JP4133631B2 - エレクトロスプレー質量分析装置 - Google Patents

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    • H01J49/16Ion sources; Ion guns using surface ionisation, e.g. field-, thermionic- or photo-emission
    • H01J49/165Electrospray ionisation

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はエレクトロスプレー質量分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液体クロマトグラフ(LC)装置から送出されたり、溶液溜などに入っていたりする溶液試料を、毛管状の金属製キャピラリーに送り、LCポンプによる加圧や毛管現象により、キャピラリー内に吸い上げ、キャピラリーと質量分析装置の対向電極との間に数kVの高電圧を印加して、キャピラリーと質量分析装置の対向電極との間に発生する電界の作用で、キャピラリー内の溶液試料を静電噴霧して荷電液滴とし、荷電液滴を乾燥、或いは冷却して、質量分析装置に導いて、分析することが提案されている。
【0003】
このようなエレクトロスプレー質量分析装置は、試料分子のイオン化に際して、熱をかけたり、高エネルギー粒子を衝突させたりしない、非常にソフトなイオン化法であるため、ペプチド、タンパク質、核酸などの、極性の強い生体高分子を、ほとんど破壊することなく、多価イオンとして、容易にイオン化することが可能であり、しかも、多価イオンなので、分子量が1万以上のものでも、比較的小型な質量分析装置で、測定することが可能である、という優れた特徴を備えている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002-15697号公報。
【0005】
【特許文献2】
特開2000-285847号公報。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、エレクトロスプレー質量分析法には、静電噴霧した荷電液滴の、試料分子の周囲に集まってクラスター状になっている溶媒分子を、加熱により気化させる、通常のESI(Electro Spray Ionization)イオン源を用いた分析法(特許文献1)と、イオン化の際に、静電噴霧された液滴、又は、電圧印加無しのスプレーで発生させた液滴を冷却して、溶媒の除去を極力抑え、溶媒の付加を伴った分子イオンを生成させ、低温の脱溶媒室で、液滴溶媒を除去するように構成された、コールドスプレーイオン源を用いた分析法(特許文献2)とがあるが、これまで、それぞれ専用のイオン源を用いていた。そのため、ESIモードと、コールドスプレーモードでの、連続した測定を行うことはできず、2つのイオン源を用意しなければならず、装置が高価になるとともに、分析が煩雑となっていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決しようとするもので、安価な装置により、ESIモードと、コールドスプレーモードでの連続した測定を、行なえるようにすることを目的とする。
【0008】
そのために、本発明は、霧化ノズルの軸線と、サンプリングオリフィスの軸線とが交差する、エレクトロスプレーイオン源を備えた質量分析装置において、
移動可能なコールドスプレー方式の脱溶媒室を備え、該脱溶媒室を、エレクトロスプレーイオン化モード時には噴霧軸上から外し、コールドスプレーモード時には噴霧軸上の位置にセット可能にしたことを特徴とする。
【0009】
また、前記霧化ノズルは、試料導入部から供給される溶液試料を導くキャピラリーと、該キャピラリーの外周を同軸状に取り囲み、ガス導入部から導入されるネブライジングガスを導くパイプとから成ることを特徴とする。
【0010】
また、前記ネブライジングガスの温度は、エレクトロスプレーイオン化モード時には室温、コールドスプレーモード時には室温〜−50℃に設定されていることを特徴としている。
【0011】
また、前記霧化ノズルは、加熱用ヒータが埋め込まれた、筒状の脱溶媒室の内側に、ほぼ同軸状に挿入されて開口しており、該筒状の脱溶媒室は、加熱乾燥ガスを導入するためのガス導入部を備えていることを特徴とする。
【0012】
また、前記霧化ノズルと、サンプリングオリフィスとの間の電位差は、1kV〜3kVであることを特徴している。
【0013】
また、観測したいイオンが、正イオンの場合は、サンプリングオリフィス側の電位の方を低く設定し、逆に、観測したいイオンが、負イオンの場合は、サンプリングオリフィス側の電位の方を高く設定することを特徴とする。
【0014】
また、前記霧化ノズルから、試料とネブライジングガスの混合液滴が静電噴霧されるときの溶液試料の流量は、毎分1〜1000マイクロリットルであることを特徴とする。
【0015】
また、前記筒状の脱溶媒室には、エレクトロスプレーイオン化モード時、ガス導入部から、加熱乾燥ガスが導入され、この加熱乾燥ガスと、脱溶媒室の内壁に埋め込まれたヒータによる加熱とにより、液滴の乾燥と脱溶媒化が行われることを特徴とする。
【0016】
また、前記ヒータによる、筒状の脱溶媒室の加熱温度は、+100〜300℃であることを特徴している。
【0017】
また、前記加熱乾燥ガスの温度は、+100〜300℃であることを特徴している。
【0018】
また、前記筒状の脱溶媒室は、コールドスプレーモード時、ガス導入部から導入される加熱乾燥ガスが停止されるとともに、脱溶媒室の内壁に埋め込まれている加熱用ヒータの電力がオフになり、溶媒付加を伴う多価分子イオンを生成することを特徴とする。
【0019】
また、前記筒状の脱溶媒室には、コールドスプレーモード時、ガス導入部から、冷却されたガスが供給されることを特徴とする。
【0020】
また、前記筒状の脱溶媒室の温度は、コールドスプレーモード時、室温、またはそれ以下であることを特徴とする。
【0021】
また、前記脱溶媒室の温度は、コールドスプレーモード時、室温〜0℃であることを特徴している。
【0022】
また、前記脱溶媒室は、屈曲した流路を備え、霧化ノズル側の開口から液滴を導入し、該屈曲した流路を通って、サンプリングオリフィスと対向する出口から、試料イオンを排出するものであることを特徴とする。
【0023】
また、前記脱溶媒室は、断熱のため、細い支持棒により支持されていることを特徴とする。
【0024】
また、前記脱溶媒室は、マイクロヒータ、ペルチェ素子、センサ等の温度制御手段を備えていることを特徴とする。
【0027】
また、サンプリングオリフィスの温度は、エレクトロスプレーイオン化モードでは、+80℃、コールドスプレーモードでは、室温に設定されていることを特徴している。
【0028】
また、コールドスプレーモード時に生成する試料イオンの量は、エレクトロスプレーイオン化モード時に生成する試料イオンの量の1/100〜1/1000であることを特徴とする。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0030】
図1は、ESIモードで使用する場合のエレクトロスプレー質量分析装置の説明図、図2は、コールドスプレーモードで使用する場合のエレクトロスプレー質量分析装置の説明図である。
【0031】
本発明のエレクトロスプレー質量分析装置は、1つの装置で、ESIモードでの分析と、コールドスプレーモードでの分析を、可能にしたことを特徴としている。
【0032】
図1は、ESIモードでの使用を示しており、パイプにジョイントを取り付けた構造の試料導入部1には、図示しないシリンジポンプ等から、溶液試料が供給されて、キャピラリー3へ導かれる。キャピラリー3の外周を同心・同軸状に取り囲むパイプ4へは、ガス導入部2から、窒素ガス等、不活性ガスから成る、室温のネブライジングガスが導入され、その先端は、霧化ノズルを形成している。霧化ノズルの先端は、図示しない加熱用ヒータが内壁に埋め込まれた、筒状をした、第1の脱溶媒室5の内側に、ほぼ同心・同軸状に挿入されて開口している。そして、図示しない電源により、筒状をした、第1の脱溶媒室5の内壁と、霧化ノズルとの間に与えられている、1kV〜3kV程度の電位差により、霧化ノズルの先端から、試料とネブライジングガスの混合液滴が静電噴霧される。このときの溶液試料の流量は、毎分1〜1000マイクロリットル程度である。第1の脱溶媒室5には、ガス導入部6から、+100〜300℃程度に加熱された加熱乾燥ガスが導入されており、この加熱乾燥ガスと、図示しないヒータにより+100〜300℃程度に加熱された、第1の脱溶媒室5の内壁からの輻射熱とによって、試料液滴の溶媒分子を気化させて、液滴の乾燥と脱溶媒化が行われる。
【0033】
操作ノブ7から延びる、支持棒の先端に取り付けられている、第2の脱溶媒室9は、コールドスプレーモードで使用する脱溶媒室であり、ESIモードでは、引っ込められて、噴霧軸上から外れているため、脱溶媒された試料分子イオンは、第2の脱溶媒室9に邪魔されずに、+80℃程度に加熱された、サンプリングオリフィス10の方へ飛翔する。
【0034】
サンプリングオリフィス10とスキマーオリフィス11の間は、図示しないロータリーポンプで200Pa程度に排気され、さらにスキマーオリフィス11内は、1Pa程度と、より高真空に排気されているため、脱溶媒された試料分子イオンは、サンプリングオリフィス10から吸い込まれ、さらにスキマーオリフィス11内に吸い込まれて、イオンガイド12を通して、10−3Pa程度の高真空に維持された分析室に導かれる。
【0035】
なお、サンプリングオリフィス10と、霧化ノズルとの間の電位差は、1kV〜3kV程度、また、サンプリングオリフィス10と、第1の脱溶媒室5との間の電位差は、ゼロ〜数百V程度に設定される。そして、観測したいイオンが、正イオンの場合は、サンプリングオリフィス10側の電位の方を低く設定し、逆に、観測したいイオンが、負イオンの場合は、サンプリングオリフィス10側の電位の方を高く設定する。
【0036】
図2は、コールドスプレーモードでの使用を示している。このモードにおいては、操作ノブ7を押入操作することにより、第2の脱溶媒室9を、噴霧軸の軸線上の位置に移動させてセットする。その結果、霧化ノズル先端から噴霧された液滴が、第2の脱溶媒室9の内部へ導かれるようになっている。
【0037】
キャピラリー3には、試料導入部1を通して、溶液試料が導入される。キャピラリー3の外周を、同心・同軸状に取り囲むパイプ4へは、ガス導入部2から、室温〜−50℃程度に冷却された冷却窒素ガス、より好ましくは、室温〜−10℃程度に冷却された冷却窒素ガスが導入され、キャピラリー3とパイプ4とで、霧化ノズルが構成される。霧化ノズルの先端は、筒状をした、第1の脱溶媒室5の内側に、ほぼ同心・同軸状に挿入されて開口している。
【0038】
そして、図示しない電源により、筒状をした、第1の脱溶媒室5の内壁と、霧化ノズルとの間に与えられている、1kV〜3kV程度の電位差により、霧化ノズルの先端から、溶液試料と冷却窒素ガスの混合液滴が、静電噴霧、又は、電圧印加しない状態で噴霧される。このときの溶液試料の流量は、毎分1〜1000マイクロリットルである。このとき、ガス導入部6では、液滴が暖まらないようにするために、通常、加熱乾燥ガスの導入が停止される。あるいは、加熱乾燥ガスの代わりに、冷却制御された低温乾燥ガスを供給しても良い。
【0039】
また、このモードでは、第1の脱溶媒室5は、その内壁に埋め込まれている図示しないヒータの電力がオフになり、加熱が行なわれないため、室温、またはそれ以下の温度を維持しており、脱溶媒の機能はもたず、噴霧された液滴の溶媒の除去を極力抑えて、溶媒付加を伴う、多価分子イオンを生成させる機能だけを有している。
【0040】
次いで、低温の液滴を、その後段の、冷却ネブライジングガス自身により室温〜0℃程度に冷却された、第2の脱溶媒室9に導いて、低温のネブライジングガスとともに、室壁に衝突させる。そして、屈曲した流路を通り抜ける過程で、液滴を微小に粉砕し、液滴を加熱することなく、溶媒の一部を、気化して除去させる。その結果生成される、試料分子イオンの量は、通常のESI法の場合に比べ、試料濃度に対して、1/100〜1/1000と少なく、試料濃度に対する分析感度は良くないが、試料分子イオンは、通常の、加熱によるESI法では失われてしまうような、壊れやすい分子構造を、低温のために、維持している。
【0041】
第2の脱溶媒室9は、霧化ノズル側の開口から液滴を導入し、屈曲した流路を通って、サンプリングオリフィス10と対向する出口から、試料分子イオンを排出するものであるため、第2の脱溶媒室9の霧化ノズル側の、開口の位置の微調整が、不可欠であり、噴霧の当たり面を微調整して、最適な位置を探せるように、XYマニピュレータが設けられている。
【0042】
この第2の脱溶媒室9は、低温を維持するため、細い支持棒8により支持されている。外部の熱が、支持棒8を通して、操作ノブ7側から流入しないようにしており、支持棒8は、断熱材の働きをしている。
【0043】
第2の脱溶媒室9から排出された試料イオンは、図示しないロータリーポンプで200Pa程度に排気された、サンプリングオリフィス10内に吸い込まれ、さらに1Pa程度に排気された、スキマーオリフィス11内に吸い込まれた後、イオンガイド12を通して、10−3Pa程度の高真空に維持された分析室に導かれる。
【0044】
なお、コールドスプレーモードでは、サンプリングオリフィス10の温度は、室温に近い値、すなわち、図示しないヒータがオフの状態に設定される。
【0045】
また、電位差の設定は、コールドスプレーモードの場合も、ESIモードの場合と同様、サンプリングオリフィス10と、霧化ノズルとの間の電位差は、1kV〜3kV程度、また、サンプリングオリフィス10と、第1の脱溶媒室5との間の電位差は、ゼロ〜数百V程度に設定される。また、コールドスプレーモードの場合のみに設定される、サンプリングオリフィス10と、第2の脱溶媒室9との間の電位差は、ゼロ〜数百V程度である。そして、観測したいイオンが、正イオンの場合は、サンプリングオリフィス10側の電位の方を低く設定し、逆に、観測したいイオンが、負イオンの場合は、サンプリングオリフィス10側の電位の方を高く設定する。
【0046】
ESIモード、および、コールドスプレーモードにおける、各部の温度設定を、図3に、また、各部の電位差設定を、図4に、それぞれ示しておく。
【0047】
なお、本願発明は上記実施の態様に限定されるものではなく、いろいろな変形が可能である。例えば、コールドスプレーモードで使用する第2の脱溶媒室9の操作ノブは、必ずしも、サンプリングオリフィス10に対向する方向から、操作するものに、限定されるものではない。どの方向から操作するようにしてもよく、要は、ESIモードでは噴霧軸上から外し、コールドスプレーモードでは噴霧軸上にセットして噴霧される液滴が取り込め、サンプリングオリフィス10へ向けて脱溶媒分子を排出できるように移動させることができれば、その取り付け位置は、任意である。
【0048】
また、第2の脱溶媒室9を噴霧軸上の位置へ移動させてセットし、霧化ノズルを動かしたり、あるいは、第2の脱溶媒室9と霧化ノズルの両方を動かしたり、また、噴霧される液滴の流れを目で確かめたり、あるいは、質量分析装置で検出されたスペクトルの強度を質量分析装置の画面でモニターしたりして、霧化ノズルと第2の脱溶媒室9との位置関係が、最適な位置関係となるように、調整するようにしても良い。
【0049】
また、霧化ノズルの噴霧軸とサンプリングオリフィス10の開口軸との成す角度は、図1や図2の例のように、常に、90゜に限定されるものではない。例えば、0゜〜90゜の範囲の、任意の角度で傾斜させてもよく、その場合には、霧化ノズルから噴霧される液滴が、第2の脱溶媒室9へ取り込まれて、サンプリングオリフィス10へ向けて、脱溶媒分子を排出できるように、しさえすればよい。
【0050】
また、第2の脱溶媒室9に、マイクロヒータ、ペルチェ素子、センサ等の温度制御手段を内蔵させて、精密に温度コントロールしてもよい。
【0051】
また、第2の脱溶媒室9の出口の開口軸は、サンプリングオリフィス10の開口軸と同軸でなくてもよい。
【0052】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、ESIモードとコールドスプレーモードでの連続した測定が、操作ノブの簡単な押し引き操作で可能であり、2つのイオン源を用意しなくてすむので安価となり、また、ESIモード時にはコールドスプレーモード用の脱溶媒室は引っ込められるため、液滴の付着による汚れが少なく、洗浄も容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ESIモードで使用する場合のエレクトロスプレー質量分析装置の説明図である。
【図2】 コールドスプレーモードで使用する場合のエレクトロスプレー質量分析装置の説明図である。
【図3】 ESIモードと、コールドスプレーモードにおける、各部の設定温度を例示する図である。
【図4】 各部の設定電位差を例示する図である。
【符号の説明】
1…試料導入部1、2…ガス導入部、3…キャピラリー、4…パイプ、5…第1の脱溶媒室、6…ガス導入部、7…操作ノブ、8…支持棒、9…第2の脱溶媒室、10…サンプリングオリフィス、11…スキマーオリフィス、12…イオンガイド。

Claims (19)

  1. 霧化ノズルの軸線と、サンプリングオリフィスの軸線とが交差する、エレクトロスプレーイオン源を備えた質量分析装置において、
    移動可能なコールドスプレー方式の脱溶媒室を備え、該脱溶媒室を、エレクトロスプレーイオン化モード時には噴霧軸上から外し、コールドスプレーモード時には噴霧軸上の位置にセット可能にしたことを特徴とするエレクトロスプレー質量分析装置。
  2. 前記霧化ノズルは、試料導入部から供給される溶液試料を導くキャピラリーと、該キャピラリーの外周を同軸状に取り囲み、ガス導入部から導入されるネブライジングガスを導くパイプとから成ることを特徴とする請求項1記載のエレクトロスプレー質量分析装置。
  3. 前記ネブライジングガスの温度は、エレクトロスプレーイオン化モード時には室温、コールドスプレーモード時には室温〜−50℃に設定されていることを特徴とする請求項2記載の質量分析装置。
  4. 前記霧化ノズルは、加熱用ヒータが埋め込まれた、筒状の脱溶媒室の内側に、ほぼ同軸状に挿入されて開口しており、該筒状の脱溶媒室は、加熱乾燥ガスを導入するためのガス導入部を備えていることを特徴とする請求項1記載のエレクトロスプレー質量分析装置。
  5. 前記霧化ノズルと、サンプリングオリフィスとの間の電位差は、1kV〜3kVであることを特徴とする請求項4記載のエレクトロスプレー質量分析装置。
  6. 観測したいイオンが、正イオンの場合は、サンプリングオリフィス側の電位の方を低く設定し、逆に、観測したいイオンが、負イオンの場合は、サンプリングオリフィス側の電位の方を高く設定することを特徴とする請求項5記載のエレクトロスプレー質量分析装置。
  7. 前記霧化ノズルから、試料とネブライジングガスの混合液滴が静電噴霧されるときの溶液試料の流量は、毎分1〜1000マイクロリットルであることを特徴とする請求項1記載のエレクトロスプレー質量分析装置。
  8. 前記筒状の脱溶媒室には、エレクトロスプレーイオン化モード時、ガス導入部から、加熱乾燥ガスが導入され、この加熱乾燥ガスと、脱溶媒室の内壁に埋め込まれたヒータによる加熱とにより、液滴の乾燥と脱溶媒化が行われることを特徴とする請求項4記載のエレクトロスプレー質量分析装置。
  9. 前記ヒータによる、筒状の脱溶媒室の加熱温度は、+100〜300℃であることを特徴とする請求項8記載のエレクトロスプレー質量分析装置。
  10. 前記加熱乾燥ガスの温度は、+100〜300℃であることを特徴とする請求項8記載のエレクトロスプレー質量分析装置。
  11. 前記筒状の脱溶媒室は、コールドスプレーモード時、ガス導入部から導入される加熱乾燥ガスが停止されるとともに、脱溶媒室の内壁に埋め込まれている加熱用ヒータの電力がオフになり、溶媒付加を伴う多価分子イオンを生成することを特徴とする請求項4記載のエレクトロスプレー質量分析装置。
  12. 前記筒状の脱溶媒室には、コールドスプレーモード時、ガス導入部から、冷却されたガスが供給されることを特徴とする請求項11記載のエレクトロスプレー質量分析装置。
  13. 前記筒状の脱溶媒室の温度は、コールドスプレーモード時、室温、またはそれ以下であることを特徴とする請求項11または12記載のエレクトロスプレー質量分析装置。
  14. 前記脱溶媒室の温度は、コールドスプレーモード時、室温〜0℃であることを特徴とする請求項1記載のエレクトロスプレー質量分析装置。
  15. 前記脱溶媒室は、屈曲した流路を備え、霧化ノズル側の開口から液滴を導入し、該屈曲した流路を通って、サンプリングオリフィスと対向する出口から、試料イオンを排出するものであることを特徴とする請求項1記載のエレクトロスプレー質量分析装置。
  16. 前記脱溶媒室は、断熱のため、細い支持棒により支持されていることを特徴とする請求項1記載の質量分析装置。
  17. 前記脱溶媒室は、マイクロヒータ、ペルチェ素子、センサ等の温度制御手段を備えていることを特徴とする請求項1記載のエレクトロスプレー質量分析装置。
  18. サンプリングオリフィスの温度は、エレクトロスプレーイオン化モードでは、+80℃、コールドスプレーモードでは、室温に設定されていることを特徴とする請求項1記載のエレクトロスプレー質量分析装置。
  19. コールドスプレーモード時に生成する、試料濃度に対するイオンの量は、エレクトロスプレーイオン化モード時に生成する、試料濃度に対するイオンの量の1/100〜1/1000であることを特徴とする請求項1記載のエレクトロスプレー質量分析装置。
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