JP2001523355A - 眼鏡フレームのつる - Google Patents

眼鏡フレームのつる

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、眼鏡フレームのつるに関し、プラスチック製被覆部材(10)に挿入された金属芯を備えている。被覆部材の内管路(12)には、前記被覆部材内側に向けられると共に、被覆部材と一体の半径方向締付突起(22,24)が少なくとも1つ設けられている。該突起は、耳の後ろでつるを保持するフックを形成する湾曲部(16)に近い又はその中にある管路(12)の部分(14)に配置されており、管路(12)の横断面において角度をもって均等に間隔を空けられており、例えば、4つの突起が十字状に配置されている。

Description

【発明の詳細な説明】 眼鏡フレームのつる 本発明は、耳の後ろに留まるように湾曲した後端部にのみ金属芯を有する眼鏡 フレームのつるに関し、金属芯は、プラスチック製被覆部材により実際にその全 長に渡って覆われているか、又はプラスチック製接合部材を備えている。 この種のつるは、金属芯により、見た目に美しく、また顔の上にフレームを上 手く保持するのに十分な剛性を有するつるを形成することが出来るので一般に人 気があるが、被覆部材または接合部材により、アレルギーを引き起こす可能性の ある金属が装用者の皮膚に接触するの防止し、また頭部のこの部位の形状と適合 して快適な形状でつるの後フックを構成することが可能である。 フランス特許出願公開第2655162号公報には、この種のつるを、被覆ま たは接合部材の第1の長手方向半体を型成形し、次いで該型内で第1の半体に金 属芯を取り付け、そして第2の長手方向半体を重ねて型成形し、第1のものに溶 接することにより製造する方法が記載されている。しかしながら、この方法は、 技術的に困難な型成形を含んでいる。加えて、連結面に対応して、目障りで余分 なプラスチック材からなる2本の向かい合う縦線が形成されるのを完全に防止す ることは不可能である。 より従来的には、前記被覆または接合部材は、ブロック状のプラスチック、特 にアセテートを機械加工して穴あけ加工することにより、又は内管路が形成され た単体として成形される。特に、金属芯は、金属ロッドをハンマーで叩いて又は かしめ加工によって製造される。その後、被覆または接合部材は取付支持部に水 平に取り付けられ、そして、前記支持部と一体の空気圧ジャッキを用いて、前記 芯は前記被覆又は接合部材の内管路内に押しこまれる。該内管路の内径は、最初 は前記ロッドの外形よりわずかに小さいので、この管路が拡張することにより、 弾力性の締付力が生じ、それが円筒状接触面全体に広がる摩擦力との組み合わせ により、つるの所定位置に、この被覆又は接合部材を保持する。必要であれば、 金属とプラスチックとのその後の接合を強化するために、前記内管路の口に接着 剤を1滴付着させてもよい。 しかしながら、時の経過につれ、被覆又は接合部材を構成するプラスチック材 は、締付力が減少し、更には消滅し、それに応じて摩擦力が減少するほど、移動 するおそれがある。この接合又は被覆部材は、前記芯に対して浮いたり、つるか ら分離したりすることがある。 本発明の目的は、特徴である美しく優美な外観を維持しながら、時の経過後に より高い信頼性をもって保持する接合部材又はプラスチック被覆部材が外挿され た金属芯を備えた眼鏡のつるである。 しかしながら、前記つるの構成部材は、できるだけ単純な構成を有し続けるこ と、また組立が容易であることが必要があり、特に大量生産によって製造コスト を出来るだけ低く維持するためである。 これらの目的は、接合部材又は被覆部材の内管路に、内側に向けられると共に 接合又は被覆部材と一体とされた、半径方向に締め付ける突起部を少なくとも1 つ設けたことで達成される。 眼鏡の伸縮自在のつるが、ヨーロッパ特許出願公開第435121号公報又は ドイツ特許出願公開第3047263号公報から公知である。その前方管状部は 、非円形状の横断面を有すると共に眼鏡フレームのつると一体であり、フックの 端部となる第二の後方部を支える。第一の部分を固定する機構は、管状内管路の 内部に弾性板を備え、それは、その端部の一つで、又は、内方向に、即ち、長手 方向中心軸方向に向けられた複数の突起部で支持し、また後方部の前端の外周上 に 設けられた切り欠きの1つと係合する。これらの機構は、実質的につるの長さを 調節するように設計されるが、特に複雑であり、またつるの相当望ましくない高 さ又は厚さを伴う。 加えて、ドイツ特許出願公開第3816481号公報は、眼鏡のつるを開示し 、その金属ロッドは、上下端縁が三角形状とされた、縦方向に平坦な横断面を有 する。これら上下部分には溝が形成され、水平方向より垂直方向に大きな弾性力 を持たせるために、該溝に対して、スリーブの弾力性を有する内管路が留められ ている。従って、このつるは、三角形状の端縁を持つ平坦なロッドを形成した後 、溝を機械加工する必要があるだけでなく、重ね合わせられ、また楕円状断面を 持つ2層で接合部材を成形する必要がある。 一方、本発明に係るつるは、管路の弾性力のある内側制限部を、接合部材又は 被覆部材と一体的に、より簡単に形成するために、成形工程が利用されることに 特徴がある。その時、つるの芯を形成するロッドを再加工する必要は全くない。 作業場試験は、この接合部材の内管路の弾性制限部によって、つるの強度が実 質的に向上したことを示している。特に、接合部材を引き剥がすために必要な牽 引力は、従来の1k9fの力と比較して5k9fまで大きくなる。 具体的態様によれば、突起部は、管路において、耳の後ろにつるを保持するフ ックを形成する湾曲部に近い部分、又は、湾曲部にある部分に配置されている。 前記接合部材又は被覆部材の後方部は、通常、この水平面でより厚いので、ロ ッドに支持された突起部の存在によって生じる僅かな膨張は、事実上目に見えな いほどである。 好ましくは、内管路は、管路の横断面において均等な角度で間隔を空けて配さ れた複数の突起部、例えば、十字形状に配置された4つの突起部を備えている。 そして各突起部は、相応により薄く、それによって、弾性作用や変形によって 生じ得る膨張を、接合部材又は被覆部材の横断面外周全体にわたってよりよく分 散させることができる。 有利には、突起部の形状は、つるの金属芯を形成する円柱状ロッドの径より6 0〜100倍、好ましくは80倍大きい径の円筒体が直角に交差して、この円筒 体か、ロッド径の1/10〜1/20の高さで、管路の側部に食い込んで設けら れている。例えば、1.5mmの径のロッドに対して、突起部の高さ(又は深さ )は、0.08mm〜0.12mmの間、好ましくは0.10mmであり、また そのロッドの縦軸を通る半径方向の面における横断面は、ほぼ62mmに相当す る半径を持つ円の円弧形状である。1.1mmの径に対しては、突起部の高さは 、0.06mmまで減少させることが出来る。 このように構成される突起部には、2つの非常に緩やかな前後の傾斜があり、 それによって接合部材又は被覆部材のロッドに対する組み付けが容易になる。加 えて、この種の突起部の形成により必要となるのは、内管路を形成するために型 内に挿入される針状体を僅かに改良すること、換言すれば、広幅の円形カッタの 外周切断刃によって浅く切り込みを付けることのみである。カッタの回転軸はこ のロッドに対して垂直で、またロッドに直角に食い込む。 突起部の対向する二対が十字形に配置されるとき、その突起部の一方の対は、 他方より高くすることが可能である。 例えば、つるに対して、その後方部は、眼鏡フレームが装用されている時に見 られるように、実質的に垂直面において下方に湾曲していおり、1.5mm径の ロッド形状の金属芯を備えている。前記垂直面上の一対の突起部に、0.10m mの内半径高さを持たせ、他方の水平面に配置される横の対に、0.12mmの 高さを持たせることが出来る。これによって、この湾曲部における接合部材また は被覆部材の厚さの差異を考慮に入れることが出来る。つまり、水平面における 厚みを薄くして、それにより弾性力を持たせ、最も突出した突起部を支える。 必要であれば、接合部材又は被覆部材の内管路の突起部の形状及びサイズと一 致する形状及びサイズで位置決め用切欠きをつるの金属芯に設けてもよい。つる の芯を構成する金属ロッドに多少の機械加工を加えることにより、この芯に対す る接合部材又は被覆部材の連結を強固にし、それによって外側への膨張の可能性 を排除している。 本発明に係る接合部材または被覆部材の有利な具体的態様によれば、第一の量 のプラスチック材が接合部材または被覆部材用型内へ注入され、それは2つの成 形ブロック間に形成され、; 前記型内に入れられた第一の量のプラスチック材の中へ、外周に円形カッタに よって直角に切り込みが形成されている成形針を前進させ、; 接合部材又は被覆部材を形成するために必要な残りのプラスチック材が注入さ れ、; 接合部材又は被覆部材が冷却され、凝固され、;そして 前記ブロックが閉じられたまま、或いは既に開かれた状態で、成形針が取り出 される。 従って、前記針が前進させられるとき、プラスチック材は、所望形状の突起部 を十分に形作るほど熱く可鍛性を持っているのは確実である。 本発明は、具体的態様によってより十分に理解されるであろう。具体的態様は 、単なる非制限的な例によって示され、添付の図面によって図示される。その図 面において: 図1は、本発明に係る被覆部材又は接合部材の後方端部の拡大断面図である; そして 図2A及び2Bは、それぞれ、図1の被覆部材または接合部材の製造用成形針 の端部を上から及び横から見た図であり、またこれらの図は、本発明に係る眼鏡 のつるの改良された金属芯の端部の図に相当する。 図1は、プラスチック製の被覆又は接合部材10の後部を示し、眼鏡のつるの 中心を形成する金属ロッドに取り付けられるように設計されている。このため、 この接合部材又は被覆部材10は、管状前方部14と中実の湾曲後部16を備え ている。 内管路12の断面が円形であるので、前方部14は、通常、リング状の横断面 を有する。例えば、この内管路12の内径Dが約1.5mmであるのに対して、 前方部14の外径は約3〜4mmである。 後部16、即ち、管路12の止まり内端から始まる部分は、湾曲したへら状を 呈する。換言すれば、多少楕円形の横断面を有する。水平面(即ち、図1におい て垂直面)上の小径は約3mmで、垂直面(即ち、図1の面)上の大径は5〜6 mmである。 図示されるように、この接合部材又は被覆部材は、アセテートやプロピオン酸 塩のような熱可塑性材料から射出成形される。 より具体的には、本発明によれば、内管路12には、垂直面において互いに対 向して配置される一対の突起部22と、内管路内の同じ高さに、水平面において 互いに対向して配置される第2の対の水平突起部24とが設けられている。これ ら放射状の突起部は、内管路12の縦方向中心軸に向かって、管路12の同一横 断面において十字状に配置されている。 図2A及び2Bは、止まり内管路12を形成するため、接合部材又は被覆部材 10用の型に挿入されるように設計された針を示す。より具体的には、本発明に 従って、その端部に比較的近い距離L、例えば約7mmにおいて、この針30に は直径的に対向する二対の切欠き32及び34が形成され、それらは、2つの直 交する面、即ち、形成する接合部材の垂直面及び水平面において、それぞれ配置 される。 図2によく分かるように、これら切欠きは、円形カッタの円柱状外周切断刃に よる切り込みによって形成される。カッタの回転軸は針に対して直角であり、そ の中央を通る円形横断面は、針の中心縦軸を通り且つ針に直角な面に広がる。こ の円形カッタの半径は、針30の直径に比して比較的大きく、約62mmである が、切欠き32に対しては約0.10mmの深さh2に応じて、また広幅の切欠 き34に対しては約0.12mmの深さh1に応じて、それぞれ、この針内へわ ずかに食い込むのみである。従って、これら切欠きの量は、針30によって構成 される第1の円柱と、それに直交する、前記カッタの切断刃によって構成される 第2の円筒体とが、僅かな深さで交差することにより決められる。 図1によく分かるように、これら突起部は、突起22に対しては約6mmの長 さl1を、また突起24に対しては約7.4mmの長さl2を有する長円形状の基 部を有する。内管路の縦軸を通る半径方向の面に応じたこれら突起部の横断面は 、半径が非常に大きく、それぞれ、h1が約0.12mmで、h2が0.10mm の高さが小さい円形の円弧からなり、非常に緩やかな2つの前後傾斜を形成して いる。 従って、これら突起部は、十字形状の制限部を形成し、それは垂直面より水平 面においてより大きい。つるの金属芯が内管路12内に押し込められると、管状 前方部14の突起に相当する壁部がわずかに外方へ膨張して弾性的に変形し、よ り大きな民部的な締付力を発揮する。これら突起部と止まり内管路12の端部と の距離は、その後多少ずれた場合には予備の金属芯を構成する。 必要であれば、つるの金属芯を形成するロッドの端部自体は、図2に示す針3 0の形状と同じ形状を有することが可能である。その場合も、接合部材又は被覆 部材の内側突起部に対応する切欠きが設けられる。これら切欠きは、ハンマーに よって又は他のかしめ式器具によって速やかに形成される。従って、接合部材又 は被覆部材の内側突起部は、むしろ、切欠き内に食い込むフックのように機能し 、それにより接合部材又は被覆部材が見苦しく膨張する恐れを防止している。 本発明は図示した具体例に限定されるものでは全くなく、多くの変形及び改良 を含む。 例えば、水平及び垂直突起部の対は、内管路12内の同じ位置に配置される必 要はなく、長手方向にずれていてもよい。また、垂直突起部の対を連続させるこ とも考えられ得、ずれた水平突起部の対が連続する中をうろこ状に重ねられる。 加えて、金属芯に対して、もはや滑らかにされておらず、直角に前後端部が形 成された切欠きを、回転軸が前述のようにロッドの縦軸に垂直ではなく平行とし た円形カッタを用いて切り込み形成することも考えられ得る。その時、該カッタ の円形中心を通る横断面は金属芯に直角であり、切欠きは、このカッタの切断縁 の横断面の形状、特に矩形状を呈する。これら切欠き部の前後端部は、突き出し た形で、ある意味では事実上最終的な接合部材の内側突起部をひっかける。
【手続補正書】 【提出日】平成12年1月26日(2000.1.26) 【補正内容】 請求の範囲 1.プラスチック製の接合部材又は被覆部材(10)が挿入される金属芯を備え 前記接合部材又は被覆部材の内管路(12)は、少なくとも1つの半径方向締 付突起(22,24)を有し、それは内向きにされており、且つ接合部材又は被 覆部材と一体とされている眼鏡のつるであって、 前記突起(22,24)の形状は、つるの金属芯を形成する円柱ロッド(30 )の直径よりも、60〜100倍、好ましくは、80倍大きい直径を有する円筒 体が直角に交差して、この円筒体が、前記ロッドの直径の1/10〜1/20の 間にある高さに応じて、前記内管路(12)の横側に食い込んで設けられている ものであることを特徴とする。 2.請求項1に従うつるであって、対向する突起の2対が、十字形状に配置され 、また一方の突起の対(24)は、他方(22)より高いことを特徴とする。 3.請求項1又は請求項2に従うつるであって、前記突起(22,24)は、耳 の後ろにアームを保持するためのフックを形成する湾曲部(16)に近い、又は 該湾曲部にある、前記管路(12)の部分(14)に配置されていることを特徴 とする 。 4.前述の請求項の何れか1つに従う接合部又は被覆部を製造する方法であって 第1の量のプラスチック材を、2つの成形用ブロック間に形成された、接合部 材又は被覆部材用型に注入し、; 前記型内に入れられた第1の量のプラスチック材内に、円形カッタを用いて外 周に直角に切り込み(32,34)が形成された成形針(30)を前進させ、; 接合部材又は被覆部材を形成するために必要な残りのプラスチック材を注入し 、;そして 前記接合部材又は被覆部材を冷却して、凝固させ、前記ブロックを閉じたまま 、若しくは既に開いた状態で、前記成形針を取り出す ことを特徴とする。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.プラスチック製の接合部材又は被覆部材(10)が挿入される金属芯を備え た眼鏡のつるであって、前記接合部材又は被覆部材の内管路(12)は、少なく とも1つの半径方向締付突起(22,24)を有し、それは内向きにされており 、且つ接合部材又は被覆部材と一体とされていることを特徴とする。 2.請求項1に従うつるであって、前記突起(22,24)は、耳の後ろにつる を保持するためのフックを形成する湾曲部(16)に近い、又は該湾曲部にある 、前記管路(12)の部分(14)に配置されていることを特徴とする。 3.請求項1又は請求項2に従うつるであって、前記内管路(12)は、複数の 突起(22,24)を備え、それらは管路(12)の横断面において均等に角度 をもって間隔を空けて配され、例えば、4つの突起が十宇形状に配置されている ことを特徴とする。 4.前述の請求項の何れか1つに従うつるであって、突起(22,24)の形状 は、つるの金属芯を形成する円柱ロッド(30)の直径よりも、60〜100倍 、好ましくは、80倍大きい直径を有する円筒体が直角に交差して、この円筒体 が、前記ロッドの直径の1/10〜1/20の間にある高さに応じて、前記内管 路(12)の横側に食い込んで設けられていることを特徴とする。 5.請求項2に従うつるであって、対向する突起の2対が十字形状に配置され、 また一方の突起の対(24)は、他方(22)より高いことを特徴とする。 6.前述の請求項の何れか1つに従うつるであって、つるの金属芯には、位置決 め用切欠きが設けられ、それらは前記接合部材の内管路の突起の形状及びサイズ に一致する形状及びサイズを有することを特徴とする。 7.前述の請求項の何れか1つに従う接合部材又は被覆部材を製造する方法であ って、 第1の量のプラスチック材を、2つの成形用ブロック間に形成された、接 合部材又は被覆部材用型に注入し、; 前記型内に入れられた第1の量のプラスチック材内に、円形カッタを用い て外周に直角に切込み(32,34)が形成された成形針(30)を前進させ、 ; 接合部材又は被覆部材を形成するために必要な残りのプラスチック材を注 入し、;そして 前記接合部材又は被覆部材を冷却して、凝固させ、前記ブロックを閉じた まま、若しくは既に開いた状態で、前記成形針を取り出す ことを特徴とする。
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