JP2002019161A - プリンタ及びプリンタの駆動方法 - Google Patents

プリンタ及びプリンタの駆動方法

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JP2002019161A
JP2002019161A JP2000213367A JP2000213367A JP2002019161A JP 2002019161 A JP2002019161 A JP 2002019161A JP 2000213367 A JP2000213367 A JP 2000213367A JP 2000213367 A JP2000213367 A JP 2000213367A JP 2002019161 A JP2002019161 A JP 2002019161A
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ink
diffusion liquid
dot
liquid
printer
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JP2000213367A
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English (en)
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Soichi Kuwabara
宗市 桑原
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/21Ink jet for multi-colour printing
    • B41J2/2107Ink jet for multi-colour printing characterised by the ink properties
    • B41J2/2114Ejecting specialized liquids, e.g. transparent or processing liquids

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  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 プリンタ及びプリンタの駆動方法に関し、特
にサーマル方式等によるインクジェットプリンタに適用
して、簡易な構成で粒状感を少なくすることができるよ
うにする。 【解決手段】 インク付着箇所に事前に拡散液を付着さ
せ、この拡散液の液量の制御と該箇所に付着させるイン
クの液量を制御することにより、インクドットの大きさ
の濃度を制御し、階調を細かく表現する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリンタ及びプリ
ンタの駆動方法に関し、特にサーマル方式等によるイン
クジェットプリンタに適用することができる。本発明
は、インク付着箇所に事前に拡散液を付着し、この拡散
液の液量を制御することにより、簡易な構成で粒状感を
少なくすることができるようにする。
【0002】
【従来の技術】近年、ハードコピーのカラー化に対する
ニーズが高まっている。このようなニーズに対して、連
続振動発生方式(ピエゾ方式)、サーマル方式(バブル
ジェット(登録商標)方式)等によるインクジェット方
式のプリンタは、ノズルよりインク液滴を飛び出させて
印刷対象に付着させることにより所望の画像等を印刷す
るようになされており、インク液滴を印刷対象に付着さ
せて形成されるドットの密度により階調を表現するよう
になされている。
【0003】すなわちドット密度が高くなるように、数
多くインク液滴を飛び出させて色の濃い箇所を表現する
のに対し、ドット密度が低くなるように、インク液滴の
数を少なくすることにより、色の薄い箇所(以下、淡色
領域と呼ぶ)を表現するようになされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところでインクジェッ
ト方式のプリンタにおいては、このようにドット密度に
より階調を表現することにより、印刷結果の淡色領域
で、隣接するドットの間隔が粗くなり、その結果として
印刷結果にざらつき(以下、粒状感と呼ぶ)が目立ち、
印刷結果の品位が低下する問題があった。
【0005】この問題を解決する1つの方法として、イ
ンク液滴の大きさを小さくしてドットの大きさを粒状感
を感じ得ない程度に小さくすることが考えられる。しか
しながら、粒状感を感じ得ない程度にインク液滴の大き
さを小さくすることは実用上困難であり、またこのよう
にインク液滴の大きさを小さくした場合には、色の濃い
箇所で極めてドット密度を高くすることが必要になるこ
とにより、その分ノズルを高密度に配置しなければなら
なくなる問題がある。
【0006】また色の濃い箇所と色の薄い箇所とで濃度
の異なるインクを使い分ける方法もあるが、この方法の
場合、1つの色について2つのヘッドが必要となり、ヘ
ッドの構成が複雑になり、コストも増大する問題があ
る。
【0007】これに対して例えば特開昭57−1096
62号公報に開示されているように、ドットが疎になる
濃度の低い箇所については、拡散液を用紙に付着し、こ
の拡散液によりドットの面積を大きくすると共に濃度を
薄くする方法も考えられる。しかしながらこの方法のよ
うに、疎になる部分のドットの面積を拡散液により大き
くする場合、中間の階調については、粒状感を解消でき
るものの、濃度の低い箇所については、ドットが大きく
なることにより、却って粒状感が目立つ場合もあり、実
用上、未だ不十分な問題があった。
【0008】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、簡易な構成により粒状感を少なくすることができる
プリンタ及びプリンタの駆動方法を提案しようとするも
のである。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め請求項1又は請求項7の発明においては、プリンタ又
はプリンタの駆動方法に適用して、印刷対象において1
箇所に付着する拡散液の液量の制御と、該箇所に付着す
るインクの液量の制御とにより、該箇所の階調を表現す
る。
【0010】また請求項4又は請求項8の発明において
は、プリンタ又はプリンタの駆動方法に適用して、拡散
液によるドットにおける拡散液の液量の制御により、イ
ンクによるドットの大きさが、必要に応じて所定値以上
となるようにする。
【0011】請求項1又は請求項7の構成によれば、印
刷対象において1箇所に付着する拡散液の液量の制御
と、該箇所に付着するインクの液量の制御とにより、該
箇所の階調を表現することにより、インク液量が少ない
場合でも、拡散液の液量によりドットを大きくすること
ができ、これによりドットの濃度を薄くすることができ
る。従って粒状感を少なくすることができ、さらにイン
ク液量と拡散液の液量とを共に制御することにより、階
調を細かく制御することもできる。
【0012】また請求項4又は請求項8の構成によれ
ば、拡散液によるドットにおける拡散液の液量の制御に
より、インクによるドットの大きさが、該ドットにおけ
るインク液量が異なる場合でも必要に応じて所定値以上
となるようにすることにより、インク液量が少ない場合
でも所定値以上のドットとすることができ、これにより
粒状感を少なくすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、適宜図面を参照しながら本
発明の実施の形態を詳述する。
【0014】(1)実施の形態の構成 図2は、本発明の実施の形態に係るプリンタを示す斜視
図であり、図3は、その断面図である。このプリンタ1
は、全体が厚さの薄い長方体形状の筐体2に収納されて
形成され、用紙4を収納した用紙トレイ3をこの筐体2
の背面に形成されたトレイ出入口5より装着することに
より、用紙4を給紙できるようになされている。
【0015】用紙トレイ3は、このようにしてトレイ出
入口5よりプリンタ1に装着されると、バネ7の力によ
り紙支え8が用紙4を裏面側より給紙ローラー9に押し
当てる。給紙ローラー9は、このプリンタ1に収納され
た電気回路10の制御によって動作する給紙モータ11
の回転力がギヤ12、13により伝達されて、紙支え8
により押し当てられた用紙4をラインヘッド14に向け
て給紙するようになされている。
【0016】紙送りローラー15Aは、このようにして
給紙ローラー9により送り出される用紙4を対向するロ
ーラー16Aと共に挟持し、ベルト17A及びプーリ1
8Aを介して伝達される紙送りモータ19の回転力によ
り回転する。これにより紙送りローラー15Aは、用紙
4をラインヘッド14に向けて用紙送りするようになさ
れている。
【0017】続く紙送りローラー15Bは、ラインヘッ
ド14を間に挟んで、紙送りローラー15Aと対向する
ように配置され、このようにして紙送りローラー15A
により用紙送りされる用紙4を対向するローラー16B
と共に挟持し、ベルト17B及びプーリ18Bを介して
伝達される紙送りモータ19の回転力により回転する。
これにより紙送りローラー15Bは、紙送りローラー1
5Aと連動して、ラインヘッド14により印刷された用
紙4を用紙送りし、排紙口20より排出するようになさ
れている。
【0018】プリンタ1は、これら紙送りローラー15
A及び15B間に、平板形状による用紙ガイド21が配
置され、用紙4を間に挟んで、この用紙ガイド21の上
側にラインヘッド14が配置される。ラインヘッド14
は、このようにして送られる用紙4の送り方向とほぼ直
交する方向に、それぞれ印刷に供するインク、拡散液の
ノズルが並ぶように配置され、電気回路10によるこれ
らノズルの選択的な駆動により、用紙4に所望の画像等
を印刷するようになされている。
【0019】ラインヘッド14は、ヒーターによる加熱
によりノズルより液滴を飛び出させる方式であるサーマ
ル方式によるインクジェットプリンタのプリンタヘッド
であり、給紙側より、順次、拡散液、シアン(C)、マ
ゼンタ(M)、イエロー(Y)、黒色(K)のインクを
吐出させるノズル列が配置され、これによりカラーによ
る高品質の画像等を印刷できるようになされている。
【0020】ここで拡散液は、印刷対象の面方向にイン
クを広げて濃度を薄くする機能を有する液体である。拡
散液は、例えばインクを薄める液体であり、顔料、染料
を含まない無色透明な水又は有機溶媒等が適用される。
拡散液は、印刷対象である用紙4に対して、インクより
濡れ性が劣るもの、すなわち用紙4に付着した際に、用
紙4に必要以上に広がらず、かつ液状で存在する時間の
長いものが選定される。またインクに対しては、濡れ性
に優れたものが選定される。これらにより拡散液は、用
紙4に付着すると、液量に応じて用紙4の表面に広が
り、その後インクが付着すると、用紙4の表面に広がっ
た拡散液にインクが拡散するようになされている。これ
によりプリンタ1では、必要に応じてこの拡散液の液量
を制御することにより、粒状感を少なくするようになさ
れている。
【0021】図1は、このプリンタ1におけるラインヘ
ッド14の駆動系を示すブロック図である。このプリン
タ1において、データ変換回路25は、例えば中央処理
ユニットにより構成され、パーソナルコンピュータ等の
ホスト装置より入力される画像データ、テキストデータ
D1を処理することにより、各色のヘッド14A〜14
Eを駆動する駆動データDA〜DEを生成する。
【0022】駆動回路26A〜26Eは、これら各色の
駆動データDA〜DEにより対応するヘッド14A〜1
4Eを駆動し、これにより用紙4に所望の画像等を印刷
する。
【0023】このような構成に係るラインヘッド14の
駆動系において、データ変換回路25は、図4に示すよ
うに、複数の液滴を集中させて用紙4に付着させること
により1つのドットを作成する。データ変換回路25
は、各ドットの階調をこの液滴の数により表現するよう
に、各色の駆動データDB〜DEを生成する。かくする
につき、この実施の形態では、1色につき最大で8滴の
インク液滴を集中させるようになされ、これにより単に
このような液滴だけでドットを作成した場合には、図5
及び図6に示すように、液滴数に応じてドット径及び濃
度を確保することができるようになされている。なおこ
のような階調の表現方式は、いわゆるPNM(Pulse Nu
mber Modulation )方式と呼ばれるものであり、このよ
うに1色について最大で8滴のインクを集中させる場合
には、何らインクを付着させない場合を含めて1ドット
につき9階調を確保することができる。
【0024】データ変換回路25は、このように各色の
インクを付着させる際に、拡散液用のヘッド14Aの駆
動により、事前に、対応する箇所に、必要に応じて必要
な液滴数だけ拡散液を付着することにより、ドット濃度
とドット径とを制御し、これにより粒状感を少なくす
る。
【0025】すなわち図7に示すように、データ変換回
路25は、インクを付着させてドットを作成する部分
に、事前に拡散液を付着させる(図7(A))。このと
き画像データの内容に応じて、拡散液の液滴数を設定
し、これにより用紙4に拡散液によるドットを作成する
(図7(B))。これにより例えば続いて所定の色のイ
ンクを付着すると、このインクにおいては、何ら拡散液
が付着していない場合には、液滴数に応じたドット径に
よるドットDを作成するのに対し、この実施の形態で
は、拡散液によるドット内に拡散し、これにより濃度の
薄い大きなドットを作成する(図7(C))。
【0026】なお600DPIのヘッドを使用して実験
した結果によれば、単にシアンインク1滴(3〔p
l〕)によりドットを作成した場合、ドット径38〔μ
m〕、ドット面積約1130〔μm2 〕、反射濃度0.
86によるドットが作成された。このようなシアンイン
クの1滴に対して、事前に8滴(24〔pl〕)の拡散
液によるドットを作成しておいた場合、ドット径85
〔μm〕、ドット面積約5690〔μm2 〕、反射濃度
0.31の濃度が薄い大きなドットを作成することがで
き、その分印刷結果における粒状感を少なくすることが
できた。
【0027】なおこれらの場合で、それぞれのドットで
濃度0.1のパッチを作製してRMS粒状度を測定した
ところ、それぞれ0.217、0.087の測定値を得
ることができた。因みに、RMS粒状度σは、測定領域
の濃度変動の標準偏差であり、測定領域をN個の微小領
域に分割したときの各微小領域の濃度をf(i)、平均
濃度をfave とすると、次式で表され、値が小さいほど
粒状性が低いことを表す。なおΣの範囲は、i=1〜N
である。
【0028】
【数1】
【0029】なお単に8滴分(24〔pl〕)のインク
による場合のドットは、ドット径81.585〔μ
m〕、ドット面積約5220〔μm2 〕、反射濃度1.
3であるのに対し、事前に8滴分(24〔pl〕)の拡
散液によるドットを作成しておいた場合、ドット径10
5〔μm〕、ドット面積約8680〔μm2 〕、反射濃
度0.89のドットを形成でき、この場合も濃度を薄く
して粒状感を下げることができた。なおこれらの場合に
ついても、RMS粒状度を測定したところ、それぞれ
0.319、0.223であった。
【0030】またこの種のプリンタにおいては、極めて
低い階調により広い面積を表現する場合、隣接する複数
のドット配置可能な箇所(以下、画素と呼ぶ)の1箇所
に、1滴のインク液滴によりドットを作成する。このよ
うな場合に、このドットに隣接する画素には、何らドッ
トが配置されていないことにより、極めて粒状感が激し
くなる。
【0031】このためこの実施の形態では、同一の階調
が割り当てられている隣接する画素については、拡散液
によりこのような隣接画素を含めて1つのドットを作成
するように、隣接する画素とインク液滴を付着する画素
とに纏めて拡散液を付着させせる。
【0032】すなわち図8に示すように、例えば上下左
右に隣接する画素と中央の画素とを同一階調により表現
する場合であって、これらの画素の階調が極めて低い場
合、これらの画素にそれぞれ拡散液を付着し(図8
(A))、これらの画素でまとめて拡散液により1つの
ドットを作成し(図8(B))、その後所望のインクを
付着する。これにより大面積で、極めて階調の低い領域
等を、極めて高い階調表現により印刷し、さらには粒状
感を防止する。
【0033】かくするにつき例えば、インク液滴のドッ
ト径による階調表現による場合との対比により図9
(A)及び(B)に示すように、従来手法による場合に
は、大面積の領域にて低い階調を表現する場合には、こ
のような大面積の領域に、微小なドットが階調に応じた
数だけ離散的に配置されていたものを、矢印により示す
ように、この実施の形態では、このような大きな面積の
領域全体を、インク液滴に応じた階調により表現するこ
とができ、その分、階調の表現能力を従来に比して格段
的に向上することができる。
【0034】なおこれらにより例えばシアン及びマゼン
タの加算により濃度の低い青色を印刷する場合には、図
10に示すように、対応する領域の各画素に拡散液を付
着し(図10(A))、これらの画素を纏めて拡散液に
よる1つのドットを作成し(図10(B))、このドッ
トに例えばシアンのインクを1滴付着し(図10
(C))、これによりこれらの画素を均一に薄いシアン
色に印刷する(図10(D))。さらに拡散液により十
分に拡散可能な状態で、続くマゼンタのノズルより、マ
ゼンタのインクを1滴付着させ(図10(E))、これ
によりこれら画素を纏めた薄い青色によるドットを印刷
するようになされている。
【0035】なお上述したと同様に、600DPIのヘ
ッドを使用して図8に示す条件により実験した結果によ
れば、単にシアンインク1滴(3〔pl〕)によりドッ
トを作成した場合、ドット径38〔μm〕、ドット面積
約1130〔μm2 〕、反射濃度0.86によるドット
が作成されるものを、このようなシアンインクによるド
ットを作成する画素、この画素の上下左右の画素に、事
前に8滴(24〔pl〕)の拡散液を付着させて大きな
ドットを作成しておいた場合、ドット面積約17300
〔μm2 〕、反射濃度0.16の濃度の薄い大きなドッ
トを作成することができ、その分印刷結果における粒状
感を少なくすることができた。またこれに加えて、シア
ンインクによるドットを作成する画素の両斜め上下の画
素にも事前に8滴(24〔pl〕)の拡散液を付着させ
ておいた場合、ドット面積約26400〔μm2 〕、反
射濃度0.13の濃度の薄い大きなドットを作成するこ
とができた。なおこれらの場合、RMS粒状度は、それ
ぞれ0.217、0.043、0.03であった。
【0036】また8滴分(24〔pl〕)のインクによ
る場合のドットは、ドット径81.585〔μm〕、ド
ット面積約5220〔μm2 〕、反射濃度1.3である
のに対し、このインクを付着させる画素と上下左右の画
素とに、事前に8滴分(24〔pl〕)の拡散液を付着
して大きなドットを作成しておいた場合、ドット面積約
19400〔μm2 〕、反射濃度0.56のドットを形
成でき、この場合もドットの濃度を薄くすることができ
た。これに加えて、ドットを作成する画素の両斜め上下
の画素にも事前に8滴分(24〔pl〕)の拡散液を付
着させておいた場合、ドット面積約28250〔μm
2 〕、反射濃度0.43の濃度の薄いドットを作成する
ことができた。なおこれらの場合、RMS粒状度は、そ
れぞれ0.319、0.148、0.118であった。
【0037】さらにこのような場合について、表現可能
な階調数を検討すると、水平方向及び垂直方向に隣接す
る4画素について、それぞれ最大で8滴のインク液滴に
より階調を表現する場合にあって、粒状性を考慮して各
画素に打ちこむ液滴数の差を1以内とすると、階調数
は、8階調×4(画素数)+1(なにも打ちこまない場
合)=33となる。これに対してこの実施の形態におい
ては、拡散液の液滴の設定に関してもこれらの領域で3
3種類の階調があることから、単純に計算して、全体の
階調教は、32(すべて打たない場合を除いたインクの
階調数)×33(拡散液の打ち方)+1(何も打ちこま
ない場合)=1057となり、1000レベル以上の階
調を確保することができる。
【0038】なおデータ変換回路25は、これらにより
例えば図11(A)に示すように、濃度の薄いインクに
よる大きな面積の領域に囲まれて、濃度の高い微小な領
域を印刷する場合には、このような微小な領域を除いて
拡散液を付着させ(図11(B)、これら微小な領域を
除いて拡散液による大きなドットを作成し(図11
(C)、この大きな拡散液によるドットにインク液滴を
付着させる(図11(D))。これによりこの微小な領
域を除いた領域を薄い濃度により印刷した後(図11
(E))、残る微小な領域にインクを付着させ(図11
(F))、これにより微小な領域に付着したインクが周
囲に滲まないようになされている。なおヘッドの配列に
よっては、このような周囲の領域と微小な領域とでイン
クを付着させる順序が入れ替わることになる。
【0039】(2)実施の形態の効果 以上の構成において、プリンタ1においては(図2及び
図3)、用紙トレイ3に収納された用紙4が給紙ローラ
ー9により引き出されて紙送りローラー15A及び15
Bにより排紙口20より排出される。用紙4は、これら
紙送りローラー15A及び15B間の紙送りの際に、ラ
インヘッド14によりインクが付着されて印刷される。
【0040】すなわちホスト装置からのデータD1がデ
ータ変換回路25により、それぞれシアン、マゼンタ、
イエロー、黒色のインクによる各ヘッド14B〜14F
を駆動する駆動データDB〜DEに変換され、これら各
駆動データDB〜DEによりそれぞれ対応するヘッド1
4B〜14Eが駆動され、これにより印刷対象である用
紙4に向けてインク液滴が各ヘッド14B〜14Fから
飛び出して用紙4に付着し、入力データD1による画像
等が印刷される。
【0041】このときプリンタ1では、最大で8滴のイ
ンク液滴を集中させて用紙に付着させ、これにより用紙
に形成する1つのドットを1色につき最大で8滴のイン
ク液滴により作成して、各ドットのインク液量の制御に
より階調が表現される(図4〜図6)。
【0042】プリンタ1では、さらにデータ変換回路2
5において、インクを薄める拡散液用のヘッド14Aを
駆動する駆動データDAが生成され、この駆動データD
Aによる拡散液用のヘッド14Aの駆動により、各イン
クによるドットの形成箇所に、事前に、拡散液によるド
ットが作成される。
【0043】プリンタ1においては、この拡散液の液量
が印刷する部位の階調に応じて種々に制御され、これに
より最大で1色につき8液滴が供給される各ドットにつ
いて、インクの液量が少ない場合でも、必要に応じて濃
度が薄くて大きなドットが作成される。すなわちプリン
タ1においては、事前の拡散液の付着により、この拡散
液の液滴数による液量に応じた大きさにより拡散液のド
ットが作成された後、続いてこの拡散液のドットにイン
ク液滴が付着し、これによりこの拡散液のドットにイン
クが拡散してインクによる濃度が薄く大きなドットが作
成される(図7)。
【0044】これによりプリンタ1においては、濃度の
薄い淡色領域において、ドットを形成するインクの液量
が少ない場合でも、必要に応じて濃度が薄い大きなドッ
トを形成することができ、その分粒状感を少なくするこ
とができる。
【0045】さらにプリンタ1では、極めて薄い濃度に
より複数画素による領域を印刷するような場合について
は、これら複数画素に拡散液を付着し、これら複数画素
をまとめて1つの拡散液によるドットが形成される。さ
らにこのように複数画素を纏めた1つの拡散液によるド
ットに対して、所望するインクの液滴が供給され、これ
によりこれら複数画素が拡散液により薄められたインク
により表現される(図8〜図10)。これによりプリン
タ1では、複数画素に離散的にインク液滴を付着させる
ような、極めて印刷の薄い箇所でも、従来に比して格段
的に粒状感を少なくすることができ、その分、高画質に
よる印刷結果を得ることができる。
【0046】またこのようなインク液量の制御と拡散液
量の制御とにより階調を表現することにより、従来に比
して細かな階調による印刷結果を得ることができ、これ
によっても高画質による印刷結果を得ることができる。
【0047】なお、上述の説明においては、拡散液によ
るドット中に、インクがほぼ同じ濃度で拡散するかのよ
うに説明したが、これは説明を分かり易くするためのも
のであり、実際には、拡散液によるドット内で種々の濃
度分布により拡散する。また上述した説明による拡散し
たドットの大きさ、濃度は、おおよそのものであり、実
際には、ドットの周辺部で濃度が薄くなってにじんだよ
うな状態で拡散するものであり、正確な大きさは判定困
難である。なお、このようなにじみの効果によっても、
粒状感を改善することができる。
【0048】(3)実施の形態の効果 以上の構成によれば、インク付着箇所に事前に拡散液を
付着させるようにし、この拡散液の液量を制御すること
により、簡易な構成で粒状感を少なくすることができ、
さらには従来に比して細かな階調により印刷結果を得る
ことができ、これらにより従来に比して高画質の印刷結
果を得ることができる。
【0049】さらにこのような液量の制御を液滴数の制
御により実行することにより、サーマール方式のインク
ジェットプリンタに適用して、高画質の印刷結果を得る
ことができる。
【0050】またインクに比して、印刷対象に対する濡
れ性が劣るように拡散液を選定したことにより、拡散液
によるドットに十分に均一にインクを拡散させることが
できる。
【0051】(4)他の実施の形態 なお上述の実施の形態においては、本発明をラインプリ
ンタに適用した場合について述べたが、本発明はこれに
限らず、シリアルヘッドによるプリンタにも広く適用す
ることができる。なおこの場合、拡散液を常にインクよ
り先に打つことが必要なことにより、常に片方向に印画
する事が必要になり、また両方向に印刷する場合には、
インクのヘッドを間に挟むように、移動方向の両側に拡
散液用のヘッドを配置して選択的に駆動することが必要
になる。
【0052】また上述の実施の形態においては、インク
を薄める希釈液等を拡散液に適用する場合について述べ
たが、本発明はこれに限らず、例えば用紙への付着によ
りインクが用紙にしみ込まないようにし、これによりイ
ンクを用紙の面方向に広げるような機能を果たす液体に
ついても拡散液に適用することができる。
【0053】また上述の実施の形態においては、サーマ
ルヘッドによるプリンタに本発明を適用する場合につい
て述べたが、本発明はこれに限らず、圧電素子の駆動に
よりノズルから液滴を飛び出させる方式のプリンタにも
広く適用することができる。
【0054】また上述の実施の形態においては、液滴数
によりインク液量、拡散液液量を制御する場合について
述べたが、本発明はこれに限らず、インク液滴自体の大
きさの制御によりこれらを制御する場合にも広く適用す
ることができる。
【0055】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、インク付
着箇所に事前に拡散液を付着させ、この拡散液の液量を
制御することにより、簡易な構成で粒状感を少なくする
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るプリンタの構成を示
すブロック図である。
【図2】図1のプリンタの斜視図である。
【図3】図1のプリンタの断面図である。
【図4】図1のプリンタにおけるインク液滴とドットと
の関係を示す断面図及び平面図である。
【図5】図1のプリンタにおいて、単にインクだけによ
るドットについて、液滴数とドット径との関係を示す特
性曲線図である。
【図6】図1のプリンタにおいて、単にインクだけによ
るドットについて、液滴数と反射濃度との関係を示す特
性曲線図である。
【図7】図1のプリンタにおいて、拡散液によるドット
拡大の説明に供する側面図及び平面図である。
【図8】隣接する画素をも含めてドットを大きくする場
合の説明に供する側面図及び平面図である。
【図9】低い濃度の領域における階調確保の説明に供す
る平面図である。
【図10】インクの加算におけるドット拡大の説明に供
する平面図である。
【図11】濃度の低い面積の大きな領域に囲まれたドッ
トの印刷の説明に供する平面図である。
【符号の説明】
1……プリンタ、4……用紙、14……ラインヘッド、
25……データ変換回路、26A〜26E……駆動回
路、14A〜14E……ヘッド

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】印刷対象に向けてインク液滴を飛び出させ
    て、前記印刷対象にインクを付着させるインク用ヘッド
    と、 前記印刷対象の面方向に前記インクを広げる拡散液の液
    滴を前記印刷対象に向けて飛び出させて、前記インクが
    付着する箇所に、事前に、前記拡散液を付着させる拡散
    液用ヘッドと、 前記インク用ヘッド及び前記拡散液用ヘッドとの動作を
    制御する制御手段とを備え、 前記制御手段は、 前記印刷対象において1箇所に付着する前記拡散液の液
    量の制御と、該箇所に付着する前記インクの液量の制御
    とにより、該箇所の階調を表現することを特徴とするプ
    リンタ。
  2. 【請求項2】前記制御手段は、 前記印刷対象において1箇所に付着する前記拡散液の液
    量の制御と、該箇所に付着する前記インクの液量の制御
    とを、それぞれ前記拡散液の液滴の数及び前記インクの
    液滴の数の制御により実行することを特徴とする請求項
    1に記載のプリンタ。
  3. 【請求項3】前記拡散液は、 前記インクに比して、前記印刷対象に対する濡れ性が劣
    ることを特徴とする請求項1に記載のプリンタ。
  4. 【請求項4】印刷対象にインク液滴を付着させ、インク
    によるドットを順次作成することにより、前記印刷対象
    を印刷するプリンタにおいて、 前記印刷対象の面方向に前記インクを広げる拡散液の液
    滴を前記印刷対象に付着させて所定液量の拡散液による
    ドットを作成した後、前記拡散液によるドットに前記イ
    ンクを付着させて前記インクによるドットを作成し、 前記拡散液によるドットにおける拡散液の液量の制御に
    より、前記インクによるドットの大きさが、必要に応じ
    て所定値以上となるようにすることを特徴とするプリン
    タ。
  5. 【請求項5】前記拡散液の液量の制御と、前記インクの
    液量の制御とを、それぞれ前記拡散液の液滴の数及び前
    記インクの液滴の数の制御により実行することを特徴と
    する請求項4に記載のプリンタ。
  6. 【請求項6】前記拡散液は、 前記インクに比して、前記印刷対象に対する濡れ性が劣
    ることを特徴とする請求項4に記載のプリンタ。
  7. 【請求項7】印刷対象に向けてインク液滴を飛び出させ
    て、前記印刷対象にインクを付着させるインク用ヘッド
    と、 前記印刷対象の面方向に前記インクを広げる拡散液の液
    滴を前記印刷対象に向けて飛び出させて、前記インクが
    付着する箇所に、事前に、前記拡散液を付着させる拡散
    液用ヘッドと、 前記インク用ヘッド及び前記拡散液用ヘッドとの動作を
    制御する制御手段とを備えるプリンタの駆動方法であっ
    て、 前記印刷対象において1箇所に付着する前記拡散液の液
    量の制御と、該箇所に付着する前記インクの液量の制御
    とにより、該箇所の階調を表現することを特徴とするプ
    リンタの駆動方法。
  8. 【請求項8】印刷対象にインク液滴を付着させ、インク
    によるドットを順次作成することにより、前記印刷対象
    を印刷するプリンタの駆動方法において、 前記印刷対象の面方向に前記インクを広げる拡散液の液
    滴を前記印刷対象に付着させて所定液量の拡散液による
    ドットを作成した後、前記拡散液によるドットに前記イ
    ンクを付着させて前記インクによるドットを作成し、 前記拡散液によるドットにおける拡散液の液量の制御に
    より、前記インクによるドットの大きさが、必要に応じ
    て所定値以上となるようにすることを特徴とするプリン
    タの駆動方法。
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