JP2002017331A - アルコール飲料の製造方法 - Google Patents
アルコール飲料の製造方法Info
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Abstract
る。 【解決手段】本発明のアルコール飲料の製造方法は、蒸
煮した穀類又は製麹可能な澱粉質原料に酸生産性の麹菌
を接種した後、常法により製麹し、得られた麹を蒸煮し
た穀類又は澱粉質原料と混合し、混合物のpHを4.5以下
に調節した後、60℃付近で12時間以上保温して穀類又は
澱粉質原料中の澱粉質を糖化し、糖度が12〜35%になっ
た時点で、必要な量の水を添加して糖度を12〜25%に調
整し、ついで、20℃以下に冷却した後、酵母を添加し、
10〜20℃で24〜72時間醗酵させ、ついでろ過して固形分
を除去し、ついでろ液の醗酵を継続し、アルコール含量
が1〜15%に到達した時点で密閉タンクに移し、5℃以
下に急冷し、1週間以上熟成を行うことを特徴とする。
Description
に、発泡酒の製造方法に関する。
は、いずれも、麦芽を主原料として使用して製造される
アルコール飲料である。ビールは主原料としての麦芽、
副原料としての米、麦、コーン等の澱粉質、ホップ及び
水を使用して製造されるアルコール飲料であり、酒税法
上、麦芽の使用量が水以外の原料の66.7%以上であるこ
とが規定されているものである。発泡酒の原料はビール
と同様であるが、発泡酒については、酒税法で、麦芽の
使用量が25重量%以上であって、66.7%未満であるか、
又は、25重量%未満であることが規定されている。
素アミラーゼを利用して副原料である澱粉質を糖化し、
酵母の作用により糖分を醗酵させることによってアルコ
ールや炭酸ガスに分解して得られるアルコール飲料であ
り、両者はその製法は基本的に同じである(単行醗酵方
式)。
菌による澱粉質の糖化と、得られた糖分の酵母によるア
ルコール発酵とが並行的に行われる(並行醗酵方式)。
又は発泡酒の製造法では、通常、糖化を行った後、アル
コール発酵を行う前にもろみのろ過が行われ、このろ過
は、通常、スムーズに行われる。しかしながら、清酒の
様に米を原料としてアルコール飲料を製造する際に、ビ
ールの製造で採用される単行醗酵方式、即ち、澱粉質の
糖化を行った後、アルコール発酵を行う方式を採用した
場合には、米澱粉の粘度が高いのでろ過に長時間を要す
る。その間にもろもが腐敗しやすく実用的でない。ま
た、前記したごときビール又は発泡酒の製造では、製品
の品質の変化を防止するために、澱粉質の糖化工程の終
了後、もろみを煮沸して酵素を破壊することが必要であ
った。
た穀類又は製麹可能な澱粉質原料に酸生産性の麹菌を接
種した後、常法により製麹し、得られた麹を蒸煮した穀
類又は澱粉質原料と混合し、混合物のpHを4.5以下に調
節した後、60℃付近で12時間以上、通常、12〜24時間
保温して穀類又は澱粉質原料中の澱粉質を糖化し、糖度
が12〜35%になった時点で、必要な量の水を添加して糖
度を12〜25%に調整し、ついで、20℃以下に冷却した
後、酵母を添加し、10〜20℃で24〜72時間醗酵させ、つ
いでろ過して固形分を除去し、ついで、必要に応じて酵
母を追加した後、ろ液の醗酵を継続し、アルコール含量
が1〜15%に到達した時点で密閉タンクに移し、5℃以
下に急冷し、1週間以上、熟成を行うことを特徴とする
アルコール飲料の製造方法が提供される。
記した通り、穀類又は澱粉質原料の麹菌による糖化と、
酵母による糖分のアルコール醗酵とを別個にかつ連続的
に行うアルコール飲料の製造方法であり、穀類又は澱粉
質原料の麹菌による糖化と、酵母による糖分のアルコー
ル醗酵とを並行的に行う清酒の製造法とは異なる方法で
ある。また、本発明のアルコール飲料の製造方法は、澱
粉質の糖化を麦芽の酵素の作用により行う前記したごと
きビール又は発泡酒の製造法とも異なるものである。
ば、ビールの製造法とは異なり、糖化工程後、糖分の醗
酵をある程度進行させた後にろ過を行うため、ろ過を短
時間で行うことができる。更に、本発明のアルコール飲
料の製造方法によれば、醗酵終了後、醗酵液を急冷する
ため、酵素を破壊することなしに製品の品質を保持する
ことが可能である。
の穀類又は製麹可能な澱粉質原料としては、米、麦及び
他の澱粉質原料、例えば、コーン、スターチを使用し得
る。また、麹菌としては酸生産性を有する麹菌、例え
ば、クエン酸生成能を有する麹菌、特に、アスペルギル
ス属の麹菌、例えばアスペルギルス アワモリ(Aspergil
lus awamori) が使用されるが、酸生成能を有する限
り、その他の麹菌も同様に使用し得る。
りアルコール発酵を行わせるための穀類又はその他の澱
粉質原料(副原料)としては、麹の製造に使用したもの
と同様の穀類又はその他の澱粉質原料、例えば、米、
麦、コーンを使用し得る。
の糖化を行うにあたっては、上記副原料を蒸煮した後、
60℃程度の温度で麹と混合する。麹と副原料は、通常、
1:2〜2:1の割合で混合し、この混合物に、その3
〜4倍の量の水を添加してpHを4.5以下、通常、3.5〜4.
5に調節する。
温度で12時間以上、保持して澱粉質を糖化させる。この
際、補助材として酵素、例えばアミラーゼ及び麦芽を添
加してもよい。酵素を添加する目的は糖化を促進するこ
とにあり、麦芽を添加する目的は風味を改善することに
ある。これらの酵素及び麦芽を添加しない場合でも、勿
論本発明の目的を達成することは可能である。本発明の
方法においては、製品の風味を向上させる目的で、副原
料として、果実、例えば、リンゴを10%程度の量で加え
ることもできる。
水を必要な量、添加して、糖度を12〜25%に調節しつい
で20℃以下に冷却する。
1%の量の酵母を添加し、10〜20℃の温度で醗酵を行わ
せる。
ろ過して、固形分を除去する。醗酵開始から24時間以後
にろ過を行うことにより、ろ過を容易にかつ極めて短時
間、例えば、1〜2時間で行うことができる。これに対
し、ろ過を醗酵開始前に行った場合には、通常、ろ過に
12〜24時間を必要とするであろう。
必要に応じて酵母を添加し得る。液のアルコール含量が
目的とする割合(1〜15%)に到達すると同時に、密閉タ
ンクに移送し、液温を5℃以下に冷却する。ついで、1
週間以上、熟成することにより、製品としてのアルコー
ル飲料(発泡酒) が得られる。
しついで蒸煮後、40℃に冷却した。冷却した蒸煮米にア
スペルギルス アワモリの胞子4gを散布し、35〜40℃の
温度で40時間麹菌を培養して米麹を得た。一方、玄米33
kgを60リットルの水に浸漬し、1時間煮沸した。煮沸終
了後の玄米に120リットルの水を加えて60℃に冷却し、
前記の工程で製造した米麹と混合した。
24時間保持することにより、玄米を糖化させた。24時間
には、この混合物は麹菌の糖化作用により糖度が24%に
なった。
を添加した。更に24時間後、酵母が醗酵していることを
確認してから、迅速にろ過した。
で更に醗酵を継続した。この際、必要に応じて、酵母を
添加してもよい。
このろ液を密閉タンクに移送し、製品温度を2℃に急冷
した。密閉タンク中で1週間、熟成させることにより、
目的の発泡酒が得られた。完成したこの発泡酒はアルコ
ール分5%の、香りの良い、適度な酸味と甘味を有する
酒類であった。
わせる際に添加するホップが防腐剤としての作用を行う
が、本発明の方法では、酸生成能を有する麹菌の産生す
るクエン酸により、もろみの防腐を行い得る。
後、もろもの品質の変化を防止するために酵素を煮沸に
より破壊しているが、本発明の方法では、醗酵工程の終
了後にも酵素が生存し、これが最終製品中にも含有され
るため、健康の面からも良好な製品が得られる。
モリを使用した場合、この麹菌に由来するアミラーゼが
長期間に亘って活性であり、冷温(4℃)では3年間も、
その活性が保持される。酵素の活性を保持したまま飲用
に供し得るアルコール飲料は従来、知られていなかった
ものである。
合、麹に由来する“ひね香”(“老ね香”;老酒に近い
香り)が発生しやすいが、本発明のアルコール飲料には
このような好ましくない香りがない。
来するクエン酸を多量に含有するため、ワインの有する
風味と同様の風味を有し、清酒とワインの中間に位置す
るものである。
抽出し、抽出物を濃縮した場合、抗腫瘍性を有する物質
が得られる。例えば、本発明のアルコール飲料1リット
ルを同量のエーテルで1時間抽出した後、抽出物をロー
タリーエバポレーター濃縮した場合、2ミリリットルの
濃縮物が得られ、これを組織培養で抗腫瘍性を検討した
結果、顕著な腫瘍抑制効果を示した。
Claims (1)
- 【請求項1】 蒸煮した穀類又は製麹可能な澱粉質原料
に酸生産性の麹菌を接種した後、常法により製麹し、得
られた麹を蒸煮した穀類又は澱粉質原料と混合し、混合
物のpHを4.5以下に調節した後、60℃付近で12時間以上
保温して穀類又は澱粉質原料中の澱粉質を糖化し、糖度
が12〜35%になった時点で、必要な量の水を添加して糖
度を12〜25%に調整し、ついで、20℃以下に冷却した
後、酵母を添加し、10〜20℃で24〜72時間醗酵させ、つ
いでろ過して固形分を除去し、ついでろ液の醗酵を継続
し、アルコール含量が1〜15%に到達した時点で密閉タ
ンクに移し、5℃以下に急冷し、1週間以上熟成を行う
ことを特徴とするアルコール飲料の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000209618A JP3448552B2 (ja) | 2000-07-11 | 2000-07-11 | アルコール飲料の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000209618A JP3448552B2 (ja) | 2000-07-11 | 2000-07-11 | アルコール飲料の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002017331A true JP2002017331A (ja) | 2002-01-22 |
JP3448552B2 JP3448552B2 (ja) | 2003-09-22 |
Family
ID=18705996
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000209618A Expired - Lifetime JP3448552B2 (ja) | 2000-07-11 | 2000-07-11 | アルコール飲料の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3448552B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005095109A (ja) * | 2003-09-26 | 2005-04-14 | Kirin Brewery Co Ltd | 発酵麦芽飲料の製造法 |
KR100509165B1 (ko) * | 2002-12-03 | 2005-08-22 | 주식회사 두산 | 정제 효소와 건조국을 이용한 발효주 및 그 제조방법 |
-
2000
- 2000-07-11 JP JP2000209618A patent/JP3448552B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR100509165B1 (ko) * | 2002-12-03 | 2005-08-22 | 주식회사 두산 | 정제 효소와 건조국을 이용한 발효주 및 그 제조방법 |
JP2005095109A (ja) * | 2003-09-26 | 2005-04-14 | Kirin Brewery Co Ltd | 発酵麦芽飲料の製造法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3448552B2 (ja) | 2003-09-22 |
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