JP2001519379A - 遅延性総放出胃腸薬物送達システム - Google Patents

遅延性総放出胃腸薬物送達システム

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JP2001519379A
JP2001519379A JP2000515574A JP2000515574A JP2001519379A JP 2001519379 A JP2001519379 A JP 2001519379A JP 2000515574 A JP2000515574 A JP 2000515574A JP 2000515574 A JP2000515574 A JP 2000515574A JP 2001519379 A JP2001519379 A JP 2001519379A
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core
water
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イー. イツァク ラーナー,
モーシェ フラッシュナー,
アデル ペンハシ,
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ペリオ、プロダクツ、リミテッド
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Abstract

(57)【要約】 胃腸送達システムが提供される。このシステムは、膨張性コア物質と組み合わせて薬物を含み、このコアは、微粒子水不溶性物質が埋め込まれている水不溶性または比較的水不溶性のコーティング物質によって取り囲まれている。送達デバイスが胃腸管に入ると、微粒子物質は液体を取り込み、そのため薬物含有コアを送達デバイスの外側と相互連結するチャンネルを形成する。これらのチャネルを通って、液体がコアに入り、次いでこれはコーティングが崩壊するで膨張する。コーティングの統合性が破壊されると、次いでそのコアは迅速に崩壊し、薬物のすべてまたは殆どを特定の部位に放出する。コア物質、コーティング中のキャリア物質、および微粒子物質のようなデバイスにおけるパラメータを制御することによって、薬物の放出の位置が注意深く制御され得る。したがって、本発明はまた、位置および時間依存的方法で胃腸管での薬物の放出による疾患の処置のためのデバイスを使用する方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、特定の位置で薬物の全てまたはほとんどを即時放出すること(持続
されない)による、胃腸管に沿った特定の位置に腸内投与した製剤の送達のため
の薬物送達システムに関する。この薬物送達システムは、非常に短い期間に完全
性を完全に喪失させる能力を有し、崩壊位置でのその中に含まれる薬物の事実上
全ての送達を可能にする。この能力を可能にする特徴は、コアへの液体の進入制
御を可能にするチャンネル形成コーティング、および液体を吸着し得、そしてコ
アの周囲のコーティングの破壊を引き起こすのに十分に膨潤し得るコアであり、
このコアは、コーティングの完全性が破損された後、迅速に崩壊する。
【0002】 (発明の背景) 胃腸管における選択された標的への薬学的組成物中の薬物の特異的送達は、広
範な種々の疾患および症状の処置に所望される。薬物が胃腸管の特定の領域に標
的され、そして吸着されるように、その薬物を送達し得ることが、特に所望され
得る。胃腸管に沿った特定の領域へ薬物を標的することは、胃腸疾患を局所的に
処置する能力を提供し、そのため薬物の全身的副作用または薬物の不便なおよび
有痛性の直接送達を回避する。このような特異的送達はまた、おそらく薬物の効
率を増加させ、そして薬物の最小有効用量の減少を可能にする。
【0003】 コーティングに基づく送達システムが、当該分野に存在する。いくつかのシス
テムは、身体の特定の部分を標的するために報告されている。例えば、米国特許
第5,593,697号は、生物学的に活性な材料、少なくとも1つの水溶性材
料および少なくとも1つの水不溶性材料で構成される賦形剤、および移植後所定
の時間で破裂するように適合させたポリマーフィルムコーティングを含む薬学的
インプラントを記載する。1つの形態では、二層フィルムコーティングが、薬物
に対する不透過性障壁を形成する。不溶性の外側フィルムは、生理的pHで可溶
性の内側フィルムへの生理学的液体の接近度を制御する。外側フィルムの厚さを
変動させることにより、内側フィルムへの生理学的液体の接近度、従って内側フ
ィルムの破壊が生じる前の時間が制御されるといわれる。次いで、内側フィルム
の破壊により、膨潤性賦形剤(崩壊剤)が外側フィルムに力を及ぼし、次いで破
裂し、コア内容物を放出させる。別の実施態様では、単層フィルムが用いられる
。エチルセルロースとグリコール酸および乳酸のコポリマーとの混合物を含むフ
ィルムコーティングが、用いられる。エチルセルロースは、不溶性ポリマーであ
り、従ってフィルム中でPLGAポリマーが加水分解するとき、フィルムは有孔
性になり、薬物の放出を可能にする。PLGAの加水分解速度は、ポリマー中の
乳酸対グリコール酸の比に依存する。
【0004】 米国特許第4,252,786号は、長期にわたる医学的薬剤の投与のための
制御放出錠剤を記載する。これは、疎水性ポリマーおよび親水性ポリマーの組み
合わせを含むフィルムを、不溶性膨潤型遅延放出マトリクスに適用し、薬物放出
速度を改変することを包含する。まず、フィルムが無傷である場合、マトリクス
に含まれる薬物の放出は、フィルムを横切る溶媒および溶出分子の拡散によって
主に制御される。水または胃液がフィルムを透過するにつれ、粘着性複合体がコ
ア中で形成し、そして複合体のわずかな膨潤がフィルムを破裂または浸食させる
。次いで、放出速度は、粘着性複合体によって制御される。マトリクスゲルが生
成される一方で、比較的水不溶性の水透過性フィルムの適用が薬物放出速度を主
に制御し、そしてこれは、約8〜12時間の間、より滑らかな、漸進的な、より
均一な、放出速度を生じ、0次速度パターンに近づくことが報告されている。
【0005】 米国特許第5,260,069号および第5,472,708号は、薬物、特
に、多孔性コーティングを通過する拡散により放出され得ない薬物(例えば、水
不溶性薬物)を送達するための投与量形態を記載する。ペレットは、カプセルま
たは錠剤のような単位投与量形態で提供される。ペレットは、薬物および膨潤剤
(水に暴露されたとき体積を拡大する)を含むコアで構成される。コアは、水に
透過性である膜またはコーティング内に封入される。膜は、水に不溶性であるが
透過性のフィルム形成ポリマー、水溶性フィルム形成ポリマー、および透過性低
下剤で構成される。水は、コーティングからコアへと拡散する。水が膨潤剤によ
り取り込まれるにつれて、コアは拡大し、それが破裂するまでコーティングに力
を及ぼし、薬物を放出させる。透過性低下剤は、水が膨潤剤に達する速度を低下
し、それにより放出時間を遅延させる。水溶性ポリマーは溶解し、それがより早
く破裂するようにコーティングを弱める。3つのコーティング成分の割合および
/またはコーティングの厚さを変動させることにより、放出のタイミングは、有
効に制御されることが報告されている。
【0006】 米国特許第4,897,270号は、錠剤コアおよびフィルムコート(コアの
食味をマスクする)を含む薬学的錠剤を記載する。コアは、フィルムコートの破
裂後、即時に崩壊する。フィルムコートは、コアへの水分の透過を可能にし、こ
れは、胃腸液と接触の際に非常に迅速に破裂する。従って、コアは、即時に崩壊
し、薬物の分散および溶解を可能にする。
【0007】 米国特許第5,204,121号は、ペレット形態の薬物放出システムを記載
する。ここで、このペレットは、活性化合物を含むコアからなる。コアは、ポリ
マー含有ジャケットおよび、水に透過性である非消化性ラッカー層によって囲ま
れている。外側ラッカー層は、溶解しないが、移動制御ジャケット層に水を運び
、次いで、液体を薬物含有コアと接触させる。
【0008】 米国特許第4,891,223号は、薬剤の持続放出のための組成物であって
、薬物含有コア、周囲媒体の透過の際に膨潤可能なポリマーを含む第一のコーテ
ィング、および第二のコーティングを含み、この第二のコーティングが、第一の
コーティングを包み、水溶性であり、そして半透過性障壁を形成するポリマーを
含む、組成物を記載する。外側のコーティングは、媒体の第一のコーティングへ
の拡散を可能にし、次いで溶解された薬物の周囲媒体への拡散を可能にする。第
二のコーティングは、放出パターンにおける特定の時間までの第一のコーティン
グの膨潤に起因する第二のコーティングの破裂を防ぐために、必要な伸張性を有
さなければならない。
【0009】 米国特許第4,327,725号は、薬物放出のための基本浸透圧デバイスの
変形を記載する。デバイスの構造は、半透過性膜に包まれたヒドロゲル層に包ま
れた活性薬剤である。半透過性膜は、外液の拡散を可能にするが、活性薬剤の溶
液の周囲環境への拡散を可能にしない。ヒドロゲルは、外液の吸収とともに膨潤
し、外液中の活性薬剤の溶液に対して圧力を及ぼす。次いで、外液中の活性薬剤
の溶液は、ヒドロゲル層および膜を通じる、単一の特別に構築された経路を通っ
て、周囲媒体へ送達される。
【0010】 (消化管における薬物の送達) 消化管における所望の位置への薬物の標的化は、複雑であり得る。種々の因子
が、消化管の所望の領域への送達のために考慮されなければならない。消化管の
各セグメントは、膜を横切る薬物の浸透を妨害または助力し得る明瞭な特徴を有
する。以下の特徴が考慮されなければならない: 1.解剖学的特徴−表面積、上皮、粘液細胞の存在、静脈排出、リンパ管排出; 2.生理学的特徴−吸収経路、pH、運動性および通過時間、酵素; 3.生化学的特徴−内分泌、pH、腸管内菌叢、酵素; 4.機械的特徴−粘液および水コーティング層ならびにその代謝回転速度; 5.免疫学的特徴−上皮表面での抗原刺激。
【0011】 当該技術分野で現在公知の制御放出システムにおいて、薬物は、胃腸管全体を
通した拡散および浸食によって放出される。標的部位への到着時に、局所送達の
ための小部分の薬物のみを残して大部分の薬物は既に放出され得たか、または著
しい程度に放出されない部位を通って通過し得る。
【0012】 (胃への送達) 胃に薬物を標的するための現在の技法は、経口的持続放出および制御放出が、
胃排出速度に密接に関連する胃腸通過時間による持続時間で限定され得るという
理解に基づく。胃の保持時間の延長へのアプローチには、生理学的な胃排出を減
少させるための脂肪酸の導入(Groning R.ら, Drug Dev.
Ind. Pharm, ID:527−39 (1984))および生体接
着性ポリマーの使用が含まれる。このようなシステムは、ポリカルボフィル、カ
ルボキシメチルセルロースナトリウム、トラガカントゴム、アクリレートおよび
メタクリレート、改変セルロース、ならびに多糖ゴムのようなポリマーを使用す
ることによって開発されている(Smart, J.D.ら, J. Phar
m. Pharmacol. 36:295 (1984))。
【0013】 胃に薬物を標的するが胃排出を回避するための別のシステムは、流体力学的に
平衡のとれたシステムとして公知である。このシステムは、胃液よりも低いバル
ク密度を有するカプセル剤または錠剤に基づく。したがって、投与形態は、胃の
中で浮いたままである。これらの投与形態は、20〜75%の1つ以上の親水コ
ロイド(例えば、ヒドロキシエチルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチル
セルロース(Sheth, P.R., Drug Dev. Ind. Ph
arm. 10:313−39 (1983);Chien, Y.W., D
rug Dev. Ind. Pharm 9:1291−330 (1983
);Desai, S.およびBolton, S., Pharm. Res
. 10:1321−5 (1993))から構成される。
【0014】 Banakar(Amer. Pharm. 27:39−48 (1987
))は、胃で膨張可能な送達デバイスを記載する。このデバイスは、体温にてガ
スで満たされる1つまたはいくつかの膨張可能なチャンバーを含む(例えば、気
化液体、または、重炭酸塩もしくは炭酸塩のようなガス形成固体)。チャンバー
は、プラスチックマトリクス内に組み入れられそしてゼラチンでカプセル化され
る。ゼラチンコーティングの溶解はデバイスを膨張させ、そして薬物拡散が起こ
る。
【0015】 いくつかのこれらのデバイスは、浸透圧的に活性な塩を含む浸透圧コンパート
メントを含む。胃液によるこれらの塩の溶解は、薬物を押し出す。他のものは、
浮いている二層の圧縮されたマトリクスに基づく(Ugani, H.M.ら,
Int. J. Pharmaceut. 35:157−64 (1987
))。一方の層は、親水性ポリマーおよび二酸化炭素生成組成物から構成される
。二酸化炭素は浮力を維持し、そして他の親水性層はマトリクスから薬物を放出
する。
【0016】 胃の薬物標的化のさらなる方法は、ポリエチレンまたはポリエチレンブレンド
から作製される胃内保持形状を包含する(Cargill, R.ら, Pha
rm. Res 5:533−536 (1988);Cargill, R.
ら, Pharm. Res. 5:506−509 (1989))。
【0017】 (小腸への送達) 胃を越える部位への薬物の送達は、胃の酸性状態または酵素によって破壊され
得る薬物、または胃において局所刺激を引き起こす薬物について、特に所望され
得る。胃に薬物を標的するためのメカニズムは、上部小腸へ薬物を送達するため
に適用される。しかし、小腸の他の領域への標的化は、いくつかのさらなるシス
テムを包含する。胃の低いpHおよび胃酵素の存在は、腸溶コーティングととも
に提供される薬物の形態を導いた。このコーティングは、薬物刺激から胃粘膜を
保護する。コーティングは、選択的不溶性物質で行われ、そして胃酵素および/
または低pHによる不活性化から薬物を保護する。
【0018】 最も普通の腸溶コーティングは、メタクリル酸コポリマー(Eudragit
TM)、セルロースアセテートフタレート、セルロースアセテートスクシネート
、およびスチロールマレイン酸コポリマーである(Ritschel, W.A
., Angewante Biopharmazie, Stuttgart
(1973), 396−402頁;Agyilirah, G.A.ら,「
Polymers for Enteric Coating Applica
tions」Polymers for Controlled Drug D
elivery, Tarcha, P.J.編, CRC Press, (
1991) Boca Raton, 39−66頁)。腸溶コーティングの最
も顕著な欠点は、胃排出時間における変動性である。これは血中薬物レベルの大
きな変動を生じる。
【0019】 小腸への薬物標的の別の方法は、リンパ系による薬物吸収である。毛細管およ
びリンパ管は、脂溶性化合物および低分子量部分に対して浸透可能である(Ma
gersohn, M., Modern Pharmaceutics, M
arcel Dekker, New York (1979), 23−85
頁)(Ritchel,W.A.。Meth Find Ex. Clin.
Pharmacol.13(5):313−336(1991))。巨大分子(
例えば、ペプチド)は、パイアー斑(これは、小腸の全ての区分全体に等しく存
在する)を介してリンパ系に吸収され得る。パイアー斑は、幼年個体で最も優勢
であり、年齢に関連して消失することによって特徴付けられる(Cornes,
J.,Gut 6:230(1965))。
【0020】 パイアー斑では、抗原は、調節T細胞への提示のためにプロセスされる。活性
化されたT細胞は、炎症を起こした組織に移動し、ここでサプレッサーサイトカ
インはT細胞および任意の他の炎症細胞を中和する。この方法は、現在研究が進
められている(Ermak, T.H.ら,「Strategies for
Oral Immunization and Induction of G
astric Immunity」Proceed. Intern. Sym
p. Control. Rel. Bioact. Mater. 22:3
34 (1995)。パイアー斑へ薬物/ペプチドを標的することの主な欠点は
、中年を越えると有用性が減少することである(Andreasen, Act
a Patrol. Microbiol. Scan. 49 (補遺):8
1 (1943))。従って、それらは、中年まで吸収のための標的部位を提供
する。小腸の特定の区分におけるパイアー斑を標的することは、破壊的副反応を
制限することにおいて有用であり得る。小腸のリンパ排出は、吸着窓(adso
rptive window)を提供し、この窓に指向された送達システムの設
計を促進した(Norimotoら、Int.J.Pharm.14:149−
157(1983))。
【0021】 小腸へ薬物を標的するための別のアプローチは、腸吸着プロモーターの使用を
包含する。この研究は、リノール酸、アシルカルニチン、およびパルミトカルニ
チンを含む長鎖脂肪酸を使用して行われている(Morimoto, K.ら,
Int. J. Pharmaceut. 14:49−57 (1983)
;Fix, J.A.ら, Aires J. Physiol. 14:G−
332−40 (1986))。
【0022】 生体接着物もまた、頬内送達システムにおけるように、腸通過を延長するため
に使用されている。腸粘膜への接着は、機械的連結または他のメカニズムのいず
れかによって起こる(Longer, M.A.ら, Pharm. Int.
7:114−7 (1986))。
【0023】 GI通過時間の延長のための賦形剤もまた開発中である。トリエタノールアミ
ンミリステートは、胃腸通過時間を増加させ、そしてリボフラビンの吸収を改善
することが示されている(Gronig, R.およびHeun, G., D
rug Dev. Ind. Pharm. 10:527−539 (198
4);Palin, K.J.ら, Int. J. Pharm. 19:1
07−127 (1984))。
【0024】 ほとんどの小腸特異的送達システムは、腸溶錠以外はまだ実験中である。しか
し、上記のように、腸溶コーティングは、再現可能な薬物の血中レベルを提供し
得ない。従って、小腸に所望の薬剤の送達を標的するシステムについての必要性
が存在する。
【0025】 (結腸への送達) 消化管の遠位部分でのその位置のため、結腸は接近することが特に困難である
。腸溶コーティングは、胃における吸収を回避し、そして小腸へ薬物を送達する
ために使用されている。送達は、消化管のこれら2つの部分間のpH差に基づく
(Ritchel, W.A. Angewndte Biopharmazi
o, Stuttgart Wissensec. Verlag (1973
), 396−402頁;Agyilirah, G.A.およびBanker
, G.S.,「Polymers for Enteric Coating
Applications」Polymers for Controlle
d Drug Delivery, Tarcha, P.J.編, CRC
Press (1991) Boca Raton, 39−66頁)。しかし
、腸投与形態の血中レベルが、胃排出速度の差のため変動的かつ不安定であるこ
とが証明されている。また、腸溶コーティングは、再現可能な方法における小腸
の特定の部分への薬物標的を可能にしない(Kenyon, C.J.ら, I
nt. J. Pharm. 112:207−213 (1994);Ash
ford, M.ら, Int. J. Pharm. 91:241−245
(1993))。
【0026】 結腸へ薬物を標的するための現在の技法において、所望の薬物分子の固体処方
物は、pH耐性ポリマーコーティングでコートされる。このような処方物は、遠
位回腸へ薬物を送達するために使用され得る腸溶コーティングされた処方物に類
似する。腸溶コーティングは、シェラックおよびセルロースアセテートフタレー
トのような生体浸食性ポリマーを含む(Levineら, Gastroent
erology 92:1037−1044 (1987))。
【0027】 しかし、腸溶コーティングされた処方物とは逆に、結腸送達のための処方物は
、数時間にわたり、低いおよびわずかに塩基性の両方のpH値(7付近)に抵抗
するように設計される。この時間の間、これらは胃および小腸を通過しそして大
腸に達すると仮定され、ここでコートは崩壊し、そして薬物放出プロセスが開始
される。このように、5−アミノサリチル酸(5−ASA)およびいくつかのス
テロイドのような薬物は、結腸に送達されている。この目的に使用されるポリマ
ーは、普通は、アクリル酸誘導体、あるいはセルロースアセテートフタレートま
たはエチルセルロースのようなセルロース誘導体である(Rasmussen,
S.N.ら, Gastroenterology 83:1062 (19
82);Levine, D.S.ら, Gastroenterology
92:1037 (1987);Mardini H.ら, Gut 28:1
084−1089 (1987))。
【0028】 しかし、この技法の重要な制限は、コートが分解し始める位置および環境の不
確定さである。個々の患者でおよび種々の疾患状態で広く変化し得る胃腸運動性
パターンに依存して、コーティングの分解は、結腸深部または小腸内で起こり得
る。
【0029】 短鎖脂肪酸、二酸化炭素、および他の発酵産物の存在、ならびに胆汁酸の残留
物は、しばしば結腸のpHを約6に減少させる(Stevens, C.E.,
Amer. J. Clin. Nutr. 31:S161 (1978)
;McNeil, N.I.ら, Gut 28:707 (1987))。p
Hのこの変化は、誘因としてのより高い結腸pHにおける信頼性に疑いをさしは
さむ。
【0030】 小腸消化に抵抗性である物質を分解するための結腸菌叢の能力は、薬物の結腸
送達のための代替方法として研究されている。この原理は、緩下性産物、主にセ
ンノシドおよび関連化合物を送達するために利用された(Fairbairn,
J.W., J. Pharm. Pharmacol. 1:683 (1
949);Hardcastle, J.D.ら, Gut 11:1038
(1970);Cummings, J.H., Gut 15:758 (1
974))。
【0031】 炎症性腸疾患の処置に伝統的に使用される薬物は、スルファサラジンである。
スルファサラジンは、アゾ結合で抗炎症性5−ASAに結合した抗菌スルファピ
リジンから構成される。5−ASAは、臨床的効果を任う(Khan, A.K
.ら, Lancet 2:892 (1977))。スルファサラジンは、結
腸に活性な5−ASAを運ぶプロドラッグであり、ここで細菌性のアゾ還元は、
所望の治療特性を有する分子を放出する(Klotz, U., Clin.
Pharmacokin. 10:285 (1985))。5−ASAプロド
ラッグ(スルファサラジン、アゾジサリチレート、およびサリチルアゾ安息香酸
)では、親薬物の放出は、標的組織の酵素によるよりもむしろ標的器官に局在す
る細菌酵素によって媒介される。
【0032】 米国特許第5,525,634号において、マトリクスと組み合わせて薬物を
含む送達デバイスが開示される。このマトリクスは糖含有ポリマーを含む。マト
リクス−薬物の組み合わせは、コートされてもよいし、コートされなくてもよい
。ポリマーは、胃における化学的および酵素的分解に抵抗性であり得、そして結
腸細菌による結腸での酵素的分解を受けやすい。マトリクスが胃における化学的
および酵素的分解に抵抗性であろうがなかろうが、結腸における薬物放出のメカ
ニズムは、結腸細菌によるマトリクスの分解、および結腸細菌酵素によるマトリ
クスの分解の結果としてマトリクスに埋め込まれた薬物の放出によるものである
【0033】 1992年5月20日に公開された出願であるヨーロッパ特許485840(
Rouhm GmbH)は、コーティングとして、多糖およびEudragit TM の混合物を含む胃腸送達デバイスを開示する。しかし、この処方物は、液体の
処方物への侵入の速度の制御を可能にしない。従って、薬物の放出部位の制御は
達成され得ない。さらに、多糖は、微粒子形態で提供されない。
【0034】 WO97/25979は、胃腸管の種々の部分への標的化を可能にする薬物送
達デバイスを記載する。薬物を含有するコアは、その中に埋め込まれた親水性非
水溶性粒子を含有する疎水性ポリマーでコーチティングされる。これらの粒子は
、コアに水性媒体が入るため、およびチャンネルを通しての拡散による薬物の放
出のためのチャンネルとして役立つ。この送達システムは、胃腸管の種々の部分
を標的化し得、そしてその薬物充填物をゆっくりと放出し得る。
【0035】 米国特許第4,627,850号(Detersら)は、異なるポリマー物質
からそれぞれ形成される外壁および内壁を含む、薬物の速度制御性送達のための
浸透カプセルを開示し、この内壁は薬物を含む空間を規定し、そしてこの壁を通
る通路は、外壁の外側と、内壁の内側とを連絡させる。
【0036】 米国特許第4,904,474号(Theeuwesら)は、薬物および小腸
での送達を遅延させるための手段、ならびに結腸において薬物を送達するための
手段を含む、結腸薬物送達デバイスを開示する。このデバイスは、コンパートメ
ントから活性な薬学的薬剤を結腸中に押し出すための浸透圧手段を含み、ここで
この薬剤はこのコンパートメント中に提供される出口を通って含まれる。胃また
は小腸での送達を遅延させるための手段は、pH耐性コーティングである。薬物
の送達における遅延は、時間ベースである。構造は、胃腸管の予め選択された標
的領域にデバイスが到達する前に、内側の薬物で満たされた空間の内容物が押し
出されないように考慮される。
【0037】 インターロイキンII、インターフェロン、コロニー刺激因子、腫瘍壊死因子
、およびメラニン細胞刺激ホルモンのような特定のタンパク質およびペプチドが
、現在ほとんど制御されていない疾患のための新しくかつ効果的な治療を生じ得
るという証拠があるが、薬物としてのこれらのタンパク質の認容は、現在、送達
方法によって制限される。結腸送達は、これらおよび他の新規のタンパク質およ
びペプチド薬物についての好ましい投与経路であり得る。さらに結腸送達はまた
、炎症性腸疾患および潰瘍性大腸炎の処置のために薬物を標的化するために重要
である。
【0038】 結腸の他の疾患状態の処置方法は、結腸における薬物の即座の放出から利益を
受け得る。重篤な便秘は、特発性であろうと薬物(例えば、モルヒネ、ドパミン
)または疾患状態(例えば、パーキンソン病、脊髄損傷、多発性硬化症、糖尿病
)によって引き起こされるのであろうと、しばしば結腸の運動性の機能不全によ
り引き起こされる(Sarna,S.K.,Digest.Dis.&Sci.
36:827−882(1991);Sarna,S.K.,Digest.D
is.&Sci.36:998−1018(1991))。これらの状態は、利
用可能な緩下薬物により満足には処置されない。
【0039】 結腸の運動性の機能不全は、以下のことにより特徴付けられ得る:(i)糞便
内容物を下方(caucad)方向へ進める結腸運動性活動の不能(結腸活動力
欠如または胃不全麻痺);および(ii)排便時に推進力を提供する結腸運動性
活動の不能(結腸偽閉塞)。
【0040】 ほとんどの場合、結腸運動性の機能不全は、神経性障害に由来する。従って、
これらの場合の治療は、神経制御系を調節することにより、管腔内容物の移行を
改良に向けられるべきである。運動促進性(prokinetic)薬剤は、G
I管を通しての物質の移行を増強する薬剤である。これらは、特異的細胞薬物−
レセプター相互作用における作用によりGIの運動性に影響を与えるか、GIの
運動性に影響を与える1以上のメディエーター(例えば、アセチルコリンまたは
ドパミン)の放出を妨害し得るか、または平滑筋に直接作用し得るかである。結
果として、GIの運動性は、ドパミンアンタゴニスト(例えば、メトクラプラミ
ドおよびドンペリドン)により、またはアセチルコリン放出を増強する物質(例
えば、メトクラプラミドおよびシサプリド)により、または平滑筋上のムスカリ
ン性レセプターに直接結合する物質(例えば、ベタネコール)により刺激され得
る。しかし、これらの薬剤は、神経内分泌の副作用を引き起こすかまたは瀉出の
頻度の一貫した増加を伴わずに、結腸移行を加速することが見出された。
【0041】 アセチルコリンエステラーゼの可逆的インヒビター(例えば、ネオスチグミン
およびその塩、フィゾスチグミンおよひその塩、ならびに臭化ピリドスチグミン
)は、静脈内または経口的に投与された場合に、結腸の運動性を増加させること
、および排便、さらに下痢を生じることが示された(Kreis,M.E.ら,
Gastroenterology 114:S0128(1998);Pon
evc R.J.ら,Gastroenterology 114:G0140
(1998);Turegano−Fuentes,F.ら,Dis.Colo
n Rectum 40:1353−1357(1997);Stephens
on,B.M.ら,The Lancet 342:1181−1182(19
93);Keeler,J.R.ら,J.Am.Med.Assoc.266:
693−695(1991);Sadjapour,K.,J.Am.Med.
Assoc.249:1148(1983);Anderson,N.E.ら,
Neurology 47:985−987(1996);Battle,W.
M.ら,Gastroenterology 79:1217−1221(19
80))。しかし、これらの薬物を全身投与することは、有利ではない。なぜな
ら、これらは、全身の平滑筋に影響を与え、容認できない副作用を与えるからで
ある。経口投与もまた、問題がある。なぜなら、一局部に限らないバイオアベイ
ラビリティおよび薬物が胃腸管においてより早い副作用を引き起こす可能性があ
るからである(Breyer−Pfaff,U.ら,Clin.Pharmac
ol.Ther.37:495−501(1985);Aquilonius,
S.M.ら,Eur.J.Clin.Pharmacol.18:423−42
8(1980))。
【0042】 例えば、特にステロイドおよびキサンチンのような、結腸において吸収可能で
あると報告される薬物の結腸への送達の必要性もある。これは、効率を増加させ
、そして必要とされる有効用量の減少を可能にする(Godbillon,J.
ら, British Journal of Clinical Pharm
acology 19:113S(1985);Antonin,K.ら,Br
itish Journal of Clinical Pharmacolo
gy 19:137S(1985);Fara,J.W.,Third Int
ernational Conference on Drug Absorp
tion,Edinburgh(1988))。プロプラノロール、オキシプレ
ノロール、メトロポロール(metropolol)、チモロール、およびベナ
ゼプリルは、空腸で優先的に吸収されることが公知であるが、シメチジン、フロ
セミド、ヒドロクロチアジド、およびアモキシシリンは、十二指腸で優先的に吸
収されることが公知である。総説については、Rubinstein,A.,B
iopharm.Drug Dispos.11:465−475(1990)
を参照のこと。
【0043】 結腸送達のために設計された薬物の現在利用可能な腸内投与される調製物は、
一部はアゾ化合物の潜在的毒性のため、ヒトにおける長期使用に適していない。
広範な種々の薬物および生物活性化合物とともに使用され得る改良された結腸送
達システムの必要性が存在する。特に、結腸への薬物(上記の薬物および他の運
動促進性薬物)の送達について、および便秘を処置するために即座の様式でその
中での薬物の放出の必要性が存在する。このような送達は、作用部位での薬物送
達を可能にし、それにより低用量の使用を可能にし、かつバイオアベイラビリテ
ィ、全身的副作用、および上部胃腸管における局所的副作用の両方の問題を回避
するという点で有利であるはずである。
【0044】 従って、即座送達型の標的化送達システムについての必要性が存在する。即座
の送達は、高濃度の薬物が比較的短い期間必要とされる場合に、臨床的理由から
であれ、濃度依存勾配をもたらして吸収を増強するためであれ、利点を提供する
【0045】 (発明の要旨) 本発明は、消化管における1以上の特定の位置への標的化送達のための送達シ
ステムまたはデバイスに関する。この送達システムまたはデバイスは、コアおよ
びコーティングを含む。コアは、キャリア物質と組み合わせた薬物を含む。この
キャリア物質は、消化管で見られるような水性媒体と接触する際に膨張する特性
を有する。従って、コアは、大量の水性媒体を吸収する能力およびかなり膨張す
る能力という必須の特徴を有する。しかし、コアは、コーティングが破壊された
後に迅速に崩壊するというさらなる必須の特徴を有する。従って、本発明に使用
するためのコーティングは、コーティング中の微粒子が充分に膨張する所定の時
間まで、薬物が放出するのを防ぎ、コアへの水性媒体の侵入を可能にする。コア
は膨張し、そしてコーティングを破裂させる。次いで、コーティングが外された
コアは崩壊し、その薬物充填物を放出する。
【0046】 従って、第1の実施態様では、コアは、以下の成分を提供する:かなり膨張す
るが強力なゲル(すなわち、ヒドロゲル)を形成しない水不溶性ポリマー、崩壊
剤、および硬度増強剤。
【0047】 有用な水不溶性ポリマーとしては、ポリサッカライドの不溶性金属塩(例えば
、ペクチン酸カルシウム、アルギン酸カルシウム)、または重度に架橋連結した
ポリサッカライド(例えば、グルタルアルデヒド架橋グアーゴム、ペクチン、ア
ルギン酸、または他の植物性ゴム)が挙げられるがこれらに限定されない。好ま
しい実施態様では、ペクチン酸カルシウムは、水不溶性ポリマーである。
【0048】 有用な崩壊剤としては、Crospovidoneが挙げられるがこれに限定
されない。他の崩壊剤は当該分野で公知である。
【0049】 有用な硬度増強剤としては、微結晶性セルロースが挙げられるがこれに限定さ
れない。
【0050】 好ましい実施態様では、コアの形態としては、錠剤およびペレット、特に圧縮
錠剤およびマトリクス錠剤が挙げられる。
【0051】 コーティングは、可溶性でないかまたは可溶性が最小である物質を水性溶液中
に含み、この物質内には親水性の非水溶性微粒子が埋め込まれる。コーティング
の必須の特徴は、制御様式での水の侵入を可能にする不溶性親水性ポリマーの粒
子が埋め込まれた、比較的剛直な疎水性ポリマーである。この粒子は好ましくは
、膨張する能力を有する。コーティングは、錠剤への液体の侵入速度を制御する
ために役立つ。液体の取り込み速度に影響を与える因子は、親水性粒子の重量パ
ーセント、粒子のサイズ、粒子の膨張特性、および親水性の程度である。コアは
また、所定のコーティング厚さについての水の取り込み速度に影響を与え得る。
コア中の比較的高濃度の水溶性塩(錠剤の外側と比較して)は、コーティングメ
ンブレンを横切る高い浸透圧勾配を引き起こし、液体の取り込みを増強する。
【0052】 この設計は、例えば、胃腸管において、デバイス中への水または水性媒体の制
御された導入を可能にする。水性媒体が微粒子物質と接触した場合、微粒子物質
は膨張する。この粒子は最終的に、デバイスの外側部分から薬物を含むコアへの
チャネルを形成する。コアは液体を給水し、次いで膨張し、コーティングを破壊
し、崩壊し、そして薬物の全てまたは大部分がバースト効果を伴って放出される
【0053】 コアは、種々の速度の膨張性(例えば、迅速な膨張、中程度に早い膨張、緩慢
な膨張など)を有するように設計され得る。
【0054】 従って、薬物放出の位置は、外側のコーティングの厚さ、コーティングに埋め
込まれた微粒子の量、コーティングに埋め込まれた微粒子のタイプ、コーティン
グに埋め込まれた微粒子の粒子サイズ分布、コアキャリア、コア膨張速度、コー
ティングにおける微粒子物質の膨張性、コーティングにおける微粒子物質の親水
性、コアの膨張速度、およびコアにおける塩濃度のような特定のパラメータを変
えることによって制御される。
【0055】 従って、本発明の薬物送達システムは、薬物または他の生物活性化合物が胃腸
管に局所的に特異的に提供される必要がある場合またはそれが望ましい場合はい
つでも、このような薬物を必要とする患者に、薬物または他の生物活性化合物を
腸内投与する方法をさらに提供する。本発明では、薬物は、コーティング中に生
成されたチャンネルを通して放出されるだけでなく、コーティングが破壊され、
全てまたは大部分の薬物の同時放出を伴う錠剤の崩壊が生じる所定の時間でバー
ストにおいて放出される。
【0056】 従って、本発明は、緩慢な放出が望ましくないかまたは高いピーク濃度が必要
な場合の薬物の局所的または標的化送達のために有用である。小腸においても結
腸においても、適切であると考えられる場所で管腔を横切る強力な濃度勾配を提
供することにより、ほとんど吸収されない薬物の吸収を改良することは有利であ
るが、好ましい実施態様では、薬物放出部位は結腸である。
【0057】 好ましい処置領域としては、回腸および結腸が挙げられるが、これらに限定さ
れない。
【0058】 薬物送達システムは、消化管の特定の領域の疾患の局所処置のために設計され
た有効レベルの1つ以上の薬物を送達する方法を、さらに提供する。これらの疾
患としては、クローン病、大腸炎、過敏性腸症候群(IBS)、局所鎮痙作用、
粘膜の潰瘍形成、下痢、便秘、ポリープ、ガン腫、嚢腫、感染性障害、および寄
生生物性障害が挙げられるが、これらに限定されない。薬物送達システムは、パ
イアー斑または結腸のいずれかを介する経口免疫のための方法をさらに提供する
【0059】 薬物送達システムは、光力学的治療のための薬剤の局所送達を標的化するため
の機会をさらに提供する。
【0060】 薬物送達システムはまた、消化管の標的化した領域を通る有効レベルの薬物の
全身的送達のための方法を提供する。消化管の遠位部分で、より良好に吸収され
および/またはより少ない副作用を示す薬物は、その部位に指向され得る。この
送達システムは、全身的薬物送達のための部位として、十二指腸、空腸、回腸、
上行結腸、横行結腸、および下行結腸への送達を可能にする。
【0061】 本発明はさらに、薬物送達システムの調製のための方法を提供する。好ましい
調製方法は、疎水性ポリマーのアルコール性溶液中の、親水性の水不溶性微粒子
の懸濁物の調製による。この懸濁物は、従来のパンコーティング技術を使用して
コア錠剤またはカプセル上にスプレーコートされる。
【0062】 (好ましい実施態様の詳細な説明) (定義) 以下の説明において、明細書および特許請求の範囲、ならびにこのような用語
で与えられるべき範囲の明確かつ一貫した理解を提供するために、薬学で使用さ
れる多くの用語が広く利用され、以下の定義が提供される。特に指示がない場合
、本明細書で使用される用語は、通常および/または当該技術分野で認識される
意味に従って使用される。
【0063】 例えば、用語「結腸」、「大腸」、「小腸」、「胃」、「直腸」、および「回
腸」はすべて、当該技術分野で認識される意味に従って使用される。
【0064】 用語「送達デバイス」または「送達システム」によって、所望の薬剤(例えば
、薬物)を送達するために考案される調製物が意図される。この調製物は、賦形
剤を有するかまたは有さない、化学物質の単純または複雑な処方物の組み合わせ
であり得る。送達は、放出の部位、時間、速度ならびに/または所望の薬剤の実
際の放出および送達が、処方物または調製物の組成により予め設定されるという
点で制御され得る。このような制御は、物理的および/または化学的手段により
起こり得る。本発明の状況では、「送達デバイス」および「送達システム」は交
換可能である。
【0065】 用語「薬物」とは、疾患の診断、治癒、緩和、処置、または予防に、あるいは
任意の他の医療目的に有用な、任意の薬学的または生理学的な薬剤、組成物、生
物活性化合物、またはそれらの組み合わせを意味する。用語「薬物」は、広く解
釈されることを意図し、そして化学的組成または生物学的活性によって限定され
ない。
【0066】 用語「コア」によって、何らかの中心部分が意図される。本発明に関して、用
語「コア」は特に、微粒子含有コーティングによって取り囲まれそして送達シス
テムから放出されるべき薬物を含む薬物送達システムのある部分をいう。
【0067】 用語「微粒子」によって、別々の粒子から構成される組成物が意図される。本
発明の状況では、これらの別々の粒子は、コアを取り囲むコーティング物質中に
埋め込まれる。コアの膨張を可能にするチャネル、孔、または網を生成するのは
、これらの粒子による液体の取り込みである。不溶性ポリマーが膨張する場合、
そのポリマーの個々の粒子は膨張するが個々の粒子としてとどまる。これらは、
融合して(これは錠剤が崩壊するのを防ぐ(すなわち、ヒドロゲルとして挙動す
る))単一のゲル(すなわち、凝集性ゲル)にはならない。
【0068】 本発明の状況では、「コート」、「コーティング」、「フィルム」、「層」、
「被覆」などは、交換可能である。
【0069】 用語「水不溶性」とは、溶解されることが可能ではないことを意味する。本発
明の状況では、水不溶性の特性は以下のように重要である。疎水性フィルムおよ
び親水性微粒子物質の両方とも、水不溶性および胃腸管液に不溶性である。この
特性は、疎水性コートの早期の溶解およびその後の薬物の制御されない放出を抑
制するための疎水性コートにとって重要である。この特性は、さらに、形成され
たチャネルが完全なままでありそして液体の流れが薬物の時限放出を制御するの
を可能にすることを続けるように、親水性微粒子に重要である。微粒子物質の溶
解は、望ましくない加速された水取り込みおよび/または早期の薬物放出を引き
起こす空のチャネルを生じる。
【0070】 逆に、用語「水溶性」により、溶解可能であることが意図される。フィルムに
適用される場合、用語「疎水性」とは、その通常の定義の他に、水および水溶性
化合物に対して比較的非浸透性であることを意味する。フィルムに適用される場
合、用語「親水性」とは、その通常の定義の他に、水および水溶性化合物に対し
て比較的浸透性であることを意味する。
【0071】 用語「包埋された」または「包埋」とは、媒体中の物質のフィルム固定を意図
する。本発明の状況では、この用語は、コーティング媒体に固定された微粒子物
質をいう。
【0072】 用語「マイクロカプセル」、「マイクロパーティクル」、および「マイクロス
フェア」とは、サブミクロンから約1000ミクロンの範囲の回転楕円体または
部分的に回転楕円体の粒子として当該技術分野で認識される意味で使用される。
好ましい範囲は1〜200ミクロン、そして特に2〜100ミクロンである。
【0073】 用語「チャネル」とは、そこを通って何かが流出するものを意図する。本発明
の状況では、これは、水の取り込みおよびコーティング中の微粒子物質の膨張か
ら形成される連絡であり、その結果、送達システムまたは送達デバイスの外側の
水性媒体が、膨張した微粒子物質の中に連続接触が存在し、最終的に、デバイス
中のコア物質と接触する導管を形成する。
【0074】 用語「投与する」により、被験体に本発明の送達システムまたは送達デバイス
を導入することを意味することが意図される。投与が処置の目的である場合、投
与は、予防目的または治療目的のいずれかであり得る。予防的に提供される場合
、その物質は何らかの症状に先立って提供される。物質の予防的投与は、何らか
のその後の症状を抑制または減弱するために役立つ。治療的に提供される場合、
物質は、症状の発生時に(またはすぐ後に)提供される。この物質の治療的投与
は、何らかの現実の症状を減弱するために役立つ。
【0075】 用語「動物」により、本発明のデバイスが効果的であり得る細胞を含む何らか
の生きている生物が意図される。このような動物の中の第1は、ヒトである;し
かし、本発明は限定されることを意図せず、本発明の利益を経験し得る任意のお
よびすべての動物に本発明の組成物を適用することは、本発明の意図のうちであ
る。従って、本発明の送達システムおよび方法は、ヒトへの投与に限定されず、
そして任意の動物への薬物の獣医学的投与に特に有用である。このような動物と
しては、イヌ、ネコ、ウマ、魚、および鳥のようなペット、動物園動物、野生動
物のコントロールおよび処置、ならびに、畜牛、乳牛、ブタ、および家禽のよう
な食物および日常産業の農業的に重要な動物が含まれる(が、これらに限定され
ない)。
【0076】 本発明は、薬物含有膨潤性コアの周りに水不溶性または比較的水不溶性のコー
ティングを含有する送達システムまたは送達デバイスに関する。このコーティン
グは、膨潤し得る(しかし必ずしも膨潤することが必要ではない)親水性の不溶
性粒子と共に、錠剤への水の侵入に耐える疎水性ポリマーからなり、これを介し
て、水溶液は、制御された様式で錠剤へ侵入する。このコーティングは、この錠
剤への液体の侵入速度を制御するように作用する。設計は、コーティングが水の
取り込み速度を決定し、一方コアの膨潤(水の取り込み速度およびコア自体の膨
潤特性に依存する)が、コーティングの破れる時間を決定するようなものである
【0077】 このコアの特性は、さらにコーティングが破れた後にコアが崩壊するという特
徴をコアに与え、このことは、胃腸管における所定の位置での薬物放出のバース
トをもたらす。この薬物は、コア材質中に包埋され得るか、そうでなければ、コ
ア材質と会合(例えば、乾燥混和または湿潤顆粒化によって)され得る。このコ
アは、薬物を含有するマトリックス錠剤またはカプセルの形態であり得る。この
コアは、純粋な薬物のペレットの形態であり得る。あるいは、このコアは、別の
コア材質上に積層された薬物のペレットを含有し得る。あるいは、このコアは、
薬物物質を含有するマイクロカプセルを含有し得る。これらの形態の1つより多
くが存在し得、そして1つより多い薬物が同一の送達システムにおいて送達され
得る。これらの形態の全てにおいて、コアからの薬物の放出は、効果的である。
【0078】 このコアは、かなり膨潤するのに十分な液体を吸収し得るという必須の特徴を
有し、そしてコーティングが破れた後に迅速に崩壊する。「かなり膨潤する」と
は、十分な膨潤が、崩壊を開始する、および/または他の方法で促進する圧力を
引き起こしそして生じるように生じることを意図する。「迅速に崩壊する」とは
、崩壊が、本質的にバーストで生じることを意図し、このバーストとは、送達デ
バイスまたは送達システムからの有効量の薬物を放出するのに十分であることで
ある。
【0079】 このコアの必須成分は、(1)不溶性ポリマーであって、かなり膨潤し得るが
、強力なゲルを形成しないもの、(2)崩壊剤、および(3)硬度増強剤である
。有用な水不溶性ポリマーの例としては、ポリサッカライドの水不溶性金属塩が
挙げられるが、これに限定されない。好ましい実施態様において、このポリマー
は、ペクチン酸カルシウムまたはアルギン酸カルシウムである。高度に好ましい
実施態様において、ペクチン酸カルシウムが、最も好ましい。ペクチン酸カルシ
ウムが使用される場合、好ましくはコア中に約20〜70%(重量/重量);よ
り好ましくは30〜60%の範囲で存在する。
【0080】 有用な水不溶性ポリマーの別の例は、高度に架橋されたポリサッカライドであ
る。このようなポリサッカライドの好ましい実施態様としては、グルタルアルデ
ヒド架橋グアーガム、ペクチン、およびアルギン酸が挙げられる。他の有用なポ
リマーとしては、他の架橋植物性ガムが挙げられる。
【0081】 ポリマーが架橋される場合、この架橋は、ポリマーがかなり膨潤するが、凝集
性のゲルを形成しないものであるべきである。適切な架橋度(すなわち、本発明
の文脈内の「高度に」)は、大きな割合のモノマー単位が架橋されるか、あるい
は、1ポリマー鎖あたり多くの架橋が存在することを意味する。絶対的な架橋程
度は、可撓性であり、上記のように所望の結果に基づく。従って、架橋は、当該
分野で公知のアッセイによってヒドロゲル形成と相関し得る。
【0082】 任意の適切な崩壊剤が関連するが、崩壊剤としては、Crospovidon
eおよび微晶質デンプンが挙げられるがこれらに限定されない。これら崩壊剤は
、当業者にとって公知である。崩壊剤および他のタイプの投薬成分を列挙する参
照は、例えば、Pharmaceutical Dosage Forms:
Tablets、第1巻、Herbert A.Liebermanら編、第2
版、Marcell Dekker Inc.、New York、NY(19
84)において見いだされる。高度に好ましい実施態様において、Crospo
vidoneが好ましい薬剤である。Crospovidoneは、好ましくは
、約5〜12%(重量/重量)、および最も好ましくは約10%の範囲でコア中
に存在する。
【0083】 このコアはまた、硬度増強剤を含有する。有用な硬度増強剤としては、微晶質
セルロース(EmcocelTM)、デンプン、ポリビニルピロリドン、低分子量
ヒドロキシプロピルセルロースおよび低分子量ヒドロキシプロピルメチルセルロ
ースが挙げられるが、これらに限定されない。好ましい実施態様において、微晶
質セルロース(MCC)が、硬度増強剤である。MCCは、好ましくは、約20
〜50%(重量/重量)、および最も好ましくは30〜40%の範囲でコア中に
存在する。
【0084】 このコアは、必要に応じて、潤滑剤(例えば、ステアリン酸マグネシウムまた
はタルク)、滑剤(glidants)(例えば、ヒューム化シリカ)、顆粒化
剤のための結合剤(例えば、エチルセルロース、ポリビニルピロリドンおよびペ
クチン)を含み、結合剤としてエチルセルロース(NF−7)を有する。しかし
、当該分野において他の結合剤が公知である(Pharmaceutical
Dosage Forms: Tablets、第1巻、Herbert A.
Liebermanら編、第2版、Marcell Dekker Inc.、
New York、NY(1984))。従って、そのコア材質は、通常の薬学
的な添加剤および賦形剤を含み得る(Handbook of Pharmac
eutical Excipients、第2版、Wade、A.およびWel
ler、P.J.編、American Pharmaceutical As
sociation(1994)を参照のこと)。
【0085】 物質の組み合わせもまた、このコアにとって有用である。例えば、さらなる有
用なコア物質としては、ペクチン酸カルシウム、微晶質デンプン、デンプン、ポ
リビニルピロリドン、微晶質セルロース、リン酸カルシウム、および架橋グアー
ガムの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。好ましい実施態様に
おいて、このコア物質としては、ペクチン酸カルシウム、微晶質デンプン、デン
プン、微晶質セルロース、およびリン酸カルシウムの組み合わせが挙げられる。
【0086】 好ましい実施態様において、このコア物質は、ペクチン酸カルシウム、Cro
spovidone、微晶質セルロース、デンプン、または微晶質デンプンある
いはこれらの任意の組み合わせを含む。代替的なコア物質としては、カルボキシ
メチルセルロース、アルギン酸カルシウム、架橋グアーガム、架橋ポリサッカラ
イド、架橋植物性ガム、架橋親水性ポリマー、アルギン酸、アルギン酸ナトリウ
ム、カラゲーナン、または当該分野で公知の任意の他の標準的な錠剤賦形剤が挙
げられるが、これらに限定されない(Handbook of Pharmac
eutical Excipients、第2版、Wade、A.およびWel
ler、P.J.編、American Pharmaceutical As
sociation(1994)を参照のこと)。
【0087】 このコーティングは、水不溶性材質中に包埋されそして分散された水不溶性親
水性微粒子材質の混合物である。このコーティングは、完全に非水溶性である必
要はない。重要なパラメーターは、胃腸管において見られるような、水または他
の水性液体の遅い導入を可能にすることである。液体が包埋された親水性粒子に
到達するとき、この粒子は、液体を吸収する。この粒子は、最終的に、デバイス
の外側の部分から、薬物を含有するコアまでのチャンネルを形成する。従って、
水性媒体は、チャンネルを通って制御された様式で侵入し、このコアの膨潤を生
じる。このコーティングは、所定の時間に破れ、次に、このコアは崩壊する。こ
のコアは、このコーティングの一体性が破れる時点まで膨潤し、そして全てまた
はほとんどの薬物が、破れた部位においてバースト(短時間)で放出される。こ
のコーティングは、所定の時間に破れるように設計され、その結果、所望の破れ
た部位において、このコアは崩壊し、そして全てまたはほとんどの薬物が放出さ
れる。
【0088】 このコーティングの必須の特徴は、これが(1)比較的硬質の疎水性ポリマー
、および(2)不溶性の親水性ポリマー粒子(これは、好ましくは液体中で膨潤
する、および、それによって形成されるチャンネルによって、制御された様式で
、コア中への液体の侵入を可能にする)を含むことである。このポリマーは、十
分に硬質であるべきであり、その結果、フィルム(不溶性親水性粒子を含む)と
してキャストされる場合、「靭性」パラメーター(ポリマーが裂けない応力−ひ
ずみ曲線下の面積(単位は、エネルギー/面積))は、0.009〜0.21M
Paの値をもたらす。
【0089】 有用な比較的硬質の疎水性ポリマーとしては、エチルセルロース、Eudra
git RLTM、Eudragit RSTM、シェラックおよびゼインが挙げら
れるが、これらに限定されない。エチルセルロースが好ましいポリマーである。
エチルセルロースNE−20が高度に好ましいポリマーである。Eudragi
t RLTMは、ジメチルアミノエチルアクリレート/エチルメタクリレートコポ
リマーである、低含量の第四級アンモニウム基を有するアクリル酸およびメタク
リル酸エステルに基づくコポリマーである。アンモニウム基と残りの中性の(メ
タクリル酸)アクリル酸エステルとのモル比は約1:20である。このポリマー
は、USP/NF「アンモニオメタクリレートコポリマーA型」に対応する。
【0090】 Eudragit RSTMは、エチルメタクリレート/クロロトリメチルアン
モニウムエチルメタクリレートコポリマーである、低含量の第四級アンモニウム
基を有するアクリル酸およびメタクリル酸エステルに基づくコポリマーである。
アンモニウム基と残りの中性の(メタクリル酸)アクリル酸エステルとのモル比
は1:40である。このポリマーは、USP/NF「アンモニオメタクリレート
コポリマーB型」に対応する。
【0091】 Eudragit LTMは、メタクリル酸/メチルメタクリレートまたはエチ
ルアクリレートコポリマーである、メタクリル酸およびメチルメタクリレートに
またはメタクリル酸およびエチルアクリレートに基づくアニオン性コポリマーで
ある。遊離のカルボキシル基とエステル基との比は約1:1である。このポリマ
ーは、USP/NF「メタクリル酸コポリマーA型およびC型」に対応する。
【0092】 このコーティング中の不溶性親水性粒子は、好ましくは膨潤する粒子である。
そのような粒子のために有用な物質の例としては、ポリサッカライドが挙げられ
るが、これに限定されない。そのようなポリサッカライドとしては、ペクチン酸
カルシウム、アルギン酸カルシウム、キサンタンカルシウム、その塩がポリサッ
カライドを水に不溶性にする酸基を含有するポリサッカライドの任意の金属塩、
微晶質デンプン、不溶性デンプン、任意の水不溶性ポリサッカライド(例えば、
セルロースまたは微晶質セルロース)、ポリカチオンまたはポリアニオンとの相
互作用によって不溶性となる任意のポリサッカライド、およびその架橋がポリサ
ッカライドを水に不溶性にする任意の共有結合的架橋ポリサッカライドの粒子が
挙げられるがこれらに限定されない。そのような架橋剤としては、グルタルアル
デヒド、ホルムアルデヒド、エピクロロヒドリン、二酸クロライド、ジイソシア
ナナート(diisocyananate)、無水二酸、およびジアミンが挙げ
られるが、これらに限定されない。高度に好ましい実施態様において、微粒子物
質は、ペクチン酸カルシウムであるか、またはこれを含む。
【0093】 このコーティング材質は、必要に応じて可塑剤を含有し、当該分野において公
知であるようにその特性を改善し得る。
【0094】 コアに続き、そしてコアを取り囲むこのコーティングは、必要に応じて、それ
自体、外側コーティング(特に当該分野において公知のように腸のコーティング
)でコートされ得る。このことは、このコアのコーティング材質またはそこに包
埋される微粒子が胃の酸性状態によって悪影響を受ける場合に、特に有用である
。さらなる外部コーティングとしては、容易な飲み込みまたは味覚マスクのため
のコーティングが挙げられるが、これに限定されない。
【0095】 好ましい実施態様において、このコアに続き、そしてこの粒子が包埋されるコ
ーティング材質は、ペクチン酸カルシウム(親水性不溶性粒子として)、および
Eudragit RLTMまたはEudragit RSTM(疎水性フィルムと
して)、CrospovidoneおよびEudragit RLTMまたはEu
dragitRSTM、あるいはペクチン酸カルシウムおよびエチルセルロースを
含有する。最も好ましい実施態様において、このコーティング材質は、ペクチン
酸カルシウムおよびエチルセルロース、最も好ましくはエチルセルロースNE−
20を含有する。
【0096】 水不溶性キャリアは、当業者にとって公知のように、フィルムの通常の特性に
従って可塑剤を含んでも含まなくてもよい。
【0097】 代替的な実施態様において、このコーティングは、水不溶性ポリサッカライド
、水不溶性架橋ポリサッカライド、水不溶性ポリサッカライド金属塩、水不溶性
架橋タンパク質またはペプチド、水不溶性架橋親水性ポリマー(微粒子物質とし
て乾燥粉末形態で)、および水不溶性キャリアとして当該分野において公知の疎
水性ポリマーコーティングの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定さ
れない。有用な微粒子材質の特定の例としては、不溶性デンプン、微晶質デンプ
ン、微晶質セルロース、キトサン、アルギン酸カルシウムまたはアルギン酸亜鉛
、キサンタンカルシウム、グアーガムホウ砂複合体、グルタルアルデヒド架橋グ
アーガムまたはホルムアルデヒド架橋グアーガム、グルタルアルデヒド架橋デキ
ストランまたはホルムアルデヒド架橋デキストラン、エピクロロヒドリン架橋デ
キストラン、グルタルアルデヒド架橋可溶性スターチまたはホルムアルデヒド架
橋可溶性スターチ、グルタルアルデヒド架橋加水分解ゼラチンまたはホルムアル
デヒド架橋加水分解ゼラチン、グルタルアルデヒド架橋ゼラチンまたはホルムア
ルデヒド架橋ゼラチン、グルタルアルデヒド架橋コラーゲンまたはホルムアルデ
ヒド架橋コラーゲン、ポリサッカライドおよびタンパク質またはペプチドの任意
の不溶性複合体、グルタルアルデヒド架橋ヒドロキシプロピルセルロースまたは
ホルムアルデヒド架橋ヒドロキシプロピルセルロース、グルタルアルデヒド架橋
ヒドロキシエチルセルロースまたはホルムアルデヒド架橋ヒドロキシエチルセル
ロース、グルタルアルデヒド架橋ヒドロキシプロピルメチルセルロースまたはホ
ルムアルデヒド架橋ヒドロキシプロピルメチルセルロース、または任意のカーボ
マー(carbomer)(架橋アクリル酸ポリマー)が挙げられるが、これら
に限定されない。水不溶性キャリアの特定の例は、Eudragit RLTM
Eudragit RSTM、エチルセルロース、シェラックおよびゼイン(ze
in)を含むが、これらに限定されない。
【0098】 本発明の好ましい実施態様において、送達システムまたは送達デバイスは、崩
壊性の錠剤であるコア材質を含む錠剤である。この錠剤は、標準的な顆粒化およ
び錠剤化技術を用いて作製され、そしてパン・コート技術を用いてコートされる
。溶液の代わりに、溶液中の微粒子材質の懸濁液またはポリマー性コーティング
材質の微細懸濁液が、錠剤上にスプレーされる。この懸濁液は撹拌され、比較的
均質に保たれる。温空気または冷空気を錠剤に流し、フィルムを形成させ、そし
て錠剤を乾燥させる。そのようなポリマー性溶液または懸濁液のために適切な溶
媒は、スプレーコーティング錠剤についての分野において公知の代表的な溶媒で
あり、水、エタノール、アセトンおよびイソプロパノールが挙げられるが、これ
らに限定されない。エタノールが好ましい溶媒である。
【0099】 しかし、任意の膨潤可能な材質がコア材質として潜在的に有用であることが、
認識されるべきである。機能的な要件は、単に、胃腸管における水性物質との接
触、およびその後の水を吸収した微粒子材質によって形成されたチャンネルとの
接触の際に、そのコアが、コーティングを破壊するのに十分に膨潤し、そしてそ
のコア中に存在する全てまたはほとんどの薬物をバーストで放出させるのに十分
に崩壊することである。任意の材質が、必要な量の膨潤を生じさせることが経験
的に決定されるように使用され得る。
【0100】 任意の材質が包埋された微粒子を形成し得ることが、認識されるべきである。
機能的な要件は、この物質が水性物質を胃腸管から吸収し、その後、水性物質が
コア中に流入し得、膨潤を可能にし得るチャンネルまたはネットワークを形成す
ることである。
【0101】 薬物放出は、以下のパラメータを変更することにより制御される:(1)微粒
子物質のサイズ;(2)コーティングの厚さ;(3)微粒子物質を形成する材質
のタイプ;(4)微粒子物質の比;(5)水不溶性フィルム形成材質;(6)微
粒子材質の膨潤;(7)微粒子物質の固有の親水度;(8)コアの膨潤速度;お
よび(9)コア中の塩濃度。
【0102】 コア直径は、1mm〜15mmであり得、そして好ましくは6〜9mmの範囲
である。コーティングのレベルは、2〜50mg/cm2の範囲であり得、そし て好ましくは4〜20mg/cm2である。そのコーティング中の微粒子物質の 割合は、1〜95%の範囲であり得、そして好ましくは50〜70%である。微
粒子物質の粒子サイズは、0.1ミクロン〜500ミクロンの範囲であり得、そ
して好ましくは1〜150ミクロンである。
【0103】 特定の好ましい実施態様において、送達システムまたは送達デバイスは、薬物
(例えば、サリチル酸ナトリウムまたはジクロフェナクナトリウム)、膨潤する
ポリマー(例えば、ペクチン酸カルシウム)、錠剤の崩壊を生じる薬剤(例えば
、Crospovidone)および硬度増強剤(例えば、微晶質セルロース)
の9mm錠剤であり、20〜30部のエタノール中の1部のペクチン酸カルシウ
ムおよび1部のエチルセルロースの懸濁液でコートされる。最も良好な結果は、
149μ未満の粒子サイズのペクチン酸カルシウムおよび13mg/cm2のフ ィルムコーティングを用いて得られる。この実施態様は、可溶性薬物の結腸への
送達を可能にする。なぜなら、溶解装置2(U.S.Pharmacopeia
XXII、National Formulary XVII、1579頁(
1990))を使用する場合USP Intestinal TS(U.S.P
harmacopeia XXII、National Formulary
XVII、1789頁(1990))のインビトロ条件下での薬物放出において
、約4時間の遅延をもたらすからである。
【0104】 好ましい実施態様は、腸コートとしてEudragit LTMを用いてコート
し、胃の酸性pHの影響からペクチン酸カルシウムを保護することである。腸コ
ートは、小腸の上部において溶解する。微粒子ペクチン酸カルシウムは、小腸の
液体がコーティングに侵入するにつれて、ゆっくりと膨潤し始める。約4時間後
、チャンネルが形成し、そのコアが膨潤し、そして錠剤が崩壊する際に、薬物が
バーストで放出される。より薄いコートは、薬物放出の遅延を減少し、そしてそ
の薬物の小腸のより遠位部分への送達を可能にする。
【0105】 したがって、薬物送達システムは、胃腸管の種々の領域へ腸投与された薬物を
腸内に標的するための手段として作用する。したがって、所望の薬剤での処置の
必要のある被験体は、本発明の組成物を経口摂取することによって、このような
処置を好都合に得られ得る。
【0106】 結腸送達に有用である薬剤の例には、スリンダク、ジクロフェナク、フルルビ
プロフェン、インドメタシン、およびアスピリンのような非ステロイド系抗炎症
性薬物(NSAID);デキサメタゾン、ブデソニド、ベクロメタゾン、フルク
チカゾン(flucticasone)、チオキソコルトール(thioxoc
ortol)、およびヒドロコルチゾンのようなステロイド薬物;エストロゲン
、エストラジオール、およびテストステロンのような避妊薬またはステロイドホ
ルモン;シクロスポリンのような免疫抑制剤;テオフィリンおよびサルブタモー
ルのような気管支拡張剤;二硝酸イソソルビド、一硝酸イソソルビド、ニトログ
リセリン、ニフェジピン、オキシプレノロール(oxyprenolol)、ジ
ルチアゼム、カプトプリル、アテノロール、ベナゼプリル、メトプロロール、お
よびバソプリル(vasopril)のような抗アンギナおよび抗高血圧症剤;
臭化シメトロピウムのような抗痙攣剤;5−アミノサリチル酸のような抗大腸炎
剤;キニジン、ベラパミル、プロカインアミド、およびリドカインのような抗不
整脈剤;メトトレキサート、タモキシフェン、シクロホスファミド、メルカプト
プリン、およびエトポシドのような抗新生物剤;インスリン、ヒト成長ホルモン
、インターロイキンII、インターフェロン、カルシトニン、ロイプロリド、腫
瘍壊死因子、骨成長因子、メラニン細胞刺激ホルモン、カプトプリル、ソマトス
タチン、ソマトスタチンオクタペプチドアナログ、シクロスポリン、レニンイン
ヒビター、スーパーオキシドジスムターゼ、他のホルモン、およびワクチンのよ
うなタンパク質またはペプチド薬物;パイアー斑を介する吸収のための自己免疫
攻撃下の組織の抗原を含有するタンパク質またはペプチド(Cardenas、
L.およびClements、J.D.、Clin.Microbiol.Re
v.5/3:328〜342(1992));ヘパリンまたは短鎖ヘパリンのよ
うな抗凝固剤;エルゴタミン(ergotomine)のような抗片頭痛剤;グ
リベンクラミド;5−ヒドロキシトリプタミンタイプ1Aレセプターアゴニストの
ジェピロン;5HT3アンタゴニストのオンダステロン(ondasteron );メトケファミド;メントール;ネオマイシン、β−ラクタム(例えば、アン
ピシリンおよびアモキシシリン)、セファロスポリン(例えば、セファレキシン
およびクロキサシリン)、およびマクロライド(例えば、エリスロマイシン)の
ような抗生物質;ミソプロストールのようなNSAID傷害から胃十二指腸粘膜
を保護するためのPGE1アナログ;メトクロプラミドおよびシサプリドのよう なプロ運動性(prokinetic)薬物;ベタネコール、カルバコール、メ
タコリン、およびピロカルピンのようなコリン作動性アゴニスト;メトクロプラ
ミド、およびドンペリドンのようなドパミンアンタゴニスト;ならびにネオスチ
グミンおよびその塩、フィゾスチグミンおよびその塩、および臭化ピリドスチグ
ミンのようなアセチルコリンエステラーゼの不可逆的インヒビターが挙げられる
。LH−RHおよびインスリンのようなタンパク質薬物は、より長く残存し、そ
して小腸からよりも大腸からよりよく吸収され得る。ジクロフェナク、キニジン
、テオフィリン、二硝酸イソソルビド、ニフェジピン、オキシプレノロール、メ
トプロロール、グリベンクラミド、5−ヒドロキシトリプタミンタイプ1Aレセプ
ターアゴニストのゲピロン、5HT3アンタゴニストのオンダステロン、メトケ ファミド、メントール、ベナゼプリル(ACEインヒビター)のような、他の薬
物は、結腸吸収を有することが示されている。
【0107】 消化管の種々の他の領域を処置するために有用である薬物の例は以下のとおり
である:胃食道逆流病−H2レセプターアンタゴニスト(例えば、タガメット、
ザンタック)、プロトンポンプインヒビター(例えば、オメプラゾール);カン
ジダ食道炎−ナイスタチンまたはクロトリマゾール;十二指腸潰瘍−H2レセプ
ターアゴニスト、プロスタグランジン(例えば、サイトテック、プロスチン)、
プロトンポンプインヒビター(例えば、プリロセック、オメプラゾール、スクラ
ルファート);病理学的分泌過多症状、ゾリンジャー‐エリソン症候群−H2レ
セプターアゴニスト;胃炎−H2レセプターアゴニスト、ミソプロストールのよ
うなNSAID傷害から胃十二指腸粘膜を保護するためのPGE1アナログ、ソ マトスタチンのような膵炎を処置するためのGHR−IH薬物、および臭化シメ
トロピウムのような局所鎮痙作用を処置するための抗痙攣薬物。
【0108】 送達システムの治療的有利点は、胃腸管の特定の部位へ有効レベルの薬物を送
達するその能力に依存する。これは、疾患の局所処置を可能にし、この疾患には
、潰瘍性結腸炎、クローン病、結腸ガン、食道炎、カンジダ食道炎、十二指腸潰
瘍、胃潰瘍、ゾリンジャー‐エリソン症候群(ガストリノーマ)、胃炎、慢性便
秘、下痢、膵炎、局所痙攣、局所感染、寄生虫、および全身性疾患(例えば、血
管炎症性、感染性、および新生物状態)の影響による胃腸管内の他の変化が含ま
れるが、これらに限定されない。
【0109】 これらの領域への薬物の直接送達は、この領域で吸収される薬物の量および領
域中の細胞が直接曝露される薬物の量を増強する。薬物の直接送達または標的化
はまた、薬物の全身分布を減少させ、そしてそれによって望ましくないおよび潜
在的に有害な副作用を減少させる。
【0110】 胃腸管の所定の区分における薬物の即時の放出によって得られる薬物の高濃度
は、増強された濃度勾配によって、吸収が不十分である薬物の吸収を増強し得る
【0111】 送達システムまたは送達デバイスはまた、診断目的(例えば、X線造影剤(例
えば、硫酸バリウム、ジアトリゾエートナトリウム、他のヨウ素含有造影剤)、
超音波造影剤(例えば、空気含有ミクロスフェア)、磁気共鳴画像化、断層撮影
法のための造影剤もしくは増強剤または陽電子放出薬剤の部位特異的送達)にお
いて有用である。送達システムおよび送達デバイスはさらに、腫瘍についてのモ
ノクローナル抗体マーカーの送達に有用である。
【0112】 本発明の組成物からの調製した処方物の特定の実施態様には、例えば、マトリ
クス−薬物錠剤、特に圧縮によって調製された錠剤;遊離もしくはゼラチンカプ
セル中にパックされた、または経口投与を可能にする任意の他の手段のいずれか
の、マトリクス−薬物ペレット;遊離もしくはゼラチンカプセル中にパックされ
た、または経口投与を可能にする任意の他の手段のいずれかの、マトリクス−薬
物ナノ粒子;ならびに、多層錠剤、コートされたカプセル、コートされたマイク
ロカプセル、コートされたペレットまたはマイクロペレット、カプセル中のコー
トされたペレットまたはマイクロペレット、錠剤およびコートされたペレット中
に圧縮されコートされたカプセル、コートされたペレット、マイクロペレット、
またはマイクロカプセル中のコートされたペレットまたはマイクロペレット、錠
剤中に圧縮されさらにコートされたマイクロペレットまたはマイクロカプセルが
含まれる。このような処方物の調製のための技法のすべては、当該技術分野で周
知である。
【0113】 薬物の量は、所望の薬物の効果的送達に所望なように、ならびに患者の年齢、
性別、身体的状態、疾患、および他の医学的基準を考慮して、変化し得る。さら
に、本発明のシステムによって送達される薬物の量は、薬物の相対的効力に依存
する。本発明の送達システムおよび方法における効果的結果に必要な特定の薬物
の量は、当該技術分野で公知の技法に従って決定され得る。例えば、当該技術分
野で公知のような(例えば、the Physician’s Desk Re
ference,(E.R.Barnhart、発行者),The Merck
Index,Merck & Co.,New Jersey、およびThe
Pharmacological Basis of Therapeuti
cs,A.G.Goodmanら編,Pergamon Press,New
York)を参照のこと)推奨される投与量は、効果的レベルの活性を提供する
ためにこれまで必要とされている薬物の量を見積もるための根拠を提供する。
【0114】 本発明の送達システムでの使用のための効果的な量がこのように決定され得る
薬物の例には、非ステロイド系およびステロイド系の抗炎症剤を含む抗炎症剤(
例えば、スリンダク、インドメタシン、ジクロフェナク、フルルビプロフェン、
アスピリン、デキサメタゾン、ブデソニド、ベクロメタゾン、フルクチカゾン、
チオキソコルタール、およびヒドロコルチゾン);シクロスポリンのような免疫
抑制剤;サルブタモールおよびテオフィリンのような気管支拡張剤;ジルチアゼ
ム、カプトプリル、ニフェジピン、イソソルビドジニトレート、オキシプレノロ
ール(oxyprenolol)のような抗アンギナ剤および抗高血圧症剤;臭
化シメトロピウムのような抗痙攣剤;メトトレキサート、タモキシフェン、シク
ロホスファミド、メルカプトプリンエトポシドを含む抗腫瘍剤;5−アミノサリ
チル酸(5−aminosalicylic)のような抗大腸炎薬物;ならびに
、キニジン、ベラパミル、プロカインアミド、およびリドカインのような抗不整
脈剤;インスリン、ヒト成長ホルモン、インターロイキンII、インターフェロ
ン、カルシトニン、ロイプロリド、腫瘍壊死因子、骨成長因子、メラニン細胞刺
激ホルモン、カプトプリル、ソマトスタチン、ソマトスタチンオクタペプチドア
ナログ、シクロスポリン、レニンインヒビター、スーパーオキシドジスムターゼ
のようなタンパク質またはペプチド性薬物;他のホルモン;ワクチン;ヘパリン
または短鎖ヘパリンのような抗凝固剤;エルゴタミンのような抗片頭痛薬物;メ
トクロプラミドおよびシサプリドのような反応速度促進薬物;ベサネコール(b
ethanecol)、カルバコール、メタコリンおよびピロカルピンのような
コリン作用性アゴニスト;メタクロプラミドおよびドンペリドンのようなドーパ
ミンアンタゴニスト;ならびにネオスチグミンおよびその塩、フィゾスチグミン
およびその塩ならびに臭化ピリドスチグミンのようなアセチルコリンエステラー
ゼの可逆性インヒビターが含まれる。
【0115】 錠剤およびカプセル剤は、例えば、Remington’s Pharmac
eutical Sciences, Mack Publishing Co
mpany、および特に89章の、「錠剤、カプセル剤、および丸剤」の薬学的
調製および製造に記載のように、当該技術分野で周知の技法によって調製および
テストされ得る。すべての実施態様において、所望であれば、1つより多くの薬
物が、同じマトリクス中で患者に供給され得る。
【0116】 錠剤の実施態様では、例えば、本発明の組成物は、広範囲の薬物量を提供し得
、例えば、薬物の量は、約0.01〜95重量%で変化し得る。
【0117】 別の実施態様では、圧縮した錠剤は、錠剤の実施態様でのように1または複数
の所望の薬物あるいは1または複数の薬学的化合物の効果的なレベル、ならびに
大腸に存在する1つ以上の微生物への錠剤の曝露の後に錠剤の崩壊および1また
は複数の薬物の放出を可能にする量の本発明の成分を含むように処方される。他
の適切な実施態様は、当業者に公知である。
【0118】 以下の実施例は、本発明を実施することに使用される材料および方法をさらに
記載する。実施例は、いかなる方法でも本発明を限定することを意図しない。
【0119】 (実施例1〜7) (材料および方法) 4%カルシウムを含むペクチン酸カルシウム(calcium pectin
ate)粉末(食品グレード)を、Genu−Copenhagen Pect
in(Denmark)より調達した。コーティング懸濁物の調製のために、ペ
クチン酸カルシウムを、粒子径<149μの画分を得るためにふるい振とう機(
Levy Laboratory Equipment,LTD)、および14
9μ(ASTM 100,8”直径)のふるいにより分画した。Emcocel
90M(微結晶性セルロース)(BPグレード)、Eudragit E 1
00(Eud.E)、エチルセルロースEC−N100 NF 0100(EC
)、ステアリン酸マグネシウム(USPグレード)、クロス(cross)ポリ
ビニルピロリドン(USPグレード)(CPVPまたはCrospovidon
e)、ジクロフェナクナトリウム(BPグレード)およびサリチル酸ナトリウム
(USPグレード)を、Mendel、Rohm Pharma(German
y)、Aqualon(Netherlands)、Merck(German
y)、Basf、Amoli Organics(India)およびMerc
k(Germany)からそれぞれ購入した。臭化ピリドスチグミンを、Org
asynth Industries(France)から購入した。エチルア
ルコールは、USPグレードであった。
【0120】 顆粒化または乾式混合の方法を、錠剤プレスにおいて圧縮するためのブレンド
を調製するために使用した。乾式混合のために、ステアリン酸マグネシウムを除
いた処方物の総ての成分を、ポリエチレンバッグ中で20〜30分間手動で混合
した。次に、ステアリン酸マグネシウムを加え、ブレンドを約2〜3分間さらに
混合した。顆粒化を、それぞれの個々の実験について記載する。
【0121】 直径8mmの両凸面のコアを、Erwekaドライブユニット(AR400)
によって操作されたKorsh EK 0シングルパンチ錠剤プレスを用いて自
動的に圧縮した。コアの重量は、コア形成に依存して220〜300mgの範囲
であった。コアの硬度を、Schleninger−2E Hardness
Testerを用いて試験した。
【0122】 直径9mmの両凸面の核をまた、制御ユニットタイプROF−Mを取り付けた
15パンチKilian RLS−15錠剤プレスを用いて自動的に圧縮した。
後者のコアの硬度を、Vankel VK200RC硬度テスターを用いて測定
した。
【0123】 コーティング懸濁液を、エタノールにエチルセルロース(4%w/w)(8g
EC/200g溶液)を溶解し、次に、ペクチン酸カルシウム粉末を所望の重量
比で加えることによって調製した。次に、コーティング懸濁液を、ペクチン酸カ
ルシウムの沈殿を妨げるためにコーティングのプロセスを通して激しく攪拌を続
けた。コーティング系は、ポリエチレンパンコーター(polyethylen
e pan coater)(直径約12cm)、Heidolph(RZR2
051、電子装置)ドライビングモーター、蠕動ポンプ(Masterflex
,Digital Console Drive,Cole−Palmer I
nstrument Company)、ならびに一方の端が空気供給システム
に固定され、および他方は蠕動ポンプを通してコーティング懸濁液に固定された
「Y」コネクタ、ならびに「Y」コネクタチューブの頭部で固定された1.2m
mのステンレス鋼のチップから構成されるノズルからなっていた。温度、噴霧速
度(懸濁液の流速)、気圧(懸濁液を噴霧するための)、ファンの空気の流速、
およびファンの回転速度のようなコーティング条件を、コーティングプロセスの
間中一定に維持した。
【0124】 溶解の研究を、Vankel7000溶解テスターを用い腸液TS(リン酸緩
衝液、pH7.5、酵素なし)中で行った。1つの錠剤を、900mlの腸液T
S中に配置し、そして50RPMでパドルにより攪拌した。溶液を、Vanke
l VK650Aヒーター/循環器により37℃に保った。3mlの試料を、V
ankel VK8000 Autosamplerを用い、4時間まで30分
の間隔で、続いて、12時間まで1時間の間隔で、そして最後に、20時間まで
2時間の間隔で摂取した。コーティングした錠剤とコーティングしていない錠剤
の両方からの薬物の放出(溶解の結果)の実際の決定を、HP8452A Di
ode−Array Spectrophotometerを用いて行った。コ
ーティングした錠剤とコーティングしていない錠剤から放出された薬物を、0〜
50ppmの濃度範囲での、腸液TSにおける標準溶液から得られた検量曲線を
用いて定量した。
【0125】 (実施例1) (コーティングの重量(厚み)によるバースト時間の制御) 錠剤を、成分の乾式混合を用いて調製した。コアの処方を、表1(229−7
6A)に示す。コアは、直径8mmであり、そして11〜12Kpの硬度を有す
る。コーティングされていないコアは、腸液TS中で数秒のうちに崩壊してすべ
てのジクロフェナクを放出した。コアを、異なった量でエチルセルロース:ペク
チン酸カルシウム(1:1w/w)を用いて噴霧コーティングした。結果を、表
1に示す。錠剤1粒あたり8mgのコーティングは、2時間の遅延を示し;11
mgでは4時間の遅延を示し;17mgでは9時間の遅延を示し;20mgでは
12時間の遅延を示した。それぞれの場合において、錠剤は、遅延時間の後に、
十分に崩壊した。
【0126】 Crospovidoneの量を5%(処方229−99A)へ減少させるこ
とは、本質的に同一の結果を示した。図2において、薬剤がバーストにおいて放
出される前に、錠剤1粒あたり7mgのコーティングは、2時間の遅延を生じ;
12mgでは4時間の遅延を生じ;17mgでは8時間の遅延を生じた。Cro
spovidoneのない処方物は、バーストを全く提供しなかった。
【0127】
【表1】 (実施例2) (錠剤硬度の効果) 錠剤のコアを、乾式混合法を用いて作製し、異なった硬度を有する錠剤を作製
するために異なった圧縮力で圧縮した。処方は、229−76Aの処方と同一で
あった(表1)。錠剤のコア229−93Bは、11〜13kpの硬度を示し、
一方、錠剤のコア229−93Aは、5〜8kpの硬度を示した。コアに、実施
例1のようにエチルセルロース:ペクチン酸カルシウムを用い1:1の重量/重
量比で噴霧コーティングした。
【0128】 図3に示した、コーティングした錠剤229−93Bの溶解研究は、錠剤1粒
あたり12mgのコーティングが、薬物がバーストにおいて放出される前に5時
間の遅延を示したことを示した。コーティングした錠剤229−93Aは、薬物
放出のバーストを示さなかった。錠剤1粒あたり約10mgのコーティングレベ
ルに関して7〜8時間の遅延後、薬物は、ゆっくりとした様式で放出された(図
4)。
【0129】 (実施例3) (硬度増強薬(Emcocel)および膨張成分(ペクチン酸カルシウム)
の効果) 錠剤のコアを、Emcocel(処方229−99B、表2を参照のこと)、
または膨張性ポリマーペクチン酸カルシウム(処方229−99C、表2を参照
のこと)のどちらかなしで処方した。錠剤を、ほぼ同一の硬度を与える圧縮条件
下で生成した。
【0130】
【表2】 錠剤を、実施例1のように噴霧コーティングした。両方の場合において、錠剤
は、明白なバースト薬物放出を示さなかった。コーティングの重量に依存した薬
物放出の遅延後、薬物は、薬物含量の一部はバーストにおいて放出され、残りは
ゆっくりと放出された。
【0131】 (実施例4) (システムにおける薬物溶解性の効果) 錠剤を、部分的に可溶性のジクロフェナクナトリウムの代わりに高度に可溶性
な薬物であるサリチル酸ナトリウムを用いて処方した。使用された処方を、表3
に記載する。錠剤を、実施例1のように変化する厚みのエチルセルロース:ペク
チン酸カルシウム(1:1)で噴霧コートした。図5は、腸TS中でのこれらの
錠剤の溶解の結果を示す。さらに可溶性であるサリチル酸ナトリウムは、所定の
コーティングの厚みに対して遅延時間の低下をもたらす錠剤への水の迅速な流入
を引き起こす(図1および5の比較)。15mgのコーティングは、たった1時
間の遅延時間を示し、錠剤1粒あたり19mgのコーティングは、薬物バースト
の2時間の遅延を示し、一方、24mgのコーティングは、2.5〜3時間の遅
延を示した。薬物(塩)が、錠剤中により高濃度で存在する場合、水の流入に関
する浸透圧の推進力は、より高くない。この説明を提供するために、本発明者ら
は、塩化カルシウムの添加によってジクロフェナクナトリウムの錠剤を処方する
ことによって類似の結果を得た(表3)。これらの錠剤もまた、実施例1のよう
に噴霧コートした。19mgのコーティングは、実施例1に見られるように17
mgのコーティングに関して9時間の遅延と比較した場合、1時間のバーストの
遅延を示した。
【0132】
【表3】 (実施例5) (顆粒化によって作製されたコア) 錠剤のコアを、湿式顆粒化法を用いて生成した。乾式混合より優れた湿式顆粒
化の利点は、低濃度の含有量の改良された均一性、強力な薬物、およびプロセス
の増強されたバッチ間の再現性のうちの1つである。顆粒化はまた、粉末の流動
性および得られる錠剤の硬度を改良する。顆粒化を、以下のように行った:5.
4gの低粘性エチルセルロース(例えば、nf−7)を、90mlのエタノール
中に溶解し、265gのペクチン酸カルシウムを、15.75gのクロスポビド
ンと共に混合した。エチルセルロース溶液を、ゆっくりと加えた。混合物を、モ
ーターでよく混合し、そして次に、60〜65℃で1.5時間および40℃で1
晩乾燥した。
【0133】 低粘性エチルセルロース(0.9g)を、15mlのエタノールに溶解した。
ジクロフェナク(45g)を、2.7gのCrospovidoneと混合し、
そしてエチルセルロース溶液を加えた。顆粒を、乳鉢および乳棒で混合し、そし
て40℃で1晩乾燥した。次に、顆粒を、成分の残部と混合し、そして錠剤を圧
縮した。
【0134】
【表4】 顆粒化されたペクチン酸カルシウムは、処方物におけるペクチン酸カルシウム
のパーセントの低下を可能にするペクチン酸カルシウム粉末よりも効率的に膨張
する。処方物263−129の錠剤(表4)を、圧縮し、そしてエチルセルロー
ス:ペクチン酸カルシウム(1:1)でコーティングした。溶解を、腸TS中で
研究した。結果を、図6に示す。錠剤1粒あたり8mgでコートされた錠剤は、
バーストへの1時間の遅延を示した。11mgでコートされた錠剤は、2.5〜
3時間の遅延を示した。17mgでコートされた錠剤は、4〜4.5時間の遅延
を示した。25mgでは、7.5から8時間の遅延を示した。
【0135】 (実施例6) EC:CaP比を変化させることによるバースト時間の制御 薬物のバースト放出に対する遅れの時間を制御するためのコーティング厚の代
替方法は、そのコーティングにおけるペクチン酸カルシウムの量を制御すること
による。処方物263−129(表4)の錠剤コアを、エチルセルロース:ペク
チン酸カルシウムで、ペクチン酸カルシウムの含量を40〜55%に変化させる
ことによってコーティングした。図7は、40%のペクチン酸カルシウムを含む
コーティングについて得られた結果であり、図8は45%についてであり、図2
9は50%についてであり、そして図9は55%についてである。この結果は、
各コーティング型について、薬物のバースト放出に対する遅れの時間がコーティ
ング厚によって制御され得ることを示す。この結果は、所定のコーティング厚に
ついて、コーティングにおいてペクチン酸カルシウムのより高い割合が存在する
ときにより短い遅れが存在することを示す。表5は、遅れの時間についての、%
ペクチン酸カルシウムの関数としてのこれらのデータの収集である。
【0136】 (表5:コーティングにおけるCaPの割合の関数として薬物放出の遅れ)
【0137】
【表5】 さらに、処方物229−76A(表1)の錠剤を、ペクチン酸カルシウム含量
50%および70%のフィルムでコーティングした。コーティングにおける50
%ペクチン酸カルシウムについての薬物放出の遅れの結果を図1に示す。そして
、70%についてを図10に示す。コーティング中に70%のペクチン酸カルシ
ウムを有すると、4時間の遅れを獲得し得る厚いコーティングが必要である。
【0138】 (実施例7) ピリドスチグミンブロミド遅延性総放出錠剤(バッチ350−80) EudagitS100を1.6g、10mlエタノールに溶解した。ピリド
スチグミンブロミドを2.5g、このエタノール溶液に添加し、これを溶解が完
了するまで攪拌した。ペクチン酸カルシウムを40g、乳鉢および乳棒中で2.
4gのクロスポビドンと混合した。他方、eudragitS100およびピリ
ドスチグミンブロミドのエタノール溶液をゆっくり添加した。混合物が充分混合
された後、これを40℃で16時間、次いで80℃で8時間乾燥させた。粒子を
篩にかけ、そして420μ未満の画分を使用した。
【0139】 ピリドスチグミン含有粒子を、1.4gの二酸化珪素、Aerosil R9
72と5分間混合して、それらの流れ特性を改善した。この混合物を、ポリエチ
レンバッグに移し、これに14gのクロスポビドンおよび68.6gの微晶セル
ロースEmcocel 90Mを添加した。混和物を20〜30分間混合した。
ステアリン酸マグネシウム1.24gを加え、そしてこの混和物を、さらに2〜
3分間混合した。Biconvex8mmコアを、Wick Ges.mbh単
一パンチ打錠機中で自動的に打錠した。このコアは、250mgの重さであり、
そして10Kpの硬度を有した。
【0140】 このコアを、エチルセルロース:ペクチン酸カルシウム1:1で、上記の実施
例に記載のようにコーティングし、そして腸TS溶液中におけるそれらの溶解に
ついて試験した。この溶解試験の結果を図11に示す。21.5mgのコーティ
ングでコーティングされた錠剤は、薬物内容物の直ぐの放出まで4時間の遅れを
与えた。31mgでコーティングした錠剤は、薬物バースト放出までに6.5時
間の遅れを与えた。他方、44.2mgでコーティングした錠剤は、薬物のバー
スト送達まで13時間与えた。
【0141】 (例示的な物質の議論) エチルセルロースのフィルム中のペクチン酸カルシウムの粒子は、このバリア
フィルムの特性を劇的に変化させ得、そしてマトリクスからの可溶性薬物の放出
の制御に新しい面を与える。崩壊錠剤は、適切なコーティングなしには、薬物の
送達を標的化し得ない。このコーティングは、錠剤の崩壊の時間および位置を制
御するように、錠剤からの薬物の拡散を防ぎ、そして液体のコアへの摂取を制御
しなければならない。このコアは、所定の時間でコーティングが破壊し得、次い
で崩壊し得なければならない。
【0142】 可溶性薬物の標的化送達を可能にするために、拡散へのバリアが必要である。
このバリアは、薬物が所望される前にほとんどまたは全く放出されないように定
められた時点まで、薬物の放出の制御を可能にしなければならない。疎水性コー
ティング中の非水溶性であるが親水性の粒子の組み合わせは、錠剤への水の侵入
の制御を可能にし、それにより崩壊の時間の制御を可能にする。制御するいくつ
かのパラメータ(粒子のパーセント、粒子サイズ、フィルム厚、ポリマーの同一
性、微粒子物質の同一性、およびコアの組成)を制御することにより即時送達崩
壊錠剤からの薬物の放出時間が制御され得ることが示されている。一般的傾向は
以下のとおりである。
【0143】 1.コアの組成:薬物であれ塩であれコアにおいて成分がより可溶性であれば
、液体が膜を横切る浸透圧がより高く、そして液体が膜のチャンネルを通ってコ
アの中へ、より迅速に通過する。
【0144】 2.粒子のパーセント:疎水性ポリマーに埋め込まれた親水性の不溶性微粒子
のパーセントが高いほど、薬物の放出が速くなる。これは、液体がそれを通して
コアに侵入し得るより多くのチャンネルが形成されるためと考えられる。
【0145】 3.粒子の粒子サイズ:粒子サイズが小さいほど、粒子の所定のパーセントに
ついての薬物の放出が速くなる。粒子がより小さいことは、所定の重量割合の粒
子が数学的により多くなることを意味する。粒子はまた、より大きな総表面積を
有し、そのためフィルムに埋め込まれた粒子の中でのより大きな相互作用が可能
であり、おそらく液体のコアへの侵入のためのより多くのチャネルを導く。
【0146】 4.フィルム厚:フィルムが厚いほど、可溶性薬物の放出は遅くなる。より厚
いフィルムは、疎水性バリアフィルムの全断面を横切る親水性不溶性粒子の膨張
のためにより長い時間を必要とする。
【0147】 5.ポリマーおよび微粒子の同一性:ポリマーが疎水性であるほど、すべての
他のパラメータが同じに保たれる場合の放出時間が長くなる。ポリマーがより疎
水性である場合、親水性チャンネルが形成する時間がより長くかかる。微粒子が
より親水性および膨張性であるほど、液体が膨張した親水性チャネルを通ってコ
アに侵入してコアが膨張し、そしてコーティングをバーストすることを引き起こ
すので、すべての他のパラメータが同じに保たれる場合、放出が速くなる。微粒
子が大きく膨張するほど、チャンネルは大きくなる。微粒子が親水性であるほど
、チャネル形成が速くなりそして液体がそれを通って拡散させることが効果的に
なる。
【0148】 各薬物−マトリクス組み合わせが独特であり、胃腸管における種々の部位の特
徴もまた独特であるので、薬物の即時の完全な放出の制御を可能にする多くのパ
ラメータを有することが重要である。本発明は、フィルムコーティングの設計を
任意のシステムの必要性に適合させることが可能である。
【0149】 本発明をここで十分に説明したが、本発明の精神または範囲あるいはその任意
の実施態様に効果を与えることなく、条件、パラメータなどの広いおよび等価な
範囲内で本発明が行われ得ることは、当業者に理解される。本明細書に引用した
すべての参考文献は、その関連する教示についての参照のために完全に本明細書
に援用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 エチルセルロース/CaP(比1:1)でコーティングした錠剤229−79
A(10%CPA)からのジクロフェナクの放出。
【図2】 エチルセルロース/CaP(比1:1)でコーティングした錠剤229−99
A(5%CPA)からのジクロフェナクの放出。
【図3】 エチルセルロース/CaP(比1:1)でコーティングした錠剤229−93
B(硬度11−13)からのジクロフェナクの放出。
【図4】 エチルセルロース/CaP(比1:1)でコーティングした錠剤229−93
A(硬度5−6)からのジクロフェナクの放出。
【図5】 エチルセルロース/CaP(比1:1)でコーティングした錠剤229−11
3からのサリチル酸ナトリウムの放出。
【図6】 エトセル20/CaP(比1:1)でコーティングした錠剤263−129(
粒状CaP+CPV+EC、粒状ジクロフェナク+CPV+EC;50%Emc
ocel;D=7mm)からのジクロフェナクの放出。
【図7】 エトセル20/CaP(40%CaP)でコーティングした錠剤263−12
3(粒状CaP+CPV+EC、粒状ジクロフェナク+CPV+EC;50%E
mcocel;D=7mm)からのジクロフェナクの放出。
【図8】 エトセル20/CaP(45%CaP)でコーティングした錠剤263−12
3(粒状CaP+CPV+EC、粒状ジクロフェナク+CPV+EC;50%E
mcocel;D=7mm)からのジクロフェナクの放出。
【図9】 エトセル20/CaP(55%CaP)でコーティングした錠剤263−12
3(粒状CaP+CPV+EC、粒状ジクロフェナク+CPV+EC;50%E
mcocel;D=7mm)からのジクロフェナクの放出。
【図10】 エチルセルロース/CaP(比3:7)でコーティングした錠剤229−76
Aからのジクロフェナクの放出。
【図11】 エチルセルロース/CaP(比1:1)でコーティングした錠剤350−80
(10mg薬物/錠剤)からのピリドスチグミンブロミド放出。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/407 A61K 31/407 31/44 31/44 45/00 45/00 47/32 47/32 47/36 47/36 47/38 47/38 A61P 1/06 A61P 1/06 21/02 21/02 29/00 29/00 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM ,HR,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG, KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,L U,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO ,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG, SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,U G,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 ペンハシ, アデル イスラエル国 バット−ヤム, ハネビエ ム 45/13 Fターム(参考) 4C076 AA31 AA36 AA43 AA94 EE10H EE12H EE30A EE31A EE36A EE38A EE41A FF31 4C084 AA24 NA12 ZA361 ZA421 ZA661 ZB081 ZB261 ZB321 ZB371 4C086 AA01 AA02 BC17 CB03 MA35 MA36 MA37 NA12 ZA36 ZA42 ZA66 ZA68 ZB08 ZB26 ZB32 ZB37 4C206 AA01 AA02 DA07 HA24 MA55 MA56 MA57 NA12 ZA36 ZA42 ZA66 ZB08 ZB26 ZB32 ZB37

Claims (37)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動物の胃腸管における即座の局在化された所望の薬剤の放出
    のための送達デバイスであって、該デバイスは: a.該薬剤および水性液体に曝露されるときに膨張するコア物質を含むコア;
    および b.該コアを取り囲むコーティングであって、該コーティングが外側表面を有
    し、該コーティングが、水不溶性キャリア中に埋め込まれた水不溶性親水性微粒
    子物質を含み、ここで、該粒子物質が、該コーチィングにおいて、該コアによっ
    て該液体を吸収するために、該液体の存在下で該コーティングの該外側表面から
    該コアへのチャネルを形成する、コーティングであって、ここで、 該チャネル中の該微粒子物質が該コアへの水性液体の進入速度を制御し; 該水性液体への曝露に際して、該コア物質が膨張し、該コーティングを破壊し
    、そして迅速に崩壊し; 該コアの該崩壊が、該胃腸管の局所化された部位において該デバイスからの該
    薬剤の有効量を迅速に放出するに充分である、コーティング、 を備える、デバイス。
  2. 【請求項2】 前記コアが、錠剤、カプセル、およびペレットからなる群よ
    り選択される、請求項1に記載のデバイス。
  3. 【請求項3】 前記水不溶性キャリアが、ジメチルアミノエチルアクリレー
    ト/エチルメタクリレートコポリマー、すなわち低含量の四級アンモニウム基を
    有するアクリル酸およびメタクリル酸エステルに基づくコポリマーであって、こ
    こで、該アンモニウム基の、残りの中性メタクリル酸/アクリル酸エステルに対
    するモル濃度比が約1:20である、コポリマー;エチルメタクリレート/クロ
    ロトリメチルアンモニウムメチルメタクリレートコポリマー、すなわち、低含量
    の四級アンモニウム基を有するアクリル酸およびメタクリル酸エステルに基づく
    コポリマーであって、ここで、該アンモニウム基の、残りの中性メタクリル酸/
    アクリル酸エステルに対するモル濃度比が約1:40である、コポリマー;エチ
    ルセルロース;セラックおよびゼインからなる群より選択される、請求項1に記
    載のデバイス。
  4. 【請求項4】 前記コーティング(b)の前記外側表面積が、腸溶コーティ
    ングでさらにコートされる、請求項1に記載のデバイス。
  5. 【請求項5】 前記膨張可能な物質が、多糖、架橋されたポリアクリル酸、
    および改変されたセルロースからなる群より選択される、請求項1に記載のデバ
    イス。
  6. 【請求項6】 前記多糖が、アルギン酸塩、ペクチン、キサンタムゴム、グ
    アーゴム、トラガカントゴム、およびイナゴマメゴムの不溶性金属塩または架橋
    された誘導体、カラゲナン、デンプン、微晶質デンプン、微晶質セルロース、そ
    れらの金属塩、および共有結合で架橋されたそれらの誘導体からなる群より選択
    される、請求項5に記載のデバイス。
  7. 【請求項7】 前記改変されたセルロースが、ヒドロキシプロピルセルロー
    ス、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、およびカルボキシメチル
    セルロースの架橋された誘導体、ならびにカルボキシメチルセルロースの金属塩
    からなる群より選択される、請求項5に記載のデバイス。
  8. 【請求項8】 前記微粒子物質が、水不溶性多糖、水不溶性の架橋された多
    糖、水不溶性多糖金属塩、水不溶性の架橋されたタンパク質、水不溶性の架橋さ
    れたペプチド、水不溶性タンパク質:多糖複合体、水不溶性ペプチド:多糖複合
    体、ポリカチオンまたはポリアニオンとの相互作用によって不溶性になった多糖
    またはタンパク質またはペプチド、および乾燥させた粉末形態の水不溶性の架橋
    された親水性ポリマーからなる群より選択されたポリマーを含む、請求項1に記
    載のデバイス。
  9. 【請求項9】 前記多糖が、ペクチン、キサンタムゴム、カラゲナン、トラ
    ガカントゴム、イナゴマメゴム、およびアルギン酸の不溶性金属塩;キサンタム
    ゴム、グアーゴム、デキストラン、カラゲナン、トラガカントゴム、イナゴマメ
    ゴム、ペクチン、デンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチル
    セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロー
    ス、およびアルギン酸の不溶性の架橋された誘導体、セルロース、微晶質セルロ
    ース、不溶性デンプン、ならびに微晶質デンプンからなる群より選択される、請
    求項8に記載のデバイス。
  10. 【請求項10】 前記アルギン酸の不溶性金属塩が、アルギン酸カルシウム
    、アルギン酸亜鉛、アルギン酸アルミニウム、アルギン酸第二鉄、およびアルギ
    ン酸第一鉄からなる群より選択される、請求項9に記載のデバイス。
  11. 【請求項11】 前記ペクチンの不溶性金属塩が、ペクチン酸カルシウム、
    ペクチン酸亜鉛、ペクチン酸アルミニウム、ペクチン酸第二鉄、およびペクチン
    酸第一鉄からなる群より選択される、請求項9に記載のデバイス。
  12. 【請求項12】 前記架橋が、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒド、エ
    ピクロヒドリン、二酸塩化物、二酸無水物、ジイソシアネート、ジアミン、およ
    びホウ砂からなる群より選択される架橋化剤によるものである、請求項8に記載
    のデバイス。
  13. 【請求項13】 前記水不溶性の架橋されたタンパク質が、グルタルアルデ
    ヒド架橋された加水分解されたゼラチン、ホルムアルデヒド架橋された加水分解
    されたゼラチン、グルタルアルデヒド架橋されたゼラチン、ホルムアルデヒド架
    橋されたゼラチン、グルタルアルデヒド架橋されたコラーゲン、およびホルムア
    ルデヒド架橋されたコラーゲンからなる群より選択される、請求項8に記載のデ
    バイス。
  14. 【請求項14】 前記水不溶性の架橋された親水性ポリマーが、カルボマー
    類からなる群より選択される、請求項8に記載のデバイス。
  15. 【請求項15】 前記水不溶性の架橋された親水性ポリマーが、Crosp
    ovidone(クロスポビデン)である、請求項8に記載のデバイス。
  16. 【請求項16】 前記水不溶性キャリアが、エチルセルロースであり、前記
    水不溶性親水性微粒子が、ペクチン酸カルシウムであり、そして前記腸溶コーテ
    ィングが、i)メタクリル酸およびメチルメタクリレートまたはii)メタクリ
    ル酸およびエチルアクリレートに基づくメタクリル酸/メチルメタクリレートま
    たはエチルアクリレートアニオン性コポリマーであって、ここで該エステル基に
    対する遊離のカルボキシル基の比が約1:1である、コポリマーである、請求項
    4に記載のデバイス。
  17. 【請求項17】 前記所望の薬剤が診断薬剤または治療薬剤である、請求項
    1に記載のデバイス。
  18. 【請求項18】 前記治療薬剤が、非ステロイド系抗炎症性薬剤(NSAI
    D);ステロイド;妊娠調節剤;ステロイドホルモン;免疫抑制剤;気管支拡張
    剤;抗アンギナ;抗高血圧症剤;抗痙攣剤;抗大腸炎剤;抗不整脈剤;抗新生物
    剤;タンパク質;ペプチド;ホルモン;ワクチン;抗凝固剤;抗片頭痛剤;グリ
    ベンクラミド;5−ヒドロキシトリプタミンタイプ1Aレセプターアゴニスト;5
    HT3アンタゴニスト;メトケファミド;メントール;抗生物質;プロスタグラ ンジンE1アナログ;プロ反応速度論的薬物;コリン作用性アゴニスト、ドパミ ンアンタゴニスト;およびアセチルコリンエステラーゼ可逆性インヒビターから
    なる群より選択される、請求項17に記載のデバイス。
  19. 【請求項19】 前記治療薬剤が、プロ反応速度論的薬物;コリン作用性ア
    ゴニスト、およびアセチルコリンエステラーゼ可逆性インヒビターからなる群よ
    り選択される、請求項18に記載のデバイス。
  20. 【請求項20】 前記治療薬剤が、アセチルコリンエステラーゼ可逆性イン
    ヒビターである、請求項19に記載のデバイス。
  21. 【請求項21】 前記アセチルコリンエステラーゼの可逆性インヒビターが
    ピリドスチグミンブロミド、ネオスチグミン、臭化ネオスチグミン、メチル硫酸
    ネオスチグミン、フィゾスチグミン、サリチル酸フィゾスチグミンおよび硫酸フ
    ィゾスチグミンからなる群より選択される、請求項20に記載のデバイス。
  22. 【請求項22】 前記治療薬剤が非ステロイド抗炎症剤である、請求項18
    に記載のデバイス。
  23. 【請求項23】 前記非ステロイド抗炎症剤がジクロフェナク、フルルビプ
    ロフェンおよびスリンダックからなる群より選択される、請求項22に記載のデ
    バイス。
  24. 【請求項24】 前記治療活性薬剤が、大腸炎、クローン病、刺激性腸症候
    群、胃炎、膵炎、高血圧症、アンギナ、関節炎、リウマチ性関節炎、喘息、不整
    脈、局所鎮痙作用、粘膜の潰瘍形成、下痢、便秘、ポリープ、ガン腫、嚢腫、感
    染性疾患、または寄生虫疾患の処置について有用である、請求項17に記載のデ
    バイス。
  25. 【請求項25】 動物の胃腸管へ所望の薬剤を送達する方法であって、請求
    項1〜16のいずれか1項に記載の薬物送達デバイスの経口投与を含む、方法。
  26. 【請求項26】 前記薬剤が、診断薬剤および治療薬剤である、請求項25
    に記載の方法。
  27. 【請求項27】 前記薬剤が診断薬剤である、請求項25に記載の方法。
  28. 【請求項28】 前記薬剤が治療薬剤である、請求項25に記載の方法。
  29. 【請求項29】 前記薬剤が放出される胃腸管の部分が、胃、小腸、結腸、
    および直腸からなる群より選択される、請求項25に記載の方法。
  30. 【請求項30】 前記動物が、大腸炎、クローン病、刺激性腸症候群、胃炎
    、膵炎、高血圧症、アンギナ、関節炎、リウマチ性関節炎、喘息、不整脈、局所
    鎮痙作用、粘膜の潰瘍形成、下痢、便秘、ポリープ、ガン腫、嚢腫、感染性疾患
    、および寄生虫疾患からなる群より選択される状態を有するとして診断されてい
    る、請求項25に記載の方法。
  31. 【請求項31】 前記状態が便秘である、請求項29に記載の方法。
  32. 【請求項32】 動物の胃腸管に所望の薬剤を送達する方法であって、該方
    法が、請求項17に記載の送達デバイスの経口投与を包含する、方法。
  33. 【請求項33】 前記薬剤が、プロ反応速度論薬物、コリン作用性アゴニス
    ト、およびアセチルコリンエステラーゼ可逆性インヒビターからなる群より選択
    される、請求項32に記載の方法。
  34. 【請求項34】 前記薬剤がアセチルコリンエステラーゼ可逆性インヒビタ
    ーである、請求項32に記載の方法。
  35. 【請求項35】 前記アセチルコリンエステラーゼ可逆性インヒビターが臭
    化ピリドスチグミン、ネオスチグミン、臭化ネオスチグミン、メチル硫酸ネオス
    チグミン、フィゾスチグミン、サリチル酸フィゾスチグミンまたは硫酸フィゾス
    チグミンからなる群より選択される、請求項33に記載の方法。
  36. 【請求項36】 前記治療薬剤が非ステロイド抗炎症剤である、請求項32
    に記載の方法。
  37. 【請求項37】 前記非ステロイド抗炎症剤がジクロフェナク、フルルビプ
    ロフェンおよびスリンダックからなる群より選択される、請求項35に記載の方
    法。
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