JP2001520282A - 制御された遊離ラジカル重合法による末端官能化されたポリマーおよびそれから製造されるポリマー - Google Patents

制御された遊離ラジカル重合法による末端官能化されたポリマーおよびそれから製造されるポリマー

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JP2001520282A
JP2001520282A JP2000516995A JP2000516995A JP2001520282A JP 2001520282 A JP2001520282 A JP 2001520282A JP 2000516995 A JP2000516995 A JP 2000516995A JP 2000516995 A JP2000516995 A JP 2000516995A JP 2001520282 A JP2001520282 A JP 2001520282A
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ジンソン・リー
ポール・ピーター・ニコラス
ネイサー・ポーラマディ
ルツガー・ディー・プッツ
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ザ ビー.エフ.グッドリッチ カンパニー
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
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Abstract

(57)【要約】 特に変性ヨー素移動によって、末端官能化されたポリマーを生成するための制御された遊離ラジカル重合法が開示される。上記末端官能化されたポリマーは、2.5を下回る多分散性と所定の分子量によって特徴付けられる。上記末端官能化されたポリマーは縮合重合反応、連鎖重合反応、および不均一系重合反応における反応性中間体として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の背景 発明の技術分野 本発明は末端官能化されたポリマー、前記ポリマーを製造する方法、および前
記末端官能化されたポリマーを用いて製造されるポリマーに関する。さらに詳し
くは、本発明は末端官能化されたポリマーを生成するための制御されたラジカル
重合法、特に変性ヨー素移動(DIT)法や原子移動ラジカル重合(ATRP)
法に関する。得られる末端官能化されたポリマーは、官能性が高く、多分散性は
2.5を下回り、所定の分子量を有する。前記得られる末端官能化されたポリマ ーは縮合重合反応、連鎖重合反応および不均一系重合反応における反応性中間体
として有用である。
【0002】 発明の背景 ATRPとDITを含む制御された遊離ラジカル重合法は、遊離ラジカル重合
法のための従来法である。変性ヨー素移動重合において、鎖の成長はヨー素原子
によって制御され、これらのヨー素原子が成長過程にある鎖の両末端と可逆的に
反応し、それによって、副反応を制限する。ヨー素原子はヨー素移動試薬を用い
た反応中に導入され、ポリマーラジカルは少量の慣用の開始剤を用いて初めは生
成される。 さらに原子移動ラジカル重合法によって、より均一性が高く、より高度に制御
された構造を有する生成物を製造することができる。
【0003】 前記方法は、移動可能な原子あるいは基を有する開始剤および適当な配位子を
有する遷移金属化合物の存在下で、一種類以上のモノマーを遊離ラジカル重合す
るを包含する。前記遷移金属化合物は式:MLnで表され、この配位子Lはσ結 合によって遷移金属と配位結合できる窒素、酸素、燐または硫黄を含有する任意
の化合物、またはπ結合によって配位結合できる任意の炭素含有化合物であり、
そのため成長過程にあるポリマーラジカル中の遷移金属同士が直接結合すること
はない。そして生成されたコポリマーは単離される。
【0004】 ポリマーの製造における変性移動法の適用は、日本触媒に付与された公開特許
公報平4−132706(1992)に開示されており、この参考文献には、両
末端に水酸基を有するテレケリック(Telechelic)ポリマーを製造す
るためのDIT法が開示されている。使用される試薬の初期式はX−R−X’で
あり、ここでXは臭素またはヨー素であり、Rは炭素数が1〜8の二価の炭化水
素である。上記方法において用いられる試薬は効果的ではないため、分子量が1
,500以上のポリマーを製造するのに大過剰量のヨード試薬(前記試薬の1モ ル当たり0.01〜10モルのモノマー)が必要とされる。さらに、ハロゲン化 物試薬の慣用の開始剤に対するモル比は非常に高く、約50:1〜約500:1
である。鎖の末端に存在するアイオダイドを水酸基に変換する官能化の方法も効
果的ではない。この点に関して、以下の四つの反応、つまり(1)加水分解、(
2)ジオールとの置換、(3)ヒドロキシアミンとの置換、(4)カルボキシレ
ートとの置換、が特定される。反応1と反応2はエステル含有ポリマーとの副反
応を進行させるのに対し、反応3と反応4は進行が遅く、しかも不完全である場
合が多い。日本触媒公開特許公報平4−132706に開示されている方法によ
って得られた分子量は通常高く、5,000を上回る。
【0005】 1995年にダイキン工業株式会社に対して発行された米国特許第5,439,
980号にはDIT法が開示されており、このDIT法では、ヨー素試薬と二種
類のモノマーを同時に添加することによってブロック共重合体が合成される。前
記方法は、前記二種類のモノマー間の大きな反応性の違いに依存しており、官能
性末端基を全く導入しない。
【0006】 1995年にジオン(Geon)に対して発行された米国特許第5,455,3
19号にはDITの使用が記載されており、これを用いることによって塩化ビニ
ルホモポリマーと、塩化ビニルの幾つかのランダム共重合体が製造される。上記
特許’319号で用いられたヨー素移動試薬は、それらが活性試薬であるという
点で効果的である。しかしながら、水性媒体中におけるDIT重合法は塩化ビニ
ルに対してのみ言及されており、この特許は末端官能性ポリマーについては言及
していない。
【0007】 ケイ.マティジャスゼウスキー(K.Matyjaszewsky)が、マクロ
モレキュールス、第28巻、PP.2,093〜2,095および8,051〜8, 056(1995)において、ヨー素化合物を用いた制御された重合法を説明し
ている。有効な二官能性移動剤も官能基が組み込まれた試薬も開示されていない
【0008】 一方、原子移動ラジカル重合(ATRP)も従来技術に記載されている。例え
ば、マティジャスゼウスキーとカーネギー−メロン大学(Carnegie−M
ellon University)に対するWO96/304,212には、 重合制御の目的でハロゲン化アルキル開始剤を用いた金属触媒された遊離ラジカ
ル重合が説明されている。ATRPに官能化された開始剤を用いたり、ATRP
ポリマーからのハロゲン化物末端基を官能化するといった一般的な概念はジェイ
.エス.ワング(J.S.Wang)、ディー.グレズスタ(D.Grezsta)、
ケイ.マティジャスゼウスキー、Polym.Mater.Sci.Eng。、73
、416(1995)において言及されている。前記報告には例が全く提供され
ていないだけでなく、その仮説を実施する方法も明らかにされていない。
【0009】 アリル開始剤を用いたあるいはアリルトリメチルシランとの置換による、アリ
ル末端基を有するポリマーの合成、およびトリメチルシリルアジド反応の後に加
水分解を実施する、一つのアミン末端基を有するポリスチレンの合成が、ワイ. ナカガワ、エス.ゲイナー(S.Gaynor)、ケイ.マティジャスゼウスキー 、Polym.Prep.、Am.Chem.Soc.、Polym.Div.、37 (1)、571(1996)に記載されている。 官能化開始剤を用いて生成されたビニルアセテート基を有するポリマーが、ケ
イ.エル.ビアーズ(K.L.Beers)、エス.ジー.ゲイナー、ケイ.マティジ ャスゼウスキー、Polym.Prep.、Am.Chem.Soc.、Polym.
Div.、37(1)、571(1996)に記載されている。
【0010】 ヒドロキシ末端官能化されたポリマー、および非リビング遊離ラジカル重合を
用いた前記ヒドロキシ末端官能化されたポリマーを製造する方法も従来技術であ
るゴールドシュミッツ エイジー(Goldschmidt AG)に対する欧
州特許第0,622,378A1号に記載されている。この特許にはポリメタクリ
レートジオールとその製造法が説明されている。この製造法は大量のメルカプト
エタノール連鎖移動剤の存在下で開始される慣用のラジカル重合法である。ポリ
マー鎖はメルカプトエタノールから始まってメタアクリレート基で終了し、次に
このメタアクリレート基が、Ti(OR)4の存在下で脂肪族ジオールを用いた 選択的置換反応によって水酸基含有部分に変換される。上記末端鎖置換反応は感
湿性であり、費用もかかる工程である。さらに、メチルメタクリレートに対して
のみ選択的且つ効果的であるため、一般的な適用性が制限されている。
【0011】 1995年に日本触媒に対して発行された米国特許第5,391,655号には
、水酸基を両末端に有する大過剰量のジスルフィド試薬の存在下で慣用の遊離ラ
ジカル重合によってビニルモノマーを重合する方法が説明されている。前記ジス
ルフィド試薬の組成式はHO−R−S−S−R’−OHであり、そのモル濃度は
上記開始剤の50倍であり、上記ビニルモノマーの少なくとも半分である。この
方法には、純粋な二官能性テレケリックを製造できないという点と、大量の官能
化試薬が必要であるという点で欠陥がある。
【0012】 従って、予想可能な分子量、高い官能性、および低い多分散性を有する末端官
能化されたポリマーを提供できる方法が必要とされている。その方法は分子量だ
けでなくポリマー構造も制御できるように十分な適応性がなければならない。リ
ビング、または制御された遊離ラジカル重合法の後に有効な官能化工程を実施す
ることによって溶液が供給される。そのラジカル重合法を本明細書で紹介する。
効果的なヨー素移動試薬または臭素開始剤および安価な官能化試薬も必要とされ
る。 得られた末端官能化されたポリマーは、ポリウレタン、ポリエステルおよびエ
ポキシドの縮合重合、グラフト共重合体および架橋共重合体を生成するための連
鎖重合、および高分子乳化剤のための反応性中間体として有用である。
【0013】 発明の要約 本発明は、制御された遊離ラジカル重合の後に鎖末端変換を行うことによって
末端官能化されたポリマーを製造するための方法を提供する。前記ポリマーは一
般にテレケリックポリマーとも呼ばれている。また前記ポリマーは、その末端基
が不飽和で重合性であるという特定の場合にはマクロモノマーとしても知られて
いる。変性ヨー素移動および原子移動ラジカル重合は、制御された遊離ラジカル
重合の特別な例である。これらの方法によって製造されたポリマーは、予想可能
な分子量、ハロゲン末端基、および低い多分散性を有する。本明細書に開示され
る方法には、有効な移動剤と、有効で安価な試薬が含まれる。また前記方法によ
って、有効な試薬を用いて、ハロゲン末端基から所望の官能基への変換も説明さ
れている。得られた末端官能化されたポリマーは、縮合重合反応、連鎖重合反応
、および不均一系重合反応における反応性中間体として有用である。
【0014】 本発明の一つ目の局面において、少なくとも一つの官能化された末端基を有す
るポリマーの製造法が開示される。この方法は、少なくとも一つのヨー素末端基
を有するヨー素試薬、一つの遊離ラジカル開始剤、および少なくとも一つの重合
性モノマーの混合物を加熱する工程を含む。上記遊離ラジカル開始剤の上記試薬
に対するモル比は約10から0.001である。上記重合性モノマーの上記試薬 に対するモル比は約10から1,000である。上記ヨー素末端基は、求核試薬 との反応によって前記官能化された末端基へと変換される。
【0015】 本発明の二つ目の局面によれば、以下の式で表される単一末端官能性ポリマー
が開示される。 R−ポリマー−Y−R2−Z1 (I) ここでRは、少なくとも一つのラジカル安定性基を含有し、その炭素数が少な
くとも1〜50であり、上記ポリマーと上記ラジカル安定性基はR中の同じ炭素
原子に結合しており、そして前記ラジカル安定性基は、アリール、アルケン、エ
ステル、酸、アミド、ケトン、ニトリル、ハロゲン、イソシアネート、ニトロお
よびアミンよりなる群から選択される。
【0016】 R2は炭素数が1〜20である置換または非置換アルキリデン基であるかある いはZ1が上記ポリマーと直接結合しているときには存在せず、 Yは酸素、硫黄およびN(R5)よりなる群から選択され、ここでR5は水素ま
たは置換または非置換アルキル基であるかあるいは、Z1が上記ポリマーと直接 結合しているときには存在せず、そして Z1は、OR1、N(R12、SR1、COOR1、COOM、−CR1=C(R12型のオレフィン、
【0017】
【化9】
【0018】 型のエポキシド、SO3M、PO(OR12、PO(R13、P(R13、−N =C=O、および−CR1=Oであり、ここでR1はHまたは炭素数が1〜20の
基であって、R1はR1を二つ以上有する任意のZ1に対して同じであるか異なっ ており、そしてMは金属イオンである。
【0019】 「ポリマー」という用語は、例えば−[−CH(R6)−C(R4)(X)−]
−、ここでR4は水素、メチル、ヒドロキシメチル、フェニル、ハロゲン、また はCH2COOHから選択され、Xはアルキル、アリール、ニトリル、ハライド 、アルコール、カルボキシル、スルホニル、−CO−O−R3型のエステル、− O−CO−R3型のアセテート、−O−R3型のエーテル、−CO−N(R32
のカルボキシアミド、およびN(R32型のアミンよりなる群から選択され、こ
こでR3はHまたは炭素数が1〜30である基であって、R3はR3を二つ以上有 する任意のXに対して同じであるか異なっており、R6は水素、メチル、フェニ ル、ハロゲン、CH2COOH、アルキル、アリール、ニトリル、ハライド、ア ルコール、カルボキシル、スルホニル、−CO−O−R3型のエステル、−O− CO−R3型のアセテート、−O−R3型のエーテル、−CO−N(R32型のカ
ルボキシアミド、およびN(R32型のアミンから選択される、に示される単置
換型または二置換型ビニル単位、またはジエンモノマー単位を含む、5〜500
のモノマー単位を含有する分子鎖を定義するのに用いられる。上記ポリマー鎖は
、一種類のモノマーが一続きになったもの、または二種類以上のモノマーがラン
ダムに混合されたものが一続きになったものから構成される。加えて、上記鎖は
、例えば分配形式がジブロック構造、トリブロック構造、マルチブロック構造、
またはグラフト構造をとるときのように、モノマーの非ランダム分配を有してい
る。上記ポリマーは上記DIT法またはATRP法によって生成され、ポリ(n
−ブチルアクリレート)、ポリスチレン、ポリ(エチルアクリレート)、ポリ(
エチルヘキシルアクリレート)、またはポリ(アクリロニトリル−n−ブチルア
クリレート)共重合体であるのが好ましい。
【0020】 本発明の三つ目の局面によれば、以下の式で表されるビス末端官能性ポリマー
が開示される。 Z2−R−ポリマー−Y−R2−Z1 (II) ここでR、Y、R2、およびZ1は前述の通りであり、Z2はZ1と同じ群から選択
され、Z1とZ2はそれぞれ独立に選択される。
【0021】 本発明の四つ目の局面によれば、以下の式で表されるビス末端官能性ポリマー
が開示される。 Z1−R2−Y−ポリマー−R−ポリマー−Y−R2−Z1 (III) ここでR、Y、R2、およびZ2は前述の通りに選択される。
【0022】 本発明の五つ目の局面によれば、ATRPは臭化物末端基または塩化物末端基
を有するプレポリマーを生成するのに用いられ、前記プレポリマーは求核試薬と
の反応によって末端基を変換することによって官能化することができる。 本発明の一つの利点は、上記変性ヨー素移動法が有効な連鎖移動剤を使用して
いるということである。 本発明のもう一つの利点は、上記変性ヨー素移動法が分子量の制御とポリマー
構造の制御の両方を与えるということである。
【0023】 本発明のさらなる利点は、変性ヨー素移動法が開示され、この方法において、
従来技術において規定されていた量よりもずっと少ない量で、安価なヨー素試薬
が開示されていることである。 本発明のさらに別の利点は、上記変性ヨー素移動法が幅広い種類のモノマーに
有効であること、つまりフッ化モノマー以外のモノマーが上記DIT法の実施の
際に利用できるということである。 上記方法のさらなる利点は、有効な末端基変換がATRPによって生成された
ポリマーに適用されることである。
【0024】 さらなる利点は、得られた末端官能化されたポリマー、すなわちテレケリック
ポリマーが縮合重合法、ラジカル重合法、アニオン重合法、またはグラフト重合
法において利用できることである。 さらに別の利点は、上記方法を用いて幅広い種類のモノマーを利用できること
である。 さらなる利点は、幅広い種類の官能性末端基が適切に選択された求核試薬を用
いて導入できることである。 さらに別の利点は、使用したヨー素を上記方法において再利用できることであ
る。 別の利点は、上記有効なヨー素移動剤が、一種類の官能基と、ビスヨー素試薬
と比べて上記方法において用いられるヨー素の量を下げる一つのヨー素のみとを
含有できることである。
【0025】 さらに別の利点は、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネ
ート、およびポリエポキシドに導入されたときに、性質を改善できるだけでなく
加水分解安定性や紫外線安定性も高めることができるポリアクリレートジオール
ポリマーが製造されることである。 別の利点は、連鎖重合においてグラフト共重合体を製造してブロック共重合体
とグラフト共重合体を生成するのに利用できる、マクロモノマーとしても知られ
る、オレフィン性末端官能性ポリマーが製造できるということである。 さらに別の利点は、高分子界面活性剤として有用である、イオン性末端基を有
するポリマーが製造できるということである。
【0026】 別の利点は、異なる二種類の官能性末端基を有するポリマーが製造できるとい
うことである。 さらに別の利点は、末端官能性ジブロックまたはトリブロック共重合体が製造
できるということである。 本発明のさらに他の利益と利点は、以下の詳細な明細を読解すると当業者に明
らかになるであろう。
【0027】 発明の好ましい実施態様の詳細な説明 本発明は、制御された遊離ラジカル重合法に続いて末端鎖変換を行うことによ
って末端基が官能化されたポリマーに関する。さらに詳しくは、本発明は、テレ
ケリックポリマーおよびマクロモノマーを含む単官能性および二官能性ポリマー
の製造に関する。上記制御された遊離ラジカル重合法は、変性ヨー素移動(DI
T)と原子移動ラジカル重合(ATRP)からなる。
【0028】 本発明のDIT法は、一つ以上のヨー素末端基を有するプレポリマーを製造す
るのに用いられる。これらのヨー素末端基は第二工程で所望の官能基へと変換さ
れる。上記方法は一般に図1の様に示され、少なくとも一つのヨー素末端基を有
する活性ヨー素試薬、遊離ラジカル開始剤、および少なくとも一つの重合性モノ
マーの混合物を加熱する工程を含む。上記方法が特定の種類のポリマージオール
の製造に利用される例を図2に示す。
【0029】 本DIT法のヨー素試薬はすべて一種類以上のラジカル安定性基を含有し、前
記安定性基は、ヨー素原子に隣接する(複数の)炭素原子に結合している。この
基が上記試薬をヨー素の移動に対して活性化させ且つ有効にする。 特に顕著なヨー素試薬として、(1)官能基を含まない単ヨー素試薬であるR
−I、(2)官能基を含む単ヨー素試薬であるZ2−R−I、および(3)二ヨ ー素試薬であるI−R−I、が挙げられる。
【0030】 R−I型の試薬は単官能性ポリマーの製造に使用することができ、Z2−R− I型とI−R−I型の試薬は、ポリマー鎖の両末端に官能基を有する二官能性ポ
リマーを生成するのに使用することができる。Z2−R−IとI−R−Iの区別 は、前者が異なる二種類の官能基を有する二官能性ポリマーを製造するのに使用
することができるのに対し、後者は二つの同種類の官能基を有する二官能性ポリ
マーのみ生成できるという点である。
【0031】 官能基を含まない上記単ヨー素試薬は以下の式で表される。 R−I (IV) ここでRは、少なくとも一つのラジカル安定性基を含有し、その炭素数が少な
くとも1〜50であり、上記ポリマーと上記ラジカル安定性基はR中の同じ炭素
原子に結合しており、そして前記ラジカル安定性基は、アリール、アルケン、エ
ステル、酸、アミド、ケトン、ニトリル、ハロゲン、イソシアネート、ニトロお
よびアミンである。
【0032】 上記ラジカル安定性基の例として、C64Me、OC(=O)−Me、F、お
よびCNを挙げることができる。好ましいR−I試薬を以下に示す。
【0033】
【化10】
【0034】 官能基を含む上記単ヨー素試薬は以下の式で表される。 Z2−R−I (V) ここでRは、前述のように、少なくとも一つのラジカル安定性基を含有し、そ
の炭素数が少なくとも1〜50であり、上記ポリマーと上記ラジカル安定性基は
R中の同じ炭素原子に結合しており、そして前記ラジカル安定性基は、アリール
、アルケン、エステル、酸、アミド、ケトン、ニトリル、ハロゲン、イソシアネ
ート、ニトロおよびアミンよりなる群から選択され、そして Z2は、OR1、N(R12、SR1、COOR1、COOM、−CR1=C(R12型のオレフィン、
【0035】
【化11】
【0036】 型のエポキシド、SO3M、PO(OR12、PO(R13、P(R13、−N =C=O、および−CR1=Oであり、ここでR1はHまたは炭素数が1〜20の
基であって、R1はR1を二つ以上有する任意のZ1に対して同じであるか異なっ ており、そしてMは金属イオンである。 好ましいZ1−R−I型の試薬を以下に示す。
【0037】
【化12】
【0038】 官能基を含まない二ヨー素試薬は以下の式で表される。 I−R−I (VI) ここでRは、前述のように、少なくとも一つのラジカル安定性基を含有し、そ
の炭素数が少なくとも1〜50であり、上記ポリマーと上記ラジカル安定性基は
R中の同じ炭素原子に結合しており、そして前記ラジカル安定性基は、アリール
、アルケン、エステル、酸、アミド、ケトン、ニトリル、ハロゲン、イソシアネ
ート、ニトロおよびアミンよりなる群より選択される。 好ましいI−R−I型の試薬を以下に示す。
【0039】
【化13】
【0040】 上記重合から選択されるヨー素試薬は、モノマーの種類と所望の構造に依存す
る。移動の速度と再開始の速度の間のバランスを維持する必要がある。例えば、
1−ヨード−1−フェニルエタノールは、スチレンとn−ブチルアクリレートの
重合に対して適当な試薬である。しかしながら、酢酸ビニルや塩化ビニリデンの
重合に対して適切に作用せず、これは移動後に生成されたラジカルが再開始に対
して十分な反応性を有さないからである。それとは反対に、ヨウ化メチレンは、
スチレンまたはn−ブチルアクリレートの制御された(重合は起こるが非制御で
ある)重合を与えるのに十分な速さでは移動しない。酢酸ビニルの重合には、過
フルオロヘキシルヨウ化物が1−ヨード−1−フェニルエタノールの代わりに用
いられる。
【0041】 本発明の実施の際に有用な適当な遊離ラジカル開始剤には、当該技術分野にお
いて公知のすべての慣用の遊離ラジカル開始剤が包含される。これらの開始剤は
、ヒドロパーオキシド類、パーエステル類、パーカーボネート類、パーオキシド
類、パーサルフェート類、およびアゾ開始剤を包含することができる。ある開始
剤の特定の例として、過酸化水素、第三アミルパーオキシド、ジベンゾイルパー
オキシド(BPO)、過硫酸カリウム、およびメチルエチルペンチルパーオキシ
ドが挙げられる。
【0042】 好ましい実施態様における遊離ラジカル開始剤として、アゾビスイソブチロニ
トリル(AIBN)、アゾビスシアノ吉草酸(ADVA)、アゾビス(ヒドロキ
シエチルシアノバレルアミド)(VA−080)、アゾビス(シクロヘキサンカ
ルボニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニ
トリル)、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プ ロピオンアミド]の如きアゾ開始剤が挙げられる。好ましくは、上記遊離ラジカ
ル開始剤の上記試薬に対するモル比は10〜0.001であり、2〜0.01であ
るのが好ましい。上記開始剤は、最終ポリマーの官能性を高める目的でZ1と同 種の官能基を任意に含有していてもよい。
【0043】 本発明で使用される適当なモノマーには、炭素数が3〜6のモノエチレン性不
飽和カルボン酸類や、それらのアルカリ金属塩やアンモニウム塩が包含される。
上記炭素数が3〜6のモノエチレン性不飽和カルボン酸類として、アクリル酸、
メタアクリル酸、クロトン酸、ビニル酢酸、マレイン酸、フマル酸、およびイタ
コン酸が挙げられる。アクリル酸とメタアクリル酸は好ましいモノエチレン性不
飽和カルボン酸モノマーである。 本発明において有用である酸モノマーは、酸の形態や、そのアルカリ金属塩や
アンモニウム塩の形態をとってもよい。上記モノマー酸を中和するのに有用な適
当な塩基として、水酸化ナトリウム、水酸化アンモニウム、水酸化カリウムなど
が挙げられる。上記酸モノマーは0から50%のレベル、好ましくは0から約2
0%のレベルまで中和されてもよい。
【0044】 カルボン酸基を含まないモノエチレン性不飽和モノマーも本発明において適当
である。その代表的な例として、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリ
ル酸ブチルの如きアクリル酸またはメタアクリル酸のアルキルエステル類;ヒド
ロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシエチ
ルメタアクリレート、およびヒドロキシプロピルメタアクリレートの如きアクリ
ル酸またはメタアクリル酸のヒドロキシアルキルエステル類;アクリルアミド、
メタアクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミド、N−メチルアクリルアミ
ド、N,N−ジメチルアクリルアミド;アクリロニトリル、メタアクリロニトリ ル、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタアクリレー
ト、ホスホエチルメタアクリレート、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルム
アミド、N−ビニルイミダゾール、酢酸ビニル、スチレン、マレイミド、ヒドロ
キシル化スチレン、スチレンスルホン酸とその塩、ビニルスルホン酸とその塩、
および2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸とその塩が挙げられ
る。
【0045】 他のモノマーとして、塩化ビニル、塩化ビニリデンおよびフッ化ビニリデンの
如きハロゲン化ビニルモノマーが挙げられる。 他の適当なモノマーにはアクリルアミド類、そのアルキルおよびアリールアミ
ド誘導体、四級化されたアルキルおよびアリールアクリルアミド誘導体そしてブ
タジエンやイソプレンの如きジエン類が挙げられる。
【0046】 上記重合性モノマーの上記ヨー素試薬に対するモル比は約10〜1,000で あり、15〜50であるのが好ましい。好ましい実施態様における重合性モノマ
ーとして、n−アルキルアクリレート類、アクリル酸、スチレン、およびアクリ
ロニトリルが挙げられる。 上記モノマーは単身で添加しても、または複数のモノマーと混ぜ合わせて添加
して共重合体を生成してもよい。リビング重合特性のため、異なる種類のモノマ
ーを逐次的に添加して、最終的に官能化されたブロック共重合体を生成してもよ
い。
【0047】 これらのモノマーは、5〜500個のモノマー単位からなる「ポリマー」主鎖
を有するポリマーとなるが、このモノマー単位として、例えば−[−CH(R6 )−C(R4)(x)−]−、ここでR4は水素、メチル、フェニル、ハロゲン、
またはCH2COOHから選択され、Xはアルキル、アリール、ニトリル、ハラ イド、アルコール、カルボキシル、スルホニル、−CO−O−R3型のエステル 、−O−CO−R3型のアセテート、−O−R3型のエーテル、−CO−N(R32型のカルボキシアミド、およびN(R32型のアミンよりなる群から選択さ れ、ここでR3はHまたは炭素数が1〜30の基であって、R3はR3を二つ以上 有する任意のXに対して同じであるか異なっており、R6は水素、メチル、フェ ニル、ハロゲン、CH2COOH、アルキル、アリール、ニトリル、ハライド、 アルコール、カルボキシル、スルホニル、−CO−O−R3型のエステル、−O −CO−R3型のアセテート、−O−R3型のエーテル、−CO−N(R32型の
カルボキシアミド、およびN(R32型のアミンから選択される、に示されるビ
ニルモノマー単位または二置換型ビニル単位、またはジエンモノマー単位が挙げ
られる。上記ポリマー鎖は、一種類のモノマーが一続きになったもの、またはこ
れらのモノマーのうちの二種類以上がランダムに混合されたものが一続きになっ
たものから構成されてもよい。加えて、鎖は、分配形式がジブロック構造、トリ
ブロック構造、マルチブロック構造、またはグラフト構造をとるときのように、
モノマーの非ランダム分配を有していてもよい。上記ポリマーは上記DIT法ま
たはATRP法において生成される。この「ポリマー」はポリ(n−ブチルアク
リレート)、ポリスチレン、ポリ(エチルアクリレート)、ポリ(エチルヘキシ
ルアクリレート)、またはポリ(アクリロニトリル−n−ブチルアクリレート)
共重合体であるのが好ましい。
【0048】 上記重合工程は溶媒または共溶媒の存在下で実施されることが好ましい。本発
明において有用な溶媒または共溶媒の例としては、相溶性炭化水素類、脂肪族ア
ルコール類、グリコール類、エーテル類、グリコールエーテル類、ピロリドン類
、N−アルキルピロリドン類、ポリエチレングリコール類、ポリプロピレングリ
コール類、アミド類、カルボン酸類とその塩、エステル類、炭酸塩類、有機硫化
物、スルホキシド類、スルホン類、アルコール誘導体、CARBITOL(登録
商標)やCELLOSOLVE(登録商標)の如きヒドロキシエーテル誘導体、
アミノアルコール類、ケトン類、それらの誘導体、およびそれらの混合物が挙げ
られる。具体的な例として、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエ
チレングリコール、グリセリン、ジプロピレングリコール、テトラヒドロフラン
、および50重量%溶液中のそれらの混合物が挙げられる。最も好適な溶媒とし
て、トルエン、酢酸アミル、酢酸ブチル、プソイドクメン、ジメチルホルムアミ
ド、およびテトラヒドロフランが挙げられる。上記重合工程において最も好まし
い溶媒はトルエンである。しかしながら、上記重合工程はバルクで実施してもよ
い。重合工程は0〜150℃、好ましくは40〜80℃で実施される。
【0049】 得られたプレポリマーは求核試薬と弱塩基を用いた反応によって官能化される
。本発明の実施において適当な求核試薬として、チオール類、アミン類、アルコ
ール類、サルファイト類、およびホスフィン類が挙げられる。上記求核試薬は以
下の一般式で表される。 Z1−R2−YH (VII) ここでY、Z1、およびR2は前述のように選択される。 好ましい試薬は以下の通りである。
【0050】
【化14】
【0051】 上記求核試薬は、ヨー素末端基に関して1:1の割合で使用されるのが好まし
い。好ましい実施態様において、適当な求核試薬として、メルカプトエタノール
、メルカプトプロパノール、アリルメルカプタン、チオ酢酸、メルカプトプロピ
オン酸が挙げられる。 官能化工程において用いられる適当な塩基として、ZnO、ピリジン、4−ジ
メチルアミノピリジン(DMAP)、ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデク−7
−エン(DBU)、K2CO3、K3PO4、NaHCO3、塩基性アルミナ、Et3 N、CaO、および1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン(DABCO) が挙げられる。好ましい実施態様において用いられる塩基はK2CO3である。
【0052】 上記官能化工程も溶媒または共溶媒の存在下で実施されることが好ましい。本
発明において有用な溶媒または共溶媒の例としては、相溶性アルカン類、アレー
ン類、脂肪族アルコール類、グリコール類、エーテル類、グリコールエーテル類
、ピロリドン類、N−アルキルピロリドン類、ポリエチレングリコール類、ポリ
プロピレングリコール類、アミド類、カルボン酸類とその塩、エステル類、炭酸
塩類、有機硫化物、スルホキシド類、スルホン類、アルコール誘導体、CARB
ITOL(登録商標)やCELLOSOLVE(登録商標)の如きヒドロキシエ
ーテル誘導体、アミノアルコール類、ケトン類、それらの誘導体、およびそれら
の混合物が挙げられる。具体的な例として、エチレングリコール、プロピレング
リコール、ジエチレングリコール、グリセリン、テトラヒドロフラン、およびそ
れらの混合物が挙げられる。最も好適な溶媒として、トルエン、酢酸アミル、酢
酸ブチル、プソイドクメン、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、および テトラヒドロフラン(THF)が挙げられる。上記官能化工程において好ましい
溶媒はDMFである。
【0053】 上記官能化工程は50℃〜100℃の温度範囲で実施することができる。好ま
しい実施態様において、上記官能化工程の温度範囲は−10℃〜70℃である。 好ましい実施態様において、官能化工程の副生成物として生成されるヨー素含
有塩は移動試薬の合成における使用のために再利用される。塩基の添加は置換を
容易にするだけでなく、生成されるあらゆるヨウ化水素酸を中和するのにも用い
られる。得られたヨウ化物塩は、慣用の方法を用いてポリマー/溶媒混合物から
分離できる。上記ヨウ化水素酸は上記ヨウ化物塩から回収することもできるし、
あるいはこれらの塩をヨー素試薬の合成に直接用いることもできる。この方法に
よって、官能化工程全体のコストの削減がさらに有意なものとなる。
【0054】 本明細書に記載されるDIT法によって製造されるプレポリマーは、本明細書
に記載される官能化工程を用いて官能化されるのが好ましい。本発明者らは、上
記試薬があまり活性でなく、しかもポリマー主鎖または末端基との副反応を最小
限に抑えるという点で本発明の官能化工程が有利であることを発見した。さらに
、上記試薬は経済性に優れており、非常に高い官能性を導くことができる。さら
に別の利点として、上記官能化工程は、使用されたヨー素を再利用できるように
実施できることが挙げられる。
【0055】 上記DIT法によって生成され、本明細書に記載される方法に従って官能化さ
れて得られた末端官能化されたポリマーには三種類ある。主鎖の一端のみが反応
性官能基を有するI型、ポリマー主鎖の両端に互いに同種または異種の反応性官
能基を有するII型、そしてポリマー主鎖の両端に同一の官能基を有するIII
型に分類される。いずれにしても、両末端基の間のポリマーは、ランダム共重合
体、ジブロック共重合体、トリブロック共重合体、マルチブロック共重合体、グ
ラフト共重合体、星形共重合体、またはグラジエント重合のどれでもよい。上記
末端官能化されたポリマーの多分散性は2.5を下回る。
【0056】 I型の末端官能化されたポリマーは、ヒドロキシル、アミン、カルボキシル、
エポキシ、イソシアネート等の反応性官能基を含有していてもよい。これらのポ
リマーの分子量は500〜20,000ダルトンの間である。上記ポリマーは、 その主鎖に反応性ペンダント基を有するポリマー中にグラフトを導入するのに用
いられるのが好ましい。I型ポリマーで分子量の低いものは高分子乳化剤や助界
面活性剤としても有用である。
【0057】 I型ポリマーにおける反応性官能基は重合性ビニル基でもよい。上記式におけ
るXはアクリル性、メタアクリル性、ビニルベンゼン、ビニルエステル等である
。この場合、末端官能化されたポリマーはマクロモノマーである。これらのマク
ロモノマーは、様々なモノマーとの重合に用いて側鎖ブロックまたはグラフト共
重合体を生成するのに有用である。
【0058】 上記I型の末端官能化されたポリマーは下記式で表される。 R−ポリマー−Y−R2−Z1 (I) ここでR、Y、R2、Z1、および「ポリマー」は前述のように選択される。
【0059】 上記II型の末端官能化されたポリマーは下記式で表される。 Z2−R−ポリマー−Y−R2−Z1 (II) ここでR、Y、R2、Z1、Z2、および「ポリマー」は前述のように選択される 。
【0060】 上記III型の末端官能化されたポリマーは下記式で表される。 Z1−R2−Y−ポリマー−R−ポリマー−Y−R2−Z1 (III) ここでR、Y、R2、Z1、および「ポリマー」は前述のように選択される。
【0061】 本発明のI型の末端官能化されたポリマーの具体例を図3に示す。図4は二官
能性のII型ポリマーを示している。一方、図5はIII型の二官能性ポリマー
を示している。
【0062】 本発明に従った末端官能化は、図6に示されるように原子移動ラジカル重合(
ATRP)法によって製造されるポリマーに対して使用することもできる。前記
ATRP法はWO96/30,421に開示されており、本明細書に合体され導 入される。ATRPポリマーがDITポリマーと異なるのは、臭素または塩素で
末端封止されたプレポリマーがATRPで生成されるのに対し、ヨー素で末端封
止されたプレポリマーがDIT重合において生成されるという点である。ATR
Pによって製造されたプレポリマーを効率的に官能化するために利用される好ま
しい求核試薬は、下記式で表される硫黄試薬である。 Z1−R2−SH (VIII) ここでR、Y、R2、およびZ1は前述のように選択される。
【0063】 これらの試薬は、ポリマーの主鎖のエステル基を交換せずに、臭素末端基を有
するポリアクリレートと選択的置換を行う。上記末端基をアクリレートポリマー
に導入するために他の試薬が利用された場合にのみ、上記の後者の反応の方が優
勢となる。上記試薬の例を以下に示す。
【0064】
【化15】
【0065】 本発明の末端官能化されたテレケリックポリマーのための用途には、例えばヒ
ドロキシル、アミン、カルボキシル、エポキシ、イソシアネート等の反応性官能
基を有する単官能性ポリマー(I型)の、主鎖に反応性ペンダント基を含有する
ポリマーとの反応のためのグラフト試薬としての用途が包含される。上記末端官
能化されたポリマーの分子量は500から20,000の間である。これらのポ リマーの分子量の低いものは高分子乳化剤や助界面活性剤としても有用である。
例えば重合性ビニル末端基を有するI型ポリマーは、様々なモノマーとの共重合
に用いて側鎖ブロックまたはグラフト共重合体を生成するのにも使用できる。
【0066】 II型二官能性ポリマーおよびIII型二官能性ポリマーは、ヒドロキシル、
アミン、カルボキシル、エポキシ、イソシアネート等の反応性官能基を二つ有す
る。前記官能基は、互いに異種(II型)あるいは同種(III型)でもよい。
このように、上記二官能性ポリマーはポリマー産業において多岐にわたって利用
されており、その利用分野には以下の利用法が含まれる。 ・ポリエステル類、ポリウレタン類、ポリアミド類、ポリカーボネート類、およ
びエポキシ樹脂の製造における連鎖延長剤として ・ポリエステル類やエポキシ樹脂中の架橋剤や衝撃改質剤として有用な液体反応
性ポリマーとして、 ・水上輸送のポリウレタン類とアルキド樹脂の製造において ・高分子ブレンドにおける粘着付与剤、粘着促進剤、および相溶化剤として ・熱可塑性エラストマー、ブロック共重合体、およびポリマーネットワークの合
成において ・架橋性粉末塗装用組成物に対して有用な、溶融流動性の反応性ポリマーとして
、 両端に水酸基を有する二官能性ポリマーのための他の工業用途は、本明細書に
合体して導入される米国特許第5,391,665号に説明されている。
【0067】 両末端にビニル基の如き重合性の基を有するII型およびIII型ポリマーは
、架橋高分子乳化剤や乾燥樹脂製品の製造に利用できるし、あるいは紫外線硬化
性の溶媒系塗料、粉末塗料、および高温硬化性接着/結着材料にも利用できる。
【0068】 本発明の末端官能化されたポリマーあるいはテレケリックポリマーは、特にマ
クロモノマーであるときに、例えば縮合重合、ラジカル重合、アニオン重合、お
よびグラフト重合を包含する慣用の重合法において、改善された性質を持つポリ
ウレタン類、ポリエステル類、ポリアミド類、ポリカーボネート類、およびポリ
エポキシド類を製造するのに用いられることができる。これらの性質は、本発明
の方法がポリマーの分子量を制御すること、ポリマーの分子量を対象としている
こと、ブロックポリマーを生成すること、そして様々なモノマーを使用して改善
されたポリマーを生成することを考慮しているという事実に由来している。実施
例23に示されるように、本発明の末端官能化されたアクリレート化ポリマーを
用いて製造したポリウレタンは加水分解安定性が向上している(表II参照)。
さらに上記ポリウレタンポリマーは、末端官能化されたポリアクリレートを用い
て製造できるという事実によって、改善された紫外線安定性を与える。
【0069】
【表1】
【0070】 これより本発明を以下の非限定的な実施例においてさらに詳しく説明する。こ
れらの実施例において、PIEは1−ヨード−1−フェニルエタノールの略記で
あり、DIXはα、α’−ジヨードキシレンの略記である。MALDI分析はマ
トリックス補助レーザー脱着−前記マトリックスとしてインドールアクリル酸を
用いた飛行時間型質量分光学的分析である。
【0071】 実施例1 水性溶媒中における1−ヨード−1−フェニルエタノール(PIE)の合成 1−ヨード−1−フェニルエタノールを、ゴルムビック.シー(Golumb ic、C.)とコトル.ディー.エル(Cottle.D.L.)、J.Am.Chem.
Soc.61、996(1939)に記載された方法に従って合成した。水性H I溶液(81.7g、54.7%)と556mlの水を、添加漏斗を備えた1リッ
トルの反応フラスコに添加し、これを0℃まで冷却した。スチレンオキシド(4
0g)と50gのエタノールを上記添加漏斗に投入した。上記スチレンオキシド
溶液を上記フラスコに40分かけて滴下すると、滴下中に白い沈殿物が生成され
た。この沈殿物をフリットされたガラス漏斗で濾別し、真空下で4時間乾燥させ
ると、融点が62〜66℃の白色の固体が69.8g得られた。この固体を56 0mlのエタノールに溶かし、急速に攪拌された水(5%のNaHSO3を10 0ml含有する2.5リットル)に注ぎ込んだ。得られた白い沈殿物をフリット されたガラス漏斗上に集め、乾燥剤であるP25の存在下、真空オーブン内で室
温で4時間乾燥させた。この白い固体(24g)の融点は75.5〜76℃であ った。NMR分析の結果は、上記で引用された文献に記載される報告と一致して
いた。
【0072】 実施例2 有機溶媒中における1−ヨード−1−フェニルエタノール(PIE)の合成 250mlの丸底フラスコに21mlのHI(55%水溶液)を投入し、0℃
まで冷却した。添加漏斗を介して、80mlのジエチルエーテル中の20gのス
チレンオキシドを1時間かけて添加した。ジエチルエーテル(45ml)を添加
して、得られた水相を分離した。残った有機溶液をNa2SO4で乾燥させて蒸発
させた。融点が71〜72℃である淡い黄色の固体が38g得られた。
【0073】 実施例3 ジヨードキシレン(DIX)の合成 DIXを、フィンケルステイン(Finkelstein)、Chem、Be
r.、43、1532(1910)に記載された報告に基づいて合成した。24 mlのアセトン中の5.04gのヨー化ナトリウムの溶液を、アルゴン雰囲気下 にある500mlの丸底フラスコ中の90mlのアセトン中の3.69gのα、 α’−ジブロモ−p−キシレンの攪拌溶液に添加した。固体が沈殿し、攪拌を3
0分間続けた。水(250ml)をこの混合物に添加して塩を溶解させた。得ら
れた混合物を真空濾過し、水で数回洗浄し、そして室温で一晩真空乾燥させた。
確認された融点は175〜178℃であった。
【0074】 実施例4 混合カルシウム塩からの1−ヨード−1−フェニルエタノールの合成 CaI2とCa(OH)2(それぞれ6gと1.6g)の混合物を100mlの 丸底フラスコに投入し、100mlの水を添加した。2.4mlの濃縮H2SO4 を添加するとHIが生成し、得られた反応混合物を0℃まで冷却し、5mlのエ
ーテルを添加した。添加漏斗を介して、10mlのジエチルエーテル中のスチレ
ンオキシド(5g)を35分かけて滴下し、その次に15mlのエーテルを滴下
した。得られた有機層を分離し、得られた水層を10mlのエーテルで洗浄した
。それらのエーテル溶液を混ぜ合わせたものを10mlの10%NaHSO3で 洗浄し、Na2SO4上で乾燥させた。蒸発によって融点が64〜67℃である薄
い黄色の粉末が7.9g得られた。NMR分析の結果は、上記で引用された文献 に記載された報告と一致していた。
【0075】 実施例5 1−ヨード−1−フェニルエタノールからのn−ブチルアクリレートプレポリ
マーの合成 500mlの反応器に、150mlのトルエン、150グラムのn−ブチルア
クリレート、実施例1で得られた1−ヨード−1−フェニルエタノールを7.4 g、0.12gのAIBN、および5mlのデカンを投入した。この混合物をア ルゴンで1時間パージした後に、70℃まで加熱した。400分後、測定された
モノマー転化率は85%を示し、得られた反応混合物を室温まで冷却した。そこ
からトルエンを真空中で取り除き、150mlのペンチルアセテートを添加し、
その後真空中で取り除いた。得られたポリマーにはモノマーが全く含まれていな
かった。NMR分析によって、両方の末端基(CH2OHとCHICOOR)と 数平均分子量が5,160g/molであることが分かった。1−ヨード−1− フェニルエタノールのモノマーに対する割合に基づく理論分子量は4,500g /molであると推測された。モノマー転化率に基づいて予測されたヨー素は2
.8wt%であったのに対し、元素分析により、実際は3.3wt%であったこと
が分かった。MALDI−TOF分析によって、予測されたポリマー種以外は存
在しないことが分かった(図7)。
【0076】 実施例6 1−ヨード−1−フェニルエタノールからのn−ブチルアクリレートプレポリ
マーの合成 100mlの反応器に、29gのトルエン、29グラムのn−ブチルアクリレ
ート、実施例1で得られた1−ヨード−1−フェニルエタノールを1.5g、お よび0.246gのAIBNを投入した。反応は実施例5に記載されたとおりに 実施された。26gの粘性液体を単離した。(ポリスチレン標準を用いた)GP
C分析によって、Mnは5,130g/molであり、PDIは2.27であるこ とが分かった(1−ヨード−1−フェニルエタノールのモノマーに対する割合に
基づく理論Mnは4,500g/molであった)。MALDI分析は、予測され
たポリマー種のみが存在することを示した。AIBNで末端封止された種は全く
確認されなかった。
【0077】 実施例7 2−ヨードプロピオン酸エチルを用いたn−ブチルアクリレートプレポリマー
の合成 50mlの反応器中で、14.8gのn−ブチルアクリレート、0.7gの2−
ヨードプロピオン酸エチル、0.013gのAIBN、および15mlのトルエ ンを混ぜ合わせた。この混合物を70℃で185分間加熱すると、モノマーの8
8%がポリマーに変換した。GPC分析によって、Mnは8,140g/molで
あり、PDIは2.57であることが分かった(理論Mnは3,850g/mol であった)。MALDI分析によって、プロピオン酸エチル末端基と整合性のあ
るポリマー種が一種類のみ示された。
【0078】 実施例8 ヨードアセトニトリルを用いたn−ブチルアクリレートプレポリマーの合成 50mlの反応器に、15gのn−ブチルアクリレート、0.34gのヨード アセトニトリル、15mlのトルエン、0.025gのAIBN、および1ml のデカンを投入した。この混合物を65℃で4.45時間加熱すると、モノマー の95%が転化した。得られた反応生成物を蒸発させることによって、Mnが1 2,100g/molであり、PDIが2.56であるポリマーが10g得られた
。MALDI分析によって、アセトニトリル開始ポリマーの存在のみが示された
【0079】 実施例9 DIXを用いたn−ブチルアクリレートプレポリマーの合成 500mlの三つ口フラスコに、実施例3で得られたDIXを8.6g、12 0mlのトルエン、112.7gのn−ブチルアクリレート、0.32gのAIB
N、および8mlのデカンを投入した。この溶液をアルゴンでパージした後に7
5℃で450分間加熱すると、モノマーの95%が転化した。測定されたMnは 2,340g/mol(理論Mnは2,080g/mol)であり、PDIは2.7
1であった。NMR分析により、17%のヨウ化ベンジル基が上記反応に関わっ
ていなかったことが分かった。
【0080】 実施例10 DIXを用いたn−ブチルアクリレートプレポリマーの合成 500mlの四つ口丸底フラスコに、まず140gのトルエン、140.0g のn−ブチルアクリレート、および内部GC標準として用いられるデカンを20
ml投入し、次に1.53gのAIBNと33.40gのDIXを上記反応器に添
加した。この溶液をアルゴンで30分間パージした。反応を70℃で5時間実施
し、ガスクロマトクラフィーで分析すると、モノマーの85%が転化したことが
分かった。得られた溶液を氷水で0℃まで冷却し、500mlの丸底フラスコへ
移した。45〜50℃/5mmHgでロトバップを用いてトルエンを除去した後
に、45〜50℃/5mmHgで蒸留されたペンチルアセテートを150ml添
加してブチルアクリレートの残留物を除去した。ペンチルアセテートを用いて同
じ手順を、n−ブチルアクリレートがGCによって全く検出されなくなるまで4
回繰り返した。得られたプレポリマーには溶媒がなく、薄く黄色味がかった色を
しており、この色から微量のヨー素が上記プレポリマーから放出されたことが分
かった。GPCによる分析(THF対ポリスチレン標準)により、Mnは1,45
0g/molであり、PDIは1.58であることが分かった(理論Mnは1,5 70g/molであった)。NMRによってDIX断片とヨー素末端基が正しい
割合で存在することが確認された。MALDI−TOF分析は予測されたポリマ
ー種のみの存在を示した。
【0081】 実施例11 ヨー化アリルを用いたn−ブチルアクリレートプレポリマーの合成 n−ブチルアクリレート(15g)、シクロヘキサン(15ml)、デカン(
1ml)、ヨー化アリル(0.14g)、およびAIBN(0.034g)を50
mlの反応器中で70℃で12時間加熱した。ガスクロマトグラフィーによって
モノマー転化率は97%であることが分かった。残留した溶媒とモノマーを真空
中で除去した。分子量分析によって、Mnは22,800g/mol(理論Mnは 17,200g/mol)であり、PDIは2.69であることが分かった。NM
R分析によってアリル末端基の存在が示された。
【0082】 実施例12 1−ヨード−1−フェニルエタノールを用いたスチレンプレポリマーの合成 100mlの反応器に50gのスチレン、実施例1で得られた1−ヨード−1
−フェニルエタノールを4.9g、17mlのシクロヘキサン、1gのAIBN,
および2mlのデカンを投入した。反応を70℃で一晩加熱した。プレポリマー
をメタノール中でTHFから沈殿させて白色の粉末を31.6g得た。GPC分 析によって、Mnは1,580g/molであり、PDIは1.47であることが 分かった(理論Mnは4,400g/molであった)。NMR分析とMALDI
分析によって1−ヨード−1−フェニルエタノールとヨー素末端基の存在が示さ
れた。
【0083】 実施例13 1−ヨード−1−フェニルエタノールを用いたエチルアクリレートプレポリマ
ーの合成 29.7gのエチルアクリレート、実施例1で得られた1−ヨード−1−フェ ニルエタノールを1.49g、30mlのトルエン、0.027gのAIBNおよ
び2mlのデカンの混合物を70℃で5.5時間加熱した。ガスクロマトグラフ ィーを用いた分析によってモノマー転化率は87%であることが分かった。溶媒
と残留したモノマーを蒸発で取り除くことによって非常に粘性の高い液体が24
.6g得られた。THF対ポリスチレン標準におけるGPCにより、Mnは3,5 00g/molであり、PDIは2.97であることが分かった(理論Mnは4, 400g/molであった)。NMR分析によって両方の末端基の存在が示され
た。
【0084】 実施例14 1−ヨード−1−フェニルエタノールを用いたエチルヘキシルアクリレートプ
レポリマーの合成 150mlの反応フラスコ中で、45mlのエチルヘキシルアクリレート、2
.2gの1−ヨード−1−フェニルエタノール、50mlのトルエンおよび0.0
4gのAIBNを混ぜ合わせた。この混合物を70℃で280分間加熱すると、
この時点でモノマーの77%が転化された。トルエンを真空下で取り除き、ポリ
マーをメタノール中のTHF溶液から沈殿させた。ポリスチレン標準に対するG
PCによるMnは5,150g/molであり、PDIは2.35であった。NM R分析によって両方の末端基の存在が示され、分子量が4,400g/molで あることが分かった(理論Mnは3,700g/molであると推測された。)
【0085】 実施例15 DIXを用いたn−ブチルアクリレートプレポリマーの合成 250mlの四つ口丸底フラスコに機械式攪拌機、アルゴン投入口、凝縮器/
気泡発生装置、および温度計を装着した。次に、まず40.0mlのトルエン、 40.0g(44.74ml)のn−ブチルアクリレート、および内部GC標準と
して用いられるデカン5.5mlを上記フラスコに投入し、次に0.1642gの
AIBNと3.5786gのDIXを上記反応器に添加した。この溶液をアルゴ ンで30分間パージした。このフラスコを70℃のオイルバスに入れた。この温
度で4時間反応させた後、GCによる分析によってモノマーの74%が転化され
たことが分かった。さらに0.0420gのAIBNを添加して転化率を高め、 転化率が84%に達するまで、重合を70℃でさらに1時間実施した。得られた
溶液を氷水で0℃まで冷却し、250mlの丸底フラスコへ移した。25℃/1
0mmHgに設定されたロトバップ装置を用いてトルエンを除去した。次に50
mlのペンチルアセテートを添加し、50℃/10mmHgで蒸留することによ
って残留したブチルアクリレートを除去した。ペンチルアセテートを用いる同じ
手順を、n−ブチルアクリレートがGCによって全く検出されなくなるまで3回
繰り返した。
【0086】 実施例16 n−ブチルアクリレートジオールポリマーの合成 実施例9で得られたすべてのプレポリマーと5%の未反応モノマーを含有する
反応混合物に、11.34gのメルカプトエタノールと10gのCaOを添加し た。反応を73℃で55分間加熱すると、この時点でメルカプトエタノールの5
5%が消失した。得られた反応混合物を100mlのトルエンで希釈し、濾別し
た。得られた濾液を50℃で一晩真空乾燥させた。得られたポリマーを1.5L のエタノールに溶かし、そこに1.5Lの水を添加した。生成した沈殿物を回収 し最沈殿させた。NMR分析によって、すべてのヨー素基が消失したことが分か
った。OH#(無水酢酸法)は17であった(理論値は23と推測された)。元
素分析によって、1.03重量%の硫黄と0.5重量%の灰分が存在することが分
かった。
【0087】 実施例17 n−ブチルアクリレートジオールポリマーの合成 実施例10で得られたすべてのプレポリマーを、機械式攪拌機、アルゴン投入
口、凝縮器/気泡発生装置、および温度計を装着した250mlの四つ口丸底フ
ラスコに移し、そこに30.0mlのDMF、2.60gの3−メルカプト−1−
プロパノールと3.90gの炭酸カリウムを添加した。得られた溶液を攪拌し、 アルゴンで30分間パージした。官能化反応を40℃で10時間実施し、少量の
サンプルを採取しNMRで分析した。上記反応器を室温まで下げることによって
この反応を停止した。得られた溶液を6,000rpmで15分間遠心分離する ことによってこの溶液から固相を分離して生成した塩を取り除いた。その溶液部
分を250mlのフラスコに移し、45℃/5mmHgでDMFを除去した。次
に、50mlのシクロヘキサンをこのフラスコに投入すると、溶液からさらに塩
が沈殿し、この溶液を6,000rpmで10分間遠心分離することによって沈 殿した塩をこの溶液から分離した。シクロヘキサンをR.T./20mmHgで蒸
留することによって除去した。OH#は74.82であった。NMR分析によっ てヨー素末端基が完全に転化されたことが分かった。図9に示されるように、M
ALDI分析によって、予想されたジオール生成物と整合性のあるポリマー種が
一種類のみ存在することが示された。最終生成物は透明で粘性の低い液体であっ
た。
【0088】 実施例18 n−ブチルアクリレートジオールポリマーの合成 実施例5で生成されたプレポリマー(30g)と1.08gのK2CO3を60 mlのDMFに溶かした。反応をアルゴンで30分間パージして酸素を除去し、
0.8gのメルカプトエタノールを投入した。上記反応を室温で325分間攪拌 し、さらに0.5gのK2CO3と0.23gのメルカプトエタノールを添加した。
さらに225分間してから上記反応を1.2μmのフィルターで濾過した。得ら れた濾液のDMFを真空中で除去し、60mlのトルエンを添加した。得られた
溶液を1.2μmのフィルターで再度濾過し、トルエンを真空中で除去した。こ の最後の工程を0.45μmのフィルターを用いて繰り返した。この溶媒の大部 分を除去した後に、31gの非常に粘性の高いオイルを回収した。NMRによる
分析によって、出発材料のヨー素末端基が完全に消失したことが分かった。MA
LDI質量分光法を用いた分析によって、サンプルの大部分(90%を超える量
)が予想されたジオールの組成を有することが分かった(図8)。この特定の例
の少量の不純物によって、おそらく鎖端環化によるものと思われるブタノールの
消失が示された。
【0089】 実施例19 α−ヒドロキシ−ω−カルボン酸n−ブチルアクリレートポリマーの合成 実施例5で得られた1−ヨード−1−フェニルエタノールプレポリマー15g
を30mlの乾燥DMFに溶かした。次に、2.2gのK2CO3と0.75gのメ
ルカプト酢酸を添加し、反応を室温で4時間攪拌した。この混合物を1.2μm のフィルターで濾過し、残った溶媒を真空中で除去し、60mlのトルエンと置
き換えた。得られた混合物を再度濾過および蒸発させると、14gの粘性のある
液体が得られた。NMR分析によってヨー素末端基が完全に転化したことが示さ
れ、MALDIによってポリマーへの酸の導入が示された。
【0090】 実施例20 n−ブチルアクリレートジオールポリマーの合成 実施例15で得られたすべてのプレポリマーを機械式攪拌機、アルゴン投入口
、凝縮器/気泡発生装置、および温度計を装着した250mlの四つ口丸底フラ
スコに移し、そこに40.0mlのDMF、2.211gの3−メルカプト−1−
プロパノールと3.3170gの炭酸カリウムを添加した。この置換反応を40 ℃で4時間、少量で実施し、少量のサンプルを採取しNMRで分析した。この置
換反応を同じ温度でさらに60分間実施した後に、上記反応器を室温まで下げる
ことによってこの反応を停止した。得られた溶液を6,000rpmで15分間 遠心分離することによってこの溶液から固相を分離して生成した塩を取り除いた
。その溶液部分を250mlのフラスコに移し、80℃/10mmHgでDMF
を除去した。次に、40mlのトルエンをこのフラスコに投入すると、溶液から
さらに塩が沈殿し、この溶液を6,000rpmで10分間遠心分離することに よって沈殿した塩をこの溶液から分離した。トルエンを45℃/10mmHgで
蒸留することによって除去した。この手順を3回繰り返した。
【0091】 実施例21 n−ブチルアクリレートジオールポリマーの合成 実施例22で得られた臭素で末端封止されたポリ(n−ブチルアクリレート)
プレポリマーを、アルゴン投入口を備えた100mlの丸底フラスコ内に置いた
。そこに50mlのDMFを添加し、得られた混合物を攪拌して溶液とした。こ
の溶液を窒素でパージした後に、炭酸カリウム(3.3g)と3−メルカプト− 1−プロパノールを添加した。得られた混合物を、反応中に採取されたサンプル
をGC分析することによって証明されるように、すべての3−メルカプト−プロ
パノールが反応するまで、40℃で攪拌した。次に、この混合物を濾過し、回転
式蒸発器を用いて濃縮した。60mlのトルエンを上記フラスコに投入し、得ら
れた混合物を再度濾過して残りのすべての塩を除去した。この手順をトルエン溶
媒とデカン溶媒を用いて、ポリマーからすべての無機塩が除去されるまで繰り返
した。次に、この溶液を濃縮し、得られたポリマーを60℃の真空オーブン中で
乾燥させた。得られたポリアクリレートジオールの水酸基数は53.46であり 、そのMnは2、114であった。
【0092】 実施例22 ATRP法によるn−ブチルアクリレートプレポリマーの合成 100mlの三つ口フラスコにCuBr(1.89g)をアルゴン加圧下のグ ローブバッグ内で投入した。このフラスコにセプタで栓をし、上記グローブバッ
グから取り出した。このフラスコにアルゴンガス投入口を備えた還流凝縮器を取
り付け、アルゴン加圧下に置いた。液体成分であるn−ブチルアクリレート(1
5ml)、トルエン(15ml)およびデカン(1ml)をこのフラスコに投入
した。α、α−ジブロモ−p−キシレン(1.73g)を計量し、このフラスコ に注ぎ込んだ。得られた固体の残留物をこの溶液中に5mlのトルエンと一緒に
投入した。ビピリジン(6.18g)を計量し、このフラスコに注ぎ込んだ。得 られた固体の残留物をこのフラスコ中に上記反応液で洗浄した。
【0093】 得られた溶液を5分間急速に攪拌して(350rpm)CuBr(BiPy) 2 錯体を生成させた。この溶液は濃い茶色になった。 このフラスコを95℃のオイルバスに浸し、重合を開始させた。 この重合反応を5時間実施した後に、冷却し、トルエン(15ml)で希釈し
、そしてアルミナで濾過して固形の触媒残留物を取り除くことによって後処理し
た。濁った、薄い茶色の液体が回収された。この液体を活性炭素で処理し、セラ
イト層を用いてセル濾過した。溶媒を蒸発させることによって、12.7g(8 4重量%)のポリマーが得られた。
【0094】 実施例23 ポリアクリレートジオールを用いたポリウレタンの合成 5.2gの実施例20で得られたポリアクリレートジオール、イソホロン(5.
2g)、MDI(1.2g)およびジブチル錫ジラウレート(200ppm)の 混合物を大型試験管中で1時間70℃で加熱した。ブタンジオール(0.1g) を添加し、得られた溶液をテフロン製の平なべに注いで、このなべを80℃のオ
ーブン中で4時間加熱した。得られたポリマー溶液を250gのシクロヘキサン
中に注ぎ込んだ。不溶性のポリウレタンを分離し、真空下で一晩乾燥させた。得
られたポリマー生成物をGPCで分析した(Mwは56,400、多分散性は2. 5であった)。
【0095】 実施例24 ポリウレタンの耐加水分解性のテスト 実施例23のポリウレタンを水性媒体に95℃で72時間さらした。この水性
媒体にさらす前と後のサンプルの数平均分子量をGPCによって決定した。以下
の表IIにその結果を示す。各処理後に維持されたパーセント分子量は上記サン
プルの耐加水分解性に相当する。
【0096】 比較例1 この例では、日本触媒特許出願公開平4−132706に記載された末端基の
官能化に関する比較が提供される。 100mlの三つ口丸底フラスコに攪拌棒、アルゴン投入口、凝縮器/気泡発
生装置、および温度計を装着した。次に、16.1g(18.0ml)のn−ブチ
ルアクリレートと0.7200gのDIXを上記フラスコに投入した。上記日本 触媒特許出願において教示および使用されているDITの代わりにDIXを用い
た理由は、本発明においてDIXが使用されているだけでなく、この比較におい
て両物質間の差を考慮するほどではないと感じられたからである。この溶液をア
ルゴンで20分間パージした。このフラスコを60℃のオイルバスに入れ、重合
をこの温度で3時間実施した後に、上記反応器の温度を室温まで下げた。次に、
40mlのTHFを添加して、得られた混合物が均一な溶液になるまで攪拌した
。次に、水酸化ナトリウムの35%水溶液を1.3ml添加し、加水分解反応を 60℃で6時間実施した。得られた溶液を濃縮すると、無色で粘性のあるサンプ
ルが得られた。このサンプルを50mlのDM水で3回洗浄して水酸化ナトリウ
ムを除去してから、90℃の真空オーブン中で12時間乾燥させた。
【0097】 1HNMR分析によって、得られたポリアクリレートジオールのサンプル中に 大量のカルボキシル基と炭素−炭素二重結合が存在することが分かった。そのた
め、上記日本触媒の参考文献に教示されるヨード官能化されたポリマーの加水分
解は、高い官能性を有するポリアクリレートジオールを製造するための有効な方
法ではない。
【0098】 本発明を好ましい実施態様と他の実施態様を参照しながら説明してきたが、明
らかに、本明細書を読んで理解を深める上で様々な修正や変更に読者が気付くで
あろう。本明細書は、それらの修正や変更が添付された請求項またはそれと同等
なものの範囲にある限り、それらのすべてを含むことと意図するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を実施する際に用いられるDIT法と官能化の概略図である。
【図2】 本発明を実施する際に用いられるDIT法によるポリマージオールの合成を説
明する概略図である。
【図3】 本発明のI型単官能性ポリマーの例を表す。
【図4】 本発明のI型二官能性ポリマーの例を表す。
【図5】 本発明のII型官能化ポリマーの例を表す。
【図6】 本発明を実施する際に用いられるATRP法と官能化の概略図である。
【図7】 実施例5で生成されたPIEプレポリマーのMALDI質量分光法を表す。
【図8】 実施例18で生成された末端官能化されたPIEポリマーのMALDI質量分
光法を表す。
【図9】 実施例17で生成された末端官能化されたDIXポリマーのMALDI質量
分光法を表す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ポール・ピーター・ニコラス アメリカ合衆国 オハイオ州 44147 ブ ロードビュー・ハイツ、カンタベリー・レ ーン 4775 (72)発明者 ネイサー・ポーラマディ アメリカ合衆国 オハイオ州 44139 ソ ロン、ポファム・レーン 32969 (72)発明者 ルツガー・ディー・プッツ アメリカ合衆国 オハイオ州 44118 ク リーブランド・ハイツ、オークデール・ロ ード 2208 Fターム(参考) 4J011 NA28 NB05 4J100 AB02P AL03P AL03Q AL04P AM02P BA03H BB05H HA22 HA25 HC04 HC70 JA00

Claims (108)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一つの官能化された末端基を有するポリマーの製
    造方法であって、下記工程(a)、 (a)少なくとも一つのヨー素末端基を有するヨウ素試薬、遊離ラジカル開始剤
    および少なくとも一つの重合性モノマーの混合物を加熱する、ここで上記ラジカ
    ル開始剤の上記試薬に対するモル比が10から0.001であり、上記モノマー の上記試薬に対するモル比が10から1,000である、 を含む方法。
  2. 【請求項2】 求核試薬との反応によって、ヨー素末端基を、官能化された
    末端基に変換する工程(b)をさらに含む、請求項1の方法。
  3. 【請求項3】 開始剤が、OR1、N(R12、SR1、COOR1、COO M、−CR1=C(R12型のオレフィン、 【化1】 型のエポキシド、SO3M、PO(OR12、PO(R13、P(R13、−N =C=O、および−CR1=Oよりなる群から選択される官能基を含有し、ここ でR1はHまたは炭素数が1〜20の基であって、R1はR1が複数存在する場合 には同じであるか異なっており、そしてMは金属イオンである、請求項1の方法
  4. 【請求項4】 工程(a)において生成されたヨー素塩を単離し(b)そし
    て上記ヨー素移動試薬の合成において前記ヨー素塩を用いる(c)工程をさらに
    含む、請求項2の方法。
  5. 【請求項5】 ヨー素試薬が下記式: R−I ここでRは、少なくとも一つのラジカル安定性基を含有し、その炭素数は1〜
    50であり、上記ヨー素と上記ラジカル安定性基はR中の同じ炭素原子に結合し
    ており、そして上記ラジカル安定性基は、アリール、エステル、アミド、ケトン
    、ニトリル、ハロゲン、およびニトロよりなる群から選択される、 で表される活性ヨー素試薬である、請求項1の方法。
  6. 【請求項6】 上記活性ヨー素試薬が、ヨードアセトニトリル、エチル1−
    ヨードプロピオネート、4−メチルベンジルヨー化物、およびパーフルオロヘキ
    シルヨー化物よりなる群から選択される、請求項1の方法。
  7. 【請求項7】 ヨー素試薬が下記式: Z2−R−I ここでRは、少なくとも一つのラジカル安定性基を含有し、その炭素数は1〜
    50であり、上記ヨー素と上記ラジカル安定性基はR中の同じ炭素原子に結合し
    ており、そして前記ラジカル安定性基は、アリール、アルケン、エステル、酸、
    アミド、ケトン、ニトリル、ハロゲン、イソシアネート、ニトロおよびアミンよ
    りなる群から選択され、そして Z2は、OR1、N(R12、SR1、COOR1、COOM、−CR1=C(R12型のオレフィン、 【化2】 型のエポキシド、SO3M、PO(OR12、PO(R13、P(R13、−N =C=O、および−CR1=Oよりなる群から選択され、ここでR1はHまたは炭
    素数が1〜20の基であり、R1はR1を二つ以上有する任意のZ2に対して同じ であるか異なっており、そしてMは金属イオンである、 で表される官能化ヨー素試薬である、請求項1の方法。
  8. 【請求項8】 官能化ヨー素試薬が2−フェニル−2−ヨードエタノール、
    ヨード酢酸、およびアリルヨー化物よりなる群から選択される、請求項7の方法
  9. 【請求項9】 ヨー素試薬が下記式: I−R−I ここでRは少なくとも一つのラジカル安定性基を含有し、その炭素数は1〜5
    0であり、上記ヨー素と上記ラジカル安定性基はR中の同じ炭素原子に結合して
    おり、そして前記ラジカル安定性基は、アリール、アルケン、エステル、酸、ア
    ミド、ケトン、ニトリル、ハロゲン、イソシアネート、ニトロおよびアミンより
    なる群から選択される、 で表される活性ジヨー素試薬である、請求項1の方法。
  10. 【請求項10】 活性ジヨー素試薬がα、α’−ジヨードキシレンまたはメ
    チル−2,5−ジヨードヘキサンジオネートである、請求項9の方法。
  11. 【請求項11】 遊離ラジカル開始剤が、少なくとも一つのO−O基を有す
    るペルオキソ化合物よりなる群から選択される、請求項1の方法。
  12. 【請求項12】 遊離ラジカル開始剤が、アゾビスイソブチロニトリル、ア
    ゾビスシアノ吉草酸、アゾビス(ヒドロキシエチルシアノバレルアミド)、アゾ
    ビス(シクロヘキサンカルボニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ− 2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2
    −ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]よりなる群から選択されるアゾ開始剤
    である、請求項1の方法。
  13. 【請求項13】 モノマーが、スチレンおよびその置換誘導体、共役ジエン
    およびその置換誘導体、アクリレートおよびその置換誘導体、そしてこれらの混
    合物よりなる群から選択される、請求項1の方法。
  14. 【請求項14】 求核試薬が、メルカプトエタノール、チオグリコール酸、
    メルカプトプロパノール、チオプロピオン酸、アリルメルカプタン、およびメル
    カプトエチルアミンよりなる群から選択される、請求項2の方法。
  15. 【請求項15】 加熱が溶媒中で行われる、請求項1の方法。
  16. 【請求項16】 加熱がブルクで行われる、請求項1の方法。
  17. 【請求項17】 溶媒が、トルエン、酢酸アミル、酢酸ブチル、プソイドク
    メン、テトラヒドロフラン、およびジメチルホルムアミドよりなる群から選択さ
    れる、請求項15の方法。
  18. 【請求項18】 溶媒がトルエンである、請求項15の方法。
  19. 【請求項19】 ヨー素試薬が予備調整またはその場で調整される、請求項
    1の方法。
  20. 【請求項20】 重合性モノマーが上記混合物に同時に、逐次的に、バッチ
    形式で、または計量式で添加される、請求項1の方法。
  21. 【請求項21】 上記モノマーが、スチレンおよびその置換誘導体、共役ジ
    エンおよびその置換誘導体、アクリレートおよびその置換誘導体、アクリロニト
    リル、アクリル酸、およびこれらの混合物よりなる群から選択される、請求項1
    の方法。
  22. 【請求項22】 少なくとも一つの官能化された末端基を有するポリマーの
    製造方法であって、下記工程(a)、 (a)官能化されたヨー素試薬、ラジカル開始剤、および少なくとも一種の重合
    性モノマーの混合物を加熱してプレポリマーを生成する、ここで上記官能化され
    たヨー素試薬が下記式: Z2−R−I ここでRは少なくとも一つのラジカル安定性基を含有し、その炭素数は1〜5
    0であり、上記ヨー素と上記ラジカル安定性基はR中の同じ炭素原子に結合して
    おり、そして前記ラジカル安定性基は、アリール、アルケン、エステル、酸、ア
    ミド、ケトン、ニトリル、ハロゲン、イソシアネート、ニトロおよびアミンより
    なる群から選択され、そして Z2は、OR1、N(R12、SR1、COOR1、COOM、−CR1=C(R12型のオレフィン、 【化3】 型のエポキシド、SO3M、PO(OR12、PO(R13、P(R13、−N =C=O、および−CR1=Oよりなる群から選択され、ここでR1はHまたは炭
    素数が1〜20の基でありそしてR1はR1を二つ以上有する任意のZ2に対して 同じであるか異なっており、そしてMは金属イオンである、 で表される官能化されたヨー素試薬である、 を含む方法。
  23. 【請求項23】 求核試薬との反応によって上記プレポリマーを官能化する
    工程(b)をさらに含む、請求項22の方法。
  24. 【請求項24】 官能化されたヨー素試薬が1−フェニル−1−ヨードエタ
    ノール、ヨード酢酸、およびアリルヨー化物よりなる群から選択される、請求項
    22の方法。
  25. 【請求項25】 遊離ラジカル開始剤が、少なくとも一つのO−O基を有す
    るペルオキソ化合物よりなる群から選択される、請求項22の方法。
  26. 【請求項26】 遊離ラジカル開始剤が、アゾビスイソブチロニトリル、ア
    ゾビスシアノ吉草酸、アゾビス(ヒドロキシエチルシアノバレルアミド)、アゾ
    ビス(シクロヘキサンカルボニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ− 2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2
    −ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]よりなる群から選択される、請求項2
    2の方法。
  27. 【請求項27】 モノマーが、スチレンおよびその置換誘導体、共役ジエン
    およびその置換誘導体、アクリレートおよびその置換誘導体、そしてこれらの混
    合物よりなる群から選択される、請求項22の方法。
  28. 【請求項28】 求核試薬が、メルカプトエタノール、チオグリコール酸、
    メルカプトプロパノール、チオプロピオン酸、アリルメルカプタン、およびメル
    カプトエチルアミンよりなる群から選択される、請求項23の方法。
  29. 【請求項29】 加熱が溶媒中でまたはバルクで行われる、請求項22の方
    法。
  30. 【請求項30】 溶媒が、トルエン、酢酸アミル、酢酸ブチル、プソイドク
    メン、テトラヒドロフラン、およびジメチルホルムアミドよりなる群から選択さ
    れる、請求項28の方法。
  31. 【請求項31】 溶媒がトルエンである、請求項29の方法。
  32. 【請求項32】 ヨー素試薬が予備調整またはその場で調整される、請求項
    22の方法。
  33. 【請求項33】 重合性モノマーが上記混合物に同時に、逐次的に、バッチ
    形式で、または計量式で添加される、請求項22の方法。
  34. 【請求項34】 モノマーが、炭素数が3〜6であるモノエチレン性不飽和
    カルボン酸、それらのアルカリ金属塩およびアンモニウム塩よりなる群から選択
    され、上記炭素数が3〜6であるモノエチレン性不飽和カルボン酸は、アクリル
    酸、メタアクリル酸、クロトン酸、ビニル酢酸、マレイン酸、フマル酸、および
    イタコン酸を包含する、請求項22の方法。
  35. 【請求項35】 少なくとも一種類の官能化された末端基を有するポリマー
    の製造方法であって、下記工程(a)、 (a)活性ヨー素試薬、遊離ラジカル開始剤、および少なくとも一種の重合性モ
    ノマーの混合物を加熱してプレポリマーを生成する、ここで 上記活性ヨー素試薬が下記式: R−I ここでRは少なくとも一つのラジカル安定性基を含有し、その炭素数は1〜5
    0であり、上記ヨー素と上記ラジカル安定性基はR中の同じ炭素原子に結合して
    おり、そして前記ラジカル安定性基は、アリール、エステル、アミド、ケトン、
    ニトリル、ハロゲン、およびニトロよりなる群から選択される、 で表される、 を含む方法。
  36. 【請求項36】 求核試薬との反応によって上記プレポリマーを官能化する
    工程(b)をさらに含む、請求項35の方法。
  37. 【請求項37】 活性ヨー素試薬が、ヨードアセトニトリル、エチル1−ヨ
    ードプロピオネート、4−メチルベンジルヨー化物、および1−ヨード−エチル
    ベンゼンよりなる群から選択される、請求項35の方法。
  38. 【請求項38】 遊離ラジカル開始剤が、過酸化水素、t−ブチルヒドロパ
    ーオキシド、t−ブチルパーベンゾエート、t−アミルパーベンゾエート、t−
    ブチルパーオクトエート、t−アミルパーオクトエート、ジ−t−ブチルパーオ
    キシド、t−アミルヒドロパーオキシド、ジベンゾイルパーオキシド、過硫酸カ
    リウムおよびメチルエチルケトンパーオキシドよりなる群から選択される、請求
    項35の方法。
  39. 【請求項39】 遊離ラジカル開始剤が、アゾビスイソブチロニトリル、ア
    ゾビスシアノ吉草酸、アゾビス(ヒドロキシエチルシアノバレルアミド)、アゾ
    ビス(シクロヘキサンカルボニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ− 2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2
    −ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]よりなる群から選択される、請求項3
    5の方法。
  40. 【請求項40】 モノマーが、スチレンおよびその置換誘導体、共役ジエン
    およびその置換誘導体、アクリレートおよびその置換誘導体、アクリロニトリル
    、アクリル酸、およびこれらの混合物よりなる群から選択される、請求項35の
    方法。
  41. 【請求項41】 求核試薬が、メルカプトエタノール、チオグリコール酸、
    メルカプトプロパノール、チオプロピオン酸、アリルメルカプタン、およびメル
    カプトエチルアミンよりなる群から選択される、請求項36の方法。
  42. 【請求項42】 加熱が溶媒中でまたはバルクで行われる、請求項35の方
    法。
  43. 【請求項43】 溶媒が、トルエン、酢酸アミル、酢酸ブチル、プソイドク
    メン、テトラヒドロフラン、およびジメチルホルムアミドよりなる群から選択さ
    れる、請求項41の方法。
  44. 【請求項44】 溶媒がトルエンである、請求項42の方法。
  45. 【請求項45】 ヨー素試薬が予備調整またはその場で調整される、請求項
    35の方法。
  46. 【請求項46】 重合性モノマーが上記混合物に同時に、逐次的に、バッチ
    形式で、または計量式で添加される、請求項35の方法。
  47. 【請求項47】 少なくとも一種類の官能化された末端基を有するポリマー
    の製造方法であって、下記工程(a)、 (a)活性ジヨー素試薬、遊離ラジカル開始剤、および少なくとも一種の重合性
    モノマーの混合物を加熱してプレポリマーを生成する、ここで 上記活性ジヨー素試薬が下記式: I−R−I ここでRは少なくとも一つのラジカル安定性基を含有し、その炭素数は1〜5
    0であり、上記ヨー素と上記ラジカル安定性基はR中の同じ炭素原子に結合して
    おり、そして前記ラジカル安定性基は、アリール、アルケン、エステル、酸、ア
    ミド、ケトン、ニトリル、ハロゲン、イソシアネート、ニトロおよびアミンより
    なる群から選択される、 で表される、 を含む方法。
  48. 【請求項48】 求核試薬との反応によって上記プレポリマーを官能化する
    工程(b)をさらに含む、請求項47の方法。
  49. 【請求項49】 活性ジヨー素試薬がα、α’−ジヨードキシレンまたはメ
    チル−2,5−ジヨードヘキサンジオネートである、請求項47の方法。
  50. 【請求項50】 遊離ラジカル開始剤が、少なくとも一つのO−O基を有す
    るペルオキソ化合物からなる群から選択される、請求項47の方法。
  51. 【請求項51】 遊離ラジカル開始剤が、アゾビスイソブチロニトリル、ア
    ゾビスシアノ吉草酸、アゾビス(ヒドロキシエチルシアノバレルアミド)、アゾ
    ビスシアノ吉草酸、アゾビス(ヒドロキシエチルシアノバレルアミド)、アゾビ
    ス(シクロヘキサンカルボニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,
    4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2− ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]よりなる群から選択される、請求項47
    の方法。
  52. 【請求項52】 モノマーが、スチレンおよびその置換誘導体、共役ジエン
    およびその置換誘導体、アクリレートおよびその置換誘導体、アクリロニトリル
    、アクリル酸、およびこれらの混合物よりなる群から選択される、請求項1の方
    法。
  53. 【請求項53】 求核試薬が、メルカプトエタノール、チオグリコール酸、
    メルカプトプロパノール、チオプロピオン酸、アリルメルカプタン、およびメル
    カプトエチルアミンよりなる群から選択される、請求項48の方法。
  54. 【請求項54】 加熱が溶媒中でまたはバルクで行われる、請求項47の方
    法。
  55. 【請求項55】 溶媒が、トルエン、酢酸アミル、酢酸ブチル、プソイドク
    メン、テトラヒドロフラン、およびジメチルホルムアミドよりなる群から選択さ
    れる、請求項54の方法。
  56. 【請求項56】 溶媒がトルエンである、請求項54の方法。
  57. 【請求項57】 ヨー素試薬が予備調整またはその場で調整される、請求項
    47の方法。
  58. 【請求項58】 重合性モノマーが上記混合物に同時に、逐次的に、バッチ
    形式で、または計量式で添加される、請求項47の方法。
  59. 【請求項59】 モノマーが、スチレンおよびその置換誘導体、共役ジエン
    およびその置換誘導体、アクリレートおよびその置換誘導体、アクリロニトリル
    、アクリル酸、およびこれらの混合物よりなる群から選択される、請求項1の方
    法。
  60. 【請求項60】 少なくとも一種類の官能化された末端基を有するポリマー
    の製造方法であって、下記工程(a)、 (a)下記式: Z1−R2−YH ここでR2は炭素数が1〜20の置換または非置換アルキリデン基であるかあ るいはZ2が上記ポリマーと直接結合している場合には存在せず、 Yは酸素、硫黄、およびNR5よりなる群から選択され、ここでR5は水素ある
    いは置換または非置換アルキル基であるかあるいはZが上記ポリマーと直接結合
    している場合には存在せず、そして Z1は、OR1、N(R12、SR1、COOR1、COOM、−CR1=C(R12型のオレフィン、 【化4】 型のエポキシド、SO3M、PO(OR12、PO(R13、P(R13、−N =C=O、および−CR1=Oよりなる群から選択され、ここでR1はHまたは炭
    素数が1〜20の基でありそしてR1はR1を二つ以上有する任意のZ1に対して 同じであるか異なっており、そしてMは金属イオンである、 で表される試薬との反応によってプレポリマーを官能化する、 を含む方法。
  61. 【請求項61】 上記試薬が、メルカプトエタノール、チオグリコール酸、
    メルカプトプロパノール、チオプロピオン酸、アリルメルカプタン、およびメル
    カプトエチルアミンよりなる群から選択される硫黄含有試薬である、請求項60
    の方法。
  62. 【請求項62】 上記プレポリマーを官能化する工程が溶媒中でまたはバル
    クで行われる、請求項60の方法。
  63. 【請求項63】 溶媒が、トルエン、酢酸アミル、酢酸ブチル、プソイドク
    メン、テトラヒドロフラン、およびジメチルホルムアミドよりなる群から選択さ
    れる、請求項62の方法。
  64. 【請求項64】 溶媒がジメチルホルムアミドである、請求項63の方法。
  65. 【請求項65】 プレポリマーを官能化する工程が−50℃〜100℃で行
    われる、請求項63の方法。
  66. 【請求項66】 上記温度が−10℃〜70℃である、請求項65の方法。
  67. 【請求項67】 モノマーが、スチレンおよびその置換誘導体、共役ジエン
    およびその置換誘導体、アクリレートおよびその置換誘導体、アクリロニトリル
    、アクリル酸、およびこれらの混合物よりなる群から選択される、請求項1の方
    法。
  68. 【請求項68】 プレポリマーと上記試薬を、ZnO、ピリジン、4−ジメ
    チルアミノピリジン、ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデク−7−エン、K2C O3、K3PO4、NaHCO3、塩基性アルミナ、Et3N、CaO、および1,4
    −ジアザビシクロ[2,2,2]オクタンよりなる群から選択される塩基と反応させ
    る工程をさらに含む、請求項60の方法。
  69. 【請求項69】 少なくとも一種の官能化された末端基を有するポリマーの
    製造方法であって、下記工程(a)および(b)、 (a)少なくとも一つのヨー素末端基を有するヨー素試薬、遊離ラジカル開始剤
    および少なくとも一種の重合性モノマーの混合物を加熱する、ここで上記遊離ラ
    ジカル開始剤の上記ヨー素試薬に対するモル比は10から0.001であり、上 記モノマーの上記ヨー素試薬に対するモル比は10から1,000である、そし て (b)求核試薬との反応によって上記ヨー素末端基を官能化末端基に転化する、
    を含む方法。
  70. 【請求項70】 モノマーは、炭素数が3〜6であるモノエチレン性不飽和
    カルボン酸、それらのアルカリ金属塩およびアンモニウム塩よりなる群から選択
    され、上記炭素数が3〜6であるモノエチレン性不飽和カルボン酸は、アクリル
    酸、メタアクリル酸、クロトン酸、ビニル酢酸、マレイン酸、フマル酸、および
    イタコン酸を包含する、請求項69の方法。
  71. 【請求項71】 上記ヨー素試薬が下記式: R−I ここでRは少なくとも一つのラジカル安定性基を含有し、その炭素数は1〜5
    0であり、上記ヨー素と上記ラジカル安定性基はR中の同じ炭素原子に結合して
    おり、そして前記ラジカル安定性基は、アリール、エステル、アミド、ケトン、
    ニトリル、ハロゲン、およびニトロからなる群から選択される、 で表される活性ヨー素試薬である、請求項69の方法。
  72. 【請求項72】 活性ヨー素試薬が、ヨードアセトニトリル、エチル1−ヨ
    ードプロピオネート、4−メチルベンジルヨー化物、および1−ヨード−エチル
    ベンゼンよりなる群から選択される、請求項71の方法。
  73. 【請求項73】 上記ヨー素試薬が下記式: Z2−R−I ここでRは、少なくとも一つのラジカル安定性基を含有し、その炭素数は1〜
    50であり、上記ヨー素と上記ラジカル安定性基はR中の同じ炭素原子に結合し
    ており、そして前記ラジカル安定性基は、アリール、アルケン、エステル、酸、
    アミド、ケトン、ニトリル、ハロゲン、イソシアネート、ニトロおよびアミンよ
    りなる群から選択され、そして Z2は、OR1、N(R12、SR1、COOR1、COOM、−CR1=C(R12型のオレフィン、 【化5】 型のエポキシド、SO3M、PO(OR12、PO(R13、P(R13、−N =C=O、および−CR1=Oよりなる群から選択され、ここでR1はHまたは炭
    素数が1〜20の基でありそしてR1はR1を二つ以上有する任意のZ2に対して 同じであるか異なっており、そしてMは金属イオンである、 で表される官能化されたヨー素試薬である、請求項69の方法。
  74. 【請求項74】 上記ヨー素試薬が下記式: I−R−I ここでRは少なくとも一つのラジカル安定性基を含有し、その炭素数は1〜5
    0であり、上記ヨー素と上記ラジカル安定性基はR中の同じ炭素原子に結合して
    おり、そして前記ラジカル安定性基は、アリール、アルケン、エステル、酸、ア
    ミド、ケトン、ニトリル、ハロゲン、イソシアネート、ニトロおよびアミンより
    なる群から選択される、 で表される活性ジヨー素試薬である、請求項69の方法。
  75. 【請求項75】 活性ジヨー素試薬がα、α’−ジヨードキシレンまたはメ
    チル−2,5−ジヨードヘキサンジオネートである、請求項74の方法。
  76. 【請求項76】 ラジカル開始剤が、過酸化水素、t−ブチルヒドロパーオ
    キシド、t−ブチルパーベンゾエート、t−アミルパーベンゾエート、t−ブチ
    ルパーオクトエート、t−アミルパーオクトエート、ジ−t−ブチルパーオキシ
    ド、t−アミルヒドロパーオキシド、ジベンゾイルパーオキシド、過硫酸カリウ
    ムおよびメチルエチルケトンパーオキシドよりなる群から選択される、請求項6
    9の方法。
  77. 【請求項77】 ラジカル開始剤が、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビ
    スシアノ吉草酸、アゾビス(ヒドロキシエチルシアノバレルアミド)、アゾビス
    (シクロヘキサンカルボニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4
    −ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒ ドロキシエチル)プロピオンアミド]よりなる群から選択される、請求項69の
    方法。
  78. 【請求項78】 モノマーが、スチレンおよびその置換誘導体、共役ジエン
    およびその置換誘導体、アクリレートおよびその置換誘導体、およびこれらの混
    合物よりなる群から選択される、請求項69の方法。
  79. 【請求項79】 求核試薬が、メルカプトエタノール、チオグリコール酸、
    メルカプトプロパノール、チオプロピオン酸、アリルメルカプタン、およびメル
    カプトエチルアミンよりなる群から選択される、請求項69の方法。
  80. 【請求項80】 加熱が溶媒中でまたはバルクで行われる、請求項69の方
    法。
  81. 【請求項81】 溶媒が、トルエン、酢酸アミル、酢酸ブチル、プソイドク
    メン、およびテトラヒドロフランよりなる群から選択される、請求項80の方法
  82. 【請求項82】 溶媒がトルエンである、請求項80の方法。
  83. 【請求項83】 ヨー素試薬が予備調整またはその場で調整される、請求項
    69の方法。
  84. 【請求項84】 重合性モノマーが上記混合物に同時に、逐次的に、バッチ
    形式で、または計量式で添加される、請求項69の方法。
  85. 【請求項85】 下記式: R−ポリマー−Y−R2−Z1 ここでRは少なくとも一つのラジカル安定性基を含有し、その炭素数は1〜5
    0であり、上記ポリマーと上記ラジカル安定性基はR中の同じ炭素原子に結合し
    ており、そして前記ラジカル安定性基は、アリール、エステル、アミド、ケトン
    、ニトリル、ハロゲン、およびニトロよりなる群から選択され、 R2は炭素数が1〜20の置換または非置換アルキリデン基であるいかあるい はZ1が上記ポリマーと直接結合している場合には存在せず、 Yは酸素、硫黄、およびNR5からなる群から選択され、ここでR5は水素ある
    いは置換または非置換アルキル基であるかあるいはZ1が上記ポリマーと直接結 合している場合には存在せず、そして Z1は、OR1、N(R12、SR1、COOR1、COOM、−CR1=C(R12型のオレフィン、 【化6】 型のエポキシド、SO3M、PO(OR12、PO(R13、P(R13、−N =C=O、および−CR1=Oよりなる群から選択され、ここでR1はHまたは炭
    素数が1〜20の基でありそしてR1はR1を二つ以上有する任意のZ1に対して 同じであるか異なっており、そしてMは金属イオンである、 で表される末端官能化されたポリマー。
  86. 【請求項86】 R1がアセトニトリル、4−メチルベンジル、パーフルオ ロヘキシル、およびエチル1−プロピオネートから選択される、請求項85のポ
    リマー。
  87. 【請求項87】 R2がメチレン、エチリデン、およびプロピリデンよりな る群から選択される、請求項85のポリマー。
  88. 【請求項88】 「ポリマー」が、ポリ(n−ブチルアクリレート)、ポリ
    スチレン、ポリ(エチルアクリレート)、ポリ(エチルヘキシルアクリレート)
    、およびポリ(アクリロニトリル−n−ブチルアクリレート)共重合体よりなる
    群から選択される、請求項85のポリマー。
  89. 【請求項89】 Z1がOH、COOH、NH2、およびCH=CH2からな る群から選択される、請求項85のポリマー。
  90. 【請求項90】 下記式: Z2−R−ポリマー−Y−R2−Z1 ここでRは少なくとも一つのラジカル安定性基を含有し、その炭素数は1〜5
    0であり、上記ポリマーと上記ラジカル安定性基はR中の同じ炭素原子に結合し
    ており、そして前記ラジカル安定性基は、アリール、アルケン、エステル、酸、
    アミド、ケトン、ニトリル、ハロゲン、イソシアネート、ニトロおよびアミンよ
    りなる群から選択され、 R2は炭素数が1〜20の置換または非置換アルキリデン基であるかあるいは Z1が上記ポリマーと直接結合している場合には存在せず、 Yは酸素、硫黄、およびNR5よりなる群から選択され、ここでR5は水素ある
    いは置換または非置換アルキル基であるいかあるいはZが上記ポリマーと直接結
    合している場合には存在せず、そして Z1およびZ2はそれぞれ独立に、OR1、N(R12、SR1、COOR1、C OOM、−CR1=C(R12型のオレフィン、 【化7】 型のエポキシド、SO3M、PO(OR12、PO(R13、P(R13、−N =C=O、および−CR1=Oよりなる群から選択され、ここでR1はHまたは炭
    素数が1〜20の基でありそしてR1はR1を二つ以上有する任意のZ1またはZ2 に対して同じであるか異なっており、そしてMは金属イオンである、 で表される末端官能化されたポリマー。
  91. 【請求項91】 Rがベンジリデン、エチリデン、およびメチレンよりなる
    群から選択される、請求項90のポリマー。
  92. 【請求項92】 R2がメチレン、エチリデン、およびプロピリデンよりな る群から選択される、請求項90のポリマー。
  93. 【請求項93】 「ポリマー」が、ポリ(n−ブチルアクリレート)、ポリ
    スチレン、ポリ(エチルアクリレート)、ポリ(エチルヘキシルアクリレート)
    、およびポリ(アクリロニトリル−n−ブチルアクリレート)共重合体よりなる
    群から選択される、請求項90のポリマー。
  94. 【請求項94】 Z1およびZ2がそれぞれ独立に、OH、COOH、NH2 、およびCH=CH2よりなる群から選択される、請求項90のポリマー。
  95. 【請求項95】 下記式: Z2−R2−Y−ポリマーR−ポリマー−Y−R2−Z2 ここでRは少なくとも一つのラジカル安定性基を含有し、その炭素数は1〜5
    0であり、上記ポリマーと上記ラジカル安定性基はR中の同じ炭素原子に結合し
    ており、そして前記ラジカル安定性基は、アリール、アルケン、エステル、酸、
    アミド、ケトン、ニトリル、ハロゲン、イソシアネート、ニトロおよびアミンよ
    りなる群から選択され、 R2は炭素数が1〜20の置換または非置換アルキリデン基であるいかあるい はZ1が上記ポリマーと直接結合している場合には存在せず、 Yは酸素、硫黄、およびNR5よりなる群から選択され、ここでR5は水素ある
    いは置換または非置換アルキル基であるかあるいはZが上記ポリマーと直接結合
    している場合には存在せず、そして Z2はOR1、N(R12、SR1、COOR1、COOM、−CR1=C(R1 2 型のオレフィン、 【化8】 型のエポキシド、SO3M、PO(OR12、PO(R13、P(R13、−N =C=O、および−CR1=Oよりなる群から選択され、ここでR1はHまたは炭
    素数が1〜20の基でありそしてR1はR1を二つ以上有する任意のZ2に対して 同じであるか異なっており、そしてMは金属イオンである、 で表される末端官能化されたポリマー。
  96. 【請求項96】 Rがキシリレンまたはメチル−2,5−ヘキサンジオネー トである、請求項95のポリマー。
  97. 【請求項97】 R2がメチレン、エチリデン、およびプロピリデンよりな る群から選択される、請求項95のポリマー。
  98. 【請求項98】 ラジカル安定性基がC65、CN、COOCH2CH3、C
    OOCH2CH2CH2CH3、OCH2CH3、Cl、FおよびCOOHよりなる群
    から選択される、請求項95のポリマー。
  99. 【請求項99】 Z2がOH、COOH、NH2、およびCH=CH2よりな る群から選択される、請求項96のポリマー。
  100. 【請求項100】 「ポリマー」が、ポリ(n−ブチルアクリレート)、ポ
    リスチレン、ポリ(エチルアクリレート)、ポリ(エチルヘキシルアクリレート
    )、およびポリ(アクリロニトリル−n−ブチルアクリレート)共重合体よりな
    る群から選択される、請求項95のポリマー。
  101. 【請求項101】 請求項1に記載される方法によって生成されたポリマー
    をさらに重合することによって生成されたポリウレタン、ポリエステル、ポリア
    ミド、ポリカーボネート、およびポリエポキシドよりなる群から選択されるポリ
    マー。
  102. 【請求項102】 上記ポリマーが、改善された加水分解安定性と紫外線安
    定性を持つポリウレタンである、請求項101のポリマー。
  103. 【請求項103】 請求項85に記載されるポリマーをさらに重合すること
    によって生成されたポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネー
    ト、およびポリエポキシドよりなる群から選択されるポリマー。
  104. 【請求項104】 上記ポリマーが、改善された加水分解安定性と紫外線安
    定性を持つポリウレタンである、請求項103のポリマー。
  105. 【請求項105】 請求項90に記載される方法によって生成されたポリマ
    ーをさらに重合することによって生成されたポリウレタン、ポリエステル、ポリ
    アミド、ポリカーボネート、およびポリエポキシドよりなる群から選択されるポ
    リマー。
  106. 【請求項106】 上記ポリマーが、改善された加水分解安定性と紫外線安
    定性を持つポリウレタンである、請求項105のポリマー。
  107. 【請求項107】 請求項95に記載される方法によって生成されたポリマ
    ーをさらに重合することによって生成されたポリウレタン、ポリエステル、ポリ
    アミド、ポリカーボネート、およびポリエポキシドよりなる群から選択されるポ
    リマー。
  108. 【請求項108】 上記ポリマーが、改善された加水分解安定性と紫外線安
    定性を持つポリウレタンである、請求項107のポリマー。
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