JP2002004603A - 高層集合住宅 - Google Patents

高層集合住宅

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JP2002004603A JP2000189167A JP2000189167A JP2002004603A JP 2002004603 A JP2002004603 A JP 2002004603A JP 2000189167 A JP2000189167 A JP 2000189167A JP 2000189167 A JP2000189167 A JP 2000189167A JP 2002004603 A JP2002004603 A JP 2002004603A
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孝文 原
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Tetsuya Kobayashi
徹也 小林
Shusuke Ariga
秀典 有賀
Yuji Toda
雄二 戸田
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智明 小田切
Kazumi Kawabata
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高層住宅にも、戸建て並みのフレキシビリティ
を付与可能なように、自由度の高い構造及び設備を備え
た快適な住空間を実現可能とする。 【解決手段】共用ゾーンKの外周に住戸ゾーンを配置
し、共用部に住戸部に沿って延びる共用廊下10に沿っ
て設備用ピット12を設け、共用廊下10よりも内周側
で上下に延びる設備シャフト13を設ける。各設備用ピ
ット12に沿って配置した設備用配管等を、上記設備シ
ャフト13によって上下方向に展開させ地上部の基幹部
に接続する。住戸部の床を二重床構造とし当該二重床内
に居住空間5用の設備用配管及び配線を配置し、当該設
備用配管等を設備用ピット12内の設備用配管等と接続
する。共用ゾーンKに立体駐車場設備を配しても良い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、共用部と住戸部と
を備えたマンション等の集合住宅であって、高層の集合
住宅に関するものである。
【0002】
【従来の技術】集合住宅は、例えば、図11に示すよう
に、中央側に共用ゾーンKが配置され、その周囲に住戸
ゾーンSが配置される。住戸ゾーンSにおける各階の居
住空間では、一般に、日照条件などを考慮して、内周側
に洗面、浴室、便所などの水回りの設備の設備エリアが
配置されると共に、その外周側に居住エリアが配置され
る。なお、共用ゾーンKの各階(共用部と呼ぶ場合もあ
る)における居住空間に沿った位置には共用廊下10が
配置される。
【0003】また、各階の居住空間(住戸部と呼ぶ場合
がある)は、通常、複数の住戸7に区画され、各住戸7
毎に、ガス、水道、排水などの水回りの設備用配管や、
電気・電話などの電気系統の設備用配線が設置されると
共に、各設備用配管及び配線に対応したメーターボック
ス50が装備される。各住戸7の上記設備用配管及び配
線、特に設備用配管は、上記設備エリア位置で住戸ゾー
ンSを上下に貫通するパイプシャフトを通じて個別に上
下方向に展開されて、地上部のライフライン基幹部に接
続している。なお、このパイプシャフトは、平面視で同
一位置にある上下階の複数の住戸7で共用して使用され
る。
【0004】ここで、共用廊下10に接続する各住戸7
の玄関51は、上記共用ゾーンK側に位置する設備エリ
アに設けられ、また、その玄関51の側方など玄関51
の近傍位置に上記各メーターボックス50が設けられて
いる。なお、図12に示すように、各住戸7の一部のメ
ーターボックス50等を、共用ゾーンKに設けられる壁
部に設置を設ける場合もある。この場合には、各住戸7
に対向する共用ゾーンKの壁部位置にそれぞれ上記パイ
プシャフト及びメータボックス50を設け、各住戸7内
の配管及び配線を、個々に、共用廊下10の下側を通じ
て当該共用廊下10を横切るように延びて(図12中、
符号60を参照)、上記各パイプシャフト及びメータボ
ックス50に接線している。
【0005】また、従来にあっては、一般には、住戸部
の梁が共用部にまで延びることで、共用部の構造フレー
ムは、住戸を構成するフレーム位置に合わせた位置に当
該住戸部のフレームと一体となって形成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】各住戸ゾーンSを上下
に貫通するパイプシャフトを、各階における住戸単位に
設けるために、各住戸7の水廻りや玄関位置に大きな制
約があった。また、排水や水道などの水・ガス関係の配
管が上記住戸ゾーンSを貫通するパイプシャフトに配置
されている場合には、そのパイプシャフト内を流れる排
水などの音が騒音源となって居住空間の快適性を損なう
一因となる。特に、パイプシャフト内を流れる排水など
は、必ずしも自己の住戸のものではない。
【0007】また、各住戸単位に各設備配管や配線のメ
ーターを収納するメーターボックス50が配置されると
共に、各住戸7の設備用配管を上下に展開するパイプシ
ャフトも、同一平面で見た場合に各住戸毎に設けるの
で、設備の専有する空間がその分だけ大きくなり、居住
空間を大きくする際の制限の一因となる。また、共用ゾ
ーンKに立体機械駐車設備・ゴミ置場・トランクルーム
・コミュニティコーナーなどの共用設備を設ける場合も
多いが、当該共用設備が、主要構造部(柱・梁・スラ
ブ)によって、構造的にかなりの制約をうけていた。
【0008】また、従来は、住戸部分がいわゆるダブル
フレームで構成されていても、共用部の梁が共用部まで
延びて、つまり同一の構造フレームで繋がっていること
から、共用部も住戸部と同様のスパン割になっていて、
主要構造部(柱・梁・スラブ)よって、構造的に制限を
受けていた。また、共用ゾーンの主要躯体である柱は各
階部分を繋ぐように立設している本躯体であるので、各
階毎の共用部の平面レイアウトの自由度も低い。
【0009】本発明は、上記のような点に着目してなさ
れたもので、高層住宅の各住戸にも戸建て並みの間取り
のフレキシビリティを付与可能なように、自由度の高い
構造及び設備を備えた快適な住空間を実現可能な高層集
合住宅を提供することを課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に記載した発明は、それぞれ上下方向に延
びる住戸ゾーンと共用ゾーンとから構成されて、当該住
戸ゾーンの内周に沿って配置される内周側架構と該住戸
ゾーンの外周に沿って配置される外周側架構とを備え、
且つ当該内周側架構と外周側架構との間に複数のフラッ
トスラブを架設することで上記住戸ゾーンを各階の居住
空間に分離することを特徴とする高層集合住宅を提供す
るものである。
【0011】各階は、居住空間と共用空間から構成され
るが、本発明によれば、居住空間の床躯体をフラットス
ラブとすることで、各階の居住空間には、外周部及び内
周部を除いては躯体としての柱梁を設ける必要がない。
この結果、その分、居住空間が広くなると共に、当該柱
梁を考慮する必要がないため、住戸の割付や各住戸での
間仕切り等の平面プランの自由度が大きい。
【0012】ここで、居住空間を挟んで住戸ゾーンの外
周部及び内周部に躯体を設けることで、所謂ダブルフレ
ーム構造となっているので、外周部と内周部との間に躯
体としての柱梁を設けないフラットスラブ構造として
も、高層住宅に要求される剛性が確保されている。ま
た、請求項1に記載した発明は、共用ゾーンにおける各
階の床躯体は、上記内周側架構及び外周側架構の少なく
とも一方に支持され、その床躯体間の鉛直荷重は、間柱
と小梁とで支持することを特徴とするものである。
【0013】これにより、上述のように住戸部と共用部
とが各々独立した構成となっていることと併せて、共用
ゾーンの各階の鉛直荷重を支持する部材を間柱及び小梁
だけとすることで、共用ゾーンでの各共用設備の割り当
ての自由度が向上し、且つ主架構のスパン割の制約を受
けないで共用ゾーンを構築することが可能となる。な
お、居住ゾーンを囲むダブルフレーム部とフリーコア部
とは設備用ピットを持つスラブによって単に繋がってい
ることで、共用部の水平荷重が住戸部に支持される。
【0014】また、請求項1に記載した発明は、共用ゾ
ーンの各階部分に上記住戸ゾーンに沿って延びる共用廊
下を設け、その共用廊下と当該共用廊下の床躯体との間
に当該共用廊下に沿って延びる設備用ピットを設け、上
記共用廊下よりも内周側で上下に延び且つ上記設備用ピ
ットに連通する集約した設備シャフトを設けて、各設備
用ピットに、当該設備用ピットに沿ってその階の設備用
配管及び配線を配置すると共に上記設備用配管及び配線
を上記設備シャフトによって上下方向に展開させること
を特徴とするものである。
【0015】これより、例えば、共用ゾーンの外周を囲
むように住戸ゾーンを配置すると、共用廊下の平面配置
が環状若しくは環状に近い配置になって、その下側に設
ける設備用ピットも環状等となる。この結果、各階の共
用部に位置する設備配管等も環状等に平面配置されて、
その共用の設備配管等から各住戸の設備配管等への接続
が効率良く行うことが可能となる。すなわち、高層集合
住宅にも関わらず、各住戸の設備配管などが、地上部の
ライフライン基幹部との接続に自由できて、一戸建て住
宅に近い構成となる。
【0016】しかも、共用の設備配管等が、居住空間の
内周に沿って配置されていることから、居住空間への平
面視における接続位置の自由度が向上し、その分だけ設
備配管などの観点からの制約が小さくなり、居住空間の
平面プランの変更自由度、つまりリフォーム(間取りの
変更等)の自由度が向上する。また、設備配管等の上下
への展開は、共用廊下よりも内周側等の居住空間から離
れた位置であるので、例えば、排水の落下音等の騒音に
対する居住空間の快適性が向上する。
【0017】また、設備配管等の上下方向への展開が共
用ゾーンの中央側等に集約されることで、つまり、住戸
スペースに、設備配管等のためのパイプスペースが不要
となると共に、集約して上下に展開することで、居住空
間の専有空間の拡大に繋がる。また、請求項1に記載し
た発明は、住戸ゾーンにおける各階の床は二重床構造と
なっていて、当該二重床内にその居住空間用の設備用配
管及び配線を配置し、当該設備用配管及び配線は、上記
設備用ピット内の設備用配管及び配線と接続することを
特徴とするものである。
【0018】これにより、二重床内を設備配管等の配置
スペースとして使用することで、上下階の住戸割に影響
することなく、各階において自由に設備用配管等と水道
管等との接続が可能となる。つまり、水道管やコンセン
トなどの変更の自由度が大きく、リフォームが容易とな
る。しかも、床下で設備用ピッチと連通している。次
に、請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した構
成に対し、各居住空間における共用ゾーン側に水回りの
設備を配置し、上記住戸ゾーンに配置される各フラット
スラブは、上記水回りの設備を配置する共用ゾーン側の
部分を低くする段差を有する段差スラブとし、上記低く
した共用ゾーン側部分のみを二重床構造としたことを特
徴とするものである。
【0019】例えばセンターコア方式の場合、日照条件
などから、居室はセンターコア側に配置できない。そこ
で、水回りを配置するコア側部分を低くした段差を有す
る段差スラブとし、この低い部分のみを二重床とする。
これより、二重床とする部分が必要十分な部分のみとな
るので、請求項1のように全部を二重床構造とすること
に比べて低コストとなる。
【0020】なお、一般に水回り設備の配管は電気系統
の配線に比べて専有空間が大きく且つ、水勾配なども考
慮する必要があるので、水回りの配管は、上述のような
二重床内に配置することが好ましい。次に、請求項3に
記載した発明は、請求項1又は請求項2に記載した構成
に対し、各居住空間に配置される設備用配管及び配線用
のメータの少なくとも一つは、上記設備用ピットに配置
されることを特徴とするものである。
【0021】本発明によれば、メーターの少なくとも一
部については、居住空間に設ける必要がないので、その
分、居住空間を大きくしたり、平面プランの自由度が向
上する。また、共用廊下の下側である設備用ピットにメ
ーターを設置しているので、共用部分の壁部等にメータ
ーボックスを設ける必要がなく、メーターが存在してい
ても、専用配管及びメータのため、共用部扱いではな
く、専用部として扱うことができ、共用部の使用空間へ
の制限も小さい。
【0022】次に、請求項4に記載した発明は、請求項
1〜請求項3のいずれかに記載した構成に対し、上記共
用ゾーン内に、共用部コアとして上下に延びる立体機械
駐車設備を設けることを特徴とするものである。上述の
ように共用ゾーンの自由度が高いので、共用ゾーンの一
部として立体機械駐車設備を容易に設けることが可能と
なる。
【0023】なお、階段、エレベータ、ホール、附室は
勿論、ゴミ置場、トランクルーム、コミュニティコーナ
ー等の他の共用設備を、共用ゾーン(コア部分)に設け
ることも容易である。
【0024】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を図面を
参照しつつ説明する。図1は、第1の実施形態の高層集
合住宅における所定階の平面図である。図2は、所定階
における住戸ゾーンSの断面図である。本実施形態で
は、中心に共用ゾーンKを配置し、その共用ゾーンKの
外周位置に共用ゾーンKを囲むように住戸ゾーンSを配
置した構造となっている。その共用ゾーンKと住戸ゾー
ンSとの境界となる共用ゾーンKの内周部に沿って内周
側架構1が設けられると共に、住宅の外周部となる住戸
ゾーンSの外周部に沿って外周側架構2が設けられてい
る。この結果、図1に示すよう、平面視において主架構
1、2が略二重管状のダブルフレーム構造となってい
る。図1中、符号1a、2aは各主架構1、2の柱躯体
を示す。
【0025】その内周側架構1と外周側架構2との間
に、図2に示すように、フラットスラブ3が架設され
て、各階の床躯体が形成されて、住戸ゾーンSは、各階
の居住空間5に区画されている。居住空間5の床躯体を
フラットスラブ3とすることで、居住空間5内には主架
構となる柱・梁がない。そのフラットスラブ3の上に、
上下に所定間隔をあけて化粧床板4が配置されること
で、居住空間5の床は2重床構造となり、その2重床内
に、各住戸専用の配水管、排水管、ガス管、電力供給線
などの設備配管・配線が配置される。
【0026】ここで、フラットスラブ3で分離されて形
成された各居住空間5は、複数の間仕切り壁6によって
複数の住戸7に区画され、各住戸7毎に上記設備配管・
配線34の配置が行われる(図3参照)。また、共用ゾ
ーンKの中央部には、エレベータ8や階段9その他の共
用設備が配設されている。図1中、符号16は共用設備
のための共有シャフトを示す。
【0027】この共用ゾーンKには、図3中、太線で描
かれるような4本の間柱31、及び8本の小梁が配置さ
れて、当該間柱31、及び小梁によって各階の共用部で
の鉛直荷重をそれぞれ受けるようになっている。また、
共用ゾーンKの各階における外周側には、共用廊下10
が配置されている。その共用廊下10は、少なくとも住
戸ゾーンSの内周側に沿って配設される。その共用廊下
10の床躯体11上面が、上記住戸7部のフラットスラ
ブ3上面よりも低い位置に設定されて(図2参照)、共
用廊下10の床部分も二重床構造となっている。その共
用廊下10内の空間が、設備用ピット12を構成する。
【0028】図2中、符号37は、共用廊下の床パネル
であって、全床パネルとも取り外すことができる。ま
た、符号36は、この床パネル37に設けられた点検口
の蓋を示す。この設備用ピット12は、共用廊下10に
沿って設けられることで、平面視で環状の配置されると
共に、居住空間5の二重床内に連通可能となっている。
【0029】また、上記共用廊下10よりも内周側位
置、つまり住戸空間Sから離れた側には、上下に延びる
設備シャフト13が形成され、当該設備シャフト13
は、上記設備用ピット12に連通している。そして、地
上部のライフライン基幹部に接続した給排水・ガス・電
力・電話・情報通信等の各種設備用配管・配線35が、
上記設備シャフト13の主管35に沿って上下に展開さ
れると共に、各階においては、設備用ピット12内を当
該設備用ピット12に沿って配置される。この結果、設
備用ピット12内の設備用配管・配線15は、図3に示
すように、各階において環状に且つ住戸ゾーンSの内周
側に沿って環状に配置される。その設備用ピット12内
の設備用配管・配線15と各住戸7内の設備用配管・配
線34とが接続することで、地上部のライフライン基幹
部と各住戸7内の設備用配管・配線34とが接続され
る。
【0030】このとき、設備用ピット12内の設備用配
管・配線15は、対象階おいて、住戸ゾーンSの内周側
に沿って環状若しくは略環状に配置されているため、住
戸割のために居住空間5をどのように区画しても各住戸
7内の設備用配管・配線34と容易に接続が可能とな
る。次に、上記構成の作用・効果等について説明する。
【0031】ダブルフレームを構成する躯体1、2をフ
ラットスラブ3で繋げる構造とすることで、居住空間5
と共用の空間とが構造的に明確に区分されると共に、居
住空間5の剛性を高く設定できることから、居住空間5
内に柱梁を設ける必要がなく、各階の居住空間5の平面
プランの自由度が大きい。また、ダブルフレームを構成
する躯体1、2を結ぶフラットスラブ構造で居住空間5
がなりたっていることから、居住空間5内には構造主フ
レームが無い。このため、当該居住空間内のスパン割の
自由度が高くなり、各住戸7を隔壁する壁部の配置など
の平面自由度が大きい。更に、住戸部は、共用部のフリ
ーコアシステムとはスラブで単に繋がっている構造とな
っていると共に、各共用部には、間柱31と小梁30だ
けで鉛直荷重を支持させている。このため、共用ゾーン
Kの各設備の配置自由度も大きい。また、共用ゾーンK
における各階毎の平面レイアウトの自由度も大きい。
【0032】また、居住空間5の床を二重床構造として
当該床下の空間を設備用配管等34の配置に利用し、ま
た、共用廊下10の下に環状の設備用ピット12を設け
て、そこに設備配管・配線15を配置することで、次の
ような効果が発生する。 住戸7内に入ることなく、共用部分の設備用ピット1
2位置からインフラのメンテナンスや更新が容易に行う
ことができる。
【0033】ここで、従来にあっては、多くの場合、ト
イレや台所の縦の排水管が各個の専用部を上下に貫通す
る形で設けられていたので、メンテナンスや更新などの
場合、必要に応じて住戸7内に入っていた。 二重床内を各住戸7での配管・配線スペースとして使
うため、住戸7内の水廻り配置可能エリア内のどこにで
も、上下階の住戸割に左右されず配管・配線の接続が可
能となる。
【0034】共用ゾーンKの中央部側に設備配管等の
縦展開を集約できるため、各住戸7にパイプシャフトを
設ける必要がなく、つまり、騒音源となる排水立て管等
を住戸7内に設ける必要がない。メーターも設備用ピッ
ト12に一部配置すると、他のメータースペースも出窓
下程度で済んで、専有メータ等しか置かないため、共有
部としての面を必要としないことから、その分、専有部
の面積が増加する。これらに加え、共有ゾーンKの中に
縦の主管を集約すること、及び各住戸にパイプスペース
が不要となることから、従来の場合に比べて、各住戸当
たりの専有部の面積が例えば1〜3m2 程度、増加す
る。
【0035】以上のように、本実施形態の高層集合住宅
では、建物の躯体部分と、設備・間仕切りなどのインフ
ィル部分とが分離した構造となり、各階の居住空間5の
レイアウトの変更が容易であり、住居者のニーズに合わ
せて、住戸割・各住戸7内の間取りのいずれの変更も自
在となる。また、将来の配管・配線の取り替え等のメン
テナンスも極めて容易である。
【0036】ここで、上記共用ゾーンKの中央部には、
図4や図5に示すように、立体機械駐車設備14を配置
しても良い。図7は、図5における建物の縦断面構造を
示すものである。また、立体機械駐車設備14は、図6
に示すように2基以上配置しても良い。ここで、上記図
4〜図6、及び後述の図8、図9中、符号15の破線
は、設備用ピット12内の設備配管・配線15の配置位
置を示すものである。
【0037】また、上記共用ゾーンKの中央部には、ゴ
ミ置場・トランクルーム・コミュニティーコーナー等の
その他の共用設備空間を適宜配設しても構わない。ここ
で、住戸ゾーンSを平面視で環状に配置する必要はな
く、図5、図6、及び図8に示すように、住戸ゾーンS
を平面視でコ字状に配置するなどしても構わない。この
場合には、図5、図6、及び図8に示すように、共用廊
下10の下の設備用ピット12内の設備配管・配線15
の配置は、必ずしも環状とならない。
【0038】また、図8に示すように、中央部を吹き抜
けとし、採光や通風に役立てる構造としても良い。ま
た、共用廊下10側に水回りを集めるという配置プラン
上の制約を設ければ、図9及び図10に示すように、水
勾配などを考慮して水回り部分S1だけ下げられるよう
に、共用ゾーンK側3Aを低くしたフラットスラブ3を
用い、この水回り部分のみ二重床とすることもできる。
この場合には、居住空間5全体の床の全部を二重床構造
とする場合よりも低コストとすることができる。なお、
図10中、符号40はアンポンドPC鋼線であって、フ
ラットスラブ3に当該アンポンドPC鋼線によってプレ
ストレスを導入して、長スパンの無梁空間を実現して、
計画の自由度を高めている。勿論、このアンポンドPC
鋼線によるプレストレスの導入は、段差スラブでない場
合にも有効である。また、符号41は、ハーフPC床版
を示す。
【0039】また、上記実施形態では、共用ゾーンKの
外周に住戸ゾーンSが配置される構造で説明している
が、住戸ゾーンSの外周に共用ゾーンKが配置される構
造であっても良い。
【0040】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明を採用
すると、居住空間の専有効率が向上すると共に、各階の
居住空間の間取り自由度やリフォームの自由度が高い高
層集合住宅を提供することができる。また、将来の配管
・配線の取り替え等のメンテナンスが極めて容易であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく実施形態に係る所定階の平面図
である。
【図2】本発明に基づく実施形態に係る所定階の住戸ゾ
ーンでの全ての配管・配線用二重床の場合の断面図であ
る。
【図3】本発明に基づく実施形態に係る所定階におけ
る、設備用配管・配線及び間柱・小梁の配置例を示す平
面図である。
【図4】共用ゾーンに立体機械駐車設備を配した実施形
態を示す平面図である。
【図5】共用ゾーンに立体機械駐車設備を配した別の実
施形態を示す平面図である。
【図6】共用ゾーンに立体機械駐車設備を2基配した別
の実施形態を示す平面図である。
【図7】図4の場合の縦断面図である。
【図8】吹き抜け空間にエレベータ、階段等を設けた場
合の例である。
【図9】本発明の住戸ゾーンの水回り部分のみを二重床
とするために、段差付きフラットスラブを用いた場合の
実施形態に係る所定階の平面図である。
【図10】段差付きフラットスラブを示す断面図であ
る。
【図11】従来における所定階の平面図である。
【図12】従来における所定階の平面図である。
【符号の説明】 K 共用ゾーン S 住戸ゾーン S1 水回り部分 1 内周側架構 2 外周側架構 3 フラットスラブ 3a 段差部分 4 床板 5 居住空間 6 間仕切り壁 7 住戸 8 エレベータ 9 階段 10 共用廊下 11 床躯体 12 設備用ピット 13 設備シャフト 14 立体機械駐車設備 15 設備用配管等 30 小梁 31 間柱 32 メータボックス 34 居住空間に展開した設備用配管・配線 35 主管 40 アンポンドPC鋼線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久保田 祥彰 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大成 建設株式会社内 (72)発明者 小林 徹也 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大成 建設株式会社内 (72)発明者 有賀 秀典 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大成 建設株式会社内 (72)発明者 戸田 雄二 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大成 建設株式会社内 (72)発明者 小田切 智明 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大成 建設株式会社内 (72)発明者 川端 一三 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大成 建設株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ上下方向に延びる住戸ゾーンと
    共用ゾーンとから構成されて、当該住戸ゾーンの内周に
    沿って配置される内周側架構と該住戸ゾーンの外周に沿
    って配置される外周側架構とを備え、当該内周側架構と
    外周側架構との間に複数のフラットスラブを架設するこ
    とで上記住戸ゾーンを各階の居住空間とし、 上記共用ゾーンにおける各階の床躯体は、コア部の間柱
    と小梁とで支持されるフリーコアシステムとし、 上記共用ゾーンの各階部分に上記住戸ゾーンに沿って延
    びる共用廊下を設け、その共用廊下と当該共用廊下の床
    躯体との間に当該共用廊下に沿って延びる設備用ピット
    を設けると共に、上記共用ゾーンで上下に延び且つ上記
    設備用ピットに連通する設備シャフトを設けて、各設備
    用ピットに、当該設備用ピットに沿ってその階の設備用
    配管及び配線を配置すると共に上記設備用配管及び配線
    を上記設備シャフトによって上下方向に展開し、 上記住戸ゾーンにおける各階の床は二重床構造となって
    いて、当該二重床内にその居住空間用の設備用配管及び
    配線を配置し、当該設備用配管及び配線は、上記設備用
    ピット内の設備用配管及び配線と接続することを特徴と
    する高層集合住宅。
  2. 【請求項2】 各居住空間における共用ゾーン側に水回
    りの設備を配置し、上記住戸ゾーンに配置される各フラ
    ットスラブは、上記水回りの設備を配置する共用ゾーン
    側の部分を低くする段差を有する段差スラブとし、上記
    低くした共用ゾーン側部分のみを二重床構造としたこと
    を特徴とする請求項1に記載の高層集合住宅。
  3. 【請求項3】 各居住空間に配置される設備用配管及び
    配線用のメータの少なくとも一つを、上記設備用ピット
    に配置することを特徴とする請求項1又は請求項2に記
    載した高層集合住宅。
  4. 【請求項4】 上記共用ゾーン内に、上下に延びる立体
    機械駐車設備を設けることを特徴とする請求項1〜請求
    項3のいずれかに記載した高層集合住宅。
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