JPH09201168A - 油脂含有ペレットの製造法 - Google Patents
油脂含有ペレットの製造法Info
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- JPH09201168A JPH09201168A JP8011843A JP1184396A JPH09201168A JP H09201168 A JPH09201168 A JP H09201168A JP 8011843 A JP8011843 A JP 8011843A JP 1184396 A JP1184396 A JP 1184396A JP H09201168 A JPH09201168 A JP H09201168A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 強度的にも問題のない表面が乾いている油脂
含有ペレットを油脂の変質を防ぎつつ効率的短時間に製
造する方法の提供。 【解決手段】 造粒乾燥後のペレット表面に油脂を付着
せしめた後、減圧し、然る後常圧下に戻すことを特徴と
する油脂含有ペレットの製造法。
含有ペレットを油脂の変質を防ぎつつ効率的短時間に製
造する方法の提供。 【解決手段】 造粒乾燥後のペレット表面に油脂を付着
せしめた後、減圧し、然る後常圧下に戻すことを特徴と
する油脂含有ペレットの製造法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は実質的に膨化させな
い配合飼料たる油脂含有ペレットの製造法に関する。
い配合飼料たる油脂含有ペレットの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】家畜用、家禽用、養魚用等に使用されて
いる配合飼料の1つの形態として、飼料原料配合後に水
又は蒸気を加えて混練し加圧成型して造粒後、冷却乾燥
することにより、実質的に膨化させずに製造するドライ
ペレットが挙げられる。然しながら、斯かるドライペレ
ットは油脂を多量に練り込んでその油脂含量を高くしよ
うとすると、くずれやすくなり又は粉も発生しやすくな
るという強度的な問題があるため、あまり多量に練り込
むことができない。その結果、油脂含量が少なくなるの
で、エネルギー源として有用な油脂の利用を十分に行な
得ず飼料効率を向上させることができない。
いる配合飼料の1つの形態として、飼料原料配合後に水
又は蒸気を加えて混練し加圧成型して造粒後、冷却乾燥
することにより、実質的に膨化させずに製造するドライ
ペレットが挙げられる。然しながら、斯かるドライペレ
ットは油脂を多量に練り込んでその油脂含量を高くしよ
うとすると、くずれやすくなり又は粉も発生しやすくな
るという強度的な問題があるため、あまり多量に練り込
むことができない。その結果、油脂含量が少なくなるの
で、エネルギー源として有用な油脂の利用を十分に行な
得ず飼料効率を向上させることができない。
【0003】一方、他の配合飼料として、エクストルー
ダー等を用いて高圧下から常圧下に押出す所謂膨化ペレ
ット(expanded pellet)が挙げられるが、これは、油
脂をかなりの量まで吸着することができるので油脂含量
を高くすることができるものの、製造コストが高いと云
う難点がある。また、斯かる膨化ペレットは主に浮上性
餌料(見掛け比重1例0.965gr/ml)として提供さ
れているが、魚の種類や成長度に応じた沈降性のドライ
ペレット(見掛け比重1例1.146gr/ml)も市場で
の要求があるため、油脂含量の多い所謂油脂含量ペレッ
トの低コスト製造法の開発が求められていた。
ダー等を用いて高圧下から常圧下に押出す所謂膨化ペレ
ット(expanded pellet)が挙げられるが、これは、油
脂をかなりの量まで吸着することができるので油脂含量
を高くすることができるものの、製造コストが高いと云
う難点がある。また、斯かる膨化ペレットは主に浮上性
餌料(見掛け比重1例0.965gr/ml)として提供さ
れているが、魚の種類や成長度に応じた沈降性のドライ
ペレット(見掛け比重1例1.146gr/ml)も市場で
の要求があるため、油脂含量の多い所謂油脂含量ペレッ
トの低コスト製造法の開発が求められていた。
【0004】然るとき、ドライペレットの油脂含有量を
高めるために、油脂分の多い原料、例えば魚粉等を多く
配合する試みもあるが、ペレット中の油脂分比率が高く
なり、バインダー比率が低くなる結果ペレットの強度が
弱くなると云う問題があるため、まず一旦強度の強いペ
レットを作り、その後不足の油脂を直接外部より添加せ
しめる方法が強く望まれていた。
高めるために、油脂分の多い原料、例えば魚粉等を多く
配合する試みもあるが、ペレット中の油脂分比率が高く
なり、バインダー比率が低くなる結果ペレットの強度が
弱くなると云う問題があるため、まず一旦強度の強いペ
レットを作り、その後不足の油脂を直接外部より添加せ
しめる方法が強く望まれていた。
【0005】而して、従来ドライペレットに油脂を添加
する方法としては、(1)所定量の油脂を他の原料と共
に練り込んで混合した後、この混合物を加圧成型して造
粒後、乾燥してドライペレットにする方法、(2)乾燥
したドライペレットに所定量の常温の油脂を常圧下コー
ティングして含浸させる方法が挙げられる。
する方法としては、(1)所定量の油脂を他の原料と共
に練り込んで混合した後、この混合物を加圧成型して造
粒後、乾燥してドライペレットにする方法、(2)乾燥
したドライペレットに所定量の常温の油脂を常圧下コー
ティングして含浸させる方法が挙げられる。
【0006】然しながら、斯かる従来法によっては、ペ
レットの強度上の問題やペレットの油脂吸収能の限界等
により短時間で油脂を吸着せしめることは極めて困難な
ことであった。
レットの強度上の問題やペレットの油脂吸収能の限界等
により短時間で油脂を吸着せしめることは極めて困難な
ことであった。
【0007】すなわち、従来法によって油脂を添加しよ
うとすると、前記(1)の方法では油脂の練り込み量が
多くなるに従ってペレットが柔らかく、くずれ易くなる
欠点があるため、油脂含有率の上限は8重量%前後に留
まり、また(2)の方法では油脂含有率の上限を13重
量%前後とすることができるが、ペレット内部まで含浸
させるのに長時間(一晩)を必要とすると共に、該含浸
のためにはタンク等のねかし装置・設備が必要であっ
た。換言すれば、従来は常温コーティングで油脂を吸着
させているため、緻密な組織構造の故に短時間では吸着
しない結果、コーティング装置(通常は回転ドラム装
置)以降のバケットコンベヤ、ベルトコンベヤ、ねかし
タンク、包装機等の装置、設備への油脂の附着が避けら
れないと共に、油脂も、ペレットの内部へ全てしみ込ん
でおらずペレット表面が濡れている状態となっているた
め、包材への油のしみ出しも見られた。而して、短時間
(少くとも15分以下、これより時間がかかると設備が
大型になる)で油脂をペレットの内部へしみ込ませ、表
面を乾いた状態にする油脂の吸着方法が切望されていた
のが実状であった。
うとすると、前記(1)の方法では油脂の練り込み量が
多くなるに従ってペレットが柔らかく、くずれ易くなる
欠点があるため、油脂含有率の上限は8重量%前後に留
まり、また(2)の方法では油脂含有率の上限を13重
量%前後とすることができるが、ペレット内部まで含浸
させるのに長時間(一晩)を必要とすると共に、該含浸
のためにはタンク等のねかし装置・設備が必要であっ
た。換言すれば、従来は常温コーティングで油脂を吸着
させているため、緻密な組織構造の故に短時間では吸着
しない結果、コーティング装置(通常は回転ドラム装
置)以降のバケットコンベヤ、ベルトコンベヤ、ねかし
タンク、包装機等の装置、設備への油脂の附着が避けら
れないと共に、油脂も、ペレットの内部へ全てしみ込ん
でおらずペレット表面が濡れている状態となっているた
め、包材への油のしみ出しも見られた。而して、短時間
(少くとも15分以下、これより時間がかかると設備が
大型になる)で油脂をペレットの内部へしみ込ませ、表
面を乾いた状態にする油脂の吸着方法が切望されていた
のが実状であった。
【0008】因に、油脂の短時間吸着方法としては油脂
類を高温にして添加することも提案されているが、この
場合高温にするため油の種類によっては酸化や劣化が起
り使用できない油脂も出てきてしまうという問題点があ
った。
類を高温にして添加することも提案されているが、この
場合高温にするため油の種類によっては酸化や劣化が起
り使用できない油脂も出てきてしまうという問題点があ
った。
【0009】
【発明が解決しようする課題】そこで、本発明者は油脂
含有量のコントロール性に優れる上記コーティング法を
改良し、ドライペレットに必要な強度を保持し、表面が
乾いている沈降性油脂含有ペレットを油脂の変質を防ぎ
つつ効率的に短時間に製造することのできるペレットの
製造法を提供することを目的として種々研究を重ねた結
果、当初は、ペレットは緻密な組織(見掛け比重1.1
46gr/ml)の為、減圧処理しても気体の通りみちがな
く効果がないだろうと思われたが、実際に行なったとこ
ろ、油脂を減圧下コーティングすれば極めて良い結果が
得られることを見い出し、本発明を完成した。
含有量のコントロール性に優れる上記コーティング法を
改良し、ドライペレットに必要な強度を保持し、表面が
乾いている沈降性油脂含有ペレットを油脂の変質を防ぎ
つつ効率的に短時間に製造することのできるペレットの
製造法を提供することを目的として種々研究を重ねた結
果、当初は、ペレットは緻密な組織(見掛け比重1.1
46gr/ml)の為、減圧処理しても気体の通りみちがな
く効果がないだろうと思われたが、実際に行なったとこ
ろ、油脂を減圧下コーティングすれば極めて良い結果が
得られることを見い出し、本発明を完成した。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は造粒
乾燥後のペレット表面に油脂を付着せしめた後、減圧
し、然る後常圧下に戻すことを特徴とする油脂含有ペレ
ットの製造法である。
乾燥後のペレット表面に油脂を付着せしめた後、減圧
し、然る後常圧下に戻すことを特徴とする油脂含有ペレ
ットの製造法である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明に用いられるペレットは常
法により得られるものであればよく、例えばペレットマ
シンやペレットミル等により加圧成型して造粒したもの
が挙げられる。尚、ペレットの原料配合は特に限定され
ない。
法により得られるものであればよく、例えばペレットマ
シンやペレットミル等により加圧成型して造粒したもの
が挙げられる。尚、ペレットの原料配合は特に限定され
ない。
【0012】本発明に於て、斯かるペレットは造粒後水
分含有率9〜15重量%に冷却乾燥せしめて使用するの
が好ましい。因に、水分含有率がこれより少ない場合
は、油脂減圧吸着後のペレットの水分含量が必要以上に
少なくなり過ぎ、他方、これより水分含有率が多い場合
は、油脂をペレット表面へ附着させる時に、粉の発生が
生じ易くなる。
分含有率9〜15重量%に冷却乾燥せしめて使用するの
が好ましい。因に、水分含有率がこれより少ない場合
は、油脂減圧吸着後のペレットの水分含量が必要以上に
少なくなり過ぎ、他方、これより水分含有率が多い場合
は、油脂をペレット表面へ附着させる時に、粉の発生が
生じ易くなる。
【0013】また、本発明で使用する油脂としては、液
状油、固形油のいずれでもよいが、含浸させた後のべと
つきを考慮すれば固形脂を加熱溶融したものが好まし
い。油脂の種類については、一般的に使用されているも
ので十分であり特に制限されないが、例えばタロー、イ
エローグリース、いわし精製油、まぐろ原油、いわし原
油、ナタネ油、大豆油、綿実油、ゴマ油、落花生油、カ
ヤ油、ツバキ油、オリーブ油、トウモロコシ油、ラー
ド、ヘット等が挙げられるが、これらのうち1種類を単
独で用いても、あるいはこれらのうち2種類以上を適宜
混合して用いてもよい。尚、特にハマチ、ブリ等の養魚
用ペレットとしては、魚油も用いることができる。
状油、固形油のいずれでもよいが、含浸させた後のべと
つきを考慮すれば固形脂を加熱溶融したものが好まし
い。油脂の種類については、一般的に使用されているも
ので十分であり特に制限されないが、例えばタロー、イ
エローグリース、いわし精製油、まぐろ原油、いわし原
油、ナタネ油、大豆油、綿実油、ゴマ油、落花生油、カ
ヤ油、ツバキ油、オリーブ油、トウモロコシ油、ラー
ド、ヘット等が挙げられるが、これらのうち1種類を単
独で用いても、あるいはこれらのうち2種類以上を適宜
混合して用いてもよい。尚、特にハマチ、ブリ等の養魚
用ペレットとしては、魚油も用いることができる。
【0014】斯かる油脂のペレット表面への付着方法と
しては、添加、浸漬、スプレー等その具体的手段の如何
を問わない。また、付着せしめる油脂は常温のものでよ
いが、特に直径16mm以上の大径ペレットに対し、より
効率的に油脂を含浸せしめるには70〜170℃、好ま
しくは75〜135℃に加熱した油脂を用いるのが有利
である。因に、油脂温度がこれより低い場合は、油脂吸
着により時間が必要となり、他方、これより油脂温度が
高い場合は、油の変質が生じ易くなる。
しては、添加、浸漬、スプレー等その具体的手段の如何
を問わない。また、付着せしめる油脂は常温のものでよ
いが、特に直径16mm以上の大径ペレットに対し、より
効率的に油脂を含浸せしめるには70〜170℃、好ま
しくは75〜135℃に加熱した油脂を用いるのが有利
である。因に、油脂温度がこれより低い場合は、油脂吸
着により時間が必要となり、他方、これより油脂温度が
高い場合は、油の変質が生じ易くなる。
【0015】本発明に於ける減圧度としては、−300
〜−650mmHgとするのが、常圧下に戻した際にペレッ
ト内部と外部との当該圧力差(300〜650mmHg)に
より、既に減圧により空気が吸引された状態にあるペレ
ットの内部、すなわち奥深くまで油脂を効率的に含浸吸
着せしめる上で好ましく、就中減圧度−500mmHgの時
点から気泡がペレット内部より抜け出る現象が観察され
るので、特に−500〜−650mmHgとするのがより望
ましい。因に、前記範囲より減圧度が少ない場合は、減
圧時間を長くする必要が生じるため、装置も大きいもの
となり、他方、前記範囲より減圧度を大きくした場合
は、処理時間の短縮の効果よりも、真空ポンプが過度に
大きくなる等の問題が生じる。
〜−650mmHgとするのが、常圧下に戻した際にペレッ
ト内部と外部との当該圧力差(300〜650mmHg)に
より、既に減圧により空気が吸引された状態にあるペレ
ットの内部、すなわち奥深くまで油脂を効率的に含浸吸
着せしめる上で好ましく、就中減圧度−500mmHgの時
点から気泡がペレット内部より抜け出る現象が観察され
るので、特に−500〜−650mmHgとするのがより望
ましい。因に、前記範囲より減圧度が少ない場合は、減
圧時間を長くする必要が生じるため、装置も大きいもの
となり、他方、前記範囲より減圧度を大きくした場合
は、処理時間の短縮の効果よりも、真空ポンプが過度に
大きくなる等の問題が生じる。
【0016】また、斯かる減圧状態の維持時間として
は、ペレットの大きさや目的とするペレットの油脂含有
量に応じて適宜選定されるが、通常10秒間〜5分間で
目的を達する。尚、減圧装置としては特に限定されない
が、例えば減圧タンクに貯留する方法等が挙げられる。
は、ペレットの大きさや目的とするペレットの油脂含有
量に応じて適宜選定されるが、通常10秒間〜5分間で
目的を達する。尚、減圧装置としては特に限定されない
が、例えば減圧タンクに貯留する方法等が挙げられる。
【0017】
【実施例】以下実施例を挙げて本発明を更に説明する。
尚、以下の例において、硬度及びPDI(ペレットが摩
擦等により粉化する度合を表す指標)は次のようにして
求めた値である。
尚、以下の例において、硬度及びPDI(ペレットが摩
擦等により粉化する度合を表す指標)は次のようにして
求めた値である。
【0018】硬度 木屋式穀粒硬度測定器にて、ペレットを押しつぶすのに
必要な力をkgf 単位で求めた。尚、硬度は3〜10が好
ましい。
必要な力をkgf 単位で求めた。尚、硬度は3〜10が好
ましい。
【0019】PDI(Pellet Durability Index) ペレット500gを、3辺がそれぞれ12インチ、12
インチ、5インチである直方体の容器に入れ、斯かる容
器を50回転/分にて10分間回転させた後に容器の底
部に貯ったペレットが砕けて生じた粉末の重量を測定
し、下記の数式によりPDIを求める。尚、PDIが
9.0未満の場合はくずれ易くなる。
インチ、5インチである直方体の容器に入れ、斯かる容
器を50回転/分にて10分間回転させた後に容器の底
部に貯ったペレットが砕けて生じた粉末の重量を測定
し、下記の数式によりPDIを求める。尚、PDIが
9.0未満の場合はくずれ易くなる。
【0020】
【数1】PDI={(A−B)/A}×10 式中、A:ペレットの重量(g) B:粉末の重量
(g)
(g)
【0021】実施例1 魚粉67.4重量部、小麦粉27.2重量部及びピンミ
ルにより粉砕した大豆粕5.4重量部を混合して得られ
た粉体混合原料を、ミキサーに270kg/h で投入する
と共に、25kg/h で加水及び15kg/h で水蒸気添加
しながら更に混合し、次いで得られた混合物を口径6m
m、厚さ30mmのダイを装着した上田鉄工株式会社製ペ
レットミルを用い、直径6mm、長さ8〜10mmのペレッ
トを得た。このペレットをドライヤーにて乾燥後(水分
含量10.9%)冷却したもの200gを、直径105
mm、高さ120mmの容量1リットルの容器に入れた後、
温度23℃の油脂(精製魚油:ツールレシチン工業社
製)40gを添加して攪拌し、ペレットの周囲に油脂が
塗布付着された状態とする。次いで、このペレットの入
った容器をデシケータ内部に入れ、内部圧を−500mm
Hg減圧せしめて30秒間放置後、デシケータ内部圧を大
気圧に戻す。次いで、デシケータ内部からペレットを容
器から取り出し、該容器から油脂吸着ペレットを得た。
乾燥後ペレットの重量と吸着後容器から出した後の重量
差から油脂の吸着量を出した。このものは油脂吸着率
7.8%であり、全体としての油脂含有率は12.8
%、水分含量10.8%、硬度8.1、PDI 9.8
0であり、強度的にも何ら問題はなく、表面は乾いてい
た。尚、表面の濡れ状態の評価は、得られた油脂吸着ペ
レットをクラフト紙の上に10分間置き紙に油脂が付い
た時は、濡れている;紙に油脂が付かない時は、乾いて
いる;と判断した(この評価法は以下の比較例、実施
例、試験例に於ても同様である)。
ルにより粉砕した大豆粕5.4重量部を混合して得られ
た粉体混合原料を、ミキサーに270kg/h で投入する
と共に、25kg/h で加水及び15kg/h で水蒸気添加
しながら更に混合し、次いで得られた混合物を口径6m
m、厚さ30mmのダイを装着した上田鉄工株式会社製ペ
レットミルを用い、直径6mm、長さ8〜10mmのペレッ
トを得た。このペレットをドライヤーにて乾燥後(水分
含量10.9%)冷却したもの200gを、直径105
mm、高さ120mmの容量1リットルの容器に入れた後、
温度23℃の油脂(精製魚油:ツールレシチン工業社
製)40gを添加して攪拌し、ペレットの周囲に油脂が
塗布付着された状態とする。次いで、このペレットの入
った容器をデシケータ内部に入れ、内部圧を−500mm
Hg減圧せしめて30秒間放置後、デシケータ内部圧を大
気圧に戻す。次いで、デシケータ内部からペレットを容
器から取り出し、該容器から油脂吸着ペレットを得た。
乾燥後ペレットの重量と吸着後容器から出した後の重量
差から油脂の吸着量を出した。このものは油脂吸着率
7.8%であり、全体としての油脂含有率は12.8
%、水分含量10.8%、硬度8.1、PDI 9.8
0であり、強度的にも何ら問題はなく、表面は乾いてい
た。尚、表面の濡れ状態の評価は、得られた油脂吸着ペ
レットをクラフト紙の上に10分間置き紙に油脂が付い
た時は、濡れている;紙に油脂が付かない時は、乾いて
いる;と判断した(この評価法は以下の比較例、実施
例、試験例に於ても同様である)。
【0022】比較例1 周囲に油脂が塗布付着したペレットを減圧することなく
そのまま30秒間放置した以外は実施例1と同様にして
油脂含有ペレットを得た。このものは油脂吸着率4.0
%であり、全体としての油脂含有率は9.6%であっ
た。また表面は、乾いていた。
そのまま30秒間放置した以外は実施例1と同様にして
油脂含有ペレットを得た。このものは油脂吸着率4.0
%であり、全体としての油脂含有率は9.6%であっ
た。また表面は、乾いていた。
【0023】実施例2 口径16mm、厚さ70mmのダイを使い粉体原料240kg
/h 、水15kg/h 、水蒸気15kg/h で直径16mm、
長さ15〜25mmのペレットを製造した以外は実施例1
と同様にして油脂含有ペレットを得た。このものは油脂
吸着率4.6%で、全体としての油脂含有率は10.1
%であった。また表面は乾いていた。
/h 、水15kg/h 、水蒸気15kg/h で直径16mm、
長さ15〜25mmのペレットを製造した以外は実施例1
と同様にして油脂含有ペレットを得た。このものは油脂
吸着率4.6%で、全体としての油脂含有率は10.1
%であった。また表面は乾いていた。
【0024】実施例3 温度23℃の油脂に代え、温度135℃に加熱した油脂
を塗布付着させた以外は実施例2と同様にして油脂含有
ペレットを得た。このものは油脂吸着率9.6%で、全
体としての油脂含有率は14.2%であった。また表面
は乾いていた。
を塗布付着させた以外は実施例2と同様にして油脂含有
ペレットを得た。このものは油脂吸着率9.6%で、全
体としての油脂含有率は14.2%であった。また表面
は乾いていた。
【0025】試験例1 デシケータ内部の減圧度を表1記載のものに代えた以外
は実施例1と同様にして油脂含有ペレットを得た。これ
ら各ペレットの油脂吸着量を測定し、吸着率を計算する
と共に、表面の濡れ状態を評価した。その結果は表1の
通りであった。
は実施例1と同様にして油脂含有ペレットを得た。これ
ら各ペレットの油脂吸着量を測定し、吸着率を計算する
と共に、表面の濡れ状態を評価した。その結果は表1の
通りであった。
【0026】
【表1】
【0027】試験例2 減圧維持時間を表2記載のものに代えた以外は実施例1
と同様にして油脂含有ペレットを得た。これら各ペレッ
トの油脂吸着率を測定すると共に、表面の濡れ状態を評
価した結果は表2の通りであった。
と同様にして油脂含有ペレットを得た。これら各ペレッ
トの油脂吸着率を測定すると共に、表面の濡れ状態を評
価した結果は表2の通りであった。
【0028】
【表2】
【0029】試験例3 塗布付着せしめた油脂の温度を表3記載のものに代えた
以外は実施例2と同様にして油脂含有ペレットを得た。
これら各ペレットの油脂吸着率を測定すると共に、表面
の濡れ状態を評価した結果は表3の通りであった。
以外は実施例2と同様にして油脂含有ペレットを得た。
これら各ペレットの油脂吸着率を測定すると共に、表面
の濡れ状態を評価した結果は表3の通りであった。
【0030】
【表3】
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、強度的にも問題のない
表面が乾いている沈降性油脂含有ペレットを油脂の変質
を防ぎつつ効率的短時間に製造することができる。
表面が乾いている沈降性油脂含有ペレットを油脂の変質
を防ぎつつ効率的短時間に製造することができる。
フロントページの続き (72)発明者 田中 実 埼玉県入間郡大井町鶴ケ岡5丁目3番1号 日清製粉株式会社生産技術研究所内
Claims (5)
- 【請求項1】 造粒乾燥後のペレット表面に油脂を付着
せしめた後、減圧し、然る後常圧下に戻すことを特徴と
する油脂含有ペレットの製造法。 - 【請求項2】 減圧度が−300〜−650mmHgである
請求項1記載の油脂含有ペレットの製造法。 - 【請求項3】 常温の油脂を付着せしめることを特徴と
する請求項1又は2記載の油脂含有ペレットの製造法。 - 【請求項4】 70〜170℃に加熱した油脂を付着せ
しめることを特徴とする請求項1又は2記載の油脂含有
ペレットの製造法。 - 【請求項5】 減圧維持時間が10秒間〜5分間である
請求項1〜4の何れか1項記載の油脂含有ペレットの製
造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8011843A JPH09201168A (ja) | 1996-01-26 | 1996-01-26 | 油脂含有ペレットの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8011843A JPH09201168A (ja) | 1996-01-26 | 1996-01-26 | 油脂含有ペレットの製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09201168A true JPH09201168A (ja) | 1997-08-05 |
Family
ID=11789014
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8011843A Pending JPH09201168A (ja) | 1996-01-26 | 1996-01-26 | 油脂含有ペレットの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09201168A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20000056386A (ko) * | 1999-02-19 | 2000-09-15 | 박승순 | 양식어류 사료의 제조방법 |
JP2003092999A (ja) * | 2001-09-26 | 2003-04-02 | Eiji Kamimura | ペレット状の養殖魚用餌の再加工方法、及び、再加工されたペレット状の養殖魚用加工餌、並びに、ペレット状の養殖魚用加工餌による養殖方法 |
JP2018078888A (ja) * | 2016-11-05 | 2018-05-24 | Fsk三昭株式会社 | 飼料、飼料生産方法及び飼料生産装置 |
-
1996
- 1996-01-26 JP JP8011843A patent/JPH09201168A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20000056386A (ko) * | 1999-02-19 | 2000-09-15 | 박승순 | 양식어류 사료의 제조방법 |
JP2003092999A (ja) * | 2001-09-26 | 2003-04-02 | Eiji Kamimura | ペレット状の養殖魚用餌の再加工方法、及び、再加工されたペレット状の養殖魚用加工餌、並びに、ペレット状の養殖魚用加工餌による養殖方法 |
JP2018078888A (ja) * | 2016-11-05 | 2018-05-24 | Fsk三昭株式会社 | 飼料、飼料生産方法及び飼料生産装置 |
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