JP2002017393A - デオキシヌクレオシドの酵素的製造法 - Google Patents

デオキシヌクレオシドの酵素的製造法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】ヌクレオシド・デオキシリボシルトランスフェ
ラーゼとアデニン・デアミナーゼとを併用(カップリン
グ)したデオキシヌクレオシドの効率的な製造法を提供
する。 【解決手段】ヌクレオシド・デオキシリボシルトランス
フェラーゼを用いてデオキシアデノシンと塩基とからデ
オキシヌクレオシドを製造する際、生成したアデニンを
アデニン・デアミナーゼを用いてヒポキサンチンに変換
させることを特徴とする、デオキシヌクレオシドの製造
法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヌクレオシド・デオキ
シリボシルトランスフェラーゼとアデニン・デアミナー
ゼとを併用(カップリング)したデオキシヌクレオシド
の効率的な製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】デオキシヌクレオシド類は、アンチセン
ス医薬品(デオキシヌクレオチドのオリゴマーなど)を
初めとする種々の医薬品の原料などに有用な化合物であ
る。従来、これらのデオキシヌクレオシド類は、化学的
に合成するか、白子などのDNAを酵素分解することに
より調製されていた。さらに、最近、酵素を用いたデオ
キシヌクレオシド類の合成法も報告されており、それら
は主にヌクレオシド・ホスホリラーゼやヌクレオシド・
デオキシリボシルトランスフェラーゼを用いた方法であ
る(Journal of Biotechnology,23,193-210(1992))。
【0003】ヌクレオシド・デオキシリボシルトランス
フェラーゼ(E.C.2.4.2.6.、別名:トランス−N−デオ
キシリボシラーゼ)は、デオキシヌクレオシドのデオキ
シリボシル基を他の塩基に転移する反応を触媒する酵素
である。例えばラクトバシラス属に属する乳酸菌の一種
であるラクトバシラス・ヘルベチカス(Lactobacillus
helveticus)やラクトバシラス・ライヒマンニ(Lactob
acillus leichmannii)にはヌクレオシド・デオキシリ
ボシルトランスフェラーゼ−Iと同−IIの2種類の酵
素が存在し、それらの酵素学的諸性質も既に報告されて
いる(Methodsin Enzymology,Vol.LI.446(1978)、Biol.
chem.Hoppe-Seyler,Vol.377,357-362(1996))。さら
に、ヌクレオシド・デオキシリボシルトランスフェラー
ゼを利用した2’,3’−ジデオキシヌクレオシドの合
成も既に報告されている(WO90/06312、WO
91/04322、Biochemical And Biophysical Rese
rchCommunications,Vol.155,No.2,829-834(1988))。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ヌクレ
オシド・デオキシリボシルトランスフェラーゼが触媒す
る反応は平衡反応であるため、反応が平衡に達するとそ
れ以上の反応は進行せず、目的とするデオキシヌクレオ
シドの合成収率の向上には限界があった。従来、ヌクレ
オシド・デオキシリボシルトランスフェラーゼを用いた
酵素反応における上記の問題点を克服するための方策は
何ら報告されていない。しかし、同様の問題を抱えるヌ
クレオシド・ホスホリラーゼにおいては、目的とするデ
オキシヌクレオシド合成反応の方へ平衡反応を傾かせ、
合成収率を向上させるための工夫がいくつか報告されて
いる。たとえば、ヌクレオシド・ホスホリラーゼを用い
デオキシイノシンと塩基からデオキシヌクレオシドを製
造する方法において、生成するヒポキサンチンをオキシ
ダーゼなどを用いて尿酸など反応の基質になりえない物
質に変換させ、目的とするデオキシヌクレオシドの合成
収率を向上させる方法などが提案されている(特開平5
−49493、特開平9−215498、特開平11−
46790)。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記のヌ
クレオシド・ホスホリラーゼで提案されている収率向上
のための方法を参考に、鋭意検討を重ねた結果、まった
く意外なことに、ヌクレオシド・デオキシリボシルトラ
ンスフェラーゼを用いてデオキシアデノシンと塩基とか
らデオキシヌクレオシドを製造する際、生成したアデニ
ンをアデニン・デアミナーゼを用いてヒポキサンチンに
変換させることにより目的とするデオキシヌクレオシド
の収率が格段に向上することを見出した。
【0006】一般に、ヒポキサンチンがヌクレオシド・
デオキシリボシルトランスフェラーゼの基質となること
は古くから知られており、アデニンをヒポキサンチンに
変換したとしても目的外のデオキシイノシンが生成し、
目的とするデオキシヌクレオシドの収率が向上するとは
到底考えられていなかった。事実、ヌクレオシド・ホス
ホリラーゼを用いた反応においても、ヒポキサンチンは
ヌクレオシド・ホスホリラーゼの基質となり得るため、
生成したヒポキサンチンをオキシダーゼ等で尿素まで変
換しないと目的とするデオキシヌクレオシドの収率を向
上させることはできない。
【0007】この点を更に検討した結果、(1)ヒポキ
サンチンは、濃度が薄い場合のみヌクレオシド・デオキ
シリボシルトランスフェラーゼの基質となり得、デオキ
シヌクレオシドの製造の際に用いるような通常の濃度で
は基質になり得ないこと、(2)このため、アデニンを
アデニン・デアミナーゼを用いてヒポキサンチンに変換
したとしても、ヌクレオシド・デオキシリボシルトラン
スフェラーゼによりデオキシイノシンはまったく生成し
ないか、生成してもごく僅かであり、ヒポキサンチンが
ヌクレオシド・デオキシリボシルトランスフェラーゼを
用いたデオキシヌクレオシドの製造に悪影響を及ぼさな
いことを確認し、本発明を完成させた。したがって、本
発明は、ヌクレオシド・デオキシリボシルトランスフェ
ラーゼを用いてデオキシアデノシンと塩基とからデオキ
シヌクレオシドを製造する際、生成したアデニンをアデ
ニン・デアミナーゼを用いてヒポキサンチンに変換させ
ることを特徴とする、デオキシヌクレオシドの製造法に
関するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、以下の式に示す反応に
よりデオキシヌクレオシドを製造しようとするものであ
る。すなわち、ヌクレオシド・デオキシリボシルトラン
スフェラーゼによりデオキシアデノシン(dRib−A
de)と塩基(BH)から目的とするデオキシヌクレオ
シド(dRib−B)およびアデニンを生成させるとと
もに、生成したアデニンはアデニン・デアミナーゼによ
りヒポキサンチンに変換する。
【0009】
【式1】 (式中、dRibはデオキシリボシル基、Adeはアデ
ニン、BHは塩基、Hypはヒポキサンチン、E1はヌ
クレオシド・デオキシリボシルトランスフェラーゼ、E
2はアデニン・デアミナーゼを示す。) 前述したように、ヌクレオシド・デオキシリボシルトラ
ンスフェラーゼの反応は平衡反応であるため、反応が平
衡に達すると進行しなくなる。そこで、アデニン・デア
ミナーゼを反応系に共存させ、生成したアデニンをヒポ
キサンチンに変換させることで平衡を崩し、目的とする
デオキシヌクレオシドの収率向上を達成することが可能
となる。
【0010】本発明で使用するヌクレオシド・デオキシ
リボシルトランスフェラーゼおよびアデニン・デアミナ
ーゼは、いずれも公知の酵素であり、動物由来、植物由
来、微生物由来など特定のものに限定されず、すべての
由来のものを使用することができる。しかし、酵素調製
の簡便性などの点から微生物由来の酵素を使用するのが
好都合である。たとえば、ヌクレオシド・デオキシリボ
シルトランスフェラーゼは乳酸菌に属する微生物から容
易に調製でき、アデニン・デアミナーゼは細菌や酵母に
属する微生物から容易に調製することができる(Method
s in Enzymology,Vol.LI.446(1978)、J. Am. Chem. So
c., 79, 630-633(1957)、J. Biol. Chem., 242, 740-74
6(1967)等参照)。また、ラクトバシラス・ヘルベチカ
ス(Lactobacillus helveticus)由来のヌクレオシド・
デオキシリボシルトランスフェラーゼはヒポキサンチン
を基質として認識しにくいことから、本発明においては
好適な酵素である。
【0011】微生物を培養するための培地としては、こ
れらの微生物が資化可能な炭素源及び窒素源を適当量含
有し、必要に応じて金属塩、微量発育促進物質、消泡剤
などを添加したものが使用される。具体的には、培地成
分としては糖類(グルコース、サッカロースなど)、天
然炭水化物(糖蜜、廃糖蜜、澱粉、麦、ふすま、米な
ど)、アルコール類、脂肪酸類、炭化水素類など、窒素
源としては、肉エキス、酵母エキス、大豆加水分解物な
ど、金属塩としては亜鉛、鉄、マグネシウムなどのリン
酸塩、塩酸塩、硫酸塩など、微量発育促進物質として
は、ビタミンB1、ビタミンB2、ビオチンなどがあげ
られる。培養は、通常の液体培養法(振とう培養、通気
撹拌培養、静置培養、連続培養など)によって、20〜
50℃の温度条件下で必要により通気攪拌しながら、目
的とする酵素活性が十分得られるまで行えばよい。
【0012】このようにして得られた培養物を用い、使
用目的に応じ適宜処理加工したものを酵素調製物として
本発明に使用する。そのような酵素調製物としては特に
制限されるものではなく、例えば、微生物の培養物自
体、培養物から通常の分離手段(遠心分離、沈殿分離、
凝集分離、洗浄など)によって分離された菌体、または
その菌体処理物を例示することができる。菌体処理物を
さらに具体的に例示すれば、生菌体を適当な緩衝液に懸
濁し、超音波処理、フレンチプレス処理などにより物理
的に菌体を破砕するか、あるいはリゾチーム処理など酵
素的に溶菌させた後、菌体残渣を遠心分離により除去し
た無細胞抽出液を挙げることができる。さらに、この無
細胞抽出液を熱処理、硫安塩析処理、透析処理、エタノ
ールなどの溶媒処理、各種クロマトグラフィー処理など
の酵素精製に通常使用されている処理を単独で、または
数種組み合わせて得られる粗精製酵素、精製酵素を例示
することもできる。
【0013】さらに、上記の両酵素の遺伝子ともクロー
ニングされており、クローン化されたDNA断片を用
い、公知の組換えDNA手法で目的とする酵素を調製す
ることも可能である(Science, 277, (5331), 1453-147
4, (1997)、PCT/JP00/03490 など参照)。すわなち、遺
伝子のクローニング、クローン化したDNA断片を用い
た発現ベクターの調製、当該発現ベクターを用いた目的
とする酵素活性を有する酵素の調製などは、分子生物学
の分野に属する技術者にとっては周知の技術であり、例
えば「Molecular Cloning」(Maniatis ら編、Cold Spri
ng Harbor Laboratories, Cold Spring Harbor、New Yor
k(1982))に記載の方法に従って行うことができる。
【0014】使用するデオキシアデノシンとしては、
2’−デオキシアデノシン、3’−デオキシアデノシ
ン、2’,3’−デオキシアデノシン等のデオキシアデ
ノシン類が例示される。また、使用する塩基としては、
合成目的のデオキシヌクレオシドの塩基に応じて公知の
塩基類から種々選択すればよく、具体的には複素環塩基
または置換基(例えばアミノ基、置換アミノ基、水酸
基、オキソ基、メルカプト基、アシル基、アルキル基、
置換アルキル基、アルコキシル基、ハロゲン原子など)
を有する誘導体を例示することができる。複素環塩基の
具体例としては、たとえば、プリン及びその誘導体、ピ
リミジン及びその誘導体、トリアゾール及びその誘導
体、イミダゾール及びその誘導体、デアザプリン及びそ
の誘導体、アザプリン及びその誘導体、アザピリミジン
及びその誘導体またはピリジン及びその誘導体などであ
る。
【0015】具体的には、プリン塩基およびその誘導体
としてはグアニン、キサンチン、6−メルカプトプリ
ン、6−チオグアニン、N6−アルキルもしくはアシル
アデニン、2−アルコキシアデニン、2−チオアデニ
ン、2,6−ジアミノプリンなど、ピリミジンおよびそ
の誘導体としてはシトシン、ウラシル、チミン、5−ハ
ロゲノウラシル(5−フルオロウラシル、5−ヨードウ
ラシルなど)、5−ハロゲノシトシン(5−フルオロシ
トシンなど)、5−トリハロゲノメチルウラシル(5−
トリフルオロメチルウラシルなど)、2−チオシトシ
ン、4−チオウラシル、N4−アシルシトシン、5−ハ
ロゲノビニルウラシルなど、トリアゾールおよびその誘
導体としては、1,2,4−トリアゾール−3−カルボ
キサミド、1,2,4−トリアゾール−3−カルボン
酸、1,2,4−トリアゾール−3−カルボン酸アルキ
ルエステルなど、イミダゾールおよびその誘導体として
は5−アミノ−4−イミダゾールカルボキサミド、4−
カルバモイル−イミダゾリウム−5−オレート、ベンズ
イミダゾールなど、デアザプリンおよびその誘導体とし
ては1−デアザアデニン、3−デアザアデニン、7−デ
アザアデニン、7−デアザグアニンなど、アザプリンお
よびその誘導体としては8−アザアデニン、7−デアザ
−8−アザヒポキサンチン(アロプリノール)など、ア
ザピリミジンおよびその誘導体としては5−アザチミ
ン、5−アザシトシン、6−アザウラシルなど、または
ピリジンおよびその誘導体としては3−デアザウラシ
ル、ニコチン酸、ニコチン酸アミドなどが例示される。
【0016】デオキシヌクレオシドの合成反応は、10
mM以上、好ましくは20mM以上、さらに好ましくは
50〜500mM濃度になるようにデオキシアデノシン
と適当濃度の塩基とを水または緩衝液(pH3〜10)
に溶解または懸濁させ、0.001ユニット/ml以
上、好ましくは0.01ユニット/ml以上のヌクレオ
シド・デオキシリボシルトランスフェラーゼと、0.0
1ユニット/ml以上、好ましくは0.1ユニット/m
l以上のアデニン・デアミナーゼを使用し、10〜60
℃、好ましくは20〜50℃の温度条件下で10分〜5
0時間程度、必要により攪拌しながら反応させることに
より実施することができる。デオキシアデノシンの濃度
が薄すぎる、例えば10mM未満では、生成したヒポキ
サンチンがヌクレオシド・デオキシリボシルトランスフ
ェラーゼの基質となり、目的外のデオキシイノシンが合
成される可能性が大きくなり、好ましくない。また、反
応温度が10℃未満のときは反応速度が遅く、反応効率
が悪い。一方、反応温度が60℃を越える場合には酵素
が変性、失活する可能性があり、好ましくない。また、
反応途中でpHが変動するときは、酸またはアルカリを
用いて上記pH範囲に補正すればよい。
【0017】反応終了後、生成したデオキシヌクレオシ
ドは核酸関連物質の精製法として通常使用されている方
法あるいはこれを応用した方法によって分離精製するこ
とができる。例えば、イオン交換クロマトグラフィー、
吸着クロマトグラフィー、分配クロマトグラフィー、ゲ
ル濾過法など各種のクロマトグラフィー、向流分配、向
流抽出など、二液相間の分配を利用する方法、また、濃
縮、冷却、有機溶媒添加など、溶解度の差を利用する方
法などのデオキシヌクレオシドの分離精製で使用されて
いる一般的な分離精製法を単独で、あるいは適宜組み合
わせて行なえばよい。
【0018】
【実施例】以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明
するが、本発明がこれに限定されないことは明らかであ
る。なお、実施例におけるDNAの調製、制限酵素によ
る切断、T4DNAリガーゼによるDNA連結、並びに
大腸菌の形質転換法は全て「Molecular Cloning」(前
述)にしたがって行った。また、各種制限酵素、T4D
NAリガーゼ、プラスミドベクターpHSG398及び
pHSG399は全て宝酒造(株)より入手した。サザ
ンハイブリダイゼーション用のDNA標識キットおよび
DNA検出キットはベーリンガー・マンハイム社から入
手した。
【0019】実施例1 (1)ヌクレオシド・デオキシリボシルトランスフェラ
ーゼ−II構造遺伝子のクローニングおよび塩基配列の
決定 ラクトバシラス・ヘルベチカス(Lactobacillus helvet
icus)ATCC8018から常法に従って調製したヌクレオシド
・デオキシリボシルトランスフェラーゼ−IIの精製酵
素標品(200pmol:4μg)を終濃度8Mの尿素
存在下で37℃1時間の変性処理し、トリプシン溶液
(宝酒造製・TaKaRa Residue-specific Proteases Ki
t)処理後、定法に従いPVDF膜に転写した。転写さ
れたバンド(2本)を切り取り、N末端アミノ酸解析に
供した。アミノ酸配列から推定された塩基配列をもと
に、PCR用プライマーを以下の通りデザインした。
【0020】プライマー(A): 5-CCTCTGCAGCCATGAAYA
ARAARAARACNYTNTAYTTYGG-3 プライマー(B): 5-ACCAAGCTTRTTRTGIARRTAYTCIGGRTG
YTCRTC-3 (上記プライマーの塩基配列において、YはCまたはT
を、RはAまたはGを、NはA、C、GまたはTを、I
は2’−デオキシイノシンをそれぞれ示す。)
【0021】PCRによる遺伝子の増幅は、反応液10
01μl中(50mM塩化カリウム、10mMトリス塩
酸(pH8.3)、1.5mM塩化マグネシウム、0.
001%ゼラチン、0.2mMdATP、0.2mMd
GTP、0.2mMdCTP、0.2mMdTTP、乳
酸菌染色体DNA 0.1μg、プライマーDNA
(A)(B)各々0.2mM、AmpliTaqDNA
ポリメラーゼ 2.5ユニット)をPerkin-Elmer Cetus
Instrument社製DNA Thermal Cyclerを用いて、熱変性
(94℃、30秒)、アニーリング(40℃、30
秒)、伸長反応(72℃、30秒)のステップを28回
繰り返すことにより行った。サザンハイブリダイゼーシ
ョン用のプローブは、上記PCR条件でdNTPにDI
G標識UTPを含む混合液を使用して作製した。乳酸菌
染色体DNAは種々の制限酵素で分解し電気泳動後、常
法に従ってサザンハイブリダイゼーションを行った。こ
の結果から、図1のような制限酵素地図が得られた。
【0022】図1のとおり、ヌクレオシド・デオキシリ
ボシルトランスフェラーゼ−II遺伝子(ndtB g
ene)は乳酸菌染色体DNAのSalI−EcoRI
の3.2kb断片に存在することが判明した。そこで乳
酸菌染色体のSalI、EcoRI消化物の2.3〜
4.0kb断片を回収して、これをpUC18のSal
I、EcoRI消化物とライゲーションしたものを鋳型
DNAとしてPCRを行った。プライマーはプライマー
(B)とシーケンス用プライマーM4(TaKaRa)
を使用し、先の条件で、94℃・30秒、40℃・30
秒、72℃・120秒のサイクルを30回繰り返した。
得られたDNA断片はSalI、HindIII消化
後、クローニングベクターpHSG398に組み込ん
だ。このプラスミドをp398−5SHと命名した。
【0023】得られた上流領域の塩基配列解析からヌク
レオシド・デオキシリボシルトランスフェラーゼ−II
遺伝子の開始コドン上流に位置するプライマーを以下の
通りデザインした。 プライマー(C):5-TAAGTCGACAGCAATTTTTATGGGGAG-3 乳酸菌の染色体DNAをEcoRI消化後連結したDN
Aを鋳型に,プライマー(C)を用いて,PCR法によ
り乳酸菌由来ヌクレオシド・デオキシリボシルトランス
フェラーゼ−II遺伝子を含むDNA断片を増幅した。
【0024】PCR反応は実施例1と同じ反応組成,反
応器を用い,熱変性(94℃,30秒),アニーリング
(50℃・30秒),伸長反応(72℃,2分)のステ
ップを30回繰り返すことにより行った。遺伝子増幅
後、SalIとEcoRIで消化し,1.0kbのDN
A断片を精製した。回収したDNAを,制限酵素Sal
IとEcoRIで消化したプラスミドpHSG398ま
たはpHSG399とT4DNAリガーゼを用いて連結
した。連結反応液を用いて大腸菌JM109株を形質転
換し,得られたクロラムフェニコール耐性形質転換体よ
り,プラスミドp398−T2F5とp399−T2F
5を単離した。得られた形質転換体をそれぞれJM10
9[p398−T2F5]、JM109[p399−T
2F5]と命名した。
【0025】これらの組換えプラスミドのクローンの挿
入断片について、ダイデオキシチェインターミーネータ
ー法(Science,214,1295(1981))によりDNA塩基配列
を決定した。その結果、図2に示すヌクレオシド・デオ
キシリボシルトランスフェラーゼ−II構造遺伝子のD
NA塩基配列を得た。この塩基配列は、474bpであ
り、Metで始まる158個のアミノ酸からなる分子量
18,317のポリペプチドをコードする。なお、この
ペプチドのアミノ末端10個のアミノ酸配列は、精製単
離した乳酸菌ヌクレオシド・デオキシリボシルトランス
フェラーゼ−IIのそれと完全に一致した。
【0026】(2)ヌクレオシド・デオキシリボシルト
ランスフェラーゼ−II高発現用組換えべクターの作製 ヌクレオシド・デオキシリボシルトランスフェラーゼ−
II生産用組換えベクターpTrc−T2F4を以下の
方法で作製した(図3参照)。すなわち、p399−T
2F5を鋳型に,以下に示すプライマー(D)とシーケ
ンス用プライマーRV(TaKaRa)を用いて,PC
R法により乳酸菌由来ヌクレオシド・デオキシリボシル
トランスフェラーゼ−II遺伝子を含むDNA断片を増
幅した。なお、プライマーDにはNcoI部位と連結す
るようBspHI認識配列を導入してある。 プライマー(D):5-AAATCATGAACAAGAAAAAGACTTTATAT-
3
【0027】PCR反応は(1)と同じ反応組成,反応
器を用い,熱変性(94℃,30秒),アニーリング
(50℃、30秒),伸長反応(72℃,2分)のステ
ップを30回繰り返すことにより行った。遺伝子増幅後
はBspHIとEcoRIで消化し,1.0kbのDN
A断片を精製した。回収したDNAを,制限酵素Nco
IとEcoRIで消化したプラスミドpTrc99A
(Gene,69,301(1988)、Pharmacia社より入
手)とT4DNAリガーゼを用いて連結した。連結反応
液を用いて大腸菌JM109株を形質転換し,得られた
アンピシリン耐性形質転換体より,pTc99Aの発現
用trcプロモーターの直後にヌクレオシド・デオキシ
リボシルトランスフェラーゼ−II構造遺伝子が挿入さ
れた組換えベクター、pTrc−T2F4を単離した。
得られた形質転換体をJM109[pTrc−T2F
4]と命名した。
【0028】(3)形質転換体の培養とヌクレオシド・
デオキシリボシルトランスフェラーゼ−IIの調製 上記の組換えベクターを保持する大腸菌形質転換体を、
100μg/mlのクロラムフェニコールまたはアンピ
シリンを含有する2xYT培地100mlに植菌し、3
7℃で振盪培養した。4×l08個/mlに達した時点
で、培養液に終濃度0.05mMとなるようにIPTG
を添加し、さらに37℃で4時間振盪培養を続けた。培
養終了後、遠心分離(9,000×g、10分間)によ
り培養菌体を回収し、10mlの緩衝液(10mMトリ
ス塩酸(pH7.8)、1mMEDTA)に懸濁した。
菌体懸濁液を超音波破砕機にて処理して、さらに遠心分
離(12,000×g、10分間)により菌体残渣を除
去した。このようにして得られた上清画分を菌体抽出液
とした。菌体抽出液におけるヌクレオシド・デオキシリ
ボシルトランスフェラーゼ−II活性を対照菌(pHS
G398を保持する大腸菌JM109)と共に下記表に
示す。なお、ヌクレオシド・デオキシリボシルトランス
フェラーゼ−II活性は、5mMの2’−デオキシアデ
ノシンとシトシン、またはチミジンとシトシンを基質に
して測定した。反応液に菌体抽出液を加えて反応を開始
し、1分間煮沸することにより酵素を失活させた。37
℃におけるデオキシシチジンの生成量を高速液体クロマ
トグラフィーにより定量し、37℃で1分間に1μmo
leの2’−デオキシシチジンを生成する活性を1単位
(ユニット)とした。
【表1】 * 1 unit = 1μmole 2'-deoxycytidine-production fro
m 2'-deoxyadenosine/min at 37℃** 1 unit = 1μmole
2'-deoxycytidine-production from thymidine/min at
37℃
【0029】表1に示すように対照菌(pHSG398
を保持する大腸菌JM109)で検出されないが、作製
した組換えベクターを保持する形質転換体においては、
ヌクレオシド・デオキシリボシルトランスフェラーゼ−
II活性が確認された。また、下記表2に示すように、
本発明で造成された形質転換体(pTrc−T2F4保
持菌)の生産性は、元株である乳酸菌ラクトバシラス・
ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus)ATCC8018株
の3,000〜4,000倍に相当する。
【0030】
【表2】 * 1 unit = 1μmole 2'-deoxycytidine-production fr
om 2'-deoxyuridine/minat 37℃
【0031】(4)大腸菌アデニン・デアミナーゼをコ
ードするyicP遺伝子のクローニングおよびアデニン
・デアミナーゼ生産用組換えベクターの作製 大腸菌の染色体DNAを鋳型として,以下に示す2種類
のプライマーDNAを常法に従って合成し、PCR法に
より大腸菌アデニン・デアミナーゼ遺伝子(yicP)
(Science, 277, (5331), 1453-1474, (1997))を増幅
した。 プライマー(E): 5- TTTGGATCCATTGGAGGAGATTTAATC
CC -3 プライマー(F): 5- AAAGAATTCAGCAGTTGACAGTGGC -
3 PCRによるyicP遺伝子の増幅は、反応液100μ
l中(50mM 塩化カリウム、10mM トリス塩酸
(pH8.3)、1.5mM 塩化マグネシウム、0.
001% ゼラチン、0.2mM dATP、0.2m
M dGTP、0.2mM dCTP、0.2mM d
TTP、鋳型DNA 0.1μg、プライマーDNA
(E)(F)各々 0.2μM、AmpliTaqDN
Aポリメラーゼ 2.5ユニット)をPerkin-Elmer Cet
us Instrument社製 DNA Thermal Cyclerを用いて、熱変
性(94℃、1分)、アニーリング(55℃、2分)、
伸長反応(72℃、3分)のステップを30回繰り返す
ことにより行った。
【0032】遺伝子増幅後はBamHIとEcoRIで
消化し,2.0kbのDNA断片を精製した。回収した
DNAを、制限酵素BamHIとEcoRIで消化した
プラスミドpHSG399とT4DNAリガーゼを用い
て連結した。連結反応液を用いて大腸菌JM109株を
形質転換し、得られたクロラムフェニコール耐性形質転
換体より、pHSG399のlacプロモーターの直後
にアデニン・デアミナーゼ構造遺伝子が挿入された組換
えベクター、p399−yicPを単離した。得られた
形質転換体をJM109[p399−yicP]と命名
した。
【0033】さらに、p399−yicPからBamH
I−SalI断片を切り出し、pTrc12−6のBa
mHI−SalI部位と組換えた(a)。また、p39
9−yicPのBspHI−EcoRI断片を切り出
し、pTrc99AのNcoI−EcoRI部位と組換
えた(b)。(a)のScaI−PstI断片(長鎖)
と(b)のScaI−PstI断片(短鎖)を連結し
て、trcプロモーターの下流にyicP遺伝子が挿入
された組換えベクター、p12−6yicPを得た。得
られた形質転換体をJM109[p12−6yicP]
と命名した。
【0034】(5)アデニン・デアミナーゼの調製 上記の組換えベクターを保持する大腸菌形質転換体を、
20μg/mlのクロラムフェニコールまたはカナマイ
シンを含有する2×YT培地100mlに植菌し、37
℃で振盪培養した。4×l08個/mlに達した時点
で、培養液に終濃度0.1mMとなるようにIPTGを
添加し、さらに37℃で5時間振盪培養を続けた。培養
終了後、遠心分離(9,000g、10分間)により培
養菌体を回収し、10mlの緩衝液A(25mMトリス
塩酸(pH7.6)、0.5mMMnCl2、20%エ
チレングリコール)に懸濁した。菌体懸濁液を超音波破
砕機にて処理して、さらに遠心分離(2,000g、1
0分間)により菌体残渣を除去した。このようにして得
られた上清画分を無細胞抽出液とした。無細胞抽出液に
おけるアデニン・デアミナーゼ活性を対照菌(pHSG
398を保持する大腸菌JM109)と共に下記表に示
す。なお、アデニン・デアミナーゼ活性は以下に示す方
法で測定、算出したものである。
【0035】(アデニン・デアミナーゼ活性の測定と単
位の算出法)アデニンを含む反応液1ml(0.1M
トリス塩酸(pH7.6),2mMMnCl2,1mM
アデニン塩酸塩)をあらかじめ37℃に加温してお
き、緩衝液Aで10倍希釈した無細胞抽出液を5ml添
加して、37℃で10分反応させた後、煮沸させること
により酵素を失活させる。この溶液を20倍希釈後、ヒ
ポキサンチンの生成量を高速液体クロマトグラフィーに
より定量し、37℃で1分間に1μmoleのヒポキサ
ンチンを生成する活性を1単位(ユニット)とする。
【0036】
【表3】 * 1 unit = 1μmole hypoxanthine-production from
adenine/min at 37℃ 表3に示すように、アデニン・デアミナーゼ活性は、作
製した組換えベクターを保持する形質転換体においては
確認されたが、対照菌(pHSG398を保持する大腸
菌JM109)においては検出されなかった。
【0037】上記の無細胞抽出液を以下のように簡易精
製した。まず、あらかじめ緩衝液Aで平衡化したDE5
2カラム(ワットマン社製)を用い、0.3MのNaC
lを含有する緩衝液Aを展開液としてクロマトグラフィ
ーを行った。アデニン・デアミナーゼ活性画分を回収
し、つぎに緩衝液Aであらかじめ平衡化したSepha
dex S−300(アマシャム・ファルマシア社製)
にて、ゲル濾過クロマトグラフィーを行った。精製の結
果、比活性はイオン交換クロマトグラフィーで3倍、ゲ
ル濾過クロマトグラフィーでは3.3倍に上昇した。
【0038】(6) 2’−デオキシシチジンの合成 100mM 2’−デオキシアデノシン、100mM
シトシン、100mMMOPS−NaOH buffe
r(pH6.5)、1mM MnCl2、ヌクレオシド
・デオキシリボシルトランスフェラーゼ−II 0.0
36units/ml、アデニン・デアミナーゼ 0.
30units/mlを含む溶液5mlを40℃で40
時間反応させた。経時的に反応液の分析を行った結果を
図4に示す。図4から明らかなように、アデニン・デア
ミナーゼを添加しない反応液においては、2’−デオキ
シシチジンは22mMしか生成しなかったのに対し、ア
デニン・デアミナーゼを添加した反応液においては53
mMの2’−デオキシシチジンが生成することが認めら
れた。なお、ヒポキサンチンから塩基交換反応により変
換される2’−デオキシイノシンは反応液中からは観察
されなかった。
【0039】実施例2 2’−デオキシグアノシンの合
成 100mM 2’−デオキシアデノシン、20mM グ
アニン、100mMMOPS−NaOH buffer
(pH6.5)、1mM MnCl2、ヌクレオシド・
デオキシリボシルトランスフェラーゼ−II 0.36
units/ml、アデニン・デアミナーゼ 0.30
units/mlを含む溶液5ml中を40℃で攪拌し
ながら40時間反応させた。経時的に反応液の分析を行
った結果を図5に示す。アデニン・デアミナーゼを添加
しない反応液においては、2’−デオキシグアノシンは
1.6mMしか生成しなかったのに対し、アデニン・デ
アミナーゼを添加した反応液においては、6.0mMの
2’−デオキシグアノシンが生成することが認められ
た。なお、反応液中には、2’−デオキシイノシンが生
成していたが、その生成量は無視できる程度のものであ
った。
【0040】実施例3 2’−デオキシ−5−フルオロ
ウリジンの合成 200mM 2’−デオキシアデノシン、200mM
5−フルオロウラシル、100mM MOPS−NaO
H buffer(pH6.5)、1mM MnC
2、ヌクレオシド・デオキシリボシルトランスフェラ
ーゼ−II 0.12units/ml,アデニン・デ
アミナーゼ 0.30units/mlを含む溶液5m
lを40℃で攪拌しながら65時間反応させた。経時的
に反応液の分析を行った結果を図6に示す。アデニン・
デアミナーゼを添加しない反応液においては、2’−デ
オキシ−5−フルオロウリジンは40mMしか生成しな
かったのに対し、アデニン・デアミナーゼを添加した反
応液においては、80mMの2’−デオキシ−5−フル
オロウリジンが生成することが認められた。なお、2’
−デオキシイノシンは反応液中からは観察されなかっ
た。
【0041】実施例1〜3の結果をまとめると表4のよ
うになる。表4から明らかなように、アデニン・デアミ
ナーゼを反応系に共存させることにより、アデニン・デ
アミナーゼを添加しない場合と比較して、デオキシヌク
レオシドの収率は2〜4倍も向上した。
【表4】
【0042】
【発明の効果】上述したように、ヌクレオシド・デオキ
シリボシルトランスフェラーゼとアデニン・デアミナー
ゼを併用(カップリング)する本発明によれば、目的と
するデオキシヌクレオシドの合成収率を2〜4倍も向上
させることが可能であり、本発明方法は極めて実用的な
方法である。
【0043】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> YAMASA CORPORATION <120> Process for the enzymatically preparation of deoxynucleosides <130> YP2000-012 <140> <141> <160> 8 <170> PatentIn Ver. 2.1 <210> 1 <211> 40 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> primer for amplification of ndtB gene <400> 1 cctctgcagc catgaayaar aaraaracny tntayttygg 40 <210> 2 <211> 36 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> primer for amplification of ndtB gene <400> 2 accaagcttr ttrtgnarrt aytcnggrtg ytcrtc 36 <210> 3 <211> 27 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> primer for amplification of ndtB gene <400> 3 taagtcgaca gcaattttta tggggag 27 <210> 4 <211> 158 <212> PRT <213> Lactobacillus helveticus <400> 4 Met Asn Lys Lys Lys Thr Leu Tyr Phe Gly Ala Gly Trp Phe Asn Glu 1 5 10 15 Lys Gln Asn Lys Ala Tyr Lys Glu Ala Met Ala Ala Leu Lys Glu Asn 20 25 30 Pro Thr Val Asp Leu Glu Asn Ser Tyr Val Pro Leu Glu Asn Gln Tyr 35 40 45 Lys Gly Ile Arg Ile Asp Glu His Pro Glu Tyr Leu His Asn Ile Glu 50 55 60 Trp Ala Ser Ala Thr Tyr His Asn Asp Leu Val Gly Ile Lys Thr Ser 65 70 75 80 Asp Val Leu Leu Gly Val Tyr Leu Pro Gln Glu Glu His Val Gly Leu 85 90 95 Gly Met Glu Leu Gly Tyr Pro Leu Ser Gln Gly Lys Leu Phe Phe Trp 100 105 110 Phe Ser His Met Lys Asp Tyr Gly Lys Pro Ile Ile Leu Met Ser Trp 115 120 125 Gly Val Cys Asp Asn Ala Ser Gln Ile Ser Glu Leu Lys Asp Phe Asp 130 135 140 Phe Asn Lys Pro Arg Tyr Asn Phe Tyr Asp Gly Ala Val Tyr 145 150 155 <210> 5 <211> 474 <212> DNA <213> Lactobacillus helveticus <400> 5 atgaataaaa agaagacgct gtactttggt gccggttggt ttaatgaaaa gcaaaacaaa 60 gcttacaaag aagcaatggc agctttaaaa gaaaatccaa cagttgattt agaaaatagt 120 tatgtgcccc ttgaaaacca atacaagggt attcgcattg atgagcatcc agagtacttg 180 cacaacattg aatgggcttc tgcaacctac cacaatgatt tagtaggaat taagacttct 240 gatgtcctgc ttggcgtata tctgccacaa gaagaacacg tcggcttagg catggaactg 300 ggctacccat tatctcaagg aaaattattt ttttggtttt cccatatgaa agattacggc 360 aagccaatca tcttaatgag ctggggcgtt tgtgacaatg ccagtcagat cagtgaatta 420 aaagacttcg actttaacaa gcctcgctac aatttctacg acggagctgt atat 474 <210> 6 <211> 29 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> primer for amplification of ndtB gene <400> 6 aaatcatgaa caagaaaaag actttatat 29 <210> 7 <211> 29 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> primer for amplification of yicP gene <400> 7 tttggatcca ttggaggaga tttaatccc 29 <210> 8 <211> 25 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> primer for amplification of yicP gene <400> 8 aaagaattca gcagttgaca gtggc 25
【0044】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、乳酸菌ラクトバシラス・ヘルベチカス
(Lactobacillus helveticus)ATCC8018由来のヌクレオ
シド・デオキシリボシルトランスフェラーゼ−II構造
遺伝子を含有する4.3kb EcoRI−EcoRI
DNA断片の制限酵素地図を示したものである。図1に
おける「ndtB」はヌクレオシド・デオキシリボシル
トランスフェラーゼ−IIをコードする遺伝子(474
bp、158個のアミノ酸からなる分子量18,317
のポリペプチドをコードする)を示す。
【図2】図2は、乳酸ラクトバシラス・ヘルベチカス
(Lactobacillus helveticus)ATCC8018由来のヌクレオ
シド・デオキシリボシルトランスフェラーゼ−II構造
遺伝子を含有するDNA断片の塩基配列を示したもので
ある。図中、S.D.はSD配列を、Metはヌクレオ
シド・デオキシリボシルトランスフェラーゼ−II構造
遺伝子の翻訳開始コドンを、stopはその停止コドン
をそれぞれ示す。
【図3】図3は、組換えプラスミドベクター、pTrc
−T2F4の構築法を示したものである。
【図4】図4は、アデニン・デアミナーゼの添加の有無
による2’−デオキシシチジン生成量の経時変化を示し
たものである。図中、●はアデニン・デアミナーゼを添
加した時の結果を、○はアデニン・デアミナーゼを添加
しないときの結果を示したものである。(図5、図6も
同様)
【図5】図5は、アデニン・デアミナーゼの添加の有無
による2’−デオキシグアノシン生成量の経時変化を示
したものである。
【図6】図6は、アデニン・デアミナーゼの添加の有無
による2’−デオキシ−5−フルオロウリジン生成量の
経時変化を示したものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヌクレオシド・デオキシリボシルトラン
    スフェラーゼを用いてデオキシアデノシンと塩基とから
    デオキシヌクレオシドを製造する際、生成したアデニン
    をアデニン・デアミナーゼを用いてヒポキサンチンに変
    換させることを特徴とする、デオキシヌクレオシドの製
    造法。
  2. 【請求項2】 デオキシアデノシンが2’−デオキシア
    デノシンであり、デオキシヌクレオシドが2’−デオキ
    シヌクレオシドである、請求項1記載の製造法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100847348B1 (ko) * 2007-01-09 2008-07-21 아이디비켐(주) 효소 합성법에 의한 데옥시구아노신의 효율적 생산방법
CN107974476A (zh) * 2018-01-10 2018-05-01 中国科学院沈阳应用生态研究所 一种虫草素转化为3’-脱氧肌苷的生物转化方法

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CN107974476A (zh) * 2018-01-10 2018-05-01 中国科学院沈阳应用生态研究所 一种虫草素转化为3’-脱氧肌苷的生物转化方法
CN107974476B (zh) * 2018-01-10 2020-12-29 中国科学院沈阳应用生态研究所 一种虫草素转化为3’-脱氧肌苷的生物转化方法

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