JP2002023213A - レンズ鏡胴におけるレンズ駆動機構 - Google Patents

レンズ鏡胴におけるレンズ駆動機構

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JP2002023213A JP2000212831A JP2000212831A JP2002023213A JP 2002023213 A JP2002023213 A JP 2002023213A JP 2000212831 A JP2000212831 A JP 2000212831A JP 2000212831 A JP2000212831 A JP 2000212831A JP 2002023213 A JP2002023213 A JP 2002023213A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 形状記憶合金とバイアスバネとの引っ張り合
いによってレンズを駆動するレンズ駆動機構において、
鏡胴の大型化を招くことなく手振補正機能を実現できる
構成を提供するともに、回動軸回りにおけるレンズ玉枠
のガタツキを有効に低減する。 【解決手段】 円弧状固定ベース10に対して円弧状アー
ム30を回動させる第1駆動手段を、円弧状固定ベース10
上にその円弧形状に沿って第1回動軸37の両側にハ字状
に配置された形状記憶合金と弾性部材とで構成する。さ
らに、円弧状アーム30に対して玉枠50を回動させる第2
駆動手段を、円弧状アーム30上にその円弧形状に沿って
第2回動軸38の両側にハ字状に配置された形状記憶合金
と弾性部材とで構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、形状記憶合金を利
用した駆動機構に関する。さらに詳しくは、手振補正機
能を有するレンズ鏡胴において、形状記憶合金とバイア
スバネとの引っ張り合いによって、レンズを駆動する駆
動機構に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】レン
ズ鏡胴の大型化を招くことなく手振補正機能を達成する
ためには、手振補正レンズの駆動機構をレンズ周辺のド
ーナツ状の限られたスペースに配置することが必要とな
る。
【0003】従来、小型のレンズシャッターカメラ等に
おいては、そのようなドーナツ状スペースの大部分は、
シャッター機構が占有していた。しかし、近年における
シャッター機構の小型化は著しく、ドーナツ状スペース
のほぼ半分の領域内に収まるシャッター機構も実現され
つつある。
【0004】本発明は、レンズ鏡胴内におけるドーナツ
状スペースの一部分を有効に利用して当該スペースに収
容できるレンズ駆動機構を提供し、これにより、鏡胴の
大型化を招くことなく手振補正機能を実現することを目
的とする。また、本発明により、形状記憶合金とバイア
スバネとの引っ張り合いによってレンズを駆動する駆動
機構において、回動軸回りにおけるレンズ玉枠のガタツ
キを有効に低減する構成が提供される。
【0005】一方、補正レンズの位置をサーボ制御して
手振補正を行なう場合には、実際のレンズ位置を計測し
て、その位置を目標位置に近づけるような制御を行なう
必要がある。本発明によれば、レンズ位置を計測するた
めの計測手段をレンズ駆動機構上に設けることで、カメ
ラの大型化を防止するとともに、そのような状況下にお
いても正確なレンズ位置計測が可能となる構成が提供さ
れる。
【0006】
【課題を解決するための手段・作用・効果】本発明のレン
ズ駆動機構は、鏡胴内でレンズを保持する玉枠を回動軸
を中心として駆動する駆動機構である。この駆動機構
は、回動軸の両側にハ字状に配置された形状記憶合金と
弾性部材とで構成されており、形状記憶合金による引張
力と弾性部材との引張力との合力の作用方向が、回動軸
からレンズ光軸に向かう方向に実質的に一致しているこ
とを特徴としている。
【0007】かかる構成を有するレンズ駆動機構におい
ては、形状記憶合金による引張力と弾性部材との引張力
との合力によって、玉枠が回動軸に対して押圧付勢され
るので、玉枠回動時におけるガタツキを有効に防止する
ことができる。
【0008】さらに本発明により、「鏡胴内でレンズを
保持する玉枠」と「玉枠の周囲に在して配置され、鏡胴
に対して不動に固定された円弧状固定ベース」と「円弧
状固定ベースに対して第1回動軸を中心として回動可能
に連結され、当該円弧状固定ベースに沿って玉枠の周囲
に延在するとともに、玉枠を第2回動軸を中心として回
動可能に保持する円弧状アーム」とを備えたレンズ駆動
機構が提供される。この駆動機構においては、「円弧状
固定ベースに対して円弧状アームを回動させる第1駆動
手段」は、円弧状固定ベース上にその円弧形状に沿って
第1回動軸の両側にハ字状に配置された形状記憶合金と
弾性部材とで構成され、「円弧状アームに対して玉枠を
回動させる第2駆動手段」は、円弧状アーム上にその円
弧形状に沿って第2回動軸の両側にハ字状に配置された
形状記憶合金と弾性部材とで構成される。
【0009】上記構成を有するレンズ駆動機構は、玉枠
周囲のドーナツ状スペースの全周を占めることはない。
すなわち、円弧状固定ベースおよび円弧状アームが占め
る領域以外のスペースを、シャッタ機構や絞り機構等の
他の機構部を収容することに利用でき、鏡胴の小型化と
いう点で有利である。なお、円弧状固定ベースは、玉枠
周囲の約180°の角度範囲に延在し、円弧状アームは、
実質的に円弧状固定ベースの延在領域内に存在している
ことが好ましい。
【0010】本発明のレンズ駆動機構は、「上記第1回
動軸とレンズ光軸とを結ぶ直線」と「第2回動軸とレン
ズ光軸とを結ぶ直線」とがほぼ直交することが好まし
い。かかる構成を採用した場合には、第1回動軸を中心
として円弧状アームが回動することに起因するレンズ移
動と、第2回動軸を中心として玉枠が回動することに起
因するレンズ移動と、がほぼ直交する直線移動であると
近似することができる。したがって、例えば、手振補正
レンズに適用した場合には、精度の高い手振補正を実現
することが可能となる。
【0011】本発明におけるレンズ駆動手段は、形状記
憶合金と、コイルスプリングや板バネ、その他の弾性部
材と、で構成されることが好ましい。また、弾性部材と
して、形状記憶合金を採用し、形状記憶合金同士の引っ
張り合いで円弧状アームや玉枠を駆動してもよい。
【0012】さらに本発明により、「鏡胴内でレンズを
保持する玉枠」と「玉枠の周囲に延在して配置され、鏡
胴に対して不動に固定された円弧状固定ベース」と「円
弧状固定ベースに対して第1回動軸を中心として回動可
能に連結され、当該円弧状固定ベースに沿って玉枠の周
囲に延在するとともに、玉枠を第2回動軸を中心として
回動可能に保持する円弧状アーム」と「上記円弧状固定
ベースに対する玉枠の相対移動を測定することで玉枠位
置を検出する玉枠位置検出手段」とを備えたレンズ駆動
機構が提供される。この駆動機構においては、玉枠位置
検出手段は、その検出方向が、円弧状固定ベースに対す
る円弧状アームの相対移動に起因して玉枠位置測定結果
が影響されないこととなる向きに配置することが好まし
い。これにより、第2駆動軸を中心として玉枠が回動し
たことに起因するレンズ移動量を正確に検出することが
できる。なお、第1駆動軸を中心として円弧状アームが
回動したことに起因するレンズ移動量は、別の検出手段
で検出される。
【0013】この玉枠位置検出手段によって玉枠の正確
な現在位置を知ることができるので、この現在位置と、
カメラ本体側に設けたジャイロセンサ等で検出された手
振量と、を利用して手振補正のためのサーボ制御を行な
うことができる。
【0014】玉枠位置検出手段は、「円弧状固定ベース
に設けた投光部および受光部」と「玉枠に設けた反射部
および非反射部」とで構成され、反射部で反射した投光
部からの光を受光部で受光し、その受光量で玉枠位置を
検出するものであってもよい。この場合には、玉枠上に
おける反射部と非反射部との境界線を、円弧状固定ベー
スに対する円弧状アームの回動軌跡の接線方向にほぼ一
致させる。
【0015】玉枠位置検出手段は、「円弧状固定ベース
に設けた投光部および受光部」と「玉枠の一端縁近傍領
域に設けた遮光部」とで構成され、玉枠の上記端縁近傍
の空間を通過した投光部からの光を、その先に設けた反
射面で反射させてこの光を受光部で受光し、その受光量
で玉枠位置を検出するものであってもよい。この場合に
は、玉枠の上記端縁を、円弧状固定ベースに対する円弧
状アームの回動軌跡の接線方向にほぼ一致させる。
【0016】玉枠位置検出手段は、「玉枠に設けた投光
部」と「円弧状固定ベースに設けた受光部」とで構成さ
れ、受光部で受光した投光部からの光の光軸中心位置か
ら玉枠位置を検出するものであってもよい。この場合に
は、受光部における検出方向を、円弧状固定ベースに対
する円弧状アームの回動軌跡の接線方向に対してほぼ垂
直に配置する。
【0017】上記構成を有する本発明のレンズ駆動機構
においては、レンズ位置を計測するための計測手段をレ
ンズ駆動機構上に設けることで、カメラの大型化を防止
できるとともに、正確なレンズ位置計測が確保される。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を添付の図面を
参照して以下に詳細に説明する。図1は、本発明の一実
施形態に係るレンズ駆動機構を示す鏡胴の要部断面図で
あって、最外径の破線は鏡胴外周を示している。図2
は、図1のレンズ駆動機構の要部分解斜視図である。
【0019】円弧状の固定ベース10は、鏡胴内の所定箇
所において鏡胴に対して不動に固定されている。固定ベ
ース10は、レンズ70を保持する玉枠50の周囲に沿って、
約180°の領域に渡って延在している。なお、この実施
形態では、レンズ70は、手振補正用光学系を構成するも
のである。
【0020】アーム30は、固定ベース10上で、その円弧
形状に沿うようにしてやはり円弧状に延在している。円
弧状アーム30は、回動軸37を中心として、固定ベース10
に対して相対的に回動する。また、玉枠50は、回動軸38
を中心として、アーム30に対して相対回転する。
【0021】したがって、玉枠50が回動軸38を中心とし
て回動すると、図1において、補正レンズ70は矢印A方
向に回動し、この移動は近似的に上下方向(ピッチ方向)
への直進移動と考えることができる。一方、アーム30が
回動軸37を中心として回動すると、補正レンズ70は矢印
B方向に回動し、この移動は近似的に水平方向(ヨー方
向)への直進移動と考えることができる。
【0022】図1では、図示を明瞭にするために、円弧
状アーム30および玉枠50のそれぞれを駆動する第1およ
び第2の駆動手段については、図示を省略している。各
駆動手段を図3および図4を参照して説明する。
【0023】図3は、図1から円弧状固定ベース10およ
び円弧状アーム30を取り出して説明する説明図であっ
て、固定ベース10に対してアーム30を回動させる第1駆
動手段を併せて示している。第1駆動手段は、線状の形
状記憶合金(SMA)21とコイルスプリング25とから構成
されている。SMA21は、その一端が固定ベース10上の
固定部11に、他端がアーム30の固定部31に、それぞれ固
定されている。一方、コイルスプリング25は、その一端
が固定ベース10上の取付ボス15に、他端がアーム30上の
取付ボス36に、それぞれ固定されている。SMA21は通
電により温度を上昇させると、記憶長さに向かって縮む
ように形状記憶されている。したがって、後述するよう
に、SMA21の温度を通電量により制御することで、S
MA21とコイルスプリング25との引っ張り合いを利用し
て、固定ベース10に対するアーム30の回動を制御するこ
とができる。
【0024】図3から分かるように、SMA21およびコ
イルスプリング25は、円弧状の固定ベース10上におい
て、回動軸(第1駆動軸)37の両側に当該湾曲形状に沿っ
てハ字状に配置されている。かかる配置により、SMA
21による引張力とコイルスプリング25による引張力との
合力の作用方向は、図3中に矢印αで示したように、補
正レンズ70の光軸中心Cに向かう方向にほぼ等しくな
る。回動軸37は、アーム30に設けた軸部材であって、こ
れが固定ベース10に設けた孔18に挿通されるものであ
る。上記合力の作用方向が常に光軸中心Cを向かう方向
にほぼ一致することで、孔18に対する回動軸37のガタが
有効に防止される。
【0025】図4は、図1から円弧状アーム30および玉
枠50を取り出して説明する説明図であって、円弧状アー
ム30に対して玉枠50を回動させる第2駆動手段を併せて
示している。第2駆動手段は、第1駆動手段の場合と同
様に、線状の形状記憶合金(SMA)41とコイルスプリン
グ45とから構成されている。SMA41は、その一端がア
ーム30上の固定部32に、他端が玉枠50上の固定部51に固
定されている。一方、コイルスプリング45は、その一端
がアーム30上の取付ボス35に、他端が玉枠50上の取付ボ
ス55に固定されている。したがって、上記第1駆動手段
の場合と同様にして、SMA41の温度を通電量により制
御することで、アーム30に対する玉枠50の回動を制御す
ることができる。
【0026】第2駆動手段も、上記第1駆動手段の場合
と同様に、円弧状のアーム30の円弧形状に沿って、回動
軸(第2駆動軸)38の両側にハ字状に配置されているの
で、玉枠50の回動時におけるガタを有効に防止すること
ができる。
【0027】図1から分かるように、玉枠50の周囲に存
在するドーナツ状スペースにおいて、円弧状固定ベース
10は、約180°の角度領域に渡って延在している。この
ため、残り約半分の領域Sを利用して、当該領域内にシ
ャッタ機構や絞り機構、その他の任意の機構を収容する
ことができ、この結果、鏡胴の大型化を招くことなく、
当該鏡胴に種々の機能を追加することができる。
【0028】また、図1の例では、「回動軸(第1回動
軸)37とレンズ光軸Cとを結ぶ直線(L1)」と「回動軸3
8(第2回動軸)とレンズ光軸とを結ぶ直線(L2)」とを
直交させている。この結果、図1中の矢印A方向および
矢印B方向におけるレンズ移動は、直交する直線移動で
あると近似することができ、したがって、後述するよう
な、ピッチ方向およびヨー方向のブレを検出するジャイ
ロ機構を利用した手振補正において、精度の高い手振補
正を実現できる。
【0029】図5は、本発明において、カメラが手振れ
を検出し、その手振れを補正すべく補正光学系を駆動す
る原理を説明するブロック図である。カメラ本体に設け
たジャイロ機構によって、手振れによるブレ方向および
ブレ量が測定される。一方、後述する玉枠位置検出機構
によって、補正レンズの現在位置が測定される。CPU
を備える制御部は、補正レンズ70の現在位置とブレ方向
およびブレ量から、手振補正のために必要な補正レンズ
70の移動量を演算し、記憶装置に格納されている手振補
正量に対応する加熱用の電流値データを読み出す。そし
て、上記第1駆動手段および第2駆動手段を含む補正光
学系駆動回路が実際に補正レンズ70を駆動することで、
手振補正が達成できる。
【0030】図6は、上記カメラにおける手振補正を説
明するフローチャートである。カメラの露出制御部から
出力されるシャッタボタンの第1段階の押下げ(半押し)
による撮影準備開始を示すスイッチS1のオンを示す信
号を待ち(ステップP1)、スイッチS1のオン信号が入
力されると、手振補正モードを選択する手振れ補正スイ
ッチがオンされているか否かを判定する(ステップP
2)。手振補正モードが選択されていない場合は通常の
撮影シーケンスを実行して撮影を終了するが(ステップ
P10)、手振補正モードが選択されている場合には、図
5を参照して上述したように、手振補正(像振れ補正)動
作を開始する(ステップP3)。
【0031】手振補正が開始されると、撮影開始スイッ
チS2のオンを待ち(ステップP4)、スイッチS2のオ
ンを示す信号が入力されると、露出制御を実行する(ス
テップP5)。スイッチS1およびS2がオフされるの
を待って(ステップP6)、オフ信号が出力されると、撮
影が終了したものと判断して、SMAへの通電を停止す
る。これにより、撮影動作が終了する。
【0032】なお、上述の例においては、各駆動手段
は、SMAとコイルスプリングとで構成されているが、
他の実施形態として、コイルスプリングに代えてSMA
を採用することも可能である。すなわち、2つのSMA
を使用して、両者の引っ張り合いを利用して、補正レン
ズを駆動することとしてもよい。
【0033】上記手振補正制御を行なうためには、補正
レンズ70の現在位置を知ることが必要となるが、そのた
めには、固定ベース10に対する円弧状アーム30の相対移
動、および固定ベース10に対する玉枠50の相対移動を別
々に検出することが必要となる。これら各相対移動は別
々の検出手段を用いて行なう必要があるが、各検出手段
(フォトリフレクタ16、17)を共に固定ベース10上に配置
している。これは、円弧状アーム30を回動させるために
必要な電力を低減するとともに、2つの検出手段を制御
するためのフレキシブル基板を1つに共有化することを
目的としたものである。このような構成は、省電力化お
よび小型化という点で有利であるが、固定ベース10に対
する玉枠50の相対位置を検出する際に、円弧状アーム30
の回動による影響をいかにして防止するかが問題とな
る。本発明においては、この問題を解決するために、玉
枠50の位置検出手段の配置等について工夫している。こ
れについて、図7以下を参照して説明する。図7は、図
1中における「アーム30の回動中心37」、「玉枠50の回
動中心38」、「玉枠50に形成された検出用アーム56」、
「固定ベース10上に固定された玉枠位置検出用フォトリ
フレクタ16」、および「玉枠50に保持される補正レンズ
70の光軸中心C」のみを取り出して、これらの相対位置
関係を示したものである。また図8は、図7中の矢印D
方向から見た概略側面を示しており、玉枠50の相対位置
の検出原理を模式的に示すものである。
【0034】固定ベース10上に固定されたフォトリフレ
クタ16は、受光部と投光部とを備えている。玉枠50に一
体形成された検出用アーム56の一端縁56aの近傍空間を
通過した投光部からの光は、その先に設けた反射面80で
反射して受光部に戻る。フォトリフレクタ16は、この受
光量を検出することで玉枠位置を検出する。検出用アー
ム56上の受光面56bは、例えば黒色塗装すること等によ
って遮光部とされており、フォトリフレクタ16からの光
が反射しないこととされている。したがって、フォトリ
フレクタ16の検出用アーム56で覆われる面積が変化する
と受光量も変化するので、これを利用して、固定ベース
10に対する玉枠50の相対位置を知ることができる。
【0035】図1および図7から分かるように、アーム
30が回動軸37を中心として回動したとき、検出用アーム
56の一端縁56aは、回動軸37を中心とする回動軌道37a
に対してほぼ接線方向に移動するため、アーム30が回動
した場合でも、検出用アーム56によって覆われるフォト
リフレクタ16の面積はあまり変化しない。これに対し
て、玉枠50が回動軸38を中心として回動した場合には、
検出用アーム56の一端縁56aは、回動軸38を中心とする
回動軌道38aに対してほぼ直交を保ったまま円周方向に
移動するので、玉枠50が回動すると、検出用アーム56に
よって覆われるフォトリフレクタ16の面積がほぼリニア
に変化する。したがって、円弧状アーム30の回動による
影響を受けることなく、補正レンズ70の図1中矢印A方
向の移動を正確に検出することができる。
【0036】なお、補正レンズ70の図1中矢印B方向の
移動は、フォトリフレクタ17を利用して、固定ベース10
に対するアーム30の相対移動を測定することにより、同
様の原理で検出される。
【0037】図9は、図8の例に対する変形例を示して
おり、図8に対応する側面図である。この例では、玉枠
50に一体成形された検出用アーム156は、図8の場合よ
りも大面積に構成されており、フォトリフレクタ16の上
面全体を常時覆っている。検出用アーム156上の受光面
は、その一部156aが白色塗装すること等によって反射
部とされており、他の部分156bが黒色塗装すること等
によって非反射部とされている。したがって、検出用ア
ーム156が移動すると、反射部156aがフォトリフレクタ
16を覆う面積が変化するので、これによる受光量の変化
を検出することで、固定ベース10に対する玉枠50の相対
位置を知ることができる。
【0038】図9の例では、反射部156aと非反射部156
bとの境界線が図8の例における端縁56aに対応してい
る。したがって、この境界線を回動軌跡37aの接線方向
にほぼ一致させると、図8の場合と同様の原理で、円弧
状アーム30の回動による影響を受けることなく、補正レ
ンズ70の図1中矢印A方向の移動を正確に検出すること
ができる。
【0039】図10は、玉枠位置検出手段のさらに他の例
を示しており、図7に対応する説明図である。この例で
は、玉枠50に一体形成された検出用アーム256にLED2
57を取り付けている。そして、固定ベース10上の対応す
る位置にはPSD(positionsensing device)160を配置
している。PSD160は、そこに照射される光の光軸中
心が検出方向に移動したときに、その移動量を検知する
ことができる。図10の例では、PSD160の検出方向は
矢印Eで示した方向とされており、回動軌跡37aの接線
方向に対してほぼ垂直に設定している。
【0040】図1および図10から分かるように、アーム
30が回動軸37を中心として回動する場合、LED257
は、回動軌跡37aのほぼ接線方向(すなわち、PSD160
の検出方向Eと直交する方向)に移動するだけであっ
て、検出方向Eにはほとんど移動しない。逆に、玉枠50
が回動軸38を中心として回動する場合には、LED257
の検出方向Eにおける移動は、玉枠50の回動量に対して
ほぼリニアに変化する。したがって、円弧状アーム30の
回動による影響を受けることなく、補正レンズ70の図1
中矢印A方向の移動を正確に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係るレンズ駆動機構を
説明する要部断面図である。
【図2】 図1のレンズ駆動機構の分解斜視図である。
【図3】 図1から円弧状固定ベース10および円弧状ア
ーム30を取り出して説明する説明図である。
【図4】 図1から円弧状アーム30および玉枠50を取り
出して説明する説明図である。
【図5】 本発明が適用されたカメラにおける手振補正
原理を説明するブロック図である。
【図6】 本発明が適用されたカメラにおける手振補正
動作を説明するフローチャートである。
【図7】 本発明における玉枠位置の検出原理を説明す
る説明図である。
【図8】 図7中の矢印D方向から見た概略側面図であ
る。
【図9】 図8に対する変形例を説明する概略側面図で
ある。
【図10】 本発明における玉枠位置の検出原理を説明
する説明図である。
【符号の説明】
10 円弧状固定ベース 11、31、32、51 固定部 16、17 フォトリフレクタ 18 孔 21、41 SMA 25、45 コイルスプリング 30 円弧状アーム 15、35、36、55 取付ボス 37 第1回動軸 38 第2回動軸 50 玉枠 56、156、256 玉枠位置検出用アーム 70 補正レンズ 80 反射面 160 PSD 257 LED
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原 吉宏 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 谷井 純一 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタ株式会社内 Fターム(参考) 2H044 AE01

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鏡胴内でレンズを保持する玉枠を回動軸
    を中心として駆動するレンズ駆動機構であって、 回動軸の両側にハ字状に配置された形状記憶合金と弾性
    部材とで構成されており、形状記憶合金による引張力と
    弾性部材との引張力との合力の作用方向が、回動軸から
    レンズ光軸に向かう方向に実質的に一致していることを
    特徴とする、レンズ駆動機構。
  2. 【請求項2】 上記弾性部材が形状記憶合金で構成され
    ていることを特徴とする、請求項1記載のレンズ駆動機
    構。
  3. 【請求項3】 鏡胴内でレンズを保持する玉枠と、 玉枠の周囲に延在して配置され、鏡胴に対して不動に固
    定された円弧状固定ベースと、 円弧状固定ベースに対して第1回動軸を中心として回動
    可能に連結され、当該円弧状固定ベースに沿って玉枠の
    周囲に延在するとともに、玉枠を第2回動軸を中心とし
    て回動可能に保持する円弧状アームと、を備えたレンズ
    駆動機構であって、 円弧状固定ベースに対して円弧状アームを回動させる第
    1駆動手段を、円弧状固定ベース上にその円弧形状に沿
    って第1回動軸の両側にハ字状に配置された形状記憶合
    金と弾性部材とで構成し、 円弧状アームに対して玉枠を回動させる第2駆動手段
    を、円弧状アーム上にその円弧形状に沿って第2回動軸
    の両側にハ字状に配置された形状記憶合金と弾性部材と
    で構成したことを特徴とする、レンズ駆動機構。
  4. 【請求項4】 上記弾性部材が形状記憶合金で構成され
    ていることを特徴とする、請求項3記載のレンズ駆動機
    構。
  5. 【請求項5】 上記円弧状固定ベースは、玉枠周囲の約
    180°の角度範囲に延在し、円弧状アームは、実質的に
    円弧状固定ベースの延在領域内に存在していることを特
    徴とする、請求項3または4記載のレンズ駆動機構。
  6. 【請求項6】 上記第1回動軸とレンズ光軸とを結ぶ直
    線と、第2回動軸とレンズ光軸とを結ぶ直線とがほぼ直
    交することを特徴とする、請求項3〜5のいずれか1つ
    に記載のレンズ駆動機構。
  7. 【請求項7】 鏡胴内でレンズを保持する玉枠と、 玉枠の周囲に延在して配置され、鏡胴に対して不動に固
    定された円弧状固定ベースと、 円弧状固定ベースに対して第1回動軸を中心として回動
    可能に連結され、当該円弧状固定ベースに沿って玉枠の
    周囲に延在するとともに、玉枠を第2回動軸を中心とし
    て回動可能に保持する円弧状アームと、 上記円弧状固定ベースに対する玉枠の相対移動を測定す
    ることで玉枠位置を検出する玉枠位置検出手段と、を備
    えたレンズ駆動機構であって、 玉枠位置検出手段は、その検出方向が、円弧状固定ベー
    スに対する円弧状アームの相対移動に起因して玉枠位置
    測定結果が影響されないこととなる向きに配置されたこ
    とを特徴とする、レンズ駆動機構。
  8. 【請求項8】 前記玉枠位置検出手段は、円弧状固定ベ
    ースに設けた投光部および受光部と、玉枠に設けた反射
    部および非反射部と、で構成され、反射部で反射した投
    光部からの光を受光部で受光し、その受光量で玉枠位置
    を検出する、請求項7記載のレンズ駆動機構であって、 玉枠上における反射部と非反射部との境界線を、円弧状
    固定ベースに対する円弧状アームの回動軌跡の接線方向
    にほぼ一致させたことを特徴とする、レンズ駆動機構。
  9. 【請求項9】 前記玉枠位置検出手段は、円弧状固定ベ
    ースに設けた投光部および受光部と、玉枠の一端縁近傍
    領域に設けた遮光部と、で構成され、玉枠の上記端縁近
    傍の空間を通過した投光部からの光を、その先に設けた
    反射面で反射させてこの光を受光部で受光し、その受光
    量で玉枠位置を検出する、請求項7記載のレンズ駆動機
    構であって、 玉枠の上記端縁を、円弧状固定ベースに対する円弧状ア
    ームの回動軌跡の接線方向にほぼ一致させたことを特徴
    とする、レンズ駆動機構。
  10. 【請求項10】 前記玉枠位置検出手段は、玉枠に設け
    た投光部と、円弧状固定ベースに設けた受光部と、で構
    成され、受光部で受光した投光部からの光の光軸中心位
    置から玉枠位置を検出する、請求項7記載のレンズ駆動
    機構であって、 受光部における検出方向を、円弧状固定ベースに対する
    円弧状アームの回動軌跡の接線方向に対してほぼ垂直に
    配置したことを特徴とする、レンズ駆動機構。
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CN111158102A (zh) * 2019-12-30 2020-05-15 瑞声通讯科技(常州)有限公司 致动装置及控制sma致动器线的方法

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