JP2001158442A - 自立性袋 - Google Patents

自立性袋

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JP2001158442A
JP2001158442A JP2000041893A JP2000041893A JP2001158442A JP 2001158442 A JP2001158442 A JP 2001158442A JP 2000041893 A JP2000041893 A JP 2000041893A JP 2000041893 A JP2000041893 A JP 2000041893A JP 2001158442 A JP2001158442 A JP 2001158442A
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self
bag
spout
gusset
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JP2000041893A
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English (en)
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Yoshitaka Aoki
敬隆 青木
Masafumi Shimizu
將文 清水
Yasushi Otsuka
康司 大塚
Nana Sugimoto
奈々 杉本
Kenichi Masuda
謙一 増田
Takao Okada
孝夫 岡田
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 袋が立体形状を備え自立性と外観に優れると
共に、開口性と保形性に優れた注出口部を備え、詰め替
え用袋にも好適に使用できる自立性袋を提供する。 【解決手段】 自立性袋100 を、上下にガセット部3,2
を有し、両側部が胴部シール部6,6 で封止される形態で
形成し、上部のガセット部3 の上面フィルムの折り込み
長さを、下部のガセット部2 の底面フィルムの折り込み
長さよりも小さくし、且つ、上部のガセット部3 の前後
のひだ状部のうち、一方(前側)のひだ状部の上辺全体
に、両側部と上部の端縁部がヒートシールで封止される
突出部11を延設すると共に、該突出部11の上部のコーナ
ー部に注出口用の切り取り線13とその両端にノッチ14,1
4 を設け、もう一方のひだ状部は、内側が鈍角の逆V字
形となる上部ガセット部背面側シール部8 でヒートシー
ルし、下部のガセット部2 は船底形の底部シール部5 で
ヒートシールして構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体、粉体などの
ほか、流動性を有する内容物を密封包装するために用い
られる自立性袋に関し、更に詳しくは、上下両側が、ガ
セット形式で形成され、容量の割にコンパクトで立体容
器に近い形状と特性を備えると共に、自立安定性に優
れ、上部には開口性とその保形性に優れた注出口部を有
し、通常の用途の袋としてはもとより、詰め替え用の袋
としても好適に使用することのできる自立性袋に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、各種液体洗剤、クレンザー、柔軟
剤、エマルジョン糊などのほか、各種飲料や、醤油、ソ
ース、めんつゆなどの液体調味料など、液状物や、粉
乳、ココアなどの粉体などは、主に、プラスチックボト
ル、ガラス瓶、金属缶などの保形性のある容器に充填さ
れ、流通、使用に供され、使用後の容器は廃棄処分され
ていた。また、一方、廃棄物処理の問題もあり、これら
の容器は、使用後分別処理し、回収、リサイクルするこ
とが進められている。しかし、このような保形性容器
は、資源の消費傾向が強く、商品に占める容器コストの
割合も無視できないものがあった。
【0003】このような見地から、ラミネートフィルム
など軟包装材料による袋など、より低価格の簡易容器に
充填したものを流通させ、使用後の前記ボトルなどの容
器に同一内容物を補充する、所謂詰め替え使用が、単に
価格面だけでなく省資源的な見地からも推進されるよう
になってきた。
【0004】このような詰め替え用の袋は、種々の形態
に加工することができ、例えば、製袋性に優れたピロー
形式、三方シール形式、四方シール形式などのパウチ
や、使用フィルム面積の割に充填容量の大きいガセット
パウチ、或いは底部に自立能を付与したスタンディング
パウチなどいずれも利用することができる。このような
パウチは、前記従来の保形性容器と比較して、薄く、剛
性が低いため、保形性に劣るという欠点はあるが、耐内
容物性や内容物の化学的変化に対する保護性などは、材
料フィルムの積層構成の選定により充分に対応すること
ができ、また、材料の消費量が少なく、軽量であり、コ
ンパクトに包装できるので、省資源、物流費の削減が可
能であり、更に、使用後の廃棄処理も容易であるなどの
長所を有している。
【0005】しかし、パウチの場合、特にピロー形式、
三方シール形式、四方シール形式、および通常のガセッ
ト形式のパウチでは、自立性がないため、店頭での陳列
効果に劣り、また、開封した時や、内容物の移し替えな
どの際に、内容物をこぼし易いという問題があった。こ
の点、スタンディングパウチの場合は、自立性があり陳
列効果、および開封時に内容物をこぼし易いといった問
題は、ある程度改善される。しかし、剛性が低く、上部
が通常のパウチと同様な形態であるため、保形性とか立
体容器としての外観に今一つ欠けると同時に、開封後、
内容物を他の容器に移し替えるような場合、特に、容器
の口径が小さい場合には、例えば、パウチの注出口部を
狭い幅に形成して対応することもできるが、注出口部の
幅を狭くすると、注出口部が開口し難くなり、また、一
旦開口しても、注出の途中で閉塞しやすいなどの問題が
あり、内容物の移し替えを安全且つ容易に行うという点
ではなお問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な問題点を解消するためになされたものであり、その目
的とするところは、パウチの長所、即ち、加工性、内容
物の保存性に優れ、軽量で嵩張らず、安価であるなどの
特徴を生かし、且つ、その欠点である注出口部の開口性
とその保形性、また、内容物を移し替える際の安全性、
容易性を改善すると共に、自立安定性もあり、取り扱い
やすく、外観面でもボトルなどの保形性容器に似てスマ
ートで、店頭での陳列効果にも優れた自立性袋を生産性
よく提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、以下の本
発明により解決することができる。即ち、請求項1に記
載した発明は、袋の上部と下部が、前後2面の壁面フィ
ルムの間に、それぞれ上面フィルムまたは底面フィルム
を内側に折り込んで挿入してなるガセット部を有する形
式で形成され、胴部が、前後2面の壁面フィルムの両側
端縁部を胴部シール部でヒートシールして形成される袋
において、上部のガセット部の上面フィルムの折り込み
長さが、下部のガセット部の底面フィルムの折り込み長
さよりも小さく形成されると共に、下部のガセット部
が、自立性を付与する形状のシールパターンでヒートシ
ールされ、且つ、上部のガセット部の前後両側のひだ状
部のうち、一方のひだ状部の上辺に、その両側のフィル
ム、即ち、壁面フィルムとそれに対向する上面フィルム
とを延長して、外周がヒートシールされてなる突出部が
設けられ、また、該突出部が設けられていない側のひだ
状部が、内側が上部方向に向かって凸状となるシールパ
ターンでヒートシールされていることを特徴とする自立
性袋からなる。
【0008】上記において、上部のガセット部の突出部
が設けられていない側のひだ状部のシールパターンに関
しては、内側が実質的に上部方向に向かって凸状となる
シールパターンであればよく、これたをアレンジした形
状でもかまわない。
【0009】このような構成を採ることにより、袋の製
造が容易で、内容物の充填の際には、袋の上部の前記突
出部を内容物の充填口に利用することができるので、広
い幅の充填口を形成することができ、容易に内容物を充
填し、シールすることができる。そして、内容物が充填
された袋は、下部のガセット部とそのシールパターンに
より自立性が付与されるので取り扱いやすく、且つ、そ
の本体部分が、上部と下部のガセット部により筒状体と
なるが、上部のガセット部の上面フィルムの折り込み長
さが、下部のガセット部の底面フィルムの折り込み長さ
よりも小さくなっているので、上部が下部よりも前後方
向につぼまった形状の筒状体となり、安定感が増すと共
に、自立安定性が向上する。そして、容量の割にコンパ
クトであり、ボトルなどの保形性容器に似て外観がスマ
ートで、店頭での陳列効果にも優れている。
【0010】また、内容物を他の容器に移し替える際に
は、例えば、前記突出部の一部を切り取って袋を開封
し、開口部を容器の口部に向けて傾けることにより、内
容物が開口部に向かって流動し、その内圧により、突出
部を含む上部ガセット部の両側のフィルムが外側に広が
るため、前記上部のガセット部の突出部が設けられてい
ない側のひだ状部のシールパターン、即ち、内側が上部
方向に向かって凸状となるシールパターンの凸状の先端
部から開口部に向けて、上面フィルムが稜線を形成して
広がり、この部分に壁面フィルムと上面フィルムとによ
る漏斗形状が形成される。この時、例えば、上部のガセ
ット部の上面フィルムの折り込み長さと、下部のガセッ
ト部の底面フィルムの折り込み長さとが等しい場合に
は、袋の本体部分は略均等な筒状体となるが、上部の突
出部に形成される前記漏斗形状の部分では、壁面フィル
ムよりも上面フィルムの方がその折り込み長さ(正確に
はシール部の長さを除いた長さ)だけ長いため、漏斗形
状が外側に折れ曲がりやすくなる。
【0011】従って、本発明では、上部のガセット部の
上面フィルムの折り込み長さを、下部のガセット部の底
面フィルムの折り込み長さよりも小さくすることで、前
記注出口部の漏斗形状の外側への折れ曲がりを防止し、
漏斗形状の効果を一層確実に得られるようにしたもので
ある。このような漏斗形状の形成により、開口部の保形
性が向上し、注出の途中で開口部が閉塞するようなこと
もなくなり、内容物を最後まで安全且つ容易に移し替え
ることができる。
【0012】尚、前記上部のガセット部の上面フィルム
の折り込み長さを、下部のガセット部の底面フィルムの
折り込み長さよりも小さくする量は、特に限定するもの
ではなく、例えば、数mmでも小さければ、それなりの
効果が得られる。また、最大では、上部ガセット部の突
出部が設けられていない側のひだ状部の上部端縁部に最
小限必要なヒートシール部のみを残して上面フィルムを
折り返してもよく、その場合、前記突出部が設けられて
いない側のひだ状部のヒートシール部が横方向のフラッ
トなシールパターンとなるが、注出口部の外側への折れ
曲がりは確実に防止することができ、且つ、そのヒート
シール部は剛性が高くなっているので袋の上部の形態安
定性を向上させることができる。
【0013】請求項2に記載した発明は、前記突出部
が、上部のガセット部の前後いずれか一方のひだ状部の
上辺全体を延長した形状に設けられると共に、該突出部
の上部の両側のコーナー部のうち、少なくとも一方のコ
ーナー部に、内容物の注出口を開口させるための切り取
り線及び/又は易開封性手段が設けられていることを特
徴とする請求項1記載の自立性袋である。
【0014】上記切り取り線は、実線、破線、点線など
の線のほか、文字、記号など何で表示してもよく、印刷
などにより容易に設けることができる。また、易開封性
手段としては、通常のパウチでも多用されるノッチのほ
か、レーザー光照射などによるハーフカット線、或い
は、パウチの積層フィルム中に一軸延伸フィルムを積層
する方法(この場合、一軸延伸フィルムは、その延伸方
向が袋の開封方向と一致するように用いる)、更にはカ
ットテープなどを貼着する方法などがあり、これらは単
独で用いてもよく、また、例えば、ノッチとハーフカッ
ト線、またはノッチと一軸延伸フィルムの積層などのよ
うに適宜組み合わせて用いることもできる。
【0015】前記ノッチは、通常、一字形やV字形のノ
ッチが利用されているが、形状は特に限定されず、切り
取り方向に尖った部分を有する形状であれば何でも使用
することができる。また、ハーフカット線を設ける場
合、直線状のハーフカット線に限らず、ミシン目状など
断続的なハーフカット線で設けることもできる。このよ
うなハーフカット線は、1本でもよいが、引き裂き方向
がずれた場合を想定して、中心のハーフカット線の両側
に各1本、または各2本など複数のハーフカット線を平
行、または中心のハーフカット線に収斂する形状などに
設けることもできる。
【0016】このような構成を採ることにより、前記請
求項1に記載した発明の作用効果に加えて、内容物の充
填口を袋の幅と同じ幅に広く形成することができるの
で、内容物の充填が一層容易になると共に、袋に充填さ
れた内容物を他の容器に移し替える際、前記突出部の上
部コーナー部を容易に切り取って、狭い幅の注出口を開
口させることができるので、一層安全且つ容易に内容物
を移し替えることができる。
【0017】請求項3に記載した発明は、前記突出部
が、上部のガセット部の前後いずれか一方のひだ状部の
上辺全体を延長した形状に設けられると共に、該突出部
の上部の端縁部が、内側の中央部にくぼみ部が設けられ
たシールパターンでヒートシールされ、且つ、内容物の
注出口を開口させるための切り取り線及び/又は易開封
性手段が、該くぼみ部を横切るように設けられているこ
とを特徴とする請求項1記載の自立性袋である。
【0018】このような構成を採った場合も、前記請求
項1に記載した発明の作用効果に加えて、内容物の充填
口を袋の幅と同じ幅に広く形成することができるので、
内容物の充填が一層容易になると共に、袋に充填された
内容物を他の容器に移し替える際、前記突出部の上部を
容易に切り取って開封することができ、且つ、それによ
り、突出部の上部の中央部に、前記くぼみ部による狭い
幅の注出口を開口させることができるので、前記請求項
2に記載した発明の自立性袋と同様に、一層安全且つ容
易に内容物を移し替えることができる。
【0019】そして、請求項4に記載した発明は、前記
突出部の上部にプラスチックの成形体よりなる注出口が
接合されていることを特徴とする請求項1記載の自立性
袋からなる。上記注出口は、袋の上部の突出部の両側の
フィルムの間に、その基部を挿入して、熱接着により接
合する方法が簡便であり、そのためには、両側のフィル
ムのシーラント層と熱接着可能な材質であることが好ま
しく、例えば、ポリプロピレン製、ポリエチレン製など
のキャップ付きの注出口を好適に使用することができ
る。
【0020】このような構成を採ることにより、前記請
求項1に記載した発明の作用効果に加えて、前記突出部
の上部に接合された注出口が、ボトルなどの保形性容器
の口部と同様な硬さと保形性を備えているので、袋に充
填された内容物をボトルなど他の容器に移し替える際の
操作が一層容易になる。そして、キャップで注出口を再
封することもできるので、内容物を小出しに使用して保
存することができ、使い勝手に優れている。また、自立
性袋の形状もボトルなどに似たものとなり、外観面でも
優れたものとなる。
【0021】請求項5に記載した発明は、前記突出部
が、上部のガセット部の前後いずれか一方のひだ状部の
上辺の一部に、台状部とその上に更に突出する狭い幅の
注出口部からなる形状に設けられると共に、該突出部が
設けられた側のひだ状部が、該ひだ状部の両側下端から
該突出部の注出口部の先端部近傍まで、両側のヒートシ
ール部の内側ラインが傾斜直線でつながる形状にヒート
シールされていることを特徴とする請求項1記載の自立
性袋からなる。
【0022】このような構成を採ることにより、前記請
求項1に記載した発明の作用効果に加えて、袋に充填さ
れた内容物を他の容器に移し替える際には、注出口部の
先端部を切り取って開封し、その注出口部を容器の口部
に差し込んで、袋を傾けることにより、内容物が、注出
口部に流動し、その内圧により、上部ガセット部の下端
近傍から注出口部の先端部までの両側のフィルム、即
ち、壁面フィルムと折り込まれた上面フィルムとが、前
記両側の傾斜直線の間で互いに外側に膨らみ、円錐状或
いは角錐状などの漏斗状に広げられるので、狭い幅の注
出口部が自然に保形性よく開口し注出が開始される。従
って、注出の途中で注出口部が閉塞することもなく、口
径の小さな容器に対しても安全且つ容易に内容物を移し
替えることができる。
【0023】請求項6に記載した発明は、前記突出部
が、上部のガセット部の前後いずれか一方のひだ状部の
上辺の一部に、壁面フィルムとそれに対向する上面フィ
ルムとを延長して、幅を狭くした形状に設けられると共
に、該突出部の上部にプラスチックの成形体よりなる注
出口が接合されていることを特徴とする請求項1記載の
自立性袋からなる。
【0024】このような構成を採ることにより、前記請
求項1に記載した発明の作用効果に加えて、袋の上部の
突出部が胴部よりも狭い幅に形成されているので、一層
ボトルなどの保形性容器の形状に似てスマートな外観と
なる。また、内容物を他の容器に移し替える際も、注出
口が硬く保形性に優れているため、内容物を一層安全且
つ容易に移し替えることができる。そして、注出口をキ
ャップで再封することもできるので、内容物を小出しに
使用して保存するができ、使用上一層便利である。
【0025】請求項7に記載した発明は、前記袋の下部
のガセット部の自立性を付与する形状のシールパターン
が、中央部が低く、両側端部に向けて高くなる船底形も
しくは鈍角のV字形のシールパターンであって、且つ、
袋の上部のガセット部の前記突出部が設けられていない
側のひだ状部のシールパターンが、前記船底形の天地を
逆にした逆船底形もしくは鈍角の逆V字形のシールパタ
ーンであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか
に記載の自立性袋である。
【0026】このような構成を採ることにより、前記請
求項1乃至6のいずれかに記載した発明の作用効果に加
えて、内容物を充填した袋は、その本体部分が前記シー
ルパターンに応じて、例えば、内側が湾曲線で形成され
る船底形のシールパターンの場合は楕円柱、内側が所定
幅の底部から両側が外側に傾斜を持って直線状に立ち上
がる形状の船底形のシールパターンの場合は六角柱、鈍
角のV字形のシールパターンの場合は四角柱のような形
状となり、一層ボトルなどの立体容器に近い安定した外
観となる。また、底面の外周にはヒートシール部による
脚部が形成されるため、袋の自立性も一層向上する。
【0027】そして、請求項8に記載した発明は、前記
注出口部に易開封性手段が設けられていることを特徴と
する請求項5または7に記載の自立性袋である。
【0028】このような構成を採ることにより、前記請
求項5または7に記載した発明の作用効果に加えて、注
出口部を開封する際、鋏などの道具を必要とせず、手だ
けで、所望の位置で容易に注出口部の先端部を切り取っ
て、注出口部を開封することができる。
【0029】また、本発明の自立性袋においては、注出
口部を含む突出部や袋の本体部分のフィルムに、縦方向
などの押し罫、或いは膨らみ部などを熱プレス成形法な
どにより設けることができる。例えば、注出口部を含む
突出部の中心部から注出口の開口部に向けて直線状の押
し罫を設けることにより、折りくせが付きやすくなるた
め、注出口部を開封した後、内容物を注出する際、この
部分に形成される前記角錐状などの漏斗形状が一層確実
に形成され、その保形性を一層向上させることができ
る。また、袋の本体部分に縦方向の押し罫を、ガセット
部のシールパターンに合わせて適宜に設けることによ
り、そのリブ効果により内容物充填後の袋の形態が一層
安定化され、例えば、前記四角柱、六角柱などの形状と
なる場合、その形状が一層シャープに形成され、外観を
一層向上させることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の自立性袋に用い
るフィルム、および袋の製造方法などについて説明す
る。先ず、本発明の自立性袋の製造に用いるフィルム
は、特に限定はされず、液状などの内容物の包装用パウ
チに用いられている公知の積層フィルムは、いずれも使
用することができ、充填する内容物の種類や充填後の加
熱処理の有無など、使用条件に応じて適する材料を自由
に選択して使用することができる。本発明の自立性袋に
は、主にプラスチックを主体とする積層フィルムを用い
るが、その構成の代表的な例としては、以下のようなも
のが挙げられる。
【0031】(1) ONフィルム/接着剤/L・LDPE
フィルム(シーラント層) (2) ONフィルム/接着剤/一軸延伸または二軸延伸H
DPEフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シー
ラント層) (3) ONフィルム/接着剤/一軸延伸または二軸延伸P
Pフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シーラン
ト層) (4) ONフィルム/接着剤/一軸延伸または二軸延伸P
Pフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤/L・L
DPEフィルム(シーラント層) (5) ONフィルム(シリカ又はアルミナ蒸着層)/接着
剤/一軸延伸または二軸延伸HDPEフィルム/接着剤
/L・LDPEフィルム(シーラント層) (6) ONフィルム/アンカーコート層/共押し出しコー
ト層(HDPE層/L・LDPE層)(シーラント層
は、L・LDPE層) (7) ONフィルム/アンカーコート層/共押し出しコー
ト層(HDPE層/LDPE層)/接着剤/L・LDP
Eフィルム(シーラント層) (8) PETフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤
/ONフィルム/接着剤/L・LDPEフィルム(シー
ラント層) (9) PETフィルム/接着剤/アルミニウム箔/接着剤
/ONフィルム/接着剤/CPPフィルム(シーラント
層) (10)PETフィルム/接着剤/ONフィルム/接着剤/
アルミニウム箔/接着剤/L・LDPEフィルム(シー
ラント層) (11)PETフィルム/接着剤/ONフィルム/接着剤/
アルミニウム箔/接着剤/CPPフィルム(シーラント
層) (12)PETフィルム/接着剤/EVOHフィルム/接着
剤/ONフィルム/接着剤/CPPフィルム(シーラン
ト層) などが挙げられるが、これらに限定されるものではなく
様々な組み合わせの積層フィルムを使用することができ
る。
【0032】例えば、袋の用途によっては、上記積層フ
ィルムの表面の基材フィルムの内側など中間層に薄手の
紙を積層することができる。その場合は、紙により白色
度が高められるので印刷効果が向上し、意匠性を向上さ
せることができる。また、袋に前記押し罫が設けられて
いる場合は、折りクセが一層付きやすくなり押し罫の効
果を一層高めることができる。
【0033】尚、上記構成において、ONフィルムは2
軸延伸ナイロンフィルム、L・LDPEは直鎖状低密度
ポリエチレン、HDPEは高密度ポリエチレン、LDP
Eは低密度ポリエチレン、PPフィルムはポリプロピレ
ンフィルム、PETフィルムは2軸延伸ポリエチレンテ
レフタレートフィルム、EVOHフィルムはエチレン−
酢酸ビニル共重合体ケン化物フィルム、CPPフィルム
は無延伸ポリプロピレンフィルムを指すものである。ま
た、アンカーコートは、押し出しコーティングで樹脂を
積層する際、接着性を向上させるために基材フィルム側
に予めコーティングするものでプライマーコートの一種
である。
【0034】また、前記の積層フィルムの構成におい
て、ONフィルム、PETフィルムは、基材フィルムと
して袋に機械的強度や印刷適性を付与し、中間層の一軸
延伸HDPEフィルム、一軸延伸PPフィルムは、その
延伸方向を袋を開口させる際の引き裂き方向と一致する
ように用いることにより、引き裂きの方向性を一層安定
化させることができる。尚、注出口部にプラスチックの
成形体よりなる注出口を接合した場合は、フィルムを引
き裂いて開封する必要がないので、前記中間層の一軸延
伸フィルムに代えて、二軸延伸HDPEフィルムまたは
二軸延伸PPフィルムを使用することができる。中間層
に二軸延伸HDPEフィルムまたは二軸延伸PPフィル
ムを積層することにより、積層フィルムの厚さが増し、
剛性および機械的強度を向上できるほか、透湿度を小さ
くすることができる。そして、アルミニウム箔、シリカ
又はアルミナ蒸着層、EVOHフィルムなどは、ガスバ
リヤー性を付与するために積層するものである。
【0035】また、シーラント層としては、L・LDP
EフィルムとCPPフィルムの2種類の例を挙げたが、
L・LDPEフィルムは、ヒートシールの安定性や耐内
容物性、例えば界面活性剤に対する耐ストレスクラッキ
ング性などに優れ、CPPフィルムは、耐熱性、低臭性
に優れており、これらの性能を必要とする内容物の包装
用に適している。
【0036】シーラント層には上記のほか、充填される
内容物に応じて、エチレン・αオレフィン共重合体、エ
チレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共
重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、アイ
オノマー、ポリエステル系樹脂なども適宜選択して使用
することができる。
【0037】特に、エチレン・αオレフィン共重合体で
メタロセン系触媒などシングルサイト触媒を用いて重合
したものは、分子量分布の幅が狭く、共重合比も安定し
ているため、低温ヒートシール性や、熱間シール性に優
れており、本発明の自立性袋のように、上下のガセット
部と胴部シール部との間など、ヒートシール部にフィル
ムの重なりの差による段差のあるパウチのシーラント層
には、シール抜けによるピンホールの発生を防止できる
点で適している。更に、前記共重合体にオレフィン系エ
ラストマーをブレンドしたものを用いることにより、シ
ーラント層の熱流動性が改善され、前記段差によるピン
ホールの発生も一層効果的に防止することができる。
【0038】次に、以上のような積層フィルムを用いて
製造する本発明の自立性袋の製造方法について説明す
る。本発明の自立性袋は、その製袋自体は、例えば従来
のスタンディングパウチ用の製袋機(2列突き合わせ製
袋用)を利用して、上下のガセット部や注出口部を含む
突出部を形成すると共に、必要部分をヒートシールする
ためのヒートシール装置とそのシールブロックを所定の
パターンで作製し、また、突出部を形成するためのトリ
ミング装置、ノッチやハーフカット線などの易開封性手
段を形成するための打ち抜き装置、レーザー光照射装置
(ハーフカット線用)などを適宜付加し、更に、押し罫
を設ける場合は、例えば、熱プレス成形装置などを追加
設置することにより、容易に製袋することができる。
【0039】特に、上部ガセット部のヒートシールにお
いては、前記突出部を設けた側のひだ状部と、突出部を
設けていない側のひだ状部とでシールパターンが異なる
ため、別々にヒートシールする必要があるが、複数のセ
クションに分割してヒートシールすることにより問題な
く行うことができる。
【0040】また、本発明の自立性袋では、上部のガセ
ット部の一方のひだ状部に延設した突出部を、内容物の
充填口に利用することが好ましく、例えば、突出部を、
一方のひだ状部の上辺の一部に、台状部とその上に更に
突出する狭い幅の注出口部からなる形状に設けた場合に
は、この突出部を設けた側のひだ状部をヒートシールす
る際、突出部の台状部の両側端縁部までを含むシールパ
ターンでそのヒートシールを行い、注出口部の外周は、
内容物の充填前は未シールの開口部として、内容物充填
後にヒートシールすることができる。
【0041】そして、前記突出部の上部にプラスチック
の成形体よりなる注出口を接合する場合は、熱接着によ
り接合することが好ましく、専用の熱接着装置を用意す
ることにより、製袋とインラインでも、オフラインでも
いずれでも取り付けることができる。前記突出部の上部
に注出口を接合した場合、内容物の充填は、注出口から
行うことになるが、注出口の寸法に合わせて充填機のノ
ズルを用意することにより、問題なく充填することがで
きる。
【0042】
【実施例】以下に、図面を用いて本発明を更に具体的に
説明する。但し、本発明はこれらの図面に限定されるも
のではない。
【0043】図1は、本発明の自立性袋の第1の実施例
の構成を示す正面図である。また、図2は、図1に示し
た自立性袋に内容物を充填、シールし、上部に内圧をか
けて袋を膨らませた時の形状を説明する模式側面図であ
る。図1に示した自立性袋100は、その上部と下部
が、前後2面の壁面フィルム1、1′の間に、それぞれ
上面フィルムまたは底面フィルムを内側に向けて折り込
み、上面フィルムの場合は、その両側端縁部の上端近傍
に上面フィルム切り欠き部4′、4′を設け、また、底
面フィルムの場合は、その両側端縁部の下端近傍に底面
フィルム切り欠き部4、4を設けて挿入し、所定のシー
ルパターンでヒートシールする方法で、ガセット部2、
3を有する形状に形成され、胴部が、壁面フィルム1、
1′の両側端縁部を胴部シール部6、6でヒートシール
して形成されている。
【0044】上記において、上部のガセット部3の縦方
向の長さ、即ち、上面フィルムの折り込み長さは、下部
のガセット部2の縦方向の長さ、即ち、底面フィルムの
折り込み長さよりも小さく形成されている。また、上部
ガセット部3の内側に、折り込んで挿入される上面フィ
ルムの両側の切り欠き部4′、4′は、袋の形態安定化
のためには必要であるが、下部のガセット部2の場合と
は異なり、袋の自立性とは関係がないため省略すること
もできる。上記の2点は、以下の図3、図4、図6、図
7に示す自立性袋200、300、400、500にお
いても同様である。
【0045】そして、下部のガセット部2は、内側が湾
曲線で形成された船底形のシールパターン、即ち、底部
シール部5でヒートシールされ、また、上部のガセット
部3の前側のひだ状部には、その上辺全体に、両側のフ
ィルム、即ち、壁面フィルム1とそれに対向する上面フ
ィルムとを延長して突出部11が設けられ、この突出部
11を含む前側のひだ状部の両側端縁部が、両側の胴部
シール部6、6をそのまま延長した形状のシールパター
ンでヒートシールされると共に、突出部11の上部の一
方(図において左側)のコーナー部には、注出口を形成
するための切り取り線13と、その両端にノッチ14、
14が設けられ、また、上部のガセット部3の背面側の
ひだ状部は、内側が鈍角の逆V字形のシールパターン、
即ち、上部ガセット部背面側シール部8のシールパター
ンでヒートシールされて構成されている。
【0046】尚、突出部11の上部の端縁部の突出部上
部シール部16は、内容物の充填前は未シールの開口部
とし、この部分から内容物を充填した後で、ヒートシー
ルして密封するものである。また、前記ノッチは、切り
取り線13の一方の端部のみに設けてもよい。
【0047】このような構成を採ることにより、袋の製
造が容易で、且つ、内容物の充填の際には、袋の上部の
突出部11の幅全体を充填口に使用できるので、内容物
を容易に充填し、シールすることができる。そして、内
容物が充填された袋は、下部のガセット部が、内側が湾
曲線で形成された船底形の底部シール部5でヒートシー
ルされているので、下部の横断面が楕円形状となり、底
部の外周にリング状の脚部が形成されるので自立性に優
れ、取り扱いが容易になる。また、袋の本体部分が、上
部と下部のガセット部により筒状になるので、容量の割
にコンパクトであり、ボトルなどの保形性容器に似て外
観がスマートで、店頭での陳列効果にも優れている。
【0048】そして、充填された内容物を他の容器に移
し替える際には、突出部11の上部の一方のコーナー部
を、その部分に設けられたノッチ14を利用して切り取
り線13に沿って切り取ることにより、狭い幅の注出口
部10が開口される。この注出口の開口部を容器の口部
に合わせて自立性袋100を傾けることにより、内容物
が注出口部に流動し、その内圧により注出口部の両側の
フィルム、即ち、壁面フィルム1とそれに対向する上面
フィルム15(図2参照)とが両側に広げられ、上部ガ
セット部背面側シール部8の鈍角の逆V字形の先端部
(頂点)から注出口の開口部にかけて、上面フィルム1
5が稜線状に折れ曲がり、注出口部が角錐状の漏斗形状
に広げられる。
【0049】この時、上部のガセット部3の上面フィル
ムの折り込み長さが、下部のガセット部2の底面フィル
ムの折り込み長さよりも小さく形成されているので、注
出口部が外側に折れ曲がることがなくなり、注出口部の
漏斗形状が保形性よく保たれる。従って、注出の途中で
注出口が閉塞するようなこともなく、最後まで内容物を
安全且つ容易に移し替えることができる。
【0050】図3は、本発明の自立性袋の第2の実施例
の構成を示す正面図である。図3に示した自立性袋20
0は、前記図1に示した自立性袋100の構成におい
て、上部ガセット部3の前側のひだ状部の上辺全体に設
けた突出部11の上部の突出部上部シール部16のシー
ルパターンを、図示したように、内側が、その中央部に
くぼみ部を有し、その両側下端から突出部11の左右両
側の端部に向かって斜め下方に下がる直線で形成される
形状のシールパターンに変更すると共に、内容物の注出
口を開口させるための切り取り線13を、突出部11の
上部の端縁部に、前記くぼみ部を横切るように設け、そ
の一方の端部にノッチ14を設けて構成したものであ
る。この場合も、突出部上部シール部16は、内容物の
充填前は未シールの開口部とし、この部分から内容物を
充填した後で、ヒートシールして密封するものである。
【0051】このような構成を採ることにより、前記図
1に示した自立性袋100と比較して、充填された内容
物を注出する際の注出口部の位置が変わるが、その作用
効果自体は、図1に示した自立性袋100と同様な作用
効果を得ることができる。即ち、内容物の充填は、袋1
00と同様に、突出部上部シール部16の部分から容易
に行うことができ、また、充填された内容物を他の容器
に移し替える際には、ノッチ14を利用して切り取り線
13に沿って突出部11の上部の端縁部を切り取ること
により、その中央部に前記くぼみ部による狭い幅の注出
口が開口される。
【0052】そして、開口された注出口を容器の口部に
向けて、袋200を傾けることにより、内容物の内圧で
注出口部の前後両側のフィルム、即ち、壁面フィルム1
とそれに対向する上面フィルムとが外側に広げられ、上
部ガセット部背面側シール部8の鈍角の逆V字形の先端
部(頂点)から注出口の開口部にかけて、上面フィルム
が稜線状に折れ曲がり、注出口部10が角錐状の漏斗形
状に広げられる。そして、この場合も、上部のガセット
部3の上面フィルムの折り込み長さは、下部のガセット
部2の底面フィルムの折り込み長さよりも小さく形成さ
れているので、注出口部が外側に折れ曲がることがなく
なり、注出口部の漏斗形状が保形性よく保たれ、注出の
途中で注出口が閉塞するようなことがなく、最後まで内
容物を安全且つ容易に移し替えることができる。また、
前記変更点である突出部上部シール部16のシールパタ
ーンと、この部分に設けた切り取り線13およびノッチ
14の位置以外の構成は、前記図1に示した自立性袋1
00と同じであるため、同様な作用効果を得ることがで
きる。
【0053】図4は、本発明の自立性袋の第3の実施例
の構成を示す正面図である。また、図5は、図4に示し
た自立性袋に内容物を充填、シールし、上部に内圧をか
けて袋を膨らませた時の形状を説明する模式側面図であ
る。図4に示した自立性袋300は、前記図1に示した
自立性袋100の構成において、上部のガセット部3の
前側のひだ状部の上辺全体に設けた突出部11を、図示
したように、該ひだ状部の上辺の一部(中央部)に、壁
面フィルム1とそれに対向する上面フィルムとを延長し
て、台状部9とその上に更に突出する狭い幅の注出口部
10からなる形状の突出部11に変更して設けると共
に、この突出部11を設けた側(前側)のひだ状部が、
該ひだ状部の両側の下端から突出部11の注出口部10
の先端部近傍まで、両側の内側ラインが先細りとなる直
線でつながる形状のシールパターン、即ち、上部ガセッ
ト部前面側シール部7と注出口部シール部12とのシー
ルパターンでヒートシールされるようにし、また、注出
口部10の先端部近傍に、切り取り線13と、その端部
に易開封性手段として、ノッチ14を設けた構成に変更
して構成したものである。
【0054】尚、前記上部のガセット部3の突出部11
を設けた側(前側)のひだ状部のヒートシールに際して
は、注出口部10の部分を内容物の充填口として利用す
るため、その外周の注出口部シール部12は、内容物の
充填後にヒートシールするものである。この時、注出口
部10は、台状部9の上に更に突出するように設けられ
ているので、内容物の充填前は、その下の台状部9まで
を上部ガセット部前面側シール部7のシールパターンで
予めヒートシールしておくことにより、内容物充填後の
注出口部シール部12のヒートシールに際して、背面側
のひだ状部が邪魔にならず、容易にヒートシールするこ
とができる。
【0055】このような構成を採ることにより、自立性
袋300は、内容物の充填口が図1に示した自立性袋1
00の場合よりもやや狭くなるが、特に問題になること
はなく、内容物を容易に充填し、シールすることができ
る。内容物が充填された袋300は、上部と下部の両方
がガセット形式で形成され、且つ、上部の突出部11が
狭い幅に形成されているので、一層ボトルなどの保形性
容器と似た形態となり、容量の割にコンパクトで取り扱
いやすく、外観にも優れている。そして、充填された内
容物をボトルなど他の容器に移し替える際には、ノッチ
14を利用して切り取り線13に沿って容易に注出口部
10の先端部を切り取って開封することができる。
【0056】開封された注出口部10の開口部は幅が狭
く、注出口部10の先端部を移し替えを行う容器の口部
に差し込んで袋300を傾けることにより、内容物が注
出口部に流動し、その内圧により、注出口部10を含む
上部のガセット部が、図5の自立性袋300の側面図の
上部に示すように外側に広がる。この時、上部ガセット
部背面側シール部8が鈍角の逆V字形のシールパターン
であるため、逆V字形の頂点から注出口部10の先端方
向に上面フィルム15が折れて稜線を形成し、また、突
出部11を含む上部のガセット部の前側のひだ状部が、
該ひだ状部の両側の下端から突出部11の注出口部10
の先端部近傍まで、両側の内側ラインが先細りとなる直
線でつながる形状のシールパターン、即ち、上部ガセッ
ト部前面側シール部7と注出口部シール部12とのシー
ルパターンでヒートシールされているので、上面フィル
ム15とそれに対向する壁面フィルム1とで、寸法が大
きく且つシャープな形状の角錐状の漏斗形状が形成され
る。従って、その保形性も優れており、注出の途中で注
出口が閉塞するようなこともなく、最後まで安全且つ容
易に内容物を移し替えることができる。尚、袋300の
本体部分など、前記変更点以外の構成は、図1に示した
自立性袋100と同じであるため、前記自立性袋100
で説明した作用効果と同様な作用効果を得ることができ
る。
【0057】図6は、本発明の自立性袋の第4の実施例
の構成を示す正面図である。図6に示した自立性袋40
0は、前記図4に示した自立性袋300の構成におい
て、下部のガセット部のシールパターン、即ち、底部シ
ール部5のシールパターンのみを、図示したように、鈍
角のV字形のシールパターンに変更して構成したもので
ある。
【0058】このような構成を採ることによっても、下
部のガセット部2とその底部シール部5のシールパター
ンにより、袋400に自立性を付与することができる。
また、上部のガセット部3の上部ガセット部背面側シー
ル部8が鈍角の逆V字形のシールパターンでヒートシー
ルされ、且つ、下部のガセット部2が鈍角のV字形の底
部シール部5でヒートシールされており、更に、上部の
ガセット部3の折り込み長さが、下部のガセット部2の
折り込み長さよりも小さく形成されているので、上部の
逆V字形の開き(鈍角)が、下部のV字形の開き(鈍
角)よりも大きく、上下で対称形とはならないが、内容
物が充填された袋400の本体は、上部が前後方向にや
やつぼまった四角柱形状となり、角形ボトルなどに似た
スマートで安定した外観となる。前記変更点以外は、図
4に示した自立性袋300と同じ構成であるため、自立
性袋300で説明した作用効果と同様な作用効果を得る
ことができる。
【0059】図7は、本発明の自立性袋の第5の実施例
の構成を示す正面図である。図7に示した自立性袋50
0は、前記図4に示した自立性袋300の構成におい
て、上部のガセット部3の前側のひだ状部の上辺の一部
(中央部)に、その両側のフィルムを延長して設けた台
状部9とその上に更に突出する狭い幅で先細り形状の注
出口部10からなる突出部11の構成のみを、下記のよ
うに変更して構成したものである。即ち、前記台状部9
とその上に更に突出するように設けられた狭い幅で先細
り形状の突出部11を、途中でカットして台形状の突出
部11とすると共に、その両側の端縁部を突出部側部シ
ール部17、17でヒートシールし、上部の端縁部にキ
ャップ51を備えたプラスチックの成形体よりなる注出
口50を、突出部上部シール部16で熱接着して構成し
たものである。
【0060】このような構成を採ることにより、袋の上
部ガセット部の一方のひだ状部の上に延設された台形状
の突出部11の上に、プラスチックの成形体よりなるキ
ャップ51付きの注出口50が接合されているので、前
記図4に示した自立性袋300よりも更にボトルなどの
保形性容器に近い形態となり、スマートな外観になると
同時に、内容物の移し替えなども一層安全且つ容易に行
えるようになる。また、注出口50は、開封後もキャッ
プ51により繰り返し再封することができるので、内容
物を小出しに使用して保存することも自由に行え、使用
上も非常に便利になる。
【0061】以上のように、本発明の自立性袋では、下
部のガセット部2のシールパターン、即ち、底部シール
部5のシールパターンは、内側が、湾曲線で形成される
船底形、または所定幅の底部から両側が外側に傾斜を持
って直線状に立ち上がる形状の船底形、或いは、鈍角の
V字形で形成されるパターンなどであることが自立性に
優れる点で好ましく、また、上部のガセット部3の注出
口部を含む突出部が設けられていない側のひだ状部のシ
ールパターン、即ち、上部ガセット部背面側シール部8
のシールパターンは、前記底部シール部5のシールパタ
ーンの天地を逆にした形状、即ち、逆船底形、或いは鈍
角の逆V字形などのシールパターンであることが袋の形
態を一層安定化できる点で好ましい。
【0062】
【発明の効果】以上、詳しく説明したように、本発明に
よれば、内容物の充填が容易で、充填後の袋が、ボトル
などの保形性容器に似た立体形状を有し、自立性、形態
安定性、外観に優れると共に、容量の割にコンパクトで
あり、取り扱いやすく、包装材料の節減も可能で、しか
も、使用時には、注出口部の開封を容易に行え、且つ、
内容物の内圧により、自然に注出口部が保形性のよい漏
斗形状に開口され、注出の途中で注出口が閉塞するよう
なこともなく、内容物の他の容器への移し替えも安全且
つ容易に行えるという、使用適性、外観、経済性に優れ
た自立性袋を生産性よく提供できる効果を奏する。ま
た、注出口に、プラスチックの成形体よりなる注出口を
取り付けた場合は、更にボトルなどの保形性容器に近い
形態となり、外観を向上できるほか、内容物の移し替え
操作なども一層安全且つ容易に行えるようになり、使用
適性を一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自立性袋の第1の実施例の構成を示す
正面図である。
【図2】図1に示した自立性袋に内容物を充填、シール
し、上部に内圧をかけて袋を膨らませた時の形状を説明
する模式側面図である。
【図3】本発明の自立性袋の第2の実施例の構成を示す
正面図である。
【図4】本発明の自立性袋の第3の実施例の構成を示す
正面図である。
【図5】図4に示した自立性袋に内容物を充填、シール
し、上部に内圧をかけて袋を膨らませた時の形状を説明
する模式側面図である。
【図6】本発明の自立性袋の第4の実施例の構成を示す
正面図である。
【図7】本発明の自立性袋の第5の実施例の構成を示す
正面図である。
【符号の説明】
1、1′ 壁面フィルム 2、3 ガセット部 4 底面フィルム切り欠き部 4′上面フィルム切り欠き部 5 底部シール部 6 胴部シール部 7 上部ガセット部前面側シール部 8 上部ガセット部背面側シール部 9 台状部 10 注出口部 11 突出部 12 注出口部シール部 13 切り取り線 14 ノッチ 15 上面フィルム 16 突出部上部シール部 17 突出部側部シール部 50 注出口 51 キャップ 100、200、300、400、500 自立性袋
フロントページの続き (72)発明者 大塚 康司 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 杉本 奈々 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 増田 謙一 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 岡田 孝夫 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 Fターム(参考) 3E064 AB13 AB14 AB15 BA26 BA30 BC16 BC18 EA05 EA23 FA03 GA01 HM01 HN06 HP01 HS04

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】袋の上部と下部が、前後2面の壁面フィル
    ムの間に、それぞれ上面フィルムまたは底面フィルムを
    内側に折り込んで挿入してなるガセット部を有する形式
    で形成され、胴部が、前後2面の壁面フィルムの両側端
    縁部を胴部シール部でヒートシールして形成される袋に
    おいて、上部のガセット部の上面フィルムの折り込み長
    さが、下部のガセット部の底面フィルムの折り込み長さ
    よりも小さく形成されると共に、下部のガセット部が、
    自立性を付与する形状のシールパターンでヒートシール
    され、且つ、上部のガセット部の前後両側のひだ状部の
    うち、一方のひだ状部の上辺に、その両側のフィルム、
    即ち、壁面フィルムとそれに対向する上面フィルムとを
    延長して、外周がヒートシールされてなる突出部が設け
    られ、また、該突出部が設けられていない側のひだ状部
    が、内側が上部方向に向かって凸状となるシールパター
    ンでヒートシールされていることを特徴とする自立性
    袋。
  2. 【請求項2】前記突出部が、上部のガセット部の前後い
    ずれか一方のひだ状部の上辺全体を延長した形状に設け
    られると共に、該突出部の上部の両側のコーナー部のう
    ち、少なくとも一方のコーナー部に、内容物の注出口を
    開口させるための切り取り線及び/又は易開封性手段が
    設けられていることを特徴とする請求項1記載の自立性
    袋。
  3. 【請求項3】前記突出部が、上部のガセット部の前後い
    ずれか一方のひだ状部の上辺全体を延長した形状に設け
    られると共に、該突出部の上部の端縁部が、内側の中央
    部にくぼみ部が設けられたシールパターンでヒートシー
    ルされ、且つ、内容物の注出口を開口させるための切り
    取り線及び/又は易開封性手段が、該くぼみ部を横切る
    ように設けられていることを特徴とする請求項1記載の
    自立性袋。
  4. 【請求項4】前記突出部の上部にプラスチックの成形体
    よりなる注出口が接合されていることを特徴とする請求
    項1記載の自立性袋。
  5. 【請求項5】前記突出部が、上部のガセット部の前後い
    ずれか一方のひだ状部の上辺の一部に、台状部とその上
    に更に突出する狭い幅の注出口部からなる形状に設けら
    れると共に、該突出部が設けられた側のひだ状部が、該
    ひだ状部の両側下端から該突出部の注出口部の先端部近
    傍まで、両側のヒートシール部の内側ラインが傾斜直線
    でつながる形状にヒートシールされていることを特徴と
    する請求項1記載の自立性袋。
  6. 【請求項6】前記突出部が、上部のガセット部の前後い
    ずれか一方のひだ状部の上辺の一部に、壁面フィルムと
    それに対向する上面フィルムとを延長して、幅を狭くし
    た形状に設けられると共に、該突出部の上部にプラスチ
    ックの成形体よりなる注出口が接合されていることを特
    徴とする請求項1記載の自立性袋。
  7. 【請求項7】前記袋の下部のガセット部の自立性を付与
    する形状のシールパターンが、中央部が低く、両側端部
    に向けて高くなる船底形もしくは鈍角のV字形のシール
    パターンであって、且つ、袋の上部のガセット部の前記
    突出部が設けられていない側のひだ状部のシールパター
    ンが、前記船底形の天地を逆にした逆船底形もしくは鈍
    角の逆V字形のシールパターンであることを特徴とする
    請求項1乃至6のいずれかに記載の自立性袋。
  8. 【請求項8】前記注出口部に易開封性手段が設けられて
    いることを特徴とする請求項5または7に記載の自立性
    袋。
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