JP2002004278A - 減速機付き回転圧入装置 - Google Patents

減速機付き回転圧入装置

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JP2002004278A
JP2002004278A JP2000180020A JP2000180020A JP2002004278A JP 2002004278 A JP2002004278 A JP 2002004278A JP 2000180020 A JP2000180020 A JP 2000180020A JP 2000180020 A JP2000180020 A JP 2000180020A JP 2002004278 A JP2002004278 A JP 2002004278A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オーガ装置を利用して鋼管杭の最終根入れま
でを行うことを可能にする減速機付き回転圧入装置を提
供すること。 【解決手段】 鋼管杭110が通る貫通孔51a,52
aの形成されたベースフレーム51と昇降フレーム52
とを連結し、ベースフレーム51に対して昇降フレーム
52を上下動させる昇降手段53と、昇降フレーム52
に対して回転自在に設けられ、鋼管杭110を把持する
把持手段60と、鋼管杭110に回転軸を直接連結して
鋼管杭110に回転を与えるオーガ装置の回転軸に連結
可能で、昇降フレーム51に対して回転自在に設けられ
たカップリング81と、オーガ装置の回転軸から出力さ
れる回転を、カップリング81から把持手段60に回転
数を減速させて伝達する減速機83,84,85とを有
する減速機付き回転圧入装置50。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼管杭を回転圧入
して埋設するための施工装置であって、特に比較的軟弱
な上層からその下の硬い地盤の支持層までの鋼管杭の回
転圧入を、オーガ装置の連続した作業で行うことができ
るようにした減速機付き回転圧入装置に関する。
【0002】
【従来の技術】長尺な鋼管杭を打ち込んで基礎杭とする
施工の1つに、ベースマシーンにオーガ装置を装着し、
そのオーガ装置によって鋼管杭に回転を与えながら地中
への回転圧入を行うものがある。図9は、そうした施工
方法の一工程を示した概念図である。ベースマシーンで
ある三点支持式杭打機(以下、単に「杭打機」という)
100は、クローラによる走行部101上に操縦席など
を備えた旋回体102が設けられ、その旋回体102の
フロントブラケット103にリーダ104がバックステ
ー105により立設されている。そのリーダ104に
は、鋼管杭110に回転を与えて圧入させるオーガ装置
120が軸方向に摺動自在に装着され、旋回体102の
ドラムから繰り出されるワイヤロープ106に連結さ
れ、リーダ104に沿って昇降するようになっている。
【0003】そこで、こうした杭打機100を使用した
鋼管杭の回転圧入は、次のような施工手順で行われる。
先ず、杭打機100は、オーガ装置120をリーダ10
4の上端にまで上昇させ、そこにクレーンを利用して鋼
管杭110を吊り込み、管端をオーガ装置120にはめ
込んでセットする。鋼管杭110の下端部分は、不図示
の振れ止め装置によって固定する。続いて、鋼管杭11
0の鉛直性を確認した後、オーガ装置120を駆動さ
せ、鋼管杭110に回転を与えて図9に示すように回転
圧入を行う。鋼管杭110の先端には螺旋刃や掘削刃が
形成されており、オーガ装置120によって与えられる
回転と、その重さや螺旋による推進力とによって地中へ
と掘進して徐々に圧入が行われていく。
【0004】ところが、鋼管杭110が所定の深さにま
で入れられると、地盤が硬くなってオーガ装置120で
得られる回転トルクではそれ以上の圧入が困難になるこ
とがある。そうした状況は、オーガ装置120に作用す
る所定のトルク確認で行われ、従来では、こうしてトル
クがある値を超えた時点でオーガ装置120による施工
を完了していた。そして、鋼管杭110の回転圧入は、
オーガ装置120の施工から回転圧入機能を備えたチュ
ービング装置の圧入に切り替えられていた。ここで図1
0は、チュービング装置による施工状態を示した概念図
である。
【0005】鋼管杭110は、図10に示すように比較
的柔らかい上層Aの下にある硬い地盤の支持層Bにまで
打ち込まれるため、従来では、地層が支持層Bに変わる
手前まで前述したようにオーガ装置120が利用され、
その後チュービング装置130へと切り替えられてい
た。このチュービング装置130は、図示するように貫
いた鋼管杭110の外周をチャック手段によって把持
し、油圧モータの回転駆動により鋼管杭110に回転を
与えるとともに、上下方向に駆動するスラストジャッキ
によって鋼管杭110を下降させるようにしたものであ
る。
【0006】作業の切り替えには、鋼管杭110からオ
ーガ装置120が外され、地中から突き出た状態の鋼管
杭110へとクレーンで吊り下げられたチュービング装
置130が搬送される。チュービング装置130は、そ
のチャック手段が鋼管杭110にはめ合うようにしてに
地上に降ろされ図示するように設置される。そこで、チ
ュービング装置130に把持された鋼管杭110にはよ
り高いトルクの回転が与えられ、それとともに地中への
押し込みが行われ、図10に示すように硬い地盤の支持
層Bにまで鋼管杭110が圧入される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、こうし
た鋼管杭の回転圧入は、上層Aの地盤と支持層Bの地盤
とで鋼管杭110を回転圧入する際に必要とする回転ト
ルクが違うため、オーガ装置120に加えて高トルクを
発生させるチュービング装置130が必要であり、その
ため従来からその切り替えに手間がかかり、作業効率が
悪いものであった。そこで、鋼管杭110の回転圧入を
オーガ装置120だけで行うことができれば作業効率は
良くなるが、高トルクを発生させるオーガ装置120は
勢い大型になり、それに従いオーガ装置120を支える
杭打機100も大型になってしまう。
【0008】従って、従来のオーガ装置を大型化しただ
けのものは、輸送の不便さや生産コストのアップなど、
新たに生じる問題の方が大きかった。また、オーガ装置
120は、杭打機100に支持される作業装置なので、
トルクを上げること、即ち大型化に対しては杭打機10
0の強度やバランスの点から常に制約を受ける。従っ
て、大型化してもトルク不足が生じることは否めず、そ
うした場合にはやはり別途チュービング装置が必要にな
り、結論としてオーガ装置を大型化することは有効な手
段ではなかった。
【0009】そこで本発明は、かかる課題を解決すべ
く、オーガ装置を利用して鋼管杭の最終根入れまでを行
うことを可能にする減速機付き回転圧入装置を提供する
ことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の減速機付き回転
圧入装置は、鋼管杭が通る貫通孔の形成されたベースフ
レームと昇降フレームとを連結し、ベースフレームに対
して昇降フレームを上下動させる昇降手段と、前記昇降
フレームに対して回転自在に設けられ、当該貫通孔を通
った鋼管杭を把持する把持手段と、鋼管杭に回転軸を直
接連結して回転を与えるオーガ装置の当該回転軸に連結
可能で、前記昇降フレームに対して回転自在に設けられ
たカップリングと、前記オーガ装置の回転軸から出力さ
れる回転を、前記カップリングから前記把持手段に回転
数を減速させて伝達する減速機とを有することを特徴と
する。
【0011】従って本発明によれば、比較的柔らかい軟
弱地盤などの上層では鋼管杭に直接連結したオーガ装置
で回転圧入を行い、硬い地盤の支持層では、オーガ装置
の回転軸をカップリングに連結し、オーガ装置からの回
転を減速機を介して鋼管杭を把持した把持手段に回転数
を減速して伝達することにより、鋼管杭への伝達トルク
が増大し、従来のオーガ装置でも十分に最終根入れまで
を行うことができる。
【0012】また、本発明の減速機付き回転圧入装置
は、前記把持手段が、前記昇降フレームにベアリングを
介して回転自在に取り付けられ、前記減速機が、前記カ
ップリングと同軸に一体固定されたピニオンギヤが、前
記ベアリングの回転側に固定された旋回ギヤに対して直
接的に又は間接的に噛み合った歯車列であることを特徴
とする。従って本発明によれば、こうした簡単な構成の
減速機構を設けたことにより、オーガ装置を主駆動源と
するため専用の回転モータを不要とし、しかもこれまで
のオーガ装置で十分に最終根入れまでを行うことがで
き、従来のような別途回転圧入機能を備えたチュービン
グ装置を用いるのに比べ格段に安く、取り扱いも容易に
なった。
【0013】また、本発明の減速機付き回転圧入装置
は、前記オーガ装置を装着した杭打機と前記ベースフレ
ームを連結し、鋼管杭の回転圧入時に作用する反力を当
該杭打機で受けるようにした連結手段を有することを特
徴とする。従って本発明によれば、回転圧入時の反力を
受けるために減速機付き回転圧入装置自身にウエイトを
載せる必要がなく、またスパイクを設ける必要もないこ
とから取り扱いが容易で構造も簡素化できた。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る減速機付き回
転圧入装置の一実施形態について図面を参照して説明す
る。本実施形態の減速機付き回転圧入装置は、三点支持
式杭打機に取り付けられ、作業装置として装着されたオ
ーガ装置の補助装置として使用するものである。そこ
で、図1に本実施形態の減速機付き回転圧入装置を備
え、オーガ装置を装着した三点支持式杭打機を示す。こ
の杭打機(以下、単に「杭打機」という)1は、前記従
来例で説明したものとほぼ同様のものであり、クローラ
による走行部2上に操縦席などを備えた旋回体3が設け
られ、その旋回体3のフロントブラケット4にリーダ5
がバックステー6によって支えられるようにして立設さ
れている。そして作業を行うためのオーガ装置25が、
このリーダ5に固定された平行な2本のガイドパイプ7
に係合し、軸方向に沿って摺動するように装着されてい
る。
【0015】旋回体3の後部には不図示の巻上げドラム
が設けられ、その巻き上げドラムに巻回されたワイヤロ
ープ11が、立設したガントリ12を介してガントリ滑
車13と中間滑車14とに数条掛けされている。一方、
バックステー6をリーダ5に連結させるためのブラケッ
ト15には、ペンダントロープ16を介して中間滑車1
4が連結されている。リーダ5は、こうしたペンダント
ロープ16を介したワイヤロープ11の巻上げによって
起こされ、そうした起立状態でバックステー6によって
垂直な角度が調整されて支持されるよう構成されてい
る。そして、リーダ5がバックステー6に支持された状
態では、図示するようにしてワイヤロープ11が弛むよ
うに巻き出されている。
【0016】また、旋回体3に設けられた不図示のドラ
ムには、滑車21を経て繰り出されるワイヤロープ22
が巻回されており、そのワイヤロープ22が、リーダ5
の上端に設けられたトップシーブブロック23の滑車を
介して反対側に送られ、オーガ装置25上端の滑車25
aに掛けられている。そして、そのワイヤロープ22の
エンドがトップシーブブロック23に止着され、オーガ
装置25がこのワイヤロープ22によって吊設されてい
る。従って杭打機1では、このワイロープ22の巻出し
・巻戻しによってオーガ装置25の昇降を操作できるよ
うに構成されている。
【0017】更に、こうした杭打機1には、その前方部
分に本発明に係る減速機付き回転圧入装置(以下、単に
「回転圧入装置」という)50が取り付けられている。
ここで、図2及び図3は、回転圧入装置50を取り付け
た杭打機1のフロント部分を示した平面図であり、特に
図2にオーガ装置単独の低トルク運転状態を示し、図3
に回転圧入装置を使用した高トルク運転状態を示してい
る。
【0018】回転圧入装置50は、杭打機1の前方にあ
って、リーダ5に沿って昇降するオーガ装置25の直下
に位置するように着脱可能に取り付けられている。その
ため杭打機1には、クローラ30,30を回避するよう
にしてクローラ枠体31,31(図1参照)から前方に
支持ブラケット32,32が延設され、そこにアーム部
材33,33が更に前方に突出して固定されている。そ
して、そのアーム部材33,33先端には、直立した状
態で固定された油圧ジャッキ34,34を介して回転圧
入装置50を着脱させる反力ブラケット35,35が連
結されている。こうして回転圧入装置50を杭打機1に
連結したのは、後述する回転圧入装置50によって鋼管
杭110を回転圧入させる際の反力を、別途ウエイトな
どを用いることなくこの杭打機1の重量によって受ける
ようにしたためである。
【0019】次に図4及び図5は、こうしたオーガ装置
25と回転圧入装置50とを図2及び図3に対応させて
示した正面図である。つまり、図4は、図2に対応した
オーガ装置単独の低トルク運転状態を示した正面図であ
り、図5は、図3に対応した回転圧入装置を使用した高
トルク運転状態を示した正面図である。一方、図6は、
回転圧入装置50の減速機構を示した構造図である。本
実施形態の回転圧入装置50は、貫通した鋼管杭110
を把持する本体部に、図5に示すようにしてオーガ装置
25を連結し、その本体部で把持した鋼管杭110に高
トルクを与える減速機を備えたものである。
【0020】回転圧入装置50は、先ずベースフレーム
51と昇降フレーム52とが、それぞれの貫通孔51
a,52aを同軸に合わせ、四隅に立設されたスラスト
ジャッキ53,53…によって連結され、接地側のベー
スフレーム51に対して昇降フレーム52が昇降するよ
うに構成されている。なお、前述した杭打機1に連結す
るための反力ブラケット35,35(図2参照)は、こ
のベースフレーム51側面に取り付けられている。スラ
ストジャッキ53は、図4に示した断面部分のように、
ベースフレーム51に固定された中ガイドパイプ54に
対し、昇降フレーム52に固定された外ガイドパイプ5
5が摺接してはめ合わされている。そして、こうしたガ
イドパイプ54,55の内部において、外ガイドパイプ
55にスラストシリンダ56が固定され、下方に突き出
されたシリンダロッド56a先端が中ガイドパイプ54
にピン結合されている。
【0021】回転圧入装置50は、こうした4本のスラ
ストジャッキ53,53…に囲まれた中央部分に、鋼管
杭110を把持するためのバンドチャック60が設けら
れている。このバンドチャック60は、図3に示すよう
に昇降フレーム52の貫通孔52aより径の小さい環状
の把持面60aを有し、その把持面60aを三分割して
構成されている。具体的には、図3に示した破線部分の
ように、バンドチャック60は、固定フレーム61と、
その両端に連結された揺動フレーム62,63とから構
成され、更にその揺動フレーム62,63の揺動端が開
閉シリンダ64に連結されている。即ち、開閉シリンダ
64のシリンダロッドが揺動フレーム62に、またシリ
ンダチューブが揺動フレーム63にそれぞれ軸着されて
いる。
【0022】こうした固定フレーム61と揺動フレーム
62,63とは、図7に示すように(図示していない揺
動フレーム63も同じ構造である)共に上下2段で形成
され、それぞれの軸受ブラケット66…,67…が交互
に重なり合い、その貫通孔を貫く不図示のピンによって
回転自在に連結されている。また、揺動フレーム62,
63は、その揺動端にライナ68…が固着され、開閉シ
リンダ64から突き出たシリンダロッド先端の軸受ブラ
ケット69,69が挟み込まれ、やはりその貫通孔を貫
く不図示のピンによって回転自在に連結されている。
【0023】こうしたバンドチャック60は、昇降フレ
ーム52の下に回転可能な状態で設けられている。その
ためバンドチャック60には、その上面に図8に示すリ
ング状の回転盤71が固定されている。この回転盤71
は、片面の内周に沿って一部分に取付プレート72が、
そしてまた他の一部分には摺動プレート73が固定され
ており、その取付プレート72に複数のネジ穴72a…
が形成されている。回転盤71は、この取付プレート7
2などの設けられた面が下になり、図7に示す固定フレ
ーム61の貫通孔61a…を下から通ったボルトによっ
て固定フレーム61にネジ止めされる(図8参照)。
【0024】従って、バンドチャック60は回転盤71
に対して固定フレーム61のみよって固定され、揺動フ
レーム62,63が摺動プレート73を摺動し、固定フ
レーム61との軸着部を中心に揺動可能な構造となって
いる。また、固定フレーム61には、図7に示すよう
に、回転盤71との円周方向のズレを防止するためのス
トッパ74,74が固定されており、図8に破線で示す
ように固定された取付プレート72の両端を挟み込んで
いる。そして、こうした回転盤71と一体になったバン
ドチャック60には、図6に示すようにベアリング75
を介して昇降フレーム52に取り付けられている。ベア
リング75は、その内側の軌道輪76が昇降フレーム5
2に固定され、外側の転動体77が回転盤71に固定さ
れている。
【0025】次に、本実施形態の回転圧入装置50は、
回転を発生させるための油圧モータを備えた従来のもの
とは異なり、オーガ装置25の回転出力を利用するよう
にしたものであって、そのための減速機構が設けられて
いる。昇降フレーム52には横への張出し部52bが形
成され、そこには図6に示すようにオーガ装置25の回
転軸25bを受けるためのカップリング81が回転可能
に設けられている。カップリング81を支持する回転軸
82には他端にピニオンギヤ83が固定され、張出し部
52bの下で回転するようになっている。そして、この
ピニオンギヤ83は、同じように張出し部52bに回転
自在に軸支されたアイドラギヤ84と噛み合いってい
る。
【0026】更に、バンドチャック60と一体の回転盤
71には、ベアリング75の外側位置の周縁部分に旋回
ギヤ85が固定され、これにアイドラギヤ84が噛み合
っている。こうして回転圧入装置50には、カップリン
グ81に与えられた回転を回転数を下げてバンドチャッ
ク60へと伝達するため、ピニオンギヤ83、アイドラ
ギヤ84及び旋回ギヤ85の歯車列からなる減速機構が
設けられている。
【0027】続いて、こうした回転圧入装置50を利用
した鋼管杭110の回転圧入について説明する。先ず、
杭打機1と分離した回転圧入装置50は、所定の施工位
置に配置されており、それに向けて前進した杭打機1が
その回転圧入装置50をフロント部分に図1に示すよう
にして連結させる。そして、杭打機1と一体になった回
転圧入装置50に向け鋼管杭110がクレーンで運ば
れ、そこで下端部分が回転圧入装置50内に入れられて
地面に垂直に立てられる。
【0028】鋼管杭110は、図9に示すものと同様、
下端に螺旋刃や掘削刃が形成され、上端部分にはオーガ
装置25の回転を受けるように回転軸25bに連結可能
なカップリングが形成されている。そのため、リーダ5
に沿って立てられた鋼管杭110には、その上端に図4
に示すようにして杭打機1に装着されたオーガ装置25
の回転軸25bが差し込まれて連結される。そこで、オ
ーガ装置25の駆動によって回転が与えられた鋼管杭1
10は、オーガ装置25の重量や螺旋刃による推進力に
よって地中に回転しながら圧入される。そのときオーガ
装置25は、鋼管杭110の圧入にともなってワイヤロ
ープの長さが調整され、その鋼管杭110に従って下降
する。
【0029】こうした作業の初期段階、即ち図10に示
すような上層A部分に鋼管杭110の先端がある場合に
は、従来と同様に鋼管杭110をオーガ装置25によっ
て直接回転が与えられる。この時点で回転圧入装置50
は、バンドチャック60が開いて非把持状態になってい
る。バンドチャック60は、その開閉シリンダ64のシ
リンダロッドが伸びており、そのシリンダロッド及びシ
リンダチューブに軸着された揺動フレーム62,63の
揺動端が開いている。なお、本実施形態では、この開閉
シリンダ64を駆動させるための油圧源を杭打機1から
得るようにし、それによって揺動フレーム62,63を
動作させるようにしている。
【0030】こうしてオーガ装置25に回転が与えられ
た鋼管杭110は、それによって地中への回転圧入が行
われるが、所定の深さにまで掘進して地盤が硬くなって
しまうと、オーガ装置25から鋼管杭110へ直接与え
られるトルクが小さいため、それ以上の圧入が困難にな
る。そこで、回転圧入装置50を利用した高トルクの回
転圧入に切り替えられる。
【0031】そこで、図4に示すように鋼管杭110に
差し込まれていたオーガ装置25は、ワイヤロープ22
に引き上げられて上昇し、その回転軸25bがカップリ
ングから外される。そして杭打機1の旋回部3が図2に
示す位置から図3に示す位置にまで旋回し、オーガ装置
25が鋼管杭110から回転圧入装置50のカップリン
グ81上に移動する。その位置でオーガ装置25は降ろ
され、その回転軸25bが図5に示すようにしてカップ
リング81へと差し込まれて連結される。鋼管杭110
は、こうしたオーガ装置25の離脱の一方でバンドチャ
ック60によって把持される。バンドチャック60は、
その開閉シリンダ64のシリンダロッドの引き込みによ
って揺動フレーム62,63の揺動端が閉じ、その揺動
フレーム62,63及び固定フレーム61とで、図3に
破線で示すような円となって、その内周の把持面60a
が鋼管杭110の外周面を強く把持する。
【0032】そこで、再びオーガ装置25が駆動する
と、その回転軸25bの回転によってカップリング81
が回転し、その回転は、図6に示すようにピニオンギヤ
82からアイドラギヤ84へと伝達され、更にそのアイ
ドラギヤ84に噛合した大径の旋回ギヤ85へと伝達さ
れる。従って、オーガ装置25による回転出力は、ピニ
オンギヤ83と旋回ギヤ85とのギヤ比に従って減速し
て伝達され、その分旋回ギヤ85への伝達トルクが増大
する。そして、旋回ギヤ85は回転盤71を介してバン
ドチャック60に一体になっているため、バンドチャッ
ク60に回転が与えられ、その結果このオーガ装置25
によって鋼管杭110に高トルクの回転が与えられる。
【0033】また、回転圧入装置50では、こうした回
転と同時に、バンドチャック60を昇降フレーム52と
ともに下降させ、把持した鋼管杭110を地中へと押し
込んでいる。昇降フレーム52は、スラストジャッキ5
3の伸縮によって上下動し、伸びていたスラストシリン
ダ56のシリンダロッド56aが縮められ、ベースフレ
ーム51へ引っ張られて下降することとなる。なお、本
実施形態では、このスラストシリンダ56を駆動させる
ための油圧源を杭打機1から得るようにし、それによっ
て昇降フレーム52を昇降させるようにしている。
【0034】従って、昇降フレーム52が下降すれば、
カップリング81に連結したオーガ装置25や、そこに
設けられた減速機構も一緒に下降し、バンドチャック6
0に把持された鋼管杭110は、回転が与えられるとと
もに押し下げられて地中への回転圧入が行われる。この
とき回転圧入装置50に作用する回転と圧入とによる反
力は、アーム部材33,33などを介して連結された杭
打機1の重量によって受けている。こうしたスラストジ
ャッキ53,53…による1ストローク分の下降が終わ
ると、一旦鋼管杭110はバンドチャック60から解放
される。そして、鋼管杭110は、スラストジャッキ5
3,53…が伸びて再び上部がバンドチャック60によ
って把持され、こうした回転圧入が繰り返されて図10
に示すのと同様に支持層Bへの根入れが行われる。
【0035】よって、本実施形態の回転圧入装置50を
利用すれば、比較的柔らかい軟弱地盤などの上層Aから
硬い地盤の支持層Bまで、鋼管杭110の一連の回転圧
入をオーガ装置25によって行うことができるようにな
った。従って、最終根入れまでを1台の杭打機1で効率
良く行うことができ、施工時間の大幅な短縮になった。
また、こうした回転圧入装置50は、オーガ装置25を
主駆動源とするので、それ自身の回転モータが不要にな
り、従来のような別途回転圧入機能を備えたチュービン
グ装置を用いるのに比べ格段に安く、その取り扱いも簡
単になった。更に、本実施形態の回転圧入装置50で
は、スラストシリンダ56や開閉シリンダ64に杭打機
1の油圧源を使用するため、専用のパワー源が不要にな
る点からもその取り扱いが容易になった。
【0036】なお、本発明は、前記実施形態のものに限
定されるわけではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様
々な変更が可能である。例えば、回転圧入装置50で
は、ピニオンギヤ83、アイドラギヤ84及び旋回ギヤ
85からなる平歯1段減速の減速機構で構成したが、そ
の他複数段にしても良く、遊星減速機を用いるようにす
るなどしても良い。また、鋼管杭110をバンドチャッ
クで把持するようにしたが、例えば本出願人が先に提案
した特願平6−39993号に示す楔式のチャック手段
を用いるものであっても良い。また前記実施形態では、
回転圧入装置50に作用する圧入時の反力を受けるため
に杭打機1と連結させるようにしたが、スパイクやウエ
イトを設けて回転圧入装置50自身で反力を受けるよう
にすれば、杭打機1と連結させる必要はない。
【0037】
【発明の効果】よって本発明は、鋼管杭を把持し回転及
び昇降する把持手段に、オーガ装置の回転を減速させて
伝達する減速機を設けたことにより、オーガ装置を利用
して鋼管杭の最終根入れまでを行うことが可能となっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施形態の減速機付き回転圧入
装置を有し、オーガ装置を装着した三点支持式杭打機を
示した側面図である。
【図2】回転圧入装置50を取り付けた杭打機1のフロ
ント部分を示した、低トルク運転状態の平面図である。
【図3】回転圧入装置50を取り付けた杭打機1のフロ
ント部分を示した、高トルク運転状態の平面図である。
【図4】図2に対応する運転状態のオーガ装置25と回
転圧入装置50とを示した正面図である。
【図5】図3に対応する運転状態のオーガ装置25と回
転圧入装置50とを示した正面図である。
【図6】回転圧入装置50の減速機構を示した構造図で
ある。
【図7】バンドチャック60の一部を示す外観斜視図で
ある。
【図8】回転盤71を示した平面図である。
【図9】鋼管杭を打ち込んで基礎杭とする施工の一工程
を示した概念図である。
【図10】従来の回転圧入装置による施工を示した概念
図である。
【符号の説明】
1 三点支持式杭打機 2 走行部 3 旋回体 5 リーダ 25 オーガ装置 50 減速機付き回転圧入装置 60 バンドチャック 71 回転盤 75 ベアリング 81 カップリング 83 ピニオンギヤ 84 アイドラギヤ 85 旋回ギヤ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼管杭が通る貫通孔の形成されたベース
    フレームと昇降フレームとを連結し、ベースフレームに
    対して昇降フレームを上下動させる昇降手段と、 前記昇降フレームに対して回転自在に設けられ、当該貫
    通孔を通った鋼管杭を把持する把持手段と、 鋼管杭に回転軸を直接連結して回転を与えるオーガ装置
    の当該回転軸に連結可能で、前記昇降フレームに対して
    回転自在に設けられたカップリングと、 前記オーガ装置の回転軸から出力される回転を、前記カ
    ップリングから前記把持手段に回転数を減速させて伝達
    する減速機とを有することを特徴とする減速機付き回転
    圧入装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載する減速機付き回転圧入
    装置において、 前記把持手段は、前記昇降フレームにベアリングを介し
    て回転自在に取り付けられ、前記減速機は、前記カップ
    リングと同軸に一体固定されたピニオンギヤが、前記ベ
    アリングの回転側に固定された旋回ギヤに対して直接的
    に又は間接的に噛み合った歯車列であることを特徴とす
    る減速機付き回転圧入装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載する減速機
    付き回転圧入装置において、 前記オーガ装置を装着した杭打機と前記ベースフレーム
    を連結し、鋼管杭の回転圧入時に作用する反力を当該杭
    打機で受けるようにした連結手段を有することを特徴と
    する減速機付き回転圧入装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113136863A (zh) * 2021-05-24 2021-07-20 中国建筑第二工程局有限公司 一种建筑工地用的高强度稳定型打桩机

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