JP2002019800A - 自立性袋 - Google Patents
自立性袋Info
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Abstract
内容物の保存性、注出口の保形性がよく、容量が大きい
場合でも持ち運びや内容物の移し替え等の使用適性に優
れ、胴部に折れシワなどもなく外観にも優れた自立性袋
を提供する。 【解決手段】 自立性袋100 を、積層フィルムを用い
て、上下にガセット部6,7を有し、両側部が側部シール
部9,9 で封止される形態で形成し、上部のガセット部6
の一方(前側)のひだ状部の上辺に、両側のフィルムを
延長して突出部14を設け、その上部にプラスチック製の
注出口20を接合し、もう一方のひだ状部は、内側が両側
から中央部に向けて窪んだ形状の上部ガセット部背面側
シール部13でヒートシールし、その上辺に、取手部を形
成するための横方向の切目線16を設けた延長シール部15
を延設し、下部のガセット部7 は船底形の底部シール部
8 でヒートシールして構成する。尚、突出部14は先細り
形状に設けることが好ましい。
Description
状、粒状などの流動性を有する内容物を密封包装するた
めに用いられる自立性袋に関し、更に詳しくは、袋が、
縦長の立体容器に似た筒状であると同時に自立性を有
し、上部にはプラスチックの成形体よりなる注出口と袋
の取手部とを備え、内容物充填後の形態安定性にも優
れ、通常の用途の袋としてはもとより、詰め替え用の袋
としても好適に使用することのできる自立性袋に関す
る。
剤、エマルジョン糊などのほか、各種飲料や、醤油、ソ
ース、めんつゆなどの液体調味料など、液状物や、粉
乳、ココアなどの粉体などは、主に、プラスチックボト
ル、ガラス瓶、金属缶などの保形性のある容器に充填さ
れ、流通、使用に供され、使用後の容器は廃棄処分され
ていた。また、一方、廃棄物処理の問題もあり、これら
の容器は、使用後分別処理し、回収、リサイクルするこ
とが進められている。しかし、このような保形性容器
は、資源の消費傾向が強く、商品に占める容器コストの
割合も無視できないものがあった。
など軟包装材料による袋など、より低価格の簡易型の容
器が求められるようになっている。このような簡易型容
器は、前記プラスチックボトル、ガラス瓶、金属缶など
の保形性容器の代替として使用できるほか、使用後のボ
トルなどの容器に同一内容物を補充するために用いる詰
め替え用容器としても使用することができる。このよう
な簡易型容器としては、例えば、自立性を有するスタン
ディングパウチをそのまま使用したもの、或いは、スタ
ンディングパウチの上部に幅を狭くした注出口部を設け
たもの、更には、その注出口部の開口性と保形性を一層
安定なものにするため、スタンディングパウチの上部に
プラスチックの成形体による注出口を取り付けたものな
どがある。
軽量で嵩張らず、コンパクトに内容物を包装できるの
で、省資源、物流費の削減が可能であり、更に、使用後
の廃棄処理も容易であるなどの長所を有しており、中で
もスタンディングパウチの上部にプラスチックの成形体
による注出口を取り付けたものは、取扱いが容易で、性
能と共に使用適性においても優れている。
の上部にプラスチックの成形体による注出口を取り付け
たものでも、袋自体を形成する積層フィルムは、薄く、
剛性が低いため本体部が保形性に劣り、特に、袋の形状
をボトルなどに似た縦長の形状とした場合、袋に内容物
を充填すると、袋の胴部の中間部から上部寄りの位置
に、両側の側部シール部から内側に向けて折れシワが発
生し、外観に劣る問題があった。また、袋の容量につい
ても、比較的小容量の場合はよいが、1Lを超えるよう
な容量になると、袋サイズが大きくなると同時に重量も
重くなり、持ち運びや、内容物を他の容器に移し替える
際などの取扱いが厄介になる問題があった。
な問題点を解消するためになされたものであり、その目
的とするところは、液状物など流動性を有する内容物が
密封包装される積層フィルム製の袋であって、内容物の
保存性に優れ、軽量で嵩張らず、使用後の廃棄処理も容
易で、袋が自立性を有すると共に、保形性に優れた注出
口と、袋の取手部とを備え、内容量が大きい場合でも、
持ち運びや、内容物を他の容器に移し替える際などの取
扱いが容易であると同時に、外観面でもボトルなどの保
形性容器に似てスマートで、内容物充填後の袋に折れシ
ワなどが発生せず、形態安定性に優れ、店頭での陳列効
果にも優れた自立性袋を生産性よく提供することにあ
る。
発明により解決することができる。即ち、請求項1に記
載した発明は、袋の上部と下部が、前後2面の壁面フィ
ルムの上部と下部の間に、それぞれ上面フィルムまたは
底面フィルムを内側に折り返して挿入し、ヒートシール
により接合してなるガセット部を有する形式で形成さ
れ、胴部が、前後2面の壁面フィルムの両側の端縁部を
側部シール部でヒートシールして形成される袋におい
て、下部のガセット部が、自立性を付与する形状のシー
ルパターンでヒートシールされ、上部のガセット部の前
後両側のひだ状部のうち、一方のひだ状部の上辺に、そ
の両側のフィルム、即ち、壁面フィルムとそれに対向す
る上面フィルムとを延長して突出部が設けられ、該突出
部にプラスチックの成形体よりなる注出口が接合され、
また、もう一方のひだ状部の上辺には、該ひだ状部の上
部端縁部のヒートシール部を延長して延長シール部が設
けられ、該延長シール部に、袋の取手部を形成するため
の横方向の切目線が設けられると共に、少なくとも該切
目線の上側の延長シール部が、その左右両側の端縁部に
設けられた上面フィルム切り欠き部の部分で、前記突出
部を設けた側のひだ状部とヒートシールにより接合され
ていることを特徴とする自立性袋からなる。
切目線は、袋を持ち運ぶ際、或いは内容物を他の容器に
移し替える際などに、手指を差し込んで袋を持ち易くす
るためのものであり、その形状は、全体として横方向に
形成されていればよく、細部の形状は任意に形成するこ
とができる。例えば、横方向の直線のほか、大きな円弧
状など多少の折れや曲がりを有する切目線でもよく、ま
た、両端に丸みを持たせた切目線などであってもよい。
只、生産性の点では、前記延長シール部を横方向に直線
状に切断する切目線が好ましい。
の自立性袋は、プラスチックボトルなどの保形性容器と
比較して、材料の消費量を少なくでき、軽量で嵩張ら
ず、使用後の廃棄処理も容易になる。そして、内容物が
充填された袋は、下部のガセット部とそのシールパター
ンにより自立性が付与されるので取り扱いやすく、且
つ、袋の上部と下部の両方が、ガセット部を有する形式
で形成されているので、袋の本体部が筒状に広がり、容
量の割にコンパクトに包装することができ、物流費の削
減および店頭での陳列スペースの削減が可能となる。
ひだ状部のうち、一方のひだ状部の上辺には、両側のフ
ィルムを延長して突出部を設け、その突出部の上部にプ
ラスチックの成形体よりなる注出口が接合され、また、
もう一方のひだ状部の上辺には、その下側のヒートシー
ル部を延長して延長シール部を設け、その延長シール部
に横方向の切目線を設けて取手部が形成されている。
容易に内容物を注出することができ、また、上部のガセ
ット部の上記延長シール部を設けた側のひだ状部は、前
記横方向の切目線の下側が、充分な面積でヒートシール
されるので、この部分の剛性が高められ、通常のスタン
ディングパウチ形式の袋の場合に、胴部の中間部から上
部寄りの位置に、両側の側部シール部から内側に向けて
発生していた折れシワがなくなり、袋の外観、形態安定
性が向上する。そして、袋は、本体部が筒状で、外形も
ボトルなどの保形性容器に似てスマートであり、店頭で
の陳列効果にも優れたものとなる。
は、注出口を開封し、開口部を容器の口部に向けて傾け
ることにより、内容物が開口部に向かって流動し、その
内圧により、突出部を含む上部ガセット部の両側のフィ
ルムが外側に広がり、この部分に壁面フィルムと上面フ
ィルムとによる漏斗形状が形成されるので、内容物の注
出口への流動がスムーズに行われ、内容物を最後まで安
全且つ容易に移し替えることができる。この時、袋の上
部のガセット部の注出口が設けられていない側のひだ状
部の上辺には、前記延長シール部が設けられ、その延長
シール部に、横方向の切目線により取手部が形成されて
いるので、その切目線に手指を差し込んで袋の上部を保
持し、下部を下側から支えることができる。従って、袋
の上部と下部の両方を楽に保持することができ、袋の容
量が大きい場合でも持ち易く、安全且つ容易に内容物を
移し替えることができる。また、前記袋の取手部は、袋
の持ち運びの際にも利用できるので、袋の取扱いが容易
になる。
セット部の自立性を付与する形状のシールパターンが、
内側が、中央部が低く両側端部に向かって高くなる船底
形のシールパターンであることを特徴とする請求項1記
載の自立性袋からなる。
求項1に記載した発明の作用効果に加えて、内容物を充
填した袋は、その底部が、前記船底形のシールパターン
に応じて、例えば、内側が湾曲線で形成される船底形の
シールパターンの場合は楕円形状に、内側が所定幅の底
部から両側が外側に傾斜を持って直線状に立ち上がる形
状の船底形のシールパターンの場合は六角形状に広が
り、いずれも中央部が前後に大きく広げられ、また、底
面の外周にはヒートシール部による脚部が形成されるた
め、袋の自立性を一層向上させることができる。
が、上部のガセット部の一方のひだ状部の上辺に、両側
のフィルムを延長して上部方向に向かって幅が狭くなる
形状に設けられ、該突出部の両側の端縁部が、該ひだ状
部の基部から突出部の上部まで、内側ラインが傾斜直線
でつながる形状にヒートシールされると共に、該突出部
の上部の端縁部にプラスチックの成形体よりなる注出口
が接合されていることを特徴とする請求項1または2に
記載の自立性袋である。
求項1または2に記載した発明の作用効果に加えて、袋
に充填された内容物を他の容器に移し替える際、注出口
を下に向けて袋を傾けることにより、注出口側に流動し
た内容物の内圧で突出部を含む上部ガセット部の両側の
フィルムが外側に広げられ、この部分に壁面フィルムと
上面フィルムとによる漏斗形状が形成されるが、その漏
斗形状が、一層整った円錐状乃至角錐状の形状になるの
で、その保形性が向上し、内容物の注出口への流動が一
層スムーズになり、内容物を最後まで安全且つ容易に移
し替えることができる。
と下部のガセット部において、上部のガセット部に挿入
される上面フィルムの折り返し長さが、下部のガセット
部に挿入される底面フィルムの折り返し長さと同一、ま
たは、底面フィルムの折り返し長さよりも小さく形成さ
れていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに
記載の自立性袋である。
ットな底面を形成させて自立性を付与するために設ける
ものであり、下部のガセット部に挿入される底面フィル
ムの折り返し長さは、前後2面の壁面フィルムの幅方向
の長さに対して、底部が前後に適度に広がるように設定
される。これに対して、袋の上部にも上面フィルムを挿
入してガセット部を設けることにより、袋の上部も下部
と同様、前後にフラットに広げることができる。この場
合、袋の上部のガセット部に挿入する上面フィルムの折
り返し長さは、前記下部のガセット部に挿入される底面
フィルムの折り返し長さを基準として、同一長さに設定
してもよく、また、底面フィルムの折り返し長さよりも
小さく、或いは、大きく設定することもできる。
返し長さを、底面フィルムの折り返し長さと同一に設定
した場合は、袋の本体部が平行な筒状となり、上面フィ
ルムの折り返し長さを底面フィルムの折り返し長さより
も小さくした場合は、袋の上部の前後方向への広がりが
小さくなるテーパー付きの筒状となり、逆に、上面フィ
ルムの折り返し長さを底面フィルムの折り返し長さより
も大きくした場合は、袋の上部の前後方向への広がりが
大きくなる逆テーパー付きの筒状となる。
ト部の前後両側のひだ状部のうち、一方のひだ状部の上
辺に、その両側のフィルム、即ち、壁面フィルムとそれ
に対向する上面フィルムとを延長して突出部を設け、そ
の突出部にプラスチックの成形体よりなる注出口を接合
している。このような突出部は、袋の外周自体を大きく
する訳ではないが、ガセット部の一方のひだ状部を長く
形成したことになり、袋の上部の前後方向への広がりを
大きくする作用を有している。
他の容器に移し替える際には、突出部を含む上部のガセ
ット部に形成される前記漏斗形状の部分では、壁面フィ
ルムよりも上面フィルムの方が、その折り返し長さ(正
確にはシール部の長さを除いた長さ)だけ長いため、突
出部の漏斗形状が外側に折れ曲がりやすくなり、移し替
えの操作が不安定になる。この問題は、上部のガセット
部の上面フィルムの折り返し長さが長いほど顕著にな
る。従って、本発明の自立性袋では、袋の上部のガセッ
ト部に挿入される上面フィルムの折り返し長さは、下部
のガセット部に挿入される底面フィルムの折り返し長さ
と同一、または、底面フィルムの折り返し長さよりも小
さく形成し、前記漏斗形状の部分の外側への折れ曲がり
を抑制することが好ましい。
求項1乃至3のいずれかに記載した発明の作用効果に加
えて、例えば、上部のガセット部の上面フィルムの折り
返し長さを、下部のガセット部の底面フィルムの折り返
し長さと同一に形成した場合は、内容物を充填した自立
性袋は、その本体部が、略均等な筒状体となるので、一
層ボトルなどの保形性容器に似たスマートな形状にでき
る。そして、上部のガセット部の上面フィルムの折り返
し長さを、下部のガセット部の底面フィルムの折り返し
長さよりも小さく形成した場合は、内容物を充填した自
立性袋は、袋の上部のガセット部の前後方向への広がり
が全体として下部よりも小さくなり、袋の自立性、安定
感が増すと共に、突出部の漏斗形状の外側への折れ曲が
りが防止され、漏斗形状の効果を一層確実に得られるよ
うになる。
の折り返し長さを、下部のガセット部の底面フィルムの
折り返し長さよりも小さくする場合、その小さくする長
さは、特に限定するものではなく、例えば、数mmでも
小さければ、それなりの効果が得られる。従って、前記
袋の上部の広がりの減少と、漏斗形状の外側への折れ曲
がり防止効果とを勘案して任意に設定することができ
る。例えば、最大限まで上面フィルムの折り返し長さを
小さくした場合、上部のガセット部の突出部を設けてい
ない側のひだ状部の上部端縁部のヒートシール部を残し
て折り返すことになるが、その場合でも、袋の上部の前
後方向への広がりは、漏斗形状部の両側のフィルムに依
存する広がりのみとなるが、漏斗形状部の壁面フィルム
と上面フィルムの長さは同一となるので、漏斗形状の外
側への折れ曲がり傾向は全くなくなり、内容物を注出す
る際の漏斗形状の安定性が向上されると同時に、上部の
ガセット部のフィルムの重なりと、そのヒートシール部
による剛性の向上効果は得られるので、前記袋の胴部の
側部から内側に向けて発生していた折れシワも防止で
き、袋の形態安定性が向上される。
るフィルムおよび注出口、そして、自立性袋の製造方法
など発明の実施の形態について説明する。先ず、本発明
の自立性袋に用いるフィルムは、主にプラスチックを主
体とする積層フィルムを用いるが、特に限定はされず、
液状などの内容物の包装用袋に用いられている公知の積
層フィルムは、いずれも使用することができ、充填する
内容物の種類や充填後の加熱処理の有無など、使用条件
に応じて適する材料を自由に選択して使用することがで
きる。本発明の自立性袋に用いる積層フィルムの構成の
代表的な例として、以下のような構成が挙げられる。
フィルム(シーラント層) (2) ONフィルム/接着剤/二軸延伸HDPEフィルム
/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層) (3) ONフィルム/接着剤/二軸延伸PPフィルム/接
着剤/L・LDPEフィルム(シーラント層) (4) ONフィルム/接着剤/二軸延伸PPフィルム/接
着剤/アルミニウム箔/接着剤/L・LDPEフィルム
(シーラント層) (5) ONフィルム(シリカ又はアルミナ蒸着層)/接着
剤/二軸延伸HDPEフィルム/接着剤/L・LDPE
フィルム(シーラント層) (6) ONフィルム/アンカーコート層/共押し出しコー
ト層(HDPE層/L・LDPE層)(シーラント層
は、L・LDPE層) (7) ONフィルム/アンカーコート層/共押し出しコー
ト層(HDPE層/LDPE層)/接着剤/L・LDP
Eフィルム(シーラント層) (8) PETフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤
/ONフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シー
ラント層) (9) PETフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤
/ONフィルム/接着剤/CPPフィルム(シーラント
層) (10)PETフィルム/接着剤/ONフィルム/接着剤/
アルミニウム箔/接着剤/L・LDPEフィルム(シー
ラント層) (11)PETフィルム/接着剤/ONフィルム/接着剤/
アルミニウム箔/接着剤/CPPフィルム(シーラント
層) (12)PETフィルム/接着剤/EVOHフィルム/接着
剤/ONフィルム/接着剤/CPPフィルム(シーラン
ト層) などが挙げられるが、これらに限定されるものではなく
様々な組み合わせの積層フィルムを使用することができ
る。
延伸ナイロンフィルム、PETフィルムは二軸延伸ポリ
エチレンテレフタレートフィルム、PPはポリプロピレ
ン、L・LDPEは直鎖状低密度ポリエチレン、HDP
Eは高密度ポリエチレン、LDPEは低密度ポリエチレ
ン、CPPフィルムは無延伸ポリプロピレンフィルム、
また、EVOHフィルムはエチレン−酢酸ビニル共重合
体ケン化物フィルムを指すものである。
常、その積層をドライラミネーション法で行うため、2
液硬化型ポリウレタン系接着剤などのドライラミネーシ
ョン用接着剤を用いることができる。また、アンカーコ
ートは、押し出しコーティングで樹脂を積層する際、接
着性を向上させるために基材フィルム側に予めコーティ
ングするものでプライマーコートの一種である。
ィルム、PETフィルムは、最外層に用いる場合は、基
材フィルムとして袋に機械的強度や耐熱性、印刷適性な
どを付与するために用いられ、中間層に用いる場合は、
主に機械的強度を補強するために用いられる。中間層に
二軸延伸HDPEフィルム、または二軸延伸PPフィル
ムを用いた場合は、積層フィルムの厚さを増し、その剛
性や機械的強度を高めると同時に、水蒸気透過度を小さ
くすることができる。
ミナ蒸着層、EVOHフィルムなどは、主にガスバリヤ
ー性を付与するために積層するものであり、これらのほ
か、アルミニウムなどの金属蒸着層、ポリ塩化ビニリデ
ンの塗膜層、或いは、ポリアクリロニトリルフィルムな
どのガスバリヤー性材料を積層することもできる。
PEフィルムとCPPフィルムの2種類の例を挙げた
が、L・LDPEフィルムは、ヒートシールの安定性や
耐内容物性、例えば界面活性剤に対する耐ストレスクラ
ッキング性などに優れ、CPPフィルムは、耐熱性、低
臭性に優れており、これらの性能を必要とする内容物の
包装用に適している。
内容物や注出口の材質に応じて、エチレン・αオレフィ
ン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン
・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル
共重合体、アイオノマー、ポリエステル系樹脂なども適
宜選択して使用することができる。
メタロセン系触媒などシングルサイト触媒を用いて重合
したものは、分子量分布の幅が狭く、共重合比も安定し
ているため、低温ヒートシール性や、熱間シール性に優
れており、本発明の自立性袋のように、上下のガセット
部と胴部シール部との間など、ヒートシール部にフィル
ムの重なりの差による段差のある袋のシーラント層に
は、シール抜けによるピンホールの発生を防止できる点
で適している。更に、前記共重合体にオレフィン系エラ
ストマーをブレンドしたものを用いることにより、シー
ラント層の熱流動性が改善され、前記段差などによるピ
ンホールの発生も一層効果的に防止することができる。
は、液状物のほか、粉状、粒状など流動性を有するもの
であれば、食品、非食品など何でもよいが、例えば、食
用油など酸化され易い内容物が充填される場合は、前記
積層フィルムのいずれかの一層、または複数の層に紫外
線吸収剤を練り込むことができる。また、紫外線吸収剤
を樹脂と混合し、コーティング方式で紫外線吸収層を設
けてもよい。紫外線吸収剤としては、以下から選択され
る一種または二種以上の化合物を使用することができ
る。有機系では、ベンゾフェノン系、ベンゾアリゾール
系、サリチル酸系、有機ニッケル系、アクリロニトリル
系、モノ安息香酸系、シュウ酸アニリド系、シアノアク
リレート系、トリアゾ系の紫外線吸収剤、また、無機系
では、チタン、亜鉛、セリウムなどの各元素の酸化物を
使用することができる。
プラスチックの成形体よりなる注出口は、袋の上部のガ
セット部の一方のひだ状部に延設された突出部の上部の
内面に、その接着基部を挿入し、袋の積層フィルムのシ
ーラント層を利用して熱接着することにより接合するこ
とができる。このような注出口は、例えば、プラスチッ
クの射出成形により容易に製造することができ、その形
状は、注出口部とキャップとが別々に成形された2ピー
スタイプでもよく、注出口部とキャップとが薄肉部を介
して一体的に成形された1ピースタイプであってもよ
い。
口として、袋の上部に延設された前記突出部を利用する
ことが簡便であるため、キャップの開閉が自由な2ピー
スタイプの注出口を用いることが好ましい。2ピースタ
イプの注出口を用いた場合は、内容物の充填前に予め突
出部に注出口を接合し、キャップの取り外された注出口
の開口部から、内容物を充填し、その後キャップを閉め
て密封することができる。この場合、キャップを閉める
前に、開口部に積層フィルム製のシール材を熱接着して
密封性を一層向上させることもできる。注出口の材質
は、袋の積層フィルムのシーラント層で熱接着できるこ
とが必要であり、例えば、ポリプロピレン、中密度また
は高密度などのポリエチレンのほか、ポリエステルなど
を使用することができる。
を用いて製造する本発明の自立性袋の製造方法について
説明する。本発明の自立性袋は、その製袋自体は、例え
ば従来のスタンディングパウチ用の製袋機(1列製袋用
製袋機でも2列突き合わせ製袋用製袋機でもよい)を利
用して、上面フィルムの供給装置、および上部のガセッ
ト部の前後のひだ状部に延設される突出部、注出口部、
或いは延長シール部などのヒートシール装置やトリミン
グ装置、また、延長シール部に設ける横方向の切目線の
加工装置、即ち、スリッター装置または打ち抜き装置な
どを適宜付加することにより、容易に製袋することがで
きる。
部には、一方には突出部が延設され、もう一方には延長
シール部が延設されるので、両側のひだ状部のヒートシ
ールの際には、異なるシールパターンでヒートシールす
る必要がある。このため、前後のひだ状部を別々にヒー
トシールする必要があるが、複数のセクションに分割し
てヒートシールすることにより、問題なく製袋すること
ができる。また、注出口の取り付けは、前記2ピースタ
イプの注出口の場合、製袋機に注出口の取り付け装置を
組み込んで、製袋とインラインで行うこともできるが、
取り付け装置を別に用意してオフラインで取り付けるこ
ともできる。
説明する。但し、本発明は、その要旨を超えない限り、
以下の図面に限定されるものではない。また、図面に付
した符号は、異なる図面においても、同じ名称の部分に
は同じ符号を用いた。
の構成を示す正面図であり、図2は、図1に示した自立
性袋に内容物を充填し、袋を膨らませた時の形状を示す
模式側面図である。図1、図2に示した自立性袋100
は、その本体部の上部と下部が、前後2面の壁面フィル
ム1、1′の上部と下部の間に、それぞれ上面フィルム
または底面フィルムを内側に向けて折り返し、上面フィ
ルムの場合は、上面フィルム折り返し部2まで挿入し、
底面フィルムの場合は、底面フィルム折り返し部3まで
挿入し、それぞれ所定のシールパターンでヒートシール
する方法で、ガセット部6、7を有する形状に形成さ
れ、胴部が、壁面フィルム1、1′の両側端縁部を側部
シール部9、9でヒートシールして形成されている。こ
の場合、上部のガセット部6の縦方向の長さ、即ち、上
面フィルムの折り返し長さは、下部のガセット部7の縦
方向の長さ、即ち、底面フィルムの折り返し長さと同じ
長さに形成されている。
曲線で形成された船底形のシールパターン、即ち、底部
シール部8でヒートシールされるが、挿入される底面フ
ィルムの両側端縁部の下端近傍には、底面フィルム切り
欠き部5、5が設けられており、この部分で両側の壁面
フィルム1、1′の内面同士が熱接着され、袋100の
自立性が向上される。
だ状部のうち、一方(図1において前側)のひだ状部に
は、その上辺全体に、両側のフィルム、即ち、壁面フィ
ルム1とそれに対向する上面フィルムとを延長して、突
出部14が設けられ、この突出部14を含む前側のひだ
状部の両側端縁部が、側部シール部9、9をそのまま延
長した形状のシールパターン、即ち、上側部シール部1
1、11でヒートシールされると共に、突出部14の上
部中央の端縁部に、プラスチックの成形体よりなる注出
口20が、突出部上部シール部12をヒートシールする
際、熱接着により接合されている。また、上部のガセッ
ト部6のもう一方(図1において背面側)のひだ状部
が、内側が両側から中央部に向かって傾斜直線状に窪
み、中央部で水平となる逆船底形のシールパターン、即
ち、上部ガセット部背面側シール部13でヒートシール
されると共に、該ひだ状部の上辺に、その下側のヒート
シール部をそのまま上方に延長して、壁面フィルム1′
と上面フィルムとがヒートシールされてなる延長シール
部15が設けられ、更に、その延長シール部15に、袋
の取手部17(図2参照)を形成するための横方向の切
目線16が設けられて構成されている。
は、延長シール部15に、横方向の切目線16をその全
幅に渡って設けているので、少なくとも切目線16の上
側の延長シール部の両側の端縁部は、前記突出部14を
設けた側のひだ状部に接合する必要がある。このため、
袋の上部に折り返して挿入される上面フィルムの両側端
縁部には、切目線16の下側に上面フィルム切り欠き部
4、4を設けると共に、切目線16の上側にも上面フィ
ルム切り欠き部4′、4′を設けて、突出部14を設け
た側のひだ状部と熱接着されるように構成されている。
この場合、切り欠き部4、4および切り欠き部4′、
4′の周囲において、突出部14を設けた側のひだ状部
の上側部シール部11、11の幅が不足する場合は、図
には示していないが、例えば、部分的に上側部シール部
11、11のシール幅を広げることができる。この点
は、次の図3、図4に示す自立性袋200においても同
様である。また、切目線16の下側の上面フィルム切り
欠き部4、4は、袋の形態安定化のためには設けること
が好ましいが、省略することもできる。この点について
は、以下の図3、図5、図7、図9に示す自立性袋20
0、300、400、500においても同様である。
して、下部に接着基部22が設けられ、その上に適宜に
フランジ23が設けられ、上部には別体の螺子式のキャ
ップ24が取り付けられた構成である。注出口20の袋
への取り付けは、袋100の突出部14の上部端縁部の
両側のフィルムの間に、注出口20の接着基部22を挿
入し、外側から超音波その他の加熱手段を用いて加熱圧
着する方法で熱接着させて接合することができる。ま
た、袋100への内容物の充填は、キャップ24を外し
た状態の注出口20から行うが、内容物の充填後、キャ
ップ24を取り付ける前に、注出口20の開口部に積層
フィルム製のシール材を熱接着して密封することもでき
る。
袋100は、注出口20以外は積層フィルムで形成され
ているので、軽量で嵩張らず、内容物の保存性もよく、
また、使用後の廃棄処理も容易である。そして、内容物
が充填された自立性袋100は、上部のガセット部6の
突出部14が延設されていない側のひだ状部の上辺に、
その下側のヒートシール部、即ち、上部ガセット部背面
側シール部13を上部方向に延長して延長シール部15
を設け、その延長シール部15に、袋の取手部17を形
成するための横方向の切目線16が設けられており、ま
た、下部のガセット部7が、内側が湾曲線で形成された
船底形の底部シール部8でヒートシールされているの
で、下部の横断面が楕円形状となり、且つ、底部の外周
にリング状の脚部が形成されるので自立性に優れると共
に、取手部17(図2参照)により、袋の持ち運びその
他の取り扱いが容易になる。
00の本体部分は、前記のように、上部のガセット部6
の縦方向の長さ(上面フィルムの折り返し長さ)が、下
部のガセット部7の縦方向の長さ(底面フィルムの折り
返し長さ)と同一長さに形成されているので、平行な筒
状体となり、容量の割にコンパクトでスペースを取ら
ず、ボトルなどの保形性容器に似て外観がスマートで、
店頭での陳列効果にも優れている。また、上部のガセッ
ト部6においては、背面側のひだ状部が、前記逆船底形
のシールパターンの上部ガセット部背面側シール部13
でヒートシールされ、且つ、前後のひだ状部が、左右両
側の上端近傍に設けられた上面フィルム切り欠き部4、
4で熱接着されているため、袋の上部の補強効果が一層
高められ、通常の形状の自立性袋の場合に、袋の胴部の
中間部からやや上寄りの位置の両側に発生していた折れ
シワの発生もなくなり、袋100の形態安定性が向上さ
れ外観も一層優れたものとなる。
し替える際には、注出口20をキャップ24を外して開
口させ、開口部を容器の口部に合わせて袋100を傾け
ることにより、内容物が注出口側に流動し、その内圧に
より突出部14の両側のフィルム、即ち、壁面フィルム
1とそれに対向する上面フィルムとが両側に広げられ、
注出口20に向けて、両側のフィルムによる漏斗形状
が、保形性よく形成される。従って、内容物がスムーズ
に注出口20に流動し、最後まで安全且つ容易に内容物
を移し替えることができる。
立性袋100の容量が大きい場合でも、袋の上部を、そ
の延長シール部15に設けられた横方向の切目線16に
指を差し込んで取手部17で保持し、また、袋の下部を
下側から手で支えて注出することができるので、注出の
操作が容易になり安全に移し替えることができる。
の構成を示す正面図であり、図4は、図3に示した自立
性袋に内容物を充填し、袋を膨らませた時の形状を示す
模式側面図である。図3、図4に示した自立性袋200
は、前記図1に示した自立性袋100の構成において、
袋の下部のガセット部7のシールパターン、即ち、底部
シール部8のシールパターンを、内側が水平な底部から
両側が外側に向かって傾斜直線状に立ち上がる形状の船
底形のシールパターンに変更してヒートシールすると共
に、上部のガセット部6の縦方向の長さ(上面フィルム
の折り返し長さ)が、下部のガセット部7の縦方向の長
さ(底面フィルムの折り返し長さ)よりも小さくなるよ
うに変更して構成したものである。
袋200は、その上部と下部のガセット部が、上下で対
称形に近い上記船底形(下部)と、その天地を逆にした
逆船底形(上部)のシールパターンでヒートシールされ
ているので、袋に内容物を充填した時、袋の本体部が、
この場合、六角柱に近い整った形状となり、外観が一層
向上される。また、上部のガセット部6の上面フィルム
の折り返し長さが、下部のガセット部7の底面フィルム
の折り返し長さよりも小さくなるように形成されている
ので、内容物を充填した時、上部のガセット部6の前後
への広がりが、全体としては狭められ、袋の自立性と安
定感が向上されると共に、内容物を注出する際、突出部
14に形成される漏斗形状の外側への折れ曲がりが防止
され、漏斗形状の効果が一層確実に得られ、安定した状
態でスムーズに注出することができる。また、上記変更
点以外は、図1、図2に示した自立性袋100と同じ構
成であるため、前記自立性袋100で説明した作用効果
と同様な作用効果を得ることができる。
の構成を示す正面図であり、図6は、図5に示した自立
性袋に内容物を充填し、袋を膨らませた時の形状を示す
模式側面図である。図5、図6に示した自立性袋300
は、前記図3に示した自立性袋200の構成において、
上部のガセット部6の前側のひだ状部の上辺全体に両側
のフィルムを延長して設けた突出部14を、図示したよ
うに、最初は該ひだ状部の上辺と同幅で、次いでその中
央部に幅を狭くして設けた2段構成の台状部と、更にそ
の上に幅を狭くして設けた僅かに先細り形状に突出する
小型の突出部からなる形状に変更して設けると共に、該
ひだ状部の基部から2段構成の台状部の上端まで、両側
の端縁部をその内側ラインが傾斜直線でつながる形状に
上側部シール部11、11でヒートシールし、最上部の
小型の突出部の外周を突出部上部シール部12でヒート
シールする際、その上部の端縁部にプラスチックの成形
体よりなる注出口20を熱接着により接合し、また、上
部のガセット部6の背面側のひだ状部は、内側が鈍角の
逆V字形となるシールパターン、即ち、上部ガセット部
背面側シール部13のパターンに変更してヒートシール
すると共に、該ひだ状部の上辺に、下側のヒートシール
部、即ち、上部ガセット部背面側シール部13を同じ幅
で上方に、前側のひだ状部の突出部14の下段の台状部
の高さまで延長して、延長シール部15を設け、その延
長シール部15に、袋の取手部17(図6参照)を形成
するための横方向の切目線16を設け、更に、下部のガ
セット部7のシールパターンを内側が湾曲線で形成され
る船底形のシールパターンの底部シール部8に変更して
ヒートシールし、その他は、前記図3に示した自立性袋
200と同様に形成して構成したものである。
充填は、注出口20から行われる。そして、突出部14
の2段構成の台状部の下側の台状部は、背面側の延長シ
ール部15と同じ高さとして外側のトリミングを容易に
し、上側の台状部は、その上の突出部上部シール部12
のヒートシールとその上部の端縁部への注出口20の熱
接着の際、背面側の延長シール部15に邪魔されず、容
易に行えるようにするものである。
袋300は、下部のガセット部7のシールパターン、即
ち、底部シール部8が、内側が湾曲線で形成される船底
形のシールパターンでヒートシールされているので、内
容物を充填した時の袋本体部の形状、特に下部の形状が
楕円柱状となり、また、上部のガセット部6の上面フィ
ルムの折り返し長さが、下部のガセット部7の底面フィ
ルムの折り返し長さよりも小さく形成され、且つ、上部
のガセット部6の前側のひだ状部の両側が、該ひだ状部
の基部から突出部14の上側の台状部の上端まで、両側
のヒートシール部、即ち、上側部シール部11、11の
内側ラインが、上部方向に向かって幅を狭くするよう
に、傾斜直線でつながる形状にヒートシールされ、ま
た、その背面側のひだ状部が、内側が鈍角の逆V字形と
なるシールパターンでヒートシールされているので、充
填された内容物を他の容器に移し替える際、注出口側に
流動した内容物の内圧により、突出部14の両側のフィ
ルム、即ち、壁面フィルム1とそれに対向する上面フィ
ルムとが両側に広がって、注出口20に向けて、両側の
フィルムによる漏斗形状が形成されるが、その時、上部
ガセット部背面側シール部13のシールパターンの鈍角
の逆V字形の頂点から注出口20に向けて、上面フィル
ムが稜線状に折れ曲がるので、漏斗形状が三角錐状とな
りその保形性が向上されると共に、漏斗形状の外側への
折れ曲がりも防止され、安定した状態で最後までスムー
ズに内容物を移し替えることができる。また、自立性袋
300の全体の形状についても、上部が先細り形状にな
るので一層ボトルなどの容器に似てスマートな外観とな
る。更に、突出部14を含む前側のひだ状部の内側全体
が先細り形状であり、この部分に充填される内容物の量
も少なくなるので、上部のガセット部とそのヒートシー
ル部による袋の上部の補強効果が一層高められ、袋の胴
部に発生する折れシワも確実になくなり、袋の形態安定
性、外観が一層向上する。前記変更点以外については、
取手部の形成など前記図3に示した自立性袋200と同
様な構成であるため、自立性袋200と同様な作用効果
が得られる。
の構成を示す正面図であり、図8は、図7に示した自立
性袋に内容物を充填し、袋を膨らませた時の形状を示す
模式側面図である。図7、図8に示した自立性袋400
は、前記図3に示した自立性袋200の構成において、
袋の下部のガセット部7をヒートシールする底部シール
部8のシールパターンを、内側が湾曲線状に中央部が窪
んだ形状となる船底形のシールパターンに変更すると共
に、上部のガセット部6の前側のひだ状部の上辺全体
に、両側のフィルムを延長して設けた突出部14の形状
を、最初は、上部のガセット部6と同じ幅で上方に延長
して台状部を形成し、その上辺の中央部にやや狭い幅で
両側から上部方向に向かって徐々に幅が狭くなり、上部
の端縁部近傍で両側が平行となる形状に変更すると共
に、該前側のひだ状部の両側の端縁部を、その内側ライ
ンが、該ひだ状部の基部から突出部14の上部の端縁部
近傍まで、傾斜直線でつながる形状の上側部シール部1
1、11でヒートシールし、突出部14の上部の端縁部
にプラスチックの成形体よりなる注出口20を接合し、
また、上部のガセット部6の背面側のひだ状部の上辺に
は、その下側の上部ガセット部背面側シール部13を同
じ幅で、高さが、前側のひだ状部の突出部14の下部の
台状部と同じ高さとなるように延長して、延長シール部
15を設け、その延長シール部15に袋の取手部17
(図8参照)を形成するための横方向の切目線16を設
けて構成したものである。
袋400は、前記図3に示した自立性袋200と対比し
て、内容物を充填した時の袋の本体部の広がりが、特に
下部において、楕円柱状になるほかは、上部のガセット
部6の前側のひだ状部の上辺に延設された突出部14の
上部が、両側から上部方向に向かって徐々に幅が狭くな
る形状であるため、一層ボトルなどの保形性容器に似て
スマートな外観となる。また、この場合も、前記図5に
示した自立性袋300と同様、突出部14を含む前側の
ひだ状部の内側全体が先細り形状であり、この部分に充
填される内容物の量も少なく、上部のガセット部6のフ
ィルムとそのヒートシール部による袋の上部の補強効果
が一層高められ、袋の胴部に発生する折れシワも確実に
なくなり、袋の形態安定性、外観が一層向上する。そし
て、充填された内容物を他の容器に移し替える際は、上
部のガセット部6の突出部14を含む前側のひだ状部の
両側のヒートシール部、即ち、上側部シール部11、1
1の内側ラインが、該ひだ状部の基部から突出部14の
上部の端縁部近傍まで、傾斜直線でつながる形状にヒー
トシールされ、また、上部のガセット部6の背面側のひ
だ状部が、内側が両側から中央部に向かって傾斜直線状
に窪み中央部で水平となる逆船底形のシールパターン、
即ち、上部ガセット部背面側シール部13でヒートシー
ルされているので、前側のひだ状部の基部から注出口2
0に向けて両側のフィルムが広がって形成される漏斗形
状には、上部ガセット部背面側シール部13の逆船底形
のシールパターンの両側の角部から注出口20に向けて
2本の稜線状の折れ曲がり部が形成され、漏斗形状が角
錐状となるので、その保形性がよく、また、漏斗形状が
外側に折れ曲がることもなく、最後まで安定した状態で
容易に内容物を移し替えることができる。また、前記変
更点以外は、図3に示した自立性袋200と同じ構成で
あるため、図3に示した自立性袋200と同様な作用効
果が得られる。
の構成を示す正面図であり、図10は、図9に示した自
立性袋に内容物を充填し、袋を膨らませた時の形状を示
す模式側面図である。図9、図10に示した自立性袋5
00は、前記図7に示した自立性袋400の構成におい
て、上部のガセット部6の上面フィルムの折り返し長さ
が、下部のガセット部7の底面フィルムの折り返し長さ
よりも更に小さくなるように変更して設けると共に、注
出口20の突出部14の上部への取り付けを一層容易に
するために、突出部上部シール部12の幅が大きくなる
ように突出部14の形状を変更して構成したものであ
る。
の前側のひだ状部の上辺に、該ひだ状部と同じ幅で両側
のフィルムを延長した台状部と、その上の中央部にやや
幅を狭くして設けられた小型の突出部からなる形状に変
更すると共に、突出部14の両側の端縁部は、前側のひ
だ状部の基部から略台状部の上部までは、その内側ライ
ンが、傾斜直線でつながり、そこから突出部14の上端
までは傾斜が小さくなるシールパターンでヒートシール
し、上部のガセット部6の背面側のひだ状部の上辺に
は、その下側の上部ガセット部背面側シール部13を同
じ幅で、高さが、前側のひだ状部の突出部14の下部の
台状部と略同じ高さとなるように延長して、延長シール
部15を設け、その延長シール部15に袋の取手部17
(図10参照)を形成するための横方向の切目線16を
設けて構成したものである。
袋500は、前記図7に示した自立性袋400と対比し
て、注出口20の突出部14の上部への取り付けが一層
容易になると共に、内容物充填後の袋の上部のガセット
部6の前後への広がりが、下部のガセット部7の広がり
よりも全体として更に狭くなるので、一層安定感が増
し、また、自立安定性が向上する。そして、充填された
内容物を他の容器に移し替える際には、上部のガセット
部6と前側のひだ状部に延設された突出部14とで形成
される漏斗形状は、その幅が大きくなるので、前後への
広がりも大きくなり、内容物の注出口20への流動が一
層スムーズに行われ、且つ、漏斗形状の外側への折れ曲
がりも一層確実に防止されるので、最後まで内容物を安
定した状態でスムーズに且つ容易に移し替えることがで
きる。この場合、上記変更点以外については、前記図7
に示した自立性袋400と同じ構成であるため、図7に
示した自立性袋400と同様な作用効果を得ることがで
きる。
よれば、液状物など流動性を有する内容物を密封包装す
る積層フィルム製の袋であって、内容物の保存性に優
れ、軽量で嵩張らず、使用後の廃棄処理も容易で、且
つ、袋が自立性を有すると共に、保形性に優れた注出口
と、袋の取手部とを備え、内容量が大きい場合でも、持
ち運びや、内容物を他の容器に移し替える際などの取扱
いが容易であると共に、外観面でもボトルなどの保形性
容器に似てスマートで、内容物充填後の袋の胴部に折れ
シワなどが発生することもなく、形態安定性に優れ、性
能、使用適性と共に、店頭での陳列効果など外観にも優
れた自立性袋を生産性よく提供できる効果を奏する。
正面図である。
膨らませた時の形状を示す模式側面図である。
正面図である。
膨らませた時の形状を示す模式側面図である。
正面図である。
膨らませた時の形状を示す模式側面図である。
正面図である。
膨らませた時の形状を示す模式側面図である。
正面図である。
を膨らませた時の形状を示す模式側面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】袋の上部と下部が、前後2面の壁面フィル
ムの上部と下部の間に、それぞれ上面フィルムまたは底
面フィルムを内側に折り返して挿入し、ヒートシールに
より接合してなるガセット部を有する形式で形成され、
胴部が、前後2面の壁面フィルムの両側の端縁部を側部
シール部でヒートシールして形成される袋において、下
部のガセット部が、自立性を付与する形状のシールパタ
ーンでヒートシールされ、上部のガセット部の前後両側
のひだ状部のうち、一方のひだ状部の上辺に、その両側
のフィルム、即ち、壁面フィルムとそれに対向する上面
フィルムとを延長して突出部が設けられ、該突出部にプ
ラスチックの成形体よりなる注出口が接合され、また、
もう一方のひだ状部の上辺には、該ひだ状部の上部端縁
部のヒートシール部を延長して延長シール部が設けら
れ、該延長シール部に、袋の取手部を形成するための横
方向の切目線が設けられると共に、少なくとも該切目線
の上側の延長シール部が、その左右両側の端縁部に設け
られた上面フィルム切り欠き部の部分で、前記突出部を
設けた側のひだ状部とヒートシールにより接合されてい
ることを特徴とする自立性袋。 - 【請求項2】前記下部のガセット部の自立性を付与する
形状のシールパターンが、内側が、中央部が低く両側端
部に向かって高くなる船底形のシールパターンであるこ
とを特徴とする請求項1記載の自立性袋。 - 【請求項3】前記突出部が、上部のガセット部の一方の
ひだ状部の上辺に、両側のフィルムを延長して上部方向
に向かって幅が狭くなる形状に設けられ、該突出部の両
側の端縁部が、該ひだ状部の基部から突出部の上部ま
で、内側ラインが傾斜直線でつながる形状にヒートシー
ルされると共に、該突出部の上部の端縁部にプラスチッ
クの成形体よりなる注出口が接合されていることを特徴
とする請求項1または2に記載の自立性袋。 - 【請求項4】前記袋の上部と下部のガセット部におい
て、上部のガセット部に挿入される上面フィルムの折り
返し長さが、下部のガセット部に挿入される底面フィル
ムの折り返し長さと同一、または、底面フィルムの折り
返し長さよりも小さく形成されていることを特徴とする
請求項1乃至3のいずれかに記載の自立性袋。
Priority Applications (1)
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Cited By (1)
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- 2000-07-06 JP JP2000205796A patent/JP4629190B2/ja not_active Expired - Fee Related
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CN102602599B (zh) * | 2012-03-14 | 2015-02-25 | 上海农安生物科技发展有限公司 | 应用在农用投入品包装物的制备方法 |
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