JP2002012636A - 共役ジエン系重合体及びそれを用いたゴム組成物 - Google Patents
共役ジエン系重合体及びそれを用いたゴム組成物Info
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Abstract
れ、転がり抵抗が小さく、特に、自動車のタイヤトレッ
ド用等として有用な加硫ゴムを得ることができる共役ジ
エン系重合体及びそれを用いたゴム組成物を提供する。 【解決手段】 繰り返し単位として、1,3−ブタジエ
ン等の共役ジエン単位を70〜99.9質量%、1個の
重合性不飽和基とポリシロキサン単位とを有する単量体
単位を0.1〜30質量%含み、ムーニー粘度が20〜
150(ML1+4、100℃)である共役ジエン系重合
体を得る。ポリシロキサン単位がアルコキシシリル基を
有していてもよい。この共役ジエン系重合体と補強剤、
特に、シリカを含有するゴム組成物を加硫することによ
り、自動車のタイヤトレッド用等として有用な加硫ゴム
とすることができる。
Description
る共役ジエン系重合体及びこの共役ジエン系重合体を含
有し、十分な加工性を有するゴム組成物に関する。本発
明のゴム組成物からなる加硫ゴムは優れた耐摩耗性を有
し、耐ウェットスキッド性等も良好であり、転がり抵抗
が小さく、特に、タイヤトレッド用として有用である。
ともない、転がり抵抗が小さく、耐摩耗性及び破壊特性
に優れ、更に、操縦安定性の代表的な指標であるウェッ
トスキッド抵抗が大きい共役ジエン系ゴム組成物等の原
料ゴムが必要とされている。
加硫ゴムのヒステリシスロスを小さくすればよい。この
ヒステリシスロスは各種の物性を指標として評価するこ
とができる。例えば、50〜80℃における反発弾性が
大きい、50〜80℃におけるtanδが小さい、或い
はグッドリッチ発熱が小さい原料ゴムが好ましい。ヒス
テリシスロスの小さい原料ゴムとしては、天然ゴム、イ
ソプレンゴム及びブタジエンゴム等が挙げられるが、こ
れらはウェットスキッド抵抗が小さいという問題を有す
る。
て、補強剤としてシリカ等の無機充填剤を使用する、或
いは無機充填剤とカーボンブラックとを併用する方法が
提案されている。無機充填剤を使用し、或いは無機充填
剤とカーボンブラックとを併用したタイヤトレッドで
は、転がり抵抗が小さく、ウェットスキッド抵抗に代表
される操縦安定性に優れる。しかし、加硫ゴムの耐摩耗
性及び引張強度等に劣るという問題がある。そして、そ
の一因が、共役ジエン系ゴムに対する無機充填剤の親和
性がカーボンブラックよりも小さく、十分な補強効果が
得られない点にあると考えられている。
ジエン系ゴムとの親和性を高めるため、シリカと親和性
のある官能基を導入した共役ジエン系ゴムを用いること
が従来より検討されている。例えば、ヒドロキシル基を
導入した共役ジエン系ゴム(WO96/23027号公
報)、アルコキシシリル基を導入した共役ジエン系ゴム
(特開平9−208632号公報)、及びアルコキシシ
リル基と、アミノ基及び/又はヒドロキシル基とを導入
した共役ジエン系ゴム(特開平9−208633号公
報)が提案されている。しかし、これらの官能基を導入
した共役ジエン系ゴムの多くは、シリカを混合する際に
シリカとの相互作用が強いため、シリカの分散不良が生
じたり、加工時の発熱が大きく、加工性に劣る等の問題
を有している。
の問題を解決するものであり、優れた耐摩耗性を有し、
耐ウェットスキッド性等も良好であり、転がり抵抗が小
さく、自動車のタイヤトレッド用等として有用な加硫ゴ
ムを得ることができる共役ジエン系重合体及びこの共役
ジエン系重合体を含有し、十分な加工性を有するゴム組
成物を提供することを目的とする。
重合体は、繰り返し単位として、(1)共役ジエン単位
70〜99.9質量%、及び(2)1個の重合性不飽和
基とポリシロキサン単位とを有する単量体単位0.1〜
30質量%を含み、ムーニー粘度が20〜150(ML
1+4、100℃)であることを特徴とする。
し単位として、(1)共役ジエン単位40〜94.9質
量%、(2)1個の重合性不飽和基とポリシロキサン単
位とを有する単量体単位0.1〜30質量%、及び
(3)芳香族ビニル単位5〜59.9質量%を含み、ム
ーニー粘度が20〜150(ML1+4、100℃)であ
ることを特徴とする。
においては、共役ジエン単位を形成する単量体(以
下、「単量体」という。)、及び他の単量体と共重
合する1個の重合性不飽和基とポリシロキサン単位とを
有する単量体単位を形成する単量体(以下、「単量体
」という。)により構成される。また、第2発明で
は、第1発明の及びの各単量体に加えて、芳香族
ビニル単位を形成する単量体(以下、「単量体」とい
う。)により構成される。更に、第1及び第2発明にお
いては、後述する他の重合性不飽和単量体(以下、「単
量体」という。)を用いることもできる。この共役ジ
エン系重合体は、これらの単量体を共重合させることに
より得られるランダム共重合体である。
イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、
及びクロロプレン等が挙げられる。これらの単量体は1
種のみを用いてもよいし、2種以上を併用することもで
きる。
おいて、単量体からなる単位の含有量は、第1発明で
は、70〜99.9質量%であり、特に80〜99.9
質量%であることが好ましい。また、第2発明では、4
0〜94.9質量%であり、特に50〜89.9質量%
であることが好ましい。第1及び第2発明において、単
量体からなる単位の含有量が下限値末満であると、ゴ
ム組成物の加工性が改良されず、加硫ゴムの引張強度が
低下する。
合性不飽和基と、この重合性不飽和基に結合されるポリ
シロキサン単位とを有する。ポリシロキサン単位の末端
には、第3発明のように、アルコキシシリル基を導入す
ることができる。それによって、シリカを配合してゴム
組成物とした場合に、共役ジエン系重合体とシリカとの
親和性を高めることができ、加工性が改善されるととも
に、加硫ゴムの耐摩耗性等も向上する。この単量体と
しては、より具体的には、下記の一般式(1)及び一般
式(2)によって表されるように、(メタ)アクリル酸
エステルのエステル部分にポリシロキサン単位が結合さ
れた単量体を使用することができる。更に、スチリル基
のフェニル基のパラ位等にポリシロキサン単位が結合さ
れた単量体を用いることもできる。これらの単量体は1
種のみを用いてもよいし、2種以上を併用することもで
きる。
R4、R5及びR6並びに一般式(2)におけるR7、
R8、R9及びR10は水素原子又はアルキル基である。こ
れらは水素原子又は低級アルキル基であることが好まし
い。低級アルキル基としてはメチル基、エチル基、n−
プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、is
o−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル
基、ペンチル基、ヘキシル基及びオクチル基等が挙げら
れ、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プ
ロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−
ブチル基、tert−ブチル基であることが特に好まし
い。R1乃至R10は、すべてが同一であってもよく、す
べてが異なっていてもよい。また、これらのうちのいず
れかが同一であり、他は異なっていてもよい。
(2)におけるnは2以上の整数であり、2〜20、特
に5〜15であることが好ましい。また、重合のし易さ
の観点からはm及びnは10以下、特に2〜10、更に
は3〜10であることが好ましい。更に、一般式(1)
におけるAL1及び一般式(2)におけるAL2はアルキ
レン基を表し、通常、メチレン基、エチレン基、トリメ
チレン基及びプロピレン基等の炭素数1〜5の短鎖のア
ルキレン基である。
おいて、単量体からなる単位の含有量は0.1〜30
質量%であり、特に0.3〜15質量%であることが好
ましい。単量体からなる単位の含有量が0.1質量%
未満であると、シリカを配合してゴム組成物とした場合
に、共役ジエン系重合体とシリカとの親和性が不十分と
なり、加硫ゴムの耐摩耗性及び引張強度等が低下し、t
anδも大きくなって、タイヤに用いた場合に転がり抵
抗が大きくなる。一方、この含有量が30質量%を越え
る場合は、共役ジエン系ゴムとシリカとが相互に強く作
用し合い、ゴム組成物の加工性が低下する。
レン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−
メチルスチレン、α−メチルスチレン、2,4−ジメチ
ルスチレン、2,4−ジイソプロピルスチレン、4−t
ert−ブチルスチレン及びtert−ブトキシスチレ
ン等が挙げられる。これらの単量体は1種のみを用い
てもよいし、2種以上を併用することもできる
おいて、単量体からなる単位の含有量は5〜59.9
質量%であり、特に10〜49.9質量%であることが
好ましい。単量体からなる単位の含有量が5質量%未
満であると、加硫ゴムの耐ウェットスキッド性及び耐摩
耗性が低下する。一方、この含有量が59.9質量%を
越える場合は、反発弾性が小さくなり、tanδが大き
くなって、タイヤに用いた場合に転がり抵抗が大きくな
る。
ーニー粘度は20〜150(ML1+ 4、100℃)であ
り、特に30〜120であることが好ましい。ムーニー
粘度が20未満であると、タイヤゴム等として用いた場
合に加工時の発熱が大きく、耐摩耗性も低下する。一
方、150を越える場合は、この共役ジエン系ゴムを含
有するゴム組成物の加工性が低下する。尚、共役ジエン
系重合体のGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラ
フ)により求めたポリスチレン換算の重量平均分子量は
100000〜2000000であり、特に10000
0〜1000000である。
量体は、共重合し得る不飽和基を1個有する化合物で
あればよく、その種類は特に限定されない。この単量体
としては、(メタ)アクリロニトリル、シアン化ビニ
リデン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、(メタ)アクリ
ルアミド、マレイミド、メチル(メタ)アクリレート、
エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)ア
クリレート、iso−プロピル(メタ)アクリレート、
n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メ
タ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレー
ト、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−アミ
ル(メタ)アクリレート、n−へキシル(メタ)アクリ
レート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート及び
シクロヘキシル(メタ)アクリレート等を用いることが
できる。これらの単量体は1種のみを用いてもよいし、
2種以上を併用することもできる。単量体を使用する
場合は、単量体、及びの合計量を100質量部
(以下、「部」と略記する。)とした場合に、0.1〜
50部、特に0.5〜30部とすることができる。
剤を用いる乳化重合或いは懸濁重合により製造すること
ができる。この重合方法は特に限定されないが、通常、
乳化重合により製造することが好ましい。
パーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、tert
−ブチルヒドロパーオキサイド、クメンヒドロパーオキ
サイド、パラメンタンヒドロパーオキサイド、ジ−te
rt−ブチルパーオキサイド及びジクミルパーオキサイ
ド等の有機過酸化物を使用することができる。また、ア
ゾビスイソブチロニトリルにより代表されるジアゾ化合
物、過硫酸カリウムにより代表される無機過酸化物、及
びこれら過酸化物と硫酸第一鉄との組み合せにより代表
されるレドックス系触媒等を用いることもできる。これ
らのラジカル重合開始剤は1種のみを用いてもよいし、
2種以上を併用することもできる。更に、tert−ド
デシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン等のメ
ルカプタン類、四塩化炭素、チオグリコール類、ジテル
ペン、タ−ピノーレン及びγ−テルピネン類等の連鎖移
動剤を併用することもできる。
は、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カ
チオン系界面活性剤及び両性界面活性剤等が挙げられ
る。また、ふっ素系の界面活性剤を使用することもでき
る。これらの乳化剤は1種のみを用いてもよいし、2種
以上を併用することもできる。
しては、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリ
ウム及びヒドロキシエチルセルロース等が挙げられる。
これらの懸濁安定剤は1種のみを用いてもよいし、2種
以上を併用することもできる。
及びラジカル重合開始剤等は、反応容器に全量を投入し
てから重合を開始してもよいし、反応継続時に連続的或
いは間欠的に添加してもよい。重合は酸素を除去した反
応容器を用いて0〜80℃で行うことができ、反応途中
で温度或いは攪拌等の操作条件などを適宜に変更するこ
ともできる。重合方式は連続式でもよいし、回分式であ
ってもよい。
合体には、必要に応じて他の共役ジエン系ゴム(以下、
「併用ゴム」という。)を含有させることもできる。そ
のような併用ゴムとしては、スチレン−ブタジエン共重
合ゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブタジエン
−イソプレン共重合ゴム、ブタジエン−スチレン−イソ
プレン共重合ゴム、天然ゴム及びクロロプレンゴム等を
使用することができる。更に、これらの共役ジエン系ゴ
ムに、カルボキシル基、アミノ基、ヒドロキシル基、エ
ポキシ基及びアルコキシシリル基のうちの少なくとも1
種の官能基が導入された共役ジエン系ゴムを用いること
もできる。これらの併用ゴムを含有させることにより、
共役ジエン系重合体にシリカを配合した場合に、それら
の親和性をより高めることができる。
明の共役ジエン系重合体とシリカとを含有することを特
徴とする。
強剤が配合される。この補強剤としては、シリカ、水酸
化アルミニウム等の無機充填剤、カーボンブラック、カ
ーボン−シリカデュアルフェーズフィラー等が挙げられ
る。これらの補強剤のうち、第4発明では、特に、上記
「シリカ」が用いられる。このシリカとしては、一般に
合成ゴムの明色補強配合剤として用いられているものを
使用することができる。シリカの含有量は、共役ジエン
系重合体を含む重合体成分を100部とした場合に、2
〜100部、特に30〜90部とすることが好ましい。
シリカの含有量が2部未満であると、十分な補強効果が
得られず、耐ウェットスキッド性等が低下することがあ
るため好ましくない。一方、この含有量が100部であ
れば十分な補強効果が得られ、これを越えて多量に含有
させる必要はない。
する場合は、その合計量を10〜100部、特に50〜
90部とすることが好ましい。この合計量が10部未満
であると、十分な補強効果が得られず、耐ウェットスキ
ッド性等が低下することがあるため好ましくない。一
方、この含有量が100部であれば十分な補強効果が得
られ、これを越えて多量に含有させる必要はない。更
に、シリカとカーボンブラックとの量比は特に限定され
ないが、シリカを100部とした場合に、カーボンブラ
ックを5〜30部、特に10〜15部とすることが好ま
しい。この範囲の量比であれば、優れた耐ウェットスキ
ッド性、引張強度及び反発弾性等を併せ有する加硫ゴム
とすることができる。
て得られる加硫ゴムは、優れた耐ウェットスキッド性、
引張強度及び反発弾性等を有している。また、良好な加
工性をも併せ有しており、このゴム組成物は、第5発明
のように、タイヤ用ゴム組成物として有用であり、特
に、タイヤトレッド用として好適である。
共役ジエン系重合体及び補強剤の他、以下の各種の成分
を配合することができる。充填剤として、クレー、炭酸
カルシウム及び炭酸マグネシウム等を適量配合すること
もできる。また、石油系配合油である芳香族系プロセス
オイル、ナフテン系プロセスオイル、パラフィン系プロ
セスオイル等のゴム用伸展油を配合し、加工性を向上さ
せることもできる。この伸展油としては、芳香族系及び
ナフテン系のプロセスオイルが好ましい。
モニア系、グアニジン系、チオウレア系、チアゾール系
及びジチオカルバミン酸系などを使用することができ
る。これらは併用ゴムを含む共役ジエン系重合体を10
0部とした場合に、0.5〜15部、特に1〜10部配
合することが好ましい。また、加硫剤としては、硫黄が
代表的なものであるが、その他に硫黄含有化合物及び過
酸化物等を用いることもできる。この加硫剤は、共役ジ
エン系重合体を含む重合体成分を100部とした場合
に、通常、0.5〜10部、特に1〜6部配合すること
が好ましい。
トリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエト
キシ)シラン及びγ−メタクリロキシプロピルトリメト
キシシラン等のシランカップリング剤、亜鉛華、加硫助
剤、老化防止剤及び加工助剤などを適量配合することも
できる。
製品は、以下のようにして製造することができる。先
ず、共役ジエン系重合体を含む重合体成分、シリカ、カ
ーボンブラック、カ−ボン−シリカデュアル・フェイズ
フィラー等の補強剤、ゴム用伸展油、その他の配合剤な
どをバンバリーミキサ等の混練機を使用して70〜18
0℃の温度で混練する。その後、混練物を冷却し、これ
にさらに硫黄等の加硫剤及び加硫促進剤などを、バンバ
リーミキサ或いはミキシングロール等を用いて配合し、
所定の形状に成形する。次いで、140〜180℃の温
度で加硫し、所望の加硫ゴム、即ち、ゴム製品を得る。
詳しく説明する。 実施例1〜4及び比較例1(共役ジエン系重合体の製
造) 重合用容器に水200部、ロジン酸石鹸4.5部、te
rt−ドデシルメルカプタン0.15部及び表1の組成
の単量体(表1における仕込量の単位は「部」であ
る。)を仕込んだ。その後、重合用容器の温度を5℃に
設定し、ラジカル重合開始剤としてp−メンタンハイド
ロパーオキサイド0.1部、エチレンジアミン四酢酸ナ
トリウム0.07部、硫酸第一鉄7水和物0.05部及
びソディウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.1
5部を添加して重合を開始した。
ルヒドロキシルアミンを添加して重合を停止させた。次
いで、スチームストリッピングにより未反応単量体を回
収して、共役ジエン系重合体を含むエマルジョンを得
た。その後、このエマルジョンを硫酸と塩により凝固さ
せてクラムとし、熱風乾燥機により乾燥させ、表1の単
量体組成からなり、表1のムーニー粘度を有する実施例
1〜4及び比較例1(比較例1の重合体はポリシロキサ
ン含有単量体を有していない。)の共役ジエン系重合体
を得た。
化学式(a)により表される化合物を使用した。また、
ポリシロキサン含有単量体(b)としては化学式(b)
により表される化合物を用いた。化学式(b)における
シロキサン単位の繰り返し数は3又は4であり、ポリシ
ロキサン含有単量体(b)はこれらの混合物である。
粘度は以下のようにして測定した。 結合スチレン量(質量%);赤外吸収スペクトル法に
より検量線を作成して求めた。 ポリシロキサン含有単量体結合量(質量%);共役ジ
エン系重合体をトルエンに溶解し、メタノールで再沈殿
させる精製操作を2回行い、減圧乾燥後、赤外吸収スペ
クトル法により、Si−CH3結合由来の波数1258
cm-1における吸光度を測定し、険量線を作成して求め
た。 ムーニー粘度;JIS K 6300に準拠し、測定
温度100℃、予熱1分、測定4分の条件で測定した。
成物及び加硫ゴムの調製並びに加工性及び物性の評価) 表1の共役ジエン系重合体を使用し、表2の配合処方で
ラボプラストミル(東洋精機株式会社製)により混練し
てゴム組成物とした。その後、プレス加硫により、16
0℃で20分加硫し、表2に記載の実施例2〜10及び
比較例2〜3の加硫ゴムを得た。更に、これら実施例2
〜10及び比較例2〜3のゴム組成物の加工性及びそれ
らを加硫してなる加硫ゴムの物性を評価した。結果を表
2に併記する。
下のものを用いた。 シリカ;日本シリカ株式会社製、商品名「ニプシルA
Q」 シランカップリング剤;デグッサ社製、商品名「Si
69」 老化防止剤;大内新興化学工業株式会社製、商品名
「ノクラック810NA」 加硫促進剤(a);大内新興化学工業株式会社製、商
品名「ノクセラーD」 加硫促進剤(b);大内新興化学工業株式会社製、商
品名「ノクセラーCZ」
物性は以下のようにして評価した。尚、ゴム組成物のム
ーニー粘度は共役ジエン系重合体の場合と同様にして測
定した。 (a)加工性;ゴム組成物をロールにより混練した際の
ロールへの巻き付き性により評価した。尚、評価基準は
以下のとおりである。 ◎;ロール面からの浮きがなく、優れている。○;僅か
に浮き上がる程度であり、良好である。△;巻き付く
が、浮き上がり易く、劣っている。
準拠し、3号型試験片を用い、測定温度25℃、引張速
度500mm/分の条件で、破断時強さを測定した。 (c)3%tanδ;米国レオメトリックス社製の動的
アナライザー(RDA)を使用し、動歪み3%、周波数
10Hz、測定温度50℃の条件で測定した。数値が小
さいほど、転がり抵抗が小さく良好である。 (d)ランボーン摩耗指数;ランボーン型摩耗試験機を
使用し、スリップ率が60%での摩耗量を算出した。測
定温度は50℃である。指数が大きいほど耐摩耗性が良
好である。
ム組成物は、いずれも十分な加工性を有し、特に、実施
例5〜6ではゴム組成物のムーニー粘度が低く、加工性
に優れることが分かる。更に、実施例5〜10のゴム組
成物を加硫してなる加硫ゴムでは、tanδが小さいた
め、タイヤに用いた場合に転がり抵抗を低減することが
でき、ランボーン摩耗指数も十分に大きく、優れた耐摩
耗性を有していることが分かる。また、シランカップリ
ング剤を減量した実施例8及び10においても、ムーニ
ー粘度はそれほど上昇しておらず、他の実施例と同等の
引張強度及び耐摩耗性を有しており、シランカップリン
グ剤を減量しても、優れた性能のゴム組成物及び加硫ゴ
ムが得られていることが分かる。
単位が含まれていない比較例1の共役ジエン系重合体を
使用した比較例2では、加硫ゴムのtanδが大きく、
タイヤに用いた場合に転がり抵抗が増大することが推察
される。更に、比較例2に比べてシランカップリング剤
の配合量が少ない比較例3では、ゴム組成物の加工性が
低下し、加硫ゴムのランボーン摩耗指数が小さくなり、
耐摩耗性が低下することが分かる。
発明のように、アルコキシシリル基を導入することによ
り、補強剤として配合されるシリカとの親和性の高い共
役ジエン系重合体とすることができ、第4発明のよう
に、良好な加工性を有するゴム組成物とすることができ
る。更に、このゴム組成物は、優れた耐摩耗性及び耐ウ
ェットスキッド性等を有し、転がり抵抗が小さい加硫ゴ
ムとすることができ、第5発明のように、特に、タイヤ
用として有用である。
Claims (5)
- 【請求項1】 繰り返し単位として、(1)共役ジエン
単位70〜99.9質量%、及び(2)1個の重合性不
飽和基とポリシロキサン単位とを有する単量体単位0.
1〜30質量%を含み、ムーニー粘度が20〜150
(ML1+4、100℃)であることを特徴とする共役ジ
エン系重合体。 - 【請求項2】 繰り返し単位として、(1)共役ジエン
単位40〜94.9質量%、(2)1個の重合性不飽和
基とポリシロキサン単位とを有する単量体単位0.1〜
30質量%、及び(3)芳香族ビニル単位5〜59.9
質量%を含み、ムーニー粘度が20〜150(M
L1+4、100℃)であることを特徴とする共役ジエン
系重合体。 - 【請求項3】 上記ポリシロキサン単位の末端にアルコ
キシシリル基を有する請求項1又は2記載の共役ジエン
系ゴム。 - 【請求項4】 請求項1乃至3のうちのいずれか1項に
記載の共役ジエン系重合体とシリカとを含有することを
特徴とするゴム組成物。 - 【請求項5】 タイヤ用である請求項4記載のゴム組成
物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000197066A JP4588176B2 (ja) | 2000-06-29 | 2000-06-29 | 共役ジエン系重合体及びそれを用いたゴム組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
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Citations (3)
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JPS60231720A (ja) * | 1984-04-30 | 1985-11-18 | Kuraray Co Ltd | ポリシロキサングラフト共重合体の製造法 |
JPH09208632A (ja) * | 1996-01-31 | 1997-08-12 | Nippon Zeon Co Ltd | ジエン系ゴム、その製造方法及びゴム組成物 |
JPH09208633A (ja) * | 1996-01-31 | 1997-08-12 | Nippon Zeon Co Ltd | ジエン系ゴム及びその製造方法 |
-
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Patent Citations (3)
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