JP2954341B2 - 新規な養魚用飼料の製造法 - Google Patents
新規な養魚用飼料の製造法Info
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- JP2954341B2 JP2954341B2 JP2334454A JP33445490A JP2954341B2 JP 2954341 B2 JP2954341 B2 JP 2954341B2 JP 2334454 A JP2334454 A JP 2334454A JP 33445490 A JP33445490 A JP 33445490A JP 2954341 B2 JP2954341 B2 JP 2954341B2
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- Apparatuses For Bulk Treatment Of Fruits And Vegetables And Apparatuses For Preparing Feeds (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は養魚用飼料の製造法に関する。更に詳しく
は、魚の捕食率の向上、給餌による自家汚染防止等に優
れた養魚用飼料の製造法に関するものである。
は、魚の捕食率の向上、給餌による自家汚染防止等に優
れた養魚用飼料の製造法に関するものである。
〔従来の技術及びその課題〕 近年、我が国の漁業は、経済水域設定等の国際的な制
約によって漁場は著しく狭められている。この為、タ
イ、ハマチ、ヒラメ、アジ、トラフグ、ギンザケ等の海
面養殖による養魚が盛んになっている。しかし、現在、
海面養殖の飼料としては、多獲魚であるイワシ、サバ、
サンマ、アミエビ等をミンチ、切断或いはそのままの形
状で投与している為に、水溶性栄養成分の溶出が多く、
かつミンチ等は水中での散逸が多い為、魚の捕食率が低
い。
約によって漁場は著しく狭められている。この為、タ
イ、ハマチ、ヒラメ、アジ、トラフグ、ギンザケ等の海
面養殖による養魚が盛んになっている。しかし、現在、
海面養殖の飼料としては、多獲魚であるイワシ、サバ、
サンマ、アミエビ等をミンチ、切断或いはそのままの形
状で投与している為に、水溶性栄養成分の溶出が多く、
かつミンチ等は水中での散逸が多い為、魚の捕食率が低
い。
また、最近は魚粉、油粕、穀類、糖類、栄養剤(ビタ
ミン類、ミネラル類)及びその他の養魚用飼料原料(モ
イストペレット又はオレゴンペレットと称する)が急速
に普及してきたが、各養殖業者の製造方法がまちまちで
あり、成型した飼料ペレットも海面に投与すると崩れや
すく、餌の散逸もあり、また浮遊性がないので魚に摂餌
されなり飼料ペレットが沈下し、養殖海面を汚染するの
で自家汚染防止も限界にある。
ミン類、ミネラル類)及びその他の養魚用飼料原料(モ
イストペレット又はオレゴンペレットと称する)が急速
に普及してきたが、各養殖業者の製造方法がまちまちで
あり、成型した飼料ペレットも海面に投与すると崩れや
すく、餌の散逸もあり、また浮遊性がないので魚に摂餌
されなり飼料ペレットが沈下し、養殖海面を汚染するの
で自家汚染防止も限界にある。
また、ハマチ、タイ、ヒラメ等を代表とする海産魚の
うち、特にタイの飼料として多用されている飼料及び内
水面養殖での飼料でのハードペレットと呼称される固形
ペレットがあるが、給餌に際し、水面に投与すると極短
時間に崩壊し散逸するので魚の捕食率が低くなるという
欠点がある。これは配合飼料を粉体のまま圧縮成型した
ものであり、粘結剤或いは魚に必要な量の脂肪分の添加
ができず、別途生餌或いはモイストペレット等を給餌す
ることが多い。この結果、給餌による自家汚染を誘発
し、海洋汚染防止効果は期待できない状況となってい
る。
うち、特にタイの飼料として多用されている飼料及び内
水面養殖での飼料でのハードペレットと呼称される固形
ペレットがあるが、給餌に際し、水面に投与すると極短
時間に崩壊し散逸するので魚の捕食率が低くなるという
欠点がある。これは配合飼料を粉体のまま圧縮成型した
ものであり、粘結剤或いは魚に必要な量の脂肪分の添加
ができず、別途生餌或いはモイストペレット等を給餌す
ることが多い。この結果、給餌による自家汚染を誘発
し、海洋汚染防止効果は期待できない状況となってい
る。
また、モイストペレットの粘結剤としてカルボキシメ
チルセルロースナトリウム(以下CMCと略記する)、ア
ルギン酸ナトリウム等の水溶性高分子を使用することは
特公昭41−13773号公報に記載されている。
チルセルロースナトリウム(以下CMCと略記する)、ア
ルギン酸ナトリウム等の水溶性高分子を使用することは
特公昭41−13773号公報に記載されている。
しかし、これらの水溶性高分子を使用したモイストペ
レットは粘結力、耐海水性が弱く、海水中に投入する短
時間で膨潤し、粘結力が低下して崩壊してしまう。従っ
て魚の摂餌による湧出流の為、生簀外への餌の散逸が著
しく、魚の捕食率の低下を招くと共に漁場を汚染して好
ましくない。
レットは粘結力、耐海水性が弱く、海水中に投入する短
時間で膨潤し、粘結力が低下して崩壊してしまう。従っ
て魚の摂餌による湧出流の為、生簀外への餌の散逸が著
しく、魚の捕食率の低下を招くと共に漁場を汚染して好
ましくない。
更に、モイストペレットは硬さが不足なため、切口等
が崩れやすく、粉化が発生し好ましくない上に、製造時
に餌箱に収納した時に自重により変形し全体が団子状と
なり、給餌作業が困難となる。また、造粒時には配合物
の混合混練を充分に行なわないと満足な製品が得られな
いことと、粘結剤を加えることにより、吸水力を高めて
硬さを得ているが、半面経時安定性に欠け、短時間で軟
化し崩れやすい。
が崩れやすく、粉化が発生し好ましくない上に、製造時
に餌箱に収納した時に自重により変形し全体が団子状と
なり、給餌作業が困難となる。また、造粒時には配合物
の混合混練を充分に行なわないと満足な製品が得られな
いことと、粘結剤を加えることにより、吸水力を高めて
硬さを得ているが、半面経時安定性に欠け、短時間で軟
化し崩れやすい。
近時、一般的に実施されている一時冷凍後、再解凍し
て給餌する場合や、造粒成型後やや長い時間が経過した
ものは成型ペレットの軟化が激しく、最悪の場合には投
餌できない状態になることが多い。
て給餌する場合や、造粒成型後やや長い時間が経過した
ものは成型ペレットの軟化が激しく、最悪の場合には投
餌できない状態になることが多い。
また、ハードペレットは良好に投餌できるが、栄養的
な欠陥と水中での崩壊性が高く、散逸しやすいという欠
点を有する。
な欠陥と水中での崩壊性が高く、散逸しやすいという欠
点を有する。
また、ペットフード等の製造に使用される一軸エクス
トルーダーを使用し、澱粉及びグルテン等を添加して成
型するエクスパンションペレット(EPと称される加圧加
熱式成型品)が製造されているが、成型時に油脂添加が
できず、給餌前に成型ペレットに油脂を吸着させる必要
があることと、エクスパンディングタイプのため給餌す
ると海面で浮き、生簀外への流出が大きい。また、後吸
着させた油脂はペレット内に練り込まれていないのでペ
レットから離脱しやすく海面を著しく汚染する。
トルーダーを使用し、澱粉及びグルテン等を添加して成
型するエクスパンションペレット(EPと称される加圧加
熱式成型品)が製造されているが、成型時に油脂添加が
できず、給餌前に成型ペレットに油脂を吸着させる必要
があることと、エクスパンディングタイプのため給餌す
ると海面で浮き、生簀外への流出が大きい。また、後吸
着させた油脂はペレット内に練り込まれていないのでペ
レットから離脱しやすく海面を著しく汚染する。
養魚用飼料を製造するにあたって、二軸エクストルー
ダーを使用することは種々検討されているが、現在の食
品成型用及びプラスチック成型用の二軸エクストルーダ
ーを使用すると加圧される成型部(ダイ又はノズルと呼
ばれる)とスクリュー先端部との間の空隙で潤滑性を増
した材料の摩擦による軟化が激しく、極端な場合は液状
となり成型部を通過しなくなる。
ダーを使用することは種々検討されているが、現在の食
品成型用及びプラスチック成型用の二軸エクストルーダ
ーを使用すると加圧される成型部(ダイ又はノズルと呼
ばれる)とスクリュー先端部との間の空隙で潤滑性を増
した材料の摩擦による軟化が激しく、極端な場合は液状
となり成型部を通過しなくなる。
第3図は従来の二軸エクストルーダーのダイプレート
部の一例を示す部分断面略示図である。ダイ3とスクリ
ュー1の先端部の空隙9まで送られてきた材料がスクリ
ュー先端部との摩擦により発熱し、材料が軟化しやすく
なる。軟化した材料は押し出し圧力の伝達がし難くな
り、ますます発熱し材料は液状化する。養魚飼料材料の
場合はこの現象が顕著であり、図に示すような従来の二
軸エクストルーダーでは養魚飼料材料の成形は困難であ
る。
部の一例を示す部分断面略示図である。ダイ3とスクリ
ュー1の先端部の空隙9まで送られてきた材料がスクリ
ュー先端部との摩擦により発熱し、材料が軟化しやすく
なる。軟化した材料は押し出し圧力の伝達がし難くな
り、ますます発熱し材料は液状化する。養魚飼料材料の
場合はこの現象が顕著であり、図に示すような従来の二
軸エクストルーダーでは養魚飼料材料の成形は困難であ
る。
また従来の二軸エクストルーダーには先端部が最先端
を頂点とする円錐形のものもあり、成型部も円錐形に切
り込まれており、この成型部の成型孔が最も圧縮される
部分となるが、養魚飼料製造の場合は、材料のアルファ
化による粘結力付与と、その他通常養魚用に使用される
粘結剤の機能を発揮させるために水を添加し混練する必
要があるので、水を添加する。また、ツインスクリュー
にもかかわらず成型部(ノズル)はシングルであるた
め、高にノズル通過圧が必要である。しかし、前記の様
に養魚飼料材料の場合は摩擦により軟化するので、押出
圧が得られず混練した材料はノズルを通過することがで
きない。故に摩擦による発熱が益々大きくなり、極端な
場合は飼料材料が液状になり、成型不可能となる。
を頂点とする円錐形のものもあり、成型部も円錐形に切
り込まれており、この成型部の成型孔が最も圧縮される
部分となるが、養魚飼料製造の場合は、材料のアルファ
化による粘結力付与と、その他通常養魚用に使用される
粘結剤の機能を発揮させるために水を添加し混練する必
要があるので、水を添加する。また、ツインスクリュー
にもかかわらず成型部(ノズル)はシングルであるた
め、高にノズル通過圧が必要である。しかし、前記の様
に養魚飼料材料の場合は摩擦により軟化するので、押出
圧が得られず混練した材料はノズルを通過することがで
きない。故に摩擦による発熱が益々大きくなり、極端な
場合は飼料材料が液状になり、成型不可能となる。
また、現在求められている油脂多量添加柔軟ペレット
は15重量%以上の油脂添加が必要であるが、従来の二軸
エクストルーダーでは6重量%の油脂添加が限界であ
り、6重量%以上の油脂を添加すると実用に必要な硬さ
と粘結力を付与した成型ペレットを得ることは困難であ
る。
は15重量%以上の油脂添加が必要であるが、従来の二軸
エクストルーダーでは6重量%の油脂添加が限界であ
り、6重量%以上の油脂を添加すると実用に必要な硬さ
と粘結力を付与した成型ペレットを得ることは困難であ
る。
更に、油脂添加量を6重量%以下とし、実用に供する
成型ペレットが成型できたとしても設備の能力が極端に
低下して工場生産には適しないことと、製造時もかなり
不安定な運転になり、好ましくない。
成型ペレットが成型できたとしても設備の能力が極端に
低下して工場生産には適しないことと、製造時もかなり
不安定な運転になり、好ましくない。
本発明者らは上記の問題点を解決すべく鋭意研究の結
果、水溶性粘結剤或いは澱粉等を添加した配合飼料を製
造するに際して、スクリュー先端部分とダイ部分の構造
を変更した二軸エクストルーダーを使用することによっ
て、軟質で良好な養魚用ペレットを工場生産できること
を見出し、本発明を完成するに至った。
果、水溶性粘結剤或いは澱粉等を添加した配合飼料を製
造するに際して、スクリュー先端部分とダイ部分の構造
を変更した二軸エクストルーダーを使用することによっ
て、軟質で良好な養魚用ペレットを工場生産できること
を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、生餌を使用しない養魚用油脂多量
添加型粉末飼料を水溶性の粘結剤及び/又は熱可塑性の
乳化剤を使用して造粒するに際して、スクリュー先端部
の円錐部を除いてこれにスクリューと同軸で回転する同
径の掻取翼を取り付けたスクリューと、上記スクリュー
先端部の掻取翼を収容し得る凹部を有するダイ孔を備え
たダイとを含む二軸エクストルーダーを使用して造粒す
ることを特徴とする養魚用飼料の製造法を提供するもの
である。
添加型粉末飼料を水溶性の粘結剤及び/又は熱可塑性の
乳化剤を使用して造粒するに際して、スクリュー先端部
の円錐部を除いてこれにスクリューと同軸で回転する同
径の掻取翼を取り付けたスクリューと、上記スクリュー
先端部の掻取翼を収容し得る凹部を有するダイ孔を備え
たダイとを含む二軸エクストルーダーを使用して造粒す
ることを特徴とする養魚用飼料の製造法を提供するもの
である。
本発明は二軸エクストルーダーのスクリュー先端部及
びダイ部の構造を改良したものを使用することによっ
て、従来型の二軸エクストルーダーでは困難であった油
脂多量添加型であって、生餌を使用しない養魚用飼料原
料を成型し、柔軟で崩壊し難いペレットを得るものであ
る。
びダイ部の構造を改良したものを使用することによっ
て、従来型の二軸エクストルーダーでは困難であった油
脂多量添加型であって、生餌を使用しない養魚用飼料原
料を成型し、柔軟で崩壊し難いペレットを得るものであ
る。
即ち、本発明の改良した構造の二軸エクストルーダー
を用いることによって、摩擦による材料の液状化を防止
し、処理飼料を常に一定の圧力で成型部(ダイ)を通過
させ、安定適な飼料への油脂多量添加を可能にしたもの
である。
を用いることによって、摩擦による材料の液状化を防止
し、処理飼料を常に一定の圧力で成型部(ダイ)を通過
させ、安定適な飼料への油脂多量添加を可能にしたもの
である。
以下、本発明を図面に基づいて説明する。
本発明に係わる二軸エクストルーダーの一例を第1図
に示す。第1図において1はスクリュー、2は掻取翼取
付部、3はダイ、4は掻取翼、5はカッター、6はダイ
孔、7はシリンダー、8はダイ取付板を表す。
に示す。第1図において1はスクリュー、2は掻取翼取
付部、3はダイ、4は掻取翼、5はカッター、6はダイ
孔、7はシリンダー、8はダイ取付板を表す。
本発明に係わる二軸エクストルーダーは、スクリュー
先端部の円錐部を除き、これにスクリュー1と同径の掻
取部を設けたものである。かかる掻取部は掻取翼取付部
2と掻取翼4からなる。また、成型部(ダイ部)3もス
クリューに対応する凹部を有する構造とし、この凹部の
中へ掻取翼4が収容されるようになっている。この様に
することにより、混練材料がダイ孔6を通過する直前に
掻取翼のまわりに空隙が設けられるので、ダイ通過に必
要な圧力が一定になるまで送られてきた材料がこれにス
トックされることになる(以下この空隙をストックホー
ルということもある)。従って、摩擦による発熱もなく
なり、材料の軟化も起こらない。また、この空隙に充填
された混練材料はダイ孔6通過直後に押出方向とは直角
にカッター5により掻き取りがなされるのでより一層の
均一化が達成される。この様に本発明によれば常に一定
の硬さを持った良好な成型ペレットが得られるものであ
る。かかる改良二軸エクストルーダーを用いた場合は摩
擦しながら押出すことがないので、より多くの添加水或
いは油脂を使用することが可能になり、また、成型部
(ダイ)も各スクリューの前面に取り付けることになる
ので製造能力も向上する。
先端部の円錐部を除き、これにスクリュー1と同径の掻
取部を設けたものである。かかる掻取部は掻取翼取付部
2と掻取翼4からなる。また、成型部(ダイ部)3もス
クリューに対応する凹部を有する構造とし、この凹部の
中へ掻取翼4が収容されるようになっている。この様に
することにより、混練材料がダイ孔6を通過する直前に
掻取翼のまわりに空隙が設けられるので、ダイ通過に必
要な圧力が一定になるまで送られてきた材料がこれにス
トックされることになる(以下この空隙をストックホー
ルということもある)。従って、摩擦による発熱もなく
なり、材料の軟化も起こらない。また、この空隙に充填
された混練材料はダイ孔6通過直後に押出方向とは直角
にカッター5により掻き取りがなされるのでより一層の
均一化が達成される。この様に本発明によれば常に一定
の硬さを持った良好な成型ペレットが得られるものであ
る。かかる改良二軸エクストルーダーを用いた場合は摩
擦しながら押出すことがないので、より多くの添加水或
いは油脂を使用することが可能になり、また、成型部
(ダイ)も各スクリューの前面に取り付けることになる
ので製造能力も向上する。
本発明に用いられる改良二軸エクストルーダー機は従
来非常に困難とされていた多量の油脂添加を可能にする
と共に、油脂添加により添加水量を減じることが可能に
なるので、含水比率の高い成型ペレットの場合も水分活
性が抑制される効果もあり、防黴及び耐腐敗性を高める
効果もある。
来非常に困難とされていた多量の油脂添加を可能にする
と共に、油脂添加により添加水量を減じることが可能に
なるので、含水比率の高い成型ペレットの場合も水分活
性が抑制される効果もあり、防黴及び耐腐敗性を高める
効果もある。
従来、モイストペレット(生餌ミンチと配合飼料の併
用品)は養殖場での現地製造により提供されるため、生
餌種或いは生餌の使用比率が各養殖場で異なる為に一定
の品質の飼料ペレットが得られないという欠点があり、
育成した養殖魚の味覚、肉質等も大幅に異なる。また、
各養殖業者が設備を設置することになり経費負担が大き
い。また、モイストペレットは水分が多いので、保存性
が極端に低く、給餌に際し取扱いが面倒である。
用品)は養殖場での現地製造により提供されるため、生
餌種或いは生餌の使用比率が各養殖場で異なる為に一定
の品質の飼料ペレットが得られないという欠点があり、
育成した養殖魚の味覚、肉質等も大幅に異なる。また、
各養殖業者が設備を設置することになり経費負担が大き
い。また、モイストペレットは水分が多いので、保存性
が極端に低く、給餌に際し取扱いが面倒である。
淡水魚用の乾燥ペレットがcpmタイプ(カリフォルニ
アペレットミル社)の成型機で製造されているが、少な
い水分(蒸気で供給する)のため、機械的に強力な加圧
が必要であり、水溶性粘結剤或いは液状油脂の添加は困
難である。この方法では、海産魚、特にヒラメ、ハマ
チ、トラフグ等の雑食性でない魚類が必要とする柔軟性
を持った成型ペレットは得られない。また、このタイプ
の成型ペレットは給餌に際し、極短時間で吸水崩壊し散
逸するので海面汚染防止には効果が期待されない。
アペレットミル社)の成型機で製造されているが、少な
い水分(蒸気で供給する)のため、機械的に強力な加圧
が必要であり、水溶性粘結剤或いは液状油脂の添加は困
難である。この方法では、海産魚、特にヒラメ、ハマ
チ、トラフグ等の雑食性でない魚類が必要とする柔軟性
を持った成型ペレットは得られない。また、このタイプ
の成型ペレットは給餌に際し、極短時間で吸水崩壊し散
逸するので海面汚染防止には効果が期待されない。
本発明の特徴としては、高蛋白質配合飼料をを使用し
その配合飼料に小量の水及び多量の油脂を同時に造粒機
に供給しつつ柔軟性を持った成型ペレットを製造するの
を可能にしたことが挙げられる。
その配合飼料に小量の水及び多量の油脂を同時に造粒機
に供給しつつ柔軟性を持った成型ペレットを製造するの
を可能にしたことが挙げられる。
本発明に用いられる熱可塑性乳化剤としては食品添加
物及び飼料添加物として認可されているもので、常温で
固体であり、比較的融点の低いものが挙げられる。例え
ば商品名「レオドール TW−S120」「レオドール TW−S3
20」等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル
が挙げられる。また、商品名「レオドール MS−50」
「レオドール −60」等のグリセリン脂肪酸エステル、
及びしょ糖脂肪酸エステルが挙げられる。
物及び飼料添加物として認可されているもので、常温で
固体であり、比較的融点の低いものが挙げられる。例え
ば商品名「レオドール TW−S120」「レオドール TW−S3
20」等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル
が挙げられる。また、商品名「レオドール MS−50」
「レオドール −60」等のグリセリン脂肪酸エステル、
及びしょ糖脂肪酸エステルが挙げられる。
本発明において、養魚飼料原料としては通常の成分を
用いることができる。魚粉は養魚飼料として使用されれ
もので、大別してホワイトフィッシュミール、ブラウン
フィッシュミールの二種類があり、代表的な動物性蛋白
質源である。この他に適宜使用される動物性蛋白質とし
ては肉粉、骨粉、フェザーミール、血粉、脱脂粉乳、南
極オキアミミール、イカミール等がある。
用いることができる。魚粉は養魚飼料として使用されれ
もので、大別してホワイトフィッシュミール、ブラウン
フィッシュミールの二種類があり、代表的な動物性蛋白
質源である。この他に適宜使用される動物性蛋白質とし
ては肉粉、骨粉、フェザーミール、血粉、脱脂粉乳、南
極オキアミミール、イカミール等がある。
また、植物性蛋白質としては油粕、穀類、槽糖類、大
豆粕或いは大豆粉、澱粉類、グルテンミール等が使用さ
れる。
豆粕或いは大豆粉、澱粉類、グルテンミール等が使用さ
れる。
ビタミン類としてはB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビ
タミンB12、ビタミンC、ナイアシン、イノシトール、
パラアミノ安息香酸等が使用され、ミネルラ類といては
りん、カルシウム、カリウム、ナトリウム等が必要に応
じて配合される。
タミンB12、ビタミンC、ナイアシン、イノシトール、
パラアミノ安息香酸等が使用され、ミネルラ類といては
りん、カルシウム、カリウム、ナトリウム等が必要に応
じて配合される。
魚種によって飼料の摂餌状況が異なるので、成型ペレ
ットの物性(比重、沈降速度、柔軟性等)が容易に調節
可能な設備が必要であり、本発明に係わる改良二軸エク
ストルーダーを用いることにより達成される。また、カ
ロリー源である油脂分については高価な固形油脂を使用
する必要はなく、一般に使用されているフィードオイル
(タラ肝油、イワシオイル等)で充分であり、配合飼料
に対して6〜30重量%添加することにより軟質で水中で
の保型性の良好な養魚用ペレットが得られる。
ットの物性(比重、沈降速度、柔軟性等)が容易に調節
可能な設備が必要であり、本発明に係わる改良二軸エク
ストルーダーを用いることにより達成される。また、カ
ロリー源である油脂分については高価な固形油脂を使用
する必要はなく、一般に使用されているフィードオイル
(タラ肝油、イワシオイル等)で充分であり、配合飼料
に対して6〜30重量%添加することにより軟質で水中で
の保型性の良好な養魚用ペレットが得られる。
本発明においては改良された二軸エクストルーダーを
使用することにより任意の量の水及び油脂を添加するこ
とが可能になり、摩擦による材料の液状化が防止できる
と共にストックホールでの圧力の均一化がなされるの
で、常に一定の品質を持った柔軟で崩れない良好な成型
ペレットが得られるものである。
使用することにより任意の量の水及び油脂を添加するこ
とが可能になり、摩擦による材料の液状化が防止できる
と共にストックホールでの圧力の均一化がなされるの
で、常に一定の品質を持った柔軟で崩れない良好な成型
ペレットが得られるものである。
また、ダイ部を各スクリュー前部に設置しているの
で、製造能力も向上する。例えば、目的に応じてペレッ
トの比重を調節することも可能なため、摂餌のゆっくり
としたトラフグ用或いはヒラメ用としても良好な飼料を
製造することができる。
で、製造能力も向上する。例えば、目的に応じてペレッ
トの比重を調節することも可能なため、摂餌のゆっくり
としたトラフグ用或いはヒラメ用としても良好な飼料を
製造することができる。
本発明によって製造されたペレットを給餌のため海中
に投与しても保型性は良好で崩れ難いため、水溶性栄養
分の水中への溶出もないので海水の汚染も防止できる。
また、本発明によって製造されたペレットは容易には崩
れないため生簀外への流出も防止でき、またバレルの温
度設定により任意の比重に調節できるので、魚の捕食率
も高まり飼料効果が向上すると共に散逸した餌の沈下に
よる漁場の環境悪化の防止にも効果がある。また、無人
化した沖合養殖での自動給餌も可能になるものである。
に投与しても保型性は良好で崩れ難いため、水溶性栄養
分の水中への溶出もないので海水の汚染も防止できる。
また、本発明によって製造されたペレットは容易には崩
れないため生簀外への流出も防止でき、またバレルの温
度設定により任意の比重に調節できるので、魚の捕食率
も高まり飼料効果が向上すると共に散逸した餌の沈下に
よる漁場の環境悪化の防止にも効果がある。また、無人
化した沖合養殖での自動給餌も可能になるものである。
以下実施例にて本発明を説明するが、本発明はこれら
の実施例に限定されるものではない。
の実施例に限定されるものではない。
実施例1及び比較例1,2 下記に示す試験用基本飼料に、粘結剤としてダイセル
化学工業(株)のCMC(CMCダイセル<2260>)1重量%
及び、馬鈴薯澱粉6重量%を後混合し、本発明に係わる
改良二軸エクストルーダー又は通常の一軸もしくは二軸
エクストルーダーを用い、表−1に示す量の水及びオイ
ルを添加し、造粒して飼料ペレットを得た。
化学工業(株)のCMC(CMCダイセル<2260>)1重量%
及び、馬鈴薯澱粉6重量%を後混合し、本発明に係わる
改良二軸エクストルーダー又は通常の一軸もしくは二軸
エクストルーダーを用い、表−1に示す量の水及びオイ
ルを添加し、造粒して飼料ペレットを得た。
その時の押出時の状態及び成型物状態を評価し、結果
を表−1に示した。
を表−1に示した。
押出時の状態の評価は以下の通りである。
◎;最 良 ○;良 好 △;悪 い ×;非常に悪い 試験用基本飼料 魚粉(ブラウンミール) 80.0 グルテンミール 2.1 小麦粉 10.6 アルファルファーミール 1.5 大豆粕 2.1 ビール酵母 1.6 肝臓粉末 0.7 第一燐酸カルシウム 0.7栄養剤(ビタミン、ミネラル) 0.7 100.0重量% 実施例2〜4及び比較例3〜5 実施例1と同じ試験用基本飼料に、粘結剤としてダイ
セル化学工業(株)の CMC(CMCダイセル<1330>)1
重量%又は3重量%、及び馬鈴薯澱粉6重量%を後混合
し、ダイ、ノズル共に9mm径の本発明に係わる改良二軸
エクストルーダー又は通常の二軸エクストルーダーを用
い、表−2に示す量の水及びオイルを添加し、造粒して
飼料ペレットを得た。
セル化学工業(株)の CMC(CMCダイセル<1330>)1
重量%又は3重量%、及び馬鈴薯澱粉6重量%を後混合
し、ダイ、ノズル共に9mm径の本発明に係わる改良二軸
エクストルーダー又は通常の二軸エクストルーダーを用
い、表−2に示す量の水及びオイルを添加し、造粒して
飼料ペレットを得た。
その時の押出時の状態及び成形物の状態を実施例1と
同様に評価し、結果を表−2に示した。
同様に評価し、結果を表−2に示した。
実施例5〜7及び比較例6〜8 下記に示す試験用基本飼料A〜Cに、粘結剤としてダ
イセル化学工業(株)の CMC(CMCダイセル<1880>)
2重量%を添加し、馬鈴薯澱粉6重量%又は10重量%を
後混合し、本発明に係わる改良二軸エクストルーダー又
は通常の二軸エクストルーダーを用い、表−3に示す量
の水及びオイルを添加し、造粒して飼料ペレットを得
た。
イセル化学工業(株)の CMC(CMCダイセル<1880>)
2重量%を添加し、馬鈴薯澱粉6重量%又は10重量%を
後混合し、本発明に係わる改良二軸エクストルーダー又
は通常の二軸エクストルーダーを用い、表−3に示す量
の水及びオイルを添加し、造粒して飼料ペレットを得
た。
その時の押出時の状態及び成形物の状態を実施例1と
同様に評価し、結果を表−1に示した。
同様に評価し、結果を表−1に示した。
試験用基本飼料 A 魚粉(ブラウンミール) 92.0 グルテンミール 0 アルファルファーミール 2.3 ビール酵母 1.6 肝臓粉末 0.7 第一燐酸カルシウム 0.7 栄養剤(ビタミン、ミネラル) 0.7 馬鈴薯澱粉 6.0 CMC(CMCダイセル<1880>) 2.0 100.0重量% B 魚粉(ブラウンミール) 88.0 グルテンミール 4.0 アルファルファーミール 2.3 ビール酵母 1.6 肝臓粉末 0.7 第一燐酸カルシウム 0.7 栄養剤(ビタミン、ミネラル) 0.7 馬鈴薯澱粉 6.0 CMC(CMCダイセル<1880>) 2.0 100.0重量% C 魚粉(ブラウンミール) 82.0 グルテンミール 0 アルファルファーミール 2.3 ビール酵母 1.6 肝臓粉末 0.7 第一燐酸カルシウム 0.7 栄養剤(ビタミン、ミネラル) 0.7 馬鈴薯澱粉 10.0 CMC(CMCダイセル<1880>) 2.0 100.0重量%
第1図は本発明に係わる二軸エクストルーダーの改良ス
クリュー最先端部と改良ダイ部の俯瞰断面略示4図、第
2図(a)は改良スクリュー最先端部と改良ダイ部の部
分断面略示図、(b)は前面図、(c)は側面断面略示
図、第3図は従来の二軸エクストルーダーのダイプレー
ト部の部分断面略示図である。 1……スクリュー 2……掻取翼取付部 3……ダイ 4……掻取翼 5……カッター 6……ダイ孔 7……シリンダー 8……ダイ取付板 9……空隙
クリュー最先端部と改良ダイ部の俯瞰断面略示4図、第
2図(a)は改良スクリュー最先端部と改良ダイ部の部
分断面略示図、(b)は前面図、(c)は側面断面略示
図、第3図は従来の二軸エクストルーダーのダイプレー
ト部の部分断面略示図である。 1……スクリュー 2……掻取翼取付部 3……ダイ 4……掻取翼 5……カッター 6……ダイ孔 7……シリンダー 8……ダイ取付板 9……空隙
Claims (1)
- 【請求項1】生餌を使用しない養魚用油脂多量添加型粉
末飼料を水溶性の粘結剤及び/又は熱可塑性の乳化剤を
使用して造粒するに際して、スクリュー先端部の円錐部
を除いてこれにスクリューと同軸で回転する同径の掻取
翼を取り付けたスクリューと、上記スクリュー先端部の
掻取翼を収容し得る凹部を有するダイ孔を備えたダイと
を含む二軸エクストルーダーを使用して造粒することを
特徴とする養魚用飼料の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2334454A JP2954341B2 (ja) | 1990-11-30 | 1990-11-30 | 新規な養魚用飼料の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2334454A JP2954341B2 (ja) | 1990-11-30 | 1990-11-30 | 新規な養魚用飼料の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04200375A JPH04200375A (ja) | 1992-07-21 |
JP2954341B2 true JP2954341B2 (ja) | 1999-09-27 |
Family
ID=18277572
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2334454A Expired - Fee Related JP2954341B2 (ja) | 1990-11-30 | 1990-11-30 | 新規な養魚用飼料の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2954341B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE69722013D1 (de) * | 1996-05-10 | 2003-06-18 | Aquatic Feeds Aps Ebeltoft | Trockenes fischfutter und verfahren zu seiner herstellung |
GB2324701B (en) * | 1997-05-01 | 2001-05-16 | Ewos Ltd | Method for preparing high oil content fish feed pellets |
US5837295A (en) * | 1997-10-16 | 1998-11-17 | The Goodyear Tire & Rubber Company | Scraper blades for extruder |
CN107874304B (zh) * | 2017-11-15 | 2019-10-18 | 马鞍山蓝信环保科技有限公司 | 一种宠物饲料压缩成型装置 |
-
1990
- 1990-11-30 JP JP2334454A patent/JP2954341B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04200375A (ja) | 1992-07-21 |
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