JP2001238424A - 直流モータおよびその組み立て方法 - Google Patents

直流モータおよびその組み立て方法

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JP2001238424A
JP2001238424A JP2000384524A JP2000384524A JP2001238424A JP 2001238424 A JP2001238424 A JP 2001238424A JP 2000384524 A JP2000384524 A JP 2000384524A JP 2000384524 A JP2000384524 A JP 2000384524A JP 2001238424 A JP2001238424 A JP 2001238424A
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rotation
commutator
electrode
rotor
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Inventor
Yoshimi Ono
好美 大野
Kenji Koyama
憲次 小山
Ikuya Tsurukawa
育也 鶴川
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 効果的な回転制御を可能とする回転検出用ブ
ラシを設け、しかも簡単な構成により、電極用ブラシお
よび回転検出用ブラシを干渉なく動作させる。 【解決手段】 支持ベース14には、一方の回転検出用
ブラシ17が電極用ブラシ15に近接することを阻止す
るブラシ接触防止壁14aおよび電極用ブラシ15が回
転検出用ブラシ17に近接することを防止するブラシ接
触防止壁14bを設ける。支持ベース14の回転軸13
を挿通保持する側の端壁には、電極用ブラシ15の先
端、ブラシ接触防止壁14bおよび回転検出用ブラシ1
7の先端近傍の部位を覗かせる位置に通孔14cを形成
する。そして、電極用ブラシ15の各他端の延出部、並
びに回転検出用ブラシ17の延出部は、いずれも外部接
続用の外部端子19および20として先端を支持ベース
14の先に述べた端壁から外方に突出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機械的作動の駆動
源として用いるDC(direct current)モータ、すなわ
ち直流モータに係り、特に該直流モータの回転速度の安
定化および累積回転数の制御が要求される装置に用いる
ため、回転子コイルに接続され且つ該回転子コイルと共
に回転子に設けられた整流子に、固定子と一体的に設け
られた一対の電極用ブラシを摺接し、該電極用ブラシお
よび整流子により、直流駆動電圧を切換えて前記回転子
コイルに供給して、直流モータにおける前記回転子の回
転方向、回転速度および回転位置の少なくともいずれか
を検出して前記回転子の回転動作を制御する直流モータ
およびその組み立て方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、カメラにおけるズームレンズか
らなる撮影レンズをズーミングさせるためのズーム動
作、測距情報等の被写体距離情報に基づき撮影レンズお
よび結像面の少なくとも一方を光軸に沿ってフォーカシ
ング駆動して合焦させるためのフォーカス駆動、あるい
は撮影フィルムの巻上げおよび巻戻しを行なうためのフ
ィルム給送駆動などの機械的作動の駆動源として、ブラ
シ式の直流モータが用いられることが多い。ブラシ式の
直流モータは、固定子に永久磁石等を用いた複数の固定
磁極を形成し、回転子の複数の磁極を形成する複数の回
転子コイルに、回転子と一体に回転する整流子および固
定子側から該整流子に摺接するブラシを介して、直流駆
動電流を回転角度に応じて切換えて供給して回転子を回
転させる。直流モータには、このようなブラシ式の直流
モータとは別に、固定子の複数の磁極を形成する固定子
コイルに直流電流を半導体スイッチ等によりスイッチン
グして供給し、永久磁石を用いて複数の磁極を形成した
回転子を回転させる直流ブラシレスモータがある。
【0003】駆動源としてモータを使用する機器には、
主として(1) モータの一方向の回転のみを使用し、回転
速度を一定に保つ必要がある機器、(2) モータの順逆両
方向の回転を使用し、一方向の回転についてのみ回転速
度を一定に保つ必要がある機器、(3) モータの順逆両方
向回転を使用し、両方向の回転について回転速度を一定
に保つ必要がある機器、および(4) モータの両方向回転
を使用し、一方向の回転についてのみ累積回転数、すな
わち総駆動量を制御する必要がある機器、などがある。
【0004】また、使用機器におけるモータの回転制御
方式については、それぞれの用途および作動環境条件に
より、(1) モータの駆動電圧を変化させることにより回
転速度の制御を行なうのに適する機器、および(2) モー
タに印加する駆動電圧を断続させるチョッパ制御により
回転速度の制御を行なうのに適する機器、などがある。
【0005】上述したブラシ式の直流モータとしては、
例えば3極モータの場合、図16に示すように、直流駆
動電源E0から一対の電極用ブラシB01およびB02
を介して、これら一対の電極用ブラシB01およびB0
2に摺接する整流子CM0に給電する。一対の電極用ブ
ラシB01およびB02は、整流子CM0に対して18
0°異なる回転角度位置で当接している。整流子CM0
は、回転子と一体に動作する円筒面を形成して設けら
れ、この場合、該円筒面を回転角度について等角度間隔
でほぼ120°毎に3等分した接片で構成される。整流
子CM0の各隣接する接片間に3個の回転子コイルがそ
れぞれ接続されて、これら回転子コイルにより3個の回
転子磁極を形成する。これら回転子磁極は、回転角度に
応じて、電極用ブラシB01およびB02と整流子CM
0の各接片との接触状態が変化することによって、極性
が変動して、固定子側の永久磁石からなる、例えば一対
の固定子磁極(図示せず)との間で回転駆動力を発生す
る。
【0006】回転子の回転に伴い、各回転子磁極が各固
定子磁極に逐次対峙し且つ電極用ブラシB01およびB
02と整流子CM0の各接片との接触状態が変化して、
各回転子磁極の極性が逐次変動することによって、回転
子が継続的に回転する。すなわち、電源E0から一対の
電極用ブラシB01およびB02に電圧が印加される
と、電極用ブラシB01およびB02のうちの一方から
他方に回転子コイルを介して電流が流れ、回転子コイル
により磁界を発生して、回転子磁極を形成する。このよ
うに回転子コイルにより発生した磁界と、固定子磁極に
よる磁界との作用により、回転子が回転する。このよう
なモータの回転を検出する方法としては、ロータリエン
コーダ方式が一般的である。すなわち、モータの回転出
力軸またはそれに応動する伝達機構内に周面にスリット
を形成した回転スリット円盤を設け、該回転スリット円
盤の周面のスリットをフォトインタラプタで検出するこ
とにより、回転を検出する。この方法は、的確な回転検
出を行なうことができるが、ロータリエンコーダを構成
する回転スリット円盤およびフォトインタラプタ等が必
要となり、そのためのスペースおよびコストを要する。
【0007】また、図17および図18に示すように駆
動電流のリップルから回転を検出する方法もある。すな
わち、図17に示すように、駆動電源E0からモータの
駆動電流を一方の、例えば電極用ブラシB02に給電す
る給電路に抵抗R0を直列に介挿して、抵抗R0の端子
電圧を検出して、図18に示すような駆動電流の60°
周期のリップル波形を得る。このリップル波形は、回転
子の回転角度位置に対応しているから、これを適宜波形
整形するなどして、回転角度位置に応じたパルス信号を
得ることができる。この方法は、コストおよびスペース
の面では有利であるが、ノイズ等による誤検出のおそれ
があるなど、検出精度の面で不安がある。これに対し
て、特開平4−127864号公報等には、一対の電極
用ブラシとは別に回転検出用ブラシを設けて回転検出を
行なう方式が示されている。回転検出用ブラシは、一対
の電極用ブラシと同様に整流子に摺接して、整流子にお
ける電圧を抽出する。この回転検出用ブラシで検出した
信号をもとにして回転を検出する。
【0008】また、実公平6−44294号公報等に
は、一対の電極用ブラシとは別に回転検出用ブラシを設
けた直流モータであって、特別な形状とした整流子に回
転検出用ブラシを摺接させるようにしたものが示されて
いる。すなわち、実公平6−44294号公報において
は、回転検出用ブラシにより回転を監視するため、特別
な形状としたセグメントを整流子に一体的に付設し、こ
のセグメントに回転検出用ブラシを摺接するようにして
いる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述した実公平6−4
4294号公報等に開示された構成では、整流子に一体
に特殊形状のセグメント設けるため、整流子の形状を極
めて特別な形状にする必要があり、製造および組み付け
等が煩雑であり、高い製造コストが要求される。しか
も、実公平6−44294号公報等に開示された構成で
は、得られる回転検出信号が1回転周期、つまり1回転
につき1回の信号であり、充分な検出精度を得ることが
できない。
【0010】また、特開平4−127864号公報およ
び実公平6−44294号公報等には、回転検出用にブ
ラシを追加するにもかかわらず、電極用ブラシと回転検
出用ブラシとの相互干渉など、動作時におけるブラシ間
の機械的干渉や組み付け時における各ブラシの他の部材
との機械的干渉について何ら考慮されていない。本発明
は、上述した事情に鑑みてなされたもので、回転速度お
よび回転数を的確に検出し、効果的な回転制御を可能と
する回転検出用ブラシを設け、しかも簡単な構成によ
り、電極用ブラシおよび回転検出用ブラシを干渉なく動
作させることができ、高安定および高精度で信頼性が高
く、組み付けも容易で量産性にも優れたブラシ式直流モ
ータおよびその組み立て方法を提供することを目的とし
ている。特に、本発明の請求項1および請求項6の目的
は、簡単な構成で、電極用ブラシと回転検出用ブラシと
の相互干渉を効果的に防止し得る直流モータを提供する
ことにある。
【0011】本発明の請求項2および請求項7の目的
は、特に、簡単な構成で、電極用ブラシおよび回転検出
用ブラシの外部接続線の引き出しを、干渉なく確実に行
い得る直流モータを提供することにある。本発明の請求
項3および請求項10の目的は、特に、簡単な構成で、
電極用ブラシと回転検出用ブラシとの相互干渉を一層確
実に防止し得る直流モータを提供することにある。本発
明の請求項4および請求項8の目的は、特に、簡単な構
成で、電極用ブラシおよび回転検出用ブラシの組み付け
時における整流子との干渉を確実に防止して、組み付け
作業性を向上し得る直流モータを提供することにある。
本発明の請求項5および請求項16の目的は、特に、簡
単な構成で、電極用ブラシと回転検出用ブラシとの相互
干渉を効果的に防止するとともに、回転検出用ブラシに
よる回転検出精度を向上し安定性の高い回転検出を可能
とする直流モータを提供することにある。
【0012】本発明の請求項9および請求項11〜13
の目的は、特に、簡単な構成で、電極用ブラシと回転検
出用ブラシの整流子に対する接続の確実性を容易に実現
することを可能とする直流モータを提供することにあ
る。本発明の請求項14および請求項15の目的は、特
に、簡単な構成で、効率よく回転検出を実現することを
可能とする直流モータを提供することにある。本発明の
請求項17の目的は、特に、簡単な構成で、効果的に所
要の回転速度、累積回転数、および回転方向の少なくと
もいずれかの検出を実現することを可能とする直流モー
タを提供することにある。本発明の請求項18の目的
は、特に、電極用ブラシおよび回転検出用ブラシの組み
付け時における整流子との干渉を確実に防止して、組み
付け作業性を向上し得る直流モータの組み立て方法を提
供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載した本発
明に係る直流モータは、上述した目的を達成するため
に、固定子と一体的に設けられ、回転子コイルに接続さ
れて該回転子コイルと共に回転子に設けられた整流子に
摺接し、直流駆動電圧を該整流子により切換えて前記回
転子コイルに供給する一対の電極用ブラシと、前記一対
の電極用ブラシとは別途に固定子側に設けられて、前記
一対の電極用ブラシの少なくとも一方に対して前記回転
子の回転軸に沿う方向についてずれた位置において前記
整流子に当接すべく配置されて、前記整流子に摺接し、
前記回転子の回転を検出するための少なくとも1個の回
転検出用ブラシとを具備することを特徴としている。
【0014】請求項2に記載した本発明に係る直流モー
タは、前記直流モータが、前記回転子の回転軸を回転可
能に保持するベースに、前記電極用ブラシおよび回転検
出用ブラシを固定し、且つこれら電極用ブラシおよび回
転検出用ブラシに対するそれぞれ外部からの接続用の電
極用外部端子および回転検出用外部端子も前記ベースに
固定することを特徴としている。請求項3に記載した本
発明に係る直流モータは、前記電極用ブラシが前記回転
検出用ブラシ側に偏倚することおよび前記回転検出用ブ
ラシが前記電極用ブラシ側に偏倚することの少なくとも
一方を防止して、前記電極用ブラシと回転検出用ブラシ
との接触を防止するブラシ接触防止部材を前記ベースに
設けたことを特徴としている。
【0015】請求項4に記載した本発明に係る直流モー
タは、前記電極用ブラシおよび前記回転検出用ブラシの
少なくとも一方を、前記ベースおよび前記整流子の組み
付け時に係止して、該組み付け時における前記電極用ブ
ラシおよび回転検出用ブラシと前記整流子との干渉を防
止する整流子干渉防止部材を含むことを特徴としてい
る。請求項5に記載した本発明に係る直流モータは、固
定子と一体的に設けられ、回転子コイルに接続されて該
回転子コイルと共に回転子に設けられた整流子に摺接
し、直流駆動電圧を該整流子により切換えて前記回転子
コイルに供給するとともに、前記整流子に対して互いに
ほぼ180°をなす回転角度位置にて当接する一対の電
極用ブラシと、前記一対の電極用ブラシとは別途に固定
子側に設けられて、前記一対の電極用ブラシの少なくと
も近傍に位置する一方に対して前記回転子の回転軸に沿
う方向についてずれた位置において、回転子磁極がn極
であれば該一対の電極用ブラシの前記一方に対して(1
80/n)°未満の回転角度位置にて前記整流子に当接
すべく配置されて、前記整流子に摺接し、前記回転子の
回転を検出するための少なくとも1個の回転検出用ブラ
シとを具備することを特徴としている。
【0016】請求項6に記載した本発明に係る直流モー
タは、固定子と、回転軸および回転子コイルを有する回
転子と、前記回転子に一体的に設けられ、前記回転子コ
イルに接続された整流子と、前記整流子に摺接し、直流
駆動電圧を該整流子により切換えて前記回転子コイルに
供給する一対の電極用ブラシと、前記一対の電極用ブラ
シに対して前記回転子の回転軸に沿う方向についてずれ
た位置において前記整流子に当接すべく配置されて、前
記整流子に摺接し、前記回転子の回転を検出するための
少なくとも1個の回転検出用ブラシとを具備することを
特徴としている。
【0017】請求項7に記載した本発明に係る直流モー
タは、前記電極用ブラシのための一対の電極用外部端子
と、前記少なくとも1個の回転検出用ブラシの少なくと
も1個の回転検出用外部端子と、前記回転子の回転軸を
回転可能に保持するように構成されたベースとをさらに
具備するとともに、前記電極用ブラシ、前記回転検出用
ブラシ、前記電極用外部端子、および前記回転検出用外
部端子は、前記ベース上に固定され、且つ前記電極用外
部端子、および前記回転検出用外部端子は当該直流モー
タの外部に接続すべく構成されたことを特徴としてい
る。請求項8に記載した本発明に係る直流モータは、前
記ベースが、嵌合部を有し、且つ該ベースへの前記整流
子の組み付け時に、ジグとして整流子干渉防止部材を前
記嵌合部に嵌合保持させ、前記電極用ブラシおよび前記
回転検出用ブラシの少なくともいずれかを係止して、該
組み付け時における前記電極用ブラシおよび回転検出用
ブラシと前記整流子との干渉を防止することを特徴とし
ている。
【0018】請求項9に記載した本発明に係る直流モー
タは、前記電極用ブラシおよび前記回転検出用ブラシ
が、整流子に対して弾性応力を印加するように構成され
た形状を有することを特徴としている。請求項10に記
載した本発明に係る直流モータは、前記ベースに形成さ
れて、前記回転検出用ブラシと前記電極用ブラシとの接
近を妨げて、前記回転検出用ブラシと電極用ブラシとの
接触を防止するブラシ接触防止壁を備えたことを特徴と
している。請求項11に記載した本発明に係る直流モー
タは、前記回転検出用ブラシおよび電極用ブラシの一方
が、L字型形状を有し、且つ前記回転検出用ブラシおよ
び電極用ブラシの他方が、U字型形状を有することを特
徴としている。
【0019】請求項12に記載した本発明に係る直流モ
ータは、前記L字型形状のブラシが、L字型形状の長く
延びた側に沿う部分で前記整流子に接触することを特徴
としている。請求項13に記載した本発明に係る直流モ
ータは、前記U字型形状のブラシが、U字型形状の直線
長さオフセット部分で前記整流子に接触することを特徴
としている。請求項14に記載した本発明に係る直流モ
ータは、前記少なくとも1つの回転検出用ブラシに接続
され且つ前記整流子上にあらわれる回転電圧信号を検出
するように構成された回転検出装置をさらに具備するこ
とを特徴としている。
【0020】請求項15に記載した本発明に係る直流モ
ータは、前記回転検出装置が、前記回転電圧信号から高
周波ノイズ成分を除去すべく構成されたノイズ除去回路
と、電源電圧を変換して所定の基準電圧の基準電圧信号
を発生する基準電圧発生装置と、前記ノイズ除去回路で
ノイズ成分が除去された回転電圧信号と前記基準電圧発
生装置で得られる基準電圧信号とを比較し、前記回転信
号電圧が前記基準電圧以上のときは第1の電圧レベルを
出力し、前記回転信号電圧が前記基準電圧未満のときは
前記第1の電圧レベルとは異なる第2の電圧レベルを出
力する比較器とを具備し、且つ前記比較器からの出力は
ピーク波高とピーク幅を有し、該比較器から出力される
ピーク波高とピーク幅は当該直流モータの回転速度に対
応して前記回転子コイルを流れる電流の大きさに従って
変化することを特徴としている。
【0021】請求項16に記載した本発明に係る直流モ
ータは、固定子と、回転軸および回転子コイルを有する
回転子と、前記回転子に一体的に設けられ、前記回転子
コイルに接続された整流子と、前記整流子に摺接し、直
流駆動電圧を該整流子により切換えて前記回転子コイル
に供給する一対の電極用ブラシと、前記一対の電極用ブ
ラシに対して前記回転子の回転軸に沿う方向についてず
れた位置において前記整流子に当接すべく配置されて、
前記整流子に摺接し、前記回転子の回転を検出するため
の少なくとも1個の回転検出用ブラシとを具備し、且つ
前記一対の電極用ブラシは、前記整流子上で180°離
れて対峙する第1および第2の回転角度位置で該整流子
に当接するように構成され、前記少なくとも1個の回転
検出用ブラシは、前記回転子磁極がn極であれば、前記
回転検出用ブラシと一方の前記電極用ブラシとのなす角
が(180/n)°未満の第3の回転角度位置にて前記
整流子に当接するように構成されたことを特徴としてい
る。請求項17に記載した本発明に係る直流モータは、
前記回転検出用ブラシが、回転速度、累積回転数および
回転方向の少なくともいずれかを示す回転検出信号を検
出することを特徴としている。
【0022】請求項18に記載した本発明に係る直流モ
ータの組み立て方法は、固定子、回転軸と回転子コイル
を含む回転子、整流子、一対の電極用ブラシ、および前
記整流子に摺接する少なくとも1個の回転検出用ブラシ
を有する直流モータを組み立てる方法であって、前記整
流子に対して弾性応力を印加すべく構成された所定の形
状に前記電極用ブラシおよび回転検出用ブラシを形成す
るステップと、前記回転子を支持するベース上に前記電
極用ブラシおよび前記回転検出用ブラシを固定するステ
ップと、前記ベースに設けられた嵌合部にジグとしての
整流子干渉防止部材を装着するステップと、前記整流子
干渉防止部材により前記電極用ブラシおよび前記回転検
出用ブラシを、前記ベースの前記回転軸および前記整流
子が挿通される中央開口の外側の位置へ偏倚させるステ
ップと、前記中央開口を通して前記回転軸および前記整
流子を組み立てるステップと、前記整流子干渉防止部材
を取り外し、且つそれによって電極用ブラシおよび前記
回転検出用ブラシを前記整流子上に接触させるステップ
とを有することを特徴としている。
【0023】
【作用】すなわち、本発明の請求項1および請求項6に
よる直流モータは、固定子と一体的に一対の電極用ブラ
シを設け、該一対の電極用ブラシを、回転子コイルに接
続されて該回転子コイルと共に回転子に設けられた整流
子に摺接させ、直流駆動電圧を該整流子により切換えて
前記回転子コイルに供給するとともに、前記一対の電極
用ブラシとは別途に固定子側に前記回転子の回転を検出
するための少なくとも1個の回転検出用ブラシを設け、
該回転検出用ブラシを、前記一対の電極用ブラシの少な
くとも一方に対して前記回転子の回転軸に沿う方向につ
いてずれた位置において前記整流子に当接すべく配置し
て、前記整流子に摺接させる。このような構成により、
回転速度および回転数を的確に検出し、効果的な回転制
御を可能とする回転検出用ブラシを、回転軸に沿う方
向、つまりスラスト方向について一対の電極用ブラシと
は異なる位置において整流子に当接するようにして設
け、しかも簡単な構成により、電極用ブラシおよび回転
検出用ブラシの相互干渉を効果的に防止して、これらを
干渉なく動作させることができ、高安定および高精度で
信頼性が増し、組み付けも容易で量産性も向上する。
【0024】また、本発明の請求項2および請求項7に
よる直流モータは、前記回転子の回転軸を回転可能に保
持するベースに、前記電極用ブラシおよび回転検出用ブ
ラシを固定し、且つこれら電極用ブラシおよび回転検出
用ブラシに対するそれぞれ外部からの接続用の電極用外
部端子および回転検出用外部端子も前記ベースに固定す
る。このような構成により、特に、簡単な構成で、電極
用ブラシおよび回転検出用ブラシの外部接続線の引き出
しを、干渉なく確実に行うことが可能となる。本発明の
請求項3および請求項10による直流モータは、前記電
極用ブラシが前記回転検出用ブラシ側に偏倚することお
よび前記回転検出用ブラシが前記電極用ブラシ側に偏倚
することの少なくとも一方を防止して、前記電極用ブラ
シと回転検出用ブラシとの接触を防止するブラシ接触防
止構造を前記ベースに設ける。このような構成により、
特に、簡単な構成で、電極用ブラシと回転検出用ブラシ
との相互干渉を一層確実に防止することができる。
【0025】本発明の請求項4および請求項8による直
流モータは、前記電極用ブラシおよび前記回転検出用ブ
ラシの少なくとも一方を、前記ベースおよび前記整流子
の組み付け時に係止して、該組み付け時における前記電
極用ブラシおよび回転検出用ブラシと前記整流子との干
渉を防止するジグとしての整流子干渉防止部材を含む。
このような構成により、特に、簡単な構成で、電極用ブ
ラシおよび回転検出用ブラシの組み付け時における整流
子との干渉を確実に防止して、組み付け作業性が向上す
る。本発明の請求項5および請求項16による直流モー
タは、固定子と一体的に一対の電極用ブラシを設け、該
一対の電極用ブラシを、回転子コイルに接続されて該回
転子コイルと共に回転子に設けられた整流子に互いにほ
ぼ180°をなす回転角度位置にて摺接させ、直流駆動
電圧を該整流子により切換えて前記回転子コイルに供給
するとともに、前記一対の電極用ブラシとは別途に固定
子側に前記回転子の回転を検出するための少なくとも1
個の回転検出用ブラシを設け、該回転検出用ブラシを、
前記一対の電極用ブラシの少なくとも一方に対して前記
回転子の回転軸に沿う方向についてずれた位置におい
て、回転子磁極がn極であれば該一対の電極用ブラシの
前記一方に対して(180/n)°未満の回転角度位置
にて前記整流子に当接すべく配置して、前記整流子に摺
接させる。このような構成により、特に、簡単な構成
で、電極用ブラシと回転検出用ブラシとの相互干渉を効
果的に防止するとともに、回転検出用ブラシによる回転
検出精度を向上し安定性の高い回転検出を可能とする。
【0026】本発明の請求項9および請求項11〜13
による直流モータは、前記電極用ブラシおよび前記回転
検出用ブラシを、整流子に対して弾性応力を印加するよ
うに、例えばこれらのブラシの一方を、L字型形状と
し、他方を、U字型形状とするななどして、構成する。
このような構成により、特に、簡単な構成で、電極用ブ
ラシと回転検出用ブラシの整流子に対する接続の確実性
を容易に実現することができる。本発明の請求項14お
よび請求項15による直流モータは、前記少なくとも1
つの回転検出用ブラシに接続され且つ前記整流子上にあ
らわれる回転電圧信号を検出するように構成された回転
検出装置、例えば、前記回転電圧信号から高周波ノイズ
成分を除去すべく構成されたノイズ除去回路、電源電圧
を変換して所定の基準電圧の基準電圧信号を発生する基
準電圧発生装置、および前記ノイズ除去回路でノイズ成
分が除去された回転電圧信号と前記基準電圧発生装置で
得られる基準電圧信号とを比較し、前記回転信号電圧が
前記基準電圧以上のときは第1の電圧レベルを出力し、
前記回転信号電圧が前記基準電圧未満のときは前記第1
の電圧レベルとは異なる第2の電圧レベルを出力する比
較器を具備し、且つ前記比較器からの出力はピーク波高
とピーク幅を有し、該比較器から出力されるピーク波高
とピーク幅は当該直流モータの回転速度に対応して前記
回転子コイルを流れる電流の大きさに従って変化するよ
うにするなどする回転検出装置、をさらに具備する。こ
のような構成により特に、簡単な構成で、効率よく回転
検出を実現することが可能となる。
【0027】本発明の請求項17による直流モータは、
前記回転検出用ブラシが、回転速度、累積回転数および
回転方向の少なくともいずれかを示す回転検出信号を検
出する。このような構成により特に、簡単な構成で、効
果的に所要の回転検出を実現することが可能となる。本
発明の請求項18による直流モータの組み立て方法は、
固定子、回転軸と回転子コイルを含む回転子、整流子、
一対の電極用ブラシ、および前記整流子に摺接する少な
くとも1個の回転検出用ブラシを有する直流モータを組
み立てる方法であって、前記整流子に対して弾性応力を
印加すべく構成された所定の形状に前記電極用ブラシお
よび回転検出用ブラシを形成するステップと、前記回転
子を支持するベース上に前記電極用ブラシおよび前記回
転検出用ブラシを固定するステップと、前記ベースに設
けられた嵌合部にジグとしての整流子干渉防止部材を装
着するステップと、前記整流子干渉防止部材により前記
電極用ブラシおよび前記回転検出用ブラシを、前記ベー
スの前記回転軸および前記整流子が挿通される中央開口
の外側の位置へ偏倚させるステップと、前記中央開口を
通して前記回転軸および前記整流子を組み立てるステッ
プと、前記整流子干渉防止部材を取り外し、且つそれに
よって電極用ブラシおよび前記回転検出用ブラシを前記
整流子上に接触させるステップとを有する。このように
することにより特に、電極用ブラシおよび回転検出用ブ
ラシの組み付け時における整流子との干渉を確実に防止
して、組み付け作業性を向上することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に基づ
き、図面を参照して本発明に係る直流モータを詳細に説
明する。図1および図2は、本発明の一つの実施の形態
に係る直流モータにおけるブラシ配設部近傍の構成を示
している。図1は、一部を縦断面で示した正面図であ
り、図2は、回転軸先端に対峙する方向から見た左側面
図である。図1および図2には、モータM1の要部とし
て、固定子(ステータ)10、回転子(ロータ)11、
整流子12、回転軸13、支持ベース14、一対の電極
用ブラシ15および16、並びに一対の回転検出用ブラ
シ17および18が示されている。図1は、電極用ブラ
シ15および16と、回転検出用ブラシ17および18
とがスラスト方向、すなわち回転軸13に沿う方向、に
ずれて配置された状態を示しており、図1には、図の簡
略化のために、電極用ブラシ15および16、並びに回
転検出用ブラシ17および18のうちの電極用ブラシ1
5と回転検出用ブラシ17のみを示している。図2は、
電極用ブラシ15および16に対して、回転検出用ブラ
シ17および18をそれぞれ40°の回転角度位置に配
置した状態を示している。
【0029】回転子11は、3組のコイル(図示してい
ない)を巻装して、例えば3極の磁極を形成しており、
回転軸13に固着されている。整流子12は、回転軸1
3の周囲を若干の間隙を存して等角度間隔で囲む、この
場合3片の導体片からなるセグメントを有し、回転子1
1の各組のコイルは、該整流子12の隣接するセグメン
ト間に接続されている。回転軸13は、中間部に回転子
11を、そして回転子11の一端に近接して整流子12
をそれぞれ固定支持し、支持ベース14等により、回転
自在に保持される。支持ベース14は、回転軸13を、
整流子12側の一端近傍において、適宜なる軸受け機構
を介して回転自在に保持する。該支持ベース14は、中
空で且つ片端部をほぼ閉塞した短寸の筒状をなし、その
中空部に一対の電極用ブラシ15および16、並びに一
対の回転検出用ブラシ17および18をほぼ収容して支
持する。なお、支持ベース14は、回転軸13を保持し
た状態では、整流子12をも前記中空部にほぼ収容す
る。支持ベース14の詳細な構造については、後述す
る。固定子10は、回転子11、整流子12、回転軸1
3、その他を収容している。さらに固定子10は、その
一部に支持ベース14を設けている。このようにして、
上述した構造により直流モータM1を構成している。
【0030】一対の電極用ブラシ15および16は、導
電性および弾性に富む帯板状の材料からなり、図2に示
すように、それぞれU字状に折曲され、その一端を外方
に折曲しさらに先端部において外方への折曲前の部分と
ほぼ並行をなすように折曲して形成し、他端の先端部に
板面上で直角方向に延びる延出部を形成する。これら電
極用ブラシ15および16は、前記延出部にほぼ平行な
軸に対して回転対称に形成され、整流子12に対して1
80°をなす回転角度位置にて摺接するように配置し
て、支持ベース14の中空部に保持される。また、一対
の回転検出用ブラシ17および18は、導電性および弾
性に富む帯板状の材料からなり、図2に示すように、そ
れぞれL字状に折曲され、その一端側の折曲部からの長
さを他端側よりも長寸とし、他端側の先端に板面上で直
角方向に延びる延出部を形成する。これら回転検出用ブ
ラシ17および18は、前記延出部にほぼ平行な軸に対
して回転対称に形成され、整流子12に対して180°
をなす回転角度位置で摺接し、且つ該摺接位置は、電極
用ブラシ15および16に対して、回転軸13の軸に沿
うスラスト方向に所定間隙を存して異なる位置であっ
て、それぞれ所定の回転角度、例えば40°、をなす位
置として、支持ベース14の中空部に保持される。
【0031】支持ベース14は、図1および図2に示す
ように、内部を中空として片端をほぼ閉塞した短寸円筒
状をなし、片端面の中央にそれぞれ整流子12および回
転軸13を挿通し且つ回転軸13を回転自在に保持する
ための貫通孔を有する。回転軸13を回転自在に保持す
る貫通孔には軸受け部を形成する。支持ベース14の内
部には、一方の回転検出用ブラシ17がそれに近い方の
電極用ブラシ15に近接することを阻止するブラシ接触
防止壁14aおよび電極用ブラシ15が回転検出用ブラ
シ17に近接することを防止するブラシ接触防止壁14
bを設けている。これらブラシ接触防止壁14aおよび
14bは、ブラシ接触防止部材を構成する。支持ベース
14の回転軸13を挿通保持する側の端壁には、電極用
ブラシ15の先端、ブラシ接触防止壁14bおよび回転
検出用ブラシ17の先端近傍の部位を覗かせる位置に通
孔14cを形成する。
【0032】また、支持ベース14の内部には、他方の
回転検出用ブラシ18がそれに近い方の電極用ブラシ1
6に近接することを阻止するブラシ接触防止壁14a′
および電極用ブラシ16が回転検出用ブラシ18に近接
することを防止するブラシ接触防止壁14b′を設けて
いる。これらブラシ接触防止壁14a′および14b′
もブラシ接触防止部材を構成する。支持ベース14の回
転軸13を挿通保持する側の端壁には、電極用ブラシ1
6の先端、ブラシ接触防止壁14b′および回転検出用
ブラシ18の先端近傍の部位を覗かせる位置に通孔14
c′を形成する。図1には、図面を簡略化するために、
通孔14c′、ブラシ接触防止壁14a′および14
b′は示していない。そして、電極用ブラシ15および
16の各他端の延出部、並びに回転検出用ブラシ17お
よび18のの各他端の延出部は、いずれも外部接続用の
外部端子として先端を支持ベース14の先に述べた端壁
から外方に突出している。なお、通孔14cおよび14
c′は、後述するように、組み付け時に電極用ブラシ1
5、16、回転検出用ブラシ17および18の相互間並
びに整流子12への干渉を防止する整流子干渉防止部材
としてのジグを挿入設置するために用いられる。
【0033】例えば、一方の回転検出用ブラシ17がそ
れに近い方の電極用ブラシ15に近接することを阻止す
るブラシ接触防止壁14aおよび電極用ブラシ15が回
転検出用ブラシ17に近接することを防止するブラシ接
触防止壁14bは、図3に詳細な斜視図を示すように構
成する。すなわち、回転検出用ブラシ17は、ブラシ接
触防止壁14aによって、回転軸13に沿う方向につい
て電極用ブラシ15に近づく方向に移動することが阻止
されるとともに、ブラシ接触防止壁14baによって、
回転軸13に直交する方向についても電極用ブラシ15
に近づく方向に移動することが阻止される。また、電極
用ブラシ15は、ブラシ接触防止壁14bによって回転
軸13に沿う方向について回転検出用ブラシ17に近づ
く方向に移動することが阻止される。このとき、通孔1
4cは、図3に示すように、ブラシ接触防止壁14bを
背にした電極用ブラシ15の先端を手前に、回転検出用
ブラシ17の先端近傍の部分を奥に見る位置となる。
【0034】図1〜図3に示すように、電極用ブラシ1
5および16と、回転検出用ブラシ17および18と
は、軸に沿うスラスト方向について離間して整流子12
に対して当接するように配置されている(請求項1に対
応)。このため、輸送時および動作時等においても、電
極用ブラシ15および16と、回転検出用ブラシ17お
よび18とが接触するなどして、相互に干渉することが
なく、誤動作および故障等を効果的に防止することがで
きる。上述したように、整流子12に対して軸に沿うス
ラスト方向に位置をずらせて電極用ブラシ15および1
6と、回転検出用ブラシ17および18とを配置するた
め、各ブラシ15〜18の形状および各ブラシ15〜1
8がなす角度の設定に自由度があり、且つ各ブラシ15
〜18が相互間で干渉しないため、回転検出用信号およ
びモータ作動の信頼性を保証することが可能となる。
【0035】また、電極用ブラシ15および16と、回
転検出用ブラシ17および18とは、当該直流モータの
回転軸13を回転自在に保持固定する支持ベース14の
中空部内に固定され、これら電極用ブラシ15、16、
回転検出用ブラシ17および18の外部と接続する回転
検出用外部端子19および電極用外部端子20も一体化
されて支持ベース14に固定されており、各外部端子1
9および20の先端を支持ベース14の外部に突出して
いる(請求項2に対応)。このように、当該直流モータ
の回転軸13を回転自在に固定保持する支持ベース14
に、電極用ブラシ15、16、回転検出用ブラシ17お
よび18を配設し、これらの外部端子19,20を同一
の支持ベース14から突出させて形成するため、構造が
簡単になり、コストを削減することが可能となり、信頼
性が向上する。
【0036】なお、図1〜図3に示した構成において
は、回転検出用ブラシ17および18が回転子11に近
接した側、電極用ブラシ15および16が外部端子の引
き出し側に近接して配置しているが、これら電極用ブラ
シ15および16と、回転検出用ブラシ17および18
との位置関係は、逆にしてもよい。そして、回転検出用
ブラシ17および18は、それぞれブラシ接触防止壁1
4aおよび14a′によって、回転軸13に沿う方向に
ついて電極用ブラシ15および16に近づく方向に移動
することが阻止され、電極用ブラシ15および16は、
それぞれブラシ接触防止壁14bおよび14b′によっ
て回転軸13に沿う方向について回転検出用ブラシ17
および18に近づく方向に移動することが阻止される
(請求項3に対応)。なお、このとき、回転検出用ブラ
シ17および18は、それぞれブラシ接触防止壁14b
および14b′によって、回転軸13に直交する方向に
ついても電極用ブラシ15および16に近づく方向に移
動することが阻止されている。
【0037】このように、電極用ブラシ15および16
は、ブラシ接触防止壁14bにより回転検出用ブラシ1
7および18側への移動が防止され、回転検出用ブラシ
17および18は、ブラシ接触防止壁14aにより電極
用ブラシ15および16側への移動が防止されているた
め、組み付け時のわずかな変形および作動中におけるあ
おりなどがあったとしても互いに干渉することがないた
め、回転検出信号および直流モータの作動の信頼性を保
証することができる。次に、上述した構成の直流モータ
の電極用ブラシ15、16、回転検出用ブラシ17およ
び18に関連する部分の組み付け時の作業の流れを図4
〜図7を参照して説明する。
【0038】図4は、電極用ブラシ15、16、回転検
出用ブラシ17および18が支持ベース14に組み込ま
れる以前の状態を示している。図4に示すように、電極
用ブラシ15、16、回転検出用ブラシ17および18
は、各々の単体の状態では、組み込まれた状態になると
整流子12外周面を押圧するように、予め当該方向に偏
倚した形状に形成されている。図5は、電極用ブラシ1
5、16、回転検出用ブラシ17および18が支持ベー
ス14に組み込まれた状態を示している。図5において
は、電極用ブラシ15および16は、それぞれ電極用ス
トッパ14dおよび14d′に当接し、回転検出用ブラ
シ17および18は、それぞれブラシ接触防止壁14b
aおよび14ba′に当接して、仮止めし、後述するジ
グ(治具)をセットするための空間を形成する。すなわ
ち、電極用ブラシ15、16、回転検出用ブラシ17お
よび18が、電極用ストッパ14d、14d′、ブラシ
接触防止壁14baおよび14ba′により、退避状態
に係止されるので、通孔14cおよび14c′にジグを
円滑に装填することができる。
【0039】なお、電極用ストッパ14dおよび14
d′は、この場合、ブラシ接触防止壁14bおよび14
b′の近傍に別途に設けている。これら電極用ストッパ
14dおよび14d′は、恒久的に設けてもよいが、着
脱可能として一時的に付設してもよい。ブラシ接触防止
壁14baおよび14ba′は、この場合、ブラシ接触
防止壁14bおよび14b′の側壁として構成している
(図3参照)。図6は、整流子12および回転軸13に
組み付ける前に、電極用ブラシ15、16、回転検出用
ブラシ17および18を、整流子12の外径よりも外側
に退避させた状態を示している。このように、整流子1
2の外径よりも外側に、電極用ブラシ15、16、回転
検出用ブラシ17および18を、退避させるには、通孔
14cおよび14c′からジグ(治具)を挿入して、図
5において形成した空間を、電極用ブラシ15、16、
回転検出用ブラシ17および18のバネ力に抗して押し
広げ、図6に示すような状態として当該ジグにより係止
させる。
【0040】すなわち、ジグは、図示していないが、ほ
ぼ通孔14cおよび14c′に対応する外形を有し、通
孔14cおよび14c′から挿入する際に、先端におい
て、電極用ブラシ15、16、回転検出用ブラシ17お
よび18を容易に隙間から外方に押しやるような形状を
なしている。ジグを挿入した状態では、図6に示すよう
に、電極用ブラシ15、16、回転検出用ブラシ17お
よび18は、整流子12の外径よりも外側に退避して係
止され、復帰することはない。電極用ブラシ15、1
6、回転検出用ブラシ17および18が組み込まれた支
持ベース14は、この状態で、整流子12および回転軸
13に組み付けされる。図7は、電極用ブラシ15、1
6、回転検出用ブラシ17および18が組み込まれた支
持ベース14が、整流子12および回転軸13に組み付
けられた状態を示している。支持ベース14が、整流子
12および回転軸13に組み付けされた後に、ジグが取
り外され、電極用ブラシ15、16、回転検出用ブラシ
17および18が、それらの弾性復元力による押圧力を
もって整流子12に当接する。以上のようにして、電極
用ブラシ15、16、回転検出用ブラシ17および18
が支持ベース14に組み込まれ、さらに整流子12およ
び回転軸13に組み付けられ、さらに必要な組み付けが
行なわれて、直流モータが完成する(請求項4に対
応)。
【0041】各ブラシ15〜18は、安定した作動およ
び回転検出信号を得るために、整流子12に対する適正
な接触圧力を必要とする。このため、図4および図5に
示すように、フリーおよび仮止めの状態では、整流子1
2を組み込む際に、各ブラシ15〜18をバネ復元力に
抗して無理に押し開くことになる。このように、整流子
12に当接する前に、ジグによって電極用ブラシ15お
よび16と、回転検出用ブラシ17および18とを、整
流子12の外径よりも外側に偏倚させて退避させた状態
として、整流子12に対する組み付けが行なわれるた
め、組み付け時の干渉等による電極用ブラシ15、1
6、回転検出用ブラシ17および18の変形が発生しな
い。このため、回転検出信号およびモータ作動の信頼性
が保証され、量産性が著しく向上する。
【0042】なお、上述においては、ブラシ15〜18
を組み付け時に退避させるためのジグを組み付け時にの
み挿入配置する構成としたが、外部から容易に係止退避
操作および係止解除操作し得るように形成した係止部材
を支持ベース14内に設ける構成としてもよい。また、
上述においては、一対の回転検出用ブラシ17および1
8を設けた場合について説明したが、単一の回転検出用
ブラシを設けるようにしてもよく、その場合には、上述
した回転検出用ブラシ17および18のいずれか一方を
設ける構成とすればよい。さらに、変形例として、図8
に示すように、上述した電極用ブラシ15および16に
代えて、回転検出用ブラシ17および18と同様にL字
形形状とした電極用ブラシ15aおよび16aを設ける
構成としてもよい。また、通孔14cおよび14c′に
代えて、円弧状の通孔14eおよび14e′としてもよ
い。図9に、このような円弧状の通孔14eおよび14
e′に挿入されるジグ21の一例を示す。ジグ21は、
円弧状の通孔14eおよび14e′に沿って回動させる
ことにより、電極用ブラシ15、16、回転検出用ブラ
シ17および18を整流子12の外形の外側位置に退避
させる。
【0043】図10は、上述した本発明の実施の形態に
係る直流モータを用いる回転検出装置の構成を示してい
る。図10に示す回転検出装置は、駆動電源E1からス
イッチSW1を介して駆動電圧Eoを供給して駆動され
る直流モータM1の回転、例えば回転速度(または、累
積回転数、回転方向等もあり得る)、を検出するもので
あり、直流モータM1には、一対の電極用ブラシB11
およびB12とは別途にこの場合1個の回転検出用ブラ
シBD1を設けている。回転検出装置は、ノイズ除去回
路1、比較基準電圧生成手段2および比較器3を具備す
る。ノイズ除去回路1は、回転検出用ブラシBD1の検
出信号の急峻なサージ状の波形等のノイズ成分を除去し
て比較器3に供給する回路であり、定電圧ダイオードZ
D1、抵抗R1およびコンデンサC1を有している。定
電圧ダイオードZD1は、例えばツェナーダイオード等
からなり、回転検出用ブラシBD1と駆動電源E1の共
通低電位側、いわゆるグラウンドレベル側、との間に接
続される。抵抗R1およびコンデンサC1は、順次直列
に接続されて、これらの直列回路が、抵抗R1を回転検
出用ブラシBD1側とし且つコンデンサC1を駆動電源
E1の共通低電位側として、定電圧ダイオードZD1と
並列に、回転検出用ブラシBD1と駆動電源E1の共通
低電位との間に接続される。
【0044】コンデンサC1の両端、すなわち該コンデ
ンサC1と抵抗R1との接続点と、駆動電源E1の共通
低電位と、の間の電圧が比較器3の非反転入力端(+
側)に供給される。比較基準電圧生成手段2は、回転検
出用ブラシBD1の検出信号を回転速度に応じたパルス
周期およびパルス幅のパルス列に変換するための比較基
準電圧を生成し、比較器3に供給する部分であり、ポテ
ンショメータVR1により構成される。ポテンショメー
タVR1の固定側両端が電源電圧Vccと共通低電位と
にそれぞれ接続され、該ポテンショメータVR1の可動
端と共通低電位との間の電圧、例えばEo/4にほぼ相
当する電圧、が比較器3の反転入力端側(−側)に供給
される。
【0045】比較器3は、回転検出用ブラシBD1の検
出信号からノイズ除去回路1によりノイズが除去された
信号が非反転入力側(+側)に、比較基準電圧生成手段
2により生成される比較基準電圧(Eo/4)が反転入
力側(−側)にそれぞれ供給され、両者を比較する。比
較器3は、ノイズ除去回路1の出力が比較基準電圧(E
o/4)を超えると電源電圧Vccつまり“H(高レベ
ル)”となり、ノイズ除去回路1の出力が比較基準電圧
(Eo/4)以下では共通低電位つまり“L(低レベ
ル)”となって、回転速度に応じたパルス周期およびパ
ルス幅のパルス列を出力する。
【0046】次に、図10の直流モータの回転検出装置
の動作について、図11に示す各部の波形図を参照して
説明する。図11には、高速回転時および低速回転時に
おける回転検出用ブラシBD1の出力信号SA1、ノイ
ズ除去回路1の出力信号SB1および比較器3の出力信
号SC1の各信号電圧波形を示している。回転検出用ブ
ラシBD1を有する直流モータM1は、駆動電圧Eoの
直流駆動電源E1にスイッチSW1を直列に介して接続
されており、該直流モータM1の回転検出用ブラシBD
1をノイズ除去回路1に接続している。ノイズ除去回路
1は、上述したように抵抗R1とコンデンサC1との直
列回路に並列にツェナーダイオード等の定電圧ダイオー
ドZD1が並列に接続されている。定電圧ダイオードZ
D1は、モータM1の回転子巻線、すなわち回転子コイ
ルの自己誘導作用による逆起電力による電圧をクランプ
する。
【0047】抵抗R1およびコンデンサC1は、両者の
接続点から出力を取り出して、高周波成分を除去するた
めのローパスフィルタを構成している。ローパスフィル
タを構成する抵抗R1とコンデンサC1の接続点から取
り出した出力を、比較器3の非反転入力端(+側)に供
給する。スイッチSW1を閉じると直流モータM1に駆
動電源E1からの直流電圧Eoが供給され、電極用ブラ
シB11およびB12を介して回転子コイルが励磁され
て、永久磁石等により磁極が形成された固定子に対し
て、回転子が回転する。この直流モータM1の回転によ
り、回転検出用ブラシBD1にほぼパルス状の電圧信号
SA1が発生する。回転検出用ブラシBD1から出力さ
れる電圧信号SA1のパルス列の各パルスの前縁部、つ
まり図11に示す立ち上がり部分、の急峻なサージ状の
波形は、ブラシに当接する整流子の接片が切り替わると
きに、各接片に接続された回転子コイルに流れる電流の
大きさが瞬間的に変化するため、回転子コイルの自己誘
導作用により発生する電圧によるものであり、そのサー
ジ状の波形の波高と波幅は、回転速度に応じてコイルを
流れる電流の大きさにより変化する。
【0048】また、各パルス波形の傾斜部分は、回転子
コイルに流れる電流およびコイルの直流抵抗成分により
生ずる電圧と、コイルが磁界中を回転することにより生
ずる誘導電圧とが合成されたものである。高速回転時は
後者の誘導電圧が支配的となり、低速回転時は前者の抵
抗成分による電圧が支配的となる。したがって、この傾
斜部分の傾斜角度は、図11にも示されているように、
回転が低速であるほど傾斜が緩やかとなり、平坦に近く
なる。ノイズ除去回路1の出力信号SB1の波形は、上
述したサージ波形および回転検出用ブラシBD1と整流
子との接触により生じる機械的ノイズ等の高周波ノイズ
が除去されている。比較器3は、このノイズ除去回路1
の出力信号SB1の電圧とポテンショメータVR1から
取り出される、例えば約Eo/4、の比較基準電圧とを
比較する。このため比較器3の出力信号SC1として
は、この場合、電圧Vccである“H”と、この場合、
共通低電位、つまりグラウンドレベル(GND)、であ
る“L”の2種類のレベルのいずれかしかあらわれず、
安定した矩形波が得られる。
【0049】なお、ノイズ除去回路1は、使用する直流
モータの特性や使用する電力あるいは信号処理回路シス
テムの電圧等に応じて適宜構成すれば良く、このノイズ
除去回路1は、必ずしも必須の構成ではなく、使用する
直流モータの特性や使用する電力あるいは信号処理回路
システムの電圧等によっては、省略することもできる。
【0050】次に、上述した本発明の実施の形態による
直流モータにおいて、回転検出に用いている回転検出用
ブラシの配置について、詳細に検討する。図12は、本
発明に係る回転検出用ブラシBD2を、一対の電極用ブ
ラシB21およびB22のうちの一方、すなわち電極用
ブラシB22に対して60°の角度位置に配置した例で
ある。この場合、整流子CM1に対する接触位置につい
て、回転検出用ブラシの接触位置との角度差が小さい方
の電極用ブラシをB22とし、接触位置の角度差が大き
い方の電極用ブラシをB21とする。図12の(a)〜
(e)は、図12の(a)を基準として、整流子CM1
が時計方向に順次30°ずつ回転した状態をそれぞれ示
したものである。図13は、図12の(a)〜(e)の
ように整流子CM1、つまり回転子が回転したときの回
転検出用ブラシBD2の出力Vの予測される電圧波形で
ある。図13の波形は、図18に示すモータの駆動電圧
のリップルから回転数を検出する場合の波形と比較して
わかるように、60°毎に出力が大きく変化している。
【0051】同様に図14は、一対の電極用ブラシB2
1およびB22のうちの一方、すなわち電極用ブラシB
22に対し40°の角度位置に回転検出用ブラシBD2
aを、配置した例である。図14の(a)〜(g)は、
図14の(a)を基準として、整流子CM1が時計方向
に順次20°ずつ回転した状態をそれぞれ示したもので
ある。図15は、図14の(a)〜(g)のように整流
子CM1が回転したときの回転検出用ブラシBD2aの
出力Vの予測される電圧波形である。これら図13およ
び図15のような波形であれば、ローパスフィルタを通
すことにより、出力Vからリップルを含めた高周波成分
を除去した波形をもとに回転数に係る情報を検出するこ
とができる。
【0052】ところで、図12によれば、電源E2の正
(+)側に接続されている電極用ブラシB21は、図1
2の(a)における整流子CM1の図示右上のセグメン
トに接触し、回転検出用ブラシBD2を通じて図の下の
セグメントに接続され、さらに電源E2の負(−)側に
接続されている電極用ブラシB22に接続されている。
したがって、結果的には電源E2の正側と負側がショー
トしている状態となっている。直流モータが高速で回転
しているときには、それほどの問題はないが、この状態
で停止したときには大きな問題となる。モータの回転子
は、鉄心にコイルを巻装したものが一般的であり、コイ
ルに電流を流さない状態においては、永久磁石を用いた
固定子の磁極に、この鉄心が引き付けられる。例えば、
3極モータの場合、この吸引力による安定ポイントが1
回転に6個所存在する。この安定ポイントに対応する位
置を外した位置に回転検出用ブラシBD2の当接位置を
配置すれば、上述の問題は軽減されるが、基本的には、
例えば図14に示すように、電源E2のショート状態が
存在しないように構成することが望ましい。
【0053】この電源E2のショート状態がない回転検
出用ブラシBD2aの配置は、3極の場合、該回転検出
用ブラシBD2aに近い側の一方の電極用ブラシB22
との角度が60°未満であり、n極の場合、(180/
n)°未満となる(請求項5に対応)。よって、このよ
うな回転角度位置に回転検出用ブラシBD2aの当接位
置を設定することにより、回転検出信号およびモータ作
動の信頼性を向上させることができる。その他、本発明
は、上述し且つ図面に示す実施の形態にのみ限定される
ものではなく、その要旨を変更しない範囲内において種
々変形して実施することが可能である。
【0054】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、回
転速度および回転数を的確に検出し、効果的な回転制御
を可能とする回転検出用ブラシを設け、しかも簡単な構
成により、電極用ブラシおよび回転検出用ブラシを干渉
なく動作させることができ、高安定および高精度で信頼
性が高く、組み付けも容易で量産性にも優れたブラシ式
直流モータおよびその組み立て方法を提供することがで
きる。すなわち、本発明の請求項1および請求項6の直
流モータによれば、固定子と一体的に一対の電極用ブラ
シを設け、該一対の電極用ブラシを、回転子コイルに接
続されて該回転子コイルと共に回転子に設けられた整流
子に摺接させ、直流駆動電圧を該整流子により切換えて
前記回転子コイルに供給するとともに、前記一対の電極
用ブラシとは別途に固定子側に前記回転子の回転を検出
するための少なくとも1個の回転検出用ブラシを設け、
該回転検出用ブラシを、前記一対の電極用ブラシの少な
くとも一方に対して前記回転子の回転軸に沿う方向につ
いてずれた位置において前記整流子に当接すべく配置し
て、前記整流子に摺接させることにより、回転速度およ
び回転数を的確に検出し、効果的な回転制御を可能とす
る回転検出用ブラシを、回転軸に沿う方向、つまりスラ
スト方向について一対の電極用ブラシとは異なる位置に
おいて整流子に当接するようにして設け、しかも簡単な
構成により、電極用ブラシおよび回転検出用ブラシの相
互干渉を効果的に防止して、これらを干渉なく動作させ
ることができ、高安定および高精度で信頼性が増し、組
み付けも容易で量産性も向上する。
【0055】また、本発明の請求項2および請求項7の
直流モータによれば、前記回転子の回転軸を回転可能に
保持するベースに、前記電極用ブラシおよび回転検出用
ブラシを固定し、且つこれら電極用ブラシおよび回転検
出用ブラシに対するそれぞれ外部からの接続用の電極用
外部端子および回転検出用外部端子も前記ベースに固定
することにより、特に、簡単な構成で、電極用ブラシお
よび回転検出用ブラシの外部接続線の引き出しを、干渉
なく確実に行うことが可能となる。本発明の請求項3お
よび請求項10の直流モータによれば、前記電極用ブラ
シが前記回転検出用ブラシ側に偏倚することおよび前記
回転検出用ブラシが前記電極用ブラシ側に偏倚すること
の少なくとも一方を防止して、前記電極用ブラシと回転
検出用ブラシとの接触を防止するブラシ接触防止構造を
前記ベースに設けることにより、特に、簡単な構成で、
電極用ブラシと回転検出用ブラシとの相互干渉を一層確
実に防止することができる。
【0056】本発明の請求項4および請求項8の直流モ
ータによれば、前記電極用ブラシおよび前記回転検出用
ブラシの少なくとも一方を、前記ベースおよび前記整流
子の組み付け時に係止して、該組み付け時における前記
電極用ブラシおよび回転検出用ブラシと前記整流子との
干渉を防止するジグとしての整流子干渉防止部材を用い
ることにより、特に、簡単な構成で、電極用ブラシおよ
び回転検出用ブラシの組み付け時における整流子との干
渉を確実に防止して、組み付け作業性が向上する。
【0057】本発明の請求項5および請求項16の直流
モータによれば、固定子と一体的に一対の電極用ブラシ
を設け、該一対の電極用ブラシを、回転子コイルに接続
されて該回転子コイルと共に回転子に設けられた整流子
に互いにほぼ180°をなす回転角度位置にて摺接さ
せ、直流駆動電圧を該整流子により切換えて前記回転子
コイルに供給するとともに、前記一対の電極用ブラシと
は別途に固定子側に前記回転子の回転を検出するための
少なくとも1個の回転検出用ブラシを設け、該回転検出
用ブラシを、前記一対の電極用ブラシの少なくとも一方
に対して前記回転子の回転軸に沿う方向についてずれた
位置において、回転子磁極がn極であれば該一対の電極
用ブラシの前記一方に対して(180/n)°未満の回
転角度位置にて前記整流子に当接すべく配置して、前記
整流子に摺接させることにより、特に、簡単な構成で、
電極用ブラシと回転検出用ブラシとの相互干渉を効果的
に防止するとともに、回転検出用ブラシによる回転検出
精度を向上し安定性の高い回転検出を可能とする。
【0058】本発明の請求項9および請求項11〜13
の直流モータによれば、前記電極用ブラシおよび前記回
転検出用ブラシを、整流子に対して弾性応力を印加する
ように、例えばこれらのブラシの一方を、L字型形状と
し、他方を、U字型形状とするななどして、構成するこ
とにより、特に、簡単な構成で、電極用ブラシと回転検
出用ブラシの整流子に対する接続の確実性を容易に実現
することができる。本発明の請求項14および請求項1
5の直流モータによれば、前記少なくとも1つの回転検
出用ブラシに接続され且つ前記整流子上にあらわれる回
転電圧信号を検出するように構成された回転検出装置、
例えば、前記回転電圧信号から高周波ノイズ成分を除去
すべく構成されたノイズ除去回路、電源電圧を変換して
所定の基準電圧の基準電圧信号を発生する基準電圧発生
装置、および前記ノイズ除去回路でノイズ成分が除去さ
れた回転電圧信号と前記基準電圧発生装置で得られる基
準電圧信号とを比較し、前記回転信号電圧が前記基準電
圧以上のときは第1の電圧レベルを出力し、前記回転信
号電圧が前記基準電圧未満のときは前記第1の電圧レベ
ルとは異なる第2の電圧レベルを出力する比較器を具備
し、且つ前記比較器からの出力はピーク波高とピーク幅
を有し、該比較器から出力されるピーク波高とピーク幅
は当該直流モータの回転速度に対応して前記回転子コイ
ルを流れる電流の大きさに従って変化するようにするな
どする回転検出装置、をさらに具備することにより特
に、簡単な構成で、効率よく回転検出を実現することが
可能となる。
【0059】本発明の請求項17の直流モータによれ
ば、前記回転検出用ブラシが、回転速度、累積回転数お
よび回転方向の少なくともいずれかを示す回転検出信号
を検出する構成により、特に、簡単な構成で、効果的に
所要の回転検出を実現することが可能となる。本発明の
請求項18の直流モータの組み立て方法によれば、固定
子、回転軸と回転子コイルを含む回転子、整流子、一対
の電極用ブラシ、および前記整流子に摺接する少なくと
も1個の回転検出用ブラシを有する直流モータを組み立
てる方法であって、前記整流子に対して弾性応力を印加
すべく構成された所定の形状に前記電極用ブラシおよび
回転検出用ブラシを形成するステップと、前記回転子を
支持するベース上に前記電極用ブラシおよび前記回転検
出用ブラシを固定するステップと、前記ベースに設けら
れた嵌合部にジグとしての整流子干渉防止部材を装着す
るステップと、前記整流子干渉防止部材により前記電極
用ブラシおよび前記回転検出用ブラシを、前記ベースの
前記回転軸および前記整流子が挿通される中央開口の外
側の位置へ偏倚させるステップと、前記中央開口を通し
て前記回転軸および前記整流子を組み立てるステップ
と、前記整流子干渉防止部材を取り外し、且つそれによ
って電極用ブラシおよび前記回転検出用ブラシを前記整
流子上に接触させるステップとを有することにより特
に、電極用ブラシおよび回転検出用ブラシの組み付け時
における整流子との干渉を確実に防止して、組み付け作
業性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの実施の形態に係る直流モータの
構成を一部を縦断面として模式的に示す正面一部縦断面
図である。
【図2】図1の直流モータの回転軸先端側からみた状態
を模式的に示す左側面図である。
【図3】図1の直流モータの各ブラシおよび接触防止壁
構造を模式的に示す要部斜視図である。
【図4】図1の直流モータの各ブラシおよび支持ベース
の組み付け手順の最初の状態を模式的に示す図である。
【図5】各ブラシを支持ベースに組み付けた状態を模式
的に示す図である。
【図6】整流子と回転軸に組み付ける前に、各ブラシを
整流子の外径より外側に退避させた状態を模式的に示す
図である。
【図7】各ブラシが組み付けられた支持ベースが、整流
子および回転軸に組み付けられた状態を模式的に示す図
である。
【図8】直流モータの各ブラシおよび支持ベースの他の
実施の形態を模式的に示す図である。
【図9】図8に示した支持ベースおよびそれに装填され
るジグの一例を模式的に示す図である。
【図10】図1の直流モータの回転検出装置の構成を模
式的に示すブロック図である。
【図11】図1の直流モータの回転検出装置の動作を説
明するための各部波形図である。
【図12】図1の直流モータの回転検出用ブラシをある
位置に設定したときの整流子と各ブラシとの位置関係の
変化を説明するための模式図である。
【図13】図10の直流モータの回転検出装置の回転検
出用ブラシの出力信号の波形図である。
【図14】図1の直流モータの回転検出用ブラシを他の
位置に設定したときの整流子と各ブラシとの位置関係の
変化を説明するための模式図である。
【図15】図14の直流モータの回転検出装置の回転検
出用ブラシの出力信号の波形図である。
【図16】一般的な3極直流モータの原理構成を説明す
るための模式図である。
【図17】従来の3極直流モータにおける回転検出手法
を説明するための模式図である。
【図18】図17の3極直流モータにおける回転検出手
法における信号波形を説明するための模式図である。
【符号の説明】
1 ノイズ除去回路 2 比較基準電圧生成手段 3 比較器 11 回転子(ロータ) 12 整流子 13 回転軸 14 支持ベース 14a,14a′,14b,14b′ ブラシ接触防止
壁(ブラシ接触防止部材) 14c,14c′,14e,14e′ 通孔 14d,14d′電極用ストッパ 14ba,14ba′ ブラシ接触防止壁 15,16 電極用ブラシ 17,18 回転検出用ブラシ 19,20 外部端子 21 ジグ E1,E2 駆動電源 M1 直流モータ B11,B12,B21,B22 電極用ブラシ BD1,BD2 回転検出用ブラシ CM1 整流子 ZD1 定電圧ダイオード(ツェナーダイオード) R1 抵抗 C1 コンデンサ VR1 ポテンショメータ

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定子と一体的に設けられ、回転子コイ
    ルに接続されて該回転子コイルと共に回転子に設けられ
    た整流子に摺接し、直流駆動電圧を該整流子により切換
    えて前記回転子コイルに供給する一対の電極用ブラシ
    と、 前記一対の電極用ブラシとは別途に固定子側に設けられ
    て、前記一対の電極用ブラシの少なくとも一方に対して
    前記回転子の回転軸に沿う方向についてずれた位置にお
    いて前記整流子に当接すべく配置されて、前記整流子に
    摺接し、前記回転子の回転を検出するための少なくとも
    1個の回転検出用ブラシとを具備することを特徴とする
    直流モータ。
  2. 【請求項2】 前記直流モータは、前記回転子の回転軸
    を回転可能に保持するベースに、前記電極用ブラシおよ
    び回転検出用ブラシを固定し、且つこれら電極用ブラシ
    および回転検出用ブラシに対するそれぞれ外部からの接
    続用の電極用外部端子および回転検出用外部端子も前記
    ベースに固定することを特徴とする請求項1に記載の直
    流モータ。
  3. 【請求項3】 前記電極用ブラシが前記回転検出用ブラ
    シ側に偏倚することおよび前記回転検出用ブラシが前記
    電極用ブラシ側に偏倚することの少なくとも一方を防止
    して、前記電極用ブラシと回転検出用ブラシとの接触を
    防止するブラシ接触防止部材を前記ベースに設けたこと
    を特徴とする請求項2に記載の直流モータ。
  4. 【請求項4】 前記電極用ブラシおよび前記回転検出用
    ブラシの少なくとも一方を、前記ベースおよび前記整流
    子の組み付け時に係止して、該組み付け時における前記
    電極用ブラシおよび回転検出用ブラシと前記整流子との
    干渉を防止する整流子干渉防止部材を含むことを特徴と
    する請求項2または請求項3に記載の直流モータ。
  5. 【請求項5】 固定子と一体的に設けられ、回転子コイ
    ルに接続されて該回転子コイルと共に回転子に設けられ
    た整流子に摺接し、直流駆動電圧を該整流子により切換
    えて前記回転子コイルに供給するとともに、前記整流子
    に対して互いにほぼ180°をなす回転角度位置にて当
    接する一対の電極用ブラシと、 前記一対の電極用ブラシとは別途に固定子側に設けられ
    て、前記一対の電極用ブラシの少なくとも近傍に位置す
    る一方に対して前記回転子の回転軸に沿う方向について
    ずれた位置において、回転子磁極がn極であれば該一対
    の電極用ブラシの前記一方に対して(180/n)°未
    満の回転角度位置にて前記整流子に当接すべく配置され
    て、前記整流子に摺接し、前記回転子の回転を検出する
    ための少なくとも1個の回転検出用ブラシとを具備する
    ことを特徴とする直流モータ。
  6. 【請求項6】 固定子と、 回転軸および回転子コイルを有する回転子と、 前記回転子に一体的に設けられ、前記回転子コイルに接
    続された整流子と、 前記整流子に摺接し、直流駆動電圧を該整流子により切
    換えて前記回転子コイルに供給する一対の電極用ブラシ
    と、 前記一対の電極用ブラシに対して前記回転子の回転軸に
    沿う方向についてずれた位置において前記整流子に当接
    すべく配置されて、前記整流子に摺接し、前記回転子の
    回転を検出するための少なくとも1個の回転検出用ブラ
    シとを具備することを特徴とする直流モータ。
  7. 【請求項7】 前記電極用ブラシのための一対の電極用
    外部端子と、 前記少なくとも1個の回転検出用ブラシの少なくとも1
    個の回転検出用外部端子と、 前記回転子の回転軸を回転可能に保持するように構成さ
    れたベースとをさらに具備するとともに、 前記電極用ブラシ、前記回転検出用ブラシ、前記電極用
    外部端子、および前記回転検出用外部端子は、前記ベー
    ス上に固定され、且つ前記電極用外部端子、および前記
    回転検出用外部端子は当該直流モータの外部に接続すべ
    く構成されたことを特徴とする請求項6に記載の直流モ
    ータ。
  8. 【請求項8】 前記ベースは、嵌合部を有し、且つ該ベ
    ースへの前記整流子の組み付け時に、ジグとして整流子
    干渉防止部材を前記嵌合部に嵌合保持させ、前記電極用
    ブラシおよび前記回転検出用ブラシの少なくともいずれ
    かを係止して、該組み付け時における前記電極用ブラシ
    および回転検出用ブラシと前記整流子との干渉を防止す
    ることを特徴とする請求項7に記載の直流モータ。
  9. 【請求項9】 前記電極用ブラシおよび前記回転検出用
    ブラシは、整流子に対して弾性応力を印加するように構
    成された形状を有することを特徴とする請求項8に記載
    の直流モータ。
  10. 【請求項10】 前記ベースに形成されて、前記回転検
    出用ブラシと前記電極用ブラシとの接近を妨げて、前記
    回転検出用ブラシと電極用ブラシとの接触を防止するブ
    ラシ接触防止壁を備えたことを特徴とする請求項7また
    は請求項8に記載の直流モータ。
  11. 【請求項11】 前記回転検出用ブラシおよび電極用ブ
    ラシの一方は、L字型形状を有し、且つ前記回転検出用
    ブラシおよび電極用ブラシの他方は、U字型形状を有す
    ることを特徴とする請求項7に記載の直流モータ。
  12. 【請求項12】 前記L字型形状のブラシは、L字型形
    状の長く延びた側に沿う部分で前記整流子に接触するこ
    とを特徴とする請求項11に記載の直流モータ。
  13. 【請求項13】 前記U字型形状のブラシは、U字型形
    状の直線長さオフセット部分で前記整流子に接触するこ
    とを特徴とする請求項11に記載の直流モータ。
  14. 【請求項14】 前記少なくとも1つの回転検出用ブラ
    シに接続され且つ前記整流子上にあらわれる回転電圧信
    号を検出するように構成された回転検出装置をさらに具
    備することを特徴とする請求項6に記載の直流モータ。
  15. 【請求項15】 前記回転検出装置は、 前記回転電圧信号から高周波ノイズ成分を除去すべく構
    成されたノイズ除去回路と、 電源電圧を変換して所定の基準電圧の基準電圧信号を発
    生する基準電圧発生装置と、 前記ノイズ除去回路でノイズ成分が除去された回転電圧
    信号と前記基準電圧発生装置で得られる基準電圧信号と
    を比較し、前記回転信号電圧が前記基準電圧以上のとき
    は第1の電圧レベルを出力し、前記回転信号電圧が前記
    基準電圧未満のときは前記第1の電圧レベルとは異なる
    第2の電圧レベルを出力する比較器とを具備し、且つ前
    記比較器からの出力はピーク波高とピーク幅を有し、該
    比較器から出力されるピーク波高とピーク幅は当該直流
    モータの回転速度に対応して前記回転子コイルを流れる
    電流の大きさに従って変化することを特徴とする請求項
    14に記載の直流モータ。
  16. 【請求項16】 固定子と、 回転軸および回転子コイルを有する回転子と、 前記回転子に一体的に設けられ、前記回転子コイルに接
    続された整流子と、 前記整流子に摺接し、直流駆動電圧を該整流子により切
    換えて前記回転子コイルに供給する一対の電極用ブラシ
    と、 前記一対の電極用ブラシに対して前記回転子の回転軸に
    沿う方向についてずれた位置において前記整流子に当接
    すべく配置されて、前記整流子に摺接し、前記回転子の
    回転を検出するための少なくとも1個の回転検出用ブラ
    シとを具備し、且つ前記一対の電極用ブラシは、前記整
    流子上で180°離れて対峙する第1および第2の回転
    角度位置で該整流子に当接するように構成され、前記少
    なくとも1個の回転検出用ブラシは、前記回転子磁極が
    n極であれば、前記回転検出用ブラシと一方の前記電極
    用ブラシとのなす角が(180/n)°未満の第3の回
    転角度位置にて前記整流子に当接するように構成された
    ことを特徴とする直流モータ。
  17. 【請求項17】 前記回転検出用ブラシは、回転速度、
    累積回転数および回転方向の少なくともいずれかを示す
    回転検出信号を検出することを特徴とする請求項1〜請
    求項16のいずれか1項に記載の直流モータ。
  18. 【請求項18】 固定子、回転軸と回転子コイルを含む
    回転子、整流子、一対の電極用ブラシ、および前記整流
    子に摺接する少なくとも1個の回転検出用ブラシを有す
    る直流モータを組み立てる方法であって、 前記整流子に対して弾性応力を印加すべく構成された所
    定の形状に前記電極用ブラシおよび回転検出用ブラシを
    形成するステップと、 前記回転子を支持するベース上に前記電極用ブラシおよ
    び前記回転検出用ブラシを固定するステップと、 前記ベースに設けられた嵌合部にジグとしての整流子干
    渉防止部材を装着するステップと、 前記整流子干渉防止部材により前記電極用ブラシおよび
    前記回転検出用ブラシを、前記ベースの前記回転軸およ
    び前記整流子が挿通される中央開口の外側の位置へ偏倚
    させるステップと、 前記中央開口を通して前記回転軸および前記整流子を組
    み立てるステップと、 前記整流子干渉防止部材を取り外し、且つそれによって
    電極用ブラシおよび前記回転検出用ブラシを前記整流子
    上に接触させるステップとを有することを特徴とする直
    流モータの組み立て方法。
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