JP2002009337A - 窒化物半導体素子 - Google Patents

窒化物半導体素子

Info

Publication number
JP2002009337A
JP2002009337A JP2000186082A JP2000186082A JP2002009337A JP 2002009337 A JP2002009337 A JP 2002009337A JP 2000186082 A JP2000186082 A JP 2000186082A JP 2000186082 A JP2000186082 A JP 2000186082A JP 2002009337 A JP2002009337 A JP 2002009337A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nitride semiconductor
layer
exposed surface
active layer
type nitride
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000186082A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002009337A5 (ja
JP4902040B2 (ja
Inventor
Toshio Komaki
稔生 小牧
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nichia Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Nichia Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nichia Chemical Industries Ltd filed Critical Nichia Chemical Industries Ltd
Priority to JP2000186082A priority Critical patent/JP4902040B2/ja
Publication of JP2002009337A publication Critical patent/JP2002009337A/ja
Publication of JP2002009337A5 publication Critical patent/JP2002009337A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4902040B2 publication Critical patent/JP4902040B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Led Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 封止材料の劣化を防止し、発光ダイオードの
高輝度を維持できる窒化物半導体素子を提供する。 【解決手段】 基板上にn型窒化物半導体層、活性層及
びp型窒化物半導体層が積層され、p型窒化物半導体層
側からのエッチングにより露出されたn型窒化物半導体
層の露出面Bに設けられたn電極と、p型窒化物半導体
層の表面Aに設けられた全面電極上にp電極が形成され
てなる窒化物半導体素子において、前記窒化物半導体素
子の端部に、前記p型窒化物半導体層の表面Aと、前記
n型窒化物半導体層の露出面Bとの間に形成された積層
面とほぼ平行な第2の露出面Cを有する窒化物半導体素
子であって、前記第2の露出面Cは、前記p型窒化物半
導体層の表面Aと、前記活性層の端面D1の上端との間
に形成され、前記活性層の端面D1は絶縁層で覆われて
いることを特徴とする窒化物半導体素子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発光ダイオード等
に用いられる窒化物半導体素子に係り、特に、封止材料
の劣化を防止し、発光ダイオードの高輝度を維持できる
窒化物半導体素子に関する。
【0002】
【従来技術】窒化物半導体は広いバンドギャップを持
ち、直接遷移型であることから、短波長の発光素子、例
えば発光ダイオード(LED)の材料として利用され
る。特に窒化物半導体素子を用いた高輝度の青色発光L
EDは、LEDディスプレイ、交通信号灯、イメージス
キャナー光源等の各種光源として実用化されている。
【0003】LEDは、基本的には半導体素子、電極及
び封止材料から構成されている。半導体素子は、透光性
絶縁基板上に形成された少なくとも半導体接合を有する
p型及びn型の窒化物半導体により構成されている。
【0004】半導体素子の具体的な一例として窒化物半
導体素子を挙げると、図6のように透光性絶縁基板であ
るサファイア、スピネル等の基板61の上に窒化物半導
体層との格子定数の不整合を緩和させるバッファ層(図
示せず)、n電極68とオーミック接触を得るためのS
iがドープされたGaNよりなるn型コンタクト層6
2、キャリア結合により光を発生させるGaN及びIn
GaNよりなる活性層(発光層)63、キャリアを活性
層に閉じこめるためのMgがドープされたAlGaN及
びMgがドープされたInGaNよりなるp型クラッド
層64、p電極67とオーミック接触を得るためのMg
がドープされたGaNよりなるp型コンタクト層65が
順に積層されている窒化物半導体と、この窒化物半導体
をp型窒化物半導体層側からエッチングして形成させた
n型窒化物半導体の露出面Bに所望の形状に形成させた
n電極68と、p型窒化物半導体層の表面Aのほぼ全面
を覆う全面電極66上に所望の形状に形成させたp電極
67とを有し、これら窒化物半導体及び各電極を外部か
ら保護し短絡を防ぐ目的で形成させた絶縁層69とから
構成される。この窒化物半導体素子を透光性のエポキシ
系樹脂等の封止材料80で封止して、例えば図8に示す
ような砲弾型のLEDとなる。このようなLEDに通電
させると、窒化物半導体素子中の活性層から発光した光
が、p型窒化物半導体層の表面A及び活性層の端面D1
から放出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年の
LEDの高出力化及び窒化物半導体の小型化に伴い、窒
化物半導体素子を封止しているエポキシ系樹脂が、LE
Dから発せられる光によって劣化するという問題が顕在
化してきた。
【0006】エポキシ系樹脂は一般に、窒化物半導体と
の密着性が良く、機械的強度に優れ、また化学的にも安
定しており、価格が安価である等の理由から、封止材料
として現在最もよく用いられている材料である。しか
し、太陽光等の外部からの弱い光及び熱に対しては耐候
性に優れているものの、LED内部から、すなわち、封
止している窒化物半導体素子からの強い光及び熱に対し
ては弱いという性質を有する。特に青色を発光可能な窒
化物半導体素子を用いたLEDの場合、他色に比べてエ
ネルギーが高いため、エポキシ系樹脂が劣化して黒褐系
色に着色し、LEDからの光を吸収してしまう。そのた
め、長時間の使用により、窒化物半導体素子が劣化して
いないにもかかわらず、LEDの発光強度が低下してし
まうという問題が生じている。
【0007】また、フォトレジスト技術の精度の向上に
より、全面電極がp型窒化物半導体最上面の外周付近に
まで形成可能になったため、全面電極の大きさを小さく
することなく窒化物半導体素子を小型化できるようにな
り、1枚のウエハーからより多くの窒化物半導体素子が
得られるようになった。しかし、上記のようなエポキシ
系樹脂の劣化は、このような小型化した窒化物半導体素
子を用いたLEDにより強く発生する傾向がある。
【0008】エポキシ系樹脂の劣化を防ぐためには、窒
化物半導体素子の保護膜(絶縁層)の膜厚を厚くすると
いう方法が考えられるが、それでは別の問題が生じてく
る。例えば、絶縁材料としてよく用いられているSiO
2は無機材料であり、LEDからの光に対して非常に安
定であるが、衝撃に弱く、活性層の横方向に成長させて
厚く形成させることが困難である等の問題がある。
【0009】従って、本発明は、窒化物半導体素子を封
止しているエポキシ系樹脂の劣化を抑制し、LEDの高
輝度を維持する窒化物半導体を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意検討を行った結果、窒化物半導体
素子を封止しているエポキシ系樹脂のうち、特に劣化が
激しいのは活性層端面周辺であり、窒化物半導体素子の
形状を改良することで上記問題を解決出来ることを見い
だし、本発明を完成させるに至った。
【0011】すなわち本発明の窒化物半導体素子は、基
板上にn型窒化物半導体層、活性層及びp型窒化物半導
体層が積層され、p型窒化物半導体層側からのエッチン
グにより露出されたn型窒化物半導体層の露出面Bに設
けられたn電極と、p型窒化物半導体層の表面Aに設け
られた全面電極上にp電極が形成されてなる窒化物半導
体素子において、前記窒化物半導体素子の端部に、前記
p型窒化物半導体層の表面Aと、前記n型窒化物半導体
層の露出面Bとの間に形成された積層面方向とほぼ平行
な第2の露出面Cを有する窒化物半導体素子であって、
前記第2の露出面Cは、前記p型窒化物半導体層の表面
Aと、前記活性層の端面D1の上端との間に形成され、
前記活性層の端面D1は、絶縁層で覆われていることを
特徴とする。
【0012】また、本発明の窒化物半導体素子は、前記
第2の露出面Cが、前記活性層の端面D1の下端とn型
窒化物半導体層の露出面Bとの間に形成され、絶縁層が
少なくとも前記第2の露出面Bに形成されており、前記
第2の露出面Bにおける、積層面に垂直方向に対する前
記絶縁層の最小膜厚H1が、前記第2の露出面から前記
活性層の端面D1の上端までの高さH2よりも大きいこ
とを特徴とする。
【0013】また、本発明の窒化物半導体素子は、絶縁
層の材料としては、SiO2が好適である。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の窒化物半導体素子は、基
板上にn型窒化物半導体層、活性層及びp型窒化物半導
体層が積層された窒化物半導体素子である。以下、図面
を参照しながら、本発明に係る実施の形態の窒化物半導
体素子について説明する。
【0015】(実施の形態1)本発明に係る実施の形態
1の窒化物半導体素子について説明する。本実施の形態
1の窒化物半導体の正面図を図2に、また、図2のX−
X’面における断面図を図1に示す。また、図1の活性
層端面D周辺の拡大図を図3に示す。本実施の形態1に
係る窒化物半導体は、図1で示すように透光性絶縁基板
であるサファイア、スピネル等の基板11の上に窒化物
半導体層との格子定数の不整合を緩和させるバッファ層
(図示せず)、n電極18とオーミック接触を得るため
のSiがドープされたGaNよりなるn型コンタクト層
12、キャリア結合により光を発生させるGaN及びI
nGaNよりなる活性層(発光層)13、キャリアを活
性層に閉じこめるためのMgがドープされたAlGaN
及びMgがドープされたInGaNよりなるp型クラッ
ド層14、p電極17とオーミック接触を得るためのM
gがドープされたGaNよりなるp型コンタクト層15
が順に積層されている。
【0016】バッファ層は低温によって結晶成長を行っ
たGaNで、膜厚は10〜500Åが好ましい。n型コ
ンタクト層12は、SiがドープされたGaNから構成
され、膜厚は1〜20μmが好ましく、さらに好ましく
は2〜6μmである。n型コンタクト層12の上に例え
ばSiがドープされたAlGaNからなるn型クラッド
層を膜厚100〜500Åの厚さで形成させてもよい。
活性層13は膜厚25〜300ÅのInGaNから構成
されてもよいし、あるいは、膜厚50ÅのGaN及び膜
厚30ÅのInGaNを1〜10層形成し、最後に膜厚
50ÅのGaNを形成した単一あるいは多重量子井戸層
として構成されてもよい。
【0017】p型クラッド層14はMgがドープされた
AlGaN及びMgがドープされたInGaNから構成
され、膜厚は100Å〜0.2μmが好ましい。p型コ
ンタクト層15はMgがドープされたGaNから構成さ
れ、膜厚は0.05〜0.2μmが好ましい。
【0018】その後、窒化物半導体をエッチング加工す
るが、本実施の形態1においては、図1に示すように、
窒化物半導体の端部に、p型窒化物半導体層の表面Aと
n型窒化物半導体層の露出面Bとの間に形成された積層
面方向とほぼ平行な第2の露出面Cを有し、この第2の
露出面Cは、p型窒化物半導体の表面Aと活性層13の
端面Dの上端との間に形成される。すなわち、本実施の
形態1における第2の露出面Cは、p型窒化物半導体層
に形成されており、p型クラッド層またはp型コンタク
ト層のいずれに形成されていても良い。
【0019】前述したように小型化された窒化物半導体
素子を用いたLEDの方が、活性層端面周辺のエポキシ
系樹脂の劣化が著しいのは、p型窒化物半導体層の表面
A上の全面電極がの端部近辺にまで形成されているのが
原因のひとつであると考えられる。
【0020】ここで、第2の露出面Cが形成されていな
い窒化物半導体素子(図6、図7)と、本実施の形態1
の窒化物半導体素子(図1、図3)を比較すると、窒化
物半導体素子の大きさ及び各電極の大きさが同じで、絶
縁層の膜厚Sも同じとした場合、活性層の端面D1とエ
ポキシ系樹脂との距離は絶縁層の膜厚Sに等しいので、
ほぼ同じである。しかし、全面電極端面と活性層の端面
D1までの積層面にほぼ平行な方向の距離Lを比較する
と、第2の露出面Cを設けた方が距離が大きくなってい
る。
【0021】全面電極が形成されていない部分の直下
は、電流が流れにくく活性層は発光していないと考える
と、全面電極の端面のほぼ直下の活性層を実質的な活性
層の端面D2とすると、この活性層の端面D2とエポキ
シ系樹脂の間には、幅Lの発光しない窒化物半導体が形
成されていることになる。活性層の端面D1に設けられ
た絶縁層の膜厚Sがたとえ同じであっても、このように
窒化物半導体素子の端面の形状を改良することで、実質
的な活性層の端面D2とエポキシ系樹脂との距離を大き
くすることができ、この発光しない窒化物半導体層によ
って、活性層からの光をエポキシ系樹脂に達するまでに
拡散させて、劣化を抑制することができる。
【0022】また、第2の露出面Cの、積層面とほぼ平
行な方向の幅Wは、あまり小さすぎると上述したように
実質的な活性層の端面D2と活性層の端面D1との距離
Lが小さくなってしまうので光を拡散させる効果が少な
くなり、エポキシ系樹脂の劣化を抑制する効果も少なく
なるので好ましくない。しかし、n型窒化物半導体層の
露出面Bを少なくしすぎると、ウエハーを分割する際に
不良が起こりやすくなるので好ましくない。n型窒化物
半導体層の露出面Bを設けるのは、n電極を形成させる
ためであると共に、分割前のウエハーにおける素子と素
子の間を少しでも薄くすることで、より正確に分割し易
くするためでもある。ウエハーは通常、基板側から分割
されるが、基板からn型窒化物半導体層の露出面Bにか
けて分割されれば問題はないが、この露出面Bの幅が狭
いと、分割面が露出面Cに達する恐れがある。そうなる
と、分割する前には活性層の端面D1に形成されていた
絶縁層が、窒化物半導体素子と共に無くなってしまい、
短絡を起こしやすくなるので好ましくない。
【0023】本実施の形態1の窒化物半導体素子におい
て、第2の露出面C上には絶縁層が形成されていなくて
も何ら差し支えないが、活性層の端面D1は短絡を防ぐ
ために絶縁層で覆われるのが好ましい。絶縁層の膜厚S
は、特に厚くする必要はなく、短絡を防ぐことが可能な
範囲で任意の厚さとすることができる。
【0024】(実施の形態2)本発明に係る実施の形態
2の窒化物半導体素子の正面図は図2とほぼ同じ形態で
あるので省略するが、図2のX−X’面における断面図
を図4に示す。また、図4の活性層端面D周辺の拡大図
を図5に示す。
【0025】本発明の形態2の窒化物半導体素子は、窒
化物半導体素子の端部に、活性層43の端面Dの下端と
n型窒化物半導体層42の露出面Bの間に形成された、
積層面とほぼ平行な第2の露出面Cを有し、絶縁層49
が少なくとも第2の露出面Cに形成されており、第2の
露出面Cおける、積層面に垂直方向に対する絶縁層の最
小膜厚H1が、第2の露出面Cから活性層43の端面D
の上端までの高さH2よりも大きいことを特徴とする。
【0026】ここで、第2の露出面Cが形成されていな
い窒化物半導体素子(図6、図7)と本実施の形態2の
窒化物半導体素子(図4、図5)を比較すると、窒化物
半導体素子の大きさ及び各電極の大きさが同じとした場
合、全面電極と活性層の端面D1までの積層面にほぼ平
行な方向の距離Lはほぼ同じである。しかし、第2の露
出面C上の絶縁層49が、活性層43の端面Dを覆うよ
うに厚く形成されているため、活性層の端面D1とエポ
キシ系樹脂との距離は、本実施の形態2の方が大きくな
っている。
【0027】活性層の端面D1から積層面にほぼ平行な
方向に絶縁層を厚く成長させるのは困難であるが、積層
面と垂直方向に絶縁層を成長させるのは容易である。本
発明の実施の形態2のように窒化物半導体素子の端面に
第2の露出面Cを形成し、その上に絶縁層を形成させる
ことで、n型窒化物半導体層の露出面Bにおける絶縁層
の膜厚をあまり厚くさせることなく、活性層の端面D1
の積層面とほぼ並行な方向に対する絶縁層を厚く形成さ
せることができる。エポキシ系樹脂が劣化し易いのは活
性層の端面D1周辺であるので、本実施の形態2のよう
に厚く形成された絶縁層によって、活性層からの光をエ
ポキシ系樹脂に達するまでに拡散させて、劣化を抑制す
ることができる。
【0028】また、本実施の形態2において、第2の露
出面Cの幅Wは、あまり小さすぎると活性層43の端面
Dの絶縁層の膜厚を厚くすることができず活性層の端面
D1とエポキシ系樹脂が近接するので好ましくない。ま
た、Wを大きくしすぎると、露出面Bの幅が小さくな
り、ウエハーが分割しにくくなるので好ましくない。
【0029】以上に説明したように、本発明の窒化物半
導体素子は、活性層の端面D1または実質的な活性層の
端面D2とエポキシ系樹脂との間の距離を大きくするこ
とで光を拡散させてエポキシ系樹脂の劣化を抑制してお
り、そための手段として、実施の形態1では全面電極端
面と活性層の端面D1との間の発光しない活性層を有す
る窒化物半導体層を用い、また、実施の形態2では第2
の露出面C上に形成した絶縁層を用いている。どちらも
活性層からの光をエポキシ系樹脂に達するまでに拡散さ
せる機能を有し、これによってエポキシ系樹脂の劣化を
抑制している。
【0030】また、絶縁層の材料としては、SiO2
や、ポリイミド系樹脂等の透明性の絶縁材料を好適に用
いることができる。これらの材料は、エポキシ系樹脂と
同様の無色透明の材料であり、エポキシ系樹脂に比べて
LED内部の窒化物半導体素子からの波長の短い光に対
して劣化しにくいので、長時間使用してもLEDの発光
強度を低下させにくい。
【0031】さらにまた、本発明の窒化物半導体素子
は、LED等に用いることができ、例えば図8のような
砲弾型のLEDに搭載することができるが、この形態に
とどまらず、封止材料で窒化物半導体素子を封止するも
のであれば、外形は任意に選択することができるので、
表面実装型等の各種LEDに用いることができるのは言
うまでもない。
【0032】
【実施例】[実施例1]窒化物半導体として、下記のよ
うな構成を有する窒化物半導体を用いる。各半導体層
は、基板上に有機金属気相成長方法(MOCVD法)に
より形成される。図1に示すように、サファイア基板上
にGaNからなる膜厚約100Åのバッファ層(図示せ
ず)、SiがドープされたGaNからなる膜厚約400
00Åのn型コンタクト層兼クラッド層、GaN及びI
nGaNからなる膜厚約1600Åの多量子井戸構造の
活性層(発光層)、MgがドープされたAlGaN及び
MgがドープされたInGaNからなる膜厚約400Å
のp型クラッド層、MgがドープされたGaNからなる
膜厚約3000Åのp型コンタクト層の順に積層されて
いる。
【0033】この窒化物半導体のp型コンタクト層の表
面Aから約3000Åの深さまでエッチングを行い、第
2の露出面Cを形成させる。次いで、この露出面Cを端
面から幅10μm残して、n型コンタクト層までエッチ
ングして露出面Bを形成させる。露出面Bから露出面C
までの距離は約7000Åである。
【0034】上記で得られた窒化物半導体のp型コンタ
クト層表面Aと接し、全面を被覆する電極として金をス
パッタリング法を用いて成膜した後、レジストマスクを
利用してp型コンタクト層表面A外周から約8μm内側
に全面電極16を形成させる。この全面電極の上に、p
電極17として金を、また、n型窒化物半導体の露出面
Bの上には、n電極18としてタングステン/アルミニ
ウムをそれぞれ形成させる。その後、蒸着法によって全
面に絶縁層として厚さ3000ÅのSiO2層を形成さ
せる。
【0035】次いで、レジストマスクを利用してエッチ
ングさせることによりp電極17及びn電極18の表面
を露出させた後、レジストマスクを除去してSiO2層
19を露出させて、本発明の窒化物半導体素子を得る。
【0036】[実施例2]p型コンタクト層の表面Aか
ら約7000Åの深さまでエッチングして、n型コンタ
クト層に露出面Cを形成させ、この露出面Cを端面から
幅10μm残してさらに約3000Åエッチングして露
出面Bを形成させ、露出面C上にSiO2膜を7000
Åの膜厚で形成させる以外は、実施例1と同様に行い、
本発明の窒化物半導体素子を得る。
【0037】[比較例]比較のために、窒化物半導体素
子端部に露出面Cを形成しない以外は、実施例1と同様
に行い、窒化物半導体素子を得る。
【0038】上記の実施例及び比較例で得られた窒化物
半導体を、リード電極上にダイボンディング機器を用い
てマウントさせる。窒化物半導体の各電極とリード電極
とを金線を用いてワイヤボンディングさせ、電気的に導
通を取る。次いで、エポキシ系樹脂により封止すること
によりLEDを得る。これらのLEDを駆動電流40m
Aで加速試験を行うと、比較例で得られる窒化物半導体
素子を用いたLEDは、約1000時間経過後の発光強
度は、初強度の約80%であったのに対し、実施例で得
られる窒化物半導体素子を使用したLEDでは、初強度
の約82%であった。発光強度が初強度の50%まで低
下する時間をLEDの寿命とすると、実施例で得られる
窒化物半導体素子を用いたLEDは大幅に寿命が延びる
ことが予測できる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
活性層の端面D1の上端とp型窒化物半導体層の表面A
との間に第2の露出面Cを設けることで、実質的な活性
層の端面D2とエポキシ系樹脂との距離を大きくするこ
とができ、活性層からの光を拡散させることができるの
で、樹脂の劣化を抑制することができる。また、活性層
の端面D1の下端とn型窒化物半導体層の露出面Bとの
間に第2の露出面Cを形成し、その上に活性層の端面D
1上端よりも厚い絶縁層を設けることで、活性層の端面
D1とエポキシ系樹脂の間に厚く形成される絶縁層が、
活性層からの光を拡散させるので、樹脂の劣化を抑制す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1の窒化物半導体素子の
構成を示す図。
【図2】 本発明の実施の形態の窒化物半導体素子の構
成を示す正面図
【図3】 本実施の形態1の窒化物半導体素子の活性層
端面周辺を示す拡大図。
【図4】 本発明の実施の形態2の窒化物半導体素子の
構成を示す図。
【図5】 本実施の形態2の窒化物半導体素子の活性層
端面周辺を示す拡大図。
【図6】 従来の窒化物半導体素子の構成を示す図。
【図7】 従来の窒化物半導体素子の活性層端面周辺を
示す拡大図。
【図8】 本発明の窒化物半導体素子を用いたLEDの
一例を示す図。
【符号の説明】
11、41、61・・・基板 12、42、62・・・n型コンタクト層 13、43、63・・・活性層(発光層) 14、44、64・・・p型クラッド層 15、45、65・・・p型コンタクト層 16、46、66・・・全面電極 17、47、67・・・p電極 18、48、68・・・n電極 19、49、69・・・絶縁層 80・・・エポキシ系樹脂 81・・・リード電極 82・・・窒化物半導体素子 83・・・ワイヤ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上にn型窒化物半導体層、活性層及
    びp型窒化物半導体層が積層され、p型窒化物半導体層
    側からのエッチングにより露出されたn型窒化物半導体
    層の露出面Bに設けられたn電極と、p型窒化物半導体
    層の表面Aに設けられた全面電極上にp電極が形成され
    てなる窒化物半導体素子において、 前記窒化物半導体素子の端部に、前記p型窒化物半導体
    層の表面Aと、前記n型窒化物半導体層の露出面Bとの
    間に形成された積層面とほぼ平行な第2の露出面Cを有
    する窒化物半導体素子であって、 前記第2の露出面Cは、前記p型窒化物半導体層の表面
    Aと、前記活性層の端面D1の上端との間に形成され、 前記活性層の端面D1は絶縁層で覆われていることを特
    徴とする窒化物半導体素子。
  2. 【請求項2】 前記第2の露出面Cが、前記活性層の端
    面D1の下端とn型窒化物半導体層の露出面Bとの間に
    形成され、 絶縁層が少なくとも前記第2の露出面Bに形成されてお
    り、 前記第2の露出面Cにおける、積層面に垂直方向に対す
    る前記絶縁層の最小膜厚H1が、前記第2の露出面Cか
    ら前記活性層の端面D1の上端までの高さH2よりも大
    きいことを特徴とする請求項1記載の窒化物半導体素
    子。
  3. 【請求項3】 絶縁層は、SiO2である請求項1また
    は請求項2記載の窒化物半導体素子。
JP2000186082A 2000-06-21 2000-06-21 窒化物半導体素子 Expired - Fee Related JP4902040B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000186082A JP4902040B2 (ja) 2000-06-21 2000-06-21 窒化物半導体素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000186082A JP4902040B2 (ja) 2000-06-21 2000-06-21 窒化物半導体素子

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2002009337A true JP2002009337A (ja) 2002-01-11
JP2002009337A5 JP2002009337A5 (ja) 2007-08-02
JP4902040B2 JP4902040B2 (ja) 2012-03-21

Family

ID=18686310

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000186082A Expired - Fee Related JP4902040B2 (ja) 2000-06-21 2000-06-21 窒化物半導体素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4902040B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7319471B2 (en) * 2001-12-20 2008-01-15 Sony Corporation Image display apparatus and manufacturing method thereof
WO2010095781A1 (ko) * 2009-02-18 2010-08-26 엘지이노텍주식회사 발광소자 및 그 제조방법
WO2011010881A2 (ko) * 2009-07-22 2011-01-27 주식회사 에피밸리 3족 질화물 반도체 발광소자
CN102214758A (zh) * 2010-04-09 2011-10-12 Lg伊诺特有限公司 发光器件、用于制造发光器件的方法以及发光器件封装
US10243101B2 (en) 2002-04-09 2019-03-26 Lg Innotek Co., Ltd. Vertical structure LEDs

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10135570A (ja) * 1996-10-28 1998-05-22 Nichia Chem Ind Ltd 窒化物半導体レーザ素子
JPH10242448A (ja) * 1997-02-26 1998-09-11 Hitachi Cable Ltd 半導体光電子集積素子及びその製造方法
JPH11150301A (ja) * 1997-11-14 1999-06-02 Nichia Chem Ind Ltd 窒化物半導体素子

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10135570A (ja) * 1996-10-28 1998-05-22 Nichia Chem Ind Ltd 窒化物半導体レーザ素子
JPH10242448A (ja) * 1997-02-26 1998-09-11 Hitachi Cable Ltd 半導体光電子集積素子及びその製造方法
JPH11150301A (ja) * 1997-11-14 1999-06-02 Nichia Chem Ind Ltd 窒化物半導体素子

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7319471B2 (en) * 2001-12-20 2008-01-15 Sony Corporation Image display apparatus and manufacturing method thereof
US8648888B2 (en) 2001-12-20 2014-02-11 Sony Corporation Image display device and method of manufacturing the same
US10453993B1 (en) 2002-04-09 2019-10-22 Lg Innotek Co., Ltd. Vertical structure LEDs
US10600933B2 (en) 2002-04-09 2020-03-24 Lg Innotek Co., Ltd. Vertical structure LEDs
US10461217B2 (en) 2002-04-09 2019-10-29 Lg Innotek Co., Ltd. Vertical structure LEDs
US10243101B2 (en) 2002-04-09 2019-03-26 Lg Innotek Co., Ltd. Vertical structure LEDs
WO2010095781A1 (ko) * 2009-02-18 2010-08-26 엘지이노텍주식회사 발광소자 및 그 제조방법
KR101007130B1 (ko) * 2009-02-18 2011-01-10 엘지이노텍 주식회사 발광소자 및 그 제조방법
US8242509B2 (en) 2009-02-18 2012-08-14 Lg Innotek Co., Ltd. Light emitting device
WO2011010881A2 (ko) * 2009-07-22 2011-01-27 주식회사 에피밸리 3족 질화물 반도체 발광소자
WO2011010881A3 (ko) * 2009-07-22 2011-04-28 주식회사 에피밸리 3족 질화물 반도체 발광소자
KR101125334B1 (ko) * 2010-04-09 2012-03-27 엘지이노텍 주식회사 발광 소자, 발광 소자 제조방법 및 발광 소자 패키지
US9041028B2 (en) 2010-04-09 2015-05-26 Lg Innotek Co., Ltd. Light emitting device, method for fabricating the light emitting device, and light emitting device package
CN102214758A (zh) * 2010-04-09 2011-10-12 Lg伊诺特有限公司 发光器件、用于制造发光器件的方法以及发光器件封装

Also Published As

Publication number Publication date
JP4902040B2 (ja) 2012-03-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6838704B2 (en) Light emitting diode and method of making the same
TWI529970B (zh) 半導體發光裝置及其製造方法
US7423284B2 (en) Light emitting device, method for making the same, and nitride semiconductor substrate
US20110233574A1 (en) Light emitting device having a pluralilty of light emitting cells and package mounting the same
KR102019914B1 (ko) 발광 소자
JP2018529230A (ja) 発光素子およびこれを含む発光素子パッケージ
KR20040010419A (ko) 반도체 발광소자
JP2005209763A (ja) 発光装置及び発光装置の製造方法
US8748865B2 (en) Light emitting device
JP2006066449A (ja) 半導体発光素子
JP2001217461A (ja) 複合発光素子
JPH11289110A (ja) 半導体発光装置
KR20190042092A (ko) 반도체 소자
JP3911839B2 (ja) 半導体発光装置
JP2009289801A (ja) 発光装置及びその製造方法
KR101753750B1 (ko) 반도체 발광소자
JP2003243704A (ja) 発光半導体デバイス及び方法
JP4501234B2 (ja) 窒化物半導体素子
JP4902040B2 (ja) 窒化物半導体素子
US8455882B2 (en) High efficiency LEDs
KR100646635B1 (ko) 복수 셀의 단일 발광 소자 및 이의 제조 방법
US20180013034A1 (en) Light-emitting device and lighting system comprising same
KR101662242B1 (ko) 발광 소자 및 발광 소자 패키지
KR102170219B1 (ko) 발광 소자 및 발광 소자 패키지
KR102405589B1 (ko) 반도체소자

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070618

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070618

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100122

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100518

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100713

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20101012

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101207

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20101214

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20110204

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111205

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111228

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4902040

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150113

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150113

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees