【発明の詳細な説明】
新規なリン酸化合物および医薬としてのその使用
本発明は薬学的に活性な新規化合物、それらを含有する組成物およびそれらの
製造法を提供する。本化合物はP2−プリノセプタ−7−トランスメンブラン(TM
)G−タンパク質結合受容体アンタゴニストであるため治療において有用である
。
ATP受容体は数多くの異なる細胞型に存在することが証明されている(Dubyak
らのAm.J.Physiol.,265,C577-C606(1993年))。ヒトを含む幾つかの種から
好中球、単球およびマクロファージが単離されており、ATPおよび/またはUTPは
細胞内のカルシウム濃度を増加させることが証明されている。白血球におけるこ
れらの受容体の活性化は特定のタイプの炎症反応を直接刺激することができ、ま
た生体内でエフェクター細胞を他の炎症媒介物質に付与することができる。ATP
は循環する白血球の内皮細胞への接着の増大およびそれらの組織空間への移動の
増大をひき起こす接着分子の発現を調節することができる(FreyerらのImmun.,1
41,580-586(1988年))。ATPはまた炎症反応を促進することがある好中球および
好酸球の走化性を増進することが証明されている(VergheseらのJ.B.C.,271,15
597-15601(1996年)およびBurdersらの「Blood」,81,49-55(1993年))。好中球のA
TPプライミングはまた超酸化物の産生を増強することもできる(SeifertらのEur
.J.Biochem.,181,277-285(1989年))。ATP受容体はまた幾つかの他のタイプ
の細胞、例えば軟骨細胞、ケラチン細胞、小膠細胞、杯状細胞にも存在する(Leo
ngらのBBA,1201,298-304(1994年);PillaiらのJ.Clin.Invest.,90,42-51(
1992年);WalzらのJ.Neuroscience,13,4403-4411(1993年)およびAbdullahらの
Biochem.J.,316,943-951(1996年))。これらの細胞における受容体の刺激は炎
症
反応を刺激または増大することができ、そのため受容体のアンタゴニストは多く
の炎症性疾患、例えば喘息、炎症性腸疾患、ARDS、乾癬、リウマチ性関節炎、心
筋虚血、COPD、嚢胞性線維症、動脈硬化症、再発狭窄症、歯周病、敗血症性ショ
ック、骨関節炎および卒中において有用である。腫瘍細胞に関するATP受容体も
また報告されており(DubyakらのJ.Biol.Chem.,260,10653-10661(1985年)お
よびWagnerらの“Gastroenterology”,112(4)補足、A1198ページ(1997年))、ガ
ンの進行に関与する。したがって、アンタゴニストはガンの治療において有用で
ある。
本発明によれば.式(I)
[式中、XはHあるいは式(i)、(ii)または(iii)
の基であり;
R1はC1-6−アルキル、C(R4)2R5、CHR6R5、Si(R4)3、C(O)R6またはSR6基であり
、あるいは
R1は式(iv)または(v)
の基であり;
R2は水素原子またはメチルであり;
R3は水素原子あるいは場合により1個以上のC1-6−アルコキシ、C1-6−アルキ
ルチオ、C3-8−シクロアルキルおよび/またはフェニル基(ここで、1個以上の
フェニル基は場合により1個以上のハロゲン原子および/またはヒドロキシ、C1 -4
−アルキルおよび/またはC1-4−アルコキシ基により置換される)により置換
されるC1-6−アルキル基であり;
R4は場合により1個以上のハロゲン原子および/または1個以上のC1-4−アル
コキシ、C1-4−アルキルチオおよび/またはC1-4−アルキル基(ここで、1個以
上のアルキル基は場合により1個以上のF原子により置換される)により置換さ
れるフェニルであり;
R5は水素原子あるいはC1-6−アルコキシ、C1-6−アルキルチオ、C1-6−アルキ
ルまたはフェニル基であり;
R6は場合により1個以上のハロゲン原子および/または1個以上のC6-10−ア
リール、C6-10−アリールオキシ、C6-10−アリールチオ、C3-8−シクロアルキル
、C1-6−アルキルチオ、C1-6−アルキルおよび/またはC1-6−アルコキシ基によ
り置換され、またそれぞれの置換基は場合により1個以上のハロゲン原子および
/または1個以上のC1-6−アルキル、フェニルおよび/またはC1-6−アルコキシ
基により置換されるC6-10−アリール基であり;
R7およびR8はそれぞれ独立してハロゲン原子あるいはC1-4−アルコキシ、C1-4
−アルキルチオまたはC1-4−アルキル基(ここで、1個以上のアルキル基は場合
により1個以上のF原子により置換される)であり;
R9およびR10はそれぞれ独立してハロゲン原子あるいはC1-4−アルコキシ、C1- 4
−アルキルチオ、C1-4−アルキル(場合によりフェニル基により置換される)
またはC3-8−シクロアルキル基であり;
R11は場合によりフェニルにより置換されるC1-6−アルキル基であり;
Q1およびQ2はそれぞれ独立してOまたはSであり;
YはOあるいはCF2、CCl2またはCBr2部分であり;
Zは直接結合、O、S、(CH2)t(ここで、tが1より大きい場合、CH2部分のう
ち1個は場合によりOまたはS原子により置換される)、CH2CH=CH、CH2CH=CHCH2
またはCH=CHであり;
n、m、pおよびqはそれぞれ独立して0または1〜4の整数であり;
tは1〜4の整数である。但し、
(a)XがHである場合、Q1はS原子であり、そしてR1は式(iv)(式中、R5は水
素であり、ZはCH2CH2またはCH=CHである)の基である;
(b)R3がHである場合、YはOではない;
(c)Xが式(i)または(ii)の基である場合、
(i)R1は式(iv)(式中、Zは直接結合、O、CH=CHまたはCH2CH2であり、そ
してR7、R8、nおよびmは上記で定義された通りである)の基である;あるいは
(ii)R1はC(R4)2R5(式中、R4は1個以上のハロゲン原子および/または1個
以上のC1-4−アルコキシ、C1-4−アルキルチオおよび/またはC1-4−アルキル基
(ここで、1個以上のアルキル基は場合により1個以上のF原子により置換され
る)により置換されるフェニルであり、R5は水素原子
である)である;あるいは
(iii)R1はCHR6R5(ここで、R6は1個以上のハロゲン原子および/または1
個以上のC6-10−アリール、C6-10−アリールオキシ、C6-10−アリールチオ、C3- 8
−シクロアルキル、C1-6−アルキルチオ、C1-6−アルキルおよび/またはC1-6
−アルコキシ基により置換され、また任意の置換基はそれぞれ場合により1個以
上のハロゲン原子および/または1個以上のC1-6−アルキル、フェニルおよび/
またはC1-6−アルコキシ基により置換されるC6-10−アリール基であり、そしてR5
は上記で定義された通りであるがフェニルではない)である;
(d)R1がC1-6−アルキルである場合、Q1はS原子である;
(e)R1がCHR5R6である場合、R5はフェニルではない]の化合物またはその塩が
提供される。
特定の式(I)の化合物はエナンチオマーを含む立体異性体として存在するこ
とができ、本発明はこれらの立体異性体およびラセミ化合物を含むその混合物に
まで及ぶ。種々の立体異性体は慣用の方法により互いに分離することができ、ま
た所定の異性体は立体特異的または不斉合成により得ることができる。本発明は
また互変異性体およびその混合物にまで及ぶ。
本明細書において、アルコキシおよびアルキルチオ基のアルキル部分を含む「
アルキル基」なる用語は直鎖または分枝鎖のアルキル基を含む。複素環式基また
はシクロアルキル基は共通に1または2個の環原子を有する1個以上の環からな
るものを含む。アリール基はフェニル基だけでなく縮合環系、例えばナフチルを
含む。
好ましくは、本発明の化合物は特にアルカリ金属、アルカリ土類金属および/
またはN(R12)4(ここで、各R12はHまたはC1-6−アルキル基、例えばn−ブチル
である)と一緒に薬学的に許容しうる塩を形成する。適当な
アルカリ金属はLi、NaまたはKであり、適当なアルカリ土類金属はMgまたはCaで
ある。
好ましくは、Xは式(iii)(式中、YはCF2、CCl2またはCBr2部分、より好ま
しくはCCl2部分であり、そしてR3は水素原子である)の基である。
好ましくは、R1はC(R4)2R5または式(iv)の基である。
好ましくは、R4は1個以上のハロゲン原子(好ましくは塩素)および/または
1個以上のメチル基により置換されるフェニルであり、より好ましくはそれは4
−位で置換される。
好ましくは、R5、R7およびR8はそれぞれ独立して水素、メチル、クロロまたは
トリフルオロメチルである。
より好ましくは、R5、R7およびR8はそれぞれ水素である。
好ましくは、Q1は硫黄原子であり、Q2は酸素原子である。
好ましくは、Zは直接結合、O、(CH2)2またはCH=CHであり、より好ましくはC
H=CHである。
特に好ましい本発明の化合物は、
5−ジフェニルメチルウリジン−5'−リン酸のジクロロメチレンビスホスホン
酸との一無水物;
5−(9H−フルオレン−9−イル)−4−チオウリジン−5'−リン酸のジクロ
ロメチレンビスホスホン酸との一無水物;
5−(9H−キサンテン−9−イル)−4−チオウリジン−5'−リン酸のジクロ
ロメチレンビスホスホン酸との一無水物;
5−(5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル)−4−チオウリジン
−5'−リン酸のジクロロメチレンビスホスホン酸との一無水物;
5−(5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル)−4−チオウリジン
;
5−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル)−
4−チオウリジン−5'−リン酸のジクロロメチレンビスホスホン酸との一無水物
;
5−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル)−
4−チオウリジン;
5−(1,1−ビス(4−メチルフェニル)メチル)−4−チオウリジン−5'−
リン酸のジクロロメチレンビスホスホン酸との一無水物;
5−(1,1−ビス(4−クロロフェニル)メチル)−4−チオウリジン−5'−
リン酸のジクロロメチレンビスホスホン酸との一無水物;
5−(1,1−ビス(3,4−ジクロロフェニル)メチル)−4−チオウリジン−5'
−リン酸のジクロロメチレンビスホスホン酸との一無水物;
5−(1,1−ビス(4−メトキシフェニル)メチル)−4−チオウリジン−5'
−リン酸のジクロロメチレンビスホスホン酸との一無水物;
5−(3,6−ジメトキシ−9H−フルオレン−9−イル)−4−チオウリジン−5
'−リン酸のジクロロメチレンビスホスホン酸との一無水物;
5−(3−(4−メチルフェノキシ)フェニルメチル)−4−チオウリジン−5'−
リン酸のジクロロメチレンビスホスホン酸との一無水物;
5−(3−(4−クロロフェノキシ)フェニルメチル)−4−チオウリジン−5'−
リン酸のジクロロメチレンビスホスホン酸との一無水物;
5−(3−(3,4−ジクロロフェノキシ)フェニルメチル)−4−チオウリジン
−5'−リン酸のジクロロメチレンビスホスホン酸との一無水物;
5−(3−(4−メトキシフェノキシ)フェニルメチル)−4−チオウリジン−5'
−リン酸のジクロロメチレンビスホスホン酸との一無水物;
5−((3−メトキシ−4−フェニルメトキシ)フェニルメチル)−4−チオウリ
ジン−5'−リン酸のジクロロメチレンビスホスホン酸との一無水
物;
5−((4−メトキシ−3−フェニルメトキシ)フェニルメチル)−4−チオウリ
ジン−5'−リン酸のジクロロメチレンビスホスホン酸との一無水物;
5−(4−ブトキシフェニルメチル)−4−チオウリジン−5'−リン酸のジク
ロロメチレンビスホスホン酸との一無水物;
5−(9−エチルカルバゾール−3−イルメチル)−4−チオウリジン−5'−
リン酸のジクロロメチレンビスホスホン酸との一無水物;
5−((4−フェニル)フェニルチオ)−4−チオウリジン−5'−リン酸のジクロ
ロメチレンビスホスホン酸との一無水物;
5−(9−メトキシフルオレン−9−イル)ウリジン−5'−リン酸のジクロロ
メチレンビスホスホン酸との一無水物;
5−((4−フェニル)フェニルカルボニル)ウリジン−5'−リン酸の一無水物、
ジクロロメチレンビスホスホン酸との一無水物;
5−ジフェニルメチルウリジン−5'−(四水素−三リン酸)−P3−モノメチル
エステル;
5−ジフェニルメチルウリジン−5'−(四水素−三リン酸)−P3−モノ(n−
プロピル)エステル;
5−ジフェニルメチルウリジン−5'−(四水素−三リン酸)−P3−モノ(2−
メトキシエチル)エステル;
5−ジフェニルメチルウリジン−5'−(四水素−三リン酸)−P3−モノフェニ
ルメチルエステル;
5−ジフェニルメチル−4−チオウリジン−5'−(四水素−三リン酸)−P3−
モノメチルエステル;
5−(1,1−ビス(4−メトキシフェニル)メチル)ウリジン−5'−(四
水素−三リン酸)−P3−モノメチルエステル;
5−(1,1−ビス(4−メトキシフェニル)メチル)−4−チオウリジン−5'−
(四水素−三リン酸)−P3−モノメチルエステル;
5−(1,1−ビス(4−メトキシフェニル)メチル)−4−チオウリジン−5'−
(二水素−リン酸)−モノメチルエステル;
5−(9H−フルオレン−9−イル)ウリジン−5'−(四水素−三リン酸)−P3
−モノメチルエステル;
5−(9H−フルオレン−9−イル)−4−チオウリジン−5'−(四水素−三リ
ン酸)−P3−モノメチルエステル;
5−(9H−フルオレン−9−イル)−4−チオウリジン−5'−(三水素−二リ
ン酸)−P3−モノメチルエステル;
5−(9H−フルオレン−9−イル)−4−チオウリジン−5'−(二水素−リン
酸)−モノメチルエステル;
5−トリフェニルシリルウリジン−5'−(四水素−三リン酸)−P3−モノメチ
ルエステル;
5−フェニルチオウリジン−5'−(四水素−三リン酸)−P3−モノメチルエス
テル;
5−エチル−4−チオウリジン−5'−(四水素−三リン酸)−P3−モノメチル
エステル;
5−((4−メトキシ)フェニルチオ)ウリジン−5'−(四水素−三リン酸)−P3
−モノメチルエステル;
5−((2−フェニル)フェニルチオ)ウリジン−5'−(四水素−三リン酸)−P3
−モノメチルエステル;
5−((3−フェニル)フェニルチオ)ウリジン−5'−(四水素−三リン酸)−P3
−モノメチルエステル;
5−((4−フェニル)フェニルチオ)ウリジン−5'−(四水素−三リン酸)−P3
−モノメチルエステル;
5−(2−ナフチルチオ)ウリジン−5'−(四水素−三リン酸)−P3−モノメ
チルエステル;
5−((3−フェノキシ)フェニルメチル)−4−チオウリジン−5'−(四水
素−三リン酸)−P3−モノメチルエステル;
5−((4−フェノキシ)フェニルメチル)−4−チオウリジン−5'−(四水
素−三リン酸)−P3−モノメチルエステル;
5−((3−フェニルメトキシ)フェニルメチル)−4−チオウリジン−5'−
(四水素−三リン酸)−P3−モノメチルエステル;
5−((4−フェニルメトキシ)フェニルメチル)−4−チオウリジン−5'−
(四水素−三リン酸)−P3−モノメチルエステル;
5−(4−(1,1−ジメチルエチル)フェニルメチル)−4−チオウリジン−5'
−(四水素−三リン酸)−P3−モノメチルエステル;
5−(4−(1,1−ジメチルエチル)フェニルメチル)−4−チオウリジン−5'
−(二水素−リン酸)−モノメチルエステル;
5−((3−メトキシ−4−フェニルメトキシ)フェニルメチル)−4−チオウリ
ジン−5'−(四水素−三リン酸)−P3−モノメチルエステル;または
5−((3−メトキシ−4−フェニルメチルオキシ)フェニルメチル)−4−チオ
ウリジン−5'−(三水素−二リン酸)−P2−モノメチルエステル;またはその塩
である。
とりわけ好ましい本発明の化合物は、
5−(9H−フルオレン−9−イル)−4−チオウリジン−5'−リン酸のジクロ
ロメチレンビスホスホン酸との一無水物;
5−(9H−キサンテン−9−イル)−4−チオウリジン−5'−リン酸のジクロ
ロメチレンビスホスホン酸との一無水物;
5−(5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル)−4−チオウリジン
−5'−リン酸のジクロロメチレンビスホスホン酸との一無水物;
5−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル)−
4−チオウリジン−5’−リン酸のジクロロメチレンビスホスホン酸との一無水
物;
5−(1,1−ビス(4−メチルフェニル)メチル)−4−チオウリジン−5'−リ
ン酸のジクロロメチレンビスホスホン酸との一無水物;
5−(1,1−ビス(4−クロロフェニル)メチル)−4−チオウリジン−5'−リ
ン酸のジクロロメチレンビスホスホン酸との一無水物;またはその塩である。
格別に好ましい本発明の化合物は、
5−(5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル)−4−チオウリジン
−5'−リン酸のジクロロメチレンビスホスホン酸との一無水物;または
5−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル)−
4−チオウリジン−5'−リン酸のジクロロメチレンビスホスホン酸との一無水物
;またはその塩である。
本発明の別の見地によれば、
(a)XがHである式(I)の化合物の場合、式
(式中、R1、Q1およびQ2は上記で定義された通りであり、そしてA1、A2およびA3
はそれぞれ独立して保護基である)の化合物を脱保護する;
(b)Xが
(式中、R2は上記で定義された通りである)である式(I)の化合物の場合、工程
(a)の生成物をリン酸化剤P(O)L3(ここで、各Lは同一または異なる脱離基であ
る)と反応させて式(式中、L、Q1、Q2およびR1は上記で定義された通りである)の中間体を得、そ
してこのようにして得られた式(III)の中間体をアルカリ性条件下で加水分解す
るか、またはそれをMeOHと反応させてからアルカリ性加水分解する;
(c)Xが
(式中、R2は上記で定義された通りである)である式(I)の化合物の場合、上記
で定義されたような式(III)の中間体を加水分解し、次にそれを上記で定義され
たようなリン酸化剤P(O)L3と反応させ、その生成物をアルカリ
性条件下で加水分解するか、またはそれをMeOHと反応させてからアルカリ性加水
分解する;
(d)Xが
(式中、R3はHであり、Yは上記で定義された通りである)である式(I)の化合
物の場合、上記で定義されたような式(III)の中間体を式(式中、Yは上記で定義された通りである)の化合物の塩と反応させ、次にアル
カリ性加水分解する;あるいは(e)Xが
(式中、R3は式(I)の化合物で定義された通りであるがHではなく、Yは上記で
定義された通りである)である式(I)の化合物の場合、工程(d)の生成物を上記
で定義されたようなリン酸化剤P(O)L3と反応させ、その生成物をR3OH(ここで、
R3は上記で定義された通りである)と反応させる;また場合により
(f)塩を形成する
ことからなる式Iの化合物またはその塩の製造法が提供される。
Xが
(式中、R2は上記で定義された通りである)である式(I)の化合物はまた工程
(e)の副生成物として得ることもできる。
本発明はさらに式(II)(その置換基は上記で定義された通りである。但し、
R1はC1-6−アルキル、C(O)R6、CHR5R6またはSR6(ここでR6は未置換フェニルであ
り、R5はH原子ではない)ではない)の中間体を提供する。A1、A2およびA3は好
ましくは(C1-6−アルキル)3Si(特にt−ブチルジメチルシリル)であり、ここ
でA1およびA2により表されるシリル基は場合によりO原子を介して結合して環を
形成する。
本発明の方法の工程(a)において脱保護反応は当該技術分野で一般に知られ
ている方法を使用して行われる(Theodora Greeneの“Protective Groups in Or
ganic Chemistry”John Wiley & Sons社(1981年)を参照)。工程(a)は好まし
くは適当な非プロトン性溶媒、例えばテトラヒドロフラン、アセトニトリル、ジ
エチルエーテルまたはジクロロメタン中で例えばフッ素イオン源、例えばフッ化
テトラ−n−ブチルアンモニウム、フッ化水素/ピリジン複合体、またはフッ化
セシウムを使用して行われる。
工程(b)および(c)において、リン酸化剤は好ましくはLがハロゲン、よ
り好ましくは塩素であるものである。工程(e)において、リン酸化剤は好まし
くはLがハロゲン(より好ましくは塩素)またはO−フェニルであるものであり
、最も好ましくはP(O)(OPh)2Clである。
工程(b)および(c)において、リン酸化剤との反応は好ましくは1,8−ビ
ス(ジメチルアミノ)ナフタレンのような塩基、および/またはトリ−C1-8−アル
キルアミン、例えばトリエチルアミン、トリ−n−ブチル
アミン、N,N−ジエチルイソプロピルアミンまたはトリ−n−オクチルアミンの
ような不活性塩基の存在下で行われる。反応は好ましくは溶媒中、好ましくは双
極性の非プロトン性溶媒、例えばトリメチルホスフェート、トリエチルホスフェ
ート、アセトニトリル中、好ましくは−20〜20℃、より好ましくは−5℃〜5℃
の温度で行われる。
工程(b)、(c)および(d)において、式(III)の化合物は好ましくは
単離せずにその反応系中において反応させる。同様に、工程(e)において工程
(d)の生成物は好ましくは単離せずにその反応系中において反応させる。
工程(d)において、式(IV)の化合物のYがOではない場合、反応時間は好
ましくは2〜8時間であり、そして反応温度は好ましくは0〜40℃、より好まし
くは0〜25℃である。アルカリ性加水分解工程は好ましくは5〜48時間行われる
。
工程(d)において、式(IV)の化合物のYがOである場合、反応時間は好ま
しくは2〜10分間(より好ましくは約5分間)であり、そして反応温度は好まし
くは−5〜5℃、より好ましくは約0℃である。
工程(e)において、リン酸化反応時間は好ましくは1〜5時間(より好まし
くは約2.5時間)であり、適当な非プロトン性溶媒(好ましくは1,4−ジオキサン
)中、好ましくは10〜40℃(より好ましくは約25℃)の温度で行われる。得られ
る中間体を適当な溶媒(好ましくはピリジン)中でR3OHと好ましくは1〜5時間(
より好ましくは約2.5時間)反応させる。
工程(d)において使用する上記で定義した式(IV)の化合物の塩はモノトリ
−n−ブチルアンモニウム塩であるのが好ましい。
工程(b)、(c)および(d)において、加水分解は好ましくは例え
ば水性重炭酸トリエチルアンモニウム、Na2CO3、NaHCO3、K2CO3、KHCO3、または
アルカリ土類金属炭酸塩を使用する塩基触媒による加水分解である。
式(I)の化合物の塩は遊離酸またはその塩を1当量以上の適当な塩基(例え
ば場合によりC1-6−アルキルにより置換される水酸化アンモニウム、あるいは水
酸化アルカリ金属またはアルカリ土類金属)と反応させることにより形成するこ
とができる。反応は塩が不溶性の溶媒または媒質、あるいは塩が可溶性の溶媒、
例えば水、アルコールまたはアセトン中で行うことができ、それは真空下でまた
は凍結乾燥により除去することができる。反応は複分解プロセスであってよく、
また好ましくはイオン交換樹脂上で行われる。非毒性の生理学的に許容しうる塩
が好ましいが、例えば生成物の単離または精製においては他の塩も有用である。
Q1および/またはQ2がSである式(II)の化合物は、ウリジンおよびチミジン
ヌクレオシドのそれらの相当するチオ−ヌクレオシド誘導体への変換に関して標
準的なチア化(thiation)条件を使用してQ1およびQ2がOである式(II)の化合
物から合成することができる(Leroy B.Townsend編の“Chemistry of Nucleosid
es and Nucleotides”,プレナムプレス,第1巻を参照)。例えば、50℃〜130℃
の温度におけるピリジン、トルエン、キシレン、テトラヒドロフランおよび/ま
たは1,4−ジオキサンのような不活性溶媒(複数可)中の五硫化リンまたはLawes
son試薬のような条件を使用することができる。
式(II)の化合物は(Tetrahedron Letters,28(1),87-90(1987年)に記載の
方法またはその変形法を使用して)N,N,N',N'−テトラメチレンジアミン、ヘキ
サメチルホスホラミドのような金属キレート化剤の不在または存在(好ましくは
存在)下で例えばn−ブチルリチウム、sec−ブチルリ
チウム、t−ブチルリチウムのようなアルキル金属試薬、あるいはリチウムジイ
ソプロピルアミド、リチウム−、ナトリウムまたはカリウム−ヘキサメチルジシ
ラザンのような金属ジアルキルアミドを使用して式
(式中、A1、A2およびA3は上記で定義された通りである)の保護されたウリジン
を金属化することにより直接合成することができる。好ましくは、N,N,N',N'−
テトラメチレンジアミンと一緒にsec−ブチルリチウムが使用される。金属化の
後、中間体の有機金属化合物を(C1-5−アルキル)-CHO、R4C(O)R4、R6CHO、R6SSR6
、R6COHal、(R4)3SiHal、R6CH2Hal、(C1-6−アルキル)−Hal、または
(式中、Z、R4、R6、R7、R8、R9、R10、R11、n、m、pおよびqは上記で定
義された通りであり、そしてHalはハロゲン原子、好ましくは臭素または沃素で
ある)のような親電子物質と反応させる。金属化は一般に不活性雰囲気下、例え
ば窒素またはアルゴンガス下、乾燥溶媒、例えばテトラヒドロフラン、ジエチル
エーテル、グリムおよび/またはジグリム中、低温、例えば−40℃〜−78℃で行
われる。
親電子物質がアルデヒドまたはケトンであり、R5が水素原子である場合、金属
化の後にヒドロキシル基を除去するのに適した標準的な還元条件を使用して還元
が行われる。例えば、還元剤は常圧または高圧で反応溶媒としてエタノールのよ
うなアルコール、酢酸エチルのようなエステル、または溶媒の混合物を使用し、
木炭のような担体上の白金、酸化白金、パラジウム、酸化パラジウム、ラネーニ
ッケルまたはロジウムのような触媒が存在する水素ガスである。好ましい温度は
室温である。好ましい圧力は1〜3気圧である。好ましい還元剤はジクロロメタ
ン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタンのような適当な不活性溶媒中、トリフ
ルオロ酢酸のような強酸または三フッ化ホウ素エチルエテラート複合体のような
ルイス酸が存在するトリエチルシランである。別法として、還元は例えば20〜12
0℃の温度で適当な金属、例えば鉄、亜鉛、スズまたはマグネシウムを適当な酸
、例えば酢酸、ギ酸、希塩酸、希硫酸に溶解することにより反応系中で発生する
電子により行うことができる。
親電子物質がアルデヒドまたはケトンであり、R5が水素原子ではない場合、金
属化の後に次の反応が行われる:
(i)R5がC1-6−アルコキシである場合、S Kim,KN ChungおよびS Yang JOC
,52,3917-3919(1987年)に記載の方法を使用してC1-6−アルキルアルコールと
反応させる;
(ii)R5がC1-6−アルキルチオである場合、ZnI2の存在下でC1-6−アルキルチ
オアルコールと反応させる(Y Guindon,R Frenette,R Fortin,J Rokach,JOC
,48,1357-1359(1983年));
(iii)R5がC1-6−アルキルまたはフェニル基である場合、塩化トリメチルシ
リル(“Nucleosides and Nucleotides”,第12巻,第3および4号,第305-321
頁(1993年))または塩化チオニルのような適当な塩素化剤および
ピリジンと反応させ、次に適当なトリアルキルまたはトリフェニルタリド
R1がSR6(ここで、R6は上記で定義された通りである)である式(II)の化合物
もまた“Journal of Organic Chemistry”,56,(19),5598(1991年)に記載の
方法またはその変形法に従って、式R4SSR4の化合物および四塩化パラジウムを使
用して5−水銀ウリジンから直接合成することができる。
本発明の化合物は試験例Aで略述したアッセイに付したところ、特にP2Y2受容
体に対するP2 7-TM G−タンパク質受容体アンタゴニストであることがわかった
。従ってこれらは治療において有用であり、特に多くの炎症性疾患、例えば喘息
、炎症性腸疾患、ARDS、乾癬、リウマチ性関節炎、心筋虚血、COPD、嚢胞性線維
症、動脈硬化症、再発狭窄症、歯周病、敗血症性ショック、骨関節炎および卒中
において有用な抗炎症剤として使用される。腫瘍細胞に関するATP受容体もまた
報告されており、ガンの進行に関与する。従って、アンタゴニストはガンの治療
において有用である。
本発明の別の見地によれば、治療の必要な患者に治療的に有効な量の本発明の
化合物を投与することからなる炎症性疾患の治療法が提供される。本発明の化合
物は他の抗炎症剤と同時に投与することができる。
さらに、本発明によれば、炎症性疾患の治療で使用される薬剤の製造における
本発明の化合物の使用が提供される。
本化合物は液剤、懸濁剤、HFAエアゾール剤および乾燥粉末製剤、例えばTurbu
haler(登録商標)製剤の形態で経口的に、例えば肺および/または気道に局所
的に、あるいは非経口用滅菌液剤または懸濁剤の形態で非経口投与により投与す
ることができる。
本発明はさらに、本発明の化合物を薬学的に許容しうる賦形剤および/
または補助剤と一緒に含有する医薬組成物を提供する。有害な反応、例えばアレ
ルギーをひき起こしうる物質を含まない組成物が特に好ましい。例えば、キレー
ト化剤、金属イオン封鎖剤、抗酸化剤、張度調節剤、pH調整剤および/または緩
衝剤が適当な添加剤である。
本発明の化合物はまた、乾燥粉末吸入器を用いて投与することができる。吸入
器は1回または多数回投与用吸入器であり、また呼吸で作動する乾燥粉末吸入器
であってよい。
本発明の医薬組成物は場合により製薬分野で一般に使用されている凍結乾燥法
の何れかを使用して凍結乾燥形態で製造することができる。使用時、投与する前
にこのような医薬組成物は一般に薬学的に許容しうる賦形剤中で再調製される。
好ましくは、再調製後に得られる本発明の医薬組成物の溶液は等張液である。こ
のような再調製された本発明の医薬組成物は好ましくは例えば静脈内、皮下また
は筋肉内注射により投与される。
次の実施例により本発明を詳しく説明するが、これらは本発明を制限するもの
ではない。実施例において、NMRスペクトルはVarian Unity Inova300分光計で測
定し、MSスペクトルは次のにように測定した:EIスペクトルはVG70-250SまたはF
innigan Mat Incos-XL分光計で測定し、FABスペクトルはVG70-250SEQ分光計で測
定し、ESIおよびAPCIスペクトルはFinnigan Mat SSQ 7000またはマイクロマスプ
ラットフォーム分光計で測定した。分取HPLCによる分離は一般にBDSC-18逆相シ
リカを充填したNovapak(登録商標)、Bondapak(登録商標)またはHypersil(登
録商標)カラムを使用して行った;クロマトグラフィーは一般にフラッシュシリ
カゲルクロマトグラフィーに適したマトレックスシリカ60(登録商標:35〜70ミ
クロン)またはプロラボシリカゲル60(登録商標:35〜75ミクロン)を使用して
行った。
実施例 1
5−ジフェニルメチルウリジン−5'−ホスフェートのジクロロメチレンビスホス
ホン酸との一無水物の三ナトリウム塩
(i)窒素雰囲気下、−78℃で乾燥テトラヒドロフラン(300ml)中における2',3'
,5'−トリス−O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジン(12g)の
溶液にN,N,N',N'−テトラメチレンジアミン(6.8ml)、次にsec−ブチルリチウム(
35ml)(1.3Mシクロヘキサン中)を10分間にわたって滴加した。1時間後、反応
混合物を乾燥テトラヒドロフラン(40ml)に溶解したベンゾフェノン(7.5g)
の溶液で急冷した。さらに1時間後、冷却浴を取り除き、混合物を約−10℃まで
昇温させ、水(50ml)で急冷した。反応混合物をジクロロメタン(200ml)で3回
抽出し、有機抽出物をプールし、硫酸マグネシウム上で乾燥し、蒸発乾固して淡
黄色の油状物を得た。生成物をイソヘキサンおよび酢酸エチルの混合物で溶離す
るシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して5−(ヒドロキシ−(1,1−ジフ
ェニル)メチル)−2',3',5'−トリス−O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシ
リル)ウリジンを無色の泡状物(9.0g)として得た。
MS:FAB:(+Rb):m/e 853/5(M+Rb)+
(ii)工程(i)の生成物(8.9g)をジクロロメタン(100ml)およびトリエチル
シラン(2ml)に溶解した。トリフルオロ酢酸(8.9ml)を5分間にわたって滴加
し、混合物をさらに20分間攪拌した。揮発性物質を減圧下で除去し、そしてトル
エン(50ml)を加え、減圧下で蒸発(3回)させることによりすべての残留する
揮発分を除去した。残留するゴム状物を室温で1時間、フッ化テトラ−n−ブチ
ルアンモニウム(35mlの1M溶液、テトラヒドロフラン中)で処理した。揮発性
物質を減圧下で除去し、ゴム状残留物をクロロホルム−メタノール混合物で溶離
するシリカゲルクロマトグ
ラフィーにより精製して5−ジフェニルメチルウリジンを白色の固体(4g)と
して得た。
MS:FAB:(+ve):m/e 411(M+1)+
(iii)工程(ii)の生成物(0.44g)および1,8−ビス(ジメチルアミノ)ナフタ
レン(0.37g)を乾燥トリエチルホスフェート(5ml)に溶解し、窒素雰囲気下
で0℃まで冷却した。オキシ塩化リン(0.16ml)を滴加し、得られた混合物を0
℃で3時間攪拌し、トリエチルホスフェート(8ml)中のトリ−n−ブチルアミ
ン(0.64ml)を用いて予め生成したジクロロメチレンビスホスホン酸の−トリ−
n−ブチルアンモニウム塩の溶液(1.16g)(BlackburnらのJ.Chem.Soc.Chem
.Commun.,22,1188-1190(1981年))を加えた。5分後、冷却浴を取り除いて
混合物を室温にした。4時間後、混合物を重炭酸ナトリウム(2.5g)の水溶液(5
0ml)を加えて急冷し、さらに24時間攪拌した。混合物をジエチルエーテル(50m
l)で2回抽出した。水相を減圧下で濃縮し、残留物をイオン交換クロマトグラ
フィー(DEAEセファデックス;0−0.5M重炭酸トリエチルアンモニウム溶液で溶
離する)により精製した。生成物を含有するフラクションをプールし、凍結乾燥
し、残留物を水に溶解し、イオン交換カラム(ダウエックス−50Na+型)を通過
させた。UV(254nm)活性フラクションをプールし、凍結乾燥し、残留物を水で
溶離する逆相クロマトグラフィー(C18 Sep-pakシリカ)により精製した。生成物
を含有するフラクションをプールし、凍結乾燥して5−ジフェニルメチルウリジ
ン−5'−ホスフェートのジクロロメチレンビスホスホン酸との一無水物の三ナト
リウム塩を白色の粉末(0.137g)として得た。31
P NMR δ(D2O):8.94(d),0.65(dd),-9.55(d)
MS:FAB(+ve):m/e 783(M+1)+
実施例 2
5−(9H−フルオレン−9−イル)−4−チオウリジン−5'−ホスフェートのジク
ロロメチレンビスホスホン酸との一無水物の三アンモニウム塩
(i)5−(9−ヒドロキシフルオレン−9−イル)−2',3',5'−トリス−O−
(1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンを実施例1工程(i)の方法
に従って(ベンゾフェノンの代わりに9−フルオレノンを使用して)2',3',5'−
トリス−O−(1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンから無色の泡
状物として製造した。
MS:FAB(+Rb):m/e854/852(M+Rb)
(ii)工程(i)の生成物(10.26g)をジクロロメタン(200ml)およびトリエチル
シラン(2.34ml)に溶解し、0℃まで冷却し、三フッ化ホウ素ジエチルエテラー
ト(3.3ml)を滴加して処理した。30分後、反応混合物を水性重炭酸ナトリウム(30
0mlの水中12g)で急冷した。有機相を集め、硫酸マグネシウム上で乾燥し、溶
媒を減圧下で蒸発させた。残留物を乾燥ジメチルホルムアミド(40ml)に溶解し
、イミダゾール(1.82g)およびt-ブチルジメチルシリルクロライド(2.02g)
で処理した。16時間攪拌した後、混合物を水(100ml)で急冷し、生成物をイソヘ
キサンで抽出した。溶媒を減圧下で除去し、残留物の5−(9H−フルオレン−9
−イル)−2',3',5'−トリス−O−(1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウ
リジン(8.05g)をそのまま次の工程で使用した。
(iii)工程(ii)の生成物(8.05g)を窒素雰囲気下で乾燥ピリジン(200ml)に溶解
し、五硫化リン(11.89g)で処理し、16時間還流した。室温まで冷却した後、溶
媒を減圧下で蒸発させ、残留物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で急冷し、次に生
成物を酢酸エチルで抽出(3回)した。合一した抽出物を硫酸マグネシウム上で
乾燥し、溶媒を減圧下で除去した。その残留物
をイソヘキサン/酢酸エチル混合物で溶離するシリカゲルクロマトグラフィーに
より精製して5−(9H−フルオレン−9−イル)−2',3',5'−トリス−O−(1,1
−ジメチルエチル)ジメチルシリル)−4−チオウリジンを黄色の泡状物(5.50
g)として得た。
MS:FAB(-ve):765(M-1)
(iv)工程(iii)の生成物(5.5g)をテトラヒドロフラン(24ml)中のフッ化テ
トラ−n−ブチルアンモニウム(6.19g)で処理し、混合物を室温で3時間攪拌
した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残留物を酢酸エチル中の10%メタノールで溶離
するシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製して5−(9H−フ
ルオレン−9−イル)−4−チオウリジンを淡黄色の固体(3.43g)として得た
。
MS:EI:424(M+)
(v)5−(9H−フルオレン−9−イル)−4−チオウリジン−5'−ホスフェー
トのジクロロメチレンビスホスホン酸との一無水物の三アンモニウム塩を実施例
1工程(iii)の方法に従って(さらに0.5%酢酸アンモニウム水溶液中の10%メタ
ノールを使用する逆相HPLCにより精製して)工程(iv)の生成物から黄色の粉末と
して製造した。31
P NMR δ(D2O):8.68(d),0.18(dd),-9.9(d);
MS:FAB(-ve):m/e 729/731/733(M-1)
実施例 3
5−(9H−キサンテン−9−イル)−4−チオウリジン−5'−ホスフェートのジ
クロロメチレンビスホスホン酸との一無水物の四ナトリウム塩
(i)5−(9−ヒドロキシキサンテン−9−イル)−2',3',5'−トリス−O−
((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンを実施例1工程(i)の方法
に従って(ベンゾフェノンの代わりにキサントンを使用して)
2',3',5'−トリス−O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジン
から淡黄色の固体として製造した。
MS:FAB(-ve):781(M-1)
(ii)5−(9H−キサンテン−9−イル)−2',3',5'−トリス−O−((1,1−ジメ
チルエチル)ジメチルシリル)ウリジンを実施例2工程(ii)の方法に従って工程(
i)の生成物から淡黄色の泡状物として製造した。
MS:FAB(-ve):765(M-1)
(iii)5−(9H-キサンテン−9−イル)−2',3',5'−トリス−O−((1,1−ジメ
チルエチル)ジメチルシリル)−4−チオウリジンを実施例2工程(iii)の方法に
従って工程(ii)の生成物から黄色の固体として製造した。
MS:FAB(-ve):781(M-1)
(iv)5−(9H−キサンテン−9−イル)−4−チオウリジンを実施例2工程(i
v)の方法に従って工程(iii)の生成物から黄色の感光性固体として製造した。
MS:FAB(+ve):441(M+1)
(v)5−(9H−キサンテン−9−イル)−4−チオウリジン−5'−ホスフェー
トのジクロロメチレンビスホスホン酸との一無水物の四ナトリウム塩を実施例1
工程(iii)の方法に従って工程(iv)の生成物から黄色の粉末として製造した。31
P NMR δ(D2O):9.44(d),3.45(dd),-9.78(d)
MS:FAB(+ve):m/e 835/837/839(M+1)
実施例 4
5−(5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル)−4−チオウリジン−5'
−ホスフェートのジクロロメチレンビスホスホン酸との一無水物の四ナトリウム
塩
(i)5−(5−ヒドロキシ−(ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル)−
2',3',5'−トリス−O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンを
実施例1工程(i)の方法に従って(ベンゾフェノンの代わりにジベンゾスベレノ
ンを使用して)2',3',5'−トリス−O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリ
ル)ウリジンから白色の泡状物として製造した。
MS:FAB(-ve):791(M-1)
(ii)5−(5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル)−2',3',5'−トリ
ス−O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンを実施例2工程(ii
)の方法に従って工程(i)の生成物から無色の泡状物として製造した。
MS:FAB(-ve):775(M-1)
(iii)5−(5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル)−2',3',5'−トリス
−O−((1,1-ジメチルエチル)ジメチルシリル)−4−チオウリジンを実施例
2工程(iii)の方法に従って工程(ii)の生成物から黄色の泡状物として製造した
。
MS:FAB(-ve):791(M-1)
(iv)工程(iii)の生成物(0.75g)をアセトニトリル(10ml)に溶解し、1:
1のフッ化水素酸−ピリジン複合体(6ml)で処理した。3時間後、混合物を飽
和炭酸ナトリウム水溶液(100ml)で急冷し、生成物を酢酸エチルで抽出した。有
機相を集め、硫酸マグネシウム上で乾燥し、溶媒を減圧下で除去した。残留物を
フラッシュシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して5−(5H−ジベンゾ[a
,d]シクロヘプテン−5−イル)−4−チオウリジンを黄色の粉末(0.36g)とし
て得た。
MS:FAB(+ve):451(M+1)
(v)5−(5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル)−4−チオ
ウリジン−5'−ホスフェートのジクロロメチレンビスホスホン酸との一無水物の
四ナトリウム塩を実施例1工程(iii)の方法に従って工程(iv)の生成物から黄色
の粉末として製造した。31
P NMR δ(D2O):9.13(d),3.88(dd),-10.05(d)
MS:FAB(+ve):m/e 845/847/849(M+1)
実施例 5
5−(5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル)−4−チオウリジン
実施例4工程(iv)に記載のようにして製造した。MS:FAB(+ve):451(M+1)
実施例 6
5−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル)−4
−チオウリジン−5'−ホスフェートのジクロロメチレンビスホスホン酸との一無
水物の四ナトリウム塩
(i)5−((10,11−ジヒドロ−5−ヒドロキシ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロ
ヘプテン)−5−イル)−2',3',5'−トリス−O−((1,1−ジメチルエチル)ジ
メチルシリル)ウリジンを実施例1工程(i)の方法に従って(ベンゾフェノンの
代わりにジベンゾスベロンを使用して)2',3',5'−トリス−O−((1,1−ジメチ
ルエチル)ジメチルシリル)ウリジンから淡黄色の油状物として製造した。
MS:FAB(-ve):793(M-1)
(ii)5−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル
)−2',3',5'−トリス−O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジ
ンを実施例2工程(ii)の方法に従って工程(i)の生成物から淡黄色の泡状物とし
て製造した。
MS:FAB(-ve):777(M-1)
(iii)5−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル
)−2',3',5'−トリス−O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)−4−チ
オウリジンを実施例2工程(iii)の方法に従って工程(ii)の生成物から黄色の泡
状物として製造した。
MS:FAB(-ve):793(M-1)
(iv)5−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル
)−4−チオウリジンを実施例4工程(iv)の方法に従って工程(iii)の生成物か
ら黄色の固体として製造した。
MS:APCI+ループ:453(M+1)
(v)5−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル
)−4−チオウリジン−5'−ホスフェートのジクロロメチレンビスホスホン酸と
の一無水物の四ナトリウム塩を実施例1工程(iv)の方法に従って工程(iv)の生成
物から黄色の固体として製造した。31
P NMR δ(D2O):9.93(d),3.67(dd),-9.38(d)
MS:FAB(+ve):847/849/851(M+1)
実施例 7
5−(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテン−5−イル)−4
−チオウリジン
実施例6工程(iv)に記載のようにして製造した。
MS:APCI+ループ:453(M+1)
実施例 8
5−(1,1−ビス(4−メチルフェニル)メチル)−4−チオウリジン−5'−ホス
フェートのジクロロメチレンビスホスホン酸との一無水物の四ナトリウム塩
(i)5−(ヒドロキシ−1,1−ビス(4−メチルフェニルメチル)−2',3',5'
−トリス−O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンを実施例1
工程(i)の方法に従って(ベンゾフェノンの代わりに4,4'−ジメチルベンゾフェ
ノンを使用して)2',3',5'-トリス−O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリ
ル)ウリジンから無色の泡状物として製造した。
MS:FAB(-ve):795(M-1)
(ii)工程(i)の生成物(10.84g)をジクロロメタン(100ml)、トリエチルシラン
(2.6ml)に溶解し、トリフルオロ酢酸(2.1ml)で処理した。1時間攪拌した後、溶
媒を減圧下で除去し、トルエンと一緒に共沸(2回)させることによりすべての
残留する溶媒を除去した。残留物を乾燥ジメチルホルムアミド(80ml)に溶解し、
イミダゾール(1.77g)およびt−ブチルジメチルシリルクロライド(2.11g)で
処理した。16時間攪拌した後、混合物を水で急冷し、生成物を酢酸エチルで抽出
した。有機相を集め、溶媒を減圧下で除去した。残留物をフラッシュシリカゲル
クロマトグラフィーにより精製して5−(1,1-ビス(4−メチルフェニル)メチル)
−2',3',5'−トリス−O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジン
を無
色の泡状物(8.59g)として得た。
MS:FAB(-ve):779(M-1)
(iii)5−(1,1−ビス(4−メチルフェニル)メチル)−2',3',5'−トリス−
O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)−4−チオウリジンを実施例2
工程(iii)の方法に従って工程(ii)の生成物から黄色の泡状物として製造した。
MS:FAB(-ve):795(M-1)
(iv)5−(1,1−ビス(4−メチルフェニル)メチル)−4−チオウリジンを実
施例4工程(iv)の方法に従って工程(iii)の生成物から黄色の固体として製造し
た。
MS:FAB(+ve):455(M+1)
(v)5−(1,1−ビス(4−メチルフェニル)メチル)−4−チオウリジン−5'
−ホスフェートのジクロロメチレンビスホスホン酸との一無水物の四ナトリウム
塩を実施例1工程(iv)の方法に従って工程(iv)の生成物から黄色の粉末として製
造した。31
P NMR δ(D2O):9.92(d),3.71(dd),-9.35(d)
MS:FAB(+ve):849/851/853(M+1)
実施例 9
5−(1,1−ビス(4−クロロフェニル)メチル)−4−チオウリジン−5'−ホス
フェートのジクロロメチレンビスホスホン酸との一無水物の四ナトリウム塩
(i)5−(1,1−ビス(4−クロロフェニル)ヒドロキシメチル)−2',3',5'
−トリス−O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンを実施例1
工程(i)の方法に従って(ベンゾフェノンの代わりに4,4'−ジクロロベンゾフェ
ノンを使用して)2',3',5'−トリス−O−((1,1−
ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンから製造し、生成物を無色の泡状物
として得た。
MS:FAB(-ve):836/838/840(M-1)
(ii)5−(1,1−ビス(4−クロロフェニル)メチル)−2',3',5'−トリス−O
−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンを実施例8工程(ii)の方
法に従って工程(i)の生成物から無色の泡状物として製造した。
MS:FAB(-ve):820/822/824(M-1)
(iii)5−(1,1−ビス(4−クロロフェニル)メチル)−2',3',5'−トリス−O
−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)−4−チオウリジンを実施例2工
程(iii)の方法に従って工程(ii)の生成物から黄色の泡状物として製造した。
MS:FAB(-ve):836/838/840(M-1)
(iv)5−(1,1−ビス(4−クロロフェニル)メチル)−4−チオウリジンを実
施例4工程(iv)の方法に従って工程(iii)の生成物から黄色の固体として製造し
た。
MS:FAB(+ve):495/497/499(M+1)
(v)5−(1,1−ビス(4−クロロフェニル)メチル)−4−チオウリジン−5'
−ホスフェートのジクロロメチレンビスホスホン酸との一無水物の四ナトリウム
塩を実施例1工程(iv)の方法に従って工程(iv)の生成物から黄色の粉末として製
造した。31
P NMR δ(D2O):9.40(d),1.87(dd),-9.38(d)
MS:ESI−ループm/e:399/400/401/402(M-2)
実施例 10
5−(1,1−ビス(3,4−ジクロロフェニル)メチル)−4−チオウリジン
−5'−ホスフェートのジクロロメチレンビスホスホン酸との一無水物の四ナトリ
ウム塩
(i)窒素雰囲気下、−78℃で乾燥テトラヒドロフラン(300ml)中における3,4−
ジクロロヨードベンゼン(20g)の溶液にペンタン(86ml)中の1.7M t−ブ
チルリチウムを10分間にわたって滴加した。30分後、冷却浴を取り除くと黄色の
溶液は簡単に−30℃になった。混合物を−78℃まで戻し、乾燥テトラヒドロフラ
ン(50ml)中における3,4−ジクロロベンゾニトリル(13g)の溶液を素早く加え
た。冷却浴を取り除き、混合物を室温にした。1時間後、混合物を飽和塩化アン
モニウム水溶液(300ml)で急冷した。混合物を室温でさらに16時間攪拌し、生成
物を酢酸エチルで抽出した。溶媒を減圧下で除去した。残留物をジエチルエーテ
ル/イソヘキサン混合物で溶離するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し
て3,4,3',4'−テトラクロロベンゾフェノンをベージュ色の固体として得た。こ
れをイソヘキサンで摩砕し、ろ過して純粋な試料を得た。
MS:EI:318/320/322/324/326(M+)
(ii)5−(1,1−ビス(3,4−ジクロロフェニル)ヒドロキシメチル)−2',3',
5'−トリス−O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンを実施
例1工程(i)の方法に従って(ベンゾフェノンの代わりに工程(i)の生成物を使
用して)2',3',5'−トリス((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジン
から淡黄色の泡状物として製造した。
MS:APCI+ループ:887/889/891(M+H-H2O)
(iii)5−(1,1−ビス(3,4−ジクロロフェニル)メチル)−2',3',5'−トリス
−O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンを実施例2工程(ii)
の方法に従って工程(ii)の生成物から無色の泡状物として製
造した。
MS:APCI+ループ:889/891/893(M+1)
(iv)5−(1,1−ビス(3,4−ジクロロフェニル)メチル)−2',3',5'−トリス
−O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)−4−チオウリジンを実施例
2工程(iii)の方法に従って工程(iii)の生成物から黄色の泡状物として製造した
。
MS:FAB(-ve):903/905/907/909(M-1)
(v)5−(1,1−ビス(3,4−ジクロロフェニル)メチル)−4−チオウリジン
を実施例4工程(iv)の方法に従って工程(ii)の生成物から黄色の固体として製造
した。
MS:FAB(-ve):563/564/565/566(M-1)
(vi)5−(1,1−ビス(3,4−ジクロロフェニル)メチル)−4−チオウリジン
−5'−ホスフェートのジクロロメチレンビスホスホン酸との一無水物の四ナトリ
ウム塩を実施例1工程(iii)の方法に従って工程(v)の生成物から黄色の粉末と
して製造した。31
P NMR δ(D2O):9.56(d),2.65(dd),-9.18(d)
MS:ESI−ループ:867/869/871/873/875(M-1)
実施例 11
5−(1,1−ビス(4−メトキシフェニル)メチル)−4−チオウリジン−5'−ホ
スフェートのジクロロメチレンビスホスホン酸との一無水物の四ナトリウム塩
(i)5−(ヒドロキシ−1,1−ビス(4−メトキシフェニルメチル)−2',3',5
'−トリス−O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンを実施例1
工程(i)の方法に従って(ベンゾフェノンの代わりに4,4'−ジメトキシベンゾフ
ェノンを使用して)2',3',5'−トリス−O−((1,1−
ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンから無色の泡状物として製造した。
MS:FAB:811(M+H-H2O)
(ii)5−(1,1−ビス(4−メトキシフェニル)メチル)−2',3',5'−トリス−
O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンを実施例2工程(ii)の
方法に従って工程(i)の生成物から無色の泡状物として製造した。
MS:FAB(+ve):813(M+1),FAB(-ve):811(M-1)
(iii)5−(1,1−ビス(4−メトキシフェニル)メチル)−2',3',5'−トリス
−O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)−4−チオウリジンを実施例
2工程(iii)の方法に従って工程(ii)の生成物から黄色の泡状物として製造した
。
MS:FAB(-ve):827(M-1)
(iv)5−(1,1−ビス(4−メトキシフェニル)メチル)−4−チオウリジンを
実施例2工程(iv)の方法に従って工程(iii)の生成物から黄色の固体として製造
した。
MS:APCI(+ve):487(M+1)
(v)5−(1,1−ビス(4−メトキシフェニル)メチル)−4−チオウリジン−5
'−ホスフェートのジクロロメチレンビスホスホン酸との一無水物の四ナトリウ
ム塩を実施例1工程(iii)の方法に従って工程(iv)の生成物から黄色の粉末とし
て製造した。31
P NMR δ(D2O):8.98(d),1.26(dd),-9.5(d)
MS:FAB(+ve):859/861/863(M+1)
実施例 12
5−(3,6−ジメトキシ−9H−フルオレン−9−イル)−4−チオウリジン
−5'−ホスフェートのジクロロメチレンビスホスホン酸との一無水物の四ナトリ
ウム塩
(i)5−(3,6−ジメトキシ−9−ヒドロキシフルオレン−9−イル)−2',3',5
'−トリス−O−((1,1-ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンを実施例1工
程(i)の方法に従って(ベンゾフェノンの代わりに3,6−ジメトキシフルオレン−
9−オン(J.Org.Chem.58(16),4398-4404(1993年))を使用して)2',3',5'
-トリス−O−((1,1-ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンから淡黄色の固
体として製造した。
(ii)5−(3,6−ジメトキシ−9H−フルオレン−9−イル)−2',3',5'−トリス
−O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンを実施例2工程(ii)
の方法に従って工程(i)の生成物から淡黄色の粉末として製造した。
MS:FAB(-ve):696(M-1)
(iii)5−(3,6−ジメトキシ−9H−フルオレン−9−イル)−2',3',5'−トリ
ス−O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)−4−チオウリジンを実施
例2工程(iii)の方法に従って工程(ii)の生成物から黄色の泡状物として製造し
、そのまま次の工程で使用した。
(iv)5−(3,6−ジメトキシ−9H−フルオレン−9−イル)−4−チオウリジン
を実施例2工程(iv)の方法に従って工程(iii)の生成物から黄色の固体として製
造した。
MS:FAB(+ve):485(M+1)
(v)5−(3,6−ジメトキシ−9H−フルオレン−9−イル)−4−チオウ
リジン−5'−ホスフェートのジクロロメチレンビスホスホン酸との一無水物の四
ナトリウム塩を実施例1工程(iii)の方法に従って工程(iv)の生成物から黄色の
粉末として製造した。31
P NMR δ(D2O):9.71(d),3.58(dd),-9.5(d)
MS:ESI−ループ:793/791/789(M-1)
実施例 13
5−(3−(4−メトキシフェノキシ)フェニルメチル)−4−チオウリジン−
5'−ホスフェートのジクロロメチレンビスホスホン酸との一無水物の四ナトリウ
ム塩
(i)5−(ヒドロキシ−(3−((4-メチルフェノキシ)フェニル)メチル)−2
',3',5'−トリス−O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンを実
施例1工程(i)の方法に従って(ベンゾフェノンの代わりに3−(4−メチルフ
ェノキシ)−ベンズアルデヒドを使用して)2',3',5'−トリス−O−((1,1−ジ
メチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンから無色の泡状物として製造した。
MS:FAB(-ve):797(M-1)
(ii)5−(3−(4−メチルフェノキシ)フェニルメチル)−2',3',5'−トリ
ス−O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンを実施例2工程(ii
)の方法に従って工程(i)の生成物から無色の油状物として製造した。
MS:FAB(-ve):781(M-1)
(iii)5−(3−(4−メチルフェノキシ)フェニルメチル)−2',3',5'−トリ
ス−O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)−4−チオウリジンを実
施例2工程(iii)の方法に従って工程(ii)の生成物から黄色の泡状物として製造
した。
MS:APCI+ループ:799(M+1)
(iv)5−(3−(4−メチルフェノキシ)フェニルメチル)−4−チオウリジ
ンを実施例2工程(iv)の方法に従って工程(iii)の生成物から黄色の泡状物とし
て製造した。
MS:FAB(+ve):457(M+1)
(v)5−(3−(4−メチルフェノキシ)フェニルメチル)−4−チオウリジ
ン−5'−ホスフェートのジクロロメチレンビスホスホン酸との一無水物の四ナト
リウム塩を実施例1工程(iii)の方法に従って工程(iii)の生成物から黄色の粉末
として製造した。31
P NMR δ(D2O):9.44(d),3.45(dd),-9.78(d)
MS:FAB(+ve):835/837/839(M+1)
実施例 14
5−(3−(4−クロロフェノキシ)フェニルメチル)−4−チオウリジン−5'
−ホスフェートのジクロロメチレンビスホスホン酸との一無水物の四ナトリウム
塩
(i)5−((3−(4−クロロフェノキシ)フェニル)ヒドロキシメチル)−2',3
',5'−トリス−O−((1,1-ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンを実施
例1工程(i)の方法に従って(ベンゾフェノンの代わりに3−(4−クロロフェ
ノキシ)−ベンズアルデヒドを使用して)2',3',5'−トリス−O−((1,1−ジメチ
ルエチル)ジメチルシリル)ウリジンから淡黄色の油状物として製造した。(ii)5−(3−(4−クロロフェノキシ)フェニルメチル)−2',3',5'−トリ
ス−O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンを実施例2工程(ii
)の方法に従って工程(i)の生成物から淡黄色の泡状物として製造し、そのまま
次の工程で使用した。
(iii)5−(3−(4−クロロフェノキシ)フェニルメチル)−2',3',5'−ト
リス−O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)−4−チオウリジンを
実施例2工程(iii)の方法に従って工程(ii)の生成物から淡黄色の泡状物として
製造した。
(iv)5−(3−(4−クロロフェノキシ)フェニルメチル)−4−チオウリジ
ンを実施例2工程(iv)の方法に従って工程(iii)の生成物から黄色の固体として
製造した。
MS:APCI−ループ:475/477(M-1)
(v)5−(3−(4−クロロフェノキシ)フェニルメチル)−4−チオウリジ
ン−5'−ホスフェートのジクロロメチレンビスホスホン酸との一無水物の四ナト
リウム塩を実施例1工程(iii)の方法に従って工程(iv)の生成物から黄色の粉末
として製造した。31
P NMR δ(D2O):9.9(d),3.7(dd),-9.45(d)
MS:ESI−ループ:390/391/392(M2-)
実施例 15
5−(3−(3,4−ジクロロフェノキシ)フェニルメチル)−4−チオウリジン-5'
-ホスフェートのジクロロメチレンビスホスホン酸との一無水物の
四ナトリウム塩
(i)5−((3−(3,4−ジクロロフェノキシ)フェニル)ヒドロキシメチル)
−2',3',5'−トリス−O−((1,1-ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンを実
施例1工程(i)の方法に従って(ベンゾフェノンの代わりに3−(3,4−ジクロ
ロフェノキシ)ベンズアルデヒドを使用して)2',3',5'−トリス−O−((1,1−
ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンから無色の泡状物として製造した。
のジアステレオマー混合物
(ii)5−(3−(3,4−ジクロロフェノキシ)フェニルメチル)−2',3',5'−
トリス−O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンを実施例2工
程(ii)の方法に従って工程(i)の生成物から無色の泡状物として製造し、そのま
ま次の工程で使用した。
(iii)5−(3−(3,4−ジクロロフェノキシ)フェニルメチル)−2',3',5'−
トリス−O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)−4−チオウリジンを
実施例2工程(iii)の方法に従って工程(ii)の生成物から黄色の泡状物として製
造した。
(iv)5−(3−(3,4−ジクロロフェノキシ)フェニルメチル)−4−チオウリ
ジンを実施例2工程(iv)の方法に従って工程(iii)の生成物から黄色の固体とし
て製造した。(v)5−(3−(3,4−ジクロロフェノキシ)フェニルメチル)−4−チオウ
リジン−5'−ホスフェートのジクロロメチレンビスホスホン酸との一無水物の四
ナトリウム塩を実施例1工程(iii)の方法に従って工程(iv)の生成物から黄色の
粉末として製造した。31
P NMR δ(D2O):10.12(d),3.97(dd),-9.2(d)
MS:ESI−ループ:815/819/821
実施例 16
5−(3−(4−メトキシフェノキシ)フェニルメチル)−4−チオウリジン−
5'−ホスフェートのジクロロメチレンビスホスホン酸との一無水物の四ナトリウ
ム塩
(i)5−(ヒドロキシ−(3−((4−メトキシフェノキシ)フェニル)メチ
ル)−2',3',5'−トリス−O−((1,1-ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリ
ジンを実施例1工程(i)の方法に従って(ベンゾフェノンの代わりに3−(4−
メトキシフェノキシ)ベンズアルデヒドを使用して)2',3',5'−トリス−O−(
(1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンから無色の泡状物として製造
した。
(ii)5−(3−(4−メトキシフェノキシ)フェニルメチル)−2',3',5'−ト
リス−O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンを実施例2工程(
ii)の方法に従って工程(i)の生成物から無色の泡状物として製造した。
(iii)5−(3−(4−メトキシフェノキシ)フェニルメチル)−2',3',5'−トリ
ス−O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)−4−チオウリジンを実施
例2工程(iii)の方法に従って工程(ii)の生成物から黄色の泡状物として製造し
た。
(iv)5−(3−(4−メトキシフェノキシ)フェニルメチル)−4−チオウリ
ジンを実施例2工程(iv)の方法に従って工程(iii)の生成物から黄色の固体とし
て製造した。
(v)5−(3−(4−メトキシフェノキシ)フェニルメチル)−4−チ
オウリジン−5'−ホスフェートのジクロロメチレンビスホスホン酸との一無水物
の四ナトリウム塩を実施例1工程(iii)の方法に従って工程(iv)の生成物から製
造した。31
P NMR δ(D2O):10.05(d),3.95(dd),-9.27(d)
MS:ESI−ループ:777/779/781
実施例 17
5−((3−メトキシ−4−フェニルメトキシ)フェニルメチル)−4−チオウ
リジン−5'−ホスフェートのジクロロメチレンビスホスホン酸との一無水物の四
ナトリウム塩
(i)5−(ヒドロキシ−((3−メトキシ−4−フェニルメトキシ)フェニル
)メチル)−2',3',5'−トリス−O−((1,1-ジメチルエチル)ジメチルシリル
)ウリジンを実施例1工程(i)の方法に従って(ベンゾフェノンの代わりに3−
メトキシ−4−フェニルメトキシベンズアルデヒドを使用して)2',3',5'−トリ
ス−O−((1,1-ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンから無色の泡状物
として製造した。
(ii)5−((3−メトキシ−4−フェニルメトキシ)フェニルメチル)−2',3
',5'-トリス−O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンを実施
例2工程(ii)の方法に従って工程(i)の生成物から無色の泡状物として製造した
。
(iii)5−((3−メトキシ−4−フェニルメトキシ)フェニルメチル)−2',
3',5'−トリス−O−((1,1-ジメチルエチル)ジメチルシリル)−4−チオウ
リジンを実施例2工程(iii)の方法に従って工程(ii)の生成物から黄色の泡状物
として製造した。
(iv)5−((3−メトキシ−4−フェニルメトキシ)フェニルメチル)−4−
チオウリジンを実施例2工程(iv)の方法に従って工程(iii)の生成物から黄色の
固体として製造した。
(v)5−((3−メトキシ−4−フェニルメトキシ)フェニルメチル)−4−
チオウリジン−5'−ホスフェートのジクロロメチレンビスホスホン酸との一無水
物の四ナトリウム塩を実施例1工程(iii)の方法に従って工程(iv)の生成物から
黄色の粉末として製造した。31
P NMR δ(D2O):9.25(d),1.75(dd),-9.66(d)
MS:FAB:881(M+1)
実施例 18
5−((4−メトキシ−3−フェニルメトキシ)フェニルメチル)−4−チオウ
リジン−5'−ホスフェートのジクロロメチレンビスホスホン酸との一無水物の四
ナトリウム塩
(i)5−(ヒドロキシ((4−メトキシ−3−フェニルメトキシ)フェニル)
メチル)−2',3',5'−トリス−O−((1,1-ジメチルエチル)ジメチルシリル)
ウリジンを実施例1工程(i)の方法に従って(ベンゾフェノンの代わりに4−メ
トキシ−3−フェニルメトキシベンズアルデヒドを使用して)2',3',5'−トリス
−O−((1,1-ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンから無色の泡状物と
して製造した。
MS:FAB(-ve):827(M-1)
(ii)5−((4−メトキシ−3−フェニルメトキシ)フェニルメチル)−2',3
',5'−トリス−O−((1,1-ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンを実施
例2工程(ii)の方法に従って工程(i)の生成物から無色の泡状物として製造した
。
(iii)5−((4−メトキシ−3−フェニルメトキシ)フェニルメチル)−2',
3',5'−トリス−O−((1,1-ジメチルエチル)ジメチルシリル)−4−チオウ
リジンを実施例2工程(iii)の方法に従って工程(ii)の生成物から黄色の泡状物
として製造した。
MS:FAB(-ve):827(M-1)
(iv)5−((4−メトキシ−3−フェニルメトキシ)フェニルメチル)
−4−チオウリジンを実施例4工程(iv)の方法に従って工程(iii)の生成物から
黄色の固体として製造した。
MS:FAB(+ve):487(M+1)
(v)5−((4−メトキシ−3−フェニルメトキシ)フェニルメチル)−4−
チオウリジン−5'−ホスフェートのジクロロメチレンビスホスホン酸との一無水
物の四ナトリウム塩を実施例1工程(iii)の方法に従って工程(iv)の生成物から
黄色の粉末として製造した。31
P NMR δ(D2O):9.55(d),2.66(dd),-9.60(d)
MS:ESI−ループ:791/793/795(M-1)
実施例 19
5−(4−ブトキシフェニルメチル)−4−チオウリジン−5'−ホスフェートの
ジクロロメチレンビスホスホン酸との一無水物の四ナトリウム塩(i)5−((
4−ブトキシフェニル)ヒドロキシメチル)−2',3',5'−トリス−O−((1,1−
ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンを実施例1工程(i)の方法に従って
(ベンゾフェノンの代わりに4−ブトキシベンズアルデヒドを使用して)2',3',
5'−トリス−O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンから無色の
泡状物として製造した。
(ii)5−(4−ブトキシフェニルメチル)−2',3',5'-トリス−O−((1,1−
ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンを実施例2工程(ii)の方法に従って
工程(i)の生成物から淡黄色の泡状物として製造した。
(iii)5−(4−ブトキシフェニルメチル)−2',3',5'-トリス−O−((1,1-
ジメチルエチル)ジメチルシリル)−4−チオウリジンを実施例2工程(iii)の方
法に従って工程(ii)の生成物から黄色の泡状物として製造した。(iv)5−(4−ブトキシフェニルメチル)−4−チオウリジンを実施例2工程
(iv)の方法に従って工程(iii)の生成物から黄色の固体として製造した。
MS:FAB(+ve):423(M+1)
(v)5−(4−ブトキシフェニルメチル)−4−チオウリジン−5'−ホスフェ
ートのジクロロメチレンビスホスホン酸との一無水物の四ナトリウム塩を実施例
1工程(iii)の方法に従って工程(iv)の生成物から黄色の粉末として製造した。31
P NMR δ(D2O):9.80(d),3.66(dd),-9.5(d)
MS:ESI−ループ:363(M)2-
実施例 20
5−(9−エチルカルバゾール−3−イルメチル)−4−チオウリジン−5'-ホ
スフェートのジクロロメチレンビスホスホン酸との一無水物の四ナトリウム塩
(i)5−((9−エチルカルバゾール−3−イル)ヒドロキシメチル)−2',3',5'
−トリス−O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンを実施例1工
程(i)の方法に従って(ベンゾフェノンの代わりに9−エチル−3−カルバゾー
ルカルボキシアルデヒドを使用して)2',3',5'−トリス−O−((1,1−ジメチ
ルエチル)ジメチルシリル)ウリジンから黄色の泡状物として製造した。
(ii)薄層クロマトグラフィー分析により反応の完了を確認するまで木炭上の10
%パラジウム(1g)を使用してエタノール(200ml)中、2.5気圧で工程(i)の生
成物(15.83g)を水添分解した。触媒をろ過し、母液を集めた。溶媒を減圧下で除
去した。その残留物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して
5−(9−エチルカルバゾール−3−イルメチル)−2',3',5'−トリス−O−((
1,1-ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンを黄色の泡状物として得た。
MS:FAB(-ve):792(M-1)
(iii)5−(9−エチルカルバゾール−3−イルメチル)−2',3',5'−トリス−
O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)−4−チオウリジンを実施例2
工程(iii)の方法に従って工程(ii)の生成物から黄色の泡状物として製造した。
(iv)5−(9−エチルカルバゾール−3−イルメチル)−4−チオウリジンを
実施例2工程(iv)の方法に従って工程(iii)の生成物から黄色の固体として製造
した。
MS:FAB(+ve):468(M+1)
(v)5−(9−エチルカルバゾール−3−イルメチル)−4−チオウリジン−5'
−ホスフェートのジクロロメチレンビスホスホン酸との一無水物の四ナトリウム
塩を実施例1工程(iii)の方法に従って工程(iv)の生成物から黄色の粉末として
製造した。31
P NMR δ(D2O):9.65(d),3.0(dd),-9.45(d)
MS:FAB(+ve):840/842/844(M+1)
実施例 21
5−((4−フェニル)フェニルチオ)−4−チオウリジン−5'−ホスフェートのジ
クロロメチレンビスホスホン酸との一無水物の四ナトリウム塩(i)5−((4
−フェニル)フェニルチオ)−2',3',5'−トリス−O−((1,1-ジメチルエチル
)ジメチルシリル)ウリジンを実施例1工程(i)の方法に従って(ベンゾフェノ
ンの代わりに(4−フェニル)フェニルジスルフィド(J.Chem.Soc.Perkin Tr
ans.I,(11),2605-2609(1983年))を使用して)2',3',5'−トリス−O−((1,1
−ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンから無色の泡状物として製造した
。
MS:FAB(+ve):771(M+1)
(ii)5−((4−フェニル)フェニルチオ)−2',3',5'−トリス−O−((1,1
−ジメチルエチル)ジメチルシリル)−4−チオウリジンを実施例2工程(iii)の
方法に従って工程(i)の生成物から黄色の泡状物として製造した。
MS:FAB(+ve):787(M+1)
(iii)5−((4−フェニル)フェニルチオ)−4−チオウリジンを実施例6工
程(iv)の方法に従って工程(ii)の生成物から黄色の泡状物として製造した。
MS:FAB(+ve):445(M+1)
(v)5−((4−フェニル)フェニルチオ)−4−チオウリジン−5'−ホスフ
ェートのジクロロメチレンビスホスホン酸との一無水物の四ナトリウム塩を実施
例1工程(iii)の方法に従って工程(iii)の生成物から黄色の粉末として製造した
。31
P NMR δ(D2O):9.60(d),2.71(dd),-9.30(d)
MS:ESI-ループ:749/751/753
実施例 22
5−(9−メトキシフルオレン−9−イル)ウリジン−5'−ホスフェートのジク
ロロメチレンビスホスホン酸との一無水物の四ナトリウム塩
(i)実施例2工程(i)の生成物(10g)を乾燥1,2−ジクロロエタン(60ml)に
溶解し、室温でメタノール(5.2ml)およびジエチルエーテル(100ml)中の1M
塩化亜鉛溶液で処理した。16時間後、混合物を約15mlまで濃縮し、1,2−ジクロ
ロエタン(40ml)を加えた。3時間攪拌した後、酢酸エチル(300ml)および水(5
0ml)を加えた。有機相を集め、再び水(50ml)で洗浄した。有機相を硫酸マグ
ネシウム上で乾燥し、溶媒を減圧下で除去した。残留物をフラッシュシリカゲル
クロマトグラフィーにより精製して5−(9−メトキシフルオレン−9−イル)
−2',3'−ビス−O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンを無
色の泡状物(5.8g)として得た。
(ii)5−(9−メトキシフルオレン−9−イル)ウリジンを実施例2工程(iv)
の方法に従って工程(i)の生成物から無色の泡状物として製造した。
(iii)5−(9−メトキシフルオレン−9−イル)ウリジン−5'−ホスフェート
のジクロロメチレンビスホスホン酸との一無水物の四ナトリウム塩を実施例1工
程(iii)の方法に従って工程(ii)の生成物から白色の粉末として製造した。31
P NMR δ(D2O):9.70(d),3.60(dd),-9.40(d)
MS:FAB(+ve):811/813/815(M+1)
実施例 23
5−((4−フェニル)フェニルカルボニル)ウリジン−5'−ホスフェートのジ
クロロメチレンビスホスホン酸との一無水物の四ナトリウム塩
(i)5−((4−フェニル)フェニルカルボニル)−2',3',5'−トリス−O−
((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンを実施例1工程(i)の方法
に従って(ベンゾフェノンの代わりに(4−フェニル)フェニルカルボニルクロ
ライドを使用して)2',3',5'-トリス−O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシ
リル)ウリジンから無色の泡状物として製造した。(ii)5−((4−フェニル)フェニルカルボニル)ウリジンを実施例2工程(i
v)の方法に従って工程(i)の方法の生成物から無色の泡状物として製造した。
(iii)5−((4−フェニル)フェニルカルボニル)ウリジン−5'−ホスフェー
トのジクロロメチレンビスホスホン酸との一無水物の四ナトリウム塩を実施例1
工程(iii)の方法に従って工程(ii)の生成物から白色の粉末として製造した。31
P NMR δ(D2O):9.9(d),3.8(dd),-9.15(d)
MS:ESI−ループ:729(M-H)
実施例 24
5−ジフェニルメチルウリジン−5'−(テトラ水素−トリホスフェート)−P3−
モノメチルエステルの三ナトリウム塩
(i)5−ジフェニルメチルウリジンを実施例1工程(i)および(ii)の方法に従
って白色の固体(4g)として製造した。
MS:FAB:m/e 411(M+1)+
(ii)工程(i)の生成物(2.0g)および1,8−ビス(ジメチルアミノ)ナフタレ
ン(1.7g)を乾燥トリメチルホスフェート(20ml)に溶解し、窒素
雰囲気下で0℃に冷却した。オキシ塩化リン(0.55ml)を滴加し、得られた混合
物を低温で3時間攪拌し、ビス(トリ−n−ブチルアンモニウム)ピロホスフェ
ート(50mlの0.5Mジメチルホルムアミド溶液)およびトリ−n−ブチルアミン(5.
1ml)を加えた。5分後、重炭酸トリエチルアンモニウム水溶液(300mlの0.2M溶
液)を加えて反応混合物を急冷し、15分間攪拌し、酢酸エチル(100ml)で3回抽
出した。水相を減圧下で濃縮し、残留物を水で溶離する逆相クロマトグラフィー
(C-18 Sep-pakシリカ)により精製した。生成物を含有するフラクションをプー
ルし、凍結乾燥して5−ジフェニルメチルウリジン−5'−トリホスフェートテト
ラキストリエチルアンモニウム塩を無色のゴム状物(2.0g)として得た。31
P NMR δ(D2O):-4.8(d),-9.7(d),-21.0(t)
(iii)工程(ii)の生成物(2.0g)を乾燥ピリジン(30ml)に溶解し、減圧下で
3回濃縮乾固し、乾燥ピリジン(20ml)およびトリ−n−オクチルアミン(1.7ml
)に溶解し、再び減圧下で蒸発乾固した。得られたゴム状物を窒素雰囲気下、乾
燥1,4−ジオキサン(30ml)中でスラリーにし、さらに室温で2.5時間攪拌しながら
トリ−n−ブチルアミン(0.9ml)およびジフェニルホスホクロリデート(0.6ml)
で処理した。溶媒を減圧下で蒸発させた。乾燥ジエチルエーテル(50ml)および
イソヘキサン(200ml)を加え、混合物を30分間攪拌しながら窒素雰囲気下で0
℃に冷却した。上澄みをデカントし、残留するゴム状物を1,4−ジオキサン(10ml
)に溶解し、減圧下で蒸発乾固した。得られたゴム状物を窒素雰囲気下で乾燥ピ
リジン(20ml)に溶解し、乾燥メタノール(10ml)で処理し、得られた溶液を室温で
2.5時間攪拌した。揮発性物質を減圧下で蒸発させることにより除去し、その残
留物を水(50ml)およびジエチルエーテル(50ml)に分配した。生成物を含有する水
相を水で溶離する逆相クロマトグラフィー(C-18 Sep-pakシリカ)
により精製した。生成物を含有するフラクションをプールし、凍結乾燥し、残留
物を水に溶解し、水で溶離してイオン交換カラム(ダウエックス-50Na+型)を通過
させた。UV(254nm)活性フラクションをプールし、凍結乾燥し、残留物を水で溶
離する逆相クロマトグラフィー(C-18 Sep-pakシリカ)により精製した。生成物を
含有するフラクションをプールし、凍結乾燥して5−ジフェニルメチルウリジン
−5'−(テトラ水素−トリホスフェート)−P3−モノメチルエステルの三ナトリ
ウム塩を白色の粉末(0.07g)として得た。31
P NMR δ(D2O):-7.95(d),-10.0(d),-21.4(t)
MS:(FAB)(+ve):m/e 731(M+H)+
実施例 25
5−ジフェニルメチルウリジン−5'−(テトラ水素−トリホスフェート)−P3−
モノ(n−プロピル)エステルの三ナトリウム塩
(i)実施例24工程(ii)の生成物(5−ジフェニルメチルウリジン−5'−トリホ
スフェートテトラキストリエチルアンモニウム塩)(2.35g)を乾燥ピリジン(50m
l)に溶解し、減圧下で3回濃縮乾固し、次に乾燥ピリジン(50ml)およびトリ−
n−オクチルアミン(1.95ml)に溶解し、再びこれを減圧下で蒸発乾固した。得ら
れたゴム状物を窒素雰囲気下、乾燥1,4−ジオキサン(40ml)中でスラリーにし、
さらに室温で2.5時間攪拌しながらトリ−n−ブチルアミン(1.06ml)およびジ
フェニルホスホクロリデート(0.693ml)で処理した。溶媒を減圧下で蒸発させた
。乾燥ジエチルエーテル(50ml)およびイソヘキサン(150ml)を加え、混合物を
窒素雰囲気下で5分間攪拌した。上澄みをデカントし、残留するゴム状物を乾燥
ピリジン(40ml)に溶解した。
(ii)この溶液を乾燥シリンジにより20ml採取し、窒素下で乾燥n−プロ
パノール(10ml)を含有する丸底フラスコに加えた。混合物を室温でさらに16時
間攪拌し、減圧下で溶媒を除去し、残留物をエーテルおよび水に分配した。水相
を分離し、凍結乾燥した。得られた残留物を水で溶離する逆相クロマトグラフィ
ー(C-18 Sep-pakシリカ)により精製した。生成物を含有するフラクションをプ
ールし、凍結乾燥し、残留物を水に溶解し、水で溶離してイオン交換カラム(ダ
ウエックス-50 Na+型)を通過させた。UV(254nm)活性フラクションをプールし
、凍結乾燥し、残留物を水で溶離する逆相クロマトグラフィー(C-18 Sep-pakシ
リカ)により精製した。生成物を含有するフラクションをプールし、凍結乾燥し
て5−ジフェニルメチルウリジン−5'−(テトラ水素-トリホスフェート)−P3−
モノ(n−プロピル)エステルの三ナトリウム塩を白色の固体(0.09g)として得
た。31
P NMR δ(D2O):-9.40(d),-10.34(d),-21.74(t)
MS:ESI(-ve):691(M-3Na++2H)
実施例 26
5−ジフェニルメチルウリジン−5'−(テトラ水素−トリホスフェート)−P3−
モノ(2−メトキシエチル)エステルの三ナトリウム塩
実施例25の工程(i)の生成物である溶液を乾燥シリンジにより20ml採取し、窒素
下で乾燥2−メトキシエタノール(10ml)を含有する丸底フラスコに加えた。混
合物を室温でさらに16時間攪拌し、減圧下で溶媒を除去し、残留物をエーテルお
よび水に分配した。水相を分離し、凍結乾燥した。得られた残留物を水で溶離す
る逆相クロマトグラフィー(C-18 Sep-pakシリカ)により精製した。生成物を含
有するフラクションをプールし、凍結乾燥し、残留物を水に溶解し、水で溶離し
てイオン交換カラム(ダウエックス-50Na+型)を通過させた。UV(254nm)活性フラ
クションをプールし、凍結乾燥し、残留物を水で溶離する逆相クロマトグラフィ
ー(C-18 Sep-pakシリカ)
により精製した。生成物を含有するフラクションをプールし、凍結乾燥して5−
ジフェニルメチルウリジン−5'−(テトラ水素−トリホスフェート)−P3−モノ
(2−メトキシエチル)エステルの三ナトリウム塩を白色の粉末(0.053g)として
得た。31
P NMR δ(D2O):-9.56(d),-10.23(d),-21.60(t)
MS:ESI(-ve):707(M-3Na++2H)
実施例 27
5−ジフェニルメチルウリジン−5'−(テトラ水素−トリホスフェート)−P3−
モノフェニルメチルエステルの三ナトリウム塩
実施例24工程(ii)の生成物(5−ジフェニルメチルウリジン−5'−トリホスフェ
ートテトラキストリエチルアンモニウム塩)(0.58g)を乾燥ピリジン(30ml)に
溶解し、減圧下で3回濃縮乾固し、次に乾燥ピリジン(30ml)およびトリ−n−オ
クチルアミン(0.48ml)に溶解し、再び減圧下で蒸発乾固した。得られたゴム状
物を窒素雰囲気下、乾燥1,4−ジオキサン(15ml)中でスラリーにし、さらに室
温で2.5時間攪拌しながらトリ−n−ブチルアミン(0.26ml)およびジフェニル
ホスホクロリデート(0.171ml)で処理した。溶媒を減圧下で蒸発させた。乾燥
ジエチルエーテル(50ml)およびイソヘキサン(150ml)を加え、混合物を窒素雰
囲気下で2分間攪拌した。上澄みをデカントし、残留するゴム状物を乾燥ピリジ
ン(15ml)に溶解し、フェニルメチルアルコール(7ml)で処理した。混合物を室
温でさらに16時間攪拌し、減圧下で溶媒を除去し、残留物をエーテルおよび水に
分配した。水相を分離し、凍結乾燥した。得られた残留物を0.1M重炭酸トリエ
チルアンモニウム水溶液で溶離する逆相クロマトグラフィー(C-18 Sep-pakシリ
カ)により精製した。生成物を含有するフラクションをプールし、凍結乾燥し、
残留物を水に溶解し、水で溶離してイオン交換カラム
(ダウエックス-50 Na+型)を通過させた。UV(254nm)活性フラクションをプー
ルし、凍結乾燥し、残留物を水で溶離する逆相クロマトグラフィー(C-18 Sep-p
akシリカ)により精製した。生成物を含有するフラクションをプールし、凍結乾
燥して5−ジフェニルメチルウリジン−5'−(テトラ水素−トリホスフェート)
−P3−モノフェニルメチルエステルの三ナトリウム塩を白色の固体(0.031g)
として得た。31
P NMR δ(D2O):-9.62(d),-10.00(d),-21.44(t)
MS:ESI(ループ):739(M-3Na++2H)
実施例 28
5−ジフェニルメチル−4−チオウリジン−5'−(テトラ水素-トリホスフェート
)−P3−モノメチルエステルの三ナトリウム塩
(i)実施例1工程(i)の生成物(5−(ヒドロキシ−(1,1−ジフェニル)メチ
ル)−2',3',5'−トリス−O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリ
ジン)(6.8g)をジクロロメタン(80ml)およびトリエチルシラン(1.83ml)に溶
解し、トリフルオロ酢酸(1.38ml)で処理した。20分間攪拌した後、溶媒を減圧下
で除去し、トルエンと一緒に3回共沸させることによりすべての残留する溶媒を
除去した。その残留物をジメチルホルムアミド(5ml)に溶解し、イミダゾール
(0.54g)およびt-ブチルジメチルシリルクロライド(0.6g)で処理した。16時
間攪拌した後、混合物を水およびイソヘキサンに分配し、有機相を水で洗浄し、
集め、硫酸マグネシウム上で乾燥した。溶媒を減圧下で除去し、残留物を酢酸エ
チル/イソヘキサン混合物で溶離するフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー
により精製して5−ジフェニルメチル−2',3',5'−トリス−O−((1,1−ジメチ
ルエチル)ジメチルシリル)ウリジンを無色の泡状物(5.94g)として得た。
(ii)工程(i)の生成物(6.9g)を窒素雰囲気下で乾燥ピリジン(180ml)に溶
解し、五硫化リン(10.16g)で処理し、20時間還流した。溶媒を減圧下で除去し
、残留物を飽和重炭酸ナトリウム溶液および酢酸エチルに分配した。有機相を集
め、溶媒を減圧下で除去した。残留物を酢酸エチル/イソヘキサン混合物で溶離
するフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して5−ジフェニルメ
チル−2',3',5'−トリス−O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)−4
−チオウリジンを黄色の泡状物(5.5g)として得た。
MS:ESI+ループ:770(M+1)
(iii)工程(ii)の生成物(5.5g)を室温でテトラヒドロフラン(21.5ml)中の
1Mフッ化テトラ−n−ブチルアンモニウムで処理した。2時間攪拌した後、溶
媒を減圧下で除去し、残留物を酢酸エチル/イソヘキサン混合物で溶離するフラ
ッシュシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して5−ジフェニルメチル−4
−チオウリジンを黄色の固体(1.3g)として得た。
MS:EI:426(M+)
(iv)5−ジフェニルメチル−4−チオウリジン−5'−(テトラ水素−トリホス
フェート)−P3−モノメチルエステルの三ナトリウム塩を実施例24工程(ii)およ
び(iii)の方法に従って工程(iii)の生成物から製造した。31
P NMR δ(D2O):-8.02(d),-10.15(d),-21.39(t)
MS:ESI+ループ:745(M+1)
実施例 29
5−(1,1−ビス(4−メトキシフェニル)メチル)ウリジン−5'−(テト
ラ水素−トリホスフェート)−P3−モノメチルエステルの三アンモニウム塩
(i)5−(ヒドロキシ−1,1−ビス(4−メトキシフェニル)メチル)−2',3',5
'−トリス−O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンを実施例1
工程(i)の方法に従って(ベンゾフェノンの代わりに4,4'−ジメトキシベンゾフ
ェノンを使用して)2',3',5'−トリス−O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチル
シリル)ウリジンから製造した。
MS:FAB:m/e 811(M+H-H2O)+
(ii)工程(i)の生成物(3.8g)をジクロロメタン(75ml)およびトリエチルシ
ラン(0.8ml)に溶解し、トリフルオロ酢酸(3.59ml)で処理した。室温で1時
間攪拌した後、揮発性物質を減圧下で除去し、トルエンと一緒に4回共沸させる
ことによりすべての残留する揮発分を除去した。残留物をテトラヒドロフラン(
15ml)中の1Mフッ化テトラ−n−ブチルアンモニウム溶液で処理した。36時間
攪拌した後、溶媒を減圧下で除去し、残留物を酢酸エチル中の2%メタノールで
溶離するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して5−(1,1−ビス(4−メ
トキシフェニル)メチル)ウリジンを白色の固体(1.4g)として得た。
MS:FAB(+ve):m/e 471(M+H)+
(iii)5−(1,1−ビス(4−メトキシフェニル)メチル)ウリジン−5'−(テ
トラ水素−トリホスフェート)−P3−モノメチルエステルの三アンモニウム塩を
実施例24工程(ii)および(iii)の方法に従って工程(ii)の生成物から製造し、さ
らに0.1%酢酸アンモニウム水溶液中の10%メタノールで溶離する逆相HPLCによ
り精製して白色の固体として得た。31
P NMR δ(D2O):-8.1(d),-10.2(d),-21.6(t);
MS:ESI−ループ:723(M-H)
実施例 30
5−(1,1−ビス(4−メトキシフェニル)メチル)−4−チオウリジン−5'−(
テトラ水素−トリホスフェート)−P3−モノメチルエステルの二アンモニウム塩
(i)実施例29工程(i)の生成物(3.93g)をジクロロメタン(70ml)、トリエ
チルシラン(0.83ml)に溶解し、0℃まで冷却した。混合物を三フッ化ホウ素ジ
エチルエテラート(2.34ml)で少しづつ処理した。30分後、混合物を冷飽和重炭
酸ナトリウム溶液で急冷した。有機相を集め、溶媒を減圧下で蒸発させ、生成物
をトルエンと一緒に共沸させた。残留物をジメチルホルムアミド(20ml)に溶解
し、イミダゾール(1.28g)およびt−ブチルジメチルシリルクロライド(1.43
g)で72時間処理した。反応混合物を水で急冷し、イソヘキサンで3回抽出した
。有機相を水で洗浄し、集め、硫酸マグネシウム上で乾燥し、溶媒を減圧下で蒸
発させて5−(1,1−ビス(4−メトキシフェニル)メチル)−2',3',5'−トリス
−O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンを黄色の油状物(3.9
g)として得た。
MS:FAB(+ve)m/e:813(M+1),FAB(-ve)m/e:811(M-1)
(ii)5−(1,1−ビス(4−メトキシフェニル)メチル)−2',3',5'−トリス−
O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)−4−チオウリジンを実施例28
工程(ii)の方法に従って工程(i)の生成物から黄色の泡状物として製造した。
MS:FAB(-ve)m/e:827(M-1)
(iii)5−(1,1−ビス(4−メトキシフェニル)メチル)−4−チオウリジン
を実施例28工程(iii)の方法に従って工程(ii)の生成物から黄色の固体として製
造した。
MS:APCI:m/e:487(M+1)
(iv)5−(1,1−ビス(4−メトキシフェニル)メチル)−4−チオウリジン−5
'−(テトラ水素−トリホスフェート)−P3−モノメチルエステルの二アンモニ
ウム塩を実施例24工程(ii)および(iii)の方法に従って工程(iii)の生成物から製
造し、0.1%酢酸アンモニウム水溶液中の10%メタノールで溶離する逆相HPLCに
より精製して黄色の固体として得た。31
P NMR δ(D2O):-8.3(d),-10.3(d),-21.4(t)
MS:ESI(-ve)m/e:739(M-H)
実施例 31
5−(1,1−ビス(4−メトキシフェニル)メチル)−4−チオウリジン-5'−(
ジ水素−ホスフェート)−モノメチルエステルのトリ−n−ブチルアンモニウム
塩
最終反応混合物を10〜50%水性メタノールで溶離する逆相HPLCにより精製して実
施例30工程(iv)の生成物から黄色の固体として得た。31
P NMR δ(D2O):2.86(s)
MS:(FAB)(-ve):579(M-1)
実施例 32
5−(9H−フルオレン−9−イル)ウリジン−5'−(テトラ水素−トリホスフェ
ート)−P3−モノメチルエステルの三ナトリウム塩
(i)5−(9−ヒドロキシフルオレン−9−イル)−2',3',5'−トリス−O−
((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンを実施例1工程(i)の方法
に従って(ベンゾフェノンの代わりに9−フルオレノンを使用して)2',3',5'−
トリス−O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンから無色の泡
状物として製造した。
MS:FAB:m/e 854/852(M+Rb)
(ii)工程(i)の生成物(6.56g)をテトラヒドロフラン(28.2ml)中における
フッ化テトラ−n−ブチルアンモニウムの1M溶液で処理し、混合物を室温で16
時間攪拌した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残留物を酢酸エチル中の10%メタノー
ルで溶離するシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製して5−
(9−ヒドロキシフルオレン−9−イル)ウリジンを淡黄色の固体(3.43g)と
して得た。
MS:FAB:m/e 425(M+1)
(iii)工程(ii)の生成物(3.37g)をジクロロメタン(100ml)およびトリエチ
ルシラン(1.39ml)に溶解し、トリフルオロ酢酸(6.23ml)で処理した。混合物
を室温で36時間攪拌した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残留物をトルエンと一緒に
3回共沸させた。その残留物を酢酸エチル中の15%メタノールで溶離するシリカ
ゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製して5−(9H−フルオレン−
9−イル)ウリジンを白色の粉末(1.09g)として得た。
MS:FAB:m/e 409(M+1)
(iv)5−(9H−フルオレン−9−イル)ウリジン−5'−(テトラ水素−トリホ
スフェート)−P3−モノメチルエステルの三ナトリウム塩を実施例24工程(ii)お
よび(iii)の方法に従って工程(iii)の生成物から白色の粉末として製造した。31
P NMR δ(D2O):-8.38(d),-10.46(d),-21.85(t)
MS:ESI−ループ:m/e:661(M-H)
実施例 33
5−(9H−フルオレン−9−イル)−4−チオウリジン−5'−(テトラ水素−ト
リホスフェート)−P3−モノメチルエステルの二ナトリウム塩
(i)5−(9H−フルオレン−9−イル)−2',3',5'−トリス−O−((1,1
−ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンを実施例30工程(i)の方法に従って
実施例32工程(i)の生成物から無色の泡状物として製造し、そのまま次の工程で
使用した。
(ii)5−(9H−フルオレン−9−イル)−2',3',5'−トリス−O−((1,1−ジメ
チルエチル)ジメチルシリル)−4−チオウリジンを実施例28工程(ii)の方法に従
って工程(i)の生成物から黄色の泡状物として製造した。
MS:FAB(-ve):m/e:765(M-1)
(iii)5−(9H−フルオレン−9−イル)−4−チオウリジンを実施例32工程(ii
i)の方法に従って工程(ii)の生成物から黄色の固体として製造した。
MS:EI:424(M+)
(iv)5−(9H−フルオレン−9−イル)−4−チオウリジン−5'−(テトラ水
素−トリホスフェート)−P3−モノメチルエステルの二ナトリウム塩を実施例24
工程(ii)および(iii)の方法に従って工程(iii)の生成物から黄色の粉末として製
造した。31
P NMR δ(D2O):-8.95(dx2),-11.0(d×2),-22.3(tx2);回転異性体
MS:FAB(+ve):745(M+1)
実施例 34
5−(9H−フルオレン−9−イル)−4−チオウリジン−5'−(トリ水素−ジホ
スフェート)−P3−モノメチルエステルの二アンモニウム塩
最終反応混合物を0.1%酢酸アンモニウム水溶液中の10〜50%メタノールで溶離
するHPLCにより精製して実施例33工程(iv)の生成物から黄色の固体として得た。31
P NMR δ(D2O):-8.2(d),-10.1(d)
MS:(FAB)(-ve):597(M-1)
実施例 35
5−(9H−フルオレン−9−イル)−4−チオウリジン−5'−(二水素−リン酸
)−モノメチルエステルのアンモニウム塩
最終反応混合物を0.1%酢酸アンモニウム水溶液中の10〜50%メタノールで溶離
するHPLCにより精製して実施例33工程(iv)の生成物から黄色の固体として得た。31
P NMR δ(D2O):3.08(s),2.75(bs)−回転異性体
MS:FAB(+ve):519(M+1),FAB(-ve):517(M-1)
実施例 36
5−トリフェニルシリルウリジン−5'−(四水素−三リン酸)−P3−モノメチル
エステルの三ナトリウム塩
(i)5−トリフェニルシリル−2',3',5'−トリス−O−((1,1−ジメチルエチ
ル)ジメチルシリル)ウリジンを実施例1工程(i)の方法に従って(ベンゾフェ
ノンの代わりにトリフェニルシリルクロライドを使用して)2',3',5'−トリス−
O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンから無色の泡状物とし
て製造した。
MS:FAB(+ve):845(M+1)
(ii)5−トリフェニルシリルウリジンを実施例28工程(iii)の方法に従って工
程(i)の生成物から製造した。
MS:FAB(+ve):503(M+1)
(iii)5−トリフェニルシリルウリジン−5'−(四水素−三リン酸)−P3−モノ
メチルエステルの三ナトリウム塩を実施例24工程(ii)および(iii)の方法に従っ
て工程(ii)の生成物から白色の粉末として製造した。31
P NMR δ(D2O):-8.12(d),-10.18(d),-21.55(t)
MS:FAB:823(M+1)
実施例 37
5−フェニルチオウリジン−5'−(四水素−三リン酸)−P3−モノメチルエステ
ルの三ナトリウム塩
(i)乾燥トリメチルホスフェート(30ml)中の5−フェニルチオウリジン(2.0
g)(製造についてはTetrahedron Letters,28,(1),87-90(1987年)を参照)
および1,8−ビス(ジメチルアミノ)ナフタレン(1.7g)を窒素雰囲気下で0〜
5℃に冷却した。オキシ塩化リン(0.64ml)を滴加し、得られた混合物を低温で
3時間攪拌し、ビス(トリブチルアンモニウム)ピロホスフェート(50mlの0.5Mジ
メチルホルムアミド溶液)およびトリ−n−ブチルアミン(5.9ml)を加えた。5分
後、反応混合物を重炭酸トリエチルアンモニウム水溶液(300mlの0.2M溶液)の
添加により急冷し、15分間攪拌し、酢酸エチル(100ml)で3回抽出した。水相を
減圧下で濃縮して約80mlにし、残留物をイオン交換クロマトグラフィー(DEAEセ
ファデックス、0〜0.5M重炭酸トリエチルアンモニウム溶液で溶離)により精製
した。5−フェニルチオウリジン−5'−三リン酸のテトラキストリエチルアンモ
ニウム塩を含有するフラクションをプールし、凍結乾燥して無色のゴム状物(1.
6g)を得た。31
P NMR δ(D2O):-4.8(d),-10.0(d),-21.0(t)
(ii)工程(i)の生成物(1.6g)を乾燥ピリジン(30ml)に溶解し、減圧下で3
回濃縮乾固し、乾燥ピリジン(20ml)およびトリ−n−オクチルアミン(1.4ml)に
溶解し、再びこれを減圧下で蒸発乾固した。得られたゴム状物を窒素雰囲気下、
乾燥1,4−ジオキサン(30ml)中でスラリーにし、さらに室温で2.5時間攪拌しなが
らトリ−n−ブチルアミン(0.77ml)およびジフェニルホスホクロリデート(0.49
ml)で処理した。次に、溶媒を減圧下
で蒸発させた。乾燥ジエチルエーテル(50ml)およびイソヘキサン(200ml)を加
え、混合物を窒素雰囲気下で30分間攪拌しながら0℃まで冷却した。上澄みをデ
カントし、得られたゴム状物を1,4−ジオキサン(10ml)に溶解し、減圧下で蒸発
乾固した。得られたゴム状物を窒素雰囲気下で乾燥ピリジン(15ml)に溶解し、乾
燥メタノール(7.5ml)で処理し、得られた溶液を室温で2.5時間攪拌した。次に
、揮発性物質を減圧下で蒸発させることにより除去し、その残留物を水(50ml)
およびジエチルエーテル(50ml)に分配した。生成物を含有する水相を逆相クロ
マトグラフィー(C-18 Sep-pakシリカ、水で溶離)により精製した。生成物を含
有するフラクションをプールし、凍結乾燥し、残留物を水に溶解し、イオン交換
カラム(ダウエックス-50 Na+型)を通過させた。UV(254nm)活性フラクション
をプールし、凍結乾燥し、残留物を逆相クロマトグラフィー(C18 Sep-pakシリカ
、水で溶離)により精製した。生成物を含有するフラクションをプールし、凍結
乾燥して5−フェニルチオウリジン−5'−(四水素−三リン酸)−P3−モノメチ
ルエステルの三ナトリウム塩を白色の粉末(0.3g)として得た。31
P NMR δ(D2O):-8.2(d),-10.2(d),-21.6(t)
MS:m/e 673(M+H)+
実施例 38
5−エチル−4−チオウリジン−5'−(四水素−三リン酸)−P3−モノメチルエス
テルの三ナトリウム塩
(i)ピリジン(18ml)中における5−エチル−2',3',5'−トリス−O−ベンゾ
イルウリジン(0.58g)の溶液に五硫化リン(1.11g)を加え、次に水(1.5ml)
を滴加した。得られた溶液を16時間加熱還流した。室温まで冷却した後、反応混
合物を減圧下で2/3容量まで濃縮し、水(200ml)で
処理した。1時間攪拌した後、固体沈澱物をろ過し、ジクロロメタンに溶解し、
再びろ過した。母液を集め、溶媒を減圧下で除去し、得られた固体を水(20ml)
で3回洗浄することによりろ過した。集めた固体をクロロホルム−メタノール混
合物で溶離するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して5−エチル−2',3
',5'−トリス−O−ベンゾイル−4−チオウリジンを黄色の固体(0.47g)とし
て得た。
MS:m/e 601(M+H)+
(ii)水素化ナトリウム(0.1g)(鉱油中の60%分散液)を窒素雰囲気下、0℃
で乾燥メタノール(50ml)に加えた。工程(i)の生成物(3.0g)を上記の溶液に
加え、全部を2時間還流した。室温まで冷却した後、氷酢酸(0.28ml)を加え、
揮発性物質を減圧下で除去した。残留物を水(20ml)に溶解し、ジエチルエーテ
ル(20ml)で3回抽出した。水相を減圧下で蒸発乾固した。得られた固体をアセ
トンで摩砕し、ろ過して5−エチル−4−チオウリジンを黄色の固体(1.39g)
として得た。
MS:m/e 289(M+H)+
(iii)5−エチル−4−チオウリジン−5'−(四水素−三リン酸)−P3−モノメ
チルエステルの三ナトリウム塩を実施例37工程(i)および(ii)の方法に従って工
程(ii)の生成物から黄色の粉末として製造した。31
P NMR δ(D2O):-8.27(d),-10.44(d),-21.74(t)
MS:m/e 609(M+H)+
実施例 39
5−((4−メトキシ)フェニルチオ)ウリジン−5'−(四水素−三リン酸)−P3−
モノメチルエステルの三ナトリウム塩
(i)乾燥塩化リチウム(1.23g)および二塩化パラジウム(2.55g)の懸濁液
を窒素雰囲気下、乾燥メタノール中で14時間攪拌して暗黄褐色の溶
液を生成した。5−クロロ水銀ウリジン(3.44g)(製造についてはJOC,56,(1
9),5598(1991年)を参照)および(4−メトキシ)フェニルジスルフィド(5.00
g)を加え、混合物を室温でさらに14時間攪拌した。5分間ガスを泡立たせるこ
とにより混合物を硫化水素で飽和させた。生成した沈澱物をセライトを通してろ
過し、さらにメタノールで洗浄した。母液をシリカゲルに吸収させ、ジクロロメ
タン中の10%メタノールで溶離するフラッシュクロマトグラフィーに付し、生成
物フラクションを蒸発させて白色の半固体を得た。これをメタノールに溶解し、
ろ過し、再び溶媒を真空下で除去して5−((4−メトキシ)フェニルチオ)ウ
リジンを白色の固体(2.43g)として得た。
MS:FAB:m/e 383(M+H)+
(ii)5−((4−メトキシ)フェニルチオ)ウリジン−5'−三リン酸のテトラ
キストリエチルアンモニウム塩を実施例37工程(i)の方法に従って工程(i)の生
成物から白色の粉末として製造した。31
P NMR δ(D2O):-6.46(d),-10.17(d),-21.40(t)
(iii)5−((4−メトキシ)フェニルチオ)ウリジン−5'−(四水素−三リン酸)
−P3−モノメチルエステルの三ナトリウム塩を実施例37工程(ii)の方法に従って
工程(ii)の生成物から白色の粉末として製造した。31
P NMR δ(D2O):-8.21(d),-10.26(d),-21.64(t)
MS:m/e 635(M-3Na++2H)
実施例 40
5−((2−フェニル)フェニルチオ)ウリジン−5'−(四水素−三リン酸)−
P3−モノメチルエステルの三ナトリウム塩
(i)窒素雰囲気下、−78℃で乾燥THF(150ml)中における2−ブロモ−ビフェ
ニル(10.6g)の溶液に、滴加ロートを使用して15分間にわたって
ペンタン中におけるt−ブチルリチウムの1.7M溶液(53.5ml)を滴加した。濃い
黄色の溶液を生成した。30分後、冷却浴を取り外して反応混合物を室温にし、5
分間維持した。次に、反応混合物を約−10℃まで冷却し、硫黄固体(1.45g)で
急冷した。混合物をさらに1時間攪拌しながら室温にした。混合物を注意しなが
ら飽和塩化アンモニウム水溶液(100ml)で急冷し、ジエチルエーテルで抽出した
。水相を集め、2M塩酸で酸性にし、ジエチルエーテルで抽出した。有機相を集
め、溶媒を真空下で除去してチオールを無色の油状物(7.8g)として得た。粗製
チオールをジメチルスルホキシド(4ml)に溶解し、室温で24時間、次に60〜80
℃でさらに24時間攪拌した。冷却した混合物をジエチルエーテルおよび1M水酸
化ナトリウム溶液に分配した。有機相を集め、溶媒を真空下で除去した。得られ
た油状物をイソヘキサン中の10%ジエチルエーテルで溶離するシリカゲル上のフ
ラッシュクロマトグラフィーにより精製して2−(フェニル)フェニルジスルフ
ィドを淡黄色のゴム状物(6.9g)として得た。
MS:ESI:m/e 370(M+H)+
(ii)5−((2−フェニル)フェニルチオ)ウリジンを実施例39工程(i)の方法
に従って工程(i)の生成物および5−クロロ水銀ウリジンから無色の固体として
製造した。
MS:FAB(+ve):m/e 429(M+H)+
(iii)5−((2−フェニル)フェニルチオ)ウリジン−5'−(四水素−三リン
酸)−P3−モノメチルエステルの三ナトリウム塩を実施例24工程(ii)および(iii
)の方法に従って工程(ii)の生成物から無色の固体として製造した。31
P NMR δ(D2O):-7.95(d),-10.04(d),-21.24(t)
MS:ESI(ループ):725(M-3H+2Na+)
実施例 41
5−((3−フェニル)フェニルチオ)ウリジン−5'−(四水素−三リン酸)−
P3−モノメチルエステルの三ナトリウム塩
(i)3−(フェニル)フェニルジスルフィドを実施例40工程(i)の方法に従っ
て3−ブロモ−ビフェニルから白色の固体として製造した。
MS:ESI:m/e 370(M+H)+
(ii)5−((3−フェニル)フェニルチオ)ウリジンを実施例40工程(ii)の方法に
従って工程(i)の生成物および5−クロロ水銀ウリジンから無色の固体として製
造した。
MS:FAB(+ve):m/e 429(M+H)+
(iii)5−((3−フェニル)フェニルチオ)ウリジン−5'−(四水素−三リ
ン酸)−P3−モノメチルエステルの三ナトリウム塩を実施例24工程(ii)および(i
ii)の方法に従って工程(ii)の生成物から白色の粉末として製造した。31
P NMR δ(D2O):-8.23(d),-10.21(d),-21.50(t)
MS:ESI(ループ):725(M-3H+2Na+)
実施例 42
5−((4−フェニル)フェニルチオ)ウリジン−5'−(四水素−三リン酸)−
P3−モノメチルエステルの三ナトリウム塩
(i)4−(フェニル)フェニルジスルフィド(J.Chem.Soc.P1:(1),187(1
987年))を実施例40工程(i)の方法に従って4−ブロモ-ビフェニルから白色の
固体として製造した。
MS:ESI:m/e 370(M+H)+
(ii)5−((4−フェニル)フェニルチオ)ウリジンを実施例40工程(ii)
の方法に従って工程(i)の生成物および5−クロロ水銀ウリジンから白色の固体
として製造した。
MS:FAB(-ve):m/e 427(M-H)+
(iii)5−((4−フェニル)フェニルチオ)ウリジン−5'−(四水素−三リ
ン酸)−P3−モノメチルエステルの三ナトリウム塩を実施例24工程(ii)および(i
ii)の方法に従って工程(ii)の生成物から白色の粉末として製造した。31
P NMR δ(D2O):-8.14(d),-10.17(d),-21.57(t)
MS:ESI(ループ):681(M-3Na+-H)
実施例 43
5−(2−ナフチルチオ)ウリジン−5'−(四水素−三リン酸)−P3−モノメチ
ルエステルの三アンモニウム塩
(i)5−(2−ナフチルチオ)ウリジンを実施例40工程(ii)の方法に従って5
−クロロ水銀ウリジンおよび2,2'−ジナフチルジスルフィド(製造についてはSy
nth.Commun.,15,(1),1(1985年)を参照)から製造した。
MS:FAB:m/e 409(M+Li)+
(ii)5−(2−ナフチルチオ)ウリジン−5'−(四水素−三リン酸)−P3−モ
ノメチルエステルの三アンモニウム塩を実施例24工程(ii)および(iii)の方法
に従って工程(i)の生成物から白色の固体として製造し、溶離剤として0.5%酢酸
アンモニウム水溶液中の10〜60%メタノールを使用する逆相HPLCにより精製した
。31
P NMR δ(D2O):-8.19(d),-10.22(d),-21.50(t)
実施例 44
5−((3−フェノキシ)フェニルメチル)−4−チオウリジン−5'−
(四水素−三リン酸)−P3−モノメチルエステルの三ナトリウム塩
(i)5−(ヒドロキシ−((3−フェノキシ)フェニル)メチル)−2',3',5'
−トリス−O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンを実施例1工
程(i)の方法に従って(ベンゾフェノンの代わりに3−フェノキシベンズアルデ
ヒドを使用して)2',3',5'−トリス−O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシ
リル)ウリジンから無色の泡状物として製造した。
MS:ESI(+ve):785(M+1)
(ii)5−((3−フェノキシ)フェニルメチル)−2',3',5'−トリス−O−(
(1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンを実施例40工程(i)の方法に
従って工程(i)の生成物から無色の泡状物として製造した。
MS:ESI(+ve):769(M+1)
(iii)5−((3−フェノキシ)フェニルメチル)−2',3',5'−トリス−O−
((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)−4−チオウリジンを実施例28工程(
ii)の方法に従って工程(ii)の生成物から黄色の泡状物として製造した。
MS:FAB(-ve):783(M-1)
(iv)工程(iii)の生成物(3.5g)をアセトニトリル(70ml)に溶解し、1:1
のフッ化水素酸-ピリジン複合体(20ml)で処理した。3時間後、混合物を飽和炭
酸ナトリウム水溶液(100ml)で急冷し、生成物を酢酸エチルで抽出した。有機相
を集め、硫酸マグネシウム上で乾燥し、溶媒を減圧下で除去した、残留物をクロ
ロホルム−メタノール混合物で溶離するフラッシュシリカゲルクロマトグラフィ
ーにより精製して5−((3−フェノキシ)フェニルメチル)−4−チオウリジ
ンを黄色の粉末(1.5g)として得た。
MS:FAB(+ve):443(M+1),FAB(-ve):441(M-1)
(v)5−((3−フェノキシ)フェニルメチル)−4−チオウリジン−5'−(
四水素−三リン酸)−P3−モノメチルエステルの三ナトリウム塩を実施例24工程
(ii)および(iii)の方法に従って工程(iv)の生成物から黄色の粉末として製造し
た。31
P NMR δ(D2O):-8.16(d),-10.35(d),-21.56(t)
MS:FAB:m/e 763(M+H)+
実施例 45
5−((4−フェノキシ)フェニルメチル)−4−チオウリジン−5'−(四水素
−三リン酸)−P3−モノメチルエステルの三ナトリウム塩
(i)5−(ヒドロキシ−((4−フェノキシ)フェニル)メチル)−2',3',5'
−トリス−O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンを実施例1工
程(i)の方法に従って(ベンゾフェノンの代わりに4−フェノキシベンズアルデ
ヒドを使用して)2',3',5'−トリス−O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリ
ル)ウリジンから無色の泡状物として製造した。
MS:FAB(+ve):883(M+Rb)
(ii)5−((4−フェノキシ)フェニルメチル)−2',3',5'−トリス−O−(
(1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンを実施例28工程(i)の方法に
従って工程(i)の生成物から無色の泡状物として製造した。
MS:FAB(+ve):769(M+1),853(M+Rb)
(iii)5−((4−フェノキシ)フェニルメチル)−2',3',5'−トリス−O−((
1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)−4−チオウリジンを実施例28工程(ii)
の方法に従って工程(ii)の生成物から黄色の泡状物として製造した。
MS:FAB(-ve):783(M-1)
(iv)5−((4−フェノキシ)フェニルメチル)−4−チオウリジンを実施例
30工程(i)の方法に従って工程(iii)の生成物から黄色の固体として製造した。
MS:FAB(+ve):443(M+1)
(v)5−((4−フェノキシ)フェニルメチル)−4−チオウリジン−5'−(
四水素−三リン酸)−P3−モノメチルエステルの三ナトリウム塩を実施例24工程
(ii)および(iii)の方法に従って工程(iv)の生成物から黄色の固体として製造し
た。31
P NMR δ(D2O):-8.0(d),-10.25(d),-21.5(t)
MS:ESI(-ve):m/e 695(M-2Na+2H)
実施例 46
5−((3−フェニルメチルオキシ)フェニルメチル)−4−チオウリジン−5'−(
四水素−三リン酸)-P3−モノメチルエステルの三ナトリウム塩
(i)5−(ヒドロキシ−((3−フェニルメトキシ)フェニル)メチル)−2',3
',5'−トリス−O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンを実施
例1工程(i)の方法に従って(ベンゾフェノンの代わりに3−フェニルメチルオ
キシベンズアルデヒドを使用して)2',3',5'−トリス−O−((1,1−ジメチルエ
チル)ジメチルシリル)ウリジンから無色の泡状物として製造した。
MS:FAB(-ve):797(M-1)
(ii)5−((3−フェニルメトキシ)フェニルメチル)−2',3',5'−トリス−
O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンを実施例30工程(i)の
方法に従って工程(i)の生成物から無色の泡状物として製造した。
MS:FAB(-ve):781(M-1)
(iii)5−((3−フェニルメトキシ)フェニルメチル)−2',3',5'−トリス
−O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)−4−チオウリジンを実施例2
8工程(ii)の方法に従って工程(ii)の生成物から黄色の泡状物として製造した。
MS:FAB(-ve):797(M-1)
(iv)5−((3−フェニルメトキシ)フェニルメチル)−4−チオウリジンを
実施例44工程(iv)の方法に従って工程(iii)の生成物から黄色の固体として製造
した。
MS:ESI:457(M+1)
(v)5−((3−フェニルメトキシ)フェニルメチル)−4−チオウリジン−
5'−(四水素−三リン酸)−P3−モノメチルエステルの三ナトリウム塩を実施例
24工程(ii)および(iii)の方法に従って工程(iv)の生成物から黄色の固体として
製造した。31
P NMR δ(D2O):-8.12(d),-10.33(d),-21.55(t)
MS:FAB(+ve):777(M+1)
実施例 47
5−((4−フェニルメトキシ)フェニルメチル)−4−チオウリジン-5'−(四
水素−三リン酸)−P3−モノメチルエステルの三ナトリウム塩
(i)5−(ヒドロキシ−((4−フェニルメトキシ)フェニル)メチル)−2'
,3',5'−トリス−O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンを実
施例1工程(i)の方法に従って(ベンゾフェノンの代わりに4−フェニルメチル
オキシベンズアルデヒドを使用して)2',3',5'−トリス−O−((1,1−ジメチ
ルエチル)ジメチルシリル)ウリジンから無色の泡状物として製造した。
MS:FAB(+ve):883(M+Rb)
(ii)5−((4−フェニルメトキシ)フェニルメチル)−2',3',5'−トリス−
O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンを実施例28工程(i)の
方法に従って工程(i)の生成物から無色の泡状物として製造した。
MS:FAB(+ve):769(M+1),853(M+Rb)
(iii)5−((4−フェニルメトキシ)フェニルメチル)−2',3',5'−トリス−
O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)−4−チオウリジンを実施例28
工程(ii)の方法に従って工程(ii)の生成物から黄色の泡状物として製造した。
MS:FAB(-ve):797(M-1)
(iv)5−((4−フェニルメトキシ)フェニルメチル)−4−チオウリジンを
実施例30工程(ii)の方法に従って工程(ii)の生成物から黄色の固体として製造し
た。
MS:FAB(+ve):457(M+1)
(v)5−((4−フェニルメチルオキシ)フェニルメチル)−4−チオウリジ
ン−5'−(四水素−三リン酸)−P3−モノメチルエステルの三ナトリウム塩を実
施例24工程(ii)および(iii)の方法に従って工程(iv)の生成物から黄色の固体と
して製造した。31
P NMR δ(D2O):-8.0(d),-10.15(d),-21.5(t)
MS:ESI(-ve):709(M-2Na+2H)
実施例 48
5−(4−(1,1−ジメチルエチル)フェニルメチル)−4−チオウリジン−5'−(
四水素−三リン酸)−P3−モノメチルエステルの三ナトリウム塩
(i)5−((4−(1,1−ジメチルエチル)フェニル)ヒドロキシメチル)
−2',3',5'−トリス−O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジン
を実施例1工程(i)の方法に従って(ベンゾフェノンの代わりに4−(1,1−ジメ
チルエチル)ベンズアルデヒドを使用して)2',3',5'−トリス−O−((1,1−ジ
メチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンから無色の泡状物として製造した。
(ii)5−(4−(1,1−ジメチルエチル)フェニルメチル)−2',3',5'−トリス
−O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンを実施例30工程(i)
の方法に従って工程(i)の生成物から製造した。
(iii)5−(4−(1,1−ジメチルエチル)フェニルメチル)−2',3',5'−トリ
ス−O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)−4−チオウリジンを実施
例28工程(ii)の方法に従って工程(ii)の生成物から製造した。
(iv)5−(4−(1,1−ジメチルエチル)フェニルメチル)−4−チオウリジ
ンを実施例28工程(iii)の方法に従って工程(iii)の生成物から製造した。(v)5−(4−(1,1−ジメチルエチル)フェニルメチル)−4−チオウリジン
−5'−(四水素−三リン酸)−P3−モノメチルエステルの三ナトリウム塩を実施
例24工程(ii)および(iii)の方法に従って工程(iv)の生成物から黄色の固体とし
て製造した。31
P NMR δ(D2O):-8.3(d),-10.7(d),-21.76(t)
MS:ESI−ループ:659
実施例 49
5−(4−(1,1−ジメチルエチル)フェニルメチル)−4−チオウリジン−5'−
(二水素−リン酸)モノメチルエステルのナトリウム塩
最終反応混合物を1%酢酸アンモニウム水溶液中の10〜50%メタノールを使用
する逆相HPLCにより精製して実施例48工程(v)の生成物から黄色の固体として得
た。31
P NMR δ(D2O):3.077(s)
MS:FAB(+ve):523(M+1)
実施例 50
5−((3−メトキシ−4−フェニルメチルオキシ)フェニルメチル)−4−チ
オウリジン−5'−(四水素−三リン酸)−P3−モノメチルエステルの三ナトリウ
ム塩
(i)5−(ヒドロキシ−((3−メトキシ−4−フェニルメトキシ)フェニル
)メチル)−2',3',5'−トリス−O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル
)ウリジンを実施例1工程(i)の方法に従って(ベンゾフェノンの代わりに3−
メトキシ−4−フェニルメチルオキシベンズアルデヒドを使用して)2',3',5'−
トリス−O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンから無色の泡
状物として製造した。
(ii)5−((3−メトキシ−4−フェニルメトキシ)フェニルメチル)−2',3
',5'−トリス−O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)ウリジンを実施
例28工程(i)の方法に従って工程(i)の生成物から製造した。
(iii)5−((3−メトキシ−4−フェニルメトキシ)フェニルメチル)−2',
3',5'−トリス−O−((1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリル)−4−チオウリ
ジンを実施例28工程(ii)の方法に従って工程(ii)の生成物から製造した。
(iv)5−((3−メトキシ−4−フェニルメトキシ)フェニルメチル)−4−
チオウリジンを実施例28工程(iii)の方法に従って工程(iii)の生成物から製造し
た。(v)5−((3−メトキシ−4−フェニルメトキシ)フェニルメチル)−4−
チオウリジン−5'−(四水素−三リン酸)−P3−モノメチルエステルの三ナトリ
ウム塩を実施例24工程(ii)および(iii)の方法に従って工程(iv)の生成物から製
造した。31
P NMR δ(D2O):-8.24(d),-10.45(d),-21.7(t)
MS:FAB(+ve):807(M+1)
実施例 51
5−((3−メトキシ−4−フェニルメトキシ)フェニルメチル)−4−チオウ
リジン−5'−(三水素−二リン酸)−P2−モノメチルエステルの二ナトリウム塩
1%酢酸アンモニウム水溶液中の10〜50%メタノールを使用する逆相HPLC、次に
アニオン交換クロマトグラフィー(ダウエックス−50 Na+型を使用)により精製
し、得られた水溶液を凍結乾燥して実施例50工程(v)の生成物から黄色の固体と
して製造した。31
P NMR δ(D2O):-8.15(d),-10.2(d)
薬理データ
試験例A
次の試験例により、本発明の化合物がどの程度P2−プリ/セプタ−7−TM G
−タンパク質結合受容体に結合するかを測定するために使用されるアッセイを説
明する。本アッセイでは、HL60細胞cDNAから単離し、次に(Hendersonらの「ウ
シP2Y受容体のクローニングおよび特性決定」、212,2,648-656(1995年);Parr
らのProc.Natl.Acad.Sci.USA,91,3275-3279(1994年)およびProc.Natl
.Acad.Sci.USA,91,13067(1994年)に記載の方法を使用して)Jurkat細胞
系に安定してトランスフェクションしたヒトP2Y2受容体クローンを使用した。ク
ローン受容体は自分自身の内因性ヌクレオチド受容体を有しない細胞系において
細胞内カルシウムの増加を媒介する。導入したJurkat細胞を4%熱失活ウシ血清
、2%ペニシリン/ストレプトマイシンおよび1%グルタミンを含有するRPMI中
で約1×105〜10×105細胞/mlの濃度に維持した。細胞を5%CO2を含む空気の
雰囲気下、37℃でインキュベートした。
細胞を1000rpmで5分間回転させ、そして125mMのNaCl、5mMのKCl、1mMのMgC
l、1.5mMのCaCl2、25mMのHEPES、5mMのグルコースおよび1mg/mlのウシ血清ア
ルブミンを含有するpHが7.3の基礎塩溶液(BSS:10ml)中で再び懸濁した。細胞の
濃度はテクニコン細胞計数器を使用して測定した。0.75×108〜1×108の細胞を
回転させ、BSS中で再び懸濁して3.3×107細胞/mlの濃度とし、17μMのFluo-3AM
または17μMのFura-2AMと一緒に37℃
で35分間激しく振とうしながらインキュベートした。本発明の化合物のケイ光お
よび吸収特性に依存する染料を使用した。一般にQ'がS原子でる式(I)の化合
物の場合はFluo-3AMを使用し、Q'がO原子である化合物の場合はfluo-3AMまたは
Fura-2AMの何れかを使用した。細胞を再び回転させ同量のBSSで1回洗浄し、BSS
中で再び懸濁して試験可能な1×106細胞/mlの濃度とした。
Fluo-3AMを染料として使用した場合、細胞溶液を試験前約30分間室温で放置し
て回収した。Fura-2AM負荷細胞を約10mlのアリコートに分割し、試験前10分間37
℃に加温した。
カルシウム反応はSPEX FluomaxにおいてFluo-3AM負荷細胞の場合は室温で508n
mの励起波長および525nmの発光波長を使用し、またFura-2AM負荷細胞の場合は34
0/380nmの励起波長および510nmの発光波長を使用して測定した。各キュベット
に2mlの細胞を入れ、試験の間ずっと高速度で撹拌した。基底のケイ光を5秒間
測定してから試験化合物の10-2〜10-6M水溶液(20μl)を細胞の2ml溶液に加
えた。トリトン−X−100(68μl、10%溶液)、次にEGTA(180μl、0.5M溶液)を
加えることにより反応を検量した。各化合物についてその反応をUTPと比較した
。
例示した化合物は4.0より大きいpA2値を有す。
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フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
A61P 9/10 101 A61P 9/10 101
11/06 11/06
17/06 17/06
19/02 19/02
29/00 29/00
35/00 35/00
43/00 111 43/00 111
C07H 19/067 C07H 19/067
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L
U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF
,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,
SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,LS,M
W,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY
,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM
,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,
CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,E
S,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HU,ID
,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,
LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,M
G,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT
,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,
TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ,V
N,YU,ZW
(72)発明者 トム,スティーヴン
イギリス国レスターシア州エル・イー11
5アール・エイチ.ラフバラ.ベイクウェ
ルロード.アストラ チャーンウッド