JP2002012074A - 車両用シートセンサ - Google Patents

車両用シートセンサ

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フォーム等の膜状形状安定部材によりセンサ
マットの形状を安定的に維持するようにした車両用シー
トセンサを提供する。 【解決手段】 センサマット２０が柔らかい膜状の両形
状安定部材３０、４０により挟持されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は車両用シートセンサ
に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、例えば、乗用車用シートセンサ
は、薄いセンサマットからなるもので、このシートセン
サは、乗用車の助手席シートのシート部においてそのク
ッションとトリム（表皮）との間に組み付けられてい
る。そして、当該シートセンサは、助手席シートへの乗
員の着座によりシート部にかかる荷重に応じて、当該着
座乗員やその体格を検出するようになっている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記シート
センサでは、シート部のクッションやトリムの表面状態
や硬度のばらつきが大きいため、シートセンサの検出出
力のばらつきが大きいという不具合がある。また、上述
のようにシートセンサは薄いマット状のものであるか
ら、当該シートセンサは曲がり易い。このため、上述の
ようにシート部内へのシートセンサを組み付けても、こ
の組み付け位置精度がよくないという不具合もある。
【０００４】そこで、本発明は、以上のようなことに鑑
み、フォーム等の膜状形状安定部材によりセンサマット
の形状を安定的に維持するようにした車両用シートセン
サを提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記課題の解決にあた
り、請求項１に記載の発明に係る車両用シートセンサ
は、車両用シートのシート部（１０）のクッション（１
１）とトリム（１２）との間にシート部の着座面に並行
に組み付けられて複数のセンサセル（２１）をマトリク
ス状に有するセンサマット（２０）と、トリムとセンサ
マットとの間に設けられた柔らかい膜状形状安定部材
（３０）とを備える。
【０００６】これにより、形状安定部材がトリムの形状
や硬度のばらつきを吸収するため、センサマットの形状
が安定的に維持され得る。よって、シートセンサのシー
ト部の組み付け位置精度を高く維持できるのは勿論のこ
と、シートセンサの検出精度も向上する。
【０００７】また、請求項２に記載の発明に係るシート
センサは、車両用シートのシート部（１０）のクッショ
ン（１１）とトリム（１２）との間に介装してなるシー
トヒータ（１３）とクッションとの間にシート部の着座
面に並行に組み付けられて複数のセンサセル（２１）を
マトリクス状に有するセンサマット（２０）と、シート
ヒータとセンサマットとの間に設けられた柔らかい断熱
性のある膜状形状安定部材（３０）とを備える。
【０００８】これにより、請求項１に記載の発明と同様
の作用効果を達成できるのは勿論のこと、形状安定部材
により、シートヒータからセンサマットへの断熱を良好
に行うことができ、センサマットの温度特性や耐久性を
向上させ得る。
【０００９】また、請求項３に記載の発明では、請求項
１又は２に記載の発明において、クッションと形状安定
部材との間に設けられた他の柔らかい膜状形状安定部材
（４０）を備えることを特徴とする。
【００１０】これにより、クッションの形状や硬度のば
らつきが他の形状安定部材により吸収されるので、請求
項１又は２に記載の発明の作用効果をより一層向上でき
る。
【００１１】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すも
のである。
【００１２】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。図１及び図２は本発明に係るシー
トセンサＳが乗用車の助手席のシート部１０に適用され
た例を示している。なお、シート部１０は、クッション
１１と、このクッション１１を被覆するトリム１２と、
このトリム１２とクッション１１の間に介装するシート
ヒータ１３とを備えている。シートヒータ１３はシート
部１０を暖める役割を果たす。
【００１３】シートセンサＳは、図１及び図２にて示す
ごとく、シートヒータ１３とクッション１１との間に
て、シート部１０の着座面（トリム１２の上面１２ａ）
に並行に介装されており、このシートセンサＳは、セン
サマット２０と、このセンサマット２０を挟持する両膜
状形状安定部材３０、４０とを備えている。
【００１４】センサマット２０は、薄い膜状のもので、
このセンサマット２０は、複数のセンサセル２１と、こ
れら各センサセル２１を支持するセル支持部２２とによ
り、一体に形成されている（図３参照）。セル支持部２
２は、互いに並行な複数条の帯部２２ａをその各端部に
て連結してなるように、両樹脂膜の間にスペーサを介装
して構成されている。各センサセル２１は、上記両樹脂
膜の間のスペーサ部分を除去してなるもので、これら各
センサセル２１は、同数ずつ相互に間隔をおいて各帯部
２２ａに一体に形成されている。これにより、各センサ
セル２１は、シート部１０の着座面の全体に亘りマトリ
クス状に分布して位置する。
【００１５】また、このように構成したシートセンサ２
０では、各センサセル２１が、乗員がシート部１０の着
座面に着座したとき当該乗員の荷重を受けて押圧されて
当該荷重を面状に検出する。なお、チャイルドシートが
シート部１０の着座面上に置かれた場合には、シートセ
ンサ２０は当該チャイルドシートの荷重を面状に検出す
る。
【００１６】各形状安定部材３０、４０は、１ｍｍ乃至
３０ｍｍの範囲の膜厚からなる薄いウレタンフォーム等
の柔らかい断熱材料で形成されており、これら各形状安
定部材３０、４０は、接着剤によりセンサマット２０の
表裏面にそれぞれ一様に接着されている。ここで、形状
安定部材３０はその外面にてシートヒータ１３の裏面に
一様に密着し、形状安定部材４０はその外面にてクッシ
ョン１１の表面に一様に密着している。
【００１７】また、シートセンサＳは、ワイヤーハーネ
ス５０を介し各センサセル２１に接続される電子制御ユ
ニット６０を備えており、この電子制御ユニット６０
は、各センサセル２１の検出出力をワイヤーハーネス５
０を通し入力されて着座乗員の判定を行う。
【００１８】以上のように構成した本実施形態において
は、シートセンサＳは、上述のように、センサマット２
０を両膜状形状安定部材３０、４０により挟持して構成
されている。ここで、各形状安定部材３０、４０は、上
述のように、薄いウレタンフォーム等の柔らかい材料で
形成されている。
【００１９】従って、両形状安定部材３０、４０がクッ
ション１１及びトリム１２の形状や硬度のばらつきを吸
収する。換言すれば、クッション１１及びトリム１２か
らセンサマット２０に加わる圧力や曲げの荷重が両形状
安定部材３０、４０により均一化され得る。このため、
シートセンサＳをシート部１０内に上述のように組み付
けたとき、この組み付け位置精度が高く維持され得る。
このことは、センサマット２０の形状が安定的に維持さ
れることを意味する。その結果、シートセンサＳの検出
特性が向上するのは勿論のこと、乗員の座り心地も良好
に確保できる。
【００２０】また、上述のようにシートセンサＳのシー
ト部１０への組み付け位置精度を高くすることで、乗員
がシート部１０の着座面に着座したとき、シートセンサ
Ｓはその各センサセル２１により当該乗員の荷重を精度
よく面状に検出でき、電子制御ユニット６０による制御
が精度よくなされ得る。
【００２１】また、上述のように、形状安定部材３０が
シートヒータ１３とセンサマット２０との間に介装され
ているので、シートヒータ１３からセンサマット２０へ
の熱エネルギーの伝達が形状安定部材３０の断熱特性に
より遮断され得る。よって、シートセンサＳのセンサマ
ット２０の温度特性及び耐久性が向上する。
【００２２】なお、本発明の実施にあたり、シートヒー
タ１３は廃止してもよい。
【００２３】また、本発明の実施にあたり、両形状安定
部材３０、４０の一方を廃止してもよい。
【００２４】また、本発明の実施にあたり、各形状安定
部材３０、４０の形成材料は、ウレタンフォームの他
に、ゴムのスポンジ材、不織布、織布や綿であってもよ
い。
【００２５】また、本発明の実施にあたり、各形状安定
部材３０、４０は、部分的に穴をくりぬき形成したもの
でもよい。
【００２６】また、本発明の実施にあたり、乗用車に限
ることなく、一般に自動車その他の車両用シートのシー
ト部内にシートセンサを組み付けるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係るシートセンサが助手席のシート部
内に組み付けられた状態を示す分解斜視図である。
【図２】図１にて２−２線に沿う断面図である。
【図３】図１のシートセンサの分解斜視図である。
【符号の説明】
１０…シート部、１１…クッション、１２…トリム、１
３…シートヒータ、２０…センサマット、２１…センサ
セル、３０、４０…形状安定部材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 孝明 愛知県刈谷市昭和町１丁目１番地 株式会 社デンソー内 Ｆターム(参考） 3B084 JA05 JF03 3B087 DE08

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 車両用シートのシート部（１０）のクッ
    ション（１１）とトリム（１２）との間に前記シート部
    の着座面に並行に組み付けられて複数のセンサセル（２
    １）をマトリクス状に有するセンサマット（２０）と、 前記トリムと前記センサマットとの間に設けられた柔ら
    かい膜状形状安定部材（３０）とを備える車両用シート
    センサ。
  2. 【請求項２】 車両用シートのシート部（１０）のクッ
    ション（１１）とトリム（１２）との間に介装してなる
    シートヒータ（１３）と前記クッションとの間に前記シ
    ート部の着座面に並行に組み付けられて複数のセンサセ
    ル（２１）をマトリクス状に有するセンサマット（２
    ０）と、 前記シートヒータと前記センサマットとの間に設けられ
    た柔らかい断熱性のある膜状形状安定部材（３０）とを
    備える車両用シートセンサ。
  3. 【請求項３】 前記クッションと前記形状安定部材との
    間に設けられた他の柔らかい膜状形状安定部材（４０）
    を備えることを特徴とする請求項１又は２に記載の車両
    用シートセンサ。
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