JP2002010667A - 直流モータの回転検出装置および回転制御装置 - Google Patents

直流モータの回転検出装置および回転制御装置

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JP2002010667A
JP2002010667A JP2000185499A JP2000185499A JP2002010667A JP 2002010667 A JP2002010667 A JP 2002010667A JP 2000185499 A JP2000185499 A JP 2000185499A JP 2000185499 A JP2000185499 A JP 2000185499A JP 2002010667 A JP2002010667 A JP 2002010667A
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rotation
rotation speed
pulse
circuit
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Yoshimi Ono
好美 大野
Kenji Koyama
憲次 小山
Ikuya Tsurukawa
育也 鶴川
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単で且つスペースを占有しない構成によ
り、ブラシ式直流モータの回転速度および回転数を的確
に検出し、効果的な回転制御をする。 【解決手段】 直流モータM1には、電極用ブラシB
11およびB12に加えて、回転検出用ブラシBD1を
設ける。この回転検出用ブラシBD1により得られる回
転検出信号は、ノイズ除去回路1によりノイズが除去さ
れて、微分回路2に与えられ、立ち上がりエッジに応答
する微分パルスが生成される。微分回路2の出力微分パ
ルスにより増幅器3を介してパルス発生器4がトリガさ
れる。パルス発生器4は、所定パルス時間幅のパルスを
発生して、回転角速度に反比例するパルス間隔のパルス
列を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機械的作動の駆動
源として直流モータ(DCモータ)を用い且つ該直流モ
ータの回転速度の安定化および累積回転数の制御が要求
される装置に係り、特に、回転子コイルに接続され且つ
該回転子コイルと共に回転子に設けられた整流子に、固
定子と一体的に設けられた一対の電極用ブラシを摺接
し、該電極用ブラシおよび整流子により、直流駆動電圧
を切換えて前記回転子コイルに供給して、直流モータに
おける前記回転子の回転速度および回転位置の少なくと
もいずれかを検出して前記回転子の回転動作を制御する
のに好適な直流モータの回転検出装置および回転制御装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、カメラにおけるズームレンズか
らなる撮影レンズをズーミングさせるためのズーム動
作、測距情報等の被写体距離情報に基づき撮影レンズお
よび結像面の少なくとも一方を光軸に沿ってフォーカシ
ング駆動して合焦させるためのフォーカス駆動、あるい
は撮影フィルムの巻上げおよび巻戻しを行なうためのフ
ィルム給送駆動などの機械的作動の駆動源として、ブラ
シ式の直流モータが用いられることが多い。ブラシ式の
直流モータは、固定子に永久磁石等を用いた複数の固定
磁極を形成し、回転子の複数の磁極を形成する複数の回
転子コイルに、回転子と一体に回転する整流子および固
定子側から該整流子に摺接するブラシを介して、直流駆
動電圧を回転角度に応じて切換えて供給して回転子を回
転させる。
【0003】このような直流モータとしては、例えば3
極モータの場合、図21に示すように、直流駆動電源E
0から一対の電極用ブラシB01およびB02を介し
て、これら一対の電極用ブラシB01およびB02に摺
接する整流子CM0に給電する。一対の電極用ブラシB
01およびB02は、整流子CM0の中心に対して18
0°異なる位置で当接している。整流子CM0は、回転
子と一体に動作する円筒面を形成して設けられ、この場
合、該円筒面を等角度間隔でほぼ120°毎に3等分し
た接片で構成される。整流子CM0の各隣接する接片間
に3個の回転子コイルがそれぞれ接続されて、これら回
転子コイルにより3個の回転子磁極を形成する。これら
回転子磁極は、回転角度に応じて、電極用ブラシB01
およびB02と整流子CM0の各接片との接触状態が変
化することによって、極性が変動して、固定子側の永久
磁石からなる、例えば一対の固定子磁極(図示せず)と
の間で回転駆動力を発生する。回転子の回転に伴い、各
回転子磁極が各固定子磁極に逐次対峙し且つ電極用ブラ
シB01およびB02と整流子CM0の各接片との接触
状態が変化して、各回転子磁極の極性が逐次変動するこ
とによって、回転子が継続的に回転する。
【0004】すなわち、電源E0から一対の電極用ブラ
シB01およびB02に給電されると、電極用ブラシB
01およびB02のうちの一方から他方に回転子コイル
を介して電流が流れ、回転子コイルによる磁界を発生し
て回転子磁極を形成する。この回転子コイルにより発生
する磁界と、固定子磁界を形成する固定子磁極との作用
により、回転子が回転する。回転子が回転すると、電極
用ブラシB01とB02との間に接続される回転子コイ
ルおよびその向きが、回転子の回転に伴って整流子CM
0により逐次切り換えられ、回転子コイルにより発生す
る磁界は回転磁界となる。このように回転子コイルによ
り発生する回転磁界と、固定子磁界を形成する固定子磁
極との作用により、回転子が継続して回転する。
【0005】このようなモータの回転を検出する方法と
しては、ロータリエンコーダ方式が一般的である。すな
わち、モータの回転出力軸またはそれに応動する伝達機
構内に、外周縁部にスリットを形成した回転スリット円
盤を設け、該回転スリット円盤の外周縁部のスリットを
フォトインタラプタで検出することにより、回転を検出
する。この方法は、的確な回転検出を行なうことができ
るが、ロータリエンコーダを構成する回転スリット円盤
およびフォトインタラプタ等が必要となり、そのための
スペースの増大およびコストの上昇を伴うこととなる。
また、図22および図23に示すようにモータに流れる
電流のリップルから回転を検出する方法もある。すなわ
ち、図22に示すように、駆動電源E0からモータの駆
動電流を一方の、例えば電極用ブラシB02に給電する
給電路に抵抗R0を直列に介挿して、抵抗R0の端子電
圧を検出して、図23に示すような60°周期のリップ
ル波形を得る。このリップル波形は、回転子の回転角度
位置に対応しているから、これを適宜波形整形するなど
して、回転角度位置に応じたパルス信号を得ることがで
きる。この方法は、コストおよびスペースの面では有利
であるが、ノイズ等による誤検出のおそれがあるなど、
検出精度の面で不安がある。
【0006】これに対して、特開平4−127864号
公報等には、一対の電極用ブラシとは別に回転検出用ブ
ラシを設けて回転検出を行なう方式が示されている。回
転検出用ブラシは、一対の電極用ブラシと同様に整流子
に摺接して、整流子における電圧を抽出する。この回転
検出用ブラシで検出した信号をもとにして回転を検出す
る。また、上記特開平4−127864号公報等には、
具体的には、例えば、図24に示すような構成が開示さ
れている。モータM0の一対の電極用ブラシB01およ
びB02とは別途に回転検出用ブラシBD0が設けられ
ている。回転検出用ブラシBD0には、微分回路10
1、時定数リセット回路102および時定数回路103
が順次接続されている。比較基準電圧発生部104の出
力が反転入力端に接続された比較器105の非反転入力
端に上記時定数回路103の出力が入力される。
【0007】比較器105の出力は、図示極性のダイオ
ード106を介してリレー107の励磁コイルの一端に
接続される。リレー107の励磁コイルの他端は、駆動
電源E0の一端に接続される。駆動電源E0には、リレ
ー107の接点107aを介して一対の電極用ブラシB
01およびB02が接続されている。リレー107の励
磁コイルの前記一端は、図示極性のダイオード108を
介してモータ起動回路109のトランジスタ109aの
コレクタに接続されている。トランジスタ109aのベ
ースには、抵抗109bを介してモータ起動信号が供給
され、トランジスタ109aのベースとエミッタとの間
に抵抗109cが接続されている。トランジスタ109
aのエミッタは、駆動電源E0の他端に接続されてい
る。
【0008】図25に、このような構成における各部の
信号波形、つまり、モータ起動回路109に入力される
モータ起動信号、回転検出用ブラシBD0の検出信号、
微分回路101の出力信号、時定数回路103の出力信
号、比較器105の出力信号、リレー107の動作信号
および駆動電源E0からモータM0への駆動電源供給の
各波形が示されている。モータ起動信号によりモータ起
動回路109の トランジスタ109aがオンとなる
と、リレー107がオンとなって接点107aが閉じ、
電極用ブラシB01およびB02を介してモータM0に
電力が供給され、モータM0の回転が開始される。モー
タM0の回転に伴い回転検出用ブラシBD0からパルス
列SA0が出力され、微分回路101で微分されて、各
パルスの前縁に同期した信号SB0が時定数リセット回
路102に供給される。時定数リセット回路102は、
信号SB0に同期して時定数回路103をリセットし、
時定数回路103から信号SC0として図25に示すよ
うな信号を出力させる。
【0009】モータM0が通常の回転速度で回転してい
る定常状態においては、時定数回路103の出力信号S
C0が比較基準電圧発生部104から供給される比較基
準電圧を超えることはない。この状態では、比較器10
5の出力信号SD0は“L(低レベル)”であり、リレ
ー107は励磁されオン状態を続けて、モータM0に対
する給電は維持される。ところが、過負荷等によりモー
タM0の回転速度が低下すると、時定数回路103の出
力信号SC0が比較基準電圧を超え、比較器105の出
力信号SD0が“H(高レベル)”となり、リレー10
7に励磁電流が流れなくなってオフとなり、接点107
aが開いてモータM0に対する給電は停止される。この
ようにして、モータM0の回転速度の低下を検出し、モ
ータM0を停止させて、モータM0に過大な電流が流れ
続けることを防止する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述した特開平4−1
27864号公報等には、モータの回転速度がある程度
よりも低下した場合にのみリレーを動作させることが開
示されているに過ぎず、回転数、回転速度および回転位
置等を高精度に検出し、回転方向制御、回転数制御およ
び回転速度制御等に利用するための技術については明確
に示されていない。本発明は、上述した事情に鑑みてな
されたもので、簡単で且つスペースを占有しない構成に
より、ブラシ式直流モータの回転速度および回転数を的
確に検出し、効果的な回転制御を可能とする直流モータ
の回転検出装置および回転制御装置を提供することを目
的としている。本発明の請求項1の目的は、特に、スペ
ースをとらない簡単且つ安価な構成で、効果的な回転検
出を可能とする直流モータの回転検出装置を提供するこ
とにある。
【0011】本発明の請求項2の目的は、特に、モータ
の極数に対応して確実で且つ効果的な回転検出を可能と
する直流モータの回転検出装置を提供することにある。
本発明の請求項3の目的は、特に、スペースをとらない
簡単且つ安価な構成で、効果的な回転検出に基づく適切
な回転制御を可能とする直流モータの回転制御装置を提
供することにある。本発明の請求項4の目的は、特に、
的確な回転速度検出に基づく効果的な回転制御を可能と
する直流モータの回転制御装置を提供することにある。
本発明の請求項5の目的は、特に、回転速度検出の誤検
出を防止して効果的な回転制御を可能とする直流モータ
の回転制御装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載した本発
明に係る直流モータの回転検出装置は、上述した目的を
達成するために、回転子コイルに接続され且つ該回転子
コイルと共に回転子に設けられた整流子に摺接し、直流
駆動電圧を該整流子により切換えて前記回転子コイルに
供給する一対の電極用ブラシを、固定子と一体的に設け
た直流モータにおける前記回転子の回転速度および回転
位置の少なくともいずれかを検出する回転検出装置にお
いて、前記一対の電極用ブラシとは別途に固定子側に設
けられ、前記回転子の回転を検出するための回転検出用
ブラシと、前記回転検出用ブラシを介して得られる電圧
を微分する微分手段と、前記微分手段により回転速度に
対応する時間間隔でトリガされて所定パルス幅のパルス
を発生するパルス発生手段とを具備することを特徴とし
ている。
【0013】請求項2に記載した本発明に係る直流モー
タの回転検出装置は、前記パルス発生手段が、前記直流
モータの最大回転速度をN〔rpm〕とし且つ極数をnと
したとき、出力パルス幅tw〔sec〕を、 tw<(60/nN) であらわされる範囲内としたことを特徴としている。請
求項3に記載した本発明に係る直流モータの回転制御装
置は、回転子コイルに接続され且つ該回転子コイルと共
に回転子に設けられた整流子に摺接し、直流駆動電圧を
該整流子により切換えて前記回転子コイルに供給する一
対の電極用ブラシを、固定子と一体的に設けた直流モー
タの前記回転子の回転動作を制御する回転制御装置にお
いて、前記一対の電極用ブラシに前記直流駆動電圧を供
給して当該直流モータを駆動するモータ駆動回路と、前
記一対の電極用ブラシとは別途に固定子側に設けられ、
前記回転子の回転を検出するための回転検出用ブラシ
と、前記回転検出用ブラシを介して得られる電圧を微分
する微分回路と、前記微分回路により回転速度に対応す
る時間間隔でトリガされて所定パルス幅のパルスを発生
するパルス発生回路と前記パルス発生回路により生成さ
れるパルスに基づいて、前記回転子の回転速度および累
積回転数のうちの少なくともいずれかを求め、その回転
速度および累積回転数のうちの少なくともいずれかに基
づいて前記モータ駆動回路を制御するモータ制御回路と
を具備することを特徴としている。
【0014】請求項4に記載した本発明に係る直流モー
タの回転制御装置は、前記モータ制御回路が、前記パル
ス発生回路の出力パルスに基づいて前記回転子の回転速
度を求める回転速度算出手段と、前記回転速度算出手段
で算出された回転速度を目標とするモータ回転速度と比
較する回転速度比較手段と、前記回転速度比較手段の比
較結果に基づくチョッパ制御により前記モータ駆動回路
の駆動出力を制御して前記目標とするモータ回転速度と
するチョッパ制御手段とを含むことを特徴としている。
請求項5に記載した本発明に係る直流モータの回転制御
装置は、前記モータ制御回路が、前記チョッパ制御手段
によるチョッパ制御時に、前記パルス発生回路に基づく
回転速度検出を無効とする速度検出抑止手段をさらに含
むことを特徴としている。
【0015】
【作用】すなわち、本発明の請求項1による直流モータ
の回転検出装置は、回転子コイルに接続され且つ該回転
子コイルと共に回転子に設けられた整流子に摺接し、直
流駆動電圧を該整流子により切換えて前記回転子コイル
に供給する一対の電極用ブラシを、固定子と一体的に設
けた直流モータにおける前記回転子の回転速度および回
転位置の少なくともいずれかを検出する回転検出装置に
おいて、前記一対の電極用ブラシとは別途に固定子側に
回転検出用ブラシを設け、前記回転子の回転を検出する
とともに、該回転検出用ブラシにより検出される電圧を
微分手段で微分し、この微分手段の微分出力によりパル
ス発生手段を回転速度に対応する時間間隔でトリガして
所定パルス幅のパルスを発生させて回転検出信号を得
る。このような構成により、回転検出用ブラシを効果的
に用いて、簡単で且つスペースを占有しない構成によ
り、ブラシ式直流モータの回転速度および回転数を的確
に検出し、効果的な回転検出が可能となる。
【0016】また、本発明の請求項2による直流モータ
の回転検出装置は、前記パルス発生手段の出力パルス幅
tw〔sec〕を、前記直流モータの最大回転速度をN〔r
pm〕とし且つ極数をnとしたとき、 tw<(60/nN) であらわされる範囲内とする。このような構成により、
特に、モータの極数にも対応して確実に且つ効果的な回
転検出を行なうことが可能となる。
【0017】本発明の請求項3による直流モータの回転
制御装置は、回転子コイルに接続され且つ該回転子コイ
ルと共に回転子に設けられた整流子に摺接し、直流駆動
電圧を該整流子により切換えて前記回転子コイルに供給
する一対の電極用ブラシを、固定子と一体的に設けた直
流モータの前記回転子の回転動作を制御する回転制御装
置において、前記一対の電極用ブラシとは別途に固定子
側に、前記回転子の回転を検出するための回転検出用ブ
ラシを設け、モータ駆動回路より前記一対の電極用ブラ
シに供給される前記直流駆動電圧に基づいて、前記回転
検出用ブラシにより検出される電圧を微分回路で微分
し、該微分回路の出力により回転速度に対応する時間間
隔でパルス発生回路をトリガして所定パルス幅のパルス
を発生し、前記パルス発生回路の出力に応動して前記モ
ータ駆動回路を制御する。このような構成により、特
に、簡単で且つスペースを占有しない簡単な構成を用い
て、ブラシ式直流モータの効果的な回転検出に基づく適
切な回転制御を行なうことが可能となる。
【0018】本発明の請求項4による直流モータの回転
制御装置は、前記モータ制御回路が、前記パルス発生回
路の出力パルスに基づいて前記回転子の回転速度を求め
る回転速度算出手段、前記回転速度算出手段で算出され
た回転速度を目標とするモータ回転速度と比較する回転
速度比較手段、および前記回転速度比較手段の比較結果
に基づくチョッパ制御により前記モータ駆動回路の駆動
出力を制御して前記目標とするモータ回転速度とするチ
ョッパ制御手段を含む。このような構成により、特に、
的確な回転速度検出に基づく効果的な回転制御が可能と
なる。本発明の請求項5による直流モータの回転制御装
置は、前記モータ制御回路が、前記チョッパ制御手段に
よるチョッパ制御時に、前記回転速度算出手段による回
転速度検出を無効とする速度検出抑止手段をさらに含
む。このような構成により、特に、回転速度検出の誤検
出を防止して効果的な回転制御が可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に基づ
き、図面を参照して本発明に係る直流モータの回転検出
装置および回転制御装置を詳細に説明する。図1は、本
発明の第1の実施の形態に係る直流モータの回転検出装
置の構成を示している。図1に示す直流モータの回転検
出装置は、駆動電源E1からスイッチSW1を介して駆
動電力が供給されて駆動される直流モータM1の回転を
検出するものであり、直流モータM1には、一対の電極
用ブラシB11およびB12と回転検出用ブラシBD1
を設けている。図1の直流モータの回転検出装置は、ノ
イズ除去回路1、微分回路2、増幅器3およびパルス発
生器4を具備する。ノイズ除去回路1は、回転検出用ブ
ラシBD1の検出信号の急峻なサージ状の波形等のノイ
ズ成分を除去して微分回路2に供給する回路であり、例
えば図2に示すように構成される。図2に示すノイズ除
去回路1は、定電圧ダイオードZD1、抵抗R1および
コンデンサC1を有している。
【0020】定電圧ダイオードZD1は、例えばツェナ
ーダイオード等からなり、回転検出用ブラシBD1と駆
動電源E1の共通低電位側との間に図示極性で接続され
る。抵抗R1およびコンデンサC1は順次直列に接続さ
れて、これらの直列回路が、定電圧ダイオードZD1と
並列に、回転検出用ブラシBD1と駆動電源E1の共通
低電位との間に接続される。このとき、抵抗R1の一端
は、入力点、つまり回転検出用ブラシBD1と定電圧ダ
イオードZD1との接続点に接続される。抵抗R1の他
端は、コンデンサC1の一端に接続され、コンデンサC
1の他端は共通低電位に接続される。コンデンサC1の
両端すなわち、該コンデンサC1と抵抗R1との接続点
と、共通低電位との間の電圧が微分回路2に供給され
る。
【0021】微分回路2は、回転検出用ブラシBD1の
検出信号からノイズ除去回路1によりノイズが除去され
た信号を微分して、微分パルスを出力する。微分回路2
は、回転検出用ブラシBD1の検出信号からノイズが除
去された信号波形の急峻な立ち上がりまたは立ち下がり
を検出し、回転速度によって周期が変動する微分パルス
列を出力する回路であり、例えば図3に示すように構成
される。図3に示す微分回路2は、コンデンサC2、抵
抗R2およびダイオードD1を有している。コンデンサ
C2と抵抗R2は直列に接続され、このコンデンサC2
と抵抗R2の直列回路の両端にノイズ除去回路1の出力
が供給される。コンデンサC2の一端がノイズ除去回路
1の抵抗R1とコンデンサC1の接続点に接続され、コ
ンデンサC2の他端が抵抗R2を介して共通低電位に接
続される。ダイオードD1は抵抗R2に並列に図示極性
で接続され、該ダイオードD1の両端の電圧が増幅器3
に供給される。
【0022】微分回路2は、図4に示すように構成する
こともできる。図4に示す微分回路2Aは、コンデンサ
C3、抵抗R3およびダイオードD2を有している。コ
ンデンサC3と抵抗R3は直列に接続され、このコンデ
ンサC3と抵抗R3の直列回路の両端にノイズ除去回路
1の出力が供給される。コンデンサC3の一端がノイズ
除去回路1の抵抗R1とコンデンサC1の接続点に接続
され、コンデンサC3の他端が抵抗R3を介して電源電
位VCCに接続される。ダイオードD2は、抵抗R3に
並列に図示極性で接続され、該ダイオードD2の両端の
電圧が増幅器3に供給される。増幅器3は、微分回路2
の出力を増幅し、その出力をパルス発生器4に与えてパ
ルス発生器4をトリガする。パルス発生器4は、トリガ
信号に応答して所定パルス幅のワンショットパルスを発
生する。パルス発生器4は、パルス列によってトリガさ
れると、トリガパルス列と同じ周期の一定パルス幅のパ
ルス列を出力する回路であり、例えば図5に示すように
構成される。
【0023】図5に示すパルス発生器4は、ノアゲート
NOR、コンデンサC4、抵抗R4、インバータINV
およびバッファ回路BUFを有している。ノアゲートN
ORは、2入力タイプであり、増幅器3の出力が一方の
入力端に入力される。ノアゲートNORの出力端には、
コンデンサC4の一端が接続される。コンデンサC4の
他端には抵抗R4の一端が接続され、抵抗R4の他端
は、電源電位VCCに接続される。コンデンサC4と抵
抗R4との接続点は、インバータINVの入力端に接続
される。インバータINVの出力端は、バッファ回路B
UFの入力端に接続される。インバータINVの出力
は、ノアゲートNORの他方の入力端にフィードバック
され、バッファ回路BUFの出力がパルス発生出力とな
る。
【0024】次に、図1の直流モータの回転検出装置の
動作について、図6に示す各部の波形図を参照して説明
する。図6には、ノイズ除去回路1の出力信号(ノイズ
を除去した後の回転検出用ブラシBD1の出力信号)S
A1、微分回路2の出力信号SB1およびパルス発生器
4の出力信号SC1の各信号電圧波形を示している。回
転検出用ブラシBD1を有する直流モータM1は、直流
駆動電源E1にスイッチSW1を直列に介して接続され
ており、該直流モータM1の回転検出用ブラシBD1を
ノイズ除去回路1に接続している。ノイズ除去回路1
は、例えば図2に示したように抵抗R1とコンデンサC
1との直列回路に並列にツェナーダイオード等の定電圧
ダイオードZD1が並列に接続されている。定電圧ダイ
オードZD1は、モータM1の回転子巻線、すなわち回
転子コイルの自己誘導作用による逆起電力による電圧を
クランプする。抵抗R1およびコンデンサC1は、両者
の接続点から出力を取り出して、高周波成分を除去する
ためのローパスフィルタを構成している。ローパスフィ
ルタを構成する抵抗R1とコンデンサC1の接続点から
取り出した出力を、微分回路2に供給する。
【0025】スイッチSW1を閉じると直流モータM1
に駆動電源E1からの直流電圧が供給され、電極用ブラ
シB11およびB12を介して回転子コイルが励磁され
て、永久磁石等により磁極が形成された固定子に対し
て、回転子が回転する。この直流モータM1の回転によ
り、回転検出用ブラシBD1にほぼパルス状の電圧信号
が発生する。回転検出用ブラシBD1から出力される電
圧信号のパルス列の各パルスの前縁部には急峻なサージ
状の波形が見られる。これは、ブラシに当接する整流子
の接片が切り替わるときに、各接片に接続された回転子
コイルに流れる電流の大きさが瞬間的に変化することに
起因し、回転子コイルの自己誘導作用により発生する電
圧によるものであり、その大きさは、回転速度に応じて
コイルを流れる電流の大きさにより変化する。また、各
パルス波形には、回転子コイルに流れる電流およびコイ
ルの直流抵抗成分により生ずる電圧と、コイルが磁界中
を回転することにより生ずる誘導電圧とが合成された傾
斜部分が形成される。
【0026】ノイズ除去回路1の出力信号SA1の波形
は、図6に示すように上述したサージ波形および回転検
出用ブラシBD1と整流子との接触により生じる機械的
ノイズ等の高周波ノイズが除去されている。微分回路2
は、このノイズ除去回路1の出力信号SA1の電圧を、
例えば図3に示すようなコンデンサC2、抵抗R2およ
びダイオードD1からなる回路にて微分する。微分回路
2では、コンデンサC2と抵抗R2との接続点で得られ
る微分波形のうち、ダイオードD1によって例えば立ち
下がりによる負極性成分を除去して、急峻な立ち上がり
による正極性成分のみを取り出し、図6に示すようなス
パイク状の微分パルスを形成する。微分回路2の出力
は、増幅器3で適宜増幅されて、トリガパルスとしてパ
ルス発生器4をトリガする。
【0027】パルス発生器4は、図5に示すように、ノ
アゲートNOR、コンデンサC4、抵抗R4、インバー
タINVおよびバッファ回路BUFからなる、いわゆる
ワンショットパルス発生回路であり、ノアゲートNOR
にトリガ信号が入力されると、その都度、所定パルス幅
のワンショットパルスを発生する。すなわち、パルス発
生器4は、トリガ信号によって、インバータINVの出
力が反転し、コンデンサC4および抵抗R4により形成
される時定数回路によって、所定時間後にインバータI
NVの出力が再度反転する。このインバータINVの出
力をバッファ回路BUFを介して図6に示すような方形
波パルスを出力する。このパルス発生器4の出力パルス
幅twは、時定数回路であるコンデンサC4および抵抗
R4の値により設定することができる。
【0028】図6に示す波形は、3極モータ、すなわち
回転子コイルの数が3個の場合の例を示しており、最大
回転速度をN[rpm]とすると、直流モータの回転子が
1回転するのに要する時間、つまり回転周期、は、{1
/(N/60)}[sec]となる。回転検出用ブラシB
D1のパルス周期をTとすると、パルス発生器4の出力
パルス幅twは、各パルスが隣接するパルスとオーバラ
ップしないようにするためには、tw<T=60/3N
でなければならない。したがって、n個の回転子コイル
を有するn極モータの場合には、パルス幅twはtw<
60/nNの範囲に設定する必要がある。なお、ノイズ
除去回路1および増幅器3は、使用する直流モータの特
性や使用する電力あるいは信号処理回路システムの電圧
等に応じて適宜構成すれば良く、このノイズ除去回路1
および増幅器3は、必ずしも必須の構成ではなく、使用
する直流モータの特性や使用する電力あるいは信号処理
回路システムの電圧等によっては、省略することもでき
る。この第1の実施の形態が本発明の請求項1および請
求項2に対応する。
【0029】図7は、本発明の第2の実施の形態に係る
直流モータの回転制御装置の構成を示している。図7に
示す直流モータの回転制御装置は、直流モータM2に加
えて、図1と同様のノイズ除去回路1、微分回路2、増
幅器3、およびパルス発生器4を具備し、さらにモータ
駆動回路5、およびモータ制御回路10を備えている。
図7の直流モータの回転制御装置は、電源部E2を含む
モータ駆動回路5から駆動電力が供給されて駆動される
直流モータM2の回転を制御するものであり、モータM
2には、一対の電極用ブラシB21およびB22と回転
検出用ブラシBD2を設けている。モータ駆動回路5
は、電源部E2およびスイッチング部を備えている。直
流電源からなる電源部E2の正負出力端間に、トランジ
スタQ1、Q2、Q3およびQ4により形成されるブリ
ッジ回路を接続している。ブリッジ接続されたトランジ
スタQ1、Q2、Q3およびQ4を用いてスイッチング
部を構成している。
【0030】モータ駆動回路5の出力端の一方、すなわ
ちpnpトランジスタQ1のコレクタとnpnトランジ
スタQ3のコレクタとの接続点、に直流モータM2の一
方の電極用ブラシB21を、モータ駆動回路5の出力端
の他方、すなわちpnpトランジスタQ2のコレクタと
npnトランジスタQ4のコレクタとの接続点、に直流
モータM2の他方の電極用ブラシB22をそれぞれ接続
している。
【0031】モータ駆動回路5の制御入力端には、モー
タ制御回路10を接続しており、モータ制御回路10か
らのモータ制御信号によって、トランジスタQ1〜Q4
をオン/オフ制御してスイッチングし、直流モータM2
の正転、逆転および停止等の制御を行なう。直流モータ
M2の回転検出用ブラシBD2は、該回転検出用ブラシ
BD2による検出信号における不要なノイズ成分を除去
するためのノイズ除去回路1に接続している。該ノイズ
除去回路1の出力は、波形を微分して、例えば立ち上が
りエッジにほぼ同期した微分パルスを得る微分回路2に
接続している。微分回路2の出力は、前記微分パルスを
適宜増幅する増幅器3に接続し、該増幅器3の出力をパ
ルス発生器4に接続している。パルス発生器4は、増幅
器3から与えられる微分パルスによりトリガされて、所
定パルス幅のパルスを発生する。パルス発生器4の出力
には、モータ制御回路10を接続している。
【0032】モータ制御回路10は、マイクロコンピュ
ータ等を用いて構成され、例えば回転速度算出手段11
および累積回転数算出手段12を有している。モータ制
御回路10の回転速度算出手段11は、パルス発生器4
の出力に基づいて、そのパルス繰り返し周波数から回転
速度を算出する。モータ制御回路10の累積回転数算出
手段12は、パルス発生器4の出力パルス数を累積的に
カウントし、そのカウント値に基づいて累積回転数を算
出する。モータ制御回路10は、回転速度算出手段11
および累積回転数算出手段12の計算結果に基づき、ま
た、必要ならば外部からの制御指示を受けて、モータ駆
動回路5に対するモータ制御信号を生成し、モータ駆動
回路5に供給する。
【0033】次に、図7の直流モータの回転制御装置の
動作について説明する。モータ制御回路10からモータ
制御信号が出力され、モータ駆動回路5のトランジスタ
Q1およびトランジスタQ4がオンとなると、直流モー
タM2(の回転子)が、例えば時計方向に回転する。直
流モータM2の回転検出用ブラシBD2の電圧は、ノイ
ズ除去回路1を介して微分回路2に入力される。微分回
路2は、回転検出用ブラシBD2の電圧の、この場合立
ち上がりエッジに応答して微分パルスを出力する。直流
モータM2の回転検出用ブラシBD2の電圧は、直流モ
ータM2の回転角度変化に対応する周期的なパルス状の
波形であり、微分パルスのパルス繰り返し周期すなわち
時間間隔は、直流モータM2の回転角速度に反比例する
ことになる。この微分パルスが増幅器3で増幅されてパ
ルス発生器4をトリガする。パルス発生器4は、トリガ
される毎にその都度予め設定された時間幅のパルスを発
生する。
【0034】したがって、パルス発生器4の出力には、
該直流モータM2の回転角速度に反比例して、パルス間
隔が変化する方形波のパルス列が得られることになる。
このパルス列が、モータ制御回路10の回転速度算出手
段11および累積回転数算出手段12で処理されて、そ
れぞれ回転速度および累積回転数が算出される。モータ
制御回路10からは、回転速度および累積回転数の少な
くとも一方に基づいて、モータ駆動回路5に、モータ制
御信号を供給する。モータ駆動回路5は、モータ制御信
号に基づく所要のタイミングで、トランジスタQ1〜Q
4をスイッチング制御する。以上のように構成にすれ
ば、直流モータM2の両方向の回転に対して安定な回転
検出信号を得て、直流モータM2を適正に回転制御する
ことができる。上述した実施の形態が本発明の請求項3
にほぼ対応する。
【0035】図8は、本発明の第3の実施の形態に係る
直流モータの回転制御装置の構成を示している。図8に
示す直流モータの回転制御装置は、図7の直流モータの
回転制御装置とほぼ同様に構成され、モータ駆動回路5
に代えてモータ駆動回路5Aが、モータ制御回路10に
代えてモータ制御回路10Aがそれぞれ設けられてい
る。モータ制御回路10Aは、マイクロコンピュータ等
を用いて構成され、回転速度算出手段11および累積回
転数算出手段12に加えて、回転速度比較手段13の機
能が付加されている。回転速度算出手段11は、パルス
発生器4から与えられるパルス列のパルス間隔TMに基
づいて直流モータM2の回転速度を算出する。すなわ
ち、回転検出信号パルスの周期、つまりパルス間隔、が
M[sec]である場合、回転速度算出手段11によって、
直流モータM2の回転速度は、3極モータの場合には6
0/3T M[rpm]として計算される。
【0036】回転速度比較手段13は、回転速度算出手
段11で算出された回転速度N(現在)を目標速度N
(目標)と比較し、目標速度N(目標)を得るべくモー
タ制御信号を生成する。また、累積回転数算出手段12
は、パルス発生器4から与えられるパルス列に基づき、
直流モータM2の累積回転数を計数し、その計数値と、
予め設定した累積回転数目標値とを比較して、回転速度
比較手段13における目標速度N(目標)を制御するた
めなどに用いる。例えば累積回転数が、目標値に近づい
たら、目標速度N(目標)を下げ、目標値に達したら、
目標速度N(目標)を零とする(停止させる)などす
る。なお、この場合、モータ駆動回路5Aは、トランジ
スタQ1、Q2、Q3およびQ4をそれぞれモータ制御
回路10Aの回転速度比較手段13により生成されるモ
ータ制御信号に応動するドライバDA1、DA2、DA
3およびDA4によりオン/オフ動作させる構成とす
る。
【0037】次に、図8の直流モータの回転制御装置の
動作について、図9に示す要部のフローチャートおよび
図10に示す各部の波形図を参照して説明する。図10
には、チョッパ制御により直流モータM2を回転させて
いる状態で、モータ停止信号が与えられるまで、直流モ
ータM2の回転速度を一定に保とうとする場合につい
て、トランジスタQ1のオン/オフ制御信号、トランジ
スタQ4のオン/オフ制御信号、微分回路2の入力信号
およびパルス発生器4の出力信号の各信号電圧波形を示
している。直流モータM2が回転している状態におい
て、直流モータM2の回転に応じてパルス発生器4の出
力には直流モータM2の回転検出信号パルスがあらわれ
る。この第3の実施の形態では、モータ制御回路10A
は、直流モータM2への通電を一時的にオフとすること
を繰り返す(オン/オフを繰り返す)、いわゆるチョッ
パ制御を行ない、チョッパ制御のデューティ比を変更す
ることにより、直流モータM2の回転速度を制御してい
る。
【0038】すなわち、直流モータM2の回転検出信号
から回転速度を算出し、回転速度が予め設定された目標
速度より速くなった場合には、デューティ比(オンデュ
ーティ〜一周期におけるオン時間の割合)を小さくして
減速させ、目標速度より遅くなった場合には、デューテ
ィ比を大きくして加速させることにより、直流モータM
2の回転速度を目標の回転速度とするように動作する。
すなわち、図9のフローチャートを参照にして、その動
作を説明すると、モータ制御回路10Aは、回転速度算
出手段11によって、パルス発生器4の回転検出信号パ
ルスからパルス間隔TMを計測し(ステップS11)、
このパルス間隔TMの計測結果に基づき、さらに回転速
度算出手段11によって、その時点での回転速度Nを算
出する(ステップS12)。さらに、モータ制御回路1
0Aの回転速度比較手段13は、回転速度算出手段11
によって算出された最新の回転速度N(現在)を、目標
速度N(目標)と比較し、該目標速度N(目標)未満で
あるか否かを判別する(ステップS13)。なお、目標
速度N(目標)は、特定回転速度値でなく特定の回転速
度の範囲である場合もある。回転速度N(現在)が、目
標速度N(目標)未満でなければ、モータ制御回路10
Aの回転速度比較手段13は、回転速度N(現在)が該
目標速度N(目標)を超えているか否かを判別する(ス
テップS14)。
【0039】ステップS14において回転速度N(現
在)が該目標速度N(目標)を超えていなければ、回転
速度N(現在)は目標速度N(目標)に等しいので、モ
ータ制御回路10Aは、そのままのデューティ比でチョ
ッパ制御を継続する(ステップS15)。そして、モー
タ制御回路10Aは、モータ停止信号が与えられたか否
かを判別し(ステップS16)、モータ停止信号が与え
られれば、直流モータM2を停止させる(ステップS1
7)。ステップS16においてモータ停止信号が与えら
れなければ、ステップS11に戻り、モータ制御回路1
0Aは、直流モータM2のチョッパ制御を継続する。ス
テップS13において、モータ制御回路10Aの回転速
度比較手段13は、回転速度N(現在)が目標速度N
(目標)未満であると判別した場合には、直前のデュー
ティ比変更後、所定時間を経過しているか否を判別する
(ステップS18)。
【0040】モータ制御回路10Aは、それ以前にデュ
ーティ比変更が全く行なわれていない場合および直前に
行なわれたデューティ比変更から所定時間を経過してい
る場合には、チョッパ制御のデューティ比(オンデュー
ティ)を大きくして(ステップS19)、ステップS1
6に移行する。また、ステップS18において、直前に
行なわれたデューティ比変更から所定時間を経過してい
ないと判別した場合には、モータ制御回路10Aは、チ
ョッパ制御のデューティ比を変更せず直ちにステップS
16に移行する。ステップS14において、モータ制御
回路10Aの回転速度比較手段13は、回転速度N(現
在)が目標速度N(目標)を超えていると判別した場合
には、直前のデューティ比変更後、所定時間を経過して
いるか否を判別する(ステップS20)。モータ制御回
路10Aは、それ以前にデューティ比変更が全く行なわ
れていない場合および直前に行なわれたデューティ比変
更から所定時間を経過している場合には、チョッパ制御
のデューティ比を小さくして(ステップS21)、ステ
ップS16に移行する。
【0041】また、ステップS20において、直前に行
なわれたデューティ比変更から所定時間を経過していな
いと判別した場合には、モータ制御回路10Aは、チョ
ッパ制御のデューティ比を変更せず直ちにステップS1
6に移行する。なお、上述において、デューティ比変更
後の所定時間については、デューティ比を変更しないよ
うにしているが、これは、直流モータM2の回転速度
が、デューティ比を変更しても直ちに追従せず、応答遅
れがあることを考慮したものである。したがって、所定
時間に代えて、チョッパ制御の所定周期、または回転検
出信号パルスの所定カウント数を用いるようにしてもよ
い。図10に示すように、回転速度N(現在)が目標速
度N(目標)に一致している状態では、モータ制御回路
10Aは、トランジスタQ1が一定周期一定デューティ
でオン/オフを繰り返し、トランジスタQ4が常時オン
となるように制御している。
【0042】モータ制御回路10Aは、回転速度N(現
在)の計測結果が目標速度N(目標)よりも遅いと判断
すると、その相違に応じて、モータ駆動回路5Aに対し
てチョッパ制御のデューティ比を大きく変更させるべく
モータ制御信号を与える。具体的には、例えばトランジ
スタQ1の周期的なオン/オフ動作における一周期中の
オン期間の割合をオフ期間に対して相対的に大きくす
る。例えば、当初は、デューティ比50%として制御を
行なっていたとすれば、デューティ比を75%に変更し
てチョッパ制御を行ない、再度回転速度計測を行なう。
そして、モータ制御回路10Aは、回転速度N(現在)
の計測結果が目標速度N(目標)よりも速いと判断する
と、その相違に応じて、モータ駆動回路5Aに対してチ
ョッパ制御のデューティ比を小さく変更させるべくモー
タ制御信号を与える。
【0043】具体的には、例えばトランジスタQ1の周
期的なオン/オフ動作における一周期中のオン期間の割
合をオフ期間に対して相対的に小さくする。例えば、デ
ューティ比75%として制御を行なっていた場合に、デ
ューティ比を50%に変更してチョッパ制御を行ない、
再度回転速度計測を行なう。それでも、回転速度N(現
在)の計測結果が目標速度N(目標)よりも速いと判断
すると、モータ制御回路10Aは、その相違に応じて、
モータ駆動回路5Aに対してチョッパ制御のデューティ
比をさらに小さく変更させるべくモータ制御信号を与え
る。具体的には、例えばトランジスタQ1の周期的なオ
ン/オフ動作における一周期中のオン期間のオフ期間に
対する相対的な割合をさらに小さくする。例えば、デュ
ーティ比50%として制御を行なっていた場合に、デュ
ーティ比を25%に変更してチョッパ制御を行ない、再
度回転速度計測を行なう。
【0044】ここで、チョッパ制御を行なっているとき
の回転検出用ブラシBD2の出力のノイズ除去後の電圧
について説明する。通常の、つまり直流制御のときの、
波形においてほとんど電圧を発生していない低電圧部分
をL部、電圧が漸次増加する右肩上がりの電圧波形を発
生している部分をH部とすると、L部についてはチョッ
パ制御区間であってもトランジスタQ4が常にオンとな
っているため電極用ブラシB22は、ほぼ共通低電位
(グラウンドレベル)であり、電極用ブラシB22と4
0°の角度をなす回転検出用ブラシBD2は整流子によ
って電極用ブラシB22にショート(短絡)されるから
ほぼ共通低電位である。H部については、例えば図10
のA部について考えてみると、トランジスタQ1がオフ
となっているため直流モータM2の電極(電極用ブラシ
B21、B22)には外部電圧は加わっていない。しか
しながら、上述したように、直流モータM2が回転して
いると、回転子コイルに誘導起電力による電圧が発生し
ているため、H部にやはり電圧があらわれることになる
(回転速度が遅くなると発生する電圧が小さくなるので
検出は難しくなる)。
【0045】この実施の形態による直流モータの回転制
御装置では、直流モータM2をチョッパ制御により制御
し、計測した回転速度N(現在)が目標速度N(目標)
未満となると、回転速度をあげるために、チョッパ制御
のデューティ比を大きくして回転速度を上昇させる。ま
た、回転速度N(現在)が目標速度N(目標)を超えた
場合に、回転速度を目標速度N(目標)まで落とすため
に、チョッパ制御のデューティ比を小さくして回転速度
を低下させる。上述した実施の形態が本発明の請求項4
にほぼ対応する。
【0046】図11は、本発明の第4の実施の形態に係
る直流モータの回転制御装置の構成を示している。図1
1に示す直流モータの回転制御装置は、図8の直流モー
タの回転制御装置とほぼ同様に構成され、モータ駆動回
路5Aに代えてモータ駆動回路5Bが、モータ制御回路
10Aに代えてモータ制御回路10Bがそれぞれ設けら
れている。すなわち、図11に示す直流モータの回転制
御装置の基本構成は、図8に示した第3の実施の形態に
係る構成とほぼ同様である。図8の直流モータの回転制
御装置との回路上の相違点は、モータ駆動回路5Bの内
部構成であり、トランジスタQ1〜Q4で構成されるブ
リッジ回路の前段にデコーダDEC1を有することであ
る。この場合のモータ駆動回路5Bの機能としては、モ
ータ制御回路10Bの回転速度比較手段13Aからモー
タ制御信号として供給される各1ビットの入力信号IN
1およびIN2の2ビットの組合わせにより、図12に
真理値表を示すようにモータの時計方向回転、反時計方
向回転、ブレーキ(シャント)および停止の4つの状態
をとることができる。
【0047】このようなモータ駆動回路5Bは、制御信
号が少なくて済むため直流モータの回転を制御する機器
に広く利用することができる。この場合、モータ駆動回
路5Bは、モータ制御信号IN1およびIN2に応動す
るデコーダDEC1の出力OUT1、OUT2、OUT
3およびOUT4により、それぞれトランジスタQ1、
Q2、Q3およびQ4をオン/オフ動作させる。また、
モータ制御回路10Bは、図8のモータ制御回路10A
とほぼ同様にマイクロコンピュータ等を用いて、回転速
度算出手段11および累積回転数算出手段12を有して
構成され、モータ制御回路10Aにおける回転速度比較
手段13に代えて、若干異なる回転速度比較手段13A
を設けている。この場合の回転速度比較手段13Aは、
回転速度算出手段11で算出された回転速度N(現在)
を目標速度N(目標)と比較し、直流制御とチョッパ制
御とを組み合わせて、目標速度N(目標)を得るべくモ
ータ制御信号を生成するが、チョッパ制御期間中は、回
転速度N(現在)と目標速度N(目標)との比較結果を
無視するか、あるいは回転速度算出手段11による回転
速度の検出結果を無視するかして、モータ駆動回路5B
に供給されるモータ制御信号に反映させない。
【0048】次に、図11の直流モータの回転制御装置
の動作について、図13に示す要部のフローチャートを
参照して説明する。モータ制御回路10Bからのモータ
制御信号により、モータ駆動回路5Bを介して、直流モ
ータM2に直流電圧が印加され、直流モータM2が回転
を始める。直流モータM2の回転速度は、時定数的に増
加して定常回転となる。モータ制御回路10Bは、直流
モータM2の回転検出信号から回転速度N(現在)を算
出し、回転速度N(現在)が予め設定された目標速度N
(目標)よりも速くなった場合、速度を下げるために、
その時点から一定期間、いわゆるチョッパ制御に切換え
て、直流モータM2への通電のオン/オフを繰り返し
て、間欠的に給電することにより、直流モータM2の回
転速度Nを目標の回転速度N(目標)とするように動作
する。図13は、このような動作の流れを示している。
【0049】直流モータM2が停止している状態におい
て、モータ制御回路10Bからモータ制御信号IN1=
“H”およびIN2=“L”が出力されると、モータ駆
動回路5BのトランジスタQ1とトランジスタQ4がオ
ンとなり、直流モータM2の両端、つまり電極用ブラシ
B21と電極用ブラシB22との間、にほぼ電源電圧に
等しい電圧が印加され、直流モータM2が時計方向に回
転を始める(ステップS32)。したがって、モータの
回転に応じてパルス発生器4の出力には直流モータM2
の回転検出信号パルスがあらわれる。直流モータM2の
回転速度は、当初はゆっくりであるが、そのまま駆動電
圧を印加し続けると、回転速度が時定数的に増加し、直
流モータM2の発生トルクと負荷トルクとが釣り合った
ところで定常回転となる。
【0050】モータ制御回路10Bは、直流モータM2
の回転検出信号から回転速度N(現在)を算出し、回転
速度N(現在)が予め設定された目標速度N(目標)よ
り速くなった場合、直流モータM2への通電のオン/オ
フを繰り返して、間欠的に給電する、いわゆるチョッパ
制御を行なうことにより、直流モータM2の回転速度を
目標の回転速度とするように動作する。すなわち、モー
タ制御回路10Bは、回転速度算出手段11によって、
パルス発生器4の回転検出信号パルスからパルス間隔T
Mを計測し(ステップS33)、このパルス間隔TMの計
測結果に基づき、回転速度算出手段11によって、その
時点での回転速度N(現在)を算出する(ステップS3
4)。さらに、モータ制御回路10Bの回転速度比較手
段13Aは、回転速度算出手段11によって算出された
最新の回転速度N(現在)を、目標速度N(目標)と比
較し、該目標速度N(目標)を超えているか否かを判別
する(ステップS35)。ステップS35において、回
転速度比較手段13Aは、最新の回転速度N(現在)が
目標速度N(目標)を超えていなければ、回転を維持さ
せるが、このとき、モータ停止信号が与えられたか否か
を判別し(ステップS36)、モータ停止信号が与えら
れれば、直流モータM2を停止させる(ステップS3
7)。これは、何らかの理由によりいつまでも目標速度
に達せず、無限ループとなってしまうのを回避するため
である。
【0051】ステップS36において、モータ停止信号
が与えられなければ、ステップS33に戻り、上述と同
様にパルス間隔TMの計測、回転速度の算出および目標
速度との比較判別を繰り返す。ステップS35におい
て、回転速度比較手段13Aは、最新の回転速度N(現
在)が目標速度N(目標)を超えていると判別すれば、
モータ駆動回路5BのトランジスタQ1とトランジスタ
Q4を同時にオン/オフすることにより駆動電流をオン
/オフ制御して駆動電流の供給を断続するチョッパ制御
を開始する(ステップS38)。以後は、直流モータM
2の回転検出信号から回転速度を算出し、回転速度N
(現在)が予め設定された目標速度N(目標)よりも速
くなった場合には、デューティ比を小さくして減速さ
せ、目標速度より遅くなった場合には、デューティ比を
大きくして加速させることにより、直流モータM2の回
転速度を目標の回転速度とするように動作する。
【0052】モータ制御回路10Bは、チョッパ制御を
開始すると、モータ停止信号が与えられたか否かを判別
し(ステップS39)、モータ停止信号が与えられれ
ば、直流モータM2を停止させる(ステップS40)。
ステップS39においてモータ停止信号を検出しなけれ
ば、モータ制御回路10Bは、チョッパ制御開始後、所
定時間を経過したか否を判別する(ステップS41)。
モータ制御回路10Bは、チョッパ制御開始後、所定時
間を経過していなければ、ステップS39に戻り、モー
タ停止信号を検出する。ステップS41において、チョ
ッパ制御開始後、所定時間を経過していると判別されれ
ば、モータ制御回路10Bは、チョッパ制御を停止し
(ステップS42)、回転速度比較手段13Aからモー
タ制御信号IN1=“H”およびIN2=“L”を出力
して、モータ駆動回路5BのトランジスタQ1とトラン
ジスタQ4をオンとして、直流モータM2を直流制御す
る。
【0053】次に、モータ制御回路10Bは、回転速度
算出手段11によって、パルス発生器4の回転検出信号
パルスからパルス間隔TMを計測し(ステップS4
3)、このパルス間隔TMの計測結果に基づき、回転速
度算出手段11によって、その時点での回転速度N(現
在)を算出する(ステップS44)。さらに、モータ制
御回路10Bの回転速度比較手段13Aは、回転速度算
出手段11によって算出された最新の回転速度N(現
在)を、目標速度N(目標)と比較し、該目標速度N
(目標)を超えているか否かを判別する(ステップS4
5)。この目標速度N(目標)も、特定回転速度値でな
く特定の回転速度の範囲であってもよい。回転速度N
(現在)が、目標速度N(目標)を超えていなければ、
モータ制御回路10Bの回転速度比較手段13Aは、回
転速度N(現在)が該目標速度N(目標)未満であるか
否かを判別する(ステップS46)。回転速度N(現
在)が該目標速度N(目標)を未満でなければ、回転速
度N(現在)は目標速度N(目標)に一致しているの
で、モータ制御回路10Bは、そのまま、前回と同じデ
ューティ比に設定して(ステップS47)、ステップS
38に戻り、該デューティ比にてチョッパ制御を開始す
る。
【0054】ステップS45において、モータ制御回路
10Bの回転速度比較手段13Aは、回転速度N(現
在)が目標速度N(目標)を超えていると判別した場合
には、チョッパ制御のデューティ比を前回よりも小さな
デューティ比に設定して(ステップS48)、ステップ
S38に移行してチョッパ制御を開始する。また、ステ
ップS46において、モータ制御回路10Bの回転速度
比較手段13Aは、回転速度N(現在)が目標速度N
(目標)未満であると判別した場合には、チョッパ制御
のデューティ比を前回よりも大きなデューティ比に設定
して(ステップS49)、ステップS38に移行してチ
ョッパ制御を開始する。なお、この場合も、デューティ
比を設定してチョッパ制御を開始した後、所定時間につ
いてはチョッパ制御を停止しないようにしているが、こ
れは、直流モータM2の回転速度が、デューティ比を設
定してチョッパ制御を開始しても直ちに追従せず、応答
遅れがあることを考慮したものである。
【0055】次に、図11の直流モータの回転制御装置
における上述した動作について、図14に示す各部の波
形図を参照して説明する。図14には、直流制御状態お
よびチョッパ制御状態の繰り返しについて、トランジス
タQ1のオン/オフ制御信号、トランジスタQ4のオン
/オフ制御信号、微分回路の入力信号およびパルス発生
器4の出力となる回転信号パルスの各信号電圧波形を示
している。モータ制御回路10Bからモータ制御信号I
N1=“H”およびIN2=“L”が出力されると、モ
ータ駆動回路5BのトランジスタQ1とトランジスタQ
4がオンとなり、直流モータM2の両端、つまり第1の
電極用ブラシB21と第2の電極用ブラシB22との
間、にほぼ電源電圧に等しい電圧が印加され、直流モー
タM2が時計方向に回転を始める。それとほぼ同一のタ
イミングで、モータ制御回路10Bから時計方向回転に
応じた回転検出信号選択信号“H”が出力され、当該直
流モータM2の回転に応じてパルス発生器4の出力には
回転信号パルスがあらわれる。
【0056】直流モータM2の回転速度は、当初はゆっ
くりであるが、そのまま駆動電圧を印加し続けると、回
転速度が時定数的に増加し、最終的には直流モータM2
の発生トルクと負荷トルクとが釣り合ったところで定常
回転となる。モータ制御回路10Bは、直流モータM2
の回転信号から回転速度を算出し、回転速度が予め設定
された目標速度より速くなった場合、速度を下げるため
に、その時点から一定期間、直流モータM2への通電の
オン/オフを繰り返して、間欠的に給電することによ
り、直流モータM2の回転速度を目標の回転速度とする
ように動作する。この実施の形態におけるチョッパ制御
では、モータ駆動回路5BのトランジスタQ1とトラン
ジスタQ4が共にオンの状態と、トランジスタQ1とト
ランジスタQ4が共にオフの状態とが交互に繰り返され
る。チョッパ制御期間中の第1および第2の回転検出用
ブラシBD2aおよびBD2bのうちの選択された方の
出力は、図14に示すようにトランジスタQ1とトラン
ジスタQ4が共にオフとなる期間に電位が不安定になる
(図14における微分回路入力の入力信号波形を破線で
示す部分)。これは、トランジスタQ1とトランジスタ
Q4が共にオフとなると、第1または第2の回転検出用
ブラシBD2aまたはBD2bが回路から全く切り離さ
れるためである。
【0057】したがって、パルス発生器4の出力も不安
定になり、パルス幅が変化したり、本来は、直流モータ
M2の回転信号が存在しないはずの部分にもパルスがあ
らわれることになる。したがって、モータ制御回路10
Bの回転速度算出手段11または回転速度比較手段13
A等においては、チョッパ制御の期間中は回転速度検出
を行なわず、所定時間後、直流制御に戻して回転速度検
出を行ない、これを繰り返すことにより最終的に目標と
する回転速度を達成するようにしている。なお、チョッ
パ制御開始後に、チョッパ制御を停止させ直流制御とし
て回転速度検出を行なうまでの所定時間は、チョッパ制
御による応答速度を考慮して決定すればよい。また、チ
ョッパ制御を停止させ直流制御としておいて回転速度検
出を行なう期間は、比較器8の回転信号パルスを少なく
とも2個検出できれば良く、短い時間でよい。
【0058】本発明の第5の実施の形態に係る直流モー
タの回転制御装置は、第4の実施の形態の図11に示す
構成において、回転速度算出手段の前段にパルス間隔計
測手段(図示せず)を付加したものであり、図15のフ
ローチャートに示すような制御を行なう。この第5の実
施の形態における直流モータの回転制御装置では、モー
タ制御装置は、チョッパ制御中、チョッパ制御を停止さ
せて、直流モータM2の回転検出信号から回転速度N
(現在)を算出し、その結果が予め設定された目標速度
N(目標)よりも遅くなった場合、速度を上げるために
デューティ比を大きくして、その時点から一定時間T
CHPチョッパ制御を行い、回転速度N(現在)が目標速
度N(目標)よりも速くなった場合、速度を下げるため
にデューティ比を小さくして、その時点から一定時間T
CHPチョッパ制御を行なう。
【0059】但し、この場合の一定時間TCHPとは、直
前のパルス間隔計測手段の計測結果TMから求められる
時間で、例えばTCHP=0.7TMである。そして、期間
CHPについては回転検出信号パルスの検出を行なわ
ず、期間TCHP経過後のトランジスタQ1とトランジス
タQ4が共にオンとなった直流制御の状態で検出を開始
し、回転検出信号パルスの立ち上がりを検出するまで
は、トランジスタQ1とトランジスタQ4が、共にオン
の状態を保持する。一方、毎回のチョッパ制御の開始直
前の回転検出信号パルスの立ち上がりを検出した時点か
ら基準クロックのカウントを始めておき、チョッパ制御
後の次の直流制御の状態でパルスの立ち上がりを検出し
たら、パルス間隔の計測結果TMを算出し、再度所定時
間TCHP(=0.7TM)だけチョッパ制御を行ない(こ
のとき必要であればデューティを変更する)、以後これ
を繰り返す。
【0060】すなわち、第5の実施の形態に係る直流モ
ータの回転制御装置の動作について、図15に示す要部
のフローチャートおよび図16に示す各部の波形図を参
照して説明する。図16には、直流制御状態およびチョ
ッパ制御状態の繰り返しについて、トランジスタQ1の
オン/オフ制御信号、トランジスタQ4のオン/オフ制
御信号、微分回路2の入力信号およびパルス発生器4の
出力となる回転検出信号パルスの各信号電圧波形を示し
ている。図16のトランジスタQ1のオン/オフ制御信
号波形およびトランジスタQ4のオン/オフ制御信号波
形においては、チョッパ制御の周波数を充分に高くした
場合を示しており、チョッパ制御を停止した直流制御期
間がパルス状に示されている。直流モータM2が回転し
ている状態において、直流モータM2の回転に応じてパ
ルス発生器4の出力には直流モータM2の回転検出信号
パルスがあらわれる。但し破線で示した部分(TCHP
期間に相当)は擬似パルスが現れるため回転検出信号パ
ルスの検出は行わない。
【0061】この実施の形態では、モータ制御回路10
Bは、所定時間ずつチョッパ制御を行ない、チョッパ制
御のデューティ比を変更することにより、直流モータM
2の回転速度を制御している。すなわち、所定時間T
CHP(例えば0.7TM)だけチョッパ制御を行なう毎
に、直流モータM2の回転検出信号から回転速度を算出
し、回転速度が予め設定された目標速度より速くなった
場合には、減速させるべくデューティ比(オンデューテ
ィ〜一周期におけるオン時間の割合)を小さくして、所
定時間TCHP(例えば0.7TM)だけチョッパ制御を行
ない、目標速度より遅くなった場合には、加速させるべ
くデューティ比を大きくして、所定時間TCH P(例えば
0.7TM)だけチョッパ制御を行なうことにより、直
流モータM2の回転速度を目標の回転速度とするように
動作する。
【0062】すなわち、モータ制御回路10Bは、パル
ス間隔計測手段(図示せず)および回転速度算出手段1
1によって、パルス発生器4の回転検出信号パルスから
パルス間隔TMを計測し(ステップS51)、このパル
ス間隔TMの計測結果に基づき所定時間TCHP(=0.7
M)を求め(ステップS52)、さらにパルス間隔T M
の計測結果に基づき、回転速度算出手段11によって、
その時点での回転速度N(現在)を算出する(ステップ
S53)。次に、モータ制御回路10Bの回転速度比較
手段13Aは、回転速度算出手段11によって算出され
た最新の回転速度N(現在)を、目標速度N(目標)と
比較し、該目標速度N(目標)未満であるか否かを判別
する(ステップS54)。なお、目標速度N(目標)
は、特定回転速度値でなく特定の回転速度の範囲である
場合もある。回転速度N(現在)が、目標速度N(目
標)未満でなければ、モータ制御回路10Bの回転速度
比較手段13Aは、回転速度N(現在)が該目標速度N
(目標)を超えているか否かを判別する(ステップS5
5)。回転速度N(現在)が該目標速度N(目標)を超
えていなければ、回転速度N(現在)は目標速度N(目
標)に等しいので、モータ制御回路10Bは、そのまま
のデューティ比でチョッパ制御を継続する(ステップS
56)。
【0063】そして、モータ制御回路10Bは、モータ
停止信号が与えられたか否かを判別し(ステップS5
7)、モータ停止信号が与えられていなければ、所定時
間TCH P経過したか否かが判別され(ステップS5
8)、所定時間TCHPを経過していなければ、ステップ
S57に戻る。ステップS58において、所定時間T
CHPを経過したと判定されれば、モータ制御回路10B
は、チョッパ制御を停止させる(ステップS59)。さ
らに、モータ制御回路10Bは、モータ停止信号が与え
られたか否かを判別し(ステップS60)、モータ停止
信号が与えられていなければ、ステップS51に戻る。
ステップS57およびステップS60において、モータ
停止信号が与えられていると判別された場合、モータ制
御回路10Bは、直流モータM2を停止させる(ステッ
プS61)。
【0064】ステップS54において、モータ制御回路
10Bの回転速度比較手段13Aは、回転速度N(現
在)が目標速度N(目標)未満であると判別した場合に
は、直前のデューティ比変更後、所定パルス数の回転検
出信号パルスをカウントしたか否かを判別する(ステッ
プS62)。モータ制御回路10Bは、それ以前にデュ
ーティ比変更が全く行なわれていない場合および直前に
行なわれたデューティ比変更以後、所定パルス数をカウ
ントしている場合には、チョッパ制御のデューティ比
(オンデューティ)を大きくして(ステップS63)、
ステップS57に移行する。また、ステップS62にお
いて、直前に行なわれたデューティ比変更から所定パル
ス数をカウントしていないと判別した場合には、モータ
制御回路10Bは、チョッパ制御のデューティ比を変更
せず直ちにステップS57に移行する。
【0065】ステップS55において、モータ制御回路
10Bの回転速度比較手段13Aは、回転速度N(現
在)が目標速度N(目標)を超えていると判別した場合
には、直前のデューティ比変更後、所定パルス数をカウ
ントしたか否を判別する(ステップS64)。モータ制
御回路10Bは、それ以前にデューティ比変更が全く行
なわれていない場合および直前に行なわれたデューティ
比変更以後所定パルス数をカウントしている場合には、
チョッパ制御のデューティ比を小さくして(ステップS
65)、ステップS57に移行する。また、ステップS
64において、直前に行なわれたデューティ比変更から
所定パルス数をカウントしていないと判別した場合に
は、モータ制御回路10Bは、チョッパ制御のデューテ
ィ比を変更せず直ちにステップS57に移行する。
【0066】なお、上述において、デューティ比変更後
に所定パルス数の回転検出信号パルスをカウントするま
での期間についてはデューティ比を変更しないようにし
ているが、これは、直流モータM2の回転速度が、デュ
ーティ比を変更しても直ちに追従せず、応答遅れがある
ことを考慮したものである。上述のように、チョッパ制
御時に、回転検出用ブラシBD2が実質的に回路から切
り離されるようなモータ駆動回路5Bを使用したときに
もモータの回転速度を目標の速度に制御することができ
る。次に、上述した本発明の第1〜第5の実施の形態に
よる直流モータの回転検出装置および回転制御装置にお
いて、回転検出に用いている回転検出用ブラシについ
て、詳細に検討する。
【0067】図17は、本発明に係る回転検出用ブラシ
BD3を、一対の電極用ブラシB31およびB32のう
ちの一方、すなわち電極用ブラシB32に対し60°の
角度位置に配置した例である。この場合、整流子CM3
に対する接触位置について、回転検出用ブラシの接触位
置との角度差が小さい方の電極用ブラシをB32とし、
接触位置の角度差が大きい方の電極用ブラシをB31と
する。図17の(a)〜(e)は、図17(a)を基準
として、整流子CM3が時計方向に順次30°ずつ回転
した状態をそれぞれ示したものである。図18は、図1
7(a)〜(e)のように整流子CM3つまり回転子が
回転したときの回転検出用ブラシBD3の出力Vの予測
される電圧波形である。図18の波形は、図23に示す
モータの駆動電圧のリップルから回転数を検出する場合
の波形と比較してわかるように、60°毎に出力が大き
く変化している。
【0068】同様に図19は、本発明に係る回転検出用
ブラシBD3′を、一対の電極用ブラシB31およびB
32のうちの一方、すなわち電極用ブラシB32に対し
40°の角度位置に配置した例である。図19の(a)
〜(g)は、図19(a)を基準として、整流子CM3
が時計方向に順次20°ずつ回転した状態をそれぞれ示
したものである。図20は、図19(a)〜(g)のよ
うに整流子CM3が回転したときの回転検出用ブラシB
D3′の出力Vの予測される電圧波形である。これら図
18および図20のような波形であれば、ローパスフィ
ルタを通すことにより、出力Vからリップルを含めた高
周波成分を除去した波形をもとに回転数に係る情報を検
出することができることがわかる。その他、本発明は、
上述し且つ図面に示す実施の形態にのみ限定されるもの
ではなく、その要旨を変更しない範囲内において種々変
形して実施することが可能である。このように構成すれ
ば、直流モータの回転方向および/または直流モータに
加わる電圧の変動にかかわらず、回転速度の誤検出を起
す虞れがなく、ブラシ式直流モータの効果的な回転検出
に基づく適切な回転制御を行うことが可能となる。
【0069】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、簡
単で且つスペースを占有しない構成により、ブラシ式直
流モータの回転速度および回転数を的確に検出し、効果
的な回転制御を可能とする直流モータの回転検出装置お
よび回転制御装置を提供することができる。特に、本発
明の請求項1の直流モータの回転検出装置によれば、回
転子コイルに接続され且つ該回転子コイルと共に回転子
に設けられた整流子に摺接し、直流駆動電圧を該整流子
により切換えて前記回転子コイルに供給する一対の電極
用ブラシを、固定子と一体的に設けた直流モータにおけ
る前記回転子の回転方向、回転速度および回転位置の少
なくともいずれかを検出する回転検出装置において、前
記一対の電極用ブラシとは別途に固定子側に回転検出用
ブラシを設け、前記回転子の回転を検出するとともに、
該回転検出用ブラシにより検出される電圧を微分手段で
微分し、この微分手段の微分出力によりパルス発生手段
を回転速度に対応する時間間隔でトリガして所定パルス
幅のパルスを発生させて回転検出信号を得る構成によ
り、単一の回転検出用ブラシを効果的に用いて、簡単で
且つスペースを占有しない構成により、ブラシ式直流モ
ータの回転速度および回転数を的確に検出し、効果的な
回転検出が可能となる。
【0070】また、本発明の請求項2の直流モータの回
転検出装置によれば、は、前記パルス発生手段の出力パ
ルス幅tw〔sec〕を、前記直流モータの最大回転速度
をN〔rpm〕とし且つ極数をnとしたとき、 tw<(60/nN) であらわされる範囲内とすることにより、特に、モータ
の極数にも対応して確実に且つ効果的な回転検出を行な
うことが可能となる。
【0071】本発明の請求項3の直流モータの回転制御
装置によれば、回転子コイルに接続され且つ該回転子コ
イルと共に回転子に設けられた整流子に摺接し、直流駆
動電圧を該整流子により切換えて前記回転子コイルに供
給する一対の電極用ブラシを、固定子と一体的に設けた
直流モータの前記回転子の回転動作を制御する回転制御
装置において、前記一対の電極用ブラシとは別途に固定
子側に、前記回転子の回転を検出するための回転検出用
ブラシを設け、モータ駆動回路より前記一対の電極用ブ
ラシに前記直流駆動電圧を供給し、前記回転検出用ブラ
シにより検出される電圧を微分回路で微分し、該微分回
路の出力により回転速度に対応する時間間隔でパルス発
生回路をトリガして所定パルス幅のパルスを発生し、前
記パルス発生回路の出力に応動して前記モータ駆動回路
を制御する構成により、特に、簡単で且つスペースを占
有しない簡単な構成を用いて、ブラシ式直流モータの効
果的な回転検出に基づく適切な回転制御を行なうことが
可能となる。
【0072】本発明の請求項4の直流モータの回転制御
装置によれば、前記モータ制御回路が、前記パルス発生
回路の出力パルスに基づいて前記回転子の回転速度を求
める回転速度算出手段、前記回転速度算出手段で算出さ
れた回転速度を目標とするモータ回転速度と比較する回
転速度比較手段、および前記回転速度比較手段の比較結
果に基づくチョッパ制御により前記モータ駆動回路の駆
動出力を制御して前記目標とするモータ回転速度とする
チョッパ制御手段を含む構成であることにより、特に、
的確な回転速度検出に基づく効果的な回転制御が可能と
なる。本発明の請求項5の直流モータの回転制御装置に
よれば、前記モータ制御回路が、前記チョッパ制御手段
によるチョッパ制御時に、前記回転速度算出手段による
回転速度検出を無効とする速度検出抑止手段をさらに含
む構成により、特に、回転速度検出の誤検出を防止して
効果的な回転制御が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る直流モータの
回転検出装置の構成を模式的に示すブロック図である。
【図2】図1の直流モータの回転検出装置のノイズ除去
回路の具体的な構成の一例を示す回路構成図である。
【図3】図1の直流モータの回転検出装置の微分回路の
具体的な構成の一例を示す回路構成図である。
【図4】図1の直流モータの回転検出装置の微分回路の
具体的な構成の他の一例を示す回路構成図である。
【図5】図1の直流モータの回転検出装置のパルス発生
器の具体的な構成の一例を示す回路構成図である。
【図6】図1の直流モータの回転検出装置の動作を説明
するための各部波形図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る直流モータの
回転制御装置の構成を模式的に示すブロック図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係る直流モータの
回転制御装置の構成を模式的に示すブロック図である。
【図9】図8の直流モータの回転制御装置の動作を説明
するための要部のフローチャートである。
【図10】図8の直流モータの回転制御装置の動作を説
明するための各部波形図である。
【図11】本発明の第4の実施の形態に係る直流モータ
の回転制御装置の構成を模式的に示すブロック図であ
る。
【図12】図11の直流モータの回転制御装置の動作を
説明するための真理値表を示す図である。
【図13】図11の直流モータの回転制御装置の動作を
説明するための要部のフローチャートである。
【図14】図11の直流モータの回転制御装置の動作を
説明するための各部波形図である。
【図15】本発明の第5の実施の形態に係る直流モータ
の回転制御装置の動作を説明するための要部のフローチ
ャートである。
【図16】図15に係る直流モータの回転制御装置の動
作を説明するための各部波形図である。
【図17】本発明に係る直流モータの回転検出装置の動
作を説明するための回転検出用ブラシをある位置に設定
したときの整流子と各ブラシとの位置関係の変化を説明
するための模式図である。
【図18】図17の直流モータの回転検出装置の動作を
説明するための回転検出用ブラシの出力信号の波形図で
ある。
【図19】本発明に係る直流モータの回転検出装置の動
作を説明するための回転検出用ブラシを他の位置に設定
したときの整流子と各ブラシとの位置関係の変化を説明
するための模式図である。
【図20】図19の直流モータの回転検出装置の動作を
説明するための回転検出用ブラシの出力信号の波形図で
ある。
【図21】一般的な3極直流モータの原理構成を説明す
るための模式図である。
【図22】従来の3極直流モータにおける回転検出手法
を説明するための模式図である。
【図23】図22の3極直流モータにおける回転検出手
法における信号波形を説明するための模式図である。
【図24】従来の回転検出用ブラシを用いた直流モータ
における回転制御装置の一例の構成を説明するための模
式図である。
【図25】図24の回転制御装置における各部信号波形
を説明するための模式図である。
【符号の説明】
1 ノイズ除去回路 2 微分回路 3 増幅器 4 パルス発生器 5,5A,5B モータ駆動回路 10,10A,10B モータ制御回路 11 回転速度算出手段 12 累積回転数算出手段 13,13A 回転速度比較手段 SW1 スイッチ E1,E2,E3 駆動電源 M1,M2 直流モータ B11,B12,B21,B22,B31,B32 電
極用ブラシ BD1,BD2,BD3,BD3′ 回転検出用ブラシ CM3 整流子 ZD1 定電圧ダイオード(ツェナーダイオード) R1,R2,R3,R4 抵抗 C1,C2,C3,C4 コンデンサ D1,D2 ダイオード NOR ノアゲート INV インバータ BUF バッファ回路 Q1,Q2 pnpトランジスタ Q3,Q4 npnトランジスタ DA1,DA2,DA3,DA4 ドライバ DEC1 デコーダ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H02K 11/00 C (72)発明者 鶴川 育也 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 5H571 BB10 CC01 EE02 FF09 GG02 HA08 HD02 JJ23 KK05 LL15 LL23 LL31 5H611 AA05 BB01 BB03 PP05 QQ01 QQ03 RR00 TT01 TT04 TT06 UA01 5H613 AA05 BB04 BB14 5H623 AA09 BB07 GG11 HH01 JJ01 JJ14 LL13

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転子コイルに接続され且つ該回転子コ
    イルと共に回転子に設けられた整流子に摺接し、直流駆
    動電圧を該整流子により切換えて前記回転子コイルに供
    給する一対の電極用ブラシを、固定子と一体的に設けた
    直流モータにおける前記回転子の回転速度および回転位
    置の少なくともいずれかを検出する回転検出装置におい
    て、 前記一対の電極用ブラシとは別途に固定子側に設けら
    れ、前記回転子の回転を検出するための回転検出用ブラ
    シと、 前記回転検出用ブラシを介して得られる電圧を微分する
    微分手段と、 前記微分手段により回転速度に対応する時間間隔でトリ
    ガされて所定パルス幅のパルスを発生するパルス発生手
    段とを具備することを特徴とする直流モータの回転検出
    装置。
  2. 【請求項2】 前記パルス発生手段は、前記直流モータ
    の最大回転速度をN〔rpm〕とし且つ極数をnとしたと
    き、出力パルス幅tw〔sec〕を、 tw<(60/nN) であらわされる範囲内としたことを特徴とする請求項1
    に記載の直流モータの回転検出装置。
  3. 【請求項3】 回転子コイルに接続され且つ該回転子コ
    イルと共に回転子に設けられた整流子に摺接し、直流駆
    動電圧を該整流子により切換えて前記回転子コイルに供
    給する一対の電極用ブラシを、固定子と一体的に設けた
    直流モータの前記回転子の回転動作を制御する回転制御
    装置において、 前記一対の電極用ブラシに前記直流駆動電圧を供給して
    当該直流モータを駆動するモータ駆動回路と、 前記一対の電極用ブラシとは別途に固定子側に設けら
    れ、前記回転子の回転を検出するための回転検出用ブラ
    シと、 前記回転検出用ブラシを介して得られる電圧を微分する
    微分回路と、 前記微分回路により回転速度に対応する時間間隔でトリ
    ガされて所定パルス幅のパルスを発生するパルス発生回
    路と前記パルス発生回路により生成されるパルスに基づ
    いて、前記回転子の回転速度および累積回転数のうちの
    少なくともいずれかを求め、その回転速度および累積回
    転数のうちの少なくともいずれかに基づいて前記モータ
    駆動回路を制御するモータ制御回路とを具備することを
    特徴とする直流モータの回転制御装置。
  4. 【請求項4】 前記モータ制御回路は、 前記パルス発生回路の出力パルスに基づいて前記回転子
    の回転速度を求める回転速度算出手段と、 前記回転速度算出手段で算出された回転速度を目標とす
    るモータ回転速度と比較する回転速度比較手段と、 前記回転速度比較手段の比較結果に基づくチョッパ制御
    により前記モータ駆動回路の駆動出力を制御して前記目
    標とするモータ回転速度とするチョッパ制御手段とを含
    むことを特徴とする請求項3に記載の直流モータの回転
    制御装置。
  5. 【請求項5】 前記モータ制御回路は、 前記チョッパ制御手段によるチョッパ制御時に、前記パ
    ルス発生回路に基づく回転速度検出を無効とする速度検
    出抑止手段をさらに含むことを特徴とする請求項4に記
    載の直流モータの回転制御装置。
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