JP2002025879A - 光学的位置ずれ検出装置 - Google Patents

光学的位置ずれ検出装置

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JP2002025879A JP2000208634A JP2000208634A JP2002025879A JP 2002025879 A JP2002025879 A JP 2002025879A JP 2000208634 A JP2000208634 A JP 2000208634A JP 2000208634 A JP2000208634 A JP 2000208634A JP 2002025879 A JP2002025879 A JP 2002025879A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 どの測定マークに対しても最適となる共通の
視野領域を探し出す。 【解決手段】 光学的位置ずれ検出装置が、照明光学系
10と、測定マークの像を結像させる結像光学系20
と、測定マークの像を撮影するCCDカメラ30と、画
像信号を処理して下地マークに対するレジストマークの
重ね合わせ位置ずれを測定する画像処理装置35と、視
野領域を調整する視野領域調整機構とから構成される。
視野領域調整機構は、照明光学系10に設けられた視野
絞り14と、視野絞りの位置を調整する視野絞り位置調
整機構40と、CCDカメラ30の位置を調整する撮像
位置調整機構45とから構成され、視野絞り14とCC
Dカメラの撮像面とが光学的に共役な位置に配設されて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウエハのフ
ォトリソグラフィ製造工程等において、半導体ウエハ等
の被検基板上に形成される測定マーク(重ね合わせマー
ク)における第1のマーク(例えば、下地マーク)に対
する第2のマーク(例えば、レジストマーク)の位置ず
れ(重ね合わせ位置ずれ)を光学的に検出するために用
いられる光学的位置ずれ検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体チップの製造工程の一つであるフ
ォトリソグラフィ製造工程においては、ウエハ上に何段
階かに分けられてレジストパターンが形成される。すな
わち、各段階毎に、既に形成されているパターン(これ
を下地パターンと称する)の上に所定のレジストパター
ンを重ね合わせて形成するのであるが、この各段階毎に
下地パターンに対するレジストパターンの重ね合わせ位
置ずれを測定検出することが要求される。このような重
ね合わせ位置ずれの検出のための装置は従来から知られ
ている(例えば、特開2000−77295号公報参
照)。この重ね合わせ位置ずれ測定は、レジストパター
ン形成時に基板上に形成した下地マークの上にレジスト
マークを形成して測定マークを形成しておき、光学的位
置ずれ検出装置(重ね合わせ位置ずれ検出装置)を用い
て、測定マークに照明光を照射するとともにその反射光
から測定マークの像をCCDカメラ等で撮像し、撮像し
た像を画像処理して下地マークに対するレジストマーク
の重ね合わせ位置ずれ量を測定するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このように
光学的に重ね合わせ位置ずれ測定を行う場合、測定光学
系(すなわち、測定マークに照明光を照射する照明光学
系および測定マークからの反射光を集光結像させる集光
光学系)に光学的な収差が発生することが避けられず、
このような収差、特に光軸に対して非回転対称な収差が
測定視野領域内に存在すると、重ね合わせ位置ずれ測定
値の測定誤差TIS(Tool Induced Shift)が生ずる。こ
のような測定誤差TISの発生要因となる非回転対称収
差量は測定視野領域に依存して変化するため、非回転収
差量が最小となるような測定視野領域を設定することが
要求される。
【0004】測定視野領域については、測定誤差の観点
からみて、測定マークの種類(例えば、測定マークにお
けるレジストマークの高さ、下地の高さもしくは深さ、
反射率、大きさ等)に応じてそれぞれ最適な視野領域が
相違する。このため、たとえ同一の測定光学系であって
も、多種の測定マークのそれぞれについて最適となる視
野領域の調整を行う必要があり、視野領域の調整が難し
く、且つ時間のかかる作業となるという問題があった。
【0005】本発明はこのような問題に鑑みたもので、
どのような測定マークに対しても最適となる共通の視野
領域を探し出して設定することができ、測定マークの種
類毎に視野領域の調整を行う必要がなくなるような構成
の光学的位置ずれ検出装置を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的達成のた
め、本発明に係る光学的位置ずれ検出装置は、第1のマ
ーク(例えば、下地マーク)の上に第2のマーク(例え
ば、レジストマーク)が形成されてなる測定マークを照
明する照明光学系と、測定マークからの反射光を集光し
て測定マークの像を結像させる結像光学系と、結像光学
系により結像された測定マークの像を撮影する撮像装置
と、撮像装置により得られた画像信号を処理して第1の
マークに対する第2のマークの重ね合わせ位置ずれを測
定する画像処理装置とを備え、さらに、撮像装置による
測定マークの像の撮像における視野領域を調整する視野
領域調整機構が設けられる。
【0007】この視野領域調整機構は、照明光学系に設
けられた視野絞りと、この視野絞りの位置を調整する視
野絞り位置調整機構と、撮像装置の位置を調整する撮像
位置調整機構とから構成され、視野絞りと撮像装置にお
ける撮像面とが光学的に共役な位置に配設されており、
視野絞り位置調整機構による視野絞りの位置調整に応じ
て撮像位置調整機構による撮像装置の位置調整を行う。
これにより、測定マークの撮像に際して用いられる視野
領域を、測定光学系が有する全視野領域内において適切
となる領域に設定可能である。
【0008】このような構成の光学的位置ずれ検出装置
を用いて測定マークにおける第1のマークと第2のマー
クとの重ね合わせ位置ずれを光学的に検出する場合、視
野領域調整機構を用いて、撮像装置による測定マークの
撮像が行われる視野領域を、測定光学系が有する全視野
領域内において、測定誤差TISが測定マークの種類に
拘わらず常に最小とすることができる領域に予め設定す
ることができる。このように予め最適視野領域を設定し
ておけば、測定マークの種類に拘わらずこのように設定
した視野領域を用いて重ね合わせ位置ずれ測定が可能で
あり、効率の良い測定ができる。
【0009】このため、視野領域調整機構は、撮像装置
の視野領域内にL/Sマーク像を結像させたときにおけ
るL/Sマーク像の非対称性のフォーカス特性曲線に基
づいて視野領域を調整するのが好ましい。さらに、視野
領域調整機構は、撮像装置の視野領域内にL/Sマーク
像を結像させたときにおけるL/Sマーク像の非対称性
のフォーカス特性曲線が、視野中心に対して対称となる
特性を有するように視野領域を調整するのが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
ましい実施形態について説明する。図1に本発明に係る
光学的位置ずれ測定装置の一例を示している。なお、説
明の容易化のため、図1において紙面に垂直な方向をX
軸方向、左右に延びる方向をY方向、上下に延びる方向
をZ方向とする。
【0011】その測定装置は、ウエハ51の上に形成さ
れた測定マーク52におけるレジストマークの重ね合わ
せ位置ずれを測定するものであり、測定に際してウエハ
51は、回転および水平移動(X−Y方向移動)可能
で、且つ上下移動(Z方向移動)可能に構成されたステ
ージ50の上に載置される。測定マーク52は、ウエハ
51の下地パターンの上に所定のレジストパターンをフ
ォトリソグラフィー工程により形成させるときに、例え
ば図2に示すように、ウエハ51の端部に形成された矩
形状の下地マーク53の上に矩形状のレジストマーク5
4を形成して作られており、本発明に係る光学的位置ず
れ測定装置により、下地マーク53に対するレジストマ
ーク54の重ね合わせ位置ずれを測定する。
【0012】この光学的位置ずれ測定装置は、測定マー
ク52に照明光を照射するための照明光学系10と、測
定マークからの反射光を集光して測定マークの像を結像
させる結像光学系20と、このように結像された測定マ
ークの像を撮影する撮像装置30と、撮像装置により得
られた画像信号を処理する画像処理装置35とを備え
る。
【0013】まず、照明光学系10は、照明光源11、
照明開口絞り12およびコンデンサーレンズ13を備
え、照明光源11から射出される照明光束は照明開口絞
り12により特定の光束系に絞られてコンデンサーレン
ズ13に入力されて集光される。コンデンサーレンズ1
3によって集光された照明光は視野絞り14を均一に照
明する。視野絞り14は、図1においてハッチングを施
して示すように、矩形状の絞り開口S1を有する。視野
絞り14は視野絞り位置調整機構40によりX−Z方向
に移動自在(すなわち、紙面に垂直な上下に延びる面内
で移動自在)に支持されている。
【0014】視野絞り14の視野開口S1を透過して射
出される照明光は照明リレーレンズ15に入射し、この
照明リレーレンズ15によってコリメートされて平行光
束となった状態でハーフプリズム16に入射する。ハー
フプリズム16において反射された照明光は下方に出射
され、第1対物レンズ17によって集光されてウエハ5
1上の測定マーク52を垂直に照射する。ここで、視野
絞り14と測定マーク52とは照明光学系10において
共役な位置に配設されており、ウエハ51の測定マーク
52に対して、視野開口S1の形状に対応する矩形状の
領域が照明光により照射される。
【0015】このようにして測定マーク52を含むウエ
ハ51の表面に照明光が照射されて出てくる反射光が、
結像光学系20を介して撮像装置30に導かれる。具体
的には、この反射光は第1対物レンズ17によってコリ
メートされて平行光束となり、ハーフプリズム16を通
過して、ハーフプリズム16の上方に配設された第2対
物レンズ21によって一次結像面28に測定マーク52
の像を形成する。さらに、第1結像リレーレンズ22を
透過し、結像開口絞り23により特定の光束径に絞ら
れ、第2結像リレーレンズ24によって二次結像面29
に測定マーク52の像を形成する。
【0016】この二次結像面29と撮像面31とが一致
するようにCCDカメラ(撮像装置)30が配設されて
おり、測定マーク52の像がCCDカメラ30により撮
像される。そして、CCDカメラ30により得られた画
像信号が画像処理装置35に送られて後述するように信
号処理される。この構成から分かるように、測定マーク
52と撮像面31とは共役な位置関係にある。なお、C
CDカメラ30は撮像位置調整機構45により、X−Y
方向に移動自在(すなわち、紙面に垂直な左右に延びる
面内で移動自在)に支持されている。
【0017】測定マーク52は、図2に示すように、ウ
エハ51の表面に形成された矩形状の凹部からなる下地
マーク53と、フォトリソグラフィー製造工程において
レジストパターンの形成と同時に下地マーク53の上に
形成されるレジストマーク54とから構成される。フォ
トリソグラフィー製造工程において、レジストマーク5
4は下地マーク53の中央に位置して形成されるように
設定されており、下地マーク53に対するレジストマー
ク54の位置ずれ量が下地パターンに対するレジストパ
ターンの重ね合わせ位置ずれ量に対応する。このため、
図2に示すように、下地マーク53の中心線C1とレジ
ストマーク54の中心線C2との間隔Rを重ね合わせ位
置ずれ量として上記の構成の光学的位置ずれ検出装置に
より測定される。なお、図2に示す重ね合わせ位置ずれ
量RはY軸方向(横方向)の位置ずれ量であるが、これ
と直角方向すなわちX軸方向(縦方向)の位置ずれ量も
同様に測定される。
【0018】このようにして測定マーク52における重
ね合わせ位置ずれ量Rの測定を行うときに、測定光学系
(すなわち、照明光学系10および結像光学系20)に
収差、特に、非回転対称な収差が存在すると、この重ね
合わせ位置ずれ量Rの測定値に測定誤差TISが含まれ
るという問題がある。この測定誤差TISについて、簡
単に説明する。この測定は、図3(A)および(B)に
示すように、測定マーク52を0度と180度との二方
向について行う。すなわち、まず、図3(A)に示すよ
うに、仮想的に示した位置マーク53aが左に位置する
状態で下地マーク53に対するレジストマーク54の重
ね合わせ位置ずれ量Rを測定し、次に図3(B)に示
すように、測定マーク52を180度回転させて、仮想
位置マーク53aが右に位置する状態で重ね合わせ位置
ずれ量R180を測定し、次式(1)により測定誤差T
ISを計算する。
【0019】
【数1】 TIS = ( R0 + R180 )/2 ・・・(1)
【0020】式(1)から分かるように、下地マーク5
3に対してレジストマーク54の重ね合わせ位置ずれが
あっても、式(1)により演算される測定誤差TISは
理論的には零になるべきものである。しかしながら、測
定光学系に光学的な収差、特に非回転対称な収差がある
ばあい、測定マーク52を上記のように180度回転さ
せても、この収差は回転される訳ではないため、式
(1)の計算結果から収差の影響のみに対応する値が測
定誤差TISとして求められる。
【0021】このような光学的収差により発生する測定
誤差TISを含んだままで、上述した光学的位置ずれ測
定装置により重ね合わせ位置ずれ量Rを測定したので
は、正確な重ね合わせ位置ずれ量Rを測定することがで
きない。このため、本発明に係る光学的位置ずれ測定装
置においては、上記測定誤差TISの影響をできる限り
抑えるような視野領域調整を行うようにしており、これ
について以下に説明する。
【0022】視野領域の調整は、図4に示すような形状
のL/Sマーク60を有したウエハを、図1に示す装置
におけるウエハ51に代えてステージ50の上に載置
し、照明光学系11によりL/Sマーク60を照明して
CCDカメラ30により撮像されたL/Sマーク像を画
像処理することにより行われる。このL/Sマーク60
は、図4(A)および(B)に示すように、線幅3μ
m、段差0.085μm(照射光λの1/8相当)で、
ピッチ6μmの平行に延びる複数の線状マーク61〜6
7からなるマークである。
【0023】CCDカメラ30により撮像されたL/S
マーク像を画像処理装置35により処理して画像信号強
度を求めると、そのプロファイルは図4(C)に示すよ
うになる。ここで、各線状マーク61〜67の段差位置
において信号強度が低下するが、各線状マーク毎におけ
る左右両側の段差位置での信号強度差ΔIを求め、これ
を全線状マーク61〜67について平均することによ
り、L/Sマーク像の非対象性を示すQ値(Q=1/7
×Σ(ΔI/I))を求める。次に、ステージ50を上
下方向(Z方向)に移動させてL/Sマーク60をZ方
向に移動させ、各高さ位置(Z方向位置)毎にQ値を求
めてQ値のフォーカス特性を求めると、例えば図5に示
すようなQZ曲線が得られる。
【0024】図5には、二種類のQZ曲線、すなわち、
QZ曲線(1)およびQZ曲線(2)を示しており、Q
Z曲線(1)の場合には非回転対称な収差が大きく、Q
Z曲線(2)の場合には非回転対称な収差が小さい。こ
のため、QZ曲線(2)となるような調整を行えば良い
と考えられる。
【0025】このような調整(これをQZ調整と称す
る)について以下に簡単に説明する。上記QZ曲線の形
状は、照明テレセン(照明光の傾斜)、結像光束のケラ
レ、偏心コマ収差等により定まる。よって、QZ調整で
は、照明開口絞り12のX軸方向およびZ軸方向の位置
調整を行って照明テレセン(照明光の傾斜)調整を行
い、結像開口絞り23のX軸方向およびY軸方向の位置
調整を行って結像光束のケラレ調整を行う。さらに、こ
れらレンズ21,22のレンズ系全体または一部のレン
ズを光軸に対して垂直に偏心駆動することにより偏心コ
マ収差の補正を行う。
【0026】本発明では視野領域調整を以下のようにし
て行う。まず、図4に示すL/Sマーク全体について、
図5に示すQZ曲線(1)の状態からQZ曲線(2)の
状態となるように、上述したQZ調整法に基づく調整を
行う。次に、図4に示すL/Sマーク60を構成する線
状マーク61〜67を、左領域L内に位置する左領域線
状マーク61〜63と、中央領域C内に位置する中央領
域線状マーク63〜65と、右領域R内に位置する右領
域線状マーク65〜67とに分ける。そして、各領域毎
における線状マークの信号強度差ΔIの平均によりQ値
を求め、各領域毎に、図6に示すようにQZ曲線を求め
る。なお、図6には、このようにして求めた各領域毎の
QZ曲線の一例を示しており、この場合には、左領域L
において非回転対称な収差が大きく、中央領域Cおよび
右領域Rにおいて非回転対称な収差が小さい。
【0027】図6に示すような特性を有する視野領域を
用いて測定マーク52の像をCCDカメラ30により撮
像して、下地マーク53に対するレジストマーク54の
重ね合わせ位置ずれ量Rを測定する場合、式(1)によ
り演算される測定誤差TISが発生するのは避けられ
ず、正確な重ね合わせ位置ずれ量Rを求めることが難し
い。
【0028】このため、次に、視野絞り位置調整機構4
0により視野絞り14の位置を調整し、測定光学系にお
ける視野領域を変更する。なお、この視野絞り14の位
置調整に対応して、視野絞り14と光学的に共役な位置
にあるL/Sマーク60の位置およびCCDカメラ30
の位置を、それぞれステージ50および撮像位置調整機
構45により調整する。そして、このように視野領域調
整を行った状態で、再度前述のQZ調整を行った上で、
上記と同様にして、左、中央および右領域L,C,R毎
にQZ曲線を求める。
【0029】このようにして視野領域を変更しながら求
めた左、中央および右領域L,C,R毎のQZ曲線が、
図7に示すように、視野中心に対して左右対称となるよ
うな視野領域を探し出す。そして、この視野領域を用い
て測定マーク52の重ね合わせ位置ずれを測定する。L
/Sマーク像のQZ曲線(非回転対称性を示すフォーカ
ス特性曲線)が図7に示すような特性となる視野領域の
場合には、例えば、L/Sマーク60を180度回転さ
せても、左右領域におけるQZ曲線が対象であるため、
光学的にほぼ同一の特性となる。
【0030】このため、この視野領域において、測定マ
ーク52の像をCCDカメラ30により撮像して、下地
マーク53に対するレジストマーク54の重ね合わせ位
置ずれ量Rを測定すれば、式(1)による演算におい
て、重ね合わせ位置ずれ量Rに含まれる非回転対称な
収差に基づく誤差と、重ね合わせ位置ずれ量R180
含まれる非回転対称な収差に基づく誤差とが相殺され、
測定誤差TISは非常に小さくなり、正確な重ね合わせ
位置ずれ量Rを求めることができる。このように、式
(1)による演算において、重ね合わせ位置ずれ量R
に含まれる非回転対称な収差に基づく誤差と、重ね合わ
せ位置ずれ量R180に含まれる非回転対称な収差に基
づく誤差とが相殺されるような視野領域を設定するもの
であるため、測定マークの種類に拘わらず常に正確な重
ね合わせ位置ずれ量測定が可能である。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
測定マークにおける第1のマーク(下地マーク)と第2
のマーク(レジストマーク)との重ね合わせ位置ずれを
光学的に検出する場合、視野領域調整機構を用いて、撮
像装置による測定マークの撮像が行われる視野領域を、
測定光学系が有する全視野領域内において、測定誤差T
ISが測定マークの種類に拘わらず常に最小とすること
ができる領域に予め設定することができる。このように
予め最適視野領域を設定しておけば、測定マークの種類
に拘わらずこのように設定した視野領域を用いて重ね合
わせ位置ずれ測定が可能であり、効率の良い調整ができ
る。
【0032】このため、視野領域調整機構は、撮像装置
の視野領域内にL/Sマーク像を結像させたときにおけ
るL/Sマーク像の非対称性のフォーカス特性曲線に基
づいて視野領域を調整するのが好ましい。さらに、視野
領域調整機構は、撮像装置の視野領域内にL/Sマーク
像を結像させたときにおけるL/Sマーク像の非対称性
のフォーカス特性曲線が、視野中心に対して対称となる
特性を有するように視野領域を調整するのが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光学的位置ずれ検出装置の構成を
示す概略図である。
【図2】上記光学的位置ずれ検出に用いられる測定マー
クを示す平面図および断面図である。
【図3】上記測定マークを0度および180度回転した
位置で示す平面図である。
【図4】視野領域調整のために用いられるL/Sマーク
を示す平面図および断面図と、L/Sマーク像の画像信
号強度プロファイルを示すグラフである。
【図5】L/Sマーク像全体についてのQZ曲線を示す
グラフである。
【図6】L/Sマーク像について左、中央および右領域
毎でのQZ曲線を示すグラフである。
【図7】L/Sマーク像について左、中央および右領域
毎でのQZ曲線を示すグラフである。
【符号の説明】
10 照明光学系 14 視野絞り 20 結像光学系 30 CCDカメラ 35 画像処理装置 40 視野絞り位置調整機構 45 撮像位置調整機構 50 ステージ 51 ウエハ 52 位置マーク 53 下地マーク(第1のマーク) 54 レジストマーク(第2のマーク) 60 L/Sマーク

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1のマークの上に第2のマークが形成
    されてなる測定マークにおける前記第1のマークと前記
    第2のマークとの重ね合わせ位置ずれを光学的に検出す
    る装置であって、 前記測定マークを照明する照明光学系と、 前記測定マークからの反射光を集光して前記測定マーク
    の像を結像させる結像光学系と、 前記結像光学系により結像された前記測定マークの像を
    撮影する撮像装置と、 前記撮像装置により得られた画像信号を処理して前記第
    1のマークと前記第2のマークとの重ね合わせ位置ずれ
    を測定する画像処理装置と、 前記撮像装置により前記測定マークの像を撮像するため
    の視野領域を調整する視野領域調整機構とを有して構成
    されることを特徴とする光学的位置ずれ検出装置。
  2. 【請求項2】 前記視野領域調整機構は、前記照明光学
    系に設けられた視野絞りと、前記視野絞りの位置を調整
    する視野絞り位置調整機構と、前記撮像装置の位置を調
    整する撮像位置調整機構とからなり、 前記視野絞りと前記撮像装置における撮像面とが光学的
    に共役な位置に配設されており、前記視野絞り位置調整
    機構による前記視野絞りの位置調整に応じて前記撮像位
    置調整機構による前記撮像装置の位置調整を行うように
    構成されていることを特徴とする請求項1に記載の光学
    的位置ずれ検出装置。
  3. 【請求項3】 前記視野領域調整機構は、前記撮像装置
    の視野領域内にL/Sマーク像を結像させたときにおけ
    る前記L/Sマーク像の非対称性のフォーカス特性曲線
    に基づいて視野領域を調整することを特徴とする請求項
    1もしくは2に記載の光学的位置ずれ検出装置。
  4. 【請求項4】 前記視野領域調整機構は、前記撮像装置
    の視野領域内にL/Sマーク像を結像させたときにおけ
    る前記L/Sマーク像の非対称性のフォーカス特性曲線
    が、視野中心に対して対称となる特性を有するように視
    野領域を調整することを特徴とする請求項3に記載の光
    学的位置ずれ検出装置。
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