JP2002021526A - 内燃機関のオイルセパレータ構造 - Google Patents
内燃機関のオイルセパレータ構造Info
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Abstract
ルを分離するためのオイルセパレータ構造、特にオイル
セパレータ室の配置と構成を改善して、部品点数と組付
け工数を削減すること。 【解決手段】 クランク軸と動弁系のカム軸とを連結す
る伝動部材通路の外側で、かつシリンダブロックとシリ
ンダヘッドの合わせ面3に、ブローバイガス中に含まれ
るオイルを分離するオイルセパレート室20を設け、上記
合せ面3に垂直で、上記オイルセパレート室20を複数の
小部屋25a,25b,25cに区画する隔壁23a,24,23b
を、上記シリンダブロックと上記シリンダヘッドに交互
に配置してラビリンス構造を形成するとともに、上記複
数の小部屋のうち一方の端の小部屋25aに上記伝動部材
通路と連通するブローバイガス吸入通路27、他方の端の
小部屋25cにブローバイガスをエアクリーナに戻すブロ
ーバイガス排出通路28をそれぞれ設け、さらに上記ブロ
ーバイガス吸入通路27が設けられない各小部屋25b,25
cには、上記伝動部材通路と連通するオイル戻し通路29
を設けたことを特徴とするものである。
Description
イガス中に含まれるオイルを分離するためのオイルセパ
レータ構造、特にオイルセパレータ室の配置と構成に関
する。
として実公平6−27778号公報に開示されたものが
ある。これは、図9に分解状態斜視図を示すように、シ
リンダブロック01の外側部に設けられたオイルセパレー
タ03であって、シリンダブロック01の垂直壁下部からス
カート部に至る部分の側壁05に、外側方に突出する枠状
の外周壁06が一体に連設され、この外周壁06に蓋板07が
連結されることにより、この部分のシリンダブロック側
壁05と上記外周壁06と蓋板07とでオイルセパレータ室04
が形成される。
内を迷路状とするように複数のオイルバッフル013,014
が設けられるが、上記外周壁06がシリンダブロック01の
補強リブ015の一部を囲うように設けられて、この補強
リブ015がオイルセパレータ室04内では1つのオイルバ
ッフル013として構成されている。他のオイルバッフル0
14は図示のようにシリンダブロック01の側壁05の所定範
囲に連設されている。そして、これらのオイルバッフル
013,014を挟んだ位置にブローバイガス導入口011およ
びブローバイガス排出口012が配設される。上記ブロー
バイガス導入口011はシリンダブロック側壁05に切抜き
状に形成され、またブローバイガス排出口012は蓋板07
に形成されている。
の他の例として、特開昭61−138811号公報で開
示されたものは、図10に示されるように、カムシャフ
ト022をシリンダヘッド021に軸支し、図示しないクラン
クシャフトとの間に設けたスプロケット024,チェーン0
25等によりカムシャフト022を駆動する型式の4ストロ
ークエンジンにおいて、シリンダヘッド021の側面に、
カムシャフト設置空間023を密閉するキャップ026を設け
る。
るとともにその内部空間027をクランク室および大気に
連通させてブリーザ室として利用する。すなわちキャッ
プ026には、その内部空間027をカムシャフト設置空間02
3と連通するガス入口029、およびチェーントンネル028
と連通するオイル戻し孔030が形成され、またキャップ0
26上部には内部空間027と大気とを連通する大気連通孔0
31が設けられる。また内部空間027内には、その内壁お
よび外壁から互い違いに突出するリブ032,032が形成さ
れ、該内部空間027内を流れるガスの迷路が構成され
る。
関のオイルセパレータにおいては、シリンダブロックや
シリンダヘッド等、内燃機関の構成部材にバッフルプレ
ートや蓋板、キャップ等を組付けることによってオイル
セパレータを形成するので、部品点数と組付け工数が増
えてしまうという問題があった。
機関のオイルセパレータ構造は、前記課題を解決するた
めに、クランク軸と動弁系のカム軸とを連結する伝動部
材通路の外側で、かつシリンダブロックとシリンダヘッ
ドの合わせ面に、ブローバイガス中に含まれるオイルを
分離するオイルセパレート室を設け、上記合わせ面に垂
直で、上記オイルセパレート室を複数の小部屋に区画す
る隔壁を、上記シリンダブロックと上記シリンダヘッド
に交互に配置してラビリンス構造を形成するとともに、
上記複数の小部屋のうち一方の端の小部屋に上記伝動部
材通路と連通するブローバイガス吸入通路、他方の端の
小部屋にブローバイガスをエアクリーナに戻すブローバ
イガス排出通路をそれぞれ設け、さらに上記ブローバイ
ガス吸入通路が設けられない各小部屋には、上記伝動部
材通路と連通するオイル戻し通路を設けたことを特徴と
するものである。
の基本構造部材であるシリンダブロックとシリンダヘッ
ドの合わせ面を利用してオイルセパレータ構造を形成し
ているので、従来のものよりも部品点数および組付け工
数が削減され、したがって低価格となる。
いて、シリンダブロックの上面をシリンダヘッドと動弁
系の一部ともに示す平面図、図2は図1のII−II矢視断
面(側面)図、図3は図1のIII−III矢視断面(側面)
図、図4は図1のIV−IV矢視断面(背面)図、図5は図
4の変形例を示す図、図6はシリンダブロック上部から
上方と動弁系を示す断面(正面)図、図7はシリンダヘ
ッド部を示す平面図、図8はサーモスタット部の縦断側
面図である。
は内燃機関のシリンダブロック、2は該シリンダブロッ
ク1に図示しないシリンダガスケットを挟んで連結され
たシリンダヘッドである。また4はクランク軸と動弁系
のカム軸とを連結する伝動部材通路である。なお図1、
図2の左方が車載された時の前方、図の右方が同じく後
方となる。
れるように、上記伝動部材通路4の外側の、シリンダブ
ロック1とシリンダヘッド2との合わせ面(シリンダヘ
ッドデッキ面3)に、ブローバイガス中に含まれるオイ
ルを分離するオイルセパレート室10を設ける。すなわ
ち、シリンダブロック1の外側には、下部外壁11、シリ
ンダヘッド2の外側には上部外壁12をそれぞれ一体に設
けて、それら下部外壁11と上部外壁12とでオイルセパレ
ート室10を形成する。
を下部外壁11と一体に設けて、上記オイルセパレート室
10を複数(図示例では2つ)の小部屋15a,15bに区画
するとともに、逆U字形の迷路(ラビリンス)を形成す
る(図4)。そして、上記複数の小部屋15a,15bのう
ち一方の小部屋15aには上記伝動部材通路4に連通する
ブローバイガス吸入通路17、他方の小部屋15bにブロー
バイガスを図示しないエアクリーナに戻すブローバイガ
ス排出通路18と上記伝動部材通路4に連通するオイル戻
し通路19をそれぞれ設ける。
て図示しないクランク室にガス漏れ(ブローバイガス)
が生じると、そのブローバイガスによりクランク室内の
圧力が上昇するとともに、クランクの運動により攪拌さ
れてミスト状になったエンジンオイルが、ブローバイガ
スに混入する。このオイルを含んだブローバイガスは、
前記伝動部材通路4内を上昇し、ブローバイガス吸入通
路17を通って小部屋15a内に導入される。
矢印で示されるようにUターンして小部屋15bに入り、
ブローバイガス排出通路18から排出されて図示しないエ
アクリーナに戻される。その間にエンジンオイルは分離
され、オイル戻し通路19とブローバイガス吸入通路17か
ら伝動部材通路4を経てクランク室に戻される。
成部材であるシリンダブロック1とシリンダヘッド2の
合わせ面3を利用し、シリンダブロック1,シリンダヘ
ッド2と一体に形成された部材によってオイルセパレー
タ構造を形成しており、従来のオイルセパレータのよう
なバッフルプレートや蓋板、キャップ等の別部品を使用
しないので、従来のものよりも部品点数および組付け工
数が削減され、したがって低価格となる。
ルセパレータを設けるので、エアクリーナまでの距離が
近くなり、ブリーザホースの長さを短くすることができ
て、コストを削減できる。
の変形例の、前記図4に相応する背面断面図である。こ
の変形例においても、シリンダブロック1の外側とシリ
ンダヘッド2の外側にそれぞれ設けた下部外壁21と上部
外壁22とでオイルセパレート室20を形成する。
ッド2の合せ面3に垂直な下部隔壁23a,23bを下部外
壁21と一体に設けて上記オイルセパレート室20を3つの
小部屋25a,25b,25cに区画し、さらに下部隔壁23
a,23bの間には上部外壁22と一体の上部隔壁24を設け
て、全体を逆W字形のラビリンス構造としたものであ
る。そして一方の端の小部屋25aにはブローバイガス吸
入通路27、他方の端の小部屋25cにはブローバイガス排
出通路28を設けるとともに、小部屋25a以外の小部屋25
b,25cにはオイル戻し通路29を設けてある。
り、オイルの分離がさらに効果的に行なわれる。またシ
リンダガスケット26により通路の面積が調節される。
図2および図6、図7により説明する。
ン31によりカムスプロケット32に伝達され、カム軸33,
カム34を回転させる。本実施形態ではカム軸33を枢支す
るカムホルダ35がシリンダヘッドデッキ面3に取付けら
れている。カム34の回転により、円筒状フォロア36を介
してプッシュロッド37が上下往復運動して、ロッカーア
ーム38をロッカーアーム軸39のまわりに揺動させ、さら
にアジャストスクリュー40を介して吸・排気弁41,42を
開閉させる。吸気弁41を経て燃焼室43内に吸入された燃
料・空気混合気は、鎖線44で軸線が示される点火プラグ
により点火されて燃焼し、ピストン45を押し下げて内燃
機関が駆動される。
クリュー40の回転により行なう。なお図中6はヘッドカ
バー、7はタペットホールキャップである。また図1,
図7中の円41a,42aは吸・排気弁の弁座位置を示す。
カム軸33に平行になっている。また吸気弁41,排気弁42
がそれぞれ1個だけ設けられ、それら吸・排気弁41,42
の弁座41a,42aの中心を結ぶ線も上記カム軸33に平行
である。
図8により説明する。図7中の破線円51はシリンダヘッ
ド2の水ジャケット内壁面を示す。また符号53,54はそ
れぞれ吸気ポート、排気ポートを示す。
で排気ポート54に隣接し、車載状態で内燃機関の前方と
なる位置に、シリンダヘッドの水ジャケット51と通路59
で連通するサーモスタットケース57を、シリンダヘッド
2と一体に形成する。そしてサーモスタット56を着脱可
能に取付け、サーモスタットカバー58で蓋をする。
モスタットカバー58の合わせ面がシリンダヘッドデッキ
面3と一致するようにし、シリンダヘッドガスケット面
に設けた溝とサーモスタットカバー58のフランジ部によ
り、サーモスタット56に組付けられたシールラバーを圧
接する。なお、60は図示しないラジエータへ至る通路、
61は図示しない冷却水ポンプへ至る通路である。
ジャーナル部に対する負荷の増大に対処して、カム軸33
の取付けを強化して支持しながらカムホルダ35の取付位
置をシリンダヘッドデッキ面3としたこと、ロッカーア
ーム軸39をカム軸33に平行にしたこと、および吸気弁4
1,排気弁42をそれぞれ1個だけとしたことにより、シ
リンダヘッド2の上部を小型化することができ、またロ
ッカーアーム軸39の支持位置を下げることができる。し
たがって、ヘッドカバー部全体の小型化と重量削減を達
成できるから、内燃機関全体の高さ、ひいては重心も低
くでき、内燃機関の上部とフレームの間のスペース確保
に効果がある。
弁座41a,42aの中心を結ぶ線もカム軸33に平行になっ
ているので、バルブクリアランスの調整をするためのヘ
ッドカバー6側壁の窓孔を、片側一つにすることがで
き、この窓孔を塞ぐタペットホールキャップ7も一つで
すむ。また吸気弁41と排気弁42の間隔を近付けることに
より、上記窓孔を小さくすることができる。こうして、
吸・排気弁41,42のバルブクリアランスを調節する際
に、取外すキャップが一つですむので、作業が簡易化さ
れ、作業時間が短縮される。また部品点数、加工箇所の
減少によりコストが低減される
ース57がシリンダヘッド2と一体に形成されているの
で、冷却水通路の構造が簡素になり、サーモスタットカ
バー58を小型・軽量化できる。またサーモスタットケー
ス57が排気ポート54に隣接しているので、高温の部分に
最短距離で冷却水を効果的に流すことができ、冷却効率
を高めつつ、圧力損失を小さくすることができる。ま
た、車載状態で内燃機関の前方にサーモスタット56が配
置されるので、ラジエータの配管を短くすることができ
る。
ブロックの上面をシリンダヘッドと動弁系の一部ととも
に示す平面図である。
る。
る。
る。
を示す断面(正面)図である。
例を示す図である。
の他の例を示す図である。
ンダヘッドデッキ面、4…伝動部材通路、6…ヘッドカ
バー、7…タペットホールキャップ、10,20…オイルセ
パレート室、11,21…下部外壁、12,22…上部外壁、1
3,23a,23b…下部隔壁、24…上部隔壁、15a,15
b,25a,25b,25c…小部屋、26…シリンダガスケッ
ト、17,27…ブローバイガス吸入通路、18,28…ブロー
バイガス排出通路、19,29…オイル戻し通路、31…カム
チェーン、32…カムスプロケット、33…カム軸、34…カ
ム、35…カムホルダ、36…円筒状フォロア、37…プッシ
ュロッド、38…ロッカーアーム、39…ロッカーアーム
軸、40…アジャストスクリュー、41…吸気弁、42…排気
弁、43…燃焼室、44…点火プラグ軸線、45…ピストン、
51…水ジャケット、53…吸気ポート、54…排気ポート、
56…サーモスタット、57…サーモスタットケース、58…
サーモスタットカバー。
Claims (1)
- 【請求項1】クランク軸と動弁系のカム軸とを連結する
伝動部材通路の外側で、かつシリンダブロックとシリン
ダヘッドの合わせ面に、ブローバイガス中に含まれるオ
イルを分離するオイルセパレート室を設け、 上記合わせ面に垂直で、上記オイルセパレート室を複数
の小部屋に区画する隔壁を、上記シリンダブロックと上
記シリンダヘッドに交互に配置してラビリンス構造を形
成するとともに、 上記複数の小部屋のうち一方の端の小部屋に上記伝動部
材通路と連通するブローバイガス吸入通路、他方の端の
小部屋にブローバイガスをエアクリーナに戻すブローバ
イガス排出通路をそれぞれ設け、 さらに上記ブローバイガス吸入通路が設けられない各小
部屋には、上記伝動部材通路と連通するオイル戻し通路
を設けたことを特徴とする内燃機関のオイルセパレータ
構造。
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