JP2002020180A - セラミックス・金属複合構造体及びその製造方法、並びにセラミックス・金属複合構造体用ガスケット及び酸素輸送応用装置 - Google Patents

セラミックス・金属複合構造体及びその製造方法、並びにセラミックス・金属複合構造体用ガスケット及び酸素輸送応用装置

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JP2002020180A
JP2002020180A JP2000199566A JP2000199566A JP2002020180A JP 2002020180 A JP2002020180 A JP 2002020180A JP 2000199566 A JP2000199566 A JP 2000199566A JP 2000199566 A JP2000199566 A JP 2000199566A JP 2002020180 A JP2002020180 A JP 2002020180A
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ceramic
metal
conductive ceramics
ceramics
silver
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Wataru Ito
伊藤  渉
Tadashi Sakon
正 佐近
Hitoshi Donomae
等 堂野前
Toru Nagai
徹 永井
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Nippon Steel Corp
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Nippon Steel Corp
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温において、セラミックスと金属部材との
接合部のガスシール性を付与するとともに、高温−室温
の繰り返し耐性に優れ、かつメンテナンス性に優れた、
酸素輸送応用装置に好適に使用される金属部材との接合
部位を有するセラミックス・金属複合構造体を提供す
る。 【解決手段】 酸素イオン伝導性セラミックス、電子伝
導性セラミックス、及び混合伝導性セラミックスのうち
から選ばれた複数のセラミックス(1a,1b)が接合
した接合体と、金属部材3とを有してなるセラミックス
・金属複合構造体において、セラミックス1a,1bと
金属部材3との接合部材2を銀又は銀合金を材料として
構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セラミックス・金
属複合構造体及びその製造方法、並びにセラミックス・
金属複合構造体用ガスケット及び酸素輸送応用装置に関
し、混合伝導性セラミックスを用いた純酸素、酸素富化
空気などの製造装置や炭化水素ガスの部分酸化に代表さ
れる隔膜リアクター、及び酸素イオン伝導性セラミック
スを用いた固体酸化物燃料電池等に好適に使用されるも
のである。
【0002】
【従来の技術】酸素イオン伝導性セラミックスは、固体
酸化物燃料電池への応用に大きな期待が寄せられてい
る。固体酸化物燃料電池は、燃料が有する化学エネル
ギーが熱エネルギーに変わることなく直接電気エネルギ
ーに変換されるため、カルノーサイクルに制約される熱
機関と比較して発電効率が高い、NOX排出がないな
どクリーンな環境調和型の発電方式である、高温動作
させるため、廃熱をコ・ジェネレーションに利用すれば
最終的に70%〜80%の総合エネルギー効率が期待で
きる、などの理由により、研究開発が盛んに行われてい
る。
【0003】また、電子伝導性セラミックスは、固体酸
化物燃料電池の電極材料としての用途があるため、その
重要度は近年ますます盛んになってきた。
【0004】一方、酸素イオン伝導性と電子伝導性を合
わせ持つ混合伝導性セラミックスは、純酸素、酸素富化
空気などの製造技術や炭化水素ガスの部分酸化に代表さ
れる隔膜リアクターへの応用が考案されていたが、最近
の混合伝導性セラミックスの高機能化(主として酸素イ
オン伝導率の向上)に伴い、実用化研究がますます盛ん
に行われるようになってきた。これは、安価に酸素を
製造できれば、製鉄・ガラス・セメントなど大量に酸素
を消費する分野においてその経済効果は莫大であるし、
医療用としても利用価値が高い、天然ガス液体燃料化
技術(gas to liquid :GTL) が注目を集めるようにな
り、その要素技術である隔膜リアクターの開発意義が大
きくなった、などがその理由である。
【0005】酸素イオン伝導性セラミックスや混合伝導
性セラミックスは、電子伝導性セラミックスと組み合わ
せることにより、純酸素、酸素富化空気などの製造装置
や隔膜リアクター、及び固体酸化物燃料電池へ応用する
ことが出来るが、必ずしもこれに限ったものではない。
酸素イオン伝導性セラミックスを用いて両端に電圧を印
加し、酸素イオンを輸送して酸素ガスを得るような酸素
イオンポンプ等への応用も可能となるなど、機能性セラ
ミックスとしての優れた特性を利用して幅広い応用が考
えられる。
【0006】このように、純酸素、酸素富化空気などの
製造装置、隔膜リアクター、固体酸化物燃料電池、酸素
イオンポンプ等を酸素輸送応用装置と言うことが出来
る。なお、これ以降、酸素イオン伝導性と混合伝導性を
区別する必要がない場合は、「酸素輸送性」という表現
を用いる。
【0007】前述のようなセラミックスの酸素輸送性を
利用して酸素輸送応用装置に組み上げるためには、酸素
分圧の異なる2種類の混合ガスを酸素輸送を行うセラミ
ックスで完全に隔離し、酸素イオンのみを選択的に輸送
することが必要である。
【0008】上述した例で説明すると、酸素含有ガス
(例えば、空気)から酸素ガスを選択的に透過させ、透
過した酸素を集めることにより純酸素を得る純酸素製造
装置では、酸素含有ガスと透過ガスは酸素輸送を行うセ
ラミックスで完全に隔離されていないと純酸素が得られ
ない。また、隔膜リアクターでは、酸素含有ガス(例え
ば、空気)と炭化水素ガス(例えば、メタンを主成分と
する天然ガス)を混合伝導性セラミックスで隔離するこ
とにより、セラミックス中を酸素イオンが空気側から炭
化水素ガス側に輸送され、炭化水素ガス側のセラミック
ス表面において炭化水素ガスを酸化させて合成ガス(一
酸化炭素と水素の混合ガス)や部分酸化体を得る。更
に、固体酸化物燃料電池では、水素等の燃料ガスと空気
を酸素イオン伝導性セラミックスで隔離して、輸送され
る酸素イオン量に比例した電力を得る。
【0009】このように2種類のガスを隔離して酸素イ
オンを選択的に輸送させるためには、酸素輸送性セラミ
ックス自体がガス分子に対して緻密であるとともに、酸
素輸送性セラミックスを支える部位におけるガスシール
性が求められる。特に、反応容器が一般に金属であるこ
とから、酸素輸送性セラミックスと金属部材との接合技
術は特に重要な技術である。
【0010】酸素輸送性セラミックスのイオン伝導率
は、酸素の透過速度を左右する重要な物理特性である
が、イオン伝導率は高温にしないと実用上利用できるほ
どの値を示さない。一般に、酸素分離や隔膜リアクター
では800℃以上、燃料電池では900℃以上の温度領
域下で酸素輸送性セラミックスが用いられる。すなわ
ち、前述のセラミックスを支える部位におけるガスシー
ル性は使用温度である高温域で保たれる必要がある。
【0011】更に、一般に酸素輸送性セラミックスには
線熱膨張率が非常に大きいという特徴がある。例えば、
高い酸素イオン伝導率を有するLa-Sr-Co-Fe系酸化物セ
ラミクスの室温から800℃までの平均の線熱膨張係数
は、(La0.2Sr0.8)(Co0.8Fe0. 2)Oxで約26ppm/K、
(La0.2Sr0.8)(Co0.4Fe0.4Cu0.2)Oxで約20ppm/K
である(特開平9−235121号公報)のに対し、一
般のセラミックスでは線熱膨張係数が大きいことで知ら
れているマグネシアでさえ13.4ppm/Kである。
また、ステンレス鋼のSUS310Sで17.5ppm/K、
インコロイ(Incoloy 800)で14.2ppm/K(27
3〜373K)程度である。
【0012】すなわち、酸素輸送性セラミックスを他の
部材、例えば金属やセラミックスと接合する場合には、
両者の線熱膨張率の大きな違いが原因となって、高温域
でのシール性が劣化する、あるいは室温−高温の繰り返
し使用により酸素輸送性セラミックスが割れるなどの問
題が生ずる。
【0013】これに対し、キム(Kim)とその共同研究者
(1998年刊、ソリッドステートアイオニクス(Solid
State Ionics)第106巻、189乃至195頁)は、
Sr-Co-Fe系酸化物、あるいはSm-Sr-Co系酸化物を石英チ
ューブと接合するのに金のリングを用いた。ガスクロマ
トグラフを用いてガスリークをチェックし、検出限界以
下(5ppm以下)であることを確認した。
【0014】バウミースター(Bouwmeester)とその共同
研究者(1998年刊、ソリッドステートアイオニクス
(Solid State Ionics)第111巻、263乃至272
頁)は、 La-Sr-Co系酸化物を石英チューブと接合する
のにガラスのリングを用いた。ガスクロマトグラフを用
いてガスリークをチェックし、1%以下であることを確
認した。
【0015】寺岡とその共同研究者(1988年刊、日
本化学会誌、第7号、1084乃至1089頁)は、La
-Sr-Co-Fe系酸化物とムライト管を接合するのに、1mmφ
の銀線を環状にして挟み込み、銀ペーストで固定して銀
の融点温度で熱処理する方法を述べている。
【0016】更に、伊藤とその研究者(1994年刊、
ジャーナルオブメンブレンサイエンス(Journal of Memb
rane Science)第92巻、239乃至246頁)は、La-
Sr-Co系酸化物とアルミナ管を接合するのに、セラミッ
クスボンドを用いた。ガスクロマトグラフを用いてリー
クがないことを室温で確認した。
【0017】一方、本発明でも接合材料として好適に用
いられる貴金属粘土については、これを成形して焼成す
ることにより貴金属造形物を作製する方法が開示されて
おり(特開平4−26707号公報)、更に成形性や造
形物の外観を改良するために貴金属粉末の粒径や粘土の
配合を変えた貴金属粘土も知られている(特開平7−7
0604号公報)。
【0018】前記貴金属粘土は、装飾分野で利用される
ことを目的として開発されたものであり、これがセラミ
ックスの接合に好適に用いられることは、我々が本発明
をなすに至った研究の結果初めて明らかにされたもので
ある。従って、本発明に関わる貴金属粘土は材料として
は既に知られていたものであるが、本技術分野において
本材料を用いた先行技術は存在しなかった。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】前述の代表的なガスシ
ールに関する先行技術は、いずれも実験室レベルのもの
であり、実用化するためには次のような課題があった。
【0020】すなわち、室温から評価温度まで昇温した
時に酸素輸送性セラミックスを支える部位におけるガス
リークが抑えられれば実験の目的を達成できるため、実
験終了後の冷却過程における酸素輸送性セラミックスの
割れなどに対する課題認識はなかった。しかしながら、
実用の装置では酸素輸送性セラミックスの表面積をなる
べく大きくしたいとの要請から、複数のセラミックスが
同時に装置内に配置されることになる。このような状況
で運転中、仮に1個(本)のセラミックスが破損した場
合には運転を中止し、室温下での交換作業が必要になる
が、高温−室温の繰り返しに対する耐性がないと、たっ
た1個(本)の破損で他の多くのセラミックスを交換す
ることを余儀なくされてしまい、はなはだ効率が悪く、
それどころか到底実用化することは出来ない。
【0021】従って、高温−室温の繰り返しに対して酸
素輸送性セラミックスとこれを支える部材の熱膨張差に
基づくセラミックスの破損がなく、かつガスシール性を
損なわない接合方法を開発する必要がある。
【0022】また、実用の酸素輸送応用装置ではメンテ
ナンス性も十分に考慮する必要がある。装置の停止期間
が製造効率に大きく影響を及ぼすので、メンテナンス性
を高めることで最短の休止時間で稼働させるためであ
る。
【0023】酸素輸送応用装置のメンテナンス性は、酸
素輸送性セラミックスとこれを支える部材の接合部にお
けるある程度の密着性と剥離性に大きく関係する。密着
性と剥離性は一見すると相反する特性のように思われる
が、この2つの特性が重要であることを次に説明する。
【0024】まず密着性についてであるが、高温での操
業後、メンテナンスのため室温にいったん冷却した場
合、ある程度の密着性がないと数あるセラミックスが保
持できないために装置の筐体から外れてしまい再度セッ
トするのに手間がかかる。
【0025】次に剥離性についてであるが、装置を長時
間稼働させると次第に酸素輸送性セラミックスの特性劣
化が起こり、いずれセラミックスの交換作業が必要にな
る。もし、酸素輸送性セラミックスとこれを支える部材
の接合部における剥離性が悪いと、セラミックスの交換
に手間取るばかりかセラミックス部分の破壊を伴って分
離する場合があり、接合部に残った接合材料の除去など
余分な手間がかかるようになる。
【0026】すなわち、本発明に関わるメンテナンス性
として接合材料に求められるのは、この密着性と剥離性
がうまく融合した特性であり、従来の技術ではこれを実
現することは出来なかった。
【0027】そこで本発明は、前記課題に鑑みてなされ
たものであり、酸素イオン伝導性セラミックス、電子伝
導性セラミックス、及び混合伝導性セラミックスのうち
から選ばれた少なくとも1種のセラミックス、又は複数
の前記セラミックスが接合した接合体と、金属部材との
接合部に高温下でのガスシール性を付与するとともに、
高温−室温の繰り返し耐性に優れ、かつメンテナンス性
に優れたセラミックス・金属複合構造体及びその好適な
製造方法を提供することを目的とする。
【0028】更に、前記セラミックスと前記金属部材と
の接合部に高温下でのガスシール性を付与するととも
に、高温−室温の繰り返し耐性に優れ、かつメンテナン
ス性に優れたガスケットを提供することを目的とする。
【0029】更に、前記セラミックス・金属複合構造体
を筐体内に備えてなり、前記セラミックスと前記金属部
材との接合部に高温下でのガスシール性を付与するとと
もに、高温−室温の繰り返し耐性に優れ、かつメンテナ
ンス性を向上させる信頼性の高い安価で高効率な酸素輸
送応用装置を提供することを目的とする。
【0030】
【課題を解決するための手段】本発明のセラミックス・
金属複合構造体は、酸素イオン伝導性セラミックス、電
子伝導性セラミックス、及び酸素イオン伝導性と電子伝
導性とを併有する混合伝導性セラミックスのうちから選
ばれた少なくとも1種のセラミックスと、金属部材とを
含んでなるものであって、前記セラミックスと前記金属
部材との接合部材が、銀又は銀合金を材料としてなるこ
とを特徴とする。
【0031】本発明のセラミックス・金属複合構造体
は、酸素イオン伝導性セラミックス、電子伝導性セラミ
ックス、及び酸素イオン伝導性と電子伝導性とを併有す
る混合伝導性セラミックスのうちから選ばれた複数のセ
ラミックスが接合した接合体と、金属部材とを含んでな
るものであって、前記セラミックスと前記金属部材との
接合部材が、銀又は銀合金を材料としてなることを特徴
とする。
【0032】この場合、前記接合体を、酸素イオン伝導
性セラミックス又は混合伝導性セラミックスの緻密体
と、混合伝導性セラミックス又は電子伝導性セラミック
スの多孔体が接合したものとすることが好適である。
【0033】本発明は、前記セラミックス・金属複合構
造体を製造するに際して、前記セラミックスと前記金属
部材との接合面に、銀又は銀合金を材料とする貴金属粘
土ガスケット又は銀又は銀合金を材料とする貴金属ガス
ケットを挟み込み、550℃以上、950℃以下で熱処
理して接合することを特徴とする。
【0034】本発明は、前記セラミックス・金属複合構
造体に用いられ、前記セラミックスと前記金属部材とを
接続するガスケットであって、銀又は銀合金を材料とす
る貴金属粘土シート、或いは銀又は銀合金を材料とする
貴金属シートをリング状に切り抜き加工したものである
ことを特徴とする。
【0035】本発明は、筐体内を前記セラミックス・金
属複合構造体で仕切る構造とされた酸素輸送応用装置で
あって、前記セラミックスと前記金属部材との接合部材
が、銀又は銀合金を材料としてなることを特徴とする。
【0036】
【発明の実施の形態】酸素輸送性セラミックスを複数用
いて、高い信頼性でしかも安価に高効率な酸素輸送応用
装置に組み上げるためには、酸素イオンの輸送機能を持
ったセラミックスを装置の筐体に保持するための、セラ
ミックス−金属接合を避けて通ることは出来ない。
【0037】本発明は、混合伝導性セラミックスと金属
部材の接合、酸素イオン伝導性セラミックスと金属部材
の接合、及び電子伝導性セラミックスと金属部材の接合
に関して研究を行った結果、接合部に銀、或いは銀合金
を用いることにより、接合部に高温下でのガスシール性
を付与するとともに、高温−室温の繰り返し耐性に優
れ、かつメンテナンス性に優れたセラミックス・金属複
合構造体とすることができることを見出したことに基づ
く。
【0038】酸素イオン伝導性セラミックス、混合伝導
性セラミックス、又は電子伝導性セラミックスと金属部
材の接合部に銀、或いは銀合金を用いることにより、金
属部材には、鉄、クロム、ニッケルからなるステンレ
ス、或いは一般の耐熱合金などの他、種々の金属材料が
幅広く用いることができる。これは、銀、或いは銀合金
の化学的安定性が高く、高温において金属部材との接合
部で副反応が起きることが無いため、常温での剥離性が
維持されることによる。但し、この金属材料は、本発明
が目指す酸素輸送応用装置が高温で操業されるため、高
温条件下(例えば、550℃〜950℃)で金属部材自
体が極端な酸化、或いは溶融といった構造部材としてみ
たときの劣化がない材料に限定される。
【0039】接合部材に用いる銀は、化学的に安定な金
属であることの他、本発明で用いられる酸素輸送応用装
置の稼働温度域で軟化する特徴を有する金属である。軟
化することによりシール性の発現が期待できる。また、
線熱膨張係数が約22ppm/Kと酸素輸送性セラミッ
クスに近い値を持つ。このような特徴を持つ限り本発明
に適用することが出来、銀をベースにした合金の接合部
材でも同様の効果を確認できる。例えば、金、銅、パラ
ジウムは軟化温度や熱膨張係数の制御に有用な合金化元
素の例である。その他、Zn, Cd, In, Sn, Ti, Co, Cr,
Fe, Ga, Niなどを添加しても良い。合金化元素の種類や
添加量は、上述の銀の特性を大きく変えない限りいずれ
を選んでも良いが、銀の含有量は50質量%以上が上述
の銀の特性を維持する点で望ましい。
【0040】次に、本発明で提供するセラミックス・金
属複合構造体の1つの例を図1に示す。図1は、接合部
位の断面の一部を図示したものであり、このような接合
部位を有していればセラミックス・金属複合構造体の形
状が制限されることはなく、また、他の部材との複合体
であっても差し支えない。図1において、1aは酸素イ
オン伝導性セラミックス、混合伝導性セラミックス、又
は電子伝導性セラミックスのいずれかを示し、2は接合
材料である銀、或いは銀合金を示し、3は金属部材を示
している。このセラミックス・金属複合構造体は金属部
分を有しているため、この複合構造体を酸素輸送応用装
置の金属製筐体に取り付けるためには通常の溶接技術が
利用できる。また、金属部材3が酸素輸送応用装置の金
属製筐体そのものでもよい。
【0041】本発明で提供するセラミックス・金属複合
構造体のもう1つの例を図2に示す。図2は図1と同
様、接合部位の断面の一部を図示したものである。図2
において、1a及び1bは酸素イオン伝導性セラミック
ス、混合伝導性セラミックス、又は電子伝導性セラミッ
クスのいずれかを示し、1aと1bは同種セラミックス
でも異種セラミックスでもよい。1aと1bは接合材料
4によって接合されている接合体である。この接合体は
銀、或いは銀合金の接合材料2によって金属部材3と接
合される。
【0042】前記セラミックス−セラミックス接合、す
なわち1aと1bの接合材料4は、銀、或いは銀合金を
用いても良いが、これに限るものではない。例えば、1
a又は1bと同一組成の粉を溶媒に分散させたスラリー
を接合部に塗布し焼結させる、「固相反応法」を用いる
ことにより接合させても良い。
【0043】また、酸素イオン伝導性セラミックス、又
は混合伝導性セラミックスの緻密体と、混合伝導性セラ
ミックス、又は電子伝導性セラミックスの多孔体が接合
した接合体についても、その接合方法は銀、或いは銀合
金による接合に限らず、固相反応法などいずれの手法を
選んでも良い。
【0044】更に、混合伝導性セラミックス、又は電子
伝導性セラミックスの多孔体の表面に、酸素イオン伝導
性セラミックス、又は混合伝導性セラミックスの粉を溶
媒に分散させたスラリーを塗布し焼結させることによ
り、酸素イオン伝導性セラミックス、又は混合伝導性セ
ラミックスの緻密体を新たに形成する場合、或いは、酸
素イオン伝導性セラミックス、又は混合伝導性セラミッ
クスの緻密体の表面に、混合伝導性セラミックス、又は
電子伝導性セラミックスの粉を溶媒に分散させたスラリ
ーを塗布し焼結させることにより、混合伝導性セラミッ
クス、又は電子伝導性セラミックスの多孔体を新たに形
成する場合など、いずれも、酸素イオン伝導性セラミッ
クス、又は混合伝導性セラミックスの緻密体と、混合伝
導性セラミックス、又は電子伝導性セラミックスの多孔
体が接合した接合体を得るための接合方法の1つであ
る。なお、セラミックスの粉を溶媒に分散させたスラリ
ーを塗布して焼結させることにより、新たに形成される
セラミックスを緻密体や多孔体とするには、スラリーの
成分調整や焼き付け条件を最適化することにより可能で
ある。
【0045】本発明のセラミックス・金属複合構造体
は、セラミックス或いはセラミックス接合体と金属部材
の接合面に銀、或いは銀合金のガスケットを挟み込み、
例えば、3000Pa程度の軽い圧力をセラミックス側
と金属側の両側から接合部にかけながら550℃以上、
950℃以下で熱処理をすることにより形成することが
出来る。
【0046】このセラミックスと金属部材をおさえる圧
力は、後述の実施例1で述べるように、材料を立てて接
合するようにすれば材料の自重でこの程度の圧力を加え
ることが出来、意図的に力を加える必要は必ずしもな
い。逆に、あまりに大きな力がかかるような条件では、
軟化した銀が接合部より吐き出されてしまい密着性・剥
離性ともに低下することがある。従って、加える圧力は
1MPa程度以下にするのが適当である。
【0047】最適な熱処理温度はガスケットの種類、例
えば、粘土シートから加工したもの、金属シートから加
工したもの等、あるいは銀合金の成分により多少変化す
るが、550℃以上、950℃以下である。550℃以
下ではいずれの組み合わせでもガスのリークを抑えるこ
とが出来ず、また、950℃より高いと溶融(銀の融点
は961℃)状態となり均一な厚みの接合部とならない
ためにやはりガスシール性に劣る構造となってしまうた
めである。
【0048】上述した方法で、酸素輸送応用装置に好適
に使用されるセラミックス・金属複合構造体を得ること
ができるが、550℃〜950℃の範囲で操業する場
合、室温でガスケットを挟み込んだ状態で所定の温度に
上げるだけで接合は完了し、目的とする複合構造体とし
てそのまま利用することが出来るため、必ずしも予め熱
処理を施して複合構造体としておかなくてもよい。
【0049】本発明で用いられるガスケットは銀、或い
は銀合金の貴金属粘土シートをリング状に切り抜き加工
することにより容易に製造することが出来る。
【0050】貴金属粘土シートは特殊なものを用いる必
要はなく、例えば、特開平7−70604号公報に開示
されているような、貴金属粉末とセルロース系水溶性バ
インダーと界面活性剤を含有し、残部が水及び不可避不
純物からなる粘土が好適に用いられる。
【0051】貴金属粘土シートから加工して得られるガ
スケットは、弾力性に富むため熱処理によって徐々に有
機成分が除去される過程で適度に収縮される特徴がある
こと、及び粘土中に分散している貴金属粉末が微粉であ
るため焼結しやすいなどが理由で、550℃の低温でガ
スシールが実現でき、メンテナンス性も良好という特徴
を有する。
【0052】一方、前記粘土シートと比較すると最適な
熱処理温度は若干高くなるものの、銀、或いは銀合金の
貴金属シートをリング状に切り抜き加工することによっ
ても複合構造体用ガスケットとすることが出来る。
【0053】銀、或いは銀合金の貴金属シートから加工
されたガスケットを用いる利点は、粘土に比べコストを
低く抑えることが出来ることにある。コストを抑えなが
ら、シール性やメンテナンス性で何ら遜色するところは
ない。
【0054】ガスケットの厚さは0.1mm以上、1m
m以下が望ましい。0.1mm以下では、セラミックス
側の接合面の粗さを埋めるのに不十分でシール性が劣る
ことがあるためであり、1mm以上になると熱処理温度
がガスケットの融点に近い場合に予想外の液だれが起き
て剥離性に支障が生じることがあるためである。
【0055】本発明によるセラミックス・金属複合構造
体を複数用いた酸素輸送応用装置の例を図3に示す。こ
れは、加圧した空気から酸素イオンのみを輸送し、常圧
の純酸素を得る酸素製造装置の例である。図3では便宜
上2つのセラミックス・金属複合構造体を描いている
が、これは何本あっても構わない。
【0056】一端を閉じたチューブ形状の混合伝導性セ
ラミックス多孔体5の表面に混合伝導性セラミックス緻
密体6が薄く形成された接合体は、銀8によって混合伝
導性セラミックス緻密体7と接合されている。更に銀8
を介してステンレス(SUS310S)管9と接合されて筐体に
保持される。この例の場合には、ステンレス(SUS310S)
管9そのものが筐体の一部をなしている。セラミックス
・金属複合構造体は断熱材10の中に納められ、850
℃に加熱された圧縮空気を導入口11から反応室へ導入
することにより、セラミックス・金属複合構造体は高温
に保たれている。導入口11より導入された空気から酸
素イオンが混合伝導性セラミックス緻密体6を透過し、
得られた純酸素は取り出し口12より回収される。ま
た、酸素分圧が下がった酸素貧化空気は排出口13より
排出される。
【0057】
【実施例】次に、実施例に基づいて本発明の有効性を明
らかにする。 (実施例1)SrCo0.5Fe0.5Oxの組成となるように,炭酸
ストロンチウム32.44g、四三酸化コバルト8.7
9g、酸化鉄8.77gを秤量し、イソプロピルアルコ
ール120g中でボールミルにより混合した。2時間混
合後、乾燥してイソプロピルアルコールを除き、900
℃で12時間仮焼した。得られた仮焼粉を静水圧200
MPaで一端封じチューブ形状に成形し、1200℃で
5時間、大気中で焼成した。
【0058】こうして、外径13mm、内径9mm、長
さ50mmの一端封じチューブ形状混合伝導性セラミッ
クス管を得た。別に、厚さ0.3mmの銀粘土シートを
コルクボーラーを使って外径13mm、内径9mmのリ
ング状に切り抜いたガスケットを用意した。外径13m
m、内径9mmに加工したSUS310S管を立て、その上に
ガスケットをセットし、これを挟み込むように一端封じ
チューブ形状混合伝導性セラミックス管を立てて、一直
線に直列配置した。ガスケット部には一端封じチューブ
形状混合伝導性セラミックス管の自重による圧力が35
00Pa程度かかっている。これを大気中、室温から8
50℃まで3時間かけて昇温し、850℃から3時間か
けて室温に冷却した。
【0059】得られたセラミックス・金属複合構造体
は、横にして自重が接合部にかかるようにしてもはずれ
ることはなく、良好な密着性を確認した。また、力を加
えて接合部を分離しようとしたところ、セラミックスと
銀ガスケット、及び銀ガスケットとSUS310Sはきれいに
分離でき、剥離性も良好であることを確認した。
【0060】(実施例2)実施例1で用意した、SUS310
S管、ガスケット、及び一端封じチューブ形状混合伝導
性セラミックス管を一直線に直列配置し、大気中、室温
から850℃まで3時間かけて昇温して、この温度に於
けるガスシール性を評価した。評価に用いた装置の概略
図を図4に示す。一端封じチューブ形状混合伝導性セラ
ミックス管14内部に挿入したアルミナ管15を通じて
ヘリウムガスを導入し、排出口16より排出されたガス
をガスクロマトグラフで分析した。なお、アルミナ管1
5を装置の筐体17を貫通して挿入する際、その部位で
のガスリークがないよう、エポキシ系の接着剤18を用
いた。その結果、排出ガス中にはヘリウムの他、混合伝
導性セラミックスを透過した酸素ガスが検出されたが、
外部から大気が進入してきたことを示す窒素ガスなどそ
の他のガスは検出できなかった。このことから、ガスシ
ール性が良好であることが確認された。
【0061】(実施例3)実施例1と同様の処理で得た
セラミックス・金属複合構造体を再度熱処理し、室温−
高温(850℃)繰り返し耐性を評価した。最高、10
回までこれを繰り返し、最後の10回目は実施例2と同
様に高温に於けるガスシール性をチェックした。その結
果、ガスシール性は良好であることを確認した。その
後、室温まで冷却し、実施例1と同様の評価を行った結
果、密着性・剥離性ともに良好であった。このことか
ら、本発明のセラミックス・金属複合構造体は繰り返し
耐性に優れていることを確認した。
【0062】(実施例4)本発明のセラミックス・金属
複合構造体を得るための熱処理温度の効果を検討した。
実施例1で用意した、SUS310S管、ガスケット、及び一
端封じチューブ形状混合伝導性セラミックス管を一直線
に直列配置し、大気中、室温から所定温度まで3時間か
けて昇温し、冷却後の接合状況を調べた。熱処理温度
は、400℃から50℃刻みで1000℃までとした。
その結果、500℃以下では密着性が全くなく、本発明
が意図した効果は得られなかったが、550℃以上、9
50℃以下では良好な密着性が確認できた。また、10
00℃まで熱処理温度を上げると得られた複合構造体の
剥離性が低下し、接合面近傍のセラミックス表層部で破
壊されて銀の接合部に融着した。
【0063】(実施例5)銀の粘土シートから加工した
ガスケットを用い、酸素イオン伝導性セラミックスのイ
ットリア安定化ジルコニア(YSZ)、混合伝導性セラミ
ックスのLa0.3Sr0. 7CoOx(LSC)、及び電子伝導性セラ
ミックスのLa0.9Sr0.1MnOx(LSM)と、金属部材としてS
US310S、YUS731、Incoloy800の3種との接合特性を調べ
た。YSZは市販製品を用い、LSC、及びLSMは実施例1の
ように焼結法を用いて合成したものを用いた。実施例3
と同様の評価を行った結果を表1にまとめる。表中、○
は10回まで繰り返しても耐性、すなわち、ガスシール
性・密着性・剥離性が劣化しなかったことを示してい
る。この結果、本発明に関わる複合構造体はいずれも繰
り返し耐性に優れていることが分かった。
【0064】
【表1】
【0065】(実施例6)本発明に使用されるガスケッ
トについて、その銀合金の組成を種々変化させて、本発
明の目的に対する接合材料としての適性を調べた。ま
ず、銀と銅の重量比を9:1〜1:9の範囲で変化させ
た合金を作製し、シート状にしてガスケットを得た。こ
れを実施例1と同様の方法で密着性・剥離性の評価を、
実施例2と同様の方法でガスシール性の評価を行った。
その結果、ガスシール性と密着性では銀と銅の重量比が
9:1〜2:8まで良好であったが、剥離性は同比で
5:5を超えると劣化することが分かった。これは、銀
の含有量で50質量%以下になると銀の化学的安定性が
十分に発揮できないためであることが判明した。
【0066】(実施例7)実施例6と同様の検討を、銅
以外の添加元素、金、パラジウム、亜鉛、カドミウムに
ついて行った。いずれの添加元素も、銀の含有量を50
質量%以上とすることで、密着性、剥離性、及びガスシ
ール性において良好な特性を有することを確認した。
【0067】以下、本実施例と比較するため、従来のセ
ラミックス・金属複合構造体について本実施例と同様の
実験評価を試みた。
【0068】(比較例1)寺岡とその共同研究者(19
88年刊、日本化学会誌、第7号、1084乃至108
9頁)が報告している、La-Sr-Co-Fe系酸化物とムライ
ト管の接合方法を実施し、実施例1と同様の密着性、及
び剥離性の評価、実施例3と同様の繰り返し耐性の評価
を行なった。
【0069】La-Sr-Co-Fe系酸化物の代表として、La0.2
Sr0.8Co0.4Fe0.6Oxの組成の焼結体を作製し、ムライト
管との間に1mmφの銀線を環状にし銀ペーストで固定
して、銀の融点温度で熱処理した。その結果、密着性は
良好であったが剥離性が悪く、セラミックスを非破壊で
分離することが出来なかった。また、繰り返し耐性につ
いても、3回の繰り返しでガスシール性は失われたが、
原因を調べたところ接合付近のセラミックス部分でマイ
クロクラックが発生していることがわかった。
【0070】(比較例2)比較例1と同様に、明細書の
中で挙げた他の先行技術が本発明が意図した特性を有し
ているかどうかを確認するため、先行技術の接合方法を
実施し、実施例1と同様の密着性、及び剥離性の評価、
実施例3と同様の繰り返し耐性の評価を行った。その結
果を表2にまとめる。いずれの技術も10回までの繰り
返し耐性がないことがわかったため、表中の耐性の欄に
は何回までの繰り返し耐性があったかを数字で示した。
【0071】
【表2】
【0072】表2から、先行技術では酸素輸送応用装置
に適用できる接合特性を有していないことが確かめられ
た。
【0073】
【発明の効果】本発明のセラミックス・金属複合構造体
及びその製造方法によれば、セラミックスと金属部材と
の接合部に高温下でのガスシール性を付与するととも
に、高温−室温の繰り返し耐性に優れ、かつメンテナン
ス性の向上を図ることが可能となる。
【0074】また、本発明のガスケットによれば、前記
セラミックス・金属複合構造体との接合部に高温下での
ガスシール性を付与するとともに、高温−室温の繰り返
し耐性に優れ、かつメンテナンス性の向上を図ることが
可能となる。
【0075】また、本発明の酸素輸送応用装置によれ
ば、前記セラミックス・金属複合構造体を筐体内に備え
てなり、前記セラミックスと前記金属部材との接合部に
高温下でのガスシール性を付与するとともに、高温−室
温の繰り返し耐性に優れ、かつメンテナンス性を向上さ
せて、安価で高効率を達成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】セラミックス・金属複合構造体における接合部
位を示す一部断面図である。
【図2】別のセラミックス・金属複合構造体における接
合部位を示す一部断面図である。
【図3】酸素輸送応用装置の例として、酸素輸送性セラ
ミックス・金属複合構造体を複数用いた酸素製造装置の
概念を示した模式図である。
【図4】ガスシール性を評価するために用いた装置の模
式図である。
【符号の説明】
1a 酸素イオン伝導性セラミックス、混合伝導性セ
ラミックス、又は電子伝導性セラミックス 1b 酸素イオン伝導性セラミックス、混合伝導性セ
ラミックス、又は電子伝導性セラミックス 2 銀、或いは銀合金から成る接合材料 3 金属部材 4 接合材料 5 混合伝導性セラミックス多孔体 6 混合伝導性セラミックス緻密体薄膜 7 混合伝導性セラミックス緻密体 8 銀から成る接合材料 9 ステンレス(SUS310S)管 10 断熱材 11 空気導入口 12 酸素取り出し口 13 酸素貧化空気排出口 14 混合伝導性セラミックス管 15 アルミナ管 16 排出口 17 ステンレス製筐体 18 エポキシ系接着剤 19 電気炉
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堂野前 等 富津市新富20−1 新日本製鐵株式会社技 術開発本部内 (72)発明者 永井 徹 富津市新富20−1 新日本製鐵株式会社技 術開発本部内 Fターム(参考) 4F100 AB01B AB04 AB24B AB31C AD00A AD00D AD03 BA02 BA03 BA04 BA07 BA10A BA10C DJ10D EC172 EJ422 GB90 JD02 JG01A JG01D JJ03 JL02 JL11C 4G026 BA02 BB02 BB26 BF31 BG02 BG03 BH06 5H026 AA06 BB01 BB02 EE02 EE08 HH08

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸素イオン伝導性セラミックス、電子伝
    導性セラミックス、及び酸素イオン伝導性と電子伝導性
    とを併有する混合伝導性セラミックスのうちから選ばれ
    た少なくとも1種のセラミックスと、金属部材とを含ん
    でなるセラミックス・金属複合構造体であって、 前記セラミックスと前記金属部材との接合部材が、銀又
    は銀合金を材料としてなることを特徴とするセラミック
    ス・金属複合構造体。
  2. 【請求項2】 酸素イオン伝導性セラミックス、電子伝
    導性セラミックス、及び酸素イオン伝導性と電子伝導性
    とを併有する混合伝導性セラミックスのうちから選ばれ
    た複数のセラミックスが接合した接合体と、金属部材と
    を含んでなるセラミックス・金属複合構造体であって、 前記セラミックスと前記金属部材との接合部材が、銀又
    は銀合金を材料としてなることを特徴とするセラミック
    ス・金属複合構造体。
  3. 【請求項3】 前記接合体は、酸素イオン伝導性セラミ
    ックス又は混合伝導性セラミックスの緻密体と、混合伝
    導性セラミックス又は電子伝導性セラミックスの多孔体
    が接合したものであることを特徴とする請求項2に記載
    のセラミックス・金属複合構造体。
  4. 【請求項4】 酸素イオン伝導性セラミックス、電子伝
    導性セラミックス、及び酸素イオン伝導性と電子伝導性
    とを併有する混合伝導性セラミックスのうちから選ばれ
    た少なくとも1種のセラミックスと、金属部材とを含ん
    でなるセラミックス・金属複合構造体の製造方法であっ
    て、 前記セラミックスと前記金属部材との接合面に、銀又は
    銀合金を材料とする貴金属粘土ガスケット又は銀又は銀
    合金を材料とする貴金属ガスケットを挟み込み、550
    ℃以上、950℃以下で熱処理して接合することを特徴
    とするセラミックス・金属複合構造体の製造方法。
  5. 【請求項5】 酸素イオン伝導性セラミックス、電子伝
    導性セラミックス、及び酸素イオン伝導性と電子伝導性
    とを併有する混合伝導性セラミックスのうちから選ばれ
    た複数のセラミックスが接合した接合体と、金属部材と
    を含んでなるセラミックス・金属複合構造体であって、 前記セラミックスと前記金属部材との接合面に、銀又は
    銀合金を材料とする貴金属粘土ガスケット、或いは銀又
    は銀合金を材料とする貴金属ガスケットを挟み込み、5
    50℃以上、950℃以下で熱処理して接合することを
    特徴とするセラミックス・金属複合構造体の製造方法。
  6. 【請求項6】 酸素イオン伝導性セラミックス、電子伝
    導性セラミックス、及び酸素イオン伝導性と電子伝導性
    とを併有する混合伝導性セラミックスのうちから選ばれ
    た少なくとも1種のセラミックスと、金属部材とを含ん
    でなるセラミックス・金属複合構造体に用いられ、前記
    セラミックスと前記金属部材とを接続するガスケットで
    あって、 銀又は銀合金を材料とする貴金属粘土シート、或いは銀
    又は銀合金を材料とする貴金属シートをリング状に切り
    抜き加工したものであることを特徴とするガスケット。
  7. 【請求項7】 酸素イオン伝導性セラミックス、電子伝
    導性セラミックス、及び酸素イオン伝導性と電子伝導性
    とを併有する混合伝導性セラミックスのうちから選ばれ
    た複数のセラミックスが接合した接合体と、金属部材と
    を含んでなるセラミックス・金属複合構造体に用いら
    れ、前記セラミックスと前記金属部材とを接続するガス
    ケットであって、 銀又は銀合金を材料とする貴金属粘土シート、或いは銀
    又は銀合金を材料とする貴金属シートをリング状に切り
    抜き加工したものであることを特徴とするガスケット。
  8. 【請求項8】 筐体内を、酸素イオン伝導性セラミック
    ス、電子伝導性セラミックス、及び酸素イオン伝導性と
    電子伝導性とを併有する混合伝導性セラミックスのうち
    から選ばれた複数のセラミックスが接合した接合体と、
    金属部材とを含んでなる複合構造体で仕切る構造とされ
    た酸素輸送応用装置であって、 前記セラミックスと前記金属部材との接合部材が、銀又
    は銀合金を材料としてなることを特徴とする酸素輸送応
    用装置。
  9. 【請求項9】 筐体内を、酸素イオン伝導性セラミック
    ス、電子伝導性セラミックス、及び酸素イオン伝導性と
    電子伝導性とを併有する混合伝導性セラミックスのうち
    から選ばれた複数のセラミックスが接合した接合体と、
    金属部材とを含んでなる複合構造体で仕切る構造とされ
    た酸素輸送応用装置であって、 前記セラミックスと前記金属部材との接合部材が、銀又
    は銀合金を材料としてなることを特徴とする酸素輸送応
    用装置。
  10. 【請求項10】 前記金属部材が前記筐体の一部である
    ことを特徴とする請求項8又は9に記載の酸素輸送応用
    装置。
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