JP2001518563A - 電解槽内で自発の電気化学的侵蝕作用を用いて材料を選択的に除去するための方法 - Google Patents

電解槽内で自発の電気化学的侵蝕作用を用いて材料を選択的に除去するための方法

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Abstract

(57)【要約】 所与の化学物質からなる材料が、電解槽(62)に構造体の一部を浸漬することにより構造体から選択的に電気化学的に除去される。構造体の一定部分の特性は、構造体の任意の部分に外部電位をかけることなく、不要な材料の除去を電解槽内で行うことができるような電気化学的還元半電池電位を有するように選択される。電解槽(62)は、選択的に除去される化学物質からなる材料に対して固有の侵蝕性を有するか、或いは固有の非侵蝕性を有する液体を用いて実現することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 関連特許出願の相互参照 本発明は1998年6月29日出願のKnall等による国際特許出願PCT/U S98/12801に関連し、その内容は参照して本明細書の一部としており、
ここでは更に繰り返さない。
【0002】 発明の分野 本発明は、特にその構造体が、一般にフラットパネルタイプの陰極線管(「C
RT」)ディスプレイのような製品に適したカソードと呼ばれる電子放出デバイ
スである場合に、同じ種類の材料からなる所望の部分を除去することなく、部分
的に完成した構造体から材料の不要な部分を除去することに関する。
【0003】 背景技術 電界放出カソード(或いはフィールドエミッタ)は、十分な強度の電界をかけ
られると電子を放出する一群の電子放出素子を含む。電子放出素子は典型的には
エミッタ電極のパターン形成層の上側に配置される。ゲート制御フィールドエミ
ッタでは、パターン形成ゲート層が典型的には電子放出素子の位置においてパタ
ーン形成エミッタ層の上層をなしている。各電子放出素子は、ゲート層の開口部
を介して露出する。ゲート層の選択した部分とエミッタ層の選択した部分との間
に適当な電圧がかかる際に、2つの選択した部分の交差部でゲート層が電子放出
素子から電子を抽出する。
【0004】 電子放出素子は多くの場合円錐形である。図面を参照すると、図1a−図1d
は、例えばSpindt等による米国特許第5,559,389号に開示されるフラッ
トパネルCRT用のゲート制御フィールドエミッタにおいて円錐形の電子放出素
子を形成するための従来の技術を示す。図1aに示される段階では、部分的に完
成したフィールドエミッタが基板20と、エミッタ電極層22と、誘電体層24
と、ゲート層26とを備えている。ゲート開口部28がゲート層26を通って延
在する。対応する誘電体開口部30が誘電体層24を通って延在する。
【0005】 グレージング角による堆積手順を用いて、リフトオフ層32が図1bに示され
るようにゲート層26の上側に形成される。エミッタ材料がその構造体の上側及
び誘電体開口部30の内部に堆積されるが、それはエミッタ材料がアパーチャを
通り開口部30に入り、アパーチャが徐々に閉じるように行われる。その結果概
ね円錐形の電子放出素子34Aが複合開口部28/30内に形成される。図1c
を参照されたい。余剰エミッタ材料からなる層34Bは同時にゲート層26の上
側に形成される。その後リフトオフ層32が除去され、余剰エミッタ材料層34
Bが隔離される。図1dはその結果得られた構造体を示す。
【0006】 余剰エミッタ材料層34Bを除去するためにリフトオフ層32を用いる方法は
、種々の理由のため不都合がある。リフトオフ材料の一部が、ゲート層26の側
面縁部に沿って一定量蓄積する。これはエミッタ材料が最初に堆積するために通
る開口部の大きさを小さくし、電子放出素子34Aを小さくするのを難しくする
。フィールドエミッタの横方向面積が拡大するとリフトオフ層32のグレージン
グ角による堆積は徐々に難しくなり、その結果フィールドエミッタ面積を拡大す
る場合の障害となる。
【0007】 リフトオフ材料の堆積は、リフトオフ材料がエミッタ層22上に蓄積して、コ
ーン34Aが余剰層34Bの剥離中に同時に剥離されることのないように慎重に
行われなければならない。層34Bはリフトオフ層32を除去する結果として除
去されるため、除去されたエミッタ材料の分子がフィールドエミッタを汚染する
ようになる。さらにリフトオフ材料の堆積は製造時間がかかりそれゆえ製造コス
トも上昇する。
【0008】 WilshawによるPCT特許出願WO96/06443は、各電子放出素子が柱 体上に配置されたモリブデン製コーンからなるゲート制御フィールドエミッタを
製造するためのプロセスを開示する。電子放出素子は下側金属層上に形成される
。Wilshawの特許出願では、ゲート層の開口部を通してモリブデンを堆積中にゲ ート層上に蓄積される余剰モリブデンからなる層を電気化学的に除去し、電子放
出素子の円錐形部分を形成するために、水性電解液を用いて、ニオブ製ゲート層
に2−4Vの外部電位をかける。
【0009】 Wilshawによる特許出願では、余剰モリブデンを電気化学的に除去する直前に 、下側金属層を除去する。その結果Wilshawによる電子放出素子は、余剰エミッ タ材料の除去中に互いから電気的に絶縁される。ある電子放出素子の一部は除去
過程中に余剰モリブデンに短絡されるため、Wilshawによる特許出願は短絡して いない電子放出素子を保護するために絶縁する必要がある。絶縁しない場合には
、電子放出素子が背面金属層及び短絡した素子を通して余剰モリブデンに短絡さ
れ、その結果余剰モリブデンを除去する際に電気化学的に侵蝕されてしまう。最
終的に、Wilshawの特許出願は電子放出素子の底面上に抵抗層を、また抵抗層上 にエミッタ電極の層を形成する。
【0010】 Wilshawの電気化学的除去技術は、余剰エミッタ材料からなる層を除去する間 にリフトオフ層を用いる必要がない。しかしながら余剰モリブデンを除去する前
に背面金属層を除去し、その後電気化学的除去を終了した後にエミッタ電極を形
成するために、時間がかかり、いくつかの複雑なプロセスを必要とする。ゲート
層に外部電位を加える過程はゲート層への電気的な接続を行う過程を含み、それ
によりさらに製造時間及び複雑さが増すことになる。少なくとも部分的に円錐形
をなす電子放出素子を有するゲート制御フィールドエミッタを製造する際に、Wi
lshawの特許出願における製造時の効率低下を招くことなく、或いはリフトオフ 層を含むことにより製造を複雑にすることなく余剰エミッタ材料を含む層を除去
することが望まれる。
【0011】 発明の概要 本発明は、所与の化学物質からなる材料をある構造体から選択的に除去するた
めに時間効率のよい電気化学的手順を提供する。除去作業は電解槽において行わ
れる。その構造体のある一定部分の特性は、その構造体の任意の部分に外部電位
を加えることなく主要な材料の除去を電解槽内で行えるようにする電気化学的還
元半電池電位を有するように選択される。このようにして除去作業は電気化学的
侵蝕作用により自発的に行われる。外部電位をかける必要がないため、外部電位
をかけるための電気的接続を形成する必要がない。従って除去作業は短時間で行
うことができる。
【0012】 外部電位をかけずにすむことにより、電気化学的除去作業中に外部電位を受け
取ることができるようにその構造体を設計する必要もない。それゆえ設計上の制
約が排除される。また電解槽を与える装置は、その構造体に外部電位をかけるこ
とができるように構成する必要はない。本発明では実質的に簡略化することがで
きる。
【0013】 本発明の選択的除去作業はリフトオフ層を用いることなく実行される。余剰エ
ミッタ材料が電子放出デバイスの電子放出素子形成中に構造体上に蓄積する場合
に、本発明の手順は余剰エミッタ材料を除去するために用いることができる。そ
の結果実際に、本発明は余剰エミッタ材料を除去するための従来のリフトオフ及
び電気化学的除去技術の欠点を解決する。
【0014】 電解槽は2つの基本的な方法において実現することができる。第1に、電解槽
は選択的に除去される種類の材料に固有の侵蝕性がある(すなわち固有に著しく
侵蝕する)液体で形成することができる。第2に、電解槽は選択的に除去される
種類の材料に対して固有に侵蝕性のない(すなわち固有に著しくは侵蝕しない)
液体で形成することができる。電解槽の両方の実施形態を満足するように所定の
基準に従って還元半電池電位が選択される。侵蝕性の電解槽の実施形態に対する
基準は、非侵蝕性の電解槽に対する実施形態の基準とは適当に異なる。
【0015】 選択的に除去されるタイプの材料に対して、電解槽が固有の侵蝕性を有する場
合、本発明の原理を用いて、残す必要がある部分を除去するのを防ぎ、残りの部
分を電解槽に溶解して除去する。詳細には、主材料を含む電気的に非絶縁性の主
構成要素が、1つ以上の電気的に非絶縁性の付加的な構成要素に電気的に結合さ
れる初期構造体が設けられる。各付加構成要素は、主材料とは異なる付加材料を
含む。さらに初期構造体は同様に主材料を含む電気的に非絶縁性の主領域を含む
。主領域は主構成要素及び付加構成要素とは電気的に結合していない。
【0016】 主領域の主材料は、主構成要素の主材料部分を著しく除去することなく構造体
から少なくとも部分的に除去されることになる。本発明に従ってこれを実現する
ために、主材料及び付加材料は、主領域の主材料の少なくとも一部を除去するた
めに、主材料に固有の侵蝕性を有する電解槽に浸漬される。主材料及び付加材料
を適切に選択することにより、各付加構成要素の付加材料が主構成要素の主材料
より電解槽内で十分に低い還元半電池電位になり、主構成要素の主材料が電解槽
において著しく侵蝕されるのを防ぐ。従って主構成要素の主材料は、主領域の主
材料が少なくとも部分的に除去されても適所に残される。
【0017】 選択的に除去されるタイプの材料に対して、電解槽が固有の非侵蝕性を有する
場合には概ね逆の状況が生じる。この場合には、本発明の原理を用いて、除去さ
れるべき部分が電解槽に溶解して除去されることができ、一方残りの部分は影響
を受けずそのまま残される。詳細には、主材料を含む電気的に非絶縁性の主領域
が1つ以上のさらに別の領域に電気的に結合されている初期構造体が設けられる
。そのさらに別の領域は主材料とは異なるさらに別の材料を含む。さらに初期構
造体は主材料を含む電気的に非絶縁性の主構成要素を含む。主構成要素は主領域
及びそのさらに別の領域と実質的に電気的に結合されていない。
【0018】 再び主領域の主材料が、主構成要素の主材料部分を著しく除去することなく少
なくとも部分的に除去されることになる。しかしながらこの場合は上記の場合と
は異なり、ここでさらに別の各領域は、上記の場合のように各付加構成要素が残
される材料に電気的に結合されるのではなく、除去されるはずの材料に電気的に
結合される。本発明のこの実施形態に従って、主領域の主材料を少なくとも部分
的に除去するために、主材料及びさらに別の材料は、主材料に対して固有の侵蝕
性を持たない電解槽に浸漬され、その結果主構成要素の主材料は電解槽によりほ
とんど影響を受けない。主材料及びさらに別の材料を適切に選択することにより
、主領域の主材料は、さらに別の領域のさらに別の材料より十分に大きな還元半
電池電位になり、主領域の主材料の少なくとも一部が除去される。
【0019】 電解槽の両実施形態では、主材料は典型的には金属である。同様に各付加材料
或いはさらに別の材料も典型的には金属である。
【0020】 本発明の電気化学的除去技術は、材料が選択的に除去される構造体の任意の部
分に外部電位をかけることなく実行することができるため、本発明により、(a
)構造体の設計が実質的に簡単になり、(b)同様に電解槽を与える装置も簡単
になり、さらに(c)除去作業が短時間で実行可能である。従って本発明は従来
技術より非常に優れた進歩性を提供する。
【0021】 好適な実施例の説明 図面及び好適な実施例の説明において、同様の参照符号が、同一或いは非常に
類似の構成要素を表すために用いられる。
【0022】 本発明は、ゲート制御フィールドエミッタカソード用の電子放出素子を作製す
る際に、余剰エミッタ材料を除去するために自発の電気化学的侵蝕作用を利用す
る。そのような各フィールドエミッタは平画面テレビ或いはパーソナルコンピュ
ータ、ラップトップコンピュータ又はワークステーション用のフラットパネルビ
デオモニタのようなフラットパネルディスプレイの陰極線管においてフェースプ
レート上の燐光体領域を励起するのに適している。
【0023】 以下の説明では、用語「電気的に絶縁性」或いは「誘電性」は、1010Ω・c
mより大きな抵抗率を有する材料に概ね当てはまる。従って用語「電気的に非絶
縁性」は、1010Ω・cm以下の抵抗率を有する材料のことである。電気的に非
絶縁性の材料は、(a)抵抗率が1Ω・cm未満の導電性材料と、(b)抵抗率
が1Ω・cmから1010Ω・cmの範囲にある電気的抵抗性材料とに分けられる
。これらの分類は1V/μm以下の電界強度において判定される。
【0024】 導電性材料(或いは電気導体)の例としては、金属、金属合金、金属半導体化
合物(例えば金属シリサイド)及び金属半導体共晶体がある。また導電性材料は
、中レベル或いは高レベルにドープされた(n型或いはp型)半導体を含む。電
気的に抵抗性の材料は、真性半導体及び低レベルにドープされた(n型或いはp
型)半導体を含む。さらに電気的に抵抗性の材料の例としては、サーメット(金
属粒子を埋め込んだセラミック)のような金属絶縁体複合物、(b)グラファイ
ト、アモルファスカーボン及び改質された(例えばドーピング或いはレーザ改質
された)ダイヤモンドのような炭素の形態、(c)シリコン−炭素−窒素のよう
なシリコン−炭素化合物がある。
【0025】 図2a−図2c(集合的に「図2」)は、フィールドエミッタカソードのよう
なデバイスの製造中に選択的に材料を除去するために本発明の教示を用いるプロ
セスの流れを示す。図2に示される構造体の形状は、本プロセスの流れの主な特
徴を示すために模式的に示されている。本発明に従ってフィールドエミッタが製
造される際に生じるより現実的な構造体の図は、図5a及び図5bに関連して以
降に示される。また本発明の教示を適用する際に生じる種々の組み合わせ及び変
更を例示するために、図2に示される構造体は、フィールドエミッタの製造する
際に実際には利用されない場合もある構成要素並びにまた領域を含む。
【0026】 図2aを参照すると、本発明に従って選択的に材料を除去するための最初の段
階は、多数の類似の形状、類似の大きさを有する主電気的非絶縁性構成要素C1
、付加的な電気的非絶縁性構成要素C2、主電気的非絶縁性領域R1及びさらに
別の電気的非絶縁性領域R2を含む構造体を形成することである。最初に図2a
の下側付近では、付加的な構成要素C2は通常フィールドエミッタの複数のエミ
ッタ電極の1つである。構成要素C2は電気的に絶縁性の基板40の上側に配置
される。フィールドエミッタでは、基板40は典型的にはガラス或いはセラミッ
クスからなる。中間誘電体層42は、フィールドエミッタにおいては通常酸化シ
リコン或いは窒化シリコンからなり、構成要素C2の上側に配置される。
【0027】 主構成要素C1は通常フィールドエミッタの電子放出素子を構成する。電子放
出素子は典型的には、図2aの構成要素C1の円錐形状により示されるように円
錐形であるが、他の形状を取ることも可能である。構成要素C1は、誘電体層4
2を通って延在する各開口部44に配置され、構成要素C2に電気的に結合され
る。この電気的結合は、電気的非絶縁性の結合構成要素CC1を介して行われる
。フィールドエミッタでは、結合構成要素CC1は通常高抵抗率を有する抵抗性
層である。別法では、構成要素C1は構成要素C2と直結することができる。こ
の場合には結合構成要素CC1は通常存在しない。
【0028】 さらに別の領域R2は誘電体層42の上側に配置される。構成要素C1の上側
は、それぞれ領域R2を通って延在する開口部46内に延在する。各開口部46
及び下側をなす開口部44の1つはともに構成要素C1の1つを横方向に包囲す
る複合開口部44/46を形成する。フィールドエミッタでは、領域R2は、構
成要素C1で実現される電子放出素子からの電子の抽出を制御するパターン形成
ゲート層の一部である。主領域R1は、開口部46及び構成要素C1の上側にあ
る領域R2の上側に配置される。フィールドエミッタでは領域R1は、電子放出
素子として構成要素C1を作製中に、領域R2上に蓄積する余剰エミッタ材料か
らなる層である。領域R1及びR2はそれぞれ構成要素C1、C2及びCC1か
ら離隔し、電気的に結合されていないことが重要である。
【0029】 上記構成要素及び領域に加えて、初期構造体は、構成要素C2に電気的に結合
される付加的な電気的非絶縁性構成要素C3も含む。フィールドエミッタ内に付
加構成要素C3が存在する場合には、構成要素C3は通常、構成要素C2で実現
されるエミッタ電極に対するエミッタコンタクトパッドとして機能する。図2a
は、電気的非絶縁性構成要素CC2を介して構成要素C2に電気的に結合される
構成要素C3を示す。この場合には、電気的絶縁性材料からなる層48は通常、
結合構成要素CC2の構成要素C2或いはC3と接触していない部分を包囲する
。結合構成要素CC2は存在しない場合もある。その場合には構成要素C3は構
成要素C2と直結する。構成要素C3及びCC2は領域R1及びR2とは電気的
に結合されていない。
【0030】 初期構造体は、領域R2に電気的に結合されるさらに別の電気的非絶縁性領域
R3を有することができる。さらに別の領域R3がフィールドエミッタ内に存在
する場合には、領域R3は通常、構成要素C2で実現されるフィールドエミッタ
に概ね垂直に延在する複合制御電極R2/R3を形成するために領域R2の1つ
以上の部分と結合する主制御電極である。図2は、電気的非絶縁性結合領域CR
1を介して領域R2に電気的に接続される領域R3を示す。電気的に非絶縁性の
材料からなる層50は、結合領域CR2の領域R2或いはR3と接触していない
部分を包囲する。結合領域CR3は領域R3が領域R2と直結する場合には不要
である。
【0031】 また初期構造体は領域R3に電気的に接続されるさらに別の電気的非絶縁性領
域R4を有する場合がある。さらに別の領域R4がフィールドエミッタ内に存在
する場合には、領域R4は通常、複合制御電極として実現される領域R2及びR
3に対する制御コンタクトパッドとして機能する。図2aは、電気的非絶縁性結
合領域CR2を介して領域R3に電気的に結合される領域R4を示す。電気的に
非絶縁性の材料からなる層52は通常、結合領域CR2の領域R3或いはR4と
接触していない部分を包囲する。結合領域CR2は存在しない場合もある。その
場合領域R4は領域R3と直結する。領域R3、R4、CR1及びCR2は構成
要素C1、C2、CC1及びCC2とは電気的に結合していない。
【0032】 主領域R1と、主要構成要素C1の全部分は、電気的に非絶縁性の主材料M1
を含む。主材料M1は通常領域R1の主成分であり、典型的には領域R1の概ね
全てを形成する。同じことが構成要素C1にも当てはまる。しかしながら領域R
1は材料M1と異なる1つ以上の材料を含む場合もある。その場合には、材料M
1は領域R1の外側表面の一部分に沿って存在する。再び同じことが構成要素C
1にも当てはまる。以下に説明するように、本発明の電気化学的な教示を利用し
て、その構成要素が領域R1及びR2から電気的に絶縁されているという条件で
、構成要素C1の著しい多くの部分を除去することなく、領域R1の材料M1(
従って領域R1の全て或いは概ね全ての部分)を除去する。
【0033】 さらに別の領域R2は主材料M1と異なるさらに別の電気的非絶縁性材料MR
2で概ね形成される。詳細には領域R2は通常材料M1を含まない。
【0034】 付加的な構成要素C2は概ね電気的非絶縁性の付加的な材料MC2からなる。
材料MC2は材料M1及びMR2とは通常異なる。それにも係わらず、構成要素
C3の成分及び領域R1の材料M1を除去するために用いられる特定の電気化学
的手順を含む種々の要因により、材料MC2は材料M1と同じ、或いは概ね同じ
であることもできる。
【0035】 付加的な構成要素C3は概ね付加的な電気的非絶縁性材料MC3で形成される
。特に材料MC2が主材料M1と同じか、或いは概ね同じである場合には、付加
的な材料MC3は通常付加的な材料MC2とは異なる。何れの場合においても、
材料MC3は材料M1とは異なる。
【0036】 さらに別の領域R3及びR4はそれぞれ概ね、さらに別の電気的非絶縁性材料
MR3及びMR4からなる。さらに別の材料MR3及びMR4はそれぞれ主材料
M1と異なる。また特に材料MR3が材料MR2と同じか、或いは概ね同じであ
る場合には、材料MR4は材料MR3とは異なる。さらに材料MR3及びMR4
はそれぞれ材料MC2及びMC3とは異なる。詳細には、材料MR4及びMC3
は通常互いに異なる材料である。
【0037】 材料M1、MC2、MC3及びMR2−MR4はそれぞれ通常金属、金属合金
或いは金属の組み合わせである。ある場合には材料M1、MC1、MC2及びM
R2−MR4のあるものは更に、或いは別に、金属半導体化合物、金属半導体共
晶体及び高レベルにドープした半導体のような他の導電性材料で形成することが
できる。
【0038】 主領域R1は通常、適切な電解槽にその構造体を浸漬することにより図2aの
構造体から除去されるため、結合材料CC1を形成する抵抗材料は概ね電気化学
的に不活性であり、電解槽において可溶性の化学種を生成することはない。詳細
には、電解槽内の結合材料CC1の材料の電気化学的な交換電流密度は、電解槽
内の主領域R1の材料M1の電気化学的交換電流密度及び電解槽内の主構成要素
C1の材料M1の電気化学的交換電流密度に比べて不十分である(すなわち無視
できる)。結果として、結合構成要素CC1の電気化学的交換電流は小さいので
、領域R1を除去するのにかかる時間中に実質的に構成要素CC1は電解槽内に
溶解することはないか、或いはそうでない場合には領域R1の除去に影響を与え
ることはない。構成要素CC1は概ね完全に分極可能な材料からなる。フィール
ドエミッタでは、構成要素CC1の抵抗材料は典型的にはサーメット或いはシリ
コン−炭素−窒素化合物からなる。
【0039】 結合構成要素CC2、CR1及びCR2はそれぞれ典型的には金属或いは金属
の組み合わせからなる。絶縁層46、48及び50は、それぞれ構成要素CC2
、CR1及びCR2を電解槽から完全に分離するために電気的に絶縁性の材料か
らなる。このために、酸化物が所望の絶縁を与らるなら、絶縁層46は典型的に
は構成要素CC2を構成する金属の酸化物で形成することができる。別法では、
絶縁層46は個別の電気的に絶縁性の膜である。同じことが、構成要素CR1及
びCR2に対するそれぞれ絶縁性層48及び50にも当てはまる。
【0040】 図2aの初期構造体は種々の方法で形成することができる。構成要素C1が概
ね円錐形をなす典型的なフィールドエミッタの例は、構成要素C1を形成するた
めに材料M1を蒸着中に余剰エミッタ材料の層として領域R1が蓄積する場合で
ある図5a及び図5bとともに後に示される。その際構成要素C1の円錐形に対
応する円錐形の窪み(図2aには示されない)が領域R1の下側表面に沿って存
在する。何れの場合でも、そのプロセスの次のステップは、領域R1及びR2か
ら電気的に絶縁された任意の主構成要素C1に著しい損傷を与えることなく主領
域R1を除去することである。
【0041】 主領域R1は、簡単にするためにここで「侵蝕性電解槽」及び「非侵蝕性電解
槽」技術と呼ばれる2つの基本的な技術のいすれかに従って電気化学的に除去す
ることができる。図3a−図3eに関連して侵蝕性電解槽技術が記載される。非
侵蝕性電解槽技術は図4a−図4eに関連して記載される。いずれの技術におい
ても、領域R1は通常図2aの構造体の任意の部分に任意の制御電位を加えるこ
となく、及び加える必要なく自発の電気化学的侵蝕作用において除去される。特
定の材料、通常金属が材料M1、MC1、MC2及びMR2−MR4を実現して
おり、その材料は侵蝕性電解槽或いは非侵蝕性電解槽技術のいずれを用いるかに
よる。
【0042】 領域R1の電気化学的除去は、図2bに模式的に示されるタイプの電気化学セ
ル60からなる電気化学的除去システムを用いて実行される。電気化学セル60
は電解槽62及びセル壁60からなる。電解槽62は通常溶液であるが、電解槽
62に溶解されない成分を有することもできる。構成要素C1は図2bでは上向
きに示される。しかしながら構成要素C1は他の方向、例えば垂直方向に対して
横向きにすることもできる。
【0043】 主領域R1は、構成要素/領域C2、C3、R1−R4の概ね全ての外側表面
領域が電解槽62と接触するように、十分に電解槽62の中に構造体を浸漬する
ことにより図2aの構造体から除去される。これは典型的には電解槽62に構造
体を完全に浸漬する過程を含む。結合構成要素CC1は構成要素C2により覆わ
れない外側表面領域を有するので、この表面領域も通常電解槽62に接触する。
【0044】 電気化学的除去作業の最初の段階において、領域R1は通常、構成要素C1が
配置される開口部44/46を完全に覆っている。従って電解槽62は通常、電
気化学的除去の開始時点では構成要素C1に接触していない。領域R1の材料M
1が除去されるに従って、電解槽62は開口部44/46に入り、構成要素C1
及び結合構成要素CC1の表面領域の隣接部分に接触する場所が徐々に広がる。
また領域R1は多孔性であり、電解槽62は領域R1を通り抜け、構成要素C1
に達する。構成要素CC1が存在しなかったなら、電解槽62は、構成要素C2
の表面領域の隣接する部分と接触しているであろう。
【0045】 主構成要素C1の少数は領域R1を電気化学的に除去する前に領域R1又はR
2に電気的に短絡されているか、或いは電気化学的除去作業中に領域R1又はR
2に電気的に短絡されるようになる。そのような電気的短絡は典型的には、構成
要素C1が領域R2と接触してしまう結果、或いは1つ以上の電気的非絶縁性の
粒子が構成要素C1と領域R1或いはR2との間に挟まる結果として生じる。領
域R2が領域R1と接触するため、領域R2と接触した構成要素C1は、R1に
短絡される。
【0046】 領域R1に短絡された構成要素C1は通常、領域R1の電気化学的な除去中に
著しく侵蝕される。その侵蝕は通常、そのような各構成要素C1が領域R1と短
絡しない状態になるまで継続する。結合構成要素CC1が高抵抗率であるために
、構成要素C1の残りの部分、すなわち領域R1に電気的に短絡していない部分
は、結合構成要素CC1が存在する場合には領域R1が除去されても著しく電気
化学的に侵蝕されることはない。
【0047】 材料M1の選択的な除去は、製造中に構造体内に電気化学的に発生する内部電
位を通してのみ行われる。これは材料M1、MC2及びMR2を、また用いる場
合には材料MC3、MR3及びMR4を適切に選択することにより行われる。上
記のように、所望のように材料M1の選択した部分を除去するために、構造体の
任意の部分に外部制御電位をかける必要はない。図2bはこの場合を示している
。そのように作業することにより、構造体のいかなる部分にも電気的な接続が形
成されることはなく、それにより電気化学的除去を行うのにかかる全時間が短縮
される。電解槽62を含む電気化学セル60の複雑さも緩和される。
【0048】 多くの場合に、領域R1の材料M1の除去を早めるか、或いは短絡していない
構成要素C1の材料M1が著しく侵蝕されないことをさらに確実にすることが望
まれる。そのような場合には、選択的な除去を早めるために、或いは短絡してい
ない構成要素C1を保護するために領域R1或いはC1に外部電位をかけること
ができる。その場合でも、材料M1、MC2、MC3及びMR2−MR4を形成
する材料がなおも、製造中に構造体のいかなる部分にも外部電位をかける必要な
く、材料M1が所望のように選択的に除去される性質を持つように選択される。
【0049】 材料M1が領域R1の概ね全ての部分を形成する場合、通常、領域R1の材料
M1の全てが電解槽62に溶解することができるだけの十分な時間に渡って電気
化学的除去が行われる。領域R1が材料M1以外の成分を含む場合には、その成
分は典型的には領域R1の材料M1と同時に除去される。例えば付加的な構成要
素が領域R1全体に分布する(その結果、材料M1は領域R1の外側表面の大部
分に沿って存在する)場合には、その付加的な構成要素は典型的には、領域R1
の材料M1が除去される際に電解槽62において剥離され、かつ除去される。付
加的な構成要素の除去を促進するために、電解槽62を攪拌するか、そうでなけ
れば揺動させることができる。別法ではその付加的な材料は単に電解槽62に溶
解する。
【0050】 領域R1の材料M1が完全に除去された後、製造中の構造体がセル60から取
り出され、洗浄され、さらに乾燥される。図2cは、領域R1の概ね全てが電気
化学的に除去された典型的な場合に、この時点で製造中の構造体がいかなる外観
を有するかを示す。また図2cは、電気化学除去作業前に例示された構成要素C
1が領域R1に電気的に短絡していなかったか、或いは電気化学除去中に領域R
1に短絡しなかった場合も示す。ここで図2cの構造体は、以降の処理を行う準
備ができている。
【0051】 材料M1の選択的な電気化学的除去に戻ると、電解槽62の電気化学的還元半
電池電位(単に「還元電位とする」)E0は、材料M1、MC2、MC3及びM R2−MR4を選択する際に用いられる主なパラメータの1つである。図3a−
図3e(集合的に「図3」)は、侵蝕性の電解槽における製造中の構造体の一定
の構成要素/領域に関する電解槽62の還元電位E0間の関係を示す。図4a− 図4e(集合的に「図4」)は、非侵蝕性の電解槽における構造体の一定の構成
要素/領域に関する還元電位E0間の関係を示す。
【0052】 種々の構成要素/領域に関する還元E0は、各E0記号の後に続く挿入記号情報
により区別される。電解槽62の構成要素C1及び領域R1の材料M1に関する
還元電位E0はそれぞれ挿入記号M1C1及びM1R1により識別される。挿入記号 MC2、MC3、MR2、MR3及びMR4はそれぞれ、電解槽62における構
成要素/領域MC2、MC3及びMR2−MR4に関する還元電位E0を示す。
【0053】 ここでMを可溶性のイオン性化学種Mn+からなる任意の材料を表すものとする
と、材料Mを含む以下の半電池反応は還元電位E0(M)を有する。
【数1】 ここでeは電子を示し、nは材料Mのイオン形態の電子数を示し、sは固体を示
す。還元は反応1において左から右へ進む。また各電位E0(M)は、電解槽6 2内に実際に存在する材料Mの圧力(逸散度)及び濃度(活性)での材料Mの還
元半電池電位である。1気圧及び1モル濃度での標準的な還元半電池電位E0( M)は典型的には実際の還元電位E0(M)に近い。
【0054】 還元電位E0(M)の値は、水素反応、すなわち
【数2】 の標準的な還元半電池電位E0(H)が0ボルトに設定されている水素標準に対 して予め決められている。ここでgは気体を示す。電位E0(M)が正の値であ ることは、イオン形態から固体形態に変換することにより材料Mを還元するため
に、以下の反応が右に進むことを意味する。
【数3】 電位E0(M)が負の値であることは、反応3が材料Mを酸化するために左に進 み、それにより材料Mを固体からイオンに変換することを意味している。
【0055】 本発明の侵蝕性電解槽及び非侵蝕性電解槽技術を実現する電位E0の関係を決 定する際に、電解槽62において概ね電子を受け渡す能力を持たない材料は、E 0 の関係にほとんど影響を与えない。結合構成要素CC1は電解槽62において 非常に小さな電気化学的交換電流能力しか持たず、そのため電解槽62において
有効に電子受渡し能力を持たないため、構成要素CC1の存在はこのE0関係を 決定する際には無視される。結合構成要素CC2、CR1及びCR2の電子受渡
し能力は、電解槽62と接触したとすれば、十分に大きいはずである。しかしな
がら構成要素CC2、CR1及びCR2はそれぞれ電解槽62から完全に分離さ
れている。従って構成要素CC2、CR1及びCR2の存在も、侵蝕性の電解槽
及び非侵蝕性の電解槽技術に関するE0関係を決定する際には無視される。
【0056】 上記のように、電解槽62は侵蝕性電解槽技術においては材料M1に固有の侵
蝕性を有しており(材料M1を侵蝕する)、そのE0関係が図3に定量的に示さ れる。すなわち材料M1からのみ構成される物質が電解槽62に浸漬される場合
、その物質は酸化され、電解槽62に溶解するM1イオンに変換される。侵蝕性
電解槽技術に不可欠なことは、主領域R1の材料M1は電解槽62に溶解される
よになるが、短絡していない主構成要素C1の材料M1が電解槽62に溶解され
るのを防ぐ内部電位を生成するように、材料M1、MC2及びRM2、並びに存
在する場合には材料MC3、MR3及びMR4を選択することである。
【0057】 侵蝕性電解槽技術は、主構成要素C1の材料M1、付加的な構成要素C2の材
料MC2及び(存在する場合)付加的な構成要素C3の材料MC3を選択して、
構成要素C1の材料M1に、短絡していない構成要素C1の大部分の材料M1が
電解槽62に溶解するのを防ぐような内部生成電気化学的電位がかかるような還
元電位E0を電解槽62において有することにより実現される。詳細には、電解 槽62が短絡していない構成要素C1の材料M1を著しく侵蝕することのないよ
うに、電解槽62の構成要素C2及びC3の還元電位E0(MC2)及びE0(M
C3)は電解槽62の構成要素C1の材料M1の還元電位E0(M1C1)より十 分に低い値である。これに関して、電解槽62においてE0(M1C1)より高い 還元電位E0を有し、また電解槽62の構成要素C1の材料M1の電気化学交換 電流に比べて、電解槽62において著しく大きな電気化学還元交換電流を有する
電気的非絶縁性構成要素は、製造中の構造体が電解槽62に浸漬される間、構成
要素C1に電気的に結合されることはない。
【0058】 短絡していない構成要素C1の材料M1が電解槽62に溶解するのを防ぐこと
と引換えに、材料MC2(構成要素C2)並びにまた材料MC3(構成要素C3
)の少なくとも一部が酸化され、電解槽62に溶解される。材料MC2並びにま
た材料MC3により供給される電子は電気化学的交換電流を形成し、その電流が
、電解槽62の構成要素C1の表面上で十分に大きな負の界面電位を保持するた
めの役割を果たす。領域R1の材料M1の全てが除去される前に、材料MC2及
びMC3の全てが電解槽62に溶解する場合には、電解槽62は短絡していない
構成要素C1の材料M1を侵蝕し始める。このようなことが発生しないようにす
るために、電解槽62における領域R1の材料M1の溶解の速度は、電解槽62
における材料MC2及びMC3の全溶解速度より大きくなるように規定される。
【0059】 さらに多くの場合、構成要素C2は、製造される最終的な構造体における構成
要素である。典型的には材料MC2の大部分の除去は許容されない。実際に多く
の場合に、少量の除いて、材料MC2部分の除去は許容されない。従って電解槽
62の領域R1の材料M1の溶解速度は通常、電解槽62の材料MC2の溶解速
度より著しく大きくなければならず、溶解速度の差は、構成要素C2の大きさを
どこまで縮小できるかによる。
【0060】 多くの場合に、構成要素C3も典型的には同様に製造される最終構造体の構成
要素であり、同じことが当てはまる。しかしながら以下に議論するように、より
大きな形状でも、構成要素C2と異なり構成要素C3では許容できる場合も多い
【0061】 侵蝕性電解槽技術における還元電位E0(MCC1)、E0(MC2)及びE0( MC3)を選択するための基準をさらに理解するために、付加的な領域R3が存
在しない場合を考える。その際還元電位にE0(MC2)は、図3aに示される ように、還元電位E0(M1C1)より小さい。構成要素C1の材料M1が電解槽 62に溶解されるのを防ぐために、電位E0(MC2)はE0(M1C1)よりわず
かではあるが小さくする必要がある。典型的にはE0(MC2)は、E0(M1C1 )より0.2−0.3V以下の範囲内で低い値にする必要がある。しかしながら
0(MC2)はE0(M1C1)より0.2−0.3V以上小さくすることができ
る。
【0062】 次に、電解槽62に浸漬される際に、構成要素C3が製造中の構造体内に存在
する場合を考える。電位にE0(MC2)及びE(MC3)はいずれも図3bに 示されるように電位E0(M1C1)より小さい。図3aの上記例と同様に、電位 E0(MC2)及びE0(MC3)は、短絡していない構成要素C1の材料M1が
酸化されるのを防ぐために、E0(M1C1)よりわずかに、典型的には0.2− 0.3以下の範囲内で小さい値にする必要がある。
【0063】 構成要素C2は典型的には、製造されるデバイス、例えばフィールドエミッタ
のコアに配置される大きさに関して重要な部品である。従って構成要素C2では
最小限度を超えてサイズが縮小されることは通常許容されない。一方構成要素C
3は製造中のデバイスの周辺に配置され、領域R1の除去中に実質的な量の溶解
が許容されるように最初に十分な厚さ与えることができる。詳細には、構成要素
C3は部分的に、構成要素C2を保護するための犠牲構成要素として作用するこ
とができる。
【0064】 上記の状況は、電位E0(MC3)がE0(MC2)より小さくなるように規定
することにより達成される。この状況が図3bに示される。E0(MC3)をE0 (MC2)より小さくなるように選択するそれ以外の利点は、短絡していない構
成要素C1に与えられる溶解に対する保護の度合が、構成要素C3が不在である
か、或いは概ね材料MC2からなる場合に生じると考えられる度合よりも大きく
なる点である。
【0065】 電解槽62に材料MC2が溶解する速度が、E0(M1C1)−E0(MC2)の
差が大きくなるに従って非常に速くなる。同様に、材料MC3が電解槽62に溶
解する速度は、差E0(M1C1)−E(MC3)が大きくなるに従って非常に速 くなる。材料MC2並びにまた材料MC3が著しく損失ことが許容できない場合
、電位E0(M1C1)がE0(MC2)並びにまたE0(MC3)より著しく大き くなるように規定することは一般には望ましくない。そのような場合には、差E 0 (M1C1)−E0(MC2)或いはE0(M1C1)−E0(MC3)の最大値は典
型的には1Vである。
【0066】 製造中の構造体が、(a)構成要素C1に電気的に結合され、(b)領域R1
とは電気的に結合せず、さらに(c)電解槽62に浸漬される任意のさらに別の
電気的非絶縁性構成要素を備える場合には、そのような各構成要素に関する還元
電位E0は上記方法に従って選択される。言い換えると、そのようなさらに別の 構成要素に関する電位E0はE0(M1C1)未満であるが、E0(M1C1)より約 1V以下の範囲内で小さい。そのようなさらに別の構成要素が構成要素C2及び
C3を介して構成要素C1に電気的に接続されるものと仮定すると、構成要素C
3がさらに別の構成要素に溶解に対する保護を与えることを望む場合には、その
さらに別の構成要素の電位E0は、電位E0(MC2)とE0(MC3)との間に あるように選択される。逆に、さらに別の構成要素が構成要素C3(従って構成
要素C2及びC1)に溶解に対する保護を与えることを望む場合には、さらに別
の構成要素の電位E0は最も低い還元電位である。
【0067】 電解槽62が材料M1に対して固有の侵蝕性を有する場合、電解槽62は、電
解槽62の領域R1の材料M1の還元電位E0(M1R1)より大きい還元電位E0 (B)を有する、還元作用を受ける構成要素Bを備える。図3cを参照されたい
。還元電位E0(M1R1)は典型的にはE0(M1C1)に近い。さらに構成要素B
に関連する還元の交換電流密度は、領域R1の露出した表面において相対的に高
くなる。還元される際に、構成要素Bは、以下の反応に従って領域R1の材料M
1を酸化するために領域R1の材料M1から電子を受諾する(すなわち受け取る
)。
【数4】
【0068】 また反応4は短絡していない構成要素C1の材料M1の付近においても生じる
。侵蝕性の電解槽技術の場合に上記のように電位E0(M1C1)、E0(MC2)
及びE0(MC3)を選択することにより、材料MC2及びMC3を溶解するこ とにより供与される電子は、材料が反応4により除去されるのより速い速度で短
絡していない構成要素C1の材料M1に達する。短絡していない構成要素C1は
負に帯電する。これにより電解槽62が、短絡していない構成要素C1の原子を
正に帯電したM1イオンに変換するのを防ぐ。
【0069】 侵蝕性電解槽技術の役割はさらに、領域R1が領域R2−R4に電気的に結合
されている場合であっても、電解槽62において領域R1の材料M1が溶解し続
けるような性質を持つ還元電位E0を有するように、さらに別の領域R2の材料 MR2及び存在する場合には、さらに別の領域R3及びR4の材料MR3及びM
R4を選択することを含む。これは、領域R2の材料MR2の還元電位E0(M R2)を、存在するなら(すなわち領域R3及びR4が存在する場合には)電位
0(MC2)より大きくなるはずの領域R3及びR4の材料MR3及びMR4 の還元電位E0(MR3)及びE0(MR4)を、さらに存在する場合には(すな
わち構成要素C3が存在する場合には)電位E0(MC3)を規定することによ り達成される。還元電位E0(MC2)、E0(MC3)及びE0(MC4)は電 位E0(M1R1)より小さくすることも大きくすることもできる。上記E0の条件
が、構成要素/領域C3、R3及びR4が存在しない場合に関して図3dに示さ
れる。電位E0(MR2)は実質的にE0(MC2)より大きい範囲のいずれにあ
ることもできる。
【0070】 図3eは、電解槽62に浸漬される際に、製造中の構造体において構成要素/
領域C3、R3、及びR4が存在する場合の上記E0の条件を示す。電位E0(M
C3)はE0(MC2)より小さい。この場合には、電位E0(MR2)、E0( MR3)及びE0(MR4)は、E0(MC2)より大きい範囲のいずれにあるこ
ともできる。
【0071】 電位E0(MR2)及び存在するなら電位E0(MR3)及びE0(MR4)は 全てE0(M1R1)より大きいことが好ましい。このように電位E0(M1R1)及
びE0(MR2)〜EO(MR4)を与えることにより、領域R1の材料M1が酸
化され、製造中の構造体から除去される速度が速くなる。電位E0(MR2)〜 E0(MR4)の重み付けした平均値が電位E0(M1R1)に対して増加するに従
って、除去速度が速くなるが、その重み付けは、非侵蝕性の電解槽技術に関連し
て以下に議論されるような材料MR2〜MR4の交換電流密度に基づいている。
【0072】 材料M1、MC2及びMR2、並びに存在する場合には材料MC3、MR3及
びMR4が、侵蝕性電解槽技術を実施するための上記基準に従って選択される。
結合構成要素CC1、CC2、CR1及びCR2の特性は、侵蝕性の電解槽技術
に対するE0の関係において全く影響を及ぼさない。その後少なくとも領域R1 の材料M1及び典型的には領域R1の全ての材料が、短絡していない構成要素を
著しく侵蝕することなく、また製造中の構造体に外部電位をかける必要もなく除
去される。
【0073】 本発明の非侵蝕性の電解槽技術に戻ると、電解槽62は、材料M1に対して固
有の非侵蝕性(すなわち実質的に非侵蝕性)を有しており、その有効なE0の関 係が図4に定性的に示されている。言い換えると、材料M1のみからなる物質が
電解槽62と接触しても、その物質には実質的に何の変化も生じない。非侵蝕性
の電解槽技術に不可欠なことは、短絡していない構成要素C1の材料M1が概ね
影響を受けないままである間に、領域R1の材料M1が電気化学的に酸化され、
電解槽62に溶解するような内部電気化学的電位を生成するように、材料M1、
MC2及びMR2並びに存在するなら材料MC3、MR3及びMR4を選択する
ことである。
【0074】 非侵蝕性の電解槽技術は、電解槽62において、領域R1の材料M1に領域R
1の材料M1が電解槽62に溶解できるようにする内部生成電気化学的電位がか
かるような還元電位E0を有するように、領域R1の材料M1、領域R2の材料 MR2及び(存在するなら)領域R3及びR4の材料MR3及びMR4を選択す
ることにより実現される。詳細には、電解槽62の還元電位E0(MR2)、E0 (MR3)及びE0(MR4)は、電解槽62が領域R1の材料M1を溶解する 還元電位E0(M1R1)より十分に高い。電位E0(MR2)、E0(MR3)及 びE0(MR4)がE0(M1R1)に対して増加するに従って、電解槽62に領域
R1の材料M1が溶解する速度が速くなる。領域R1の材料M1が量産に耐えう
るような速度で除去されるようにするためには、電位E0(MR2)、E0(MR
3)及びE0(MR4)の少なくとも1つがE0(M1R1)より著しく大きくなる
必要がある。
【0075】 図4aは領域R3及びR4が存在しない場合を示す。その際電位E0(MR2 )がE0(M1R1)より著しく高い。図4bは、領域R3が存在すれが、領域R 4が存在しない場合を示す。電位E0(MR2)及びE0(MR4)はいずれもE 0 (M1R1)より著しく高い。領域R2が領域R3より狭い範囲に存在する典型 的な場合、E0(MR3)は典型的にはE0(MR2)より小さい。最後に図4c
は領域R3及びR4がいずれもが存在する場合を示す。電位E0(MR2)〜E0 (MR4)は全てE0(M1R1)より著しく高い。典型的にはE0(MR4)はE 0 (MR3)より小さく、またE0(MR3)はE0(MR2)より小さい。
【0076】 製造中の構造体が、(a)領域R1に電気的に結合され、(b)短絡した構成
要素C1とは電気的に結合されず、さらに(c)電解槽62に浸漬される任意の
付加的な電気的非絶縁性領域を含む場合には、そのような各付加的な領域に対す
る還元電位E0は、電位E0(MR2)〜E0(MR4)に当てはまる方法に従っ て選択される。また電解槽62においてE0(M1R1)より低い還元電位E0を有
し、さらに領域R1の材料MR1より速い溶解速度を有する電気的非絶縁性領域
は、製造中の構造体が電解槽62に浸漬される間に領域R1に電気的に結合され
ることはない。
【0077】 製造中の構造体は領域R3並びにまた領域R4を含む場合、領域R3並びにま
た領域R4と領域R2との組み合わせは、その還元電位E0(R)が電位E0(M
R2)〜E0(MR4)の重み付けした平均値である電気的に非絶縁性の複合領 域のように動作する。重み付けは、概ね電解槽62の材料MR2〜MR4の交換
電流により定義される。材料MR2〜MR4のうちの1つの交換電流が、材料M
R2〜MR4のうちの他の2つの交換電流より非常に大きい場合には、重み付け
平均還元電流E0(R)は、最も高い交換電流を有する領域の還元電位E0と概ね
等しくなる。非侵蝕性の電解槽技術の場合のE0判定基準は、重み付け平均電位 E0(R)がE0(M1R1)より著しく大きくなるという1つの判定基準にまとめ
ることができる。
【0078】 材料MR2〜MR4の交換電流は、その交換電流密度及び電解槽62に露出し
た表面積により確定される。一次近似では、交換電流は交換電流密度と露出した
表面積との積である。この近似を用いて、全交換電流を推定し、重み付け平均還
元電位E0(R)を調整することができる。特定の応用例に対する材料MR2〜 MR4の選択は種々の要因に依存する。多くの場合、材料MR2或いはMR3と
して用いるのが望ましい材料は低い還元電位E0を有しており、その結果重み付 け平均電位E0(R)は望ましくないほど低くなる。そのような場合に、この問 題を解決するための1つの技術は、その材料が概ね交換電流を持たず、従って電
位E0(R)が降下しないように絶縁体でその材料を覆うことである。従ってこ こで領域R2或いはR3は、E0判定基準から外れるように結合領域CR1或い はCR2に変換される。
【0079】 EO判定基準を満たすのが、領域R1の材料M1が製造中の構造体から除去で きるようにするための非侵蝕性の電解槽技術における閾値要件である。さらにい
くつかの機構を用いて、量産時に許容可能な速さで材料R1は酸化するように、
十分に速い速度で領域R1から電子を除去しなければならない。これは典型的に
は、大きな電気化学的還元交換電流を有するように、材料MR2−MR4うちの
少なくとも1つを与えることにより実現される。その際領域R2〜R4の全電子
受諾能力は高く、領域R1の材料M1が短時間に除去されるようになる。
【0080】 非侵蝕性の電解槽技術の場合、種々の要因により、材料MR2−MR4を選択
し、E0判定基準及び還元交換電流要件の両方を満たすことは難しい場合が多い 。E0判定基準を満足するが、材料MR2−MR4に対して選択された材料では 必要な還元交換電流が容易に達成できない場合に、必要される速い速度で領域R
1から電子を除去するための別の技術は、電解槽62において高い電気化学的還
元交換電流で還元反応を受ける余分な構成要素Xを電解槽62に設けることであ
る。この方法では、余分な構成要素Xの還元電位E0(X)は電位E0(M1R1
より大きくなる。
【0081】 構成要素Xの一例は酸素である。電解槽62が酸素で飽和される場合、溶液の
pHに依存する複合的な反応の流れにより酸素の還元が生じる。ある場合には、
酸素の還元は以下の反応により表すことができる。
【数5】 構成要素Xの別の例は+3価のイオンである。+3価の鉄の還元は、電解槽62
において以下の反応に従って生じる。
【数6】 反応5及び6のいずれも多数の表面において高い電気化学的還元交換電流密度を
有する。
【0082】 電子を除去するために電解槽62に構成要素Xが導入される場合に、重み付け
平均電位E0(R)は変更され、構成要素Xの影響を受けるようになる。すなわ ち領域R1の材料M1が酸化されるようになる自発の電位は、電位E0(MR2 )〜E0(MR4)の重み付け平均値と余分な構成要素の電位E0(X)との差で
ある。重み付けは電気化学的交換電流に基づくため、合成した重み付け平均電位
0(R)はE0(X)と概ね等しくなる。言い換えると、構成要素Xは、E0及 び交換電流の両方の観点から見て、除去手順において支配的である。
【0083】 余分な構成要素の電位E0(X)は、電位E0(MR2)〜E0(MR4)より 大きい場合も小さい場合もある。電位E0(X)がE0(MR2)より大きい場合
には、構成要素Xを含む還元により、材料MR2が一定条件下で侵蝕(酸化)さ
れるになる。E0(X)がE0(MR3)或いはE0(MR4)より大きい場合に は、同じことが材料MR3或いはMR4にも当てはまる。そのような材料MR2
〜MR4の侵蝕は、電位E0(X)をE0(MR2)〜E0(MR4)のそれぞれ より小さくなるように選択することにより防ぐことができる。この状況が図4d
に示される。
【0084】 非侵蝕性の電解槽技術の役割はさらに、短絡していない構成要素C1が電解槽
62に溶解しないような性質を持つ還元電位E0を有するように、付加的な構成 要素C2の材料MC2及び存在するなら付加的な構成要素C3の材料MC3を選
択することを含む。短絡した構成要素C1の保護は、電位E0(MR2)及び存 在するなら電位E0(MC3)が、E0(M1C1)より約0.3V以下の範囲内で
大きくなるように規定することにより行われる。図4eを参照されたい。再び電
位E0(M1C1)及びE0(M1R1)は一般に概ね等しい値からなる。
【0085】 電位E0(MC2)及びE0(MC3)はそれぞれE0(M1C1)より小さい、 典型的にはE0(M1C1)より0.2〜0.3V小さいことが好ましい。電位E0 (MC2)がE0(M1C1)より著しく小さい場合には、材料MC2は著しく侵 蝕(酸化)されるようになる。同じことが材料MC3に関する電位E0(MC3 )にも当てはまる。そのような侵蝕を許容できない状況では、電位E0(MC2 )及びE0(MC3)は通常E0(M1C1)より1V以下の範囲内で小さくなる。
【0086】 材料M1、MR2、MC2、及び存在するなら材料MR3、MR4及びMC3
を実現する材料は、非侵蝕性の電解槽技術を実施するための上記E0及び交換電 流基準に従って選択される。侵蝕性電解槽技術の場合と同様に、結合構成要素C
C1、CC2、CR1及びCR2の特性は、非侵蝕性電解槽技術の場合の基準に
おいて全く影響を与えない。再び領域R1の材料M1の少なくとも一部及び典型
的には領域R1の全てが、短絡していない構成要素C1を著しく侵蝕することな
く、また製造中の構造体に外部制御電位をかける必要もなく除去される。
【0087】 製造中の構造体に抵抗性の結合構成要素CC1が存在し、高い抵抗率を有する
場合、通常、領域R1或いはR2に対する構成要素C1の小断片の短絡しても、
短絡していない構成要素C1の材料M1を著しく除去することなく領域R1の材
料M1を除去する能力は損なわれない。短絡した各構成要素C1は概ね領域R1
の電位にある。構成要素C1が領域R1に短絡されていない場合に、領域R1と
短絡した構成要素C1との間に通常存在する電位差は、構成要素CC1の抵抗性
材料間で大きく降下する。実際には構成要素CC1は、互いから構成要素C1を
電気的に絶縁する。従って短絡していない各構成要素C1は、短絡した各構成要
素C1から有効に絶縁される。
【0088】 短絡した各構成要素C1が概ね領域R1の電位にあるため、短絡した各構成要
素C1は電気化学的除去作業の少なくとも最初の段階中に有効に領域R1の一部
となる。それゆえ短絡した各構成要素C1は、十分な量の材料M1が領域R1並
びにまたその構成要素C1から除去され、領域R1のその時点で存在する残りの
部分と構成要素C1の残りの部分との間に適当な大きさの間隙を生成するまで電
気的に侵蝕される。その間隙が、もともと短絡していた構成要素C1の電位が構
成要素C1の材料M1を酸化するのに必要な値未満まで降下するような幅に達す
る際に、その構成要素C1への侵蝕は終了する。
【0089】 短絡した構成要素C1への電気化学的な侵蝕は、多くの場合、その構成要素C
1の比較的小部分のみが除去された時点で終了する。予め短絡した構成要素C1
のうちのどの程度が残るか、またその残りの部分が如何なる形状をなすかにより
、その構成要素C1の残りの部分が、所定の機能を十分に実行することができる
ようになる。あらゆる場合において、一方では構成要素C1間の電気的短絡が、
他方では領域R1とR2との間の電気的短絡が、本発明の侵蝕性電解槽或いは非
侵蝕性電解槽技術のいずれかを用いて排除(修復)される。
【0090】 図5a及び図5b(集合的に「図5」)は、図2のプロセスの流れが、主構成
要素C1が円錐形の電子放出素子であるフィールドエミッタを作製する際に如何
に用いられるかの一例を示す。図5aは、一連の主領域R1をそれぞれ同時に除
去するために本発明の電気化学的除去手順を実行する直前の典型的な構造体の外
観を示す。1つの領域R1のみが図5aに示される。領域R1は電子放出コーン
C1を形成する際に用いられる材料M1の余剰の材料からなる。
【0091】 コーンC1及び余剰エミッタ材料領域R1の他に、図5aの初期構造体は、一
群の付加的な構成要素C2と、対応する一群の付加的な構成要素C3と、結合構
成要素CC1と、一群のさらに別の領域R2と、絶縁性基板40と、中間誘電帯
層42とを備える。図5aはそれぞれ1つの構成要素C2と1つの構成要素C3
と1つの領域R2とを示す。基板40は典型的にはガラスのような透明な電気絶
縁体からなる。誘電体層42は典型的には酸化シリコンである。
【0092】 図5aの構成要素C2はエミッタ電極であり、それぞれ図の平面に水平に延在
する。各構成要素C3は対応するエミッタ電極C2用のコンタクトパッドである
。エミッタコンタクトパッドC3の露出した全表面積は典型的には余剰エミッタ
材料領域R1の露出した全表面積の少なくとも10倍である。領域R2はゲート
電極であり、それぞれ図5aの平面に垂直に、すなわちエミッタ電極C2に垂直
に延在する。ゲート電極R2の露出した全表面積は典型的には余剰エミッタ材料
領域R1の露出した全表面積の少なくとも10倍である。
【0093】 侵蝕性電解槽技術の実施形態では、コーンC1の材料M1及び余剰領域R1は
典型的にはニッケルである。ゲート電極R2、エミッタ電極C2及びエミッタコ
ンタクトパッドC3はそれぞれプラチナ、クロム及びアルミニウムである。電解
槽62は、侵蝕性電解槽の実施形態では溶存酸素を含む0.1モルのリン酸から
なる水溶液である。
【0094】 非侵蝕性電解槽技術の実施形態では、コーンC1の材料M1及び余剰領域R1
は典型的にはモリブデンである。ゲート電極R2及びエミッタコンタクトパッド
C3は再びそれぞれプラチナ及びアルミニウムである。しかしながらエミッタ電
極C2は非侵蝕性電解槽の実施形態ではタンタルである。
【0095】 非侵蝕性電解槽の実施形態における電解槽62は有機溶剤、酸及び溶存酸素で
形成される電解液である。また電解槽62は塩を含む場合がある。有機溶剤、酸
、及び塩は、上記のPorter等による特許出願第08/884,701号に記載さ
れるように選択することができる。例えば、有機溶剤は、ジメチルスルフォキシ
ドである。酸は0.1−1.5、典型的には0.5のモル濃度(mol/l)の
P−トルエンスルホン酸である。塩は0.05−0.75、典型的には、0.1
のモル濃度のテトラエチルアンモニウムP−トルエンスルホン酸塩である。溶存
酸素は構成要素Xを構成する。
【0096】 図5bは、余剰エミッタ材料領域R1が完全に除去されるほど十分に長い時間
に渡って電解槽62に浸漬された後の初期構造体が如何なる外観を有するかを示
す。ここで電子放出コーンC1はゲート電極R2の開口部46を介して露出する
。侵蝕性電解槽技術の場合、エミッタコンタクトパッドC3は図5bに示される
ようにわずかに小さくなる。上記のように、コンタクトパッドC3の少量の減少
は、非侵蝕性電解槽技術においても生じるようになる。
【0097】 図6は、本発明により製造される図5bと類似のエリアフィールドエミッタを
用いるフラットパネルCRTディスプレイのコアアクティブ領域の典型的な例を
示す。基板40はCRTディスプレイのベースプレートを形成する。各エミッタ
電極構成要素C2は、ベースプレート40の内側表面に沿って配置される。
【0098】 図6の例では、フィールドエミッタはエミッタ電極C2に垂直に延在する一群
のさらに別の領域R3を備える。領域R3は、その1つが図6に示されており、
主制御電極を構成する。各主制御電極R3は1つ以上の主要制御アパーチャ70
を含む。図6の領域R2は、図示されるように主制御アパーチャ72にまで及ぶ
ゲート部分である。各主制御電極R3及び隣接するゲート部分R2は、複合制御
電極を形成する。図6の電子放出コーンは、横方向に離隔した電子放出コーンの
組に配列される。各コーンC1の組は、対応する主制御アパーチャ70の1つに
より横方向に画定されるゲート開口部46を介して露出される。
【0099】 透明、典型的にはガラスのフェースプレート80はベースプレート40に対向
して配置される。発光燐光体領域82は、その1つが図6に示されており、対応
する主制御アパーチャ70に直に対向するフェースプレート80の内側表面上に
配置される。薄い光反射層82は、典型的にはアルミニウムからなり、フェース
プレート80の内側表面に沿って燐光体領域82の上層をなしている。電子放出
素子C1により放出された電子は光反射層84を通過し、燐光体領域82が発光
して、フェースプレート80の外側表面上に視認可能な画像を形成できるように
する。
【0100】 フラットパネルCRTディスプレイのコアアクティブ領域は典型的には図6に
は示されない他の構成要素も含む。例えばフェースプレート80の内側表面に沿
って配置される黒色マトリクスが典型的には各燐光体領域82を包囲し、その燐
光体領域を他の燐光体領域から横方向に離隔する。電極間誘電体層42上に設け
られた集光用の稜線部は、電子の経路制御を補助するためのものである。スペー
サ壁を用いて、バックプレート40とフェースプレート80との間の相対的な間
隔を一定に保持する。
【0101】 図6に示されるタイプのフラットパネルCRTディスプレイに組み込まれる場
合、本発明より製造されるフィールドエミッタは以下のように動作する。光反射
層84がフィールドエミッタカソードに対するアノードとして機能する。アノー
ドは、ゲート及びエミッタラインに対して高い正電位に保持される。
【0102】 (a)選択されたエミッタ電極C2の1つと(b)選択された複合制御電極R
2/R3の1つとの間に適当な電位がかけられる際に、そのように選択された制
御電極R2/R3のゲート部分R2が2つの選択された電極の交差部において電
子放出素子から電子を抽出し、その結果生じる電子流の大きさを制御する。電子
放出の所望のレベルは典型的には、加えられたゲート−カソード平行板電界が、
燐光体領域82が高電圧燐光体である場合に燐光体で覆われたフェースプレート
80において測定して、0.1mmA/cm2の電流密度で20V/mm以下に に達する際に生じる。抽出された電子が衝当する際に燐光体領域82が発光する
【0103】 「下側」及び「上側」のような方向に関する用語が本発明を記載する際に用い
られているが、その用語は本発明の種々の部品が如何に係合しているかを読者が
より理解しやすいようにする座標を確立するためのものである。実際には、電子
放出素子の構成要素はここで用いられる方向に関する用語が示すものとは異なる
位置関係で配置される場合もある。同じことが、本発明において製造ステップが
実行される場合にも当てはまる。便宜上方向に関する用語を用いて、その記載内
容を容易にしているので、本発明は、ここで用いられる方向に関する用語により
厳密に取り扱われるのとは異なる位置関係の実施形態をも含む。
【0104】 本発明は特定の実施例を参照して記載されて来たが、その記載は例示に過ぎず
、以下に請求される本発明の範囲を制限することを意図するものではない。例え
ば、上記の材料と異なる金属を、図5b及び図6のフィールドエミッタの構成要
素C1−C3、領域R2及び(存在する場合には)領域R3及びR4に対して選
択することもできる。電子放出素子C1は円錐形以外の形状にすることもできる
。その一例は台座上にある円錐体(cone on pedestals)である。
【0105】 エミッタ電極構成要素C2及び抵抗性構成要素CC1がその構造体を支持する
だけの十分な全厚からなる場合には、基板40をなくすことができる。絶縁性基
板40は、薄い絶縁層が、構造支持体を形成する比較的厚い非絶縁層の上層をな
す複合基板と置き換えることができる。
【0106】 本発明の電気化学的除去技術は、ゲートを持たない電子エミッタを製造する際
にも用いることができる。本発明により製造される電子エミッタを用いてフラッ
トパネルCRTディスプレイ以外のフラットパネル装置を製造することができる
。その例は、電子分光学上で利用される製品、X線或いは電子ビームからマイク
ロ波を生成する際に利用される製品及び電子ビーム加熱により材料を蒸着する際
に利用される製品を含む。従って請求の範囲において画定される本発明の厳密な
範囲及び精神から逸脱することなく、種々の変更例及び応用例が当業者により実
行されることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1a】 電子エミッタの電子放出素子を作製するための従来のプロセスにおけるステッ
プを表す断面構造図である。
【図1b】 電子エミッタの電子放出素子を作製するための従来のプロセスにおけるステッ
プを表す断面構造図である。
【図1c】 電子エミッタの電子放出素子を作製するための従来のプロセスにおけるステッ
プを表す断面構造図である。
【図1d】 電子エミッタの電子放出素子を作製するための従来のプロセスにおけるステッ
プを表す断面構造図である。
【図2a】 円錐形の電子放出素子のような構成要素を作製中に、ゲート制御フィールドエ
ミッタのような構造体から材料を選択的に除去するための本発明の電気化学的な
教示に従うプロセスの流れにおけるステップを表す模式的な断面図である。
【図2b】 円錐形の電子放出素子のような構成要素を作製中に、ゲート制御フィールドエ
ミッタのような構造体から材料を選択的に除去するための本発明の電気化学的な
教示に従うプロセスの流れにおけるステップを表す模式的な断面図である。
【図2c】 円錐形の電子放出素子のような構成要素を作製中に、ゲート制御フィールドエ
ミッタのような構造体から材料を選択的に除去するための本発明の電気化学的な
教示に従うプロセスの流れにおけるステップを表す模式的な断面図である。
【図3a】 選択的に除去される材料に固有の侵蝕性を有する電解槽を備える図2a−図2c
のプロセスを実施するのに適した還元半電池電位間の関係を示す図である。
【図3b】 選択的に除去される材料に固有の侵蝕性を有する電解槽を備える図2a−図2c
のプロセスを実施するのに適した還元半電池電位間の関係を示す図である。
【図3c】 選択的に除去される材料に固有の侵蝕性を有する電解槽を備える図2a−図2c
のプロセスを実施するのに適した還元半電池電位間の関係を示す図である。
【図3d】 選択的に除去される材料に固有の侵蝕性を有する電解槽を備える図2a−図2c
のプロセスを実施するのに適した還元半電池電位間の関係を示す図である。
【図3e】 選択的に除去される材料に固有の侵蝕性を有する電解槽を備える図2a−図2c
のプロセスを実施するのに適した還元半電池電位間の関係を示す図である。
【図4a】 選択的に除去される材料に固有の侵蝕性を持たない電解槽を備える図2a−図
2cのプロセスを実施するのに適した還元半電池電位間の関係を示す図である。
【図4b】 選択的に除去される材料に固有の侵蝕性を持たない電解槽を備える図2a−図
2cのプロセスを実施するのに適した還元半電池電位間の関係を示す図である。
【図4c】 選択的に除去される材料に固有の侵蝕性を持たない電解槽を備える図2a−図
2cのプロセスを実施するのに適した還元半電池電位間の関係を示す図である。
【図4d】 選択的に除去される材料に固有の侵蝕性を持たない電解槽を備える図2a−図
2cのプロセスを実施するのに適した還元半電池電位間の関係を示す図である。
【図4e】 選択的に除去される材料に固有の侵蝕性を持たない電解槽を備える図2a−図
2cのプロセスを実施するのに適した還元半電池電位間の関係を示す図である。
【図5a】 ゲート制御フィールドエミッタにおいて円錐形の電子放出素子を作製するため
に図2a−図2cのプロセスの流れを実施する場合のステップを表す断面図であ
る。
【図5b】 ゲート制御フィールドエミッタにおいて円錐形の電子放出素子を作製するため
に図2a−図2cのプロセスの流れを実施する場合のステップを表す断面図であ
る。
【図6】 本発明に従って製造される電子放出素子を有するゲート制御フィールドエミッ
タを備えるフラットパネルCRTディスプレイの断面構造図である。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年3月29日(2000.3.29)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】 選択的に除去されるタイプの材料に対して、電解槽が固有の侵蝕性を有する場
合、本発明の原理を用いて、残す必要がある材料を除去するのを防ぎ、除去され
るべき材料を電解槽に溶解して除去する。詳細には、主材料を含む電気的に非絶
縁性の主構成要素が、1つ以上の電気的に非絶縁性の付加的な構成要素に電気的
に結合される初期構造体が設けられる。各付加構成要素は、主材料とは異なる付
加材料を含む。さらに初期構造体は同様に主材料を含む電気的に非絶縁性の主領
域を含む。主領域は主構成要素及び付加構成要素とは電気的に結合していない。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】 選択的に除去されるタイプの材料に対して、電解槽が固有の非侵蝕性を有する
場合には概ね逆の状況が生じる。この場合には、本発明の原理を用いて、除去さ
れるべき材料が電解槽に溶解して除去されることができ、一方残すべき材料は影
響を受けずそのまま残される。詳細には、主材料を含む電気的に非絶縁性の主領
域が1つ以上のさらに別の領域に電気的に結合されている初期構造体が設けられ
る。そのさらに別の領域は主材料とは異なるさらに別の材料を含む。さらに初期
構造体は主材料を含む電気的に非絶縁性の主構成要素を含む。主構成要素は主領
域及びそのさらに別の領域と実質的に電気的に結合されていない。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】 初期構造体は、領域R2に電気的に結合されるさらに別の電気的非絶縁性領域
R3を有することができる。さらに別の領域R3がフィールドエミッタ内に存在
する場合には、領域R3は通常、構成要素C2で実現されるフィールドエミッタ
に概ね垂直に延在する複合制御電極R2/R3を形成するために領域R2の1つ
以上の部分と結合する主制御電極である。図2は、電気的非絶縁性結合領域CR
1を介して領域R2に電気的に接続される領域R3を示す。電気的に非絶縁性の
材料からなる層50は、結合領域CR2の誘電体層42或いは領域R2又はR3
と接触していない部分を完全に覆う。結合領域CR3は領域R3が領域R2と直
結する場合には不要である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正内容】
【0032】 主領域R1と、主要構成要素C1の全部分は、電気的に非絶縁性の主材料M1
を含む。主材料M1は通常領域R1の主成分であり、典型的には領域R1の概ね
全てを形成する。同じことが構成要素C1にも当てはまる。しかしながら領域R
1は材料M1と異なる1つ以上の材料を含む場合もある。その場合には、材料M
1は領域R1の外側表面の一部分に沿って存在する。再び同じことが構成要素C
1にも当てはまる。以下に説明するように、本発明の電気化学的な教示を利用し
て、その構成要素が領域R1及びR2から電気的に絶縁されているという条件で
、構成要素C1の著しい多くの部分を除去することなく、領域R1の材料M1(
従って領域R1の全て或いは概ね全ての部分)を除去する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正内容】
【0039】 結合構成要素CC2、CR1及びCR2はそれぞれ典型的には金属或いは金属
の組み合わせからなる。絶縁層48、50及び52は、それぞれ構成要素CC2
、CR1及びCR2を電解槽から完全に分離するために電気的に絶縁性の材料か
らなる。このために、酸化物が所望の絶縁を与らるなら、絶縁層48は典型的に
は構成要素CC2を構成する金属の酸化物で形成することができる。別法では、
絶縁層48は個別の電気的に絶縁性の膜である。同じことが、構成要素CR1及
びCR2に対するそれぞれ絶縁性層50及び52にも当てはまる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0084
【補正方法】変更
【補正内容】
【0084】 非侵蝕性の電解槽技術の役割はさらに、短絡していない構成要素C1が電解槽
62に溶解しないような性質を持つ還元電位E0を有するように、付加的な構成 要素C2の材料MC2及び存在するなら付加的な構成要素C3の材料MC3を選
択することを含む。短絡した構成要素C1の保護は、電位E0(MC2)及び存 在するなら電位E0(MC3)が、E0(M1C1)より約0.3V以下の範囲内で
大きくなるように規定することにより行われる。図4eを参照されたい。再び電
位E0(M1C1)及びE0(M1R1)は一般に概ね等しい値からなる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0099
【補正方法】変更
【補正内容】
【0099】 透明、典型的にはガラスのフェースプレート80はベースプレート40に対向
して配置される。発光燐光体領域82は、その1つが図6に示されており、対応
する主制御アパーチャ70に直に対向するフェースプレート80の内側表面上に
配置される。薄い光反射層84は、典型的にはアルミニウムからなり、フェース
プレート80の内側表面に沿って燐光体領域82の上層をなしている。電子放出
素子C1により放出された電子は光反射層84を通過し、燐光体領域82が発光
して、フェースプレート80の外側表面上に視認可能な画像を形成できるように
する。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0102
【補正方法】変更
【補正内容】
【0102】 (a)選択されたエミッタ電極C2の1つと(b)選択された複合制御電極R
2/R3の1つとの間に適当な電位がかけられる際に、そのように選択された制
御電極R2/R3のゲート部分R2が2つの選択された電極の交差部において電
子放出素子C1から電子を抽出し、その結果生じる電子流の大きさを制御する。
電子放出の所望のレベルは典型的には、加えられたゲート−カソード平行板電界
が、燐光体領域82が高電圧燐光体である場合に燐光体で覆われたフェースプレ
ート80において測定して、0.1mmA/cm2の電流密度で20V/mm以 下にに達する際に生じる。抽出された電子が衝当する際に燐光体領域82が発光
する。
【手続補正書】
【提出日】平成12年4月13日(2000.4.13)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ポーター、ジョン・ディー アメリカ合衆国カリフォルニア州94709・ バークレイ・#23・スプルースストリート 1742 (72)発明者 スピント、クリストファー・ジェイ アメリカ合衆国カリフォルニア州94025・ メンロパーク・ヒルサイドアベニュー 115

Claims (53)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 材料を選択的に除去するための方法であって、 (a)主材料を含む電気的非絶縁性の主構成要素が少なくとも1つの電気的非
    絶縁性の付加的構成要素に電気的に結合され、(b)各付加的構成要素が前記主
    材料とは異なる付加的材料を含み、(c)また前記主材料を含む電気的非絶縁性
    の主領域が前記主構成要素及び前記付加的構成要素と実質的に電気的に結合され
    ていないような初期構造体を設ける過程と、 前記主領域の前記主材料の少なくとも一部を除去するために前記主材料及び前
    記付加的材料を電解槽に浸漬する過程とを有し、各付加的構成要素の前記付加的
    材料が前記電解槽において、前記主構成要素の前記主材料より十分に低い還元半
    分子電池電位からなり、前記電解槽が前記主構成要素の前記主材料を著しく侵蝕
    するのを防ぐことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 前記浸漬する過程が、前記主材料と前記付加的材料とを前
    記電解槽に接触させる過程を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記主領域の前記主材料の少なくとも一部が、前記主領域
    或いは前記構成要素の任意の構成要素に外部電位を加える必要もなく、前記浸漬
    する過程中に除去されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記主領域の前記主材料の少なくとも一部が、前記主領域
    或いは前記構成要素の任意の構成要素に外部制御電位を加えることなく、前記浸
    漬する過程中に除去されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記主材料及び前記付加的材料がそれぞれ金属を含むこと
    を特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記主領域の前記主材料が、前記電解槽において全ての付
    加的構成要素より速い溶解速度を有することを特徴とする請求項1乃至4の何れ
    か一項に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記電解槽において前記主構成要素の前記主材料より大き
    な還元半電池電位を有し、また前記電解槽において前記主構成要素の前記主材料
    に比べて著しく大きな電気化学的還元交換電流能力を有する電気的に非絶縁性の
    構成要素が前記主構成要素に電気的に結合されることがなく、また前記浸漬する
    過程中に前記電解槽に浸漬されないことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一
    項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記主構成要素の前記主材料が、前記電解槽において前記
    主構成要素の前記主材料に比べてわずかな交換電流能力しか持たない少なくとも
    電気的に抵抗性の結合構成要素を介して、1つのそのような付加的構成要素の前
    記付加的材料に電気的に結合されることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一
    項に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記主構成要素の前記主材料が、1つのそのような付加的
    構成要素の前記付加的材料と概ね接触することを特徴とする請求項1乃至4の何
    れか一項に記載の方法。
  10. 【請求項10】 各付加的構成要素の前記付加的材料が、電解槽において
    前記主構成要素の前記主材料より、還元半電池電位に関して約1V以下の範囲内
    で低いことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記電解槽が、前記電解槽において前記主領域の前記材
    料より高い還元半電池電位を有する電解成分を含むことを特徴とする請求項1乃
    至4の何れか一項に記載の方法。
  12. 【請求項12】 1つのそのような付加的構成要素が別のそのような付加
    的構成要素を介して前記主構成要素に電気的に結合され、前記電解槽が前記主構
    成要素の前記主材料を著しく侵蝕するのをさらに防ぐように、前記電解槽におい
    て他の構成要素より低い還元半電池電位を有することを特徴とする請求項1乃至
    4の何れか一項に記載の方法。
  13. 【請求項13】 1つのそのような付加的構成要素の前記付加的材料が別
    のそのような付加的構成要素の付加的材料と概ね接触ことを特徴とする請求項1
    乃至4の何れか一項に記載の方法。
  14. 【請求項14】 1つのそのような付加的構成要素の前記付加的材料が、
    前記浸漬する過程中に前記電解槽から概ね電気的に絶縁される少なくとも1つの
    電気的非絶縁性の結合構成要素を介して、別のそのような付加的構成要素の前記
    付加的材料に電気的に結合されることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項
    に記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記初期構造体を設ける過程が、前記初期構造体に、前
    記主領域に電気的に結合され、前記主材料とは異なるさらに別の材料を含む少な
    くとも1つのさらに別の電気的非絶縁性領域を設ける過程を含み、 前記浸漬する過程が、前記電解槽にさらに別の各材料を浸漬する過程を含み、
    さらに別の領域の前記さらに別の材料が、各付加的構成要素の前記付加的材料よ
    り電解槽においてより高い還元半電池電位有することを特徴とする請求項1乃至
    4の何れか一項に記載の方法。
  16. 【請求項16】 さらに別の領域の前記さらに別の材料が、前記主領域の
    前記主材料より電解槽においてより高い還元半電池電位を有することを特徴とす
    る請求項15に記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記主材料、前記付加的材料及び前記さらに別の材料が
    それぞれ金属を含むことを特徴とする請求項15に記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記主領域の前記主材料が1つのそのようなさらに別の
    領域の前記さらに別の材料と概ね接触することを特徴とする請求項15に記載の
    方法。
  19. 【請求項19】 前記主領域の前記主材料が、前記浸漬する過程中に前記
    電解槽から概ね電気的に絶縁される少なくとも1つの電気的非絶縁性結合領域を
    介して、1つのそのようなさらに別の領域の前記さらに別の材料に電気的に結合
    されることを特徴とする請求項15に記載の方法。
  20. 【請求項20】 1つのそのようなさらに別の領域の前記さらに別の材料
    が、他のさらに別の領域の前記さらに別の材料に概ね接触することを特徴とする
    請求項15に記載の方法。
  21. 【請求項21】 1つのそのようなさらに別の領域の前記さらに別の材料
    が、前記浸漬する過程中に前記電解槽から概ね電気的に絶縁される少なくとも1
    つの電気的非絶縁性結合領域を介して、他のそのようなさらに別の領域の前記さ
    らに別の材料に電気的に結合されることを特徴とする請求項15に記載の方法。
  22. 【請求項22】 前記初期構造体を設ける過程が、前記初期構造体に1つ
    の所定のそのような付加的材料の上側をなす誘電体層を設ける過程を含み、前記
    誘電体層が、前記主領域が配置される誘電体開口部を有し、前記主構成要素が、
    前記主領域から離隔した前記誘電体開口部内に概ね配置されることを特徴とする
    請求項1乃至4の何れか一項に記載の方法。
  23. 【請求項23】 前記初期構造体を設ける過程がさらに、前記初期構造体
    に前記誘電体層と前記主領域との間に電気的非絶縁性のさらに別の領域を設ける
    過程を含み、前記さらに別の領域が前記誘電体開口部と連続するさらに別の開口
    部を有することを特徴とする請求項22に記載の方法。
  24. 【請求項24】 前記所定の付加的構成要素がエミッタ電極の少なくとも
    一部を形成し、 前記主構成要素が電子放出素子であり、 前記さらに別の領域が前記電子放出素子用の制御電極の少なくとも一部を形成
    することを特徴とする請求項23に記載の方法。
  25. 【請求項25】 前記主構成要素及び前記主領域の前記主材料がニッケル
    を含み、 前記所定の付加的構成要素の前記付加的材料がクロムを含むことを特徴とする
    請求項24に記載の方法。
  26. 【請求項26】 前記さらに別の領域がプラチナを含むことを特徴とする
    請求項25に記載の方法。
  27. 【請求項27】 材料を選択的に除去するための方法であって、 (a)主材料を含む電気的非絶縁性の主領域が少なくとも1つの電気的非絶縁
    性のさらに別の領域に電気的に結合され、(b)さらに別の各領域が前記主材料
    とは異なるさらに別の材料を含み、(c)また前記主材料を含む電気的に非絶縁
    性の主構成要素が前記主領域と前記さらに別の領域とに概ね電気的に結合される
    ことのない初期構造体を設ける過程と、 前記主構成要素の前記主材料に概ね非侵蝕性を有する前記電解槽に前記主材料
    と前記さらに別の材料とを浸漬する過程とを有し、前記さらに別の領域の前記さ
    らに別の材料が、前記電解槽において前記主領域の前記主材料より十分に大きな
    還元半電池電位を有し、前記主領域の前記主材料の少なくとも一部が前記初期構
    造体から電気化学的に除去されるようにすることを特徴とする方法。
  28. 【請求項28】 前記浸漬する過程が前記主材料と前記さらに別の材料と
    を前記電解槽に接触する過程を含むことを特徴とする請求項27に記載の方法。
  29. 【請求項29】 前記主領域の前記主材料の少なくとも一部が、前記主構
    成要素或いは前記領域の任意の領域に外部電位をかける必要もなく前記浸漬する
    過程中に除去されることを特徴とする請求項27に記載の方法。
  30. 【請求項30】 前記主領域の前記主構成要素の少なくとも一部が、前記
    主構成要素或いは前記領域の任意の領域に外部制御電位をかけることなく前記浸
    漬する過程中に除去されることを特徴とする請求項27に記載の方法。
  31. 【請求項31】 前記主材料及び前記さらに別の材料がそれぞれ金属を含
    むことを特徴とする請求項27乃至30の何れか一項に記載の方法。
  32. 【請求項32】 1つのそのようなさらに別の領域が、前記電解槽におい
    て前記主領域の前記主材料が電気化学的に如何に速く除去されるかを制御するた
    めに、前記電解槽において高い電気化学的還元交換電流能力を有することを特徴
    とする請求項27乃至30の何れか一項に記載の方法。
  33. 【請求項33】 前記電解槽において前記主領域の前記材料より低い還元
    半電池電位を有し、前記電解槽において前記主領域の前記主材料より速い溶解速
    度を有する電気的非絶縁性の領域が、前記主領域に電気的に結合されず、また前
    記浸漬する過程中に前記電解槽に浸漬されないことを特徴とする請求項27乃至
    30の何れか一項に記載の方法。
  34. 【請求項34】 前記主領域の前記主材料が1つのそのようなさらに別の
    領域の前記さらに別の材料に概ね接触することを特徴とする請求項27乃至30
    の何れか一項に記載の方法。
  35. 【請求項35】 前記主領域の前記主材料が、前記浸漬する過程中に前記
    電解槽から概ね電気的に絶縁される少なくとも1つの電気的に非絶縁性の結合領
    域を介して1つのそのようなさらに別の領域の前記さらに別の材料に電気的に結
    合されることを特徴とする請求項27乃至30の何れか一項に記載の方法。
  36. 【請求項36】 1つのそのようなさらに別の領域の前記さらに別の材料
    が、他のそのような領域の前記さらに別の材料に概ね接触することを特徴とする
    請求項27乃至30の何れか一項に記載の方法。
  37. 【請求項37】 1つのそのようなさらに別の領域の前記さらに別の材料
    が、前記浸漬する過程中に前記電解槽から概ね電気的に絶縁される少なくとも1
    つの電気的非絶縁性結合領域を介して他のそのようなさらに別の領域の前記さら
    に別の材料に電気的に結合されることを特徴とする請求項27乃至30の何れか
    一項に記載の方法。
  38. 【請求項38】 前記電解槽が、前記主領域の前記主材料より前記電解槽
    において高い還元半電池電位を有する特有の電解成分を含むことを特徴とする請
    求項27乃至30の何れか一項に記載の方法。
  39. 【請求項39】 前記特有の成分が、さらに別の各領域の前記さらに別の
    材料より前記電解槽において低い還元半電池電位を有することを特徴とする請求
    項38に記載の方法。
  40. 【請求項40】 前記特有の成分が、前記主領域の前記主材料が電気化学
    的に如何に速く除去されるかを制御するために、前記電解槽において十分に高い
    電気化学的還元交換電流能力を有することを特徴とする請求項38に記載の方法
  41. 【請求項41】 前記初期構造体を設ける過程が、前記初期構造体に、前
    記主構成要素に電気的に結合される少なくとも1つの電気的非絶縁性の付加的な
    構成要素を設ける過程を含み、前記付加的な構成要素が前記主材料とは異なる付
    加的材料を含み、 また前記浸漬する過程が前記電解槽に各付加的材料を浸漬する過程を含み、各
    付加的構成要素の前記付加的材料が、電解槽において前記主構成要素の前記主材
    料より、還元半電池電位に関して約0.3V以下の範囲内で高いことを特徴とす
    る請求項27乃至30の何れか一項に記載の方法。
  42. 【請求項42】 前記主材料、前記付加的材料及び前記さらに別の材料が
    それぞれ金属を含むことを特徴とする請求項41に記載の方法。
  43. 【請求項43】 各付加的構成要素の前記付加的材料が前記電解槽におい
    て前記主構成要素の前記主材料より低い還元半電池電位を有することを特徴とす
    る請求項41に記載の方法。
  44. 【請求項44】 各付加的構成要素の前記付加的材料が、前記電解槽にお
    いて前記主構成要素の前記主材料より還元半電池電位に関して約1V以下の範囲
    内で低いことを特徴とする請求項41に記載の方法。
  45. 【請求項45】 前記主構成要素の前記主材料が、前記電解槽において前
    記主構成要素の前記主材料に比べてわずかな交換電流能力しか持たない少なくと
    も1つの電気的抵抗性の結合構成要素を介して1つのそのような付加的構成要素
    の前記付加的材料に電気的に結合されることを特徴とする請求項41に記載の方
    法。
  46. 【請求項46】 前記主構成要素の前記主材料が1つのそのような付加的
    構成要素の前記付加的材料と概ね接触することを特徴とする請求項41に記載の
    方法。
  47. 【請求項47】 1つのそのような付加的構成要素の前記付加的材料が別
    のそのような付加的構成要素の前記付加的材料に概ね接触することを特徴とする
    請求項41に記載の方法。
  48. 【請求項48】 1つのそのような付加的構成要素の前記付加的材料が、
    前記浸漬する過程中に前記電解槽から概ね電気的に絶縁されている少なくとも1
    つの結合構成要素を介して別のそのような付加的構成要素の前記付加的材料に電
    気的に結合されることを特徴とする請求項41に記載の方法。
  49. 【請求項49】 前記初期構造体を設ける過程が前記初期構造体において
    前記誘電体層の上側に1つの所定のそのようなさらに別の領域を設ける過程を含
    み、前記所定のさらに別の領域及び前記誘電体層が複合開口部を有し、前記主領
    域が前記開口部上の前記さらに別の領域上に配置され、前記主構成要素が前記主
    領域及び前記所定のさらに別の領域から離隔した開口部内に配置されることを特
    徴とする請求項27乃至30の何れか一項に記載の方法。
  50. 【請求項50】 前記初期構造体を設ける過程がさらに、前記初期構造体
    において電気的非絶縁性の付加的構成要素の上側に前記誘電体層を設ける過程を
    含み、前記付加的構成要素が前記主構成要素に電気的に結合されることを特徴と
    する請求項49に記載の方法。
  51. 【請求項51】 前記付加的構成要素がエミッタ電極の少なくとも一部を
    形成し、 前記主構成要素が電子放出素子であり、 前記所定のさらに別の領域が前記電子放出素子用の制御電極の少なくとも一部
    を形成することを特徴とする請求項50に記載の方法。
  52. 【請求項52】 前記主領域及び前記主構成要素の前記主材料がモリブデ
    ンを含み、 前記所定のさらに別の領域の前記さらに別の材料がプラチナを含むことを特徴
    とする請求項51に記載の方法。
  53. 【請求項53】 前記付加的構成要素がタンタルを含むことを特徴とする
    請求項52に記載の方法。
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