JP3581604B2 - 大気圧イオン化質量分析装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は大気圧下で試料をイオン化し質量分析する質量分析装置、特に測定停止時の事故の防止と汚染防止に最適な大気圧イオン化質量分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
環境中や食品、生体中に存在する多くの有機化学物質の中からごく微量の有益又は有害な有機化学物質を高感度に分析するために、液体クロマトグラフ直結質量分析装置(LC/MS装置)が普及してきた。これは、分離手段である液体クロマトグラフ(LC)と高感度定性、定量分析手段である質量分析計(MS)が結合した装置で、薬学、医学、化学、環境化学など、広い分野において使用されるようになってきた。
【0003】
図3は従来の大気圧イオン化LC/MS装置を示す。溶液状の試料はLC1の試料注入口62から注入され、移動相瓶60からポンプ61により送り出される移動相の溶液とともに分析カラム63に導入される。この分析カラム63により試料は成分毎に分離される。移動相には水やメタノール、アセトニトリルなどの有機溶媒や、それらの混合溶液が用いられる。
【0004】
分離された試料成分は、移動相の溶液とともに分析カラム63を出て、LC/MS装置の大気圧イオン源7に噴霧プローブ4のキャピラリを通して導入される。噴霧プローブ4の先端部には3kVから6kV程度の高電圧が印加されている。ここで試料溶液はガスボンベ40からストップバルブ42を経て供給され、キャピラリと同軸方向に噴出する高速の噴霧補助ガスと高電界により大気圧イオン源7内の大気中に電荷を持った微小な液滴として噴霧される。この微細な液滴は大気中のガス分子と衝突して更に微細化し、最終的にイオンが大気圧イオン源7の大気中に放出される。これがエレクトロスプレイイオン化(ESI)である。
【0005】
イオンは細孔11又は細管(図示なし)を通して中間圧力室12の真空中に導入され、複数の真空ポンプ22、23で真空排気された差動排気系を経て細孔14から高真空室16に導入される。この高真空室16内に置かれた質量分析計15により、イオンは質量分析され、データ処理装置19によりマススペクトルやマスクロマトグラムなどが与えられる。
【0006】
この大気圧イオン化LC/MS装置において、イオン源は、中性の分子を気相中にイオンとして安定に高効率で放出することが求められるため、極めて重要である。 現在では、分析対象である試料やLCの移動相に合わせて、異なる複数の大気圧イオン源が用いられている。 すなわち、大気圧イオン源として前述のESIの他に、大気中に溶液を噴霧した後高電圧の印加された針電極からのコロナ放電によりイオン化を行なう大気圧化学イオン化(APCI)、亜音速の噴霧ガスの助けによる溶液の噴霧と同時にイオン化を行なうソニックスプレイイオン化(SSI)等が知られている。
液体クロマトグラフ(LC)の移動相としてはメタノールやアセトニトリル等の毒性の高い有機溶媒が多用される。この移動相は大気圧イオン源で噴霧、気化され、大量の有毒ガスを発生する。噴霧された液滴を乾燥させるために大気圧イオン源7内は高温に(300℃以上)保たれている。また、イオン化のために高電圧(3kVから6kV程度)が電極に印加されている。したがって、大気圧イオン源7は、外部への有毒ガスの漏洩を防ぎ、更に測定者が高電圧、高温の部品に接触しなしように、筒状や箱状のカバー容器8で測定者から隔離されるようになっている。
【0007】
更に、大気圧イオン源を気密構造にしてイオン源内の圧力を高めることにより、噴霧液滴の気化を促進させることと、外部の大気中の不純物がイオン源に侵入し、不要なイオンが生成しないようにすることが、米国特許第4,209,696号に示されている。
【0008】
また、日本特許第2854761号には大気圧イオン源を二重のカバーで囲い、噴霧ガスの流れを安定化し、ひいてはイオン化の安定化を図ることが示されている。
大気圧イオン源7を気密構造にすることにより測定者は安全に測定を続けることが可能になった。しかし、この気密構造により以下のような重大な事故や汚染の問題が引き起こされることとなった。
【0009】
噴霧プローブ4の先端から大気圧イオン源7の大気中に噴霧された溶液は気化してガスとなり、その一部はイオンとともに中間圧力室12や高真空室16に導入され、真空ポンプ23、22により排気される。 噴霧ガスや気化した溶液の大部分は大気圧イオン源7のカバー容器8の壁に設けられた廃棄ガスパイプ31から外部に出され廃棄される。 廃棄ガスは前述のように有害な有機溶媒などを大量に含むため、直接実験室内に排出できない。廃棄ガスは冷凍器により冷却された廃液瓶33中で液化、凝縮される。凝縮されない安全な窒素ガス等は廃液瓶33の廃棄口34から外気中に廃棄される。 冷却器を用いない簡便な方法として廃液瓶33の中に水32を満たし、廃棄ガスをこの中でバブリングして排気ガス中のメタノールやアセトニトリルを水に吸収溶解して取り除く方法もある。
LC/MS装置が稼動している状態では、大量の噴霧ガス等が大気圧イオン源7内に導入され、廃棄ガスパイプ31を経て廃棄される。 測定が終了すると、測定者は先ずLC1のポンプ61を停止し、移動相の送液を止める。 次に、大気圧イオン源のヒータ(図示なし)を切り、設定温度を下げるとともに高電圧など、イオン源に供給される電源(図示なし)を遮断する。 データ処理装置19を停止させ、最後にストップバルブ42を閉じ噴霧ガスの供給を停止する。
【0010】
測定が終了しても、質量分析計の排気系は停止しない。 すなわち、真空ポンプ22、23は排気を継続する。これはLC/MSの安定な測定のために質量分析装置は高い真空を常に維持することが必要とされるためである。 もし、廃液32を測定停止時に外部に廃棄せず、廃液瓶33に置いたままで、かつ廃液瓶33中に挿入された廃棄パイプ31の末端が廃液32中に没入した状態で夜間や休日の間LC/MSの真空系を動作させると、大きな事故の可能性が出てくる。
すなわち、大気圧イオン源7はカバー容器8により気密構造となっている。そのため、大気圧イオン源7内の大気は細孔11、14を経て真空ポンプ23、22で排気される。長時間の排気により次第に大気圧イオン源7内は減圧となる。 この減圧により廃液瓶33中の廃液32は廃棄パイプ31を上昇し、大気圧イオン源7内に吸引される。水や揮発性溶媒、更に塩や測定試料などを含む溶液は減圧された大気圧イオン源7内で気化し、細孔11、14を経て中間圧力室12や質量分析計17や検出器18が置かれた高真空室16に侵入する。これにより、LC/MS装置は致命的な汚染を受けることになる。 イオン源7、中間圧力室12、高真空室16、質量分析計15、真空ポンプ23、22を含む全部品は汚染される。これを修理、回復するためには装置全体の徹底した洗浄と主要部品の交換が必要である。ユーザにとって、長時間の装置停止に加え、多大な出費を強要される。
【0011】
仮に、廃液自身が大気圧イオン源7内に侵入しなくても、揮発性の有機溶媒や水の蒸気が大気圧イオン源7や中間圧力室12や高真空室16に侵入する可能性が高い。すなわち、装置は毎日の測定停止毎に次第に汚染され、装置の高感度を維持できなくなったり、測定が不安定になる。
【0012】
装置の汚染を防止し、安定な測定を継続するためには、測定者に廃液の後処理の徹底を義務付けるのではなく、この種の事故を未然に防ぐ手段をLC/MS装置は備えることが必要である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
装置の汚染を防ぐためには、大気圧イオン源7内が陰圧にならないことが必要である。 カバー容器8は一般に細孔11が設けられた隔壁にシール用のオーリングを介して取り付けられる。そこで、カバー容器8と細孔11が設けられた隔壁との密着性を意図的に悪くすること、すなわち、それらの間に設けられたオーリングを取り外すことも可能である。 また、カバー容器8の壁に外気と連通する孔を設けることでもよい。 しかし、有毒な有機溶媒が実験室内に漏れ、有毒ガスに測定者が暴露される危険性がある。 当然ながら、廃ガスをパイプなどを経て直接、外気中にそのまま廃棄することは環境問題上からも好ましくない。
【0014】
大気圧イオン源7には、測定時噴霧ガス等が導入される。このガスを止めずに流し続けることにより、大気圧イオン源7内が減圧にならないようにすることができる。しかし、ガスの消費量は膨大で、一日あたり窒素ガスボンベ(6m)が3、4本消費され、ガス自身の供給の確保が困難になる。
【0015】
非測定時のガスの大量消費を防ぐため、ガス供給圧力を測定者が測定時、非測定時毎に設定値を変えてもよい。この場合、煩わしい上に測定終了時に設定変更を忘れる危険性が常に存在する。これを自動化すれば、煩わしさや設定ミスを防ぐことができる。外部コンピュータから流量を制御できる流量制御器をガス流路に挿入することもできる。すなわち、測定時は最適なガス流量を保ち、測定を終了した場合、コンピュータからガス流量を大幅に減らすようにする。この方式は、高価なガス流量制御器を必要なことが欠点である。
【0016】
カバー容器8に外気と連通できるパイプを設け、このパイプにニードルバルブ、ストップバルブなどを設けることにより、この問題を解決することができる。測定時はストップバルブを閉じ、外気に有害な溶媒等が実験室内に排出されないようにする。測定停止時にストップバルブを開ければ、外気が自由に連通パイプを通して大気圧イオン源に導入され、イオン源内が陰圧になることはない。この方式は、新たなバルブ、パイプ、制御電源、制御ソフト開発などに原価アップが見込まれる。また、非測定時に必ず実験室内の気体がイオン源7内に吸入されるため、イオン源内の汚染の恐れが有る。
【0017】
本発明の目的は、簡単な手段により測定者に測定終了時に特別の操作を要求せずに窒素などのガスが自動的にイオン源内に供給されるようにし、イオン源内が外気により汚染されない大気圧イオン化質量分析装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明の大気圧イオン化質量分析装置は、噴霧プローブと、試料溶液がそのイオンを生成するために前記噴霧プローブを通して噴霧される大気圧イオン源と、前記試料溶液の噴霧を助ける噴霧ガスを前記噴霧プローブに供給する手段とを有し、前記生成されたイオンを細孔を通して、真空にされた質量分析計に導入して質量分析する大気圧イオン化質量分析装置において、前記噴霧ガス供給手段は前記噴霧ガスの前記噴霧プローブへの供給を止めるストップバルブと、該ストップバルブをバイパスして前記噴霧ガスを前記噴霧プローブへ供給するバイパス流路とを含み、前記ストップバルブを測定終了信号に応答して自動的に閉じるように構成したことを特徴とする。
【0019】
上記以外の本発明の目的及び特徴は図面を参照してなされる以下の説明から明らかとなるであろう。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1は本発明による大気圧質量分析装置の一実施例を示す。水や有機溶媒を含む試料溶液は液体クロマトグラフ(LC)1から、キャピラリチューブ2を経て噴霧プローブ4に送り込まれる。大気圧イオン源7のカバー容器8は外気に対して気密性を保つためイオンサンプリング用の細孔11を有する隔壁にオーリング9を介して取り付けられ、噴霧プローブ4はこのカバー容器8の壁に設けられている。
【0021】
噴霧プローブ4は同軸で径を異にする複数のキャピラリから構成され、最内部の第一のキャピラリにはLC1からの溶出液を導入する。第一のキャピラリとこれを囲む第二のキャピラリの間にはLC溶出液を噴霧する噴霧ガス(窒素ガスなど)が流される。第二のキャピラリとその外側の第三のキャピラリの間には噴霧された液滴を乾燥するための加熱された気化ガスが流される。これらのガスはガスボンベ40等からガス配管(流路)43等を介して供給され、その流量はニードルバルブ44等により調整される。
【0022】
大気圧イオン源7には、噴霧ガス、気化ガスの他、必要により、大気圧イオン源7内のガスの流れを整え、カバー容器8内面の汚染を防ぐバスガス(Bath Gas)、噴霧方向と流れの向きが逆で、噴霧液滴の気化を促進するカウンタガス等が流される。これらのガスは独立にガス流量を制御するためのニードルバルブやオン/オフのための独立したストップバルブが用意されている。
【0023】
噴霧プローブ4の先端には高電圧電源(図示なし)から供給された3から6kV程度の直流高電圧が印加されている。この高電圧によりプローブ4の先端付近に生成された高電界と噴霧用窒素ガスにより溶液はプローブ4の先端から大気圧イオン源の大気中7に電荷を持った微細な液滴6として噴霧される。電荷を持った微細な液滴6は、大気中7を飛行しながら大気ガス分子と衝突してその液滴表面から液体の気化が行われるため、液滴6は微細化していく。そのため、液滴中に含まれる試料イオンは最終的に大気圧イオン源7内の大気中に放出される。生成したイオンは、イオンサンプリング用の細孔11から、真空ポンプ23で排気された中間圧力室12及び細孔14を経て、真空ポンプ22で排気された高真空部16にイオンビーム17となって入る。イオンは質量分析計15に入射し、ここで質量分散され、検出器18で検出され、データ処理器19によりマススペクトルやマスクロマトグラム等が与えられる。
【0024】
制御器及びデータ処理装置19は信号線50を経由して真空ポンプ22、23用の排気系電源21、大気圧イオン源電源24、液体クロマトグラフ1、噴霧ガスのストップバルブ42などの制御を行なう。
【0025】
噴霧ガスや気化した溶媒ガスは大気圧イオン源7のカバー容器8に設けられた廃棄パイプ31から冷凍器35で冷却された廃棄液瓶33に排出される。溶媒ガスは廃棄液瓶の内部に凝縮して溶液32となり、廃棄液瓶33内部に貯えられる。廃棄液瓶内に凝縮しない窒素ガスは、廃棄液瓶の排ガス口34から外気に排出される。
【0026】
LC/MSの測定時には、噴霧ガスはガス源であるガスボンベ40や窒素ガス発生装置から配管43を経て噴霧プローブ4に送り込まれる。測定が終了すると、イオン源7の高電圧は遮断され、ヒータ類も加熱を停止する。その後、LC1からの移動相の送り出しは停止され、最後にストップバルブ42は閉じられて噴霧ガスの流入が停止する。これらの制御は制御器及びデータ処理装置19からの測定終了信号に応答して自動的に行われる。
【0027】
ガス配管(流路)43にはストップバルブ41をバイパスして噴霧ガスを供給うするようにストップバルブ41の前後を連通させる長さ1m、内径1mm程度のバイパス配管(流路)41が接続されている。このバイパス配管41内を流れるガスの流量は細孔11から排気されるガスの容積以上、具体的にはそれと同程度ないしはそれよりも少し大きくなるようにバイパス配管41の内径、長さを設定すればよい。細孔11の径が0.3mmの場合、この細孔を通過するガスの流量は数リットル・気圧/分程度である。動作時はストップバルブ42を開放し、10リットル・気圧/分程度の噴霧ガスを流す。バイパス配管41はそのままでよい。
【0028】
大気圧イオン源7には、測定終了状態においても所望量のガスが供給されて、その内部が陰圧になることはなくなるので、廃棄パイプ31を通しての大気圧イオン源7への廃液の逆流は防止され、その結果として、廃液の廃棄を忘れても、大気圧イオン源7の汚染は未然に防止される。
【0029】
複数のガスが大気圧イオン源7に供給されている場合は、全てのガス供給ラインにバイパス配管を設ける必要はない。すなわち、たとえば図2に示すように、ガスボンベ40に接続されるガス配管(流路)43からストップバルブ42及びニードルバルブ44を介して噴霧プローブ4に至るガス供給系以外に、ガス配管(流路)43からストップバルブ45及びニードルバルブ46を介して噴霧プローブ4に至るガス供給系が存在する場合は、少なくとも1つのガス供給系、たとえば前者のガス供給系にバイパス配管(流路)を設ければ、大気圧イオン源7が陰圧になるのを防止することができる。
【0030】
以上により、測定者は制御器及びデータ処理装置19に測定終了を設定するだけで、すなわち、制御器及びデータ処理装置19からの測定終了信号に応答して自動的に、LC1、大気圧イオン源7が停止状態になるとともに、ストップバルブ42が閉じた状態となり、操作のミスなどが入り込まなくなる。そして、たとえ廃液の廃棄を忘れても、装置の汚染を未然に防ぐことができる。
【0031】
大気圧イオン源7には噴霧ガス以外に多くのガスが供給される。測定終了時に全てのガスを遮断するのではなく、低流量のガス(Bath Gasなど)は停止せずに、高流量の噴霧ガスや気化ガスを停止するようにしてもよい。 これにより、ガスの消費は極力減らし、イオン源が陰圧になるのを防ぐことができる。 複数のガス供給ラインに複数のストップバルブを設け、データ処理装置からオン/オフ制御すれば、煩わしさはなくなる。
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、簡単な手段により測定者に測定終了時に特別の操作を要求せずに窒素などのガスが自動的にイオン源内に供給されるようにし、イオン源内が外気により汚染されない大気圧イオン化質量分析装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による一実施例を示す大気圧質量分析装置の構成図。
【図2】本発明によるもう一つの実施例を示す大気圧質量分析装置の構成図。
【図3】従来の大気圧イオン化LC/MS装置の構成図。
【符号の説明】
1:液体クロマトグラフ(LC)、2:キャピラリチューブ、4:噴霧プローブ、7:大気圧イオン源、8:カバー容器、9:オーリング、10:隔壁、11、14:細孔、12:中間圧力室、13:隔壁、15:質量分析計、16:高真空室、17:イオンビーム、18:検出器、19:制御器及びデータ処理装置、21:排気系電源、22、23:真空ポンプ、24:大気圧イオン源電源、30:廃棄口、31:廃棄パイプ、32:廃棄液、33:廃棄液瓶、34:ガス廃棄口、35:冷凍器 、40:ガスボンベ、41:バイパス配管、42、45:ストップバルブ、43:ガス配管、44、46:ニードルバルブ、60:移動相瓶、61:ポンプ、62:注入口、63:分析カラム。

Claims (5)

  1. 噴霧プローブと、試料溶液がそのイオンを生成するために前記噴霧プローブを通して噴霧される大気圧イオン源と、前記試料溶液の噴霧を助ける噴霧ガスを前記噴霧プローブに供給する手段と、前記噴霧プローブから噴霧されたガスを液化して保持する前記大気圧イオン源に接続された廃棄瓶とを有し、前記生成されたイオンを細孔を通して、真空に排気された室に配置された質量分析計に導入して質量分析する大気圧イオン化質量分析装置において、
    前記噴霧ガス供給手段は前記噴霧ガスの前記噴霧プローブへの供給を止めるストップバルブと、該ストップバルブをバイパスして前記噴霧ガスを前記噴霧プローブへ供給するバイパス流路とを含み、前記ストップバルブを測定終了信号に応答して自動的に閉じるように構成したことを特徴とする大気圧イオン化質量分析装置。
  2. 請求項1において、前記バイパス流路は、該バイパス流路を流れる噴霧ガスの流量が前記細孔を通して真空排気されるガスの流量以上となるような寸法を有することを特徴とする大気圧イオン化質量分析装置。
  3. 噴霧プローブと、試料溶液がそのイオンを生成するために前記噴霧プローブを通して噴霧される大気圧イオン源と、前記試料溶液の噴霧を助ける噴霧ガスを前記噴霧プローブに供給する手段と、大気圧イオン源に連通され、且つ前記大気圧イオン内のガスを液化して保持する棄手段と、前記生成されたイオンを細孔を通して導き質量分析を行う、真空に排気された室に配置された質量分析計と、前記質量分析されたイオンを検出する手段とを備えた大気圧イオン化質量分析装置において、
    測定終了信号を発生する手段を備え、前記噴霧ガス供給手段は前記噴霧ガスの前記噴霧プローブへの供給を止めるストップバルブと、該ストップバルブをバイパスして前記噴霧ガスを前記噴霧プローブへ供給するバイパス流路とを含み、前記ストップバルブは前記発生した測定終了信号に応答して自動的に閉じるように構成されていることを特徴とする大気圧イオン化質量分析装置。
  4. 請求項3において、前記バイパス流路は、該バイパス流路を流れる噴霧ガスの流量が前記細孔を通して真空排気されるガスの流量以上となるような寸法を有することを特徴とする大気圧イオン化質量分析装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかにおいて、前記噴霧ガス供給手段はそれぞれ前記ストップバルブを含む複数のガス供給系を備え、前記バイパス流路は前記複数のガス供給系のうちの少なくとも1つ以上に含まれていることを特徴とする大気圧質量分析装置。
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