JP2001527045A - シノプス反応を高めるベンゾキサジン化合物 - Google Patents

シノプス反応を高めるベンゾキサジン化合物

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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】ある種のベンゾキサジン間システムを具えた化合物およびその前駆体が開示されており、それらはAMPA受容体により齎されるシナプス反応を高めるのに有効である。またそのような化合物を調製する方法、刺激性シナプスの数またはAMPA受容体の数中の不全に起因する神経または知覚機能の損傷に悩む主体の治療に有効な使用方法を開示してある。この発明の化合物はAMPAを利用して非損傷主体に用いられて、脳ネットワークに依存する知覚運動および知的作業における挙動を向上させる。記憶の符号化の改善にも用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の分野:この発明は脳不全の防止と治療、高度の挙動を司る脳システム中
のシナプス受容体機能の向上などに有効なベンゾキサジン化合物に関するもので
ある。特にこの発明は精神分裂症関連シナプスおよび鬱病の治療および哺乳動物
、特に人間の記憶強度を高めるのに有効な化合物に関するものである。
【0002】 発明の背景:哺乳動物の前脳中の多くの部位におけるシナプスでのグルタメー
トの解放は後シナプス受容体の2個のクラスを刺激する。これらのクラスは通常
AMPA/クイスクアレート(quisqualate)およびN−メチル−D
−アスパラギン酸(NMDA)受容体と呼ばれている。AMPA/クイスクアレ
ート受容体は電圧依存迅速刺激性後シナプス電流(迅速epsc)を投与し、一
方NMDA受容体は電圧依存遅延刺激性電流を発生する。海馬または液胞表層の
スライスに実施した研究によると、AMPA迅速受容体を投与したepscは殆
どの環境において多くのグルタメートシナプスにおいて遥かに優勢な成分である
【0003】 AMPA受容体は脳全体において均一に分散してはいないが、終脳や小脳に広
く偏在している。これらの受容体が新皮質の表面層、海馬の各主たるシナプス領
域、ストライエイタル・コンプレクス(striatal complex)中
に高濃度で見出されることがMonaghan他によりBrain Resea
rch 324:160−164(1984年)に報告されている。動物や人間
について研究した結果、これらの構造は複雑な知覚運動プロセスを組織して、基
層に高度の挙動を与える。かくしてAMPA受容体は知覚運動を司る脳ネットワ
ーク中に伝達をもたらすのである。
【0004】 以上の理由からして、AMPA受容体の機能を高める薬剤は知的行為に対して
顕著な便宜を提供するものである。またそのような薬剤は記憶の符号化を促進す
る。例えばAraiおよびLynchなどによる実験(Brain Resea
rch 598:173−184、1992年)によると、AMPA受容体投与
シナプス反応の増加により長期間効果の誘発が高められる。LTPは学習中に脳
中に起きるものと知られている生理的活動に続くシナプス接触強度の安定な増加
である。
【0005】 AMPA型グルタメート受容体の機能を高める化合物はLTPの誘発を促進し
、パラジウムの数により測られる学習した仕事の習得を促進する。このことはG
ranger他(Synapse 15:326−329、1993年)、St
aubli他(PNAS 91:777−781、1994年)、Arai他(
Brain Res.638:343−346、1994年)、Staubli
他(PNAS 91:11158−1162、1994年)、Shors他(N
eurosci Let.186:153−156、1995年)、Larso
n他(J.Neurosci.15:8023−8030、1995年)、Gr
anger他(Synapse 22:332−337、1996年)、Ara
i他(JPET 278:627−638、1996年)、Lynch他(In
ternat.Clin.Psychopharm.11:13−19、199
6年)、Lynch他(Exp.Neurology 145:89−92、1
997年)、Ingvar他(Exp.Neurology 146:553−
559、1997年)および国際特許公告第WO94/02475号などに報告
されている。
【0006】 LTPが記憶の基層であることを示す証拠は数多くある。例えばLTPが動物
中における記憶の形成と干渉することを邪魔する化合物、人間における学習を乱
す屡種の薬剤がLTPの安定化を相殺することなどがdel Cerroおよび
Lynchなどにより報告されている(Neuroscience 49:1−
6、1992年)。AMPA受容体を選択的に促進する化合物の原形はIto他
(J.Physiol.424:533−543、1990年)により報告され
ている。
【0007】 nootropic薬剤アニラセタム(aniracetam)(N−アニソ
イル−2−ピロリジノン)がXenopus oocytes中に現れた脳AM
PA受容体により投与された電流を増加するが、γ−アミノブチル酸(GABA
)、カイニン酸(KA)またはNMDA受容体による反応には影響を及ぼさない
ことをこれらの研究者は見出した。アニラセタムを海馬のスライスに注入すると
、迅速シナプス電位を増加するが、休止膜の性質は変えないのである。海馬の種
々の部位においてアニラセタムはシナプス反応を高め、NMDA受容体投与電位
には影響しない。例えばStaubli他(Psychobiology 18
:377−381、1990年)の報告がある。
【0008】 またアニラセタムは開始と崩壊とが非常に速く、顕著な継続効果なしに反復投
与でき、挙動間連薬剤に価値ある特質を具えている。残念ながらアニラセタムを
周辺投与しても脳の受容体には影響がありそうもない。薬剤は高濃度でのみ作用
し、GuenziおよびZanettiの報告(J.Chromatogr.5
30:397−406、1990年)によれば、該薬剤の80%は人間への周辺
投与によりアニソイル−GABAに変換される。代謝産物、アニソイル−GAB
A、はアニラセタム的な効果は弱いことが知られている。
【0009】 したがってシナプス反応を高める新規な化合物が必要とされており、特に鬱病
、精神分裂、精神分裂型挙動などの精神病状態や薬剤依存などを治療または緩和
する化合物、記憶などの知覚機能を高める化合物が必要とされている。以下その
ような化合物を記載する。
【0010】 発明の要約:AMPA受容体を投与されたシナプス反応は以下に記載するベン
ゾキサジン化合物を投与することにより増加されることが発見された。これらの
化合物のAMPA受容体投与反応を増加させる能力からして、これらの化合物は
、AMPA受容体に依存する挙動の学習の容易化やAMPA受容体またはそれら
の受容体を利用したシナプスの効果が減殺される状態の治療薬として刺激性シナ
プス活動が有用である環境などの、種々の目的に有用である。以下より詳細に説
明する。
【0011】 発明の詳細な説明:この発明のベンゾキサジン化合物の一例は下記の構造式を
具えている。
【0012】
【化2】
【0013】 この構造式において、Xは存在しないかまたはシアノ;ハロゲン;ヒドロキシ
;アミノ、アルキルアミノまたはジアルキルアミノ(C−C12);ニトロ;
チオール;C−Cアルキルチオ;C−C12アルキル、アルケニル、また
はアルキニル;C−C12アルコキシ、アルケンオキシ、またはアルキンオキ
シ;C−C12アルキルスルホンアミド、アルケニルスルホンアミド、または
アルキニルスルホンアミド;C−C12アルキルアシル;C−C12Ar、
アロキシ、アラミノ、アルチオ、アロキシアルキル、アルスルホンアミド、また
はアラシル;カルボキシル;C−C12カルボキシアルキルから選ばれた1〜
4非水素置換基である。ここでArは芳香炭素環部分、芳香複素環部分、芳香炭
素環アルキル部分、または歩行族複素環アルキル部分ある。以上の炭素含有基は
いずれも低級アルキル、低級アルコキシ、低級ヒドロキシ、シアノ、ハロ、アミ
ノ、アルキルアミノ、およびジアルキルアミノから選ばれた置換基で置換しても
よい。アルキルは好ましくはC−CアルキルまたはC−Cフルオロアル
キルである。化合物は隣接する2個のX基を含んでおり、2個の隣接するX基は
結合して縮合アルキル、ヘテロアルキル、アリール、またはヘテロアリール環で
あって下記の例で示される。
【0014】
【化3】
【0015】 ここでRはそれぞれ独立に水素、C−Cアルキル、またはC−C
ルオロアルキルであり、水素およびC−Cアルキルが望ましい。
【0016】 Rはそれぞれ独立に水素、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C−Cアル
コキシ、C−Cフルオロアルコキシ、チオール、C−Cアルキル、C −Cフルオロアルキル、C−Cアルコキシアルキル、C−C12アリー
ル、C−C12ヘテロアリール、C−C12アリールアルキル、C−C12 ヘテロアリールアルキル、C−C12アリールオキシ、C−C12アリール
オキシアルキル、C−C12アリールアルコキシ、またはC−C12ヘテロ
アリールアルコキシである。ここで水素、ハロゲン、シアノおよびアルコキシで
あるのが望ましい。Rがヒドロキシ、チオール、アルコキシ、フルオロアルコ
キシ、アリールオキシまたはアリールアルコキシの場合には、nは3または4で
ある。そのようなR基はZ基またはベンゾキサジンアミド窒素とは同じ炭素に
は付加されない。
【0017】 YはCR3A 、CR3A CR3A またはCR3A=CR3Aである。こ
こでR3Aはそれぞれ独立に水素、ハロゲン、シアノ、C−Cアルキル、C −Cフルオロアルキル、C−Cアルコキシアルキル、C−C12アリ
ールアルキル、C−C12ヘテロアリールアルキルまたはC−C12アリー
ルオキシアルキルである。水素、シアノ、C−Cアルキル、Cフルオロア
ルキル、C−C10アリールアルキルおよびC−Cヘテロアリールアルキ
ルが望ましい。水素、シアノ、C−Cアルキル、およびCフルオロアルキ
ルがより望ましい。
【0018】 R3Bはそれぞれ独立に水素、シアノ、ヒドロキシ、C−Cアルコキシ、
−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、C−Cアルコキシアル
キル、またはC−C12アリールアルキル、C−C12ヘテロアリールアル
キル、C−C12アリールオキシ、C−C12アリールオキシアルキル、C −C12アリールアルコキシ、またはC−C12ヘテロアリールアルコキシ
である。水素、シアノ、アルコキシ、C−Cアルキル、およびCフルオロ
アルキルが望ましい。
【0019】 R3Cはそれぞれ独立に水素、C−CアルキルまたはC−Cフルオロ
アルキルである。ZはO、NR、またはSなどの異種原子である。
【0020】 Rはそれぞれ独立に水素、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキ
ル、C−C12アリールアルキルまたはC−C12ヘテロアリールアルキル
である。C−Cアルキルが望ましい。かつnは2、3または4である。
【0021】 上記構造の化合物の中である種の小分類のものが望ましい。同じまたは異なる
Xのそれぞれはアルキル、アルコキシ、アルケンオキシ、アルキンオキシ、アル
コキシアルキル、カルボキシアルキルが望ましく、全て6個を越える炭素原子、
−C12アリールオキシアルキル(ここでアリールオキシアルキル基のアル
キル部分はC−Cである)、ジアルキルアミノ、アルキルチオ、およびアル
キルアシルを含んでいる。前の3組のアルキル基は6個を越えない炭素原子を含
んでいる。
【0022】 望ましくは化合物は1個以上のX基を含んでいる。X基が1個だけの場合には
、Xは好ましくはNR 、ROCHまたはROである。ここでRは下
記のように定義され、Rは水素、C−CアルキルまたはC−Cフルオ
ロアルキルである。Rはより好ましくはC−Cアルキルまたはペルフルオ
ロC−Cアルキルである。R=CH(CHまたはCFが最も望ま
しい。
【0023】 化合物がハロゲンX基を含む場合には、ハロゲンではないX基も含んでいるの
が望ましい。その他にも化合物は2個の隣接するX基を含むのが望ましく、これ
らは一緒になって上記の縮合環を形成する。メチレンジオキシおよびエチレンジ
オキシが望ましい。ある一例ではアルキルが弗化アルキルである。Zは好ましく
はOまたはSであり、より好ましくはOである。
【0024】 この発明の他の実施例の化合物は下記の構造を有している。
【0025】
【化4】
【0026】 XとXとは独立に水素、NR 、−OR、および−CHORから
選ばれる。またはXとXとはともに−OCR O−、−OCR CR O−、または−OCR=CRO−である。またはXとXとはともに−
N=CRCR=Nである。またはXとXとはともに−N=CRNR −である。またはXとXとはともに=N−O−N=N−S−N=である。ま
たはXとXとはともに−O−CR=N−である。ZはO、NR、または
Sである。
【0027】 Rはそれぞれ独立に水素、C−CアルキルまたはC−Cフルオロア
ルキルである。水素およびC−Cアルキルが望ましい。
【0028】 Rはそれぞれ独立に水素、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、C−Cアル
コキシ、C−Cフルオロアルコキシ、チオール、C−Cアルキル、C −Cフルオロアルキル、C−Cアルコキシアルキル、C−C12アリー
ル、C−C12ヘテロアリール、C−C12アリールアルキル、C−C ヘテロアリールアルキル、C−C12アリールオキシ、C−C12アリー
ルオキシアルキル、C−C12アリールアルコキシまたはC−C12ヘテロ
アリールアルコキシである。水素、ハロゲン、シアノおよびアルコキシが望まし
い。またRがヒドロキシ、チオール、アルコキシ、フルオロアルコキシ、アリ
ールオキシ、またはアリールアルコキシである場合にはnは3または4であり、
基はZ基またはベンゾキサジン・アミド窒素と同じ炭素には付加されない。
【0029】 RとRとはそれぞれ独立に水素、C−Cアルキル、C−Cフルオ
ロアルキル、C−C12アリールアルキル、またはC−C12ヘテロアリー
ルアルキルである。C−Cアルキルが望ましい。
【0030】 Rはそれぞれ独立に水素、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキ
ル、C−Cアルコキシアルキル、C−C12アリールアルキル、C−C 12 ヘテロアリールアルキル、またはC−C12アリールオキシアルキルある
。水素、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキルが望ましい。
【0031】 Rはそれぞれ水素、ハロゲン、シアノ、C−Cアルキル、C−C
ルオロアルキル、C−Cアルコキシアルキル、C−C12アリールアルキ
ル、C−C12ヘテロアリールアルキル、またはC−C12アリールオキシ
アルキルである。水素、シアノ、C−Cアルキル、Cフルオロアルキル、
−C10アリールアルキルおよびC−Cヘテロアリールアルキルが望ま
しい。また、水素、シアノ、C−Cアルキル、およびCフルオロアルキル
がより望ましい。
【0032】 Rはそれぞれ水素、シアノ、ヒドロキシ、C−Cアルコキシ、C−C アルキル、C−Cフルオロアルキル、C−Cアルコキシアルキル、C −C12アリールアルキル、C−C12ヘテロアリールアルキル、C−C 12 アリールオキシ、C−C12アリールオキシアルキル、C−C12アリ
ールアルコキシ、またはC−C12ヘテロアリールアルコキシである。水素、
シアノ、アルコキシ、C−Cアルキル、およびCフルオロアルキルが望ま
しい。また、nは2、3または4である。
【0033】 構造式IIに関連して上記したアルキル、アリールおよびヘテロアリール基は
、それらの基中の1以上の炭素原子は、C−Cアルキル、C−Cアルコ
キシ、ヒドロキシ、ハロ、アミノ、C−Cアルキルアミノ、またはC−C ジアルキルアミノからなる群から選ばれた1以上の成分と置換してもよい。
【0034】 他の好ましき実施例においては、XとXとはともに−OCR O−また
は−OCHCR O−であり、nは2または3である。Rは好ましくは水
素であり、この場合nは好ましくは2である。
【0035】 さらに他の好ましき実施例においては、XとXとはともに−N=CR
=Nであり、nは2または3である。好ましくはR基は独立に水素または
−Cアルキルである。またRは望ましくは水素であり、この場合nは好
ましくは2である。
【0036】 さらに他の好ましき実施例においては、XとXとはともに=N−O―N=
または=N−S−N=であり、nは2または3である。より望ましくはXとX とはともに=NON=であり、Rは水素であり、この場合nは望ましくは2
である。
【0037】 この発明はさらに上記した化合物の前駆体であって下記の構造のものを含むも
のである。
【0038】
【化5】
【0039】 この構造式においてX、X、R、Zおよびnは構造式IIのそれらと同
じである。
【0040】 この明細書において、「アルキル」、「アルケニル」、および「アルキニル」
とは標準的な意味で飽和、不飽和一価基を言う。これは直鎖、側鎖および環状部
分を含むもので、酸素、硫黄および窒素などのヘテロ原子を1以上含んでいるこ
ともある。環状部分としてはシクロペンチル、シクロヘキシル、テトラヒドロフ
ラニル、ピロリジル、ピペリジル、およびモルホリノなどが挙げられる。
【0041】 「低級アルキル」「低級アルケニル」、および「低級アルキニル」とは1〜6
個の炭素原子を含んだ基を言う。アルキル基としてはメチル、エチル、イソプロ
ピル、2−ブチル、シクロペンチルなどが挙げられる。
【0042】 「ジアルキルアミノ」とは2個のアルキル基から5〜7個の成分(ピロリジル
などの環状原子としてのアミン窒素を含む)が形成されている基を言う。
【0043】 「ハロゲン」とはフルオロ、クロロまたはブロモを言い、好ましくはフルオロ
である。「フルオロ」とは単および複フッ素置換体を言い、過弗化C−C
分が望ましい。
【0044】 「アリール」および「芳香カルボキシル部分」とは環中に異種原子を含まない
炭素原子の芳香環または縮合環構造を示すものである。例としてはフェニル、ナ
フチル、アントラシル、およびフェナントラシルが挙げられる。好ましくはフェ
ニルとナフチルであって、フェニルが最も好ましい。
【0045】 また「ヘテロアリール」と「芳香複素環部分」は1以上の非炭素原子(環中ま
たは縮合環中の1以上の環中の酸素、窒素および硫黄など)を有する炭素原子の
芳香環または縮合環構造を言うものである。例としてはフリル、ピラニル、チエ
ニル、イミダジル、ピロリル、ピリジル、ピラゾリル、ピラジニル、ピリミジニ
ル、インドリル、キノリル、イソキノリル、キノクサリル、およびキナゾリニル
などが挙げられる。好ましくはフリル、イミダジル、ピラニル、ピロリル、およ
びピリジルなどが挙げられる。
【0046】 この発明の化合物は従来からの合成科学技術により種々の方法で合成できるも
のである。
【0047】 この発明は上記した構造式I、IIによるベンゾキサジン化合物の合成方法を
提供するものである。この方法においては、ジクロロメタン、クロロフォルム、
テトラヒドロフラン、エチルアセテートなどの適宜な無水溶媒の存在下に、ほぼ
飽和状のサリチル酸(すなわちフェニル環上に所望のX基置換を含んだもの)を
カルボキシル酸活性剤を用いて活性化するものである。カルボキシル活性剤の例
としてはカルボニルジイミダゾール、ホスゲンなどの無機酸クロライド、および
トリフルオロアセチック酸無水物などのカルボキシル酸無水物が挙げられる。
【0048】 活性化されたサリチル酸は爾後構造がNH(CR ZHの異種原子置
換アルキルアミンと、上記の構造式IIIで示された構造を有するアミド付加物
を形成するに有効な条件下で、反応させる。ここでnは2、3または4であり、
ZはO、NHR、またはSなどの異種原子であり、Rは上記した通りである
。例えば活性化したサリチル酸をアミノアルコールと反応させると、構造式II
Iの化合物を生成する。ここでZ=O。アミノチオールとの反応ではZ=Sの化
合物を生成する。
【0049】 残りの活性剤を除去した後、望むならば例えばシリカゲル・クロマトグラフィ
ーにより、アミノ付加物を構造がRC(OR’)のトリアルキルオルトカルボ
キシレートと反応させると上記の構造式IまたはIIを有するこの発明のベンゾ
キサジン化合物が生成される。この反応はZ部分、アミド窒素およびフェノール
酸素を構造がRC(OR’)の中央炭素原子(アステリスクで標識した)に
より環化するに有効な条件で行う。ここで構造式IまたはIIのR部分はRC
(OR’)中のRから誘導されるものである。
【0050】 この反応は望ましくは例えばクロロフォルムまたはジクロロメタンなどの低塩
基度の溶媒中でのアリールまたはアルキルスルホン酸(例えばトシレート)、ト
リフルオロアセチック酸または蟻酸などの酸触媒の存在下に行われる。ベンゾキ
サジン化合物は例えばシリカゲル・クロマトグラフィーなどの標準的な方法で精
製してもよい。さらに再結晶化により純化してもよい。ベンゾキサジン生成物中
のZ部分は好ましくはOまたはSであり、より好ましくはOである。
【0051】 他の反応例では、この発明の化合物を生成するのに、上記のようにほぼ置換さ
れたサリチル酸のカルボキシル基を活性化した後、非置換または置換2−オキサ
ゾリン、2−チアゾリンまたは2−イミダゾリンを添加して、構造式IまたはI
Iの所望の化合物とする。後記の実験例1〜8に生成方法を例示する。
【0052】 上記した化合物は種々の構造(例えばカプセル、錠剤、持続性カプセル、シロ
ップ、座薬、注入式形態など)に組み込んで主体に投与することができる。同様
に種々の形態の投与(口腔、口内、直腸、非口腔的、腹腔など)も採用できる。
投与量は非常に広く異なり、当業者が容易に決定できる。好ましくは経口投与が
よく、特にそれぞれ約1〜100mgの活性成分を含むカプセルや錠剤がよい。
【0053】 化合物の強さに応じて、例えば典型的には約10mgの錠剤1個を、または1
00mgの1回持続性カプセルまたは錠剤を1日当たり投与する。持続性の効果
は異なるpH値で溶けるカプセル材料、浸透圧で徐々に発効するカプセル、その
他制御された発効により得られるものである。この発明の化合物により治療を意
図されている主体としては人間、家畜および実験用動物などがある。
【0054】 したがってこの発明の化合物は知的、運動または知覚作業の学習に必要な時間
を低減するのに採用され得るものである。これらに代えて適宜な形態とすること
により、知的、運動または知覚作業の維持時間を増加することにも採用できる。
さらにその他にも、知的、運動または知覚作業を思い出す際の誤りの量および/
または激しさを低減することにも採用され得る。
【0055】 このような治療は特に神経系統に病のある個体、神経系統の病に耐えている個
体、特に神経系系統中のAMPA数に影響を及ぼす病に耐えている個体に有効で
ある。まず個体に化合物を投与し、爾後個体は知的、運動または知覚作業を行わ
せられる。投与の結果個体の挙動は検知できる程度に改善されるのである。
【0056】 CNS中で活性なAMPAの代謝安定性活性神経調節物質は人間に対して多く
の潜在的な適用を有している。例えば刺激性シナプス強度の増加は老化および病
気(例えばアルツハイマー)に伴うシナプスまたは受容体の損失を補うことがで
きる。AMPAを高くすることにより高脳領域中に見出されるマルチシナプス回
路の処理を迅速化し、知覚運動と知的作業における増加を産み出す。他の例とし
ては、増加したAMPA受容体投与反応は記憶を符号化するものと考えられるタ
イプのシナプス変化を容易とするので、この発明の化合物は記憶向上剤としても
使うことができる。
【0057】 その他にもこの発明の化合物は病んだAMPA受容体回路に起因する不均衡が
起きた神経ネットワーク間のバイオ化学およびシナプス的な釣合いを思い出すこ
とができる。限定するものではないがそのような治療的な用途としては、精神分
裂症、精神分裂症的挙動、精神機能障害および鬱病などの精神的および神経的な
病の治療をも包含するものである。
【0058】 したがってこの発明の化合物は適宜な形態において、知的、運動または近く作
業の学習に必要な時間を低減するのに用いることができる。これに代えて、知的
、運動または知覚作業の学習の維持する時間を増加するのにも使える。さらに知
的、運動または知覚作業を思い出す際の誤りの量および/または苦痛を低減する
のにも用いることができる。これらの治療は神経系統の傷に悩む個体、または神
経系統に病を持っている個体、特に神経系統のAMPA受容体数に影響を及ぼす
傷または病に悩む個体において特に有効である。
【0059】 この発明の化合物はAMPA受容体のバイオ物理やバイオ化学的な性質の研究
の道具としても使用でき、神経回路の動作上での刺激伝達を選択的に高めるのに
も使用できる。該化合物は中央シナプスに到達するので、AMPA受容体電流の
向上挙動効果のテストもできることになる。
【0060】 この発明の化合物のAMPA受容体機能を高める、ひいては知的活性を高める
能力の研究結果を実験例9に記載してある。第1の研究においては、実験例1〜
8に記載したように調製された化合物がネズミの海馬組織中での刺激反応(フィ
ールドEPSP)向上能力に付いてテストされた。海馬組織スライスを高濃度テ
スト化合物を15〜30分の間隔で人工脳脊髄液中で灌流させた。テスト化合物
なしにACSFの灌流で分離した。化合物灌流前後におけるEPSP振幅と半幅
の増加を決定した。
【0061】 表1によれば、この発明の化合物が顕著なEPSP効果を奏することが分かる
。この効果は化合物濃度約5〜100μMで約8〜35%に亙っている。例えば
化合物1(ZがO、RがCH、RがCH、RがHでnが2)は30μMの
濃度で灌流された場合にはEPSP反応の増加は34%である。Zが硫黄である
化合物4の場合にもほぼ同じ活性が観察され、このことはこの部位で酸素を硫黄
で置換すると含酸素化合物と同じくらいの活性が得られることを示している。
【0062】 化合物1および2については、RがCHCHであるときの左側環の6環
原子への拡張により活性が高まり、5μM化合物濃度でのEPSP増加35%で
あり、好ましき置換となっている。化合物3についてもよい結果が得られており
、R位置にはより大きなジェム−ジメチルメチル基を有している。これにより
30μM濃度でEPSPが33%増加している。
【0063】 これは強い生物学的活性を保ったままでこの領域に他の置換ができることを示
している。化合物1に関連して右側環中でCH−CH(CH)およびCH(
CH)CHで置換すると、30μMの化合物濃度で低いEPSP反応となり
、これはこの検定ではこれらの置換が望ましくないことを示している。特にアミ
ド窒素原子(化合物6)へのメチル−置換メチレン基アルファの存在は、メチル
−置換メチレン基が環酸素(Z)(化合物5.1および5.2)にアルファであ
る場合、に比べて活性が低くなるようである。
【0064】 (CR 位置におけるプロピレン鎖による置換は、化合物5.1、5.
2および6に比べていくらか活性が良いが、化合物1(エチレン)ほどには大き
くない。したがってn=2の化合物が良い結果をもたらす。化合物8(R=CC
)はより低いが、それでも顕著なEPSP活性を呈する。観察されたEPS
P増加は100μMの濃度で8%である。すなわちこの部位でのより大なる置換
は低い活性を呈するというわけである。
【0065】 表1に示すデータは上記の構造式IIIの開環化合物について採取されたもの
で、該化合物は実験例1に記載したように調製されたものである。この化合物に
おいて観察された増加EPSP反応は環の閉鎖が活性には必要なものではないこ
とを示している。
【0066】 驚いたことにこの発明の化合物の場合、Z部位に異種原子を含むものの方が、
同部位にCHを含むものよりも、実質的に大きな活性を呈することが分った。
この点に関して、化合物1、2および7は、含メチレン同類1c、2cおよび7
cよりも、3〜10倍のEPSP向上活性を呈することが観察される。これらの
結果からすると、Z部位における異種原子の存在はこの発明の化合物の高い活性
に寄与していることが分かる。
【0067】 この発明の化合物のEPSP反応における増加を産み出す能力は8−アーム半
径迷路作業における記憶を改善する能力の先駈けとなるものである。表1の最後
の列は、8−アーム半径迷路(Staubli他、PNAS 91:11158
−1162、1994年)を用いたパラダイム学習においてテストされたラット
の記憶の顕著な向上に有効な、化合物のしきい値を示すものである。
【0068】 化合物1について示した図1のように、この発明の化合物はこの挙動テストに
おいて数段の投与量−反応関係を呈するのである。図中左半分は、3通りの投与
量(0.03、0.1および0.5mg/kg)における作業の記憶の最初の誤
りが起きる前の、正しい選択の平均値である。各対の右のバーは隔日に媒体のみ
を投与された同じ動物についての結果を示す。
【0069】 図中右半分は、媒体のみ(各データ対の右側バー)と比較した与えられた化合
物投与量(各データ対の左側バー)の投与後に観察された全誤りの平均値を示す
。これから分かるように、化合物1を0.03、0.1および0.5mg/kg
の投与量で投与すると常に最初の誤り前の正しい選択の平均値が投与量に応じて
顕著に増加する。また投与量に応じて誤りの平均値が顕著に低減する。
【0070】 この記憶テストを用いて得たさらなるデータを表1の一番右側の列に示す。図
示のようにこの発明の化合物はこの手法により高い能力を示している。化合物1
、2はそれぞれ最小有効投与量(MED)が50および10μg/kgである。
さらにこの発明の化合物は、Z部位に酸素の代わりにメチレンを含んだ同類に比
べて、顕著に高い記憶向上活性(10〜20倍大きい)を呈しており、EPSP
結果を強めていることが分かる。
【0071】 構造式IおよびIIの化合物は、対掌性炭素がO、NおよびZ部分を架橋しか
つR置換基を帯びるので、対掌性である。これらの空間鏡像体構造の故に、鏡
像体は必ずしも同じ生物化学的な活性を有するものではない。この発明の他の例
では、構造式IおよびIIの対掌性化合物(典型的にはラセミ体形状に合成され
る)は組成鏡像体(実際には異なる生化学的活性を有している)に可溶である。
【0072】 この発明は、不動の対掌性支持体上の異なる停滞を利用して、この発明の対掌
性化合物(構造式IおよびII)の空間鏡像体を分離する方法を提供するもので
ある。この方法にあっては、ラセミおよびジア鏡像体の混合物が低溶離強度の適
宜な溶媒に溶けるが、これは溶解および不動相に大きく依存するもので、当業者
が適宜設定でき、適宜な対掌性不動相にパックされた適宜なコラムに施与される
【0073】 異なる溶離を起こすに適した溶媒成分を用いて、個々の鏡像体は爾後コラムか
ら溶離される。溶離された鏡像体は異なるかまたは同じコラムに施与されて、不
十分の場合にはさらなる溶解を行うか、より高度の効率の刺激された移動ベッド
装置に含まれる不動支持体に施与される。不動対掌性支持体の例は実験例10に
記載されている。鏡像体の溶離度は溶解される特定の化合物の構造および選択さ
れた不動相の性質に左右されるので、各溶解鏡像体の活性は実験例9に記載され
た手法およびその他の手法で決定され、溶解された鏡像体の相対潜在能力が決定
される。
【0074】 実験例10は、化合物Iを例として用いて、この発明の鏡像体の異なる生化学
的活性を示したものである。実験例10に詳記するように、可動相70:30エ
タノール/ヘキサンを用いて、ラセミ体化合物I(実験例1)を対掌性HPLC
コラム(Daicel 20x200mm、Chiralpak AD)に乗せ
た。この可動相は爾後3mL/分で55分間70:30 2−プロパノール/ヘ
キサンに変更され、ついで80:20 2−プロパノール/ヘキサンにされた。
最初の鏡像体は保持時間約61分で溶離された。2回目は82分後であった。溶
解した鏡像体はさらに結晶化により精製されて、実験例9の手法でテストされた
【0075】 表2(実験例10)に関連して、化合物1について観察された生化学的活性の
殆どは鏡像体のひとつ(すなわち実験例1の条件下で最初に溶離した鏡像体)に
のみ存在していることが分かる。さらに最初に溶離した鏡像体はラセミ体より顕
著に強力である。特に最初に溶離した鏡像体は50μM(表2)において80%
のEPSP増加を呈しているが、ラセミ体混合物は濃度30μM(表1)で34
%の増加である。
【0076】 逆に2回目に溶離した鏡像体は濃度50μM(表2)においては検知できるほ
どにはEPSPを変化させない。これらの結果は、実験例9で述べられた迷路テ
ストにより、より強調されるものである。化合物1の活性鏡像体は10μg/k
gのMEDを呈するが、より活性の低い鏡像体のMEDは50倍高い(500μ
g/kg)ものである(まだ有効な記憶効果はあるものの)。
【0077】 したがってこの発明の治療方法は開示された化合物の鏡像体的に豊かにされた
形態をとってもよく、より生化学的に活性な形態を構成し、これにより投与され
た化合物の強度(量で)を増加するのである。好ましき実施例では、より活性な
鏡像体は少なくとも80%(すなわちより活性な鏡像体のより低活性の鏡像体に
対する比が9:1である)の鏡像体過剰を伴なって存在する。実験例10に記載
された方法を用いてこの発明の化合物の溶解したRおよびS鏡像体は99%を越
える鏡像体純度(98%鏡像体過剰)で得られるのである。加えてより活性な鏡
像体を投与すると化合物の副作用特性を改善する。
【0078】 逆に低活性の鏡像体は種々の比率と量で希釈剤として使用でき、より活性な形
値の代謝低下と変態とを相殺する。例えば投与された化合物が血流中からあまり
に早く除かれると、低活性の鏡像体がより大量に投与されてより活性な形態の除
去を緩和する。したがって低活性の鏡像体をより活性な形態より過剰に使用しよ
うと意図するものである。特にこの発明が意図するのは、少なくとも80%の過
剰で低活性鏡像体である。与えられた表示に対して適切な2種の鏡像体の相対比
率は低活性鏡像体が活性鏡像体に対して有する受容体束縛への禁止効果によって
も左右される。
【0079】 以上のことからして、いかにすればこの発明の目的と長所が満たされるかが分
かる。この発明の提供する化合物は脳の受容体シナプス反応を高めるのに有用で
あり、種々の治療的な用途に用いられる。該化合物は抗鬱剤として用いることが
できて、記憶の強度と期間とを改善することもできる。また該化合物は知覚運動
問題の改善にも使用でき、精神分裂症や精神分裂症的挙動などの精神病の緩和に
も使用できる。加えて該化合物は従来の化学的手法により容易に合成でき、必要
なら種々の空間鏡像体に溶解することができる。以下の実験例はこの発明の概念
を限定するものではない
【0080】 実験例1:7,8−ジヒドロ−5aH、10H−1,3−ジオキソロ[4,5 −g][オキサゾロ][2,3−b][1,3]ベンゾキサジン−10−ワン( 1) :公知のKolbe−Schmitt反応によりセサモルおよび二酸化炭素
から3,4−メチレンジオキシサリチル酸を下記のように調製した。セサモル(
5.0g、36mmol)を250−mL高圧装置(Parr Instrum
ents Co.)中で20mLの無水ジグリムに溶解して、60%水酸ナトリ
ウム1.44g(36.0mmol)で処理した。攪拌を20分続け、爾後装置
を二酸化炭素で700psiに加圧し、190℃に8時間加熱した。
【0081】 ついで装置を環境温度まで冷却し、二酸化炭素を排出した。反応混合物を50
mLのジエチルエーテルで希釈し、10%塩酸水溶液10mLで酸性化した。さ
らに混合物を500mLのジエチルエーテルで希釈してから別の漏斗に移して液
状層を得た。これをジエチルエーテルで抽出除去した。有機層は飽和重炭酸塩ナ
トリウムと結合されて抽出された。この重炭酸溶液は10%塩酸水溶液で結合・ 酸性化されジエチルエーテルで完全に抽出された。ジエチルエーテル抽出物は飽
和塩化ナトリウムで結合・洗浄されかつ無水硫酸ナトリウム上で乾燥された。乾 燥溶液(液胞内)の濃縮により4.5g(68%)の3,4−メチレンジオキシ
サリチル酸をベージュ色の固体として得た。赤外線(IR)分光器(薄フィルム
):2869、2351、1637、1478、1442、1419、1240
、1194、1124、1036、930、854、および692cm−1
【0082】 3,4−メチレンジオキシサリチル酸を上記とは異なる方法で合成した。セサ
モル(7.00g;50.7mmol)、四塩化炭素(10.0g;65.0:
mmol)、銅粉(20mg)および30mL48%(w/v)の水酸化ナトリ
ウム溶液を室温で混合して、8時間還流させた。上記のように処理された塩基性
溶液は5.0g(53%)の固体状サリチル酸塩を生じた。
【0083】 上記いずれかの方法で生成された4,5−メチレンジオキシサリチル酸(2.
215g;12.17mmol)を25mLのCHCl中に浮入させて、2
.06g(4.6%過剰)のカルボキシルジイミダゾールを添加した。二酸化炭
素が放出され、溶液は急速に均質化した。4.5時間後活性サリチル酸塩の溶液
を5分間攪拌しながら30mLのCHCl中の1.65g(約2等量)のエ
タノールアミンに添加した。これにより溶液からは暗色油が分離した。1.4m
L(2等量)のアセチル酸の添加により反応を急冷して、得られたN−ヒドロキ
シエチルサリチルアミドをシリカゲル・クロマトグラフィーにより精製した。生
成物(化合物1i)をヘキサン/エチルアセテート/エタノール(40/66/
4)で溶離させた。副産物は175mgであった。
【0084】 得られた白色蛍光性の沈殿物を濾過回収して、液胞中で乾燥した。最初の収穫
は2.06gであった。2回目の収穫は115mg、または総収穫は79%であ
った。Mp=140.8−142.0℃;UV/可視スペクトル:中立形態(P
hOH)λmax=318nm;イオン化形態(PhO)λmax=342n
m。IR(KBr):−OHおよび−NHストレッチ3410および3360c
−1;アミドカルボニル1640および1610(強)cm−1HNMR
(200MHz;CDCl/dDMSO):δ12.89(1H、s);7
.7(1H、br s);7.212(1H、s);6.426(1H、s);
5.944(2H、s);4.245(1H、t、J=6Hz);3.75(2
H、m);および3.53ppm(2H、m)テトラメチルシラン(TMS)か
らのダウンフィールド。
【0085】 2−(2−ヒドロキシ−4,5−メチレンジオキシベンザミド)エタノール(
8.9g:40mmol)を320mLの乾燥クロロフォルム中で浮流させ、こ
れにトリメチルオルトフォーメイト(32mL、290mmol)と蟻酸(7.
8mL、170mmol)とを添加した。懸濁液を加熱して2.5時間還流させ
、エチルアセテートで希釈した。希釈溶液を重炭酸ナトリウム緩衝液(pH10
)で洗浄し、さらに飽和塩化ナトリウムを用い、最後に無水硫酸ナトリウム上で
乾燥した。溶液をシリカゲル上に蒸留させ、シリカゲル(エチルアセテート/ヘ
キサン=1:1、またはジエチルエーテル/ヘキサン=9:1)上で多重クロマ
トグラフィーにより精製した。続く中間副産物の分離と蟻酸での処理により、4
.78g(51%、メチレン・チオライド/ジエチル・エーテルから再結晶後)
の(R,S)−7,8−ジヒドロ−5aH、10H−1,3−ジオキソロ[4,
5−g]オキサゾロ[2,3−b][1,3]ベンゾキサジン−10−ワン(m
p=152−153℃)を得た。IR(薄いフィルム):2899、1667、
1460、1420、1260、1117、1034、および926cm−1 HNMR(500MHz;CDCl):δ7.27(1H、s)、6.53
(1H、s)、6.18(1H、s)、6.015(2H、ABカルテット)、
4.30(1H、td、J=7&1.2Hz)、4.22−4.28(1H、m
)、4.20(1H、ddd、J=10、7&1.4Hz)、および3.55−
3.60ppm(1H、m)。
【0086】 実験例2:8,9−ジヒドロ−6aH、11H−1,4−ジオキサン[2,3 −g]オキサゾロ[2,3−b][1,3]ベンゾキサジン−11−ワン(2) :上記の方法1により、6−ヒドロキシ−1,4−ベンゾジオキサンおよび二酸
化炭素から4,5−エチレンジオキシサリチル酸を調製した。ただし95%水酸
化ナトリウムを用い二酸化炭素の圧力を900psiとし温度を245℃とした
点が異なる。生成された酸はベージュ色で収量は52%であった。IR(薄いフ
ィルム):3072、2975、2876、2656、2546、1680、1
573、1415、1299、1258、1186、1061、897、および
747cm−1
【0087】 実験例1の過程により、4,5−エチレンジオキシサリチル酸を(R,S)−
8,9−ジヒドロ−6aH、11H−1,4−ジオキサン[2,3−g]オキサ
ゾロ[2,3−b][1,3]ベンゾキサジン−11−ワンに変換して、白色の
個体を得た。Mp=215−216℃。IR(薄いフィルム):2899、16
70、1626、1470、1306、1121、1062、および929cm −1HNMR(200MHz;CDCl):δ7.40(1H、s)、6
.56(1H、s)、6.17(1H、s)、4.1−4.5(7H、m)、お
よび3.5−3.8ppm(1H、m)。
【0088】 実験例3:7,8−ジヒドロ−2,2−ジメチル−5aH、10H−1,3− ジオキソロ[4,5−g]オキサゾロ[2,3−b][1,3]ベンゾキサジン −10−ワン(3) :2,2−ジメチル−5−ヒドロキシベンゾ[1,3]ジオ
キソールを二酸化炭素で処理して実験例2のサリチル酸を収量41%でベージュ
色の固体で得た。このサリチル酸を実験例2に記載されたように(R,S)−7
,8−ジヒドロ−2,2−ジメチル−5aH、10H−1,3−ジオキソロ[4
,5−g]オキサゾロ[2,3−b][1,3]ベンゾキサジン−10−ワンに
変換してmp=212−214℃の白色固体を得た。IR(薄いフィルム):1
664、1466、1415、1266、1117、1062、983、および
743cm−1HNMR(200MHz;CDCl):δ7.18(1H
、s)、6.44(1H、s)、6.17(1H、s)、4.1−4.4(3H
、m)、3.4−3.8(1H、m)、および1.69ppm(6H、s)。
【0089】 実験例4:7,8−ジヒドロ−5aH、10H−1,3−ジオキソロ[4,5 −g]チアゾロ[2,3−b][1,3]ベンゾキサジン−10−ワン(4)
実験例1のように上記の化合物を合成したが、アミノエタンチオール(トリエチ
ルアミンの3当量によりヒドロクロライドから生成された)をアミノエタノール
に代えて用い、mp=149−150℃の白色固体を得た。IR(薄いフィルム
):2899、1670、1626、1470、1420、1306、1121
、1062、および929cm−1HNMR(200MHz;CDCl
:δ7.29(1H、s)、6.49(1H、s)、6.46(1H、s)、6
.015(2H、s)、4.66(1H、ddd、J=12.0、6.0&1.
1Hz)、3.66(1H、td、J=11.4&5.9Hz)、3.33(1
H、td、J=11.4&5.9Hz)、および2.94ppm(1H、ddd
、J=12.0、5.9&1.1Hz)。
【0090】 実験例5:7,8−ジヒドロ−7−メチル−5aH、10H−1,3−ジオキ ソロ[4,5−g]オキサゾロ[2,3−b][1,3]ベンゾキサジン−10 −ワン(5) :メチレンクロライド中で4,5−メチレンジオキシサリチル酸を
カルボニルジイミダゾールにより活性化して、実験例1と同じ方法で1−アミノ
−2−ロパノールと結合させた。酸性急冷とそれに続く(1:1)ヘキサン−エ
チルアセテートを用いたフラッシュ・クロマトグラフィー(SiO)精製によ
り1−(2−ヒドロキシ−4,5−メチレンジオキシベンザミド)−2−プロパ
ノールを白色油性固体の形で67%収量で得た。
【0091】 1−(2−ヒドロキシ−4,5−メチレンジオキシベンザミド)−2−プロパ
ノール(440mg;1.8mmol)を15mLのクロロフォルム中に浮流さ
せて、これに0.75mLの蟻酸を添加した。反応混合物を加熱して2時間還流
させた。液胞中でシリカゲル上に濃縮させ、(3:1)ヘキサン−エチルアセテ
ートを用いたクロマトグラフィー(SiO)により精製して、第1と第2のジア
ステリオメリックな(diasteriomeric)フラクションを259お
よび61mg得た。68mgは溶解されず全収量は85%であった。
【0092】 フラクション1:Mp=148−150℃。IR(薄いフィルム)1677、
1472、1433、1269、1120、および1048cm−1HNM
R(300MHz;CDCl):δ7.26(1H、s)、6.52(1H、
s)6.18(1H、s)6.00(2H、ABカルテット)、4.55−4.
65(1H、m)、4.23(1H、dd、J=3.1&6.4Hz)、3.1
3(1H、t、J=6Hz)、および1.46ppm(3H、d、J=4Hz)
【0093】 フラクション2:Mp=105−106℃。IR(薄いフィルム):1672
、1467、1424、1263、1123、および1035cm−1HN
MR(300MHz;CDCl):δ7.26(1H、s)、6.52(1H
、s)、6.19(1H、s)、6.01(2H、ABカルテット)、4.60
−4.71(1H、m)、3.79−3.83(1H、m)、3.72−3.7
7(1H、m)、および1.47ppm(3H、d、4.8Hz)。
【0094】 実験例6:7,8―ジヒドロ−8−メチル−5aH、10H−1,3−ジオキ ソロ[4,5−g]オキサゾロ[2,3−b][1,3]ベンゾキサジン−10 −ワン(6) :メチレンクロライド中においてカルボニルジイミダゾールにより
4,5−メチレンジオキシサリチル酸を活性化して、実験例1と同じ方法で2−
アミノ−1−プロパノールと結合させた。酸急冷と(1:1)ヘキサン−エチル
アセテートを用いたフラッシュ・クロマトグラフィー(SiO)により2−(
2−ヒドロキシ−4,5−メチレンジオキシベンザミド)−1−プロパノール油
性白色固体の形で収量52%で得た。
【0095】 2−(2−ヒドロキシ−4,5−メチレンジオキシベンザミド)−1−プロパ
ノールをトリメチル−オルトフォーメイトおよび蟻酸で実験例5のように処理し
て無色油(収量84%)を得て、これをガラスに固化した。IR(薄いフィルム
):1670、1630、1466、1418、1262、1124、および1
033cm−1HNMR(300MHz;CDCl):δ7.25(1H
、s)、6.51(1H、s)、6.23(1H、s)、6.00(2H、AB
カルテット)、4.54(1H、p、J=1.8Hz)、4.36(1H、dd
、J=3&6Hz)、3.92(1H、J=6Hz)、および1.40ppm(
3H、d、J=6Hz)。
【0096】 実験例7:8,9−ジヒドロ−5aH、7H、10H−1,3−ジオキソロ[ 4,5−g][1,3]オキサジノ[2,3−b][1,3]ベンゾキサジン− 11−ワン(7) :4,5−メチレンジオキシサリチル酸をメチレンクロライド
中でカルボキシルジイミダゾールにより実験例1のように活性化した。酸急冷と
(1:1)ヘキサン−エチルアセテートを用いたフラッシュ・クロマトグラフィ
ー(SiO)により3−(2−ヒドロキシ−4,5−メチレンジオキシベンザ
ミド)−1−プロパノールを油性白色固体の形で収量64%で得た。
【0097】 3−(2−ヒドロキシ−4,5−メチレンジオキシベンザミド)−1−プロパ
ノールをトリメチル−オルトフォーメイトと蟻酸で実験例5のように処理して収
量78%で白色固体を得た。転移162−168℃(グラス)および174−1
75℃(溶融)。IR(薄いフィルム):1659、1464、1283、12
63、1155、1036、1014、および934cm−1HNMR(3
00MHz;CDCl)δ7.31(1H、s)、7.49(1H、s)、6
.08(1H、s)、6.00(2H、ABカルテット)、4.60−4.80
(1H、ddm、J=5.2&13.5Hz)、4.15−4.30(1H、d
m、J=11.9Hz)、3.99(1H、td、3.3&11.6Hz)、2
.95−3.10(1H、td、4.1&13Hz)、1.90−2.10(1
H、m)、および1.50−1.65ppm(1H、m)。
【0098】 実験例8:7,8−ジヒドロ−5a−メチル−10H−1,3−ジオキソロ[ 4,5−g]オキサゾロ[2,3−b][1,3]ベンゾキサジン−10−ワン (8) :4,5−メチレンジオキシサリチル酸(0.472g;2.59mmo
l)を8mLのクロロフォルム中に浮流させて、0.476g(4.00mmo
l)のチオニルクロライドを添加した。反応混合物を加熱して3時間還流させた
。この間懸濁液は暗色の溶液に変化した。この溶液を冷却して、溶媒と過剰チオ
ニルクロライドを液胞中で除去した。残りは8mLのメチレンクロライドに溶解
し、0.392g(4.60mmol)の2−メチル−2−オキサゾリンを滴下
添加した。
【0099】 該溶液を1時間攪拌し、シリカゲル上に濃縮しコラム・クロマトグラフィー(
ヘキサン/エチルアセテート=2:1)で精製して、0.500gの未精製物を
得た。この生成物をエチルアセテート/ヘキサン(1:10)から再結晶化して
、mp132−133℃の白色結晶性個体を0.392g(64%収量)を得た
。IR(薄いフィルム):1659、1629、1454、1376、および1
267cm−1HNMR(500MHz;CDCl)δ7.28(1H、
s)、6.48(1H、s)、6.00(2H、ABカルテット)、4.27、
(1H、dd、J=10.5&5.6Hz)、4.17−4.23(1H、M)
、4.05−4.13(1H、m)、3.55(1H、td、J=10.6&6
.5Hz)、および1.59ppm(3H、s)。
【0100】 実験例9:テスト:化合物の生理学的効果を下記の方法で海馬のスライスを用
いてテストした。刺激的反応(フィールドEPSP)を海馬のスライス中で測定
し、人工脳脊髄液(ACSF)を一杯にした記録室中に保持した。15〜30分
の間隔中、注入媒体はテスト化合物を種々の濃度で含んだものに変化した。薬剤
注入の直前と終期に回収された反応は重複されて、EPSP振幅の増加率と半ピ
ーク高さ(半幅)における反応幅の計算に用いられた。振幅および半幅における
増加は治療活性を示すものとして用いることができる。
【0101】 これらのテストを行うために、海馬麻痺させた年齢2月のSprague−D
awleyラットから除かれ、組織スライス(400ミクロンメーター厚さ)が
調製されて、従来の方法(例えばDunwiddieおよびLynch、J.P
hysiol.276:353−367、1978年参照)により35℃でイン
ターフェイス室に保存した。この室は0.5mL/分でACSF(mM)により
常に満たされていた:NaCl 124、KCl 3、KHPO 1.25
、MgSO 2.5、CaCl 3.4、NaHCO 26、グルコース
10およびL−アスコーベイト 2。双極ニクロム電極をサブフィールドCA
3に近い海馬サブフィールドCA1の樹枝状の(階層ラジエータム)層中に配置
した。
【0102】 刺激電極の電流パルス(0.1ミリ秒)がSchaffer−commiss
ural(SC)繊維を増加させた。これはサブディビジョンCA3のニューロ
ンから発してCA1ニューロンの樹枝状突起のシナプスに至るものである。シナ
プスの活性化により伝達グルタメートを解放する。グルタメートは後シナプスA
MPAに結合して、一時的に付随するイオンチャンネルを開いて、ナトリウム電
流が後シナプス細胞に入る。この電流により細胞外(フィールド「EPSP」の
刺激性後シナプス電位)の電圧を生じ、これがCA1の階層ラジエータムの真ん
中に配置された高インピーダンス記録電極により記録される。
【0103】 表1に要約された実験において、刺激電流の強度は半最大EPSP(典型的に
は約1.5−2.0mV)を生じるように調節される。対になった刺激パルスは
40秒ごとであって、パルス間間隔は200ミリ秒である(以下参照)。第2の
反応のフィールドEPSPはデジタル化されて振幅、半幅および反応領域を検出
するために分析された。反応が15−30分(基本線)に亙って安定ならば、約
20分間テスト化合物が注入ラインに添加された。それから注入は正常なACS
Fに切り換えられた。
【0104】 SC繊維の刺激は部分的にニューロン間を活性化するので、対パルス刺激が用
いられた。これがCA1のピラミッド細胞中に禁止的な後シナプス電位(IPS
P)を発生する。フィードフォワードIPSPは典型的にはEPSPがそのピー
クに達した後にセットされる。これが再偏波を加速してEPSPの減衰期間を短
くする。かくして部分的にテスト化合物の効果を覆ってします。フィードフォワ
ードIPSPの関心ある特性は、刺激パルスの続いて数百ミリ秒に亙って再活性
化されないという点である。この現象を使って、データ分析のために、200ミ
リ秒離された対パルスを生じて第2の(きちんとした)反応を使ってIPSPを
除くのに有利である。
【0105】 CA3神経突起の刺激後のフィールドCA1に記録されたフィールドEPSP
はAMPA受容体により齎すことが知られている。この受容体はシナプス中に存
在し(Kessler他、Brain Res.560:337−341、19
91年)、受容体を選択的にブロックする薬剤はフィールドEPSP(Mull
er他、Science 242:1694−1697、1988年)をブロッ
クする。アニラセタムはAMPA受容体チャンネルの平均オープン時間を増加さ
せ、この増加から期待されるように、これがシナプス電流の振幅を増加させ、そ
の期間を長くする(Tang他、Science 254:288−290、1
991年)。これらの効果はフィールドEPSPに映し出され、文献にも報告さ
れている(例えばStaubli他、Psychobiology、supra
;Xiano他、Hippocampus supra;Staubli他、H
ippocampus 2:49−58、1992年)。先に開示されたアニラ
セタムのベンザミド誘導体についても同様な結果について報告がある(Inte
rnatinal Publication No.WO94/02475)。
【0106】 この発明の化合物は上記した生理学的テストにおいて検査されており、その結
果を表1に示してある。第1のデータ列は各化合物の濃度を示しており、このた
めの実験ではEPSP反応(増加したAMPA受容体電流から結果された)の増
加が齎され、この増加は第2のデータ列にEPSP反応の振幅の増加率で示され
ている。この発明の化合物は投与量依存性増加を齎し、5μMほどの濃度におい
て有効である。また表1には化合物1になる開環アミド中間生成物(実験例1参
照)およびZ部位(化合物1c、2cおよび7c)にCHを含んだ3種の同類
の化合物についての結果が示されている。
【0107】 EPSP反応の増加を招く化合物の能力は8−アーム半径迷路作業における記
憶を改善する能力を前示している。表1の最後の列はラット(Staubli他
、PNAS 91:11158−1162、1994年における8−アーム半径
迷路を用いた学習パラダイムでテストされた)において記憶を向上させるしきい
値投与量を示している。図1において化合物1に付いて示されたように、数段階
の投与量依存性が挙動作業テストで得られた。図1のデータは全て同じグループ
10匹のラットを用いて得られた。隔日にラットに媒体(生理的食塩水)または
薬剤(化合物1)を1回分投与され、爾後ラットを迷路テストでテストした。ま
た媒体のみがグループに1、3および5日投与され、選択された量の化合物が2
、4日に投与された。
【0108】 結果は観察された平均誤り率(左側は最初の誤り前の正しい挙動の数であり、
右側は全誤り挙動数である)を示すものであり、平均2、4日(各データ対の左
側のバー)ある投与量を投与されたグループ、および平均3、5日(各データの
右側のバー)媒体のみを投与されたグループについてのものである。誤りバーは
平均の標準誤りである(SEM)。図中の印*は対テストによるp<0.05の データを示す。
【0109】 酸素または硫黄などのメチレン基のZ部位における異種原子の置換がEPSP
反応および効果の増加された潜在力を損ねることが明らかである(表1中の化合
物1、2および7を1c、2cおよび7cと比べよ)。
【0110】
【化6】
【0111】
【表1】
【0112】 最小有効投与量;一番左の炭素はアミド窒素に架橋され、一番右側の炭素
はZに架橋されている;++NT=テストなし;はこの発明の化合物の比較の
ために含まれている。
【0113】 実験例10:ベンゾキサジンの鏡像体的溶解:HPLCを用いて化合物のサン
プルを対掌性不動カラム(Daicel Chiralpak ADコラム)に
溶解した。不限定例として、化合物1(225mg)を暖めて超音波処理した0
.9mLのエタノールに溶解した。サンプルはコラムに施与された。一方70:
30エタノール/ヘキサンの可動相化合物が1mL/分で浮流された。全てのサ
ンプルがコラムに施与された後、流れは3mL/分に増加された。35分後可動
相は70:30 2−プロパノール/ヘキサンに変えられ、55分後に80:2
0 2−プロパノール/ヘキサンに変えられた。最初の鏡像体は保持時間約61
分で溶離し、第2のものはほぼ82分であった。第1のフラクションからの材料
はメチレンクロライドおよびジエチルエーテルから結晶化されて103mg(9
1%回収)を与えた。第2の鏡像体は同様に回収され、再結晶化された。溶解し
た鏡像体の絶対的な構造は決定されなかった。化合物1の溶解鏡像体は実験例9
の方法でテストされた。結果を表2に示す。
【0114】
【表2】
【0115】 以上特定の実施例についてこの発明を説明したが、種々の変更をこの発明の範
囲内で行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A) この発明による化合物の投与などの記憶テストにおける投与量依存性を示すグ
ラフである。 (B) この発明による化合物の投与などの記憶テストにおける投与量依存性を示すグ
ラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 43/00 111 A61P 43/00 111 C07D 513/14 C07D 513/14 //(C07D 498/14 (C07D 498/14 265:14 265:14 263:04 263:04 317:10) 317:10) (C07D 498/14 (C07D 498/14 319:12) 319:12) (C07D 498/14 (C07D 498/14 207:04 207:04 (C07D 498/14 (C07D 498/14 211:06 211:06 (C07D 513/14 (C07D 513/14 277:04 277:04 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM ,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE, KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,L T,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX ,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE, SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,U A,UG,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 マーズ,クリストファー アメリカ合衆国 カリフォルニア 92610 フットヒル ランチ パーテア アベニ ュー 2 Fターム(参考) 4C072 AA01 AA07 BB02 BB03 BB06 CC01 CC13 CC16 EE02 EE03 EE06 EE13 FF15 GG07 4C086 AA01 AA02 AA03 AA04 CB22 CB31 GA16 MA01 MA04 NA14 ZA12 ZA15 ZA18 ZC01

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構造式 【化1】 を有してなり;ここでXとXとがH、NR 、−ORおよび−CH
    からなる群から、独立に選ばれるか;またはXとXとがともに−OCR O−、−OCR CR O−または−OCR=CRO−であるか;
    またはXとXとがともに−N=CRCR=N−であるか;またはX
    とがともに−N=CRNR−であるか;またはXとXとがともに=
    N−O−N=または=N−S―N=であるか;またはXとXとがともに−O
    −CR=N−であり;ZがO、NRまたはSであり;それぞれのRは独立
    にH、C−CアルキルまたはC−Cフルオロアルキルであり;それぞれ
    のRは独立にH、水素、シアノ、ヒドロキシ、C−Cアルコキシ、C
    フルオロアルコキシ、チオール、C−Cアルキル、C−Cフルオロ
    アルキル、C−Cアルコキシアルキル、C−C12アリール、C−C ヘテロアリール、C−C12アリールアルキル、C−C12ヘテロアリー
    ルアルキル、C−C12アリールオキシ、C−C12アリールオキシアルキ
    ル、C−C12アリールアルコキシまたはC−C12ヘテロアリールアルコ
    キシであり;それぞれのRおよびRは独立に水素、C−Cアルキル、C −Cフルオロアルキル、C−C12アリールアルキルまたはC−C12 ヘテロアリールアルキルであり;Rはそれぞれ独立に水素、C−Cアルキ
    ル、C−Cフルオロアルキル、C−Cアルコキシアルキル、C−C アリールアルキル、C−C12ヘテロアリールアルキルまたはC−C12 アリールオキシアルキルであり;Rはそれぞれ独立に水素、ハロゲン、シアノ
    、C−Cアルキル、C−Cフルオロアルキル、C−Cアルコキシア
    ルキル、C−C12アリールアルキル、C−C12ヘテロアリールアルキル
    またはC−C12アリールオキシアルキルであり;Rはそれぞれ独立に水素
    、シアノ、ヒドロキシ、C−Cアルコキシ、C−Cアルキル、C−C フルオロアルキル、C−CアルコキシアルキルまたはC−C12アリー
    ルアルキル、C−C12ヘテロアリールアルキル、C−C12アリールオキ
    シ、C−C12アリールオキシアルキル、C−C12アリールアルコキシま
    たはC−C12ヘテロアリールアルコキシであり;nは2、3または4である
    ことを特徴とする化合物。
  2. 【請求項2】 XとXとがともに−OCR O−または−O−CH CR O−であり;nが2または3であることを特徴とする請求項1に記載
    の化合物。
  3. 【請求項3】 Rが水素であることを特徴とする請求項1または2に記
    載の化合物。
  4. 【請求項4】 nが2であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかひ
    とつに記載の化合物。
  5. 【請求項5】 XとXとがともに−N=CRCR=Nであり;n
    が2または3であることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
  6. 【請求項6】 Rが水素であることを特徴とする請求項5に記載の化合
    物。
  7. 【請求項7】 nが2であることを特徴とする請求項5または6に記載の
    化合物。
  8. 【請求項8】 XとXとがともに=N−O−N=または=N−S−N
    =であり;nが2または3であることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
  9. 【請求項9】 XとXとがともに=N−O−N=であり;Rが水素
    であることを特徴とする請求項8に記載の化合物。
  10. 【請求項10】 nが2であることを特徴とする請求項8または9に記載
    の化合物。
  11. 【請求項11】 構造7,8−ジヒドロ−5aH、10H−1,3−ジオ
    キソロ[4,5−g]オキサゾロ[2,3−b][1,3]ベンゾキサジン−1
    0−ワンを有することを特徴とする請求項1に記載の化合物。
  12. 【請求項12】 構造8,9−ジヒドロ−6aH、11H−1,4−ジオ
    キサン[2,3−g]オキサゾロ[2,3−b][1,3]ベンゾキサジン−1
    1−ワンを有することを特徴とする請求項1に記載の化合物。
  13. 【請求項13】 構造7,8−ジヒドロ−2,2−ジメチル−5aH、1
    0H−1,3−ジオキソロ[4,5−g]オキサゾロ[2,3−b][1,3]
    ベンゾキサジン−10−ワンを有することを特徴とする請求項1に記載の化合物
  14. 【請求項14】 鏡像体過剰が80%を越えることを特徴とする請求項1
    〜13のいずれかひとつに記載の化合物。
  15. 【請求項15】 鏡像体過剰が80%を越える請求項1〜13のいずれか
    ひとつの化合物を調製すべく;請求項1に示す構造を有した化合物を対掌性支持
    体に施与し;化合物の第1の鏡像体を、該第1の鏡像体の実質的に全てが溶離し
    てしまうまで第2の鏡像体を対掌性支持体上に保持するのに有効な条件下で、溶
    離させ;第2の鏡像体を対掌性支持体上から選択的に溶離させ、この際の各鏡像
    体過剰を80%を越えるものとすることを特徴とする化合物の調製方法。
  16. 【請求項16】 AMPA受容体により施薬されたシナプス反応を高める
    べく;請求項1〜14のいずれかひとつに記載の構造を有した化合物の有効量を
    人間に投与するをことを特徴とする人間の治療方法。
  17. 【請求項17】 人間の精神分裂症または精神分裂症型挙動および鬱病を
    治療すべく;そのような治療を必要とする人間に請求項1〜14のいずれかひと
    つに記載の化合物を治癒に有効な量だけ投与することを特徴とする方法。
  18. 【請求項18】 前記の化合物が精神分裂症または精神分裂症型挙動を軽
    減すべく投与されることを特徴とする請求項17に記載の方法。
  19. 【請求項19】 前記の化合物が鬱病を軽減すべく投与されることを特徴
    とする請求項17に記載の方法。
  20. 【請求項20】 人間の記憶を強化すべく;そのような治療を必要とする
    人間に請求項1〜14のいずれかひとつに記載の化合物を、人間の記憶の正確な
    期間を増加するおよび/または知覚、運動性または知覚的仕事を習得するのに必
    要な時間を低減する、のに必要な量だけ投与することを特徴とする方法。
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