JP2001516140A - 多重試料導入質量分光測定法 - Google Patents

多重試料導入質量分光測定法

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JP2001516140A
JP2001516140A JP2000511182A JP2000511182A JP2001516140A JP 2001516140 A JP2001516140 A JP 2001516140A JP 2000511182 A JP2000511182 A JP 2000511182A JP 2000511182 A JP2000511182 A JP 2000511182A JP 2001516140 A JP2001516140 A JP 2001516140A
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ブラス、 エー. アンドリエン、
クレイグ、 エム. ホワイトハウス、
シダ シェン、
マイケル、 エー. サンソン、
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アナリティカ オブ ブランフォード インコーポレーテッド
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の課題は、多重エレクトロスプレープローブを広範囲の試料流量および溶液化学にわたり最適性能を有利に与えるよう配置することにある。この多重ESプローブは噴霧補助と共に或いはそれなしに操作することができる。 【解決手段】 多重試料導入手段は、質量分析器にインターフェースされる大気圧イオン供給源に配置される。それぞれ異なる試料を多重エレクトロスプレー(ES)もしくは大気圧化学イオン化(APCI)プローブを介して個々にまたは同時に導入すると共にイオン化させることができる。多重ESもしくはAPCIプローブインプットからスプレーされた個々の溶液より生ずる気相イオン混合物を質量分析する。このようにして、検量溶液を1つのESもしくはAPCIプローブを介して導入すると共に、1種もしくはそれ以上の試料溶液を追加プローブからのスプレーとすることができる。検量溶液および試料溶液の同時噴霧は、既知分子量を有するイオンのピークおよび試料関連ピークを含む獲得質量スペクトルをもたらす。検量ピークはデータ分析に際し内部検量標準として使用することができる。内部検量ピークを含む質量スペクトルの獲得は、液相にて検量溶液と試料溶液とを混合する必要なしに種々異なる溶液を多重入口プローブから同時に噴霧して達成することができる。ESプローブおよびAPCIプローブの配置は1つのAPI供給源チャンバ内に配置することができ、ESもしくはAPCIプローブの任意の組合せを介する溶液流は分析操作に際しオン・オフ切換することができる。それぞれ試料溶液を別途のESもしくはAPCI入口プローブを介して大気圧イオン供給源に供給する多重分離システムの検出器として単一の質量分析器を作用させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】関連出願 本出願は1997年9月12日付け出願の米国特許出願第60/058,68
3号、1998年2月27日付け出願の米国特許出願第60/076,118号
および1998年5月29日付け出願の米国特許出願第60/087,256号
(これらの開示を参考のためここに引用する)を優先権として主張する。 【0002】 本発明は、多重試料導入質量分光測定に関するものである。 【0003】 【従来の技術】 質量分析器にインターフェースされるエレクトロスプレー(ES)、大気圧化
学イオン化(APCI)および電磁結合プラズマ(ICP)イオン供給源を含め
大気圧イオン化(API)供給源は、典型的には単一の試料導入プローブにて操
作される。内部標準を必要とする質量分光測定用途において、得られる混合物が
1つのプローブを介しAPI供給源に供給される場合は追加成分を、主たる試料
溶液に添加することができる。同じプローブを介し導入される単一溶液における
化合物の混合物がイオン化されると共に質量分析される。未知試料と混合される
際に既知の試料は、この方法にて得られる質量スペクトルに出現する未知成分ピ
ークのための内部マススケール(mass scale)もしくは検量標準として作用しう る。しかしながら、未知試料溶液との既知化合物検量溶液の混合は望ましくない
分析結果を与えうる。既知および未知の各溶液成分は、溶液移動もしくはイオン
化過程に際し予想しえないよう互いに作用しうる。一方の成分が溶液にて他方の
成分と反応し、或いは1種もしくはそれ以上の成分がイオン化過程に際し他方の
成分のイオン化効率を抑制しうる。既知成分混合物を有する溶液は、微量成分レ
ベルにて一連の未知試料を操作しつつあるプローブにて化学汚染の供給源として
排除するのが困難である。既知溶液を混合物として試料導入プローブを介し間歇
的に供給することが望ましければ、場合により試料の導入はプローブを介する溶
液流量の制約、溶液の混合効率、死容積損失、および次の分析に先立つ既知溶液
を排除するためのプローブのフラッシュを受ける。本発明は、分析に先立ち同じ
プローブにて溶液を混合する必要なしに2種の異なる溶液の同時的質量分析を行
うことにより、API供給源におけるイオン化に先立ち液体試料を混合する際に
遭遇する性能問題および試料導入問題を回避する。一面において本発明は、種々
異なる試料溶液を操作に際しAPI供給源中に同時に導入しうる、プローブ集成
体内における多重プローブまたは多重スプレイヤーもしくは噴霧器の配置および
同時的操作である。 【0004】 本発明の1具体例において、多重試料導入手段は、質量分析器にインターフェ
ースされるエレクトロスプレー大気圧イオン供給源に配置される。少なくとも2
つの試料導入エレクトロスプレープローブをエレクトロスプレーイオン供給源に
て同時的に操作する。少なくとも1つのESプローブには、同じES供給源チャ
ンバ内で操作する追加ESプローブに供給される試料溶液とは異なる試料が供給
される。このようにして検量溶液を1つのESプローブを介して導入することが
できる一方、未知試料を同じESプローブ集成体内の他のESプローブもしくは
第2チャンネルを介し導入することができる。両ESプローブの同時的噴霧を介
し両溶液から発生したイオンは、減圧中へのオリフィスに流入する前に大気圧E
Sチャンバのバックグランドガスにて配合もしくは混合される。少なくとも2つ
のESプローブから供給された各溶液から生ずるイオンの混合物は同時的に質量
対電荷(m/z)分析されて、質量分析器を検量もしくは微調整するための内部
標準を含む質量スペクトルをもたらす。得られた質量スペクトルに含まれる内部
検量標準は、既知試料と未知試料とを溶液にて混合することなく得られる。多重
ESプローブを介する種々異なる試料の同時的導入はさらに、減圧中への導入に
先立ちES供給源チャンバにて大気圧で混合イオンおよび分子の各反応の検討を
可能にする。各ES試料導入プローブ集成体には噴霧ガスおよび液体層流を配置
することができる。内部検量溶液を層流に、或いはES供給源チャンバに配置さ
れた任意所定のESプローブの主流に含ませることができる。ESプローブの任
意の組合せに対する個々の試料溶液流もしくは噴霧ガス流を、プローブ再配置の
必要なしに分析操作に際しオン・オフ切換することができる。本発明の他面にお
いて、大気圧化学イオン化(APCI)供給源アセンブリには多重入口チャンネ
ルもしくはプローブを配置することができる。これら多重APCI入口プローブ
は空気圧噴霧を含むことができ、各入口プローブに供給される溶液流およびガス
流は個々に或いは同時的にオン・オフ切換することができる。ES供給源および
APCI供給源の両者において、多重プローブ試料溶液イオン化は電圧の切換、
噴霧ガス流の調節または試料溶液流の調節により、プローブ再配置の必要なしに
制御することができる。多重試料導入入口プローブの配置は、同じAPCIチャ
ンバにおけるエレクトロスプレーおよびAPCIイオン発生手段の両者の組合せ
を有するシステムまで拡張することもできる。各ESもしくはAPCI試料入口
プローブは空気圧もしくは超音波噴霧を含むことができる。 【0005】 2個以上の試料導入針もしくは噴霧器を備えるエレクトロスプレーイオン供給
源の配置は刊行物に記載されている。コスチアニネンおよびブルインス、「質量
分光測定に関する第41回ASMS会議のプロシーディング」744a(199
3)は、エレクトロスプレーイオン供給源に装着された空気圧噴霧を伴う或いは
伴わない多重エレクトロスプレー入口先端部の集成体の配置および使用を記載し
ている。各ES先端には、単一溶液供給源により単一ポンプから供給された同じ
試料溶液が供給される。液体クロマトグラフポンプから供給される試料溶液は、
より高い液体流量でイオン信号強度を向上させる試みにて1個、2個もしくは4
個のESもしくは空気圧噴霧補助のES噴霧器先端部の集成体もしくは列に流入
する。報告された配置においては、個々の噴霧器先端部への溶液流は独立してオ
ン・オフ切換することができず、または種々異なる溶液を多重ES噴霧器先端部
の集成体における個々の噴霧器先端部に選択的に導入することができない。 【0006】 ラッチェルR.オゴルザレク・ルー、ハロルドR.ウルセスおよびリチャード
D.スミス、「質量分光測定に関する第39回ASMS会議のプロシーディング
および関連トピックス」第266〜267頁(1991)、並びにジャーナル・
フィジカル・ケミストリー、第6412〜6415頁(1991)およびリチャ
ードD.スミス、ヨセフA.ルー、ラッチェルR.オゴルザレク・ルー、マーク
・ブスマンおよびハロルドR.ウドセス、質量分光測定レビュー、第10巻、第
359〜451頁(1991)は、各イオンをY形状毛細管の2個の別々の入口
開孔部に供給する二重エレクトロスプレーイオン供給源を含む四極質量分析装置
にインターフェースされたエレクトロスプレーイオン供給源の配置を記載してい
る。一方のエレクトロスプレー供給源で形成された陽イオンはY形状毛細管の一
方の入口分枝中へ導入されると共に、第2エレクトロスプレーイオン供給源から
形成された陰イオンはY形状毛細管の第2入口分枝に導入される。毛細管の2つ
の入口オリフィスに掃引された陽イオンおよび陰イオンは、毛細管の2つの入口
分枝が2つのES大気圧供給源チャンバに位置する毛細管入口の下流で充分混合
する箇所にて混合し始める。二重エレクトロスプレーイオン化供給源または別途
のES供給源および気相コロナ放電供給源は、個々にイオンをY形状毛細管の2
つの入口オリフィス中へ供給する。報告された全実験につき、第1ES供給源は
第2ES供給源もしくは気相コロナ放電供給源とは反対極性のイオンを発生する
。別々のイオン供給源で発生した反対極性のイオンは大気圧イオン供給源では混
合せずに、スプリット分離毛細管に2つの別々の入口オリフィスにて流入すると
共に毛細管下流にて部分減圧中で混合する。 【0007】 ボルドリーウールフィットおよびベイトマン、「質量分光測定に関する第43
回ASMS会議のプロシーディングおよび関連トピックス」第98頁(1995
)は、磁気セクター質量分析器にインターフェースされた第2マイクロチップ(
50nl/min流量)試料プローブが配置された検量ESプローブを含むエレ
クトロスプレーイオン供給源を記載している。試料プローブは、注射針に直接取
り付けられたマイクロチップ含む。注射器はX−Y−Z位置決め段階で装着され
て、マイクロチップ噴霧器の位置を最適化させる。検量ESプローブは、検量溶
液を500nl/minにて噴霧すると共に試料が第1ES試料プローブに流過
しない位置まで移動させうるよう配置される。検量質量スペクトルを得た後、検
量ESプローブを後退させると共に検量溶液流を遮断する。次いでマイクロチッ
プ試料ESプローブを流過する試料流を付勢させると共に、別の質量スペクトル
をエレクトロスプレーされた発生イオンから得る。このようにして、第1試料の
質量スペクトルを得る前に外部検量質量スペクトルが得られる。次いで検量質量
スペクトルと試料質量スペクトルとを、試料関連ピークの質量整合につき計算す
る前にデータシステムにて加算する。報告されたES供給源配置につき、2つの
ESプローブは同時的に操作されず、また検量イオンと試料イオンとの気相混合
物は大気圧にて形成させず、質量スペクトルは検量イオンと試料イオンとの混合
物から得られなかった。記載された装置では試料関連ピークおよび検量化合物関
連ピークを含む単一の質量スペクトルが得られなかった。記載されたいずれのE
Sプローブも空気圧噴霧補助エレクトロスプレーで操作するよう配置されなかっ
た。ES検量プローブ位置は、減圧中へのオリフィスの近くにおける効果的噴霧
を可能にするため検量スペクトルの獲得前に調整を必要とした。検量質量スペク
トルを得た後、ES検量プローブを後退させて、第1ESプローブを介し供給さ
れた試料溶液からの質量スペクトル獲得に先立つ干渉を回避する。 【0008】 説明する本発明の1具体例において多重試料はAPI供給源に同時的に導入さ
れ、ここで各イオンを全ての試料から発生させると共に大気圧イオン供給源チャ
ンバにて混合する。次いで気相イオン混合物の1部をオリフィスもしくは毛細管
を介し減圧中へ掃引し、ここでイオンを質量分析する。このようにして、検量化
合物を含有する溶液を試料溶液と同時にイオン化させることができ、その結果と
して溶液における検量成分と試料成分との混合なしに内部標準を含む質量スペク
トルを得ることができる。一層高い質量精度が、m/z整合を獲得質量スペクト
ルにて試料イオン関連ピークにつき計算する際に、内部標準で達成される。AP
I供給源に検量化合物を独立して導入する他、多重試料入口プローブを用いて多
重試料を個々にまたは同時的にAPI供給源に導入することもできる。たとえば
ESおよびAPCIプローブのようなAPIチャンバにおける多重プローブの装
着は、単一のAPI供給源アセンブリにて多重イオン化技術を個々に或いは同時
的に行うことを可能にする。多重エレクトロスプレープローブは、広範囲の試料
流量および溶液化学にわたり最適性能を総合的に与えるよう配置することができ
る。ESプローブ位置は、中心線から100°を充分越える角度位置まで減圧オ
リフィス中心線に直接載るよう配置することができる。種々異なる液体流量を、
同じAPI供給源における別々のESもしくはAPCIプローブに供給すること
ができる。ES供給源チャンバに種々異なる位置にて装着されたESおよび/ま
たはAPCIプローブは同時的に或いは対として或いは群として種々異なる流量
にて操作することができ、種々異なる試料溶液を導入することができる。多重E
Sプローブは噴霧補助と共に或いはそれなしに操作することができる。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】 本発明の課題は、多重エレクトロスプレープローブを広範囲の試料流量および
溶液化学にわたり最適性能を総合的に与えるよう配置することにある。この多重
ESプローブは噴霧補助と共に或いはそれなしに操作することができる。 【0010】 【課題を解決するための手段】 本発明の1具体例は、種々異なる試料供給システムに接続されて質量分析器に
インターフェースされた多重試料溶液入口を有するAPI供給源の配置である。
個々の試料入口プローブは、同じAPI供給源チャンバにて独立的に或いは同時
的に操作することができる。それぞれ個々のAPIプローブを介し導入される溶
液の組成および流量は、他の試料導入ES、APCIもしくはICPプローブと
は独立して制御することができる。多重試料は、溶液噴霧およびイオン化に先立
ち溶液における別々の試料成分の混合なしに、多重APIプローブを介しAPI
供給源に導入される。多重試料溶液からの各成分のイオン化は大気圧で或いはそ
の近くで気相にて生ずる。API供給源は限定はしないがエレクトロスプレー、
APCIもしくはICPイオン化手段または各イオン化技術の組合せを包含する
。他面において本発明は、検量溶液を少なくとも1つのAPI供給源入口プロー
ブに導入すると共に興味ある試料を他のAPI供給源入口プローブに導入する技
術である。検量溶液と試料溶液との両者を別途の入口プローブを介して導入する
が、API供給源にて同時に噴霧およびイオン化させて気相検量イオンと試料関
連イオンとの混合物をもたらす。得られるイオン混合物の1部を質量分析して質
量スペクトルを生ぜしめ、これはm/z測定を向上させると共に定量精度でさえ
向上させる内部標準として作用しうる既知成分のイオンピークを含む。代案とし
て多重試料溶液を別々であるが同時に導入して、大気圧またはその近くでイオン
の混合物を生ぜしめることにより、気相イオンおよび分子の相互作用および反応
を検討することができる。多重入口プローブAPI供給源は、限定はしないが飛
行時間(TOF)、4極、フーリエ変換(FTMS)、イオントラップ、磁気セ
クターもしくはハイブリッド質量分析器を包含する任意の種類のMSもしくはM
S/MSn質量分析器にインターフェースすることができる。 【0011】 本発明の1具体例においては、エレクトロスプレーイオン供給源に多重エレク
トロスプレープローブを配置する。各プローブには空気圧もしくは超音波噴霧補
助および/または第2液層を配置しても配置しなくてもよい。多重ESプローブ
および各ESプローブの各液層は種々異なる液体供給システムに接続することが
できる。このようにして種々異なる試料、試料の混合物および/または溶剤を各
種の組合せにて同時的に或いは個々に噴霧することができる。液体供給システム
は限定はしないが液体クロマトグラフポンプ、注射ポンプ、重力供給容器、加圧
容器および/または吸入供給容器を包含する。さらに試料はたとえば液体クロマ
トグラフィー(LC)または毛細管電気泳動(CE)、毛細管電気泳動クロマト
グラフィー(CEC)および/または任意もしくは全てのESプローブに接続さ
れた手動注入弁のような自動注入器、分離システムを用いて導入することができ
る。多重かつ独立した溶液導入は、多重試料をESプローブ位置の変化なしにエ
レクトロスプレーイオン化により同時に分析することを可能にする。試料溶液を
1つのESプローブを介して導入すると共に他の第2試料を他のESプローブを
介してESチャンバ中へ選択的および同時的に導入する選択肢を有する能力を使
用して、LCもしくはCE分離に際しオン経路でさえ内部もしくは外部検量標準
を有する質量スペクトルを発生させることができる。広範囲のm/z値もしくは
試料種類を有する種々異なる試料混合物を、異なるESプローブを介して導入す
ることができる。分析される未知試料に応じ、最適検量溶液を他のESプローブ
から選択することができる。たとえば単一帯電化合物を分析する際に単一帯電E
Sイオンを発生する1種のm/z範囲の検量溶液を選択することができ、同様に
エレクトロスプレーイオン化にて多重帯電イオンを形成する化合物を分析する際
に多重帯電ES発生検量イオンを生成させることもできる。任意の第2ESプロ
ーブにつき溶液流を、任意のプローブ位置の変化もしくは調整、ES供給源電圧
の変化、第1試料溶液流の遮断または第1試料溶液プローブを介し導入される溶
液の汚染なしに、第1ES試料溶液プローブに対する溶液流とは独立して制御す
ることができる。多重プローブ群を他のプローブ群と同時的に或いは順次に同じ
APIチャンバにて操作することができる。多重ESプローブの配置および操作
は、多重試料供給源からのAPI MS検出を容易化させうる。特に多重試料プ
ローブは、多重液体クロマトグラフ分離システムのための検出器として単一質量
分析器の無配慮な自動化操作を容易化させると共に分析処理量を向上させる。 【0012】 本発明の他の具体例においては、多重噴霧器を大気圧化学イオン化供給源に配
置する。ESと同様に、多重試料溶液を気相中へ導入して溶液の混合なしにイオ
ン化させることができる。このAPCI供給源の具体例においては多重噴霧器が
個々の試料含有溶液を気化器中へ噴霧し、ここで噴霧された液滴の混合物をコロ
ナ放電領域におけるイオン化に先立って蒸発させる。検量溶液は1つもしくはそ
れ以上の試料入口プローブを介し独立して同時に他の入口プローブを介する試料
溶液導入することができる。プローブ位置、印加電圧もしくは気化器温度の調整
は、多重入口プローブへの溶液流を制御する際には必要とされない。APCI供
給源における機械的調整を殆どまたは全く必要としないこの独立試料流制御は、
手動もしくは自動操作でのシステムレベル分析融通性を増大させると共に試料処
理量を増加させる一方、多重溶液の交互汚染を最小化させる。多重APCIおよ
びESプローブは、本発明の他の具体例にて1つのAPI供給源に配置すること
もできる。ESおよびAPCI供給源の組合せは、特に各種の試料での自動化操
作につき各種の分離システムにインターフェースされるAPI−MS機器の分析
能力範囲を拡大させる。 【0013】 ES、APCIもしくはICPイオン化技術を含めAPI供給源を伴う多重プ
ローブの使用は、特にたとえば飛行時間のような迅速質量分析器を使用する際に
、試料の一層急速な導入を可能にする。急速な試料導入はLC、CEもしくはC
EC分離システムまたは自動注入器のサイクル時間により制限することができる
。さらに試料導入サイクル時間は、注入試料が注入弁からESもしくはAPCI
プローブ出口まで移動するのに要する時間によっても制限しうる。多重LC、C
EもしくはCEC、自動注入器、注入弁およびAPIプローブは、試料導入のサ
イクル時間およびAPI MSシステムの分析時間を短縮するよう配置すること
ができる。 【0014】 【発明の実施の形態】 図1に示した本発明の1具体例は、多重エレクトロスプレー溶液入口プローブ
を含むエレクトロスプレーイオン供給源を備える。エレクトロスプレーイオン供
給源は、減圧チャンバ31に配置された質量スペクトロメータにインターフェー
スされる。個々のエレクトロスプレープローブ集成体をエレクトロスプレーイオ
ン供給源大気圧チャンバ30に配置することができ、ここで溶液を個々のプロー
ブ先端部から25nL/min〜1ml/minの範囲の流量で噴霧する。エレ
クトロスプレー先端部からの溶液の噴霧は噴霧補助を含んでも含まなくてもよい
。エレクトロスプレー供給源集成体1は、それぞれ二重ES先端部が配置された
2つのESプローブセット2および5を備える。ES二重プローブ集成体2は、
空気圧噴霧補助が配置された2個のエレクトロスプレー先端部3および4を備え
る。各ES先端部3および4は、それぞれ独立して供給経路9および10を介し
溶液が供給される。ESスプレーヤ先端部3および4はES供給源1の中心線ま
たは軸線24から外れて位置し、これは減圧中への毛細管21オリフィス23の
中心線により規定される。第2ES二重プローブ集成体5は2つの平行なES先
端部6および7を備え、これらには空気圧噴霧補助が配置される。溶液は、ES
操作に際しそれぞれ溶液供給経路14および15を介しES先端部6および7に
独立して供給される。ESプローブ先端部6および7は、ES供給源1の中心線
24近くに位置する。各ES二重プローブ集成体は、それぞれガス供給経路11
、8、12および13を介し先端部3、4、6および7にガス流を集中して供給
するよう配置される。各ESプローブ先端部へのガス流を個々に或いは総合的に
制御して、空気圧噴霧補助でのES操作を可能にし或いはたとえば酸素もしくは
六弗化硫黄(SF6)のようなガスをES先端部に供給し、陽もしくは陰エレク トロスプレーイオン発生に際しコロナ放電を抑制するよう制御することができる
。図示した具体例において、溶液はES先端部3、4、5および6から個々にま
たは同時に或いはエレクトロスプレー操作に際し個々のESプローブ先端部から
の同時的噴霧の組合せによりエレクトロスプレーすることができる。ESチャン
バ30中へエレクトロスプレーされた溶液から発生したイオンの1部を毛細管2
1における孔部23を介し減圧中に移送し、ここで質量スペクトロメータおよび
検出器により質量対電荷の分析を行う。 【0015】 図1に示した具体例において、ES先端部3および4の軸線は二重先端ESプ
ローブ集成体2内でほぼ平行となるよう位置する。ESプローブ集成体2の位置
をx方向かつ回転的に調整することができ、ES先端部3および4をY方向に効
果的に移動させる。ESプローブ先端部3および4の位置は、固定ネジ16で調
整後の所定位置に固定することができる。xおよびyのES先端部位置調整は、
ES供給源1の中心線24に対するプローブ先端部3および4から発生したスプ
レーの位置および方向を設定する。一層詳細に以下説明するように位置調整は、
広範囲の液体流量および溶液化学にわたりESプローブ先端部2および3から同
時的にエレクトロスプレーする際に減圧に供給されるイオン混合物の最適化を可
能にする。同様に、ES先端部6および7のx位置および回転位置またはy位置
は、ESプローブ集成体5を移動させると共に固定ネジ19により位置を所定位
置に固定して調整することができる。ES供給源軸線24および毛細管オリフィ
ス23に対するxおよびyのESプローブ先端部位置調整は、個々に或いは同時
的にESプローブ先端部6および7から試料溶液を噴霧する際に性能の最適化を
可能にする。図6に示したように、ESプローブ集成体2および5は代案として
全x−y−z先端部位置調整を含むよう配置することもできる。初期のES二重
プローブ集成体の装着位置および先端部位置調整の範囲に応じ、ESプローブ先
端部軸線の配向は、x−zES供給源平面に対し0°〜90°以上の範囲の角度
にわたり延在するよう配置することができる。0°は毛細管21の孔部23中へ
指向するz軸線として規定される。ESプローブ先端部軸線および従って発生さ
れるエレクトロスプレープルームの中心線は、ノーズピース25の開口部28近
傍におけるイオンの発生を最大化させて性能を最適化するよう配向させることが
できる。エレクトロスプレーもしくは空気圧噴霧促進エレクトロスプレー過程に
て発生した帯電液滴は蒸発してエレクトロスプレー室30内でイオンを形成し、
これは端板ノーズピース開口部28を流過する加熱向流乾燥ガス27により支援
される。ESチャンバ30にて形成されたイオンの1部を毛細管孔部23中へ指
向させ、ここで毛細管孔部23を流過するガス流により減圧中に掃引する。さら
に帯電液滴の蒸発は、毛細管孔部23を介し減圧中へ部分蒸発エレクトロスプレ
ー帯電液滴の移動の際にも生じうる。毛細管21を加熱して、帯電液滴蒸発過程
を支援することもできる。本発明の詳細な説明については、図2および3に示し
た断面図を用いて以下説明する。 【0016】 図2はエレクトロスプレーイオン供給源1の平面図であって、二重先端ESプ
ローブ集成体5を示す。図3は、二重軸線外しプローブ集成体2および5が配置
された図1に示すES供給源1の側面図である。ES供給源1は、各電位を円筒
電極20と端板電極26と毛細管入口電極40とに印加すると共に全ES電極先
端部を接地電位に維持することにより操作される。加熱向流乾燥ガス流41を、
端板ヒータ42を流過して端板ノーズピース25開口部28を介しES供給源チ
ャンバ30中へ流入するよう指向させる。図1および2に示した減圧中へのオリ
フィスは、入口オリフィス48を備えた誘電性毛細管チューブ24である。減圧
中へ誘電性毛細管内側孔部23を介し掃引されるイオンの電位については米国特
許第4,542,293号に記載されている。陽イオンを発生させるには、負キ
ロボルト電位を円筒電極20と電極ノーズピース25が取付けられた端板電極2
6と毛細管入口電極40とに印加する。典型的には陽イオンを発生させるには−
4,000、−3,500および−3,000ボルトを毛細管入口40と端板2
6と円筒電極20とにそれぞれエレクトロスプレー操作に際し印加すると共に、
ES先端部3、4、6および7を備えたESプローブ集成体2および5を接地電
位に維持する。陰イオンを発生させるには、電極20、26および40に印加す
る電位の極性を逆転させると共にESプローブ先端部3、4、6および7を接地
電位に維持する。代案としてノズル、薄板オリフィスもしくは導電性金属毛細管
を減圧中へのオリフィスとして使用すれば、キロボルト電位をESプローブ先端
部3、4、6および7に印加すると共に低い電位を円筒電極20と端板電極26
と減圧中へのオリフィスとに操作に際し印加することもできる。代案として加熱
毛細管、ノズルもしくは薄板オリフィスを、ESもしくはAPCIイオン化に際
し向流乾燥ガスにて或いはそれなしに操作する減圧中へのオリフィスとして配置
することもできる。 【0017】 図2を参照して、適する電位をES供給源チャンバ30における部材6、7、
20、26および40に印加すると、帯電液滴が無支援エレクトロスプレーまた
はES先端部6および7に供給される別々の溶液の空気圧噴霧補助を伴うエレク
トロスプレーから生成される。図2に示した具体例において、ES先端部6およ
び7の位置は、エレクトロスプレー操作に際し互いに相対固定される。代案とし
て、ESプローブ集成体を先端部6および7の相対位置の調整を可能にするよう
配置することもできる。ES先端部6および7から流出する各溶液からエレクト
ロスプレーされた帯電液滴は、向流乾燥ガス流27に抗する電場により駆動され
る。帯電液滴が蒸発する際、イオンが最初に先端部6および7を介し供給された
各溶液に存在する各成分から形成されて領域43にて混合する。領域43におけ
るイオン混合物の1部を毛細管孔部23を介し減圧中に掃引し、減圧領域46内
に位置する質量分析器および検出器45に指向させ、ここで質量分析する。加熱
毛細管を向流乾燥ガスを伴う或いはそれなしに減圧中へのオリフィスとして配置
すれば、ES先端部6および7から噴霧された部分蒸発帯電液液の混合物が加熱
毛細管オリフィスに掃引される。帯電液滴の蒸発およびイオン混合物の生成は、
エレクトロスプレーされた帯電液滴が毛細管オリフィス中へ掃引される前に大気
圧チャンバ30内で完全には蒸発されない場合、毛細管にて生じうる。加熱毛細
管における2種のエレクトロスプレー溶液から発生した帯電液滴の混合物より発
生した得られるイオンは毛細管および減圧にてイオン混合物を形成する。複数溶
液から形成されたイオンを混合すると共に減圧におけるイオントラップに貯蔵す
ることもできる。三次元イオントラップおよび二次元トラップ方式で操作される
多極イオンガイドは、1つのAPI供給源にて噴霧された複数溶液から同時的ま
たは順次にトラップされるイオンの混合物を保持しうる。次いでイオン混合物の
質量分析を質量分析器および検出器の集成体45によって行う。 【0018】 たとえば図1に示した多重ESプローブAPI供給源の具体例は多極イオンガ
イド飛行時間質量分析器にインターフェースすることができ、ここで多極イオン
ガイドは米国特許第5,689,111号に記載されたように二次元トラップ方
式にて操作される。ESプローブ7からの溶液を噴霧して形成するイオンは、最
初に二次元トラップ方式にて操作される多極イオンガイドによりトラップするこ
とができる。次いでESプローブ7への溶液流を遮断すると共にESプローブ6
を介する異なる溶液流を付勢してイオンを形成させることもでき、これらイオン
を二次元トラップとして操作する同じ多極イオンガイドでトラップする。このよ
うにして形成されたイオン混合物は、イオン−イオン相互作用またはイオン−分
子相互作用および/または添加された中性バックグランドガスとの反応を促進す
る時間にわたりトラップすることができる。次いで、得られたトラップイオン混
合物を多極イオンガイドトラップから放出させると共に、飛行時間質量分析器に
て質量分析する。代案として、MS/MSn実験を米国特許出願第08/694 ,542号に記載されたようにトラップイオン集団にて行うこともできる。 【0019】 2種の異なる試料溶液を、ES供給源操作に際し独立して或いは同時的にES
プローブ先端部6および7から噴霧することができる。上記したように、2種の
溶液を空気圧噴霧補助を伴う或いはそれなしにESプローブ先端部6および7か
ら同時的にエレクトロスプレーする場合、2つの別々のスプレーから生ずるイオ
ンは領域43にて混合する。イオン混合物の1部を毛細管孔部23を介し減圧中
に掃引し、次いで質量対電荷分析する。本発明のこの具体例を用い、ESプロー
ブ先端部6からの試料溶液は、ESプローブ先端部7から噴霧された試料溶液よ
り発生するイオンに対し最小の作用を有する。ESプローブ先端部6および7を
介し独立溶液供給源から供給された試料溶液における化学成分は、噴霧に先立ち
溶液中で混合しない。帯電液滴および同極性のイオンが、ESプローブ先端部6
および7からのエレクトロスプレーに際し発生する。帯電液滴および同極性のイ
オンは、帯電排斥に基づきESチャンバ30における蒸発に際し最小の化学相互
作用を有して、各溶液から発生した個々のイオン集団の最小歪みが減圧中への流
入に先立って生ずる。検量化合物と称する既知分子量の化合物を、ESプローブ
先端部6から噴霧された溶液に添加すると共に試料溶液をESプローブ先端部7
から噴霧することができる。検量溶液および試料溶液をそれぞれESプローブ先
端部6および7から同時噴霧すれば、生ずるイオン混合物から得られる質量スペ
クトルは検量溶液に含まれる既知分子量化合物に対応する1組の内部検量ピーク
を含む。本発明のこの具体例を用い、検量化合物および試料化合物を溶液にて混
合することなく、内部標準ピークを含む質量スペクトルを得ることができる。既
知成分および試料成分のイオン混合が質量分析に先立ち気相にて生ずる。代案と
して、ESプローブ先端部6および7を流過する溶液流を順次に付勢することが
できる。1つのESプローブが検量溶液を含有すれば、ESプローブ6および7
の順次の噴霧は時間的にその後の試料質量スペクトルの獲得に近い外部標準とし
て使用しうる質量スペクトルの獲得を可能にする。各プローブ位置は、MS獲得
と共にエレクトロスプレーに際し時間的に同時または別々に噴霧しながら固定さ
れ続ける。獲得された質量スペクトルに内部標準を含めば、スペクトル内に含ま
れる試料関連ピークの分子量指定の精度を増大させうる。質量スペクトルに内部
標準も定量精度を向上させるのに役立ちうる。 【0020】 慣例として、内部標準を含む質量スペクトルを得るには、検量化合物をエレク
トロスプレーに先立ち試料含有溶液と混合する。典型的には外部検量質量スクペ
クトルを得る際、検量溶液を次の試料溶液が流過する同じESプローブを介して
供給する。検量化合物は移送経路およびESプローブ先端内孔部を汚染すると共
に、試料溶液から得られる質量スペクトルに望ましくないピークをもたらしうる
。得られる獲得質量スペクトルに内部標準を形成するため層流エレクトロスプレ
ープローブ配置を介し或いは直接的に溶液にて検量化合物を混合すれば、エレク
トロスプレーイオン化過程に際し試料イオンシグナルの抑制をもたらしうる。質
量検量化合物は試料供給経路を汚染すると共に内部標準、外部標準を必要とする
か或いは獲得質量スペクトルにて検量ピークを必要としない各用途間での切換に
際し排除するのがしばしば困難である。移送経路およびESプローブ集成体から
検量化合物を除去すべく長いフラッシュ時間が必要されて分析時間を増大させる
。この汚染問題に基づき、検量溶液と試料溶液との液相における混合は、API
供給源操作に際し検量化合物の迅速な使用および除去を可能にしない。本発明は
、内部標準を含む質量スペクトルを得るための検量溶液と試料溶液との混合にお
ける分析上の欠点を解消する。多重ESプローブの同時的操作は、質量分析に先
立ち気相にて混合する独立噴霧溶液からイオンを発生させる。独立した各ESプ
ローブスプレーは、その後の獲得質量スペクトルに出現する望ましくない残留化
合物汚染なしに迅速にオン・オフ切換することができる。エレクトロスプレー発
生イオンは、別々の噴霧器から生じた帯電液滴より発生する。任意の試料イオン
もしくは検量イオンの相互作用は気相にて生ずるようなプロセスのみに限定され
る。発生するイオンが同じ極性を有する場合、気相における相互作用を介する化
学的干渉が最小となる。相対的な溶液成分濃度および組成を変化させることによ
り、本発明は獲得質量スペクトルにおける検量成分ピークと試料成分ピークとの
間の強度およびm/z位置の独立制御を可能にする。 【0021】 ノーズピース開口部28および毛細管入口オリフィスに対するイオン混合領域
43の相対位置は毛細管孔部23に突入する各スプレーからのイオンの比を変化
させる。所定の毛細管溶液濃度につき、試料ピーク強度と対比する検量ピーク強
度はx方向にプローブ集成体5を移動させると共に固定ノブ19で固定して変化
させることができる。相対的液体流量およびプローブES先端部6および7を流
過する噴霧ガス流量に応じ、ESプローブ集成体5の回転調整を用いて毛細管入
口オリフィス48に対する相対的なイオン混合領域43の位置を変化させて性能
を最適化することもできる。多くの分析用途につき検量成分関連ピークを獲得質
量スペクトルに加算してさえ試料イオンシグナルを最大化させることが望ましい
。固定された相対的ESプローブ先端位置と共にESプローブ集成体5の位置の
調整は、最小の試料シグナルロスを以て獲得スペクトルにおける検量ピークの導
入を可能にする。平行なES先端部配置は、発生するイオンの効率的混合を伴っ
て各先端部とは独立して広範囲の液体流量を噴霧することを可能にする。その結
果、広範囲の分析用途にわたり最適性能を、位置プローブ集成体5の再調整の必
要性なしに、平列噴霧器配置を用いて達成することができる。2個のES先端部
を介し2つの異なる液体流量で供給される溶液を同時的にエレクトロスプレーし
ながら獲得される質量スペクトルの例を図4に示す。 【0022】 図1および3に示したような、ほぼ平行方向に噴霧するよう配向された2個の
ES先端部を配置したESプローブ集成体2と同様に、エレクトロスプレープロ
ーブ集成体を図4a〜4cに示した質量スペクトルの獲得に際し使用した。エレ
クトロスプレーイオン供給源1を、図4a〜4cにて獲得されたデータにつき4
極質量スペクトロメータにインターフェースさせた。図4aは、供給経路9を介
し連続注入された1:1メタノール:水の試料溶液にて10ng/μLグラミシ
ジンSから得られた質量スペクトル60を示す。グラミシジンS試料を含有する
溶液を、ES先端部3から空気圧噴霧補助により50μL/minの液体流量に
てエレクトロスプレーした。グラミシジンSの二重帯電ピーク61が、縦軸62
により示されるように3,100の相対的豊富さを持ったスペクトルにおける主
たるピークである。ESプローブ先端部3および4の軸線の配向は、ES供給源
中心線24に交差する水平(z−x)面から上方向に約60°の角度とした。図
4にて得られたデータにつきθ2=60°であり、ここでθ2はz軸に対するES
プローブ先端部軸線により形成される角度であって、z軸の周囲に軸方向対称的
である。ES先端部3および4の軸線はほぼ平行に位置すると共に、各先端部は
噴霧に際しz−x面から等距離に位置した。ES先端部3および4を、質量スペ
クトル60、64および68の獲得に際し約8mmの一定間隔で分離させた。E
S先端部3および4をz軸に沿って約1.5cmかつy軸に沿って約1.0cm
に位置せしめ、これを図3にそれぞれ寸法Zおよびrによって示す。x軸に沿っ
たES先端部3および4の位置を調整して性能を最適化させ、その後に二重ES
先端部位置を図4a〜4cに示した一連の質量スペクトル獲得に際し位置固定し
た。検量化合物バリン(50ng/μL)とトリチロシン(25ng/μL)と
ヘキサチロシン(50ng/μL)との79%水、19%イソプロパノールおよ
び2%プロピオン酸溶液における混合物を、500μL/minの流量にてES
プローブ先端部4に供給した。検量溶液を、空気圧噴霧補助によりプローブ先端
部4からエレクトロスプレーした。ESプローブ先端部4からの検量溶液のエレ
クトロスプレーに際し獲得された質量スペクトル64を図4bに示す。それぞれ
118、508および998の質量対電荷の数値を持ったピーク65、66およ
び67が、既知分子量の検量成分の単一帯電プロトン化分子イオンから形成され
た。存在する他のピークは、溶液中に存在する汚染化合物からのものであった。
主たるピーク65(118m/z)は約4,300である。図4cにおける質量
スペクトル68は、それぞれES先端部3(50μL/min)および4(50
0μL/min)から試料溶液および検量溶液を同時噴霧して獲得された。約2
,600の主たる試料もしくはグラミシジンSピーク71は、独立して噴霧した
際に獲得されたグラミシジンSピーク61と対比して、15%未満だけ減少して
いる。検量ピーク高さは、単一かつ同時的な溶液噴霧にて獲得された質量スペク
トル64および68と比較して15%未満変化した。 【0023】 ES先端部4を流過する噴霧ガス流および検量溶液流を、図4aに示した質量
スペクトル60の獲得に際し遮断した。逆に、ES先端部3を流過する噴霧ガス
流および試料溶液流を、図4bに示した質量スペクトル64の獲得に際し遮断し
た。ES先端部3および4への検量および試料の各溶液流と噴霧ガス流との両者
を、図4cに示した質量スペクトル68の獲得に際し付勢させた。質量分析に先
立ち気相にて混合された2種の独立同時的なエレクトロスプレーから形成された
イオンは、内部標準を有する質量スペクトルの獲得を可能にした。4極質量分析
器を用いて、図4a〜4cに示したデータを得た。代案として、たとえば飛行時
間、三次元4極イオントラップ、磁気セクター、フーリエ変換質量スペクトロメ
ータおよびトリプルクワドラポールのような他の種類の質量分析器も使用するこ
とができる。質量スペクトル内の内部標準を用いて、特に高解像力で獲得される
必要スペクトルにつき試料ピークの質量対電荷の精度を向上させることができる
。図4a〜4cに示した質量スペクトルの順序は、質量スペクトル蓄積時間およ
び個々の液体流量をオン・オフさせうる速度によってのみ制限されるが1分間未
満にて得ることができる。本発明は、広範囲の液体流量にわたり同時的にエレク
トロスプレーされる多重溶液から発生した気相イオンの効率的混合を可能にする
。試料溶液とを、検量溶液と初期の最適化の後にプローブ先端位置を調整する必
要なしに、複数のESプローブ先端部を介し導入することができる。本発明は、
無配慮運転にて多重溶液投入を許容しうる質量分析システムの有用性を増大させ
る。独立もしくは同時の噴霧につき配置された多重の入口プローブを含むエレク
トロスプレーイオン供給源はシステム損失時間を最小化させ、試料処理量を最大
化させ、さらに試料溶液を汚染することなく内部標準を含む質量スペクトルの選
択的獲得を可能にする。以下説明するように、多重入口プローブAPI供給源を
用いて大気圧でイオン−イオン気相相互作用を検討することもできる。 【0024】 図4a〜4cに示した例においては、ES先端部3および4への溶液流をそれ
ぞれ噴霧ガス流と一緒にまたはそれなしに独立してオン・オフ切換しうる液体ポ
ンプにより供給経路9および10を介して供給した。代案として、溶液44を図
2に示した溶液貯槽45からES先端部7に供給することもできる。溶液45は
、ガス供給経路13を介しES先端部7に供給された噴霧ガスから誘発されるベ
ンチュリ力によって供給経路15を介しES先端部7に導入される。ESプロー
ブ先端部7の下に位置する溶液貯槽45により、ES先端部7への溶液流は噴霧
ガスが遮断された際に停止する。ES先端部7からのエレクトロスプレーに際し
噴霧補助を使用しなければ、ガス圧力ヘッドを貯槽44における溶液45に印加
して、ES先端部7に液体を初期に強制移動させることができる。未補助エレク
トロスプレーに際し加えられる電場からの靜電力もES先端部7を介する溶液流
を維持することができる。ES先端部78への液体流は次いで、貯槽45内の溶
液45に対するガス圧力ヘッドを除去すると共にES先端部7における電場を減
少させて遮断することができる。未補助エレクトロスプレーは、適する相対的電
位を個々のES先端部に印加すると共に次いで電位を先端部から除去することに
よりオン・オフ切換することができる。たとえば2個の独立ESプローブをES
供給源に配置すると共に6,000ボルトをES操作に際し独立して各プローブ
に印加すれば、所定プローブからの噴霧をESプローブに対するキロボルト電位
の印加により或いはプローブ電圧の低下によりオン・オフ切換してエレクトロス
プレーを停止させることができる。各ES先端部3、4、5および7は、広範囲
の液体流量および溶液化学を有する特定群の用途につき性能を最適化すべく個々
に配置することができる。ES先端部には単一、二重および三重のチューブ層を
配置して、特定の溶液およびガス供給経路に接続されたES先端部にて各種のガ
スおよび液体層を収容することができる。たとえばES低流量を可能にする交換
自在なマイクロチップのような単一層先端部をES供給源に装着する前に予備装
着することができ、溶液供給経路を必要としない。1秒範囲につき25〜500
ナノリットルの液体流量にてエレクトロスプレーしながら内部標準を持った質量
スペクトルを得ることが望ましければ、多重マイクロチップを配置して同時噴霧
することもできる。より高い液体流量につき、積層ES先端部配置が典型的に使
用される。 【0025】 図12は2層エレクトロスプレー先端部の図面である。2層ES先端部配置に
より、噴霧ガス74を液体試料導入チューブ72を包囲する第2層チューブ70
の間の環状部71を介て供給して、エレクトロスプレー操作に際し帯電液滴の形
成を促進させることができる。試料含有溶液は、孔部75を介し内側チューブ7
2の出口端部73に供給される。第2液層は、ESプローブ先端部にて操作に際
し液体層状化が望ましければ環状部71を介し供給されて、ガス流を置換するこ
とができる。代案としてESプローブ先端部には、図13に示したように3つの
同心層を配置することもできる。典型的には、3層ESプローブにより試料溶液
を内側チューブ80の孔部88を介して導入し、第2溶液をチューブ80と81
との間の環状部84を介して導入することができ、所要ならばガス流85をチュ
ーブ81と82との間の環状部83を介して供給することができる。孔部88と
環状部84とを介して供給された各溶液は、ES操作に際し領域87内における
第1層チューブ出口86にて混合する。環状部84を介して供給された第2溶液
は既知検量化合物を含有することができ、これら化合物はES操作に際し領域8
7における孔部88を介して供給された試料溶液と混合する。通常、検量化合物
は、孔部88を介して溶液を供給する前に試料含有溶液と混合される。 【0026】 1個のESプローブ先端部またはESプローブ先端部3、4、6および7の組
合せを図12および13に示したと同様に2層もしくは3層集成体として配置す
ることができる。分析用途に応じ、溶液導入チューブ72もしくは80を毛細管
電気泳動カラム、微小孔部充填毛細管カラムまたは誘電材料もしくは導電材料の
開口孔チューブとして構成することもできる。軸外し位置に配置され或いはAP
I供給源中心線の近くに位置せしめた単一、2層および3層のESプローブ先端
部は市販入手することができる。軸線外しプローブ位置は典型的にはエレクトロ
スプレーイオン供給源における一層高い液体流量用途につき使用される。本発明
は、噴霧補助を伴う或いはそれなしに2個もしくはそれ以上のプローブ先端部か
らの溶液の個々の或いは同時的な噴霧を行う可能性を以て、API供給源におけ
る単一、2層もしくは3層先端部を多重ESプローブに配置することを可能にす
る。多重プローブ先端部位置をAPI操作に際し固定して、プローブ位置調整の
必要なしに多重先端部からの順次もしくは同時噴霧を可能にすると共に、各種の
入口プローブからの溶液噴霧を迅速、効率的かつ無配慮に切換ることを可能にす
る。 【0027】 図5は本発明の代案具体例を示す。エレクトロスプレー供給源114には、そ
れぞれ個々の液体供給経路101〜106を有する6個のES先端部91〜96
からなるESプローブ集成体90が配置される。位置調整器37を用いて、任意
のES先端部をES供給源中心線115の近くに位置せしめうるようESプロー
ブ集成体90を移動させることができる。ガス経路98は噴霧ガスをESプロー
ブ先端部91〜96に供給する。代案としてESプローブ集成体90は、各ES
先端部91〜96に、それぞれ独立してオン・オフ切換しうる個々の噴霧ガス供
給部が配置されるよう構成することもできる。図5に示した具体例において、E
S先端部95および92には個々の検量溶液を供給しうる一方、別途の試料溶液
をES先端部91、93、94および96に供給する。この配置により、試料溶
液のエレクトロスプレーから得られる質量スペクトルは、検量溶液が供給された
最も近い隣接ES先端部を付勢することにより加えられた内部標準ピークを有す
ることができる。図5に示した具体例において、数種の試料溶液を複数試料を順
次に同じESプローブ先端部を介しES供給源に供給する際に生じうる汚染を殆
どまたは全く伴わずに迅速に分析することができる。ESプローブ先端部95か
らの検量溶液噴霧と同時的にES先端部96から噴霧される試料溶液よりMSデ
ータを得た後、ESプローブ集成体98はES先端部94がES供給源中心線1
15の近くに位置するよう調整器97を用いて翻訳することができる。ES先端
部95を用いて、ES先端部94からの試料溶液のエレクトロスプレーと同時に
検量溶液を噴霧し、得られた試料溶液質量スペクトルに内部標準ピークを与える
ことができる。さらにESプローブ集成体の翻訳を用いてES先端部92をES
供給源中心線115近くに位置せしめ、先端部91もしくは93から試料溶液エ
レクトロスプレーに際し検量溶液を選択的に噴霧することができる。ESプロー
ブ90の直線的ES先端部配置は、自動的xおよびy位置翻訳器での二次元先端
部列に外挿することができる。さらに、流過ES先端部は予備装着マイクロチッ
プにより交換することもできる。代案として、ESプローブ集成体90の全ての
先端部を用いて試料溶液を噴霧しうる共に、単一の軸線外しESプローブを用い
て外部標準検量質量スペクトルを得ることが望ましい場合または内部標準を獲得
試料溶液質量スペクトルに加算することが望ましい場合には検量溶液をエレクト
ロスプレーすることもできる。キロボルト電位をES供給源素子110、111
および112に印加して、接地電位で操作されるESプローブ集成体90による
エレクトロスプレーを開始させることができる。代案として、キロボルト電位は
、エレクトロスプレー操作に際しESプローブ先端部91〜96に印加すること
もできる。ES供給源114には加熱向流乾燥ガスを供給して、1個、2個もし
くはそれ以上のES先端部から順次に或いは同時的に噴霧されたエレクトロスプ
レー発生帯電液滴の蒸発を促進することができる。 【0028】 各ESプローブ先端位置は互いに固定することができ、またES供給源毛細管
入口もしくは先端部位置を調整自在とすることもできる。図1に示したように、
ES先端部位置3および4は互いに固定されるが、ESプローブ2装着ブロック
回転軸線を中心としてx方向に移動自在かつ回転自在にセットとする。本発明の
代案を図6に示し、ここではESプローブ集成体120および122はそれぞれ
ES先端部121および123につきx、yおよびzの全位置調整を含む。ES
プローブ集成体122をES供給源130中心線131に対し平行に位置せしめ
る。ES供給源中心線130に対するESプローブ先端部123軸線124の角
度は0°に等しく、すなわちφ1=0°である。試料含有溶液は、ESプローブ 集成体122の液体供給チューブ129中へ或いは独立した液体供給システムを
有するESプローブ集成体120の入口管132に導入することができる。この
ようにして、異なる試料または試料および/または溶剤の混合物を同時的または
個々に噴霧することができる。液体供給システムは限定はしないが自動注入器を
備えた或いは備えない液体ポンプ、たとえば液体クロマトグラフィーもしくは毛
細管電気泳動のような分離システム、注射ポンプ、圧力容器、重力供給容器また
は溶液貯槽を包含する。ES供給源操作に際し、各ESプローブから発生させる
スプレーは液体供給システムを用いて液体流動を付勢することにより開始させる
ことができる。適する溶液貯槽の配置により、空気圧噴霧ガス流を用いてエレク
トロスプレーを開始させることもできる。噴霧補助を用いない場合、ES先端部
121もしくは123からのエレクトロスプレーはES供給源電極140、14
1および142に印加される電圧と比べES先端部に加えられる電圧を増大させ
て付勢することができる。たとえば毛細管入口電極140、端板およびノーズピ
ース141並びに円筒電極142に印加される電圧を−500.0および+50
0Vにそれぞれ設定すれば、ES先端部121からのエレクトロスプレーはES
先端部121に印加される電圧を+5,000Vまで増大させて開始することが
できる。ES先端部121からのエレクトロスプレーは、ES先端部121に印
加される電位を0Vに設定して停止させることができる。ES先端部123から
のエレクトロスプレーは、ES先端部123における電場が効果的に中性となる
よう、ES先端部123に印加される適する電圧(ほぼ0V)により留まり続け
る。ES先端部123からのエレクトロスプレーは、ES先端部123に+5,
000Vを印加して付勢することができる。ガス供給経路136および128を
介してそれぞれES先端部121および123に供給される噴霧ガスは、キロボ
ルト電位をES先端部に印加してエレクトロスプレー帯電液滴形成プロセスを促
進する際に付勢することができる。個々のES先端部への噴霧ガス流は、適する
電圧をES先端部に印加してエレクトロスプレーを遮断する際に滅勢することが
できる。電圧および噴霧ガスの切換は、たとえ試料含有溶液を所定時間にわたり
先端部に流過させ続ける場合にもES先端部におけるエレクトロスプレーを迅速
にオン・オフ切換することを可能にする。代案として、溶液供給源として貯槽を
用いる図2に示したように、ESプローブ先端部123もしくは121への液流
は噴霧ガス流をオン・オフ切換して制御することができる。噴霧ガス流を付勢す
ると、ESプローブ先端部における(ベンチュリ)作用により溶液を貯槽からE
Sプローブ先端部まで引き上げて、ここで噴霧する。空気圧噴霧ガス流をESプ
ローブに供給することによりエレクトロスプレーを維持する場合は、簡単かつ安
価な溶剤供給システムを用いることができる。 【0029】 図6に示したESプローブ集成体120の軸線137は、ES供給源の中心線
131から70°(φ120=70°)の角度に位置する。ESプローブ集成体1 20には試料溶液入口132と層流溶液入口138と噴霧ガス入口136とを有
する3層ESプローブ先端部121を配置する。ESプローブ先端部121の断
面図を図13に示す。液体試料は第1層チューブ80の孔部88に移送経路13
2を介して流入する。第2溶液を移送経路138を介しチューブ80と81との
間の環状部84中に添加することができ、この溶液は領域87における出口端部
86にて試料溶液を包囲すると共にこれと混合するシース液を形成する。噴霧器
またはコロナ抑制ガスを、チューブ81と82との間の環状部へのガス供給もし
くは移送経路136を介しESプローブ先端部121に導入することができる。
3層ESプローブ先端部にて領域87における溶液の液体層状化は、ES供給源
にLC、CEもしくはCEC分離システムをインターフェースすべく使用されて
いる。CE、CECもしくは微小気孔LCカラムにインターフェースする際は、
試料導入管80を実際にはCE、CECもしくはLCカラム自身とすることがで
きる。第2層溶液流を用いて、検量化合物をESプローブ先端部121のチュー
ブ86から流出する試料溶液に添加することもできる。この種の混合溶液スプレ
ーから得られる質量スペクトルは内部標準を含有する。検量溶液は、移送経路1
38を介し溶液を供給する液体供給システムをオン・オフ切換して開始もしくは
停止させることができる。このような検量溶液の導入は初期の試料溶液供給源の
汚染を回避するが、噴霧前に領域87における溶液の混合を必要とする。得られ
る混合物における検量成分は存在する試料化合物のエレクトロスプレーイオン化
効率に影響を与えて、得られる質量スペクトルにピーク高さの歪みを生ぜしめる
。チューブ80および81の出口端部の相対的位置は、エレクトロスプレー過程
で生成した2種の溶液から層状化されたイオン集団の相対強度に影響を及ぼしう
る。層状液流を用いて異なる溶剤系を導入することにより、多重プローブ噴霧混
合物におけるイオン−中性相互作用を検討することもできる。広範囲の溶液組成
物を、所要に応じ分析用途にて図13に示した3層プローブ先端集成体を用い液
層で組合せることができる。図13に示した3層プローブの4層の代案例も可能
であり、噴霧器またはコロナ抑制ガスでの溶液層の分離により液体混合が生じな
いよう操作することもできる。たとえば4層プローブ先端部の具体例は、最内部
チューブを介し供給された液体溶液と、チューブ1と2との間の環状部を介し供
給された噴霧器ガスと、チューブ2と3との間の環状部を介し供給された第2液
体溶液と、チューブ3と4との間の環状部を介し供給された噴霧ガスとを有する
ことができる。代案として、ガスを最内部チューブを介し液体、ガスおよび液層
と共に供給することもできる。3種もしくはそれ以上の溶液を層状化させ、別々
の層を介し供給された溶液の幾分かをこれらが図13に示した溶液混合と同様な
層状先端部から流出する際に液体状態にて混合することができる。層状液流は1
個もしくはそれ以上のエレクトロスプレープローブを介する追加溶液の導入を可
能にし、ESと1個もしくはそれ以上の分離システム(たとえばCE、CECお
よびLC)とをインターフェースする手段として作用しうる。 【0030】 ESプローブ先端部 123は図12に示した2層プローブとして構成され、 貯槽144から供給される検量溶液145を含む。殆どまたは全く圧力ヘッドも
しくは重力供給を加えることなく、検量溶液145をESプローブ先端部123
に加えられる噴霧用ガスのベンチュリ吸引作用により貯槽144から引出すこと
ができる。検量溶液144は、噴霧ガス流をガス供給チューブ128を介し施す
際にES先端部123から噴霧することができる。溶液供給チューブ139には
最初に、ヘッド圧を貯槽144に加えることにより或いは貯槽144からの重力
供給により或いは噴霧用ガスESプローブ先端部123を付勢することにより溶
液で満たすことができる。溶液供給チューブ129およびES先端部123の内
側チューブが検量溶液で満たされた後、装着貯槽におけるヘッド圧を解除し、重
力供給を加えることなしに溶液供給チューブ129を介する液流をES先端部1
23に対する噴霧用ガス流のオン・オフ切換により開始および停止させることが
できる。検量溶液はESプローブ先端部123から個々に、或いはESプローブ
先端部121からエレクトロスプレーされる試料溶液と同時に選択的に噴霧する
こともできる。代案として溶液は注射ポンプ、液体クロマトグラフシステムまた
は他の液体供給システムによりESプローブ先端部123に供給することもでき
る。次いでESプローブ先端部123への溶液流は、溶剤供給システム流をオン
・オフ切換してオン・オフすることができる。 【0031】 図6に示したESプローブ先端部121および123とES供給源軸線131
および毛細管入口148とのx−y−z位置および角度位置は、ES性能を最適
化すると共に単一のESプローブから個々に或いは2つのESプローブから同時
的に噴霧するよう調整することができる。ESプローブ集成体軸線137を中心
とするES先端部121の回転位置は位置決めノブ133および134で調整さ
れる。ES先端部121の軸線に沿ったES先端部121の位置はノブ135を
回転させて調整される。同様に、ES先端部123の回転位置および軸方向位置
はそれぞれノブ125、126および127を位置決めして調整される。ESプ
ローブ先端部の各位置は、所定の液体流量および溶液もしくは試料の種類につき
ES性能を最適化するよう調整を必要とする。個々の或いは同時的な噴霧につき
最適化された後、プローブ位置はES操作に際し固定し続けることができる。図
1および6に示した具体例につき、各ESプローブ集成体の1部はES供給源チ
ャンバハウジングの外部に位置する。これは、ES供給源を操作しながらx−y
−z位置および角度位置の全調整を可能にして最適性能を達成する。図6に示し
たESプローブ集成体120および122も相対的層状チューブ出口先端部位置
の調整を可能にする。たとえばナット149の調整は、図13に示したように内
側チューブ80の出口位置86を第2および第3層チューブ出口位置に対するE
Sプローブ先端部121の軸線に沿って移動させる。図12に示した最内部チュ
ーブ出口端部73の相対的位置はナット150を用いて調整し、ES先端部12
3における噴霧ガス性能を最適化することができる。これらES先端部調整は、
ES供給源を操作しながら層状液流および/またはガス噴霧チューブ先端位置の
最適化を可能にする。異なる液体流量を、両ESプローブ先端部からの同時的エ
レクトロスプレーに際しESプローブ先端部121および123を介し供給する
ことができる。ES用途につき用いられる溶液流量範囲は毎分25ナノリットル
から毎分2mlまでの範囲である。毎分25〜1,000ナノリットル範囲の液
体流量につき、単一層 流または交換自在なマイクロエレクトロスプレープロー ブ先端部を、2層ESプローブ先端部123をES供給源130に置換すべく配
置することができる。未補助エレクトロスプレー操作を、ESプローブ先端部か
ら個々に或いは空気圧補助ESプローブと同時的に行うことができる。全先端部
位置調整を配置した2個もしくはそれ以上の空気圧噴霧補助ESプローブは、1
個のESチャンバ内で同時操作することができる。単一層、2層および3層の各
ESプローブの組合せを単一のESチャンバ内に配置して同時操作することもで
きる。 【0032】 図6に示したES供給源130には、独立した調整自在なES先端部位置にて
2個のESプローブを配置する。ESプローブ集成体122の軸線124は端板
ES供給源中心線131に沿って位置せしめると共にESプローブ先端部123
をES供給源中心線131に沿って端板ノーズピース面149から距離Z1だけ 離間させる。ESプローブ集成体120の軸線137は、ES供給源中心線13
1に対しφ120=70°の角度に位置せしめる。ESプローブ集成体120の先 端部121は、端板ノーズピース面149から軸方向に距離Z2およびラジアル 角度θ120=0にてES供給源中心線131から半径方向に距離r2に位置して示
される。角度θiは、ガスが毛細管またはプラスz軸線方向(図1に示す)を流 過する方向で見て、中心線131を中心とするラジアル角度として規定される。
中心線131より上方の12時位置は、時計方向に360°まで増大する角度で
0°として規定される。Z1=2cm、Z2=1.5cmおよびr2=1.5cm と設定すれば一層高い液体流量をESプローブ先端部121を介して導入するこ
とができ、検量化合物を含有する溶液については一層低い液体流量をESプロー
ブ先端部123を介して導入することができる。両ESプローブ先端部121お
よび123は、所定の先端部位置および角度につき空気圧噴霧補助にて操作する
ことができる。一層高い液体流量をESプローブ先端部123から噴霧する場合
、ES供給源中心線131に対するプローブ先端部軸線角度θ122は調整ノブ1 25および/または126を回転させて増大させることができる。代案としてE
Sプローブ集成体122をES供給源中心線131から外して位置せしめうるが
、中心線131に対しほぼ平行な方向に噴霧することもできる。ES MS分析
またはES MS/MSn分析を必要とする特殊な分析問題に応じ、多重のES プローブをES供給源に位置せしめて個々の或いは同時的な噴霧操作に関する性
能を最適化することができる。 【0033】 図6に示したと同様に配置した二重プローブES供給源から得られる質量スペ
クトルを図7a〜7cに示す。図7aは、二重プローブES供給源130におけ
るESプローブ先端部123から100μL/minの液体流量にて空気圧噴霧
補助でエレクトロスプレーされたロイシン・エンケファリンを含有する1:1メ
タノール:水の試料溶液の質量スペクトルを示す。ロイシン・エンケファリンの
プロトン化m/zピーク153が、獲得質量スペクトル150における主たるピ
ークである。溶液は、図7aに示した質量スペクトル150の獲得に際し軸線外
しプローブESプローブ先端部121を流過しなかつた。図7bに示した質量ス
ペクトル151は空気圧噴霧補助にて二重プローブES供給源130に配置され
たESプローブ先端部121から検量溶液をエレクトロスプレーしながら得られ
た。検量溶液は、5μL/minの流量にて試料貯槽から供給された2%プロピ
オン酸を含む水:イソプロパノールの80:20溶液における既知分子量化合物
トリチロシン(50pモル/μL)およびヘキサチロシン(50pモル/μL)
を含有した。検量溶液流は主として、ES先端部121における空気圧噴霧ガス
流のベンチュリ力により駆動された。トリチロシン154およびヘキサチロシン
155のプロトン化分子イオンが質量スペクトル151における主たるピークで
ある。溶液は、図7bに示した検量スペクトル151の獲得に際しESプローブ
先端部123を流過しなかった。図7cは、検量溶液と試料溶液とをESプロー
ブ先端部121および123からそれぞれ同時噴霧して得られた質量スペクトル
152を示す。検量溶液のエレクトロスプレーから生ずるプロトン化分子イオン
ピーク156および158を内部標準として用いることにより、試料ロイシン・
エンケファリンのピーク157または他の未知化合物の分子量における計算質量
の精度を向上させることができる。図4a〜4cに示したように、単一プローブ
噴霧と二重プローブ噴霧とを比較して殆どシグナルロスは観察されない。ESプ
ローブ先端部121および123の各位置は、図7に示した質量スペクトル15
0、151および152の獲得に際し変化させなかった。 【0034】 多重のエレクトロスプレープローブ先端部位置の多くの組合せ数を大気圧イオ
ン供給源に配置しうることは当業者に明らかであり、ここで: エレクトロスプレー先端部角度(φ1、φ2、---φN)はθi=0°〜180° の範囲とすることができ、 エレクトロスプレー先端部位置(r1、θ1、z1)、(r2、θ2、z2)---( rN、θN、zN)は、時計方向で測定してriがESチャンバ内にて任意の間隔に
等しくなる(θi=0°〜360°)と共にziがESチャンバ内にて任意の間隔
に等しくなるような数値を有することができ、 任意の2つのESプローブ先端部iおよびkにつき分離の相対的エレクトロス
プレー先端部ラジアル角度(θ1−θ2)---(θ1−θN)はθi−θk)=0°〜 360°の範囲とすることができる。 【0035】 エレクトロスプレープローブ集成体には、2個もしくはそれ以上の平行先端部
または個々の先端部を配置することができる。ESプローブ先端部各位置はES
チャンバ内で調整自在とし或いは固定することができる。図1および6は1個の
軸線外しESプローブ集成体を配置したエレクトロスプレー供給源を示すが、種
々異なる角度θlを有する数個の軸線外しESプローブ集成体をES供給源チャ ンバ内に配置し、これらはES供給源中心線近くに位置するESプローブ集成体
を含むこともできる。さらに、個々のエレクトロスプレープローブ先端部には限
定はしないが次の種類のES先端部を配置することができる:単一層エレクトロ
スプレープローブ先端部、交換自在なマイクロエレクトロスプレー先端部、流過
マイクロエレクトロスプレー先端部、液層流を伴う或いは伴わない空気圧噴霧補
助エレクトロスプレー先端部、超音波噴霧補助エレクトロスプレー先端部または
加熱エレクトロスプレー先端部。任意のESプローブ先端部種類の組合せをES
供給源に配置して、個々に或いは同時に操作することもできる。ESプローブを
、ESチャンバの壁部を貫通するよう或いはESチャンバ内に完全に装着するよ
う配置することができる。 【0036】 図8は、ESプローブをES供給源160内に配置した本発明の代案具体例の
図面である。エレクトロスプレー供給源160は円筒電極162と誘電性毛細管
163と向流乾燥ガス167とガスヒータ168と端板電極165と装着端板ノ
ーズピース166とを備える。代案として非誘電性毛細管、加熱毛細管、平板オ
リフィスもしくはノズルを、減圧代替誘電性毛細管163中へのオリフィスとし
て配置することもできる。多重ES供給源プローブは、ES供給源軸線および減
圧中へのオリフィスの軸線に関し乾燥ガス流動方向の種々異なる配置、たとえば
「zスプレー」もしくは「ペッパーポット」エレクトロスプレー供給源ジオメト
リーで使用される配置にて構成することができる。ESプローブ集成体170、
171および172は、図6にてESプローブ集成体120および122につき
上記したように、それぞれESプローブ先端部173、174および175のx
−y−z位置調整および角度位置調整にてES供給源チャンバ161内に装着さ
れる。図8に示した具体例において、ESプローブ先端部173、174および
175のx−y−z位置および角度位置は、エレクトロスプレー供給源性能の微
調整に際し調整することができる。各ESプローブ先端位置を、液体流量および
溶液組成の広範囲の組合せにつき、単一または同時的な多重プローブ操作に際し
ES−MSもしくはES−MS/MSn性能を最適化すべく調整することができ る。ESプローブ先端部173、174および175の各位置をES−MS操作
の微調整に際し最適化した後には、もはやES供給源操作およびMSデータ獲得
に際し調整は必要とされない。ESプローブ集成体170および172には、そ
れぞれ図13に示したようにそれぞれ3層ESプローブ先端部173および17
5を配置する。ESプローブ集成体171には、図12に示したように2層ES
先端部174を配置する。溶液をESプローブ集成体173および175から空
気圧噴霧補助および/または液層流を伴って或いは伴わずにエレクトロスプレー
することができる。ES先端部173、174および175の各位置は、それぞ
れES先端部173および175のφ173およびφ175の設定スプレー角度、並び
にラジアル角度θ173およびθ175にてZ173、R173、Z175、R175およびZ174 である。図8に示した例として、ESプローブ先端部173は+60°(φ173 =+60°)の角度に設定され、ESプローブ先端部175はES供給源中心線
177に対し−60°(φ175=−60°もしくは+300°)の角度に設定さ れる。図示した具体例におけるESプローブ先端部173と175との間に含ま
れる角度(φ173−φ175)は120°であるが、この内角は0°から180°ま
で変化することができる。ESプローブ先端部173と175との間の相対的ラ
ジアル分離角度(θ173〜θ175)は180°に等しい。ESプローブ先端部17
4は、その軸線をES供給源中心線177として位置せしめる。ESプローブ先
端部173もしくは175とESプローブ先端部174との間の相対角度は60
°である。ES供給源チャンバ161内に同時的に装着される全ES先端部プロ
ーブの間の相対角度は、操作する分析用途に応じ0°近くから180°以上の範
囲で変化することができる。ラジアルプローブ分離は0〜360°の範囲とする
ことができる。多重ESプローブを代案として図1に示したようにES供給源バ
ックプレート179に装着することができ、或いは図8に示したようにESチャ
ンバ161の側壁部を介して装着することができ、それぞれ固定位置もしくは個
別の位置の調整器を備える。1個もしくはそれ以上のESプローブを図1に示し
たバックプレートに装着することができ、或いはバックプレート178に装着さ
れたESプローブ集成体に図8に示したようにESチャンバ161の側壁部を貫
通する1個もしくはそれ以上のESプローブ集成体を配置することもできる。 【0037】 ESプローブ先端部173、174および/または175の少なくとも2つか
ら溶液を同時エレクトロスプレーして発生したイオンの1部を毛細管オリフィス
164を介し減圧中に掃引し、ここで質量分析する。適する液体供給システムに
より、ESプローブ先端部173、174もしくは175への溶液流は、任意所
定のESプローブ先端部に供給される層状液流もしくは噴霧器ガス流とは独立し
てオン・オフ切換することができる。たとえばESプローブ先端部173からの
エレクトロスプレーは、経路179を介するESプローブ集成体170への試料
液流が、経路180を介するESプローブ集成体170への試料液流が残留し続
けるかどうかとは無関係に、遮断された場合は滅勢することができる。経路18
0を介し供給されるESプローブ集成体170への噴霧器ガス流は、経路178
を介する試料液流状態とは独立して残存しうる。噴霧器ガス流をESプローブ1
70を介する溶液流を滅勢した場合にも流し続ければ、ESプローブからの噴霧
ガスとES供給源向流ガス流183とが合体するイオン混合領域182にて最適
な乾燥ガス流動的性を保持する。領域182中へのガス流バランスが最適化され
た後、この領域へのガス流は試料流を1個もしくはそれ以上のESプローブを介
し個々にまたは同時的に導入する場合でさえ一定に留まりうる。多重噴霧ガス流
が残存し或いは多重ESプローブ先端部を介し試料流の組合せを独立してオン・
オフする場合にも、最適ES−MS性能が達成される。代案として、ESプロー
ブ先端部175に供給されるガスおよび液体流は、ESプローブ先端部173に
供給されるガスおよび液体流が遮断される際に交互に切換ることもできる。ES
先端部172を介する液体およびガス流は、ESプローブ先端部173または1
75から試料溶液を噴霧しながらイオンを保持しうる。図8に示した具体例にお
いて、ESプローブ先端部173および175は、ESプローブ先端部174の
位置に対し半径方向対称的な位置に位置する。ESプローブ先端部173および
175を介するガス流は、ESプローブ先端部173および175への液体およ
びガス流が交互にオン・オフ切換される際に混合領域182にて対称的かつ均等
となるよう調整することができる。各プローブの相対位置も、種々異なる液体流
量がESプローブ先端部173および175を介し供給される際に性能を最適化
するよう調整することができる。ESプローブ先端部173および175を介す
る交互のエレクトロスプレーの場合、検量溶液をESプローブ174を介し供給
して、ESプローブ先端部173および175から個々に或いは同時的に噴霧す
る際に獲得質量スペクトルに内部標準を与えることができる。加熱毛細管をAP
I供給源に配置する場合は、加熱向流ガス流183が必要とされ或いは必要とさ
れない。加熱毛細管中へ掃引された部分蒸発帯電液滴は減圧への途中でさらに蒸
発する。多重溶液供給源から発生したイオンは部分減圧中または質量分析前の減
圧中で混合する。イオン混合物は、種々異なるエレクトロスプレープローブから
発生したイオンを三次元イオントラップまたは減圧下に二次元イオントラップと
して操作される多極イオンガイドにてトラップすることにより形成することもで
きる。三次元もしくは二次元イオンにおけるイオン混合物は、多重ESプローブ
からの同時的もしくは個別的な順次のエレクトロスプレーから形成されたイオン
をトラップして形成することができる。 【0038】 たとえばLC、CEもしくはCECのような個々の分離システムは、ESチャ
ンバ内に配置された種々異なるESプローブへの溶液供給システムとして作用し
うる。エレクトロスプレーイオン供給源に配置された多重ESプローブは、共通
プローブを介し溶出試料を切換る必要なしに、多重分離システムの検出器として
単一ES質量スペクロメータシステムを作用させることができる。共通ESプロ
ーブは最適配置しなくてもよく、或いはES供給源を配置した各分離システムに
つき適合性でなくてもよい。多重ESプローブは、1つの試料注入から個々の分
離システムによる次の注入までの交互汚染を回避する。溶液における化合物の空
間的分離は一般に、特に飛行時間のような急速データ獲得を可能にする質量スペ
クトロメータを用いる際にLC、CEもしくはCEC MS分析の緩徐な工程で
ある。効率的な手動もしくは自動試料導入を組合わせた多重ESプローブの使用
は、試料交互汚染に基づく性能ロスの危険なしに分析処理量を増大させる。多重
分離システムでのMSもしくはMS/MSnモードにおける操作につき配置した 質量スペクトロメータは、ハードウエアー部品を交換もしくは調整する必要なし
に、手動もしくは自動的に広範囲の化学分析操作のための検出器として作用しう
る。単一ES供給源にインターフェースされた多重分離システムの1例を図8に
示す。第1勾配液体クロマトグラフシステム184はLC勾配ポンプ185と注
入弁186と手動もしくは自動注入器187と液体クロマトグラフカラム188
と切換弁191とESプローブ集成体172への接続経路180とを備える。同
様に、第2勾配LCシステム194はLC勾配ポンプ195と注入弁196と手
動もしくは自動注入器197と液体クロマトグラフカラム198と切換弁199
とESプローブ集成体170への接続経路179とを備える。シース液流は、移
送経路192を介しESプローブ集成体170に供給すると共に接続経路201
を介しESプローブ集成体170に供給することができる。噴霧用ガスは経路1
93および181を介しそれぞれESプローブ集成体172および170に供給
される。図示した配置においては、以下の順序を用いてLC−MS分析(1個の
エレクトロスプレー質量スペクトロメータ検出器を用いる)により試料処理量を
2倍にすることができる。 【0039】 各LC−MS操作に際し検量溶液をESプローブ先端部174から、MSデー
タを獲得しつつある際に、連続噴霧すると仮定する。LC―MS分析手順は、L
C勾配ポンプ185から供給される溶液がESプローブ入口経路180に指向す
る試料溶液流なしに経路189を流過すべく指向されるよう弁191を切換えて
開始する。弁191をこの位置に切換えて、カラム188をES供給源160中
への汚染物の導入なしにLC勾配操作の後にフラッシュさせ或いは再状態調整す
ることができる。ESプローブ先端部175への空気圧式噴霧ガス流は、どのよ
うに混合領域182におけるガス流が最初にバランスしたかに応じ、付勢しても
しなくてもよい。 【0040】 弁199は、LC勾配ポンプ195から供給された溶液がESプローブ集成体
170への移送経路179に流入してESプローブ先端部173にて流出するよ
う切換える。LCカラム198は再状態調節もしくはフラッシュされており、L
Cポンプ195から供給されつつある溶液組成物はLC勾配操作の開始に必要と
される溶液である。試料を手動もしくは自動注入器197から弁196中へ注入
すると共にLC分離を注入弁196が負荷から操作に切換られて注入試料を注入
カラム198と連結した際に開始する。噴霧ガスおよび所要に応じ液体層流が試
料溶液の他にESプローブ先端部173に供給される。カラム198を介してL
C勾配分離が進行する際、カラム198から溶出する各成分は弁199および経
路179を介して移動し、ここで先端部173からエレクトロスプレーされる。
エレクトロスプレーイオン化過程に際し試料溶液から発生したイオンの1部を次
いで質量分析する。LCカラム198にて生ずる分析勾配LC操作の完了に際し
および完了前にカラム188をフラッシュさせ、再状態調節し、或いは再平衡化
させると共に溶液勾配を他のLC勾配分離につきリセットする。カラム198を
介するLC勾配操作が完了した際、弁199をLCカラム198からの溶出液が
経路202を流過するが経路179を流過しないよう切換える。代案として追加
溶剤流を経路200を介し経路179中へこの切換位置における弁199により
供給して、ESプローブ集成体172を介するLC勾配操作の開始前に経路17
9をフラッシュすることができる。弁199を切換えてカラム198を介し経路
202まで流過させるよう切換える際、弁191はカラム188から流出する流
れを経路180およびESプローブ集成体172に接続するよう切換えられる。
ESプローブ172への空気圧噴霧ガス流をカラム198を介する勾配LC操作
が生じている際に遮断すれば、このポイントに復帰する。経路181を介しES
プローブ集成体170に供給される噴霧ガスは、どのように領域182における
スプレーガスバランスが最適化されたかどうかに応じ、持続するか或いは滅勢さ
れる。試料は注入弁186中へ手動もしくは自動注入器187により注入され、
LC勾配分離は弁186が注入から操作に切換られた際にLCシステム184で
開始する。カラム188から溶出する試料含有溶液を経路180を介しESプロ
ーブ先端部175に供給し、ESチャンバ161中にエレクトロスプレーする。
エレクトロスプレー過程から生ずる試料イオンの1部をオリフィス164を介し
減圧中に引き込み、ここで質量分析する。LCカラム188を介する勾配LC操
作が完了した際、弁191を再びLCカラム188からの溶液流が経路189を
流過するよう切換えると共に、上記サイクルを再び開始する。溶液流を経路19
0を介しESプローブ集成体172に供給して、LCカラム198を介する次の
濃度勾配操作を開始する前に経路180をフラッシュすることができる。 【0041】 上記分析手順の例は、試料処理量を増加させるため1つのES−MS検出器を
用いる2つのLC分離システムの間の切換を含む。一方のLCカラムがLC操作
後にフラッシュさせつつある際に、第2のLC分離システムを用いて分析分離を
行う。LCシステム194からの試料溶液をESプローブ集成体170を介しE
S供給源160に供給すると共に、LC分離システム184からの試料溶液をE
Sプローブ集成体172を介しES供給源160に供給する。検量溶液は、いず
れかのES分離溶液のエレクトロスプレーと同時にESプローブ集成体171を
介しES供給源160に供給して、イオン混合物を形成させることができる。生
じたイオン混合物から得られる質量スペクトルは内部標準ピークを有し、これを
質量検量および/または定量分析計算につき使用することができる。 【0042】 図8に示した多重ESプローブ具体例につき幾つかの改変も行うことができる
。1つの改変は、切換弁191および199を排除すると共にカラム188およ
び198からの溶液流をESプローブ集成体170および172に直接移送する
ことである。これは、デッド容積を減少させると共に融合シリカ充填カラムをそ
れぞれES先端部173および175にて突出するESプローブ集成体170お
よび172に配置された第1層試料供給管として組み込むことを可能にする。L
C分析操作に先立つカラムフラッシュ期間に際し、ESプローブ集成体170に
ついてはESプローブ先端部173の位置を流過カラム198から先端部173
より流出するスプレーがESプローブ171および172を噴霧する際に混合領
域182から反れるよう移動させることができる。次いでプローブ先端部173
を、カラム198を介する分析分離が再開始された際に所定位置まで復帰移動さ
せる。次いでESプローブ先端部175を、LCカラム188のフラッシュに際
し先端部175からのスプレーが混合領域182に指向しないような位置まで移
動させる。この第2位置にて、カラム188を介するフラッシュに際し先端部1
85からのスプレーはLCカラム198を流過する試料のLC−MS分析に際し
獲得質量スペクトルへの化学ノイズに寄与しない。ESプローブ集成体170お
よび172の位置は、プログラミングされた多重LCカラム分析過程に際し、自
動調整手段で変化させることができる。 【0043】 ESプローブ集成体を介するLC操作の間にLCカラムを再状態調節またはフ
ラッシュするが、ESプローブ位置の移動を必要としない代案かつ一層簡単な方
法は、適するESプローブ先端部を介する噴霧用ガスを遮断すると共にLCカラ
ム再状態調節に際しESプローブ先端部に印加される電位を変化させることであ
る。電位は、LCカラム再状態調節に際しESプローブ先端部から未補助エレク
トロスプレーが生ずるのを防止する数値まで切換え、或いは変化させるべきであ
る。次いで、再状態調節されるLCカラムからESプローブ先端部を介し流出す
る溶液を滴り落とすと共に、ES供給源チャンバドレインを流出させる。この方
法の1例として、ESプローブ先端部175を介し噴霧補助でエレクトロスプレ
ーされると共にLCカラム198がESプローブ先端部173を流過する溶液で
再状態調節されるLC勾配試験を考慮する。この例において切換弁191および
199は省略されており、LCカラム191および199は省略されており、L
Cカラム198および188はそれぞれESプローブ先端部172および170
に直接接続され或いは組込まれる。ESプローブ先端部173への噴霧ガス流は
LCカラム再状態調節に際し遮断され、ESプローブ先端部173から流出する
液体の未補助エレクトロスプレーから発生したイオンはESプローブ集成体17
2からの対向噴霧用ガス流により混合領域182に流入しないよう効果的に防止
することができる。ESプローブ先端部173からの未補助エレクトロスプレー
は、ES供給源円筒レンズ162と端板165と毛細管入口電極204とに印加
された電位により総合的に形成された局部的電場電位に作用上等しくなる電位を
ESプローブ先端部173に印加して防止することができる。ESプローブ先端
部173にて突出するLCカラム198を流過する液体は、イオンを混合領域1
82に分配することなく、ES供給源チャンバ161に滴り落ちる。同様に、噴
霧用ガス流を遮断すると共にESプローブ先端部175に印加される電位を変化
させて、液体が再状態調節に際しESプローブ先端部175を介しLCカラム1
88から流出しつつある際の未補助エレクトロスプレーを防止するよう変化させ
ることができる。 【0044】 追加分析装置の配置は、多重ESプローブに溶液を供給する直列もしくは並列
配置された多重LC、CECおよび/またはCE分離システムの組合せにて可能
である。例として毛細管カラムもしくは微小気孔カラムをLCシステム194に
配置しうる一方、LCシステム184には標準的な内径4.6mmのLCカラム
を配置する。ESプローブ集成体175にはESプローブ集成体の1部として組
込まれた毛細管LCカラムを配置してデッド容積を最小化させうる一方、ESプ
ローブ集成体170はより大きい気孔かラム198から供給される一層高い液体
流量を吸収するよう配置される。プローブ先端部175および173の位置は、
各ESプローブ先端部から噴霧する特定かつ異なる液体流量につき性能を最適化
するよう位置せしめうる。さらに、システムには注入弁186および196と手
動もしくは自動注入器187および197とを交互の順序で用いて迅速な流動注
入分析を行うこともできる。この交互の試料注入順序の操作方式は、現在入手し
うる自動注入器の比較的遅い注入速度サイクル時間を減少させて質量分析しうる
速度を増大させる。「オープンアクセス」システムにはLC、CEおよび/また
は流動注入分析を配置して、多重LC−MS、CE−MSもしくは流動注入MS
分析をハードウェアー再配置が必要とされない単一のES−MS検出システムに
て行うことを可能にする。 【0045】 それぞれ異なるまたは同様な配置を有する4つ以上のESプローブ先端部をE
Sチャンバ160に装着することができる。各ESプローブ集成体は、種々異な
る分離システムもしくは試料注入器を収容するよう配置することができる。1つ
のESプローブ集成体をLCシステムにインターフェースさせ、他の集成体をC
EもしくはCECシステムにインターフェースさせ、また他の集成体を自動注入
器入口にインターフェースさせ、さらに1つを検量試料供給システムにインター
フェースさせることができる。多重ESプローブ集成体の配置を用い、ES−M
SもしくはES−MS/MSnシステムを広範囲の自動化試料分析技術につき配 置することができる。数種の極めて多様な試料分析技術を順次に或いは単一質量
分析器にて同時に自動化せずに容易に実施することができる。一般に質量分析器
は分離システムよりも検出器として高価であり、従って1つのES供給源におけ
る多重ESプローブの配置は単一のAPI質量分析検出器に接続された多重分離
システムによりコスト上効果的な操作を可能にする。多重ESプローブ集成体の
配置はさらに、1つの分析法から他の分析法まで簡単に切換るのを可能にするこ
とにより部品設定時間に基づく時間ロスの節約をも可能にする。 【0046】 本発明の他の具体例は、多重試料溶液入口プローブまたは質量分析器にインタ
ーフェースされた噴霧器を大気圧化学イオン化(APCI)供給源に配置するこ
とである。各試料入口プローブは、APCI操作に際し他の試料入口とは独立し
て溶液を別々に或いは同時に噴霧することができる。APCI入口プローブもし
くは噴霧器は、500nL/min〜約2mL/minの範囲の溶液流量を吸収
するよう配置することができる。本発明は、APCI供給源操作に際し溶液を共
通の気化器に独立噴霧する固定もしくは調節自在な位置を少なくとも2つのAP
CI入口プローブに配置することに含む。溶液は、個々の液体供給システムによ
り供給される種々異なる液体経路を介する空気圧噴霧が配置された多重APCI
入口プローブに供給される。種々異なる試料、試料の混合物および/または溶液
を多重APCI入口プローブを介し同時に噴霧することができる。液体供給シス
テムは限定はしないが液体クロマトグラフポンプ、毛細管電気泳動分離システム
、注射器ポンプ、重力供給容器、加圧容器および/または吸引供給容器を包含す
る。自動注入器および/または手動注入弁を、試料もしくは検量溶液の導入につ
き1つもしくはそれ以上のAPCI入口プローブ噴霧器に接続することができる
。1つのES供給源にて多重ESプローブを操作すると同様に、1つのAPCI
供給源に配置された多重APCI噴霧器は種々異なる組成および異なる液体流量
にて多重試料を同時的または順次に導入することを可能にする。検量溶液は1つ
の入口プローブを介しAPCI供給源に導入しうると共に、試料溶液を独立して
第2入口プローブを介し導入することができる。検量溶液流および試料溶液流の
両者は、溶液における化学成分の混合なしに同時的に噴霧することができる。得
られる噴霧された液滴混合物をAPCI気化器に移送する。各イオンは、APC
I供給源のコロナ放電領域にて気化混合物から発生する。蒸気混合物から発生し
たイオンの1部を減圧中に掃引し、ここで質量分析する。イオン混合物の獲得質
量スペクトルは、各試料溶液および検量溶液に存在する化合物から発生したイオ
ンのピークを有する。検量ピークは、試料関連ピークのm/zアサインメントを
計算すべく使用される内部標準を形成する。別々の試料溶液および検量溶液から
の同時的噴霧は、溶液噴霧前に試料溶液および検量溶液を混合することなく、内
部標準ピークを有する質量スペクトルの獲得を可能にする。多重入口プローブ噴
霧は検量化合物による試料溶液経路の汚染を防止すると共に、検量溶液流の選択
的かつ迅速なオン・オフ切換を可能にする。APCI供給源における多重溶液入
口プローブを使用して気相における化学成分の混合物を導入することにより、大
気圧気相相互作用および溶液にて事前混合することなく異なる試料と溶剤との反
応を検討することもできる。 【0047】 本発明の1具体例はAPCI供給源であって質量分析器にインターフェースさ
れ、図9に示したように2個の試料入口噴霧器集成体が配置される。APCI供
給源210にはヒータもしくは気化器211とコロナ放電針212と第1APC
I入口プローブ集成体213と第2APCI入口プローブ集成体214と円筒レ
ンズ215と端板216に取付けられたノーズピース216と向流ガスヒータ2
18と毛細管220とが配置される。接続チューブ221を介しAPCI入口プ
ローブ集成体213に導入される溶液を、APCI入口プローブ先端部222か
ら空気圧噴霧により噴霧する。噴霧ガスはそれぞれガス供給チューブ227およ
び228を介しAPCI噴霧器プローブ213および214に供給される。AP
CI入口プローブ集成体213は、APCI供給源中心線223に対し平行(φ 213 =0°)にてキャビティ224中へ噴霧するよう配置される。噴霧された液 滴はキャビティ224を横切り、液滴分離ボール225の周囲を流動して気化器
211中へ流入する。噴霧液滴は気化器211で蒸発して蒸気を形成した後、コ
ロナ放電領域226に流入する。コロナ放電領域226はコロナ放電針先端部2
34を包囲する。追加の補給ガス流を独立して領域224中へ或いはAPCI入
口プローブ集成体213もしくは214を介し添加して、液滴および得られる蒸
気をAPCI供給源集成体210中に輸送するのに役立つ。円筒レンズ215と
コロナ放電針212とノーズピース216を取付けた端板217と毛細管入口電
極231とに電位を印加することにより電場をAPCI供給源230に形成させ
る。印加された電位と加熱向流ガス流232と気化器211を流過する全ガス流
とを、コロナ針先端部234の周囲かつ/または下流における領域226に安定
コロナ放電を確立するよう設定する。大気圧化学イオン化によりコロナ放電領域
226にて発生したイオンは、向流浴ガス232に抗して電場により毛細管オリ
フィス233の方向に移動する。発生したイオンの1部は毛細管オリフィス23
5を介し減圧中に掃引され、ここで質量分析される。図示した具体例において、
キャビティ224には液滴分離ボール225を配置する。分離ボール225は噴
霧器入口プローブにより生成されたスプレーから大液滴を除去して、大液滴が気
化器211に流入するのを防止する。分離ボール225は、典型的には毎分20
0〜2,000μLの範囲の高い液体流量が導入される際に装着される。分離ボ
ール225は、感度を向上させるべく低い溶液流量を噴霧する場合は除去するこ
とができる。第2のAPCI入口プローブ集成体214は、図9に示したように
APCI供給源中心線223に対し45°の角度(φ214=45°)にてキャビ ティ224中へ噴霧するよう配置される。両APCI入口プローブ213および
214にそれぞれ液体供給経路221および236を介し供給される溶液流を制
御して、APCI入口プローブが溶液を同時に或いは別々にキャビティ224中
へ噴霧しうるようにする。APCI入口プローブ213および214の噴霧器ス
プレー性能は、ネジ237および238を調整すると共にナット239および2
40を固定して溶液供給チューブ出口位置を調整することにより最適化させるこ
とができる。 【0048】 種々異なる液体流量および異なる溶液種類を、APCI入口プローブ213お
よび214を介し同時的または別々に噴霧することができる。たとえば液体クロ
マトグラフ分離システムのアウトプットをAPCI入口プローブ213を介し1
ml/minの流量にて噴霧しうる一方、同時に検量試料溶液をAPCI入口プ
ローブ214から接続チューブ236を介し供給される10μL/minの流量
にて噴霧する。噴霧液滴混合物は、気化器211を通過する際に蒸気混合物を形
成する。イオンの混合物は蒸気混合物から、これがコロナ放電領域226を通過
する際に形成される。発生イオン混合物の1部を毛細管オリフィス235を介し
中性ガス分子と一緒に減圧中へ掃引し、イオンを質量スペクトロメータにより質
量対電荷分析する。獲得質量スペクトルは検量試料からのイオンのピークを有し
、これを内部標準として使用することにより獲得質量スペクトルにおける未知試
料ピークの質量測定精度および定量を向上させることができる。代案として第2
APCI入口プローブ214を用いて試料溶液を導入することができ、気化器2
11もしくはコロナ放電領域226にて好適に相互作用する所望の溶剤もしくは
イオン混合物を発生させ、試料蒸気はAPCI入口プローブ213から噴霧され
た溶液から生ずる。第2溶液を噴霧前の試料溶液と混合することは望ましくない
。多重APCIプローブからの異なる溶液の噴霧は、未知試料に関するAPCI
シグナルを向上させ、或いは中性分子もしくはイオンの気相混合物の相互作用を
大気圧化学イオン化で検討することができる。気相における気化試料分子もしく
はイオンの混合を回避するため、APCIプローブ213および214は各溶液
を順次に噴霧することができる。たとえばAPCI入口プローブ214に供給さ
れる検量溶液流を遮断しうる一方、質量スペクトルをAPCI入口プローブ21
3を介しAPCI供給源に供給された試料溶液から獲得する。接続チューブ23
6を介しAPCIプローブ214に供給された検量溶液を次いで付勢させて、外
部標準検量質量スペクトルを得る一方、試料溶液流を遮断する。検量質量スペク
トルは順次におよび/またはAPCI供給源操作に際し適する溶液流をオン・オ
フ切換して未知試料につき得られた質量スペクトルと同時に得ることができる。
検量溶液を別のAPCI入口プローブを介し導入すれば、APCIを必要とする
分析用途にて試料溶液入口経路およびプローブの汚染が回避される。既知および
未知の各試料の質量スペクトルをデータシステムにて加算することにより、擬似
内部標準を形成させることができる。代案として内部標準を含むおよび含まない
質量スペクトルを順次に獲得すれば、獲得試料質量スペクトル間の直接的比較に
より検量溶液が獲得使用イオン集団に生ぜしめうる望ましくない作用につき検査
することを可能にする。 【0049】 図9に示した二重プローブAPCI供給源のAPCI−MS操作の1例を図1
0に示す。図10に示した質量スペクトル250、252および255は、4極
質量分析器にインターフェースされた二重プローブAPCI供給源により獲得さ
れた。試料溶液の質量スペクトル250は、0.1%の酢酸を含むメタノール:
水の1:1溶液における2pモル/μLのロイシン・エンケファリンを100μ
L/minの流量で注入しながら獲得した。ロイシン・エンケファリン溶液を注
射器ポンプから液体供給経路221を介しAPCI操作に際しAPCI入口プロ
ーブ噴霧器222に供給した。質量スペクトル250の獲得に際し、液流もしく
は噴霧器ガスはAPCIプローブ214に供給しなかった。質量スペクトル25
0はロイシン・エンケファリンのプロトン化分子イオンピーク251を有する。
検量溶液の質量スペクトル252は、80:20の水:イソプロパノールの溶液
(2%のプロピオン酸)におけるトリチロシンおよびヘキサチロシンのそれぞれ
50pモル/μLの混合物から5μL/minの流量にて得られた。検量溶液は
、APCI入口プローブ214に配置された空気圧噴霧器241のベンチュリ力
により供給経路236を介し吸引される溶液貯槽から供給した。質量スペクトル
252は、それぞれプロトン化トリチロシンおよびヘキサチロシンの検量ピーク
253および254を含む。APCI入口プローブ213への試料液流を質量ス
ペクトル252の獲得に際し遮断した。図10の質量スペクトル255は、試料
溶液と検量溶液とをそれぞれAPCI入口プローブ213および214から同時
に噴霧しながら得られた。溶液組成および流量は個々の噴霧につき上記したと同
じにした。質量スペクトル255はそれぞれプロトン化トリチロシンおよびヘキ
サチロシンの内部標準ピーク256および258と、プロトン化ロイシン・エン
ケファリンの試料化合物ピーク257とを含む。内部標準として得られた検量ピ
ークを用いて、試料関連ピーク257の計算質量測定を向上させることができる
。 【0050】 APCI供給源におけるエレクトロスプレーイオン化は、イオン化に先立ち試
料および溶剤の分子蒸気を形成する。エレクトロスプレーとは異なりAPCIイ
オン化過程は気相分子−イオン電荷交換反応を必要とする。その結果、APCI
供給源における気相での多重入口プローブ導入を介する試料の混合は、中性分子
およびイオン分子の気相で生ずる反応を検討する機会を向上させうると共に、溶
液化学作用を回避しうる。所望ならば試料を順次に多重APCI入口プローブを
介し導入することにより、気相試料相互作用を回避することもできる。APCI
入口プローブを介する液体試料流を遮断する際、噴霧器ガスを持続させ或いは遮
断することができる。APCI入口プローブの先端部における噴霧ガスからのベ
ンチュリー作用を用いて、試料を貯槽からAPCI入口プローブ先端部まで吸引
することができる。この技術は追加試料供給ポンプの必要性を回避する。多重A
PCIプローブを図9に示した位置に固定することができ、或いは互いに調整自
在な噴霧器位置、すなわちキャビティ224もしくは気化器211を有すること
もできる。各APCI入口プローブは着脱自在であり、単一のAPCI供給源集
成体には1つもしくはそれ以上のAPCI入口プローブを種々の位置に装着配置
することができる。3個以上のAPCI入口プローブをAPCI供給源210に
加えうることは当業者に明らかである。各APCI入口プローブはAPCI供給
源中心線に対し種々異なる角度で配置することができ、各APCI入口プローブ
位置は固定し或いはAPCI供給源の操作に際し調整自在とすることができる。
APCI入口プローブ先端部は気化器211の軸方向および半径方向の上流にお
ける任意の位置に配置することができ、或いはコロナ放電領域226中へ直接噴
霧するよう配置することもできる。さらに多重気化器およびコロナ放電針をAP
CI供給源210に配置することもできる。気化器中へ噴霧する多重APCI噴
霧器の相対的ラジアル位置は任意所望の角度、ラジアル位置および気化器中心線
に対する相対的傾斜角度に設定することができる。各APCI入口プローブの先
端部は、所定の溶液流量および分析用途につき噴霧器性能を最適化するよう位置
せしめることができる。 【0051】 本発明の代案具体例を図11に示し、これはAPCI供給源軸線に対し平行な
方向に噴霧するよう配置した2つの入口プローブを有する二重入口プローブAP
CI供給源を示す。APCI供給源260のAPCI供給源チャンバ271は、
図9に示したAPCI供給源210のAPCI供給源チャンバ230と同様に配
置される。APCI供給源260には2つの空気圧噴霧APCI入口プローブ2
64および265を配置し、これらをそれぞれ液体供給経路266および267
に接続する。噴霧器ガス経路268および269は噴霧ガスをAPCI入口プロ
ーブ264および265にそれぞれ別々に供給する。図示した具体例において、
APCI入口プローブ264および265の両者は、各空気圧噴霧器スプレーヤ
軸線がAPCI気化器261の軸線270に対しほぼ平行に位置するよう配置さ
れる。異なる溶液を個々に或いは同時に両入口プローブ264および265から
領域262中へ噴霧する。噴霧された液滴の1部は分離ボール263を迂回して
気化器261中へ流入する。噴霧液滴は気化器261にて蒸発し、イオンがコロ
ナ放電領域を通過する際に蒸気から形成される。発生イオンの1部は毛細管オリ
フィス273を介し減圧中に移動し、質量スペクトロメータおよびイオン検出器
により質量対電荷分析される。代案としてAPCI供給源260には、気化器軸
線270に対し平行に位置せしめて平行な方向に領域262中へ噴霧する3つ以
上のAPCI入口プローブを配置することができる。気化器軸線270の近くに
位置せしめて軸線に平行に噴霧する1群の平行なAPCI入口プローブには、単
一または複数の軸線外し有角APCI入口プローブを配置することができる。多
重APCI入口プローブは別々に試料溶液および/または検量溶液を個々の各A
PCI入口プローブに供給する各種の液体貯槽、供給システムまたは分離システ
ムに接続することができる。代案として気化器261の軸線270は、毛細管2
75の軸線274から所定角度にて配置することができる。気化器261の軸線
270および従って入口プローブ264および265の軸線は、毛細管275の
軸線274に対し0〜120°以上の角度に配置することができる。本発明の代
案具体例に示されるように、軸線外しAPCI気化器および入口プローブの位置
決めは多重APCI気化器、入口プローブおよびコロナ放電APCI供給源の配
置を可能にする。 【0052】 多重ESプローブを有する図8に示したエレクトロスプレーイオン化供給源と
同様に、多重分離システムは試料溶液を多重入口プローブが配置されたAPCI
供給源に供給するよう配置することができる。ES供給源につき説明したように
、多重試料分離もしくは入口システムにつき単一のAPCI−MS検出器を用い
て、試料処理量を増加させることができる。APCI供給源に配置された多重試
料入口プローブは、1つのAPCI−MS装置により順次に或いは同時的に自動
で或いは手動で操作しうる分析手順の範囲を拡大することができる。1つのAP
CI供給源における多重APCI入口プローブの配置は、種々異なる分析用途に
つきAPCI供給源を再配置および再−最適化するのに要する時間および複雑性
を最小化することもできる。 【0053】 本発明の代案具体例は、少なくとも1つの大気圧化学イオン化プローブを有す
る少なくとも1つのエレクトロスプレープローブと、質量分析器にインターフェ
ースされた大気圧イオン供給源に配置される気化器との組合せである。或る種の
分析用途には、1つのAPCI供給源にES能力とAPCI能力との両者を組込
むことが望ましい。APCI供給源を再配置する必要性なしにESからAPCI
イオン化に切換える迅速な方法はESおよびAPCIイオン供給源によりAPI
−MSもしくはAPI−MS/MSn実験を行うための時間および複雑性を最小 化する。同じ試料をAPCIプローブおよびESプローブの両者を介し順次に或
いは同時的に導入して、比較もしくは組合せ質量スペクトルを得ることができる
。同じ溶液につきESおよびAPCIの両質量スペクトルを得ることにより、E
SもしくはAPCIイオン化のいずれかでの任意の溶液化学反応または抑制効果
を評価するのに有用な比較を与えることができる。ESプローブおよびAPCI
プローブの両者は、API供給源の操作に際し固定位置または移動自在な位置を
有することができる。代案として種々異なる試料をESプローブおよびAPCI
プローブを介し個々に或いは同時に導入することができる。たとえば検量溶液を
ESプローブを介して導入する一方、未知試料をAPCIプローブを介し同じA
PI供給源に導入することができる。ESおよびAPCIプローブは、内部もし
くは外部標準を形成する質量スペクトルを得る際、このように同時的または順次
に操作することができる。API供給源に一緒に配置されたESプローブとAP
CIプローブとの組合せは、プローブ移動および設立時間を最小化させると共に
、APCI MS装置でデータを得る際に手動もしくは自動手段で操作しうる分
析技術の範囲を拡大させる。たとえば分離システム、ポンプ、手動注入器もしく
は自動注入器および/または試料溶液貯槽など試料導入システムの幾つかの組合
せを多重組合せESおよびAPCIプローブAPI供給源に接続することができ
る。この一体化手法は多重イオン化技術、多重分離システムおよび1つのMS検
出器にて完全に自動分析を行って、試料処理量の増加および装置の再配置に基づ
くロス時間の殆ど不存在で最も有能かつコスト上効果的な分析手段を得ることを
可能にする。 【0054】 図14は、質量分析器にインターフェースされるAPI供給源に一緒に配置し
た個別的または同時的ESおよびAPCIイオン化能力を含む本発明の1具体例
の図面である。APCI入口プローブおよびイオン化集成体280と、エレクト
ロスプレープローブ集成体281とはAPI供給源集成体282に配置される。
APCIプローブおよびイオン化集成体280は二重入口プローブ283および
284とスプレー領域286と適宜の分離器ボール285と気化器287と針先
端部289を持ったコロナ放電針288とを備える。APCI入口プローブ28
4および285は、気化器287の中心線291に対し(φ283&284=0°)の 角度にて噴霧するよう配置される。APCI入口プローブ283および284に
は、それぞれ別々の溶液供給経路294および295と別々の噴霧器ガス経路2
94および295とを配置する。エレクトロスプレープローブ集成体281は、
ガス供給経路297と試料溶液供給経路298と層状液流供給経路299とを持
った3層スプレー先端部296を備える。ESプローブ先端部296は、API
供給源282の中心線300に対し(φ296=70°)の角度にて噴霧するよう 配置される。ESプローブ先端部296の位置は、調整器ノブ301を用いて調
整自在である。代案として、ESプローブ集成体281はAPI供給源中心線3
00に対し所定角度で噴霧するよう位置せしめた2個もしくはそれ以上のESプ
ローブ先端部を配置することもできる。 【0055】 API供給源282には、さらに円筒レンズ120とノーズピース304を取
付けた端板303と毛細管305と向流乾燥ガス流306とガスヒータ607と
を配置する。ESプローブ先端部296をノーズピース304から軸方向に距離
ESかつAPI供給源中心線300から半径方向rESに位置せしめる。円筒レン
ズ302とノーズピース304を有する端板303と毛細管入口電極308とE
S先端部296とAPCIコロナ針288とに印加される電位は、ESプローブ
およびAPCIプローブの両者を別々に或いは同時に操作するよう最適化させる
ことができる。向流乾燥ガス流309と、ESプローブ先端部296および噴霧
器からの噴霧ガス流と、APCI気化器291を介する補給および蒸気ガス流と
をバランスさせて、同時的ESおよびAPCI操作の性能を最適化させることが
できる。代案としてESおよびAPCIプローブを固定位置にて順次に、各プロ
ーブにつき溶液および/または噴霧ガス流を順次にオン・オフ切換えして操作す
ることもできる。ESイオン化での質量スペクトルは溶液流および付勢されたE
Sプローブ先端部296に印加された電圧にて得られる一方、APCI入口プロ
ーブ283および/または284への溶液流およびコロナ放電針288に印加さ
れる電圧は遮断される。次いで液流およびESプローブ先端部296に印加され
る電圧を遮断すると共に、APCI入口プローブ283および/または284へ
の液流およびコロナ放電針288に印加される電圧をAPCIイオン化により質
量スペクトルを得る前に付勢することができる。 【0056】 種々異なる溶液または同じ溶液を、質量スペクトルの獲得に際しESおよびA
PCIプローブを介して供給することができる。API供給源における各部材に
印加される電位をESおよびAPCI操作につき調整して、各溶液組成および液
体流量につき性能を最適化することができる。さらに各部材に印加される電圧ま
たはAPI供給源における各部材の位置を変化させると共に、次いでESもしく
はAPCI操作を最適化すべくリセットすることもできる。たとえばAPCI集
成体280を作動させると共に試料をESプローブ281を介し供給しなければ
、ESプローブ先端部296に印加される電圧を、先端部296が電気的中性で
出現してコロナ放電領域290における電場の阻害を回避するよう設定すること
ができる。同様に、ESプローブ281が作動すると共にAPCI集成体280
への溶液流を遮断する場合は、電圧をコロナ放電針289に印加してエレクトロ
スプレー過程を阻害せず或いは実際にエレクトロスプレー性能を向上させるよう
にすることができる。たとえばコロナ放電針289に印加される電圧は、エレク
トロスプレー発生イオンを毛細管オリフィス310の方向へ移動させ或いは集中
させるのに役立ちうる。 【0057】 代案としてAPCIコロナ放電針288の位置を一時的にESプローブ操作に
際し移動させて、エレクトロスプレーイオン化過程に対する阻害を最小化させる
こともできる。次いでAPCIコロナ放電針288を、APCIプローブ集成体
280の操作に際し所定位置まで復帰移動させることができる。同時的なESお
よびAPCI操作は、反対極性の各イオンを発生するよう配置することができる
。APCIコロナ領域290にて発生したイオンは一方の極性を有することがで
き、コロナ針におけるES針の噴霧は反対極性のESイオンを発生することがで
きる。陽APCI発生イオンおよび陰ES発生イオンを得るためAPI供給源部
材に印加される電圧は毛細管入口電極308(−4,000ボルト)、端板30
3およびノーズピース304(−3,000V)、円筒レンズ302(−2,0
00V)、コロナ放電針288(−2,000V)およびESプローブ先端部2
96(−5,000V)の電圧とすることができる。大気中で反応する一方の極
性を有する得られるイオン混合物の1部は毛細管オリフィス310を介し減圧中
に流入し、次いで質量分析される。上記したように試料入口供給システムの幾つ
かの組合せをESとAPCIとのAPI組合せ供給源にインターフェースするこ
とができる。多重ESおよび多重APCI入口プローブをAPI供給源集成体に
含ませることができる。ESおよびAPCIプローブ集成体は、API供給源チ
ャンバ壁部を介しAPIチャンバ内に或いはAPIチャンバのバックプレートを
介し装着するよう配置することができる。 【0058】 図15A〜15Dは、4極質量スベクロメータにインターフェースされた図1
4に示すAPI供給源282と同様に配置された組合せAPI供給源から得られ
る質量スペクトルを示す。図15Aに示した質量スペクトル320は、試料また
はAPCIプローブ283から200μL/minの流体溶液で噴霧された0.
015%蟻酸溶液を含む1:1 メタノール:水における82pモル/μLのレ
セルピンのAPCIイオン化で得られたものである。質量スペクトル320はレ
セルピンのプロトン化分子イオンのピーク321を含む。ESプローブ先端部2
96への溶液流はAPCI−MS発生質量スペクトル320の獲得に際し遮断し
た。図15Bに示した質量スペクトル322は、空気圧噴霧補助を伴ってES先
端部296から10μL/minの流体溶液で噴霧した0.1%酢酸溶液を含む
1:1 メタノール:水における10pモル/μLのチトクロームCのエレクト
ロスプレーイオン化で得られたものである。質量スペクトル322は主としてチ
トクロームCのエレクトロスプレー多重帯電ピーク323を含む。APCI入口
プローブ283への溶液流はES−MSスペクトル322の獲得に際し遮断した
。図15Cに示した質量スペクトル324は、空気圧噴霧補助によりAPI供給
源282にエレクトロスプレーされた同じチトクロームC溶液から得られたもの
である。エレクトロスプレー発生多重帯電チトクロームCイオンのピーク325
を含む質量スペクトル324の獲得に際し、噴霧ガスは付勢された気化器287
ヒータによりAPCI入口プローブ283に供給されたが、コロナ放電針288
には高電圧を印加せず、またAPCI入口プローブ283にはレセルピン溶液を
流動させなかった。図15Dに示した質量スペクトル326はコロナ放電針28
8に印加した高電圧を用いる質量スペクトル324と同じ条件並びにAPCI入
口プローブ283から噴霧された上記と同じレセルピン溶液により得られたもの
である。レセルピンのプロトン化分子イオンのピーク327および多重帯電プロ
トン化チトクロームCイオンのピーク328の両者はAPI供給源集成体282
にて生ずる同時的ESおよびAPCIイオン発生にて得られた質量スペクトル3
26に出現する。質量スペクトル320、322、324および326は、AP
I供給源282ハードウェアーの位置調整なしに順次に得られたものである。組
合せ供給源282での個別的または同時的ESおよびAPCI操作方式の間の急
速な切換を図14に示す。 【0059】 多重ESもしくはAPCIプローブを有するAPI供給源またはESプローブ
とAPCIプローブとの組合せは、大気圧におけるイオン−イオン相互作用を検
討しうるよう配置することができる。上記に示した組合せ配置および多重入口プ
ローブAPI供給源配置の多くは、大気圧における気相イオン−イオン相互作用
の検討を可能にする方法および技術を用いて操作することができる。対向極性イ
オンの同時的発生を可能にするよう特異的に配置された多重入口プローブAPI
供給源の代案具体例につき以下説明する。大気圧にてイオン−イオン相互作用を
検討すべく配置された多重ESプローブAPI供給源の1具体例を図16に示す
。ESプローブ集成体340には、API供給源ノーズピース347から距離Z 344 にて離間したAPI供給源342の軸線341(φ340=0°)近くに位置す
るESプローブ先端部344を配置する。溶液を、空気圧噴霧補助を伴ってES
プローブ先端部344からエレクトロスプレーする。発生したエレクトロスプレ
ーイオンの極性は、API供給源342を含む静電気部材に設定された相対的電
位により決定される。検討する目的で、API供給源電位および用いられるガス
流はESプローブ先端部344からエレクトロスプレーされた溶液より陽イオン
を発生するよう設定されると仮定する。 【0060】 第2ESプローブ集成体345には、API供給源ノーズピース347からA
PI供給源軸線341に沿った距離Z346かつAPI供給源軸線341から半径 方向r346に位置せしめたESプローブ先端部346を装着する。ESプローブ 先端部346の噴霧軸線の角度は、API供給源中心線341に対し約110°
(φ346=110°)に位置せしめる。ESプローブ先端部346に印加する電 圧は、陰帯電液滴が空気圧噴霧補助を伴ってESプローブ先端部346からエレ
クトロスプレーされた溶液より発生するよう設定される。ESプローブ先端部3
44および346からそれぞれエレクトロスプレーされた陽帯電および陰帯電し
た液滴から発生する陽イオンおよび陰イオンは、API供給源342の領域34
8にて混合すると共に相互作用する。大気圧におけるこの陽イオンおよび陰イオ
ンのイオン−イオン相互作用は、必ずしも全部でないが混合イオン集団の幾分か
の中性化をもたらす。得られる陽イオン集団の1部を、存在する電場により毛細
管入口349まで移動させる。毛細管オリフィス349に流入する陽イオンの1
部を毛細管孔部350を介し減圧中に掃引し、次いで質量スペクトロメータおよ
び検出器により質量対電荷の分析を行う。API供給源342における電圧極性
の逆転はESプローブ先端部344からエレクトロスプレーされた溶液より陰イ
オンを発生させると共に、ESプローブ先端部346からエレクトロスプレーさ
れた溶液より陽イオンを発生させる。極性を逆転させると、発生陰イオンは毛細
管入口オリフィス349の方向へ移動し、毛細管孔部350を介し減圧中に掃引
され、次いで質量対電荷が分析される。 【0061】 ESプローブの幾つかの配置を、多重ESプローブ集成体からエレクトロスプ
レーされる種々異なる溶液からの多重試料イオン−イオン相互作用を得るよう配
置することができる。3個以上のESプローブを、0〜180°の範囲の角度φ 1 ――iおよび0〜360°の回転角度θ1――iに位置せしめたAPI供給源に配
置することができる。選択された中性ガス組成物を噴霧器または向流乾燥ガスに
添加して、イオン−イオン相互作用に関するイオン−中性反応を検討することが
できる。スミス等により報告された部分減圧下で行われる反対極性のイオン−イ
オン相互作用の検討とは異なり、上記本発明の具体例はESイオンの発生を1つ
のAPI供給源チャンバにて可能にすると共に、イオン−イオン相互作用をより
高いイオンおよびガス密度にて大気圧で行うことを可能にする。 【0062】 二重APCI気化器とコロナ放電針とプローブ集成体とが配置されたAPI供
給源の1例を図17に示す。1つのAPCIプローブ集成体366を、API供
給源ノーズピース375から距離Z366にて軸線外し(φ366=90°)で位置せ
しめる。APCIプローブ集成体366は空気圧噴霧器試料入口プローブ集成体
367と適宜の液滴分離器ボール368と気化器369とコロナ放電針370と
を備える。液体供給システム372から供給された試料溶液を入口プローブ集成
体367から噴霧する。噴霧液滴は分離器ボール368を迂回すると共に気化器
369に流入し、ここで液滴が蒸発して蒸気を形成する。気化器369から流出
する蒸気を、コロナ放電針370の先端部にてコロナ放電領域でイオン化させる
。第2APCIプローブ集成体360をも、API供給源ノーズピース375か
ら距離Z360に離間させて軸線外し(φ360=90°)で位置せしめる。図示した
配置において、寸法Z360はZ366より短い。APCIプローブ集成体360は噴
霧器試料入口プローブ集成体362と適宜の液滴分離器ボール363と気化器3
64とコロナ放電針365とを備える。入口プローブ362は、液体供給システ
ム373から供給された試料溶液をAPCIプローブ集成体360中に供給する
。検討の目的で、印加されたAPI供給源部材の電位およびガス流は、噴霧され
ると共に気化されかつAPCIプローブ366によりイオン化された陽イオンと
、噴霧されると共に気化されかつAPCIプローブ360によりイオン化された
陰イオンとを発生するよう設定される。コロナ放電針370の先端部を包囲する
コロナ放電領域にて発生した陽イオンを毛細管361、端板375およびコロナ
放電針365の方向へ印加電位に基づいて引付ける。コロナ放電針365の先端
部を包囲するコロナ放電領域にて発生した陰イオンは、印加電位に基づきコロナ
放電針370の方向に引付けられる。陽イオンと陰イオンとが領域371におけ
る大気圧にて相互作用すると共に反応する。大気圧における陽イオンと陰イオン
との相互作用は陽イオンと陰イオンとの或る程度の中性化を生ぜしめるが、反応
後の或る程度の陽イオンは再イオン化され、次いでノーズピース375および毛
細管361の方向へ印加電位により引付けられる。陽イオンは毛細管の孔部を介
し減圧中に掃引され、ここで減圧領域374に位置する質量スペクトロメータに
より質量分析される。より多数の溶剤陽イオンをAPCIプローブ集成体366
を介し、APCIプローブ集成体360に供給される溶液流量と比較し、一層高
い流量にて導入することができる。混合領域371における溶剤陽イオンの一層
高い濃度は、陰イオンとの中性化反応後における陽イオンの再イオン化効率を増
大させる。API供給源における電圧極性の逆転は、APCIプローブ集成体3
66に供給された溶液から陰イオンを発生することを可能にすると共に、APC
Iプローブ集成体360に供給された溶液から陽イオンを発生することをも可能
にする。反応した陰イオン集団の1部を減圧中に掃引して質量対電荷を分析する
。 【0063】 APCIプローブ位置の改変を行って、多重APCIプローブ集成体から噴霧
された種々異なる溶液より多重試料のイオン−イオン相互作用を得ることもでき
る。3個以上のAPCIプローブを、0〜180°の範囲の角度φ1――iおよび
0〜360°の範囲の回転角度θ1――iに位置せしめたAPI供給源に配置する
ことができる。選択中性ガス組成物を噴霧器または向流乾燥ガスに添加して、イ
オン−イオン相互作用に関するイオン−中性反応を検討することができる。 【0064】 大気圧におけるイオン−イオン相互作用の検討を容易化させるべく位置せしめ
た2個のAPCIプローブ集成体を配置したAPI供給源の具体例を図18に示
す。APCIプローブ集成体380を角度φ380=90°およびθ380=270°
にて位置せしめると共に、電位をグリッド381に対し印加してコロナ放電針3
92の先端部を包囲するコロナ放電領域にて陰イオンを発生させる。第2のAP
CIプローブ集成体382を角度φ382=90°およびθ382=90°に位置せし
めると共に、電位をグリッド384に印加して陰イオンを発生させる。第3のA
PCIプローブ集成体385を角度φ=0およびθ=0に位置せしめると共に、
グリッド390に対し電位を印加して陽イオンを発生させる。APCIプローブ
集成体380、382および385から発生した陽イオンおよび陰イオンはそれ
ぞれグリッド381、384および390を通過して大気圧で相互作用する。2
個のグリッド381および384をAPCIプローブ集成体385と毛細管38
6の入口との間に位置せしめる。反対極性のイオン間の相互作用は陽イオンと陰
イオンとの中和をもたらすが、APCIプローブ集成体385から供給された試
料および溶剤の陽イオンは反応生成物分子を再イオン化することができる。新た
に形成されたイオンは、印加電場によりノーズピース389および毛細管386
の方向に引付けられる。毛細管386の孔部を介し減圧中に掃引されたイオンを
質量スペクトロメータおよびイオン検出器により質量分析する。印加電圧極性を
切換えて反応陰イオン集団の質量分析を行うことができる。図18に示した具体
例にて配置された1個もしくはそれ以上のAPCIプローブ集成体は、除去し或
いはエレクトロスプレープローブ集成体で置換することもできる。多重APCI
プローブ集成体を配置したAPI供給源を用いて、広範囲のイオン−イオン相互
作用および反応を検討することができる。 【0065】 図1、2、3,5、6,8、9,11、14、16、17および18に示した
多重ESおよびAPCIプローブの配置は、各入口プローブ先端部に接続された
個々の溶液供給システムを示す。代案として多重試料供給システムを、個々の入
口プローブ先端部に溶液を供給するよう切換えることもできる。多重試料入口経
路と多重噴霧器との組合せを単一のAPI供給源集成体に配置することもできる
。多重プローブ先端部位置の組合せは当業者により構成可能であり、本発明は上
記に特定した多重ESおよびAPCIプローブの具体例に限定されない。 【0066】 以上、特定具体例につき本発明を説明したが、この説明は単に例示に過ぎず、
本発明の思想および範囲を逸脱することなく種々の改変をなしうることが当業者
には了解されよう。 【図面の簡単な説明】 【図1】 多重独立エレクトロスプレープローブを装着配置したエレクトロ
スプレーイオン供給源の略図。 【図2】 ES供給源中心線の近くに位置するES二重プローブ集成体の断
面平面図を示す図1のエレクトロスプレーイオン供給源の略図。 【図3】 ES供給源中心線から軸線外しで配置された二重ESプローブ集
成体および中心線の近くに位置するES二重プローブ集成体の断面側面図を示す
図1のエレクトロスプレーイオン供給源の略図。 【図4】 aは、空気圧噴霧補助で操作する二重先端軸線外しESプローブ
の一方の先端部からエレクトロスプレーされたグラミシジンSの二重帯電ピーク
を有する試料溶液の質量スペクトル図、bは、二重先端軸線外しESプローブの
第2ES先端部から空気圧噴霧補助にてエレクトロスプレーされた検量溶液の質
量スペクトル図、cは、二重先端軸線外しESプローブから同時的に一方の先端
部よりエレクトロスプレーされた試料溶液および他方の先端部からエレクトロス
プレーされた検量溶液の質量スペクトル図。 【図5】 ES供給源チャンバ中心線に対する軸線近くに装着された空気圧
噴霧補助を有する6先端ESプローブ列の略図。 【図6】 ES供給源に配置された独立x−y−z先端位置調整を伴う2つ
のESプローブ集成体の断面図。 【図7】 aは、軸線外しESプローブ集成体を介しESチャンバ中へ空気
圧噴霧補助でエレクトロスプレーされたロイシン・エンケファリンを含有する試
料溶液の質量スペクトル図、bは、ES供給源中心線の近くに位置する第2ES
プローブから空気圧噴霧補助でエレクトロスプレーされたトリ−チロシンおよび
ヘキサ−チロシンを含有する検量溶液の質量スペクトル図、cは、軸線外しのE
SプローブおよびES供給源中心線の近くに位置する2ESプローブからそれぞ
れESチャンバ中へ同時にエレクトロスプレーされた試料溶液および検量溶液の
質量スペクトル図。 【図8】 2つのLC分離システムに接続された2つの軸線外しESプロー
ブと共に3つの独立したエレクトロスプレープローブを配置したエレクトロスプ
レー供給源の略図。 【図9】 APCI供給源中心線に対し軸線外しで角度をつけた1つのプロ
ーブとAPCI供給源中心線に整列した1つのプローブとを配置した2つの独立
試料入口プローブを有する大気圧化学イオン化供給源の略図。 【図10】 個々のAPCI入口プローブから別々に噴霧された試料溶液お
よび検量溶液の質量スペクトル図、並びに図9に示したように配置された二重入
口プローブAPCI供給源にて同時噴霧された試料溶液および検量溶液の質量ス
ペクトル図。 【図11】 実質的に平行方向で噴霧するよう配向された2つのAPCI試
料入口空気圧噴霧先端部を配置した大気圧化学イオン化供給源の略図。 【図12】 2層エレクトロスプレープローブ先端部の断面図。 【図13】 3層エレクトロスプレー先端部の断面図。 【図14】 エレクトロスプレープローブ集成体と大気圧化学イオン化プロ
ーブ集成体とを配置した大気圧イオン供給源の略図。 【図15】 図14に示したように配置したエレクトロスプレープローブお
よびAPCIプローブに供給された異なる試料溶液より別々にかつ同時に得られ
た一連の質量スペクトル図。 【図16】 反対極性のエレクトロスプレーイオンを発生するよう配置され
た2つのエレクトロスプレープローブを備えるエレクトロスプレーイオン供給源
の略図。 【図17】 反対極性のイオンを発生させるよう配置された2つのAPCI
プローブおよび気化器集成体を備えるAPCI供給源の略図。 【図18】 陽イオンと陰イオンとの混合物を同時に発生させるよう配置さ
れた3つのAPCIプローブおよび気化器集成体を備えるAPCI供給源の略図
。 【符号の説明】 1 エレクトロスプレー供給源集成体 2 ESプローブ 3、4 ES先端部 5 ESプローブ 6、7 ES先端部 8、9、10、11、12、13 供給経路 16 固定ネジ 20 円筒電極 21 毛細管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 60/087,256 (32)優先日 平成10年5月29日(1998.5.29) (33)優先権主張国 米国(US) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HR ,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,U S,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 ホワイトハウス、 クレイグ、 エム. アメリカ合衆国、 コネティカット州 06405 ブランフォード、 ビジネス パ ーク ドライブ 29 (72)発明者 シェン、 シダ アメリカ合衆国、 コネティカット州 06405 ブランフォード、 ビジネス パ ーク ドライブ 29 (72)発明者 サンソン、 マイケル、 エー. アメリカ合衆国、 コネティカット州 06405 ブランフォード、 ビジネス パ ーク ドライブ 29 Fターム(参考) 5C038 EE02 EF01 EF04 GG06 GG08 GG09 GG11 GH05 GH11 HH02 HH03 【要約の続き】 準として使用することができる。内部検量ピークを含む 質量スペクトルの獲得は、液相にて検量溶液と試料溶液 とを混合する必要なしに種々異なる溶液を多重入口プロ ーブから同時に噴霧して達成することができる。ESプ ローブおよびAPCIプローブの配置は1つのAPI供 給源チャンバ内に配置することができ、ESもしくはA PCIプローブの任意の組合せを介する溶液流は分析操 作に際しオン・オフ切換することができる。それぞれ試 料溶液を別途のESもしくはAPCI入口プローブを介 して大気圧イオン供給源に供給する多重分離システムの 検出器として単一の質量分析器を作用させることができ る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 (a)実質的に大気圧で操作されて試料含有溶液からイオン
    を発生するイオン供給源と; (b)少なくとも2種の溶液を前記イオン供給源に導入する少なくとも2つのプ
    ローブと; (c)前記イオン供給源に導入された少なくとも2種の溶液からイオンを発生さ
    せる少なくとも1つの手段と; (d)発生した前記イオンを混合する手段と; (e)各イオンと減圧領域に供給する手段と を備えることを特徴とする化学物質からのイオンの発生装置。 【請求項2】 イオンを発生させる前記手段がエレクトロスプレー手段から
    なる請求項1に記載の装置。 【請求項3】 イオンを発生させる前記手段が、噴霧補助手段を有するエレ
    クトロスプレーからなる請求項1に記載の装置。 【請求項4】 イオンを発生させる前記手段が大気圧化学イオン化手段から
    なる請求項1に記載の装置。 【請求項5】 イオンを発生させる前記手段がエレクトロスプレーと大気圧
    化学イオン化手段との両者からなる請求項1に記載の装置。 【請求項6】 イオンを発生させる前記手段が電磁結合プラズマ手段からな
    る請求項1に記載の装置。 【請求項7】 発生した前記イオンを混合する前記手段が前記イオンを実質
    的に大気圧にて混合する請求項1に記載の装置。 【請求項8】 (a)実質的に大気圧で操作されて試料含有溶液からイオン
    を発生させるイオン供給源と; (b)少なくとも2種の溶液を前記イオン供給源に導入する少なくとも2つのプ
    ローブと; (c)前記イオン供給源に導入された少なくとも2種の溶液からイオンを発生さ
    せる少なくとも1つの手段と; (d)発生した前記イオンを混合する手段と; (e)発生した前記イオンを質量分析手段と を備えることを特徴とする化学物質の分析装置。 【請求項9】 イオンを発生させる前記手段がエレクトロスプレー手段から
    なる請求項8に記載の装置。 【請求項10】 イオンを発生させる前記手段が、噴霧補助手段を有するエ
    レクトロスプレーからなる請求項8に記載の装置。 【請求項11】 イオンを発生させる前記手段が大気圧化学イオン化手段か
    らなる請求項8に記載の装置。 【請求項12】 イオンを発生させる前記手段がエレクトロスプレーと大気
    圧化学イオン化手段との両者からなる請求項8に記載の装置。 【請求項13】 イオンを発生させる前記手段が電磁結合プラズマ手段から
    なる請求項8に記載の装置。 【請求項14】 発生した前記イオンを混合する前記手段が前記イオンを実
    質的に大気圧にて混合する請求項8に記載の装置。 【請求項15】 発生した前記イオンを質量分析する前記手段が飛行時間質
    量スペクトロメータからなる請求項8に記載の装置。 【請求項16】 発生した前記イオンを質量分析する前記手段が4極質量ス
    ペクトロメータからなる請求項8に記載の装置。 【請求項17】 発生した前記イオンを質量分析する前記手段がイオントラ
    ップ質量スペクトロメータからなる請求項8に記載の装置。 【請求項18】 発生した前記イオンを質量分析する前記手段がフーリエ変
    換質量スペクトロメータからなる請求項8に記載の装置。 【請求項19】 発生した前記イオンを質量分析する前記手段が磁気セクタ
    ー質量スペクトロメータからなる請求項8に記載の装置。 【請求項20】 発生した前記イオンを質量分析する前記手段がハイブリッ
    ド質量スペクトロメータからなる請求項8に記載の装置。 【請求項21】 前記少なくとも2つのプローブの少なくとも一方がマイク
    ロチップからなる請求項8に記載の装置。 【請求項22】 (a)実質的に大気圧で操作されてイオンを溶液から発生
    させるイオン供給源と; (b)少なくとも2種の溶液を前記イオン供給源に導入する少なくとも2つのプ
    ローブと; (c)少なくとも2種の溶液を前記イオン供給源に導入する際に、前記少なくと
    も2つのプローブの位置が固定され; (d)前記イオン供給源に導入される少なくとも2種の溶液からイオンを発生さ
    せる少なくとも1つの手段と; (e)イオンを減圧領域に供給する手段と を備えることを特徴とする化学物質からのイオンの発生装置。 【請求項23】 イオンを発生させる前記手段がエレクトロスプレー手段か
    らなる請求項22に記載の装置。 【請求項24】 イオンを発生させる前記手段が、噴霧補助手段を有するエ
    レクトロスプレーからなる請求項22に記載の装置。 【請求項25】 イオンを発生させる前記手段が大気圧化学イオン化手段か
    らなる請求項22に記載の装置。 【請求項26】 イオンを発生させる前記手段がエレクトロスプレーと大気
    圧化学イオン化手段との両者からなる請求項22に記載の装置。 【請求項27】 イオンを発生させる前記手段が電磁結合プラズマ手段から
    なる請求項22に記載の装置。 【請求項28】 少なくとも2種の溶液から発生する前記イオンが前記減圧
    領域に流入する前に混合される請求項22に記載の装置。 【請求項29】 前記少なくとも2つのプローブの少なくとも一方がマイク
    ロチップからなる請求項22に記載の装置。 【請求項30】 (a)試料含有溶液からイオンを発生させるイオン供給源
    と; (b)少なくとも2種の溶液を前記イオン供給源に導入する少なくとも2つのプ
    ローブと; (c)前記溶液の少なくとも2種からイオンを同時に発生させるエレクトロスプ
    レーイオン化手段と; (d)発生した前記イオンを質量分析する手段と を備えることを特徴とする化学物質の分析装置。 【請求項31】 前記エレクトロスプレーイオン化手段が噴霧補助を含む請
    求項30に記載の装置。 【請求項32】 前記イオン供給源が、エレクトロスプレーされた帯電液滴
    を乾燥させるのに役立つ浴ガス流からなる請求項30に記載の装置。 【請求項33】 発生した前記イオンを質量分析する前記手段が飛行時間質
    量スペクトロメータからなる請求項30に記載の装置。 【請求項34】 発生した前記イオンを質量分析する前記手段が4極質量ス
    ペクトロメータからなる請求項30に記載の装置。 【請求項35】 発生した前記イオンを質量分析する前記手段がイオントラ
    ップ質量スペクトロメータからなる請求項30に記載の装置。 【請求項36】 発生した前記イオンを質量分析する前記手段がフーリエ変
    換質量スペクトロメータからなる請求項30に記載の装置。 【請求項37】 発生した前記イオンを質量分析する前記手段が磁気セクタ
    ー質量スペクトロメータからなる請求項30に記載の装置。 【請求項38】 発生した前記イオンを質量分析する前記手段がハイブリッ
    ド質量スペクトロメータからなる請求項30に記載の装置。 【請求項39】 前記少なくとも2つのプローブの少なくとも一方がマイク
    ロチップからなる請求項30に記載の装置。 【請求項40】 (a)試料含有溶液からイオンを発生させるイオン供給源
    と; (b)少なくとも2種の溶液を前記イオン供給源に導入する少なくとも2つのプ
    ローブと; (c)前記イオン供給源に導入された少なくとも2種の溶液からイオンを発生さ
    せる少なくとも1つの手段と; (d)イオンを発生させる少なくとも1つの手段としての大気圧化学イオン化手
    段と; (e)発生した前記イオンを質量分析する手段と を備えることを特徴とする化学物質の分析装置。 【請求項41】 イオンを発生させる前記手段がエレクトロスプレーイオン
    化による請求項40に記載の装置。 【請求項42】 イオンを発生させる前記手段が、噴霧補助を有するエレク
    トロスプレーイオン化による請求項40に記載の装置。 【請求項43】 前記プローブがエレクトロスプレープローブであって、そ
    の出口先端部に3つのチューブ層を備える請求項40に記載の装置。 【請求項44】 発生した前記イオンを質量分析する前記手段が飛行時間質
    量スペクトロメータからなる請求項40に記載の装置。 【請求項45】 発生した前記イオンを質量分析する前記手段が4極質量ス
    ペクトロメータからなる請求項40に記載の装置。 【請求項46】 発生した前記イオンを質量分析する前記手段がイオントラ
    ップ質量スペクトロメータからなる請求項40に記載の装置。 【請求項47】 発生した前記イオンを質量分析する前記手段がフーリエ変
    換質量スペクトロメータからなる請求項40に記載の装置。 【請求項48】 発生した前記イオンを質量分析する前記手段が磁気セクタ
    ー質量スペクトロメータからなる請求項40に記載の装置。 【請求項49】 発生した前記イオンを質量分析する前記手段がハイブリッ
    ド質量スペクトロメータからなる請求項40に記載の装置。 【請求項50】 (a)試料含有溶液からイオンを発生させるイオン供給源
    と; (b)少なくとも2種の溶液を前記イオン供給源に導入する少なくとも2つのプ
    ローブと; (c)前記イオン供給源に導入された前記溶液の少なくとも一方からイオンを発
    生させるエレクトロスプレーイオン化手段と; (d)前記イオン供給源に導入された前記溶液の少なくとも一方からイオンを発
    生させる大気圧化学イオン化手段と; (e)発生した前記イオンを質量分析する手段と を備えることを特徴とする化学物質の分析装置。 【請求項51】 前記エレクトロスプレー手段が噴霧補助を含む請求項50
    に記載の装置。 【請求項52】 前記プローブがエレクトロスプレープローブであって、そ
    の出口先端部に3つのチューブ層を備える請求項50に記載の装置。 【請求項53】 発生した前記イオンを質量分析する前記手段が飛行時間質
    量スペクトロメータからなる請求項50に記載の装置。 【請求項54】 発生した前記イオンを質量分析する前記手段が4極質量ス
    ペクトロメータからなる請求項50に記載の装置。 【請求項55】 発生した前記イオンを質量分析する前記手段がイオントラ
    ップ質量スペクトロメータからなる請求項50に記載の装置。 【請求項56】 発生した前記イオンを質量分析する前記手段がフーリエ変
    換質量スペクトロメータからなる請求項50に記載の装置。 【請求項57】 発生した前記イオンを質量分析する前記手段が磁気セクタ
    ー質量スペクトロメータからなる請求項50に記載の装置。 【請求項58】 発生した前記イオンを質量分析する前記手段がハイブリッ
    ド質量スペクトロメータからなる請求項50に記載の装置。 【請求項59】 (a)実質的に大気圧で操作されて試料含有溶液からイオ
    ンを発生させるイオン供給源と; (b)少なくとも2種の溶液を前記イオン供給源に導入する少なくとも2つのプ
    ローブと; (c)前記イオン供給源に導入される少なくとも1種の前記溶液が既知化学成分
    を含み; (d)前記イオン供給源に導入される少なくとも2種の溶液からイオンを発生さ
    せると共に混合する少なくとも1つの手段(前記混合物は前記既知化学成分から
    のイオンを含有する)と; (e)発生したイオンの前記混合物を質量分析する手段と を備えることを特徴とする化学物質の分析装置。 【請求項60】 前記既知化学成分がマススケール検量化合物である請求項
    59に記載の装置。 【請求項61】 前記マス検量化合物が前記混合物にイオンを形成して、前
    記混合物を質量分析する際に内部検量標準として作用する請求項60に記載の装
    置。 【請求項62】 (a)実質的に大気圧で操作されて試料含有溶液からイオ
    ンを発生させるイオン供給源と; (b)少なくとも2種の溶液を前記イオン供給源に導入する少なくとも2つのプ
    ローブと; (c)前記溶液を前記プローブに供給する少なくとも2つの手段と; (d)前記溶液の少なくとも2種からイオンを発生させる少なくとも1つの手段
    と; (e)前記溶液の少なくとも2種から発生された前記イオンを混合する手段と; (f)発生した前記イオンを質量分析する手段と を備えることを特徴とする化学物質の分析装置。 【請求項63】 前記溶液を供給する前記手段が液体カラムクロマトグラフ
    システムを含む請求項62に記載の装置。 【請求項65】 前記溶液を供給する前記少なくとも2つの手段が少なくと
    も2つの液体クロマトグラフシステムを含む請求項62に記載の装置。 【請求項66】 前記溶液を供給する前記手段が毛細管電気泳動システムを
    含む請求項62に記載の装置。 【請求項67】 前記溶液を供給する前記少なくとも2つの手段が少なくと
    も2つの毛細管電気泳動システムを含む請求項62に記載の装置。 【請求項68】 前記溶液を供給する前記手段が液体ポンプを含む請求項6
    2に記載の装置。 【請求項69】 前記溶液を供給する前記手段がエレクトロスプレーマイク
    ロチップを含む請求項62に記載の装置。 【請求項70】 前記溶液を供給する前記手段が溶液貯槽を含む請求項62
    に記載の装置。 【請求項71】 前記溶液を供給する前記手段が加圧溶剤貯槽を含む請求項
    62に記載の装置。 【請求項72】 前記溶液を供給する前記手段が、注入弁を有する少なくと
    も1つの液体供給システムを含む請求項62に記載の装置。 【請求項73】 前記溶液を供給する前記少なくとも2つの手段が、それぞ
    れ注入弁を有する少なくとも2つの液体供給システムを含む請求項62に記載の
    装置。 【請求項74】 前記溶液を供給する前記少なくとも2つの手段が、注入弁
    を有する少なくとも1つの液体供給システムと少なくとも1つの液体クロマトグ
    ラフシステムとを含む請求項62に記載の装置。 【請求項75】 (a)試料含有溶液からイオンを発生させるイオン供給源
    と; (b)少なくとも2種の溶液を前記イオン供給源に導入する少なくとも2つのプ
    ローブと; (c)前記溶液の少なくとも2種を前記プローブに供給する少なくとも2つの手
    段と; (d)少なくとも1種の前記溶液を供給する化学分離システムからなる少なくと
    も1つの前記手段と; (e)前記イオン供給源に供給された少なくとも2種の溶液からイオンを発生さ
    せる少なくとも1つの手段と; (f)発生した前記イオンを質量分析する手段と を備えることを特徴とする化学物質の分析装置。 【請求項76】 前記化学分離システムが溶液クロマトグラフシステムであ
    る請求項75に記載の装置。 【請求項77】 前記化学分離システムが毛細管電気泳動システムである請
    求項75に記載の装置。 【請求項78】 前記化学分離システムが毛細管電気泳動クロマトグラフシ
    ステムである請求項75に記載の装置。 【請求項79】 化学分離システムを備える前記手段が溶液クロマトグラフ
    システムと毛細管電気泳動システムとからなる請求項75に記載の装置。 【請求項80】 イオンを発生させる前記手段がエレクトロスプレー手段か
    らなる請求項75に記載の装置。 【請求項81】 イオンを発生させる前記手段が、噴霧補助手段を有するエ
    レクトロスプレーからなる請求項75に記載の装置。 【請求項82】 イオンを発生させる前記手段が大気圧化学イオン化手段か
    らなる請求項75に記載の装置。 【請求項83】 イオンを発生させる前記手段がエレクトロスプレーと大気
    圧化学イオン化手段との両者からなる請求項75に記載の装置。 【請求項84】 イオンを発生させる前記手段が電磁結合プラズマ手段から
    なる請求項75に記載の装置。 【請求項85】 前記溶液を供給する前記手段が、注入弁を有する少なくと
    も1つの液体供給システムを含む請求項75に記載の装置。 【請求項86】 前記溶液を供給する前記少なくとも2つの手段が、それぞ れ注入弁を有する少なくとも2つの液体供給システムを含む請求項75に記載の
    装置。 【請求項87】 前記溶液を供給する前記少なくとも2つの手段が、注入弁
    を有するを少なくとも1つの液体供給システムと少なくとも1つの液体クロマト
    グラフシステムとを含む請求項75に記載の装置。 【請求項88】 (a)実質的に大気圧で操作されて試料含有溶液からイオ
    ンを発生させるイオン供給源と; (b)少なくとも2種の溶液を前記イオン供給源に導入する少なくとも2つのプ
    ローブと; (c)それぞれ溶液を前記プローブに供給する、それぞれ化学分離システムから
    なる少なくとも2つの手段と; (d)前記イオン供給源に供給された少なくとも2種の溶液からイオンを発生さ
    せる少なくとも1つの手段と; (e)発生した前記イオンを質量分析する手段と を備えることを特徴とする化学物質の分析装置。 【請求項89】 前記化学分離システムが溶液クロマトグラフシステムであ
    る請求項88に記載の装置。 【請求項90】 前記化学分離システムが毛細管電気泳動システムである請
    求項88に記載の装置。 【請求項91】 前記化学分離システムが毛細管電気泳動クロマトグラフシ
    ステムである請求項88に記載の装置。 【請求項92】 それぞれ化学分離システムからなる前記少なくとも2つの
    手段が溶液クロマトグラフシステムと毛細管電気泳動システムとからなる請求項
    88に記載の装置。 【請求項93】 イオンを発生させる前記手段がエレクトロスプレー手段か
    らなる請求項88に記載の装置。 【請求項94】 イオンを発生させる前記手段が、噴霧補助手段を有するエ
    レクトロスプレーからなる請求項88に記載の装置。 【請求項95】 イオンを発生させる前記手段が大気圧化学イオン化手段か
    らなる請求項88に記載の装置。 【請求項96】 イオンを発生させる前記手段がエレクトロスプレーと大気
    圧化学イオン化手段との両者からなる請求項88に記載の装置。 【請求項97】 イオンを発生させる前記手段が電磁結合プラズマ手段から
    なる請求項88に記載の装置。 【請求項98】 (a)実質的に大気圧で操作されるイオン供給源と、前記
    イオン供給源に配置された少なくとも2つのプローブと、減圧システムとを用い
    ; (b)少なくとも2種の溶液を前記イオン供給源中へ少なくとも2つのプローブ
    を介して導入し; (c)前記少なくとも2つのプローブを介し導入された少なくとも2種の前記溶
    液からイオンを発生させ; (d)発生した前記イオンを混合し; (e)発生したイオンの前記混合物を前記減圧システムに供給すること ことを特徴とする溶液からのイオンの発生方法。 【請求項99】 前記イオンを、エレクトロスプレーイオン化を用いて発生
    させる請求項98記載の方法。 【請求項100】 前記イオンを、噴霧補助を有するエレクトロスプレーイ
    オン化を用いて発生させる請求項98に記載の方法。 【請求項101】 前記イオンを、大気圧化学イオン化を用いて発生させる
    請求項98に記載の方法。 【請求項102】 前記イオンを、エレクトロスプレーと大気圧化学イオン
    化との両者を用いて発生させる請求項98に記載の方法。 【請求項103】 前記イオンを、電磁結合プラズマイオン化を用いて発生
    させる請求項98に記載の方法。 【請求項104】 前記イオンを実質的に大気圧で混合する請求項98に記
    載の方法。 【請求項105】 (a)実質的に大気圧で操作するイオン供給源と、前記
    イオン供給源に配置された少なくとも2つのプローブと、質量分析器とを用い; (b)少なくとも2種の溶液を前記イオン供給源に少なくとも2つのプローブを
    介して導入し; (c)前記少なくとも2つのプローブを介し導入された少なくとも2種の前記溶
    液からイオンを発生させ; (d)発生した前記イオンを混合し; (e)発生したイオンの前記混合物を前記質量分析器で質量分析する ことを特徴とする化学物質の分析方法。 【請求項106】 前記イオンを、エレクトロスプレーイオン化を用いて発
    生させる請求項105記載の方法。 【請求項107】 前記イオンを、噴霧補助を有するエレクトロスプレーイ
    オン化を用いて発生させる請求項105に記載の方法。 【請求項108】 前記イオンを、大気圧化学イオン化を用いて発生させる
    請求項105に記載の方法。 【請求項109】 前記イオンを、エレクトロスプレーと大気圧化学イオン
    化との両者を用いて発生させる請求項105に記載の方法。 【請求項110】 前記イオンを、電磁結合プラズマイオン化を用いて発生
    させる請求項105に記載の方法。 【請求項111】 前記イオンを実質的に大気圧で混合する請求項105に
    記載の方法。 【請求項112】 前記イオンを、飛行時間質量スペクトロメータを用いて
    質量分析する請求項105記載の方法。 【請求項113】 前記イオンを、4極質量スペクトロメータを用いて質量
    分析する請求項105に記載の方法。 【請求項114】 前記イオンを、イオントラップ質量スペクトロメータを
    用いて質量分析する請求項105に記載の方法。 【請求項115】 前記イオン・オフリエ変換質量スペクトロメータを用い
    て質量分析する請求項105に記載の方法。 【請求項116】 前記イオンを、磁気セクター質量スペクトロメータを用
    いて質量分析する請求項105に記載の方法。 【請求項117】 前記イオンを、ハイブリッド質量スペクトロメータを用
    いて質量分析する請求項105に記載の方法。 【請求項118】 前記イオンを、マイクロチップを用いてエレクトロスプ
    レーする請求項106に記載の方法。 【請求項119】 (a)実質的に大気圧で操作するイオン供給源と、前記
    イオン供給源に配置された少なくとも2つのプローブと、減圧システムとを用い
    ; (b)少なくとも2種の溶液を前記イオン供給源に少なくとも2つのプローブを
    介して導入し; (c)前記イオン供給源に導入された少なくとも2種の前記溶液からイオンを発
    生させ; (d)前記イオンが前記溶液の少なくとも2種から発生されつつある際に前記少
    なくとも2つのプローブの位置を固定し; (e)発生したイオンの前記混合物を前記減圧システムに供給する ことを特徴とする溶液からのイオンの発生方法。 【請求項120】 前記イオンを、エレクトロスプレーイオン化を用いて発
    生させる請求項119に記載の方法。 【請求項121】 前記イオンを、噴霧補助を有するエレクトロスプレーイ
    オン化を用いて発生させる請求項119に記載の方法。 【請求項122】 前記イオンを、大気圧化学イオン化を用いて発生させる
    請求項119に記載の方法。 【請求項123】 前記イオンを、エレクトロスプレーと大気圧化学イオン
    化との両者を用いて発生させる請求項119に記載の方法。 【請求項124】 前記イオンを、電磁結合プラズマイオン化を用いて発生
    させる請求項119に記載の方法。 【請求項125】 少なくとも2種の溶液から発生した前記イオンを混合す
    る請求項119に記載の方法。 【請求項126】 前記イオンを、マイクロチップを用いてエレクトロスプ
    レーする請求項119記載の方法。 【請求項127】 (a)イオン供給源と前記イオン供給源に配置された少
    なくとも2つのプローブと質量分析器とを用い; (b)前記イオン供給源を実質的に大気圧で操作し; (c)少なくとも2種の溶液を前記イオン供給源に少なくとも2つのプローブを
    介して導入し; (d)前記少なくとも2つのプローブを介し導入された少なくとも2種の前記溶
    液からイオンを発生させ; (e)前記溶液の少なくとも1種からエレクトロスプレーイオン化を用いてイオ
    ンを発生させ; (f)発生した前記イオンを混合し; (g)発生したイオンの前記混合物を前記質量分析器で質量分析する ことを特徴とする化学物質の分析方法。 【請求項128】 前記イオンを、噴霧補助を有するエレクトロスプレーイ
    オン化を用いて発生させる請求項127に記載の方法。 【請求項129】 前記エレクトロスプレーイオン化が浴ガス流を用いて、
    エレクトロスプレーされた帯電液滴を乾燥するのに役立てる請求項127に記載
    の方法。 【請求項130】 前記溶液の少なくとも2種を、前記イオン供給源に前記
    プローブの少なくとも1つを介し同心チューブを通して導入する請求項127に
    記載の方法。 【請求項131】 前記イオンを、飛行時間質量スペクトロメータを用いて
    質量分析する請求項127に記載の方法。 【請求項132】 前記イオンを、4極質量スペクトロメータを用いて質量
    分析する請求項127に記載の方法。 【請求項133】 前記イオンを、イオントラップ質量スペクトロメータを
    用いて質量分析する請求項127に記載の方法。 【請求項134】 前記イオン・オフリエ変換質量スペクトロメータを用い
    て質量分析する請求項127に記載の方法。 【請求項135】 前記イオンを、磁気セクター質量スペクトロメータを用
    いて質量分析する請求項127に記載の方法。 【請求項136】 前記イオンをハイブリッド質量スペクトロメータを用い
    て質量分析する請求項127記載の方法。 【請求項137】 前記イオンを、マイクロチップを用いてエレクトロスプ
    レーする請求項128記載の方法。 【請求項138】 (a)イオン供給源と前記イオン供給源に配置された少
    なくとも2つのプローブと質量分析器とを用い; (b)少なくとも2種の溶液を前記イオン供給源に少なくとも2つのプローブを
    介して導入し; (c)前記少なくとも2つのプローブを介し導入された少なくとも2種の前記溶
    液からイオンを発生させ; (d)前記溶液の少なくとも1種から大気圧化学イオン化を用いてイオンを発生
    させ; (e)発生したイオンの前記混合物を前記質量分析器で質量分析する ことを特徴とする化学物質の分析方法。 【請求項139】 前記イオンを、エレクトロスプレーイオン化を用いて発
    生させる請求項138に記載の方法。 【請求項140】 前記イオンを、噴霧補助を有するエレクトロスプレーイ
    オン化を用いて発生させる請求項138に記載の方法。 【請求項141】 前記イオンを、飛行時間質量スペクトロメータを用いて
    質量分析する請求項138に記載の方法。 【請求項142】 前記イオンを、4極質量スペクトロメータを用いて質量
    分析する請求項138に記載の方法。 【請求項143】 前記イオンを、イオントラップ質量スペクトロメータを
    用いて質量分析する請求項138に記載の方法。 【請求項144】 前記イオン・オフリエ変換質量スペクトロメータを用い
    て質量分析する請求項138に記載の方法。 【請求項145】 前記イオンを、磁気セクター質量スペクトロメータを用
    いて質量分析する請求項138に記載の方法。 【請求項146】 前記イオンを、ハイブリッド質量スペクトロメータを用
    いて質量分析する請求項138に記載の方法。 【請求項147】 (a)イオン供給源と前記イオン供給源に配置された少
    なくとも2つのプローブと質量分析器とを用い; (b)少なくとも2種の溶液を前記イオン供給源に少なくとも2つのプローブを
    介して導入し; (c)前記少なくとも2つのプローブを介し導入された少なくとも2種の前記溶
    液からイオンを発生させ; (d)前記プローブの少なくとも1つを介し導入した前記溶液の少なくとも1種
    からエレクトロスプレーイオン化を用いてイオンを発生させ; (e)前記プローブの少なくとも1つを介し導入された前記溶液の少なくとも1
    種から大気圧化学イオン化を用いてイオンを発生させ; (f)発生した前記イオンを前記質量分析器で分析する ことを特徴とする化学物質の分析方法。 【請求項148】 前記イオンを、噴霧補助を有するエレクトロスプレーイ
    オン化を用いて発生させる請求項147に記載の方法。 【請求項149】 前記溶液の少なくとも2種を前記イオン供給源に前記プ
    ローブの少なくとも1つを介し同心チューブを通して導入する請求項147に記
    載の方法。 【請求項150】 前記イオンを、飛行時間質量スペクトロメータを用いて
    質量分析する請求項147に記載の方法。 【請求項151】 前記イオンを、4極質量スペクトロメータを用いて質量
    分析する請求項147に記載の方法。 【請求項152】 前記イオンを、イオントラップ質量スペクトロメータを
    用いて質量分析する請求項147に記載の方法。 【請求項153】 前記イオン・オフリエ変換質量スペクトロメータを用い
    て質量分析する請求項147に記載の方法。 【請求項154】 前記イオンを、磁気セクター質量スペクトロメータを用
    いて質量分析する請求項147に記載の方法。 【請求項155】 前記イオンを、ハイブリッド質量スペクトロメータを用
    いて質量分析する請求項147に記載の方法。 【請求項156】 (a)実質的に大気圧で操作するイオン供給源と前記イ
    オン供給源に配置された少なくとも2つのプローブと質量分析器とを用い; (b)少なくとも2種の溶液を前記イオン供給源に少なくとも2つのプローブを
    介して導入し; (c)既知試料物質を含む少なくとも1種の溶液を導入し; (d)前記少なくとも2つのプローブを介して導入された少なくとも2種の前記
    溶液からイオンを発生させ; (e)既知試料物質を含む前記少なくとも1種の溶液からイオンを発生させ; (f)発生した前記イオンを混合し; (g)発生したイオンの前記混合物を前記分析器で質量分析する ことを特徴とする化学物質の分析方法。 【請求項157】 前記既知試料物質が、マススケール検量につき使用され
    る化学成分を含有する請求項156に記載の方法。 【請求項158】 前記イオンを発生させる前記既知化学成分が、質量分析
    される際に内部マススケール検量ピークをもたらす請求項156に記載の方法。 【請求項159】 前記溶液の少なくとも2種を前記イオン供給源に前記プ
    ローブの少なくとも1つを介し同心層状チューブを通して導入する請求項156
    に記載の方法。 【請求項160】 前記イオン供給源に前記同心チューブを通して導入され
    た前記溶液の少なくとも1種が前記イオンを発生させる既知試料物質を含み、質
    量分析される際に内部マススケール検量ピークをもたらす請求項159に記載の
    方法。 【請求項161】 (a)実質的に大気圧で操作するイオン供給源と前記イ
    オン供給源に配置された少なくとも2つのプローブと質量分析器とを用い; (b)少なくとも2種の溶液を前記イオン供給源に少なくとも2つのプローブを
    介して導入し; (c)前記少なくとも2種の溶液を少なくとも2つの供給手段により供給し; (d)前記少なくとも2つのプローブを介して導入された少なくとも2種の前記
    溶液からイオンを発生させ; (e)発生した前記イオンを混合し; (f)発生した前記イオンの前記混合物を前記質量分析器で質量分析する ことを特徴とする化学物質の分析方法。 【請求項162】 少なくとも1種の前記溶液を少なくとも1つの前記プロ
    ーブに、液体クロマトグラフシステムを用いて供給する請求項161に記載の方
    法。 【請求項163】 前記溶液の少なくとも2種を少なくとも2つの前記プロ
    ーブに、少なくとも2つの液体クロマトグラフシステムを用いて供給する請求項
    161に記載の方法。 【請求項164】 少なくとも1種の前記溶液を少なくとも1つの前記プロ
    ーブに、毛細管電気泳動システムを用いて供給する請求項161に記載の方法。 【請求項165】 少なくとも2種の前記溶液を少なくとも2つの前記プロ
    ーブに、少なくとも2つの毛細管電気泳動システムを用いて供給する請求項16
    1に記載の方法。 【請求項166】 少なくとも1種の前記溶液を少なくとも1つの前記プロ
    ーブに液体ポンプにより供給する請求項161に記載の方法。 【請求項167】 少なくとも1種の前記溶液を少なくとも1つの前記プロ
    ーブに溶液貯槽から供給する請求項161に記載の方法。 【請求項168】 少なくとも1種の前記溶液を少なくとも1つの前記プロ
    ーブに加圧溶液貯槽から供給する請求項161に記載の方法。 【請求項169】 少なくとも1種の前記溶液を少なくとも1つの前記プロ
    ーブに、注入弁を有する液体供給システムから供給する請求項161に記載の方
    法。 【請求項170】 前記溶液の少なくとも2種を前記プローブの少なくとも
    2つに、それぞれ注入弁を有する少なくとも2つの液体供給システムから供給す
    る請求項161に記載の方法。 【請求項171】 少なくとも1種の前記溶液を前記イオン供給源にエレク
    トロスプレーマイクロチップにより導入する請求項161に記載の方法。 【請求項172】 前記溶液の少なくとも1種を前記イオン供給源に注入弁
    を有する少なくとも1つの液体供給システムを用いて供給すると共に、前記溶液
    の少なくとも1種を前記イオン供給源に少なくとも1つの液体クロマトグラフシ
    ステムを用いて供給する請求項161に記載の方法。 【請求項173】 (a)実質的に大気圧で操作するイオン供給源と前記イ
    オン供給源に配置された少なくとも2つのプローブと質量分析器とを用い; (b)少なくとも2種の溶液を前記イオン供給源に少なくとも2つのプローブを
    介して導入し; (c)前記少なくとも2種の溶液を少なくとも2つの供給手段を用いて供給し; (d)前記少なくとも1種の溶液を、限定はしないが化学分離システムを含む手
    段から供給し; (e)前記少なくとも2つのプローブを介し導入された少なくとも2種の溶液か
    らイオンを発生させ; (f)発生した前記イオンを前記質量分析器で質量分析する ことを特徴とする化学物質の分析方法。 【請求項174】 前記化学分離システムが液体クロマトグラフシステムで
    ある請求項173に記載の方法。 【請求項175】 前記化学分離システムが毛細管電気泳動システムである
    請求項173に記載の方法。 【請求項176】 前記化学分離システムが毛細管電気泳動クロマトグラフ
    システムである請求項173に記載の方法。 【請求項177】 前記化学分離システムが、それぞれ別々の前記溶液を前
    記イオン供給源に供給する液体クロマトグラフシステムおよび電気泳動クロマト
    グラフシステムである請求項173に記載の方法。 【請求項178】 前記イオンを、エレクトロスプレーイオン化を用いて発
    生させる請求項173に記載の方法。 【請求項179】 前記イオンを、噴霧補助を有するエレクトロスプレーイ
    オン化を用いて発生させる請求項173に記載の方法。 【請求項180】 前記イオンを、大気圧化学イオン化を用いて発生させる
    請求項173に記載の方法。 【請求項181】 前記イオンを、エレクトロスプレーイオン化および大気
    圧化学イオン化を用いて発生させる請求項173に記載の方法。 【請求項182】 前記イオンを、電磁結合プラズマイオン化を用いて発生
    させる請求項173に記載の方法。 【請求項183】 少なくとも1種の前記溶液を少なくとも1つの前記プロ
    ーブに、注入弁を有する液体供給システムから供給する請求項173に記載の方
    法。 【請求項184】 前記溶液の少なくとも2種を前記プローブの少なくとも
    2つに、それぞれ注入弁を有する少なくとも2つの液体供給システムから供給す
    る請求項173載の方法。 【請求項185】 前記溶液の少なくとも1種を前記イオン供給源に注入弁
    を有する少なくとも1つの液体供給システムを用いて供給すると共に、前記溶液
    の少なくとも1種を前記イオン供給源に少なくとも1つの液体クロマトグラフシ
    ステムを用いて供給する請求項173載の方法。 【請求項186】 (a)実質的に大気圧で操作するイオン供給源と前記イ
    オン供給源に配置された少なくとも2つのプローブと質量分析器とを用い; (b)少なくとも2種の溶液を前記イオン供給源に少なくとも2つのプローブを
    介して導入し; (c)前記少なくとも2種の溶液を少なくとも2つのプローブに、限定はしない
    がそれぞれ化学分離システムを含む少なくとも2つの手段から供給し; (d)前記少なくとも2つのプローブを介して導入された少なくとも2種の前記
    溶液からイオンを発生させ; (e)発生した前記イオンを前記質量分析器で質量分析する ことを特徴とする化学物質の分析方法。 【請求項187】 前記化学分離システムが液体クロマトグラフシステムで
    ある請求項186に記載の方法。 【請求項188】 前記化学分離システムが毛細管電気泳動システムである
    請求項186に記載の方法。 【請求項189】 前記化学分離システムが毛細管電気泳動クロマトグラフ
    システムである請求項186に記載の方法。 【請求項190】 前記化学分離システムが、それぞれ別々に前記溶液を前
    記イオン供給源に供給する液体クロマトグラフシステムおよび電気泳動クロマト
    グラフシステムである請求項186に記載の方法。 【請求項191】 前記イオンを、エレクトロスプレーイオン化を用いて発
    生させる請求項186に記載の方法。 【請求項192】 前記イオンを、噴霧補助を有するエレクトロスプレーイ
    オン化を用いて発生させる請求項186に記載の方法。 【請求項193】 前記イオンを、大気圧化学イオン化を用いて発生させる
    請求項186に記載の方法。 【請求項194】 前記イオンを、エレクトロスプレーイオン化および大気
    圧化学イオン化を用いて発生させる請求項186に記載の方法。 【請求項195】 前記イオンを、電磁結合プラズマイオン化を用いて発生
    させる請求項186に記載の方法。 【請求項196】 (a)実質的に大気圧で操作するイオン供給源と前記イ
    オン供給源に配置された少なくとも2つのプローブと質量分析器とを用い; (b)少なくとも2種の別々の溶液を前記イオン供給源に同時に導入し; (c)既知試料物質を含む少なくとも1種の前記溶液を導入し; (d)前記イオン供給源に導入された少なくとも2種の前記溶液からイオンを発
    生させ; (e)既知試料物質を含む前記少なくとも1種の溶液からイオンを発生させ; (f)発生した前記イオンを混合し; (g)発生したイオンの前記混合物を前記質量分析器で質量分析し; (h)前記既知試料物質から発生した前記イオンより生ずる前記質量スペクトル
    ピークの少なくとも1つを、前記質量分析から得られた質量スペクトルにおける
    検量基準として使用する ことを特徴とする内部検量標準を含む質量スペクトルの獲得方法。 【請求項197】 前記溶液の少なくとも2種を前記イオン供給源に前記プ
    ローブの少なくとも1つを介し同心層状チューブを通して導入する請求項196
    に記載の方法。 【請求項198】 前記イオンを、エレクトロスプレーイオン化を用いて発
    生される請求項196に記載の方法。 【請求項199】 前記イオンを、噴霧補助を有するエレクトロスプレーイ
    オン化を用いて発生させる請求項196に記載の方法。 【請求項200】 前記イオンを、大気圧化学イオン化を用いて発生させる
    請求項196に記載の方法。 【請求項201】 前記イオンを、エレクトロスプレーと大気圧化学イオン
    化との両者を用いて発生させる請求項196に記載の方法。 【請求項202】 前記イオンを、電磁結合プラズマイオン化を用いて発生
    させる請求項196に記載の方法。
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