル漏斗で沈殿を濾過した。こうし
て得られたケーキを乾燥し、電子顕微鏡で観察したとこ
ろ、粒径が約1.5μmのほぼ単分散の球状粒子が観察
された。また、フィッシャー径を測定したところ、1.
4μmと電子顕微鏡で観察した粒径とほぼ同じ値が得ら
れた。更に、この沈殿を分析したところ、非晶質の塩基
性炭酸塩であることがわかった。また、濾過で得られた
ケーキを700℃で2時間焼成したところ、酸化物が得
られ、これを電子顕微鏡で観察したところ、粒径が約
1.2μmのほぼ単分散の球状粒子が観察された。フィ
ッシャー径を測定したところ、1.2μmであった。
【0029】[実施例2]1,000リットルのグラス
ライニング缶を用い、イットリウムとガドリニウムとユ
ーロピウム(Y/Gd/Eu=5/5/1重量)の塩化
物の混合溶液を8g/リットルの濃度に調製した。この
溶液を92℃に加熱後、尿素を初期濃度が40g/リッ
トルになるように添加した。更に30分ごとに尿素濃度
をチェックしながら、尿素の濃度がほぼ40g/リット
ルを保つように尿素を補充した。5時間後に尿素の補充
をやめ、更に92℃で2時間加熱したのち、ビフネル漏
斗で沈殿を濾過した。こうして得られたケーキを乾燥
し、電子顕微鏡で観察したところ、粒径が約2.0μm
のほぼ単分散の球状粒子が観察された。また、フィッシ
ャー径を測定したところ、2.0μmと電子顕微鏡で観
察した粒径とほぼ同じ値が得られた。更に、この沈殿を
分析したところ、非晶質の塩基性炭酸塩であることがわ
かった。また、濾過で得られたケーキを600℃で10
時間焼成したところ、酸化物が得られ、これを電子顕微
鏡で観察したところ、粒径が約1.6μmのほぼ単分散
の球状粒子が観察された。フィッシャー径を測定したと
ころ、1.55μmであった。
【0030】[比較例1]1,000リットルのグラス
ライニング缶を用い、イットリウムとガドリニウムとユ
ーロピウム(Y/Gd/Eu=5/5/1重量)の塩化
物の混合溶液を8g/リットルの濃度に調製した。この
溶液を92℃に加熱後、尿素を初期濃度が40g/リッ
トルになるように添加した。更に30分ごとに尿素濃度
をチェックしながら、尿素の濃度がほぼ60g/リット
ルになるまで段階的に尿素濃度を増やしていった。5時
間後に尿素の補充をやめ、更に92℃で2時間加熱した
のち、ビフネル漏斗で沈殿を濾過した。こうして得られ
たケーキを乾燥し、電子顕微鏡で観察したところ、粒径
が約1.2μmから0.2μmまでの粒径の不ぞろいな
単分散の球状粒子が観察された。また、フィッシャー径
を測定したところ、0.8μmであった。更に、この沈
殿を分析したところ、非晶質の塩基性炭酸塩であること
がわかった。また、濾過で得られたケーキを600℃で
10時間焼成したところ、酸化物が得られ、これを電子
顕微鏡で観察したところ、粒径が約1.0μmから0.
2μmまでの粒径の不ぞろいな単分散の球状粒子が観察
された。フィッシャー径を測定したところ、0.6μm
であった。
【0031】[比較例2]1,000リットルのグラス
ライニング缶を用い、イットリウムとガドリニウムとユ
ーロピウム(Y/Gd/Eu=5/5/1重量)の塩化
物の混合溶液を8g/リットルの濃度に調製した。この
溶液を92℃に加熱後、尿素を初期濃度が40g/リッ
トルになるように添加し、そのまま5時間加熱した後、
ビフネル漏斗で沈殿を濾過した。こうして得られたケー
キを乾燥し、電子顕微鏡で観察したところ、粒径が不ぞ
ろいな凝集した粒子が観察された。また、フィッシャー
径を測定したところ、3.8μmであった。更に、この
沈殿を分析したところ、非晶質の塩基性炭酸塩であるこ
とがわかった。また、濾過で得られたケーキを600℃
で10時間焼成したところ、酸化物が得られ、これを電
子顕微鏡で観察したところ、粒径が不ぞろいな凝集した
粒子が観察された。フィッシャー径を測定したところ、
3.5μmであった。
【0032】上記実施例、比較例で得られた酸化物の電
子顕微鏡写真(倍率5,000倍)を図1〜4に示す。
ここで、図1は実施例1、図2は実施例2、図3は比較
例1、図4は比較例2の写真である。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、従来製造が困難であっ
た1.0〜3.0μmの均一粒径でしかも単分散の球状
希土類元素塩基性炭酸塩、及び0.7〜2.0μmの均
一粒径でしかも単分散の球状希土類元素酸化物、並びに
これを原料の一部もしくは全部として用いた蛍光体、セ
ラミックスを比較的容易なプロセスで得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた酸化物の電子顕微鏡写真で
ある。
【図2】実施例2で得られた酸化物の電子顕微鏡写真で
ある。
【図3】比較例1で得られた酸化物の電子顕微鏡写真で
ある。
【図4】比較例2で得られた酸化物の電子顕微鏡写真で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G076 AA02 AA10 AA16 AA18 AA19 AB04 AB07 BA13 BA39 BC02 BD02 CA03 CA26 CA35 DA11 4H001 CA04 CF02 XA08 XA39 XA57 XA58 XA59 XA60 XA62 XA63 XA64 XA65 XA66 XA67 XA68 XA69 XA70 XA71

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィッシャー・サブ−シーブ・サイザー
    で測定した平均粒子径(フィッシャー径)Dfが0.7
    μm<Df<2.0μmであると共に、電子顕微鏡で観
    察したときの粒子径Deが0.7μm<De<2.0μ
    mである実質的に球状の粒子からなる希土類元素酸化
    物。
  2. 【請求項2】 Y,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,T
    m,Yb,Luから選ばれた1種類以上の元素の酸化物
    の含有量が60モル%以上であり、La,Ce,Pr,
    Nd,Sm,Euから選ばれた1種類以上の元素の酸化
    物の含有量が40モル%未満である請求項1記載の希土
    類元素酸化物。
  3. 【請求項3】 フィッシャー・サブ−シーブ・サイザー
    で測定した平均粒子径(フィッシャー径)Dfが1.0
    μm<Df<3.0μmであると共に、電子顕微鏡で観
    察したときの粒子径Deが1.0μm<De<3.0μ
    mである実質的に球状の非晶質粒子からなる希土類元素
    塩基性炭酸塩。
  4. 【請求項4】 Y,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,T
    m,Yb,Luから選ばれた1種類以上の元素の塩基性
    炭酸塩の含有量が60モル%以上であり、La,Ce,
    Pr,Nd,Sm,Euから選ばれた1種類以上の元素
    の塩基性炭酸塩の含有量が40モル%未満である請求項
    3記載の希土類元素塩基性炭酸塩。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載の希土類元素塩基性炭酸
    塩を焼成することを特徴とする請求項1又は2記載の希
    土類元素酸化物の製造方法。
  6. 【請求項6】 希土類元素の水溶性塩の水溶液に尿素を
    尿素濃度が50g/リットル以下の実質的に一定濃度を
    保つように添加しながら80℃以上の温度で加熱熟成し
    て、希土類元素塩基性炭酸塩を製造し、次いでこの希土
    類元素塩基性炭酸塩を焼成することを特徴とする請求項
    1又は2記載の希土類元素酸化物の製造方法。
  7. 【請求項7】 焼成温度が600℃以上である請求項5
    又は6記載の製造方法。
  8. 【請求項8】 希土類元素の水溶性塩の水溶液に尿素を
    尿素濃度が50g/リットル以下の実質的に一定濃度を
    保つように添加した後、80℃以上の温度で加熱熟成す
    ることを特徴とする請求項3記載の希土類元素塩基性炭
    酸塩の製造方法。
  9. 【請求項9】 上記水溶液を硅素含有量が0.5ppm
    以下の純水を用いて調製した請求項8記載の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項1又は2に記載の希土類元素酸
    化物を含有する蛍光体。
  11. 【請求項11】 請求項1又は2に記載の希土類元素酸
    化物を含有するセラミックス。
JP2000203549A 2000-07-05 2000-07-05 希土類元素酸化物及び塩基性炭酸塩の製造方法 Expired - Lifetime JP3891252B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000203549A JP3891252B2 (ja) 2000-07-05 2000-07-05 希土類元素酸化物及び塩基性炭酸塩の製造方法
US09/897,463 US6677262B2 (en) 2000-07-05 2001-07-03 Rare earth oxide, basic rare earth carbonate, making method, phosphor, and ceramic

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000203549A JP3891252B2 (ja) 2000-07-05 2000-07-05 希土類元素酸化物及び塩基性炭酸塩の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002029741A true JP2002029741A (ja) 2002-01-29
JP3891252B2 JP3891252B2 (ja) 2007-03-14

Family

ID=18700940

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000203549A Expired - Lifetime JP3891252B2 (ja) 2000-07-05 2000-07-05 希土類元素酸化物及び塩基性炭酸塩の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3891252B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004002512A (ja) * 2002-05-31 2004-01-08 Sumitomo Chem Co Ltd ケイ酸塩蛍光体の製造方法
JP2006225689A (ja) * 2005-02-15 2006-08-31 Fujimi Inc 溶射用粉末
JP2011529020A (ja) * 2008-07-29 2011-12-01 エルジー・ケム・リミテッド 炭酸セリウムの製造方法および酸化セリウム粉末の製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004002512A (ja) * 2002-05-31 2004-01-08 Sumitomo Chem Co Ltd ケイ酸塩蛍光体の製造方法
JP2006225689A (ja) * 2005-02-15 2006-08-31 Fujimi Inc 溶射用粉末
JP2011529020A (ja) * 2008-07-29 2011-12-01 エルジー・ケム・リミテッド 炭酸セリウムの製造方法および酸化セリウム粉末の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3891252B2 (ja) 2007-03-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6677262B2 (en) Rare earth oxide, basic rare earth carbonate, making method, phosphor, and ceramic
JP6038648B2 (ja) 酸化ユーロピウムと酸化イットリウムまたは酸化ガドリニウムとの核/殻組成物、該組成物を含むリン光体、およびこの調製法
Dong et al. Controllable morphology and high photoluminescence of (Y, Gd)(V, P) O4: Eu3+ nanophosphors synthesized by two-step reactions
US5545386A (en) Method for the preparation of globular particles of a rare earth oxide
US6042747A (en) Method of preparing high brightness, small particle red-emitting phosphor
JP3280688B2 (ja) 希土類酸化物の製造方法
JP2010507551A (ja) 希土類含有リン酸塩の製造方法
JP5296993B2 (ja) 酸化イットリウム粉末
WO2000001784A9 (en) Small particle blue emitting lanthanum phosphate based phosphors for display and lamp applications and method of making
JP3891252B2 (ja) 希土類元素酸化物及び塩基性炭酸塩の製造方法
JP2950324B1 (ja) 酸化ガリウムおよびその製造方法
JP2000239019A (ja) 希土類化合物の製造方法
US6716524B2 (en) Rare earth borate and making method
JP3565472B2 (ja) イットリア/ガドリニア/ユーロピア共沈単分散球状粒子の製造方法及びそれにより得られるイットリア/ガドリニア/ユーロピア共沈単分散球状粒子
JP3280689B2 (ja) 丸形希土類酸化物の製造方法
JP3007472B2 (ja) 希土類元素酸化物粒子の製造方法
JP2878898B2 (ja) 希土類元素酸化物粒子
JP2002187717A (ja) 希土類元素化合物、希土類元素酸化物、蛍光体及びこれらの製造方法
JP2786052B2 (ja) 希土類元素酸化物粒子の製造方法
JPH09255950A (ja) 蓄光性蛍光顔料の製造方法
JP3956095B2 (ja) 希土類元素酸化物の製造方法
JP2685687B2 (ja) 希土類元素酸化物粒子の製造方法
US20090114880A1 (en) Phosphate nano phosphor and method of preparing the same
JPH1087325A (ja) 希土類元素酸化物粒子
JPH07109118A (ja) 希土類元素酸化物の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051220

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060712

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060907

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20061115

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20061128

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3891252

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121215

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151215

Year of fee payment: 9

EXPY Cancellation because of completion of term