JP4343768B2 - 静電像現像用トナー - Google Patents
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Description
本発明のさらにまた別の目的は、トナー中のワックス含有率を高めたトナーにおいて問題となる「着色剤等」の分散性を著しく向上せしめて、色調再現性を高め、かつ帯電量を所望の値に設定してこれを維持できる静電像現像トナーを提供することにある。
(a)ワックス複合粒子を樹脂バインダーと混練して熱可塑性樹脂中に分散させた後、微粉砕・分級して所定平均粒径の静電像現像用トナーを得る。
(b)ワックス複合粒子をモノマー中に分散させた懸濁液を懸濁重合させて所定の平均粒径の静電像現像用トナーを得る。
(c)ワックス複合粒子およびワックス複合粒子とほぼ同等あるいはこれより大きい平均粒径の樹脂バインダー粒子とを凝集し融着せしめて、所定の平均粒径の静電像現像用トナーを得る。
本発明の静電像現像用トナーは、平均粒径が30〜3000nmで、ガラス転移点が30〜130℃の範囲のワックス粒子と、平均粒径10〜500nmの「着色剤等」の粒子との複合体であって、その平均粒径が100〜3000nmの範囲にあるワックス複合粒子を含有することにより、耐オフセット性、耐久性の双方において通常のワックス分散型トナーに比較して著しく優れている。
(1)サブミクロンワックス粒子を均一に分散できるため、特に高温オフセット特性が著しく改良される。
(2)高いワックス含有率としてもトナー中でワックス粒子が凝集しない。また相分離したワックスのみによるトナー粒子を析出することがなく、ワックスを高密度で均一分散したトナーを作製でき、定着特性が著しく改善される。
(3)低融点ワックスをバインダー中で相分離なく安定に含有できるため、低温定着特性が著しく向上する。
(4)「着色剤等」の分散性が著しく向上し、色再現域の広い現像画像が得られる。
(5)着色剤等の被覆層がワックスによるキャリヤ表面、感光体表面、現像ロールなどの汚染を防止するので、トナーの帯電性を安定化し、ブロッキング温度が向上する。また、連続印字時の耐久性が著しく改善される。
ポリエチレンワックス粒子(平均粒径1000nm, 融点110℃)50重量部とカーボンブラック(一次粒子の平均粒径 20 nm) 50重量部に、ソルベントブルー23の部分スルホン化物(一次平均粒径5μm)10重量部、イソプロピルアルコール50重量部を加えてニーダーにて30分混合した。得られた混合粒子を60℃の真空乾燥機中に10時間保持し、イソプロピルアルコールを除去した。得られた複合粒子をイソプロピルアルコールに分散して得た分散液を、走査型電子顕微鏡の試料台に塗布しSEM観察したところ、カーボンブラックおよびゾルベントブルー23の部分スルホン化物はポリエチレン粒子の表面を均一に被覆しており、遊離したカーボンブラックおよびソルベントブルーの凝集粒子は全く見られなかった。
実施例1で用いたと同組成のポリエチレンワックス粒子5重量部(グラニュール)、カーボンブラック5重量部、ソルベントブルー23の部分スルホン化物 1重量部およびスチレンアクリル共重合樹脂89重量部をヘンシェルミキサーで混合した後、ジェット粉砕機で粉砕し、風力分級機で分級して体積平均系10μmの黒色トナーを得た。得られた黒色トナーをトルエンで溶解して顕微鏡下で観察したところ、ワックス、カーボンブラック、ソルベントブルー粒子はべつべつに存在し、且つトナー中には5〜10μmのワックス粒子およびソルベントブルー粒子が存在しており、トナー粒子の中にはほとんどがワックス粒子およびソルベントブルー粒子のみで構成されたトナー粒子が存在することが確認された。得られたトナー粒子は実施例1と同じヒュームドシリカを同様に外添して着色粒子を得た。この着色粒子を一成分正帯電現像剤としてレーザープリンターカートリッジに詰め画像テストに供した。
サゾールワックスH-1の水分散体(固形分35wt%、平均粒径 0.5μm、ワックス融点 100 ℃)200重量部にBlue 15:3 30重量部を加え、ターシャリーブチルサリチル酸の亜鉛錯体10重量部を加え、1.0mmのジルコニアビーズを充填したサンドグラインダー中で混合した。得られた混合粒子はフィルタープレスにかけて水を除去し、60℃の真空乾燥機中に10時間保持して水を除去しワックス複合粒子を得た。乾燥後のワックス複合粒子の少量にトルエンを加え、超音波分散したのち顕微鏡下で観察したところ、Blue 15:3 粒子およびターシャリーブチルサリチル酸粒子はワックス粒子の表面に均一に被覆しており、遊離したBlue 15:3 およびターシャリーブチルサリチル酸の亜鉛錯体の凝集粒子は全く見られなかった。
粉砕して調整されたサゾールワックスH-1粒子(平均粒径 5μm) 7重量部、Blue 15:3 顔料 3重量部、ターシャリーブチルサリチル酸の亜鉛錯体1重量部、スチレンモノマー75重量部、ブチルメタアクリレートモノマー14重量部をデイゾルバーで攪拌しつつ乳化剤を添加した。得られた懸濁粒子中のモノマーを重合せしめ、体積平均粒径10μmの青色トナーを得た。得られたトナー粒子をミクロトームで薄片にスライスして透過型電子顕微鏡で観察したところ、Blue 15:3粒子(3μm)とサゾールワックス粒子(2〜10μm)とは別々に存在し、Blue 15:3 粒子が凝集している上に、サゾールワックス粒子は着色粒子の表面近傍に凝集して存在しているだけでなく、トナー表面に露出して存在しているものが多く認められた。
1号カルナバウワックスの水分散体(固形分50wt%、粒径 0.2μm、ワックス融点83℃)200重量部にカーボンブラック 30重量部および中心金属として鉄を含む、含金属アゾ錯体10重量部、イソプロピルアルコール30重量部を加えて、ニーダー中で混練りした。得られた混合粒子は60℃の真空乾燥機中に10時間保持し乾燥した。得られた乾燥粒子の少量をイソプロピルアルコールに加え、超音波分散したのち走査型電子顕微鏡の試料台に塗布してSEM観察したところ、カーボンブラック粒子および含金属アゾ錯体粒子がカルナバウワックス粒子の表面を均一に被覆したワックス複合粒子が得られた。 上記ワックス複合粒子14重量部、スチレン・ブチルメタクリレート・アクリル酸(重量比 85:14:1)共重合体エマルジョン(固形分 30wt%, 粒径100nm, ガラス転移点 60℃) 86重量部をイオン交換水2000重量部に加えてサンドグラインダーを通して分散液を得た。得られた分散液を攪拌しつつ40wt%塩化カルシウム水溶液150mlを滴下し粒子を凝集せしめ、分散液温度を90℃にて5時間さらに過熱攪拌して粒径約10μmの黒色粒子を得た。この青色粒子の分散体に新たな水を加えつつ洗浄を行った後フィルタープレスした。プレスケーキは60℃の真空乾燥機に10時間保持して乾燥粒子とした。乾燥後の着色粒子の一部を、ミクロトームでスライスして透過型電子顕微鏡TEMにて観察したところ、カーボンブラック および含金属アゾ粒子で被覆されたカルナバワックス粒子がスチレンアクリル共重合樹脂中に均一に分散しており、その粒径は0.2〜0.3μmであることが確認できた。
実施例3に用いたと同じカルナバウワックス粉末(平均粒径3μm)10重量部、Blue 15:3 3重量部、含金属アゾ粒子1重量部およびスチレン・ブチルメタアクリレート・アクリル酸(重量比 85:14:1)共重合体エマルション(固形分 20wt%, 粒径100nm, ガラス転移点 60℃) 430重量部をイオン交換水2000重量部に加えてサンドグラインダーを通し、実施例3と同様にしてレーザープリンター用1成分負帯電現像剤を作成し、レーザープリンターカートリッジに詰め画像テストに供した。得られたトナー粒子をミクロトームで薄片にスライスして透過型電子顕微鏡で観察したところ、カルナウバワックス粒子(2〜3μm)と含金属アゾ染料粒子(3〜5μm)とは別々に存在し、カルナウバワックス粒子は凝集して存在しているだけでなく、トナー表面に露出して存在しているものが多く認められた。
ポリエチレンワックス粒子スラリー(ワックス/水の重量比=50/50, ワックスの平均粒径500nm, 軟化点130 ℃)200重量部、ソルベントブルー23の部分スルホン化物(平均粒径5μm) 10重量部および エチレン/アクリル酸共重合体スラリー(粒子/水の重量比=1/1, 平均粒径 60nm, DSC法融点70℃)20重量部をニーダー中で1時間混練した。得られた混合粒子は60℃の真空乾燥機中に10時間保持し、水を除去した。得られた混合粒子をイソプロピルアルコール中に分散して得た分散液を、走査型電子顕微鏡の試料台に塗布しSEM観察したところ、ポリエチレン粒子の表面にはシリカ粒子とエチレン/アクリル酸共重合体粒子とによる均一な被覆層が形成されており、遊離したソルベントブルー23の凝集粒子は全く見られなかった。
実施例4で用いたポリエチレン粒子(平均粒径5μm)10重量部、ソルベントブルー23の部分スルホン化物1重量部、スチレン・ブチルメタアクリルレート共重合樹脂(ガラス転移点69℃)86重量部、ピグメントブルー15:3 3重量部をヘンシェルミキサーで混合した後、2軸混練機で溶融混練しながら押し出した。得られた混練物をミクロトームで薄片にスライスして透過型電子顕微鏡で観察したところ、ポリエチレンワックス粒子は2〜10μmの凝集塊として存在することが確かめられた。
Claims (8)
- 熱可塑性樹脂中にワックスと着色剤及び電荷制御剤を含有せしめた静電像現像トナーにおいて、
前記ワックスとしてワックス粒子を用い、該ワックス粒子はその表面に前記着色剤及び/又は電荷制御剤の少なくとも一種により被覆層が形成され一体化したワックス複合粒子として存在しており、前記ワックス複合粒子を構成するワックス:着色剤と電荷制御剤の合計量の重量比率が 1:4〜10:1の範囲にあり、前記ワックス複合粒子の粒径が 100nm〜3000nm の範囲にある
ことを特徴とする静電像現像トナー。 - ワックス複合粒子がワックス粒子と着色剤及び電荷制御剤の混合体で構成されていることを特徴とする請求項1記載の静電像現像用トナー。
- ワックス複合粒子のトナー中における重量含有率が5〜50%であることを特徴とする請求項1又は2記載の静電像現像用トナー。
- ワックス粒子を被覆する着色剤及び電荷制御剤の少なくとも一種が有機物質で構成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の静電像現像用トナー。
- ワックス複合粒子を前記熱可塑性樹脂原料のモノマー中に分散させ、水中で懸濁重合してなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の静電像現像用トナー。
- ワックス複合粒子と、前記ワックス複合粒子とほぼ同等又はこれより大きい平均粒径の前記樹脂バインダー粒子の集合体から構成されてなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の静電像現像用トナー。
- 樹脂バインダーのガラス転移点が30〜80℃であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載の静電像現像トナー。
- 樹脂バインダー100重量部に対して、
ワックス複合粒子3〜50重量部を含むものであって、該ワックス複合粒子は融点又は軟化点が30〜180℃の範囲のワックス2〜100重量部と、平均粒径10〜200nmの着色剤粒子1〜20重量部とで構成されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項記載の静電像現像トナー。
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