JP2002001388A - 汚水処理装置およびその方法 - Google Patents

汚水処理装置およびその方法

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JP2002001388A JP2000180334A JP2000180334A JP2002001388A JP 2002001388 A JP2002001388 A JP 2002001388A JP 2000180334 A JP2000180334 A JP 2000180334A JP 2000180334 A JP2000180334 A JP 2000180334A JP 2002001388 A JP2002001388 A JP 2002001388A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】曝気運転を最適モードで自動制御し曝気エネル
ギーの消費を抑える。 【解決手段】汚水処理装置2は、一次処理された汚水が
導かれ処理水を外部に排出する二次処理槽5と、この槽
5内にエアを送りこむ曝気装置7と、曝気を制御する自
動制御装置10とを備えている。二次処理槽5には、流
入水中のDOを検出する溶存酸素濃度検出装置11と、
流入水のORPを検出する酸化還元電位検出装置20と
が設けられる。自動制御装置10は、CPU21を備
え、曝気時、DOを一定値に制御するとともに、外部か
らの信号に基づいて曝気のオン・オフおよび曝気量を制
御する。曝気時、酸化還元電位検出装置20により検出
された値に基づいてORP値の変化曲線における硝化完
了とみなされる特性を読み取ると、曝気を停止させ、曝
気停止時、脱窒完了とみなされる特性を読み取ると、曝
気を開始させるようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、活性汚泥法による
汚水処理装置およびその方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】集落排水および公共下水等の汚水(生活
排水)中の窒素を除去する方法のひとつとして、生物学
的硝化・脱窒法が知られている。これは、例えば、一次
処理によりスクリーン等で塵芥を濾し取った処理水を、
二次処理により嫌気性と好気性との両方の環境を作り出
す1槽タイプの処理システムで窒素を除去するようにし
たものである。この処理システムでは、生物学的反応槽
(二次処理槽)で曝気と非曝気とを繰り返すこと(間欠
曝気法)により硝化・脱窒を行うようにしている。単一
の槽からなる生物学的反応槽は、汚水が流入される流入
口と、処理後の処理水を外部に排出する排出口と、曝気
装置と、曝気装置を制御する自動制御装置とを備えてい
る。曝気装置は、槽内の底に設けられたエア噴出部と、
このエア噴出部に接続されエアをエア噴出部に送り込む
曝気ポンプとを備えて構成される。自動制御装置は曝気
ポンプの駆動を制御するようになっている。
【0003】ところで、かかる従来の1槽タイプの間欠
曝気法による汚水処理システムでは、処理水における生
物学的脱窒の完了時点を検出して曝気を停止させ、曝気
に要するエネルギー消費を抑えるようにしている。生物
学的脱窒の完了時点を検出するには、酸化還元電位(以
下、ORPと称す)の変化を検知し、溶存酸素濃度(以
下、DOと称す)=0、かつNO=0に対応するORP
変曲点(図2の(A)の屈曲点P2参照)を検出するよ
うにしている。しかしながら、従来の処理システムで
は、生物学的脱窒の完了時点を検出できるものの、処理
水中の硝化の状態がわからないため、生物学的硝化の完
了時点を検出することができない。
【0004】このため、生物学的硝化完了以降も曝気を
行うと、曝気過多に陥りやすい(図6の従来例1参
照)。これに対し、図6の従来例2に示すように、曝気
時間と非曝気時間とをそれぞれ所定の時間に設定し、反
応槽における曝気時間中のDOを一定に保つよう自動制
御することで、曝気過多を防ぐようにしたり、図6の従
来例3に示すように、反応槽における曝気時間と非曝気
時間の合計時間を所定の時間に設定し、非曝気時間から
次の曝気時間を推定し、次の曝気時間中のDOを一定に
保つよう自動制御することで、曝気過多を防ぐようにし
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来の汚水処理システムでは、硝化完了を検出できない
ため曝気の過不足を解消することができない。実際に
は、流入汚水は質および量ともに変動もするため、曝気
の過不足を完全に解消することができないという問題が
あった。特に、集落排水施設等の小規模処理場では、質
・量ともに時間的変動が大きく、管理者は施設に常駐し
ない場合が多い。このため、人手をあまり必要とせず、
質量ともに変動の大きい汚水であっても安定した処理性
能を発揮できる汚水処理システムが求められている。ま
た、下水処理施設で消費される電力量のうち9割程度が
下水処理場内で使われており、そのうち40〜60%が
曝気用の送風機を運転するのに用いられ、消費エネルギ
ーの抑制が課題となっている。
【0006】本発明は、上記問題点を除くためになされ
たもので、最適な曝気時間で曝気を行い、曝気の過不足
を解消するとともに曝気に要するエネルギーコストを低
減させ、しかも安定した処理能力を発揮することができ
る汚水処理装置およびその方法を提供することを目的と
するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る汚水処理装
置は、内部に汚水が導入される生物学的反応槽と、この
生物学的反応槽内の汚水に曝気を行う曝気手段と、汚水
中の溶存酸素濃度を検出する溶存酸素濃度検出手段と、
溶存酸素濃度検出手段により検出された溶存酸素濃度の
値に基づいてこの溶存酸素濃度を所定の値に保持すべく
曝気量を制御しかつ曝気を停止可能な曝気制御手段とを
備えた汚水処理装置において、所定時間ごとに汚水の硝
化状態を物理的性質に基づいて検出する硝化検出手段
と、予め導かれた硝化の過程により変化する物理的性質
の変化曲線に発現し硝化完了と推定される第1の特性に
基づいて、曝気時、上記硝化検出手段により検出された
データを上記第1の特性と比較判別して硝化の完了を判
定し、硝化完了判定時、信号を曝気制御手段に出力し曝
気を停止させる判定手段とを設けたものである。
【0008】さらに、本発明に係る汚水処理方法は、生
物学的反応槽の内部に汚水を導入し、この生物学的反応
槽内の汚水に曝気を行うとともに、汚水中の溶存酸素濃
度を検出し、上記検出された溶存酸素濃度の値に基づい
てこの溶存酸素濃度を所定の値に保持すべく曝気量を制
御しかつ曝気を停止可能な汚水処理方法において、所定
時間ごとに汚水の硝化状態を物理的性質に基づいて検出
し、予め導かれた硝化の過程により変化する物理的性質
の変化曲線に発現し硝化完了と推定される第1の特性に
基づいて、曝気時、検出された硝化状態のデータを上記
第1の特性と比較判別して硝化の完了を判定し、硝化完
了判定時、曝気を停止させるようにしたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態について説明する。図1は、本発明に係る汚水
処理装置の一実施の形態を示す概念図である。本発明の
一実施の形態に係る汚水処理装置2は、図1に示すよう
に、図示しない一次処理槽でスクリーン等の濾過材を通
過した汚水が流入管3を介して流入口4から導入される
二次処理槽(生物学的反応槽)5と、この二次処理槽5
で処理された処理水を外部に排出する排出口6と、曝気
装置7と、曝気装置7の曝気ポンプ9の駆動を制御する
自動制御装置(曝気制御手段)10とを備えている。曝
気装置7は、二次処理槽5内の底部に設けられたエア噴
出部8と、このエア噴出部8に接続されエアをエア噴出
部8に送り込む曝気ポンプ9とを備えている。自動制御
装置10には、外部から流入水の状態を検出した検出信
号が入力されると、予め入力されたプログラムに基づい
て曝気のオン・オフおよび曝気量を制御する中央演算処
置装置(以下、CPUと称す)21が設けられる。本願
発明の汚水処理装置およびその方法は、汚水を連続して
流入させて汚水を処理する連続流入タイプにも、汚水流
入後一旦流入を停止し槽内に貯留された汚水を処理する
回分式タイプにも適用される。従って、二次処理槽5
は、連続流入式の反応槽としても、あるいは、回分式の
反応槽としても用いられる。
【0010】また、二次処理槽5には、流入水中の溶存
酸素濃度(以下、DOと称す)を検出する溶存酸素濃度
検出装置(溶存酸素濃度検出手段)11が設けられる。
溶存酸素濃度検出装置11は、流入水中のDOを検出す
るとその検出信号を自動制御装置10のCPU21に送
出するようになっている。CPU21は、曝気時に溶存
酸素濃度検出装置11からの検出信号に基づいて、自動
制御装置10を通じて、流入水中のDOが一定値(例え
ば、本実施の形態では2mg/L)を保つようにエアの送
風量を制御して曝気を行うようになっている。
【0011】この汚水処理装置2は、流入水の物理的性
質を示す酸化還元電位(以下、ORPと称す)を検出
し、所定時間ごとに(本実施の形態では1分ごと、つま
り1分ごとに検出して、5回の平均値(過去5分間の平
均値)を算出するようにしている。)流入水の硝化状態
を数値により検出する酸化還元電位検出装置(硝化検出
手段)20を備えている。そして、上記CPU21は、
判定手段としての役割も果たし、この酸化還元電位検出
装置20により検出された値に基づいて、ORP値の変
化曲線における硝化完了と見なされる特性(第1の特
性)を読み取り、この第1の特性に基づいて硝化の未了
又は完了を判定し、硝化完了判定時、曝気停止信号を自
動制御装置10に出力し、曝気を停止させるようになっ
ている。また、CPU21は、曝気停止時、酸化還元電
位検出装置20により脱窒完了と見なされる特性(第2
の特性)を読み取った場合、自動制御装置10に曝気開
始信号を出力し、曝気を開始させるようになっている。
【0012】ところで、本発明者らは、後述する実施例
に記載した実験結果から、曝気中にDO濃度を一定に保
持すべく自動制御した場合、酸化還元電位(ORP)の
計測値を経時的に結んで得られる変化曲線が、図2
(A)に示すように、開始から急速に立ち上がってピー
クに達し(図2(A)のL1および屈曲点P1参照)、
このピークである屈曲点P1では、アンモニア性窒素
(NH-N)濃度(図2の(B)参照)がほぼ0となるこ
とを見いだした。さらに、ORPの変化曲線はこの屈曲
点P1以降ほぼ一定値を保ち(図2(A)のL2参照、
DOは2mg/L前後で変動)、次に、急激な勾配(図2
(A)のL3(DOがほぼ0、NO>0で脱窒の進行を
示す)参照)を描いて低下し、脱窒完了時点を示す屈曲
点P2(DOがほぼ0、NOがほぼ0)から緩やかな勾
配(図2(A)のL4(脱窒完了状態の継続を示す)参
照)を描いて再び低下している。
【0013】図2の(B)は、上記実験の際、同時にア
ンモニア性窒素(NH-N)(図2(B)の黒丸で示され
た線参照)と硝酸性および亜硝酸性窒素(NO-N)(図
2(B)の白抜き丸で示された線参照)との濃度の変化
を経時的に調べたものである。図2の(A)、(B)か
ら明らかなように、曝気開始後ほぼ35分後には、処理
開始前、3.5mg/L弱の値を示すアンモニア性窒素濃度
が、ほぼゼロとなり(図2(B)参照)、処理開始前、
ほぼゼロであった硝酸性窒素濃度は2mg/L前後で最大の
値に上昇している。このことから、流入水の硝化が完了
していることがわかる。つまり、流入水中のアンモニア
の酸化の開始から完了までの過程が示されていることが
わかる。
【0014】そして、上述のように、この硝化完了の時
点が、すなわち、アンモニア性窒素(NH-N)濃度がほ
ぼ0となる時点が、酸化還元電位(ORP)の変化曲線
のうち、ほぼピークに達した時点(図2(A)の屈曲点
P1参照)に対応している。すなわち、曝気中にDOを
一定値に自動制御した場合、硝化完了時点でORPがピ
ークに達し、それ以降ほぼ一定値を保つことを見いだし
た。本願発明では、硝化完了の検出をORPがピークに
達した時点で硝化完了と判定するようにしている。つま
り、屈曲点P1が硝化完了と判定する第1の特性に相当
し、屈曲点P2が脱窒完了と判定する第2の特性に相当
するようになっている。
【0015】自動制御装置10は、曝気時、DOを一定
値(本実施の形態の場合2mg/L)に保持するよう自動制
御するとともに、CPU21は、酸化還元電位検出装置
20により所定時間(例えば1分間)ごとに検出された
ORPの計測値のうち、最新の値(最新の5分間につい
て1分間当たりの平均値)と前回の値(1分前から数え
た5分間について1分間当たりの平均値)との差を演算
し、演算された差がほぼ所定値(本実施の形態ではほぼ
0。)となる場合か、または、これら差が所定値に近い
所定の範囲内となる場合が繰り返されると、第1の特性
(硝化完了の特性)の発現と読み取り、硝化完了と判定
し、自動制御装置10に曝気停止信号を出力するように
なっている。つまり、流入水のORPがピークに達した
場合、または、ほぼピークが維持された場合、硝化完了
と見なすようになっている。ほぼピークが維持された場
合、すなわち、ほぼピークがある時間維持されるのを硝
化完了と見なすのは、判定をより確実にするためであ
る。
【0016】なお、上記演算された差が所定値に近い所
定の範囲内となる場合とは、例えば、1分平均として
1.0以下、1.2以下というように、また5分平均と
して5以下、6以下というように0に近い数値と0との
範囲内にあることをいう。これは、設置されたセンサの
検出性能や汚水の質により検出された数値に差が生じる
ことがあるためである。
【0017】曝気停止後、二次処理槽5内では、酸素の
供給が絶たれて嫌気状態の環境となり、以降、亜硝酸塩
または硝酸塩は活性汚泥中の脱窒菌の作用により分解さ
れて窒素ガスN(NOやNOも副次的には生成される)
に変化する。図2(B)の硝酸性窒素濃度が2mg/L前後
の最大値から徐々に低下してゆき、ほぼゼロとなる部分
を参照されたい。
【0018】なお、図2(B)で一旦ゼロとなったアン
モニア性窒素濃度がDOがゼロになって以降徐々に上昇
するのは、流入水が二次処理槽5に連続的に流入してい
ることを示す。曝気停止後、CPU21が酸化還元電位
検出装置20により検出されたORPの値から屈曲点P
2に相当する第2の特性(脱窒完了時の特性)を読み取
った場合、脱窒完了とみなされ、CPU21は、自動制
御装置10に曝気開始信号を送り再び曝気が開始され
る。こうして曝気と曝気停止が交互に繰り返されて間欠
的に自動運転され、硝化完了の判定に基づいて曝気が停
止され、脱窒完了の判定に基づいて曝気が開始されるよ
うになっている。
【0019】次に、上記実施の形態に係る汚水処理装置
を用いた汚水処理方法について、汚水処理装置2の作用
に基づいて説明する。図示しない一次処理槽でスクリー
ン等の濾過材を通過した流入水は、図1に示すように、
流入管3を介して流入口4から二次処理槽5に導入され
る。曝気の自動制御を始めるにあたり、まず自動制御装
置10により強制的に曝気開始信号を送出し、曝気を開
始する。曝気装置7は自動制御装置10からの指令信号
に基づき曝気ポンプ9を駆動させ、エア噴出部8から二
次処理槽5内の流入水にエアを噴出させて酸素を供給す
る。
【0020】そして、溶存酸素濃度検出装置11が流入
水中のDOを検出してその検出信号をCPU21に送出
すると、CPU21は検出信号に基づいて自動制御装置
10により曝気ポンプ9を制御し、流入水中のDOが一
定値(例えば、本実施の形態では2mg/L)を保つよう
にエアの送風量を制御して曝気を行うようになってい
る。
【0021】曝気開始時、流入水は、図2の(B)のグ
ラフに示すように、アンモニア性窒素濃度が高く、硝酸
性窒素はほぼゼロとなっている。すなわち、流入水はま
だ硝化が行われていない状態にある。DO値が一定に保
たれて曝気が継続すると、流入水に含まれるアンモニア
性窒素は、曝気により供給される酸素により亜硝酸性窒
素へ、さらに亜硝酸性窒素がさらに酸化され硝酸性窒素
へと変化する。酸化還元電位検出装置20は、曝気中の
流入水のORPを検出して検出信号をCPU21に送出
する。CPU21は、検出された値に基づいて硝化の未
了又は完了を判定し、硝化完了判定時、曝気停止信号を
自動制御装置10に出力し、曝気を停止させる。硝化完
了か否かの判定は、ORPがピークに達した時点、また
は、ピークがほぼ維持された状態で硝化完了と判定する
ようにしている。
【0022】すなわち、曝気時、酸化還元電位検出装置
20により所定時間(例えば1分間)ごとに検出された
ORPの計測値のうち、最新の値と前回の値との差を演
算し、演算された差がほぼ0となる場合、または、これ
ら差が0と0に近い数値の範囲内(例えば1.0以下、
1.2以下)となるのが所定回数(例えば、5回)繰り
返される場合、自動制御装置10に曝気停止信号を出力
するようになっている。このため、第1の特性は、流入
水のORPがピークに達した場合、または、流入水のO
RPがピークに達しほぼピークが維持される場合のいず
れか一方により決定され、この第1の特性を読み取る
と、硝化完了と見なして曝気が停止されるようになって
いる。なお、酸化還元電位検出装置20の検出間隔は、
1分に限らず適宜設定してもよいことはいうまでもな
い。また、硝化完了と判定する回数も5回に限定される
ものではなく、適宜設定してもよいことはいうまでもな
い。
【0023】曝気停止後、二次処理槽5内では、酸素の
供給が絶たれて嫌気状態の環境となり、亜硝酸性窒素ま
たは硝酸性窒素は活性汚泥中の脱窒菌の作用により分解
されて窒素ガスNに変化し、図2の(B)に示すよう
に、硝酸性窒素濃度がほぼゼロとなり脱窒が完了する。
そして、CPU21は、酸化還元電位検出装置20によ
り検出されたORPの計測値から脱窒完了と見なされる
屈曲点P2に特有の特性(第2の特性)を読み取ると、
自動制御装置10に曝気開始信号を送出し、曝気装置7
により再び曝気が開始される。このようにして曝気と非
曝気が間欠的に自動制御されて行われる。
【0024】このように、本実施の形態に係る汚水処理
方法では、硝化完了時点を検出して曝気を停止させるよ
うにしたので、無駄な曝気エネルギーの消費を抑えるこ
とができる。また、自動運転で曝気を間欠的に行うこと
ができるので、人手に頼らずとも最適なモードで汚水処
理を行うことができる。
【0025】
【実施例】図4は、実験を行った実験装置の概要を示す
模式図である。室内実験の条件は、(1)用いた処理方
式:活性汚泥法による連続流入、連続流出システム、
(2)槽の構成と容積:生物反応槽72リットル、下流
側沈殿槽8リットル、(3)滞留時間:生物反応槽内で
16〜24時間、(4)人工汚水の組成:BOD 143〜
217 mg/L、T−N 27 〜 40 mg/L、T−P 3.3 〜 5.9
mg/L、(5)水温条件: 17 〜 28 ℃である。実験装
置のうち、上記実施の形態と同一または相当部分には同
一符号を付して説明する。実験装置42は、図4に示す
ように、人工汚水30と水道水31をポンプ32,33
で混合槽(撹拌槽)34に吸い上げ、攪拌機35で良く
混合して、自然落下で二次処理槽(曝気槽)5へ連続流
入させた。人工汚水30は、スキムミルク(1.4〜1.7g/
L)、塩化アンモニウム(NHCl:0.36〜0.4g/L)、炭酸
水素ナトリウム(NaHCO:0.51〜0.55g/L)、リン酸2水
素カリウム(KHPO:0.03〜0.033g/L)を水に溶かして
作った。二次処理槽5への流入水の水質は、人工汚水と
水道水の流入比率で調整した。
【0026】実験装置42は、図4に示すように、混合
槽34から流入管3を介して流入水が導入される72リ
ットルの容積の二次処理槽5と、この二次処理槽5で処
理された処理水を外部に排出する排出口6と、曝気装置
7とを備えている。排出口6の下流側には8リットルの
容積の沈殿槽36が設けられる。
【0027】曝気装置7は、二次処理槽5内の底部に設
けられたエア噴出部8と、このエア噴出部8に接続され
エアをエア噴出部8に送り込む曝気ポンプ9(9A〜9
D)と、曝気ポンプ9(9A〜9D)の駆動を制御する
自動制御装置(曝気制御手段)としてのコンピュータ1
0とを備えている。曝気装置7は、複数の曝気ポンプ9
A〜9D(本実施の形態の場合、4台)が流量計15を
介してエア噴出部8に接続される。曝気ポンプ9A〜9
Dはそれぞれ継電器16およびD/A変換機17を介し
てコンピュータ10に電気的に接続される。コンピュー
タ10は、内蔵されたCPU21からの指令信号に基づ
いて、曝気ポンプ9A〜9Eの動作のオン・オフおよび
曝気ポンプ動作時には、動作するポンプの数を選択し曝
気量を制御するようになっている。流量計15は、後述
する増幅器13およびA/D変換機14と電気的に接続
され、曝気量を計測しそのデータをコンピュータ10に
出力するようになっている。コンピュータ10は流量計
15から送られてきた曝気量のデータを記憶するように
なっている。
【0028】また、二次処理槽5には、溶存酸素濃度検
出装置11と酸化還元電位検出装置20が設けられる。
溶存酸素濃度検出装置11は、DOを検出するDOセン
サ12と、DOセンサ12と電気的に接続された増幅器
13と、増幅器13と電気的に接続され増幅されたDO
センサ12からの電気信号が入力されるとともに、入力
された信号をA/D変換してコンピュータ10に出力す
るA/D変換機14とを備えて構成される。溶存酸素濃
度検出装置11は、流入水中のDOを検出するとその検
出信号をコンピュータ10に送出するようになってい
る。コンピュータ10は、曝気時に溶存酸素濃度検出装
置11からの検出信号に基づいて、流入水中のDOが一
定値(例えば、本実施の形態では2mg/L)を保つよう
に送風量を制御して曝気を行うようになっている。
【0029】酸化還元電位検出装置20は、ORPを検
出するORPセンサ22と、このORPセンサ22と電
気的に接続された増幅器13と、増幅器13と電気的に
接続され増幅されたORPセンサ22からの電気信号が
入力されるとともに、入力された信号をA/D変換して
コンピュータ10に出力するA/D変換機14とを備え
て構成される。符号37は二次処理槽5に設けられた攪
拌機である。また、二次処理槽5には、pH、MLSS、水温
センサなども設置して必要時間間隔でモニタリングでき
るようにした。実験装置を以上の如く構成し、実験を行
った。
【0030】実験では、ORP曲線の変化特性を調べる
ため、曝気時間を1時間30分、非曝気時間を6時間3
0分(一日4.5時間曝気)にそれぞれ固定して実験を
行った。図2の(A)および(B)はその実験における
二次処理槽5内の水質挙動を示した図である。
【0031】ORP曲線の変化を見れば、図2の
(A)、(B)のように、曝気開始時点からDOととも
にORP値が急に上がるが、ある時点でピーク(屈曲点
P1)に達して以降は、ほとんど変化がなかった。ま
た、曝気を止めると急に下がるが(図2(A)のL3参
照)、ある程度時間が経つと、平らな区間が現れた後、
また急に下がり始める屈曲点P2(Nitrate knee)が現
れ、以降再び緩やかに下がり続ける(図2(A)のL4
参照)。NH-Nは、曝気を始めた時点から急に低下しつ
つほぼ35分くらいで、NH-N濃度が0.0mg/Lになって
硝化が終了し(屈曲点P1参照)、その後、曝気を停止
し、DO濃度が0.0mg/LになるまでNH-N濃度がほぼ0.0
mg/Lを維持していく。
【0032】逆に、NO-Nは、曝気を始めた時点から急
に上がり続けたあと、NH-N濃度が0.0mg/Lになった時
点でほぼ頭打ちになり、DO濃度が0.0mg/Lになった後
は下がり続けて、屈曲点P2以降は0.0mg/Lになってい
る。屈曲点P1は、ORPが268mV〜288mV(平均280m
V)の間で現れた。また、屈曲点P2は44mV〜83mV(平
均68mV)で現れた。
【0033】その他1日6時間曝気(1時間曝気、3時
間非曝気のサイクル)の場合は263mV〜283mV(平均272m
V)、1日4時間曝気(1時間曝気、5時間非曝気)の
場合は263mV〜278mV(平均267mV)、1日2時間曝気
(0.5時間曝気、5.5時間非曝気)の場合は293mV
〜312mV(平均301mV)で屈曲点P1が、また、上記曝気
サイクル条件のそれぞれについて、88mV〜127mV(平均10
7mV)、39mV〜63mV(平均56mV)、49mV〜73mV(平均58mV)で
屈曲点P2が現れるなど、条件によって異なる値を示し
た。このことからORPの値自体を基準に硝化の完了を
判定するより、屈曲点P1検出により硝化完了を判定し
て曝気を制御するように構成することが望ましい。
【0034】1サイクル当たり1時間曝気の場合、(1
日12時間、1日10時間、1日8時間、1日6時間、
1日4時間)BODの除去率が98%以上を維持し、屈
曲点P1で硝化も終了したため、ORP曲線の屈曲点P
1以降の曝気は、無駄な曝気になる。従って、屈曲点P
1を自動的に検出して曝気を停止すれば、曝気時間の最
適な制御ができる。
【0035】図3は上記実験結果に基づいて、ORP値
の変化曲線が屈曲点P1の変化特性を検出した場合、硝
化完了と判定して曝気を停止させるようにし、ORP値
の変化曲線が屈曲点P2の変化特性を検出した場合、脱
窒完了と判定して曝気を再開させるようにして自動制御
を行い、その際の二次処理槽5において検出された各成
分の濃度とORPの変化を示す図である。この自動制御
による汚水処理の実験の結果、窒素は93〜96%の高
い除去率を示した。他にはBOD、COD、TOCもそ
れぞれ98〜99%、89〜95%、91〜97%の高
い除去率を示した。送風量も連続曝気に比べ56.4〜
59.2%節減できた。
【0036】図5は、二次処理槽に流入水を連続的に流
入させないで一旦貯留し、貯留された流入水の処理完了
後、二次処理槽から外部に処理水を全量排出するように
した回分式処理システム(バッチ方式)について行った
実験結果を示すグラフである。実験は、二次処理槽5に
流入水を一旦貯留した後、連続的な流入を行わず、貯留
された流入水の処理を行う点で上記実施例と異なってい
る。この実験では、二次処理槽5内に貯留された汚水に
対し75分間強制曝気させ、かつ、曝気中、DO値も2
mg/L の一定値に保持するよう制御して処理を行った。
図5は、槽内の処理水に対しORP値(mV)、DO、ア
ンモニア性窒素および硝酸性窒素の各濃度(mg/L)など
の水質挙動を時間を追って計測した結果を示している。
【0037】図5から明らかなように、ORP曲線の変
化を見れば、図2の(A)および図3に示すように、曝
気開始時点からORP値が急に上がるが、ある時点でピ
ーク(屈曲点P1)に達して以降は、あまり大きな変化
が見られない。また、曝気を止めると、しばらくほぼ平
坦な曲線を示すが、DO値がほぼ0になると、緩やかな
勾配で下がり続ける。このように、NH-Nは、曝気を始
めた時点から急に低下しつつ40分くらいで、NH-N濃
度が0.0mg/Lになって硝化が終了(屈曲点P1)し、そ
の後、曝気を停止し、DO濃度が0.0mg/LになるまでNH
-N濃度がほぼ0.0mg/Lを維持して終了した。
【0038】逆に、NO-N(NO+NO-N)は、曝気を
始めた時点から急に上がり続けたあと、NH-N濃度が0.
0mg/Lになった時点で頭打ちになり、DO濃度が0.0mg/L
になった後は徐々に下がり続けてゆく。この回分式タイ
プの処理システムでは、上記連続流入タイプの汚水処理
システムと異なり、槽内の処理水は処理が終わるまで新
たな汚水の流入がないので、アンモニア性窒素濃度の上
昇がない。この回分式タイプの処理システムにおける実
験では、曝気時間をあえて長くしたので、屈曲点P2で
見られたような特有の変化の発現はなかった。以上のこ
とから明らかなように、回分式の処理システムにおいて
も、ORP曲線の屈曲点P1以降の曝気は、無駄な曝気
になる。従って、屈曲点P1を自動的に検出して曝気を
停止すれば、DOが0になるまでの時間およびそれ以降
の脱窒に要する時間も短縮することができ、曝気時間の
最適な制御ができる。
【0039】なお、上記実施の形態では、硝化完了の判
定を行うに当たり、計測値の差を求めてORP値がピー
クに達する時点、あるいは、ピークが維持される状態を
硝化完了と見なしているが、これに限られるものではな
く、ORP値を経時的に計測して得られたORP曲線か
ら硝化時の特性となる屈曲点P1の変化曲線の特性を導
き、この特有な変化曲線の特性を予めコンピュータ10
に記憶させ、この特性と計測して得られたORP値をデ
ータ処理した結果を比較判別し、変化曲線の特性を読み
取った場合、硝化完了と判定するようにしてもよい。
【0040】また、上記実施の形態では、連続流入タイ
プの場合、脱窒完了を示す屈曲点P2に表れる特性を予
めコンピュータ10に記憶させ、計測して得られたOR
P値をデータ処理してこのデータ処理した結果と、屈曲
点P2に表れる第2の特性(緩やかな勾配を描いてOR
P値が低下してゆく特性)とを比較判別し、屈曲点P2
特有の特性を読み取った場合、曝気を再開させるように
しているがこれに限られるものではなく、曝気停止時、
ORP値が脱窒完了を示す予め設定した所定値以下とな
った場合、曝気を再開させるようにしてもよい。
【0041】さらに、上記実施の形態では、硝化検出手
段をORP検出装置により構成しているがこれに限られ
るものではなく、物理的性質から硝化完了および脱窒完
了を検出できるものであればよいことはいうまでもな
い。また、上記実施の形態では、DO値を常に一定(2
mg/L)に保持するように自動制御しているが、必ずしも
2mg/Lという数値に限定されるものではなく、一定に保
持するようにすればよく、流入水の水質、二次処理槽の
容積、温度、流入量等を考慮して適宜設定されることは
いうまでもない。なお、DOを一定値に制御しなけれ
ば、硝化完了とみなす屈曲点P1は発現しにくい。
【0042】また、上記実施の形態では、酸化還元電位
(ORP)はアンモニア性窒素の硝化時硝化の過程が進
むと上昇するという点に着目し、硝化検出手段としての
酸化還元電位検出装置20がORP値を検出するように
しているが、これに限られるものではなく、硝化の過程
と関連性を持って変化する他の物理的性質を利用しても
よいことはいうまでもない。上記実施の形態および実施
例で酸化還元電位検出装置を用い、物理的性質のうち電
位を検知するようにしたのは、水の挙動をより正確にか
つ安定して把握することができ、また、装置自体が安価
に入手できることなどを勘案したものである。さらに、
上記実施例で見られるように、本願発明の汚水処理装置
およびその方法は、連続流入タイプでも回分式タイプで
も適用可能であることはいうまでもない。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る汚水処
理装置は、内部に汚水が導入される生物学的反応槽と、
この生物学的反応槽内の汚水に曝気を行う曝気手段と、
汚水中の溶存酸素濃度を検出する溶存酸素濃度検出手段
と、溶存酸素濃度検出手段により検出された溶存酸素濃
度の値に基づいてこの溶存酸素濃度を所定の値に保持す
べく曝気量を制御しかつ曝気を停止可能な曝気制御手段
とを備えた汚水処理装置において、所定時間ごとに汚水
の硝化状態を物理的性質に基づいて検出する硝化検出手
段と、予め導かれた硝化の過程により変化する物理的性
質の変化曲線に発現し硝化完了と推定される第1の特性
に基づいて、曝気時、上記硝化検出手段により検出され
たデータを上記第1の特性と比較判別して硝化の完了を
判定し、硝化完了判定時、信号を曝気制御手段に出力し
曝気を停止させる判定手段とを設けたので、最適な時間
で曝気を行うことができ、曝気に要するエネルギーコス
トを低減させることができる。
【0044】また、本発明に係る汚水処理方法は、生物
学的反応槽の内部に汚水を導入し、この生物学的反応槽
内の汚水に曝気を行うとともに、汚水中の溶存酸素濃度
を検出し、上記検出された溶存酸素濃度の値に基づいて
この溶存酸素濃度を所定の値に保持すべく曝気量を制御
しかつ曝気を停止可能な汚水処理方法において、所定時
間ごとに汚水の硝化状態を物理的性質に基づいて検出
し、予め導かれた硝化の過程により変化する物理的性質
の変化曲線に発現し硝化完了と推定される第1の特性に
基づいて、曝気時、検出された硝化状態のデータを上記
第1の特性と比較判別して硝化の完了を判定し、硝化完
了判定時、曝気を停止させるようにしたので、曝気と曝
気停止を最適な時間間隔で連続的に自動運転することが
でき、曝気に要するエネルギーコストを低減させるとと
もに処理能力を安定させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る汚水処理装置を示
す概念図である。
【図2】(A)、(B)はそれぞれ図4に示す汚水処理
装置により行った実験の結果を示すグラフである。
【図3】図4の汚水処理装置を自動制御により動作させ
た際のDO, NH-N, NO-NおよびORPを示すグラフであ
る。
【図4】実験を行った本発明の一実施例に係る汚水処理
装置の概念図である。
【図5】図4の汚水処理装置を用い、回分式の処理シス
テムにより行った実験の結果を示すグラフである。
【図6】曝気処理における従来例と本願発明との異同を
示す図である。
【符号の説明】
5 二次処理槽(生物学的反応槽) 7 曝気装置(曝気手段) 11 溶存酸素濃度検出装置(溶存酸素濃度検出手
段) 10 自動制御装置(曝気制御手段) 20 酸化還元電位検出装置(硝化検出手段) 21 CPU(判定手段) P1 屈曲点(第1の特性)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金 ▲ヒュン▼中 大韓民国京畿道水原市長安區芭長洞558− 19 Fターム(参考) 4D028 BB01 BC18 BD08 BD16 CA09 CB01 CC07 CD01 4D040 BB08 BB67 BB91 BB92

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に汚水が導入される生物学的反応槽
    と、この生物学的反応槽内の汚水に曝気を行う曝気手段
    と、汚水中の溶存酸素濃度を検出する溶存酸素濃度検出
    手段と、溶存酸素濃度検出手段により検出された溶存酸
    素濃度の値に基づいてこの溶存酸素濃度を所定の値に保
    持すべく曝気量を制御しかつ曝気を停止可能な曝気制御
    手段とを備えた汚水処理装置において、 所定時間ごとに汚水の硝化状態を物理的性質に基づいて
    検出する硝化検出手段と、予め導かれた硝化の過程によ
    り変化する物理的性質の変化曲線に発現し硝化完了と推
    定される第1の特性に基づいて、曝気時、上記硝化検出
    手段により検出されたデータを上記第1の特性と比較判
    別して硝化の完了を判定し、硝化完了判定時、信号を曝
    気制御手段に出力し曝気を停止させる判定手段とを設け
    たことを特徴とする汚水処理装置。
  2. 【請求項2】 判定手段は、予め導かれた脱窒の過程に
    より変化する物理的性質の変化曲線に発現し脱窒完了と
    推定される第2の特性に基づいて、非曝気時、硝化検出
    手段により検出されたデータを、上記第2の特性と比較
    判別して脱窒の完了を判定し、脱窒完了判定時、信号を
    曝気制御手段に出力し曝気を開始させることを特徴とす
    る請求項1に記載の汚水処理装置。
  3. 【請求項3】 硝化検出手段を酸化還元電位の値を所定
    時間ごとに検出するように構成し、判定手段を、曝気
    時、硝化検出手段により検出された所定時間ごとの酸化
    還元電位の値がピークに達したか否かを判別し、ピーク
    を判別した場合、硝化完了と判定するように構成したこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の汚水処理装
    置。
  4. 【請求項4】 判定手段は、曝気時、硝化検出手段によ
    り検出された所定時間ごとの酸化還元電位の値のうち、
    最新の値と前回の値との差を演算し、演算された差がほ
    ぼ0となるか、または、0に近い所定範囲内にある場
    合、硝化完了と判定するように構成したことを特徴とす
    る請求項3に記載の汚水処理装置。
  5. 【請求項5】 判定手段を、曝気時、硝化検出手段によ
    り検出された所定時間ごとの酸化還元電位の値がピーク
    に達した後、ピークに近い値を所定回数繰り返したか否
    かを判別し、繰り返しを判別した場合、硝化完了と判定
    するように構成したことを特徴とする請求項3に記載の
    汚水処理装置。
  6. 【請求項6】 判定手段は、曝気時、硝化検出手段によ
    り検出された所定時間ごとの酸化還元電位の値のうち、
    最新の値と前回の値との差を演算し、演算された差がほ
    ぼ0となるのを所定回数繰り返すか、または、0に近い
    所定範囲内に所定回数繰り返して含まれる場合、硝化完
    了と判定するように構成したことを特徴とする請求項5
    に記載の汚水処理装置。
  7. 【請求項7】 生物学的反応槽は、汚水を連続して流入
    させて汚水を処理する連続流入式の反応槽と、汚水流入
    後一旦流入を停止し槽内に貯留された汚水を処理する回
    分式の反応槽とのいずれか一方が用いられることを特徴
    とする請求項1ないし6のうちいずれか1に記載の汚水
    処理装置。
  8. 【請求項8】 生物学的反応槽の内部に汚水を導入し、
    この生物学的反応槽内の汚水に曝気を行うとともに、汚
    水中の溶存酸素濃度を検出し、上記検出された溶存酸素
    濃度の値に基づいてこの溶存酸素濃度を所定の値に保持
    すべく曝気量を制御しかつ曝気を停止可能な汚水処理方
    法において、 所定時間ごとに汚水の硝化状態を物理的性質に基づいて
    検出し、予め導かれた硝化の過程により変化する物理的
    性質の変化曲線に発現し硝化完了と推定される第1の特
    性に基づいて、曝気時、検出された硝化状態のデータを
    上記第1の特性と比較判別して硝化の完了を判定し、硝
    化完了判定時、曝気を停止させることを特徴とする汚水
    処理方法。
  9. 【請求項9】 予め導かれた脱窒の過程により変化する
    物理的性質の変化曲線に発現し脱窒完了と推定される第
    2の特性に基づいて、非曝気時、検出された硝化状態の
    データを、上記第2の特性と比較判別して脱窒の完了を
    判定し、脱窒完了判定時、曝気を開始させることを特徴
    とする請求項8に記載の汚水処理方法。
  10. 【請求項10】 汚水処理時、生物学的反応槽に汚水を
    連続して流入させて汚水を処理する連続流入式の汚水処
    理方法または汚水流入後一旦流入を停止し槽内に貯留さ
    れた汚水を処理する回分式の汚水処理方法のいずれか一
    方により汚水処理が行われることを特徴とする請求項8
    または9に記載の汚水処理方法。
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