JP2002003808A - 再剥離型感圧接着剤およびその感圧接着シ―ト - Google Patents
再剥離型感圧接着剤およびその感圧接着シ―トInfo
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Abstract
でも接着力の経時上昇性が少なくて、再剥離が容易であ
り、糊残りなどによる被着体の汚染性の少ない、耐候性
にすぐれた再剥離型感圧接着剤を提供する。 【解決手段】 アクリレ―ト系単量体50〜99.9重
量%とカルボキシル基含有単量体0.1〜5重量%を必
須とする単量体混合物を、この単量体混合物100重量
部あたり、上記単量体混合物と共重合可能なエチレン性
二重結合を有するノニオン系および/またはアニオン系
の界面活性剤0.1〜6重量部を用いて、水媒体中で重
合して得られる水分散型アクリル系共重合体に、この共
重合体100重量部あたり、ヒンダ―ドアミン系光安定
剤0.1〜3重量部を配合したことを特徴とする再剥離
型感圧接着剤。
Description
系共重合体を使用した再剥離型感圧接着剤およびその感
圧接着シ―トに関するものである。
ム、塗装用マスキングテ―プ、粘着メモなどに広く用い
られている。たとえば、表面保護フイルムは、金属製品
やプラスチツク製品の運搬、貯蔵、加工時などに、傷付
き、汚染、腐食などを防止するため、これらの製品表面
に貼り付けて上記表面を一時的に保護し、運搬、貯蔵、
加工などの目的を達したのちは、製品表面から再剥離さ
れる。
やプラスチツク製品の運搬、貯蔵、加工時などには被着
体に接着して剥離することがなく、上記目的を達したの
ちは容易に再剥離できることが要求される。しかし、感
圧接着シ―トは、通常貼り付け後の経時変化により感圧
接着剤のぬれの進行が起こり、接着力の上昇が起こりや
すい。その結果、表面保護フイルムを被着体から再剥離
しにくく、剥離作業に時間がかかつたり、感圧接着剤の
糊残りを生じたりする。
や耐溶剤性などの改善の観点より、水分散型アクリル系
共重合体をベ―スとしたものが多く用いられている。こ
の場合、上記共重合体の製造にあたり、乳化剤として適
宜の界面活性剤を選択使用したり、また上記共重合体の
合成後に適宜の架橋剤を加えて、凝集力を高めたり、基
材との投錨性を高め、これらにより前記したような再剥
離性の問題を改善し、また糊残りなどによる被着体の汚
染を防ぐ試みがなされている。
イルムを貼り付けた金属製品などは、その状態で屋外に
長期間放置されることがあり、このような状況下では上
記試みにもかかわらず、接着力の経時上昇を防げず、再
剥離が困難となつたり、糊残りが多くなつて金属製品な
どの被着体を汚染させるという問題をさけられなかつ
た。
外に長期間放置されるような苛酷な状況下でも接着力の
経時上昇性が少なくて、再剥離が容易であり、糊残りな
どによる被着体の汚染性の少ない、耐候性にすぐれた再
剥離型感圧接着剤と、その感圧接着シ―トを提供するこ
とを目的としている。
的を達成するために、鋭意検討した結果、特定の手法で
得られる水分散型アクリル系共重合体をベ―スとして、
これに特定の光安定剤またはこれと特定の紫外線吸収剤
を配合したときに、再剥離型感圧接着剤に求められる高
度の耐候性が得られ、屋外に長期間放置されるような苛
酷な状況下でも接着力の経時上昇性が少なくて、再剥離
が容易であり、糊残りなどによる被着体の汚染性の少な
い再剥離型感圧接着剤とその感圧接着シ―トが得られる
ものであることを見い出し、本発明を完成するに至つ
た。
たはこれとc成分; a)一般式(1):CH2 =CR1 COOR2 (式中、
R1 は水素またはメチル基、R2 は炭素数2〜14のア
ルキル基である)で表されるアクリレ―ト系単量体50
〜99.9重量% b)カルボキシル基含有単量体0.1〜5重量% c)上記a,b成分と共重合可能な単量体0〜49.9
重量% からなる単量体混合物を、この単量体混合物100重量
部あたり、 d)上記単量体混合物と共重合可能なエチレン性二重結
合を有するノニオン系および/またはアニオン系の界面
活性剤0.1〜6重量部 を用いて、水媒体中で重合して得られる水分散型アクリ
ル系共重合体に、この共重合体100重量部あたり、ヒ
ンダ―ドアミン系光安定剤0.1〜3重量部を配合した
ことを特徴とする再剥離型感圧接着剤に係るものであ
り、とくに耐候性試験(サンシヤインカ―ボンア―ク灯
式ウエザ―メ―タに500時間)後の再剥離力が8N/
20mm幅以下である上記構成の再剥離型感圧接着剤を提
供できるものである。
接着剤として、上記水分散型アクリル系共重合体に、こ
の共重合体100重量部あたり、ベンゾトリアゾ―ル系
紫外線吸収剤0.1〜3重量部を配合してなる再剥離型
感圧接着剤と、上記水分散型アクリル系共重合体に、オ
キサゾリン基を含有する水溶性架橋剤を、上記共重合体
に含まれるカルボキシル基1当量あたり、オキサゾリン
基が0.1〜5当量となるように配合してなる再剥離型
感圧接着剤を提供できるものである。さらに、本発明
は、基材の片面または両面に上記構成の再剥離型感圧接
着剤からなる層を有することを特徴とする感圧接着シ―
トを提供できるものである。
に、再剥離型感圧接着剤から作製した幅20mm、長さ1
00mmの感圧接着シ―トを、2Kgロ―ラを1往復させる
方法で圧着し、耐候性試験後に、引張速度300mm/分
(23℃,65%RHの雰囲気下)で180度剥離し、
このときに要した力を測定したものである。また、本発
明における「感圧接着シ―ト」には、通常広幅となる感
圧接着シ―トだけでなく、通常幅狭の感圧接着テ―プな
ども含まれるものである。
クリレ―ト系単量体とは、一般式(1)中のR2 がエチ
ル基、プロピル基、ブチル基、イソブチル基、イソアミ
ル基、ヘキシル基、ヘプチル基、2−エチルヘキシル
基、イソオクチル基、イソノニル基、イソデシル基など
の炭素数2〜14のアルキル基であるアクリル酸または
メタクリル酸のアルキルエステルである。このアクリレ
―ト系単量体は、単量体混合物中、50〜99.9重量
%、好適には67〜99重量%の割合で用いられる。5
0重量%未満では、初期接着性の低下を招くことにな
り、また99.9重量%を超えると、b成分のカルボキ
シル基含有単量体が不足して基材に対する密着性の低下
などの不都合が起こり、好ましくない。
有単量体は、基材への密着性を向上させ、また被着体へ
の初期接着性を良くするためのものであり、1分子中に
カルボキシル基と炭素−炭素不飽和結合を有する単量体
として、たとえば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコ
ン酸、マレイン酸、クロトン酸などが用いられる。この
カルボキシル基含有単量体は、単量体混合物中、0.1
〜5重量%、好ましくは0.5〜3重量%の割合で用い
られる。0.1重量%未満では、基材に対する密着性の
低下などの問題があり、また5重量%を超えると、接着
力の経時上昇を招くなどの不都合が起こり、好ましくな
い。
a,b成分と共重合可能な単量体であればよく、具体的
には、シクロヘキシル(メタ)アクリレ―ト、ベンジル
(メタ)アクリレ―ト、イソボルニル(メタ)アクリレ
―ト、t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレ―
ト、酢酸ビニル、スチレン、(メタ)アクリル酸グリシ
ジル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メ
タ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アク
リル酸メチル、N−(メタ)アクリロイルモルホリン、
N−(メタ)アクリロイルピロリドン、N,N−ジメチ
ル(メタ)アクリアミド、N−ビニル−2−ピロリドン
などが用いられる。これらc成分の単量体は、初期接着
力や経時接着力の調整、さらには凝集力の調整などの目
的で、必要に応じて用いられるものであり、単量体混合
物中、0〜49.9重量%、好ましくは0〜30重量%
の割合で用いられる。49.9重量%を超えると、初期
接着性の低下を招きやすく、好ましくない。
かに、再剥離型感圧接着剤の凝集力をさらに向上させる
ために、内部架橋剤として、メチレンビスアクリルアミ
ド、1,6−ヘキサンジオ―ルジ(メタ)アクリレ―
ト、トリメチロ―ルプロパントリ(メタ)アクリレ―ト
などの多官能性アクリレ―ト系単量体を用いてもよい。
この多官能性アクリレ―ト系単量体は、上記a〜c成分
の単量体混合物100重量部に対して、通常2重量部以
下の使用量とするのがよい。あまり多く使用しすぎる
と、共重合体粒子の融着性が損なわれて造膜性が劣るよ
うになり、基材上でのはじきや投錨性に問題が生じてく
るため、好ましくない。
たはこれとc成分とからなる単量体混合物、さらにはこ
れに上記の内部架橋剤としての多官能性アクリレ―ト系
単量体を加えたものを、水媒体中で重合する。水媒体中
の重合によると、有機溶剤の使用に伴う環境衛生や火災
の危険性などの問題を回避できるし、溶剤タイプのもの
に比べて耐溶剤性やさらに被着体汚染の問題を低減する
ことができる。また、被着体汚染の問題は、水媒体中で
の重合に際し、d成分としての特定の界面活性剤を使用
することにより、一段と改善することができる。そのう
え、この特定の界面活性剤の使用は、接着特性の改善や
接着力の経時上昇を阻止して剥離を容易にするという観
点からも、好ましいものである。
は、上記の単量体混合物と共重合可能なエチレン性二重
結合を有するノニオン系および/またはアニオン系の界
面活性剤であり、重合時に乳化剤としての機能を果たす
とともに、単量体混合物との共重合によつて重合体分子
内に一体的に取り込まれ、これにより上記したような効
果を発揮するものである。このような界面活性剤として
は、ノニオン系では、下記の(N1)〜(N4)の界面
活性剤が、アニオン系では、下記の(A1)〜(A5)
の界面活性剤が、それぞれ挙げられる。
数2〜4のアルキレン基または置換アルキレン基、Ph
はフエニレン基、nは5〜100の数である)
O)n R5 (式中、R5 は水素または炭素数1〜14のアルキル
基、Aは炭素数2〜4のアルキレン基または置換アルキ
レン基、nは5〜100の数である)
炭素数1〜14のアルキル基、Aは炭素数2〜4のアル
キレン基または置換アルキレン基、nは5〜100の数
である)
数2〜4のアルキレン基または置換アルキレン基、Ph
はフエニレン基、Mはアルカリ金属原子、NH4 または
アルカノ―ルアミン残基、nは5〜100の数である)
のアルキレン基または置換アルキレン基、Mはアルカリ
金属原子、NH4 またはアルカノ―ルアミン残基、nは
5〜100の数である)
数2〜4のアルキレン基または置換アルキレン基、Mは
アルカリ金属原子、NH4 またはアルカノ―ルアミン残
基、nは5〜100の数である)
素またはメチル基、Mはアルカリ金属原子、NH4 また
はアルカノ―ルアミン残基、nは5〜100の数であ
る)
オン系のものだけを1種または2種以上使用してもよい
し、またアニオン系のものだけを1種または2種以上使
用してもよいが、前記の効果をより良く発現させるため
に、好ましくは、ノニオン系のもの1種または2種以上
とアニオン系のもの1種または2種以上とを併用するの
がよい。これらd成分の界面活性剤は、前記のa,b二
成分またはこれとc成分とからなる単量体混合物100
重量部あたり、0.1〜6重量部、好ましくは0.12
〜5.8重量部、さらに好ましくは0.15〜5.5重
量部の割合で用いられる。0.1重量部より少ないと、
前記効果が十分に発現されなかつたり、重合中または重
合後のエマルシヨンの機械的安定性に劣つて、特性の安
定した水分散型アクリル系共重合体が得られない。ま
た、6重量部より多くなると、接着剤としての耐湿性に
劣り、接着性能などの低下を免れない。
で、上記以外の界面活性剤として、分子中に単量体混合
物と共重合可能なエチレン性二重結合が導入されていな
い、通常の界面活性剤を併用してもよい。たとえば、ポ
リオキシエチレンノニルフエニルエ―テルリン酸、ポリ
オキシエチレンオクチルフエニルエ―テルリン酸、ポリ
オキシエチレンジノニルフエニルエ―テルリン酸、ポリ
オキシエチレンジオクチルフエニルエ―テルリン酸、ポ
リオキシエチレンアルキルエ―テル、ポリオキシエチレ
ンアルキルフエニルエ―テル、オキシエチレン−オキシ
プロピレンブロツクポリマ―、ソルビタン脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレン脂肪酸、アルキル硫酸エステ
ル、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルスルホコ
ハク酸塩、アルキルジフエニルエ―テルジスルホン酸
塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩、ポリオキシエ
チレンアルキルリン酸エステルなどが挙げられる。
用いた水媒体中での重合に際しては、適宜の重合開始剤
が用いられる。たとえば、過硫酸カリウム、過硫酸アン
モニウム、2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパ
ン)ジヒドロクロライドなど、従来公知の各種の重合開
始剤が通常の使用量で用いられる。本発明においては、
このような水媒体中での重合、とくに乳化重合を行つた
のち、通常、アンモニアなどの中和剤により中和処理し
て、所定のpHに調整することにより、安定性の良好な
水分散型アクリル系共重合体とすることができる。
る水分散型アクリル系共重合体に、ヒンダ―ドアミン系
光安定剤を配合する。このような光安定剤を配合する
と、屋外に長期間放置されるような苛酷な状況下でも、
感圧接着剤の経時劣化とさらにこの光安定剤が基材中に
移行し基材自体の経時劣化が抑えられるためか、接着力
の経時上昇性が少なくて、再剥離が容易であり、糊残り
などによる被着体の汚染性の少ない、耐候性にすぐれた
再剥離型感圧接着剤が得られる。
ン系光安定剤としては、低分子量タイプのものとして、
デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1
(オクチルオキシ)−4−ビペリジニル)エステル、
1,1−ジメチルエチルヒドロペルオキシドとオクタン
の反応生成物(分子量:737)(これの70%とポリ
プロピレン30%との混合物として、市販品:「TIN
UVIN 123S」)、ビス(1,2,2,6,6−
ペンタメチル−4−ピペリジニル)〔〔3,5−ビス
(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドリキシフエニ
ル〕メチル〕ブチルマロネ―ト(分子量:685)(市
販品:「TINUVIN 144」)、ビス(1,2,
2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケ
―トおよびメチル1,2,2,6,6−ペンタメチル−
4−ビペリジニルセバケ―ト混合物(分子量:509)
(市販品:「TINUVIN 765」)、ビス(2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)セバケ
―ト(分子量:481)(市販品:「TINUVIN
770」、「TINUVIN 770DF」、「TIN
UVIN 770FL」)などが挙げられる。上記の各
市販品は、いずれも、チバ・スペシヤルテイ・ケミカル
ズ株式会社製のものである。
か、高分子量タイプのものとして、コハク酸ジメチルと
4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−
ピペリジンエタノ―ルの重合物(分子量:3,100〜
4,000)(市販品:「TINUVIN 622L
D」)、N,N′,N′′,N′′′−テトラキス−
(4,6−ビス−(ブチル−(N−メチル−2,2,
6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ)
−トリアジン−2−イル)−4,7−ジアザデカン−
1,10−ジアミン(分子量:2,286)(これの9
0%と「TINUVIN622」10%との混合物とし
て、市販品:「CHIMASSORB 119F
L」)、ジブチルアミン・1,3,5−トリアジン・
N,N′−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジル−1,6−ヘキサメチレンジアミン・N−
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ビペリジル)ブ
チルアミンの重縮合物(分子量:2,600〜3,40
0)(市販品:「CHIMASSORB 2020FD
L」)、ポリ〔{6−(1,1,3,3−テトラメチル
ブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジ
イル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリ
ジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テ
トラメチル−4−ビペリジル)イミノ}〕(分子量:
2,000〜3,100)(市販品:「CHIMASS
ORB 944FD」、「CHIMASSORB 94
4LD」)などが挙げられる。上記の各市販品は、いず
れも、チバ・スペシヤルテイ・ケミカルズ株式会社製の
ものである。
配合量は、水分散型アクリル系共重合体100重量部あ
たり、0.1〜3重量部、好ましくは0.12〜2.8
重量部、さらに好ましくは0.15〜2.5重量部とす
るのがよい。0.1重量部未満では、前記したような耐
候性の改善効果が得られにくく、また3重量部を超える
と、これが被着体側に移行して被着体を汚染させ、糊残
りの低減による汚染性の改善効果が損なわれることにな
り、好ましくない。
系光安定剤とともに、ベンゾトリアゾ―ル系紫外線吸収
剤を配合すると、上記の耐候性改善効果をより一段と高
めることができる。このようなベンゾトリアゾ―ル系紫
外線吸収剤は、水分散型アクリル系共重合体100重量
部あたり、0.1〜3重量部、好ましくは0.12〜
2.8重量部、さらに好ましくは0.15〜2.5重量
部の割合で配合するのがよい。0.1重量部未満では、
上記効果に乏しくなり、また3重量部を超えると、これ
が被着体側に移行して被着体を汚染させ、糊残りの低減
による汚染性の改善効果が損なわれることになり、好ま
しくない。
収剤には、2−(2H−ベンゾトリアゾ―ル−2−イ
ル)−p−クレゾ―ル(市販品:「TINUVIN
P」、「TINUVIN P FL」)、2−(2H−
ベンゾトリアゾ―ル−2−イル)−4,6−ビス(1−
メチル−1−フエニルエチル)フエノ―ル(市販品:
「TINUVIN 234」、「TINUVIN 23
4FF」)、2−ベンゾトリアゾ―ル−2−イル−4,
6−ジ−tert−ブチルフエノ―ル(市販品:「TI
NUVIN 320」)、2−〔5−クロロ(2H)−
ベンゾトリアゾ―ル−2−イル〕−4−メチル−6−
(tert−ブチル)フエノ―ル(市販品:「TINU
VIN 326」、「TINUVIN 326F
L」)、2,4−ジ−tert−ブチル−6−(5−ク
ロロベンゾトリアゾ―ル−2−イル)フエノ―ル(市販
品:「TINUVIN 327」、「TINUVIN
327FL」)、2−(2H−ベンゾトリアゾ―ル−2
−イル)−4,6−ジ−tert−ベンチルフエノ―ル
(市販品:「TINUVIN 328」)、2−(2H
−ベンゾトリアゾ―ル−2−イル)−4−(1,1,
3,3−テトラメチルブチル)フエノ―ル(市販品:
「TINUVIN 329」、「TINUVIN 32
9FL」)、メチル3−(3−(2H−ベンゾトリアゾ
―ル−2−イル)−5−tert−ブチル−4−ヒドロ
キシフエニル)プロピオネ―ト/ポリエチレングリコ―
ル300の反応生成物(市販品:「TINUVIN 2
13」)、2−(2H−ベンゾトリアゾ―ル−2−イ
ル)−6−(直鎖および側鎖ドデシル)−4−メチルフ
エノ―ル(市販品:「TINUVIN 571」)など
がある。上記の各市販品は、いずれもチバ・スペシヤル
テイ・ケミカルズ株式会社製のものである。
分散型アクリル系共重合体に上記のヒンダ―ドアミン系
光安定剤を配合し、また好ましくは上記のベンゾトリア
ゾ―ル系紫外線吸収剤を配合してなり、通常はこれに適
宜の水溶性架橋剤を配合して架橋処理し、これにより適
度な凝集性を付与して、良好な再剥離性を得る。水溶性
架橋剤としては、公知のものを広く使用できるが、とく
に好ましくはオキサゾリン基を含有する水溶性架橋剤を
使用するのがよい。
は、これを水分散型アクリル系共重合体に配合しても、
常温下では共重合体と反応せず、長いポツトライフを示
す。これは、共重合体に含まれるb成分に由来するカル
ボキシル基がアンモニアなどで中和されて塩の形態とな
つており、これとオキサゾリン基との反応が進行しにく
いためである。一方、基材などに塗布し、約80℃程度
に加熱すると、アンモニアなどの中和剤が揮散除去され
て、遊離のカルボキシル基が生成し、これとオキサゾリ
ン基とが、たとえば下記の反応式(2)で示すように速
やかに反応して、共重合体を架橋構造化する。ここで、
上記のような比較的低い温度で架橋反応が起こるため、
基材として耐熱性の低いポリエチレンなどを用いたとき
でも、この基材の耐熱性について考慮する必要がなく、
したがつて、架橋不十分となる心配がなく、所期の目的
とする良好な架橋効果を期待できる。
しては、分子内にオキサゾリン基を有するものであれ
ば、とくに制限なく使用できる。オキサゾリン基は、2
−オキサゾリン基、3−オキサゾリン基、4−オキサゾ
リン基のいずれでもよいが、通常、2−オキサゾリン基
を有するものが好ましく用いられる。代表例としては、
特公平7−68499号公報に開示されるオキサゾリン
化合物として、2−位の炭素位置に不飽和炭素−炭素結
合を持つた置換基を有する付加重合性2−オキザリン
(たとえば、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン)
と他の不飽和単量体との共重合体を挙げることができ
る。また、このような市販品としては、日本触媒(株)
の商品名「エポクロスWS−500」(オキサゾリン基
当量:220g・solid/eq.)などが挙げられ
る。
性架橋剤は、水分散型アクリル系共重合体に対し、この
共重合体に含まれるカルボキシル基1当量あたり、オキ
サゾリン基が0.1〜5当量、好ましくは0.15〜3
当量、より好ましくは0.2〜1当量となるような割合
で用いられる。上記比率が0.1当量未満となる配合量
では、再剥離型感圧接着剤の凝集性に劣り、また5当量
を超える配合量では、水分散型アクリル系共重合体との
反応に関与しない未反応の水溶性架橋剤が多く残存し
て、被着体を汚染させる原因となり、好ましくない。
ような成分のほかに、必要により、無機粉末、金属粉末
などの充填剤、顔料、着色剤、老化防止剤などの公知の
添加剤を、通常用いられている添加量で配合することが
できる。
適度な初期接着力を示すとともに、耐候性試験(サンシ
ヤインカ―ボンア―ク灯式ウエザ―メ―タに500時
間)後の再剥離力が8N/20mm幅以下、好ましくは7
N/20mm幅以下(通常2N/20mm幅まで)となる、
良好な再剥離性を示し、屋外に長期間放置したのちなど
でも再剥離が容易で、糊残りなどによる被着体の汚染も
ほとんどみられない。
フイルム、ポリプロピレンフイルム、ポリエステルフイ
ルムなどのプラスチツクフイルム、金属箔、紙や不織布
などの多孔性材料などからなる、厚さが通常10〜30
0μmの基材を使用し、この基材の片面または両面に上
記の再剥離型感圧接着剤からなる層を通常1〜100μ
mの厚さに設けて、シ―ト状やテ―プ状の形態としたも
のである。基材上への設け方は任意であり、たとえば、
基材上に再剥離型感圧接着剤を直接塗布し乾燥するか、
剥離ライナに塗布し乾燥したのち基材上に転写すればよ
い。
体的に説明する。以下において、部とあるのは重量部を
意味するものとする。
器に、ブチルアクリレ―ト59部、ブチルメタクリレ―
ト40部およびアクリル酸1部からなる単量体混合物
と、重合開始剤として過硫酸アンモニウム0.2部と、
乳化剤として前記した(N2)のノニオン系界面活性剤
(R4 =ノニル基、A=エチレン基、n=20)0.4
部および前記した(A2)のアニオン系界面活性剤(R
9 =ノニル基、A=エチレン基、n=20、M=N
H4 )0.2部と、水100部とを投入して、乳化重合
した。その後、10重量%アンモニア水にてpH8に調
整して、水分散型アクリル系共重合体を含むポリマ―エ
マルシヨンを得た。
(水分散型アクリル系共重合体)100部あたり、ヒン
ダ―ドアミン系光安定剤(前出の「TINUVIN 7
70」)2部、オキサゾリン基を含有する水溶性架橋剤
(前出の「WS−500」)1部を配合して、再剥離型
感圧接着剤を調製した。この再剥離型感圧接着剤を、厚
さが60μmの低密度ポリエチレンフイルムの片面に、
乾燥後の厚さが5μmとなるように塗布し、80℃で5
分乾燥して、感圧接着テ―プを作製した。
00部あたり、ヒンダ―ドアミン系光安定剤(前出の
「CHIMASSORB 944FD」)0.2部、ベ
ンゾトリアゾ―ル系紫外線吸収剤(前出の「TINUV
IN 327」)0.5部,オキサゾリン基を含有する
水溶性架橋剤(前出の「WS−500」)1部を配合し
て、再剥離型感圧接着剤とした。この再剥離型感圧接着
剤を使用して、実施例1と同様にして、感圧接着テ―プ
を作製した。
実施例1と同様にして、再剥離型感圧接着剤を調製し
た。また、この再剥離型感圧接着剤を使用して、実施例
1と同様にして、感圧接着テ―プを作製した。
変更した以外は、実施例1と同様にして、再剥離型感圧
接着剤を調製した。また、この再剥離型感圧接着剤を使
用して、実施例1と同様にして、感圧接着テ―プを作製
した。
感圧接着テ―プについて、下記の方法により、初期接着
力試験および耐候性試験を行つた。これらの試験結果
は、表1に示されるとおりであつた。
mmの感圧接着テ―プを、被着体(SUS430BA)に
2Kgのロ―ラを1往復させる方法で圧着し、23℃で2
0分放置したのち、引張速度300mm/分(23℃,6
5%RHの雰囲気下)の条件で180度剥離し、このと
きに要した力を初期接着力とした。
感圧接着テ―プを、被着体(SUS430BA)に2Kg
のロ―ラを1往復させる方法で圧着し、サンシヤインカ
―ボンア―ク灯式ウエザ―メ―タに500時間投入後、
引張速度300mm/分(23℃,65%RHの雰囲気
下)の条件で180度剥離し、このときに要した力を再
剥離力とした。また、剥離後の被着体表面につき、糊残
りやその他の汚染物質による汚染の有無を評価した。
施例1,2の感圧接着テ―プは、適度な初期接着力を有
するとともに、耐候性試験での再剥離力を満足し、再剥
離後に糊残りやその他の汚染物質にて被着体を汚染させ
る心配がないこともわかる。これに対して、ヒンダ―ド
アミン系光安定剤を用いなかつた比較例1の感圧接着テ
―プは、耐候性試験で基材の著しい劣化を伴い、再剥離
時に基材が破壊して剥離不能となつた。また、ヒンダ―
ドアミン系光安定剤を多く用いすぎた比較例2の感圧接
着テ―プは、再剥離後に被着体への糊残りはみられなか
つたが、上記光安定剤の移行による白色汚染がみられ、
汚染性に劣つていた。
リレ―ト系単量体混合物を、これと共重合可能なエチレ
ン性二重結合を有するノニオン系および/またはアニオ
ン系の界面活性剤を用いて、水媒体中で重合して得られ
る水分散型アクリル系共重合体をベ―スとして、これに
ヒンダ―ドアミン系光安定剤またはこれとベンゾトリア
ゾ―ル系紫外線吸収剤を配合したことにより、さらには
これらにオキサゾリン基を含有する水溶性架橋剤を配合
したことにより、屋外に長期間放置されるような苛酷な
状況下でも接着力の経時上昇性が少なくて、再剥離が容
易であり、糊残りなどによる被着体の汚染性の少ない、
耐候性に非常にすぐれた再剥離型感圧接着剤とその感圧
接着シ―トを提供することができる。
Claims (5)
- 【請求項1】 つぎのa,b成分またはこれとc成分; a)一般式(1):CH2 =CR1 COOR2 (式中、
R1 は水素またはメチル基、R2 は炭素数2〜14のア
ルキル基である)で表されるアクリレ―ト系単量体50
〜99.9重量% b)カルボキシル基含有単量体0.1〜5重量% c)上記a,b成分と共重合可能な単量体0〜49.9
重量% からなる単量体混合物を、この単量体混合物100重量
部あたり、 d)上記単量体混合物と共重合可能なエチレン性二重結
合を有するノニオン系および/またはアニオン系の界面
活性剤0.1〜6重量部 を用いて、水媒体中で重合して得られる水分散型アクリ
ル系共重合体に、この共重合体100重量部あたり、ヒ
ンダ―ドアミン系光安定剤0.1〜3重量部を配合した
ことを特徴とする再剥離型感圧接着剤。 - 【請求項2】 耐候性試験(サンシヤインカ―ボンア―
ク灯式ウエザ―メ―タに500時間)後の再剥離力が8
N/20mm幅以下である請求項1に記載の再剥離型感圧
接着剤。 - 【請求項3】 水分散型アクリル系共重合体に、この共
重合体100重量部あたり、ベンゾトリアゾ―ル系紫外
線吸収剤0.1〜3重量部を配合してなる請求項1また
は2に記載の再剥離型感圧接着剤。 - 【請求項4】 水分散型アクリル系共重合体に、オキサ
ゾリン基を含有する水溶性架橋剤を、上記共重合体に含
まれるカルボキシル基1当量あたり、オキサゾリン基が
0.1〜5当量となるように配合してなる請求項1〜3
のいずれかに記載の再剥離型感圧接着剤。 - 【請求項5】 基材の片面または両面に請求項1〜4の
いずれかに記載の再剥離型感圧接着剤からなる層を有す
ることを特徴とする感圧接着シ―ト。
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- 2000-06-26 JP JP2000196258A patent/JP4406152B2/ja not_active Expired - Lifetime
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