JP4078953B2 - マーク位置検出装置ならびにその調整用基板および調整方法 - Google Patents

マーク位置検出装置ならびにその調整用基板および調整方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板上の被検マークの位置を検出するマーク位置検出装置ならびにその調整用基板および調整方法に関し、特に、半導体素子などの製造工程における高精度な位置検出に好適なマーク位置検出装置ならびにその調整用基板および調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、半導体素子や液晶表示素子の製造工程では、マスク(レチクル)に形成された回路パターンをレジスト膜に焼き付ける露光工程と、レジスト膜の露光部分または未露光部分を溶解する現像工程とを経て、レジスト膜に回路パターン(レジストパターン)が転写され、このレジストパターンをマスクとしてエッチングや蒸着などを行うことにより(加工工程)、レジスト膜の直下に隣接している所定の材料膜に回路パターンが転写される(パターン形成工程)。
【0003】
次いで、上記所定の材料膜に形成された回路パターンの上に別の回路パターンを形成するには、同様のパターン形成工程が繰り返される。パターン形成工程を何回も繰り返し実行することにより、様々な材料膜の回路パターンが基板(半導体ウエハや液晶基板)の上に積層され、半導体素子や液晶表示素子の回路が形成される。
【0004】
ところで、上記の製造工程では、様々な材料膜の回路パターンを精度よく重ね合わせるため、各々のパターン形成工程のうち露光工程の前に、マスクと基板とのアライメントを行い、さらに、現像工程の後でかつ加工工程の前に、基板上のレジストパターンの重ね合わせ状態の検査を行い、製品の歩留まり向上を図っている。
【0005】
ちなみに、マスクと基板とのアライメント(露光工程の前)は、マスク上の回路パターンと、1つ前のパターン形成工程で基板上に形成された回路パターンとのアライメントであり、各々の回路パターンの基準位置を示すアライメントマークを用いて行われる。
また、基板上のレジストパターンの重ね合わせ状態の検査(加工工程の前)は、1つ前のパターン形成工程で形成された回路パターン(以下「下地パターン」という)に対するレジストパターンの重ね合わせ検査であり、下地パターンとレジストパターンの各々の基準位置を示す重ね合わせマークを用いて行われる。
【0006】
そして、これらのアライメントマークや重ね合わせマーク(総じて「被検マーク」という)の位置検出は、被検マークを照明すると共に、CCDカメラなどの撮像素子を用いて被検マークの像を撮像し、得られた画像信号に対して所定の画像処理を施すことにより行われる。
また、被検マークの位置検出を行う装置では、その検出精度を高めるために、例えば特許文献1に開示されている方法(以下「QZ法」という)を利用して、照明光学系や結像光学系の中に設けられている光学部品の配置を微調整し、装置起因の誤差TIS(Tool Induced Shift)を低減するようにしている。
【0007】
QZ法を利用した光学部品の配置の微調整は、例えば装置の組み立て時や被検マークの位置検出の直前に行われる。なお、照明光学系は、被検マークに照明光を照射するものである。結像光学系は、被検マークからの光(例えば反射光)を結像してマーク像を形成するものである。
【特許文献1】
特開2000−77295号公報(第7−12頁)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のQZ法を利用した場合、結像光学系の微調整と比較して照明光学系の微調整における感度が低く、調整誤差が大きかった。このため、従来の装置では、装置起因の誤差TISを十分に低減できるとは限らず、検出精度の向上にもばらつきがあった。
【0009】
本発明の目的は、照明光学系の調整感度を向上させることにより装置起因の誤差TISを確実に低減できるマーク位置検出装置ならびにその調整用基板および調整方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載のマーク位置検出装置は、対象基板に照明光を照射する照明光学系と、前記対象基板からの光を結像して基板像を形成する結像光学系と、前記基板像を撮像して画像信号を出力する撮像手段と、調整用マークが設けられ且つ該調整用マークの段差hが前記照明光の中心波長λと前記結像光学系の前記対象基板側の開口数NAに対して次の条件式“(λ/NA2) < h < 3(λ/NA2)”を満足する調整用基板を前記対象基板として用いたときに、前記撮像手段から取り込んだ前記画像信号に基づいて、前記照明光学系を微調整する微調整手段と、被検マークが設けられた被検基板を前記対象基板として用いたときに、前記撮像手段から取り込んだ前記画像信号に基づいて、前記被検マークの位置を算出する算出手段とを備えたものである。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のマーク位置検出装置において、前記微調整手段は、前記調整用基板を前記対象基板として用いたときに、前記調整用基板を180度回転させる前後の状態で前記撮像手段から各々取り込んだ前記画像信号に基づいて、前記照明光学系を微調整するものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のマーク位置検出装置において、前記微調整手段は、前記照明光学系を微調整した後、複数のラインマークが該ラインマークの短手方向に沿って一定のピッチで配列された補助基板を前記対象基板として用い、前記撮像手段から取り込んだ前記画像信号に基づいて、前記結像光学系を微調整するものである。
【0012】
請求項4に記載の発明は、被検マークが設けられた被検基板を支持する支持手段と、前記被検マークに照明光を照射する照明光学系と、前記被検マークからの光を結像してマーク像を形成する結像光学系と、前記マーク像を撮像して画像信号を出力する撮像手段と、前記撮像手段から取り込んだ前記画像信号に基づいて、前記被検マークの位置を算出する算出手段とを備え、前記支持手段には、調整用マークが設けられ、前記調整用マークの段差hは、前記照明光の中心波長λと前記結像光学系の前記対象基板側の開口数NAに対して次の条件式“(λ/NA2)< h < 3(λ/NA2)”を満足するものである。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のマーク位置検出装置において、前記調整用マークは、外マークと内マークからなる二重マークであり、前記内マークと前記外マークのうち少なくとも一方の段差hは、前記条件式を満足するものである。
請求項6に記載の発明は、請求項4または請求項5に記載のマーク位置検出装置において、前記被検マークに代えて前記調整用マークを前記照明光の照射領域に位置決めしたときに、前記撮像手段から取り込んだ前記画像信号に基づいて、前記照明光学系を微調整する微調整手段をさらに備えたものである。
【0014】
請求項7に記載の調整用基板は、被検マークに照明光を照射する照明光学系と、前記被検マークからの光を結像してマーク像を形成する結像光学系と、前記マーク像を撮像して画像信号を出力する撮像手段と、前記画像信号に基づいて前記被検マークの位置を算出する算出手段とを備えたマーク位置検出装置の調整用基板であって、当該調整用基板には、調整用マークが設けられ、前記調整用マークの段差hは、前記照明光の中心波長λと前記結像光学系の前記対象基板側の開口数NAに対して次の条件式“(λ/NA2) < h < 3(λ/NA2)”を満足するものである。
【0015】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の調整用基板において、前記調整用マークは、外マークと内マークからなる二重マークであり、前記内マークと前記外マークのうち少なくとも一方の段差hは、前記条件式を満足するものである。請求項9に記載の調整方法は、被検マークに照明光を照射する照明光学系と、前記被検マークからの光を結像してマーク像を形成する結像光学系と、前記マーク像を撮像して画像信号を出力する撮像手段と、前記画像信号に基づいて前記被検マークの位置を算出する算出手段とを備えたマーク位置検出装置の調整方法であって、請求項7または請求項8に記載した調整用基板の前記調整用マークに前記照明光を照射する照明工程と、前記照明工程の後に前記撮像手段から取り込んだ前記画像信号に基づいて、前記照明光学系を微調整する微調整工程とを備えたものである。
【0016】
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の調整方法において、前記照明工程では、前記調整用基板を180度回転させる前後の状態で前記調整用マークに前記照明光を照射し、前記微調整工程では、前記前後の状態で前記撮像手段から各々取り込んだ前記画像信号に基づいて、前記照明光学系を微調整するものである。
【0017】
請求項11に記載の発明は、請求項9または請求項10に記載の調整方法において、前記微調整工程の後に、複数のラインマークが該ラインマークの短手方向に沿って一定のピッチで配列された補助基板のマーク群に前記照明光を照射し、前記撮像手段から取り込んだ前記画像信号に基づいて、前記結像光学系を微調整する工程をさらに備えたものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施形態を詳細に説明する。
本発明の実施形態は、請求項1〜請求項3,請求項7〜請求項11に対応する。
ここでは、本実施形態のマーク位置検出装置について、図1に示す重ね合わせ測定装置10を例に説明する。
【0019】
重ね合わせ測定装置10は、図1(a)に示すように、製品ウエハ11(または不図示の調整用ウエハ)を支持する検査ステージ12と、検査ステージ12上の製品ウエハ11(または調整用ウエハ)に対する照明光L1を射出する照明光学系(13〜18)と、照明光L1によって照明された製品ウエハ11(または調整用ウエハ)の像を形成する結像光学系(19〜23)と、CCD撮像素子25と、画像処理装置26と、制御装置27と、焦点検出装置(41〜48)と、ステージ制御装置49とで構成されている。
【0020】
この重ね合わせ測定装置10について具体的に説明する前に、製品ウエハ11および調整用ウエハの説明を行う。
製品ウエハ11(被検基板)には、複数の回路パターン(何れも不図示)が表面上に積層されている。最上層の回路パターンは、レジスト膜に転写されたレジストパターンである。つまり、製品ウエハ11は、1つ前のパターン形成工程で形成された下地パターンの上に別の回路パターンを形成する工程の途中(レジスト膜に対する露光・現像後で且つ材料膜に対するエッチング加工前)の状態にある。
【0021】
そして、製品ウエハ11の下地パターンに対するレジストパターンの重ね合わせ状態が重ね合わせ測定装置10によって検査される。このため、製品ウエハ11の表面には、重ね合わせ状態の検査に用いられる重ね合わせマーク30(図2)が形成されている。図2(a)は重ね合わせマーク30の平面図、図2(b)は断面図である。
【0022】
重ね合わせマーク30は、図2(a),(b)に示すように、大きさが異なる矩形状の下地マーク31とレジストマーク32とからなる。下地マーク31は、下地パターンと同時に形成され、下地パターンの基準位置を示す。レジストマーク32は、レジストパターンと同時に形成され、レジストパターンの基準位置を示す。下地マーク31,レジストマーク32は、各々、請求項の「被検マーク」に対応する。
【0023】
なお、図示省略したが、レジストマーク32およびレジストパターンと、下地マーク31および下地パターンとの間には、加工対象となる材料膜が形成されている。この材料膜は、重ね合わせ測定装置10による重ね合わせ状態の検査後、レジストマーク32が下地マーク31に対して正確に重ね合わされ、レジストパターンが下地パターンに対し正確に重ね合わされている場合に、レジストパターンを介して実際に加工される。
【0024】
一方、調整用ウエハ(調整用基板,補助基板)の表面には、図3に示す高段差マーク35と、図4に示すライン&スペースマーク33とが形成されている。調整用ウエハの作成、つまり、高段差マーク35およびライン&スペースマーク33の形成は、シリコンウエハに対するパターンニング(エッチング)によって行われる。図3(a),図4(a)は平面図、図3(b),図4(b)は断面図である。
【0025】
高段差マーク35(図3)は、大きさが異なる2つの矩形マーク(つまり外マーク36と内マーク37)からなる二重マーク( box in box マーク)であり、重ね合わせ測定装置10の組み立て時に、照明光学系(13〜18)を微調整するために用いられる。
また、高段差マーク35の外マーク36は、エッジ部36a,36bの段差h1が次の条件式(1)を満足するように構成されている(例えばh1=4μm)。条件式(1)において、λは照明光学系(13〜18)から射出される照明光L1の中心波長、NAは結像光学系(19〜23)の物体側(調整用ウエハ側)の開口数である。
【0026】
(λ/NA2) < h1 < 3(λ/NA2) ……(1)
ここで、条件式(1)の“λ/NA2”は、重ね合わせ測定装置10の焦点深度の2倍に相当する。このため、段差h1が条件式(1)を満足する外マーク36は、重ね合わせ測定装置10の焦点深度に対して高段差形状を有するマークと言うことができる。条件式(1)の上限値および下限値の説明は後で行う。
【0027】
これに対して内マーク37は、エッジ部37a,37bの段差h2が外マーク36の段差h1と比較して非常に小さく構成されている(例えばh2=0.1μm)。つまり、高段差マーク35は、外マーク36と内マーク37の段差h1,h2の形状差が比較的大きく構成されたものである。
一方、ライン&スペースマーク33(図4)は、複数のラインマーク34がその短手方向に沿って一定のピッチで配列されたものであり、各々のラインマーク34の線幅が3μm、ピッチが6μm、段差が85nm(測定波長λの1/8程度)である。このライン&スペースマーク33は、重ね合わせ測定装置10の組み立て時に、結像光学系(19〜23)を微調整するために用いられる。
【0028】
さて次に、重ね合わせ測定装置10(図1)の具体的な構成説明を行う。
検査ステージ12は、図示省略したが、製品ウエハ11(または調整用ウエハ)を水平状態に保って支持するホルダと、このホルダを水平方向(XY方向)に駆動するXY駆動部と、ホルダを鉛直方向(Z方向)に駆動するZ駆動部とで構成されている。そして、XY駆動部とZ駆動部は、後述するステージ制御装置49に接続されている。
【0029】
なお、この検査ステージ12のホルダには、製品ウエハ11の重ね合わせ検査(下地パターンに対するレジストパターンの重ね合わせ状態の検査)時、製品ウエハ11が載置される。また、重ね合わせ測定装置10の組み立て時、製品ウエハ11に代えて調整用ウエハが載置される。
照明光学系(13〜18)は、光軸O1に沿って順に配置された光源13と照明開口絞り14とコンデンサーレンズ15と視野絞り16と照明リレーレンズ17とビームスプリッタ18とで構成されている。ビームスプリッタ18は、反射透過面18aが光軸O1に対して略45°傾けられ、結像光学系(19〜23)の光軸O2上にも配置されている。照明光学系(13〜18)の光軸O1は、結像光学系(19〜23)の光軸O2に垂直である。
【0030】
また、光源13は、波長帯域の広い光(例えば白色光)を射出する。照明開口絞り14は、光源13から射出された光の径を特定の径に制限する。この照明開口絞り14は、光軸O1に対して垂直な面内でシフト可能に支持されている。照明開口絞り14のシフト状態の調整は、重ね合わせ測定装置10の組み立て時に、上記の高段差マーク35(図3)を用いて行われる。
【0031】
コンデンサーレンズ15は、照明開口絞り14からの光を集光する。視野絞り16は、重ね合わせ測定装置10の視野領域を制限する光学素子であり、図1(b)に示すように、矩形状の開口である1つのスリット16aを有する。照明リレーレンズ17は、視野絞り16のスリット16aからの光をコリメートする。
上記の照明光学系(13〜18)において、光源13から射出された光は、照明開口絞り14とコンデンサーレンズ15を介して、視野絞り16を均一に照明する。そして、視野絞り16のスリット16aを通過した光は、照明リレーレンズ17を介してビームスプリッタ18に導かれ、その反射透過面18aで反射した後(照明光L1)、結像光学系(19〜23)の光軸O2上に導かれる。
【0032】
結像光学系(19〜23)は、光軸O2に沿って順に配置された第1対物レンズ19と第2対物レンズ20と第1結像リレーレンズ21と結像開口絞り22と第2結像リレーレンズ23とで構成されている。結像光学系(19〜23)の光軸O2は、Z方向に平行である。
なお、第1対物レンズ19と第2対物レンズ20との間には、照明光学系(13〜18)のビームスプリッタ18が配置され、第2対物レンズ20と第1結像リレーレンズ21との間には、後述する焦点検出装置(41〜48)のビームスプリッタ41が配置されている。
【0033】
結像光学系(19〜23)の第1対物レンズ19は、照明光学系(13〜18)のビームスプリッタ18からの照明光L1を入射して集光する。これにより、検査ステージ12上の製品ウエハ11(または調整用ウエハ)は、第1対物レンズ19を透過した照明光L1によって照明される。
なお、製品ウエハ11(または調整用ウエハ)に入射するときの照明光L1の入射角度は、照明光学系(13〜18)の照明開口絞り14のシフト状態によって決まる。照明開口絞り14のシフト状態とは、照明開口絞り14の中心と光軸O1との位置関係の状態を表す。また、製品ウエハ11(または調整用ウエハ)の各点における照明光L1の入射角度範囲は、照明開口絞り14の絞り径によって決まる。照明開口絞り14は、第1対物レンズ19の瞳と共役な面に配置されているからである。
【0034】
さらに、視野絞り16と製品ウエハ11(または調整用ウエハ)とは共役な位置関係にあるため、製品ウエハ11(または調整用ウエハ)の表面のうち、視野絞り16のスリット16aに対応する領域が照明光L1によって照明される。つまり、製品ウエハ11(または調整用ウエハ)の表面には、照明リレーレンズ17と第1対物レンズ19の作用によって、スリット16aの像が投影される。
【0035】
そして、上記の照明光L1が照射された製品ウエハ11(または調整用ウエハ)の領域からは、反射光L2が発生する。この反射光L2は、第1対物レンズ19に導かれる。
第1対物レンズ19は、製品ウエハ11(または調整用ウエハ)からの反射光L2をコリメートする。第1対物レンズ19でコリメートされた反射光L2は、上記のビームスプリッタ18を透過して第2対物レンズ20に入射する。第2対物レンズ20は、ビームスプリッタ18からの反射光L2を1次結像面10a上に集光する。
【0036】
また、第2対物レンズ20は、光軸O2に対して垂直な面内でシフト可能に支持されている。第2対物レンズ20のシフト状態の調整は、重ね合わせ測定装置10の組み立て時に、上記のライン&スペースマーク33(図4)を用いて行われる。
このように、照明光L1が照射された製品ウエハ11(または調整用ウエハ)からの反射光L2は、第1対物レンズ19とビームスプリッタ18とを介して第2対物レンズ20に導かれ、第1対物レンズ19と第2対物レンズ20の作用によって1次結像面10aに結像される。1次結像面10aは、製品ウエハ11(または調整用ウエハ)の中間像の形成位置である。
【0037】
1次結像面10aの後段に配置された焦点検出装置(41〜48)のビームスプリッタ41は、第2対物レンズ20からの反射光L2の一部(L3)を透過すると共に、残りの一部(L4)を反射する。ビームスプリッタ41を透過した光L3は、結像光学系(19〜23)の第1結像リレーレンズ21に導かれる。
【0038】
第1結像リレーレンズ21は、ビームスプリッタ41からの光L3をコリメートする。結像開口絞り22は、第1対物レンズ19の瞳と共役な面に配置され、第1結像リレーレンズ21からの光の径を特定の径に制限する。この結像開口絞り22は、光軸O2に垂直な面内でシフト可能に支持されている。
結像開口絞り22のシフト状態の調整は、重ね合わせ測定装置10の組み立て時に、上記のライン&スペースマーク33(図4)を用いて行われる。第2結像リレーレンズ23は、結像開口絞り22からの光をCCD撮像素子25の撮像面(2次結像面)上に再結像する。
【0039】
このように、第2対物レンズ20からの光は、ビームスプリッタ41と第1結像リレーレンズ21と結像開口絞り22とを介して第2結像リレーレンズ23に導かれ、第1結像リレーレンズ21と第2結像リレーレンズ23の作用によってCCD撮像素子25の撮像面上にリレー結像(再結像)される。
CCD撮像素子25は、複数の画素が2次元配列されたエリアセンサであり、製品ウエハ11(または調整用ウエハ)からの反射光L2に基づく像(反射像)を撮像して、画像信号を画像処理装置26に出力する。画像信号は、CCD撮像素子25の撮像面における各画素ごとの輝度値に関する分布(輝度分布)を表している。
【0040】
画像処理装置26は、検査ステージ12上に製品ウエハ11が載置され、重ね合わせマーク30(図2)が視野領域内に位置決めされているとき、詳細は後述するように、CCD撮像素子25から得られる画像信号の輝度分布に基づいて、製品ウエハ11の重ね合わせ検査(下地パターンに対するレジストパターンの重ね合わせ状態の検査)を行う。
【0041】
また、画像処理装置26は、検査ステージ12上に調整用ウエハが載置され、高段差マーク35(図3)が視野領域内に位置決めされているとき、詳細は後述するように、CCD撮像素子25から得られる画像信号の輝度分布に基づいて後述のTIS値を測定する(図9参照)。TIS値は、照明光学系(13〜18)を微調整するための指標であり、指標信号として制御装置27に出力される。
【0042】
さらに、画像処理装置26は、検査ステージ12上に調整用ウエハが載置され、ライン&スペースマーク33(図4)が視野領域内に位置決めされているとき、詳細は後述するように、CCD撮像素子25から得られる画像信号の輝度分布に基づいて後述のQ値を測定する(図10参照)。Q値は、結像光学系(19〜23)を微調整するための指標であり、指標信号として制御装置27に出力される。
【0043】
制御装置27は、詳細は後述するように、画像処理装置26からの指標信号のTIS値(図9参照)に基づいて照明光学系(13〜18)を微調整する。つまり、照明開口絞り14のシフト状態を必要に応じて調整する。また、指標信号のQ値(図10参照)に基づいて結像光学系(19〜23)を微調整する。つまり、第2対物レンズ20,結像開口絞り22のシフト状態を必要に応じて各々調整する。
【0044】
焦点検出装置(41〜48)は、検査ステージ12上の製品ウエハ11(または調整用ウエハ)がCCD撮像素子25の撮像面に対して合焦状態にあるか否かを検出するものである。
焦点検出装置(41〜48)は、光軸O3に沿って順に配置されたビームスプリッタ41とAF第1リレーレンズ42と平行平面板43と瞳分割ミラー44とAF第2リレーレンズ45とシリンドリカルレンズ46とからなる光学系と、AFセンサ47と、信号処理部48とで構成されている。
【0045】
ビームスプリッタ41は、反射透過面が光軸O3に対して略45°傾けられ、結像光学系(19〜23)の光軸O2上にも配置されている。光軸O3は、光軸O2に垂直である。AFセンサ47はラインセンサであり、その撮像面47aには複数の画素が1次元配列されている。シリンドリカルレンズ46は、AFセンサ47の撮像面47aにおける画素の配列方向(図中A方向)に対して垂直な方向の屈折力を持つ。
【0046】
ビームスプリッタ41で反射した光L4(以下「AF光」という)は、AF第1リレーレンズ42によってコリメートされ、平行平面板43を透過して、瞳分割ミラー44に入射する。瞳分割ミラー44上には、照明光学系(13〜18)の照明開口絞り14の像が形成される。平行平面板43は、照明開口絞り14の像を瞳分割ミラー44の中心に位置調整するための光学素子であり、チルト調整が可能な機構になっている。
【0047】
瞳分割ミラー44に入射したAF光は、そこで2方向の光に分離された後、AF第2リレーレンズ45とシリンドリカルレンズ46を介して、AFセンサ47の撮像面47aの近傍に集光される。このとき、撮像面47aには、画素の配列方向(図中A方向)に沿って離れた位置に、2つの光源像が形成される。
そして、AFセンサ47は、撮像面47aに形成された2つの光源像の結像中心P1,P2(図5(a)〜(c))に関する情報を検出信号として信号処理部48に出力する。図5(a),(b),(c)は、各々、検査ステージ12上の製品ウエハ11(または調整用ウエハ)のCCD撮像素子25に対する前ピン状態,合焦状態,後ピン状態を示している。
【0048】
図5(a)〜(c)から分かるように、2つの光源像の結像中心P1,P2は、前ピン状態(合焦状態よりも下方)ほど互いに接近し、後ピン状態(合焦位置よりも上方)ほど互いに離れる。つまり、検査ステージ12をZ方向に上下させることで、撮像面47aの画素の配列方向(図中A方向)に沿って、近づいたり離れたりする。
【0049】
信号処理部48は、AFセンサ47からの検出信号に基づいて、2つの光源像の結像中心P1,P2間の距離を算出する。この信号処理部48には、合焦状態における結像中心P1,P2間の距離が、予め記憶されている。このため、信号処理部48は、算出した結像中心P1,P2間の距離を合焦状態での距離と比較し、両者の差を計算して、得られる焦点位置信号をステージ制御装置49に出力する。
【0050】
構成説明の最後に、ステージ制御装置49について説明する。
ステージ制御装置49は、制御装置27からの指示に基づいて検査ステージ12のXY駆動部を制御し、ホルダ(製品ウエハ11または調整用ウエハ)をXY方向に移動させて、製品ウエハ11上の重ね合わせマーク30(図2)または調整用ウエハ上の高段差マーク35(図3)またはライン&スペースマーク33(図4)を重ね合わせ測定装置10の視野領域内に位置決めする。
【0051】
そして、焦点検出装置(41〜48)からの焦点位置信号に基づいて検査ステージ12のZ駆動部を制御し、ホルダ(製品ウエハ11または調整用ウエハ)をZ方向に上下移動させる。その結果、製品ウエハ11または調整用ウエハをCCD撮像素子25に対して合焦させることができる(自動焦点合わせ)。
さらに、ステージ制御装置49は、重ね合わせ測定装置10の組み立て時、調整用ウエハ上のライン&スペースマーク33(図4)を視野領域内に位置決めした状態で、検査ステージ12のZ駆動部を制御して、ホルダ(調整用ウエハ)を所定範囲内でZ方向に上下移動させる。
【0052】
上記した照明光学系(13〜18)および第1対物レンズ19は、請求項の「照明光学系」に対応する。結像光学系(19〜23)は「結像光学系」に対応する。CCD撮像素子25は「撮像手段」に対応し、画像処理装置26は「算出手段」に対応する。また、画像処理装置26および制御装置27は「微調整手段」に対応する。
【0053】
次に、本実施形態の重ね合わせ測定装置10の組み立て手順のうち、照明光学系(13〜18)および結像光学系(19〜23)を微調整する手順について、図6のフローチャートを用いて説明する。一般に、照明光学系(13〜18)や結像光学系(19〜23)を機械的な設計値に応じて装置内に組み込んだ状態では、光学部品どうしの相対的な配置関係が理想的ではないため、各光学系の微調整が必要になる。
【0054】
このとき、検査ステージ12のホルダには調整用ウエハが載置され、重ね合わせ測定装置10の測定視野内に高段差マーク35(図3)またはライン&スペースマーク33(図4)が順に位置決めされる(図6のステップS1,S5)。この位置決め後、制御装置17は自動焦点合わせ処理を行い、測定視野内のマークをCCD撮像素子25に対して合焦させる。
【0055】
そして、高段差マーク35(図3)が測定視野内に位置決めされた状態で、制御装置17はステップS2〜S4の処理を行い、照明開口絞り14のシフト状態を調整する。既に説明したように、照明開口絞り14のシフト状態とは、照明開口絞り14の中心と光軸O1との位置関係の状態を表し、このシフト状態によって照明光L1の入射角度(主光線の方向)が変化する。つまり、照明光L1による高段差マーク35の照明状態が変化する。
【0056】
具体的には、図7(a),(b)に示すように、照明開口絞り14の中心14aが光軸O1と一致している場合、照明光L1の入射角度は90度(光軸O2と平行)となる。これは理想的な状態である。そして高段差マーク35の照明状態は、左右のエッジ部36a,36b,37a,37bに拘わらず同じになる(垂直照明)。
このため、CCD撮像素子25から画像処理装置26に出力される画像信号にに基づいて高段差マーク35の像を観察すると、図7(c)に示すように、外マーク36の強度プロファイルも、内マーク37の強度プロファイルも、マーク中心に対して対称となる。
【0057】
これに対し、図8(a),(b)に示すように、中心14aが光軸O1から大きく外れていると、照明光L1は光軸O2に対して傾斜角を持つことにとなる。これは要調整の状態である。そして高段差マーク35の照明状態は、左右のエッジ部36a,36b,37a,37bで差が生じる(斜め照明)。つまり、エッジ部36a,37bの側に影の領域が生じてしまう。
【0058】
このため、CCD撮像素子25から画像処理装置26に出力される画像信号にに基づいて高段差マーク35の像を観察すると、図8(c)に示すように、外マーク36の強度プロファイルも、内マーク37の強度プロファイルも、マーク中心に対して非対称となる。
ただし、照明開口絞り14の中心14aの位置ずれ(シフト)に起因する高段差マーク35の観察像の非対称性は、高段差マーク35のエッジ部36a,36b,37a,37bの段差h1,h2(図3参照)の高低に応じて異なる。具体的には、段差h2の小さい内マーク37と比較して段差h1の大きい外マーク36で、高段差マーク35の観察像の非対称性が大きくなる。
【0059】
すなわち、外マーク36のように段差h1が大きいほど、照明開口絞り14の中心14aの位置ずれが、高段差マーク35の観察像の非対称性として明確に現れることになる。したがって、この観察像の非対称性に応じて測定されるTIS値(図9参照)(照明開口絞り14のシフト状態を調整するための指標)も、高段差マーク35の段差(ここでは外マーク36の段差h1)が大きいほど明確化する。
【0060】
しかしながら、高段差マーク35の段差(ここでは外マーク36の段差h1)が大きすぎると、ピントずれに起因して高段差マーク35の観察像の強度プロファイルがブロードになり、TIS値の測定再現性が低下する。このため、本実施形態では、高段差マーク35の段差(ここでは外マーク36の段差h1)に対して、上述の条件式(1)のような上限値“3(λ/NA2)”および下限値“(λ/NA2)”を設定した。
【0061】
本実施形態では、高段差マーク35の段差(ここでは外マーク36の段差h1)が条件式(1)を満足するため、高段差マーク35の観察像の非対称性(図8(c)参照)に基づいて、照明開口絞り14のシフト状態を調整するために有効な指標(TIS値)を高感度で再現性良く測定することができる。
さて次に、TIS値の測定方法について簡単に説明しておく。TIS値の測定は画像処理装置26で行われ、その測定結果が制御装置27に取り込まれる(図6のステップS2)。
【0062】
制御装置27は、TIS値の測定時、調整用ウエハを光軸O2のまわりに180度回転させる前後の状態(図9(a),(b))で、画像処理装置26に、高段差マーク35の外マーク36の中心位置C1と内マーク37の中心位置C2とを各々算出させる。
画像処理装置26では、図9(a)の状態で算出した中心位置C1,C2の差に基づいて0度方向での重ね合わせ測定値L0を算出し、同様に、図9(b)の状態で算出した中心位置C1,C2に基づいて180度方向での重ね合わ測定値L180を算出する。
【0063】
そして、次式(2)にしたがってTIS値を測定する。TIS値は、0度方向での重ね合わせ測定値L0と180度方向での重ね合わせ測定値L180との平均値である。このため、高段差マーク35の外マーク36のエッジ部36a,36bの段差形状が左右非対称であっても、照明開口絞り14の中心14aのシフト量のみを反映したTIS値を測定結果として得ることができる。
【0064】
TIS = (L0+L180)/2 ……(2)
このようにして画像処理装置26におけるTIS値の測定が終了すると、制御装置27は、測定結果であるTIS値を画像処理装置26から取り込み(図6のステップS2)、次のステップS3において、予め定めた閾値と比較する。閾値は、十分に小さい規格値(例えば±1nm)を示している。
【0065】
そして、測定されたTIS値が閾値より大きい場合には(S3がN)、照明開口絞り14の中心14aが光軸O1から大きく外れているため(図8(a)参照)、次のステップS4において、照明開口絞り14を光軸O1に垂直な面内でシフトさせる。さらに、照明開口絞り14のシフト調整(偏心調整)後、再度、ステップS2,S3の処理を行う。
【0066】
このようにして、制御装置27は、測定されたTIS値が閾値(例えば±1nm)より小さくなるまで、ステップS2〜S4の処理を繰り返す。そして、測定されたTIS値が閾値より小さくなる(S3がY)と、照明開口絞り14の中心14aが光軸O1と一致しているため(図7(a)参照)、次のステップS5に進む。
【0067】
本実施形態では、上述の条件式(1)を満足する高段差マーク35によってTIS値を測定し、このTIS値を指標として照明開口絞り14のシフト状態を調整するため、その調整を極めて感度よく適切に行うことができる。
その結果、照明開口絞り14の調整誤差を確実に小さくすることができる(例えば±2.5μm以下)。これは、ステップS2〜S4の処理による調整後、照明開口絞り14の中心14aが、光軸O1を中心とする直径5μm以下の範囲内に位置決めされることを意味する。
【0068】
次に、制御装置17は、ステップS5でライン&スペースマーク33(図4)を視野領域内に位置決めした後、特開2000−77295号公報に開示されているQZ法を利用して、結像光学系(19〜23)の結像開口絞り22と第2対物レンズ20のシフト状態の調整を行う(ステップS6)。なお、結像開口絞り22,第2対物レンズ20のシフト調整は、各々、結像光学系(19〜23)における反射光L2の非対称なけられの補正,偏心コマ収差の補正に対応する。
【0069】
視野領域内にライン&スペースマーク33(図4)が位置決めされると、このライン&スペースマーク33が照明光L1によって垂直照明され、CCD撮像素子25の撮像面上にはライン&スペースマーク33の像が形成される。このとき、CCD撮像素子25から画像処理装置26には、図10(a)に示すように、ライン&スペースマーク33の像の光強度(明るさ)に応じた画像信号が出力される。
【0070】
そして、画像処理装置26では、図10(a)の画像信号の輝度分布に基づいて、画像信号に現れた複数のエッジを抽出し、左側エッジ38と右側エッジ39との信号強度差ΔIを算出する。さらに、得られた信号強度差ΔIを任意の信号強度I0で規格化して、次式(3)に示されるQ値を算出する。Q値は、左側エッジ38と右側エッジ39との非対称性を表している。
【0071】
Q値=ΔI/I0×100(%) ……(3)
また、このようなQ値の算出は、ステージ制御装置49が検査ステージ12のホルダ(調整用ウエハ)をZ方向に微少量ずつ移動させる毎に行われる。その結果、図10(b)に示すようなQ値のフォーカス特性曲線を得ることができる。Q値のフォーカス特性は、結像開口絞り22と第2対物レンズ20のシフト状態を調整する際の指標信号として、制御装置27に出力される。
【0072】
ここで、Q値のフォーカス特性曲線(図10(b))のうち、図10(c)に示す凹凸成分βは、結像開口絞り22のシフト調整によって変動する成分である。また、図10(d)に示す傾斜成分γは、第2対物レンズ20のシフト調整によって変動する成分である。
上述した図6のステップS2〜S4によって既に照明開口絞り14は調整済みであり、照明開口絞り14の中心14aは光軸O1と一致している(図7(a)参照)ため、Q値のフォーカス特性曲線(図10(b))の中に平行シフト成分(照明開口絞り14で変動する成分)は含まれていない。つまり、Q値のフォーカス特性曲線(図10(b))には凹凸成分βと傾斜成分γのみが残存している。
【0073】
したがって、制御装置27は、Q値のフォーカス特性曲線(図10(b))を指標として、凹凸成分β,傾斜成分γ(図10(c),(d))が除去されるように、結像開口絞り22,第2対物レンズ20のシフト調整を順に行う。
調整の順序は、結像開口絞り22→第2対物レンズ20とすることが望ましい。これは、結像開口絞り22による調整感度の方が敏感であり、Q値のフォーカス特性曲線において凹凸成分β(図10(c))が大きいと、第2対物レンズ20の調整量を的確に定めることが難しいからである。
【0074】
したがって、第2対物レンズ20,結像開口絞り22を必要に応じてシフト調整することにより、Q値のフォーカス特性曲線(図10(b))を予め定めた規格値(例えばZ位置によらず0を示す状態)に収束させることができる。1回の調整サイクルで規格値に収束しない場合は、同様の調整サイクルを繰り返すことが望ましい。
【0075】
その結果、結像光学系(19〜23)の光軸O2に対して非回転対称な偏心コマ収差を、測定視野内で対称に分布させることができる。また、調整用ウエハから発生した反射光L2の非対称なけられを補正することもできる。つまり、良好な結像光学系(19〜23)を得ることができる。
ちなみに、結像開口絞り22および第2対物レンズ20をシフト調整(S6)したときの高段差マーク35のTIS値の変化量は、照明開口絞り14のシフト調整(S3)による変化量と比較して、極めて微小である。このため、ステップS2〜S4での照明開口絞り14の良好な調整結果が、ステップS6での結像開口絞り22および第2対物レンズ20の調整によって崩れることはない。
【0076】
これで、重ね合わせ測定装置10の組み立て工程は終了する。このとき、重ね合わせ測定装置10の各構成要素(照明開口絞り14,結像開口絞り22,第2対物レンズ22)の相対的な位置関係に関して、最適な状態を確保できる。すなわち、装置起因の誤差TISを確実に低減することができる。
そして、この最適な状態で、製品ウエハ11の重ね合わせ検査(下地パターンに対するレジストパターンの重ね合わせ状態の検査)が行われる。重ね合わせ検査時、検査ステージ12には製品ウエハ11が載置され、重ね合わせ測定装置10の視野領域内には製品ウエハ11上の重ね合わせマーク30(図2)が位置決めされる。
【0077】
そして、この重ね合わせマーク30が照明光L1によって垂直に照明され、CCD撮像素子25の撮像面上には、良好な結像光学系(19〜23)を介して重ね合わせマーク30の像が形成される。このとき、CCD撮像素子25は、重ね合わせマーク30の像を撮像して、この像の光強度に応じた画像信号を画像処理装置26に出力する。
【0078】
画像処理装置26は、重ね合わせマーク30(図2)の像に関わる画像信号をCCD撮像素子25から入力すると、画像に現れた複数のエッジを抽出して、下地マーク31の中心位置C1およびレジストマーク32の中心位置C2を各々算出する。エッジとは画像信号の強度が急激に変化する箇所である。
さらに、画像処理装置26は、製品ウエハ11の下地パターンに対するレジストパターンの重ね合わせ状態を検査する際、下地マーク31の中心位置C1とレジストマーク32の中心位置C2の差に基づいて、重ね合わせ測定値Rを算出する。重ね合わせ測定値Rは、製品ウエハ11の表面の2次元ベクトルとして表される。
【0079】
本実施形態の重ね合わせ測定装置10では、上述の条件式(1)を満足する高段差マーク35(図3)を用い、そのTIS値(図9)を指標とするため、極めて感度よく適切に照明開口絞り14のシフト状態を調整でき、照明開口絞り14の調整誤差を確実に小さくすることができる。
したがって、重ね合わせ測定装置10における装置起因の誤差TISを確実に低減することが可能となり、装置の品質向上が図られる。また、重ね合わせ装置10の測定精度(測定誤差)のバラツキを小さくすることもできる。
【0080】
さらに、製品ウエハ11の下地マーク31の中心位置C1とレジストマーク32の中心位置C2とを精度良く検出することができる。その結果、重ね合わせ測定値Rも精度良く測定できる。その結果、重ね合わせ測定装置10によれば、製品ウエハ11の重ね合わせ状態を高精度に検査することができ、製品の歩留まりをさらに向上させることもできる。
【0081】
(変形例)
なお、上記した実施形態では、図3に示す高段差マーク35(外マーク36が上述の条件式(1)を満足するもの)を用いて照明光学系(13〜18)を微調整したが、本発明はこれに限定されない。例えば逆に、外マーク36の段差を低く(h2)して、内マーク37の段差を高く(h1)してもよい。
【0082】
また、高段差マーク35に代えて、図11に示す高段差マーク55を用いてもよい。これは、外マーク56および内マーク57の双方の段差(h1)が高く、条件式(1)を満足するものである。高段差マーク55を用いた場合には、さらに感度よく照明光学系(13〜18)を微調整することができる。
さらに、上記した実施形態では、高段差マーク35,55のように box in boxマークを用いる例を説明したが、その種類は他のもの(例えば frame in frameマークや bar in bar マークなど)でも良い。
【0083】
また、上記した実施形態では、高段差マーク35,55のように二重マークを用いたが一重マークを用いても良い。この場合、照明光学系(13〜18)を微調整するための指標としては、TIS値に代えて相関値(図8(c)の強度プロファイルの非対称性に関わる相関値)を用いればよい。TIS値や相関値に代えて、強度プロファイルの左右エッジ部の幅の違いを指標としてもよい。二重マークを用いた場合でも、相関値や左右エッジ部の幅の違いを指標としてもよい。
【0084】
さらに、上記した実施形態では、高段差マーク35(,55)とライン&スペースマーク33が1つの調整用ウエハに形成されている例を説明したが、高段差マーク35(,55)が形成されている調整用ウエハ(調整用基板)と、ライン&スペースマーク33(マーク群)が形成されている調整用ウエハ(補助基板)とを、別々に用意してもよい。
【0085】
また、上記した実施形態では、重ね合わせ測定装置10の組み立て時に検査ステージ12上に調整用ウエハを載置し、その調整用ウエハに設けられた高段差マーク35,55を用いて照明光学系(13〜18)などの微調整を行ったが、本発明はこれに限定されない。
【0086】
例えば図12に示す重ね合わせ測定装置50のように、検査ステージ12の上面に、同様の高段差マークが設けられた調整用マーク板58を固定しておき、調整用マーク板58の高段差マークを用いて上記の微調整を行ってもよい(請求項4〜請求項6)。この場合、検査ステージ12に回転テーブルを設置し、回転テーブルに調整用マーク板58を固定することが必要である。
【0087】
重ね合わせ測定装置50の結像光学系(19〜23)を微調整するためには、上記したライン&スペースマーク33が形成されている調整用ウエハを検査ステージ12に載置するか、検査ステージ12上の調整用マーク板58にライン&スペースマーク33と同様のマーク群を設けておくことが必要になる。
さらに、上記した実施形態では、重ね合わせ測定装置10の組み立て時に、照明開口絞り14,第2対物レンズ20,結像開口絞り22を微調整したが、製品ウエハ11の重ね合わせ検査の直前に同様の微調整を行っても良い。
【0088】
また、上記した実施形態では、重ね合わせ測定装置10の制御装置27によって、重ね合わせ測定装置10の組み立て時に照明光学系(13〜18)および結像光学系(19〜23)を微調整したが、重ね合わせ測定装置10の外部に接続されたコンピュータなどで同様の微調整を行っても良い。
さらに、上記した実施形態では、重ね合わせ測定装置10を例に説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、マスクに形成された回路パターンをレジスト膜に焼き付ける露光工程の前に、マスクと製品ウエハ11とのアライメントを行う装置(露光装置のアライメント系)にも適用できる。この場合には、製品ウエハ11上に形成されたアライメントマークの位置を精度良く検出することができる。また、単一のマークとカメラの基準位置との光学的位置ずれを検出する装置にも、本発明は適用できる。
【0089】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、照明光学系の調整感度を向上させることにより装置起因の誤差TISを確実に低減でき、被検マークの位置検出をさらに精度良く行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】重ね合わせ測定装置10の全体構成を示す図である。
【図2】製品ウエハ11に形成された重ね合わせマーク30の平面図(a)および断面図(b)である。
【図3】調整用ウエハに形成された高段差マーク35の平面図(a)および断面図(b)である。
【図4】調整用ウエハに形成されたライン&スペースマーク33の平面図(a)および断面図(b)である。
【図5】重ね合わせ測定装置10の自動焦点合わせ機構を説明する図である。
【図6】重ね合わせ測定装置10における照明光学系(13〜18)と結像光学系(19〜23)を微調整する手順を示すフローチャートである。
【図7】照明開口絞り14のシフト状態(a)と照明光L1による照明状態(b)と画像信号の強度プロファイル(c)について説明する図である。
【図8】照明開口絞り14のシフト状態(a)と照明光L1による照明状態(b)と画像信号の強度プロファイル(c)について説明する図である。
【図9】TIS値の測定方法を説明する図である。
【図10】QZ法による結像開口絞り22と第2対物レンズ20の微調整方法を説明する図である。
【図11】変形例の高段差マーク55の平面図(a)および断面図(b)である。
【図12】変形例の重ね合わせ測定装置50の全体構成を示す図である。
【符号の説明】
10,50 重ね合わせ測定装置
11 製品ウエハ
12 検査ステージ
13 光源
14 照明開口絞り
15 コンデンサーレンズ
16 視野絞り
17 照明リレーレンズ
18 ビームスプリッタ
19 第1対物レンズ
20 第2対物レンズ
21 第1結像リレーレンズ
22 結像開口絞り
23 第2結像リレーレンズ
25 CCD撮像素子
26 画像処理装置
27 制御装置
30 重ね合わせマーク
33 ライン&スペースマーク
35 高段差マーク
49 ステージ制御装置

Claims (11)

  1. 対象基板に照明光を照射する照明光学系と、
    前記対象基板からの光を結像して基板像を形成する結像光学系と、
    前記基板像を撮像して画像信号を出力する撮像手段と、
    調整用マークが設けられ且つ該調整用マークの段差hが前記照明光の中心波長λと前記結像光学系の前記対象基板側の開口数NAに対して次の条件式を満足する調整用基板を前記対象基板として用いたときに、前記撮像手段から取り込んだ前記画像信号に基づいて、前記照明光学系を微調整する微調整手段と、
    (λ/NA2) < h < 3(λ/NA2)
    被検マークが設けられた被検基板を前記対象基板として用いたときに、前記撮像手段から取り込んだ前記画像信号に基づいて、前記被検マークの位置を算出する算出手段とを備えた
    ことを特徴とするマーク位置検出装置。
  2. 請求項1に記載のマーク位置検出装置において、
    前記微調整手段は、前記調整用基板を前記対象基板として用いたときに、前記調整用基板を180度回転させる前後の状態で前記撮像手段から各々取り込んだ前記画像信号に基づいて、前記照明光学系を微調整する
    ことを特徴とするマーク位置検出装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のマーク位置検出装置において、
    前記微調整手段は、前記照明光学系を微調整した後、複数のラインマークが該ラインマークの短手方向に沿って一定のピッチで配列された補助基板を前記対象基板として用い、前記撮像手段から取り込んだ前記画像信号に基づいて、前記結像光学系を微調整する
    ことを特徴とするマーク位置検出装置。
  4. 被検マークが設けられた被検基板を支持する支持手段と、
    前記被検マークに照明光を照射する照明光学系と、
    前記被検マークからの光を結像してマーク像を形成する結像光学系と、
    前記マーク像を撮像して画像信号を出力する撮像手段と、
    前記撮像手段から取り込んだ前記画像信号に基づいて、前記被検マークの位置を算出する算出手段とを備え、
    前記支持手段には、調整用マークが設けられ、
    前記調整用マークの段差hは、前記照明光の中心波長λと前記結像光学系の前記対象基板側の開口数NAに対して次の条件式を満足する
    (λ/NA2) < h < 3(λ/NA2)
    ことを特徴とするマーク位置検出装置。
  5. 請求項4に記載のマーク位置検出装置において、
    前記調整用マークは、外マークと内マークからなる二重マークであり、
    前記内マークと前記外マークのうち少なくとも一方の段差hは、前記条件式を満足する
    ことを特徴とするマーク位置検出装置。
  6. 請求項4または請求項5に記載のマーク位置検出装置において、
    前記被検マークに代えて前記調整用マークを前記照明光の照射領域に位置決めしたときに、前記撮像手段から取り込んだ前記画像信号に基づいて、前記照明光学系を微調整する微調整手段をさらに備えた
    ことを特徴とするマーク位置検出装置。
  7. 被検マークに照明光を照射する照明光学系と、前記被検マークからの光を結像してマーク像を形成する結像光学系と、前記マーク像を撮像して画像信号を出力する撮像手段と、前記画像信号に基づいて前記被検マークの位置を算出する算出手段とを備えたマーク位置検出装置の調整用基板であって、
    当該調整用基板には、調整用マークが設けられ、
    前記調整用マークの段差hは、前記照明光の中心波長λと前記結像光学系の前記対象基板側の開口数NAに対して次の条件式を満足する
    (λ/NA2) < h < 3(λ/NA2)
    ことを特徴とする調整用基板。
  8. 請求項7に記載の調整用基板において、
    前記調整用マークは、外マークと内マークからなる二重マークであり、
    前記内マークと前記外マークのうち少なくとも一方の段差hは、前記条件式を満足する
    ことを特徴とする調整用基板。
  9. 被検マークに照明光を照射する照明光学系と、前記被検マークからの光を結像してマーク像を形成する結像光学系と、前記マーク像を撮像して画像信号を出力する撮像手段と、前記画像信号に基づいて前記被検マークの位置を算出する算出手段とを備えたマーク位置検出装置の調整方法であって、
    請求項7または請求項8に記載した調整用基板の前記調整用マークに前記照明光を照射する照明工程と、
    前記照明工程の後に前記撮像手段から取り込んだ前記画像信号に基づいて、前記照明光学系を微調整する微調整工程とを備えた
    ことを特徴とする調整方法。
  10. 請求項9に記載の調整方法において、
    前記照明工程では、前記調整用基板を180度回転させる前後の状態で前記調整用マークに前記照明光を照射し、
    前記微調整工程では、前記前後の状態で前記撮像手段から各々取り込んだ前記画像信号に基づいて、前記照明光学系を微調整する
    ことを特徴とする調整方法。
  11. 請求項9または請求項10に記載の調整方法において、
    前記微調整工程の後に、複数のラインマークが該ラインマークの短手方向に沿って一定のピッチで配列された補助基板のマーク群に前記照明光を照射し、前記撮像手段から取り込んだ前記画像信号に基づいて、前記結像光学系を微調整する工程をさらに備えた
    ことを特徴とする調整方法。
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