JP2002020394A - 新規なリン化合物及びその用途 - Google Patents

新規なリン化合物及びその用途

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JP2002020394A
JP2002020394A JP2000202980A JP2000202980A JP2002020394A JP 2002020394 A JP2002020394 A JP 2002020394A JP 2000202980 A JP2000202980 A JP 2000202980A JP 2000202980 A JP2000202980 A JP 2000202980A JP 2002020394 A JP2002020394 A JP 2002020394A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 合成樹脂に対して成形加工時および燃焼時に
腐食性または有毒性のガスの発生がなく、優れた難燃性
と機械的特性とを付与しうるハロゲンを含有しない新規
なリン化合物を提供する。 【解決手段】 式Iまたは一般式IIのホスホリナン構
造を有する酸性リン酸エステルのピペラジン塩もしくは
C1〜6のアルキレンジアミン塩、およびその製造方法
と難燃剤としての使用。 (RとRは同一または異なり、C1〜3のアルキル
基を表す)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なリン化合物
に関する。さらに詳しくは、成形加工時および燃焼時に
樹脂組成物の熱分解による腐食性ガスあるいは有毒性ガ
スの発生がなく、樹脂に高い難燃性を付与し得るリン化
合物およびそれを含有する難燃剤に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂は、一般に燃焼しやすいの
で、近年用途の拡大に伴い難燃性の付与が強く要望さ
れ、種々の方法で難燃化処理が施されている。熱可塑性
樹脂を難燃化する一般的な手段として各種のハロゲン系
難燃剤を配合することが行われ、広く実用に供されてい
る。
【0003】しかし、ハロゲン系難燃剤を配合した樹脂
組成物は、成形加工時に腐食性ガスを発生するため、周
辺の機器を腐食しやすいという欠点がある。また、腐食
性ガスを処理するために特別の設備が必要であるという
欠点がある。また、燃焼時には発煙量が多く、ハロゲン
化水素などの有毒性ガスにより火災の際に避難する人々
が逃げ道を失う危険性が指摘されている。さらに、焼却
処分の際に、ダイオキシン類の発生源になるとの指摘が
されている。したがって、近年、このような欠点がない
ノンハロゲン系難燃剤が強く要望されている。
【0004】そこで、各種ノンハロゲン系難燃剤の中で
も有害な燃焼ガスを発生しない無機系水和物難燃剤、す
なわち、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水
酸化カルシウム、塩基性炭酸マグネシウム等の燃焼時に
腐食性ガスを発生しない水和金属酸化物を用いる方法が
用いられるようになった。無機系水和物難燃剤のなかで
も、とりわけ水酸化マグネシウムは脱水分解温度が高
く、また燃焼時の抑煙効果に優れていることから広く実
用に供されている。しかしながら、充分な難燃性を付与
するためには、大量に添加する必要があり、その結果、
得られる成形品は機械的特性が著しく低下するという問
題点がある。
【0005】また、特開昭61−106643号公報に
は、熱可塑性樹脂に対して縮合リン酸化合物とトリアジ
ン化合物の組み合わせを添加することにより、難燃性を
付与する方法が記載されている。また、特開昭60−1
52542号公報には、熱可塑性樹脂に対して、ポリリ
ン酸アンモニウムとトリフェニルアンチモンを同時に添
加することにより難燃性を付与する方法が記載されてい
る。しかし、これらの方法により樹脂に充分な難燃性を
付与するためには、難燃剤を大量に添加する必要があ
り、不経済であるのみならず、樹脂組成物の機械的特性
が著しく低下するという問題点がある。
【0006】また、米国特許第4154930号や第4
201705号公報には、ポリオレフィン樹脂に対し
て、ペンタエリスリトールの酸性リン酸エステル(3,
9−ジヒドロキシ2,4,8,10−テトラオキサ−
3,9−ジホスファスピロ[5.5]−ウンデカン−
3,9−ジオキシド)のメラミン塩を添加することによ
り難燃性を付与する方法が知られているが、近年の電
気、電子用部品または自動車部品などの用途において要
求される厳しい難燃性能を満たすことはできないので、
さらなる難燃剤が望まれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題点
に鑑みてなされたもので、成形加工時および燃焼時に腐
食性または有毒性のガスの発生がなく、合成樹脂に対し
て優れた難燃性を付与し得る、ハロゲン原子を含有しな
い難燃性ポリオレフィン樹脂組成物に有用な化合物およ
び難燃剤を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
の結果、特定のリン化合物が合成樹脂(例えば、ポリオ
レフィン樹脂)に対して優れた難燃性を付与し得ること
を見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】具体的には、本発明によれば、以下の式
(I)の化合物と:
【0010】
【化5】 アミンとの塩として形成される化合物が提供される。こ
こで、該アミンは、ピペラジンであるか、または炭素数
が1〜6のアルキレンジアミンである。
【0011】本発明によればまた、以下の式(II)の
化合物と
【0012】
【化6】 アミンとの塩として形成される化合物が提供される。こ
こで、該アミンは、ピペラジンであるか、または炭素数
が1〜6のアルキレンジアミンであり、式(II)中の
1およびR2は、同一または独立して、炭素数1〜3の
アルキル基を表す。
【0013】1つの実施態様では、前記アルキレンジア
ミンがエチレンジアミンである。
【0014】別の局面において、本発明によれば、上記
いずれかの化合物からなる、難燃剤が提供される。
【0015】また別の局面において本発明の方法は、難
燃剤の製造方法であって、式(I)の化合物とアミンと
を反応させて塩を形成する工程を包含する:
【0016】
【化7】 ただし、該アミンは、ピペラジンであるか、または炭素
数が1〜6のアルキレンジアミンである。
【0017】また別の局面において本発明の方法は、難
燃剤の製造方法であって、式(II)の化合物と、アミ
ンとを反応させて塩を形成する工程を包含する:
【0018】
【化8】 ただし、該アミンは、ピペラジンであるか、または炭素
数が1〜6のアルキレンジアミンであり、式(II)中
のR1およびR2は、同一または独立して、炭素数1〜3
のアルキル基を表す。
【0019】さらに別の局面において、本発明は、(ポ
リ)リン酸のメラミン塩およびアンモニウム塩からなる
群から選択される難燃剤の難燃性を改良する難燃性改質
剤であって、上記いずれかの化合物である、難燃性改質
剤を提供する。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の化合物は、式(I)また
は(II)で表される酸性リン酸エステルとアミンとの
塩である。ここで、当該アミンは、ピペラジンまたは炭
素数1〜6のアルキレンジアミン塩である。
【0021】(式Iの化合物)式(I)の化合物(本明
細書中において、化合物(I)ともいう。)は、酸性リ
ン酸エステルであって、従来公知の方法により合成され
得る。あるいは、式(I)の化合物として、市販されて
いるものを利用してもよい。合成方法の具体的な例を以
下に説明する。
【0022】式(I)の化合物は、例えば、以下のよう
に製造され得る。ペンタエリスリトールとオキシハロゲ
ン化リンとを反応させてホスホロクロリデートを得る。
ホスホロクロリデートを加水分解すると酸性リン酸エス
テル(I)が得られる。酸性リン酸エステル(I)とア
ミン化合物とを反応させることにより、アミン塩が製造
される。
【0023】上記合成方法の例をさらに詳細に説明す
る。この合成方法の例では、化合物(I)は、以下の式
(A)の化合物を経由する合成ルートで合成される。
【0024】
【化9】 (但し、Xは塩素原子または臭素原子を表す。) 化合物(A)は、ペンタエリスリトールと、オキシハロ
ゲン化リンとを反応させることにより得られる。反応に
用いるオキシハロゲン化リンの量は、例えば、ペンタエ
リスリトールに対して1.8から5モル当量が好まし
い。必要に応じて、反応に不活性な有機溶媒をこの反応
の際に用いることができる。使用可能な溶媒としては、
例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジクロロメタ
ン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、ジエ
チルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどが
挙げられる。適切な反応温度は、例えば、50℃〜13
0℃である。適切な時間は、例えば、1〜10時間であ
る。必要に応じて、公知の方法により精製されてもよ
い。
【0025】なお、ここで、当該オキシハロゲン化リン
の具体例としては、オキシ塩化リンおよびオキシ臭化リ
ンが挙げられる。
【0026】次いで、化合物(A)を加水分解すること
により、化合物(I)が合成される。例えば、化合物
(A)と、適量の水とを反応させる。反応させる量とし
ては、例えば、化合物(A)に対して1.8から2.4
モル当量である。適切な反応温度は、例えば、60〜1
00℃である。適切な反応時間は、例えば、0.5〜1
0時間である。得られた化合物は、必要に応じて、蒸
留、ろ過、洗浄、遠心分離などの公知の方法で精製され
る。
【0027】(式Iの酸性リン酸エステルのアミン塩)
式(I)の酸性リン酸エステルのアミン塩は、式(I)
の酸性リン酸エステルと、アミンとを反応させることに
より得られる。反応条件としては、リン酸とアミンとが
反応し得る反応条件である限り、任意の条件が使用され
得る。
【0028】このアミン塩は、例えば、以下のように製
造され得る。ペンタエリスリトールまたはネオペンチル
グリコールとオキシハロゲン化リンとを反応させてホス
ホロクロリデートを得る。ホスホロクロリデートを加水
分解して酸性リン酸エステル(I)を得る。酸性リン酸
エステル(I)とアミン化合物とを反応させることによ
りアミン塩が製造される。
【0029】具体的には、例えば、式(I)の化合物1
分子と、アミン1分子とが反応して、式(I)の化合物
のうちの1つのリン酸基と、アミンのうちの1つのNH
基とが反応して、塩としての化合物を形成することがで
きる。この場合、具体的には、模式的に、式(I)の化
合物を「D」と表し、アミンを「E」と表すと、この場
合の塩は、「D−E」との構造になる。
【0030】また例えば、式(I)の化合物1分子と、
アミン2分子とが反応して、アミン2分子のそれぞれの
分子の1つづつのNH基が、式(I)の化合物の2つの
リン酸基と結合して、塩としての化合物を形成すること
ができる。この場合、具体的には、式(I)の化合物を
「D」と表し、アミンを「E」と表すと、この場合の塩
は、「E−D−E」との構造になる。
【0031】またさらに例えば、式(I)の化合物2分
子と、アミン1分子とが反応して、式(I)の化合物2
分子のそれぞれの分子の1つづつのリン酸基が、アミン
の2つの塩基性水素と反応して、塩としての化合物を形
成することができる。この場合、具体的には、式(I)
の化合物を「D」と表し、アミンを「E」と表すと、こ
の場合の塩は、「D−E−D」との構造になる。
【0032】さらに、本発明の塩としての化合物は、式
(I)の化合物の複数分子と、アミンの複数分子とが結
合した、いわゆるポリマーのような構造を有していても
よい。具体的には、式(I)の化合物を「D」と表し、
アミンを「E」と表すと、「D−E−D−E−D−E−
D− … 」との構造となる。
【0033】このため、上述した各種の塩を包括的に簡
略化した一般式は、 Dnm (Dは式(I)の化合物の残基、Eはアミンの残基、m
は任意の自然数、nは、m、m+1、またはm−1から
選択される自然数)となる。
【0034】さらに、アミンがアルキレンジアミンであ
る場合、アミン1分子に対して、式(I)の化合物が3
分子または4分子結合してもよい。例えば、式イ
【0035】
【化10】 または、式ロ
【0036】
【化11】 のタイプの化合物であってもよい。また、このような結
合状態の部分構造を含んで、分岐構造を有するポリマ
ー、例えば、式ハ
【0037】
【化12】 または式ニ
【0038】
【化13】 のタイプの化合物であってもよい。
【0039】このような場合をも含めると、上記一般式 Dnm におけるnは、m−1から3m+1までの範囲の任意の
整数をとり得る。
【0040】本明細書中において、式(I)の化合物と
アミンとの塩とは、上記一般式で表されるすべての化合
物をいう。また、それらのうちの複数の化合物を組合せ
た混合物として用いてもよい。
【0041】例えば、式(I)の化合物とアミンとを反
応させた場合に、反応条件によっては、単一の化合物で
はなく、上記一般式 Dnm で示され得る複数の化合
物の混合物が得られる場合があるが、その場合に、得ら
れた複数種の化合物を分離する必要は必ずしもなく、そ
の混合物のまま難燃剤として使用しても、良好な性能を
発揮し得る。
【0042】また、塩として形成される化合物中に、複
数のアミン残基が存在する場合、それらのアミンは、同
一であってもよく、別種のものであってもよい。例え
ば、ピペラジンをE1、エチレンジアミンをE2として、 E1−D−E2 の構造の化合物であってもよく、 Dn1 k2 h (kおよびhは、k+h=m、すなわ
ち、kとhとの和がn、n-1、またはn+1となる任意
の自然数) との構造、すなわち、ポリマー型構造中にランダムに、
ピペラジンとエチレンジアミンとが使用される構造であ
ってもよい。
【0043】上記の塩として形成される各種の化合物に
おいては、nが10以下であることが好ましく、5以下
であることがより好ましい。3以下であることがさらに
好ましい。1つの好ましい実施態様では、1である。同
様に、mが10以下であることが好ましく、5以下であ
ることがより好ましい。3以下であることがさらに好ま
しい。1つの好ましい実施態様では、1である。
【0044】式(I)の化合物のアミン塩において、式
(I)の化合物とアミン(ピペラジンまたはアルキレン
ジアミン)との反応モル比は、好ましくは、1:1〜
1:2である。
【0045】本発明に用いるアルキレンジアミンは、炭
素数が1〜6のアルキレンジアミンであれば特に限定さ
れない。具体的には例えば、エチレンジアミン、テトラ
メチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等を例示で
きる。特に高い難燃性を付与できる点から好ましくはエ
チレンジアミンである。
【0046】式(I)の化合物と、アミンとの塩は、リ
ン酸とのアミンとの反応に関する従来公知の技術を応用
すれば、容易に合成することができる。
【0047】例えば、溶媒中で、式(I)の化合物と、
ピペラジンまたはアルキレンジアミンとを、必要に応じ
て加熱しながら反応させることにより合成することがで
きる。
【0048】ここで、溶媒としては、例えば、メタノー
ル、エタノール、イソプロパノールなどのアルコールが
使用可能である。
【0049】反応温度としては、例えば、0〜70℃の
温度が使用可能である。
【0050】反応時間としては、例えば、0.5〜5時
間程度反応させることができる。
【0051】合成反応に用いる式(I)の化合物と、ピ
ペラジンまたはアルキレンジアミンとの比率としては、
例えば、式(I)の化合物に対して0.9から2.3モ
ル当量のピペラジンまたはアルキレンジアミンを添加す
ることができる。
【0052】具体的には、例えば、ピペラジンおよび/
またはアルキレンジアミンの使用量を化合物(I)に対
して1.8〜2.3モル当量程度とすれば、化合物
(I):アミン(ピペラジンおよび/またはアルキレン
ジアミン)=1:2の塩を製造することができる。また
例えば、ピペラジンまたはアルキレンジアミンの使用量
を化合物(I)に対して0.9〜1.2モル当量とすれ
ば、化合物(I):アミン(ピペラジンまたはアルキレ
ンジアミン)=1:1の塩を製造することができる。
【0053】(化合物IIとアミンとの塩)次に、式
(II)の化合物とアミンとの塩について説明する。な
お、式(II)中のR1およびR2は、それぞれ独立し
て、炭素数1〜3のアルキル基であり、同一であっても
よく、または異なってもよい。R1およびR2は、例え
ば、メチル基、エチル基、プロピル基およびイソプロピ
ル基が挙げられる。メチル基が好ましい。
【0054】化合物IIとアミンとの塩は、例えば、以
下のように製造され得る。例えば、ネオペンチルグリコ
ールなどのグリコールとオキシハロゲン化リンとを反応
させてホスホロクロリデートを得る。ホスホロクロリデ
ートを加水分解して式(II)の酸性リン酸エステルを
得る。式(II)の酸性リン酸エステルとアミン化合物
とを反応させることによりアミン塩が製造される。
【0055】具体的には例えば、化合物(II)は、以
下の化合物(C)を原料として、以下の化合物(B)を
中間体として合成される。
【0056】
【化14】 (但し、R1およびR2は前記と同義を表す。)
【0057】
【化15】 (但し、R1およびR2、Xは前記と同義を表す。) 化合物(B)は、例えば、化合物(C)とオキシハロゲ
ン化リンとを反応させることにより得られる。反応量と
しては、例えば、化合物(C)に対して0.9から1.
2モル当量のオキシハロゲン化リンとを反応させること
ができる。反応は、必要に応じてベンゼン、トルエン、
キシレン、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホ
ルム、四塩化炭素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン等の反応に不活性な有機溶媒中で行う
ことができる。適切な反応温度は、例えば、50〜13
0℃である。適切な反応時間は、例えば、1〜10時間
である。得られた化合物は、必要に応じて、公知の方法
で精製され得る。
【0058】化合物(II)は、例えば、化合物(B)
を加水分解することにより得られる。例えば、化合物
(B)と適切な量の水とを反応させることにより得られ
る。水の量は、例えば、化合物(B)に対して0.9か
ら1.2モル当量である。適切な反応温度は、例えば、
60〜100℃である。適切な反応時間は、例えば、
0.5〜10時間である。得られた化合物は、必要に応
じて、蒸留、ろ過、洗浄、遠心分離などの公知の方法に
より精製され得る。
【0059】次いで、例えば、溶媒中で化合物(II)
とアミンとを反応させることによりアミン塩が得られ
る。
【0060】溶媒としては、例えば、メタノール、エタ
ノール、イソプロパノールなどのアルコール溶媒が使用
され得る。アミンの使用量としては、化合物(II)に
対して0.9〜2.3モル当量を添加することが好まし
い。反応温度としては、例えば、0〜70℃が好まし
い。反応時間としては、0.5〜5時間が好ましい。こ
のような反応条件を適切に選択することにより、化合物
(II)のピペラジン塩またはアルキレンジアミン塩が
得られる。
【0061】具体的には、例えば、アミンとしてピペラ
ジンを用いた場合には、化合物(II)1分子とアミン
1分子とが反応した化合物、または、化合物(II)2
分子とアミン1分子とが反応した化合物が得られる。化
合物(II)2分子とアミン1分子とが反応した化合物
が好ましい。
【0062】また例えば、アミンとしてアルキレンジア
ミンを用いた場合には、化合物(II)1分子とアミン
1分子とが反応した化合物、化合物(II)2分子とア
ミン1分子とが反応した化合物、化合物(II)3分子
とアミン1分子とが反応した化合物、または、化合物
(II)4分子とアミン1分子とが反応した化合物が得
られ得る。化合物(II)2分子とアミン1分子とが反
応した化合物が好ましい。
【0063】このような方法により、化合物(I)のア
ミン塩(ピペラジン塩または炭素数1〜6のアルキレン
ジアミン塩)、および化合物(II)のアミン塩(ピペ
ラジン塩または炭素数1〜6のアルキレンジアミン塩)
が結晶として得られる。必要に応じて上述した有機溶媒
による洗浄や再結晶、カラムクロマトグラフィーなどの
公知の方法により、さらに高純度の精製品とすることが
できる。
【0064】このようにして得られた本発明の化合物を
そのまま難燃剤とするか、あるいは、本発明の化合物を
主成分として難燃剤を製造すれば、得られる難燃剤は、
各種合成樹脂に対して優れた難燃性を付与し得る。
【0065】すなわち、本発明の難燃剤は、前記の化合
物(I)または化合物(II)のアミン塩(ピペラジン
塩または炭素数1〜6のアルキレンジアミン塩)の1種
もしくは2種以上の混合物を含有してなるものであり、
合成樹脂中または合成樹脂を得るための単量体中に添加
して使用される。
【0066】上記難燃剤中には、所望により各種化合物
を添加してもよい。例えば、リン酸エステル化合物を添
加することができる。具体的には、例えば、トリフェニ
ルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、ト
リキシリルホスフェート、トリメチルホスフェート、ト
リブチルホスフェートなどの単量型リン酸エステルを添
加してもよく、また、レゾルシンビス(リン酸ジフェニ
ル)、ビスフェノールAビス(リン酸ジフェニル)など
の縮合リン酸エステルを添加してもよい。また、水酸化
アルミニウム、水酸化マグネシウム、三酸化アンチモン
等の無機化合物を添加してもよく、またリン酸メラミ
ン、ポリリン酸メラミン、リン酸アンモニウム、ポリリ
ン酸アンモニウム、メラム、メラミン等の窒素含有化合
物などを添加してもよい。上述した各種添加剤のなかで
もリン酸メラミン、ポリリン酸メラミン、リン酸アンモ
ニウム、ポリリン酸アンモニウムが好ましい。ここで、
本発明の化合物と、リン酸メラミン、ポリリン酸メラミ
ン、リン酸アンモニウム、ポリリン酸アンモニウムから
選ばれる化合物とを併用すれば、樹脂への難燃性に対し
て相乗効果を発揮する。
【0067】本発明の化合物と、リン酸メラミン、ポリ
リン酸メラミン、リン酸アンモニウム、ポリリン酸アン
モニウムから選ばれる化合物とを併用する際のリン化合
物の配合量は、好ましくは、樹脂100重量部に対し
て、1〜60重量部であり、より好ましくは5〜50重
量部であり、さらに好ましくは、10〜30重量部であ
る。特に好ましくは、12〜25重量部である。配合量
が少なすぎる場合には充分な難燃性が得られにくい。逆
に配合量が少なすぎる場合には、得られる成形品におい
て充分な機械的特性を得にくい。充分な機械的特性が得
られない場合、実用性に乏しくなるので好ましくない。
【0068】また、本発明の化合物を難燃剤として使用
する際には、赤リン粉末、シリコーンまたは炭素粉末な
どを難燃助剤として配合しても差し支えない。赤リン粉
末としては安定化赤リン粉末を使用することが好まし
い。当該安定化赤リン粉末の例としては熱硬化性樹脂被
覆赤リン、オレフィン被覆赤リン、酸化チタン被覆赤リ
ン、チタンアルミニウム縮合物被覆赤リン等を挙げるこ
とができる。
【0069】さらに、本発明の化合物を難燃剤として使
用する際には、必要に応じて、組成物の物性を損なわな
い範囲で、一般的に配合されている各種添加剤を必要に
応じて添加してもよい。具体的には、例えばフェノール
系、アミン系、硫黄系、リン系、エポキシ系等の酸化防
止剤および安定剤、マイカ、タルク、アルミナ等の無機
充填剤および木粉等の有機充填剤、カチオン系活性剤や
非イオン系活性剤等の帯電防止剤、ガラス繊維、金属繊
維、ウィスカー等の補強材、ベンゾフェノン系、サリチ
レート系、ベンゾトリアゾール系、アクリロニトリル系
等の紫外線吸収剤、光安定剤、脂肪酸誘導体、高融点ワ
ックス系等の滑剤、軟化剤、酸化チタン、フタロシアニ
ン系等の顔料などの1種もしくは2種以上を必要に応じ
て、適切な量で使用することができる。
【0070】本発明の化合物を難燃剤として使用する場
合、その難燃剤を添加する対象となる樹脂は、合成樹脂
であってもよく、天然樹脂であってもよい。合成樹脂が
好ましい。また、樹脂は、熱可塑性樹脂であってもよ
く、熱硬化性樹脂であってもよい。好ましくは、熱可塑
性樹脂である。
【0071】熱可塑性樹脂の具体的な例としては、例え
ば、塩素化ポリエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリブタジエン、スチレン系樹脂、耐衝撃性ポリス
チレン、ポリ塩化ビニル、ACS樹脂、AS樹脂、AB
S樹脂、ポリフェニレンオキシド、変性ポリフェニレン
オキシド、ポリメチルメタクリレート、ポリアミド、ポ
リエステル、ポリカーボネートなどがある。熱硬化性樹
脂の具体的な例としては、ポリウレタン、フェノール樹
脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、不飽和ポ
リエステルなどが挙げられる。好ましくは非ハロゲン含
有樹脂である。非ハロゲン含有化合物である難燃剤と非
ハロゲン含有樹脂との組合せを選択した場合、有害、有
毒なハロゲン系ガスが発生する危険性は完全に克服され
るという利点がある。
【0072】また、本発明の化合物を難燃剤として使用
する場合、前記非ハロゲン含有樹脂の難燃化に有効であ
り、中でも、ポリオレフィン樹脂に添加した場合の難燃
性改良に特に有効である。
【0073】上述したポリオレフィン樹脂としては、従
来公知の任意のポリオレフィン樹脂が使用され得る。具
体的には例えば、ポリプロピレン樹脂、変性ポリプロピ
レン樹脂、ポリエチレン樹脂、変性ポリエチレン樹脂、
ポリ(1−ブテン)系樹脂、ポリペンテン系樹脂等が挙
げられる。またこれらの樹脂は、単独で使用されてもよ
く、複数種類を混合して用いてもよい。
【0074】前記変性ポリプロピレン樹脂の例として
は、例えば、プロピレンを主成分とする共重合体が挙げ
られる。プロピレンを主成分とする共重合体の例として
は、例えば、プロピレンを主成分とするプロピレン−α
−オレフィン共重合体を挙げることができる。前記α−
オレフィンとしては、例えば、エチレン、1−ヘキセ
ン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−ブ
テン、1−ペンテン等が挙げられる。
【0075】前記変性ポリエチレン樹脂の例としては、
エチレンを主成分とする共重合体が挙げられる。エチレ
ンを主成分とする共重合体の例としては、例えば、エチ
レンを主成分とするエチレン−α−オレフィン共重合体
を挙げることができる。
【0076】前記α−オレフィンの例としては、プロピ
レン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−
オクテン、1−ブテン、1−ペンテン等が挙げられる。
【0077】前記α−オレフィン以外の共重合体の例と
しては、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メ
チル(メタ)アクリレート共重合体、エチレン−エチル
(メタ)アクリレート共重合体等が挙げられる。
【0078】本発明の化合物を難燃剤として使用する場
合、もちろん、ポリオレフィン樹脂以外の樹脂に使用し
ても差し支えない。例えば、スチレン系樹脂、耐衝撃性
ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ACS樹脂、AS樹
脂、ABS樹脂、変性ポリフェニレンオキシド、ポリメ
チルメタクリレート、ポリアミド、ポリカーボネート、
ポリフェニレンスルフィド、ポリイミド、ポリエーテル
エーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリスルホ
ン、ポリアリレート、ポリエーテルケトン類、ポリエー
テルニトリル、ポリチオエーテルスルホン、ポリベンズ
イミダゾール、ポリカルボジイミド、各種液晶ポリマー
性樹脂およびこれらの混合物などの熱可塑性樹脂、なら
びにポリウレタン、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿
素樹脂、不飽和ポリエステル、ジアリルフタレート樹脂
およびこれらの混合物等の熱硬化性樹脂が挙げられる。
【0079】難燃剤として用いる場合、酸性リン酸エス
テルのアミン塩は単独で使用してもよく、若しくは二種
類以上の混合物として使用してもよい。
【0080】なお、化合物(I)とメラミンとの塩は、
上述したように、(ポリ)リン酸のメラミン塩またはア
ンモニウム塩と組み合わせて、難燃剤または難燃剤組成
物としてもよい。このように組み合わせて用いる場合、
化合物(I)とメラミンとの塩を、本明細書中では、便
宜上、(a成分)という。また、このように組み合わせ
て用いる場合の(ポリ)リン酸のメラミン塩、またはア
ンモニウム塩を、本明細書中では、便宜上、(b成分)
ともいう。
【0081】(ポリ)リン酸のメラミン塩またはアンモ
ニウム塩は、(ポリ)リン酸とメラミンまたはアンモニ
アとを反応させることにより製造される。一般に市販さ
れているポリリン酸メラミン、リン酸メラミン、ポリリ
ン酸アンモニウム、リン酸アンモニウムの何れのもので
も使用することができる。好ましくはリン酸メラミンで
ある。これらの化合物は単独で使用してもよく、若しく
は二種類以上の混合で使用してもよい。
【0082】好ましい実施態様では、前記(a成分)お
よび(b成分)に加えて、さらに高度にポリオレフィン
樹脂を難燃化する目的で(c成分)としてアクリル樹脂
変性ポリテトラフロオロエチレンを使用することが好ま
しい。
【0083】使用され得るアクリル樹脂変性ポリテトラ
フロオロエチレンは、ポリテトラフロオロエチレンをメ
タクリル酸アルキルエステルの重合体にて変性して製造
される。これは、ポリテトラフロオロエチレン中のフッ
素原子を表面に配列して高剛性とし、凝集性を小さくし
て容易に繊維状の網目構造が出来易くしたものである。
一般に市販されている何れのものでも使用することがで
きる。
【0084】上述したように、上記(a成分)と(b成
分)とを併用する場合、上記(a成分)の配合量は、樹
脂100重量部に対して、好ましくは、1〜60重量部
である。より好ましくは、5〜50重量部である。さら
に好ましくは、10〜30重量部である。特に好ましく
は、12〜25重量部である。配合量が少なすぎる場合
には充分な難燃性が得られにくい。配合量が多すぎる場
合には、得られる成形品の機械的特性が低下し易く、実
用性に乏しくなり易い。
【0085】上記(a成分)と(b成分)とを併用する
場合、上記(b成分)の配合量は、樹脂100重量部に
対して、好ましくは、1〜60重量部である。より好ま
しくは、5〜50重量部である。さらに好ましくは、1
0〜30重量部である。特に好ましくは、12〜25重
量部である。配合量が少なすぎる場合には充分な難燃性
が得られにくい。配合量が多すぎる場合には、得られる
成形品の機械的特性が低下し易く、実用性に乏しくなり
易い。
【0086】また(b成分)の配合量は、(a成分)1
00重量部に対して、30部〜300重量部であること
が好ましい。より好ましくは、40〜250重量部であ
り、さらに好ましくは、50〜200重量部である。
【0087】上記(c成分)を用いる場合、その配合量
は、樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部が
好ましい。より好ましくは0.2〜8重量部である。さ
らに好ましくは、0.3〜5重量部である。特に好まし
くは0.5〜2重量部である。配合量が少なすぎる場合
には充分な難燃性が得られにくい。また配合量が多すぎ
る場合には、得られる難燃性に比べて、組成物のコスト
が上がりやすい。
【0088】また、(c成分)を用いる場合、その配合
量は、(a成分)100重量部に対して、1〜30重量
部であることが好ましい。より好ましくは、2〜25重
量部であり、さらに好ましくは、3〜20重量部であ
る。
【0089】難燃性樹脂組成物には、必要に応じてその
性能を損なわない範囲内において、前記(a成分)およ
び前記(b成分)以外の難燃剤を併用してもよい。例え
ば、リン酸トリフェニル、リン酸トリクレジル、リン酸
トリメチル、リン酸トリエチル、レゾルシンビス(リン
酸ジフェニル)、ビスフェノールAビス(リン酸ジフェ
ニル)などのリン酸エステル、水酸化マグネシウム、水
酸化アルミニウムなどの無機化合物等を配合しても差し
支えない。
【0090】本発明の化合物を用いた難燃性樹脂組成物
は、任意の方法により、所望の成形品とされ得る。例え
ば、各成分を単軸押出機、2軸押出機、バンバリーミキ
サー、ニーダーミキサー、ロール等の汎用の混練装置を
用いて溶融混練し、板状、シート状やフィルム状などの
所望の形状に成形加工することにより所望の成形品が得
られる。
【0091】難燃剤の調製方法および難燃剤の樹脂への
添加方法も、公知の任意の方法が可能である。
【0092】(本発明の化合物の用途)本発明の化合物
を用いた難燃性樹脂組成物は、機械機構部品、電気・電
子部品、自動車部品として有用に用いることができる。
例えば、各種ギヤー、各種ケース、センサー、LEPラ
ンプ、コネクター、ソケット、抵抗器、リレーケース、
スイッチ、コイルボビン、コンデンサー、バリコンケー
ス、光ピックアップ、発振子、各種端子板、変成器、プ
ラグ、プリント配線板、チューナー、スピーカー、マイ
クロフォン、ヘッドフォン、小型モーター、磁気ヘッド
ベース、パワーモジュール、ハウジング、半導体、液
晶、FDDキャリッジ、FDDシャーシ、モーターブラ
ッシュホルダー、パラボラアンテナ、コンピューター関
連部品などに代表される電気・電子部品;VTR部品、
テレビ部品、アイロン、ヘアードライヤー、炊飯器部
品、電子レンジ部品、音響部品、オーディオ・レーザー
ディスク(登録商標)・コンパクトディスクなどの音声
機器部品、照明部品、冷蔵庫部品、エアコン部品、タイ
プライター部品、ワードプロセッサー部品などに代表さ
れる家庭、事務電気製品部品、オフィスコンピューター
関連部品、電話機関連部品、ファクシミリ関連部品複写
機関連部品、洗浄用治具、オイルレス軸受、船尾軸受、
水中軸受、などの各種軸受、モーター部品、ライター、
タイプライターなどに代表される機械関連部品、顕微
鏡、双眼鏡、カメラ、時計などに代表される光学機器、
精密機械関連部品;オルタネーターターミナル、オルタ
ネーターコネクター、ICレギュレーター、ライトディ
ヤー用ポテンショメーターベース、排気ガスバルブなど
の各種バルブ、燃料関係・排気系・吸気系各種パイプ、
エアーインテークノズルスノーケル、インテークマニホ
ールド、燃料ポンプ、エンジン冷却水ジョイント、キャ
ブレターメインボディー、キャブレタースペーサー、排
気ガスセンサー、冷却水センサー、油温センサー、ブレ
ーキパットウェアーセンサー、スロットルポジションセ
ンサー、クランクシャフトポジションセンサー、エアー
フローメーター、ブレーキバット磨耗センサー、エアコ
ン用サーモスタットベース、暖房温風フローコントロー
ルバルブ、ラジエーターモーター用ブラッシュホルダ
ー、ウォーターポンプインペラー、タービンべイン、ワ
イパーモーター関係部品、デュストリビュター、スター
タースィッチ、スターターリレー、トランスミッション
用ワイヤーハーネス、ウィンドウオッシャーノズル、エ
アコンパネルスィッチ基板、燃料関係電磁気弁用コイ
ル、ヒューズ用コネクター、ホーンターミナル、電装部
品絶縁板、ステップモーターローター、ランプソケッ
ト、ランプリフレクター、ランプハウジング、ブレーキ
ピストン、ソレノイドボビン、エンジンオイルフィルタ
ー、点火装置ケース、パソコン、プリンター、ディスプ
レー、CRTディスプレー、ファックス、コピー、ワー
プロ、ノートパソコン、DVDドライブ、PDドライ
ブ、フロッピー(登録商標)ディスクドライブなどの記
憶装置のハウジング、リレー、スイッチ、ケース部材、
トランス部材、コイルボビンなどの電気・電子機器部
品、自動車部品、機械部品、その他各種用途に幅広く用
いることができる。
【0093】(本発明の難燃剤)以上、本発明の化合物
について説明したが、本発明の難燃剤についても、本発
明の化合物について上述した、材料、製造方法および使
用方法などが同様に用いられる。
【0094】
【実施例】次に、本発明の実施例を説明するが、本発明
の範囲がこれらの実施例に限定されるものではない。
【0095】(調製例および合成例)化合物(A1)、
(A2)、および(A3)を、以下に説明する方法によ
り合成した。
【0096】(調製例1) ・3,9−ジヒドロキシ2,4,8,10−テトラオキ
サ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]−ウンデカン
−3,9−ジオキシド(以下、化合物(1)と略する)
の合成 第一段階反応 (反応式)
【0097】
【化16】 攪拌機、温度計、ジムロート型コンデンサーを備えた3
Lの三口フラスコに、ペンタエリスリトール680g
(5.0モル)、オキシ塩化燐3070g(20モル)
を充填し、撹拌しながら65℃まで0.5時間かけて昇
温した後、2時間反応させ、次いで110℃まで2時間
かけて昇温し反応を完結した。この際に発生する塩酸ガ
スは系外へ回収した(回収した塩酸量は理論の発生量に
対し102〜103wt%であった。)。得られた反応
物を室温まで冷却した後、1,4−ジオキサン700g
で繰り返し洗浄し、溶媒を除去し、白色固体のホスホロ
クロリデート1489.5gを得た。
【0098】第二段階反応 (反応式)
【0099】
【化17】 攪拌機、温度計、ジムロート型コンデンサーを備えた3
Lの三口フラスコに、該ホスホロクロリデート1470
g、1,4−ジオキサン1400gおよび、水162g
を充填し、撹拌しながら0.5時間かけて80℃まで昇
温し、さらに75℃から80℃の間で3.5時間反応さ
せた後、2時間かけて90℃まで昇温し、塩酸の発生が
なくなったことを確認して反応を完結した。この際に発
生する塩酸ガスは系外へ回収した(回収した塩酸量は理
論の発生量に対し80wt%であった。)。得られた反
応物を室温まで冷却した後、1,4−ジオキサン700
gで繰り返し洗浄し、溶媒を除去および乾燥を行い、白
色固体の化合物(1)を882.7g得た(酸価42
6.3/理論値432)。
【0100】(調製例2) ・2−ヒドロキシ−5,5−ジメチル−1,3,2−ジ
オキサホスホリナン−2−オキシド(以下、化合物
(2)と略する)の合成 第一段階反応 (反応式)
【0101】
【化18】 攪拌機、温度計、ジムロート型コンデンサーおよび追加
ロートを備えた3Lの四口フラスコに、ネオペンチルグ
リコール832g(8モル)、トルエン582.4gを
充填した。撹拌しながら、0.5時間かけて45℃まで
昇温した後、オキシ塩化燐1216g(7.9モル)を
2時間かけて追加した。その後、50℃で1時間反応さ
せた。その後、2時間かけて80℃まで昇温し、さらに
80℃で1時間熟成した。その後、80℃に維持しつつ
0.5時間かけて250mmHgまで減圧し発生する塩
酸を回収しながら1時間反応を行い、白色固体のホスホ
ロクロリデート2026gを得た。
【0102】第二段階反応 (反応式)
【0103】
【化19】 上記ホスホロクロリデート2026gに水148.5g
を添加し、0.5時間かけて85℃まで昇温した。発生
する塩酸を回収しつつ、85℃から90℃の間で3.5
時間反応させた。その後、2時間かけて95℃まで昇温
し、さらに95℃から100℃の間で2時間熟成し、塩
酸の発生がなくなったことを確認して反応を完結した。
得られた反応物を室温まで冷却した後、ろ過により固体
を分離し、該固体をトルエン300gで洗浄し、溶媒除
去および乾燥して、白色固体の化合物(2)を130
2.4g得た(酸価325/理論値338)。
【0104】(合成例1)化合物(A1)の合成 (3,9−ジヒドロキシ2,4,8,10−テトラオキ
サ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]−ウンデカン
−3,9−ジオキシドのピペラジン塩) C51028+C4102→C920228 攪拌機、温度計、ジムロート型コンデンサーおよび追加
ロートを備えた2Lの四つ口フラスコに、化合物(1)
を390g(1.5モル)、メタノールを500g充填
した。これを0.5時間かけて45℃まで昇温した。反
応物の温度を50℃から55℃の間に維持しつつ、メタ
ノール320gに溶解させた無水ピペラジン254.9
g(3.0モル)を1時間かけて追加した。反応により
生成した固体を溶解する目的でメタノール200gを追
加した。その後、同じ温度で1時間熟成して反応を完結
した。得られた反応物を室温まで冷却し、ろ過により固
体を分離した。該固体をメタノール350gで洗浄し、
溶媒除去および乾燥して、白色固体の化合物(A1)5
83gを得た。
【0105】(合成例2)化合物(A2)の合成 (3,9−ジヒドロキシ2,4,8,10−テトラオキ
サ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]−ウンデカン
−3,9−ジオキシドのエチレンジアミン塩) C51028+C282→C718228 攪拌機、温度計、ジムロート型コンデンサーおよび追加
ロートを備えた2Lの四つ口フラスコに、化合物(1)
を440g(1.7モル)、メタノールを750g充填
した。これを0.5時間かけて45℃まで昇温した。反
応物の温度を50℃から55℃の間に維持しつつ、メタ
ノール75gに溶解させたエチレンジアミン100.3
g(1.67モル)を1時間かけて追加し、反応により
生成した固体を溶解する目的でメタノール500gを追
加した。その後、同じ温度で1時間熟成して反応を完結
した。得られた反応物を室温まで冷却した。ろ過により
固体を分離した後、該固体をメタノール300gで洗浄
し、溶媒除去および乾燥して、白色固体の化合物(A
2)490gを得た。
【0106】(合成例3)化合物(A3)の合成 (2−ヒドロキシ−5,5−ジメチル−1,3,2−ジ
オキサホスホリナン−2−オキシドのピペラジン塩) 2C511PO4+C4102→C1432228 攪拌機、温度計、ジムロート型コンデンサーおよび追加
ロートを備えた2Lの四つ口フラスコに、化合物(2)
を664g(3.88モル)、メタノールを500g充
填した。これを0.5時間かけて45℃まで昇温した。
反応物の温度を50℃から55℃の間に維持しつつ、メ
タノール200gに溶解させた無水ピペラジン165.
3g(1.92モル)を1時間かけて追加した。反応に
より生成した固体を溶解する目的でメタノール200g
を追加し、その後、同じ温度で1時間熟成して反応を完
結した。得られた反応物を室温まで冷却し、ろ過により
固体を分離し、該固体をメタノール300gで洗浄し、
溶媒除去および乾燥して、白色固体の化合物(A3)7
68.9gを得た。
【0107】(比較合成例1)(化合物A4の合成) (3,9−ジヒドロキシ2,4,8,10−テトラオキ
サ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]−ウンデカン
−3,9−ジオキシドのメラミン塩) C51028+C366→C816628 無水ピペラジンの代わりに、メラミンを用いた以外は上
記合成例1と実施的に同様に、化合物を調製した。
【0108】上記の各合成例で得られた化合物について
元素分析を行った。元素分析装置として、株式会社柳本
製作所製「柳本高速CHNレコーダー MT−3型」を
使用した。なお、測定試料がリン含有化合物であるた
め、酸化タングステンを試料と共に白金ポートに入れて
測定した。
【0109】リンの含有率については、吸光光度法で測
定を行った。まず、過塩素酸と硝酸とで試料を分解し
た。その後、バナジン酸アンモニウム、モリブデン酸ア
ンモニウムおよび硝酸を加えて発色させ、分光光度計
(島津製作所製「DOUBLE−BEAM SPECT
ROPHOTOMETER UV−150−02」)を
使用し、440nmの波長の吸光度を測定した。
【0110】
【表1】 (実施例および比較例)2軸押出機を用いて、以下の表
2に示す所定量(重量部)の各成分を溶融混練し、難燃
性樹脂組成物を得た。得られた組成物を射出成形機にて
成形し、燃焼試験用および機械的特性測定用試料をそれ
ぞれ作製した。
【0111】各実施例および比較例中においては、以下
の材料を用いた。 ・ポリオレフィン樹脂:トクヤマ製商品名「トクヤマポ
リプロMS−670C」比重=0.90(g/cc)、
MI=23.0(g/10min)(以下、PP樹脂と
略する) ・酸性リン酸エステルのアミン塩:3,9−ジヒドロキ
シ2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスフ
ァスピロ[5.5]−ウンデカン−3,9−ジオキシド
のピペラジン塩(以下、化合物(A1)と略する)、
3,9−ジヒドロキシ2,4,8,10−テトラオキサ
−3,9−ジホスファスピロ[5.5]−ウンデカン−
3,9−ジオキシドのエチレンジアミン塩(以下、化合
物(A2)と略する)、および2−ヒドロキシ−5,5
−ジメチル−1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−
オキシドのピペラジン塩(以下、化合物(A3)と略す
る) ・リン酸メラミン:三和ケミカル製商品名「MPP−
A」 ・アクリル樹脂変性ポリテトラフルオロエチレン:三菱
レイヨン製商品名「メタブレンA−3000」(以下、
A−PTFEと略する) ・水酸化マグネシウム:協和化学工業製商品名「キスマ
5A」 ・水酸化アルミニウム:昭和電工製商品名「ハイジライ
トH−42M」 ・燐酸トリフェニル:大八化学工業製商品名「TP
P」。
【0112】燃焼試験は、UL−94垂直燃焼試験およ
びJIS規格K−7201に準拠した酸素指数法によっ
て評価した。UL−94垂直燃焼試験の結果は、V−
0、V−1、V−2、Burnの4段階で評価した。
【0113】機械的特性は、JIS規格K−7207試
験法に準拠した荷重たわみ温度(℃)により評価した。
【0114】評価結果を以下の一覧表に示す。
【0115】
【表2】 この表から理解されるように、本発明によれば、難燃性
に優れたポリオレフィン樹脂用の難燃剤が得られる。
【0116】
【発明の効果】本発明のリン化合物、すなわち化合物
(I)のピペラジン塩および/または炭素数が1〜6で
あるアルキレンジアミン塩、化合物(II)のピペラジ
ン塩および/または炭素数が1〜6であるアルキレンジ
アミン塩は、合成樹脂に対して優れた難燃性を示すこと
から、本発明により難燃剤として優れた性質を発揮する
新規化学物質を提供することが可能となる。
【0117】本発明の難燃性ポリオレフィン樹脂組成物
の構成は前述の通りである。ハロゲンを含有した難燃剤
を使用しないため加工時や燃焼時にハロゲン系ガスの発
生が無く、人体への有毒性や機器への腐食性等の安全面
の問題が無い。また、優れた難燃性と機械的特性を併せ
持つことにより幅広い用途に用いることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 上記実施例において得られた化合物A1のI
Rスペクトルを示す。
【図2】 上記実施例において得られた化合物A2のI
Rスペクトルを示す。
【図3】 上記実施例において得られた化合物A3のI
Rスペクトルを示す。
フロントページの続き Fターム(参考) 4H028 AA38 AA40 BA06 4H050 AA01 AA02 AB80 AC90 4J002 AC031 BB031 BB121 BB241 BC021 BC041 BC061 BD041 BG061 BN101 BN141 BN151 CF001 CG001 CH071 CL001 DE077 DE127 DE147 DH047 DH057 EU187 EW047 EW086 EW177 FD010 FD050 FD070 FD090 FD100 FD136 FD137 FD170

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I)の化合物と: 【化1】 アミンとの塩として形成される化合物であって、ここ
    で、該アミンは、ピペラジンであるか、または炭素数が
    1〜6のアルキレンジアミンである、化合物。
  2. 【請求項2】 式(II)の化合物と 【化2】 アミンとの塩として形成される化合物であってここで、
    該アミンは、ピペラジンであるか、または炭素数が1〜
    6のアルキレンジアミンであり、式(II)中のR1
    よびR2は、同一または独立して、炭素数1〜3のアル
    キル基を表す、化合物。
  3. 【請求項3】 前記アルキレンジアミンがエチレンジア
    ミンである、請求項1または2に記載の化合物。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれか1項に記載の
    化合物からなる、難燃剤。
  5. 【請求項5】 難燃剤の製造方法であって、式(I)の
    化合物とアミンとを反応させて塩を形成する工程を包含
    する、方法: 【化3】 ただし、該アミンは、ピペラジンであるか、または炭素
    数が1〜6のアルキレンジアミンである。
  6. 【請求項6】 難燃剤の製造方法であって、式(II)
    の化合物と、アミンとを反応させて塩を形成する工程を
    包含する、方法: 【化4】 ただし、該アミンは、ピペラジンであるか、または炭素
    数が1〜6のアルキレンジアミンであり、式(II)中
    のR1およびR2は、同一または独立して、炭素数1〜3
    のアルキル基を表す。
  7. 【請求項7】 (ポリ)リン酸のメラミン塩およびアン
    モニウム塩からなる群から選択される難燃剤の難燃性を
    改良する難燃性改質剤であって、請求項1から3のいず
    れか1項に記載の化合物である、難燃性改質剤。
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