JP2002003361A - 美白剤および化粧料 - Google Patents

美白剤および化粧料

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JP2002003361A JP2000190831A JP2000190831A JP2002003361A JP 2002003361 A JP2002003361 A JP 2002003361A JP 2000190831 A JP2000190831 A JP 2000190831A JP 2000190831 A JP2000190831 A JP 2000190831A JP 2002003361 A JP2002003361 A JP 2002003361A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】細胞毒性が低く、美白効果に優れた美白剤を提
供する。 【解決手段】主としてアントシアニン重合体からなるク
ランベリーの実の圧搾濾過物及び/又は抽出物からなる
美白剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、細胞毒性が低く、
美白効果に優れた美白剤および安全性に優れた化粧料に
関する。さらに詳しくは、天然成分であり、細胞毒性が
低く、かつ美白効果に優れたクランベリーの実の圧搾濾
過物及び/又は抽出物を含む美白剤と、この美白剤を配
合した安全性に優れた化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】クランベリー(Vaccinium m
acrocarpon)は米国に多く産する赤色の実を
つける植物で日本名「つるこけもも」の仲間である。ク
ランベリーの抽出液は尿路感染症の治療薬としての効果
や、特開平5−201846号公報にあるようにクラン
ベリー等由来のカフェー酸配糖体を配合した美白料とし
ての応用や、特開平9−221484号公報にあるよう
にクランベリーからプロアントシアニジンを得る方法の
ように種々の分野での有用性が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のカフェ
ー酸配糖体やプロアントシアニジンは皮膚に対する安全
性に問題がある場合があり、より安全性が高い成分が必
要とされていた。すなわち、本発明の目的は、細胞毒性
が低く、美白効果に優れた美白剤および安全性に優れた
美白用化粧料を提供することにある。一方、カフェー酸
配糖体やプロアントシアニジンを含まないようなクラン
ベリー抽出液にも美白効果があり、さらにそれが化粧品
に有効であるとの知見は得られていなかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明人らは、クランベ
リー圧搾濾過物、抽出物を含む美白剤でかつ安全性が高
い成分について検討を行なってきた。その結果、主とし
てアントシアニン重合体からなるクランベリーの実の圧
搾濾過物及び/又は抽出物の細胞毒性が低く、かつ皮膚
安全性に優れ、美白効果も有することを見出した。さら
にこの美白剤を化粧料に配合することで美白効果を有す
る化粧料が得られることを見出した。また、既存の美白
効果を有する美白剤や紫外線防御剤と組み合わせるとよ
り効果的であることを見出した。
【0005】すなわち、第1の本発明は、主としてアン
トシアニン重合体を含むクランベリーの実の圧搾濾過物
及び/又は抽出物からなることを特徴とする美白剤であ
る。
【0006】第2の本発明は、クランベリーの実の圧搾
濾過物及び/又は抽出物を、さらにゲル濾過法、または
限外濾過法により精製された精製物であることを特徴と
する上記の美白剤である。
【0007】第3の本発明は、アントシアニン重合物の
分子量が5000以上であることを特徴とする上記の美
白剤である。
【0008】第4の本発明は、上記のいずれかの美白剤
と、他の美白剤を含有することを特徴とする化粧料であ
る。
【0009】第5の本発明は、 他の美白剤がビタミン
Cおよびその誘導体、乳酸、プラセンタエキス、油溶性
甘草エキス、アロエエキス、火棘エキス、スイカズラエ
キス、ハイビスカスエキス、ヨクイニンエキス、チャエ
キス、ユキノシタエキスから選ばれる1種、または2種
以上であることを特徴とする上記の化粧料である。
【0010】第6の本発明は、第4または第5の発明
に、さらに紫外線防御剤を含有することを特徴とする上
記の化粧料である。
【0011】第7の本発明は、第4〜第6のいずれかの
発明に、さらに抗炎症剤を含有することを特徴とする化
粧料である。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の一つは、主としてアント
シアニン重合体からなるクランベリーの実の圧搾濾過物
及び/又は抽出物からなる美白剤である。本発明で用い
るクランベリー(Vaccinium macroca
rpon)とは、つつじ科の日本名「つるこけもも」の
仲間である。本発明では、クランベリーの実の圧搾濾過
物を使用するが、圧搾濾過物としては、クランベリーの
実を破砕圧搾濾過して得られる搾汁、またはその濃縮物
であり、この圧搾濾過前に濾過物の粘性を低下させるた
めペクチン不活性化処理することが好ましい。また、ク
ランベリーの実の抽出物としては、クランベリーの実
を、水、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリ
コール、グリセリン、ジグリセリン等の多価アルコー
ル、エタノール、イソプロピルアルコール、プロピルア
ルコール等の低級アルコール、アセトン等の溶媒、それ
らの混合溶媒、好ましくは水、多価アルコール、低級ア
ルコール、それらの混合溶媒、さらに好ましくは、温
水、熱水等の水で抽出して得られる抽出液、その濃縮物
である。該抽出物の形態としては、溶媒を含む抽出液、
溶媒除去物等が挙げられる。本発明では、圧搾濾過物を
用いることが原料の製造が容易であり経済的であるので
好ましい。
【0013】本発明で用いるクランベリーの実の圧搾濾
過物または抽出物は、その製造条件によっては、光によ
る褪色性の問題が発生する場合があるため、クランベリ
ーの実の圧搾濾過物または抽出物をさらにゲル濾過法も
しくは限外濾過法等により精製してあることが好まし
い。精製の程度としては、精製物中のアントシアニジン
の含有量を、美白剤として使用する性状の精製物の質量
に対して、0.5質量%未満、好ましくは0.1質量%
未満にまで除去してあることが好ましい。上記クランベ
リーの精製物は、主としてアントシアニン重合物を含む
ものであり、その重合物の分子量としては、5000以
上であることが好ましく、さらに好ましくは30000
以上であることが好ましい。アントシアニン重合物はポ
リマーであるため皮膚に対する安全性が高く、かつ細胞
毒性が低い特徴がある。なお、本発明の美白剤として
は、クランベリー由来のアントシアニン重合物が含まれ
ていればよい。
【0014】アントシアニジン含量の測定方法として
は、以下に挙げる方法を用いることができる。試料2g
を正確にとり2%塩酸メタノール60mLを加え、水浴
上で30分間加熱還流したした後、冷却する。これに2
%塩酸メタノールを加えて正確に100mLとし、濾紙
で濾過をして検液とする。2%塩酸メタノールを対照と
して波長530nm〜550nm付近の極大吸収部にお
ける吸光度を測定し次式により求める。 アントシアニジン含量(質量%)={吸光度×希釈倍率
(100)/試料採取量(g)}×{1/76000}
×100
【0015】以下、本発明で用いるクランベリー実の圧
搾濾過物、または抽出物の精製方法を示す。クランベリ
ーの実の圧搾濾過物、または抽出物を精製する方法は、
好ましくは限外濾過法とゲル濾過法とが挙げられる。限
外濾過法で用いられる膜には分画分子量が5000から
500000までの膜が有用であるが、好ましくは分画
分子量が10000から100000までの膜が良好な
結果が得られる。特に好ましくは分画分子量が3000
0の膜である。膜の材質はポリエーテルスルフォンや再
生セルロースが挙げられるが、ポリエーテルスルフォン
が好ましい。濾過方法としてはポンプや遠心機を用いた
加圧式、吸引式濾過方法等があるがいかなる方法を用い
ても良い。
【0016】ゲル濾過法に用いるゲルには、セファデッ
クス、セファロース(以上アマシャム・ファルマシア社
製)、トヨパール(東ソー社製)、バイオゲル(バイオ
ラット社製)等が挙げられる。また、溶出液には各種の
バッファー、含水有機溶剤(メタノール、エタノール、
アセトン、アセトニトリル等)を用いることができる。
【0017】本発明の化粧料における上記クランベリー
圧搾濾過物及び/又は抽出物の配合量(溶媒を除いた純
分換算)としては、化粧料の総量対して0.001〜9
9.9質量%であることが好ましく、さらに好ましくは
0.1〜20質量%である。
【0018】本発明の化粧料では、前記のクランベリー
圧搾濾過物、抽出物からなる美白剤以外に、従来美白効
果を有することが知られている美白剤を併用すると、単
独で配合するよりも美白効果が相乗的に高まるので好ま
しい。併用する美白剤としては、例えば、アルブチン、
エラグ酸、コウジ酸、プラセンタエキス、ビタミンC及
びその誘導体、ルシノール、グルタチオン、リノール
酸、リノレン酸、乳酸、トラネキサム酸、ビフェニル化
合物、パンテテイン−S−スルホン酸カルシウム、イオ
ウ、油溶性甘草エキス(グラブリジン)、ラズベリーケ
トングルコシド、ウワウルシエキス、甘草エキス、アセ
ロラエキス、アルモンドエキス、アロエエキス、イチョ
ウエキス、イブキトラノオエキス、エイジツエキス、オ
ウゴンエキス、オウレンエキス、オトギリソウエキス、
オドリコソウエキス、海藻エキス、カミツレエキス、カ
ッコン(クズ)エキス、キハダエキス、クチナシエキ
ス、クララ(クジン)エキス、クロレラエキス、黒砂糖
抽出物、クワ(ソウハクヒ)エキス、ゲンチアナエキ
ス、紅茶エキス、ゴバイシエキス、コムギエキス、コメ
胚芽油、小麦胚芽エキス、コメヌカエキス、サイシンエ
キス、サンシンエキス、サンショウエキス、シソエキ
ス、シャクヤクエキス、スイカズラエキス、セージエキ
ス、センキュウエキス、ダイズエキス、チャエキス(葉
または実)、トウキエキス、トウキンセンカエキス、ト
ウニンエキス、ドクダミエキス、ニンニクエキス、ハマ
メリス抽出液、ビワエキス、ベニバナエキス、ボタンエ
キス、マツホドエキス、マロニエエキス、メリッサエキ
ス、ヨクイニン(ハトムギ)エキス、ユキノシタエキ
ス、ワレモコウ(ジュ)エキス、ヨモギエキス、火棘エ
キス、ハイビスカスエキスなどが挙げられる。この中
で、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、アス
コルビン酸リン酸エステルマグネシウム、アスコルビン
酸ステアリン酸エステル、アスコルビン酸パルミチン酸
エステル、アスコルビン酸ジパルミチン酸エステル、ア
スコルビン酸クルコシド等のビタミンCおよびその誘導
体、乳酸、プラセンタエキス、油溶性甘草エキス、アロ
エエキス、スイカズラエキス、ハイビスカスエキス、ヨ
クイニンエキス、チャエキス、ユキノシタエキスが汎用
性や安定性に富むことから好ましい。その中でも、特に
ビタミンCおよびその誘導体、プラセンタエキスが好ま
しい。
【0019】これらの美白剤の化粧料への配合量(エキ
スの場合は乾燥残分換算)は、それぞれの成分の持つ有
効濃度により異なるが、例えばアルブチンは3質量%、
コウジ酸は1質量%、ビタミンCその誘導体は3質量%
などが挙げられ、一般的には化粧料の総量に対して0.
0001〜50質量%の範囲にあることが好ましい。
【0020】また、本発明の化粧料では、前記のクラン
ベリー圧搾濾過物、抽出物からなる美白剤以外に、また
はクランベリー圧搾濾過物、抽出物からなる美白剤と他
の美白剤以外に、紫外線防御剤を加えることで紫外線に
よるシミ、ソバカス、シミの発生を改善防止する美白効
果をより高めることができる。紫外線防御剤の例として
は、有機系の紫外線防御剤(UV−A、Bのいずれに対
応していても構わない)、無機系の顔料、金属粉末の紫
外線防御剤が挙げられる。有機系の紫外線防御剤の例と
しては、例えばパラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシ
ル、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2
−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−硫
酸、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェ
ノン、p−メトキシハイドロケイ皮酸ジエタノールアミ
ン塩、パラアミノ安息香酸(以後、PABAと略す)、
エチルジヒドロキシプロピルPABA、グリセリルPA
BA、サリチル酸ホモメンチル、メチル−O−アミノベ
ンゾエート、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3
−ジフェニルアクリレート、オクチルジメチルPAB
A、サリチル酸オクチル、2−フェニル−ベンズイミダ
ゾール−5−硫酸、サリチル酸トリエタノールアミン、
3−(4−メチルベンジリデン)カンフル、2,4−ジ
ヒドロキシベンゾフェニン、2,2’,4,4’−テト
ラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ
−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキ
シ−4−N−オクトキシベンゾフェノン、4−イソプロ
ピル ジベンゾイルメタン、ブチルメトキシジベンゾイ
ルメタン、4−(3,4−ジメトキシフェニルメチレ
ン)−2,5−ジオキソ−1−イミダゾリジンプロピオ
ン酸2−エチルヘキシルや、これらの高分子誘導体、シ
ラン誘導体等が挙げられる。有機系紫外線防御剤を用い
る場合の配合量としては、化粧料の総量に対して、1〜
20質重%が好ましく、さらに好ましくは3〜10質量
%である。また、これらの有機系防御剤の内、パラメト
キシケイ皮酸2−エチルヘキシル、4−tert−ブチ
ル−4’−メトキシジベンゾイルメタンが特に好ましく
用いられる。
【0021】また、有機系紫外線防御がポリマー粉末中
に封止されたものを用いることも可能である。ポリマー
粉末は中空であってもなくても良く、平均一次粒子径と
しては0.1〜50μmの範囲にあれば良く、粒度分布
はブロードであってもシャープであっても構わない。ポ
リマーの種類としてはアクリル樹脂、メタクリル樹脂、
スチレン樹脂、ウレタン樹脂、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリエチレンテレフタレート、シリコーン樹
脂、ナイロン、アクリルアミド樹脂等が挙げられる。こ
れらのポリマー粉末中に、粉末量の0.1〜30質量%
の範囲で有機系紫外線吸収剤を取り込ませた粉末が好ま
しく、特にUVA吸収剤である4−tert−ブチル−
4’−メトキシジベンゾイルメタンを配合することが好
ましい。
【0022】無機系の紫外線防御剤の例としては、微粒
子金属酸化物やアルミニウムフレーク、ステンレスフレ
ーク等が挙げられるが、微粒子金属酸化物が特に好まし
い。微粒子金属酸化物とは、平均一次粒子径が5〜10
0nmの範囲にあり紫外線防御効果を有するものを指
し、例えば微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛、微粒子
酸化セリウム、微粒子酸化鉄が挙げられる。これらの微
粒子金属酸化物の1種以上、好ましくは2種以上を組み
合わせて使用することが好ましい。例えば微粒子酸化チ
タンと微粒子酸化亜鉛を組み合わせることが好ましい。
微粒子金属酸化物の粒度分布は特にシャープである必要
はなく、シャープであってもブロードであっても構わな
い。また、微粒子金属酸化物の形状としては、球状、針
状、棒状、紡錘状、不定形状、板状など特に限定され
ず、さらに結晶形についてもアモルファス、ルチル型、
アナターゼ型など特に限定されない。また、微粒子酸化
チタンに鉄をドーピングした黄色微粒子酸化チタンなど
も使用可能である。これらの成分は精製により鉛、砒素
などの含有量を減らしたものを用いることが好ましい。
【0023】さらに、これらの微粒子金属酸化物は、従
来公知の表面処理、例えばフッ素化合物処理、シリコー
ン処理、シリコーン樹脂処理、ペンダント処理、シラン
カップリング剤処理、チタンカップリング剤処理、油剤
処理、N−アシル化リジン処理、ポリアクリル酸処理、
金属石鹸処理、アミノ酸処理、無機化合物処理、プラズ
マ処理、メカノケミカル処理等によって事前に表面処理
されていてもいなくても構わないが、表面処理を行う場
合では、シリコーン、シラン、フッ素化合物、アミノ酸
系化合物、金属石鹸から選ばれる1種以上の表面処理に
より撥水化処理されていることが好ましい。シリコーン
処理の例としては、メチルハイドロジェンポリシロキサ
ンの被覆・加熱処理が挙げられ、シランとしてはアルキ
ルシラン処理が挙げられ、フッ素化合物としてはパーフ
ルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロポリエー
テル、パーフルオロアルキルシリコーン、パーフルオロ
アルキル・ポリエーテル共変性シリコーン、パーフルオ
ロアルキルシランなどが挙げられ、アミノ酸系化合物と
しては、N−ラウロイル−L−リジンが挙げられ、さら
に金属石鹸としてはステアリン酸アルミニウムなどが挙
げられる。さらに、本発明で用いる微粒子金属酸化物
は、光触媒活性を抑制するために、粒子表面にシリカ、
アルミナから選ばれる金属酸化物層が設けてあることが
好ましく、特に好ましくは微粒子金属酸化物をシリカ、
アルミナで被覆した後、上記撥水化表面処理が行われて
いることが好ましい。
【0024】無機系の紫外線防御剤の配合量としては、
化粧料の総量に対して、0.1〜35質量%が好まし
く、さらに好ましくは3〜30質量%である。この範囲
であれば効果的な紫外線防御効果が得られる。本発明で
は、無機系と有機系の紫外線防御剤分を併用することが
好ましく、またUVA領域とUVB領域に対応する成分
を併用して用いることも好ましい。本発明の化粧料は上
記の紫外線防御剤と組み合わせて使用することにより、
より効果的な美白が可能となる。本発明の美白剤を含む
化粧料は日中使用しても構わないし、夜のみ使用しても
構わない。
【0025】本発明の化粧料には、前記の美白剤や紫外
線防御剤以外に、抗炎症剤を併用することによって、紫
外線によるシミ、ソバカス、クスミ等の色素沈着を一層
改善し防止する優れた美白効果が得られるので、抗炎症
剤を併用することが好ましい。抗炎症剤としては、グリ
ルリチン酸、グリチルレチン酸およびそれらの塩または
それらのエステル、甘草エキス、ウコンエキス、オウゴ
ンエキス、オオムギエキス、シャクヤクエキス、シラカ
バ樹液、モモの葉エキス、アラントイン、ε−アミノカ
プロン酸、インドメタシン、グアイアズレン、塩化リゾ
チーム、ヒドロコルチゾン、パンテノールおよびその誘
導体から選ばれる1種、2種以上である。好ましくは、
グリルリチン酸、グリチルレチン酸およびそれらのカリ
ウム、ナトリウム、アンモニウム等の塩またはグリチル
レチン酸ステアリル等のエステルである。これらの抗炎
症剤の配合量(エキスの場合は乾燥成分換算)として
は、化粧料の総量に対して、好ましくは0.0001〜
5質量%である。
【0026】さらに本発明の化粧料では、上記の各種成
分以外に各種の添加剤を加えることが可能である。例え
ば美容、美顔および皮膚の治療等を目的とする薬効成分
のほか、保湿剤、増粘剤、香料、着色料、安定剤、粘着
付与剤、pH調整剤、キレート剤、界面活性剤、防腐
剤、抗菌剤等が挙げられる。
【0027】上記薬効成分としては、従来、医薬品、医
薬部外品、化粧品、衛生材料、雑貨等で使用されている
ものであれば特に限定されるものではなく、それらの中
で美白効果や抗炎症効果を有するものは、本発明の他の
美白剤や抗炎症剤として使用できる、薬効成分の例とし
ては、アシタバエキス、アボガドエキス、アマチャエキ
ス、アルテアエキス、アルニカエキス、アンズエキス、
ウイキョウエキス、エチナシ葉エキス、オウバクエキ
ス、オランダカラシエキス、オレンジエキス、海水乾燥
物、加水分解エラスチン、加水分解シルク、カモミラエ
キス、カロットエキス、カワラヨモギエキス、カルカデ
エキス、キウイエキス、キナエキス、キューカンバーエ
キス、グアノシン、クマザサエキス、クルミエキス、グ
レープフルーツエキス、クレマティスエキス、酵母エキ
ス、ゴボウエキス、コンフリーエキス、コラーゲン、サ
イコエキス、サイタイ抽出液、サルビアエキス、サボン
ソウエキス、ササエキス、サンザシエキス、シイタケエ
キス、ジオウエキス、シコンエキス、シナノキエキス、
シモツケソウエキス、ショウブ根エキス、シラカバエキ
ス、スギナエキス、セイヨウキズタエキス、セイヨウサ
ンザシエキス、セイヨウニワトコエキス、セイヨウノコ
ギリソウエキス、セイヨウハッカエキス、ゼニアオイエ
キス、センブリエキス、タイソウエキス、タイムエキ
ス、チョウジエキス、チガヤエキス、チンピエキス、ト
ウヒエキス、トマトエキス、納豆エキス、ニンジンエキ
ス、ノバラエキス、バクモンドウエキス、パセリエキ
ス、蜂蜜、パリエタリアエキス、ヒキオコシエキス、ビ
サボロール、フキタンポポエキス、フキノトウエキス、
ブクリョウエキス、ブッチャーブルームエキス、ブドウ
エキス、プロポリス、ヘチマエキス、ペパーミントエキ
ス、ボダイジュエキス、ホップエキス、マツエキス、ミ
ズバショウエキス、ムクロジエキス、ヤグルマギクエキ
ス、ユーカリエキス、ユズエキス、ラベンダーエキス、
リンゴエキス、レタスエキス、レモンエキス、レンゲソ
ウエキス、ローズエキス、ローズマリーエキス、ローマ
カミツレエキス、ローヤルゼリーエキス等を挙げること
ができる。
【0028】また、ヒアルロン酸ナトリウム、コンドロ
イチン硫酸ナトリウム等のムコ多糖類、デオキシリボ核
酸、コラーゲン、エラスチン、キチン、キトサン、加水
分解卵殻膜等の生体高分子;アミノ酸、尿素、ピロリド
ンカルボン酸ナトリウム、ベタイン、ホエイ、トリメチ
ルグリシン等の保湿成分;スフィンゴ脂質、セラミド、
コレステロール、コレステロール誘導体、リン脂質等の
油性成分;ビタミンA,B2,B6,D,K,ビオチ
ン、ニコチン酸アミド等のビタミン類;ジイソプロピル
アミンジクロロアセテート、4−アミノメチルシクロヘ
キサンカルボン酸等の活性成分;レチノール、レチノー
ル誘導体等の創傷治癒剤;セファランチン、トウガラシ
チンキ、ヒノキチオール、ヨウ化ニンニクエキス、塩酸
ピリドキシン、ニコチン酸、ニコチン酸誘導体、イソプ
ロピルメチルフェノール、エストラジオール、エチニル
エステラジオール、塩化カプロニウム、塩化ベンザルコ
ニウム、塩酸ジフェンヒドラミン、タカナール、カンフ
ル、サリチル酸、ノニル酸バニリルアミド、ノナン酸バ
ニリルアミド、ピロクトンオラミン、ペンタデカン酸グ
リセリル、l−メントール、メントールのピロリドンカ
ルボン酸塩、モノニトログアヤコール、レゾルシン、γ
−アミノ酪酸、塩化ベンゼトニウム、塩酸メキシレチ
ン、オーキシン、女性ホルモン、カンタリスチンキ、シ
クロスポリン、ヒドロコルチゾン、モノステアリン酸ポ
リオキシエチレンソルビタン、ハッカ油、鎮痛剤、抗菌
性物質等も挙げられる。
【0029】本発明ではこれらの薬効成分も適宜配合で
きるが、その配合量(エキスの場合は乾燥残分換算)
は、その素材により有効成分量が異なるため一概には規
定できないが、化粧料の総量に対して、0.001〜8
0質量%であるのが好ましく、0.005〜30質量%
であるのがより好ましい。
【0030】また、保湿剤としては、例えばエチレング
リコール、プロピレングリコール、ブチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、
グリセリン、ジグリセリン、ソルビトール、マルビトー
ル、トレハロース、ラフィノース、キシリトール、マン
ニトール、ヒアルロン酸およびその塩、ポリエチレング
リコール、ポリグリセリン等のグリコール類、多価アル
コール類および多糖類等が挙げられる。これらは単独で
または2種以上を混合して本発明の化粧料に配合するこ
とが好ましい。
【0031】本発明の化粧料の具体的な用途としては、
スキンケア製品、メイクアップ製品、紫外線防御製品等
が好ましいものとして挙げられる。例えば、乳液、クリ
ーム、ローション、カラミンローション、サンスクリー
ン剤、パック料、クレンジング料、洗顔料、アクネ対策
化粧料、エッセンス、化粧下地料などの基礎化粧料、フ
ァンデーション、白粉、アイシャドウ、チークなどのメ
イクアップ化粧料、ボディーパウダー、石鹸などがあげ
られる。その中でも、好適には美白化粧料、サンスクリ
ーン剤である。また、製品の形態についても特に限定は
無いが液状、乳液状、クリーム状、固形状、ペースト状、
ゲル状、粉末状、多層状、ムース状、スプレー状等に適
用が可能である。
【0032】
【実施例】以下、実施例および比較例によって本発明を
更に詳細に説明する。本発明の実施例で用いた精製クラ
ンベリーエキスの製造方法は、下記の通りであるが、下
記製造方法に限定されるものではない。
【0033】製造例1 クランベリーの実の圧搾濾過して得られた搾汁原液(製
造元:米国のMILNE FRUIT PRODUCT
S社 6倍濃縮液)を、限外濾過により精製を行う。す
なわち、クランベリー搾汁原液10kgをザルトリウス
社製ザルトコンスライスPSU−30K(分画分子量3
0000)を用いてポンプによる加圧により分画を行っ
た。濃縮液400gは10%エタノール溶液400gを
5回加えて洗浄して低分子成分の除去を行った。ついで
エタノールを凍結乾燥法により除去し目的とする精製ク
ランベリーエキス(42倍濃縮液)を得た。この精製ク
ランベリーエキスのアントシアニジン含量を前記の方法
にて試験したところ0.01質量%未満であった。ま
た、高速液体クロマトグラフィーにより下記条件で分析
した結果、カフェー酸配糖体のピークは検出できなかっ
た。
【0034】 [カフェー酸配糖体の分析方法] 高速液体クロマトグラフィーの条件 装置:ウォーターズ(Waters)社製 カラム:ピュアシルC18 4.6×150mm(ウォーターズ社製) 移動相:A(0.5%リン酸水溶液) B(リン酸5部+水295部+アセトニトリル700部) B10%→100%(30分)グラジエント 流速:0.7mL/min 検出器:996フォトダイオードアレイ、検出波長200nm〜600nm
【0035】また、上記精製クランベリーエキスについ
て特許第2528087号等に示されている既知のプロ
アントシアニジンとの相違を明確化するため、下記の確
認実験を行った。
【0036】精製クランベリーエキスのクエン酸緩衝
液(pH3.0)希釈液のUV−Visスペクトル(図
1)により510〜520nmにおいて極大吸収を持つ
ことを確認した。酸性溶液において520nm付近に極
大吸収を持つ性質はアントシアニンの特徴的な性質であ
る。 アントシアニンの確認試験 精製クランベリーエキスのクエン酸緩衝液(pH3.
0)溶液(1+100)は、赤〜暗青色を呈し、この液
に水酸化ナトリウム溶液(1+25)を加えてアルカリ
性にするとき変色することからアントシアニンであるこ
とを確認した。 HPLCのチャートより構成成分はほとんどが重合物
であることを確認した。 (図2) [HPLCの分析条件] 装置 : ウォーターズ社製 カラム:SymmetryShild RP18 5μm, 4.6×150 mm (ウォーターズ社製) 移動相: A リン酸 5 アセトニトリル 100 水 895 B リン酸 5 水 295 アセトニトリル 700 A100%→B100%(30分)リニアグラジエント 流速 : 0.7mL/min 検出器:996フォトダイオードアレイ、検出波長200nm〜600nm
【0037】特許第2528087号によると、プロア
ントシアニジンとは下記化1で示されるフラバン−3−
オールまたはフラバン−3,4−ジオールを構成単位と
して結合した2〜10量体の群より選ばれた少なくとも
一種を含むものであり、トチの実の殻、つるこけもも
(クランベリー)および大麦等の各種の植物体を原料と
して溶剤を用いて抽出し、この抽出物を液体クロマトグ
ラフィー等により分別精製するか、あるいはプロシアニ
ジンの選択的吸着剤で処理して該プロアントシアニジン
区分を濃縮することによって得られるものと規定されて
いる。
【0038】
【化1】
【0039】ここで言うフラバン−3,4−ジオールの
化学構造を鑑みるとき、フラバン−3,4−ジオールの
分子量は306でありプロアントシアニジンはフラバン
−3,4−ジオールの2〜10量体であるので分子量は
5000未満のものであることが判った。これらの点か
ら、精製クランベリーエキスは分子量30000以上の
アントシアニン重合物を主とした化合物であると考えら
れ、一方、プロアントシアニジンは分子量5000未満
のフラバン−3,4−ジオールやフラバン−3−オール
を構成単位とした縮合型タンニンであることが判ってい
るので、本発明の抽出液はアントシアニン重合物であっ
て既知のプロアントシアニジンではなく、かつプロアン
トシアニジンを含んでもいないことが判った。
【0040】次ぎに、実施例および比較例の各化粧料の
各種特性に対する評価方法を以下に示す。
【0041】[美白作用評価・細胞毒性評価]B16メ
ラノーマ細胞を2×104細胞/wellで12穴プレ
ートに播き、24時間後、精製クランベリーエキスの各
試料を含有したテオフィリン入り培地に交換し、72時
間培養後、細胞を10%TCA、1:1=エタノール:
ジエチルエーテルで処理し、ついで10%ジメチルスル
ホオキシドを含有する1N NaOH液に溶解後OD
475値を求めてメラニン量とする。その後適当量を希釈
して蛋白量を測定し細胞数とした。
【0042】[皮膚有用性評価]専門パネラーを各評価
品目ごとに10名ずつ用意し(但し、品目によりパネラ
ーが重複する場合もある)、表1に示す評価基準に従っ
て評価を行い、全パネラーの合計点数を以って評価結果
とした。従って、点数が高いほど評価項目に対する有用
性が高いことを示す(満点:50点)。尚、サンプルは
毎日使用し、1.5ケ月連用したときの試験結果をアン
ケートにて回答してもらった。
【0043】[表1] 基 準 点 数 ----------------------------------------------- 効果が高く感じられる 5 効果が感じられる 4 効果はやや感じられる 3 効果はわずかしか感じられない 2 効果が感じられない 1
【0044】[精製クランベリーエキスの細胞毒性評価
結果]精製クランベリーエキス0.1〜1質量%の範囲
における細胞毒性を評価したところ細胞数の減少は認め
られず安全性が高いことが確認された。また、比較対照
として、プロアントシアニジン、カフェー酸配糖体を含
むクランベリーエキス分画物を試験したところ、細胞毒
性を示すことが判った。
【0045】[精製クランベリーエキスの美白作用評価
結果]精製クランベリーエキス0.3質量%から弱いメ
ラニン合成抑制効果が認められ、1質量%においてメラ
ニン合成の抑制率は55%であった。
【0046】実施例1 上記の精製クランベリーエキスを用いて、表2の処方に
より美白用ローションを得た。尚、配合量の単位は質量
%である(以下、同様である)。
【0047】[表2] 成 分 配合量 --------------------------------------------- 精製クランベリーエキス 30 1.3−ブチレングリコール 10 防腐剤 適量 精製水 残量
【0048】製造例2・実施例2 クランベリーの実の熱水抽出液をロータリーエバポレー
ターにて減圧濃縮して5倍コンク品を得た。このクラン
ベリー濃縮品50gに同量の60%エタノールを添加し
て溶解した。この溶液をセファデックスLH−20を詰
めたカラム(ベッドボリュームφ5×21cm)にアプ
ライした。溶出液に60%エタノールを用い、流速10
0mL/hrでクロマト処理し200mLずつフラクシ
ョンを回収した。 Fr1〜12までの各フラクション
を得、最後に溶出したFr9〜12画分を濃縮して40
0gとした。得られた精製クランベリーエキスのアント
シアニジン含量は0.004質量%であった。ポリフェ
ノール含有量は0.06質量%であり、乾燥残分量は
0.7質量%であった。高速液体クロマトグラフィーに
より分析した結果、カフェー酸配糖体のピークは検出で
きなかった。また、この精製クランベリーエキスは分子
量が5000以上のアントシアニン重合体を含むもので
あった。この精製クランベリーエキスを用い、表3の処
方に従いローションを得、これを不織布に含浸させて美
白用ローションマスクを得た。
【0049】[表3] 成 分 配合量 -------------------------------------------------- 精製クランベリーエキス 20 1.3−ブチレングリコール 10 アスコルビン酸グルコシド 3 ハイビスカスエキス(乾燥残分6質量%) 1 アロエエキス(乾燥残分6質量%) 3 防腐剤 適量 精製水 残量
【0050】実施例3 製造例1の精製クランベリーエキスを用い、表4の処方
に従ってサンスクリーン剤を得た。尚、紫外線防御剤と
してはパラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、シリ
コーン処理微粒子酸化チタン(平均粒子径35nm)、
シリコーン処理微粒子酸化亜鉛(平均粒子径50nm)
を用いた。
【0051】 [表4] 成分A 親油型モノステアリン酸グリセリル 1 ステアリン酸 4 ベヘニルアルコール 1 セチルアルコール 0.5 液状ラノリン 2.5 スクワラン 4 パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 2 大豆リン脂質 0.3 パーフルオロポリエーテル 0.2 シリコーン処理微粒子酸化チタン 2 シリコーン処理微粒子酸化亜鉛 10 球状シリコーン樹脂ビーズ(平均粒子径4.5μm) 1 成分B 精製クランベリーエキス 5 プラセンタエキス 1 グリチルリチン酸ジカリウム 0.5 精製水 3 成分C トリエタノールアミン 1.5 精製水 残量 香料・防腐剤 適量
【0052】成分A、成分Cを別々に80℃にて混合し
た後、撹拌しながら成分Cを成分Aに混合し、ついで成
分Bを加え放冷した後、遮光容器に充填して製品とし
た。
【0053】比較例1 実施例1の精製クランベリーエキスの代わりに、精製水
を同量用いた他はすべて実施例1と同様にしてローショ
ンを得た。
【0054】比較例2 実施例2の精製クランベリーエキスの代わりに、クラン
ベリーの実の熱水抽出液の未精製のものを同量用いた他
はすべて実施例2と同様にしてローションマスクを得
た。
【0055】比較例3 実施例3の精製クランベリーエキスの代わりに、製造例
1で用いたクランベリーの実の圧搾濾過して得られた搾
汁原液クランベリーの分子量5000未満の成分を分画
したもので、プロアントシアニジンとカフェー酸配糖体
を含んでいるものを同量用いた他はすべて実施例3と同
様にしてサンスクリーン剤を得た。
【0056】実施例および比較例の化粧料の評価結果を
表5に示す。
【0057】 [表5] 皮膚に違和感を感じる 美白効果が感じられた ----------------------------------------------------- 実施例1 13 37 比較例1 12 15 実施例2 15 44 比較例2 40 40 実施例3 19 40 比較例3 − −
【0058】表5の結果から精製クランベリーエキスを
配合した本発明の美白用化粧料は、皮膚刺激がなく安全
性に富み、美白効果に優れていることが判った。比較例
1は精製クランベリーエキスの美白成分を除いたローシ
ョンに関するものであるが、皮膚に対する刺激はなかっ
たものの美白効果は認められなかった。比較例2はクラ
ンベリーの未精製抽出液そのものを配合したローション
マスクであり、美白効果も有していたが、皮膚に刺激等
の違和感があると回答したパネラーが多く1週間で試験
を中止した。比較例3はサンスクリーン剤にクランベリ
ーエキス中の低分子量分画物を配合した例であるが、紅
斑反応などは生じなかったものの皮膚にかゆみなどの違
和感がでることが予備試験段階で判明したため試験を中
止した。
【0059】
【発明の効果】以上のことから、本発明は、天然成分で
あり、細胞毒性が低く、かつ美白効果に優れた、主とし
てアントシアニン重合物からなるクランベリーの実の圧
搾濾過物及び/又は抽出物からなる優れた美白剤と、こ
の美白剤と他の美白剤を配合することによって美白効果
と安全性に優れてた化粧料を提供することは明らかであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】精製クランベリーエキスのクエン酸緩衝液(p
H3.0)希釈液のUV−Visスペクトル図である。
【図2】精製クランベリーエキスのHPLCチャート図
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 7/00 A61K 7/00 C W U 7/42 7/42

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主としてアントシアニン重合体を含むク
    ランベリーの実の圧搾濾過物及び/又は抽出物からなる
    ことを特徴とする美白剤。
  2. 【請求項2】 クランベリーの実の圧搾濾過物及び/又
    は抽出物を、さらにゲル濾過法、または限外濾過法によ
    り精製された精製物であることを特徴とする請求項1記
    載の美白剤。
  3. 【請求項3】 アントシアニン重合物の分子量が500
    0以上であることを特徴とする請求項3記載の美白剤。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項記載の美白
    剤と、他の美白剤を含有することを特徴とする化粧料。
  5. 【請求項5】 他の美白剤が、ビタミンCおよびその誘
    導体、乳酸、プラセンタエキス、油溶性甘草エキス、ア
    ロエエキス、火棘エキス、スイカズラエキス、ハイビス
    カスエキス、ヨクイニンエキス、チャエキス、ユキノシ
    タエキスから選ばれる1種、または2種以上であること
    を特徴とする請求項4記載の化粧料。
  6. 【請求項6】 さらに、紫外線防御剤を含有することを
    特徴とす請求項4または5記載の化粧料。
  7. 【請求項7】 さらに、抗炎症剤を含有することを特徴
    とする請求4〜6のいずれか1項記載の化粧料。
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