JPH09207359A - プリンタ装置 - Google Patents

プリンタ装置

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JPH09207359A
JPH09207359A JP1596996A JP1596996A JPH09207359A JP H09207359 A JPH09207359 A JP H09207359A JP 1596996 A JP1596996 A JP 1596996A JP 1596996 A JP1596996 A JP 1596996A JP H09207359 A JPH09207359 A JP H09207359A
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JP
Japan
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nozzle
ink
print head
opening
medium
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Withdrawn
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JP1596996A
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English (en)
Inventor
Takashi Aihara
隆 相原
Toru Naganuma
徹 長沼
Masato Ando
真人 安藤
Kenji Okamoto
健司 岡本
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ノズル周辺へのインク、希釈液、混合溶液の
広範囲にわたった付着を抑え、いわゆるかぶりに代表さ
れるプリント不良の発生を抑えることを可能とする。 【解決手段】 ノズル開口面に隣合って開口し、吐出媒
体を吐出する第1のノズルと定量媒体を吐出する第2の
ノズルの開口部の周辺部に突起部を形成する。上記突起
部としては、第1及び第2のノズルの開口部をそれぞれ
囲む部分と、これらを連絡する部分により形成されてい
るもの、或いは第1及び第2のノズルの開口部を囲むよ
うにして形成されているものの何れでもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、定量媒体と吐出媒
体を混合吐出するプリンタ装置に関する。詳しくは、ノ
ズル周辺へのインク、希釈液、混合溶液の広がりを制御
する手段が設けられ、プリント不良の発生が抑えられた
プリンタ装置に係わるものである。
【0002】
【従来の技術】近年、特にオフィス等においてデスクト
ップパブリッシングと称されるコンピュータを使用した
文書作成が盛んに行われるようになってきており、最近
では文字や図形だけでなく、写真様のカラーの自然画像
を文字,図形とともに出力するといった要求も増加して
きている。そして、これに伴い、高品位な自然画像をプ
リントすることが要求され、中間調の再現が重要となっ
てきている。
【0003】また、印刷信号に応じて印刷時に必要な時
だけインク液滴をノズルより吐出して紙,フィルム等の
印刷媒体に印刷する、いわゆるオンデマンド型のプリン
タ装置は、小型化,低コスト化が可能なため、近年急速
に普及しつつある。
【0004】このようにインク液滴を吐出する方法とし
ては、様々な方法が提案されているが、ピエゾ素子を用
いる方法または発熱素子を用いる方法が一般的である。
前者はピエゾ素子の変形によりインクに圧力を加えて吐
出させる方法である。後者は、発熱素子によりインクを
加熱沸騰させて発生する泡の圧力でインクを吐出させる
方法である。
【0005】そして、上記のような中間調を上述のイン
ク液滴を吐出するオンデマンド型のプリンタ装置で再現
する方法としては、様々な方法が提案されている。すな
わち、第1の方法としてはピエゾ素子或いは発熱素子に
与える電圧パルスの電圧やパルス幅を変化させて吐出す
る液滴サイズを制御し、印刷ドットの径を可変として階
調を表現するものが挙げられる。
【0006】しかしながらこの方法によると、ピエゾ素
子或いは発熱素子に与える電圧やパルス幅を下げすぎる
とインクを吐出できなくなるため、最小液滴径に限界が
あり、表現可能な階調段数が少なく、特に低濃度の表現
が困難であり、自然画像をプリントアウトするには不十
分である。
【0007】また、第2の方法としては、ドット径は変
化させずに1画素を例えば4×4のドットよりなるマト
リクスで構成し、このマトリクス単位でいわゆるディザ
法を用いて階調表現を行う方法が挙げられる。なお、こ
の場合には17階調の表現が可能である。
【0008】しかしながらこの方法で、例えば第1の方
法と同じドット密度で印刷を行った場合、解像度は第1
の方法の1/4であり、荒さが目立つため、自然画像を
プリントアウトするには不十分である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】これに対して、本発明
者等は、希釈液とインクを混合し、これらの混合液滴を
吐出することにより、吐出されるインク液滴の濃度を変
化させ、印刷されるドットの濃度を制御することを可能
にし、解像度の劣化を発生させることなく階調を表現
し、自然画像をプリントアウトする方式のプリンタ装置
を提案してきた。
【0010】このようなプリンタ装置のプリントヘッド
としては、吐出媒体が導入される第1のノズルと定量媒
体が導入される第2のノズルを互いに隣合うようにして
有し、第2のノズルから所定量の定量媒体を第1のノズ
ルに向けて滲み出させて当該第1のノズル開口近傍にて
吐出媒体と混合させ、第1のノズルから吐出媒体を定量
媒体と混合されている吐出媒体と共に押し出して、定量
媒体と吐出媒体を第1及び第2のノズルの面内方向に混
合吐出するようなプリントヘッドが挙げられる。なお、
上記定量媒体及び吐出媒体は、どちらか一方がインクで
あり、残りの一方が希釈液であれば良い。
【0011】しかしながら、上記のようなプリントヘッ
ドにおいては、図12及び図13に示すように、プリン
トヘッド101の第1及び第2のノズル102,103
の開口するノズル開口面101aの第1及び第2のノズ
ル102,103の開口部周辺にインク、希釈液、混合
溶液等の液体104が広範囲に広がって付着し、以下の
ような不都合を引き起こしていた。
【0012】すなわち、上記のように第1及び第2のノ
ズル102,103の開口部周辺に液体104が広範囲
にわたって付着していると、印字の際に印字不要の部分
にこの液体が付着して色が付いてしまう、いわゆるかぶ
りが発生し、プリント不良を引き起こしてしまう。
【0013】そこで本発明は、ノズル周辺へのインク、
希釈液、混合溶液の広範囲にわたった付着を抑え、いわ
ゆるかぶりに代表されるプリント不良の発生を抑えるこ
とを可能とするプリンタ装置を提供することを目的とす
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに本発明は、吐出媒体が導入される第1の圧力室と定
量媒体が導入される第2の圧力室とを有し、上記第1の
圧力室に連通する第1のノズル及び第2の圧力室に連通
する第2のノズルとを互いに隣合うように開口して有
し、第2のノズルから第1のノズルに向けて定量媒体を
滲み出させた後、第1のノズルから吐出媒体を吐出させ
て定量媒体と吐出媒体を混合吐出するプリンタ装置のプ
リントヘッドのノズル開口面の第1のノズルの開口部と
第2のノズルの開口部の周辺部に突起部を形成すること
を特徴とするものである。
【0015】また本発明のプリンタ装置においては、突
起部が、第1及び第2のノズルの開口部をそれぞれ囲む
部分と、これらを連絡する部分により形成されている、
或いは第1及び第2のノズルの開口部を囲むようにして
形成されていることが好ましい。
【0016】本発明のプリンタ装置においては、プリン
トヘッドのノズル開口面の互いに隣合って開口している
第1及び第2のノズルの開口部の周辺部に突起部を形成
している。そしてこの突起部が、例えば第1及び第2の
ノズルの開口部をそれぞれ囲む部分と、これらを連絡す
る部分により形成されている場合には、第1及び第2の
ノズルは上記突起部の上面となる一主面に臨んで開口す
ることとなる。従って、第2のノズルから滲み出す定量
媒体、第1のノズルから吐出する吐出媒体、定量媒体と
吐出媒体の混合溶液といった液体は、その表面張力によ
り突起部の周縁部を越え難く、この突起部に沿って伝わ
るため、この突起部から外側には広がり難く、ノズル周
辺への広範囲にわたった液体の付着が抑えられる。ま
た、突起部の外側に広がってしまった場合においても、
周縁部が段差をなしているため、広がった液体が突起部
上に上ってくることはなく、後の記録に影響を及ぼすこ
とがない。
【0017】また、突起部が例えば第1及び第2のノズ
ルの開口部を囲むようにして形成されている場合には、
第2のノズルから滲み出す定量媒体、第1のノズルから
吐出する吐出媒体、定量媒体と吐出媒体の混合溶液とい
った液体は、その表面張力により第1及び第2のノズル
の開口部を囲む突起部の周縁部を越え難く、この突起部
から外側には広がり難く、ノズル周辺への液体の広範囲
にわたった付着が抑えられる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施の形
態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0019】本発明のプリンタ装置が搭載された液体噴
射記録装置としては、図1に示すような構成のいわゆる
シリアル型のものが挙げられる。すなわち、被印刷物で
あるプリント紙1が支持されるドラム2と、本発明を適
用したプリンタ装置を構成し、上記プリント紙1に印刷
を行うプリントヘッド3により主に構成されるものであ
る。
【0020】このとき、上記プリント紙1は、ドラム2
の軸方向に平行に設けられた紙圧着ローラ4により、ド
ラム2に圧着保持されている。また、上記ドラム2の外
周近傍には、送りネジ5がドラム2の軸方向に平行に設
けられている。そして、この送りネジ5には、プリント
ヘッド3が保持されている。すなわち、かかるプリント
ヘッド3は、送りネジ5の回転によって、図中矢印Mで
示すようにドラム2の軸方向に移動するようになってい
る。
【0021】一方、ドラム2は、プーリ6、ベルト7、
プーリ8を介してモータ9により図中矢印mで示すよう
に回転駆動される。さらに、送りネジ5及びモータ9の
回転とプリントヘッド3は、ヘッドドライブ,ヘッド送
り制御,ドラム回転制御10により印画データ及び制御
信号11に基づいて駆動制御される。
【0022】上記の構成においては、プリントヘッド3
が移動して1行分の印字を行うと、ドラム2を1行分だ
け回転させて次の印字を行う。プリントヘッド3が移動
し、印画する場合は、一方向の場合と往復方向の場合と
がある。
【0023】本発明のプリンタ装置が搭載された液体噴
射記録装置としては、図2に示すような構成のいわゆる
ライン型のものも挙げられる。この液体噴射記録装置
は、図2に示すように、図1に示した液体噴射記録装置
と略同様の構成を有するものであり、送りネジ5により
保持され、この送りネジ5の回転によりドラム2の軸方
向に移動可能となされるプリントヘッド3の代わりにド
ラム2の軸方向に複数のプリントヘッドが固定されて配
列されるプリントヘッド12が配されてなるものであ
る。すなわち、上記プリントヘッド12においては、一
行分の印字が同時に行われることとなり、1行分の印字
を行うと、ドラム2を1行分だけ回転させて次の印字を
行う。さらに、この場合には、一行分を一括して印字す
る他、一行分を複数のブロックに分割する、或いは一行
おきに交互に印字するといったことも可能である。
【0024】このような液体噴射記録装置における印字
及び制御系のブロック図を図3に示す。印字データなど
の信号入力21は、信号処理制御回路22に入力され、
この信号処理制御回路22において印字順番に揃えられ
て、ドライバ23を介してヘッド24(プリントヘッ
ド)に送られる。印字順番は、ヘッド24や印字部の構
成で異なり、また印字データの入力順番との関係もあ
り、必要に応じてラインバッファメモリや1画面メモリ
などのメモリ25に一旦記録してから取り出す。ヘッド
24には、階調信号や吐出信号を入力する。
【0025】なお、マルチヘッドでノズル数が非常に多
い場合には、ヘッド24にICを搭載してヘッド24に
接続する配線数を減らすようにする。また、信号処理制
御回路22には、補正26が接続されており、γ補正、
カラーの場合の色補正、各ヘッドのばらつき補正などを
行う。補正26には、予め決められた補正データをRO
Mマップ形式で格納しておき、外部条件、例えばノズル
番号、温度、入力信号などに応じて取り出すようにする
のが一般的である。
【0026】信号処理制御回路22は、CPUやDSP
構成としてソフトウエアで処理することが一般的であ
り、処理された信号は各種制御モータ駆動その他27に
送られる。各種制御モータ駆動その他27では、ドラム
及び送りネジを回転駆動するモータの駆動、同期、ヘッ
ドのクリーニング、プリント紙の供給、排出などの制御
を行う。また、信号には、印字データ以外の操作部信号
や外部制御信号が含まれることは言うまでもない。
【0027】次に、本発明のプリンタ装置を構成するプ
リントヘッド3の構成について示す。ただし、ここでは
希釈液にインクを混合しながらこれらを混合吐出する、
いわゆるキャリアジェット方式のプリンタ装置のプリン
トヘッドの例について述べる。上記プリントヘッド3
は、図4に示すように、インク及び希釈液を混合吐出さ
せ、2種類の圧力室を有する圧力室ユニット31と、上
記2種類の圧力室に対応する第1のピエゾユニット32
及び第2のピエゾユニット33により主に構成されるも
のである。
【0028】上記圧力室ユニット31は、上述のように
インク及び希釈液を混合吐出させるものであり、図5に
拡大して示すように内部に希釈液の吐出口とされる第1
のノズル34とこれに連通される第1の導入口35とイ
ンクの吐出口となる第2のノズル36とこれに連通され
る第2の導入口37とが略中央に形成される板状のオリ
フィスプレート38と、図4に示すように圧力室側壁3
9a,39b,39c,39d,39eが隔壁となって
形成されて希釈液の流路となる第1の圧力室40とイン
クの流路となる第2の圧力室41と、振動板42により
構成される。
【0029】そして、上記オリフィスプレート38にお
いては、図5に拡大して示すように、第1及び第2のノ
ズル34,36の一端が印字面となる一主面38aに臨
み、上記第1及び第2のノズル34,36に連通する第
1及び第2の導入口35,37の一端が上記一主面38
aに対向する裏面38bに臨むようになされている。従
って、第1の導入口35と第1のノズル34は全体とし
てオリフィスプレート38を貫通し、第2の導入口37
と第2のノズル36も全体としてオリフィスプレート3
8を貫通することとなる。また、上記第1及び第2のノ
ズル34,36は図5中θで示すこれらの開口方向間の
角度が例えば45°をなすように形成されている。
【0030】さらに、上記オリフィスプレート38にお
いては、図4中に示すように、第1及び第2のノズル3
4,36、第1及び第2の導入口35,37を挟むよう
に希釈液溜まりとなる断面略コ字状の第1の供給室43
とインク溜まりとなる断面略コ字状の第2の供給室44
が、その開口部が印字面となる一主面38aに対向する
裏面38bに臨むようにして形成されている。
【0031】このとき、上記オリフィスプレート38の
裏面38b側に隔壁として圧力室側壁39a,39b,
39c,39d,39eが積層形成され、上記圧力室側
壁39a,39b,39c,39d,39eの形成され
ていない部分により第1の供給室43の開口部と第1の
導入口35の開口部をつなぎ、流路となる第1の圧力室
40が形成されるとともに、第2の供給室44の開口部
と第2の導入口37の開口部をつなぎ、流路となる第2
の圧力室41が形成されることとなる。
【0032】そして、上記圧力室側壁39a,39b,
39c,39d,39e上に振動板42が積層形成さ
れ、上記第1及び第2の圧力室40,41が密閉されて
いる。
【0033】また、上記第1のピエゾユニット32は、
圧電材と導電材とを交互に積層した板状の第1の積層ピ
エゾ素子45と、上記第1の積層ピエゾ素子45の一方
の端部を固定する第1の支持体46と、上記第1の積層
ピエゾ素子45の固定された第1の支持体46を圧力室
ユニット31に対して固定する第1のホルダー47とに
より構成される。一方の第2のピエゾユニット33にお
いても同様であり、第2の積層ピエゾ素子48が第2の
支持体49にその一端が固定され、これらは第2のホル
ダー50により圧力室ユニット31に対して固定されて
いる。
【0034】上記第1及び第2の積層ピエゾ素子45,
48としては、圧電材と導電材を第1及び第2の圧力室
40,41の長手方向に直交する方向に積層したもの、
或いは長手方向に平行な方向に積層したもののどちらを
使用しても良い。積層ピエゾ素子は電圧を加えられると
その積層方向に伸びる特性を有している。
【0035】このため、前者の積層ピエゾ素子は、電圧
の印加により第1及び第2の圧力室40,41の長手方
向に伸びる一方で、これと直交する方向には縮むことと
なる。従って、この積層ピエゾ素子は、圧力室に圧力を
付与しないようになる。このような積層ピエゾ素子をd
31モードの積層ピエゾ素子と称する。
【0036】一方の後者の積層ピエゾ素子においては、
電圧を加えると第1及び第2の圧力室40,41の長手
方向と直交する方向に伸び、圧力室に圧力を付与するよ
うになる。このような積層ピエゾ素子をd33モードの積
層ピエゾ素子と称する。
【0037】そして、上記第1の積層ピエゾ素子45は
振動板42を介して第1の圧力室40に対向するように
配されており、第2の積層ピエゾ素子48も振動板42
を介して第2の圧力室41に対向するように配されてい
る。
【0038】従って、上記のような構成のプリントヘッ
ド3においては、希釈液が、図示しない希釈液タンクか
ら図示しない供給管や供給溝を通って第1の供給室43
に供給され、ここから図5に示すように第1の圧力室4
0を通って第1の導入口35に連通する第1のノズル3
4に充填され、該希釈液51により第1のノズル34の
先端部に第1のメニスカスD1 が形成される。
【0039】一方のインクにおいても同様であり、図示
しないインクタンクから図示しない供給管や供給溝を通
って第2の供給室44に供給され、ここから図5に示す
ように第2の圧力室41を通って第2の導入口37に連
通する第2のノズル36に充填され、インク52により
第2のノズル36の先端部に第2のメニスカスD2 が形
成される。
【0040】このような構成の液体噴射記録装置により
印刷を行う場合、例えば第1及び第2の積層ピエゾ素子
45,48としていわゆるd31モードの積層ピエゾ素子
を使用している場合の駆動電圧の印加タイミングを図6
に示す。
【0041】すなわち、図6(a)に示すように、印刷
前の待機時、図中(A)で示す時点において、予め第1
の積層ピエゾ素子45に例えば20[V]を印加し、図
6(b)に示すように、印刷前の待機時、図中(A)で
示す時点において、予め第2の積層ピエゾ素子48には
例えば10[V]を印加しておく。
【0042】そして、印刷時には、前述のヘッドドライ
ブ,ヘッド送り制御,ドラム回転制御10からの信号に
基づいて、先ず第2のノズル36からインク52を押し
出してしみ出させるべく、図6(b)中(B)で示す時
点で第2の積層ピエゾ素子48の電圧を例えば5[V]
まで除々に下げ、この状態で例えば150[μsec]
保持する。すると、第2の積層ピエゾ素子48が長手方
向に除々に伸長し、インク52が第2のノズル36の外
から第1のノズル34の開口付近までしみ出し、第1の
ノズル34の希釈液51に合わさる。
【0043】その後、第2のノズル36内にインク52
を引き込み、定量されたインク52のみを第1のノズル
34開口付近に残存させるべく、図6(b)中(C)で
示す時点で第2の積層ピエゾ素子48の電圧を10
[V]まで徐々に戻す。すると、第2の積層ピエゾ素子
48が長手方向に除々に縮小し、第2のノズル36の内
圧が解除され、インク52は第2のノズル36内に戻ろ
うとする。これにより、定量されたインクのみが第1の
ノズル34開口付近に残存することとなる。
【0044】次に、第1のノズル34から希釈液51を
吐出するべく、図6(a)中に示すように、図中(D)
で示す時点で第1の積層ピエゾ素子45の電圧を例えば
0[V]とする。すると、第1の積層ピエゾ素子45が
長手方向に伸長し、振動板42を介して第1の圧力室4
0が加圧され、第1のノズル34に内圧が加わる。その
結果、第1のノズル34内の内圧によって希釈液51が
押し出され、この希釈液と第1のノズル34開口付近に
残存していたインクとの混合溶液が形成される。
【0045】次に、図6(a)中(D)で示す時点から
例えば50[μsec]の間0[V]とし、図6(a)
中(E)で示す時点で第1の積層ピエゾ素子45の電圧
を例えば20[V]に戻すと、第1の積層ピエゾ素子4
5が長手方向に縮小し、第1のノズル34の内圧が解除
され、希釈液51は第1のノズル34内に戻ろうとす
る。これにより、第1のノズル34内の希釈液51と混
合溶液間にくびれが生じ、ついには混合溶液が第1のノ
ズル34から吐出され、これが前述のプリント紙1に被
着して印刷が行われる。
【0046】第1及び第2の圧力室40,41の内圧は
やがて元に戻り、希釈液51及びインク52は再び第1
及び第2のノズル34,36内に充填され、元の状態と
なる。
【0047】なお、図6(b)中T1 で示され、図中
(B)で示す時点と図中(C)で示す時点間のインク定
量パルス幅、図6(a)中T2 で示され、図中(D)で
示す時点と図中(E)で示す時点間の希釈液吐出パルス
幅、図6(b)中Vで示されるインク定量電圧は可変で
ある。
【0048】そして、図6(a),図6(b)に示され
るように、上記動作を繰り返すことで印刷がなされ、図
6(a)中T3 で示される印刷のサイクルは例えば1
[msec]とすれば良い。
【0049】なお、上記プリントヘッド3においては、
オリフィスプレート38、圧力室側壁39a,39b,
39c,39d,39e、および振動板42には、ポリ
サルフォン等の樹脂、ドライフィルムフォトレジスト、
およびニッケル等の金属板をそれぞれ用いることができ
る。
【0050】次に、上記プリントヘッドの駆動回路を図
7に示す。すなわち、デジタル中間調データが他ブロッ
クより供給され、シリアルパラレル変換回路211によ
り各インク定量部(第2の積層ピエゾ素子48)制御回
路213および吐出制御回路214に送られる。シリア
ルパラレル変換回路211より与えられたデジタル中間
調データが所定のしきい値以下の場合は、インク定量お
よび吐出は行わない。印字タイミングになると、他ブロ
ックから印字トリガが出力され、タイミング制御回路2
12がそれを検出し、所定のタイミングでインク定量部
コントロール信号と吐出コントロール信号をそれぞれイ
ンク定量部(第2の積層ピエゾ素子48)制御回路21
3および吐出制御回路214に出力する。それぞれの信
号は、先に図6で示したタイミングで出力される。これ
にしたがって、インク定量部(第2の積層ピエゾ素子4
8)215および吐出部(第1のピエゾ素子45)21
6に所定電圧が印加される。
【0051】なお、上記インク52としては、水や有機
溶媒、或いはこれらの混合物に各色の水性染料や顔料を
溶解若しくは分散させたものが好ましい。そして必要に
応じて、このような溶液に粘度調整剤、表面張力調整
剤、防腐剤、pH調整剤等を含有させても良い。
【0052】一方、上記希釈液51としては、無色透明
なものが好ましく、水や有機溶媒、或いはこれらの混合
物、さらには、このような溶液に粘度調整剤、表面張力
調整剤、防腐剤、pH調整剤等を含有させたものが挙げ
られる。
【0053】そして、本例のプリンタ装置においては、
図8及び図9に模式的に示すように、プリントヘッド3
のオリフィスプレート38の印字面であり、ノズル開口
面でもある一主面38aに突起部53が形成されてい
る。この突起部53は、第1のノズル34の開口部を囲
む円形部と第2のノズル36の開口部を囲む円形部と、
これらを連絡する接続部により接続した平面形状を有す
るものであり、第1及び第2のノズル34,36はその
上面である一主面53aに臨んで開口することとなる。
【0054】従って、上述のように、印刷を行うべく、
第2のノズル36からインク52を滲み出させると、こ
のインク52はその表面張力により、突起部53の周縁
部を越え難く、この突起部53に沿って伝わる。その結
果、インク52はこの突起部53から外側には広がり難
く、ノズル周辺へのインク52の広範囲にわたる付着が
抑えられる。このことは、希釈液51や混合液滴におい
ても同様であり、ノズル周辺へのこれらの広範囲にわた
る付着が抑えられる。すなわち、このようにノズル周辺
への液体の広範囲にわたった付着が抑えられ、プリント
不良の発生が抑えられる。
【0055】また、液体が突起部53の外側に広がって
しまった場合においても、周縁部が段差をなしているた
め、広がった液体が突起部53上に上ってくることはな
く、後の記録に影響を及ぼすことがなく、このことから
もプリント不良の発生が抑えられる。
【0056】本発明のプリンタ装置のプリントヘッドと
しては、上述のように第1及び第2のノズルの開口部を
それぞれ囲む部分と、これらを連絡する部分により形成
される突起部が形成されているものの他、第1及び第2
のノズルの開口部を囲むような突起部が形成されている
ものも挙げられる。
【0057】すなわち、図10及び図11に示すよう
に、プリントヘッド3のオリフィスプレート38の印字
面であり、ノズル開口面でもある一主面38a上に第1
のノズル34の開口部と第2のノズル36の開口部を囲
むような突起部54が形成されているものも挙げられ
る。
【0058】この突起部54は平面楕円形をなす枠体で
あり、この枠内において第1及び第2のノズル34,3
6は一主面38aに臨んで開口することとなる。
【0059】従って、上述のように、印刷を行うべく、
第2のノズル36からインク52を滲み出させると、こ
のインク52はその表面張力により、突起部54の周縁
部を越え難い。その結果、インク52はこの突起部54
から外側には広がり難く、ノズル周辺へのインク52の
広範囲にわたった付着が抑えられる。このことは、希釈
液51や混合液滴においても同様であり、ノズル周辺へ
のこれらの広範囲にわたった付着が抑えられる。すなわ
ち、このようにノズル周辺への液体の広範囲にわたった
付着が抑えられ、プリント不良の発生が抑えられる。
【0060】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明のプリンタ装置においては、プリントヘッドのノズル
開口面の互いに隣合って開口している第1及び第2のノ
ズルの開口部の周辺部に突起部を形成している。そして
この突起部が、第1及び第2のノズルの開口部をそれぞ
れ囲む部分と、これらを連絡する部分により形成されて
いる場合には、第1及び第2のノズルは上記突起部の上
面となる一主面に臨んで開口することとなる。従って、
第2のノズルから滲み出す定量媒体、第1のノズルから
吐出する吐出媒体、定量媒体と吐出媒体の混合溶液とい
った液体は、その表面張力により突起部の周縁部を越え
難く、この突起部に沿って伝わるため、この突起部から
外側には広がり難く、ノズル周辺への液体の広範囲にわ
たった付着が抑えられる。また、突起部の外側に広がっ
てしまった場合においても、周縁部が段差をなしている
ため、広がった液体が突起部上に上ってくることはな
く、後の記録に影響を及ぼすことがない。
【0061】また、突起部が第1及び第2のノズルの開
口部を囲むようにして形成されている場合には、第2の
ノズルから滲み出す定量媒体、第1のノズルから吐出す
る吐出媒体、定量媒体と吐出媒体の混合溶液といった液
体は、その表面張力により第1及び第2のノズルの開口
部を囲む突起部の周縁部を越え難く、この突起部から外
側には広がり難く、ノズル周辺への液体の広範囲にわた
った付着が抑えられる。
【0062】従って、これら本発明のプリンタ装置にお
いては、プリント不良が抑えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したプリンタ装置の搭載された液
体噴射記録装置の一例を模式的に示す要部概略斜視図で
ある。
【図2】本発明を適用したプリンタ装置の搭載された液
体噴射記録装置の他の例を模式的に示す要部概略斜視図
である。
【図3】本発明を適用したプリンタ装置の搭載された液
体噴射記録装置の一例の印字及び制御系のブロック図で
ある。
【図4】本発明を適用したプリンタ装置のプリントヘッ
ドを示す要部概略断面図である。
【図5】本発明を適用したプリンタ装置のプリントヘッ
ドのオリフィスプレート近傍を拡大して示す要部概略断
面図である。
【図6】本発明を適用したプリンタ装置のプリントヘッ
ドの駆動電圧の印加タイミングを示すチャートである。
【図7】本発明を適用したプリンタ装置のプリントヘッ
ドの駆動回路を示す回路ブロック図である。
【図8】本発明を適用したプリンタ装置のプリントヘッ
ドの一例を示す要部拡大平面図である。
【図9】本発明を適用したプリンタ装置のプリントヘッ
ドの一例を示す要部拡大断面図である。
【図10】本発明を適用したプリンタ装置のプリントヘ
ッドの他の例を示す要部拡大平面図である。
【図11】本発明を適用したプリンタ装置のプリントヘ
ッドの他の例を示す要部拡大断面図である。
【図12】従来のプリンタ装置のプリントヘッドにおい
てノズル開口部周辺に液体が付着している状態の一例を
示す要部拡大平面図である。
【図13】従来のプリンタ装置のプリントヘッドにおい
てノズル開口部周辺に液体が付着している状態の他の例
を示す要部拡大平面図である。
【符号の説明】
3 プリントヘッド 34 第1のノズル 36 第2のノズル 38 オリフィスプレート 38a 一主面 40 第1の圧力室 41 第2の圧力室 53,54 突起部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡本 健司 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吐出媒体が導入される第1の圧力室と定
    量媒体が導入される第2の圧力室とを有し、上記第1の
    圧力室に連通する第1のノズル及び第2の圧力室に連通
    する第2のノズルとを互いに隣合うように開口して有
    し、第2のノズルから第1のノズルに向けて定量媒体を
    滲み出させた後、第1のノズルから吐出媒体を吐出させ
    て定量媒体と吐出媒体を混合吐出するプリントヘッドを
    有するプリンタ装置において、 プリントヘッドのノズル開口面の第1のノズルの開口部
    と第2のノズルの開口部の周辺部に突起部が形成されて
    いることを特徴とするプリンタ装置。
  2. 【請求項2】 突起部が第1及び第2のノズルの開口部
    をそれぞれ囲む部分と、これらを連絡する部分により形
    成されていることを特徴とする請求項1記載のプリンタ
    装置。
  3. 【請求項3】 突起部が第1及び第2のノズルの開口部
    を囲むようにして形成されていることを特徴とする請求
    項1記載のプリンタ装置。
JP1596996A 1996-01-31 1996-01-31 プリンタ装置 Withdrawn JPH09207359A (ja)

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