JP2002006221A - 投影光学系、露光装置及び露光方法 - Google Patents

投影光学系、露光装置及び露光方法

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JP2002006221A JP2000191745A JP2000191745A JP2002006221A JP 2002006221 A JP2002006221 A JP 2002006221A JP 2000191745 A JP2000191745 A JP 2000191745A JP 2000191745 A JP2000191745 A JP 2000191745A JP 2002006221 A JP2002006221 A JP 2002006221A
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reflecting
mirror
reflecting mirror
projection optical
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Yuto Takahashi
友刀 高橋
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70216Mask projection systems
    • G03F7/70233Optical aspects of catoptric systems, i.e. comprising only reflective elements, e.g. extreme ultraviolet [EUV] projection systems

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Lenses (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 反射鏡の径を小さく抑えつつ、優れた結像性
能を有する投影光学系、及びこの投影光学系を備えた露
光装置及び露光方法を提供する。 【解決手段】 投影光学系PLは、第1面R上の物体を
第2面IM上に結像する第1反射光学系10は、凹面状
の反射面を持つ第1反射鏡M1と凹面状の反射面を持つ
第2反射鏡M2とからなっており、第2面IM上の像を
第3面W上に結像する第2反射光学系20は、第2反射
光学系20は、第3反射鏡M3と凹面状の反射面を持つ
第4反射鏡M4と凸面状の反射面を持つ第5反射鏡M5
と凹面状の反射面を持つ第6反射鏡M6とからなってい
る。そして、第4反射鏡M4の頂点が第1反射鏡M1の
頂点より第3面W側に配置され、第3反射鏡M3の頂点
と第4反射鏡M4の頂点との間に第6反射鏡M6の頂点
が配置されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば基板上にマ
スクのパターンの縮小像を形成する投影光学系、及びこ
の投影光学系を備えた露光装置及び露光方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体デバイスや液晶表示デ
バイスをリソグラフィ技術を用いて製造する際に、パタ
ーンが形成されたマスクに露光用照明光(露光光)を照
明し、このマスクのパターンの像を投影光学系を介して
フォトレジスト等の感光剤が塗布された半導体ウエハや
ガラスプレート等の基板上に投影露光することが行われ
ているが、近年においては、パターンの微細化の要求が
ますます高まっているため、この投影露光を行う露光装
置は、より解像力の高いものが要求されている。
【0003】この要求を満足するためには、光源から射
出される露光光の波長を短波長化し、且つ光学系の開口
数(NA)を大きくしなければならない。しかしなが
ら、露光光の波長が短くなると、光の吸収のために実用
に耐える光学ガラスは限られ、例えば、波長が180n
m以下となると、実用上使用できる硝材は蛍石だけとな
る。また、さらに短波長の紫外線やX線になると、使用
できる光学ガラスは存在しなくなる。このような場合、
屈折光学系だけか、または反射屈折光学系で縮小投影光
学系で構成することは、全く不可能となる。
【0004】そのため、反射系のみで投影光学系を構成
する、いわゆる反射屈折縮小投影光学系が、例えば特開
平9−211332号公報や、特開平10−90602
号公報に提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特開平9−21133
2号公報に開示されている投影光学系は、凹凸凹の構成
の反射面からなる2組の縮小光学系により構成されてお
り、この2組の縮小光学系の間に中間像が形成されてい
る。この光学系の利点は、反射面枚数が6面となり、収
差補正の自由度が増えること、自然に反射面枚数が偶数
になるので折り返しのためだけの平面反射鏡が不用なこ
と、また、全体の光学系の縮小倍率をそれぞれの部分光
学系に分担できるので部分光学系の負担を軽減すること
が可能であることなどである。しかしながら、このよう
な構成においては、2つの部分光学系を、1対のミラー
対でつないでいるために、この接続部分のミラー対の径
が大きくならざるを得ないという問題がある。
【0006】また、特開平10−90602号公報に開
示されている投影光学系は、凹面鏡、凸面鏡、凸面鏡、
凹面鏡の4枚のミラーを2組直列に配置したもので、全
部で8枚の反射鏡により構成されており、途中に中間像
が形成されるようになっている。しかしながら、このよ
うな構成においては、反射鏡の数が多いために、光量の
低下を招くとともに、製造公差の点から見ても不利であ
る。
【0007】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、反射面を6面以下としながら、反射鏡の径を
小さく抑えつつ、優れた結像性能を有する投影光学系、
及びこの投影光学系を備えた露光装置及び露光方法を提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め本発明は、実施の形態に示す図1〜図6に対応付けし
た以下の構成を採用している。本発明の投影光学系は、
第1面(R)上の物体を第2面(IM)上に結像する第
1反射光学系(10)と、第2面(IM)上の像を第3
面(W)上に結像する第2反射光学系(20)とを備
え、第3面(W)上に第1面(R)の物体の縮小像を形
成する投影光学系(PL)において、第1反射光学系
(10)及び第2反射光学系(20)は、第1面(R)
と第3面(W)との間に、この第2反射光学系(20)
が第1反射光学系(10)より第3面(W)側に配置さ
れるように所定の光軸(AX)に沿って直列に配置され
ており、第1反射光学系(10)は、凹面状の反射面を
持つ第1反射鏡(M1)と凹面状の反射面を持つ第2反
射鏡(M2)とよりなる第1ミラー対からなり、第2反
射光学系(20)は、所定形状の反射面を持つ第3反射
鏡(M3)と凹面状の反射面を持つ第4反射鏡(M4)
とよりなる第2ミラー対と、凸面状の反射面を持つ第5
反射鏡(M5)と凹面状の反射面を持つ第6反射鏡(M
6)とよりなる第3ミラー対とからなり、第4反射鏡
(M4)の頂点が第1反射鏡(M1)の頂点より第3面
(W)側に配置され、第3反射鏡(M3)の頂点と第4
反射鏡(M4)の頂点との間に第6反射鏡(M6)の頂
点が配置されており、第1面(R)からの光は、第1ミ
ラー対を経由した後に第2面(IM)上に中間像を形成
し、この中間像からの光は第3反射鏡(M3)及び第4
反射鏡(M4)の順で第2ミラー対を反射し、第2ミラ
ー対を反射した光は第5反射鏡(M5)及び第6反射鏡
(M6)の順で第3ミラー対を反射して第3面(W)へ
導かれることを特徴とする。
【0009】本発明によれば、所定形状の反射面を有す
る第3反射鏡(M3)と凹面状の反射面を有する第4反
射鏡(M4)との距離を短く設定可能となるので、第3
反射鏡(M3)から第4反射鏡(M4)への光束の広が
りを小さく抑えることができる。したがって、第4反射
鏡(M4)をはじめとする各反射鏡の径を小さく抑えつ
つ良好な結像性能を得ることができる。
【0010】そして、第5反射鏡(M5)の頂点と第6
反射鏡(M6)の頂点との間に、第3反射鏡(M3)の
頂点を配置することにより、第5反射鏡(M5)と第3
面(W)との間の距離(ワーキングディスタンス)を大
きくとることが可能となる。すなわち、凸面状の反射面
を有する第5反射鏡(M5)は、第3面(W)に対して
は凹面状部分を向けて配置されることになるので、第5
反射鏡(M5)と第3面(W)との間の距離は長くな
り、大きなワーキングディスタンスを確保することがで
きる。このため、この第3面(W)に感光基板をロード
する場合などの作業性を向上することができる。
【0011】第1、第3及び第5反射鏡(M1、M3及
びM5)は、各反射面が第1面(R)側に向くようにそ
れぞれ配置され、第2、第4及び第6反射鏡(M2、M
4及びM6)は、各反射面が第3面(W)側に向くよう
にそれぞれ配置されているので、第1面(R)からの光
は各反射鏡間で交互に反射を繰り返しながら第3面
(W)側に導かれる。そして、このような構成にするこ
とにより第1面(R)と第3面(W)との距離を短くす
ることが可能となるため、投影光学系(PL)全体のコ
ンパクト化を実現することができる。
【0012】第1〜第6反射鏡(M1〜M6)を、所定
の光軸(AX)に対して同軸に配置することによって
も、投影光学系(PL)全体のコンパクト化を実現する
ことができるとともに、各反射鏡(M1〜M6)の鏡筒
組み込み・調整を容易にすることができる。
【0013】第1ミラー対を構成する第1反射鏡(M
1)及び第2反射鏡(M2)のそれぞれの頂点の間に開
口絞り(AS)を備え、開口絞り(AS)は、この開口
絞り(AS)に入射する光束の全周を囲む形状とするこ
とができる。このように、第1反射鏡(M1)の頂点と
第2反射鏡(M2)の頂点との間に、通常の構成を有す
る開口絞り(AS)を設けることができる。そして、開
口絞り(AS)を配置することにより収差補正の自由度
は増加する。すなわち、6つの反射面(反射鏡)の他
に、この開口絞り(AS)の光軸方向の位置を調整する
ことによっても収差補正を行うことができる。
【0014】このとき、開口絞り(AS)は、第3面
(W)側がテレセントリックとなるように設定されてい
ることが好ましく、この場合、良好な結像特性を得るこ
とができる。
【0015】第1反射鏡(M1)の近軸領域での曲率を
p1、第2反射鏡(M2)の近軸領域での曲率をp2、
第3反射鏡(M3)の近軸領域での曲率をp3、第4反
射鏡(M4)の近軸領域での曲率をp4、第5反射鏡
(M5)の近軸領域での曲率をp5、第6反射鏡(M
6)の近軸領域での曲率をp6とするとき、−0.00
5<(p1+p2+p3+p4+p5+p6)<0.0
05の条件を満足するように設定することにより、第3
面(W)上に形成される像(第1面の像)に関する像面
(結像面)の十分なコントロールを行うことが可能とな
る。
【0016】また、第2面(IM)上に視野絞り(F
S)を備える構成とすることが可能となり、この場合、
第1面(R)上を照明する照明系中の視野絞りを不要と
する構成とすることが可能となる。
【0017】第1及び第2反射光学系(10及び20)
は、それぞれ縮小倍率を有するので、全体の光学系の縮
小倍率を各反射光学系(10、20)にて分担できるた
め、各反射光学系の負担を軽くすることができる。
【0018】本発明の露光装置は、マスク(R)に露光
光(EL)を照明し、このマスク(R)に形成されたパ
ターンの像を投影光学系(PL)を介して感光基板
(W)上に投影する露光装置において、投影光学系は、
請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載の投影光学系
(PL)によって構成されていることを特徴とする。
【0019】また、本発明の露光方法は、マスク(R)
に露光光(EL)を照明し、この露光光(EL)に基づ
いてマスク(R)に形成されたパターンの像を感光基板
(W)上に形成する露光方法において、請求項1〜請求
項9のいずれか一項に記載の投影光学系(PL)を用い
て前記パターンの像を感光基板(W)上に形成すること
を特徴とする。
【0020】本発明によれば、良好に収差補正され優れ
た結像性能を有する投影光学系を用いて露光処理が行わ
れるので、微細なパターンでも精度良く形成することが
できる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の投影光学系、露光
装置及び露光方法について図面を参照しながら説明す
る。図1は本発明に係る投影光学系の横断面の光路図で
あり、図1では光束の幅は横断面のみを表している。
【0022】図1において、投影光学系PLは、第1面
R上の物体を第2面IM上に結像する第1反射光学系1
0と、第2面IM上の像を第3面W上に結像する第2反
射光学系20とを備えており、第3面W上に第1面R上
の物体の縮小像を形成する反射縮小投影光学系となって
いる。
【0023】第1反射光学系10は、凹面状の反射面を
持つ第1反射鏡M1と凹面状の反射面を持つ第2反射鏡
M2とよりなる第1ミラー対からなっている。第2反射
光学系20は、所定形状の反射面を持つ第3反射鏡M3
と凹面状の反射面を持つ第4反射鏡M4とよりなる第2
ミラー対と、凸面状の反射面を持つ第5反射鏡M5と凹
面状の反射面を持つ第6反射鏡M6とよりなる第3ミラ
ー対とからなっている。そして、第1反射光学系10及
び第2反射光学系20は、第1面M1と第3面M3との
間に、第2反射光学系20が第1反射光学系10より第
3面W側に配置されるように投影光学系PLの光軸AX
に沿って直列に配置されている。このとき、各反射鏡M
1〜M6は光軸AXに対して同軸に配置されている。
【0024】第4反射鏡M4の頂点は、第1反射鏡M1
の頂点より第3面W側に配置されており、第3反射鏡M
3の頂点と第4反射鏡M4の頂点との間に第6反射鏡M
6の頂点が配置されている。また、第5反射鏡の頂点と
第6反射鏡の頂点との間に第3反射鏡の頂点が配置され
ている。すなわち、各反射鏡は、第1面R側から第3面
W側にむかって、第2反射鏡M2、第1反射鏡M1、第
4反射鏡M4、第6反射鏡M6、第3反射鏡M3、第5
反射鏡M5の順で配置されている。
【0025】なお、反射鏡の頂点とは、反射面とその反
射面の基準軸とが交差する点であり、反射面の基準軸と
は、その反射面の頂点とその反射面の近軸曲率中心とを
結ぶ軸を意味する。
【0026】それぞれのミラー対のうち、第1反射鏡M
1、第3反射鏡M3、第5反射鏡M5は、それぞれの反
射面が第1面R側に向くように配置されており、第2反
射鏡M2、第4反射鏡M4、第6反射鏡M6は、それぞ
れの反射面が第3面W側に向くように配置されている。
このとき、第5反射鏡M5の凹面状部分と第3面Wとが
対向した構成となっている。
【0027】そして、第1面Rからの光ELは、第1反
射鏡M1及び第2反射鏡M2の順で第1ミラー対を反射
した後に第2面IM上に中間像を形成し、この中間像か
らの光は第3反射鏡M3及び第4反射鏡M4の順で第2
ミラー対を反射し、第2ミラー対を反射した光は第5反
射鏡M5及び第6反射鏡の順で第3ミラー対を反射して
第3面Wへ導かれる。このとき、第2面IM上には視野
絞りFSが設けられている。
【0028】第1ミラー対の第1反射鏡M1と第2反射
鏡M2とのそれぞれの頂点の間には、開口絞りASが設
けられている。この開口絞りASは開口部の口径を可変
としており、第1反射鏡M1と第2反射鏡M2との間の
光軸方向の任意の位置に設置可能であるが、第3面W側
がテレセントリックとなるように位置決めされることが
好ましい。
【0029】以上説明したような各反射鏡の配置構成と
することにより、第3反射鏡M3と第4反射鏡M4との
距離を短く設定することができるので、第3反射鏡M3
から第4反射鏡M4への光束の広がりを小さく抑えるこ
とができる。したがって、第4反射鏡M4ををはじめと
する各反射鏡の径を小さく抑えつつ良好な結像性能を得
ることができる。
【0030】本実施形態において、投影光学系PLに用
いられた反射鏡は6枚と少ないので、この投影光学系P
Lを露光装置に適用した場合、露光光の光量の低下の恐
れは低減されるとともに、反射面の面形状誤差による結
像性能の劣化を招く恐れも低減される。例えば、露光光
として、波長5〜15nmの軟X線領域の光(以下、こ
の光を「EUV(Extreme Ultra Violet)光」と称す
る)や、この波長以下の硬X線領域の光を用いた場合、
この波長域における反射膜の反射率が低くても、反射面
の数が6面だけなので実用上問題無い程度の光量を確保
することができる。
【0031】第5反射鏡M5の頂点と第6反射鏡M6の
頂点との間に第3反射鏡M3の頂点を配置し、第5反射
鏡M5の凹面状部分と第3面Wとが対向するようにした
ので、第5反射鏡M5と第3面Wとの間の距離(ワーキ
ングディスタンス)を大きくとることが可能となる。こ
のため、この第3面Wに感光基板をロードする場合など
の作業性を向上することができる。
【0032】第1反射鏡M1、第3反射鏡M3及び第5
反射鏡M5は、各反射面が第1面R側に向くようにそれ
ぞれ配置され、第2反射鏡M2、第4反射鏡M4及び第
6反射鏡M6は、各反射面が第3面W側に向くようにそ
れぞれ配置されているので、第1面Rからの光ELは各
反射鏡間で交互に反射を繰り返しながら第3面W側に導
かれる。そして、このような構成にすることにより、光
路を折り返すための平面反射鏡が不用であるとともに、
第1面Rと第3面Wとの距離を短くすることが可能とな
るため、投影光学系PL全体のコンパクト化を実現する
ことができる。さらに、各反射鏡M1〜M6を、光軸A
Xに対して同軸に配置することによっても、投影光学系
PL全体のコンパクト化を実現することができるととも
に、各反射鏡M1〜M6の鏡筒組み込み・調整を容易に
することができる。
【0033】本実施形態においては、第1ミラー対を構
成する第1反射鏡M1及び第2反射鏡M2のそれぞれの
頂点の間に開口絞りASを配置することが可能となり、
この場合には、開口絞りASの開口部形状を、開口絞り
ASを通過する光束の全周を囲む形状とすることがで
き、通常の開口絞りの構成を採用することができる。こ
のとき、開口絞りASの光軸方向の位置は、第3面Wが
テレセントリックとなるように位置決めさせることが好
ましく、この場合、良好な結像特性を得ることができ
る。
【0034】そして、開口部の口径を可変とする開口絞
りASを調整することによって収差補正を行うことがで
きるとともに、各反射鏡M1〜M6の反射面の形状を非
球面状とし、この形状を任意に設定することによっても
収差補正を行うことが可能となる。したがって、本実施
形態においては、収差補正は、各反射鏡の反射面の形状
の調整のほかに、開口絞りASの光軸方向の位置の調整
によっても行うことができ、自由度の高い収差補正を行
うことができる。
【0035】第1反射鏡M1の近軸領域での曲率をp
1、第2反射鏡M2の近軸領域での曲率をp2、第3反
射鏡M3の近軸領域での曲率をp3、第4反射鏡M4の
近軸領域での曲率をp4、第5反射鏡M5の近軸領域で
の曲率をp5、第6反射鏡M6の近軸領域での曲率をp
6とするとき、−0.005<(p1+p2+p3+p
4+p5+p6)<0.005 (1)の条件を満足す
るように設定することにより、第3面W上に形成される
像(第1面の像)に関する像面(結像面)の十分な制御
を行うことが可能となる。
【0036】すなわち、条件式(1)の下限を逸脱する
と、第3面Wに形成される像面が凹状に湾曲し過ぎてし
まう。このため、第3面Wにて発生する像面湾曲の量は
投影光学系PLにて補正できる範囲を大幅に超えてしま
い、像の劣化をもたらす。また、条件式(1)の上限を
逸脱すると、第3面Wに形成される像面が凸状に湾曲し
過ぎてしまう。このため、その第3面Wにて発生する像
面湾曲の量は投影光学系PLにて補正できる範囲を大幅
に超えてしまい、像を劣化をもたらす。しかしながら、
各反射鏡M1〜M6にて発生するペッツバール和を、条
件式(1)のように小さく抑えることにより、像面全体
を平坦にすることができ、良好な結像成能を得ることが
できる。
【0037】また、本実施形態においては、第2面IM
上に視野絞りFSを備える構成とすることが可能とな
り、この場合、第1面R上を照明する照明系中の視野絞
りを不要とする構成とすることが可能となる。
【0038】第1反射光学系10及び第2反射光学系2
0は、それぞれ縮小倍率を有するので、全体の光学系の
縮小倍率を各反射光学系10、20にて分担できるた
め、各反射光学系の負担を軽くすることができる。
【0039】次に、図2を参照しながら、本発明に係る
投影光学系PLを備えた露光装置Eについて説明する。
図2は本発明に係る投影光学系PLを備えた露光装置E
の構成図である。この露光装置Eは、反射型レチクル
(マスク)Rに露光用照明光(露光光)ELを照射し、
レチクルRに形成されたパターンの一部の像を投影光学
系PLを介して感光基板W上に投影しつつ、レチクルR
と感光基板Wとを投影光学系PLに対して1次元方向
(Y方向)に相対走査することによって、レチクルRの
パターンの全体を感光基板W上の複数のショット領域の
各々にステップ・アンド・スキャン方式で転写するもの
である。本実施形態では、露光光ELとして波長5〜1
5nm程度の軟X線領域の光(EUV光)が用いられて
いる。なお、図2においては、投影光学系PLの光軸方
向をZ方向とし、このZ方向と直交する方向であってレ
チクルR及び感光基板Wの走査方向をY方向とし、これ
らYZ方向と直交する紙面垂直方向をX方向とする。
【0040】図2において、露光装置Eは、光源30か
らの光束をレチクルステージRSに支持されるレチクル
Rに照明する照明光学系3と、露光光ELで照明された
レチクルRのパターンの像を感光基板W上に投影する投
影光学系PLと、基板Wを支持する基板ステージWSと
を備えている。本実施形態における露光光であるEUV
光は、大気に対する透過率が低いため、EUV光が通過
する光路は真空チャンバVCにより覆われて外気より遮
断されている。
【0041】図2における照明光学系3について説明す
る。光源30は、赤外域〜可視域の波長のレーザ光を供
給する機能を有し、例えば半導体レーザ励起によるYA
Gレーザやエキシマレーザ等を用いることができる。こ
のレーザ光は第1集光光学系31により集光されて位置
32に集光する。ノズル33は気体状の物体を位置32
に向けて噴出し、この噴出された物体は位置32におい
て高照度のレーザ光を受ける。このとき、噴出された物
体がレーザ光のエネルギで高温になり、プラズマ状態に
励起され、低ポテンシャル状態へ遷移する際にEUV光
を放出する。
【0042】この位置32の周囲には、第2集光光学系
を構成する楕円鏡34が配置されており、この楕円鏡3
4は、その第1焦点が位置32とほぼ一致するように位
置決めされている。楕円鏡34の内表面には、EUV光
を反射するための多層膜が設けられており、ここで反射
されたEUV光は、楕円鏡34の第2焦点で一度集光し
た後、第3集光光学系を構成するコリメート鏡としての
放物面鏡35へ向かう。放物面鏡35は、その焦点が楕
円鏡34の第2焦点位置とほぼ一致するように位置決め
されており、その内表面には、EUV光を反射するため
の多層膜が設けられている。
【0043】放物面鏡35から射出されるEUV光は、
ほぼコリメートされた状態でオプティカルインテグレー
タとしての反射型フライアイ光学系36へ向かう。反射
型フライアイ光学系36は、複数の反射面を集積した第
1の反射素子群36aと、第1の反射素子群36aの複
数の反射面と対応した複数の反射面を有する第2の反射
素子群36bとで構成されている。これら第1及び第2
の反射素子群36a、36bを構成する複数の反射面上
にもEUV光を反射させるための多層膜が設けられてい
る。
【0044】放物面鏡35からのコリメートされたEU
V光は、第1の反射素子群36aにより波面分割され、
各々の反射面からのEUV光が集光されて複数の光源像
が形成される。これら複数の光源像が形成される位置の
近傍のそれぞれには、第2の反射素子群36bの複数の
反射面が位置決めされており、これら第2の反射素子群
36bの複数の反射面は、実質的にフィールドミラーの
機能を果たす。このように、反射型フライアイ光学系3
6は、放物面鏡35からの略平行光束に基づいて、2次
光源としての多数の光源像を形成する。尚、このような
反射型フライアイ光学系36については、本願出願人に
よる特願平10−47400号に提案されている。
【0045】本実施形態では、2次光源の形状を制御す
るために、第2の反射素子群36b近傍には、第1開口
絞りとしてのσ絞りAS1が設けられている。このσ絞
りAS1は、例えば互いに形状が異なる複数の開口部を
ターレット状に設けたものからなる。そして、σ絞り制
御ユニットASC1により、どの開口部を光路内に配置
するのかの制御が行われる。
【0046】さて、反射型フライアイ光学系36により
形成された2次光源からのEUV光は、この2次光源位
置の近傍が焦点位置となるように位置決めされたコンデ
ンサミラー37へ向かい、このコンデンサミラー37に
て反射集光された後に、光路折り曲げミラー38を介し
て、レチクルRに達する。これらコンデンサミラー37
及び光路折り曲げミラー38の表面には、EUV光を反
射させる多層膜が設けられている。そして、コンデンサ
ミラー37は、2次光源から発するEUV光を集光し
て、レチクルRを均一照明する。
【0047】なお、本実施形態では、レチクルRへ向か
う照明光と、このレチクルRにて反射されて投影光学系
PLへ向かうEUV光との光路分離を空間的に行うため
に、照明光学系3は非テレセントリック系であり、かつ
投影光学系PLもレチクル側非テレセントリックな光学
系としている。
【0048】さて、レチクルR上には、EUV光を反射
する多層膜からなる反射膜が設けられており、この反射
膜は、感光基板W上へ転写すべきパターンの形状に応じ
たパターンとなっている。このレチクルRにて反射され
て、レチクルRのパターン情報を含むEUV光は、投影
光学系PLに入射する。
【0049】投影光学系PLは、図1において説明した
通り、反射鏡M1〜M6の6枚構成となっており、第1
反射鏡M1とレチクルRとの間の光路中(反射鏡M1と
反射鏡M2との頂点の間)には、第2の開口絞りとして
の可変開口絞りASが配置されている。この可変開口絞
りASは、その開口部の口径が可変となるように構成さ
れており、その口径は可変開口絞り制御ユニットASC
2により制御される。
【0050】また、第2反射鏡M2と第3反射鏡M3と
の間の光路中の中間像形成位置には視野絞りFSが配置
されている。なお、投影光学系PLを構成する反射鏡M
1〜M6は、基材上にEUV光を反射する多層膜を設け
たものからなる。
【0051】レチクルRにて反射されたEUV光は、投
影光学系PLを通過して、感光基板W上の円弧形状の露
光領域内に、所定の縮小倍率β(例えば|β|=1/
4,1/5、1/6)のもとでレチクルRのパターンの
縮小像を形成する。なお、本実施形態においては、露光
領域の形状は、投影光学系PL内に設けられた視野絞り
FSにより規定される。
【0052】レチクルRは少なくともY方向に沿って移
動可能なレチクルステージRSにより支持されており、
感光基板WはXYZ方向に沿って移動可能な基板ステー
ジWSにより支持されている。これらのレチクルステー
ジRS及び基板ステージWSの移動は、それぞれレチク
ルステージ制御ユニットRSC及び基板ステージ制御ユ
ニットにより制御される。露光動作の際には、照明光学
系3によりレチクルRに対してEUV光を照射しつつ、
投影光学系PLに対してレチクルR及び感光基板Wを、
投影光学系PLの縮小倍率により定まる所定の速度比で
移動させる。これにより、感光基板W上の所定のショッ
ト領域内には、レチクルRのパターンが走査露光され
る。
【0053】なお、本実施形態において、σ絞りAS
1、可変開口絞りAS、視野絞りFSは、EUV光を十
分に遮光するために、Au、Ta、Wなどの金属から構
成されることが好ましい。また、以上述べた各反射鏡の
表面の反射面は、EUV光を反射するために反射膜とし
ての多層膜が形成されている。この多層膜は、モリブデ
ン、ルテニウム、ロジウム、珪素、珪素酸化物のうちの
複数の物質を積層させて形成されている。
【0054】《実施例》以下、本発明に係る投影光学系
の数値実施例について説明する。図1は第1実施例の投
影光学系PLの横断面の光路図であり、図4は第2実施
例の投影光学系PLの横断面の光路図である。なお、図
1及び図4において、横断面における光束の幅のみを示
している。
【0055】ここで、図1に示す第1実施例に係る投影
光学系PLは前述した通りである。一方、図4に示す第
2実施例に係る投影光学系PL2の各反射鏡の構成及び
配置は、第1実施例の投影光学系PLと同じである。す
なわち、第1及び第2実施例の投影光学系PLは、第1
面R上の物体の縮小像を第2面IM上に結像する第1反
射光学系10と、第2面IM上の像を第3面W上に縮小
結像する第2反射光学系20とを備えており、第3面W
上に第1面Rの物体の縮小像を形成するようになってい
る。第1反射光学系10及び第2反射光学系20は、第
1面Rと第3面Wとの間に、第2反射光学系20が第1
反射光学系10より第3面W側に配置されるように光軸
AXに沿って直列に配置されており、第1反射光学系1
0は、凹面状の反射面を持つ第1反射鏡M1と凹面状の
反射面を持つ第2反射鏡M2とよりなる第1ミラー対か
らなり、第2反射光学系20は、凹面状の反射面を持つ
第3反射鏡M3と凹面状の反射面を持つ第4反射鏡M4
とよりなる第2ミラー対と、凸面状の反射面を持つ第5
反射鏡M5と凹面状の反射面を持つ第6反射鏡M6とよ
りなる第3ミラー対とからなり、第4反射鏡M4の頂点
が第1反射鏡M1の頂点より第3面W側に配置され、第
3反射鏡M3の頂点と第4反射鏡M4の頂点との間に第
6反射鏡M6の頂点が配置され、第5反射鏡M5の頂点
と第6反射鏡M6の頂点との間に、第3反射鏡M3の頂
点が配置されている。
【0056】また、各反射鏡M1〜M6は、共通の光軸
AX状に沿って互いに共軸となるように配置されてお
り、さらに、第2反射鏡M2と第3反射鏡M3との間の
光路上でも中間像が形成される位置IMには、視野絞り
FSが配置されている。また、光軸AX上であって第1
反射鏡M1と第2反射鏡M2との間の光路中には開口絞
りASが配置されている。
【0057】そして、第1面Rからの光ELは、第1ミ
ラー対を経由した後に第2面IM上に中間像(縮小像)
を形成し、この中間像からの光は第3反射鏡M3及び第
4反射鏡M4の順で第2ミラー対を反射し、第2ミラー
対を反射した光は第5反射鏡M5及び第6反射鏡M6の
順で第3ミラー対を反射して第3面Wへ導かれ、この第
3面W上にて縮小像が形成される。
【0058】ところで、第1及び第2実施例における各
反射鏡は光軸AXに関して回転対称な非球面形状を有し
ており、この非球面形状は次式で表される。
【0059】
【数1】
【0060】ここで、 Y:中心接平面から非球面までの距離 c:中心曲率(近軸領域での中心曲率) r:光軸からの距離 k:コニック係数 A:4次の非球面係数 B:6次の非球面係数 C:8次の非球面係数 D:10次の非球面係数 である。
【0061】なお、第1実施例の投影光学系PLは、E
UV光の波長(露光波長)が13.4nm、縮小倍率|
β|が1/4倍、像側の開口数NAが0.25、最大物
体高は120mmであり、露光領域は半径30mmで幅
0.8mmの輪帯形状を有している。ここで、走査露光
を行うことにより、全体として26×33mmのショッ
ト領域に対して露光を行うことができる。また、物体面
としての第1面Rと最終像面としての第3面Wとの間の
距離は1256.0mmであり、複数の反射鏡M1〜M
6の有効径のうち、最大有効径は350mmである。
【0062】また、第2実施例の投影光学系PLは、E
UV光の波長(露光波長)が13.4nm、縮小倍率|
β|が1/4倍、像側の開口数NAが0.25、最大物
体高は120mmであり、露光領域は半径30mmで幅
0.8mmの輪体形状を有している。ここで、走査露光
を行うことにより、全体として26×33mmのショッ
ト領域に対して露光を行うことができる。また、物体面
としての第1面Rと最終像面としての第3面Wとの間の
距離は1286.0mmであり、複数の反射鏡M1〜M
6の有効径のうち、最大有効径は356mmである。
【0063】以下の表1〜表4に、第1及び第2実施例
の投影光学系PLの諸元の値を示す。表1及び表3にお
いて、左端には各反射面の面番号が示されている。ま
た、RDYは各光学面の曲率半径を示しており、THI
は各反射面間の面間隔を示している。そして、RDYの
列には各反射面の近軸曲率半径が示されており、THI
の列には各面間隔が示されている。また、表1及び表3
中において、D0は第1面R(レチクル面)から最も第
1面R側の光学面(この場合、第1反射鏡M1)までの
距離、WDは最も第3面W側の光学面(この場合、第6
反射鏡M6)から第3面(最終像面)Wまでの距離、β
は第1面R側から投影光学系へ光が入射するときの投影
光学系の横倍率、NAは第3面W側の開口数をそれぞれ
表している。なお、表1及び表3において、近軸曲率半
径RDYの符号は第1面R側に向けて凸となる場合を正
とし、面間隔THIは反射面の前後で符号が反転するも
のとする。
【0064】また、表2及び表4に、第1及び第2実施
例の各反射鏡M1〜M6の非球面データを示す。
【0065】
【表1】
【0066】
【表2】
【0067】
【表3】
【0068】
【表4】
【0069】表5に、第1及び第2実施例における各反
射鏡M1〜M6のペッツバール値p1〜p6を示す。
【0070】
【表5】
【0071】図3及び図5に、第1及び第2実施例の投
影光学系PLの第1面R上でのコマ収差図を示す。この
コマ収差図は、波長13.4nmの光を用いて第3面W
側から光線追跡することにより得られている。ここで、
図3(a)は物体高Y=121.6mmにおけるメリジ
オナル方向のコマ収差図、図3(b)は物体高Y=12
0.0mmにおけるメリジオナル方向のコマ収差図、図
3(c)は物体高Y=118.4mmにおけるメリジオ
ナル方向のコマ収差図、図3(d)は物体高Y=12
1.6mmにおけるサジタル方向のコマ収差図、図3
(e)は物体高Y=120.0mmにおけるサジタル方
向のコマ収差図、図3(f)は物体高Y=118.4m
mにおけるサジタル方向のコマ収差図である。同様に、
図5(a)は物体高Y=121.6mmにおけるメリジ
オナル方向のコマ収差図、図5(b)は物体高Y=12
0.0mmにおけるメリジオナル方向のコマ収差図、図
5(c)は物体高Y=118.4mmにおけるメリジオ
ナル方向のコマ収差図、図5(d)は物体高Y=12
1.6mmにおけるサジタル方向のコマ収差図、図5
(e)は物体高Y=120.0mmにおけるサジタル方
向のコマ収差図、図5(f)は物体高Y=118.4m
mにおけるサジタル方向のコマ収差図である。
【0072】図3及び図5から明らかなように、第1及
び第2実施例の投影光学系は、EUV光の13.4nm
の単波長において、球面収差、コマ収差ともほぼ無収差
に近い状態まで良好に補正されている。
【0073】なお、上記第1及び第2実施例では、各反
射鏡M1〜M6の反射面を光軸AXに関して回転対称な
高次非球面形状としているため、各反射鏡M1〜M6に
て発生する高次収差を補正して良好な結像性能を達成し
ている。ここで、各反射鏡の反射面の面形状誤差や投影
光学系の製造時における組み立て誤差等に起因する回転
非対称な収差成分を補正するために、回転対称非球面を
回転非対称な非球面としてもよい。
【0074】本実施形態の露光装置として、マスクと基
板とを静止した状態でマスクのパターンを露光し、基板
を順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート
型の露光装置にも適用することができる。
【0075】露光装置の用途としては半導体製造用の露
光装置に限定されることなく、例えば、角型のガラスプ
レートに液晶表示素子パターンを露光する液晶用の露光
装置や、薄膜磁気ヘッドを製造するための露光装置にも
広く適当できる。
【0076】基板ステージやレチクルステージにリニア
モータを用いる場合は、エアベアリングを用いたエア浮
上型およびローレンツ力またはリアクタンス力を用いた
磁気浮上型のどちらを用いてもいい。また、ステージ
は、ガイドに沿って移動するタイプでもいいし、ガイド
を設けないガイドレスタイプでもよい。
【0077】ステージの駆動装置として平面モ−タを用
いる場合、磁石ユニット(永久磁石)と電機子ユニット
のいずれか一方をステージに接続し、磁石ユニットと電
機子ユニットの他方をステージの移動面側(ベース)に
設ければよい。
【0078】レチクルステージの移動により発生する反
力は、特開平8−166475号公報に記載されている
ように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃
がしてもよい。本発明は、このような構造を備えた露光
装置においても適用可能である。
【0079】レチクルステージの移動により発生する反
力は、特開平8−330224号公報に記載されている
ように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃
がしてもよい。本発明は、このような構造を備えた露光
装置においても適用可能である。
【0080】以上のように、本願実施形態の露光装置
は、本願特許請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む
各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、
光学的精度を保つように、組み立てることで製造され
る。これら各種精度を確保するために、この組み立ての
前後には、各種光学系については光学的精度を達成する
ための調整、各種機械系については機械的精度を達成す
るための調整、各種電気系については電気的精度を達成
するための調整が行われる。各種サブシステムから露光
装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機
械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等
が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組
み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程
があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光
装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行わ
れ、露光装置全体としての各種精度が確保される。な
お、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理さ
れたクリーンルームで行うことが望ましい。
【0081】半導体デバイスは、図6に示すように、デ
バイスの機能・性能設計を行うステップ201、この設
計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作するス
テップ202、シリコン材料からウエハを製造するステ
ップ203、前述した実施形態の露光装置によりレチク
ルのパターンをウエハに露光するウエハ処理ステップ2
04、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボ
ンディング工程、パッケージ工程を含む)205、検査
ステップ206等を経て製造される。
【0082】
【発明の効果】本発明の投影光学系によれば、各反射鏡
での光束の広がりを小さく抑えることができるので、各
反射鏡の径を小さく抑えつつ良好な結像性能を得ること
ができる。また、用いられる反射鏡は6枚と少ないの
で、この投影光学系を露光装置に適用した場合、露光光
の光量の低下の恐れは低減されるとともに、反射面の面
形状誤差による結像性能の劣化を招く恐れも低減され
る。さらに、収差補正は、各反射鏡の反射面の形状の調
整のほかに、開口絞りの光軸方向の位置の調整によって
も行うことができ、自由度の高い収差補正を行うことが
できる。
【0083】本発明の露光装置及び露光方法によれば、
良好に収差補正され優れた結像性能を有する投影光学系
を用いて露光処理が行われるので、微細なパターンでも
精度良く形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の投影光学系の第1実施例を説明するた
めの横断面の光路図である。
【図2】本発明の投影光学系を備えた露光装置を説明す
るための構成図である。
【図3】第1実施例のコマ収差図である。
【図4】本発明の投影光学系の第2実施例を説明するた
めの横断面の光路図である。
【図5】第2実施例のコマ収差図である。
【図6】半導体デバイスの製造工程の一例を説明するた
めのフローチャート図である。
【符号の説明】 10 第1反射光学系 20 第2反射光学系 AS 開口絞り AX 光軸 FS 視野絞り IM 第2面 M1 第1反射鏡 M2 第2反射鏡 M3 第3反射鏡 M4 第4反射鏡 M5 第5反射鏡 M6 第6反射鏡 PL 投影光学系 R 第1面(マスク、レチクル) W 第3面(感光基板)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03F 7/20 521 G03F 7/20 521 H01L 21/027 H01L 21/30 515D

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1面上の物体を第2面上に結像する第
    1反射光学系と、 前記第2面上の像を第3面上に結像する第2反射光学系
    とを備え、 前記第3面上に前記第1面の物体の縮小像を形成する投
    影光学系において、 前記第1反射光学系及び前記第2反射光学系は、前記第
    1面と前記第3面との間に、該第2反射光学系が前記第
    1反射光学系より前記第3面側に配置されるように所定
    の光軸に沿って直列に配置されており、 前記第1反射光学系は、凹面状の反射面を持つ第1反射
    鏡と凹面状の反射面を持つ第2反射鏡とよりなる第1ミ
    ラー対からなり、 前記第2反射光学系は、所定形状の反射面を持つ第3反
    射鏡と凹面状の反射面を持つ第4反射鏡とよりなる第2
    ミラー対と、凸面状の反射面を持つ第5反射鏡と凹面状
    の反射面を持つ第6反射鏡とよりなる第3ミラー対とか
    らなり、 前記第4反射鏡の頂点が前記第1反射鏡の頂点より前記
    第3面側に配置され、 前記第3反射鏡の頂点と前記第4反射鏡の頂点との間に
    前記第6反射鏡の頂点が配置されており、 前記第1面からの光は、前記第1ミラー対を経由した後
    に前記第2面上に中間像を形成し、該中間像からの光は
    前記第3反射鏡及び前記第4反射鏡の順で前記第2ミラ
    ー対を反射し、前記第2ミラー対を反射した光は前記第
    5反射鏡及び前記第6反射鏡の順で前記第3ミラー対を
    反射して前記第3面へ導かれることを特徴とする投影光
    学系。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の投影光学系において、 前記第5反射鏡の頂点と前記第6反射鏡の頂点との間
    に、前記第3反射鏡の頂点が配置されていることを特徴
    とする投影光学系。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の投影光学系にお
    いて、 前記第1、第3及び第5反射鏡は、各反射面が前記第1
    面側に向くようにそれぞれ配置され、 前記第2、第4及び第6反射鏡は、各反射面が前記第3
    面側に向くようにそれぞれ配置されていることを特徴と
    する投影光学系。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか一項に記載の投
    影光学系において、 前記第1〜第6反射鏡は、前記所定の光軸に対して同軸
    に配置されていることを特徴とする投影光学系。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか一項に記載の投
    影光学系において、 前記第1ミラー対を構成する前記第1反射鏡及び第2反
    射鏡のそれぞれの頂点の間に開口絞りを備え、 前記開口絞りは、該開口絞りに入射する光束の全周を囲
    む形状であることを特徴とする投影光学系。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の投影光学系において、 前記開口絞りは、前記第3面側がテレセントリックとな
    るように設定されていることを特徴とする投影光学系。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか一項に記載の投
    影光学系において、 前記第1反射鏡の近軸領域での曲率をp1、前記第2反
    射鏡の近軸領域での曲率をp2、前記第3反射鏡の近軸
    領域での曲率をp3、前記第4反射鏡の近軸領域での曲
    率をp4、前記第5反射鏡の近軸領域での曲率をp5、
    前記第6反射鏡の近軸領域での曲率をp6とするとき、 −0.005<(p1+p2+p3+p4+p5+p
    6)<0.005 の条件を満足することを特徴とする投影光学系。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれか一項に記載の投
    影光学系において、 前記第2面上に視野絞りを備えることを特徴とする投影
    光学系。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれか一項に記載の投
    影光学系において、 前記第1及び第2反射光学系は、それぞれ縮小倍率を有
    することを特徴とする投影光学系。
  10. 【請求項10】 マスクに露光光を照明し、該マスクに
    形成されたパターンの像を投影光学系を介して感光基板
    上に投影する露光装置において、 前記投影光学系は、請求項1〜請求項9のいずれか一項
    に記載の投影光学系によって構成されていることを特徴
    とする露光装置。
  11. 【請求項11】 マスクに露光光を照明し、該露光光に
    基づいて前記マスクに形成されたパターンの像を感光基
    板上に形成する露光方法において、 請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載の投影光学系
    を用いて前記パターンの像を前記感光基板上に形成する
    ことを特徴とする露光方法。
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