JP2002002081A - 孔版印刷装置の排版装置 - Google Patents

孔版印刷装置の排版装置

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JP2002002081A
JP2002002081A JP2000183076A JP2000183076A JP2002002081A JP 2002002081 A JP2002002081 A JP 2002002081A JP 2000183076 A JP2000183076 A JP 2000183076A JP 2000183076 A JP2000183076 A JP 2000183076A JP 2002002081 A JP2002002081 A JP 2002002081A
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Tomiya Mori
富也 森
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Tohoku Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 排版開始直後および排版終了間際においても
マスタの排版部材に対する巻き付けを防止して版胴から
確実に剥離除去できるとともに、この機能を低コストで
かつ構成の小型化を可能にしながら得られる構成を備え
た孔版印刷装置の排版装置を提供する。 【解決手段】 版胴の周面に巻装されたマスタを剥離す
る孔版印刷装置の排版装置において、上記版胴近傍に配
置されて上記版胴表面から上記マスタをその幅方向に伸
張させながら排版方向に搬送する構成を備えたことを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、版胴の外周面より
使用済みのマスタを剥離・搬送する孔版印刷装置の排版
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、簡便な印刷装置として感熱デ
ジタル製版式の孔版印刷装置が良く知られている。孔版
印刷装置は、熱可塑性樹脂フィルムを有する感熱孔版用
のマスタに対してサーマルヘッドにより画像情報に応じ
て穿孔し、そのマスタを版胴に捲装したうえで、版胴内
部からインキを供給するようになっている。マスタは、
版胴内部から供給されるインキを滲出させ、表面に当接
する印刷用紙にそのインキを転移させて画像を印刷する
ようになっている。
【0003】マスタの穿孔処理に用いられるサーマルヘ
ッドは、版胴の軸方向に相当する主走査方向に沿って並
列された複数の発熱素子を有し、その発熱素子に対する
選択的な通電制御によって発熱素子を発熱させることに
より発熱位置に対応するマスタの箇所を熱溶融させて穿
孔させることができる。
【0004】マスタは、厚さ1〜2μm程度の熱可塑性
樹脂フィルムに、和紙繊維や合成繊維等の多孔性支持体
を貼り合わせたラミネート構造により形成されているの
で、多孔性支持体の繊維が複雑に絡み合っている部分
や、太い繊維の部分に穿孔画像が形成されてしまうこと
がある。この場合には、印刷画像のベタ部が抜けたり、
細線や文字が切れたりする繊維目と呼ばれる現象が発生
し、印刷画像の品質を低下させてしまうという問題点が
ある。このような繊維目といわれる現象を防止するため
の一方法として、多孔性支持体を薄くしたマスタ、ある
いは多孔性支持体を使用せずに実質的に熱可塑性樹脂フ
ィルムのみからなる厚さが薄いマスタを使用する場合が
ある。
【0005】印刷処理を終えた使用済みのマスタは、次
の原稿を読み込んで製版動作を行う場合に版胴の外周面
から剥離されて除去される必要があるので、孔版印刷装
置では、使用済みマスタを廃棄するための排版動作が実
行されるようになっている。排版動作のための構成とし
ては、例えば、図6に示す構成がある。図6に示す排版
装置50は、図示しない駆動手段によって矢印方向に回
転駆動される駆動ローラー51、その外周面を駆動ロー
ラー51の外周面に接触して配置され、図の実線位置と
二点鎖線位置とを選択的に占め、駆動ローラー51から
の回転力を伝達されて図の矢印方向に従動回転する従動
ローラー52、内部に使用済みのマスタ54を収容する
排版ボックス53等から主に構成されており、従動ロー
ラー52が図の二点鎖線位置に移動してマスタ54の端
部をすくい上げ、各ローラー51,52によってマスタ
54を版胴55の外周面より剥離し、剥離したマスタ5
4を排版ボックス53内部に収容する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図6に示した排版装置
50においては、例えば、上述した繊維目の発生を防止
して高画質を得ることおよびマスタのコスト低減などの
理由により厚さが薄く、曲げ剛性が低いマスタを用いる
と、従動ローラ52によってマスタ54をすくい上げる
時にマスタ54をすくい上げるタイミングがずれてしま
うと、先にすくい上げられたマスタの部分が引っ張られ
てしまい、排版装置50内でスキュウ(斜行)やしわを
発生して従動ローラ52に巻き付きやすくなる虞があ
る。マスタ54のすくい上げタイミングがずれるのは、
版胴55に対してマスタ54が貼り付いてしまったりあ
るいはカールした場合が原因となる。
【0007】マスタ54をすくい上げるタイミングがず
れた場合でも、マスタを版胴から剥離させて除去する構
成としては図7に示す構成がある。図7に示す排版装置
60は、上排版部材61、下排版部材62、排版ボック
ス63等から主に構成されている。上排版部材61は、
図示しない駆動手段によって矢印方向に回転駆動される
駆動ローラー64、従動ローラー65、各ローラー6
4,65間に掛け渡された無端ベルト66より構成さ
れ、駆動ローラー64の回転により無端ベルト66が矢
印方向に移動する。下排版部材62も上排版部材61と
同様に、駆動ローラー67、従動ローラー68、無端ベ
ルト69より構成され、駆動ローラー64の駆動力をギ
ヤやベルト等の駆動力伝達手段によって伝達されること
で駆動ローラー67が矢印方向に回転すると、無端ベル
ト69が矢印方向に移動する。また、下排版部材62
は、駆動ローラー64の支軸を中心に揺動可能に支持さ
れており、図示しない揺動手段によって駆動ローラー6
7が図の実線位置と二点鎖線位置とに選択的に位置決め
される。下排版部材62が図の二点鎖線位置に移動して
マスタ54の端部をすくい上げ、各排版部材61,62
によってマスタ54を版胴55の外周面より剥離し、剥
離したマスタ54を排版ボックス63内部に収容する。
【0008】図7に示した排版装置60では、駆動ロー
ラ64,67に対するマスタの巻き付きはローラ表面に
位置するベルトにより確実に防止される反面、ベルトを
用いたマスタの搬送路が長いことが原因して孔版印刷装
置内での排版装置の占有スペースが大きくなる。このた
め、印刷装置の小型化が妨げられてしまうことになる。
しかも、図7に示した排版装置では、図6に示した装置
の構成に比べて部品点数が多く、部品コストの上昇を招
く。さらには、排版装置内でマスタが詰まる現象である
排版ジャムを解消する際には、無端ベルト66、69が
ローラから外れやすいことや無端ベルト66、69の間
に挟まったマスタを取り出すのが困難であるなどの問題
があった。
【0009】本発明の目的は、上記従来の排版装置にお
ける問題に鑑み、排版開始直後および排版終了間際にお
いてもマスタの排版部材に対する巻き付けを防止して版
胴から確実に剥離除去できるとともに、この機能を低コ
ストでかつ構成の小型化を可能にしながら得られる構成
を備えた孔版印刷装置の排版装置を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
版胴の周面に巻装されたマスタを剥離する孔版印刷装置
の排版装置において、上記版胴近傍に配置されて上記版
胴表面から上記マスタをその幅方向に伸張させながら排
版方向に搬送する構成を備えたことを特徴としている。
【0011】請求項2記載の発明は、請求項1記載の孔
版印刷装置の排版装置において、上記版胴近傍には、該
版胴に対して接離可能かつ上記マスタを挟持可能な複数
のローラ対が上記マスタの幅方向に沿って配置され、上
記ローラ対のうちで、少なくとも上記マスタの幅方向両
端側に配置されているローラ対が上記マスタの幅方向両
端を幅方向外側に向けて伸張させる構成とされているこ
とを特徴としている。
【0012】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の孔版印刷装置の排版装置において、上記マスタの
幅方向両端は、排版方向と幅方向との合成方向に伸張さ
れることを特徴としている。
【0013】請求項4記載の発明は、請求項3記載の孔
版印刷装置の排版装置において、上記マスタの幅方向両
端側に対応して配置されているローラ対は、上記マスタ
の排版方向上流側から下流側に向けて対向間隔が拡がる
角度に傾斜させて配置されていることを特徴としてい
る。
【0014】請求項5記載の発明は、請求項1乃至3の
うちの一つに記載の孔版印刷装置の排版装置において、
上記マスタの少なくとも幅方向中央に対応して配置され
ているローラ対は、その表面が他のローラ対よりも高摩
擦係数を持たせてあることを特徴としている。
【0015】請求項6記載の発明は、請求項4または5
記載の孔版印刷装置の排版装置において、上記マスタの
幅方向両側に対応して配置されているローラ対は、他の
ローラ対よりも高速回転可能であることを特徴としてい
る。
【0016】請求項7記載の発明は、版胴の周面に巻装
されたマスタを剥離する孔版印刷装置の排版装置におい
て、上記マスタの幅方向に沿って並置され、上記マスタ
を挟持可能な複数のローラ対を備え、上記ローラ対のう
ちで、上記マスタの幅方向両端に対応して配置されてい
るローラ対は、平面視において上記マスタの排版方向下
流側が上記マスタの幅方向外側に向け傾いた複数の溝を
形成されていることを特徴としている。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第1の実施例を
採用した孔版印刷装置の排版装置要部を示している。同
図において、排版装置1は、排版ローラ対2,排版ロー
ラ対接離装置3および排版ボックス4のそれぞれがマス
タ5を巻装された版胴6の外周面近傍に配置されてい
る。図1において、排版ローラ対2は、版胴6の外周面
から剥離されるマスタ5をはさんで上下に配置され、図
2に示すように、軸方向で分割されている細切れローラ
対であり、マスタ5の上下面を挟持することができる。
【0018】排版装置1の平面視的な模式図である図2
に示すように、排版ローラ対2は、排版時でのマスタの
搬送方向と直交するマスタの幅方向に沿ってマスタをは
さんで上下に対向する複数の排版コロ2A、2Bを備え
ている。本実施例では、排版コロ2A、2Bが、マスタ
の貼り付きを考慮してこれを抑えることができる樹脂で
構成されており、また、その表面には突起や溝が設けら
れている。
【0019】排版コロのうちで、マスタの幅方向両端側
に位置する排版コロ2Aは、他の排版コロ2Bとは独立
して回転支持され、マスタをその幅方向に伸張させなが
ら搬送することができる構成とされている。つまり、マ
スタの幅方向両端側に対応して配置されている排版コロ
2Aは、他の排版コロ2Bがマスタの幅方向に平行して
並置されているのに対して、マスタの搬送方向(排版方
向)上流側から下流側に向けて対向間隔が拡がる角度
(θ)に傾斜させて配置されている。換言すれば、図2
に示すように、マスタの搬送方向(排版方向)に沿って
拡がるハの字状に配置されている。
【0020】排版ローラ対2は、マスタの幅方向におい
てその両端側の排紙コロ2Aと両端以外の排紙コロ2B
とがマスタに対する接触方向を異ならせているので、幅
方向両端以外の排紙コロ2Bがマスタを排版方向に搬送
駆動し、幅方向両端に位置する排紙コロ2Aがマスタに
対し傾斜角度に応じて排版方向と幅方向との合成方向に
搬送駆動することができる。
【0021】排版ローラ対2は、排版ローラ対接離装置
3によって支持されることにより版胴6に対して接離す
ることができる。図3は、図2において矢印(3)で示
す方向からみた図である。同図において、排版ローラ対
接離装置3は、排版ローラ対2の排版コロ2Aおよび2
Bの回転支持部3Aを備えたユニットで構成されてお
り、ユニット側板3B、3Cには各排版コロ2A、2B
を駆動するための駆動軸7,8が挿通支持されている。
【0022】排版コロ2A、3Bに対する駆動機構は、
駆動軸7,8の軸方向一端に取り付けられて互いに噛み
合う歯車9,10と、歯車の一方に噛み合う駆動歯車を
出力軸に備えた駆動モータ11とで構成されている。排
版コロ2A、2Bは、回転支持部3Aに挿通されている
回転軸12,13を介して回転することができ、各回転
軸12,13には、駆動軸7,8にそれぞれ取り付けら
れているプーリ17,18とベルト(便宜上、図2にお
いて一点鎖線で示す)を介して連動するプーリ15,1
6が一体に設けられている。
【0023】駆動モータ11によって歯車9,10を介
して駆動軸7,8の回転が行われると、駆動軸7,8と
各排版コロ2A、2B側の回転軸12,13とに有する
プーリ15乃至18がそれぞれベルトを介して連動する
ことにより各排版コロ2A、2Bが図1において図示矢
印方向に回転することができる。
【0024】本実施例では、マスタの幅方向両端側に位
置する排版コロ2Aがこれ以外の排版コロ2Bよりも周
速が速くなる関係とされ、これにより、マスタの幅方向
両端側の強制的に伸張させるようにしてある。排版ロー
ラ対接離装置3には、ユニット側板の一方、図3では、
駆動モータ11が設置されている側とは反対側のユニッ
ト側板3Cの一部がラック部3Dを構成しており、ラッ
ク部3Dには図示しない支持部によって設けられている
接離用駆動モータ19の出力軸に取り付けられたピニオ
ン19Aが噛み合っている。
【0025】図1において、排版ローラ対接離装置3
は、上記ラック3Dがユニット側板の上部に形成され、
上述した駆動軸のうちの下部に位置する駆動軸8を支点
として版胴6に対して接離する方向に揺動できるように
なっている。このため、排版動作時には、接離用駆動モ
ータ19の回転方向に順じて排版ローラ対2のうちでマ
スタの上部に位置することになる排版コロが図1におい
て二点鎖線で示すように版胴6の外周面に接触すること
ができる。排版ローラ対接離装置3の揺動量は、図1に
おいて符号S1,S2で示すリミットセンサによって規
制されるようになっている。排版ボックス4は、図1に
示すように、版胴6から剥離されるマスタを取り込める
位置で排版ローラ対2を版胴6に臨ませることができる
開口4Aが設けられており、さらには、図2において、
排版装置1の一方側に対して着脱できる構成とされてい
る。
【0026】本実施例は以上のような構成であるから、
版胴6が排版位置に停止されると、版胴6上に配置され
ているマスタクランプ部材がマスタ5の先端把持を解除
する。マスタクランプ部材の解除動作に合わせて排版装
置1では、排版ローラ対2が回転駆動される。排版ロー
ラ対2は、排版コロ2A、2Bのそれぞれに装備されて
いるプーリ15,16が駆動モータ11の回転に連動で
きることにより、図1において矢印で示す方向、つま
り、版胴6上のマスタ5をすくい上げることができる方
向に回転する。
【0027】マスタクランプ部材の解除動作に連動して
排版ローラ対接離装置3が排版ローラ対2を版胴6の外
周面に接近させる向きに揺動する。これにより、排版ロ
ーラ対2は、版胴6の非穿孔部に対応していたマスタの
先端部をすくい上げることができ、すくい上げたマスタ
の先端での幅方向両端が排版コロ2Aに挟持されるとマ
スタが幅方向に伸張されながら搬送される。マスタは、
インクの残留が比較的少ない先端部を排版ローラ対2に
挟持された瞬間に幅方向両端が排版コロ2Aによって強
制的に幅方向外側に向けて伸張されると、それ以外の部
分に付着したインクの粘性により排版コロのいずれかに
巻き付こうとするのが阻止される。つまり、幅方向に展
張された際の張力が巻き付け力よりも勝る関係が設定さ
れるので、排版ローラ対2に巻き付くことなく排版ボッ
クス4に向けて搬送される。
【0028】本実施例によれば、排版ローラ対における
マスタの幅方向両端に位置する排版コロの配置構成に加
えて、周速を他の排版コロよりも速めることにより、マ
スタを幅方向に沿って展張させる効果を大きくすること
ができるので、ローラ対への巻き付けをほぼ完全に防ぐ
ことが可能となる。しかも、マスタの巻き付き防止と搬
送とを排版ローラ対の排版コロのみで行うことができる
ので,ベルトなどを用いる必要がなくなり,構成を小型
化することができる。
【0029】次に本発明の実施形態に関する別実施例に
ついて説明する。図4は、別実施例による排版装置の要
部構成を示す図3相当の模式図であり、同図に示す実施
例は、排版ローラ対のうちで、マスタの幅方向両側以外
に位置するローラ対を対象としてマスタの幅方向両端側
に位置するローラ対よりも高摩擦係数を備えた構成とし
たことを特徴としている。なお、図4において、本実施
例に関係する部材以外は図1乃至図3に示した符号を用
いる。図4において、排版ローラ対2を構成する排版コ
ロのうちで、マスタの幅方向両側以外に相当する一つで
ある幅方向中央に位置する排版コロ2B’は、その周面
が、表面粗さを他の排版コロ2A、2Bよりも粗くされ
ている。特に、ヤスリ面とされている。
【0030】本実施例は以上のような構成であるから、
例えば、インクの粘性による貼り付きなどによってマス
タの幅方向両側に位置する排版コロ2Aのいずれかによ
るすくい上げタイミングがずれてしまい、マスタの幅方
向両側での伸張効果のバランスが崩れてしまっても、高
摩擦を利用してマスタを挟持することができるので、排
版コロ2B’と排版コロ2Aのいずれかとによりマスタ
を幅方向に伸張させることが可能となる。これにより、
マスタの幅方向全域でなくても幅方向に展張させること
ができるので、ローラ対への巻き付きが防止できる。従
って、かような場合においても、マスタのスキュウを発
生されることなく排版ボックス4に向けて円滑にマスタ
を搬送することが可能となる。
【0031】次に、本発明の実施形態に関する他の実施
例について説明する。図5は、他の実施例による排版装
置の要部構成となる排版ローラ対2を示す図である。同
図に示す実施例は、排版ローラ対2を構成する排版コロ
がマスタの幅方向両側のものも含めて幅方向に沿って並
置されている。つまり、幅方向両側に位置する排版コロ
2A’は、図2に示した例と違って、傾斜角度が設定さ
れていない。マスタの幅方向両側に位置する排版コロ2
A’には、図5に示すように、その周面に平面視におい
て排版方向下流側がマスタの幅方向外側に向け傾いた複
数の溝20が形成されている。
【0032】本実施例は以上のような構成であるから、
この排版コロ2A’によって挟持されたマスタは、排版
コロ2A’が回転するに従い接触面が幅方向外側に向け
て変化するので、幅方向外側に向けて伸張されることに
なる。これにより、特別な配置構成としなくても、傾斜
した溝を設けるだけの加工により、上述した実施例と同
様に、巻き付け力に勝る展張力を生起させてマスタを伸
張させることができるので、ローラ対に巻き付きが生じ
ることなく排版ボックス4に向けてマスタを搬送するこ
とが可能となる。
【0033】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、マスタが
その幅方向に伸張されながら版胴表面から排版方向に搬
送されるので幅方向においてよじれることがない。これ
により、版胴表面から剥離されたマスタが幅方向に伸張
されることでローラ対への巻き付けが抑止されてスキュ
ウを起こしたりしわの発生が殆どない状態で排版される
ことが可能となる。しかも、巻き付き防止のための部材
として特別な構成を用いることなくマスタの搬送部材を
適用することができるので、構成の複雑化を防いで小型
化することが可能になる。
【0034】請求項2乃至4および6記載の発明によれ
ば、ローラ対のうちで、少なくともマスタの幅方向両端
側に配置されているローラ対がマスタの幅方向両端を幅
方向外側に向けて伸張させる構成とされることで、ある
いは幅方向両端がそれ以外の部分よりも先に進行するよ
うになっているので、マスタの幅方向両端を強制的に伸
張させることにより、幅方向でのしわの発生が抑えられ
るとともに、ローラ対への巻き付けを起こすことが防止
できる。しかも、幅方向両端での伸張が可能であるの
で、マスタの幅方向で挟持搬送力の偏りがなくなり、ス
キューの原因をなくすことが可能になる。
【0035】請求項5記載の発明によれば、マスタの少
なくとも幅方向中央に対応して配置されているローラ対
が他のローラ対よりも高摩擦係数を持たせた表面を備え
ているので、マスタの幅方向両端側を伸張するローラ対
によるマスタのすくい上げタイミングがずれた場合で
も、幅方向中央に位置するローラ対によってマスタのす
くい上げが可能となる。これにより、たとえ幅方向両端
のローラ対によるすくい上げがうまくいかなかった場合
でも幅方向中央のローラ対によりすくい上げられたマス
タが幅方向両端のローラ対のいずれかとともにマスタを
幅方向で展張させて伸張させることになるので、巻き付
きが阻止されてスキュウやしわを生じることなく排版す
ることが可能となる。
【0036】請求項7記載の発明によれば、マスタの幅
方向両端に位置するローラ対の表面に、マスタの排版方
向下流側がマスタの幅方向外側に向け傾いた複数の溝が
設けられているので、溝間表面との摩擦接触を利用して
マスタの幅補横行両端が幅方向外側に向けて伸張される
ことになる。これにより、マスタの挟持を行うローラ対
の並置方向を一部で異ならせるような特殊な構成としな
くてもマスタを幅方向外側に向けて強制的に伸張させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の一つを説明するための実施
例による排版装置の要部を示す側面図である。
【図2】図1に示した排版装置の平面視的な模式図であ
る。
【図3】図2において符号(3)で示す方向の矢視図で
ある。
【図4】本発明の実施形態に関する他の実施例による排
版装置の要部を示す正面図である
【図5】本発明の実施形態に関する他の実施例による排
版装置の要部を示す正面図である
【図6】従来の孔版印刷装置の排版装置要部を示す部分
側面図である。
【図7】従来の孔版印刷装置の他の排版装置要部を示す
側面図である。
【符号の説明】
1 排版装置 2 ローラ対 2A ローラ対を構成するマスタの幅方向両側の排
版コロ 2A’ マスタの幅方向両側に位置する排版コロ 2B ローラ対を構成するマスタの幅方向両側以外
の排版コロ 2B’ マスタの幅方向両側以外に位置する排版コロ 3 排版ローラ対接離装置 4 排版ボックス 20 溝 θ 傾斜角

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】版胴の周面に巻装されたマスタを剥離する
    孔版印刷装置の排版装置において、 上記版胴近傍に配置されて上記版胴表面から上記マスタ
    をその幅方向に伸張させながら排版方向に搬送する構成
    を備えたことを特徴とする孔版印刷装置の排版装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の孔版印刷装置の排版装置に
    おいて、 上記版胴近傍には、該版胴に対して接離可能かつ上記マ
    スタを挟持可能な複数のローラ対が上記マスタの幅方向
    に沿って配置され、上記ローラ対のうちで、少なくとも
    上記マスタの幅方向両端側に配置されているローラ対が
    上記マスタの幅方向両端を幅方向外側に向けて伸張させ
    る構成とされていることを特徴とする孔版印刷装置の排
    版装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の孔版印刷装置の排
    版装置において、 上記マスタの幅方向両端は、排版方向と幅方向との合成
    方向に伸張されることを特徴とする孔版印刷装置の排版
    装置。
  4. 【請求項4】請求項3記載の孔版印刷装置の排版装置に
    おいて、 上記マスタの幅方向両端側に対応して配置されているロ
    ーラ対は、上記マスタの排版方向上流側から下流側に向
    けて対向間隔が拡がる角度に傾斜させて配置されている
    ことを特徴とする孔版印刷装置の排版装置。
  5. 【請求項5】請求項1乃至3のうちの一つに記載の孔版
    印刷装置の排版装置において、 上記マスタの少なくとも幅方向中央に対応して配置され
    ているローラ対は、その表面が他のローラ対よりも高摩
    擦係数を持たせてあることを特徴とする孔版印刷装置の
    排版装置。
  6. 【請求項6】請求項4または5記載の孔版印刷装置の排
    版装置において、 上記マスタの幅方向両側に対応して配置されているロー
    ラ対は、他のローラ対よりも高速回転可能であることを
    特徴とする孔版印刷装置の排版装置。
  7. 【請求項7】版胴の周面に巻装されたマスタを剥離する
    孔版印刷装置の排版装置において、 上記マスタの幅方向に沿って並置され、上記マスタを挟
    持可能な複数のローラ対を備え、 上記ローラ対のうちで、上記マスタの幅方向両端に対応
    して配置されているローラ対は、平面視において上記マ
    スタの排版方向下流側が上記マスタの幅方向外側に向け
    傾いた複数の溝を形成されていることを特徴とする孔版
    印刷装置の排版装置。
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