JP2001527405A - 高油分魚飼料ペレットの製造方法 - Google Patents
高油分魚飼料ペレットの製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
高油分魚飼料ペレットの製造方法が提供される。前記方法が、魚飼料ペレットのマトリックスを形成するための基本成分と周囲条件下で固体の添加物との混合物を押出して、多孔性ペレットを成形することを含んでなる。上記添加物は、脂質又は脂肪酸である。次に、油を上記で形成した多孔性ペレットに吸収させて、高油分魚飼料ペレットを製造する。前記添加物が、動物又は植物から得た硬化油か、モノグリセリド、ジグリセリド又はトリグリセリド等の脂質乳化剤であることが好ましい。油を50重量%以下含んでいてもよい得られたペレットは、貯蔵中及び使用中に油漏れを生じるのが極めてまれである。
Description
【発明の詳細な説明】
高油分魚飼料ペレットの製造方法
本発明は、高油分魚飼料ペレットの製造方法に関し、特に、50重量%以下の
油を含有し、貯蔵中及び使用中の油の漏れが少量である上記ペレットに関する。
魚の養殖は、世界の数多くの場所でますます盛んになっている産業である。養
殖魚用飼料は、魚の栄養上の要件を満足する成分を併用して含有するペレットの
形態で通常製造される。これらの要件の一つは、飼料がエネルギー源を含むこと
であり、これがタンパク質、炭水化物、油又はこれらの組み合わせとして飼料に
存在してもよい。一般的に、油は、栄養的に優れており、容易に入手でき、且つ
代替エネルギー源と比較して相対的に安価であることから、エネルギー源の少な
くとも一つとして含有される。
現在使用されている油は、周囲温度で液体である。もしペレットに押出す前に
、顕著な量の油を飼料成分に含有させると、油が押出しプロセスを妨げ、ペレッ
トの強度が相対的に低くなる。一方、油を通常の型の予備成形多孔性ペレットに
適用すると、貯蔵中と、飼料を水に浸漬させて使用する際との両方において、油
が細孔から漏れることが判明した。これは、飼料のエネルギー分が減少すること
、並びに漏れた油が汚染すること及び飼料取扱い設備を故障させることがあるの
で好ましくない。
現在、魚養殖業者から、エネルギー分がさらに増加した魚飼料についての要望
がある。したがって、飼料業者では、油分30重量%以上を有する飼料の製造が
盛んにおこなわれているが、このような高油分飼料は、油漏れの問題が顕著であ
る。
油漏れの問題を解決する種々の方法が提案された。例えば、JP−A−3−1
08454では、通常の魚飼料ペレット形成成分をグリセロール脂肪酸エステル
と10〜50重量%の油の両方と組み合わせて押出し機により混合して、油脂分
が50重量%以下である飼料ペレットを製造することが提案されている。しかし
ながら、押出しの前に、グリセロール脂肪酸エステルと油を比較的高含量で、飼
料配合物に添加すると、押出し工程が困難となったり、一体性の悪いペレットが
製造されたりして、いずれにしても、油漏れの問題を完全に解決するものではな
いことが判明した。同様に、WO95/07028において、予備押出しペレッ
トを、魚油と周囲温度で固体である脂質との加熱混合物で処理することが提案さ
れた。この混合物がペレットの細孔内で冷却して、油が補足された状態の結晶構
造を形成することが教示されている。得られたペレットは、まだある程度油漏れ
の問題があることが判明した。
本発明の目的は、現在入手できるペレット及び特に上記した従来技術に従って
製造されたペレットと比較して、油漏れの傾向が減少した高油分魚飼料ペレット
の製造方法を提供することにある。
本発明の一態様によれば、高油分含有魚飼料ペレットの製造方法であって、
(i)(a)炭水化物源及び/又はタンパク質源を含む魚飼料ペレットのマトリ
ックスを形成するための成分と、
(b)脂質及び脂肪酸から選択される周囲条件下で固体である添加物と、
を含む混合物を押出して多孔性ペレットを形成する工程と、
(ii)油を前記多孔性ペレットに吸収させることにより魚飼料ペレットを製
造する工程と、
を含んでなる製造方法が提供される。
魚飼料ペレットのマトリックスを形成するための成分は、通常使用されている
ものでよく、特に、炭水化物源及び/又はタンパク質源などがある。好ましくは
、これらの成分は、炭水化物源とタンパク質源の両方を含有するものである。こ
のような成分としては、例えば、魚ミール、大豆ミール又は肉ミール等のミール
;小麦、グルテン又はトウモロコシ等のシリアルがある。また、デンプンを、バ
インダーとして作用するようにした加工デンプンの形態で含有させることもでき
る。また、上記成分は、通常栄養の面から魚に必要なビタミン類及びミネラルも
含む。
上記マトリックス成分を、周囲条件下、すなわち、圧力約0.1MPa及び温
度約20℃下で固体である添加物と混合する。この添加物は、脂質又は脂肪酸で
ある。適当な脂質には、動物又は植物源の硬化油、例えば、硬化魚油、硬化大豆
油、硬化ヒマワリ油又は硬化ヤシ油などがある。また、脂質は、脂質型乳化剤、
例えば、モノグリセリド、ジグリセリド又はトリグリセリドでもよい。このよう
な脂質型乳化剤の適当な一例として、グリセロールモノステアレートがある。適
当な脂肪酸には、ステアリン酸又はパルミチン酸などがある。
マトリックス成分と添加物とを、得られた混合物が添加物を好ましくは0.1
〜10重量%、より好ましくは1〜6重量%、最も好ましくは1.5〜4重量%
含むように混合する。
押出しに先だって、混合物を、通常の予備状態調節に付してもよい。予備状態
調節では、飼料の乾燥成分と液体成分とを、加熱状態か周囲温度で、予備状態調
節装置に別個に導入し、そこで、連続的に混合し、加熱し、熱水及び/又はスチ
ームを注入することにより湿気を与える。予備状態調節中に乾燥飼料に添加した
水及びスチームを強力混合すると、飼料成分のクッキングが開始する。予備状態
調節は、魚飼料ペレットの製造において長年利用されてきた。ほとんどの予備状
態調節器は、放射状に適当な位置に固定したパドルを備えた回転軸からなる一つ
又は二つの混合/運搬要素を含む。予備状態調節に使用される装置は、大気圧又
は加圧チャンバーを含む。
予備状態調節を使用する場合には、典型的な使用温度は、75〜95℃の範囲
である。湿気は、予備状態調節器に入る乾燥飼料成分の5〜30重量%の量で成
分に添加する。また、予備状態調節器のチャンバーに、魚油等の油を少量添加す
ることもできる。この場合、油は、予備状態調節器に供給される他の飼料成分の
乾燥重量に対して、好ましくは0.5〜20重量%、より好ましくは1〜10重
量%及び最も好ましくは2〜5重量%の量を添加してもよい。
次に、任意に予備状態調節した混合物を押出して、多孔性ペレットを形成する
。この混合物を、バレル部とスクリューとからなる押出機アセンブリに導く。こ
こで、最終的に最終製品の特性に影響を及ぼす原料又は予備状態調節した配合物
の主要な変換が生じる。魚飼料製造業者において使用される押出し機は、一般的
にー軸スクリュー型又は二軸スクリュー型に分類される。両方の設計において、
最終製品特性は、スクリュー及びバレルの輪郭、スクリュー速度、処理条件、例
えば、温度及び湿分、原料特性並びにダイ/ナイフの選択によって影響される。
押出し機及び押出し条件の適当な選択法は、当業者に周知である。混合物を予備
状
態調節しなかった場合には、水、スチーム又は油等の液体を、押出し機のバレル
に直接添加する。この段階で油を混合物に添加する場合には、予備状態調節に関
連して上記した量を添加する。また、油をある割合で、予備状態調節器と押出し
機の両方に、総添加量が上記した範囲の一つ以上となるように添加することもで
きる。
得られた多孔性ペレットにおいては、脂質又は脂肪酸添加物が、炭水化物及び
/又はタンパク質様成分が基本乾燥飼料混合物に存在する油受容性親油性構造を
形成すると思われる。これらの構造は、後で、続いての油吸収工程において多孔
性ペレットに吸収された油を引きつけ及び保持する。
押出ペレットの密度は、約200〜800g/cm3、好ましくは約500g
/cm3である。このようなペレットの平均細孔サイズは、好ましくは10〜5
0μm、より好ましくは約20〜40μmである。
続いての工程で、油を多孔性ペレットに吸収させて、本発明の高油分魚飼料ペ
レットを調製する。この油は、単一成分であっても、別個の油成分の混合物であ
ってもよい。特に、油は、魚油、例えば、メンヘイデン(ニシン科Brevoo
tia族の魚)油、ヘリング(ニシン科Clupeidaeの魚)油又はカラフ
トシシャモ油でよい。
油を多孔性ペレットに吸収させる工程において、多孔性飼料ペレット1重量部
を、油0.05〜1.0重量部、好ましくは0.1〜0.5重量部、最も好まし
くは0.3〜0.45重量部と配合させる。この量は、得られる魚飼料ペレット
の所望の油含量に応じて適宜調整される。
押出した飼料ペレットは、押出し直後に油を添加してもよいし、あるいはしば
らく貯蔵してから油添加工程に付してもよい。飼料ペレットへの油の添加は、混
合、浸漬、噴霧、塗布又はいずれかの他の手段によって実施できる。例えば、油
の添加は、飼料ペレットと油を、常圧下ドラム中で回転混合に付することにより
実施できるが、この操作は、高圧又は減圧下で実施してもよい。
本発明の好ましい態様によれば、油の添加は、周囲圧力未満の圧力及び特にD
E−A−2 933 261、EP−A−0 556 883又はGB−A−2
232 573のいずれかに記載のような真空塗布により実施される。これらの
公報に記載されている添加方法は、引用により本明細書の開示の一部とされる。
このような方法は、比較的多量の油を添加して飼料ペレットに吸収できるので好
ましい。したがって、押出しペレットをまず減圧に付し、同時に又は続いて、ペ
レットに油を接触させることが好ましい。この工程中に加える圧力は、約1〜5
0kPa、好ましくは10〜30kPaである。油をペレットに吸収する添加工
程は、30秒〜30分、より好ましくは1〜5分実施する。この工程に適当な商
業用装置は容易に入手でき、一つの具体例として、Dorit Maschin
en Handels社製の「Vario Vac」(商標)として販売されてい
る装置がある。減圧下で油を多孔性ペレットに吸収させた後、圧力を周囲圧力に
戻す。この圧力の増加により、油が多孔性飼料ペレットの内部に押し込まれる。
本発明の特に好ましい一態様によれば、多孔性ペレットに油を真空塗布する工
程をさらに一回以上反復して、さらに油をペレットに吸着させる。この場合、別
個の真空塗布工程を、同様に実施してよい。真空塗布工程間に雰囲気を大気圧に
戻してもよいが、第二の真空を加える前又は続いての真空塗布工程の前に、大気
圧未満の圧力に増加することもできる。
油の塗布は、得られた魚飼料ペレットの総油量が10〜50重量%、より好ま
しくは20〜50重量%、最も好ましくは30〜40重量%となるように実施す
る。
得られたペレットを詳細に結晶解析した結果、添加物と油との間には結晶構造
が形成されていないことが明らかとなった。したがって、本発明により提供され
るペレットに液状油を補足する機構は、WO95/07028に準じて製造した
ペレットにおけるものとは基本的に異なることは明白である。
本発明のさらなる態様によれば、上記の方法により得ることができる高油分魚
飼料ペレットが提供される。さらに、上記した高油分魚飼料ペレットを調製する
ことと、その後このようなペレットを魚に給餌すること、を含んでなる魚の養殖
方法も提供される。本発明により提供される魚飼料ペレットは、アジ科ブリ族の
魚、タイ科の食用魚、オヒョウ、オオヒラメ及びそれに似たカレイ科の魚、シマ
アジ、コイ、マス、ウナギ、ナマズを含むいずれかの種類の養殖魚、又は最も好
ましくはサケに給餌できる。
本発明により供給される高油分魚飼料ペレットは、従来の入手できる魚飼料よ
りも油漏れレベルが低く、特にJP−A−3−108454及びWO95/07
028の方法に準じて製造した魚飼料ペレットよりも油漏れレベルが低い。した
がって、本発明により提供されるペレットは、貯蔵中及び使用中に油の損失がほ
とんどない点で有利である。これは、経済的及び環境的の両方の面で有利である
ことを意味している。
本発明を、以下の実施例及び比較例により、より詳細に説明するが、これらは
添付の請求の範囲の範囲を限定するものではない。
実施例
以下の処方により、魚飼料ペレットA〜Eを調製した。
飼料A(比較例)
飼料B(比較例)
飼料C〜E(本発明) ミール、シリアル、バインダー、ビタミン及びミネラルを含む基本成分を、混
合物の総重量に対して3重量%の魚油とともに混合することにより、飼料A〜E
の各々を調製した。さらに、飼料C〜Eの場合、グリセロールモノステアレート
3重量%を、それそれ3重量%、5重量%又は8重量%の魚油とともに、予備状
態調節装置に添加した。次に、飼料を、予備状態調節器に入れる乾燥飼料混合物
の重量に対して18重量%の水とともに約85℃の温度で予備状態調節した。予
備状態調節中に加えた圧力は、約0.25MPaであった。
次に、予備状態調節した混合物に、さらにスチーム及び水を添加して、Wen
ger TX−57二軸スクリュー押出機(325kg/時間で運転)を用いて
押出した。得られたペレットは、直径9mm、長さ11mmであり、概略円筒形
状であった。次に、含水率約22重量%の得られた押出しペレットを乾燥機を通
過させ、そこで、含水率を約7重量%に減少させた。
次に、まずペレットに真空約20kPaを加え、魚油をペレットに噴霧し、真
空を開放して大気圧とした後、第二真空塗布工程においてこれらの工程を反復す
ることにより、押出しペレットに油を真空塗布した。第二真空塗布工程後、ペレ
ットは、使用できる状態となる。飼料Bの場合、WO95/07028の教示に
準じて、油を、硬化ナタネ油の混合物3重量%と組み合わせた加熱混合物として
適用した。油混合物に硬化ナタネ油をより多量に含有させても最終ペレットにお
ける漏れ防止効果をさらには向上させないことが判明した。このようなことから
、硬化ナタネ油3重量%(最終ペレット中0.8重量%に等価)を添加すること
に
より、WO95/07028の教示内の最適な結果が得られることが分かった。
次に、飼料A〜Eの各々からの油漏れの程度を、以下の方法により測定した。
まず、供試飼料約5gを、ペトリ皿中の濾紙上に配置した。袋貯蔵の影響を刺激
するために、次に、150gの重りを、ひっくり返してペレット上に載せたペト
リ皿のふたの上に配置した。次に、皿を、40℃のヒートキャビン中に一晩置い
た。同時に、濾紙だけを備えた対照皿を調製して、湿分の蒸発による濾紙からの
重量損失についての測定及び漏れの計算における補償に用いた。次に、濾紙の重
量の増加に基づいて、採取した飼料ペレットの初期重量の百分率として漏れを計
算した。
下表に、飼料A〜Eについておこなった油漏れの結果を示す。 上記結果から明らかなように、添加物を含有しない飼料Aの吸収油の損失率は
、39重量%を超える。これと比較して、概ねWO95/07028に準じて配
合した飼料Bの吸収油の損失率は、約25重量%でしかない。一方、本発明に準
じて配合した飼料C〜Eは、吸収油の漏れ率が顕著に小さく、特に、予備状態調
節器に油を添加した飼料は、比較飼料A及びBと比較して、油漏れ率は極めて低
レベルである。このように相対的に低レベルの油漏れは、従来技術に基づいては
予測できないものである。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項
【提出日】平成11年4月9日(1999.4.9)
【補正内容】
製造されたりして、いずれにしても、油漏れの問題を完全に解決するものではな
いことが判明した。同様に、WO95/07028において、予備押出しペレッ
トを、魚油と周囲温度で固体である脂質との加熱混合物で処理することが提案さ
れた。この混合物がペレットの細孔内で冷却して、油が補足された状態の結晶構
造を形成することが教示されている。得られたペレットは、まだある程度油漏れ
の問題があることが判明した。
本発明の目的は、現在入手できるペレット及び特に上記した従来技術に従って
製造されたペレットと比較して、油漏れの傾向が減少した高油分魚飼料ペレット
の製造方法を提供することにある。
本発明の一態様によれば、油10〜50重量%を含んでなる魚飼料ペレットの
製造方法であって、
(i)(a)炭水化物源及び/又はタンパク質源を含む魚飼料ペレットのマトリ
ックスを形成するための成分と、
(b)脂質及び脂肪酸から選択される周囲条件下で固体である添加物と、
を含む混合物を押出して多孔性ペレットを形成する工程と、
(ii)油を前記多孔性ペレットに吸収させることにより魚飼料ペレットを製
造する工程と、
を含んでなる製造方法が提供される。
魚飼料ペレットのマトリックスを形成するための成分は、通常使用されている
ものでよく、特に、炭水化物源及び/又はタンパク質源などがある。好ましくは
、これらの成分は、炭水化物源とタンパク質源の両方を含有するものである。こ
のような成分としては、例えば、魚ミール、大豆ミール又は肉ミール等のミール
;小麦、グルテン又はトウモロコシ等のシリアルがある。また、デンプンを、バ
インダーとして作用するようにした加工デンプンの形態で含有させることもでき
る。また、上記成分は、通常栄養の面から魚に必要なビタミン類及びミネラルも
含む。
上記マトリックス成分を、周囲条件下、すなわち、圧力約0.1MPa及び温
度約20℃下で固体である添加物と混合する。この添加物は、脂質又は脂肪酸で
ある。適当な脂質には、動物又は植物源の硬化油、例えば、硬化魚油、硬化大豆
油、硬化ヒマワリ油又は硬化ヤシ油などがある。また、脂質は、脂質型乳化剤、
特許請求の範囲
1.油10〜50重量%を含んでなる魚飼料ペレットの製造方法であって、
(i)(a)炭水化物源及び/又はタンパク質源を含む魚飼料ペレットのマトリッ
クスを形成するための成分と
(b)脂質及び脂肪酸から選択される周囲条件下で固体である添加物と、
を含む混合物を押出して多孔性ペレットを形成する工程と、
(ii)油を前記多孔性ペレットに吸収させることにより魚飼料ペレットを製
造する工程と、
を含んでなる製造方法。
2.前記マトリックス形成成分が、ミール、シリアル及びデンプンのうちの一
つ以上を含む、請求項1に記載の方法。
3.前記添加物が、硬化ナタネ油、硬化魚油、硬化大豆油、硬化ヒマワリ油及
び硬化ヤシ油から選択される脂質である、請求項1又は2に記載の方法。
4.前記添加物が、モノグリセリド、ジグリセリド又はトリグリセリドから選
択される脂質乳化剤である、請求項1又は2に記載の方法。
5.前記添加物が、ステアリン酸及びパルミチン酸から選択される脂肪酸であ
る、請求項1又は2に記載の方法。
6.前記工程(i)で押出された混合物が、添加物0.1〜10重量%を含む
、前記請求項のいずれかに記載の方法。
7.前記工程(i)で押出された混合物が、添加物1〜6重量%を含む、請求
項6に記載の方法。
8.前記工程(i)で押出された混合物が、油0.5〜20重量%をさらに含
む、前記請求項のいずれかに記載の方法。
9.前記油が、魚油である、前記請求項のいずれかに記載の方法。
10.前記工程(ii)において前記油を前記ペレットに真空塗布法により吸収
させる工程を含んでなる、前記請求項のいずれかに記載の方法。
11.油のペレットへの真空塗布を二回以上実施する、請求項11に記載の方法
。
12.前記請求項のいずれかに記載の方法により得られる油10〜50重量%含
んでなる、魚飼料ペレット。
13.請求項1〜11に記載の高油分魚飼料ペレットを製造すること、及び前記
ペレットを魚に給餌すること、を含んでなる魚の養殖方法。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.高油分含有魚飼料ペレットの製造方法であって、 (i)(a)炭水化物源及び/又はタンパク質源を含む魚飼料ペレットのマトリ ックスを形成するための成分と (b)脂質及び脂肪酸から選択される周囲条件下で固体である添加物と、 を含む混合物を押出して多孔性ペレットを形成する工程と、 (ii)油を前記多孔性ペレットに吸収させることにより魚飼料ペレットを製 造する工程と、 を含んでなる製造方法。 2.前記マトリックス形成成分が、ミール、シリアル及びデンプンのうちの一 つ以上を含む、請求項1に記載の方法。 3.前記添加物が、硬化ナタネ油、硬化魚油、硬化大豆油、硬化ヒマワリ油及 び硬化ヤシ油から選択される脂質である、請求項1又は2に記載の方法。 4.前記添加物が、モノグリセリド、ジグリセリド又はトリグリセリドから選 択される脂質乳化剤である、請求項1又は2に記載の方法。 5.前記添加物が、ステアリン酸及びパルミチン酸から選択される脂肪酸であ る、請求項1又は2に記載の方法。 6.前記工程(i)で押出された混合物が、添加物0.1〜10重量%を含む 、前記請求項のいずれかに記載の方法。 7.前記工程(i)で押出された混合物が、添加物1〜6重量%を含む、請求 項6に記載の方法。 8.前記工程(i)で押出された混合物が、油0.5〜20重量%をさらに含 む、前記請求項のいずれかに記載の方法。 9.魚飼料ペレットの総油量が10〜50重量%となるように前記工程(ii )において十分な油を多孔性ペレットに吸収させる工程を含んでなる、前記請求 項のいずれかに記載の方法。 10.前記油が、魚油である、前記請求項のいずれかに記載の方法。 11.前記工程(ii)において前記油を前記ペレットに真空塗布法により吸 収させる工程を含んでなる、前記請求項のいずれかに記載の方法。 12.油のペレットへの真空塗布を二回以上実施する、請求項11に記載の方法 。 13.前記請求項のいずれかに記載の方法により得られる、高油分含有魚飼料ペ レット。 14.請求項1〜12に記載の高油分魚飼料ペレットを製造すること、及び前記 ペレットを魚に給餌すること、を含んでなる魚の養殖方法。
Applications Claiming Priority (3)
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GB9708925A GB2324701B (en) | 1997-05-01 | 1997-05-01 | Method for preparing high oil content fish feed pellets |
GB9708925.4 | 1997-05-01 | ||
PCT/EP1998/002503 WO1998049904A2 (en) | 1997-05-01 | 1998-04-28 | Method for preparing high oil content fish feed pellets |
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Publication Number | Publication Date |
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JP (1) | JP2001527405A (ja) |
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GB (1) | GB2324701B (ja) |
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Cited By (1)
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