JP2000098229A - 反射縮小投影光学系、該光学系を備えた投影露光装置および該装置を用いた露光方法 - Google Patents

反射縮小投影光学系、該光学系を備えた投影露光装置および該装置を用いた露光方法

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JP2000098229A
JP2000098229A JP10267707A JP26770798A JP2000098229A JP 2000098229 A JP2000098229 A JP 2000098229A JP 10267707 A JP10267707 A JP 10267707A JP 26770798 A JP26770798 A JP 26770798A JP 2000098229 A JP2000098229 A JP 2000098229A
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mirror
reflecting
reflecting mirror
reflection
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友刀 高橋
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70216Mask projection systems
    • G03F7/70233Optical aspects of catoptric systems, i.e. comprising only reflective elements, e.g. extreme ultraviolet [EUV] projection systems

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Lenses (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】物体側の実質的にテレセン性を確保しながら、
比較的に反射面の数が少なく抑えつつも極めて優れた結
像性能を達成し、さらに実際に製造されたものの結像性
能も向上させる。 【構成】 第1面上の物体を第2面上に縮小結像する反
射縮小光学系において、前記反射縮小光学系は、第1反
射鏡と、第2反射鏡と、第3反射鏡と、開口絞りと、第
4反射鏡とからなり、前記第1乃至第4反射鏡は、所定
の光軸に対してそれぞれ共軸に配置され、前記第1面か
らの光は、前記第1反射鏡、第2反射鏡、第3反射鏡、
開口絞りおよび第4反射鏡を順に介して、前記第2面に
導かれ、さらに、所定の条件を満足するように構成し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、半導体素子や液晶
表示素子、または薄膜磁気ヘッドなどのデバイスをリソ
グラフィ工程により製造する際に用いられる露光装置及
び露光方法、これらの露光装置及び方法に好適な反射縮
小投影光学系に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体の製造や半導体チップ実装
基板の製造ではますます微細化しており、これらのパタ
ーンを焼き付ける露光装置はより解像力の高いものが要
求されてきている。この要求を満足するためには、光源
の波長を短波長化し、かつNA(光学系の開口数)を大
きくしなければならない。しかしながら、波長が短くな
ると光の吸収のため実用に耐える光学ガラスが限られて
くる。さらに、短波長の紫外線やX線になると、使用で
きる光学ガラスは存在しなくなる。このような場合、屈
折光学系だけか、または反射屈折光学系で縮小投影光学
系を構成することは、まったく不可能となる。
【0003】そのため、反射系のみで投影光学系を構成
する反射縮小光学系が例えば特開平9-211332号公報に提
案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平9-211332号
公報に開示されている投影光学系は、凹凸凹の反射鏡か
らなる2組の光学系により構成されており、2組の縮小
投影系の間に中間像を形成するものである。特開平9-21
1332号の投影光学系は、全体として6面の反射面を有し
ているため、収差補正の自由度は高いが、反射面の数が
多すぎるため光量ロスが多い問題点がある。さらに投影
光学系全体の結像性能は、各反射面の製造誤差により発
生する収差により低下するため、反射面の数が多すぎる
と各反射面の公差を極めて厳しく抑えなければならず、
製造が困難である問題点がある。従って、光学設計上で
の結像性能は高いが実際に製造されたものの結像性能が
十分でなくなる恐れがある。
【0005】そこで、本発明は、物体側の実質的にテレ
セン性を確保しながら、比較的に反射面の数が少なく抑
えつつも極めて優れた結像性能を達成し、さらに実際に
製造されたものの結像性能も向上させることを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明の請求項1に記載の発明に係る反射縮小光
学系は、第1面上の物体を第2面上に縮小結像する反射
縮小投影光学系において、前記反射縮小光学系は、凹面
状の反射面を有する第1反射鏡と、近軸領域で零パワー
の非球面形状の反射面を有する第2反射鏡と、凸面状の
反射面を有する第3反射鏡と、開口絞りと、凹面状の反
射面を有する第4反射鏡とからなり、前記第1乃至第4
反射鏡は、所定の光軸に対してそれぞれ共軸に配置さ
れ、前記第1面からの光は、前記第1反射鏡、第2反射
鏡、第3反射鏡、開口絞りおよび第4反射鏡を順に介し
て、前記第2面に導かれ、ここで、前記第3反射鏡の頂
点から前記開口絞りまでの前記光軸に沿った距離をsと
し、前記第3反射鏡から第4反射鏡までの前記光軸に沿
った距離をDとすると、 (1) 0.7 >s/D> 0.1 の条件を満足するように構成したものである。
【0007】また、請求項2に記載の発明に係る反射縮
小投影光学系では、前記開口絞りは、該開口絞りに入射
する光束の全周を囲む形状としたものである。また、請
求項3に記載の発明に係る反射縮小投影光学系では、前
記開口絞りは、前記第2面側がテレセントリックとなる
ように設定されるようにしたものである。
【0008】また、請求項4に記載の発明に係る反射縮
小光学系では、前記第1反射鏡の近軸領域での曲率、前
記第3反射鏡の近軸領域での曲率、第4反射鏡の近軸領
域での曲率をそれぞれp1、p3、p4とするとき、 (2) −0.005 <(p1+p3+P4)< 0.005 の条件を満足するようにしたものである。
【0009】また、請求項5に記載の発明に係る反射縮
小投影光学系では、前記第1反射鏡と第3反射鏡と第4
反射鏡は非球面形状で形成されるようにしたものであ
る。また、請求項6に記載の発明に係る反射縮小投影光
学系では、前記第1及び第3反射鏡は、各反射面が前記
第1面側に向くようにそれぞれ配置され、前記第2及び
第4反射鏡は、各反射面が前記第2面側に向くようにそ
れぞれ配置され、前記第1乃至第4反射鏡は、前記第3
反射鏡の頂点と第4反射鏡の頂点との間に、前記第1反
射鏡の頂点と前記第2反射鏡の頂点が位置するように、
それぞれ配置されるようにしたものである。
【0010】また、請求項7に記載の発明に係る露光装
置は、所定波長を持つ露光光を投影原版へ導く照明光学
系と、該照明光学系からの光に基づいて、前記投影原版
の縮小像を感光性基板上に形成する投影光学系とを備
え、前記投影光学系は、請求項1乃至6の何れか一項記
載の反射縮小投影光学系で構成され、前記反射縮小投影
光学系に対して前記投影原版及び前記感光性基板を相対
的に移動させつつ露光を行うようにしたものである。
【0011】また、請求項8に記載の発明に係る露光方
法は、所定波長の光を投影原版へ導き、該光に基づいて
前記投影原版の縮小像を感光性基板上に形成する露光方
法において、請求項1乃至6の何れか一項記載の反射縮
小投影光学系を用いて前記縮小像を前記感光性基板上に
形成し、該縮小像を前記感光性基板上で走査させるよう
にしこものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の基本的な構成につ
いて図1を参照して説明する。図1は後述の第1実施例
にかかる反射縮小投影光学系の横断面の光路図であり、
図1では光束の幅は横断面のみを表してある。図1に示
すように、本発明の反射縮小投影光学系10は、第1面
R上の物体を第2面W上に結像するために、凹面状の反
射面を有する第1反射鏡(凹面鏡)M1と、近軸領域で
零パワーの非球面形状の反射面を有する第2反射鏡(非
球面を有する平面鏡)M2と、凸面状の反射面を有する
第3反射鏡(凸面鏡)M3と、所定形状の開口部を有す
る開口絞りASと、凹面状の反射面を有する第4反射鏡
(凹面鏡)M4とからなる構成を基本としている。ここ
で、第2反射鏡M2の構成を換言すると、第2反射鏡M
2は、平面鏡に非球面を形成した形状を有しており、そ
の平面鏡は、その近軸領域(光軸Ax近傍の領域)では
零パワーを有しており、近軸領域から離れた周辺領域で
は非球面形状によって微弱なパワー(所定のパワー)を
有している。
【0013】また、第1乃至第4反射鏡(M1〜M4)
は、所定の光軸Axに関してそれぞれ共軸となるよう
に、換言すれば、各反射鏡(M1〜M4)の頂点(反射
鏡の反射面がその反射鏡の基準軸と交わる点)がそれぞ
れ光軸Ax上に位置するように又は各反射鏡(M1〜M
4)の基準軸がそれぞれ光軸Axと一致するように、光
軸Axに沿ってそれぞれ所定の間隔を隔てて配置されて
いる。これにより、各反射鏡(M1〜M4)の鏡筒組み
込み・調整を容易とすることができる。なお、反射面の
基準軸とは、その反射面の頂点とその反射面の近軸曲率
中心とを結ぶ軸を意味する。
【0014】以上の構成によって、第1面R側の光束お
よび第2面W側の光束のテレセン性が確保しながら、開
口絞りASを位置を無理なく設定することができる。つ
まり、第1面Rからの光束L1が反射縮小投影光学系1
0に入射すると、この入射光L1は、ほぼテレセントリ
ック(第1面Rの法線方向又は光軸Axに対して主光線
がほぼ平行)な状態のもとで第1反射鏡(凹面鏡)M1
に向けて入射する。そして、その入射光L1は、この第
1反射鏡(凹面鏡)M1にて反射され、次の第2反射鏡
(非球面を有する平面鏡)M2により反射された後、次
の第3反射鏡(凸面鏡)M3に入射する。この第3反射
鏡(凸面鏡)M3を反射した光L1は、反射縮小投影光
学系10の光軸Axを横切るように開口絞りASの開口
部を通過して、次の第4反射鏡(凹面鏡)M4に入射る
す。その後、この第4反射鏡(凹面鏡)M4を反射した
光束L1は、実質的にテレセントリック(第2面Wの法
線方向又は光軸Axに対して主光線が実質的に平行)な
状態のもとで第2面W上に結像される。
【0015】なお、反射縮小投影光学系10の入射側
(第1面側)でのテレセン性は、これの射出側(第2面
側)でのテレセン性と比べて、後述する照明光学系の構
成に絡む照明光の反射レチクル(第1面)Rへの入射角
との関係から、若干崩れている。しかしながら、第1面
Rから反射縮小投影光学系10の入射瞳位置までの光軸
Axに沿った距離が、第1面(物体面)Rから第2面
(像面又は結像面)Wまでの光軸Axに沿った距離の
1.7倍以上のものを本発明では物体側テレセントリッ
クと呼ぶ。
【0016】このとき、第1反射鏡(凹面鏡)M1に入
射したほぼテレセントリックな光束L1は、ほぼ光軸A
xの方向に向けて反射されて、第2反射鏡(非球面を有
する平面鏡)M2に入射する。この入射光L1は、第2
反射鏡(非球面を有する平面鏡)M2により入射方向と
は反対方向に反射され、次の第3反射鏡(凸面鏡)M3
により入射方向とは反対方向となるように開口絞りAS
に向けて反射させている。このように、第1〜第3反射
鏡(M1〜M3)により第1面Rからの光束L1を3回
折り返すことによって、結像に有効な光束を欠くことな
く開口絞りを配置することができ、この開口絞りASの
配置空間を十分に確保することが可能となる。
【0017】ここで、第2反射鏡M2は、前述のよう
に、平面鏡の反射面を非球面に形成した形状を有してお
り、その第2反射鏡M2は、その第2反射鏡M2の反射
面での近軸領域では零パワーを有していると共に、その
第2反射鏡M2の反射面の近軸領域から離れた周辺領域
では、非球面効果によって微弱なパワーを有している。
本発明においては、上記のように、第2反射鏡M2は、
非球面からなる反射面をほぼ平面鏡で構成されなければ
ならない。
【0018】もし、第2反射鏡M2を単なる平面鏡で構
成した場合には、収差補正が著しく困難となり、反射縮
小投影光学系10の光学結像性能を十分に維持すること
ができない。また、第2反射鏡M2が正あるいは負のパ
ワー(近軸領域で正あるいは負のパワー)を持っている
と、反射縮小投影光学系10全体の収差の対称性が崩れ
て収差バランスが悪化し、良好なる結像性能を達成する
ことが困難となる。この場合、特に、結像に有効な光束
を遮光することなく開口絞りASを配置することが困難
となる。
【0019】以上のように、反射縮小投影光学系10を
構成することにより、反射縮小投影光学系全体の諸収差
の対称性を維持して良好なる収差バランスを確保しなが
ら、結像に有効な光束を欠くことなく自由な位置に開口
絞りASを配置することができるため、反射縮小投影光
学系10における収差補正能力を格段に高く保つことで
できる。
【0020】このとき、本発明の反射縮小投影光学系1
0において、第3反射鏡M3の頂点から開口絞りASま
での光軸Axに沿った距離をsとし、第3反射鏡M3か
ら第4反射鏡M4までの光軸に沿った距離をDとする
と、 (1) 0.7 >s/D> 0.1 の条件を満足するように構成されている。これにより、
反射縮小投影光学系10において、結像に有効な光束を
欠くことなく開口絞りASを良好に配置することが十分
に保証される。
【0021】ここで、もし、条件式(1)の下限を逸脱
すると、開口絞りASは、第2反射鏡(非球面形状の反
射面を有する平面鏡)M2からの反射光束(下側光束)
を欠くこととなる。また、条件式(1)の上限を逸脱す
ると、第4反射鏡(凹面鏡)M4からの反射光束(上側
光束)を欠くこととなるため、好ましくない。本発明
は、以上にて述べた従来にない新規な構成を適用してい
るため、諸収差がバランス良く良好に補正された極めて
優れた結像性能を有する反射縮小投影光学系を実現する
ことができる。
【0022】ここで、以上に述べた構成を採用すると、
開口絞りASの開口部形状を、その開口絞りASを通過
する光束の全周を囲む形状とすることができ、通常の開
口絞りの構成を採用することができる。このとき、第2
面W側を完全なるテレセン性又はほぼ完全に近いテレセ
ン性を十分に保証するためには、開口絞りASの光軸A
xの方向の位置は、第2面W側がテレセントリックとな
るように位置決めされることが好ましい。
【0023】さて、反射縮小投影光学系においてより一
層十分なる光学結像性能を果たすには、第2面上に形成
される像(第1面Rの像)に関する像面(結像面)の十
分なるコントロールを図ることが好ましい。この場合、
ある像高における円弧状領域(又は輪帯状領域)が良好
に収差された円弧状結像面(又は輪帯状結像面)を形成
する光学系においても、これらの円弧状結像面(又は輪
帯状結像面)のみならず、像面全体をなるべく平坦とす
ることが望ましい。
【0024】このためには、反射縮小投影光学系におけ
る第1反射鏡(凹面鏡)M1、第3反射鏡(凸面鏡)M
3及び第4反射鏡(凹面鏡)M4にて発生するぺッツバ
ール和をなるべく小さく抑えることが必要となる。この
時、第1反射鏡(凹面鏡)M1の近軸領域での曲率、第
3反射鏡(凸面鏡)M3の近軸領域での曲率、第4反射
鏡(凹面鏡)M4の近軸領域での曲率をそれぞれp1、
p3、p4とするとき、 (2) −0.005 <(p1+p3+P4)< 0.005 の条件を満足することが好ましい。
【0025】ここで、条件式(2)の下限を逸脱する
と、第2面(感光性基板の表面又はウエハ面)Wに形成
される像面が凹状に湾曲し過ぎてしまう。このため、そ
の第2面(感光性基板の表面又はウエハ面)Wにて発生
する像面湾曲の量は反射縮小投影光学系にて補正できる
範囲を大幅に越えてしまい、像の劣化をもたらす。ま
た、条件式(2)の上限を逸脱すると、第2面(感光性
基板の表面又はウエハ面)Wに形成される像面が凸状に
湾曲し過ぎてしまう。このため、その第2面(感光性基
板の表面又はウエハ面)Wにて発生する像面湾曲の量は
反射縮小投影光学系にて補正できる範囲を大幅に越えて
しまうことになり、像の劣化をもたらす。
【0026】また、本発明においては、第2反射鏡M2
を非球面形状で形成することに加えて、さらに、第1反
射鏡(凹面鏡)M1と第3反射鏡(凸面鏡)M3と第4
反射鏡(凹面鏡)M4も非球面形状で形成されているこ
とがとが好ましい。すなわち、反射縮小投影光学系を構
成する全ての反射鏡を非球面化することが良い。これに
より、各反射鏡(M1〜M4)にて発生する高次の収差
をバランス良く補正することができるため、結像性能を
より一層良好にすることができる。
【0027】また、本発明においては、第1及び第3反
射鏡(M1、M3)は、各反射面が前記第1面R側に向
くようにそれぞれ設定されると共に、第2及び第4反射
鏡(M2、M4)は、各反射面が第2面W側に向くよう
にそれぞれ設定されることが好ましい。特に、第1乃至
第4反射鏡(M1〜M4)は、第3反射鏡M3の頂点
(反射鏡M3の反射面がその反射鏡M3の基準軸と交差
する点)と第4反射鏡M4の頂点(反射鏡M4の反射面
がその反射鏡M4の基準軸と交差する点)との間に、第
1反射鏡M1の頂点(反射鏡M1の反射面がその反射鏡
M1の基準軸と交差する点)と第2反射鏡M2の頂点
(反射鏡M2の反射面がその反射鏡M2の基準軸と交差
する点)が位置するように、それぞれ配置されることが
より一層好ましい。すなわち、第3反射鏡M3と第4反
射鏡M4とが光軸Axの方向において第1反射鏡M1と
第2反射鏡M2とを挟むように配置されることがより一
層好ましいのである。これにより、第1面Rと第2面W
との間の距離を短くできるため、反射縮小投影光学系の
全体のコンパクト化を十分に果たすことができる。
【0028】また、本発明においては、反射縮小投影光
学系10は、基本的に、4枚の反射鏡(M1〜M4)の
みからなる構成とすることが好ましい。これにより、本
発明の反射縮小投影光学系10を、波長5〜15nmの
軟X線領域の光(本明細書では、この光を「EUV(Ext
reme Ultra Violet)光」と呼ぶ)や、この波長以下の硬
X線領域の光を露光光として用いる投影露光装置に適用
した場合、当該波長域における反射膜の反射率が低くて
も、反射面の数が4面だけなので実用上十分な光量を確
保することができる。さらに、反射面が数が少ないため
反射面の面形状誤差による結像性能の劣化を招く恐れが
少なくなる利点もある。
【0029】次に、図2を参照しながら、本発明に係る
反射縮小投影光学系10を組み込んだ投影露光装置につ
いて説明する。図2には、本発明に係る反射縮小光学系
10を組み込んだ投影露光装置EXの全体構成が概略的
に示されている。この投影露光装置EXは、露光用の照
明光として波長5〜15nm程度の軟X線領域の光(E
UV光)を用いて、ステップ・アンド・スキャン方式に
より露光動作を行う投影露光装置である。なお、図2に
おいては、投影原版としての反射型レチクルRの縮小像
をウエハW上に形成する反射縮小投影光学系系の光軸方
向をZ方向とし、このZ方向と直交する紙面内方向をY
方向とし、これらYZ方向と直交する紙面垂直方向をX
方向とする。
【0030】この投影露光装置EXは、投影原版(マス
ク)としての反射型レチクルRに描画された回路パター
ンの一部の像を反射縮小投影光学系10を介して感光性
基板としてのウエハW上に投影しつつ、レチクルRとウ
エハWとを反射縮小投影光学系10に対して1次元方向
(ここではY軸方向)に相対走査することによって、反
射型レチクルRの回路パターンの全体をウエハW上の複
数のショット領域の各々にステップアンドスキャン方式
で転写するものである。
【0031】ここで、本実施形態における露光用の照明
光であるEUV光は、大気に対する透過率が低いため、
EUV光が通過する光路は真空チャンバーVCにより覆
われて外気より遮断されている。まず、図2における照
明光学系系について説明する。レーザ光源30は、赤外
域〜可視域の波長のレーザ光を供給する機能を有し、例
えば半導体レーザ励起によるYAGレーザやエキシマレ
ーザなどを適用できる。このレーザ光は集光光学系31
により集光されて、位置32に集光する。ノズル33は
気体状の物体を位置32へ向けて噴出し、この噴出され
た物体は位置32において高照度のレーザ光を受ける。
このとき、噴出された物体がレーザ光のエネルギで高温
になり、プラズマ状態に励起され、低ポテンシャル状態
へ遷移する際にEUV光を放出する。
【0032】この位置32の周囲には、集光光学系を構
成する楕円鏡34が配置されており、この楕円鏡34
は、その第1焦点が位置32とほぼ一致するように位置
決めされている。楕円鏡34の内表面には、EUV光を
反射するための多層膜が設けられており、ここで反射さ
れたEUV光は、楕円鏡34の第2焦点で一度集光した
後、集光光学系を構成するコリメート鏡としての放物面
鏡35へ向かう。放物面鏡35は、その焦点が楕円鏡3
4の第2焦点位置とほぼ一致するように位置決めされて
おり、その内表面には、EUV光を反射するための多層
膜が設けられている。
【0033】放物面鏡35から射出されるEUV光は、
ほぼコリメートされた状態でオプティカルインテグレー
タとしての反射型フライアイ光学系36へ向かう。反射
型フライアイ光学系36は、複数の反射面を集積してな
る第1の反射素子群36aと、第1の反射素子群36a
の複数の反射面と対応した複数の反射面を有する第2の
反射素子群36bとで構成されている。これら第1及び
第2の反射素子群36a,36bを構成する複数の反射
面上にもEUV光を反射させるための多層膜が設けられ
ている。
【0034】放物面鏡35からのコリメートされたEU
V光は、第1の反射素子群36aにより波面分割され、
各々の反射面からのEUV光が集光されて複数の光源像
が形成される。これら複数の光源像が形成される位置の
近傍のそれぞれには、第2の反射素子群36bの複数の
反射面が位置決めされており、これら第2の反射素子群
36bの複数の反射面は、実質的にフィールドミラーの
機能を果たす。このように、反射型フライアイ光学系3
6は、放物面鏡35からの略平行光束に基づいて、2次
光源としての多数の光源像を形成する。尚、このような
反射型フライアイ光学系36については、本願出願人に
よる特願平10-47400号に提案されている。
【0035】本実施形態では、2次光源の形状を制御す
るために、第2の反射素子36b近傍に第1開口絞りと
してのσ絞りasが設けられている。このσ絞りas
は、例えば互いに形状が異なる複数の開口部をターレッ
ト上に設けたものからなる。そして、σ絞り制御ユニッ
トASC1により、どの開口部を光路内に配置するのか
の制御が行われる。
【0036】さて、反射型フライアイ光学系36により
形成された2次光源からのEUV光は、この2次光源位
置の近傍が焦点位置となるように位置決めされたコンデ
ンサミラー37へ向かい、このコンデンサミラー37に
て反射集光された後に、光路折り曲げミラー38を介し
て、反射型レチクルR上に達する。これらコンデンサミ
ラー37及び光路折り曲げミラー38の表面には、EU
V光を反射させる多層膜が設けられている。そして、コ
ンデンサミラー37は、2次光源から発するEUV光を
集光して、反射型レチクルRを重畳的に均一照明する。
【0037】なお、本実施形態の反射縮小投影光学系1
0は、反射型レチクルR側において、ほぼテレセントリ
ックではあるものの、完全なるテレセントリックではな
いため、反射型レチクルRへ向かう照明光と、その反射
型レチクルRにて反射されて、反射縮小投影光学系10
へ向かう結像光との光路分離を空間的に行うことができ
る。
【0038】さて、反射型レチクルR上には、EUV光
を反射する多層膜からなる反射膜が設けられており、こ
の反射膜は、感光性基板としてのウエハW上へ転写すべ
きパターンの形状に応じたパターンとなっている。この
反射型レチクルRにて反射されて、反射型レチクルRの
パターン情報を含むEUV光は、反射縮小投影光学系系
10に入射する。
【0039】反射縮小投影光学系10は、前述において
説明した通り、ミラーM1〜M4の4枚構成からなり、
ミラーM3とミラーM4との間の光路中(ミラーM3と
ミラーM4との光路に沿って進む主光線と光軸Axとが
交差する位置)には、第2開口絞りとしての可変開口絞
りASが配置されている。すなわち、可変開口絞りAS
は、これの開口部の中心と光軸Axとが一致するように
設定されている。ここで、その可変開口絞りASは、そ
の開口部の口径が可変となるように構成されており、そ
の口径は可変開口絞り制御ユニットASC2により制御
される。
【0040】なお、反射縮小投影光学系10を構成する
ミラーM1〜M4は、所定の基材上にEUV光を反射す
る多層膜を設けたものからなる。反射型レチクルRにて
反射されたEUV光は、反射縮小投影光学系10を通過
して、ウエハW上の円弧形状の露光領域内に、所定の縮
小倍率β(例えば|β|=1/4,1/5,1/6)の
もとで反射型レチクルRのパターンの縮小像を形成す
る。なお、図1に示す実施の形態では、円弧状の露光領
域を規定するための視野絞りをレチクルR近傍に配置す
ることが好ましいが、この視野絞りをレチクルR近傍に
配置することが困難である場合には、照明系の照明光路
におけるレチクルRと光学的に共役な位置に配置するこ
とが望ましい。
【0041】また、反射型レチクルRは少なくともY方
向に沿って移動可能なレチクルステージRSにより支持
されており、ウエハWはXYZ方向に沿って移動可能な
ウエハステージWSにより支持されている。これらのレ
チクルステージRS及びウエハステージWSの移動は、
それぞれレチクルステージ制御ユニットRSC及びウエ
ハステージ制御ユニットWSCにより制御される。露光
動作の際には、照明系により反射型レチクルRに対して
EUV光を照射しつつ、反射縮小投影光学系10に対し
て反射型レチクルR及びウエハWを、投影系の縮小倍率
により定まる所定の速度比で移動させる。これにより、
ウエハW上の所定のショット領域内には、反射型レチク
ルRのパターンが走査露光される。
【0042】なお、本実施形態において、σ絞りas、
可変開口絞りASあるいは視野絞りは、EUV光を十分
に遮光するために、Au、Ta、Wなどの金属から構成
されることが好ましい。また、以上にて述べた各ミラー
の表面の反射面は、EUV光を反射するために反射膜と
しての多層膜が形成されている。この多層膜は、モリプ
デン、ルテニウム、ロジウム、珪素、珪素酸化物のうち
の複数の物質を積層させて形成されている。
【0043】
【実施例】以下、本発明にかかる反射縮小投影光学系の
数値実施例について説明する。図1は第1実施例の反射
縮小投影光学系の横断面の光路図であり、図4は第2実
施例の反射縮小投影光学系の横断面の光路図である。な
お、図1及び図4において、横断面における光束の幅の
みを示している。
【0044】第1及び第2実施例の反射縮小投影光学系
10は、第1面R上の物体の縮小像を第2面W上に結像
するために、第1面R側に凹面状の反射面を有する第1
反射鏡(凹面鏡)M1と、近軸上においてパワーを持た
ない非球面形状の反射面を有する第2反射鏡(第2面W
側に非球面の反射面を有する平面鏡)M2と、第1面R
側に凸面状の反射面を有する第3反射鏡(凸面鏡)M3
と、第2面W側に凹面状の反射面を有する第4反射鏡
(凹面鏡)M4とから構成されている。
【0045】ここで、第2反射鏡(非球面を有する平面
鏡)M2の反射面は、光軸Axに対して回転対称な非球
面形状で形成されており、また、第1反射鏡(凹面鏡)
M1、第3反射鏡(凸面鏡)M3及び第4反射鏡(凹面
鏡)M4は、それぞれ光軸Axに対して回転対称な非球
面形状で形成されている。また、各反射鏡M1〜M4
は、共通の光軸Ax上に沿って互いに共軸となるように
配置されており、この光軸Ax上であって第2反射鏡M
2と第3反射鏡M3との間の光路中には開口絞りASが
配置される。
【0046】そして、第1面Rからの光は、第1反射鏡
(凹面鏡)M1、第2反射鏡(非球面を有する平面鏡)
M2、第3反射鏡(凸面鏡)M3、開口絞りAS、第4
反射鏡(凹面鏡)M4を順に通過して第2面W上に縮小
像を形成する。上述の通り、第1及び第2実施例におけ
る各反射鏡M1〜M4は非球面形状を有しているが、こ
の非球面形状は次式で表される。
【0047】
【数1】
【0048】ここで、 Yは中心接平面から非球面までの距離、 cは中心曲率(近軸領域での中心曲率) rは光軸からの距離 kはコニック定数 Aは4次の非球面係数 Bは6次の非球面係数 Cは8次の非球面係数 Dは10次の非球面係数 である。
【0049】なお、第1実施例の反射縮小投影光学系
は、EUV光の波長(露光波長)が13.4nm、縮小
倍率|β|が1/4倍、像側の開口数NAが0.1、最
大物体高は200mmであり、露光領域は半径50mm
で幅1mmの輪帯形状を有している。ここで、走査露光
を行うことにより、全体として26×33mmのショッ
ト領域に対して露光を行うことができる。また、物体面
としての第1面Rと最終像面としての第2面Wとの間の
距離は998.7mmであり、複数の反射鏡M1〜M4
の有効径のうち、最大有効径は300mmである。
【0050】また、第2実施例の反射縮小投影光学系
は、EUV光の波長(露光波長)が13.4nm、縮小
倍率|β|が1/4倍、像側の開口数NAが0.1、最
大物体高は200mmであり、露光領域は半径50mm
で幅1mmの輪帯形状を有している。ここで、走査露光
を行うことにより、全体として26×33mmのショッ
ト領域に対して露光を行うことができる。また、物体面
としての第1面Rと最終像面としての第2面Wとの間の
距離は871.4mmであり、複数のミラーM1〜M4
の有効径のうち、最大有効径は289.5mmである。
【0051】以下の表1乃至表4に第1及び第2実施例
の反射縮小投影光学系の諸元の値を掲げる。表1及び表
3において、左端には各反射面の面番号を示し、RDY
は各光学面の曲率半径、THIは各反射面間の面間隔を
示す。そして、RDYの列に各反射面の近軸曲率半径を
表し、THIの列に各面間隔を表している。また、表1
及び表3中において、D0は第1面R(レチクル面)か
ら最も第1面R側の光学面までの距離、WDは最も第2
面W側の光学面から第2面(最終像面)Wまでの距離、
βは第1面側から反射縮小投影光学系へ光が入射すると
きの反射縮小投影光学系系の横倍率、NAは第2面W側
の開口数をそれぞれ表している。なお、表1及び表2に
おいて、近軸曲率半径RDYの符号は第1面R側に向け
て凸となる場合を正とし、面間隔THIは反射面の前後
で符号が反転するものとしている。
【0052】また、表2及び表4には、第1及び第2実
施例の各ミラーM1〜M4の非球面データを示す。
【0053】
【表1】 [第1実施例] D0 = 869.531130 WD = 465.962530 |β|= 0.2501 NA = 0.1 面番号 RDY THI 0 ∞ 869.531130 第1面R(物体面) 1 -991.30343 -106.493198 第1反射鏡M1 2 ∞ 178.870735 第2反射鏡M2 3 352.78285 -142.505340 第3反射鏡M3 4 ∞ -266.696202 開口絞りAS 5 535.95966 465.962530 第4反射鏡M4 6 ∞ 第2面W(最終像面)
【0054】
【表2】 第1実施例の非球面データ 〔第1反射鏡M1〕 k=13.089322 A= 0.127693 ×10-8 B= 0.205777 ×10-13 C=-0.198839 ×10-18 D= 0.622395 ×10-23 〔第2反射鏡M2〕 k= 0.0 A=-0.803869 ×10-9 B= 0.141387 ×10-13 C=-0.900942 ×10-18 D= 0.224193 ×10-22 〔第3反射鏡M3〕 k= 1.782655 A= 0.826238 ×10-9 B= 0.116059 ×10-12 C=-0.426916 ×10-16 D= 0.928237 ×10-20 〔第4反射鏡M4〕 k= 0.163145 A=-0.388006 ×10-10 B=-0.105721 ×10-15 C= 0.317343 ×10-20 D=-0.123072 ×10-24
【0055】
【表3】 [第2実施例] D0 = 749.589157 WD = 468.911760 |β|= 0.2502 NA = 0.1 面番号 RDY THI 0 ∞ 749.589157 第1面R(物体面) 1 -1014.67649 -100.710099 第1反射鏡M1 2 ∞ 167.308966 第2反射鏡M2 3 354.64710 -148.155383 第3反射鏡M3 4 ∞ -265.558278 開口絞りAS 5 533.67214 468.911760 第4反射鏡M4 6 ∞ 第2面W(最終像面)
【0056】
【表4】 第2実施例の非球面データ 〔第1反射鏡M1〕 k=13.341496 A= 0.739963 ×10-9 B= 0.313480 ×10-13 C=-0.623481 ×10-18 D= 0.113100 ×10-22 〔第2反射鏡M2〕 k= 0.0 A=-0.158741 ×10-8 B= 0.420408 ×10-13 C=-0.275394 ×10-17 D= 0.688212 ×10-22 〔第3反射鏡M3〕 k= 1.860936 A= 0.107070 ×10-8 B= 0.127023 ×10-12 C=-0.445474 ×10-16 D= 0.965151 ×10-20 〔第4反射鏡M4〕 k= 0.158756 A=-0.437704 ×10-10 B=-0.124911 ×10-15 C= 0.216088 ×10-20 D=-0.798299 ×10-25 以下の表5に第1及び第2実施例の反射縮小投影光学系
の条件対応数値を掲げる。
【0057】
【表5】 図3及び図5に、第1及び第2実施例の反射縮小投影光
学系の第1面R上でのコマ収差図を示す。このコマ収差
図は、波長13.4nmの光を用いて第2面W側から光
線追跡することにより得られている。ここで、図3
(a)は物体高Y=202mmにおけるメリジオナル方
向のコマ収差図、図3(b)は物体高Y=200mmに
おけるメリジオナル方向のコマ収差図、図3(c)は物
体高Y=198mmにおけるメリジオナル方向のコマ収
差図、図3(d)は物体高Y=202mmにおけるサジ
タル方向のコマ収差図、図3(e)は物体高Y=200
mmにおけるサジタル方向のコマ収差図、図3(f)は
物体高Y=198mmにおけるサジタル方向のコマ収差
図である。また、図5(a)は物体高Y=202mmに
おけるメリジオナル方向のコマ収差図、図5(b)は物
体高Y=200mmにおけるメリジオナル方向のコマ収
差図、図5(c)は物体高Y=198mmにおけるメリ
ジオナル方向のコマ収差図、図5(d)は物体高Y=2
02mmにおけるサジタル方向のコマ収差図、図5
(e)は物体高Y=200mmにおけるサジタル方向の
コマ収差図、図5(f)は物体高Y=198mmにおけ
るサジタル方向のコマ収差図である。
【0058】図3及び図5からも明らかな通り、第1及
び第2実施例の反射縮小投影光学系は、EUV光の1
3.4nmの単波長において、球面収差、コマ収差とも
ほぼ無収差に近い状態まで良好に補正され、かつ露光領
域内におけるディストーションも良好に補正されてい
る。さて、上記第1及び第2実施例では、各反射鏡M1
〜M4の反射面を光軸Axに関して回転対称な高次非球
面形状としているため、各反射鏡M1〜M4にて発生す
る高次収差を補正して良好な結像性能を達成している。
ここで、各ミラーの反射面の面形状誤差や反射縮小投影
光学系の製造時における組み立て誤差等に起因する回転
非対称な収差成分を補正するために、回転対称非球面を
回転非対称な非球面としても良い。
【0059】また、上述の第1及び第2実施例では、使
用波長としてEUV光の13.4nmを用いているが、
本発明にかかる反射縮小投影光学系はEUV光のもとで
の使用には限られない。本発明にかかる反射縮小投影光
学系は、例えば5nm以下の硬X線領域や、100nm
〜200nmの真空紫外領域においても使用可能であ
る。ここで、硬X線領域の光源としては、例えばシンク
ロトロン放射光などが使用でき、真空紫外領域の光源と
しては、ArFエキシマレーザ(波長193nm)、F
2エキシマレーザ(波長157nm)などを用いること
ができる。
【0060】このように本発明は上述の実施形態に限定
されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を
とり得る。
【0061】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、従来の
オフナー型や変形オフナー型とは異なる収差補正原理を
用いることにより、比較的に反射面の数が少なく抑えつ
つも、極めて優れた結像性能を達成し、さらに実際に製
造されたものの結像性能も向上させることができる。
【0062】特に、本発明では、物体側を概ねテレセン
トリックとしつつ像側をテレセントリックとし、少ない
数の反射面のもとでも有効光束を欠くことなく開口絞り
を適切な位置に配置できるため、光学系の諸収差の対称
性を保ちながらバランス良く収差を補正することが可能
となる。また、本発明による光学系を露光装置に搭載さ
れている投影系あるいは半導体製造のための光リソグラ
フィー工程にて応用すれば、より一層微細な原版(レチ
クル又はマスク)のパターン像を感光性基板上にほぼ無
収差の状態のもとで転写露光することができるため、よ
り高い集積度を持つ良好なる半導体デバイス等を製造す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の反射縮小投影光学系の横断面の光
路図である。
【図2】本発明の反射縮小投影光学系を備えた露光装置
の構成を示す図である。
【図3】第1実施例のコマ収差図である。
【図4】第2実施例の反射縮小投影光学系の横断面の光
路図である。
【図5】第2実施例のコマ収差図である。 10 :反射縮小投影光学系 R :第1面 W :第2面 AS :開口絞り Ax :光軸 M1〜M4:反射鏡(ミラー)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1面上の物体を第2面上に縮小結像する
    反射縮小光学系において、 前記反射縮小光学系は、凹面状の反射面を有する第1反
    射鏡と、近軸領域で零パワーの非球面形状の反射面を有
    する第2反射鏡と、凸面状の反射面を有する第3反射鏡
    と、開口絞りと、凹面状の反射面を有する第4反射鏡と
    からなり、 前記第1乃至第4反射鏡は、所定の光軸に対してそれぞ
    れ共軸に配置され、 前記第1面からの光は、前記第1反射鏡、第2反射鏡、
    第3反射鏡、開口絞りおよび第4反射鏡を順に介して、
    前記第2面に導かれ、 ここで、前記第3反射鏡の頂点から前記開口絞りまでの
    前記光軸に沿った距離をsとし、前記第3反射鏡から第
    4反射鏡までの前記光軸に沿った距離をDとすると、 (1) 0.7 >s/D> 0.1 の条件を満足するように構成であることを特徴とする反
    射縮小投影光学系。
  2. 【請求項2】前記開口絞りは、該開口絞りに入射する光
    束の全周を囲む形状であることを特徴とする請求項1に
    記載の反射縮小投影光学系。
  3. 【請求項3】前記開口絞りは、前記第2面側がテレセン
    トリックとなるように設定されることを特徴とする請求
    項1又は請求項2に記載の反射縮小投影光学系。
  4. 【請求項4】前記第1反射鏡の近軸領域での曲率、前記
    第3反射鏡の近軸領域での曲率、第4反射鏡の近軸領域
    での曲率をそれぞれp1、p3、p4とするとき、 (2) −0.005 <(p1+p3+P4)< 0.005 の条件を満足することを特徴とする請求項1乃至請求項
    3のいずれか1項に記載の反射縮小投影光学系。
  5. 【請求項5】前記第1反射鏡と第3反射鏡と第4反射鏡
    は非球面形状で形成されていることを特徴とした請求項
    4に記載の反射縮小投影光学系。
  6. 【請求項6】前記第1及び第3反射鏡は、各反射面が前
    記第1面側に向くようにそれぞれ配置され、 前記第2及び第4反射鏡は、各反射面が前記第2面側に
    向くようにそれぞれ配置され、 前記第1乃至第4反射鏡は、前記第3反射鏡の頂点と第
    4反射鏡の頂点との間に、前記第1反射鏡の頂点と前記
    第2反射鏡の頂点が位置するように、それぞれ配置され
    ていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれ
    か1項に記載の反射縮小投影光学系。
  7. 【請求項7】所定波長を持つ露光光を投影原版へ導く照
    明光学系と、 該照明光学系からの光に基づいて、前記投影原版の縮小
    像を感光性基板上に形成する投影光学系とを備え、 前記投影光学系は、請求項1乃至請求項6のいずれか1
    項に記載の反射縮小投影光学系で構成され、 前記反射縮小投影光学系に対して前記投影原版及び前記
    感光性基板を相対的に移動させつつ露光を行うことを特
    徴とする投影露光装置。
  8. 【請求項8】所定波長の光を投影原版へ導き、該光に基
    づいて前記投影原版の縮小像を感光性基板上に形成する
    露光方法において、 請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の反射縮小
    投影光学系を用いて前記縮小像を前記感光性基板上に形
    成し、該縮小像を前記感光性基板上で走査させることを
    特徴とする露光方法。
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