JP2002009010A - 熱処理装置及びその方法 - Google Patents

熱処理装置及びその方法

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JP2002009010A JP2000187765A JP2000187765A JP2002009010A JP 2002009010 A JP2002009010 A JP 2002009010A JP 2000187765 A JP2000187765 A JP 2000187765A JP 2000187765 A JP2000187765 A JP 2000187765A JP 2002009010 A JP2002009010 A JP 2002009010A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 縦型の石英製の反応管内に多数の半導体ウエ
ハを搬入し、塩化水素ガスを含む酸化用のガスを用いて
ウエハ上のシリコン表面部を酸化処理するにあたって、
反応管のフランジ部と石英製のキャップ部との接合では
気密性が不十分である点を解決すること。 【解決手段】 反応管の下端開口部を閉じるキャップ部
を金属製の本体と、本体の周縁部よりも内側の表面を覆
う石英製のカバー体により構成すると共に、周縁部の表
面にOリングを設けてフランジ部との気密性を確保する
一方、Oリングよりも内側の両者の対向部位の隙間をN
2ガスによりパージして、金属部分に塩化水素ガスが触
れるのを防止すると共にOリングを冷却する。またOリ
ングの近傍に冷却水路を設け、これによってもOリング
を冷却する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウエハなど
の複数の被処理体に対して熱処理例えば酸化や拡散処理
を一括して行う熱処理装置及びその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】多数枚の半導体ウエハ(以下ウエハとい
う)をバッチで熱処理する装置として縦型熱処理装置が
あり、その中にはいわゆる成膜炉と酸化、拡散炉とがあ
る。これらの炉はいずれも石英製の反応管が用いられる
が、処理及びその温度領域が異なるため装置構成が大き
く異なる。成膜炉は処理温度がせいぜい800℃以下で
行われるため、反応管の下部には、ガス供給管及び排気
管が接続される金属製の筒状のマニホ−ルドが接合さ
れ、このマニホ−ルドの下端の開口部は金属製のキャッ
プ部により開閉されると共に、マニホ−ルドとキャップ
部との接合部には樹脂製のシ−ル部材であるOリングが
介在して気密性が保たれている。
【0003】一方酸化、拡散炉は処理温度が850℃以
上と高く、またウエハ上のシリコンを酸化する酸化処理
は、通常塩化水素によるゲッタリングを併用して行われ
る。そして水蒸気を用いるウエット酸化の場合だけでな
く、酸素(02 )ガス及び塩化水素(HCl)ガスを用
いるドライ酸化においても微量ながら水分が生成される
ため、高温下でしかも水分が存在することから塩化水素
の腐食性が大きく、従って金属を用いることができな
い。このため酸化処理が行われる縦型熱処理装置は、石
英製の反応管のフランジ部と石英製のキャップ部とを接
合するようにしているが、石英は輻射光を透過するため
この間にOリングを介在させるとその温度が耐熱温度を
越えてしまい、また石英の中に冷却水路を形成すること
は加工上無理があることからOリングは使用できず、従
って石英の面接触により気密性を確保するようにしてい
る。
【0004】ここで酸化処理を行う縦型熱処理装置にお
ける従来のシ−ル構造について図8を参照しながら述べ
る。図8において11は下端が開口した石英製の反応管
であり、ガス供給管11a及び排気管11bを備えてい
る。12はこの反応管11の周りを囲むように設けられ
たヒ−タ、13は石英製のキャップ部であり、このキャ
ップ部13の上には、多数枚のウエハWが棚状に保持さ
れたウエハボ−ト14が保温筒15を介して載置されて
いる。キャップ部13はボ−トエレベ−タ10により昇
降され、上昇位置にあるときには周縁部13aが反応管
11のフランジ部16に接合される。そしてフランジ部
16の接合面には周方向に沿って溝部17が形成されて
おり、この溝部17にパ−ジガス例えば窒素ガスを供給
するようにしている。このようなシ−ル構造によれば、
キャップ部13の周縁部13a及びフランジ部16の接
合が不均一であっても、窒素ガスが反応管11の内外を
仕切るいわばカ−テンの役割を果たし、反応管11内の
雰囲気ガスが外に漏洩することを防止している。
【0005】更に本発明者は、フランジ部16の接合面
において溝部17の内側領域を切り欠いてその下面がキ
ャップ部13から浮いた状態にすることも検討してい
る。即ち、図 の構成において溝部17の外側の接合面
同士の当たりが内側の接合面同士の当たりよりも弱いと
きには、窒素ガスが外側に流れ、それに引き込まれて雰
囲気ガスが外部に漏洩するおそれがあるが、溝部17の
内側領域を切り欠けば、内側に向かう窒素ガスの流れが
形成されるので、そのような懸念がなくなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで最近において
ウエハをクロ−ズ型カセット(密閉型カセット)に入れ
て搬送することが行われ、これに合わせて縦型熱処理装
置側においても熱処理炉の下方側のウエハの移載領域
(ロ−ダ室)をパ−ジガスの陽圧雰囲気とすることが検
討されている。酸化処理や拡散処理を行うときの反応管
11内の圧力は常圧付近であるから、この場合には反応
管11内の圧力が外部よりも低くなる。一方反応管11
の内部と外部との気密構造は、フランジ部16とキャッ
プ部13の周縁部13aとの面接触に頼っているが、互
いに接合する両面は石英部材であるため高精度の加工が
困難であるし、高精度に加工できたとしてもわずかな組
み立て誤差により面接触の精度が落ちてしまう。このた
めロ−ダ室内のパ−ジガスがフランジ部16とキャップ
部13の周縁部13aとの対向部位を通って反応管11
内に流入するおそれがある。このようにパ−ジガスが反
応管11内に流入すると、反応管11の底部付近の温度
が低くなり、ウエハボ−ト14の下段側のウエハWのプ
ロセスに対して悪影響を及ぼすことになる。
【0007】また酸化処理を行う場合にも反応管11内
を例えば133Pa(1Torr)〜46550Pa
(350Torr)程度の微減圧雰囲気にすることも検
討されており、この場合には反応管11の外部が大気圧
雰囲気であっても空気が前記対向部位を通って反応管1
1内に流入し、ウエハW上に自然酸化膜が形成されてし
まうおそれがある。本発明はこのような事情の下になさ
れたものであり、その目的は、腐食性ガスを含む処理ガ
スにより被処理体に対して熱処理を行う縦型の熱処理装
置において高い気密性を確保できる技術を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数の被処理
体を棚状に保持させた保持具を、下端にフランジ部を有
する縦型の石英製の反応容器内に下端開口部から搬入す
ると共に反応容器内を所定の熱処理温度に加熱し、腐食
性のガスを含む処理ガスにより被処理体に対して熱処理
を行う熱処理装置において、前記保持具を搭載して反応
容器内の下端開口部を開閉すると共に少なくとも前記反
応容器のフランジ部に接合される周縁部が金属により構
成されたキャップ部と、前記フランジ部との間を気密に
シ−ルするために前記キャップ部の周縁部に周方向に沿
ってリング状に設けられた樹脂製のシ−ル部材と、前記
フランジ部と前記キャップ部の周縁部との対向部位にお
いて前記シ−ル部材よりも内側の領域にパ−ジガスを供
給するためのパ−ジガス供給部と、を備えたことを特徴
とする。
【0009】この発明は例えば850℃以上で行われ
る、シリコン酸化膜を得るための酸化処理に好適であ
り、腐食性のガスとしては例えば被処理体をゲッタリン
グするための塩化水素ガスが挙げられる。
【0010】この発明によれば、石英製の反応容器のフ
ランジ部に接合されるキャップ部の周縁部は金属製であ
るから、シ−ル部材を設けても石英の場合よりも昇温が
抑えられ、またシ−ル部材を嵌め込む溝を高精度で加工
することができ、従って樹脂製のシ−ル部材を用いたシ
−ル構造を実現できる。そしてパ−ジガスによりフラン
ジ部及びキャップ部の周縁部間をパ−ジしているから、
キャップ部の金属部分に腐食性ガスが触れるのを防止で
きると共にこのパ−ジガスにより前記シ−ル部材を冷却
できる。なおシ−ル部材を冷却するためにキャップ部の
前記周縁部に周方向に沿って冷却流体の流路を設けるこ
とが好ましい。
【0011】キャップ部は、例えば金属製のキャップ部
本体と、周縁部よりも内側部位のキャップ部本体の表面
を覆うように設けられたセラミックス製例えば石英製の
カバ−部と、を備えた構成とされる。この場合パ−ジガ
ス供給部は、キャップ部本体とカバ−部との間の隙間に
開口するパ−ジガス供給路を備え、当該隙間に供給され
たパ−ジガスがキャップ部本体の表面に沿って外側に流
れて前記対向部位に供給される。なおパ−ジガス供給部
は反応容器に設けてもよい。
【0012】本発明は熱処理方法においても成立するも
のであり、その方法は、複数の被処理体を棚状に保持さ
せた保持具を、少なくとも周縁部が金属により構成され
たキャップ部の上に搭載して、縦型の石英製の反応容器
内に下端開口部から搬入し、前記キャップ部の周縁部と
反応容器の下端のフランジ部とを接合する工程と、前記
キャップ部の周縁部に周方向に沿ってリング状に設けら
れた樹脂製のシ−ル部材により、前記キャップ部の周縁
部と反応容器のフランジ部との対向部位を気密にシ−ル
すると共に、前記対向部位におけるシ−ル部材よりも内
側の領域にパ−ジガスを供給してこのパ−ジガスにより
前記周縁部と処理ガスとの接触を防ぎかつ前記シ−ル部
材を冷却する工程と、この工程を行いながら、所定の熱
処理温度の雰囲気下にて腐食性のガスを含む処理ガスに
より被処理体に対して熱処理を行う工程と、を含むこと
を特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明の熱処理装置の実施
の形態を説明するが、先ず熱処理装置の全体構成につい
て図1及び図2を参照しながら述べておく。この熱処理
装置は一般に縦型熱処理装置と呼ばれているものであ
り、縦型の熱処理炉2を備えている。この熱処理炉2
は、下端が開口部している円筒状の石英製の反応容器で
ある反応管21と、この反応管21を囲むように設けら
れた抵抗発熱体などからなる加熱手段であるヒ−タ22
と、前記反応管21及びヒ−タ22の間にて断熱体23
に支持されて設けられた均熱用容器24と、ガス供給管
25と、前記反応管21に接続された排気管26とを備
えている。前記反応管21は下端が開口すると共に、上
面21aの少し下方側に多数のガス穴21bを有するガ
ス拡散板21cが設けられている。また前記ガス供給管
25は前記反応管21と均熱用容器24との間にて垂直
に立ち上げられており、その先端部は反応管31の上面
21aとガス拡散板21cとの間の空間に突入されてい
ると共に、基端側は反応管21の底部付近にてL字に屈
曲されて外部に配管されている。
【0014】更にこの熱処理装置は、ボ−トエレベ−タ
40の上に設けられたキャップ部3を備えており、この
キャップ部3はボ−トエレベ−タ40が上がりきった位
置にて反応管21のフランジ部5にその周縁部31の上
面が接合して反応管21の下端開口部27を閉じ、ボ−
トエレベ−タ40が下がったときに前記開口部27を開
くように構成されている。なお図1及び図2ではキャッ
プ部3及びフランジ部5は簡略して記載してある。
【0015】キャップ部3の上には保温部材28を介し
て保持具であるウエハボ−ト4が搭載されている。ウエ
ハボ−ト4は、図2において例えば天板41及び底板4
2の間に複数の支柱43を設け、この支柱43に上下方
向に形成された溝にウエハWの周縁を挿入して保持する
ように構成されている。保温部材28はこの例では石英
製の保温筒として記載してあるが、石英製のフィンを多
段に積層したものなどであってもよい。
【0016】次にこの実施の形態の要部である前記フラ
ンジ部5及びキャップ部3のシ−ル構造について図3を
参照しながら述べるが、キャップ部3がフランジ部5か
ら離れた状態についても図4に示しておく。キャップ部
3は金属製例えばステンレス製のキャップ部本体30と
石英製の第1及び第2のカバ−体61、62と、石英製
のタ−ンテ−ブル63とを備えている。キャップ部本体
30の周縁部31は図5にも示すようにその内側の領域
よりも高い段部になっており、周縁部31の上面(フラ
ンジ部5との対向部位)には周方向に沿ってリング状に
溝32が形成されている。この溝32内には、前記フラ
ンジ部5との間を気密にシ−ルするためにOリングと呼
ばれているリング状の樹脂製のシ−ル部材(以下Oリン
グという)33が嵌め込まれている。
【0017】前記周縁部31における前記溝32の下方
側には、前記Oリング33を冷却するための冷却流体例
えば冷却水を通流させるための冷却水路(冷却流体流
路)71が周方向に沿って形成されており、この冷却水
路71には給水管72及び排水管73が接続されてい
る。給水管72及び排水管73はキャップ部3の下面側
を通ってボ−トエレベ−タ40内に配管されている。
【0018】一方反応管21のフランジ部5はベ−スプ
レ−ト50に固定されており、前記周縁部31に対向す
る対向部位はOリング33を潰すように平らな接合面と
して構成されている。なお前記ガス供給管25は、この
例では反応管21の底部に一体化された水平管25aに
垂直管25bを接続して構成されている。
【0019】前記キャップ部本体30の周縁部31より
も内側部位は低くなっていてリング状の凹部34が形成
されており、その凹部34の底面は外側寄りに対して内
側寄りの方が高い段差になっている。前記石英製の第1
及び第2のカバ−体61、62は夫々この凹部34の外
側寄り及び内側寄りに嵌め込まれており、第1のカバ−
体61の外縁側の表面は前記フランジ部5の内縁側の下
面と接合されることとなる。またキャップ部本体30に
は、前記第1のカバ−体6の底面の一部と凹部34の底
面(キャップ部本体30の表面)との隙間に開口するよ
うに窒素ガス(N2 ガス)供給路73が厚さ方向に貫通
して設けられ、この窒素ガス供給路73には、窒素ガス
供給管74が接続されている。窒素ガス供給管74の基
端側には図示しない窒素ガス供給源が接続され、ここか
ら供給されるパージガスである窒素ガスはキャップ部3
の金属部分を腐食性ガスから保護すると共に前記Oリン
グ33を冷却するために用いられるものである。この例
では窒素ガス供給路73及び窒素ガス供給管74により
パ−ジガス供給部をなす窒素ガス供給部が構成される。
【0020】前記保温部材28は前記タ−ンテ−ブル6
3の上に載置されており、このタ−ンテ−ブル63は、
キャップ部本体30の下部に連続するハウジング35に
軸受された回転軸64の上に取り付けられている。回転
軸64は、モ−タM、プ−リP1,P2及びベルトBか
らなる駆動部65により回転される。なお66は、ボ−
トエレベ−タ40に対してキャップ部3を支持する支持
部分である。
【0021】前記第1のカバ−体61の上面及び保温部
材28の下面には夫々リング状突起61a及び28aが
設けられ、互いに重なり合ってラビリンスが形成されて
いると共に、前記第2のカバ−体62の上面及びタ−ン
テ−ブル63の下面にも夫々リング状突起62a及び6
3aが設けられ、互いに重なり合ってラビリンスが形成
されている。これらラビリンスは、反応管21内の処理
ガスがキャップ部61の内側の金属部分に回り込むのを
防止する役割を果たしている。
【0022】次に上述実施の形態の作用について説明す
る。先ず多数枚例えば60枚のウエハWをウエハボ−ト
4に棚状に保持させ、ヒ−タ22により予め所定の温度
に加熱された反応管21内にボ−トエレベ−タ40によ
り搬入し、炉口である開口部27をキャップ部44によ
り気密に閉じる(図1の状態)。続いて反応管31内を
所定の温度に昇温すると共に、反応管31内を例えば1
33Pa(1Torr)〜46550Pa(350To
rr)程度の微減圧状態にし、この状態でウエハWの温
度を安定させてから酸化処理を行う。
【0023】この酸化処理において、例えばいわゆるド
ライ酸化の場合には酸素ガス及び塩化水素ガスよりなる
処理ガスが用いられ、いわゆるウエット酸化の場合には
酸素ガス、水蒸気及び塩化水素ガスよりなる処理ガスが
用いられる。処理ガスはガス供給管25を介して反応管
21の上部に流入し、ガス孔21bから反応管21内の
処理領域に供給され、下部の排気管26から排気され
る。このときウエハボ−ト4はタ−ンテ−ブル63によ
り回転し、処理ガスは棚状に積まれたウエハWの間に入
り込み、酸素ガスによりウエハW表面部のシリコン層が
酸化されかつ塩化水素ガスによりゲッタリングされなが
らシリコン酸化膜が生成される。
【0024】一方キャップ部3がフランジ部5に押し付
けられることによりOリング33が潰れて反応管21内
と外部とが気密にシ−ルされる。そして図6に示すよう
にキャップ部本体30に設けられたガス供給路73から
窒素ガスが当該キャップ部本体30の表面と石英製のカ
バ−体61との間に例えば2〜3slmの流量で供給さ
れ、更に両者の隙間に沿って外側に流れる。そしてこの
窒素ガスはフランジ部5の下面に当たり、当該下面とキ
ャップ部本体30の周縁部31の表面との間の隙間に沿
って外側に広がって、この隙間をパ−ジすると共に、当
該下面と前記カバ−体61の表面との隙間に沿って内側
に広がって反応管21内の雰囲気に流出し、排気管26
から排気される。
【0025】上述の実施の形態によれば、キャップ部3
と接合される反応管21のフランジ部5は石英製として
いるが、キャップ部3の周縁部31を金属製としている
ため、Oリング33を設けても石英の場合よりも昇温が
抑えられ、またOリング33を嵌め込む溝32を高精度
で加工することができる。仮に石英の中にOリング33
を嵌め込もうとすると溝32を高精度で加工することが
難しく、Oリング33を嵌め込んだときに全周に渡って
均一な気密性を得ることが困難になる。
【0026】従ってキャップ部3側にOリング33を設
けることができるので、石英同士の接合の場合に比べて
組み立て許容誤差も緩和され、確実にシ−ルすることが
できる。そして従来技術の項目で述べたように、熱処理
炉2の下方側のウエハの移載領域(ロ−ダ室)をパ−ジ
ガスの陽圧雰囲気としたりあるいは反応管21内を微減
圧にして酸化処理を行う場合であっても外気が反応管2
1内に流入することを防止でき、石英同士の接合に比べ
て有利である。
【0027】また石英の場合には熱伝導が悪いこと及び
冷却水路の形成が困難なことから、冷却水による冷却効
果を狙うことが実質できないが、前記周縁部31を金属
製としているのでここに冷却水を流すことによりOリン
グ33の冷却効果が得られる。ここで前記周縁部31を
金属製にするだけであれば、腐食の問題が残るが、この
実施の形態ではパ−ジガスによりフランジ部5及びキャ
ップ部3の周縁部31間をパ−ジしているから、キャッ
プ部3の金属部分に腐食性ガスが触れるのを防止できる
と共にこのパ−ジガスにより前記Oリング33を冷却で
きる。またキャップ部本体30は金属製としているが、
周縁部31よりも内側においては石英製のカバ−体6
1、62を設けているので、金属部分に腐食性ガスが触
れることを防止できる。
【0028】既述のように、例えば850℃以上の温度
で酸化処理を行う装置では反応管21の下に金属性のマ
ニホ−ルドを設けることができないので、この実施の形
態は有効であり、外気の流入や処理ガスの流出を確実に
防止できる。
【0029】上述の実施の形態ではパ−ジガス供給部を
キャップ部3側に設けたが、本発明は反応管21のフラ
ンジ部5に設けてもよい。図7はこのような実施の形態
を示すものであり、フランジ部5におけるキャップ部3
との対向部位であってOリング33よりも内側寄りに周
方向に溝80を形成すると共に、この溝80内に開口す
るようにキャップ部3内に窒素ガス供給路81を形成
し、当該窒素ガス供給路81に窒素ガス供給管82を接
続している。この例では、窒素ガス供給路81及び窒素
ガス供給管82により窒素ガス供給部が構成され、窒素
ガスは溝80からフランジ部5及びキャップ部3の間の
微小な隙間をパ−ジして反応管21内に流出する。
【0030】以上において前記パ−ジガス供給部から供
給されるパージガスとしては窒素ガスに限らずアルゴン
ガスなどの不活性ガスであってもよい。またキャップ部
本体30の表面を覆うカバ−体(61、62)としては
石英に限らず炭化ケイ素(SiC)などのセラミックス
であってもよい。更にまたキャップ部3が金属製のキャ
ップ部本体とカバ−体とに分離されずに例えば周縁部3
1以外はセラミックスで構成されるような一体的なもの
も本発明の権利範囲に入るものである。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、腐食性ガスを含む処理
ガスにより被処理体に対して熱処理を行い、金属製のマ
ニホ−ルドが使用できない縦型の熱処理装置において高
い気密性を確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱処理装置の実施の形態の全体構成を
略解して示す縦断側面図である。
【図2】図1の熱処理装置を示す概観図である。
【図3】上記実施の形態に用いられるシール構造部分
を、キャップ部が閉じた状態として示す断面図である。
【図4】上記実施の形態に用いられるシール構造部分
を、キャップ部が開いた状態として示す断面図である。
【図5】キャップ部の一部を示す分解斜視図である。
【図6】パージガスが流れる様子を示す説明図である。
【図7】本発明の熱処理装置の他の実施の形態に用いら
れるシール構造部分を、キャップ部が閉じた状態として
示す断面図である。
【図8】従来の熱処理装置を示す縦断側面図である。
【符号】
21 反応管 22 ヒータ 3 キャップ部 30 キャップ部本体 31 周縁部 32 溝部 33 Oリング 4 ウエハボート 40 ボートエレベータ 5 フランジ部 61、62 カバー体 63 ターンテーブル 71 冷却水路 73 N2ガス供給路 74 N2ガス供給管 81 N2ガス供給路 82 N2ガス供給管

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の被処理体を棚状に保持させた保持
    具を、下端にフランジ部を有する縦型の石英製の反応容
    器内に下端開口部から搬入すると共に反応容器内を所定
    の熱処理温度に加熱し、腐食性のガスを含む処理ガスに
    より被処理体に対して熱処理を行う熱処理装置におい
    て、 前記保持具を搭載して反応容器内の下端開口部を開閉す
    ると共に少なくとも前記反応容器のフランジ部に接合さ
    れる周縁部が金属により構成されたキャップ部と、 前記フランジ部との間を気密にシ−ルするために前記キ
    ャップ部の周縁部に周方向に沿ってリング状に設けられ
    た樹脂製のシ−ル部材と、 前記フランジ部と前記キャップ部の周縁部との対向部位
    において前記シ−ル部材よりも内側の領域にパ−ジガス
    を供給するためのパ−ジガス供給部と、 を備えたことを特徴とする熱処理装置。
  2. 【請求項2】 シ−ル部材を冷却するためにキャップ部
    の前記周縁部に周方向に沿って冷却流体の流路を設けた
    ことを特徴とする請求項1記載の熱処理装置。
  3. 【請求項3】 キャップ部は、金属製のキャップ部本体
    と、周縁部よりも内側部位のキャップ部本体の表面を覆
    うように設けられたセラミックス製のカバ−部と、を備
    えたことを特徴とする請求項1または2記載の熱処理装
    置。
  4. 【請求項4】 カバ−部は石英製であることを特徴とす
    る請求項3記載の熱処理装置。
  5. 【請求項5】 パ−ジガス供給部はキャップ部に設けら
    れていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか
    に記載の熱処理装置。
  6. 【請求項6】 パ−ジガス供給部は、キャップ部本体と
    カバ−部との間の隙間に開口するパ−ジガス供給路を備
    え、当該隙間に供給されたパ−ジガスがキャップ部本体
    の表面に沿って外側に流れて前記対向部位に供給される
    ことを特徴とする請求項3または4記載の熱処理装置。
  7. 【請求項7】 パ−ジガス供給部は反応容器に設けられ
    ていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに
    記載の熱処理装置。
  8. 【請求項8】 熱処理温度は850℃以上であることを
    特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の熱処理
    装置。
  9. 【請求項9】 腐食性ガスは塩化水素であることを特徴
    とする請求項1ないし8のいずれかに記載の熱処理装
    置。
  10. 【請求項10】 被処理体に対して行われる熱処理はシ
    リコン酸化膜を得るための酸化処理であることを特徴と
    する請求項1ないし9のいずれかに記載の熱処理装置。
  11. 【請求項11】 複数の被処理体を棚状に保持させた保
    持具を、少なくとも周縁部が金属により構成されたキャ
    ップ部の上に搭載して、縦型の石英製の反応容器内に下
    端開口部から搬入し、前記キャップ部の周縁部と反応容
    器の下端のフランジ部とを接合する工程と、 前記キャップ部の周縁部に周方向に沿ってリング状に設
    けられた樹脂製のシ−ル部材により、前記キャップ部の
    周縁部と反応容器のフランジ部との対向部位を気密にシ
    −ルすると共に、前記対向部位におけるシ−ル部材より
    も内側の領域にパ−ジガスを供給してこのパ−ジガスに
    より前記周縁部と処理ガスとの接触を防ぎかつ前記シ−
    ル部材を冷却する工程と、 この工程を行いながら、所定の熱処理温度の雰囲気下に
    て腐食性のガスを含む処理ガスにより被処理体に対して
    熱処理を行う工程と、 を含むことを特徴とする熱処理方法。
  12. 【請求項12】 パ−ジガスの冷却に加えて、キャップ
    部の中に冷却流体を流すことによりシ−ル部材を冷却す
    ることを特徴とする請求項11記載の熱処理方法。
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