JP2001298980A - 直流モータの回転制御装置 - Google Patents

直流モータの回転制御装置

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JP2001298980A
JP2001298980A JP2000256513A JP2000256513A JP2001298980A JP 2001298980 A JP2001298980 A JP 2001298980A JP 2000256513 A JP2000256513 A JP 2000256513A JP 2000256513 A JP2000256513 A JP 2000256513A JP 2001298980 A JP2001298980 A JP 2001298980A
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motor
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JP2000256513A
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Yoshimi Ono
好美 大野
Kenji Koyama
憲次 小山
Ikuya Tsurukawa
育也 鶴川
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単で且つスペースを占有しない構成によ
り、ブラシ式直流モータの回転方向毎に回転速度および
回転数を的確に検出し、効果的な回転制御をする。 【解決手段】 直流モータ13には、回転検出用ブラシ
BD2a,BD2bを設け、これらにより得られる回転
検出信号は、ノイズが除去され、回転検出信号選択信号
に応じた一方が選択されて、比較器14に与えられる。
比較器14は、回転検出信号と比較基準電圧とを比較し
て、回転速度に応じたパルス周期およびパルス幅のパル
ス列を出力する。モータ制御回路15のパルス間隔計測
手段151は、比較器14の出力パルスのパルス間隔を
計測して回転速度算出手段152に与え、パルス間隔に
基づいてモータの回転速度を算出する。速度−電圧換算
手段153は、回転速度算出手段152により算出され
た回転速度と目標とする回転速度に基づき、目標とする
回転速度にするための駆動電圧を出力可変電源回路11
に供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機械的作動の駆動
源として直流モータ(DCモータ)を用い且つ該直流モ
ータの回転速度の安定化および累積回転数の制御が要求
される装置に係り、特に、回転子コイルに接続され且つ
該回転子コイルと共に回転子に設けられた整流子に、固
定子と一体的に設けられた一対の電極用ブラシを摺接
し、直流駆動電圧を、該電極用ブラシおよび整流子によ
り切換えて前記回転子コイルに供給して、直流モータに
おける前記回転子の回転方向、回転速度および回転位置
の少なくともいずれかを検出して前記回転子の回転動作
を制御するのに好適な直流モータの回転制御装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、カメラにおけるズームレンズか
らなる撮影レンズをズーミングさせるためのズーム動
作、測距情報等の被写体距離情報に基づき撮影レンズお
よび結像面の少なくとも一方を光軸に沿ってフォーカシ
ング駆動して合焦させるためのフォーカス駆動、あるい
は撮影フィルムの巻上げおよび巻戻しを行なうためのフ
ィルム給送駆動などの機械的作動の駆動源として、ブラ
シ式の直流モータが用いられることが多い。ブラシ式の
直流モータは、固定子に永久磁石等を用いた複数の固定
磁極を形成し、回転子の複数の磁極を形成する複数の回
転子コイルに、回転子と一体に回転する整流子および固
定子側から該整流子に摺接するブラシを介して、直流駆
動電圧を回転角度に応じて切換えて供給して回転子を回
転させる。
【0003】このような直流モータとしては、例えば3
極モータの場合、図10に示すように、直流駆動電源E
0から一対の電極用ブラシB01およびB02を介し
て、これら一対の電極用ブラシB01およびB02に摺
接する整流子CM0に給電する。一対の電極用ブラシB
01およびB02は、整流子CM0に対して180°異
なる位置で当接している。整流子CM0は、回転子と一
体に動作する円筒面を形成して設けられ、この場合、該
円筒面を等角度間隔でほぼ120°毎に3等分した接片
で構成される。整流子CM0の各隣接する接片間に3個
の回転子コイルがそれぞれ接続されて、これら回転子コ
イルにより3個の回転子磁極を形成する。これら回転子
磁極は、回転角度に応じて、電極用ブラシB01および
B02と整流子CM0の各接片との接触状態が変化する
ことによって、極性が変動して、固定子側の永久磁石か
らなる、例えば一対の固定子磁極(図示せず)との間で
回転駆動力を発生する。回転子の回転に伴い、各回転子
磁極が各固定子磁極に逐次対峙し且つ電極用ブラシB0
1およびB02と整流子CM0の各接片との接触状態が
変化して、各回転子磁極の極性が逐次変動することによ
って、回転子が継続的に回転する。
【0004】すなわち、電源E0から一対の電極用ブラ
シB01およびB02に電圧が印加されると、電極用ブ
ラシB01およびB02のうちの一方から他方に回転子
コイルを介して電流が流れ、回転子コイルにより磁界を
発生して、回転子磁極を形成する。このように回転子コ
イルにより発生した磁界と、固定子磁極による磁界との
作用により、回転子が回転する。このようなモータの回
転を検出する方法としては、ロータリエンコーダ方式が
一般的である。すなわち、モータの回転出力軸またはそ
れに応動する伝達機構内に、周面にスリットを形成した
回転スリット円盤を設け、該回転スリット円盤の周面の
スリットをフォトインタラプタで検出することにより、
回転を検出する。この方法は、的確な回転検出を行なう
ことができるが、ロータリエンコーダを構成する回転ス
リット円盤およびフォトインタラプタ等が必要となり、
そのためのスペースの増大およびコストの上昇を伴うこ
ととなる。
【0005】また、図11および図12に示すようにモ
ータに流れる電流のリップルから回転を検出する方法も
ある。すなわち、図11に示すように、駆動電源E0か
らモータの駆動電流を一方の、例えば電極用ブラシB0
2に給電する給電路に抵抗R0を直列に介挿して、抵抗
R0の端子電圧を検出して、図12に示すような60°
周期のリップル波形を得る。このリップル波形は、回転
子の回転角度位置に対応しているから、これを適宜波形
整形するなどして、回転角度位置に応じたパルス信号を
得ることができる。この方法は、コストおよびスペース
の面では有利であるが、ノイズ等による誤検出のおそれ
があるなど、検出精度の面で不安がある。これに対し
て、特開平4−190658号公報および特開平6−1
89504号公報等には、一対の電極用ブラシとは別に
一対の回転検出用ブラシを設けて回転検出を行なう方式
が示されている。一対の回転検出用ブラシは、一対の電
極用ブラシと同様に整流子に摺接して、整流子にあらわ
れる電圧を検出する。これら一対の回転検出用ブラシで
検出した信号を用いて回転子の回転を検出する。
【0006】上記特開平4−190658号公報には、
具体的には、例えば、図13に示すような構成が開示さ
れている。モータM0の一対の電極用ブラシB01およ
びB02とは別途に一対の回転検出用ブラシを構成する
第1の回転検出用ブラシBD0aおよび第2の回転検出
用ブラシBD0bが設けられている。まず、モータ駆動
系の構成について説明する。第2の回転検出用ブラシB
D0bには、微分回路101、時定数リセット回路10
2および時定数回路103が順次接続されている。比較
基準電圧発生部104の出力が反転入力端に接続された
比較器105の非反転入力端に上記時定数回路103の
出力が接続される。比較器105の出力は、図示極性の
ダイオード106を介してリレー107(の励磁コイ
ル)の一端に接続される。リレー107(の励磁コイ
ル)の他端は、駆動電源E0の一端に接続される。
【0007】駆動電源E0には、リレー107の接点1
07aを介して一対の電極用ブラシB01およびB02
が接続されている。リレー107(の励磁コイル)の前
記一端は、図示極性のダイオード108を介してモータ
起動回路109のトランジスタ109aのコレクタに接
続されている。トランジスタ109aのベースには、抵
抗109bを介してモータ起動信号が供給され、トラン
ジスタ109aのベースとエミッタとの間に抵抗109
cが接続されている。トランジスタ109aのエミッタ
は、駆動電源E0の他端に接続されている。また、回転
方向検知系は、次のように構成される。第1の回転検出
用ブラシBD0aは、第1の電圧変換回路110aを介
してフリップフロップ(D−フリップフロップ)111
のデータ端Dに接続されている。第2の回転検出用ブラ
シBD0bは、第2の電圧変換回路110bを介してフ
リップフロップ111のクロック端Cに接続されてい
る。
【0008】図14に、このような構成におけるモータ
駆動系の各部の信号波形、つまり、モータ起動回路10
9に入力されるモータ起動信号、第2の回転検出用ブラ
シBD0bの検出信号VBB、微分回路101の出力信
号SB0、時定数回路103の出力信号SC0、比較器
105の出力信号SD0、リレー107の動作信号およ
び駆動電源E0からモータM0への駆動電源供給の各波
形が示されている。モータ起動信号によりモータ起動回
路109の トランジスタ109aがオンとなると、リ
レー107がオンとなって接点107aが閉じ、電極用
ブラシB01およびB02を介してモータM0に電力が
供給され、モータM0の回転が開始される。モータM0
の回転に伴い第2の回転検出用ブラシBD0bからパル
ス列VBBが出力され、微分回路101で微分されて、
各パルスの前縁に同期した信号SB0が時定数リセット
回路102に供給される。時定数リセット回路102
は、信号SB0に同期して時定数回路103をリセット
し、時定数回路103から信号SC0として図14に示
すような信号を出力させる。
【0009】モータM0が通常の回転速度で回転してい
る定常状態においては、時定数回路103の出力信号S
C0が比較基準電圧発生部104から供給される比較基
準電圧を超えることはない。この状態では、比較器10
5の出力信号SD0は“L(低レベル)”であり、リレ
ー107は励磁されオン状態を続けて、モータM0に対
する給電は維持される。ところが、過負荷等によりモー
タM0の回転速度が低下すると、時定数回路103の出
力信号SC0が比較基準電圧を超え、比較器105の出
力信号SD0が“H(高レベル)”となり、リレー10
7に励磁電流が流れなくなってオフとなり、接点107
aが開いてモータM0に対する給電は停止される。この
ようにして、モータM0の回転速度の低下を検出し、モ
ータM0を停止させて、モータM0に過大な電流が流れ
続けることを防止する。
【0010】また、図15に回転方向検知系の各部の信
号波形を示す。図15には、回転方向が時計方向CW
(clockwise)および反時計方向(counterclockwise)
にそれぞれ回転した場合の、第1の回転検出用ブラシB
D0aの出力VBA、第2の回転検出用ブラシBD0b
の出力VBB、第1の電圧変換回路110aの出力S
A、第2の電圧変換回路110bの出力SB、フリップ
フロップ111の出力、すなわち最終的な回転方向検知
信号RSの各波形を示している。モータM0が時計方向
に回転すると、第1の回転検出用ブラシBD0aから図
示のように電圧Eoと電圧Eo/2との間でのレベル変
化による負極性のパルス波形の出力VBAが出力され、
第2の回転検出用ブラシBD0bから図示のように電圧
“0”と電圧Eo/2との間でのレベル変化による正極
性のパルス波形の出力VBBが出力される。これらパル
ス出力VBAとVBBとは、パルス出力VBBが、パル
ス出力VBAに対して、第1の回転検出用ブラシBD0
aと第2の回転検出用ブラシBD0bとの整流子に対す
る摺接位置の回転角度間隔に基づく位相差ぶんだけ、位
相遅れをもって出力される。
【0011】第1および第2の電圧変換回路110aお
よび110bは、各々与えられたパルス波形を“H”と
“L”との間のパルス波形SAおよびSBに変換し、フ
リップフロップ111は、第2の回転検出用ブラシBD
0bの出力VBBに基づくパルス波形SBの立ち上がり
エッジで、第1の回転検出用ブラシBD0aの出力VB
Aに基づくパルス波形SAをラッチする形となり、回転
信号検知信号RSとして“L”を出力する。モータM0
が反時計方向に回転すると、第1の回転検出用ブラシB
D0aからは、図示のように、電圧“0”と電圧Eo/
2との間でのレベル変化による正極性のパルス波形の出
力VBAが出力され、第2の回転検出用ブラシBD0b
からは、図示のように電圧Eoと電圧Eo/2との間で
のレベル変化による負極性のパルス波形の出力VBAが
出力される。
【0012】これらパルス出力VBAとVBBとは、パ
ルス出力VBBが、パルス出力VBAに対して、第1の
回転検出用ブラシBD0aと第2の回転検出用ブラシB
D0bとの整流子に対する摺接位置の回転角度間隔に基
づく位相差ぶんだけ、位相進みをもって出力される。第
1および第2の電圧変換回路110aおよび110b
は、各々与えられたパルス波形を“H”と“L”との間
のパルス波形SAおよびSBに変換し、フリップフロッ
プ111は、第2の回転検出用ブラシBD0bの出力V
BBに基づくパルス波形SBの立ち上がりエッジで、第
1の回転検出用ブラシBD0aの出力VBAに基づくパ
ルス波形SAをラッチする形となり、回転信号検知信号
RSとして“H”を出力する。このようにして、回転方
向を検出することができる。
【0013】また、特開平6−189504号公報に
は、上述とほぼ同様の構成において、回転検出用ブラシ
に抵抗を持たせることが示されている。特開平6−18
9504号公報では、回転検出用ブラシが、整流子の2
つの接触片に同時に接触した際に、各接触片間のギャッ
プにおける抵抗分を規定することにより、直流モータの
出力トルクの低下を抑制し、且つノイズを低減して回転
検知精度を向上することが示されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上述した特開平4−1
90658号公報等には、モータの回転速度がある程度
よりも低下した場合にのみリレーを動作させることおよ
び単に回転方向を検出することが示されているに過ぎ
ず、回転方向、回転数、回転速度および回転位置等を高
精度に検出し、回転方向制御、回転数制御および回転速
度制御等に利用するための技術については明確に示され
ていない。本発明は、上述した事情に鑑みてなされたも
ので、簡単で且つスペースを占有しない構成により、ブ
ラシ式直流モータの回転速度および回転数を的確に検出
し、効果的な回転制御を可能とする直流モータの回転制
御装置を提供することを目的としている。
【0015】本発明の請求項1の目的は、特に、スペー
スをとらない簡単な構成で、効果的な回転検出に基づく
適切な回転制御を可能とする直流モータの回転制御装置
を提供することにある。本発明の請求項2の目的は、特
に、スペースをとらない簡単な構成で、効果的な回転検
出に基づき、目標とする累積回転数に速やかに到達し得
る適切な回転制御を可能とする直流モータの回転制御装
置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載した本発
明に係る直流モータの回転制御装置は、上述した目的を
達成するために、回転子コイルに接続され且つ該回転子
コイルと共に回転子に設けられた整流子に摺接し、直流
駆動電圧を該整流子により切換えて前記回転子コイルに
供給する一対の電極用ブラシを、固定子と一体的に設け
た直流モータの前記回転子の回転動作を制御する回転制
御装置において、前記一対の電極用ブラシとは別途に固
定子側に設けられ、前記回転子の回転を検出するための
一対の回転検出用ブラシと、前記一対の電極用ブラシに
前記直流駆動電圧を供給して当該直流モータを駆動する
モータ駆動回路と、電圧が変更可能な直流電源と、比較
基準電圧を生成する基準電圧生成手段と、前記一対の回
転検出用ブラシからそれぞれ出力される回転検出信号の
うちのいずれか一方を回転駆動方向に応じて選択する回
転検出信号選択手段と、前記回転検出信号選択手段によ
り選択された前記一対の回転検出用ブラシのうちの前記
一方の回転検出用ブラシにより検出された回転検出信号
に基づく電圧と前記基準電圧生成手段により生成される
比較基準電圧とを比較する比較器と、前記比較器の出力
に応動して前記モータ駆動回路を制御するモータ制御回
路とを具備し、且つ前記モータ制御回路は、前記比較器
の出力パルスのパルス間隔を計測するパルス間隔計測手
段と、前記パルス間隔計測手段で計測されたパルス間隔
に基づいて前記回転子の回転速度を求める回転速度算出
手段と、前記回転速度算出手段で算出された回転速度と
目標とする回転速度とに基づいて前記一対の電極用ブラ
シに供給すべき直流駆動電圧の電圧値を演算する速度−
電圧換算手段と、前記速度−電圧換算手段の演算結果に
基づく前記電圧値に対応する前記直流駆動電圧を前記モ
ータ駆動回路に供給して駆動出力を制御し前記目標とす
る回転速度とする駆動電圧制御手段とを含むことを特徴
としている。
【0017】請求項2に記載した本発明に係る直流モー
タの回転制御装置は、回転子コイルに接続され且つ該回
転子コイルと共に回転子に設けられた整流子に摺接し、
直流駆動電圧を該整流子により切換えて前記回転子コイ
ルに供給する一対の電極用ブラシを、固定子と一体的に
設けた直流モータの前記回転子の回転動作を制御する回
転制御装置において、前記一対の電極用ブラシとは別途
に固定子側に設けられ、前記回転子の回転を検出するた
めの一対の回転検出用ブラシと、前記一対の電極用ブラ
シに前記直流駆動電圧を供給して当該直流モータを駆動
するモータ駆動回路と、電圧が変更可能な直流電源と、
比較基準電圧を生成する基準電圧生成手段と、前記一対
の回転検出用ブラシからそれぞれ出力される回転検出信
号のうちのいずれか一方を回転駆動方向に応じて選択す
る回転検出信号選択手段と、前記回転検出信号選択手段
により選択された前記一対の回転検出用ブラシのうちの
前記一方の回転検出用ブラシにより検出された回転検出
信号に基づく電圧と前記基準電圧生成手段により生成さ
れる比較基準電圧とを比較する比較器と、前記比較器の
出力に応動して前記モータ駆動回路を制御するモータ制
御回路とを具備し、且つ前記モータ制御回路は、前記比
較器の出力パルスのパルス数を計数するパルス計数手段
と、前記パルス計数手段で計数されたパルス数に基づい
て前記回転子の累積回転数を求める累積回転数算出手段
と、前記累積回転数算出手段の出力と目標とする累積回
転数とから残存回転数を求める残存回転数算出手段と、
前記比較器の出力パルスのパルス間隔を計測するパルス
間隔計測手段と、前記パルス間隔計測手段で計測された
パルス間隔に基づいて前記回転子の回転速度を求める回
転速度算出手段と、前記回転速度算出手段で算出された
回転速度と目標とする回転速度とに基づいて前記一対の
電極用ブラシに供給すべき直流駆動電圧の電圧値を演算
する速度−電圧換算手段と、前記残存回転数算出手段に
より求められた残存回転数が、少なくとも1つの予め設
定された残存回転数に達したか否かを判断して、該残存
回転数に応じて目標とする回転速度を切替えて前記速度
−電圧換算手段に供給するモータ速度切替え判断手段
と、前記速度−電圧換算手段の演算結果に基づく前記電
圧値に対応する前記直流駆動電圧を前記モータ駆動回路
に供給して駆動出力を制御し前記目標とする回転速度と
する駆動電圧制御手段とを含むことを特徴としている。
【0018】
【作用】すなわち、本発明の請求項1による直流モータ
の回転制御装置は、回転子コイルに接続され且つ該回転
子コイルと共に回転子に設けられた整流子に摺接し、直
流駆動電圧を該整流子により切換えて前記回転子コイル
に供給する一対の電極用ブラシを、固定子と一体的に設
けた直流モータの前記回転子の回転動作を制御する回転
制御装置において、前記一対の電極用ブラシとは別途に
固定子側に、前記回転子の回転を検出するための一対の
回転検出用ブラシを設け、比較基準電圧を基準電圧生成
手段により生成し、前記一対の回転検出用ブラシにより
検出される回転検出信号のうち回転駆動方向に応じたい
ずれか一方を回転検出信号選択手段により選択し、この
回転検出信号選択手段により選択された回転検出信号に
基づく電圧と前記基準電圧生成手段により生成される比
較基準電圧とを比較器で比較するとともに、前記比較器
の出力に応動するモータ制御回路によって、前記一対の
電極用ブラシに直流駆動電圧を供給するモータ駆動回路
を制御する。
【0019】そして、前記モータ制御回路は、前記比較
器の出力パルスのパルス間隔を計測するパルス間隔計測
手段、前記パルス間隔計測手段で計測されたパルス間隔
に基づいて前記回転子の回転速度を求める回転速度算出
手段、前記回転速度算出手段で算出された回転速度と目
標とする回転速度とに基づいて前記一対の電極用ブラシ
に供給すべき直流駆動電圧の電圧値を演算する速度−電
圧換算手段、および前記速度−電圧換算手段の演算結果
に基づく前記電圧値に対応する前記直流駆動電圧を前記
モータ駆動回路に供給して駆動出力を制御し前記目標と
する回転速度とする駆動電圧制御手段を含んでいる。こ
のような構成により、特に、簡単で且つスペースを占有
しない構成を用いて、ブラシ式直流モータの効果的な回
転検出に基づく適切な回転制御を行なうことが可能とな
る。
【0020】また、本発明の請求項2による直流モータ
の回転制御装置は、回転子コイルに接続され且つ該回転
子コイルと共に回転子に設けられた整流子に摺接し、直
流駆動電圧を該整流子により切換えて前記回転子コイル
に供給する一対の電極用ブラシを、固定子と一体的に設
けた直流モータの前記回転子の回転動作を制御する回転
制御装置において、前記一対の電極用ブラシとは別途に
固定子側に、前記回転子の回転を検出するための一対の
回転検出用ブラシを設け、比較基準電圧を基準電圧生成
手段により生成し、前記一対の回転検出用ブラシからそ
れぞれ出力される回転検出信号のうちのいずれか一方を
回転検出信号選択手段により回転駆動方向に応じて選択
し、この選択された回転検出信号に基づく電圧と前記基
準電圧生成手段により生成される比較基準電圧とを比較
器により比較するとともに、この比較器の出力に応動す
るモータ制御回路によって、前記一対の電極用ブラシに
直流駆動電圧を供給するモータ駆動回路を制御する。そ
して、前記モータ制御回路は、前記比較器の出力パルス
のパルス数を計数するパルス計数手段、前記パルス計数
手段で計数されたパルス数に基づいて前記回転子の累積
回転数を求める累積回転数算出手段、前記累積回転数算
出手段の出力と目標とする累積回転数とから残存回転数
を求める残存回転数算出手段、前記比較器の出力パルス
のパルス間隔を計測するパルス間隔計測手段、前記パル
ス間隔計測手段で計測されたパルス間隔に基づいて前記
回転子の回転速度を求める回転速度算出手段、前記回転
速度算出手段で算出された回転速度と目標とする回転速
度とに基づいて前記一対の電極用ブラシに供給すべき直
流駆動電圧の電圧値を演算する速度−電圧換算手段、前
記残存回転数算出手段により求められた残存回転数が、
少なくとも1つの予め設定された残存回転数に達したか
否かを判断して、該残存回転数に応じて目標とする回転
速度を切替えて前記速度−電圧換算手段に供給するモー
タ速度切替え判断手段、および前記速度−電圧換算手段
の演算結果に基づく前記電圧値に対応する前記直流駆動
電圧を前記モータ駆動回路に供給して駆動出力を制御し
前記目標とする回転速度とする駆動電圧制御手段を含ん
でいる。このような構成により、特に、簡単で且つスペ
ースを占有しない構成を用いて、ブラシ式直流モータの
効果的な回転検出に基づき、目標とする累積回転数に速
やかに到達し得る適切な回転制御を行なうことが可能と
なる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、実施の形態に基づき、図面
を参照して本発明に係る直流モータの回転制御装置を詳
細に説明する。図1および図2は、本発明の第1の実施
の形態に係る直流モータの回転制御装置の構成を示して
いる。図1は、直流モータの回転制御装置全体の構成を
示しており、図2は、図1の直流モータの回転制御装置
における主として出力可変電源回路の構成を詳細に示し
ている。また、図3は、図1および図2に示す直流モー
タの回転制御装置の動作を説明するための要部のフロー
チャートである。図1〜図3に示す本発明の第1の実施
の形態に係る直流モータの回転制御装置の説明に先立
ち、まず本発明で用いている直流モータの回転検出装置
について説明する。
【0022】図4に示す直流モータの回転検出装置は、
駆動電源E1からスイッチSW1を介して駆動電力が供
給されて駆動される直流モータM1の回転を検出するも
のであり、直流モータM1には、一対の電極用ブラシB
11およびB12と一対の回転検出用ブラシBD1aお
よびBD1bを設けている。図4の直流モータの回転検
出装置は、さらに、第1のノイズ除去回路1a、第2の
ノイズ除去回路1b、比較基準電圧生成手段2、比較器
3および回転検出信号選択手段4を具備する。第1のノ
イズ除去回路1aは、第1の回転検出用ブラシBD1a
の検出信号の急峻なサージ状の波形等のノイズ成分を除
去する。第2のノイズ除去回路1bは、第2の回転検出
用ブラシBD1bの検出信号の急峻なサージ状の波形等
のノイズ成分を除去する。第1および第2のノイズ除去
回路1aおよび1bの出力は、回転検出信号選択手段4
で、所要の回転方向に応じていずれか一方が選択され
て、比較器3に供給される。例えば、回転方向が反時計
方向CCWの場合は、第1のノイズ除去回路1aの出力
を選択し、回転方向が時計方向CWの場合には、第2の
ノイズ除去回路1bの出力を選択して比較器3に供給す
る。
【0023】比較基準電圧生成手段2は、第1および第
2の回転検出用ブラシBD1aおよびBD1bの検出信
号を回転速度に応じたパルス周期およびパルス幅のパル
ス列に変換するための比較基準電圧を生成し、比較器3
に供給する。比較器3は、第1および第2の回転検出用
ブラシBD1aおよびBD1bの検出信号から第1およ
び第2のノイズ除去回路1aおよび1bによりノイズが
除去されて、いずれか一方が回転検出信号選択手段4に
より選択された信号と、比較基準電圧生成手段2により
生成される比較基準電圧とを比較して、回転速度に応じ
たパルス周期およびパルス幅のパルス列を出力する。
【0024】図4に示す直流モータの回転検出装置をさ
らに具体的に構成したのが、図5に示す直流モータの回
転検出装置である。図5に示す直流モータの回転検出装
置は、図4の場合と同様に駆動電源E1からスイッチS
W1を介して駆動電圧Eoを供給して駆動される直流モ
ータM1の回転を検出するものであり、モータM1に
は、一対の電極用ブラシB11およびB12とは別途に
一対の回転検出用ブラシBD1aおよびBD1bを設け
ている。図5の回転検出装置は、図4と同様の第1のノ
イズ除去回路1a、第2のノイズ除去回路1bおよび比
較器3を備え、さらに、図4の比較基準電圧生成手段2
および回転検出信号選択手段4とは若干異なる比較基準
電圧生成手段2Aおよび回転検出信号選択手段4Aを具
備する。回転検出信号選択手段4Aは、互いに連動する
第1のスイッチSW1Aおよび第2のスイッチSW2で
構成する。
【0025】第1および第2のノイズ除去回路1aおよ
び1bは、それぞれ第1および第2の回転検出用ブラシ
BD1aおよびBD1bの検出信号VB1AおよびVB
1Bの急峻なサージ状の波形等のノイズ成分を除去する
回路である。回転検出信号選択手段4Aの第2のスイッ
チSW2は、第1および第2のノイズ除去回路1aおよ
び1bの出力を所要の回転方向(直流モータM1の回転
駆動方向)に応じて選択して、比較器3の非反転入力端
(+側)に供給する。すなわち、回転検出信号選択手段
4Aの第2のスイッチSW2は、直流モータM1の回転
駆動方向に応じて反時計方向CCWの回転方向を選択し
たときは、第1のノイズ除去回路1aの出力を選択して
比較器3の非反転入力端に供給する。また、回転検出信
号選択手段4Aの第2のスイッチSW2は、時計方向C
Wの回転方向を選択したときは、第2のノイズ除去回路
1bの出力を選択して比較器3の非反転入力端に供給す
る。回転検出信号選択手段4Aの第1のスイッチSW1
Aは、所要の回転方向に応じて、駆動電源E1から第1
および第2の電極用ブラシB11およびB12に供給す
る電圧の極性を切り替える。すなわち、反時計方向CC
Wの回転を選択するときは、図5に示すように、第1の
電極用ブラシB11に負側(つまり共通低電位側)、第
2の電極用ブラシB12に正側の電位を供給し、また、
時計方向CWの回転を選択するときは、第1の電極用ブ
ラシB11に正側、第2の電極用ブラシB12に負側の
電位を供給する。比較基準電圧生成手段2Aは、第1お
よび第2の回転検出用ブラシBD1aおよびBD1bの
検出信号を回転速度に応じたパルス周期およびパルス幅
のパルス列に変換するための比較基準電圧を生成して、
比較器3の反転入力端に供給する部分であり、ポテンシ
ョメータVR1により構成される。ポテンショメータV
R1は、その固定側両端が駆動電源E1の両端にそれぞ
れ接続され、該ポテンショメータVR1の可動端と共通
低電位との間の電圧、例えばEo/4にほぼ相当する電
圧、が比較器3の反転入力端(−側)に供給される。
【0026】比較器3は、図4の場合とほぼ同様の構成
を有し、第1および第2の回転検出用ブラシBD1aお
よびBD1bの検出信号から第1および第2のノイズ除
去回路1aおよび1bによりノイズが除去された信号の
うちの、回転検出信号選択手段4Aの第2のスイッチS
W2により選択された一方の信号が非反転入力側(+
側)に、比較基準電圧生成手段2Aにより生成される比
較基準電圧(Eo/4)が反転入力側(−側)にそれぞ
れ供給され、両者を比較する。比較器3は、選択された
第1または第2のノイズ除去回路1aまたは1bの出力
が比較基準電圧(Eo/4)を超えると電源電圧Vc
c、つまり“H(高レベル)”となり、第1または第2
のノイズ除去回路1aまたは1bの出力が比較基準電圧
(Eo/4)以下では共通低電位つまり“L(低レベ
ル)”となって、回転速度に応じたパルス周期およびパ
ルス幅のパルス列を出力する。
【0027】次に、図5の直流モータの回転検出装置の
動作について、図6に示す各部の波形図を参照して説明
する。図6には、第1または第2の回転検出用ブラシB
D1aまたはBD1bの出力信号VB1AまたはVB1
B、比較器3の非反転入力+の入力信号SB1および比
較器3の出力信号SC1の各信号電圧波形を示してい
る。第1および第2の回転検出用ブラシBD1aおよび
BD1bを有する直流モータM1の第1および第2の電
極用ブラシB11およびB12は、出力電圧Eoの直流
の駆動電源E1に、回転検出信号選択手段4Aの第2の
スイッチSW2と連動する第1のスイッチSW1Aを介
して接続されている。該直流モータM1の第1および第
2の回転検出用ブラシBD1aおよびBD1bは、それ
ぞれ第1および第2のノイズ除去回路1aおよび1bに
接続されている。回転検出信号選択手段4Aにより反時
計方向CCWの回転が選択されているときには、第1の
ノイズ除去回路1aによりノイズが除去された第1の回
転検出用ブラシBD1aの検出信号が、比較器3の非反
転入力端+に供給される。回転検出信号選択手段4Aに
より時計方向CWの回転が選択されているときには、第
2のノイズ除去回路1bによりノイズが除去された第2
の回転検出用ブラシBD1bの検出信号が、比較器3の
非反転入力端+に供給される。
【0028】回転検出信号選択手段4Aの第2のスイッ
チSW2と連動する第1のスイッチSW1Aは、反時計
方向CCWの回転を選択するときは、第1の電極用ブラ
シB11に、直流駆動電源E1の負側(共通低電位)か
ら、そして第2の電極用ブラシB12に、直流駆動電源
E1の正側から駆動電圧を供給させ、また、時計方向C
Wの回転を選択するときは、第1の電極用ブラシB11
に、直流駆動電源E1の正側から、そして第2の電極用
ブラシB12に、直流駆動電源E1の負側(共通低電
位)から駆動電圧を供給させる。この第1のスイッチS
W1Aの動作により、直流モータM1に駆動電源E1か
らの直流電圧が供給され、第1および第2の電極用ブラ
シB11およびB12を介して回転子コイルが励磁され
て、永久磁石等により磁極が形成された固定子に対し
て、回転子が回転する。この直流モータM1の回転によ
り、第1および第2の回転検出用ブラシBD1aおよび
BD1bにほぼパルス状の電圧信号VB1AおよびVB
1Bが発生する。
【0029】第1または第2の回転検出用ブラシBD1
aまたはBD1bから出力される電圧信号VB1Aまた
はVB1Bのパルス列の各パルスの前縁部、つまり図6
に示す立ち上がり部分、の急峻なサージ状の波形は、ブ
ラシに当接する整流子の接片が切り替わるときに、各接
片に接続された回転子コイルに流れる電流の大きさが瞬
間的に変化するため、回転子コイルの自己誘導作用によ
り発生する電圧によるものであり、その大きさは、回転
速度に応じてコイルを流れる電流の大きさにより変化す
る。また、各パルス波形の傾斜部分は、回転子コイルに
流れる電流およびコイルの直流抵抗成分により生ずる電
圧と、コイルが磁界中を回転することにより生ずる誘導
電圧とが合成されたものである。高速回転時は後者の誘
導電圧が支配的となり、低速回転時は前者の抵抗成分に
よる電圧が支配的となる。したがって、この傾斜部分の
傾斜角度は、回転が低速であるほど傾斜が緩やかとな
り、平坦に近くなる。
【0030】第1または第2のノイズ除去回路1aまた
は1bから比較器3の非反転入力端+への入力信号SB
1の波形は、上述したサージ波形および回転検出用ブラ
シBD1a,BD1bと整流子との接触により生じる機
械的ノイズ等の高周波ノイズが除去されている。比較器
3は、この入力信号SB1の電圧とポテンショメータV
R1から取り出される、例えば約Eo/4、の比較基準
電圧とを比較する。このため比較器3の出力信号SC1
としては、この場合、電圧Vccである“H”と、この
場合、共通低電位、つまりグラウンドレベル(GN
D)、である“L”の2種類のレベルのいずれかしかあ
らわれず、安定した矩形波が得られる。なお、第1およ
び第2のノイズ除去回路1aおよび1bは、使用する直
流モータの特性や使用する電力あるいは信号処理回路シ
ステムの電圧等に応じて適宜構成すれば良く、これら第
1および第2のノイズ除去回路1aおよび1bは、必ず
しも必須の構成ではなく、使用する直流モータの特性や
使用する電力あるいは信号処理回路システムの電圧等に
よっては、省略することもできる。
【0031】上述した直流モータの回転検出装置を用い
て、例えば図7に示すような直流モータの回転制御装置
を構成することができる。図7に示す直流モータの回転
制御装置は、直流モータM2および駆動電源E2に加え
て、モータ駆動回路5、第1のノイズ除去回路6a、第
2のノイズ除去回路6b、比較基準電圧生成手段7、比
較器8、回転検出信号選択手段9およびモータ制御回路
10を具備する。図7の直流モータの回転制御装置は、
駆動電源E2からモータ駆動回路5を介して駆動電力が
供給されて駆動される直流モータM2の回転を制御する
ものであり、直流モータM2には、一対の電極用ブラシ
B21およびB22と一対の回転検出用ブラシBD2a
およびBD2bを設けている。
【0032】電圧Eoの直流電源からなる駆動電源E2
の正負出力端間には、トランジスタQ1、Q2、Q3お
よびQ4によりブリッジ回路を構成してなるスイッチン
グ部を含むモータ駆動回路5が接続されている。pnp
型のトランジスタQ1およびQ2のエミッタは、駆動電
源E2の正側出力端に共通に接続され、これらトランジ
スタQ1およびQ2のコレクタは、npn型のトランジ
スタQ3およびQ4のコレクタにそれぞれ接続され、ト
ランジスタQ3およびQ4のエミッタは、駆動電源E2
の負側出力端に共通に接続されている。モータ駆動回路
5の出力端子の一方、すなわちトランジスタQ1のコレ
クタとトランジスタQ3のコレクタとの接続点、に直流
モータM2の一方の電極用ブラシB21が、モータ駆動
回路5の出力端子の他方、すなわちトランジスタQ2の
コレクタとトランジスタQ4のコレクタとの接続点、に
直流モータM2の他方の電極用ブラシB22が接続され
ている。
【0033】モータ駆動回路5の制御入力端は、モータ
制御回路10に接続されており、モータ制御回路10か
らのモータ制御信号によって、トランジスタQ1〜Q4
がオン/オフ制御され、直流モータM2の正転、逆転お
よび停止等の制御が行なわれる。回転検出信号選択手段
9は、第1のアナログスイッチASW1、第2のアナロ
グスイッチASW2およびインバータINVを有してい
る。第1のアナログスイッチASW1および第2のアナ
ログスイッチASW2は、各出力端が比較器8の非反転
入力端+に共通に接続されている。回転検出信号選択手
段9には、外部から回転検出信号選択信号が与えられ、
該回転検出信号選択信号は、第2のアナログスイッチA
SW2の制御入力端には直接、第1のアナログスイッチ
ASW1の制御入力端にはインバータINVを介して供
給される。したがって、第1および第2のアナログスイ
ッチASW1およびASW2は、回転検出信号選択信号
により相補的に導通状態となり、回転検出信号選択信号
により第1および第2のアナログスイッチASW1およ
びASW2を選択的にオンとして切り替え動作させるこ
とができる。
【0034】直流モータM2の第1の回転検出用ブラシ
BD2aの出力は、第1のノイズ除去回路6aに入力さ
れ、該第1のノイズ除去回路6aの出力は、回転検出信
号選択手段9の第1のアナログスイッチASW1の入力
端に供給される。第2の回転検出用ブラシBD2bの出
力は、第2のノイズ除去回路6bに入力され、該第2の
ノイズ除去回路6bの出力は、回転検出信号選択手段9
の第2のアナログスイッチASW2の入力端に供給され
る。これら第1および第2のノイズ除去回路6aおよび
6bを介してそれぞれ与えられる第1および第2の回転
検出用ブラシBD2aおよびBD2bの出力は、回転検
出信号選択手段9の第1および第2のアナログスイッチ
ASW1およびASW2により、回転検出信号選択信号
に応じて切換え選択され、比較器8の非反転入力端+に
供給される。
【0035】一方、比較基準電圧生成手段7は、図5の
比較基準電圧生成手段2Aと同様に駆動電源E2の出力
電圧Eoを分圧するポテンショメータVR1からなり、
このポテンショメータVR1の可動端から取り出した電
位が比較器8の反転入力端に供給される。つまり、ポテ
ンショメータVR1は、電源電圧Eoに比例した電圧を
出力し、例えばポテンショメータVR1は、可動端から
共通低電位に対してほぼEo/4の電圧を取り出すよう
に設定されている。アナログスイッチASW1およびA
SW2は、モータ制御回路10からの回転検出信号選択
信号により、いずれか一方がオンとなり他方がオフとな
るように制御されて、第1および第2のノイズ除去回路
6aおよび6bのうちの一方の出力のみを比較器8の反
転入力端に供給する。比較器8の出力は、モータ制御回
路10に供給されている。モータ制御回路10は、マイ
クロコンピュータ等を用いて構成され、比較器8の出力
および必要ならば外部からの制御指示を受けて、モータ
駆動回路5に対するモータ制御信号および回転検出信号
選択手段9に対する回転検出信号選択信号をそれぞれ生
成し、モータ駆動回路5および回転検出信号選択手段9
に供給する。
【0036】なお、アナログスイッチASW1およびA
SW2は、そのコントロール端子の信号の状態が“H”
であるか“L”であるかによってオン/オフ動作し、オ
ン状態では、入力端子に入力された電圧をそのまま出力
端子に出力し、オフ状態では、入力端子に入力された電
圧は出力端子に出力しない。具体的には、例えば、コン
トロール端子が“H”のときオンとなって入力信号を通
過させ、“L”のときオフとなってハイインピーダンス
状態となる。
【0037】次に、図7の直流モータの回転制御装置の
動作について、図8に示す各部の波形図を参照して説明
する。図8には、直流モータM2が時計方向(CW)に
回転するときと、反時計方向(CCW)に回転するとき
との、回転検出信号選択信号、第1の回転検出用ブラシ
BD2aの出力、第2の回転検出用ブラシBD2bの出
力、比較器8の非反転入力端の入力信号および比較器8
の出力信号の各信号電圧波形を示している。モータ制御
回路10からモータ制御信号が出力され、モータ駆動回
路5のトランジスタQ1およびトランジスタQ4がオン
となると、モータが時計方向に回転するものとする。そ
れと同時にモータ制御回路10から回転検出信号選択信
号として“H”が出力される。直流モータM2の第1の
回転検出用ブラシBD2aの電圧は、第1のノイズ除去
回路6aを介して回転検出信号選択手段9の第1のアナ
ログスイッチASW1に与えられる。
【0038】同様に、直流モータM2の第2の回転検出
用ブラシBD2bの電圧は、第2のノイズ除去回路6b
を介して回転検出信号選択手段9の第2のアナログスイ
ッチASW2に与えられる。回転検出信号選択手段9に
より選択された一方の回転検出信号が選択され、比較器
8の非反転入力端+に入力される。この場合、回転検出
信号選択信号が“H”であるのでアナログスイッチAS
W1はオフ、アナログスイッチASW2がオンとなって
いるので、第2の回転検出用ブラシBD2b側のノイズ
が除去された回転検出信号が選択され、これが比較器8
に入力される。一方、比較器8の反転入力端子−には、
比較基準電圧生成手段7から比較基準電圧が入力されて
いる。比較基準電圧としては、ポテンショメータVR1
で設定された電圧Eo/4が供給されている。したがっ
て、比較器8の出力には、図8(a)に示すような矩形
波が得られることになる。
【0039】次に、モータ制御回路10からモータ駆動
回路5のトランジスタQ2およびトランジスタQ3をオ
ンとし、直流モータM2を反時計方向に回転させるモー
タ制御信号と、回転検出信号選択信号として“L”の信
号が出力される。そうすると、直流モータM2は、反時
計方向に回転し、第1の回転検出用ブラシBD2aの検
出電圧に基づく電圧が、ノイズ除去回路6aを経て回転
検出信号選択手段9で選択され、比較器8の非反転入力
端+において、図8(b)のような波形を呈する。ま
た、比較基準電圧生成手段7から、比較基準電圧とし
て、ポテンショメータVR1で設定された電圧Eo/4
が供給されている。したがって、比較器8の出力には、
図8(b)に示すような矩形波が得られることになる。
【0040】このように比較器8の出力には、直流モー
タM2の回転信号としてパルス列が得られるわけである
が、例えば、使用するモータの回転検出用ブラシBD2
aおよびBD2bと電極用ブラシB21およびB22と
の角度が40°の場合、時計方向回転でも反時計方向回
転でもデューティ1/3のパルス列になる。以上のよう
に構成にすれば、直流モータM2の両方向の回転に対し
て安定な回転信号を得て、直流モータM2を適正に回転
させるべく制御することができる。
【0041】図7に示す直流モータの回転制御装置は、
駆動電源E2の出力電圧を一定とし、モータ駆動回路5
のスイッチング制御により、直流モータM2を回転制御
しているが、モータの回転速度を、駆動電源E2に相当
する駆動電源の出力電圧を可変として制御するようにし
たのが、図1〜図3に示す本発明の第1の実施の形態に
係る直流モータの回転制御装置である。本発明の第1の
実施の形態に係る直流モータの回転制御装置の構成を図
1に示している。図1に示す直流モータの回転制御装置
は、出力可変電源回路11、モータ駆動回路12、直流
モータ13、比較器14およびモータ制御回路15を具
備する。出力可変電源回路11、直流モータ13および
比較器14は、図7の直流モータの回転制御装置におけ
る駆動電源E2、直流モータM2および比較器8とそれ
ぞれ同様に構成され、直流モータ13と比較器14との
間には、図示していないが図7のノイズ除去回路6、比
較基準電圧生成手段7および回転検出信号選択手段9等
と同様の構成が設けられている。
【0042】モータ駆動回路12は、図7のモータ駆動
回路5と同様のトランジスタQ1〜Q4からなるブリッ
ジ回路を有し、且つ直流モータ13には、図7の直流モ
ータM2の場合と同様の一対の電極用ブラシB21およ
びB22と一対の回転検出用ブラシBD2aおよびBD
2bを設けている。モータ制御回路15は、モータの回
転方向に応じて、回転検出信号選択信号を生成し、回転
検出信号選択手段9(図1には図示せず〜図7参照)に
供給するとともに、このモータ制御回路15は、比較器
14の出力に基づいて、モータ駆動回路12に直流モー
タ13を回転/停止制御するためのモータ制御信号を供
給する。さらに、モータ制御回路15は、出力可変電源
回路11に、所要の回転速度に対応する電圧設定信号を
供給する。出力可変電源回路11は、モータ駆動回路1
2に供給する電圧を、電圧設定信号に応じて制御し、モ
ータ13を所要の回転速度で回転させる。
【0043】モータ制御回路15は、マイクロコンピュ
ータ等を用いて構成され、回転検出信号選択信号および
モータ制御信号を生成し、それぞれ回転検出信号選択手
段(図1には図示せず〜図7参照)およびモータ駆動回
路12に供給する。さらに、モータ制御回路15は、パ
ルス間隔計測手段151、回転速度算出手段152およ
び速度−電圧換算手段153を有している。パルス間隔
計測手段151は、比較器14の出力パルスのパルス間
隔を計測し、回転速度算出手段152に与える。回転速
度算出手段152は、パルス間隔計測手段151から与
えられるパルス間隔に基づいて回転子、つまりモータの
回転速度を算出する。速度−電圧換算手段153は、回
転速度算出手段152と目標とする回転速度に基づい
て、目標とする回転速度にするための駆動電圧を求め、
出力可変電源回路11に供給する。
【0044】出力可変電源回路11は、図2に詳細を示
すように、演算増幅器(以下、「オペアンプ」と称す
る)OPA、pnp型トランジスタQ5、D/A(ディ
ジタル−アナログ)コンバータDAC、抵抗R11およ
びR12を有して、いわゆるシリーズレギュレータを構
成している。D/AコンバータDACは、モータ制御回
路15から供給される電圧指示情報に基づいて、オペア
ンプOPAに対する基準電圧を生成し、オペアンプOP
Aの反転入力端に供給する。トランジスタQ5は、エミ
ッタに直流電源Eから直流電圧が供給され、ベースにオ
ペアンプOPAの出力が供給され、コレクタ出力がモー
タ駆動回路12に供給されている。該コレクタ出力電圧
は、共通電位との間に接続された直列抵抗R11および
R12で分圧され、抵抗R11とR12の接続点の電位
がオペアンプOPAの非反転入力端子にフィードバック
されている。
【0045】次に、図1の直流モータの回転制御装置の
動作について、図3に示す要部のフローチャートを参照
して説明する。直流モータ13が停止している初期状態
において、モータ制御回路15から、回転検出信号選択
信号“H(高レベル)”が回転検出信号選択手段9に供
給されており(ステップS11)、出力可変電源回路1
1の出力電圧は、モータ制御回路15の速度−電圧換算
手段153から供給される電圧設定信号に応答し、その
最大値電圧E11となっている(ステップS12)。そ
して、モータ制御回路15から、モータ駆動回路12の
トランジスタQ1とトランジスタQ4とをオンとするモ
ータ制御信号を出力すると、直流モータ13の電極用ブ
ラシB21−B22間にほぼ電源電圧E11に等しい電
圧が印加され、直流モータ13が時計方向に回転を始め
る(ステップS13)。先に述べたように、モータ制御
回路15からは、モータの制御開始とほぼ同じタイミン
グのステップS11において、回転検出信号選択信号
“H”が出力されており、回転検出信号選択手段9(図
7)に供給されているので、直流モータ13の回転に従
って比較器14の出力には直流モータ13の第2の回転
検出用ブラシBD2bからの回転信号パルスがあらわれ
る。
【0046】この回転信号パルスのパルス間隔TMがモ
ータ制御回路15のパルス間隔計測手段151で計測さ
れ(ステップS14)、回転速度算出手段152におい
てその時点での回転速度が算出される(ステップS1
5)。この実測値に基づく回転速度N(現在)が、目標
とする回転速度N(目標)と比較される(ステップS1
6)。直流モータ13の回転速度は、最初はゆっくりで
あるが、そのまま電圧を印加し続けると、最終的に、直
流モータ13の発生トルクと負荷トルクが釣り合った状
態で定常回転となるまで、時定数的に増加する。
【0047】図1の直流モータの回転制御装置では、回
転速度N(現在)が予め設定された目標回転速度N(目
標)を超えると、モータ制御回路15は、速度−電圧換
算手段153を制御し、出力可変電源回路11に電圧変
更指示を与えて、駆動電源電圧をE1からそれより低い
設定電圧E12に設定する(ステップS17)。さら
に、モータ制御回路15は、所定のウエイト時間(ステ
ップS18)の後、回転信号パルスのパルス間隔TMが
モータ制御回路15のパルス間隔計測手段151で計測
され(ステップS19)、回転速度算出手段152にお
いてその時点での回転速度が算出される(ステップS2
0)。この実測値に基づく回転速度N(現在)が、目標
回転速度N(目標)の許容範囲内か否かが判別され(ス
テップS21)。直流モータ13の回転速度が、目標回
転速度N(目標)の許容範囲内となるように、同様の制
御が続けられる。
【0048】この第1の実施の形態による図1の直流モ
ータの回転制御装置では、直流モータ13を駆動電圧に
より制御し、回転速度N(現在)が目標速度N(目標)
を超えた場合に、回転速度を目標速度N(目標)まで落
とすために、駆動電源電圧を低下させて回転速度を低下
させる。また、回転速度が低下し、計測した回転速度N
(現在)が目標速度N(目標)の許容範囲外となると、
回転速度をあげるために、駆動電源電圧を上昇させて回
転速度を上昇させる。上述した実施の形態が本発明の請
求項1にほぼ対応する。
【0049】本発明の第2の実施の形態に係る直流モー
タの回転制御装置の構成を図9に示している。図9に示
す直流モータの回転制御装置は、図1の直流モータの回
転制御装置と大部分が同様に構成され、モータ制御回路
15に代えてモータ制御回路16とした点のみが異なっ
ている。モータ制御回路16は、マイクロコンピュータ
等を用いて構成され、パルス間隔計測手段161、回転
速度算出手段162、速度−電圧換算手段163、パル
ス数計数手段164、累積回転数算出手段165、残存
回転数算出手段166および速度切替え判断部167の
各機能を有している。パルス間隔計測手段161および
回転速度算出手段162は、それぞれ図1におけるパル
ス間隔計測手段151および回転速度算出手段152と
ほぼ同様である。速度−電圧換算手段163は、図1の
速度−電圧換算手段153と同様に回転速度算出手段1
62に応動するだけでなく、速度切替え判断部167に
応動する。
【0050】すなわち、パルス間隔計測手段161は、
比較器14の出力パルスのパルス間隔を計測し、回転速
度算出手段162に与える。回転速度算出手段162
は、パルス間隔計測手段161から与えられるパルス間
隔に基づいて回転子、つまりモータの回転速度を算出す
る。パルス数計数手段164は、比較器14の出力パル
スのパルス数を計数し、累積回転数算出手段165に与
える。累積回転数算出手段165は、パルス数計数手段
164から与えられるパルス数に基づいて初期の基準状
態からの累積回転数を求め、残存回転数算出手段166
に与える。残存回転数算出手段166は、累積回転数算
出手段165から与えられる累積回転数に基づいて、目
標位置等に対応する累積回転数の目標値までの残存回転
数を求め速度切替え判断部167に供給する。速度切替
え判断部167は、残存回転数が予め設定した所定値に
おいて、回転速度を切替えるべく、速度−電圧換算手段
163に制御信号を与える。
【0051】速度−電圧換算手段163は、回転速度算
出手段162による回転速度と目標とする回転速度とに
基づいて、目標とする回転速度にするための駆動電圧を
求め、出力可変電源回路11に供給するとともに、速度
切替え判断部167の制御に応じて目標とする回転速度
を切替える。この第2の実施の形態による図9の直流モ
ータの回転制御装置では、直流モータ13を駆動電圧に
より制御し、回転速度N(現在)が目標速度N(目標)
を超えた場合に、回転速度を目標速度N(目標)まで落
とすために、駆動電源電圧を低下させて回転速度を低下
させ、回転速度が低下し、計測した回転速度N(現在)
が目標速度N(目標)の許容範囲外となると、回転速度
をあげるために、駆動電源電圧を上昇させて回転速度を
上昇させる。
【0052】それと同時に、累積回転数を計数し、累積
回転数が所定値に達すると、目標速度を切替える。した
がって、所要の累積回転数に速やかに到達せしめ、且つ
所要の累積回転数において、滑らかに停止させるなどの
制御が可能となる。上述した実施の形態が本発明の請求
項2にほぼ対応する。その他、本発明は、上述し且つ図
面に示す実施の形態にのみ限定されるものではなく、そ
の要旨を変更しない範囲内において種々変形して実施す
ることが可能である。
【0053】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、簡
単で且つスペースを占有しない構成により、ブラシ式直
流モータの回転速度および回転数を的確に検出し、効果
的な回転制御を可能とする直流モータの回転制御装置を
提供することができる。特に、本発明の請求項1の直流
モータの回転制御装置によれば、回転子コイルに接続さ
れ且つ該回転子コイルと共に回転子に設けられた整流子
に摺接し、直流駆動電圧を該整流子により切換えて前記
回転子コイルに供給する一対の電極用ブラシを、固定子
と一体的に設けた直流モータの前記回転子の回転動作を
制御する回転制御装置において、前記一対の電極用ブラ
シとは別途に固定子側に、前記回転子の回転を検出する
ための一対の回転検出用ブラシを設け、比較基準電圧を
基準電圧生成手段により生成し、前記一対の回転検出用
ブラシにより検出される回転検出信号のうちのいずれか
一方を回転検出信号選択手段により回転駆動方向に対応
させて選択し、この回転検出信号選択手段により選択さ
れた回転検出信号に基づく電圧と前記基準電圧生成手段
により生成される比較基準電圧とを比較器で比較すると
ともに、前記比較器の出力に応動するモータ制御回路に
よって、前記一対の電極用ブラシに直流駆動電圧を供給
するモータ駆動回路を制御する構成とし、さらに、前記
モータ制御回路は、前記比較器の出力パルスのパルス間
隔を計測するパルス間隔計測手段、前記パルス間隔計測
手段で計測されたパルス間隔に基づいて前記回転子の回
転速度を求める回転速度算出手段、前記回転速度算出手
段で算出された回転速度と目標とする回転速度とに基づ
いて前記一対の電極用ブラシに供給すべき直流駆動電圧
の電圧値を演算する速度−電圧換算手段、および前記速
度−電圧換算手段の演算結果に基づく前記電圧値に対応
する前記直流駆動電圧を前記モータ駆動回路に供給して
駆動出力を制御し前記目標とする回転速度とする駆動電
圧制御手段を含むことにより、特に、簡単で且つスペー
スを占有しない構成を用いて、ブラシ式直流モータの効
果的な回転検出に基づく適切な回転制御を行なうことが
可能となる。
【0054】また、本発明の請求項2の直流モータの回
転検出装置によれば、回転子コイルに接続され且つ該回
転子コイルと共に回転子に設けられた整流子に摺接し、
直流駆動電圧を該整流子により切換えて前記回転子コイ
ルに供給する一対の電極用ブラシを、固定子と一体的に
設けた直流モータの前記回転子の回転動作を制御する回
転制御装置において、前記一対の電極用ブラシとは別途
に固定子側に、前記回転子の回転を検出するための一対
の回転検出用ブラシを設け、比較基準電圧を基準電圧生
成手段により生成し、前記一対の回転検出用ブラシから
それぞれ出力される回転検出信号のうち回転駆動方向に
対応させていずれか一方を回転検出信号選択手段により
選択し、この選択された回転検出信号に基づく電圧と前
記基準電圧生成手段により生成される比較基準電圧とを
比較器により比較するとともに、この比較器の出力に応
動するモータ制御回路によって、前記一対の電極用ブラ
シに直流駆動電圧を供給するモータ駆動回路を制御する
構成とし、さらに、前記モータ制御回路は、前記比較器
の出力パルスのパルス数を計数するパルス計数手段、前
記パルス計数手段で計数されたパルス数に基づいて前記
回転子の累積回転数を求める累積回転数算出手段、前記
累積回転数算出手段の出力と目標とする累積回転数とか
ら残存回転数を求める残存回転数算出手段、前記比較器
の出力パルスのパルス間隔を計測するパルス間隔計測手
段、前記パルス間隔計測手段で計測されたパルス間隔に
基づいて前記回転子の回転速度を求める回転速度算出手
段、前記回転速度算出手段で算出された回転速度と目標
とする回転速度とに基づいて前記一対の電極用ブラシに
供給すべき直流駆動電圧の電圧値を演算する速度−電圧
換算手段、前記残存回転数算出手段により求められた残
存回転数が、少なくとも1つの予め設定された残存回転
数に達したか否かを判断して、該残存回転数に応じて目
標とする回転速度を切替えて前記速度−電圧換算手段に
供給するモータ速度切替え判断手段、および前記速度−
電圧換算手段の演算結果に基づく前記電圧値に対応する
前記直流駆動電圧を前記モータ駆動回路に供給して駆動
出力を制御し前記目標とする回転速度とする駆動電圧制
御手段を含むことにより、特に、簡単で且つスペースを
占有しない構成を用いて、ブラシ式直流モータの効果的
な回転検出に基づき、目標とする累積回転数に速やかに
到達し得る適切な回転制御を行なうことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る直流モータの
回転制御装置の構成を模式的に示すブロック図である。
【図2】図1の直流モータの回転制御装置における主と
して出力可変電源回路の詳細な構成を模式的に示すブロ
ック図である。
【図3】図1の直流モータの回転制御装置の動作を説明
するための要部のフローチャートである。
【図4】本発明に係る直流モータの回転制御装置の実施
の形態に用いる直流モータの回転検出装置の一例の構成
を模式的に示すブロック図である。
【図5】直流モータの回転検出装置の他の例の構成を模
式的に示すブロック図である。
【図6】図5の直流モータの回転検出装置の動作を説明
するための各部波形図である。
【図7】図4または図5に示した直流モータの回転検出
装置を用いる直流モータの回転制御装置の一例の構成を
模式的に示すブロック図である。
【図8】図7の直流モータの回転制御装置の動作を説明
するための各部波形図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態に係る直流モータの
回転制御装置の構成を模式的に示すブロック図である。
【図10】一般的な3極直流モータの原理構成を説明す
るための模式図である。
【図11】従来の3極直流モータにおける回転検出手法
を説明するための模式図である。
【図12】図11の3極直流モータにおける回転検出手
法における信号波形を説明するための模式図である。
【図13】従来の回転検出用ブラシを用いた直流モータ
における回転制御装置の一例の構成を説明するための模
式図である。
【図14】図13の回転制御装置における各部信号波形
を説明するための模式図である。
【図15】図13の回転制御装置における回転方向検知
系の各部の信号波形を示す波形図である。
【符号の説明】
1a,6a 第1のノイズ除去回路 1b,6b 第2のノイズ除去回路 2,2A,7 比較基準電圧生成手段 3,8,14 比較器 4,4A,9 回転検出信号選択手段 5,12 モータ駆動回路 10,15,16 モータ制御回路 11 出力可変電源回路 13,M1,M2 直流モータ 151,161 パルス間隔計測手段 152,162 回転速度算出手段 153,163 速度−電圧換算手段 164 パルス数計数手段 165 累積回転数算出手段 166 残存回転数算出手段 167 速度切替え判断部 B11,B21 第1の電極用ブラシ B12,B22 第2の電極用ブラシ BD1a,BD2a 第1の回転検出用ブラシ BD1b,BD2b 第2の回転検出用ブラシ Q1〜O5 トランジスタ OPA 演算増幅器(オペアンプ) DAC D/A(ディジタル−アナログ)コンバータ R11,R12 抵抗
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鶴川 育也 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 5H571 AA12 BB03 BB10 CC02 DD01 GG02 HA04 HA08 HB01 HC02 HD02 JJ03 JJ15 JJ16 JJ18 JJ26 KK06 LL15 LL23 LL28 LL32 LL50

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転子コイルに接続され且つ該回転子コ
    イルと共に回転子に設けられた整流子に摺接し、直流駆
    動電圧を該整流子により切換えて前記回転子コイルに供
    給する一対の電極用ブラシを、固定子と一体的に設けた
    直流モータの前記回転子の回転動作を制御する回転制御
    装置において、 前記一対の電極用ブラシとは別途に固定子側に設けら
    れ、前記回転子の回転を検出するための一対の回転検出
    用ブラシと、 前記一対の電極用ブラシに前記直流駆動電圧を供給して
    当該直流モータを駆動するモータ駆動回路と、 電圧が変更可能な直流電源と、 比較基準電圧を生成する基準電圧生成手段と、 前記一対の回転検出用ブラシからそれぞれ出力される回
    転検出信号のうちのいずれか一方を回転駆動方向に応じ
    て選択する回転検出信号選択手段と、 前記回転検出信号選択手段により選択された前記一対の
    回転検出用ブラシのうちの前記一方の回転検出用ブラシ
    により検出された回転検出信号に基づく電圧と前記基準
    電圧生成手段により生成される比較基準電圧とを比較す
    る比較器と、 前記比較器の出力に応動して前記モータ駆動回路を制御
    するモータ制御回路とを具備し、且つ前記モータ制御回
    路は、 前記比較器の出力パルスのパルス間隔を計測するパルス
    間隔計測手段と、 前記パルス間隔計測手段で計測されたパルス間隔に基づ
    いて前記回転子の回転速度を求める回転速度算出手段
    と、 前記回転速度算出手段で算出された回転速度と目標とす
    る回転速度とに基づいて前記一対の電極用ブラシに供給
    すべき直流駆動電圧の電圧値を演算する速度−電圧換算
    手段と、 前記速度−電圧換算手段の演算結果に基づく前記電圧値
    に対応する前記直流駆動電圧を前記モータ駆動回路に供
    給して駆動出力を制御し前記目標とする回転速度とする
    駆動電圧制御手段とを含むことを特徴とする直流モータ
    の回転制御装置。
  2. 【請求項2】 回転子コイルに接続され且つ該回転子コ
    イルと共に回転子に設けられた整流子に摺接し、直流駆
    動電圧を該整流子により切換えて前記回転子コイルに供
    給する一対の電極用ブラシを、固定子と一体的に設けた
    直流モータの前記回転子の回転動作を制御する回転制御
    装置において、 前記一対の電極用ブラシとは別途に固定子側に設けら
    れ、前記回転子の回転を検出するための一対の回転検出
    用ブラシと、 前記一対の電極用ブラシに前記直流駆動電圧を供給して
    当該直流モータを駆動するモータ駆動回路と、 電圧が変更可能な直流電源と、 比較基準電圧を生成する基準電圧生成手段と、 前記一対の回転検出用ブラシからそれぞれ出力される回
    転検出信号のうちのいずれか一方を回転駆動方向に応じ
    て選択する回転検出信号選択手段と、 前記回転検出信号選択手段により選択された前記一対の
    回転検出用ブラシのうちの前記一方の回転検出用ブラシ
    により検出された回転検出信号に基づく電圧と前記基準
    電圧生成手段により生成される比較基準電圧とを比較す
    る比較器と、 前記比較器の出力に応動して前記モータ駆動回路を制御
    するモータ制御回路とを具備し、且つ前記モータ制御回
    路は、 前記比較器の出力パルスのパルス数を計数するパルス計
    数手段と、 前記パルス計数手段で計数されたパルス数に基づいて前
    記回転子の累積回転数を求める累積回転数算出手段と、 前記累積回転数算出手段の出力と目標とする累積回転数
    とから残存回転数を求める残存回転数算出手段と、 前記比較器の出力パルスのパルス間隔を計測するパルス
    間隔計測手段と、 前記パルス間隔計測手段で計測されたパルス間隔に基づ
    いて前記回転子の回転速度を求める回転速度算出手段
    と、 前記回転速度算出手段で算出された回転速度と目標とす
    る回転速度とに基づいて前記一対の電極用ブラシに供給
    すべき直流駆動電圧の電圧値を演算する速度−電圧換算
    手段と、 前記残存回転数算出手段により求められた残存回転数
    が、少なくとも1つの予め設定された残存回転数に達し
    たか否かを判断して、該残存回転数に応じて目標とする
    回転速度を切替えて前記速度−電圧換算手段に供給する
    モータ速度切替え判断手段と、 前記速度−電圧換算手段の演算結果に基づく前記電圧値
    に対応する前記直流駆動電圧を前記モータ駆動回路に供
    給して駆動出力を制御し前記目標とする回転速度とする
    駆動電圧制御手段とを含むことを特徴とする直流モータ
    の回転制御装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005512736A (ja) * 2001-12-27 2005-05-12 ガンブロ ルンデイア アクチーボラグ 体外血液回路中の血流を制御するための装置
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