JP2002023411A - 電子写真用トナー - Google Patents
電子写真用トナーInfo
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- JP2002023411A JP2002023411A JP2001132836A JP2001132836A JP2002023411A JP 2002023411 A JP2002023411 A JP 2002023411A JP 2001132836 A JP2001132836 A JP 2001132836A JP 2001132836 A JP2001132836 A JP 2001132836A JP 2002023411 A JP2002023411 A JP 2002023411A
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Abstract
よる省エネルギー化を図れ、従来の低融点樹脂を使用し
たトナーに比べ、(イ)保存性を良好にする、(ロ)外
添剤との相互作用に経時変化をおこさない、(ハ)トナ
ースペント、フィルミング、固着を生じない、(ニ)被
印刷物の保存性を良好にする、(ホ)良好な粉砕加工性
をうる等の特性を有する電子写真用トナーを提供する。 【解決手段】 着色剤及びバインダーを含む電子写真用
トナーであって、該バインダーがバインダー樹脂を含
み、さらに該バインダーが環化ゴムを含むことを特徴と
する電子写真用トナー。
Description
ミリ、プリンター等に用いられている電子写真用トナー
に関する。
く使われている。定着の原理としては一般に熱定着の場
合、定着されるトナーなどは定着機の熱により軟化或い
は溶融していなければならず、更にこの軟化或いは溶融
したトナーが定着機から圧力を受けて紙の繊維中へめり
込んだり、また、軟化或いは溶融したトナーの表面は粘
着性がでているのでその粘着力で接着する。従って、ト
ナーに使用する樹脂の融点或いは軟化点は定着機の温度
以下である必要がある。
省エネルギーの要求が高まっており、定着機で消費でき
るエネルギーが制限されつつある。実際、定着エネルギ
ーを下げるためには定着機の温度を下げるしかなく、こ
のように定着エネルギーをさげた定着機に対応したトナ
ーの樹脂は必然的に低融点にならざるを得ない。しか
し、このように融点を下げた樹脂は柔らかくなりやす
く、トナーに加工した後簡単にブロック化したり、表面
に粘着性があるためにトナー中の外添剤との相互作用が
経時で変化し特性変化が起こったり保存性の面で問題が
ある。また、現像機内部に於いても同様にトナーが柔ら
かく粘着性があるために、キャリアにトナーがスペント
したり、現像ローラにトナーがフィルミングしたり、あ
るいは現像ブレードにトナーが固着したりする問題があ
る。更には、印刷した後の画像についても環境の変化に
よって、被印刷紙同士がブロッキングをおこしたりしや
すいという問題がある。そのほかに、トナーの加工上の
問題もあり、従来の樹脂で低融点化を図ると樹脂が柔ら
か過ぎる為に、粉砕工程に於いてトナーが粉砕しにくい
という問題や、粉砕機内に貼り付いてしまうという問題
もある。
技術の問題点を解決し、従来の電子写真用トナーに比
べ、定着温度を下げることによる省エネルギー化を図
り、さらに以下の特性を良好にした電子写真用トナーを
提供することをその課題とする。 (イ)保存性を良好にする。 (ロ)外添剤との相互作用に経時変化をおこさない。 (ハ)トナースペント、フィルミング、固着を生じな
い。 (ニ)被印刷物の保存性を良好にする。 (ホ)良好な粉砕加工性をうる。
るために、本発明者らは定着の最低温度より高い融点の
樹脂と定着の最低温度より低い融点のワックスを使用
し、ワックスの融点以上の温度においてワックスが溶剤
あるいは可塑剤として機能することにより樹脂がワック
スにより分子レベルで溶解し、該樹脂を軟化あるいは溶
解して樹脂の融点より低い温度で定着できる系を発見
し、この知見に基づき使用樹脂の融点よりはるかに低い
ワックスの融点近傍の温度で融点の高い環化ゴムを使用
しても定着が可能となり省エネルギー化ができる電子写
真用トナーを実現することができた。
ーテスター法による軟化点を指し、また本発明における
ワックスの融点とはワックスの結晶が殆どアモルファス
化し透明になる点を指し、いわゆるDSC法におけるT
gや吸熱のトップピークとは異なる概念の融点である。
例えば、環化イソプレンの場合、DSC法によれば50
℃から80℃の間に吸熱ピークが出るが、実際には10
0℃程度でも明らかに固体状態である。
発明の第1は、着色剤及びバインダーを含む電子写真用
トナーであって、該バインダーがバインダー樹脂を含
み、さらに該バインダーが環化ゴムを含むことを特徴と
する電子写真用トナーにある。本発明の第2は、該環化
ゴムが、該バインダー樹脂全体の重量に対して10wt
%以上含有されていることを特徴とする前記第1の電子
写真用トナーにある。本発明の第3は、該環化ゴムの環
化度が40%以上であることを特徴とする前記第1又は
第2の電子写真用トナーにある。本発明の第4は、該バ
インダーがさらにワックスを含み、該ワックスの融点以
上の温度で該ワックスは溶剤として該環化ゴムを溶解し
ていることを特徴とする前記第1〜第3の電子写真用ト
ナーにある。本発明の第5は、該環化ゴムに対する該ワ
ックスの組成比が97:3〜5:95であることを特徴
とする前記第4の電子写真用トナーにある。本発明の第
6は、該ワックスの融点が該環化ゴムの融点より低いこ
とを特徴とする前記第4又は第5の電子写真用トナーに
ある。本発明の第7は、該ワックスの溶融粘度が150
℃において1〜10000000 c poiseであ
ることを特徴とする前記第4〜第6の電子写真用トナー
にある。本発明の第8は、該ワックスの25℃における
針入度が0以上20以下であることを特徴とする前記第
1〜第7の電子写真用トナーにある。本発明の第9は、
該ワックスがパラフィン、マイクロクリスタリン、オレ
フィン及びこれらの酸化ワックスよりなる群から選ばれ
た少なくとも一種であることを特徴とする前記第1〜第
8の電子写真用トナーにある。本発明の第10は、該環
化ゴムの融点以下で定着可能であることを特徴とする前
記第1〜第9の電子写真用トナーにある。本発明の第1
1は、前記第1〜第10の電子写真用トナーを使用した
ことを特徴とする電子写真画像形成方法にある。
についてさらに具体的に説明する。本発明においては、
メインバインダーとして融点が高く保存性や耐スペン
ト、耐フィルミング、耐固着性の良い環化ゴムを使用
し、これをワックスで溶解したものを固化させトナーと
する。従って、これを熱定着にかけた時ワックスの融点
以上の温度で環化ゴムがワックスにより溶解し環化ゴム
の融点に温度が達しなくとも環化ゴムが軟化、あるいは
溶解し定着性能が発現する。なお、環化ゴム自体の融点
は高いので樹脂が柔らかすぎるということはなく、良好
な粉砕性が得られる。バインダー樹脂構成比で環化ゴム
が10wt%以上で従来の樹脂と混合して使用する場
合、少なくともバインダー樹脂全体中の環化ゴム含有量
が10wt%以上処方されていることが好ましく、10
wt%より少ない処方量では従来の樹脂と混合されたト
ナーの融点を充分に下げることができず、定着不良をお
こしてしまうことがある。環化ゴム含有量は、好ましく
は15wt%以上、より好ましくは20wt%以上、更
に好ましくは30wt%以上、更に好ましくは40wt
%以上、もっとも好ましくは50wt%以上である。
ては、ワックスの処方量が多ければ多い程、環化ゴムの
溶融粘度は低下するが、環化ゴム処方量が減少するとワ
ックスが他の樹脂を溶解することはなく樹脂と交じるこ
ともないので、樹脂とワックスが分離してしまいトナー
化が難しい。環化ゴムの処方量が多くワックスが少ない
と、環化ゴムがワックスに溶解しても溶融粘度が高すぎ
て定着性能がでない。そこで、鋭意検討した結果、環化
ゴムとワックスの組成比が97:3〜5:95であれば
性能がでることが明らかとなった。しかし、実使用上は
オフィスのような空調の効いた場所での定着のみとは限
らず高温、低温、高湿、低湿など色々の定着環境が考え
られ、好ましくは95:5〜20:80、より好ましく
は90:10〜30:70、余裕度を考慮すれば更に好
ましくは80:20〜40:60が良い。
ものを使用しないと環化ゴムの融点以下でワックスが溶
融しないので当然環化ゴムをワックスで溶解することは
できず、トナーの融点を下げることができない。したが
って、ワックスの融点は、好ましくは50℃以上130
℃以下、より好ましくは50℃以上110℃以下、更に
好ましくは50℃以上100℃以下、もっとも好ましく
は50℃以上90℃以下である。ワックスの溶融粘度は
低ければ低い程よいが1 c poiseを切るような
ワックスについては知見がない。逆にワックスの溶融粘
度が高い場合、環化ゴムのワックス溶液は高粘度とな
り、10000000 c poiseを超えるワック
ス粘度では溶融粘度が高すぎて定着不良を起こし易い。
また、実使用上はオフィスのような空調の効いた場所で
の定着のみとは限らず高温、低温、高湿、低湿など色々
の定着環境が考えられ、ワックスの溶融粘度は、好まし
くは1〜100000 c poise、より好ましく
は1〜10000 c poise、更に好ましくは1
〜1000 c poise、余裕度を考慮するともっ
とも好ましくは1〜100 c poiseが良い。し
たがって、ワックスの溶融粘度が150℃において1〜
10000000 c poise以下であるようなワ
ックスであれば良い。
検討した結果、25℃における針入度が0以上20以下
であるワックスであれば本発明において十分な効果を使
用できることが明らかとなった。すなわち、一般にワッ
クスの針入度が高いとワックス自体の粘着性が高くなり
現像の設計上スペントやフィルミング、固着等が発生し
易くなり好ましくなく、さらに高温環境での使用を考え
るとワックスの針入度は0以上8以下、もっとも好まし
くは0以上5以下が望ましい。
分岐したマイクロクリスタリン、オレフィン、脂肪酸、
脂肪族エステル、脂肪族ケトン、アミン、アミド、アル
コール、ステロールなどがあるが、これはあくまで分子
の一部分の結合や基であり、メインとなるアルキル基の
部分が非常に長いので全体としては極性が極端に低くな
るが、本発明で用いるワックスとしては、パラフィン、
マイクロクリスタリンワックス、或いはこれらの酸化ワ
ックス、モンタン酸、モンタン酸エステル、カルナウ
バ、キャンデリラ、ライス、エスパルト、カスター、木
ロウ、ミツロウ、ホホバ、ステロール類、ケトン、など
が挙げられる。
は、パラフィン、マイクロクリスタリン、オレフィン、
あるいはこれらの酸化ワックスが好ましい。これらのワ
ックスを使用することにより環化ゴムの溶解性が高くト
ナーを製造する際、短時間で環化ゴムがワックスに溶け
ることが明らかとなった。これはこれら、パラフィン、
マイクロクリスタリン、オレフィン、あるいはこれらの
酸化ワックスの極性が特に低く環化ゴムの環状部とのな
じみが良いことが原因と思われる。
した結果、その環化度が平均で40%以上であれば良好
な環化ゴムとしての性質が発揮できることが明らかとな
った。環化度が低いとワックスに対する溶解性が失われ
ていき、本発明において十分な効果を発揮できない。ま
た環化度30%程度では環化ゴム自体が柔らかくなって
行き液体としての性質が強くなる。従って、検討した結
果、より好ましい値は環化度70%以上が良い。
に示される方法が挙げられる。Fisherの方法はゴ
ムに環化剤として濃硫酸を5%練りこみ130℃で15
時間加熱することにより環化ゴムを得る。環化剤として
前記濃硫酸の他に、有機スルホン酸、塩化すず、塩化
鉄、非金属ハロゲン化物及びハロゲン化第一、第二すず
酸等を用いる方法があり種々の樹脂状可塑性物質ができ
る。これらは、下記表1に示すように酸化薬品の作用に
より異性化現象を起こし、比重が増加し不飽和度が減少
して性質の全くことなった物質をうるものであり本発明
における環化ゴムはこのような方法で作成することが可
能である。
ブレジンとしては、以下のようなものがあげられる。ト
ナーそれぞれに使用されるバインダー樹脂の一例として
は、ポリスチレン、ポリp−クロロスチレン、ポリビニ
ルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単重合体;
スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プ
ロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合
体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−
アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチ
ル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、ス
チレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタ
クリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチ
ル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、
スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、
スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニ
ルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合
体、スチレンーイソプレン共重合体、スチレン−アクリ
ロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸
共重合体、 スチレン−マレイン酸エステル共重合体な
どのスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、
ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸
ビニル、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、エ
ポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹
脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族又は脂
環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィ
ン、などが挙げられ、単独であるいは混合して使用でき
るが、特にこれらに限定するものではなく、これらの樹
脂に、必要に応じてカーボンブラックやカラー顔料を混
練分散して使用すればよく、当然帯電制御剤の併用も可
能である。また、粉体化した後、トナーの流動性を調整
するためにシリカ、チタン、ストロンチウム等の添加剤
を加えても良い。
して使用する方法は公知である。これは定着ローラにト
ナーがつかないようトナー中の樹脂にワックスを分散し
て、定着する時にこの分散されたワックスが染み出して
トナーと定着ローラとの離型性を良くする方法がとられ
ている。しかし、従来使用されている樹脂はワックスに
よる溶解性がなくそのために樹脂自身を溶解や軟化させ
ることはできない。これに対して本発明の環化ゴムはワ
ックスの融点以上の温度において液状のワックスに溶解
或いは可塑化されるので明らかに従来の方法とは異なる
ものである。また、本発明に類似のものに、特開平7−
271100、特公平7−15596、特公平7−31
418、特公平7−40146、特公平7−6276
5、特公平7−82248、特公平7−104612、
特許公報第2548091号公報、特許第275948
2号掲載公報があるが、これらはいずれも懸濁重合トナ
ー作成時の分散安定剤、又は、ブロッキング防止等の目
的で重合トナー形成時における重合された低軟化点樹脂
をくるむ為の殻を形成する目的で使用されており、いわ
ゆるカプセル形成剤である。従って、これらは本発明と
は根本的に異なるまったく別の発明である。
説明する。
いて、3本ロールにて5回混練し冷却後粉砕し、外添剤
としてシリカをトナー100部に対して1部加え混合
し、最終的なトナーとした。比較例3についてはワック
スと樹脂が分離してトナー化ができなかった。これらの
トナーを用い実際に定着機の温度を変えて実験を行った
所、下表2の結果が得られた。
ーラにオイルを塗布する必要はないが、条件を統一する
意味で、すべてのトナーについてローラにオイル塗布を
行った。環化ゴムとワックスとを用いた系では、比較例
1の高融点ポリエステルのみをバインダーに使用した場
合と比べて60〜80℃定着温度を下げることができ
た。上記トナーを用いて保存性テストを行った所、下表
3の結果が得られた。(保存環境40℃2週間)
帯電量は一成分現像のスリーブ上の帯電量を表す。OP
C地肌汚れはOPC上に付着したトナーを透明な粘着テ
ープでとり白い紙の上に貼り付けてマクベス反射濃度計
により濃度ID1を測定し、更にトナーのついていない
透明な粘着テープを白い紙の上に貼り付けその濃度ID
2を測定したものの差であり、数値が小さい程汚れが少
ない。ΔID=ID1−ID2
や特性に変化がないことが分かる。また、通常の高融点
ポリエステルについても保存性に問題はなく、特性につ
いてはやや変化があるものの問題にならないレベルであ
る。しかし、低融点ポリエステルを使用したものは保存
テストで完全に固化していまい、特性を測ることすらで
きない。
(画像出し2000枚後)について調べた結果を下表4
に示す。画像出しは一成分現像で行い帯電量はスリーブ
上のトナーの帯電量である。
化ゴムとワックスの組み合わせの場合、帯電量の変化が
殆どなく、地肌汚れも殆ど変化していないことがわか
る。高融点ポリエステル単独の場合、帯電量の低下と地
肌汚れの増加があるが、使えないレベルではない。低融
点ポリエステル単独では大幅な帯電量低下と地肌汚れの
劣化が起こり、使えないレベルである。
ナースペントについては二成分現像、現像ローラフィル
ミングと現像ブレード固着については一成分現像にてテ
ストを行い、一成分、二成分現像とも2000枚の画像
を出した後、評価した。その結果を表5に示す。
は発生はしているが程度が軽く問題とならない、レベル
3は画像品質に大きな影響がでて使えない、を示す。環
化ゴムや環化ゴムとワックスの組み合わせの系では初期
品質と殆ど変化がなかった。環化ゴムと高融点ポリエス
テルの組み合わせでは現像ローラフィルミングがわずか
に発生しているが画像上全く問題にならない。高融点ポ
リエステルのみの場合ニ成分現像ではキャリアへのトナ
ースペント、一成分現像では現像ローラフィルミング、
現像ブレードへのトナー固着がやや見られるが、問題と
なるレベルではなく従来からの性能である。低融点ポリ
エステルの場合ニ成分現像におけるトナースペント、一
成分現像における現像ローラフィルミング、現像ブレー
ドへのトナー固着とも激しいトナーの付着がみられる。
この時画像上では画像濃度ムラ、転写紙の地肌汚れ、画
像の縦白スジなどさまざまな異常画像の発生が見られ画
像品質の上からもこの系は使用できない。
刷と両面印刷両方の場合に分けてテストした。その結果
を下表6に示す。
を使用した場合のみ転写紙の汚染やブロック化が起こり
使用できないことがわかる。
の評価を行った。その結果を下表7に示す。表7のもの
は一定量のトナーが所望の粒径のトナーとして出来上が
るまでの時間と付着状況の評価である。
問題ないといえる。しかし、比較例1と2ではかなりの
粉砕時間を要し実用的ではない。さらに、比較例2のト
ナーの粉砕においては、粉砕室内のトナーの付着が激し
く粉砕中に粉砕条件が変化してしまう。従って、低融点
ポリエステルの系ではトナー加工上大きな問題があると
言える。
記構成としたので、以下のような顕著なる効果が得られ
る。 1.環化ゴムより融点の低いワックスで環化ゴムが溶解
することにより、環化ゴムの融点より低い温度で定着が
可能となり、省エネルギーが可能となった。 2.低融点トナーであっても環化ゴム自体の融点は高い
ので保存性が良好になった。 3.環化ゴムは硬い樹脂なので、外添剤がトナーにめり
込むことや、低分子の樹脂により外添剤が汚染すること
がなくなり、特性変化を最小限に抑えることができた。 4.硬く粘着性のない環化ゴムを使用することにより、
トナースペント、フィルミング、固着等を防止できた 5.融点の高い樹脂で硬く粘着性のない樹脂なので被印
刷物がブロック化しない。 6.低融点トナーでありながら使用している環化ゴムが
柔らか過ぎず適度に硬いので良好に粉砕することができ
た。
Claims (11)
- 【請求項1】 着色剤及びバインダーを含む電子写真用
トナーであって、該バインダーがバインダー樹脂を含
み、さらに該バインダーが環化ゴムを含むことを特徴と
する電子写真用トナー。 - 【請求項2】 該環化ゴムが、該バインダー樹脂全体の
重量に対して10wt%以上含有されていることを特徴
とする請求項1記載の電子写真用トナー。 - 【請求項3】 該環化ゴムの環化度が40%以上である
ことを特徴とする請求項1又は2記載の電子写真用トナ
ー。 - 【請求項4】 該バインダーがさらにワックスを含み、
該ワックスの融点以上の温度で該ワックスは溶剤として
該環化ゴムを溶解していることを特徴とする請求項1〜
3のいずれかに記載の電子写真用トナー。 - 【請求項5】 該環化ゴムに対する該ワックスの組成比
が97:3〜5:95であることを特徴とする請求項4
記載の電子写真用トナー。 - 【請求項6】 該ワックスの融点が該環化ゴムの融点よ
り低いことを特徴とする請求項4又は5記載の電子写真
用トナー。 - 【請求項7】 該ワックスの溶融粘度が150℃におい
て1〜10000000 c poiseであることを
特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の電子写真用
トナー。 - 【請求項8】 該ワックスの25℃における針入度が0
以上20以下であることを特徴とする請求項1〜7のい
ずれかに記載の電子写真用トナー。 - 【請求項9】 該ワックスがパラフィン、マイクロクリ
スタリン、オレフィン及びこれらの酸化ワックスよりな
る群から選ばれた少なくとも一種であることを特徴とす
る請求項1〜8のいずれかに記載の電子写真用トナー。 - 【請求項10】 該環化ゴムの融点以下で定着可能であ
ることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の電
子写真用トナー。 - 【請求項11】 請求項1〜10のいずれかに記載の電
子写真用トナーを使用したことを特徴とする電子写真画
像形成方法。
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