JP2002012027A - 自動車のドアガラス昇降装置 - Google Patents

自動車のドアガラス昇降装置

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JP2002012027A JP2000199091A JP2000199091A JP2002012027A JP 2002012027 A JP2002012027 A JP 2002012027A JP 2000199091 A JP2000199091 A JP 2000199091A JP 2000199091 A JP2000199091 A JP 2000199091A JP 2002012027 A JP2002012027 A JP 2002012027A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動車が側面衝突事故に遭遇したときに乗員
に及ぶ影響を最小限に抑えることができるドアガラス昇
降装置を提供する。 【解決手段】 本発明のドアガラス昇降装置10におい
ては、サイドドア1に隣接するシートに着席した乗員P
の上半身の側方に、ドアガラス2の昇降を案内するため
のガイドサッシュが存在しない。これにより、本発明の
ドアガラス昇降装置10を備えたサイドドア1は、乗員
Pの上半身近傍部分において充分なクラッシュストロー
クを有するばかりでなく、ガイドサッシュを介して乗員
Pの上半身に衝撃を伝達することがないから、側面衝突
事故に遭遇したときに乗員Pに及ぶ影響を最小限に抑え
て確実に乗員を保護することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のサイドド
アに設けるドアガラス昇降装置に関し、より詳しくは、
自動車が側面衝突事故に遭遇した場合に、乗員に及ぶ影
響を最小限に抑えることができるように改良されたドア
ガラス昇降装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車のサイドドアには上下方向
に開閉自在なドアガラスが設けられているが、このドア
ガラスを昇降させる昇降装置のなかには、サイドドアの
上方に一体に設けた窓枠によってではなく、サイドドア
の内部に配設した前後一対のガイドサッシュによってド
アガラスを支持しつつその昇降を案内するものがある。
【0003】このようなドアガラス昇降システムの構造
を図8を参照して概説すると、自動車のサイドドア1の
内部には、ドアガラス2の昇降方向に延びる前後一対の
ガイドサッシュ3,4が、それぞれサイドドア1のイン
ナパネル1aに取り付けられている。そして、ドアガラ
ス2の下端部に設けたスライダ2a,2bが、それぞれ
前後一対のガイドサッシュ3,4の内部にスライド自在
に嵌合することにより、ドアガラス2が支持されつつ昇
降方向が案内されている。
【0004】また、サイドドア1の内部には、ドアガラ
ス2を昇降方向に駆動するウィンドレギュレータ5が、
前後一対のガイドサッシュ3,4の間に位置するように
ドアインナパネル1aに取り付けられている。このウィ
ンドレギュレータ5は、互いに相対回動自在に交差して
X字形リンク構成するメインアーム5aおよびサブアー
ム5bと、メインアーム5aを往復揺動させる電動モー
タ5cとを有している。そして、メインアーム5aおよ
びサブアーム5bの図示上端にそれぞれ取り付けたガイ
ドローラ5dが、ドアガラス2の下端に取り付けたAチ
ャンネル6内にスライド自在に嵌合している。さらに、
サブアーム5bの図示下端に取り付けたガイドローラ5
eが、インナパネル1aに取り付けたBチャンネル7内
にスライド自在に嵌合している。
【0005】これにより、サイドドア1に隣接するシー
トに着席した乗員Pがドアガラスの開閉スイッチを操作
すると、電動モータ5cが作動してメインアーム5aを
揺動させる。すると、ドアガラス2は、ウィンドレギュ
レータ5のX字形リンクを構成するアーム5a,5bに
よってその姿勢を保持されつつ、前後一対のガイドサッ
シュ3,4とサイドドア1の窓肩部分1bに設けた前後
一対のスタビライザ8a,8bとによって支持されて昇
降する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで近年、自動車
が側面衝突事故に遭遇したときに乗員に及ぶ影響を最小
限に抑えて乗員を保護するべく、側面衝突対策がより一
層強化されつつある。
【0007】このとき、図8に示した従来のドアガラス
昇降装置においては、自動車を側方(図示する紙面に垂
直な方向)から見たときに、前後一対のガイドサッシュ
3,4のうち後側のガイドサッシュ4が乗員Pの上半身
と重なりあっている。また、ガイドサッシュ4は、ドア
ガラス2の曲率に合わせて昇降経路が弓なりに構成され
るとともにその断面形状が略C字形であり、その剛性が
高くつぶれにくい鋼板製の部材である。
【0008】これにより、このようなドアガラス昇降装
置を有した自動車においては、側面衝突事故に遭遇した
ときに外力を受けたガイドサッシュ4が弓なりの剛体と
なり、乗員Pの上半身近傍部分におけるサイドドア1の
衝撃吸収特性が低下するおそれがある。
【0009】そこで、本発明の目的は、上述した従来技
術が有する問題点を解消し、自動車が側面衝突事故に遭
遇したときに乗員に及ぶ影響を最小限に抑えることがで
きるドアガラス昇降装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明の請求項1に記載の手段は、自動車のサイド
ドアの内部に配設した前後一対のガイドサッシュによっ
てドアガラスを支持しつつ、その昇降を案内するドアガ
ラス昇降システムにおいて、前記前後一対のガイドサッ
シュのうち後側のガイドサッシュを、前記自動車を側方
から見たときに前記サイドドアに隣接するシートに着席
した乗員の上半身位置よりも前方に配設したことを特徴
とするものである。
【0011】すなわち、請求項1に記載の自動車のドア
ガラス昇降装置によれば、サイドドアに隣接するシート
に着席した乗員の上半身の側方に、ドアガラスの昇降を
案内するためのガイドサッシュが存在しない。これによ
り、本発明のドアガラス昇降装置を備えたサイドドア
は、乗員の上半身近傍部分において充分なクラッシュス
トロークを有するばかりでなく、ガイドサッシュを介し
て乗員の上半身に衝撃を伝達することがないから、その
衝撃吸収特性が向上し、側面衝突事故に遭遇したときに
乗員に及ぶ影響を最小限に抑えて確実に乗員を保護する
ことができる。
【0012】また、本発明の請求項2に記載の自動車の
ドアガラス昇降装置は、前記ドアガラスの後端部の昇降
を案内する昇降案内手段を、前記サイドドアの窓肩部分
に配設したことを特徴とする。すなわち、請求項2に記
載の自動車のドアガラス昇降装置によれば、前後一対の
ガイドサッシュと昇降案内手段とによって、ドアガラス
を支持しつつその昇降を確実に案内することができるば
かりでなく、サイドドアを開閉するときにドアガラスが
振動して異音が発生することを確実に防止することがで
きる。なお、サイドドアの窓肩部分には、自動車が側面
衝突事故に遭遇したときにサイドドアが変形して車内に
侵入することを防止するための補強部材が設けられてい
る。そして昇降案内手段は、このようなサイドドアの窓
肩部分に設けられるので、側面衝突事故に遭遇したとき
に乗員に及ぶ影響を増大させることはない。また、昇降
案内手段にランチャンネル等の弾性部材を取り付けるこ
とにより、この昇降案内手段によってドアガラスの後端
を昇降方向に摺動自在に直接保持し、その昇降を案内す
ることができる。
【0013】また、本発明の請求項3に記載の手段は、
請求項2に記載の自動車のドアガラス昇降装置におい
て、前記ドアガラスを昇降させるウィンドレギュレータ
と係合する前記ドアガラスに取り付けた係合部材を後方
に延設し、前記昇降案内手段によって昇降方向に摺動自
在に保持することを特徴とする。これにより、サイドド
アの窓肩部分の構造やスペースの都合上、ドアガラスの
後端を直接保持するように昇降案内手段を配設できない
場合でも、後方に延設した係合材の後端を昇降案内手段
によって昇降方向に摺動自在に保持することにより、ド
アガラス後端部の昇降を確実に案内することができる。
【0014】また、本発明の請求項4に記載の手段は、
請求項2に記載の自動車のドアガラス昇降装置におい
て、前記ドアガラスを昇降させるウィンドレギュレータ
と係合する前記ドアガラスに取り付けた係合部材の後端
に延長部材を取り付けるとともに、この延長部材を前記
昇降案内手段によって昇降方向に摺動自在に保持するこ
とを特徴とする。これにより、サイドドアの窓肩部分の
構造やスペースの都合上、ドアガラスの後端を直接保持
するように昇降案内手段を配設することができず、かつ
ドアガラスに取り付けたチャンネル部材を後方に延設で
きない場合でも、チャンネル部材に取り付けた延長部材
の後端を昇降案内手段によって昇降方向に摺動自在に保
持することにより、ドアガラス後端部の昇降を確実に案
内することができる。
【0015】また、本発明の請求項5に記載の手段は、
請求項1乃至4のいずれかに記載の自動車のドアガラス
昇降装置において、前記ドアガラスを昇降させるウィン
ドレギュレータのアームを自動車の内外方向に折曲し、
前記ドアガラスと前記アームとの間に前記後側のガイド
サッシュを収納する収納空間を形成したことを特徴とす
る。すなわち、ドアガラスを昇降させるウィンドレギュ
レータは通常、前後一対のガイドサッシュの間に配設さ
れている。これにより、後側のガイドサッシュを前方に
配置するとウィンドレギュレータと干渉してしまう。そ
こで、従来は平板状であったウィンドレギュレータのア
ームを折曲することにより、ドアガラスとアームとの間
に収納空間を形成し、この空間内に後側のガイドサッシ
ュを収納する。このとき折曲されたアームは、側面衝突
事故に遭遇して押しつぶされて平板状に変形するとき
に、衝撃エネルギーの一部を吸収するから、乗員に及ぶ
影響を最小限に抑える役割の一部を果たすことになる。
【0016】また、本発明の請求項6に記載の手段は、
請求項1乃至5のいずれかに記載の自動車のドアガラス
昇降装置において、前記ドアガラスを昇降させるウィン
ドレギュレータと係合する前記ドアガラスに取り付けた
係合部材を、前記後側のガイドサッシュよりも前方に延
びる部分と後方に延びる部分とに分割するとともに、前
記後側のガイドサッシュを迂回して延びる接続部材によ
って前後の両部分を一体に接続することを特徴とする。
すなわち、請求項6に記載の自動車のドアガラス昇降装
置においては、係合部材を後側のガイドサッシュより前
方に延びる部分と後方に延びる部分とに分割するので、
自動車を側方から見たときにウィンドレギュレータと重
なるように後側のガイドサッシュを前方に配設しても、
後側のガイドサッシュと係合部材とが互いに干渉するこ
とはない。これにより、サイドドアに隣接するシートに
着席した乗員の上半身よりも前方に後側のガイドサッシ
ュを配設することが可能となるので、側面衝突事故に遭
遇したときの衝撃吸収特性を向上させて、乗員に及ぶ影
響を最小限に抑え確実に乗員を保護することができる。
【0017】また、本発明の請求項7に記載の手段は、
請求項6に記載の自動車のドアガラス昇降装置におい
て、前記ドアガラスを昇降させるウィンドレギュレータ
のアームを自動車の車幅方向に折曲し、前記後側のガイ
ドサッシュと前記アームとの間に前記接続部材を収納す
る収納空間を形成することを特徴とする。これにより、
自動車を側方から見たときに後側のガイドサッシュをウ
ィンドレギュレータと重なるように配設しても、後側の
ガイドサッシュと係合部材およびウィンドレギュレータ
のアームとが互いに干渉することはない。
【0018】また、本発明の請求項8に記載の手段は、
請求項6または7に記載の自動車のドアガラス昇降装置
において、前記係合部材の前後の両部分を、上下方向若
しくは自動車の車幅方向に相互に位置をずらせて配設す
ることを特徴とする。これにより、係合部材の前方部分
および後方部分を、後側のガイドサッシュとの干渉を防
止するための最適位置、若しくはウィンドレギュレータ
の作動上の幾何学的な最適位置に配設することができ
る。
【0019】また、本発明の請求項9に記載の手段は、
請求項6乃至8のいずれかに記載の自動車のドアガラス
昇降装置において、前記後側のガイドサッシュにスライ
ド自在に係合するスライド部材を前記ドアガラスに取り
付ける取付部材を、前記係合部材と一体に成形すること
を特徴とする。これにより、ドアガラス昇降装置を構成
する小部品の点数を削減して製造コストおよび重量を低
減することができる。さらには、係合部材を取付部材に
よってドアガラスに強固に接続できるから、係合部材の
剛性が向上し、ドアガラス昇降装置に振動や騒音が発生
することを確実に防止することができる。
【0020】また、本発明の請求項10に記載の手段
は、請求項1乃至9のいずれかに記載の自動車のドアガ
ラス昇降装置において、前記後側のガイドサッシュにス
ライド自在に係合するスライド部材を前記ドアガラスに
取り付ける取付部材を、自動車を側方から見たときに、
前記後側のガイドサッシュを自動車のサイドドアに支持
する支持部材と重なり合わないように配設することを特
徴とする。これにより、側面衝突事故に対するクラッシ
ュストロークを増加させることができるから、側面衝突
事故に遭遇した際に乗員に及ぶ影響を最小限に抑える役
割の一部を果たすことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る自動車のドア
ガラス昇降装置の各実施形態を、図1乃至図6を参照し
て詳細に説明する。ここで、図1は本発明に係る第1実
施形態の自動車のドアガラス昇降装置の全体構造を模式
的に示す側面図、図2は図1に示したドアガラス昇降装
置の水平断面図、図3は図2に示したドアガラス昇降装
置の変形例を示す水平断面図、図4は本発明に係る第2
実施形態の自動車のドアガラス昇降装置の全体構造を模
式的に示す側面図、図5は図4に示したドアガラス昇降
装置の水平断面図、図6は本発明に係る第3実施形態の
自動車のドアガラス昇降装置の全体構造を模式的に示す
側面図である。なお、以下の説明においては、自動車が
前後進する方向を前後方向と、自動車の左右方向を車幅
方向と、鉛直方向を上下方向と呼ぶ。また、前述した従
来技術と同一の部分には同一の符号を用い、その説明を
省略する。
【0022】第1実施形態 まず最初に図1および図2を参照し、本発明による第1
実施形態の自動車のドアガラス昇降装置10の全体構造
について説明すると、自動車のサイドドア1の内部に
は、ドアガラス2の昇降方向に延びる前後一対のガイド
サッシュ3,11が、それぞれサイドドア1のインナパ
ネル1aに取り付けられて固定されている。このとき、
後側(図示右側)のガイドサッシュ11は、自動車を側
方(図示する紙面に垂直な方向)から見たときに、サイ
ドドア1に隣接するシートに着席した乗員Pの上半身と
前後方向に重なり合わないように、乗員Pの上半身より
も前方(図示左方)に配置されている。
【0023】また、ドアガラス2の下端に取り付けたス
ライダ2a,2bが、前後一対のガイドサッシュ3,1
1の内部にそれぞれスライド自在に嵌合している。な
お、図2中に符号12で示すものは、スライダ2a,2
bをドアガラス2に取り付けるためのスタッドボルトで
あり、符号13で示すものはスタッドボルト12を固定
するためのプレートナットである。
【0024】また、サイドドア1の窓肩部分1bには、
それぞれドアガラス2をその厚み方向に挟持して支持す
る、前後一対のスタビライザ8a,8bが取り付けられ
ている。なお、これらのスタビライザ8a,8bは、サ
イドドア1の窓肩部分1bにおいてインナパネル1a側
の補強部材(図示せず)およびアウタパネル1d側の補
強部材(図示せず)にそれぞれ取り付けられた内外一対
の部材からそれぞれ構成されている。
【0025】また、ドアガラス2の後端部2cは、サイ
ドドア1のインナパネル1aの後壁1cに取り付けられ
たミニガイドサッシュ(昇降案内手段)14によって、
その厚み方向に挟持されている。このミニガイドサッシ
ュ14は樹脂製の部材で、インナパネル1aの後壁1c
の内壁面にスクリュ15によって固着されるとともに、
その内部に配設されたランチャンネル16がドアガラス
2の後端部2cを摺動自在に挟持している。
【0026】なお、サイドドア1の窓肩部分1bにおけ
るインナパネル1a側およびアウタパネル1d側の補強
部材の構造やスペースの都合上、ミニガイドサッシュ1
4およびランチャンネル16によってドアガラス2の後
端2cを直接挟持できない場合には、Aチャンネル(係
合部材)6の後端を後方に延設し、ミニガイドサッシュ
14およびランチャンネル16によって昇降方向に摺動
自在に挟持することができる。
【0027】また、Aチャンネル6の後端を後方に延設
できない場合には、図3に示したようにAチャンネル6
の後端に延長部材18を固着するとともに、この延長部
材18をミニガイドサッシュ14およびランチャンネル
16によって昇降方向に摺動自在に挟持することができ
る。このとき、延長部材18の上下方向寸法をAチャン
ネル6の上下方向幅より広く設定すれば、ドアガラス2
の後端部2cをより広い範囲の昇降ストロークにわたっ
て支持しその昇降を案内することができる。
【0028】また、図1に示したように、サイドドア1
の内部には、ドアガラス2を昇降方向に駆動するウィン
ドレギュレータ17が、自動車を側方から見たときに後
側のガイドサッシュ11と重なり合うようにサイドドア
1のインナパネル1aに取り付けられている。このウィ
ンドレギュレータ17は、互いに相対回動自在に交差し
てX字形リンクを構成するメインアーム17aおよびサ
ブアーム17bと、メインアーム17aを往復揺動させ
る電動モータ17cとを有している。
【0029】図2に示したように、メインアーム17a
は一枚の鋼鈑をプレス成形した部材で、A点,B点,C
点,D点においてそれぞれ折曲されている。これに対し
てサブアーム17bは、鋼鈑からプレス成形した一対の
部材を、メインアーム17aを貫通する図示されない軸
部材で接合した部材で、E点,F点、G点、H点におい
てそれぞれ折曲されている。これにより、メインアーム
17aおよびサブアーム17bは、図2に示したように
平面視においても略X字形に延在している。
【0030】そして、メインアーム17aの先端および
サブアーム17bの一端にそれぞれ取り付けたガイドロ
ーラ17d,17dが、ドアガラス2の下端に取り付け
たAチャンネル6内にスライド自在に嵌合している。さ
らに、サブアーム17bの他端に取り付けたガイドロー
ラ17eが、インナパネル1aに取り付けたBチャンネ
ル7内にスライド自在に嵌合している。
【0031】このとき、上述したようにメインアーム1
7aおよびサブアーム17bが、図2に示したように平
面視において略X字形に延在しているので、メインアー
ム17aとサブアーム17bとが交差する部分17fと
ドアガラス2との間に収納空間Sが形成されている。こ
れにより、この収納空間Sの内部に後側のガイドサッシ
ュ11を収納することができるから、後側のガイドサッ
シュ11を前方に配置してもウィンドレギュレータ17
と干渉することがない。
【0032】次に、上述した構造を有する本第1実施形
態のドアガラス昇降装置10の作用および効果について
説明する。
【0033】ドアガラス2を昇降させる際には、サイド
ドア1に隣接するシートに着席した乗員Pがドアガラス
2の開閉スイッチを操作する。すると、電動モータ17
cが作動してメインアーム17aを揺動させるので、ド
アガラス2はウィンドレギュレータ17のX字形リンク
を構成するメインアーム17aおよびサブアーム17b
によってその姿勢を保持されつつ、前後一対のガイドサ
ッシュ3,11とミニガイドサッシュ14および前後一
対のスタビライザ8a,8bとによって支持されて滑ら
かに昇降する。また、ドアガラス2の後端2cがミニガ
イドサッシュ14およびランチャンネル16によって昇
降方向に摺動自在に直接挟持されているので、サイドド
ア1を開閉するときにドアガラス2が振動して異音が発
生することを確実に防止することができる。
【0034】さらに、本第1実施形態のドアガラス昇降
装置10においては、サイドドア1に隣接するシートに
着席した乗員Pの上半身の側方に、ドアガラス2の昇降
を案内するためのガイドサッシュが存在しない。これに
より、本実施形態のドアガラス昇降装置10を備えたサ
イドドア1は、乗員Pの上半身近傍部分において充分な
クラッシュストロークを有するばかりでなく、ガイドサ
ッシュを介して乗員Pの上半身に衝撃を伝達することが
ないから、側面衝突事故に遭遇したときの衝撃吸収特性
を向上させて、乗員Pに及ぶ影響を最小限に抑え確実に
乗員を保護することができる。
【0035】なお、サイドドア1の窓肩部分1bには、
自動車が側面衝突事故に遭遇したときにサイドドア1が
変形して車内に侵入することを防止するための補強部材
が設けられている。そして、ミニガイドサッシュ14
は、このようなサイドドア1の窓肩部分1bに位置する
ようにその上下方向長さを定めて設けられているので、
自動車が側面衝突事故に遭遇したときに乗員に及ぶ影響
を増大させることはない。
【0036】さらに、本第1実施形態のドアガラス昇降
装置10においては、ドアガラス2を昇降させるウィン
ドレギュレータ17の平板状のアーム17a,17bを
自動車の内外方向に折曲させている。これにより、ドア
ガラス2とメインアーム17aおよびサブアーム17b
との間に、後側のガイドサッシュ11を収納する収納空
間Sを形成している。加えて、折曲されたメインアーム
17aおよびサブアーム17bは、側面衝突事故に遭遇
すると、押しつぶされて平板状に変形するときに衝撃エ
ネルギーの一部を吸収するから、乗員Pに及ぶ影響を最
小限に抑える役割の一部を果たす。
【0037】第2実施形態 次に図4および図5を参照し、本発明による第2実施形
態の自動車のドアガラス昇降装置20について、上述し
た第1実施形態のドアガラス昇降装置10と相違する部
分を中心に説明する。
【0038】上述した第1実施形態のドアガラス昇降装
置10においては、ドアガラス2の下端に取り付けたA
チャンネル6を一本のチャンネル部材として形成してい
る。しかしながら、自動車の側方から見たときにガイド
サッシュ11とウィンドレギュレータ17とが重なり合
うように配置する際には、ドアガラス2とガイドサッシ
ュ11とが極めて接近するため、Aチャンネル6とガイ
ドサッシュ11とが干渉する場合も生じる。
【0039】そこで、本第2実施形態のドアガラス昇降
装置20においては、Aチャンネル(係合部材)21
を、ガイドサッシュ11よりも前方(図示左方向)に延
びる部分21aとガイドサッシュ11よりも後方(図示
右方向)に延びる部分21bとに2分割している。さら
に、ガイドサッシュ11のインナパネル1a側を迂回し
て延びる平板状のブラケット21cによって、前後部分
21a,21bを相互に接続している。なお、Aチャン
ネル21の前後部分21a,21bは、互いに一直線上
に延びるように配設されている。
【0040】一方、図4に示したように、ドアガラス2
を昇降方向に駆動するウィンドレギュレータ22は、互
いに相対回動自在に交差してX字形リンクを構成するメ
インアーム22aおよびサブアーム22bと、メインア
ーム22aを往復揺動させる電動モータ22cとを有し
ている。
【0041】メインアーム22aは、図5に示したよう
に一枚の鋼鈑をプレス成形した部材で、A点で折曲され
てインナパネル1a側(室内側)に向かった後、B点で
折曲されてインナパネル1aと平行に延びるとともに、
C点で折曲されてAチャンネル21の後方部分21bに
向かい、最後にD点で折曲されてAチャンネル21の後
方部分21bと平行に延びている。そして、メインアー
ム22aの先端に取り付けたガイドローラ22dが、A
チャンネル21の後方部分21b内にスライド自在に嵌
合している。なお、メインアーム22aには補剛用のビ
ードを設けず、極力その厚みが薄くなるようにしてい
る。
【0042】これに対してサブアーム22bは、図5に
示したように鋼鈑をプレス成形した一対の部材をメイン
アーム22aを貫通する軸部材22eで接合した部材
で、E点において折曲されてインナパネル1aに向かっ
た後、F点において折曲されてメインアーム22aの一
方の側面に沿って延びるとともに、軸部材22eで接合
されてメインアーム22aの他方の側面に沿って延び、
G点、H点においてそれぞれ折曲されてインナパネル1
aに取り付けられたBチャンネル7と平行に延びる。そ
して、サブアーム22bの一端に取り付けたガイドロー
ラ22fがAチャンネル21の前方部分21aにスライ
ド自在に嵌合するとともに、サブアーム22bの他端に
取り付けたガイドローラ22gがBチャンネル7とスラ
イド自在に嵌合している。なお、サブアーム22bにも
補剛用のビードを設けず、極力その厚みが薄くなるよう
にしている。
【0043】メインアーム22aおよびサブアーム22
bは、図5に示したように平面視においても略X字形に
延在するとともに、メインアーム22aとサブアーム2
2bとが交差する部分22hがインナパネル1a側に寄
せられている。これにより、メインアーム22aおよび
サブアーム22bが互いに交差する部分22hとガイド
サッシュ11との間に、収納空間Sが形成されている。
そして、Aチャンネル21の前後部分21a,21bを
互いに接続するブラケット21cは、この収納空間Sを
通過して延びるので、ガイドサッシュ11およびウィン
ドレギュレータ22と干渉することがない。
【0044】すなわち、本第2実施形態のドアガラス昇
降装置20においては、ドアガラス2の下端に取り付け
たAチャンネル21が、ガイドサッシュ11より前方に
延びる部分21aとガイドサッシュ11よりも後方に延
びる部分21bとに2分割されている。さらに、ウィン
ドレギュレータ22のメインアーム22aとサブアーム
22bとが互いに交差する部分22hがインナパネル1
a側に寄せられて、ガイドサッシュ11との間に収納空
間Sが形成されている。そして、Aチャンネル21の前
後の両部分21a,21bを接続するブラケット21c
が、この収納空間S内を通過するように配設されてい
る。これにより、自動車を側方から見たときにガイドサ
ッシュ11をウィンドレギュレータ22と重なるように
配設しても、ガイドサッシュ11とAチャンネル21お
よびウィンドレギュレータ22が互いに干渉することは
ない。
【0045】したがって、本第2実施形態のドアガラス
昇降装置20によれば、サイドドア1に隣接するシート
に着席した乗員Pの上半身よりも前方にガイドサッシュ
11を配設することが可能となるので、側面衝突事故に
遭遇したときの衝撃吸収特性を向上させて、乗員Pに及
ぶ影響を最小限に抑え確実に乗員を保護することができ
る。
【0046】さらに、本第2実施形態のドアガラス昇降
装置20においては、ウィンドレギュレータ22のメイ
ンアーム22aおよびサブアーム22bを自動車の車幅
方向に折曲しているので、側面衝突事故に遭遇した際に
押しつぶされて平板状に変形しつつ衝撃エネルギーの一
部を吸収する。また、メインアーム22aおよびサブア
ーム22bに補剛用のビードを設けていないので、側面
衝突事故に対するクラッシュストロークを増加させるこ
とができる。これにより、側面衝突事故に遭遇した際に
乗員Pに及ぶ影響を最小限に抑える役割の一部を果たす
ことができる。
【0047】第3実施形態 次に図6を参照し、本発明による第3実施形態の自動車
のドアガラス昇降装置30について、上述した第2実施
形態のドアガラス昇降装置20と相違する部分を中心に
説明する。
【0048】上述した第2実施形態のドアガラス昇降装
置20においては、ドアガラス2の下端に取り付けたA
チャンネル21が、ガイドサッシュ11の前方に延びる
部分21aとガイドサッシュ11の後方に延びる部分2
1bとに2分割されているが、両部分21a,21bは
一直線上に延びるように配設されている。しかしなが
ら、ガイドサッシュ11とウィンドレギュレータ22と
の相対位置関係によっては、前後に2分割したAチャン
ネル21の前後部分21a,21bを上下方向および車
幅方向に相互に位置をずらせて、一直線上に延びないよ
うに配設した方が好ましい場合がある。
【0049】そこで、本第3実施形態のドアガラス昇降
装置30のAチャンネル31においては、図6に示した
ように、ガイドサッシュ11の前方に配設されてウィン
ドレギュレータ32の一方のアーム32aの先端に取り
付けたガイドローラ32bが摺動する前方部分31a
と、ガイドサッシュ11の後方に配設されてウィンドレ
ギュレータ32の他方のアーム32cの先端に取り付け
たガイドローラ32dが摺動する後方部分31bとを分
離するとともに、両部分31a,31bを上下方向(図
示上下方向)および車幅方向(図示する紙面に対して垂
直な方向)に相互に位置をずらせて、前後の両部分31
a,31bが一直線上に延びないように配設している。
これにより、Aチャンネル31の前方部分31aおよび
後方部分31bを、ガイドサッシュ11との干渉を防止
するための最適位置、若しくはウィンドレギュレータ3
2の作動上の幾何学的な最適位置に配設することができ
る。
【0050】また、本第3実施形態のAチャンネル31
においては、前後の両部分31a,31bおよび両部分
を相互に接続する部分31c、前方部分31aをドアガ
ラス2に取り付けるブラケット31d、後方部分31b
をドアガラス2に取り付けるブラケット31e、さらに
はガイドサッシュ11とスライド自在に嵌合するスライ
ダ2bをドアガラス2に取り付ける取付部材31fを、
それぞれ鋼鈑から一体にプレス成形している。これによ
り、Aチャンネル31を構成する小部品の点数を削減し
て製造コストおよび重量を低減できるばかりでなく、A
チャンネル31の形状精度を大幅に向上させることがで
きる。さらには、スライダ2bをドアガラス2に取り付
ける取付部材31fと一体化したので、Aチャンネル3
1をドアガラス2に強固に接続できることとなり、ドア
ガラス昇降装置30の剛性を向上させて振動や騒音の発
生を防止することができる。
【0051】さらに、本第3実施形態のAチャンネル3
1においては、各ブラケット31d,31eおよび支持
部材31f、さらにはガイドサッシュ11をインナパネ
ル1aに支持するためのブラケット(支持部材)11a
とを、自動車の側方から見たときに互いに重なり合わな
いように配設している。加えて、Aチャンネル31の各
ブラケット31d,31eと取付部材31f、およびガ
イドサッシュ11のブラケット11aには補剛用のビー
ドを設けず、極力その厚みが薄くなるようにしている。
これにより、側面衝突事故に対するクラッシュストロー
クを増加させることができるから、側面衝突事故に遭遇
した際に乗員Pに及ぶ影響を最小限に抑える役割の一部
を果たすことができる。
【0052】第4実施形態 次に図7を参照し、本発明による第4実施形態の自動車
のドアガラス昇降装置40について、上述した第2実施
形態のドアガラス昇降装置20と相違する部分を中心に
説明する。
【0053】上述した第2実施形態のドアガラス昇降装
置20においては、図4および図5に示したように、A
チャンネル21の前後部分21a,21bを相互に接続
するブラケット21cを、ガイドサッシュ11のインナ
パネル1a側を迂回して延びるように配設した。これに
対して、本第4実施形態のドアガラス昇降装置40にお
いては、図7に示したように、Aチャンネル21の前後
部分21a,21bを相互に接続するブラケット41
を、ガイドサッシュ11のアウタパネル1d側を迂回し
て延びるように配設している。
【0054】これにより、本第4実施形態のドアガラス
昇降装置40においては、第2実施形態のドアガラス昇
降装置20に比較してAチャンネル21とウィンドレギ
ュレータ22との間の隙間を狭め、車幅方向(図7にお
いて上下方向)の寸法をより小さく設定することができ
る。また、ドアガラスを降下させたときに、Aチャンネ
ル21のブラケット41と、ガイドサッシュ11の下端
部をインナパネル1aに取り付けるブラケット(図示せ
ず)とが干渉することがないので、ドアガラスの昇降ス
トロークを大きく取ることができる。
【0055】なお、第3実施形態のドアガラス昇降装置
30においても、図6に示したように、Aチャンネル3
1の前後部分31a,31bを相互に接続する接続部分
31cがガイドサッシュ11のインナパネル1a側を迂
回して延びるているが、本第4実施形態と同様に、接続
部分31cがガイドサッシュ11のアウタパネル1d側
を延びるように配設することができる。
【0056】以上、本発明に係る自動車のドアガラス昇
降装置の各実施形態ついて詳しく説明したが、本発明は
上述した実施形態によって限定されるものではなく、種
々の変更が可能であることは言うまでもない。例えば、
上述した第1実施形態においては、昇降案内手段として
のミニガイドサッシュ14をインナパネル1aの後壁1
cに取り付けているが、サイドドア1の窓肩部分1bを
構成する内外一対の補強部材に取り付けることもでき
る。また、第1実施形態においてAチャンネル6の後端
に固着した延長部材18を、第3実施形態におけるAチ
ャンネル31と一体に形成することもできる。さらに、
各Aチャンネル6,21,31をドアガラス2に取り付
ける際には、ドアガラス2のインナパネル1a側の側面
のみならず、ドアガラス2のアウタパネル1d側の側面
に取り付けたり、ドアガラス2の真下に取り付けること
もでき。
【0057】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係る自動車のドアガラス昇降装置によれば、サイドド
アに隣接するシートに着席した乗員の上半身の側方にド
アガラスの昇降を案内するためのガイドサッシュが存在
しないから、乗員の上半身近傍部分におけるサイドドア
のクラッシュストロークが充分なものとなるばかりでな
く、ガイドサッシュを介して乗員の上半身に衝撃が伝達
されることがなく、側面衝突事故に遭遇したときに乗員
に及ぶ影響を最小限に抑えて確実に乗員を保護すること
ができる。また、本発明に係る自動車のドアガラス昇降
装置においては、ドアガラスを昇降させるウィンドレギ
ュレータのアームを自動車の車幅方向に折曲させている
ので、側面衝突事故に遭遇してアームが押しつぶされ平
板状に変形するときに、アームが衝撃エネルギーの一部
を吸収するから、乗員に及ぶ影響を最小限に抑えること
ができる。また、本発明に係る自動車のドアガラス昇降
装置は、前後一対のガイドサッシュに加えて昇降案内手
段によってドアガラスを支持する構造であるから、ドア
ガラスを正確にかつ滑らかに昇降させることができるば
かりでなく、サイドドアを開閉するときにドアガラスが
振動して異音が発生することを確実に防止することがで
きる。また、本発明に係る自動車のドアガラス昇降装置
においては、ドアガラスに取り付けられてウィンドレギ
ュレータと係合する係合部材を、後側のガイドサッシュ
よりも前方に延びる部分と後方に延びる部分とに分割す
るとともに、後側のガイドサッシュを迂回して延びる接
続部材によって前後の両部分を一体に接続するので、自
動車を側方から見たときにウィンドレギュレータと重な
るように後側のガイドサッシュを前方に配設しても、後
側のガイドサッシュと係合部材とが互いに干渉すること
がない。また、本発明に係る自動車のドアガラス昇降装
置においては、ドアガラスを昇降させるウィンドレギュ
レータのアームを自動車の車幅方向に折曲させて、後側
のガイドサッシュとアームとの間に接続部材を収納する
収納空間を形成するので、自動車を側方から見たときに
後側のガイドサッシュをウィンドレギュレータと重なる
ように配設しても、後側のガイドサッシュと係合部材お
よびウィンドレギュレータのアームとが互いに干渉する
ことがない。また、本発明に係る自動車のドアガラス昇
降装置においては、ドアガラスに取り付けた係合部材の
前後の両部分を、上下方向若しくは自動車の車幅方向に
相互に位置をずらせて配設するので、係合部材の前後の
両部分を、後側のガイドサッシュとの干渉を防止するた
めの最適位置、若しくはウィンドレギュレータの作動上
の幾何学的な最適位置に配設することができる。また、
本発明に係る自動車のドアガラス昇降装置においては、
後側のガイドサッシュにスライド自在に係合するスライ
ド部材をドアガラスに取り付ける取付部材を係合部材と
一体に成形するので、係合部材を構成する小部品の点数
を削減して製造コストおよび重量を低減できるばかりで
なく、係合部材を取付部材によってドアガラスに強固に
接続するので係合部材の剛性が向上し、ドアガラス昇降
装置に振動や騒音が発生することを確実に防止すること
ができる。また、本発明に係る自動車のドアガラス昇降
装置においては、後側のガイドサッシュにスライド自在
に係合するスライド部材をドアガラスに取り付ける取付
部材と、後側のガイドサッシュを自動車のサイドドアに
支持する支持部材とを、自動車を側方から見たときに互
いに重なり合わないように配設するので、側面衝突事故
に対するクラッシュストロークを増加させることがで
き、側面衝突事故に遭遇した際に乗員に及ぶ影響を最小
限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施形態の自動車のドアガラ
ス昇降装置の全体構造を模式的に示す側面図。
【図2】図1に示したドアガラス昇降装置の水平断面
図。
【図3】図2に示したドアガラス昇降装置の変形例を示
す水平断面図。
【図4】本発明に係る第2実施形態の自動車のドアガラ
ス昇降装置の全体構造を模式的に示す側面図。
【図5】図4に示したドアガラス昇降装置の水平断面
図。
【図6】本発明に係る第3実施形態の自動車のドアガラ
ス昇降装置の全体構造を模式的に示す側面図。
【図7】本発明に係る第4実施形態の自動車のドアガラ
ス昇降装置の全体構造を模式的に示す水平断面図。
【図8】従来の自動車のドアガラス昇降装置の全体構造
を模式的に示す側面図。
【符号の説明】
1 サイドドア 2 ドアガラス 3 前側のガイドサッシュ 4 従来の後側のガイドサッシュ 5 ウィンドレギュレータ 6 Aチャンネル 7 Bチャンネル 8a,8b スタビライザ 10 本発明に係る第1実施形態のドアガラス昇降装置 11 後側のガイドサッシュ 12 スタッドボルト 13 プレートナット 14 ミニガイドサッシュ(昇降案内手段) 15 スクリュ 16 ランチャンネル 17 ウィンドレギュレータ 18 延長部材 20 本発明に係る第2実施形態のドアガラス昇降装置 21 Aチャンネル 21a 前方部分 21b 後方部分 21c ブラケット 22 ウィンドレギュレータ 22a メインアーム 22b サブアーム 30 本発明に係る第3実施形態のドアガラス昇降装置 31 Aチャンネル 31a 前方部分 31b 後方部分 31c 接続部分 31d,31e ブラケット 31f 支持部材 32 ウィンドレギュレータ 32a メインアーム 32b サブアーム 40 本発明に係る第3実施形態のドアガラス昇降装置 41 ブラケット

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自動車のサイドドアの内部に配設した前後
    一対のガイドサッシュによってドアガラスを支持しつ
    つ、その昇降を案内するドアガラス昇降システムにおい
    て、 前記前後一対のガイドサッシュのうち後側のガイドサッ
    シュを、前記自動車を側方から見たときに前記サイドド
    アに隣接するシートに着席した乗員の上半身位置よりも
    前方に配設したことを特徴とする自動車のドアガラス昇
    降装置。
  2. 【請求項2】前記ドアガラスの後端部の昇降を案内する
    昇降案内手段を、前記サイドドアの内部の窓肩部分に配
    設したことを特徴とする請求項1に記載の自動車のドア
    ガラス昇降装置。
  3. 【請求項3】前記ドアガラスを昇降させるウィンドレギ
    ュレータと係合する前記ドアガラスに取り付けた係合部
    材を後方に延設し、前記昇降案内手段によって昇降方向
    に摺動自在に保持することを特徴とする請求項2に記載
    の自動車のドアガラス昇降装置。
  4. 【請求項4】前記ドアガラスを昇降させるウィンドレギ
    ュレータと係合する前記ドアガラスに取り付けた係合部
    材の後端に延長部材を取り付けるとともに、この延長部
    材を前記昇降案内手段によって昇降方向に摺動自在に保
    持することを特徴とする請求項2に記載の自動車のドア
    ガラス昇降装置。
  5. 【請求項5】前記ドアガラスを昇降させるウィンドレギ
    ュレータのアームを自動車の車幅方向に折曲し、前記ド
    アガラスと前記アームとの間に前記後側のガイドサッシ
    ュを収納する収納空間を形成したことを特徴とする請求
    項1乃至4のいずれかに記載の自動車のドアガラス昇降
    装置。
  6. 【請求項6】前記ドアガラスを昇降させるウィンドレギ
    ュレータと係合する前記ドアガラスに取り付けた係合部
    材を、前記後側のガイドサッシュよりも前方に延びる部
    分と後方に延びる部分とに分割するとともに、 前記後側のガイドサッシュを迂回して延びる接続部材に
    よって前後の両部分を一体に接続したことを特徴とする
    請求項1乃至5のいずれかに記載の自動車のドアガラス
    昇降装置。
  7. 【請求項7】前記ドアガラスを昇降させるウィンドレギ
    ュレータのアームを自動車の車幅方向に折曲し、前記後
    側のガイドサッシュと前記アームとの間に前記接続部材
    を収納する収納空間を形成したことを特徴とする請求項
    6に記載の自動車のドアガラス昇降装置。
  8. 【請求項8】前記係合部材の前後の両部分は、上下方向
    若しくは自動車の車幅方向に相互に位置をずらせて配設
    されることを特徴とする請求項6または7に記載の自動
    車のドアガラス昇降装置。
  9. 【請求項9】前記後側のガイドサッシュにスライド自在
    に係合するスライド部材を前記ドアガラスに取り付ける
    取付部材を、前記係合部材と一体に成形することを特徴
    とする請求項6乃至8のいずれかに記載の自動車のドア
    ガラス昇降装置。
  10. 【請求項10】前記後側のガイドサッシュにスライド自
    在に係合するスライド部材を前記ドアガラスに取り付け
    る取付部材は、自動車を側方から見たときに、前記後側
    のガイドサッシュを自動車のサイドドアに支持する支持
    部材と重なり合わないように配設されることを特徴とす
    る請求項1乃至9のいずれかに記載の自動車のドアガラ
    ス昇降装置。
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