JP2002000219A - 冷凍・解凍しても粘度低下せず、食品素材からの肉汁の流出を防止する液体調味料組成物 - Google Patents
冷凍・解凍しても粘度低下せず、食品素材からの肉汁の流出を防止する液体調味料組成物Info
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Abstract
性が良く、冷凍・解凍による粘度の低下を起こさず、解
凍した時には高粘度に変化し、肉汁の流出と調味料の流
れ落ちを防止できる粘性を持った液体調味料組成を決定
する 【構成】 素材にからめて使用する液体調味料に、増粘
剤として加工澱粉・増粘多糖類・ゼラチンを使用し、糖
度を45〜55%に調整することにより、ゼラチンによ
って得られたゲル構造に冷凍耐性を付与することを特徴
としている。 【効果】 冷凍・解凍した際のゼラチンのゲル構造に冷
凍耐性を付与し、素材からの肉汁の流出と液体調味料の
流れ落ちを防止できる。
Description
生魚などの肉汁の流出し易い食品素材へ、からめること
で使用する半加工食品を開発する場合において冷解凍時
に素材からの肉汁の流出を防止すると同時に、液体調味
料の流れ落ちの問題を解決し、商品価値を高める液体調
味料組成に関するものである。
の一般的な流通方法はチルドもしくは冷凍である。特
に、冷凍による流通手段は、菌数の増加を抑制すること
が出来ることから、年々需要が高まってきている。
した焼肉や魚切身の醤油漬けなどのように、生肉・生魚
に液体調味料をからめた状態で冷凍流通する商品では、
商品の解凍時にいくつかの重要な問題が生じていた。そ
の一つは冷解凍することによって素材から生じる肉汁の
流出、もう一つは液体調味料そのものの素材からの流れ
落ちである。これらの問題を解決するために、従来から
行われていた方法は、液体調味料の25℃での粘性を、
18,000〜20,000mPa・S(同筒回転粘度
計使用、以下mPa・Sの単位はすべてこれに準ずる)
にまで著しく増加させることである。しかしながらこの
方法では、液体調味料を素材にからめる工程中の作業性
が非常に悪く、その付着量も不均一であり、素材からの
肉汁の流出を完全に防止できるものではない。
出を防止する方法として、素材そのものに脱水処理や塩
水処理などを施す方法もあるが、生肉・生魚などの持つ
柔らかな食感やジューシー感が損われてしまう。
ら、冷解凍時における素材からの肉汁の流出を防止する
方法、さらには液体調味料の流れ落ちの問題を解決する
方法としては、からめる液体調味料の粘性を特殊な機能
性を持ったものに改善する必要がある。
比較的滑らかで作業性が良く、冷凍・解凍による粘度の
低下を起こさず、解凍した時には高粘度に変化し、肉汁
の流出と調味料の流れ落ちを防止できる粘性を持った液
体調味料組成物を調整することを目的とする。
高粘度の液体調味料に粘性を付与させる場合、コーンス
ターチなどの天然澱粉を使用するが、冷凍での保管流通
中に澱粉の老化が起こり、粘度の低下が起こる可能性が
多分にあるため、本発明では、化工澱粉で増粘させるこ
とで問題の解決を図った。また、増粘多糖類を安定剤と
して加えることで粘性の補強を行った。さらに、解凍後
の冷蔵保存時に、素材をしっかりとコーティングできる
ような高粘度になるようにゼラチンを添加することで、
肉汁の流出と調味料の流れ落ちを効果的に防止すること
に成功した。
をリン酸で架橋し、変性エーテル、エステル置換した澱
粉誘導体であり、冷凍での経時変化による澱粉の老化を
起こしにくくいため、冷凍・解凍した時の粘度低下もほ
とんど無い。この化工澱粉を液体調味料に2〜5%添加
し増粘させる。
タンガム、グアガム、タマリンドガム、カラギーナンな
どであるが、これに限定するものではなく、これら増粘
多糖類を澱粉により増粘させた液体調味料の安定剤とし
て0.05〜0.5%添加する。
皮などより調整されたものであり、20℃〜30℃位の
温度帯では8,000〜12,000mPa・Sくらい
の適度な流動性を示し、冷凍・解凍後に冷蔵保存する際
の2℃〜10℃の温度帯では30,000〜50,00
0mPa・Sくらいの非常に高い粘度を生じるように液
体調味料へ0.4%〜0.6%添加しておく。
油・味醂・糖類などを配合した液体調味料に良く溶解さ
せ、95℃まで加熱膨潤させる。
冷解凍する場合には、大きな問題が生じる。一般的には
ゼラチンのゲル構造が冷凍により崩壊し、解凍後のゼラ
チンは離水し、ぼろぼろと壊れもろい物性へと変化して
しまう。本発明ではこの問題を、ゼラチンを添加する液
体調味料の糖度を調整し、自由水の割合を減らすことで
解決した。
果糖液糖・水飴・砂糖などの糖類を添加することによっ
て45〜55%に調整することで、ゼラチンによって得
られたゲル構造に冷凍耐性を付与することに成功した。
ることによって体積が増加・凝集し、氷結晶を生じる。
生じた氷結晶は細胞の組織からは遊離しているため、解
凍した際に肉汁となって細胞外へ流出する。この肉汁の
流出によって生肉・生魚などの商品外観が損なわれるば
かりか、素材の美味しさの源である旨味成分の流出をも
招き、商品価値としては著しく低下する。本発明は、化
工澱粉・増粘多糖類の増粘剤の組み合わせに、ゲル化剤
として少量のゼラチンを添加し、冷蔵状態での粘度を著
しく上げてやることで、素材からの肉汁の流出と調味料
の流れ落ちを防止できる液体調味料組成を提供するもの
である。本発明により提供される液体調味料を生肉・生
魚などにからめて冷凍流通・解凍し冷蔵にて保管するこ
とで、商品価値を損なわずに販売が可能となった。
たれのレシピーを記載する。このたれをブリ切身重量に
対し20%量からめ、冷凍・解凍して肉汁の流出、たれ
の流れ落ちを観察したところ、良好な結果が得られた。
下記条件配合を95℃加熱後冷却して試験を行なった。 試験結果 配合1 冷凍・解凍後多量の肉汁の流出、たれの流れ
落ちが見られた。 配合2 冷凍・解凍後若干の肉汁の流出、たれの流れ
落ちが見られた。 配合3 冷凍・解凍後肉汁の流出、たれの流れ落ちが
見られず、冷凍前と同じ状態であった。
凍耐性試験を行なった結果を記載する。糖度を変えて試
験を行ない冷凍・解凍後の粘性の変化を確認した。下記
レシピーの配合品を80℃まで加熱した後、粗熱をとり
冷凍・解凍試験に使用した。試験の結果より糖度につい
ては配合4、配合5の結果が最も好ましい物であった。
よってゼラチンによって得られたゲル構造に冷凍耐性を
持たせられる糖度として45%〜55%の間がもっとも
好ましいものと考えられる。 試験結果 配合1、2 冷凍・解凍後激しい離水が見られた。 配合3 冷凍・解凍後若干の離水が見られた。 配合4、5 冷凍・解凍後離水が見られず、冷凍前と
同じ状態であった。 配合6 糖度が高く、冷凍時においてもゼラチン
のゲル化が起こらなかった。
を生肉・生魚などの肉汁の流出し易い食品素材へからめ
て、冷凍流通・冷蔵販売する場合において、冷解凍時に
素材からの肉汁の流出を防止すると同時に、液体調味料
のそのものの素材からの流れ落ちを防止することによ
り、商品価値を損なわずに販売が可能となる。また従来
の液体調味料と異なり、素材にからめる工程の作業性を
落とさず、付着量も均一にすることが可能となる。
Claims (1)
- 【請求項1】 増粘剤として化工澱粉・増粘多糖類・ゼ
ラチンを使用し、糖度を45〜55%に調整することに
より、ゼラチンによるゲル構造に冷凍耐性を付与した液
体調味料組成。
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