JP2002023331A - ハロゲン化銀写真感光材料の現像処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料の現像処理方法

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JP2002023331A
JP2002023331A JP2000200709A JP2000200709A JP2002023331A JP 2002023331 A JP2002023331 A JP 2002023331A JP 2000200709 A JP2000200709 A JP 2000200709A JP 2000200709 A JP2000200709 A JP 2000200709A JP 2002023331 A JP2002023331 A JP 2002023331A
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Hirohide Ito
博英 伊藤
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 デジタルカラープルーフ画像の濃度が安定し
て得られるハロゲン化銀写真感光材料の現像処理方法の
提供。 【解決手段】 支持体上に少なくとも3種の異なる分光
感度のハロゲン化銀乳剤とそれぞれ組み合わせられたイ
エロー、マゼンタ、シアン画像形成物質を含有するハロ
ゲン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料を、
画像のデジタルデータにより露光、現像して面積階調画
像を形成する現像処理方法において、現像液の補充量
を、露光された画像データ領域の大きさ及び処理する感
光材料の面積データから決定することを特徴とする現像
処理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は安定した仕上がりを
与えるハロゲン化銀写真感光材料の現像処理方法に関
し、詳しくは印刷物の仕上がりを事前に確認するプルー
フに関する。特に、色の変動がなく安定性に優れたデジ
タルカラープルーフ画像を提供する現像処理方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀写真感光材料(以下、単に
感光材料とも称す)の処理において、一般的に処理面積
に応じた補充液の供給により継続的に使用されている。
しかし、現像時に消費される量は、画像の大きさ、濃度
により異なるために、若干の写真特性の変動が避けられ
なかった。特に、印刷の途中の段階で仕上がりの印刷物
の状態をチェックするための所謂プルーフの分野で用い
た場合、僅かな濃度変動でもイエロー(Y)、マゼンタ
(M)、シアン(C)のバランスが変わることにより色
調の変化として捉えられるため、より高い安定性が望ま
れていた。
【0003】現像処理における処理液の変動要因として
は、現像される感光材料のハロゲン化銀量に起因する部
分と、ハロゲン化銀量に起因しない部分とに分けること
が出来る。
【0004】ハロゲン化銀量に起因する部分としては、
ハロゲン化銀の現像による現像主薬の減量、現像主薬酸
化生成物及びハロゲンの増加がある。
【0005】現像されるハロゲン化銀量を推定する方法
としては、一般的に、感光材料の処理面積の関数として
推定するのだが、実際との乖離が大きかった。
【0006】より正確に露光量を推定する手段として、
画像のデジタルデータのピクセル単位での露光データに
より現像される銀量を算出し補充量を決める方法が、欧
州特許出願公開0,500,278号、特開平8−30
4986号等に開示されるが、これらの方法は、印刷物
で要求される2400dpi(1吋=2.54cm当た
りのドット数)程度になると、演算に時間が掛かり実用
的ではないばかりか、現像されるハロゲン化銀量に起因
する部分にのみ着目しているため、十分な効果が得られ
なかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明が解決
しようとする課題は、デジタルカラープルーフ画像の濃
度安定化に関する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らの鋭意研究に
より、本発明の上記課題が以下の構成によって達成され
ることを見出し、本発明を完成するに到った。即ち、支
持体上に少なくとも3種の異なる分光感度のハロゲン化
銀乳剤とそれぞれ組み合わせられたイエロー、マゼン
タ、シアン画像形成物質を含有するハロゲン化銀乳剤層
を有するハロゲン化銀写真感光材料を、画像のデジタル
データにより露光、現像して面積階調画像を形成する現
像処理方法において、現像液の補充量を、露光された画
像データ領域の大きさ及び処理する感光材料の面積デー
タから決定する現像処理方法。
【0009】尚、画像データ領域の大きさを、出力機と
出力機のフロント側との通信情報の入手により求めるこ
と、ハロゲン化銀写真感光材料のハロゲン化銀乳剤層
に、前記一般式〔I〕又は〔II〕で表される「化1」カ
プラーを含有することは、何れも好ましい態様である。
【0010】以下、本発明をより詳細に説明する。本発
明の特徴は、感光材料の画像のデジタルデータの領域の
大きさからハロゲン化銀乳剤の現像される量を推定する
ことにある。
【0011】具体的なデータ領域情報の入手方法として
は、 フロント側の持っている画像領域の大きさ及び数から
求める方法、 フロント側から送られて来る画素の数を出力機側で数
える方法、 出力機の露光量をモニターし、それにより画像領域の
大きさを決定する方法、のような方法が挙げられるが、
特に、の方法が好ましい。
【0012】画像領域の大きさから現像されるハロゲン
化銀量の推定には、経験的な関数を用いることが出来
る。この関数は、使用画像により幾つかの数値を使い分
けることも可能である。又、処理面積は、感光材料の情
報より算出する方法、装置側から測定する方法、及び両
者の併用などが使用できる。
【0013】感光材料側の情報を用いる場合、定型の幾
つかのタイプの何れかを手動で入力したり、自動的に検
出した情報により設定することができる。又、装置側か
ら求める場合として、センサーにより感光材料の大きさ
を測定する方法、又は画像データの領域の大きさから決
定されるアルゴリズムにより指定された大きさをフィー
ドバックする等の方法、及びこれらの併用など各種の方
法が用いられる。
【0014】これらの情報により補充量を以下の関数で
決定する。 補充量=f(x)+g(y)+h(z) f(x):1補充単位当たりの画像面積の和に対する関
数 g(y):1補充単位当たりの感光材料の処理面積の和
に対する関数 h(z):その他の関数 尚、1補充単位としては、感光材料の処理毎、一定画像
面積の処理毎、一定感光材料の処理面積毎など各種の方
法が用いられる。処理の安定の観点からは、感光材料の
処理毎に補充を行うことが好ましい。
【0015】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤とし
ては、95モル%以上が塩化銀から成るハロゲン化銀乳
剤が好ましく、塩化銀、塩臭化銀、塩沃臭化銀、塩沃化
銀等、任意のハロゲン組成を有するものが用いられる。
中でも、塩化銀を95モル%以上含有する塩臭化銀、特
に臭化銀を高濃度に含有する部分を有するハロゲン化銀
乳剤が好ましく、又、表面近傍に沃化銀を0.05〜
0.5モル%含有する塩沃化銀も好ましく用いられる。
【0016】臭化銀を高濃度に含有する部分を有するハ
ロゲン化銀乳剤の、高濃度に臭化銀を含有する部分は、
所謂コア・シェル乳剤であってもよいし、完全な層を形
成せず、単に部分的に組成の異なる領域が存在するだけ
の所謂エピタキシー接合した領域を形成していてもよ
い。臭化銀が高濃度に存在する部分は、ハロゲン化銀粒
子の表面の結晶粒子の頂点に形成されることが特に好ま
しい。又、組成は連続的に変化してもよいし不連続に変
化してもよい。
【0017】ネガ型ハロゲン化銀乳剤には重金属イオン
を含有させるのが有利である。これによって、いわゆる
相反則不軌が改良され、高照度露光での減感が防止され
たりシャドー側での軟調化が防止されることが期待でき
る。このような目的に用いることの出来る重金属イオン
としては、鉄、イリジウム、白金、パラジウム、ニッケ
ル、ロジウム、オスミウム、ルテニウム、コバルト等の
周期表第8〜10族金属や、カドミウム、亜鉛、水銀な
どの第12族遷移金属や、鉛、レニウム、モリブデン、
タングステン、ガリウム、クロムの各イオンを挙げるこ
とができる。中でも、鉄、イリジウム、白金、ルテニウ
ム、ガリウム、オスミウムの金属イオンが好ましい。
【0018】これらの金属イオンは、塩や錯塩の形でハ
ロゲン化銀乳剤に添加することが出来る。重金属イオン
が錯体を形成する場合には、その配位子としてシアン化
物イオン、チオシアン酸イオン、イソチオシアン酸イオ
ン、シアン酸イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、沃
化物イオン、カルボニル、アンモニア等を挙げることが
できる。中でも、シアン化物イオン、チオシアン酸イオ
ン、イソチオシアン酸イオン、塩化物イオン、臭化物イ
オンが好ましい。
【0019】ハロゲン化銀乳剤に重金属イオンを含有さ
せるためには、重金属化合物をハロゲン化銀粒子の形成
前、ハロゲン化銀粒子の形成中、ハロゲン化銀粒子の形
成後の物理熟成中の各工程の任意の場所で添加すればよ
い。
【0020】上記ハロゲン化銀乳剤を得るには、重金属
化合物をハロゲン化物塩と一緒に溶解して粒子形成工程
の全体あるいは一部に亘って連続的に添加することがで
きる。又、予め、これらの重金属化合物を含有するハロ
ゲン化銀微粒子を形成しておき、これを添加することに
よって調製することもできる。
【0021】重金属イオンをハロゲン化銀乳剤中に添加
する時の量は、ハロゲン化銀1モル当り1×10-9〜1
×10-2モルが好ましく、特に1×10-8〜5×10-5
モルが好ましい。
【0022】ハロゲン化銀粒子の形状は任意のものを用
いることが出来る。好ましい一例は(100)面を結晶
表面として有する立方体である。又、米国特許4,18
3,756号、同4,225,666号、特開昭55−
26589号、特公昭55−42737号や、ザ・ジャ
ーナル・オブ・フォトグラフィック・サイエンス(J.
Photogr.Sci.)21,39(1973)等
の文献に記載された方法等により、八面体、十四面体、
十二面体等の形状を有する粒子を作り、これを用いるこ
ともできる。更に、双晶面を有する粒子を用いてもよ
い。
【0023】粒子は単一の形状から成る粒子が好ましく
用いられるが、単分散のハロゲン化銀乳剤を2種以上同
一層に添加することが特に好ましい。粒子の粒径は特に
制限はないが、迅速処理適性及び感度など、他の写真性
能等を考慮すると、好ましくは0.1〜1.2μm、更
に好ましくは0.2〜1.0μmの範囲である。
【0024】この粒径は、粒子の投影面積か直径近似値
を使って測定することができる。粒子が実質的に均一形
状である場合、粒径分布は、直径か投影面積として可成
り正確に表すことができる。
【0025】用いられるハロゲン化銀粒子の粒径の分布
は、好ましくは変動係数が0.22以下、更に好ましく
は0.15以下の単分散粒子であり、特に好ましくは変
動係数0.15以下の単分散乳剤を2種以上同一層に添
加することである。ここで、変動係数は粒径分布の広さ
を表す係数であり、次式によって定義される。
【0026】変動係数=S/R(Sは粒径分布の標準偏
差、Rは平均粒径を表す) ハロゲン化銀乳剤の調製装置、方法としては、当業界に
おいて公知の種々の方法を用いることができる。
【0027】乳剤は、酸性法、中性法、アンモニア法の
何れで得られたものであってもよい。ハロゲン化銀粒子
は、一時に成長させたものであってもよいし、種粒子を
作った後で成長させてもよい。種粒子を作る方法と成長
させる方法は同じでも、異なってもよい。
【0028】又、可溶性銀塩と可溶性ハロゲン化物塩を
反応させる形式としては、順混合法、逆混合法、同時混
合法、それらの組合せなど、何れでもよいが、同時混合
法で得られたものが好ましい。更に、同時混合法の一形
式として特開昭54−48521号等に記載されている
pAgコントロールド・ダブルジェット法を用いること
もできる。又、特開昭57−92523号、同57−9
2524号等に記載の、反応母液中に配置された添加装
置から水溶性銀塩及び水溶性ハロゲン化物塩水溶液を供
給する装置、ドイツ公開特許2,921,164号等に
記載された、水溶性銀塩及び水溶性ハロゲン化物塩水溶
液を連続的に濃度変化して添加する装置、特公昭56−
501776号等に記載の、反応器外に反応母液を取り
出し、限外濾過法で濃縮することによりハロゲン化銀粒
子間の距離を一定に保ちながら粒子形成を行う装置など
を用いてもよい。
【0029】更に必要で有れば、チオエーテル等のハロ
ゲン化銀溶剤を用いてもよい。又、メルカプト基を有す
る化合物、含窒素複素環化合物又は増感色素のような化
合物をハロゲン化銀粒子の形成時、又は粒子形成終了の
後に添加して用いてもよい。
【0030】ネガ型ハロゲン化銀乳剤は、金化合物を用
いる増感法、カルコゲン増感剤を用いる増感法を組み合
わせて用いることが出来る。
【0031】カルコゲン増感剤としては、硫黄増感剤、
セレン増感剤、テルル増感剤などを用いることが出来る
が、硫黄増感剤が好ましい。硫黄増感剤としては、チオ
硫酸塩、アリルチオカルバミド、チオ尿素、アリルイソ
チアシアナート、シスチン、p−トルエンチオスルホン
酸塩、ローダニン、無機硫黄等が挙げられる。硫黄増感
剤の添加量としては、適用されるハロゲン化銀乳剤の種
類や期待する効果の大きさなどにより変えることが好ま
しいが、ハロゲン化銀1モル当たり5×10-1 0〜5×
10-5モルの範囲、好ましくは5×10-8〜3×10-5
モルが好ましい。
【0032】金増感剤としては、塩化金酸、硫化金等の
他各種の金錯体として添加することができる。用いられ
る配位子化合物としては、ジメチルローダニン、チオシ
アン酸、メルカプトテトラゾール、メルカプトトリアゾ
ール等を挙げることができる。金化合物の使用量は、ハ
ロゲン化銀乳剤の種類、使用する化合物の種類、熟成条
件などによって一様ではないが、通常、ハロゲン化銀1
モル当たり1×10-4〜1×10-8モルであることが好
ましい。更に好ましくは1×10-5〜1×10 -8モルで
ある。
【0033】ネガ型ハロゲン化銀乳剤の化学増感法とし
て還元増感法を用いてもよい。ハロゲン化銀乳剤には、
感光材料の調製工程中に生じるカブリを防止したり、保
存中の性能変動を小さくしたり、現像時に生じるカブリ
を防止する目的で、公知のカブリ防止剤、安定剤を用い
ることが出来る。こうした目的に用いられる好ましい化
合物の例として、特開平2−146036号7頁下欄に
記載された一般式(I)で表される化合物を挙げること
ができ、更に好ましい具体的な化合物としては、同公報
の8頁に記載の(IIa−1)〜(IIa−8)、(IIb−
1)〜(IIb−7)の化合物や、1−(3−メトキシフ
ェニル)−5−メルカプトテトラゾール、1−(4−エ
トキシフェニル)−5−メルカプトテトラゾール、1−
(3−フェニルアセトアミドフェニル)−5−メルカプ
トテトラゾール等の化合物を挙げることができる。これ
らの化合物は、その目的に応じて、ハロゲン化銀乳剤粒
子の調製工程、化学増感工程、化学増感工程の終了時、
塗布液調製工程などの工程で添加される。
【0034】これらの化合物の存在下に化学増感を行う
場合には、ハロゲン化銀1モル当たり1×10-5〜5×
10-4モル程度の量で好ましく用いられる。化学増感終
了時に添加する場合には、ハロゲン化銀1モル当たり1
×10-6〜1×10-2モル程度の量が好ましく、1×1
-5〜5×10-3モルが、より好ましい。塗布液調製工
程においてハロゲン化銀乳剤層に添加する場合には、ハ
ロゲン化銀1モル当たり1×10-6〜1×10-1モル程
度の量が好ましく、1×10-5〜1×10-2モルが、よ
り好ましい。又、ハロゲン化銀乳剤層以外の層に添加す
る場合には、塗布被膜中の量が1m2当たり1×10-9
〜1×10-3モル程度の量が好ましい。
【0035】写真感光材料には、イラジエーション防止
やハレーション防止の目的で種々の波長域に吸収を有す
る染料を用いることができる。この目的で、公知の化合
物を何れも用いることが出来るが、特に、可視域に吸収
を有する染料としては、特開平3−251840号30
8頁に記載のAI−1〜11の染料及び特開平6−37
70号に記載の染料が好ましい。
【0036】本発明に係る感光材料は、ハロゲン化銀乳
剤層のうち最も支持体に近いハロゲン化銀乳剤層より支
持体に近い側に、少なくとも1層の耐拡散性化合物で着
色された親水性コロイド層を有することが好ましい。着
色物質としては染料又はそれ以外の有機、無機の着色物
質を用いることができる。
【0037】又、該着色された親水性コロイド層に白色
顔料を含有していてもよい。例えばルチル型二酸化チタ
ン、アナターゼ型二酸化チタン、硫酸バリウム、ステア
リン酸バリウム、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウ
ム、カオリン等を用いることができるが、種々の理由か
ら、中でも二酸化チタンが好ましい。
【0038】白色顔料は、処理液が浸透できるような、
例えばゼラチン等の親水性コロイドの水溶液バインダー
中に分散される。白色顔料の塗布付量は好ましくは0.
1〜50g/m2の範囲であり、更に好ましくは0.2
〜5g/m2である。
【0039】支持体と、支持体から最も近いハロゲン化
銀乳剤層との間には、白色顔料含有層の他に必要に応じ
て、下塗り層、あるいは任意の位置に中間層等の非感光
性親水性コロイド層を設けることができる。
【0040】感光材料中に蛍光増白剤を添加することで
白地性をより改良でき好ましい。蛍光増白剤は、紫外線
を吸収して可視光の蛍光を発することのできる化合物で
あれば特に制限はないが、好ましい一つの形態は、分子
中に少なくとも1個以上のスルホン酸基を有する化合物
であり、他の好ましい一形態は、蛍光増白効果を有する
固体微粒子化合物である。
【0041】本発明に係る感光材料には、400〜90
0nmの波長域の特定領域に分光増感されたハロゲン化
銀乳剤を含む層を有する。該ハロゲン化銀乳剤は、1種
又は2種以上の分光増感色素を組み合わせて含有する。
この分光増感色素としては、公知の化合物を何れも用い
ることができるが、青感光性増感色素としては、特開平
3−251840号28頁に記載のBS−1〜8を単独
で、又は組み合わせて好ましく用いることができる。緑
感光性増感色素としては、同公報28頁に記載のGS−
1〜5が好ましく用いられる。赤感光性増感色素として
は、同公報29頁に記載のRS−1〜8が好ましく用い
られる。
【0042】これら増感色素の添加時期としては、ハロ
ゲン化銀粒子形成から化学増感終了までの任意の時期で
よい。又、これら色素の添加方法としては、水又はメタ
ノール、エタノール、弗素化アルコール、アセトン、ジ
メチルホルムアミド等の水と混和性の有機溶媒に溶解し
て、溶液として添加してもよいし、増感色素を密度が
1.0g/mlより大きい、水混和性溶媒の溶液又は乳
化物、懸濁液として添加してもよい。
【0043】増感色素の分散方法としては、高速撹拌型
分散機を用いて水系中に機械的に1μm以下の微粒子に
粉砕・分散する方法以外に、特開昭58−105141
号に記載のようにpH6〜8、60〜80℃の条件下で
水系中において機械的に1μm以下の微粒子に粉砕・分
散する方法、特公昭60−6496号に記載の、表面張
力を3.8×10-4N/cm(38dyne/cm)以
下に抑える界面活性剤の存在下に分散する方法、特開昭
50−80826号に記載の、実質的に水を含まず、p
Kaが5を上回らない酸に溶解し、水性液に添加分散
し、該分散物をハロゲン化銀乳剤に添加する方法等を用
いることができる。分散に用いる分散媒としては水が好
ましいが、少量の有機溶媒を含ませて溶解性を調整した
り、ゼラチン等の親水性コロイドを添加して分散液の安
定性を高めることもできる。
【0044】分散液を調製するのに用いることのできる
分散装置としては、例えば特開平4−125631号の
第1図に記載の高速撹拌型分散機の他、ボールミル、サ
ンドミル、超音波分散機等を挙げることができる。又、
これらの分散装置を用いるに当たって、特開平4−12
5632号に記載のように、予め乾式粉砕などの前処理
を施した後、湿式分散を行う等の方法を採ってもよい。
【0045】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は1
種又は2種以上の増感色素を組み合わせて含有してもよ
い。
【0046】本発明に係る感光材料に用いられるカプラ
ーとしては、発色現像主薬の酸化体とカップリング反応
して340nmより長波長域に分光吸収極大波長を有す
るカップリング生成物を形成し得る如何なる化合物をも
用いることが出来るが、特に代表的なものとしては、波
長域350〜500nmに分光吸収極大波長を有するイ
エロー色素形成カプラー、波長域500〜600nmに
分光吸収極大波長を有するマゼンタ色素形成カプラー、
波長域600〜750nmに分光吸収極大波長を有する
シアン色素形成カプラーとして知られるものがある。
【0047】マゼンタカプラーとしては特開平6−95
283号7頁右欄記載の一般式[M−1]で示される化
合物が発色色素の分光吸収特性が良く好ましい。好まし
い化合物の具体例としては、同号8頁〜11頁に記載の
化合物M−1〜M−19を挙げることができる。更に他
の具体例としては、欧州公開特許0,273,712号
6〜21頁に記載される化合物M−1〜M−61及び同
0,235,913号36〜92頁に記載される化合物
1〜223の中の上述の代表的具体例以外のものがあ
る。
【0048】上記マゼンタカプラーは他の種類のマゼン
タカプラーと併用することもでき、通常、ハロゲン化銀
1モル当たり1×10-3〜1モル、好ましくは1×10
-2〜8×10-1モルの範囲で用いることができる。
【0049】本発明に係る感光材料において形成される
マゼンタ画像の分光吸収のλmaxは530〜560n
mであることが好ましく、又、λL0.2は580〜635
nmであることが好ましい。λL0.2とは、マゼンタ画像
の分光吸光度曲線上において、最大吸光度が1.0を示
す波長よりも長波で、吸光度が0.2を示す波長を言
う。
【0050】本発明の感光材料のマゼンタ画像形成層に
は、マゼンタカプラーに加えてイエローカプラーが含有
されることが好ましい。これらのカプラーのpKaの差
は2以内であることが好ましく、更に好ましくは1.5
以内である。
【0051】マゼンタ画像形成性層に含有させる好まし
いイエローカプラーは、特開平6−95283号12頁
右欄に記載の一般記載一般式[Y−Ia]で表されるカ
プラーである。同公報の一般式[Y−1]で表されるカ
プラーのうち特に好ましいものは、一般式[M−1]で
表されるマゼンタカプラーと組み合わせる場合、[M−
1]で表されるマゼンタカプラーのpKaより3以上低
くないpKa値より3以上低くないpKa値を有するイ
エローカプラーである。該イエローカプラーとして具体
的な化合物例は、特開平6−95283号12〜13頁
記載の化合物Y−1及びY−2の他、特開平2−139
542号の13〜17頁記載の化合物(Y−1)〜(Y
−58)を好ましく挙げることができるが、勿論、これ
らに限定されない。
【0052】シアン画像形成層中に含有されるシアンカ
プラーとしては、公知のフェノール系、ナフトール系又
はイミダゾール系、アゾール系カプラーを用いることが
でき、例えば、アルキル基、アシルアミノ基、又はウレ
イド基などを置換したフェノール系カプラー、5−アミ
ノナフトール骨格から形成されるナフトール系カプラ
ー、離脱基として酸素原子を導入した2当量型ナフトー
ル系カプラーなどで代表される。このうち好ましい化合
物としては、特開平6−95283号13頁に記載の一
般式[C−I]、[C−II]等が挙げられる。
【0053】本発明で特に好ましく用いられるアゾール
系カプラーは、前記一般式〔I〕又は〔II〕で表される
化合物(以下、本発明のシアンカプラーと記す)であ
る。以下、該化合物について説明する。
【0054】本発明のシアンカプラーに係るHamme
ttによって定義された置換基定数σPが+0.20以
上の置換基は、具体的にはスルホニル、スルフィニル、
スルホニルオキシ、スルファモイル、ホスホリル、カル
バモイル、アシル、アシルオキシ、オキシカルボニル、
カルボキシル、シアノ、ニトロ、ハロゲン置換アルコキ
シ、ハロゲン置換アリールオキシ、ピロリル、テトラゾ
リル等の各基及びハロゲン原子等が挙げられる。
【0055】スルホニル基としては、アルキルスルホニ
ル、アリールスルホニル、ハロゲン置換アルキルスルホ
ニル、ハロゲン置換アリールスルホニル等;スルフィニ
ル基としては、アルキルスルフィニル、アリールスルフ
ィニル等;スルホニルオキシ基としては、アルキルスル
ホニルオキシ、アリールスルホニルオキシ等;スルファ
モイル基としては、N,N−ジアルキルスルファモイ
ル、N,N−ジアリールスルファモイル、N−アルキル
−N−アリールスルファモイル等;ホスホリル基として
は、アルコキシホスホリル、アリールオキシホスホリ
ル、アルキルホスホリル、アリールホスホリル等;カル
バモイル基としては、N,N−ジアルキルカルバモイ
ル、N,N−ジアリールカルバモイル、N−アルキル−
N−アリールカルバモイル等;アシル基としては、アル
キルカルボニル、アリールカルボニル等;アシルオキシ
基としては、アルキルカルボニルオキシ等;オキシカル
ボニル基としては、アルコキシカルボニル、アリールオ
キシカルボニル等;ハロゲン置換アルコキシ基として
は、α−ハロゲン置換アルコキシ等;ハロゲン置換アリ
ールオキシ基としては、テトラフルオロアリールオキ
シ、ペンタフルオロアリールオキシ等;ピロリル基とし
ては1−ピロリル等;テトラゾリル基としては、1−テ
トラゾリル等の各基が挙げられる。
【0056】上記置換基の他に、トリフルオロメチル、
ヘプタフルオロイソプロピル、ノニルフルオロ−t−ブ
チル等の弗素化アルキル基や、テトラフルオロアリール
基、ペンタフルオロアリール基なども好ましく用いられ
る。
【0057】一般式〔I〕において、R1又はR2が表す
置換基のうち、電子吸引性基以外の置換基としては、種
々のものが挙げられ特に制限はないが、代表的なものと
して、アルキル、アリール、アニリノ、アシルアミノ、
スルホンアミド、アルキルチオ、アリールチオ、アルケ
ニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルキニ
ル、複素環、アルコキシ、アリールオキシ、複素環オキ
シ、シロキシ、アミノ、アルキルアミノ、イミド、ウレ
イド、スルファモイルアミノ、アルコキシカルボニルア
ミノ、アリールオキシカルボニルアミノ、アルコキシカ
ルボニル、アリールオキシカルボニル、複素環チオ、チ
オウレイド、ヒドロキシル及びメルカプトの各基、並び
にスピロ化合物残基、有橋炭化水素化合物残基等が挙げ
られる。
【0058】上記アルキル基としては炭素数1〜32の
ものが好ましく、直鎖でも分岐でもよい。アリール基と
してはフェニル基が好ましい。
【0059】アシルアミノ基としてはアルキルカルボニ
ルアミノ基、アリールカルボニルアミノ基;スルホンア
ミド基としてはアルキルスルホニルアミノ基、アリール
スルホニルアミノ基;アルキルチオ基、アリールチオ基
におけるアルキル成分、アリール成分は上記のアルキル
基、アリール基が挙げられる。
【0060】アルケニル基としては炭素数2〜32のも
の、シクロアルキル基としては炭素数3〜12、特に5
〜7のものが好ましく、アルケニル基は直鎖でも分岐で
もよい。シクロアルケニル基としては炭素数3〜12、
特に5〜7のものが好ましい。
【0061】ウレイド基としてはアルキルウレイド基、
アリールウレイド基等;スルファモイルアミノ基として
はアルキルスルファモイルアミノ基、アリールスルファ
モイルアミノ基等;複素環基としては5〜7員のものが
好ましく、具体的には2−フリル基、2−チエニル基、
2−ピリミジニル基、2−ベンゾチアゾリル基等;複素
環オキシ基としては5〜7員の複素環を有するものが好
ましく、例えば3,4,5,6−テトラヒドロピラニル
−2−オキシ基、1−フェニルテトラゾール−5−オキ
シ基等;複素環チオ基としては5〜7員の複素環チオ基
が好ましく、例えば2−ピリジルチオ基、2−ベンゾチ
アゾリルチオ基、2,4−ジフェノキシ−1,3,5−
トリアゾール−6−チオ基等;シロキシ基としてはトリ
メチルシロキシ基、トリエチルシロキシ基、ジメチルブ
チルシロキシ基等;イミド基としては琥珀酸イミド基、
3−ヘプタデシル琥珀酸イミド基、フタルイミド基、グ
ルタルイミド基等;スピロ化合物残基としてはスピロ
[3.3]ヘプタン−1−イル等;有橋炭化水素化合物
残基としてはビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−イ
ル、トリシクロ[3.3.1.13.7]デカン−1−イ
ル、7,7−ジメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ
ン−1−イル等が挙げられる。
【0062】これらの基は、更に長鎖炭化水素基やポリ
マー残基等の耐拡散性基などの置換基を含んでいてもよ
い。
【0063】一般式〔I〕において、X1の表す発色現
像主薬の酸化体との反応により離脱しうる基としては、
例えばハロゲン原子(塩酸、臭素、弗素等)及びアルコ
キシ、アリールオキシ、複素環オキシ、アシルオキシ、
スルホニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリ
ールオキシカルボニル、アルキルオキザリルオキシ、ア
ルコキシオキザリルオキシ、アルキルチオ、アリールチ
オ、複素環チオ、アルコキシチオカルボニルチオ、アシ
ルアミノ、スルホンアミド、N原子で結合した含窒素複
素環、アルコキシカルボニルアミノ、アリールオキシカ
ルボニルアミノ、カルボキシル等の各基が挙げられる
が、これらのうち好ましいものは、水素原子及びアルコ
キシ、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、
N原子で結合した含窒素複素環基である。
【0064】一般式〔I〕において、Z1により形成さ
れる含窒素5員複素環としては、ピラゾール、イミダゾ
ール、ベンズイミダゾール、トリアゾール、テトラゾー
ル等の環が挙げられる。
【0065】一般式〔I〕で表される化合物を更に具体
的に記すと下記一般式〔I〕−1及び〔I〕−2により
表される。
【0066】
【化2】
【0067】式中、〔I〕−1中のR1及びR11の内の
少なくとも一つ、〔I〕−2中のR1及びR12の内の少
なくとも一つはσPが0.20以上の電子吸引性基であ
る。
【0068】X1は一般式〔I〕におけるX1と同義であ
り、pは0〜4の整数を表す。又、一般式〔I〕−1及
び〔I〕−2において、R1及びR11〜R12の内、σP
0.20以上の電子吸引性基でないものは、水素原子又
は置換基を表す。
【0069】一般式〔II〕において、R3及びR4はハメ
ットの置換基定数σPが0.20以上の電子吸引性基を
表し、これらの電子吸引性基としては、一般式〔I〕に
おけるR1及びR2の電子吸引性基と同様の基を挙げるこ
とができる。ただし、R3とR4のσP値の和は0.65
以上である。
【0070】Z2により形成される含窒素5員複素環と
しては、ピラゾール、イミダゾール又はテトラゾール環
等が挙げられる。これらの含窒素5員複素環は置換基を
有していてもよい。
【0071】一般式〔II〕で表される化合物を更に具体
的に記すと、下記一般式〔II〕−1及び〔II〕−2によ
り表される。
【0072】
【化3】
【0073】式中、R3,R4及びX2は、一般式〔II〕
におけるそれぞれと同義である。R2 1は水素原子又は置
換基を表す。
【0074】R21の表す置換基としては特に制限はな
く、代表的にはアルキル、アリール、アニリノ、アシル
アミノ、スルホンアミド、アルキルチオ、アリールチ
オ、アルケニル、シクロアルキル等の各基が挙げられる
が、この他にハロゲン原子及びシクロアルケニル、アル
キニル、複素環、スルホニル、スルフィニル、ホスホニ
ル、アシル、カルバモイル、スルファモイル、シアノ、
アルコキシ、スルホニルオキシ、アリールオキシ、複素
環オキシ、シロキシ、アシルオキシ、カルバモイルオキ
シ、アミノ、アルキルアミノ、イミド、ウレイド、スル
ファモイルアミノ、アルコキシカルボニルアミノ、アリ
ールオキシカルボニルアミノ、アルコキシカルボニル、
アリールオキシカルボニル、複素環チオ、チオウレイ
ド、カルボキシル、ヒドロキシル、メルカプト、ニト
ロ、スルホン酸等の各基、並びにスピロ化合物残基、有
橋炭化水素化合物残基等も挙げられる。
【0075】R3で表されるアルキル基としては炭素数
1〜32のものが好ましく、直鎖でも分岐でもよく、ア
リール基としてはフェニル基が好ましい。
【0076】R3で表されるアシルアミノ基としては、
アルキルカルボニルアミノ基アリールカルボニルアミノ
基等;スルホンアミド基としては、アルキルスルホニル
アミノ基、アリールスルホニルアミノ基等;アルキルチ
オ基、アリールチオ基におけるアルキル成分、アリール
成分は上記R3で表されるアルキル基、アリール基が挙
げられる。
【0077】R21で表されるアルケニル基としては炭素
数2〜32のもの、シクロアルキル基としては炭素数3
〜12、特に5〜7のものが好ましく、アルケニル基は
直鎖でも分岐でもよい。又、シクロアルケニル基として
は炭素数3〜12、特に5〜7のものが好ましい。
【0078】R21で表されるスルホニル基としてはアル
キルスルホニル基、アリールスルホニル基等;スルフィ
ニル基としてはアルキルスルフィニル基、アリールスル
フィニル基等;ホスホニル基としてはアルキルホスホニ
ル基、アルコキシホスホニル基、アリールオキシホスホ
ニル基、アリールホスホニル基等;アシル基としてはア
ルキルカルボニル基、アリールカルボニル基等;カルバ
モイル基としてはアルキルカルバモイル基、アリールカ
ルバモイル基等;スルファモイル基としてはアルキルス
ルファモイル基、アリールスルファモイル基等;アシル
オキシ基としてはアルキルカルボニルオキシ基、アリー
ルカルボニルオキシ基等;カルバモイルオキシ基として
はアルキルカルバモイルオキシ基、アリールカルバモイ
ルオキシ基等;ウレイド基としてはアルキルウレイド
基、アリールウレイド基等;スルファモイルアミノ基と
してはアルキルスルファモイルアミノ基、アリールスル
ファモイルアミノ基等;複素環基としては5〜7員のも
のが好ましく、具体的には2−フリル、2−チエニル、
2−ピリミジニル、2−ベンゾチアゾリル、1−ピロリ
ル、1−テトラゾリル等;複素環オキシ基としては5〜
7員の複素環を有するものが好ましく、例えば3,4,
5,6−テトラヒドロピラニル−2−オキシ、1−フェ
ニルテトラゾール−5−オキシ等;複素環チオ基として
は5〜7員の複素環チオ基が好ましく、例えば2−ピリ
ジルチオ、2−ペンゾチアゾリルチオ、2,4−ジフェ
ノキシ−1,3,5−トリアゾール−6−チオ等;シロ
キシ基としてはトリメチルシロキシ、トリエチルシロキ
シ、ジメチルブチルシロキシ基;イミド基としては琥珀
酸イミド、3−ヘプタデシル琥珀酸イミド、フタルイミ
ド、グルタルイミド等;スピロ化合物残基としてはスピ
ロ[3.3]ヘプタン−1−イル等;有橋炭化水素化合
物残基としてはビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−
イル、トリシクロ[3.3.1.13.7]デカン−1−
イル、7,7−ジメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプ
タン−1−イル等が挙げられる。
【0079】上記の基は、更に長鎖炭化水素基やポリマ
ー残基などの耐拡散性基等の置換基を有していてもよ
い。
【0080】以下に本発明に係るシアンカプラーの具体
的化合物例を示すが、これらに限定されるものではな
い。
【0081】
【化4】
【0082】
【化5】
【0083】
【化6】
【0084】
【化7】
【0085】シアンカプラーは、通常、ハロゲン化銀乳
剤層において、ハロゲン化銀1モル当たり1×10-3
1モル、好ましくは1×10-2〜8×10-1モルの範囲
で用いることができる。
【0086】イエロー画像形成層中に含有されるイエロ
ーカプラーとしては、公知のアシルアセトアニリド系カ
プラー等を好ましく用いることができ、該カプラーの具
体例としては、例えば特開平3−241345号の5〜
9頁に記載の化合物、Y−I−1〜Y−I−55で示さ
れる化合物、又は特開平3−209466号の11〜1
4頁に記載の化合物、Y−1〜Y−30で示される化合
物も好ましい。更に、特開平6−95283号21頁に
記載の一般式〔Y−I〕で表されるカプラー等も挙げる
ことができる。
【0087】本発明の感光材料により形成されるイエロ
ー画像の分光吸収のλmaxは425nm以上であるこ
とが好ましく、λL0.2は515nm以下であることが好
ましい。イエロー色画像の分光吸収のλL0.2とは、特開
平6−95283号21頁右欄1〜24行に記載の内容
で定義される値であり、イエロー色素画像の分光吸収特
性で長波側の不要吸収の大きさを表す。
【0088】イエローカプラーは、通常、ハロゲン化銀
乳剤層において、ハロゲン化銀1モル当たり1×10-3
〜1モル、好ましくは1×10-2〜8×10-1モルの範
囲で用いることができる。
【0089】マゼンタ色画像、シアン色画像及びイエロ
ー色画像の分光吸収特性を調整するために、色調調整作
用を有する化合物を添加することが好ましい。このため
の化合物としては、特開平6−95283号22頁に記
載の一般式[HBS−I]及び[HBS−II]で示され
る化合物が好ましく、より好ましくは同号22頁記載の
一般式[HBS−II]で示される化合物である。
【0090】本発明において、ハロゲン化銀乳剤層は支
持体上に積層塗布されるが、支持体からの順番はどのよ
うな順番でもよい。この他に、必要に応じて中間層、フ
ィルター層、保護層等を配置することができる。
【0091】前記マゼンタ、シアン、イエローの各カプ
ラーには、形成された色素画像の光、熱、湿度等による
褪色を防止するため褪色防止剤を併用することができ
る。好ましい化合物としては、特開平2−66541号
3頁記載の一般式I及びIIで示されるフェニルエーテル
系化合物、特開平3−174150号記載の一般式III
Bで示されるフェノール系化合物、特開昭64−904
45号記載の一般式Aで示されるアミン系化合物、特開
昭62−182741号記載の一般式XII、XIII、XIV、
XVで示される金属錯体が、特にマゼンタ色素用として好
ましい。又、特開平1−196049号記載の一般式
I′で示される化合物及び特開平5−11417号記載
の一般式IIで示される化合物が、特にイエロー、シアン
色素用として好ましい。
【0092】カプラーやその他の有機化合物を添加する
のに水中油滴型乳化分散法を用いる場合には、通常、沸
点150℃以上の水不溶性高沸点有機溶媒に、必要に応
じて低沸点及び/又は水溶性有機溶媒を併用して溶解
し、ゼラチン水溶液などの親水性バインダー中に界面活
性剤を用いて乳化分散する。分散手段としては、撹拌
機、ホモジナイザー、コロイドミル、フロージェットミ
キサー、超音波分散機等を用いることができる。分散
後、又は分散と同時に、低沸点有機溶媒を除去する工程
を入れてもよい。
【0093】カプラー等を溶解して分散するために用い
ることの出来る高沸点有機溶媒としては、ジオクチルフ
タレート、ジイソデシルフタレート、ジブチルフタレー
ト等のフタル酸エステル類;トリクレジルホスフェー
ト、トリオクチルホスフェート等の燐酸エステル類;ト
リオクチルホスフィンオキサイド等のホスフィンオキサ
イド類が好ましく用いられる。これら高沸点有機溶媒の
誘電率としては3.5〜7.0であることが好ましい。
又、2種以上の高沸点有機溶媒を併用することもでき
る。
【0094】写真用添加剤の分散や塗布時の表面張力調
整のため用いられる界面活性剤として好ましい化合物と
しては、1分子中に炭素数8〜30の疎水性基とスルホ
ン酸基又はその塩を含有するものが挙げられる。具体的
には、特開昭64−26854号記載のA−1〜A−1
1が挙げられる。又、アルキル基に弗素原子を置換した
界面活性剤も好ましく用いられる。
【0095】これらの分散液は、通常、ハロゲン化銀乳
剤を含有する塗布液に添加されるが、分散後塗布液に添
加される迄の時間、及び塗布液に添加後塗布までの時間
は短い方が良く、各々10時間以内が好ましく、3時間
以内、20分以内がより好ましい。
【0096】本発明に係る感光材料には、現像主薬酸化
体と反応する化合物を感光層と感光層の間の層に添加し
て色濁りを防止したり、又、ハロゲン化銀乳剤層に添加
してカブリ等を改良することが好ましい。このための化
合物としてはハイドロキノン誘導体が好ましく、更に好
ましくは2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノンのよ
うなジアルキルハイドロキノンである。特に好ましい化
合物は特開平4−133056号記載の一般式IIで示さ
れる化合物であり、同公報13〜14頁記載の化合物II
−1〜II−14及び17頁記載の化合物1が挙げられ
る。
【0097】感光材料中には、紫外線吸収剤を添加して
スタチックカブリを防止したり、色素画像の耐光性を改
良することが好ましい。紫外線吸収剤としてはベンゾト
リアゾール類が挙げられ、特に好ましい化合物として
は、特開平1−250944号記載の一般式III−3で
示される化合物、特開昭64−66646号記載の一般
式IIIで示される化合物、特開昭63−187240号
記載のUV−1L〜UV−27L、特開平4−1633
号記載の一般式Iで示される化合物、特開平5−165
144号記載の一般式(I)、(II)で示される化合物
が挙げられる。
【0098】感光材料には、油溶性染料や顔料を含有す
ると白地性が改良され好ましい。油溶性染料の代表的具
体例は、特開平2−842号8〜9頁に記載の化合物1
〜27が挙げられる。
【0099】本発明の感光材料には、バインダーとして
ゼラチンを用いることが有利であるが、必要に応じてゼ
ラチン誘導体、ゼラチンと他の高分子のグラフトポリマ
ー、ゼラチン以外の蛋白質、糖誘導体、セルロース誘導
体、単一あるいは共重合体の如き合成親水性高分子物質
等の親水性コロイドも用いることができる。
【0100】これらバインダーの硬膜剤としては、ビニ
ルスルホン型やクロロトリアジン型硬膜剤を単独又は併
用して使用することが好ましい。特開昭61−2490
54号、同61−245153号記載の化合物を使用す
ることが好ましい。又、写真性能や画像保存性に悪影響
する黴や細菌の繁殖を防ぐ目的で、コロイド層中に特開
平3−157646号記載のような防腐剤及び抗黴剤を
添加することが好ましい。又、感光材料又は処理後の試
料の表面の物性を改良するため、保護層に特開平6−1
18543号や同2−73250号記載の滑り剤やマッ
ト剤を添加することが好ましい。
【0101】感光材料に用いる支持体としては、どのよ
うな材質を用いてもよく、ポリエチレン(PE)やポリ
エチレンテレフタレート(PET)で被覆した紙、天然
パルプや合成パルプからなる紙支持体、塩化ビニルシー
ト、白色顔料を含有してもよいポリプロピレン(P
P)、PET支持体、バライタ紙などを用いることがで
きる。中でも、原紙の両面に耐水性樹脂被覆層を有する
支持体(RC紙)が好ましい。耐水性樹脂としてはPE
やPET又はそれらのコポリマーが好ましい。
【0102】RC紙としては、通常、50〜300g/
2の質量を有する、表面の平滑なものが用いられる
が、プルーフ画像を得る目的に対しては、取扱いの感覚
を印刷用紙に近づけるため、130g/m2以下の原紙
が好ましく用いられ、更に70〜120g/m2の原紙
が好ましく用いられる。
【0103】本発明に用いられる支持体としては、ラン
ダムな凹凸を有するものであっても平滑なものであって
も好ましく用いることができる。
【0104】支持体に用いられる白色顔料としては、無
機及び/又は有機の白色顔料を用いることができ、好ま
しくは無機の白色顔料が用いられる。例えば硫酸バリウ
ム等のアルカリ土類金属の硫酸塩;炭酸カルシウム等の
アルカリ土類金属の炭酸塩;微粉珪酸、合成珪酸塩等の
シリカ類;珪酸カルシウム、アルミナ、アルミナ水和
物、酸化チタン、酸化亜鉛、タルク、クレイ等が挙げら
れる。白色顔料として好ましくは、硫酸バリウム、酸化
チタンである。
【0105】支持体の表面の耐水性樹脂層中に含有され
る白色顔料の量は、鮮鋭性を改良する上で13質量%以
上が好ましく、更には15質量%以上が好ましい。
【0106】本発明に係るRC紙の耐水性樹脂層中の白
色顔料の分散度は、特開平2−28640号に記載の方
法で測定することができる。この方法で測定した時に、
白色顔料の分散度が前記公報に記載の変動係数として
0.20以下であることが好ましく、0.15以下であ
ることがより好ましい。
【0107】本発明に用いられる両面に耐水性樹脂層を
有する紙支持体の樹脂層は、1層であってもよいし、複
数層から成ってもよい。複数層とし、乳剤層と接する方
に白色顔料を高濃度で含有させると鮮鋭性の向上が大き
く、プルーフ用画像を形成するのに好ましい。
【0108】又、支持体の中心面平均粗さ(SRa)の
値が0.15μm以下、更には0.12μm以下である
方が光沢性が良いという効果が得られ、より好ましい。
【0109】感光材料は、必要に応じて支持体表面にコ
ロナ放電、紫外線照射、火炎処理等を施した後、直接又
は下塗層(支持体表面の接着性、帯電防止性、寸度安定
性、耐摩擦性、硬さ、ハレーション防止性、摩擦特性及
び/又はその他の特性を向上するための1又は2以上の
下塗層)を介して塗布されていてもよい。
【0110】ハロゲン化銀乳剤の感光材料への塗布に際
して、塗布性を向上させるために増粘剤を用いてもよ
い。塗布法としては、2種以上の層を同時に塗布するこ
との出来るエクストルージョンコーティング及びカーテ
ンコーティングが特に有用である。
【0111】露光装置の露光光源は、公知のものを何れ
も用いることが出来るが、レーザー又は発光ダイオード
(以下、LEDと記す)が、より好ましく用いられる。
【0112】レーザーとしては、半導体レーザー(以
下、LDと記す)がコンパクトであること、光源の寿命
が長いことから好ましく用いられる。又、LDはDV
D、音楽用CDの光ピックアップ、POSシステム用バ
ーコードスキャナ等の用途や光通信等の用途に用いられ
ており、安価であり、かつ比較的高出力のものが得られ
るという長所を有している。LDの具体的な例として
は、アルミニウム・ガリウム・インジウム・砒素(65
0nm)、インジウム・ガリウム・燐(〜700n
m)、ガリウム・砒素・燐(610〜900nm)、ガ
リウム・アルミニウム・砒素(760〜850nm)等
を挙げることができる。最近では、青光を発振するレー
ザーも開発されているが、現状では、610nmよりも
長波の光源としてLDを用いるのが有利である。
【0113】SHG素子を有するレーザー光源として
は、LD、YAGレーザーから発振される光をSHG素
子により半分の波長の光に変換して放出させるものであ
り、可視光が得られることから適当な光源がない緑〜青
の領域の光源として用いられる。この種の光源の例とし
ては、YAGレーザーにSHG素子を組み合わせたもの
(532nm)等がある。ガスレーザーとしては、ヘリ
ウム・カドミウムレーザー(約442nm)、アルゴン
イオンレーザー(約514nm)、ヘリウムネオンレー
ザー(約544nm、633nm)等が挙げられる。
【0114】LEDとしては、LDと同様の組成を持つ
ものが知られているが、青〜赤外まで種々のものが実用
化されている。しかし、レーザー光と異なり指向性がな
いため焦点深度が浅くなり易いこと、光の強度が弱いこ
となどの欠点を有している。
【0115】露光光源としては、各レーザーを単独で用
いてもよいし、これらを組み合わせ、マルチビームとし
て用いてもよい。LDの場合には、例えば10個のLD
を並べることにより10本の光束からなるビームが得ら
れる。一方、ヘリウムネオンレーザーのような場合、レ
ーザーから発した光をビームセパレーターで例えば10
本の光束に分割する。
【0116】露光用光源の強度変化は、LDのような場
合には、個々のLDに流れる電流値を変化させる直接変
調を行ってもよいし、AOM(音響光学素子)のような
素子を用いて強度を変化させてもよい。ガスレーザーの
場合には、AOM、EOM(電気光学素子)等のデバイ
スを用いるのが一般である。
【0117】本発明においては面積階調画像という言葉
を用いているが、これは画像上の濃淡を個々の画素の色
の濃淡で表現するのではなく、特定の濃度に発色した部
分の面積の大小で表現するものであり、網点と同義と考
えてよい。
【0118】通常、面積階調露光であれば、Y、M、
C、黒の発色をさせることで目的を達することもでき
る。より好ましくは、黒に加えてM、C等の単色が発色
したことを識別するには、3値以上の露光量を使い分け
て露光することが好ましい。印刷においては、特別な色
の版を用いることがあるが、これを再現するためには、
4値以上の露光量を使い分けて露光するのが好ましい。
【0119】レーザー光源の場合、ビーム径は25μm
以下であることが好ましく、6〜22μmがより好まし
い。6μm未満だと画質的には好ましいが、調整が困難
であったり、処理速度が低下したりする。一方、25μ
mを超えるとムラが大きくなり、画像の鮮鋭性も劣化す
る。ビーム径を最適化することにより、ムラのない高精
細の画像の書込みを高速で行うことができる。
【0120】このような光で画像を描くには、感光材料
上を光束が走査する必要があるが、感光材料を円筒状の
ドラムに巻き付け、これを高速に回転しながら回転方向
に直角な方向に光束を動かす円筒外面走査方式を採って
もよく、円筒状の窪みに感光材料を密着させて露光する
円筒内面走査方式も好ましく用いることができる。多面
体ミラーを高速で回転させ、これによって搬送される感
光材料を搬送方向に対して直角に光束を移動して露光す
る平面走査方式を採ってもよい。高画質であり、かつ大
きな画像を得るには、円筒外面走査方式がより好ましく
用いられる。
【0121】円筒外面走査方式での露光を行うには、感
光材料は、正確に円筒状のドラムに密着されなければな
らない。これが的確に行われるためには、正確に位置合
わせされて搬送される必要がある。用いられる感光材料
は、露光する側の面が外側に巻かれたものが、より的確
に位置合わせでき、好ましく用いられる。同様な観点か
ら、感光材料に用いられる支持体は、適正な剛度があ
り、テーバー剛度で0.8〜4.0の範囲にあるものが
好ましい。
【0122】ドラム径は、露光する感光材料の大きさに
適合させて任意に設定することができる。ドラムの回転
数も任意に設定できるがレーザー光のビーム径、エネル
ギー強度、書込みパターンや感光材料の感度などにより
適当な回転数を選択することができる。生産性の観点か
らは、より高速な回転で走査露光できる方が好ましい
が、具体的には1分間に200〜3000回転が好まし
く用いられる。
【0123】ドラムへの感光材料の固定方法は、機械的
な手段によって固定させてもよいし、ドラム表面に吸引
できる微小な穴を感光材料の大きさに応じて多数設けて
おき、感光材料を吸引して密着させることもできる。感
光材料をドラムに出来るだけ密着させることが、画像ム
ラ等のトラブルを防ぐには重要である。
【0124】現像処理に用いられる芳香族1級アミン現
像主薬としては、公知の化合物を用いることができる。
これらの代表例として下記化合物を挙げることができ
る。
【0125】CD−1:N,N−ジエチル−p−フェニ
レンジアミン CD−2:2−アミノ−5−ジエチルアミノトルエン CD−3:2−アミノ−5−(N−エチル−N−ラウリ
ルアミノ)トルエン CD−4:4−(N−エチル−N−β−ヒドロキシエチ
ル)アミノアニリン CD−5:2−メチル−4−(N−エチル−N−β−ヒ
ドロキシエチル)アミノアニリン CD−6:4−アミノ−3−メチル−(N−エチル−N
−β−メタンスルホンアミドエチル)アニリン CD−7:4−アミノ−3−β−メタンスルホンアミド
エチル−N,N−ジエチルアニリン CD−8:N,N−ジメチル−p−フェニレンジアミン CD−9:4−アミノ−3−メチル−(N−エチル−N
−メトキシエチル)アニリン CD−10:4−アミノ−3−メチル−(N−エチル−
N−β−エトキシエチル)アニリン CD−11:4−アミノ−3−メチル−(N−エチル−
N−γ−ヒドロキシプロピル)アニリン 本発明においては、上記発色現像主薬を含む現像液を任
意のpH域で使用できるが、迅速処理の観点からpH
9.5〜13.0であることが好ましく、より好ましく
はpH9.8〜12.0の範囲で用いる。
【0126】発色現像の処理温度は35〜70℃が好ま
しい。温度が高いほど短時間の処理が可能であり好まし
いが、処理液の安定性からは余り高くない方が好まし
く、37〜60℃で処理することが好ましい。
【0127】発色現像時間は、従来、一般には3分30
秒程度で行われているが、本発明では40秒以内が好ま
しく、更に25秒以内の範囲で行うことが、より好まし
い。
【0128】発色現像液には、前記の発色現像主薬に加
えて既知の現像液成分化合物を添加することが出来る。
通常、pH緩衝作用を有するアルカリ剤、塩化物イオ
ン、ベンゾトリアゾール類等の現像抑制剤、保恒剤、キ
レート剤などが用いられる。
【0129】感光材料は、発色現像後、漂白処理及び定
着処理を施される。漂白処理は定着処理と同時に行って
もよい。定着処理の後は、通常は水洗処理が行われる。
又、水洗処理の代替として、安定化処理を行ってもよ
い。
【0130】本発明の現像処理に用いる現像処理装置と
しては、処理槽に配置されたローラーに感光材料を挟ん
で搬送するローラートランスポートタイプであっても、
ベルトに感光材料を固定して搬送するエンドレスベルト
方式であってもよいが、処理槽をスリット状に形成し
て、この処理槽に処理液を供給すると共に感光材料を搬
送する方式や処理液なども用いることができる。大量に
処理する場合には、自動現像機を用いてランニング処理
されるのが通常だが、この際、補充液の補充量は少ない
ほど好ましく、環境適性等より最も好ましい処理形態
は、補充方法として錠剤の形態で処理剤を添加すること
であり、公開技報94−16935号に記載の方法が最
も好ましい。
【0131】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明の態様はこれに限定されない。尚、特に断り
ない限り、実施例中の「%」は「質量%」を表す。
【0132】実施例1 片面に高密度ポリエチレンを、もう一方の面にアナター
ゼ型酸化チタンを15%の含有量で分散して含む溶融ポ
リエチレンをラミネートした、平方米当たりの質量が1
15gのポリエチレンラミネート紙反射支持体(テーバ
ー剛度=3.5、PY値=2.7μm)上に、下記層構
成の各層を酸化チタンを含有するポリエチレン層側に塗
設し、更に裏面側にはゼラチン6.00g/m2、シリ
カマット剤0.65g/m2を塗設した多層カラー感光
材料試料101を作製した。
【0133】カプラーは高沸点溶媒に溶解して超音波分
散し、分散物として添加したが、この時、界面活性剤と
して(SU−1)を用いた。又、硬膜剤として(H−
1),(H−2)を添加した。塗布助剤としては、界面
活性剤(SU−2),(SU−3)を添加し表面張力を
調整した。又、各層に防黴剤(F−1)を、全量が0.
04g/m2となるように添加した。
【0134】
【表1】
【0135】
【表2】
【0136】SU−1:トリ−i−プロピルナフタレン
スルホン酸ナトリウム SU−2:スルホ琥珀酸ジ(2−エチルヘキシル)・ナ
トリウム塩 SU−3:スルホ琥珀酸ビス(2,2,3,3,4,
4,5,5−オクタフルオロペンチル)・ナトリウム塩 H−1:テトラキス(ビニルスルホニルメチル)メタン H−2:2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリ
アジン・ナトリウム HQ−1:2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノン HQ−2:2,5−ビス〔(1,1−ジメチル−4−ヘ
キシルオキシカルボニル)ブチル〕ハイドロキノン HQ−3:2,5−ジ−sec−ドデシルハイドロキノ
ンと2,5−ジ−secテトラデシルハイドロキノンと
2−sec−ドデシル−5−sec−テトラデシルハイ
ドロキノン(質量比1:1:2)の混合物 SO−1:トリオクチルホスフィンオキサイド SO−4:トリクレジルホスフェート PVP :ポリビニルピロリドン
【0137】
【化8】
【0138】
【化9】
【0139】
【化10】
【0140】(青感性ハロゲン化銀乳剤の調製)40℃
に保温した2%ゼラチン水溶液1リットル中に、下記
(A液)及び(B液)をpAg=7.3、pH=3.0
に制御しつつ同時添加し、更に下記(C液)及び(D
液)をpAg=8.0、pH=5.5に制御しつつ同時
添加した。この時、pAgの制御は特開昭59−454
37号記載の方法により行い、pHの制御は硫酸又は水
酸化ナトリウム水溶液を用いて行った。
【0141】 (A液) 塩化ナトリウム 3.42g 臭化カリウム 0.03g 水を加えて 200ml (B液) 硝酸銀 10g 水を加えて 200ml (C液) 塩化ナトリウム 02.7g ヘキサクロロイリジウム(IV)酸カリウム 4×10-8モル ヘキサシアノ鉄(II)酸カリウム 2×10-5モル 臭化カリウム 1.0g 水を加えて 600ml (D液) 硝酸銀 300g 水を加えて 600ml 添加終了後、花王アトラス社製デモールNの5%水溶液
と硫酸マグネシウムの20%水溶液を用いて脱塩を行っ
た後、ゼラチン水溶液と混合して平均粒径0.71μ
m、粒径分布の変動係数0.07、塩化銀含有率99.
5モル%の単分散立方体乳剤EMP−101を得た。
【0142】EMP−101に対し、下記化合物を用い
60℃にて最適に化学増感を行い、青感性ハロゲン化銀
乳剤Em−B101を得た。
【0143】 チオ硫酸ナトリウム 0.8mg/モルAgX 塩化金酸 0.5mg/モルAgX 安定剤 STAB−1 3×10-4モル/モルAgX 安定剤 STAB−2 3×10-4モル/モルAgX 安定剤 STAB−3 3×10-4モル/モルAgX 増感色素 BS−1 4×10-4モル/モルAgX 増感色素 BS−2 1×10-4モル/モルAgX 次いで、EMP−101の調製において、(A液)と
(B液)の添加時間及び(C液)と(D液)の添加時間
を変更した以外はEMP−101と同様にして、平均粒
径0.64μm、粒径分布の変動係数0.07、塩化銀
含有率99.5モル%の単分散立方体乳剤EMP−10
2を得た。
【0144】Em−B101の調製において、EMP−
101に代えてEMP−102を用いた以外は同様にし
てEm−B102を得、Em−B101とEm−B10
2の1:1の混合物を青感性乳剤として使用した。
【0145】(緑感性ハロゲン化銀乳剤の調製)EMP
−101の調製において、(A液)及び(B液)、(C
液)及び(D液)の添加時間を変更した以外は同様にし
て、平均粒径0.40μm、変動係数0.08、塩化銀
含有率99.5%の単分散立方体乳剤EMP−103を
得た。
【0146】EMP−103に対し、下記化合物を用い
55℃にて最適に化学増感を行い、緑感性ハロゲン化銀
乳剤(Em−G101)を得た。
【0147】 チオ硫酸ナトリウム 1.5mg/モルAgX 塩化金酸 1.0mg/モルAgX 安定剤 STAB−1 3×10-4モル/モルAgX 安定剤 STAB−2 3×10-4モル/モルAgX 安定剤 STAB−3 3×10-4モル/モルAgX 増感色素 GS−1 4×10-4モル/モルAgX 次いで、EMP−103の調製において、(A液)と
(B液)の添加時間及び(C液)と(D液)の添加時間
を変更した以外はEMP−103と同様にして、平均粒
径0.50μm、変動係数0.08、塩化銀含有率9
9.5%の単分散立方体乳剤EMP−104を得た。
【0148】Em−G101の調製において、EMP−
103に代えてEMP−104を用いた以外は同様にし
てEm−G102を得、Em−G101とEm−G10
2の1:1の混合物を緑感性乳剤として使用した。
【0149】(赤感性ハロゲン化銀乳剤の調製)前記E
MP−103に対し、下記化合物を用い60℃にて最適
に化学増感を行い、赤感光性ハロゲン化銀乳剤Em−R
101を得た。
【0150】 チオ硫酸ナトリウム 1.8mg/モルAgX 塩化金酸 2.0mg/モルAgX 安定剤 STAB−1 3×10-4モル/モルAgX 安定剤 STAB−2 3×10-4モル/モルAgX 安定剤 STAB−3 3×10-4モル/モルAgX 増感色素 RS−1 1×10-4モル/モルAgX 増感色素 RS−2 1×10-4モル/モルAgX STAB−1:1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール STAB−2:1−(4−エトキシフェニル)−5−メルカプトテトラゾール STAB−3:1−(3−アセトアミドフェニル)−5−メルカプトテトラゾ ール
【0151】
【化11】
【0152】次に、EMP−103の調製において、
(A液)と(B液)の添加時間及び(C液)と(D液)
の添加時間を変更した以外はEMP−103と同様にし
て、平均粒径0.38μm、変動係数0.08、塩化銀
含有率99.5%の単分散立方体乳剤EMP−105を
得た。
【0153】Em−R101の調製において、EMP−
103に代えてEMP−105を用いた以外は同様にし
てEm−R102を調製した。
【0154】(画像形成)青、緑、赤光源として、それ
ぞれ465nm、530nm、660nmのLEDを主
走査方向に3個並べ、露光のタイミングを少しづつ遅延
させることによって同じ場所を3個のLEDで露光でき
るように調整した。又、副走査方向にも32個のLED
を並べ隣接する32画素分の露光が1度に出来る露光ヘ
ッドを準備した。
【0155】露光する画像は、コニカ社製デジタルコン
センサスを使用しているユーザーでランニング実験を行
った3ヶ月間に実際に使用した画像データを、同時に試
料101に画像露光をし、下記二つの補充パターンでラ
ンニングを3ヶ月継続した。
【0156】 処理工程 温 度 時 間 補充量 発色現像 33.0±0.3℃ 120秒 下記式 漂白定着 33.0±0.5℃ 90秒 200ml/m2 安定化 30〜34℃ 60秒 150ml/m2 乾 燥 60℃ 30秒 現像補充パターンA:補充量[ml]=200x x:感光材料の処理面積[m2] 現像補充パターンB:補充量[ml]=20x+360
y x:感光材料の処理面積[m2] y:画像面積[m2](1枚の処理当たり複数の画像が
ある場合は、その総和) 各処理液組成を以下に示す。
【0157】 発色現像液タンク液及び補充液 タンク液 補充液 純水 800ml 800ml トリエチレンジアミン 2g 3g ジエチレングリコール 10g 10g 臭化カリウム 0.01g − 塩化カリウム 3.5g − 亜硫酸カリウム 0.25g 0.5g N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチル) −4−アミノアニリン硫酸塩 2.9g 4.8g N,N−ジエチルヒドロキシルアミン 6.8g 6.0g トリエタノールアミン 10.0g 10.0g ジエチレントリアミン五酢酸五ナトリウム塩 2.0g 2.0g 蛍光増白剤(4,4′−ジアミノスチルベン ジスルホン酸誘導体) 2.0g 2.5g 炭酸カリウム 30g 30g 水を加えて全量を1リットルとし、タンク液はpH=1
0.0に、補充液はpH=10.6に調整する。
【0158】 漂白定着液タンク液及び補充液 ジエチレントリアミン五酢酸第二鉄アンモニウム2水塩 65g ジエチレントリアミン五酢酸 3g チオ硫酸アンモニウム(70%水溶液) 100ml 2−アミノ−5−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール 2.0g 亜硫酸アンモニウム(40%水溶液) 27.5ml 水を加えて全量を1リットルとし、炭酸カリウム又は氷
酢酸でpH=5.0に調整する。
【0159】 安定化液タンク液及び補充液 o−フェニルフェノール 1.0g 5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン 0.02g 2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン 0.02g ジエチレングリコール 1.0g 蛍光増白剤(チノパールSFP) 2.0g 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 1.8g 塩化ビスマス(45%水溶液) 0.65g 硫酸マグネシウム・7水塩 0.2g PVP(ポリビニルピロリドン) 1.0g アンモニア水(水酸化アンモニウム25%水溶液) 2.5g ニトリロ三酢酸・三ナトリウム塩 1.5g 水を加えて全量を1リットルとし、硫酸又はアンモニア
水でpH=7.5に調整する。
【0160】ランニング中、1日の最初と最後の試料の
M100%のパッチの濃度を、エックスライト社製濃度
計408型でステータスT濃度を測定し、平均濃度及び
濃度変動幅を標準偏差を1週間毎に算出した。結果を表
3に示す。
【0161】
【表3】
【0162】表3から明らかなように、補充パターン
A、B何れにおいてもランニング開始時の濃度をほぼ維
持していることから、それぞれの補充パターンの中でほ
ぼ最適な補充になっていると考えられるが、本発明のパ
ターンBを用いた方が、標準偏差が小さく、出力毎に異
なる画像データによく追随できていることが判る。
【0163】
【発明の効果】本発明の現像処理方法により、色の変動
がなく安定性に優れたデジタルカラープルーフ画像を提
供することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくとも3種の異なる分光
    感度のハロゲン化銀乳剤とそれぞれ組み合わせられたイ
    エロー、マゼンタ、シアン画像形成物質を含有するハロ
    ゲン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料を、
    画像のデジタルデータにより露光、現像して面積階調画
    像を形成する現像処理方法において、現像液の補充量
    を、露光された画像データ領域の大きさ及び処理する感
    光材料の面積データから決定することを特徴とする現像
    処理方法。
  2. 【請求項2】 画像データ領域の大きさを、出力機と出
    力機のフロント側との通信情報の入手により求めること
    を特徴とする請求項1記載の現像処理方法。
  3. 【請求項3】 ハロゲン化銀写真感光材料のハロゲン化
    銀乳剤層に、下記一般式〔I〕又は〔II〕で表されるカ
    プラーを含有することを特徴とする請求項1又は2記載
    の現像処理方法。 【化1】 〔式中、R1は水素原子又は置換基を表し、R2は置換基
    を表す。m1は置換基R2の数を示す。m1が0の時、
    1はハメットの置換基定数σPが0.20以上の電子吸
    引性基を表し、m1が1又は2以上の時、R1及びR2
    少なくとも一つはハメットの置換基定数σPが0.20
    以上の電子吸引性基を表す。Z1は更に環縮合してもよ
    い含窒素複素5員環を形成するのに必要な非金属原子群
    を表す。R3及びR4はハメットの置換基定数σPが0.
    20以上の電子吸引性基を表す。ただし、R3及びR4
    σP値の和は0.65以上である。Z2は、含窒素複素5
    員環を形成するのに必要な非金属原子群を表し、該5員
    環は置換基を有していてもよい。X1及びX2は、各々、
    水素原子又は発色現像主薬の酸化体とのカップリング反
    応により離脱しうる基を表す。〕
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