JP2002003293A - ランガサイト型結晶の作製方法 - Google Patents

ランガサイト型結晶の作製方法

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JP2002003293A
JP2002003293A JP2000181138A JP2000181138A JP2002003293A JP 2002003293 A JP2002003293 A JP 2002003293A JP 2000181138 A JP2000181138 A JP 2000181138A JP 2000181138 A JP2000181138 A JP 2000181138A JP 2002003293 A JP2002003293 A JP 2002003293A
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JP
Japan
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crystal
tube
melt
crucible
langasite
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JP2000181138A
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Inventor
Hiroyuki Kawanaka
博之 川中
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Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 チョクラルスキー法を用いて円柱状の結晶が
得られるランガサイト型結晶の作製方法を提供する。 【解決手段】 上面9Aと下面9Bとが開口した円筒状
のチューブ9を引き上げ棒8に固定した後、るつぼ5内
に載置し、次に、このるつぼ5内にチューブ9の上面9
Aよりも低い液面を有する融液6を作製し、この融液6
を用いて、引き上げ棒8と共にチューブ9を引き上げ
て、チョクラルスキー法により結晶の作製を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電性の光学材料
に関し、特にランガサイト型結晶の作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、デジタル通信機器の需要性が急速
に高まってきている。携帯電話、PHSなどに代表され
る移動体通信機器の躍進は目を見張るものがある。これ
らデジタル化が進む通信機器分野において、フィルタ、
振動子等の素子の高性能化がいっそう重要視されるよう
になってきている。圧電結晶は、フィルタや発振器、振
動子といった通信機器用の電子部品として極めて重要な
材料である。携帯電話向けのSAW(Surface
Acoustic Wave)フィルタには水晶が、テ
レビやVTRのフィルタにはLiTaO3が現在多く用
いられている。この場合、水晶は温度変化に強いという
優れた性質があるが、帯域幅が狭いという欠点があり、
LiTaO3は帯域幅が広い反面、温度変化に弱いとい
う欠点を有している。このため両者の特長を併せ持っ
た、即ち温度による周波数変動が少ない、安定した発
振、広い帯域幅、挿入損失が小さいといった特長を持つ
新しい材料の開発が待ち望まれていた。
【0003】その候補として、これまでα−AlPO4
やLi247といった結晶が開発されてきたが、α−
AlPO4は双晶の発生等により結晶作製が困難、Li2
47は潮解性を有し、かつ成長速度が遅いという問題
があった。これに対しLa3Ga5SiO14に代表される
ランガサイト型結晶は、水晶とLiTaO3の特長を併
せ持った特性を有し、かつ、結晶作製が容易、加工性に
優れる等の点から優れた新しい圧電材料として注目され
はじめている。
【0004】その他のランガサイト型結晶としてLa3
Nb0.5Ga5.514やLa3Ta0.5Ga5.514といっ
た新材料も見出されている。これらLa3Nb0.5Ga
5.514やLa3Ta0.5Ga5.514はLa3Ga5SiO
14と同様に優れた圧電特性を示し、かつ、結晶の作製が
容易で加工性も良く、将来の圧電材料として有望視され
ている。これらの中でも特に、La3Ta0.5Ga5.5
14は、結晶の作製が容易なことから大型の結晶が得やす
く、大量生産に適したランガサイト型圧電結晶材料とし
て最も有望視されている。
【0005】これらのランガサイト型結晶は、La、G
a、Nb、Ta等を含む融液を用い、酸素雰囲気中で、
結晶を引き上げるチョクラルスキー法によって作製され
る。SAWフィルタ等のデバイスを作製するためにはこ
れらの結晶の大型化が不可欠であるため、これらの結晶
の最適な作製条件を得るためにさまざまな検討が行われ
ている。例えば、La3Ga5SiO14、La3 Nb0.5
Ga5.514及びLa3Ta0.5Ga5.514結晶の作製に
おいては、これらの結晶の引き上げ速度、結晶回転数、
融液の温度勾配、融液組成、融液を収納するるつぼの材
質、結晶育成中の雰囲気ガスなどのパラメータの最適化
が行われている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、チョク
ラルスキー法により作製されたランガサイト型結晶は、
結晶面の成長速度の違いによるファセット面の発生等の
結晶の晶癖により、多角柱状になり、円柱状の結晶を得
ることが難しかった。また、結晶の径は、融液の温度を
制御することにより制御されるが、融液が、室温の変化
や導入ガスの温度変化等の外乱影響を受けると、融液内
の組成変動が生じ、この結晶の径を一定制御できないと
いった問題も生じていた。
【0007】結晶が多角柱状である場合、この結晶から
切り出されたランガサイト基板を用いて、フィルタや振
動子等の圧電素子を作製する際、円板状の基板に合わせ
て設計されている汎用の製造装置を用いることができな
かった。汎用の製造装置に対応させるためには、多角柱
状の結晶から切り出された基板を円板状に加工し直すこ
とが必要になり、この加工で切り落とされる部分がロス
となり、製造コストを上昇させ、生産性を低下させてい
た。そこで、本発明は、上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、チョクラルスキー法を用いて円
柱状の結晶が得られるランガサイト型結晶の作製方法を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上面と下面と
が開口した円筒状のチューブを引き上げ棒に固定した
後、るつぼ内に載置し、次に、このるつぼ内に前記チュ
ーブの上面よりも低い液面を有する融液を作製し、この
融液を用いて、前記引き上げ棒と共に前記チューブを引
き上げて、チョクラルスキー法により結晶の作製を行う
ことを特徴とするランガサイト型結晶の作製方法を提供
する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の一実施形態を図面を用いて以下に説明する。図1は、
ランガサイト型結晶の作製に用いられる高周波誘導加熱
型のチョクラルスキー炉を示す断面図である。図2は、
円筒状のチュ−ブを示す拡大斜視図である。まず始め
に、チョクラルスキー炉1の構成について図1を用いて
説明する。図1に示すように、加熱用の高周波コイル3
は、石英管2の外周囲に設けられ、石英管2の内側に
は、複数の保温筒4に囲まれて、融液6を入れるイリジ
ウム(Ir)製のるつぼ5が配置されている。高周波コ
イル3の上端部とるつぼ5の上端部の高さは、ほぼ揃え
られている。るつぼ5の大きさは、例えば、作製しよう
とする結晶の径の約倍の大きさの内径を有するものを用
いる。石英管2中央上部には、一定速度で回転しながら
かつ、一定速度で引き上げられる引き上げ棒8が備えら
れている。
【0010】次に、このチョクラルスキー炉1を用いた
La3Ta0.5Ga5.514(以下、LTGという)結晶
7の作製方法について説明する。まず始めに、Pt製の
チューブ9をワイヤ10を介して引き上げ棒8に固定し
た後、るつぼ5内の中央部に載置する。図2に示すよう
に、チューブ9は、円筒形状を有し、この上面9Aと下
面9Bとは開口されている。このチューブ9をるつぼ5
内に載置する際には、上面9A又は下面9Bのいずれか
を上方に向ける。図1中では、上面9Aを上方に向けて
いる。ここで、るつぼ5の材質としては、Irのほかに
Ptを用いても良い。また、チューブ9の材質として
は、Ptのほかに白金ロジウムやIrを用いることもで
きる。
【0011】このような状態にした後、融液6を以下の
ようにして作製する。まず始めに、純度99.99%の
酸化ランタン(La23)、酸化タンタル(Ta
25)。酸化ガリウム(Ga23)の粉末をLTG結晶
7の化学量論組成比の近傍で混合する。更に、この混合
粉末をボールミルを用いて、数日間混合粉砕する。粉砕
後の混合粉末は、みかけ上の体積がかなり増加するた
め、数回に分けてるつぼ5中に入れ、加熱溶融して、融
液6を作製する。この時の加熱温度は、約1500℃と
する。
【0012】この時、融液6の液面は、チューブ9の上
面9Aよりも低くなるようにする。このようにするの
は、融液6の液面がチューブ9の上面9Aよりも高くな
ってしまうと、上面9Aより上で結晶化するLTG結晶
がチューブ9の径で抑えることができないため、円柱状
のLTG結晶7が得られなくなるからである。次に、L
TGの種結晶を引き上げ棒8の下端に固定し、その先端
を融液6と接触させ、なじませる。
【0013】その後、石英管2内に純度99.998%
の不活性ガスであるアルゴン(Ar)に酸素(O2)を
混入させた混合ガスを導入する。この際、アルゴンの流
量1リットル/minに対して酸素の流量は、0〜20
ミリリットル/minで行う。ここで、酸素と共に用い
られるガスは、不活性ガスであれば良いので、アルゴン
を窒素(N2)に変えても良い。
【0014】更に、チューブ9と共に引き上げ棒8を1
0rpm〜20rpmの回転速度でゆっくり回転させな
がら、1〜3mm/hの速度で種結晶を引き上げて、L
TG結晶7を作製する。この際、LTG結晶7がチュー
ブ9の径に達するまでの初期のうちは、結晶の晶癖によ
り六角柱又は三角柱となるが、LTG結晶7は、チュー
ブ9の径に達してからは、このチューブ9の径に制限さ
れて円柱状となる。
【0015】以上のように、上面9Aと下面9Bが開口
した円筒状のチューブ9をるつぼ5内に載置した後、こ
のるつぼ5内にチューブ9の上面9Aよりも低い液面を
有する融液6を作製し、この融液6を用いて、チョクラ
ルスキー法によりLTG結晶7を作製するので、チュー
ブ9の径に制限された円柱状の結晶を得ることができ
る。このため、フィルタや振動子等の圧電素子を作製す
る際、汎用の製造装置を用いることができるので、生産
性が向上する。
【0016】
【発明の効果】本発明のランガサイト型結晶の作製方法
によれば、上面と下面とが開口した円筒状のチューブを
引き上げ棒に固定した後、るつぼ内に載置し、次に、こ
のるつぼ内に前記チューブの上面よりも低い液面を有す
る融液を作製し、この融液を用いて、前記引き上げ棒と
共に前記チューブを引き上げて、チョクラルスキー法に
より結晶の作製を行うので、前記チューブの径に制限さ
れた円柱状の結晶を得ることができる。このため、フィ
ルタや振動子等の圧電素子を作製する際、汎用の製造装
置を用いることができるので、生産性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】ランガサイト型結晶の作製に用いられる高周波
誘導加熱型のチョクラルスキー炉を示す断面図である。
【図2】チューブを示す拡大斜視図である。
【符号の説明】
1…チョクラルスキー炉、2…石英管、3…高周波コイ
ル、4…保温筒、5…るつぼ、6…融液、7…LTG
(La3Ta0.5Ga5.514)結晶(結晶)、8…引き
上げ棒、9…チューブ、9A…上面、9B…下面、10
…ワイヤ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上面と下面とが開口した円筒状のチューブ
    を引き上げ棒に固定した後、るつぼ内に載置し、次に、
    このるつぼ内に前記チューブの上面よりも低い液面を有
    する融液を作製し、この融液を用いて、前記引き上げ棒
    と共に前記チューブを引き上げて、チョクラルスキー法
    により結晶の作製を行うことを特徴とするランガサイト
    型結晶の作製方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003033780A1 (en) * 2001-10-16 2003-04-24 Utar Scientific Inc. Method of growing piezoelectric lanthanide gallium crystals
US7090724B2 (en) * 1999-12-28 2006-08-15 Mitsubishi Materials Corporation Langasite single crystal ingot, substrate for piezoelectric device and method for manufacture thereof, and surface acoustic wave device
CN100382198C (zh) * 2003-09-17 2008-04-16 建兴电子科技股份有限公司 光驱的散热元件

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WO2003033780A1 (en) * 2001-10-16 2003-04-24 Utar Scientific Inc. Method of growing piezoelectric lanthanide gallium crystals
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