JP2004108957A - 基板検査装置 - Google Patents

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福井 達雄
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Abstract

【課題】基板の大型化に伴う装置の大型化を抑える。
【解決手段】基板100を保持する保持部材104と、基板100の被検査面における一部領域の像を形成する光学系121と、光学系121を基板100の表面と略平行な方向に、基板100に対して相対移動させるとともに、保持部材104により基板100を回転させて、基板100上の任意の部分を光学系121の撮像視野内に移動させる移動手段と、基板100の前記回転に応じて、光学系121の撮像視野の略中心を軸として、光学系121を回転させる回転手段とを備える。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体素子や液晶表示素子の製造工程において、半導体ウエハや液晶基板の検査に用いられる基板検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
【0003】
【特許文献1】特開2002−164266号公報
周知のように、半導体素子や液晶表示素子の製造工程では、マスク(レチクル)に形成された回路パターンをレジスト膜に焼き付ける露光工程と、レジスト膜の露光部分または未露光部分を溶解する現像工程とを経て、レジスト膜に回路パターン(レジストパターン)が転写され、このレジストパターンをマスクとしてエッチングや蒸着などを行うことにより(加工工程)、レジスト膜の直下に隣接している所定の材料膜に回路パターンが転写される(パターン形成工程)。
【0004】
次いで、上記所定の材料膜に形成された回路パターンの上に別の回路パターンを形成するには、同様のパターン形成工程が繰り返される。パターン形成工程を何回も繰り返し実行することにより、様々な材料膜の回路パターンが基板(半導体ウエハや液晶基板)の上に積層され、半導体素子や液晶表示素子の回路が形成される。
【0005】
ところで、上記の製造工程においてレジストパターンに欠陥が存在すると、その欠陥にしたがって加工が行われ、不良品となってしまう。欠陥箇所は、例えば、露光機のディフォーカスによってパターン断面形状が変化した箇所や、レジスト膜厚が変化した箇所、異物や傷の付いた箇所である。このため、従来より、レジストパターンの欠陥検査が行われている。
【0006】
また、あるパターン形成工程でのレジストパターンが1つ前のパターン形成工程で形成された回路パターン(以下「下地パターン」という)に対し、正確に重ね合わされていないことがある。そのままパターン形成工程の処理を続け、レジストパターンを介して材料膜を加工すると、下地パターンに対する重ね合わせ状態の不正確な回路パターンが形成され、不良品(性能の悪い素子または機能しない素子)となってしまう。このため、従来より、下地パターンに対するレジストパターンの重ね合わせ検査が行われている。
【0007】
ちなみに、レジストパターンが形成された基板に対する検査(欠陥検査または重ね合わせ検査)時、基板は、水平面内で直交する2方向に移動可能な2軸ステージ上に載置され、固定された検査光学系に対して移動される。そして、基板の検査対象部分が検査光学系の視野内に位置決めされると、CCDカメラなどの撮像素子を用いて検査対象部分の像を取り込み、得られた画像信号に対して画像処理を施すことにより、基板の検査が行われる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来技術では、様々な処理工程を効率良く進めるために基板を大型化すると、それだけ2軸ステージを大きく構成しなければならないという問題があった。
【0009】
2軸ステージを用いた場合、基板の任意の部分を検査光学系の視野内に位置決めできるようにするには、2軸ステージの可動範囲(ステージストローク)として、少なくとも基板の縦横寸法に相当する範囲を確保しておく必要がある。このため、2軸ステージの大きさは、少なくとも基板の縦横寸法の2倍に相当する大きさになる。
【0010】
今日主力となっている300mmΦのウエハでは、少なくともステージのストロークは、600mm×600mmという大きなものが必要となる。これに対し、一世代前の200mmΦのウエハでは、必要なステージストロークは400mm×400mmである。したがって、ウエハの径が1.5倍になったとき、面積で2.25倍大きくしなければならない。
【0011】
そして、2軸ステージが大型化する結果、2軸ステージや検査光学系を備えた装置も全体的に大型化してしまい、場合によっては、クリーンルームも大きくしなければならい。クリーンルームの大型化は、コスト高を招くため、好ましくない。さらに、クリーンルームを大型化すると、クリーン度を高く保つことが困難になり、回路パターンの微細化に伴うクリーン度の向上要求に対応し難いため、好ましくない。
【0012】
本発明の目的は、基板の大型化に伴う装置の大型化を抑えることができる基板検査装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題の解決のため、請求項1に係る発明は、
基板を保持する保持部材と、
前記基板の被検査面における一部領域の像を形成する光学系と、
前記光学系を前記基板の表面と略平行な方向に、前記基板に対して相対移動させるとともに、前記保持部材により前記基板を回転させて、前記基板上の任意の部分を前記光学系の撮像視野内に移動させる移動手段と、
前記基板の前記回転に応じて、前記光学系の撮像視野の略中心を軸として、前記光学系を回転させる回転手段と
を備えたことを特徴とする。
また、請求項2に係る発明は、
請求項1の基板検査装置において、
前記保持部材による回転の角度を検出する回転角検出手段を有し、前記回転手段は、前記回転角検出手段で検出された角度だけ前記光学系を回転させることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。図1は本発明の実施形態に係る基板検査装置の外観を示す。また、図2はこの基板検査装置の構成を示すブロック図である。この基板検査装置において、基台101上には上方(Z軸方向)に延びる図示しない回転軸が設けられ、その上端部には円盤状の保持テーブル104が水平姿勢で取り付けられる。
【0015】
保持テーブル104は、基台101に設けられた回転移動モータ106(図1には図示せず)により上記回転軸が駆動されて水平面内で回転することができる。電動モータ106は、図2に示す制御装置130によりその回転動作が制御される。
【0016】
保持テーブル104の上面側には、図示しない真空チャック装置を介して被検基板(ここでは半導体ウエハ)100が着脱自在に保持される。ここで、ウエハ100はその中心が保持テーブル104の中心と一致するように保持テーブル104上に取り付けられ、保持テーブル104の回転に伴って水平面内で回転する。
【0017】
保持テーブル104は、このテーブル機構全体を垂直上下に昇降移動させる昇降機構115を介して基台101に取り付けられており、昇降機構115は後述するオートフォーカス装置40からの信号に基づいて制御装置130から出力される指令信号により、保持テーブル104の高さ位置すなわちウエハ面の高さを微調整する。この動作については、後で詳しく説明する。
【0018】
保持テーブル104の上方には、この保持テーブル104を跨ぐようにフレーム102が配設され、このフレーム102の上部であり、保持テーブル104に保持されたウエハ100と対向する位置に、光学系ユニット121が取り付けられている。
【0019】
光学系ユニット121は、移動機構を介してフレーム102に取り付けられている。この移動機構は、光学系ユニット121取り付けられるベース113、フレーム102に取り付けられたガイドレール112、ベース113をガイドレール112に沿って直線移動させる駆動機構からなる。
【0020】
光学系ユニット121の不図示の照明光源からの光はウエハ100の表面に照射され、ウエハ100の表面で反射した光は、光学系ユニット121に導かれ、光学系ユニット121内の撮像装置であるCCDカメラの撮像面に結像される。
【0021】
このとき、光学系ユニット121内のCCDカメラの撮像面には、ウエハ100の表面にある回路パターンの拡大像が形成される。以下、光学系ユニット121において、CCDカメラで一度の撮像でウエハ100上の撮像できる範囲を「撮像視野」という。
【0022】
ベース113は保持テーブル104の直上に位置して配設されるとともに、その移動ストロークは保持テーブル104の直径よりも大きな移動範囲を有して構成される。ベース113には光学系ユニット121が取り付けられる。そして、ベース113を移動させたときに、光学系ユニット121の撮像視野が、保持テーブル104の旋回中心Oを通って直径線上を走査するようにアライメントされる。
【0023】
CCDカメラの撮像面に形成されたパターン像は、各画素ごとに光電変換され、パターン像の光強度(明るさ)に応じた撮像信号が外部に出力される。
保持テーブル104は、保持テーブル104の中心まわりに360度回転自在であり、光学系ユニット121の撮像視野はX軸方向にウエハ100の直径の範囲で移動可能でありX軸方向へのスライド移動と回転軸まわりの回転移動とを組み合わせることにより、ウエハ100上の任意の部分を撮像視野に移動させることができる。すなわち、ウエハ100表面の全ての領域について撮像を行うことができる。
【0024】
光学系ユニット121の撮像視野のX軸方向位置及び保持テーブル104の回転角は、それぞれ位置センサ108及び回転角センサ109により計測される。これらの両センサ108,109の検出データはいずれも制御装置130に入力され、ウエハ100上のどの部分が光学系ユニット121の撮像視野内に位置しているかを制御装置130自身が把握できるようになっている。
【0025】
回転角センサ109としては、ロータリエンコーダ等が用いられる。位置センサ108としては、光学的手段や磁気的手段により、フレーム102に対するベース113の位置を検出することにより実現可能である。
【0026】
光学系ユニット121は保持具(図示せず)を介してベース113に取り付けられる。この保持具内には、光学系ユニット回転モータ107が設けられている。光学系ユニット回転モータ107は、図2に示すように、制御装置130に制御されて光学系ユニット121を回転させる。この回転の回転軸は、保持テーブル104の回転軸と平行であり、かつ、光学系ユニット121の撮像視野の中心を通る軸とする。制御装置130は、回転角センサ109により検出されたウエハ100の回転角に基づいて光学系ユニット回転モータ107を駆動し、光学系ユニット121を回転させる。すなわち、ウエハ100が回転した角度と同じ角度だけ、光学系ユニット121も回転させる。この結果、撮像視野もウエハ100が回転した角度と同じ角度だけ回転するので、ウエハ100上のパターンを同じ方向を向いた状態で撮像することができる。
【0027】
光学系ユニット121において撮像されたウエハ100の像は、その光強度に応じたデジタル信号に変換されて画像処理装置133に出力され、画像処理装置133はディスプレイ134上に画像出力する。そして、撮像された像がディスプレイ134に表示される。
【0028】
図3は光学系ユニット121の構成例を示す図である。図3中、符号10〜47で示す部材が光学系ユニット121を構成する。図3は、重ね合わせ検査に用いられる装置の構成を示している。
【0029】
なお、説明の容易化のため、図3において紙面に垂直な方向をX軸方向、左右に延びる方向をY方向、上下に延びる方向をZ方向とする。
図3に示す基板検査装置は、ウエハ100の上に形成された重ね合わせマーク52におけるレジストマークの重ね合わせ位置ずれを測定するものであり、測定に際してウエハ100は、回転可能で、且つ上下移動(Z方向移動)可能に構成された保持テーブル104の上に載置される。重ね合わせマーク52は、ウエハ100の下地パターンの上に所定のレジストパターンをフォトリソグラフィー工程により形成させるときに、例えば図5に示すように、ウエハ100に形成された矩形状の下地マーク53の上に矩形状のレジストマーク54を形成して作られており、本装置により、下地マーク53に対するレジストマーク54の重ね合わせ位置ずれを測定する。
【0030】
この装置は、重ね合わせマーク52に照明光を照射するための照明光学系10と、重ね合わせマークからの反射光を集光して重ね合わせマークの像を結像させる結像光学系20と、このように結像された重ね合わせマークの像を撮影するCCDカメラ30と、CCDカメラ30により得られた画像信号を処理する画像処理装置35と、CCDカメラ30による撮像における焦点合わせ制御(合焦制御)を行うオートフォーカス装置40とを備える。
【0031】
まず、照明光学系10は、照明光源11、照明開口絞り12およびコンデンサーレンズ13を備え、照明光源11から射出される照明光束は照明開口絞り12により特定の光束系に絞られてコンデンサーレンズ13に入力されて集光される。コンデンサーレンズ13によって集光された照明光は視野絞り14を均一に照明する。視野絞り14は、図3においてハッチングを施して示すように、長方形状の絞り開口S1を有する。なお、絞り開口S1を図3内に拡大して示しているが、図示のようにX軸およびZ軸に対して斜めに45度傾いて設けられている。この照明光学系10において、後述する測定誤差調整のため、照明開口絞り12の位置調整(X−Z方向の位置)を行う機構(図示せず)が設けられている。
【0032】
視野絞り14の視野開口S1を透過して射出される照明光は照明リレーレンズ15に入射し、この照明リレーレンズ15によってコリメートされて平行光束となった状態で第1ビームスプリッタ16に入射する。第1ビームスプリッタ16において反射された照明光は下方に出射され、第1対物レンズ17によって集光されてウエハ100上の重ね合わせマーク52を垂直に照射する。ここで、視野絞り14と重ね合わせマーク52とは照明光学系10において共役な位置に配設されており、ウエハ100の重ね合わせマーク52に対して、視野開口S1の形状に対応する長方形状の領域が照明光により照射される。
【0033】
このようにして重ね合わせマーク52を含むウエハ100の表面に照明光が照射されて出てくる反射光が、結像光学系20を介してCCDカメラ30に導かれる。具体的には、この反射光は第1対物レンズ17によってコリメートされて平行光束となり、第1ビームスプリッタ16を通過して、第1ビームスプリッタ16の上方に配設された第2対物レンズ21によって一次結像面28に重ね合わせマーク52の像を形成する。さらに、第1結像リレーレンズ22を透過し、結像開口絞り23により特定の光束径に絞られ、第2結像リレーレンズ24によって二次結像面29に重ね合わせマーク52の像を形成する。
【0034】
この二次結像面29と撮像面31とが一致するようにCCDカメラ30が配設されており、重ね合わせマーク52の像がCCDカメラ30により撮像される。そして、CCDカメラ30により得られた画像信号が画像処理装置133(図2)に送られて後述するように信号処理される。この構成から分かるように、重ね合わせマーク52と撮像面31とは共役な位置関係にある。
【0035】
結像光学系20の一次結像面28の後側に第2ビームスプリッタ25が配設されており、この第2ビームスプリッタ25により分岐された反射光を受ける位置にオートフォーカス装置40が設けられている。このオートフォーカス装置40において、第2ビームスプリッタ25から分岐された光束はAF第1リレーレンズ41に入射してコリメートされて平行光束となり、平行平面ガラス板42を透過し、瞳分割ミラー43に照明開口絞り12の像を結像する。
【0036】
なお、第2ビームスプリッタ25からの分岐光の射出光軸方向は、図3においては照明光学系10の光軸と平行になるように示しているが、実際には、照明光学系10に対してX−Y平面上で45度傾いた方向になるように第2ビームスプリッタ25が配設されている。すなわち、Z視(平面視)において、照明光学系10の光軸と分岐光の光軸とは45度の角度をなす。このため、スリットS1における矢印Aで示す方向(これを計測方向と称する)が図1における第2ビームスプリッタ25から瞳分割ミラー43に至る経路において上下方向となり、矢印Bで示す方向(これを非計測方向と称する)が図3における紙面に垂直な方向となる。
【0037】
このようにして瞳分割ミラー43に入射した平行光束は計測方向に二分割されて二つの光束L1,L2に分かれてAF第2リレーレンズ44に入射する。そして、AF第2リレーレンズ44により集光された後、図3における紙面に直角な断面において凸レンズ形状を示すシリンドリカルレンズ45により非計測方向に収束される。シリンドリカルレンズ45は紙面内における横方向には屈折力を持たないため、上記二つの光束L1,L2は計測方向(紙面内方向)においてAF第2リレーレンズ44により集光されてラインセンサからなるAFセンサ46上にそれぞれ光源像を結像する。
【0038】
このようにしてAFセンサ46上に二つの光源像が結像するのであるが、図4に、結像位置がAFセンサ46より前側にずれた状態(図4(A))、AFセンサ46上に合焦した状態(図4(B))、AFセンサ46より後側にずれた状態(図4(C))を示している。図4(B)に示すように二つの光源像が合焦した状態で、ウエハ100の像がCCDカメラ30に合焦するように予め位置設定がなされており、合焦位置からずれるとAFセンサ46上における二つの光源像の中心位置P1,P2間の距離が狭くなったり、広くなったりする。
例えば、ウエハ100の像がCCDカメラ30に合焦した状態からウエハ100を載置した保持テーブル104を下方に移動させると、図4(A)に示すように結像位置がAFセンサ46より前側にずれ、二つの光源像の中心位置間の距離が近づく。一方、ウエハ100の像がCCDカメラ30に合焦した状態からウエハ100を載置した保持テーブル104を上方に移動させると、図4(C)に示すように結像位置がAFセンサ46より後側にずれ、二つの光源像の中心位置間の距離が離れる。
【0039】
AFセンサ46の検出信号はAF信号処理部47に送られ、ここでAFセンサ46上に結像された二つの光源像の中心位置間の距離が算出される。そして、この中心間距離を、予め測定記憶されている合焦状態における中心間距離と比較し、両距離の差を計算して焦点位置情報として制御部130に出力する。すなわち、ウエハ100の像がCCDカメラ30に合焦した状態でのAFセンサ46上における二つの光源像の中心位置間の距離が予め測定記憶されており、これと実際に検出された中心間距離との差が合焦状態との差であり、この差を焦点位置情報として制御部130に出力する。そして、制御部130においては、上記差を無くすように、昇降機構115により保持テーブル104を上下させ、ウエハ100が上下移動されその像をCCDカメラ30に合焦させる調整、すなわち、オートフォーカス調整が行われる。
【0040】
なお、このようにしてオートフォーカス調整に用いられる二つの光源像は、図3に示すように、視野絞り14に形成された非計測方向(B方向)に長いスリットS1からの光束から作られる。このとき、非計測方向に広がった光束L1,L2はシリンドリカルレンズ45により集束されてAFセンサ46上に集められるようになっている。これによりウエハ100の表面からの反射ムラを平均化することができ、AFセンサ46による検出精度が向上する。
【0041】
次に、以上のような構成の装置による位置ずれ測定について説明する。この位置ずれ測定のために、ウエハ100に重ね合わせマーク52が設けられている。前述のように、この重ね合わせマーク52は、図5に示すように、ウエハ100の表面に形成された矩形状の凹部からなる下地マーク53と、フォトリソグラフィー製造工程においてレジストパターンの形成と同時に下地マーク53の上に形成されるレジストマーク54とから構成される。フォトリソグラフィー製造工程において、レジストマーク54は下地マーク53の中央に位置して形成されるように設定されており、下地マーク53に対するレジストマーク54の位置ずれ量が下地パターンに対するレジストパターンの重ね合わせ位置ずれ量に対応する。このため、図5に示すように、下地マーク53の中心線C1とレジストマーク54の中心線C2との間隔Rを重ね合わせ位置ずれ量として上記の構成の装置により測定される。なお、図5に示す重ね合わせ位置ずれ量RはY軸方向(横方向)の位置ずれ量であるが、これと直角方向すなわちX軸方向(縦方向)の位置ずれ量も同様に測定される。
【0042】
前述のように、本装置においては、保持テーブル104の回転と光学系ユニット121のX軸方向移動により、ウエハ100上の任意の位置にある重ね合わせマーク52を、撮像視野内に移動させることができ、位置ずれ量の測定を行うことができる。そのとき、回転角センサ109により検出される保持テーブル104の回転角だけ、光学系ユニット121を回転させることにより、重ね合わせマークを撮像視野内でいつも同じ方向を向いた状態で撮像することができる。
【0043】
以上のようにして位置ずれ量Rを求めた後、この位置ずれ量Rに対して、TIS(Tool Induced Shift)と呼ばれる補正値を用いた補正が施される。
上記のようにして重ね合わせマーク52における重ね合わせ位置ずれ量Rの測定を行うときに、測定光学系(すなわち、照明光学系10および結像光学系20)に収差、特に、非回転対称な収差が存在すると、この重ね合わせ位置ずれ量Rの測定値に測定誤差TISが含まれるという問題がある。この測定誤差TISについて、簡単に説明する。この測定は、図6(A)および(B)に示すように、重ね合わせマーク52を0度と180度との二方向について行う。すなわち、まず、図6(A)に示すように、仮想的に示した位置マーク53aが左に位置する状態で下地マーク53に対するレジストマーク54の重ね合わせ位置ずれ量R0を測定し、次に図6(B)に示すように、重ね合わせマーク52を180度回転させて、仮想位置マーク53aが右に位置する状態で重ね合わせ位置ずれ量R180を測定し、次式(1)により測定誤差TISを計算する。
TIS=(R0+R180)/2    ・・・(1)
式(1)から分かるように、下地マーク53に対してレジストマーク54の重ね合わせ位置ずれがあっても、式(1)により演算される測定誤差TISは理論的には零になるべきものである。しかしながら、測定光学系に光学的な収差、特に非回転対称な収差があるばあい、重ね合わせマーク52を上記のように180度回転させても、この収差は回転される訳ではないため、式(1)の計算結果から収差の影響のみに対応する値が測定誤差TISとして求められる。このTISの値は、小さいほど測定誤差の小さい装置と考えられている。
【0044】
以下、本実施形態の装置におけるTISの求め方について説明する。
まず、TIS測定をするための対象とする重ね合わせマーク52を光学系ユニット121の撮像視野内へ移動させる。これは光学系ユニット121のX軸方向移動と保持テーブル104の回転により行う。そして、回転角センサにより検出される保持テーブル104の回転角だけ、光学系ユニット121を回転させる。なお、このとき、対象とする重ね合わせマーク52は、ウエハ100上のどの位置のものでもよい。この状態で、位置ずれ量を測定する。この測定された位置ずれ量がR0となる。
【0045】
次に、光学系ユニット121の回転移動をロックした状態で、光学系ユニット121をX軸方向に移動させ、R0を測定した位置に対して保持テーブル104の回転中心と対称な位置に移動させる。さらに保持テーブル104を180度回転させる。すると、R0を測定した重ね合わせマーク52は撮像視野内で180度回転した状態となる。これにより、測定光学系に対して重ね合わせマーク52が180度回転したのと同様の状態となる。この状態で、位置ずれ量を測定する。この測定された位置ずれ量がR180となる。以上求めたR0、R180により、式(1)からTISが求められる。
【0046】
仮に光学系ユニット121が回転しない装置の場合でも、ウエハ100の中心付近の重ね合わせマークを用いてTIS測定を行えば、保持テーブル104によってウエハ100を180度回転回転させることにより、R180が求められ、TISが求められる。しかしながら、この場合、ウエハの中心付近の重ね合わせマークでしかTISが求められない。本実施形態によれば、光学系ユニット121を回転可能な構成としたため、ウエハ100のどの位置に重ね合わせマークを用いてもTISが求められる。
【0047】
次に、本実施形態の装置が、どの程度小型化ができるかについて説明する。たとえば、従来のような光学系ユニットを固定したままで、ウエハの載ったステージをX−Y方向に駆動し、ウエハ全面のマークを測定可能にした装置について考える。このような装置の場合、ステージ駆動部のX−Y平面は、縦横それぞれウエハサイズの2倍の長さが必要となる。例えば300mmウエハであれば、600×600mmの平面が必要となり、大型化する。
【0048】
本実施形態によれば、図7に示すように光学系ユニットの駆動領域を小さくすることができる。ウエハ100の直径が300mm、光学系ユニット121のX−Y平面方向のサイズを150mm×150mmとして見積もると、Y軸方向については、300mmのサイズ、X軸方向も450mmのサイズが実現でき、従来よりも面積比で62%の省スペースとなる。
【0049】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、基板の大型化に伴う装置の大型化を抑えることができる基板検査装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る基板検査装置の外観を示す図。
【図2】本発明の実施形態に係る基板検査装置の構成を示すブロック図。
【図3】本発明の実施形態に係る基板検査装置の光学系ユニットの構成を示す図。
【図4】本発明の実施形態に係る基板検査装置のオートフォーカスにおける結像状態を示す説明図。
【図5】位置ずれ測定に用いられる重ね合わせマークを示す平面図および断面図。
【図6】重ね合わせマークを0度および180度回転した位置での像を示す図。
【図7】本実施形態の装置による小型化を説明するための図。
【符号の説明】
10:照明光学系、11:照明光源、12:照明開口絞り、13:コンデンサレンズ、14:視野絞り、15:照明リレーレンズ、16:第1ビームスプリッタ、17:第1対物レンズ、20:結像光学系、21:第2対物レンズ、22:第1結像リレーレンズ、23:開口絞り、24:第2結像リレーレンズ、25:第2ビームスプリッタ、28:一次結像面、29:二次結像面、30:CCDカメラ、31:撮像面、40:オートフォーカス装置、41:AF第1リレーレンズ、42:平行平面ガラス板、43:瞳分割ミラー、44:AF第2リレーレンズ、45:シリンドリカルレンズ、46:AFセンサ、47:AF信号処理部、52:重ね合わせマーク、53:下地マーク、54:レジストマーク、100:被検基板(半導体ウエハ)、101:基台、102:フレーム、104:保持テーブル、106:回転移動モータ、107:光学系ユニット回転モータ、108:位置センサ、112:ガイドレール、115:昇降機構、121:光学系ユニット、130:制御装置、133:画像処理装置、134:ディスプレイ、S1:絞り開口。

Claims (2)

  1. 基板を保持する保持部材と、
    前記基板の被検査面における一部領域の像を形成する光学系と、
    前記光学系を前記基板の表面と略平行な方向に、前記基板に対して相対移動させるとともに、前記保持部材により前記基板を回転させて、前記基板上の任意の部分を前記光学系の撮像視野内に移動させる移動手段と、
    前記基板の前記回転に応じて、前記光学系の撮像視野の略中心を軸として、前記光学系を回転させる回転手段と
    を備えたことを特徴とする基板検査装置。
  2. 請求項1に記載の基板検査装置において、
    前記保持部材による回転の角度を検出する回転角検出手段を有し、前記回転手段は、前記回転角検出手段で検出された角度だけ前記光学系を回転させることを特徴とする基板検出装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007017181A (ja) * 2005-07-05 2007-01-25 Nano System Solutions:Kk 表面検査装置及び表面検査方法
JP2007250578A (ja) * 2006-03-13 2007-09-27 Nikon Corp 重ね合わせ測定装置
KR101135241B1 (ko) * 2010-02-08 2012-04-12 주식회사 피케이엘 마스크의 미세 선폭 측정 장치

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